JP2004125916A - Liquid crystal display device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バックライトとして有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子を備えた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、携帯機器等の表示装置として広く用いられている。これら携帯機器は、小型軽量化、低消費電力に対するニーズが高く、これに伴い液晶表示装置も更なる薄型化、低消費電力化が必要である。
【0003】
低消費電力化のため反射型の液晶表示装置が採用されているが、画質が十分ではない。十分な画質を確保するためには、バックライトを用いた透過型の液晶表示装置が優れる。そして、近年、バックライトとして有機EL素子を備え、反射型の表示機能と透過型の表示機能を備えた液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この液晶表示装置は図7に示すように、液晶パネル71と、その後方に配置された有機EL素子72とから構成されている。液晶パネル71は、一対の透明基板73a,73b間に液晶74、透明電極75a,75b等が配置され、透明基板73a,73bの外側に偏光板76a,76bが配置されている。有機EL素子72は、ガラス製の基板77の上に設けられ、反射カソード電極78、有機EL層79及び光透過性を有するアノード電極80が基板77側から順に積層形成されている。有機EL素子72は基板77と反対側から有機EL層79の発光が出射される所謂トップエミッション型に構成されている。
【0005】
従って、この液晶表示装置は、明るい環境ではバックライトを点灯せずに使用され、外光Pが有機EL素子72の反射カソード電極78で反射され、反射型の液晶表示装置として機能する。また、外部が暗い環境では有機EL素子72がバックライトとして使用され、十分な輝度を確保できる。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−78582号公報(明細書の段落[0015]〜[0022]、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の液晶表示装置のように反射面が液晶パネルの表示面と平行に存在する構成では、外光Pが表示面に垂直あるいは垂直に近い角度で入射される場合には、反射カソード電極78の反射面での反射光が表示面に有効に反射される。
【0008】
ところが、携帯機器等に装備された液晶表示装置が使用される状況は、一般に光源と液晶表示装置と利用者の位置関係がおおよそ決まっており、利用者は表示面をほぼ垂直方向から見る場合が多く、光源は利用者の前側上方に存在する場合が多い。そのため、外光は液晶パネルの表示面に対して斜めから入射することになり、その反射光は利用者の見る方向である表示面と垂直方向及び垂直方向に対して所定の角度で広がりを有する範囲へ反射する割合が少なくなり、輝度が不十分となる。
【0009】
本発明は前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は外光を光源として利用する際、所定の方向における輝度を高くすることができる液晶表示装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、液晶パネルと、その表示面と反対側にバックライトとして有機EL素子とを備えた液晶表示装置である。前記有機EL素子は、基板上に第1電極、有機発光層を含む有機EL層及び第2電極が順次積層されて形成され、少なくとも前記有機EL層と、当該層よりも光取り出し側に設けられた部材とが可視光透過性を有する。そして、前記有機EL層を基準にして前記光取り出し側と反対側に複数の可視光反射部が設けられ、各可視光反射部は第1の所定の方向から入射された光を第2の所定の方向へ反射するように、前記表示面と平行な平面に対して傾斜する状態で設けられ、第1の所定の方向は、液晶表示装置の通常の使用状態において光源があると想定される方向である。「所定の方向」とは、直線的な一方向を意味するのではなく、所定の立体角を有する方向を意味する。なお、第1の所定の方向は、液晶表示装置の通常の使用状態において光源があると想定される方向である。従って、液晶表示装置の用途等によって、光源があると想定される方向は適宜設定される。
【0011】
この発明では、液晶パネルを透過して第1の所定の方向から有機EL素子に入射された外光は、可視光反射部で第2の所定の方向へ反射される。従って、第1の所定の方向が光源に向くように液晶表示装置を配置して使用すれば、第2の所定方向へ反射される光の量が多くなる。第2の所定の方向を利用者の眼が有る方向(視線の方向)とすれば、利用者の眼に到達する光の量を多くすることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2の所定の方向が、前記液晶パネルの表示面に垂直な方向を含む。この発明では、一般に液晶表示装置の利用者は液晶パネルの表示面に垂直あるいは垂直に近い方向から表示面を見ることが多いため、輝度の向上が表示の見易さにつながる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2の所定の方向が、液晶表示装置の利用者が前記表示面を見る際の視線の方向と想定される方向を含む。「利用者が前記表示面を見る際の視線の方向と想定される方向」とは、液晶表示装置が搭載された機器の機能上、利用者にとって機器を操作しながら見やすい方向が存在する場合、その方向を意味する。従って、その方向が液晶パネルの表示面と垂直方向を含む所定の方向となる場合もある。
【0014】
この発明では、利用者が外光を光源として液晶表示装置の表示を見る際、表示面の輝度を有効に高めることができる。従って、携帯電話やPDA(携帯情報端末)等のように、表示面を見る際に利用者が手に持って、ほぼ一定の角度で見る携帯機器の場合により有効となる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記第1電極及び第2電極は平面状に設けられ、前記可視光反射部は前記有機EL素子に対して前記液晶パネルと反対側に設けられている。この発明では、有機EL素子を構成する第1電極及び第2電極を従来の有機EL素子と同様に平面状に形成でき、電極が凸部等を有する形状とする場合に比較して製造が容易になる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記第1電極及び第2電極のうち少なくとも前記有機EL層を基準にして前記光取り出し側と反対側に設けられた電極には、前記液晶パネル側に凹となる凹部及び前記液晶パネル側に凸となる凸部の少なくとも一方が複数設けられ、前記凹部及び凸部にはその一部に、前記可視光反射部が設けられている。この発明では、可視光反射部を前記光取り出し側と反対側に設けられた電極と一体に形成することが容易となり、可視光反射部を前記電極と別体に設ける構成と比較して、形成が容易になるとともに小型化も容易になる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、前記凹部及び凸部は前記可視光反射部が設けられる部分と、前記可視光反射部が設けられない部分とが非対称に形成され、前記可視光反射部の面積が可視光反射部が設けられない部分の面積より広く形成されている。この発明では、基板の面積を同じとした場合、可視光反射部の占める面積を広くでき、反射光の量が多くなって輝度を高めることができる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の発明において、前記第1電極及び第2電極は互いに平行に設けられている。この発明では、一方の電極だけに凹部及び凸部の少なくとも一方を設ける構成に比較して、第1電極、有機EL層及び第2電極を蒸着等で積層形成するのが容易になる。また、基板の有機EL素子が形成される部分の面積が同じでも、両電極が平面状に形成された構成に比較して発光可能な部分の面積が増加し、バックライトとして使用する際の輝度を高めることができる。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記可視光反射部は平面状に形成されている。この発明では、可視光反射部が液晶パネル側に凸となる曲面状に形成された場合に比較して、一方向へ反射する光の量が多くなる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記可視光反射部は前記液晶パネル側に向かって凸となる曲面状に形成されている。この発明では、第1の所定の方向の範囲に比較して、第2の所定の方向の範囲が広がり、可視光反射部が平面の場合に比較して視野角が広くなる。
【0021】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の発明において、前記可視光反射部は前記光取り出し側に対して凹となる曲面状に形成されている。この発明では、可視光反射部が平面の場合に比較して第2の所定の方向へ反射する光の量が多くなる。
【0022】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1及び図2に従って説明する。図1(a)は液晶表示装置の要部概略断面図であり、図1(b)は(a)の部分拡大図であり、図2は作用を示す模式図である。
【0023】
図1(a)に示すように、液晶表示装置11は、アクティブ・マトリックス方式の透過型の液晶パネル12と、バックライト13とを備えている。
液晶パネル12は、一対の透明な基板14,15を備え、両基板14,15は所定の間隔を保った状態で、図示しないシール材により貼り合わされて、その間に液晶16が封止されている。基板14,15は例えばガラス製である。バックライト13側に配置された一方の基板14には、液晶16と対向する面に画素電極17と、画素電極17に接続された薄膜トランジスタ(TFT)18とが多数形成されている。画素電極17はITO(インジウム錫酸化物)で形成されている。また、基板14には、液晶16と反対側の面に偏光板19が形成されている。
【0024】
他方の基板15には液晶16側の面にカラーフィルタ20が形成され、カラーフィルタ20上には全画素共通の透明電極21が形成されている。透明電極21もITOで形成されている。カラーフィルタ20はR(赤)、G(緑)、B(青)の各サブピクセル20aを有し、各サブピクセル20aが画素電極17と対応するように配設されている。各サブピクセル20aはブラックマトリックス22で区画されている。基板15の液晶16と反対側の面には偏光板23が形成されている。
【0025】
図1(a),(b)に示すように、バックライト13は、基板24と、その上に形成された有機EL素子25とを備えている。そして、バックライト13は有機EL素子25が液晶パネル12と対向するように配置され、有機EL素子25が発光した時の光が、基板24と反対側から出射するようになっている。即ち、この実施の形態の有機EL素子25はトップエミッション型である。
【0026】
基板24はガラス製の基板本体24aと、その片面に積層形成された樹脂層24bとから構成され、樹脂層24b上に有機EL素子25が形成されている。樹脂層24bは有機EL素子25の形成される面が、波状に連続する形状の複数の突条26を有するように形成されている。即ち、突条26の長手方向(図1(a)における紙面と垂直方向)と直交する断面形状が鋸歯状に形成されている。
【0027】
有機EL素子25は基板24上の突条26がある面側に形成され、基板24上に、第1電極27、有機発光層を含む有機EL層28及び第2電極29が順次積層されて形成されている。第1電極27及び第2電極29は互いに平行に設けられている。即ち、この実施の形態では、第1電極27及び第2電極29はともに、液晶パネル12側に凸となる凸部30が複数設けられている。各凸部30は平行で互いに連続する形状に形成されている。そして、有機EL素子25は、少なくとも有機EL層28と、当該層よりも光取り出し側に設けられた部材とが可視光透過性を有する。この実施の形態では有機EL層28の光取り出し側にある部材となる第2電極29だけでなく、有機EL層28の光取り出し側と反対側にある第1電極27も可視光透過性に形成されている。両電極27,29はITOで形成されており、蒸着法やスパッタ法等によって形成されている。両電極27,29は基板24に比較して極薄く形成されている。また、第1電極27が陽極を、第2電極29が陰極を構成する。
【0028】
第1電極27の凸部30には基板24と対向する側の面の一部に可視光反射部31が設けられている。可視光反射部31は第1電極27に接する状態で設けられている。凸部30は可視光反射部31が設けられる部分と、可視光反射部31が設けられない部分とが非対称に形成され、可視光反射部31の面積が可視光反射部31が設けられない部分の面積より広く形成されている。可視光反射部31は平面状に形成されている。
【0029】
可視光反射部31は第1の所定の方向から入射された光を第2の所定の方向へ反射するように、表示面12aと平行な平面に対して傾斜する状態で設けられている。第1の所定の方向は、液晶表示装置11の通常の使用状態において光源があると想定される方向である。前記第2の所定の方向は、液晶表示装置11の利用者が表示面12aを見る際の視線の方向と想定される方向を含む所定の方向である。この実施の形態では前記視線の方向と想定される方向を含む所定の方向として、液晶パネル12の表示面12aに垂直な方向を含む所定の方向が設定されている。「垂直な方向を含む所定の方向」とは、前記垂直な方向及びその方向に対して所定の立体角で広がりを有する方向を意味する。また、「利用者が前記表示面を見ると想定される方向」とは、液晶表示装置が搭載された機器の機能上、利用者にとって機器を操作しながら見やすい方向が存在する場合、その方向を意味する。
【0030】
可視光反射部31が表示面12aに平行な平面と成す角度(図1(b)における可視光反射部31が基板本体24aの樹脂層24b側の表面と成す角度)は、例えば、8〜10°に設定されている。可視光反射部31は金属層、この実施の形態ではアルミニウム層で形成されている。
【0031】
液晶パネル12のサブピクセル20aの幅は100μm程度であり、凸部30は、幅方向の長さL(図1(b)に図示)が例えば、10〜15μmに形成されている。即ち、凸部30の幅方向の長さLは液晶パネル12のサブピクセル20aのピッチより小さく形成されている。
【0032】
有機EL層28は、第1電極27側から順に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の5層で構成され、各層を構成する有機材料には例えば公知のものを使用できる。有機EL層28は白色発光をするように構成されている。
【0033】
有機EL層28は両面が各電極27,29によってほぼ全域が覆われた状態となっている。各電極27,29は有機EL層28に対してそれぞれ一つのみ設けられている。従って、両電極27,29間に電圧が印加されることで有機EL層28は有機EL素子25の全域に亘って発光するように構成されている。
【0034】
また、有機EL素子25は、第2電極29側の全面が覆われる状態で、有機EL層28が外気と接しないように、光透過性を有するパッシベーション膜(図示せず)で被覆されている。パッシベーション膜は水分の透過を防止可能な材料、例えば窒化ケイ素SiNxや酸化ケイ素SiOxで形成されている。パッシベーション膜も、基板24に比較して極薄く形成されている。
【0035】
なお、図面において、液晶パネル12及びバックライト13を構成する各基板、各電極、各層及び膜等の厚さは、図示の都合上、実際とは必ずしも一致しない相対関係で示されている。
【0036】
次にバックライト13の製造方法を説明する。
先ず基板本体24aの片面にフォトリソグラフィーを利用してフォトレジストにより、波状の突条26を有する樹脂層24bを形成する。次に突条26側の全面に蒸着等によりアルミニウム層を形成した後、フォトリソグラフィーを利用したエッチングで、可視光反射部31となる部分以外の部分のアルミニウム層を除去して可視光反射部31を所望の位置に形成する。次にITOからなる第1電極27をスパッタリングにより、突条26及び可視光反射部31の表面を覆うように所定の厚さに形成する。次に第1電極27の上に、蒸着により有機EL層28及び第2電極29を順次積層形成する。次にイオンプレーティングにより窒化ケイ素からなるパッシベーション膜を第2電極29の表面を覆う状態で、有機EL層28が外気と接しないように形成する。以上で基板24上に、可視光反射部31を有するトップエミッション型の有機EL素子25が形成されたバックライト13の製造が完了する。
【0037】
次に、前述のように構成された液晶表示装置11の作用について説明する。
液晶パネル12においては、表示すべき画像に対応する所定の画素の液晶16に電圧が印加されることで前記画素が表示状態となる。
【0038】
昼間の屋外のように外部が明るい環境では、バックライト13を点灯せずに、外光を光源として利用する。この状態では、液晶表示装置11は反射型の液晶表示装置として機能する。一方、外部が暗いときは、バックライト13を点灯して利用する。
【0039】
液晶表示装置11を外光を光源として使用する場合、外光は表示状態になった画素電極17と対応する液晶16の部分を透過した後、有機EL素子25に入射する。そして、可視光反射部31で反射して再び液晶パネル12に表示面12aと反対側から入射し、液晶16を透過して表示面12aから出射する。
【0040】
外光の光源(図示せず)は、図2において液晶パネル12の左斜め上方に存在し、利用者の視線は液晶パネル12の表示面12aに対してほぼ垂直方向となる。この状態では、第1の所定の方向となる光源方向から有機EL素子25に入射された光が、可視光反射部31において第2の所定の方向である液晶パネル12の表示面12aと垂直又は垂直に近い所定の方向へ反射される。従って、液晶表示装置11の利用者の眼に到達する光の量が多くなり、輝度が向上する。
【0041】
また、液晶パネル12から出射して有機EL素子25に入射した外光Pの反射光Prの液晶パネル12への入射角θ1は、図2に鎖線で示す可視光反射部31が表示面12aに平行な場合に反射光Prが液晶パネル12へ入射する際の入射角θ2に比較して小さくなる。そして、反射光Prの液晶パネル12への入射角θ1が小さくなることにより、ある画素に入射した外光Pの反射光Prの出射位置が、当該外光Pの表示面12aへの入射位置に近くなる。従って、可視光反射部31が表示面12aと平行な構成の液晶表示装置11に比較して、二重像やカラー表示の際の色滲みを抑制することができる。反射光Prの液晶パネル12への入射角θ1が0°となるようにすれば、二重像のずれが極めて小さくなる。
【0042】
可視光反射部31が有機EL素子25の全面にわたって1つの斜面として形成されているのではなく、複数の可視光反射部31が所定の幅で設けられている。従って、有機EL素子25が基板24から突出した形状に形成されていても、バックライト13の厚さがさほど厚くならない。
【0043】
携帯電話やPDA(携帯情報端末)等のように、表示面を見る際に利用者が手に持って使用する携帯機器の場合、携帯機器の位置を多少変えることにより、簡単に光源の方向を第1の所定の方向に合わせることができ、第2の所定の方向が利用者の視線の方向に調整される。
【0044】
バックライト13を点灯して使用する際は、有機EL素子25の全面から発する光が、液晶パネル12の表示面12aに平行に入射するため、人が識別できるような二重像や色滲み発生はしない。
【0045】
この実施の形態は以下の効果を有する。
(1) 有機EL素子25は、基板24上に第1電極27、有機発光層を含む有機EL層28及び第2電極29が順次積層されて形成されている。有機EL層28を基準にして光取り出し側と反対側に複数の可視光反射部31が設けられ、可視光反射部31は第1の所定の方向から入射された光を第2の所定の方向へ反射するように傾斜して設けられている。第1の所定の方向は、液晶表示装置11の通常の使用状態において光源があると想定される方向である。従って、第1の所定の方向が光源に向くように液晶表示装置11を配置して使用した場合、第2の所定の方向における輝度を高くすることができる。
【0046】
(2) 前記第2の所定の方向が、液晶表示装置11の利用者が表示面12aを見る際の視線の方向と想定される方向を含む。従って、利用者が外光を光源として液晶表示装置11の表示を見る際、表示面12aの輝度を有効に高めることができる。また、携帯電話やPDA(携帯情報端末)等のように、表示面を見る際に利用者が手に持って、ほぼ一定の角度で見る携帯機器の場合により有効となる。
【0047】
(3) 前記第2の所定の方向が、液晶パネル12の表示面12aに垂直な方向を含む。従って、第2の所定の方向が、一般に利用者の視線の方向となる表示面12aに垂直な方向を含む所定の範囲となり、利用者の眼に到達する光の量を多くすることができ、表示の見易さにつながる。
【0048】
(4) 有機EL層28を基準にして光取り出し側と反対側に設けられた第1電極27には、液晶パネル12側に凸となる凸部30が複数設けられ、凸部30にはその一部に、可視光反射部31が設けられている。従って、この発明では、可視光反射部31を第1電極27と一体に形成することが容易となり、可視光反射部31を第1電極27と別体に設ける構成と比較して、形成が容易になるとともに小型化も容易になる。
【0049】
(5) 凸部30は可視光反射部31が設けられる部分と、可視光反射部31が設けられない部分とが非対称に形成され、可視光反射部31の面積が可視光反射部31が設けられない部分の面積より広く形成されている。従って、基板24の面積を同じとした場合、可視光反射部31の占める面積を広くでき、反射光の量が多くなって輝度を高めることができる。
【0050】
(6) 第1電極27及び第2電極29は互いに平行に設けられている。従って、一方の電極だけに凹部及び凸部30の少なくとも一方を設ける構成に比較して、第1電極27、有機EL層28及び第2電極29を蒸着等で積層形成するのが容易になる。また、基板24の有機EL素子25が形成される部分の面積が同じでも、両電極27,29が平面状に形成された構成に比較して発光可能な部分の面積が増加し、バックライト13として使用する際の輝度を高めることができる。
【0051】
(7) 可視光反射部31が平面状に形成されているため、可視光反射部31が液晶パネル12側に凸となる曲面状に形成された場合に比較して、一方向へ反射する光の量を多くすることができる。
【0052】
(8) 有機EL素子25は、一対の電極27,29の間に有機EL層28が配置され、一対の電極27,29のうち有機EL層28を挟んで光取り出し側と反対側に位置する第1電極27の一部に可視光反射部31が形成されている。従って、有機EL層28を挟んで配置される第1電極27に代えて、可視光反射部31を電極と兼用する構成に比較して、有機EL層28に接触する有効な電極面積が増加するため、有機EL層28が同じ面積であっても発光時の輝度が向上する。また、可視光反射部31が複数あっても可視光反射部31側の第1電極27の数は1個のため、第1電極27と外部配線との接続が簡単になる。
【0053】
(9) 有機EL素子25は、第2電極29側の全面が覆われる状態で、有機EL層28が外気と接しないように、基板24に比較して極薄いパッシベーション膜で被覆されている。従って、例えば第2電極29の積層形成時に第2電極29にピンホールが形成されてしまった場合であっても、パッシベーション膜によって有機EL層28を外気から遮断することができ、外気との接触による有機EL層28の劣化を防止することができる。
【0054】
(10) 基板24がガラス製の基板本体24aと、樹脂層24bとから構成され、樹脂層24b上に有機EL素子25が形成されている。従って、有機EL素子25を形成する側の基板24の表面に波状の突条26を形成するのが容易となる。
【0055】
(11) 凸部30の幅方向の長さLが液晶パネル12のサブピクセル20aのピッチより小さく形成されている。従って、可視光反射部31の傾斜角度が同じ場合、前記長さLがサブピクセル20aのピッチより大きく形成された場合に比較して、凸部30の突出量を小さくでき、バックライト13の薄型化に寄与できる。
【0056】
(12) 凸部30は鋸歯状に連続して形成され、可視光反射部31は帯状に形成されるため、凸部30がドット状に形成される場合に比較して可視光反射部31の面積を広くするのが容易となり、凸部30がドット状の場合に比較して第2の所定の方向への反射光の光量を多くすることができる。
【0057】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を図3(a),(b)に従って説明する。この実施の形態はバックライト13を構成する有機EL素子25の形状が第1の実施の形態と異なっており、その他の構成は同じため、有機EL素子25についてのみ説明する。また、前記実施の形態と同様な部分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0058】
図3(a)に示すように、有機EL素子25は基板24の表面から突出するとともに底部外形が円形のドット状の複数の凸部32を有するように形成されている。凸部32は円錐をその斜面と交差するとともに底面の円に接する面で切断された形状に形成されている。図3(b)に示すように、凸部32は基板本体24aに対して傾斜する方向に延びる第1の斜面32aと、第1の斜面32aに連続する第2の斜面32bとを有する。可視光反射部31は第1の斜面32a及び第2の斜面32bの稜線を含み凸部32の底面と直交する仮想平面で凸部32を切断した際、第1の斜面32a側となる部分を覆うように形成されている。従って、可視光反射部31は、第1の斜面32aと対応する位置に形成された部分以外の部分が湾曲面となる。
【0059】
第1の斜面32aは、その上に形成された可視光反射部31の反射光が、第1の所定の方向から入射された光を第2の所定の方向へ反射するように、表示面12aと平行な平面に対して傾斜する状態で設けられている。可視光反射部31はアルミニウム層で形成されている。
【0060】
有機EL素子25及び可視光反射部31の形成は、基板24の樹脂層24bに形成された凸部33上に、前記実施の形態と同様な方法で、可視光反射部31、第1電極27、有機EL層28及び第2電極29を順次積層形成することにより行われる。
【0061】
この実施の形態の構成では、凸部32に形成された可視光反射部31が、第1の斜面32aに形成された平面状の部分とそれに連続する湾曲面の部分とを含む。従って、第1の所定の方向から有機EL素子25に入射した外光は、可視光反射部31が平面状に構成された場合よりも第2の所定の方向へ反射する際に、その反射光の範囲が広がる。
【0062】
従って、この実施の形態では前記実施の形態の(1)〜(10)と同様の効果を有する他に次の効果を有する。
(13) 基板24がガラス製の基板本体24aと、樹脂層24bとから構成され、樹脂層24b上に有機EL素子25が形成されている。従って、有機EL素子25を形成する側の基板24の表面にドット状の凸部32を形成するのが容易となる。
【0063】
(14) 可視光反射部31が凸部32の第1の斜面32aだけでなく、第1の斜面32aの両側に連続する湾曲部にも形成されている。従って、液晶表示装置11の表示部を見る際、表示面12aの角度が第1の斜面32aの部分に形成された可視光反射部31の傾斜角度と、外光の表示面12aに対する入射角とで決まる最適な傾斜状態から多少ずれても、有効な反射光の割合が多くなる。
【0064】
(第3の実施の形態)
次に第3の実施の形態を図4(a),(b)に従って説明する。この実施の形態はバックライト13を構成する有機EL素子25と、可視光反射部31とが別体として構成されている点が、前記第1の実施の形態と異なっており、液晶パネル12側の構成は同じため、バックライト13についてのみ説明する。また、前記実施の形態と同様な部分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0065】
基板24の片面に可視光反射部31が形成され、可視光反射部31及び樹脂層24bを覆うように可視光透過層34が形成されている。可視光反射部31は平面状で、第1の実施の形態の可視光反射部31と同様な傾斜に形成されている。可視光透過層34は基板24側と反対側の面が平面となるように形成されている。可視光透過層34は例えば、窒化ケイ素SiNxや酸化ケイ素SiOxで形成されている。そして、可視光透過層34上に有機EL素子25が設けられている。有機EL素子25は可視光透過層34側から第1電極27、有機EL層28及び第2電極29が順に積層形成されている。第1電極27、有機EL層28及び第2電極29は平面状に設けられ、液晶表示装置11にバックライト13が組み付けられた際に表示面12aと平行に配置されるようになっている。
【0066】
この実施の形態の構成においても、第1の所定の方向から液晶パネル12及び有機EL素子25を透過して可視光反射部31に達した外光Pは、第2の所定の方向に反射される。従って、第1の実施の形態の(1)〜(3)と同様な効果を有する。また、可視光反射部31が有機EL素子25と別体に形成され、有機EL素子25は両電極27,29が平面上に形成されているため、有機EL素子25の製造が前記両実施の形態に比較して容易になる。
【0067】
実施の形態は前記に限らず、例えば次のように構成してもよい。
○ 可視光反射部31を有機EL素子25と別体として構成する場合、有機EL素子25を可視光反射部31を完全に独立して形成してもよい。例えば、第3の実施の形態のように有機EL素子25を可視光透過層34の上に形成する構成に代えて、図5(a)に示すように、可視光反射部31を基板24上に設け、有機EL素子25を別の可視光透過性の平板状の基板35上に形成する。そして、その基板35を可視光透過層34上に配置してもよい。このように構成すると、有機EL素子25を従来と同様に製造し、可視光反射部31を備えた部材のみを別工程で製造できるため、製造方法の自由度が大きくなるので好ましい。
【0068】
○ 図5(b)に示すように、有機EL素子25が形成される基板35の有機EL素子25が形成される面と反対側の面に、可視光反射部31を形成してもよい。例えば、図5(b)に示すように、片面が断面鋸歯状の波状に形成された基板24の波状側の面に可視光反射部31を形成し、平面側に有機EL素子25を形成する。このように構成すると、可視光透過層34を設けずに有機EL素子25の両電極27,29及び有機EL層28を平面上に形成できるので好ましい。
【0069】
〇 凸部30が鋸歯状に形成される場合、可視光反射部31が形成される斜面部に連続する斜面は垂直面であってもよい。このようにすると、凸部30の長さLが同じ場合可視光反射部31の面積を大きくできて、輝度を向上できるので好ましい。
【0070】
〇 隣接する凸部30同士が連続する鋸歯状に限らず、有機EL素子25を隣接する凸部30の間に表示面12aと平行な面を有する構成としてもよい。
○ 凸部30あるいは凸部32を全て同じに形成せずに、異なる大きさのものが混在する状態、即ち相似形状のものが混在する状態に構成してもよい。
【0071】
○ 可視光反射部31が設けられる部分の傾斜角が異なる凸部30あるいは凸部32が混在する構成としてもよい。このようにすると、液晶表示装置11を見る際の表示面12aと利用者の視線との成す角度の適正な範囲が広くなるので好ましい。
【0072】
〇 凸部32の形状は円錐を平面で斜めに切断した形状に限らず、三角柱を横にした形状(例えば図6(a)に示すような形状)、貝殻状(例えば図6(b)に示すような形状)、円錐あるいは円錐台をその軸線を含む面と平行な面で切断した形状、半円柱を斜めに切断した形状等の形状としてもよい。また、異なる種類の形状の凸部32が混在する構成としてもよい。凸部32が貝殻状、円錐あるいは円錐台をその軸線を含む面と平行な面で切断した形状の場合、可視光反射部31は全体が液晶パネル12側に向かって凸となる曲面状に形成されるので、第1の所定の方向の範囲に比較して、第2の所定の方向の範囲が広がり、可視光反射部31が平面の場合に比較して視野角が広くなる。
【0073】
○ 前記第2の所定の方向は、液晶パネル12の表示面12aに垂直な方向を含む所定の方向に限らず、液晶表示装置11の利用者が表示面12aを見る際の視線の方向と想定される方向を含む所定の方向としてもよい。「利用者が前記表示面を見る際の視線の方向と想定される方向」とは、液晶表示装置が搭載された機器の機能上、利用者にとって機器を操作しながら見やすい方向が存在する場合、その方向を意味する。従って、その方向が液晶パネルの表示面と垂直方向を含む所定の方向以外の方向となる場合もある。このようにすると、利用者が外光を光源として液晶表示装置11の表示を見る際、表示面12aの輝度を有効に高めることができ、携帯電話やPDA(携帯情報端末)等のように、表示面を見る際に利用者が手に持って、ほぼ一定の角度で見る携帯機器の場合により有効となる。
【0074】
○ 有機EL素子25は必ずしも基板24から突出していなくてもよい。例えば、基板24に、表示面12aに対して傾斜する方向に延びる第1の斜面と、前記第1の斜面に連続する第2の斜面とを有するドット状の凹部を形成する。そして、第1の斜面に可視光反射部31を形成した後、順次、第1電極27、有機EL層28を積層形成してもよい。この場合も、有機EL素子25が基板24から突出した状態に形成した場合と同様な効果を有する。また、有機EL素子25の基板24と対向する面と反対側の面が平坦になり、バックライト13を液晶パネル12に接触する状態で組み付けるのが容易となる。
【0075】
○ 可視光反射部31は、有機EL層28からの光取り出し側に対して凹となる曲面状に形成されていてもよい。この場合、可視光反射部31が平面の場合に比較して第2の所定の方向へ反射する光の量が多くなる。
【0076】
〇 有機EL素子25はトップエミッション型に限らず、有機EL層28からの発光の取り出し方向を基板24側とするボトムエミッション型としてもよい。ボトムエミッション型の場合は、基板24上に有機EL素子25を形成した後、第2電極29上に可視光反射部31を形成する。可視光反射部31は例えば蒸着等により形成される。
【0077】
〇 突条26あるいは凸部33の形成を容易にするため、基板24を基板本体24aと樹脂層24bとの2層構成とした。しかし、樹脂層24bを設けずに、ガラス製の基板24の表面に直接突条26あるいは凸部33を形成してもよい。また、基板24はガラスに限らず、樹脂であってもよい。また、基板24は硬質基板に限らず、フレキシブル基板であってもよい。
【0078】
○ 有機EL素子25がトップエミッション型の場合、基板24は光透過性を有していなくてもよい。光透過性を有さない場合、例えば金属、セラミックス等を使用できる。
【0079】
〇 有機EL層28を挟んで基板24側に配設される第1電極27を陰極とし、基板24と反対側に配設される第2電極29を陽極としてもよい。この場合、有機EL層28の構成もそれに対応して変更する。
【0080】
○ 有機EL層28は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層及び電子注入層の5層からなるものに限らず、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層の少なくとも一つと発光層とからなるものであってもよく、発光層のみからなるものであってもよい。
【0081】
○ 可視光反射部31はアルミニウム以外の金属を用いて形成されていてもよい。
○ 有機EL層28を基準にして光取り出し側と反対側に設けられた電極と有機EL層28との間に可視光反射部31を設けてもよい。この構成の場合、可視光反射部31を構成する材質が仕事関数の小さなものであれば、当該電極を陰極とすると、有機EL層28への電子注入量を増加させることができるので好ましい。また、可視光反射部31を構成する材質が仕事関数の大きなものであれば、当該電極を陽極とすると、有機EL層28への正孔注入量を増加させることができるので好ましい。
【0082】
○ パッシベーション膜の材料は、窒化ケイ素SiNxや酸化ケイ素SiOxに限らず、透明で水分や酸素等のガスの透過率の小さな他の材料、例えばダイヤモンド・ライク・カーボンであってもよい。
【0083】
○ 多数形成された凸部30及び凸部32の全てに可視光反射部31を設ける必要は必ずしもなく、一部の凸部30及び凸部32に可視光反射部31を形成しなくてもよい。また、第1電極27又は第2電極29に形成された凹部に31を形成する場合も、同様に一部の凹部に可視光反射部31を形成してもよい。
【0084】
〇 基板14,15はガラスに限らず、透明な樹脂基板やフィルムであってもよい。
〇 液晶パネル12はカラーフィルタ20を備えない、白黒表示パネルであってもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1〜請求項10に記載の発明によれば、外光を光源として利用する際、所定の方向における輝度を高くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施の形態における液晶表示装置の要部模式断面図(b)は(a)の部分拡大図。
【図2】作用を説明する模式断面図。
【図3】(a)は第2の実施の形態の有機EL素子を示す模式斜視図、(b)は突部の拡大模式断面図。
【図4】(a)は第3の実施の形態のバックライトを示す模式部分断面図、(b)はその部分拡大図。
【図5】(a),(b)は別の実施の形態のバックライトを示す模式部分断面図。
【図6】(a),(b)は別の実施の形態の凸部を示す模式斜視図。
【図7】従来の液晶表示装置の模式断面図。
【符号の説明】
11…液晶表示装置、12…液晶パネル、12a…表示面、13…バックライト、24,35…基板、25…有機EL素子、27…第1電極、28…有機EL層、29…第2電極、30,32…凸部、31…可視光反射部。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid crystal display device having an organic EL (electroluminescence) element as a backlight.
[0002]
[Prior art]
Liquid crystal display devices are widely used as display devices for portable devices and the like. There is a strong need for these portable devices to be smaller and lighter and consume less power, and accordingly, the liquid crystal display device needs to be further thinner and consume less power.
[0003]
Although a reflection-type liquid crystal display device is employed to reduce power consumption, the image quality is not sufficient. In order to secure sufficient image quality, a transmissive liquid crystal display device using a backlight is excellent. In recent years, a liquid crystal display device that includes an organic EL element as a backlight and has a reflective display function and a transmissive display function has been proposed (for example, see Patent Document 1).
[0004]
As shown in FIG. 7, this liquid crystal display device includes a
[0005]
Therefore, this liquid crystal display device is used without turning on the backlight in a bright environment, and the external light P is reflected by the reflective cathode electrode 78 of the organic EL element 72, and functions as a reflective liquid crystal display device. In an environment where the outside is dark, the organic EL element 72 is used as a backlight, and sufficient luminance can be secured.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-10-78582 (paragraphs [0015] to [0022] of the specification, FIG. 1)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In a configuration in which the reflection surface is parallel to the display surface of the liquid crystal panel as in a conventional liquid crystal display device, when the external light P is incident on the display surface at an angle perpendicular or nearly perpendicular, the reflection cathode electrode 78 Light reflected on the reflection surface is effectively reflected on the display surface.
[0008]
However, in a situation where a liquid crystal display device mounted on a portable device or the like is used, generally, the positional relationship between a light source, a liquid crystal display device, and a user is roughly determined, and the user may look at the display surface from a substantially vertical direction. In many cases, the light source is often located above the front side of the user. Therefore, the external light is obliquely incident on the display surface of the liquid crystal panel, and the reflected light is spread at a predetermined angle with respect to the display surface, which is the viewing direction of the user, and the vertical direction and the vertical direction. The ratio of reflection to the range decreases, and the luminance becomes insufficient.
[0009]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a liquid crystal display device capable of increasing luminance in a predetermined direction when using external light as a light source.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an invention according to
[0011]
According to the present invention, external light transmitted through the liquid crystal panel and incident on the organic EL element from the first predetermined direction is reflected in the second predetermined direction by the visible light reflecting portion. Therefore, if the liquid crystal display device is arranged and used so that the first predetermined direction faces the light source, the amount of light reflected in the second predetermined direction increases. If the second predetermined direction is the direction in which the user's eyes are present (the direction of the line of sight), the amount of light reaching the user's eyes can be increased.
[0012]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the second predetermined direction includes a direction perpendicular to a display surface of the liquid crystal panel. In the present invention, generally, a user of a liquid crystal display device often views the display surface from a direction perpendicular or nearly perpendicular to the display surface of the liquid crystal panel.
[0013]
According to a third aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the second predetermined direction is a direction assumed to be a direction of a line of sight when a user of the liquid crystal display device looks at the display surface. Including. `` The direction assumed to be the direction of the line of sight when the user looks at the display surface '' refers to the function of the device equipped with the liquid crystal display device, when there is a direction that is easy for the user to see while operating the device. Mean that direction. Therefore, the direction may be a predetermined direction including a direction perpendicular to the display surface of the liquid crystal panel.
[0014]
According to the present invention, when a user views a display of a liquid crystal display device using external light as a light source, the brightness of the display surface can be effectively increased. Therefore, the present invention is more effective in the case of a portable device such as a cellular phone or a PDA (Personal Digital Assistant), which is held by the user when viewing the display surface and viewed at a substantially constant angle.
[0015]
According to a fourth aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the first electrode and the second electrode are provided in a plane, and the visible light reflecting portion is formed of the organic material. It is provided on the side opposite to the liquid crystal panel with respect to the EL element. According to the present invention, the first electrode and the second electrode constituting the organic EL element can be formed in a planar shape as in the case of the conventional organic EL element, and the manufacturing is easier as compared with a case where the electrode has a shape having a convex portion or the like. become.
[0016]
According to a fifth aspect of the present invention, in the invention according to any one of the first to third aspects, the light extraction side is based on at least the organic EL layer among the first electrode and the second electrode. The electrode provided on the opposite side is provided with a plurality of at least one of a concave portion that is concave on the liquid crystal panel side and a convex portion that is convex on the liquid crystal panel side, and the concave portion and the convex portion have a part thereof. , The visible light reflecting portion is provided. According to the present invention, the visible light reflecting portion can be easily formed integrally with the electrode provided on the side opposite to the light extraction side, and the visible light reflecting portion can be formed as compared with a configuration in which the visible light reflecting portion is provided separately from the electrode. And the miniaturization becomes easy.
[0017]
According to a sixth aspect of the present invention, in the invention of the fifth aspect, the concave portion and the convex portion are asymmetrically formed with a portion where the visible light reflecting portion is provided and a portion where the visible light reflecting portion is not provided. The area of the visible light reflecting portion is formed larger than the area of the portion where the visible light reflecting portion is not provided. According to the present invention, when the area of the substrate is the same, the area occupied by the visible light reflecting portion can be increased, the amount of reflected light increases, and the luminance can be increased.
[0018]
The invention according to claim 7 is the invention according to claim 5 or claim 6, wherein the first electrode and the second electrode are provided in parallel with each other. According to the present invention, the first electrode, the organic EL layer, and the second electrode can be more easily formed by vapor deposition or the like than in a configuration in which at least one of the concave portion and the convex portion is provided only on one electrode. Further, even if the area of the portion where the organic EL element is formed on the substrate is the same, the area of the portion capable of emitting light increases as compared with the configuration in which both electrodes are formed in a planar shape, and the luminance when used as a backlight is increased. Can be increased.
[0019]
The invention according to claim 8 is the invention according to any one of
[0020]
According to a ninth aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the visible light reflecting portion is formed in a curved shape that is convex toward the liquid crystal panel. . According to the present invention, the range in the second predetermined direction is wider than the range in the first predetermined direction, and the viewing angle is wider than when the visible light reflecting portion is a flat surface.
[0021]
According to a tenth aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, the visible light reflecting portion is formed in a curved surface that is concave with respect to the light extraction side. . According to the present invention, the amount of light reflected in the second predetermined direction is larger than when the visible light reflecting portion is a flat surface.
[0022]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(First Embodiment)
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1A is a schematic cross-sectional view of a main part of the liquid crystal display device, FIG. 1B is a partially enlarged view of FIG. 1A, and FIG. 2 is a schematic view showing the operation.
[0023]
As shown in FIG. 1A, the liquid
The
[0024]
On the
[0025]
As shown in FIGS. 1A and 1B, the
[0026]
The
[0027]
The
[0028]
A visible
[0029]
The visible
[0030]
The angle formed by the visible
[0031]
The width of the sub-pixel 20a of the
[0032]
The
[0033]
The
[0034]
The
[0035]
In the drawings, the thicknesses of each substrate, each electrode, each layer, a film, and the like constituting the
[0036]
Next, a method of manufacturing the
First, a
[0037]
Next, the operation of the liquid
In the
[0038]
In an environment where the outside is bright, such as outdoors in the daytime, the outside light is used as a light source without turning on the
[0039]
When the liquid
[0040]
The external light source (not shown) exists diagonally above and to the left of the
[0041]
In addition, the incident angle θ1 of the reflected light Pr of the external light P emitted from the
[0042]
The visible
[0043]
In the case of a portable device such as a mobile phone or a PDA (Personal Digital Assistant), which is used by the user while holding the display surface, the direction of the light source can be easily changed by slightly changing the position of the portable device. The first predetermined direction can be adjusted, and the second predetermined direction is adjusted to the direction of the user's line of sight.
[0044]
When the
[0045]
This embodiment has the following effects.
(1) The
[0046]
(2) The second predetermined direction includes a direction assumed to be a direction of a line of sight when a user of the liquid
[0047]
(3) The second predetermined direction includes a direction perpendicular to the
[0048]
(4) The
[0049]
(5) The
[0050]
(6) The
[0051]
(7) Since the visible
[0052]
(8) The
[0053]
(9) The
[0054]
(10) The
[0055]
(11) The length L in the width direction of the
[0056]
(12) Since the
[0057]
(Second embodiment)
Next, a second embodiment will be described with reference to FIGS. In this embodiment, the shape of the
[0058]
As shown in FIG. 3A, the
[0059]
The first
[0060]
The
[0061]
In the configuration of this embodiment, the visible
[0062]
Therefore, this embodiment has the following effects in addition to having the same effects as (1) to (10) of the above embodiment.
(13) The
[0063]
(14) The visible
[0064]
(Third embodiment)
Next, a third embodiment will be described with reference to FIGS. This embodiment is different from the first embodiment in that the
[0065]
A visible
[0066]
Also in the configuration of this embodiment, external light P that has passed through the
[0067]
The embodiment is not limited to the above, and may be configured as follows, for example.
When the visible
[0068]
As shown in FIG. 5B, the visible
[0069]
In the case where the
[0070]
The
The
[0071]
(Circle)
[0072]
形状 The shape of the
[0073]
The second predetermined direction is not limited to a predetermined direction including a direction perpendicular to the
[0074]
The
[0075]
The visible
[0076]
The
[0077]
基板 In order to facilitate the formation of the
[0078]
In the case where the
[0079]
1 The
[0080]
The
[0081]
The visible
The visible
[0082]
○ The material of the passivation film is silicon nitride SiN x Or silicon oxide SiO x The material is not limited thereto, and may be another material that is transparent and has a low gas permeability such as moisture or oxygen, for example, diamond-like carbon.
[0083]
○ It is not necessary to provide the visible
[0084]
は The
The
[0085]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the first to tenth aspects of the invention, when external light is used as a light source, the luminance in a predetermined direction can be increased.
[Brief description of the drawings]
1A is a schematic cross-sectional view of a main part of a liquid crystal display device according to a first embodiment, and FIG. 1B is a partially enlarged view of FIG.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view illustrating an operation.
FIG. 3A is a schematic perspective view showing an organic EL element according to a second embodiment, and FIG. 3B is an enlarged schematic sectional view of a protrusion.
FIG. 4A is a schematic partial sectional view showing a backlight according to a third embodiment, and FIG. 4B is a partially enlarged view thereof.
FIGS. 5A and 5B are schematic partial cross-sectional views showing a backlight according to another embodiment.
FIGS. 6A and 6B are schematic perspective views showing a projection according to another embodiment.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view of a conventional liquid crystal display device.
[Explanation of symbols]
Claims (10)
前記有機EL素子は、基板上に第1電極、有機発光層を含む有機EL層及び第2電極が順次積層されて形成され、少なくとも前記有機EL層と、当該層よりも光取り出し側に設けられた部材とが可視光透過性を有し、前記有機EL層を基準にして前記光取り出し側と反対側に複数の可視光反射部が設けられ、各可視光反射部は第1の所定の方向から入射された光を第2の所定の方向へ反射するように、前記表示面と平行な平面に対して傾斜する状態で設けられ、第1の所定の方向は、液晶表示装置の通常の使用状態において光源があると想定される方向であることを特徴とする液晶表示装置。A liquid crystal display device comprising a liquid crystal panel and an organic EL element as a backlight on a side opposite to a display surface thereof,
The organic EL element is formed by sequentially laminating a first electrode, an organic EL layer including an organic light emitting layer, and a second electrode on a substrate, and is provided at least on the organic EL layer and on a light extraction side of the layer. And a member having visible light transmissivity, a plurality of visible light reflecting portions provided on a side opposite to the light extraction side with respect to the organic EL layer, and each visible light reflecting portion has a first predetermined direction. Is provided in a state inclined with respect to a plane parallel to the display surface so as to reflect light incident from the liquid crystal display device in a second predetermined direction. A liquid crystal display device in which a direction is assumed to be a light source in a state.
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