JP2004125826A - Image stabilizer - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学装置において振動により生ずる光学像のブレを防止するための像安定化装置に係わり、例えば双眼鏡等の観察用の光学装置に適用される像安定化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、移動中の車両や船舶等のように振動や揺動を伴う場所で双眼鏡等の光学装置を使用する場合、観察される光学像が振動あるいは揺動してしまい、非常に観察し辛い状態となる。これは、光学装置の光軸に対して観察物体からの光束の射出角度が変動するからである。こうした観察像の劣化を防止するため、像安定化機能を有する像安定光学装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この装置は、像安定動作を行わないとき、または、電源をオフにした状態で持ち運ぶ場合に正立プリズムが他の部分に当たって精度劣化を招くのを防止すべく、正立プリズム(像安定化機構)を筐体に対して固定するケージング機構(制止機構)を備えている。
【0003】
一方、本出願人は、装置の小型化、軽量化および消費電力低減等の観点から、回転慣性体を用いることなく構成した像安定化装置を提案している(例えば、特許文献2を参照。)。この装置は、正立プリズムを保持するジンバル懸架手段に角度情報検出手段を設け、このジンバル懸架手段の慣性空間に対する回転角を検出し、この検出値に基づきジンバル懸架手段の回動制御を行うことにより像安定化を実現したものである。また、光学装置のケースに、ジンバル懸架手段の回動を規制可能なケージング手段を設け、その回動規制を操作者が適宜、手動操作できるようにした像安定化装置も提案している(例えば、特許文献3参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭57−37852号公報
【特許文献2】
特許第3041152号公報
【特許文献3】
特開平10−104676号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の角度情報検出手段を用いて像安定化装置を構成する場合においても、非使用時や運搬時における安全を考慮して、正立プリズムを筐体に対して固定するケージング機構(制止機構)を備えることが必要になると考えられる。さらに、このような検出手段を構成しようとする場合、可動保持機構の回動姿勢制御を開始または終了するタイミングと、ケージング機構の駆動を終了または開始させるタイミングとを最適化することが好ましいと考えられる。これらのタイミングの兼ね合いによっては、回動姿勢制御の動作が不十分な期間が生じ、観察像の乱れが生じるおそれがある。
【0006】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者が、静止制御の開始操作をおこなった直後から静止制御の終了操作をおこなう直前までの全ての期間に亘って良好な観察像を得ることのできる像安定化装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の像安定化装置は、筐体によりそれぞれ保持された対物レンズ部および接眼レンズ部と、対物レンズ部と接眼レンズ部との間に配置された正立プリズムとを有する光学装置に適用される像安定化装置であって、正立プリズムを、筐体に対する相対位置が可変となるように保持する可動保持機構と、正立プリズムを慣性系に対して静止させるように、可動保持機構の動きを制御する静止制御機構と、可動保持機構の動きの制止およびその解除を行うための制止機構と、静止制御機構を起動させると共に、その起動タイミングから遅れて可動保持機構の制止解除を行うように制止機構を制御するタイミング制御手段とを備えるようにしたものである。
【0008】
本発明の像安定化装置では、タイミング制御手段が、静止制御機構を起動させると共に、その起動タイミングから遅れて可動保持機構の制止解除を行うように制止機構を制御するようにしたので、可動保持機構が非制止状態となる前に、静止制御機構を確実に起動させることができる。
【0009】
本発明の像安定化装置では、さらに、タイミング制御手段が、上記制御に加え、可動保持機構の動きの制止タイミングから遅れて静止制御機構の動作を終了させるように制止機構を制御するように構成することが可能である。
【0010】
本発明の像安定化装置では、制止機構が、可動保持機構の一部を把持するための把持機構と、係止部を有すると共に、手動操作部に対する操作に応じて移動することにより把持機構を駆動するスライド部材と、手動操作部に対する第1の操作に応じてスライド部材の係止部に係止することによりスライド部材を第1の位置に保持して把持機構による可動保持機構の解放状態を保持させる一方、手動操作部に対する第2の操作に応じてスライド部材の係止部に対する係止を解除してスライド部材を第2の位置に移動させることにより把持機構による可動保持機構の一部を把持させる係止部材とを含んで構成され、タイミング制御手段が、スライド部材の、第2の位置から第1の位置への移動を検知する移動検知部と、この移動検知部によるスライド部材の移動の検知に応じて、静止制御機構を起動させる制御部とを含み、この制御部が、静止制御機構の起動後に可動保持機構の制止解除を行うように把持機構を制御するように構成することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
[第1の実施の形態]
まず、図1ないし図5を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る像安定化装置を備えた双眼鏡の構成について説明する。図1はこの双眼鏡の外観斜視構成を表し、図2は内部斜視構成を表し、図3はこの双眼鏡の要部の分解斜視構成を表すものである。図4は、図1に示した光学装置におけるXY平面に沿った断面構成を表し、図5は、図3におけるV−V線に沿った矢視断面を表す。なお、図2、図4および図5におけるBR,BLは、それぞれ、右眼用および左眼用光学系の光軸を示している。
【0013】
図1および図2に示したように、この双眼鏡は、ほぼ直方体形状の筐体であるボディ1により支持された1対の対物レンズ部20R,20Lおよび1対の接眼レンズ部10R,10Lと、対物レンズ部20R,20Lと接眼レンズ部10R,10Lとの間に配置された正立プリズム30R,30Lと、正立プリズム30R,30Lを保持する像安定化装置5とを備えている。接眼レンズ部10R,10Lは、それぞれ、右眼用光軸BRおよび左眼用光軸BLに沿って、ボディ1の一側面(後面)に取り付けられている。対物レンズ部20R,20Lは、それぞれ、右眼用光軸BRおよび左眼用光軸BLに沿って、接眼レンズ部10R,10Lと反対側の面(前面)に取り付けられている。ボディ1の、接眼レンズ部10R,10Lが取り付けられた面(後面)には、使用者が後述の像安定化機構50および制止機構60に対する操作を行う際に操作する操作レバー61が設けられ、ボディ1の上面には、後述の制御ユニット40を起動するための電源スイッチ2が設けられている。
【0014】
接眼レンズ部10R,10Lは、それぞれ、接眼レンズ12と、この接眼レンズ12を保持する接眼筒13と、この接眼筒13に連結されたプリズムホルダ80とを含んでいる。プリズムホルダ80は、入射光を屈曲して光軸を平行移動させるための屈曲用プリズム11を保持すると共に、回転軸部80Hを有する。この回転軸部80Hは、ボディ1に設けられた開口に光軸BR,BLを軸として回転可能に嵌め込まれている。このプリズムホルダ80の回転機構を利用して、接眼筒11を矢印RTに沿って回転させることにより、使用者の眼幅に応じて1対の接眼レンズ12の相互間隔を調整可能になっている。
【0015】
対物レンズ部20R,20Lは、それぞれ、対物レンズ22と、この対物レンズ22を保持する対物筒21とを含んでいる。なお、図2〜図5では、接眼レンズ12および対物レンズ22の一部のみを示しているが、実際には接眼レンズ12および対物レンズ22はいずれも複数のレンズ群により構成することが可能である。
【0016】
像安定化装置5は、像安定化機構50と、制止機構60とを備えている。像安定化機構50は、双眼鏡全体の振動等に伴う観察像のぶれを防止するためのものであり、制止機構60は、ボディ1に対する可動保持機構51(正立プリズム30R,30L)の相対位置を固定するためのものである。この制止機構60については後に詳述する。
【0017】
像安定化機構50は、正立プリズム30R,30Lを揺動可能に保持する可動保持機構51と、この双眼鏡全体の動作を制御する制御ユニット40とを含んでいる。制御ユニット40は、CPU(中央演算処理装置;Central Processing Unit )、メモリ、A/D変換器およびD/A変換器等の制御デバイスを含んで構成されている。
【0018】
可動保持機構51は、枠型構造をなすアウタジンバル51Aと、このアウタジンバル51A内に収容されると共に正立プリズム30R,30Lを保持する箱型構造のインナジンバル51Bとを有し、制御ユニット40の上方に配置されている。この可動保持機構51は、正立プリズム30R,30Lを、ボディ1に対する相対位置が可変となるように保持するようになっている。
【0019】
アウタジンバル51Aは、回動軸JEを中心として矢印REの方向(エレベーション方向)に回動可能であり、インナジンバル51Bは、回動軸JEと直交する回動軸JAを中心として矢印RAの方向(アジマス方向)に回動可能になっている。インナジンバル51Bは、2つの開口52Kが設けられた箱の内部に、正立プリズム30R,30Lを収容してなる構造を有し、その後面(接眼レンズ部10R,10Lに対向する面)の中央部には、固定ピン51Pが設けられている。
【0020】
像安定化機構50はまた、アウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bにの姿勢の変化をそれぞれ検知するための角速度センサ90A,90Eと、ポジションセンサ(図示せず)と、アウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bをそれぞれ回動させるためのモータ53A,53Eと、モータ53A,53Eの起動開始タイミングを検出するためのモータ起動センサ53Sとを有している。ここで、主として角速度センサ90A,90Eおよびモータ53A,53Eが、制御ユニット40と共に、本発明における「静止制御機構」の一具体例に対応する。
【0021】
角速度センサ90Aは、インナジンバル51Bのアジマス方向における加速度を検出するためのものであり、インナジンバル51Bの上面に設けられている。角速度センサ90Eは、アウタジンバル51Aのエレベーション方向における加速度を検出するためのものであり、例えば、アウタジンバル51Aの前面に設けられている。
【0022】
モータ53Aは、ロータ53A1とステータ53A2とによって構成され、回動軸JA上の、インナジンバル51Bの下面に附設されており、インナジンバル51Bのアジマス方向における角速度に応じた駆動信号に従って回転駆動するようになっている(図5参照)。このアジマス方向の角速度は、角速度センサ90Aからの出力信号に基づいて検出される。モータ53Eは、回動軸JE上の、アウタジンバル51Aの側面に附設されており、アウタジンバル51Aのエレベーション方向における角速度に応じた駆動信号に従って駆動するようになっている。このエレベーション方向における角速度は、角速度センサ90Eからの出力信号に基づいて検出される。
【0023】
モータ起動センサ53Sは、例えば、リミットスイッチからなり、スライドラック65が−X軸方向に移動すると、モータ起動センサ53Sがスライドラック65Tによって押されて作動し、スライドラック65の移動開始を検出することができるようになっている。このモータ起動センサ53Sが、本発明における「移動検知部」に対応する一具体例である。
【0024】
以上のような像安定化機構50の働きにより、正立プリズム30R,30Lを慣性系に対して静止させる制御が行われ、これにより、観察像のぶれを防止することができるようになっている。
【0025】
像安定化装置5はまた、使用者によって操作されることにより、制止機構60を駆動して可動保持機構51の動きの制止(ケージング)およびその解除(アンケージング)を行わせる手動操作部6を備えている。使用者が手動操作部6(操作レバー61)を操作することにより、制止機構60を駆動して可動保持機構51の動きを制止させることができるようになっている。
【0026】
像安定化装置5はさらに、可動保持機構51が可動状態(非制止状態またはアンケージング状態)にある場合において、その姿勢が所定時間にわたって一定に保たれた場合や、電源電圧が低下した場合に、制止機構60を駆動して可動保持機構51の動きを制止させることが可能なソレノイド69を備えている。
【0027】
このように、本実施の形態の像安定化装置5では、手動操作部6に対する手動操作またはソレノイド69による自動駆動により制止機構60が駆動され、これにより、像安定動作を行わないとき、または、非使用時における可動保持機構51(ひいては、正立プリズム)の動きを固定できるようになっている。
【0028】
次に、図3ないし図5を参照して、制止機構60の構成について説明する。制止機構60は、把持機構7と、スライドラック65と、フック66とを有している。
【0029】
把持機構7は、可動保持機構51のインナジンバル51Bに設けられた固定ピン51Pを把持(クランプ)するためのものであり、固定ピン51Pの軸と直交する方向(矢印72Sの方向)に沿って対になって移動可能な上側部材72Aおよび下側部材72Bからなる把持部72と、スライドラック65の水平方向の運動を把持部72の上下方向の運動に変換して伝達する伝達部材71とを有している。
【0030】
上側部材72Aおよび下側部材72Bは、V字部を含むほぼ同一の形状を有し、それぞれのV字部が互いに向き合うように上下を反転させて組み合わされて配置されている。上側部材72Aおよび下側部材72Bの、インナジンバル51Bとは反対側の面には、それぞれY軸方向を軸方向とするピン72APおよびピン72BPが立設されている。上側部材72Aおよび下側部材72Bは、それぞれ、図示しないガイド部材によって両側を案内されながら、上下に移動可能になっている。
【0031】
伝達部材71は、円板状部分71Eと、この円板状部分71Eの円周上の一部に連結された腕状部分71T1,71T2とを含んでおり、腕状部分71T2に取り付けられた後出の引きばね81により、スライドラック65の付勢方向とは反対の方向(図中の−X方向)に付勢されている。腕状部分71T2は、把持部72が固定ピン51Pを把持する位置で後出のストッパー82によって係止されるようになっている。円板状部分71Eは、その中心をボディ1に固定された支持ピン73によって支持され、この支持ピン73の中心を通る回転軸71J(Y方向)を中心として矢印71Rの方向に回転可能となっている。円板状部分71Eはまた、回転軸71Jに直交する平面(XZ平面)内において互いに対称な位置に、1対の切り欠き部71A,71Bを有する。一方の切り欠き部71Aは上側部材72Aのピン72APと係合し、他方の切り欠き部71Bは下側部材72Bのピン72BPと係合するように構成されている。腕状部分71T1の先端付近には、Y軸方向を軸方向とするピン71Pが立設されている。
【0032】
スライドラック65は、手動操作部6に対して行われる操作に応じて移動することにより把持機構7を駆動するように機能する。スライドラック65は、ボディ1に取り付けられた引きばね68により、ボディ1の方向(図中の+X方向)に付勢されると共に、回転軸71Jに直交する矢印65Sの方向(X軸方向)に沿って直線運動をなし得るように構成されている。
【0033】
スライドラック65の、引きばね68が取り付けられた一端の近傍部分には、Z軸方向に延びる突起部65Tが形成されている。この突起部65Tには、開孔65Hが形成され、ここに伝達部材71のピン71Pが挿入されるようになっている。この場合、開孔65Hを、ピン71Pの直径よりも大きく形成することにより、開孔65Hとピン71Pとの間に遊びを設けるようにしている。スライドラック65の移動に伴って伝達部材71が回転軸71Jを中心として回転し、この結果、上側部材72Aおよび下側部材72Bがそれぞれ互いに逆の方向に移動するようになっている。
【0034】
スライドラック65の他端側には、矢印65Sに沿った長手方向(X方向)に延びるラックギヤ部65Gが形成され、後述するピニオンギヤ64と噛み合うようになっている。さらに、開孔65Hとラックギヤ部65Gとの間には、Z方向に突出した係止部65Kが形成されている。ここで、スライドラック65が本発明における「スライド部材」の一具体例に対応する。
【0035】
フック66は、手動操作部6に対する解放操作に応じてスライドラック65の係止部65Kに係止することによりスライドラック65を第1の位置に保持し、把持機構7が可動保持機構51の固定ピン51Pを解放(リリース)している状態(把持していない状態)を保つように機能する一方、手動操作部6に対する把持操作に応じてスライドラック65の係止部65Kに対する係止を解除し、スライドラック65を引きばね68によって第2の位置に移動させることにより把持機構7によって固定ピン51Pを把持させるように機能するものである。
【0036】
具体的には、フック66は、回転軸66Jを軸に回動可能となるように一端が支持されると共に、押しばね67によってスライドラック65の方向に付勢されている。フック66の他端側には係止用の爪部66Aが設けられている。この爪部66Aは、スライドラック65が第1の位置にあるときに、押しばね67によって押されてスライドラック65の係止部65Kを係止するように構成されている。フック66はまた、その下面側(−Z方向)に突起部66Tを有しており、この突起部66Tを後述のリリースカム63の突起部63Tが押し上げることにより、スライドラック65の係止部65Kに対するフック66の爪部66Aの係止が解除されるようになっている。
【0037】
フック66はまた、突起部66Tの反対側の位置においてソレノイド69と接続されており、このソレノイド69によって上方に引き上げられることによりスライドラック65の係止部65Kに対するフック66の爪部66Aの係止が解除されるようになっている。ここで、フック66が本発明における「係止部材」に対応する一具体例である。
【0038】
手動操作部6は、操作レバー61、シャフト62、リリースカム63およびピニオンギヤ64によって構成されている。操作レバー61は、Y軸に平行な回転軸62Jを中心として矢印61Rの方向に回転するように構成され、回転軸62Jを軸に回転するシャフト62の一端に取り付けられている。リリースカム63は、シャフト62の他端に取り付けられ、操作レバー61の操作に応じて回転するようになっている。ピニオンギヤ64は、操作レバー61とリリースカム63との間のシャフト62上に、リリースカム63と隣接して取り付けられている。
【0039】
ここで、図6を参照して手動操作部6の構造についてより詳細に説明する。なお、この図6は、図1ないし図3とは反対側から眺めた手動操作部6の分解斜視図である。
【0040】
操作レバー61およびリリースカム63は、それぞれの中心位置に設けられた軸穴61Hおよび軸穴63Hを通るシャフト62に固定されており、軸62Jを中心として一体として回転するようになっている。リリースカム63の周縁端の一部には、上記した突起部63Tが形成されている。リリースカム63には、リリースカム63の回転方向に細長く伸びた1対の円弧状開孔63K1,63K2が形成されている。
【0041】
操作レバー61とリリースカム63との間に設けられたピニオンギヤ64には、リリースカム63と向かい合った面に1対のピン64P1,64P2が設けられている。ピニオンギヤ64は、その軸穴64Hを通るシャフト62には固定されておらず、シャフト62とは独立して回転するようになっている。ピニオンギヤ64は、ピン64P1,64P2がリリースカム63の円弧状開孔63K1,63K2にそれぞれ挿入されるように組み付けられる。
【0042】
この手動操作部6では、リリースカム63が一方向に回転すると、ピン64P1,64P2が円弧状開孔63H1,63H2の内壁に突き当たるまでの不感期間を経たのちに、ピニオンギヤ64が追従して同方向に回転するので、リリースカム63の回転開始タイミングとピニオンギヤ64の回転開始タイミングとの間にわずかな時間差を設けることができる。これにより、スライドラック65に対するフック66の係止が解除されてからスライドラック65が移動を開始というタイミング関係を実現することができ、制止機構60によるインナジンバル51Bの制止解除をスムースに行うことが可能になる。
【0043】
次に、以上のような構成の双眼鏡および像安定化装置5の動作について説明する。
【0044】
この双眼鏡では、観測対象からの入射光は対物レンズ22等により集光される。対物レンズの集光で作られた像は上下左右が反転しており、正立プリズム30R,30Lを通過することにより、再度反転して元に戻される。正立プリズム30R,30Lを通過した光は、さらに、屈曲用プリズム11を通過して光路が横方向(光軸と直交する方向)にシフトされたのち、接眼レンズの前方で結像する。使用者は、この空中像を接眼レンズ12によって拡大して観察することができる。その際、双眼鏡全体が振動してしたとしても、観察像は像安定化機構50の作用によって安定化される。
【0045】
像安定化装置5は、次のように機能する。
【0046】
まず、使用者により電源スイッチ2が操作されて本体電源が投入されると、制御ユニット40や角速度センサ90A,90E等が通電される。なお、電源投入前においては、可動保持機構51は、制止機構60によって動きが制止された状態(制止状態またはケージ状態)、すなわち、インナジンバル51Bの固定ピン51Pが把持機構7によって把持された状態になっている。
【0047】
続いて、操作レバー61が時計回り方向に操作されると、スライドラック65が−X方向に移動を開始する。このスライドラック65の移動開始はモータ起動センサ53Sによって検出され、モータ53A,53Eが起動される。すなわち、像安定化機構50が起動される。ピン71Pと開孔65Hとの間に遊びを設けてあるので、この起動タイミングよりも少し遅れて、制止機構60の把持機構7が固定ピン51Pを解放する。このため、モータ53A,53Eによる可動保持機構51の姿勢制御が開始する前に可動保持機構51がふらふらと不安定な状態になることを回避できる。
【0048】
上記のように、制止機構60の把持機構7が固定ピン51Pを解放することにより、可動保持機構51のアウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bが、制止状態から非制止状態に移行する。このように、像安定化機構50による姿勢制御を開始したのち固定ピン51Pの解放を開始することにより、より安定した観察像を得ることができる。詳細については後述する。
【0049】
この状態において、ボディ1の揺れや振動等に起因してアウタジンバル51Aがインナジンバル51Bと共にエレベーション方向に回動しようとすると、角速度センサ90Eから出力される出力信号に基づいてアウタジンバル51Aのエレベーション方向における角速度が検出される。その角速度に応じた駆動信号に基づいてモータ53Eが駆動することにより、アウタジンバル51Aの動きを相殺する方向のトルクがアウタジンバル51Aに供給される。
【0050】
同様に、インナジンバル51Bがアジマス方向に回動しようとすると、角速度センサ90Aから出力される出力信号に基づいてインナジンバル51Bのアジマス方向における角速度が検出される。こののち、その角速度に応じた駆動信号に基づいてモータ53Aが駆動することにより、インナジンバル51Bの動きを相殺する方向のトルクがインナジンバル51Bに供給される。
【0051】
これにより、慣性系に対して静止しているようにアウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bの姿勢が制御されるため、観察像が安定化される。
【0052】
ここで、操作レバー61が反時計回り方向に操作されると、スライドラック65が+X方向に移動する。これにより、制止機構60の把持機構7が固定ピン51Pを把持し、可動保持機構51のアウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bが、非制止状態から制止状態に移行する。ピン71Pと開孔65Hとの間に遊びを設けてあるので、この状態移行よりも少し遅れてスライドラック65の移動がモータ起動センサ53Sによって検出され、モータ53A,53Eが停止する。すなわち、像安定化機構50が動作を停止する。
【0053】
次に、図7(A)〜(C)および図8(A)〜(C)を参照して、制止機構60の動作についてより詳細に説明する。なお、これらの図は、図3においてY軸方向に沿って接眼レンズ部10R,10Lの側から眺めた平面図であり、操作レバー61の図示は省略している。
【0054】
制止機構60の動作は、制止(ケージング)動作と解除(アンケージング)動作とに大別できる。ここで、ケージング動作とは、把持部72が固定ピン51Pを把持することにより、像安定化機構50を制止状態に移行させる動作である。アンケージング動作とは、把持部72が固定ピン51Pを解放することにより、像安定化機構50を非制止状態に移行させる動作である。本実施の形態の制止機構60は、手動操作部6に対する操作に基づくアンケージング動作およびケージング動作が可能であるほか、ソレノイド69による自動ケージング動作が可能である。
【0055】
最初に、図7(A)〜(C)を参照してアンケージング動作について説明する。このアンケージング動作は、上記したように、手動操作によってのみ行うことが可能である。
【0056】
図7(A)は、固定ピン51Pが把持部72によって把持されている状態、すなわち、制止(ケージング)状態を示す。この状態では、可動保持機構51が回動不可となっており、像安定化機構50が機能を停止している。フック66の爪部66Aは、スライドラック65の係止部65Kの上に乗り上げて係止が解除されており、押しばね67によって係止部65Kに押しつけられている。スライドラック65は、引きばね68により、最もボディ1に近い側(矢印68S1の方向)の位置(第2の位置)に引き寄せられている。このとき、伝達部材71は、腕状部分71T2に取り付けられた引きばね81によって矢印81Sの方向に引き寄せられ、反時計方向に傾いた状態となっているため、把持機構7の上側部材72Aおよび下側部材72Bは互いに最も接近した位置にあり、固定ピン51Pを把持している。さらに、伝達部材71はストッパー82により係止されているため、ピン71Pが開孔65Hの内壁とは接しておらず離れた状態となっている。
【0057】
図7(B)は、図7(A)の状態から、手動により操作レバー61を時計回り方向に回転させることによりリリースカム63を時計回り方向(矢印63R1の方向)に少し回転させた状態を示す。リリースカム63を回転させると、同時にピニオンギヤ64が回転を開始する。このピニオンギヤ64とラックギヤ部65Gとが噛み合うことにより、スライドラック65は、矢印65S1の方向(矢印68S1とは反対の方向)に移動を開始する。スライドラック65の移動開始はモータ起動センサ53Sによって検知され、制御ユニット40によってモータ53A,53Eが起動される。すなわち、像安定化機構50が動作を開始し、可動保持機構51のアウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bの姿勢制御が始まる。ピン71Pと開孔65Hとの間に遊びがあるので、この姿勢制御の開始より少し遅れてスライドラック65の移動に伴って伝達部材71が回転軸71Jを軸に時計回り方向(矢印71R1の方向)に回転する。このため、上側部材72Aが上方向(矢印72S1の方向)へ動くと共に、下側部材72Bが下方向(矢印72S2の方向)へ動き、固定ピン51Pの解放が開始される。
【0058】
図7(C)は、手動により操作レバー61をさらに時計回り方向(矢印63R1)に回転させることにより、図7(B)の状態からリリースカム63をさらに矢印63R1の方向に回転させた状態を示す。リリースカム63の回転によりスライドラック65がさらに矢印65S1の方向へ移動するので、フック66の爪部66Aは押しばね67の押圧に抗して係止部65Kを乗り越え、これに係合する。すなわち、スライドラック65がフック66によって係止された状態となる。一旦この状態になると、スライドラック65は、引きばね68によって矢印68S方向に引っ張られるものの係止部65Kがフック66の爪部66Aに突き当たるので、操作レバー61から手を放しても図7(A)の状態に戻ることはない。
【0059】
スライドラック65の移動に伴って伝達部材71は回転軸71Jを軸に矢印71R1の方向にさらに回転するので、把持部72の上側部材72Aが上方向(矢印72S1の方向)へ動くと共に下側部材72Bが下方向(矢印72S2の方向)へ動く。そして、図7(C)に示したスライドラック65の位置(第1の位置)において固定ピン51Pが完全に解放され、非制止(アンケージング)状態となる。この状態では、像安定化機構50が稼動状態にあり、可動保持機構51のアウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bの姿勢制御が行われる。
【0060】
ここで、本実施の形態の像安定化装置5におけるアンケージング動作の特徴的作用について、比較例と比較して説明する。
【0061】
仮に、像安定化機構50による姿勢制御と固定ピン51Pの解除とを同時におこなうようにすると、一時的に可動保持機構51のぶれが生じてしまい、不安定な観察像となってしまう場合がある。これは、モータ53A,53Eが起動して姿勢制御が始まる前に可動保持機構51が非制止状態となってしまい、操作レバー61を制止位置から非制止位置へ操作した直後の僅かな期間において姿勢制御がまったくなされないことに起因する。例えば、観察者が姿勢制御機能を使用しないで観察をおこなっている状態から可動保持機構51の姿勢制御を開始しようとした場合に、操作レバー61の操作タイミングと同時に把持機構7が固定ピン51Pを解放してしまうと、重力によって正立プリズム30R,30Lの光軸が一時的に上下方向にぶれてしまうので観察像が視界から外れてしまうこともある。
【0062】
このような比較例に対し、本実施の形態では、ピン71Pと開孔65Hとの間に遊びを設け、固定ピン51Pの解放動作が行われる前にモータ起動センサ53Sによってスライドラック65の移動開始を検知してモータ53A,53Eを起動するようにしている。すなわち、可動保持機構51の姿勢制御を開始したのちに可動保持機構51を非制止状態に移行するようにしている。このため、可動保持機構51を非制止状態とした当初から、ぶれのない安定した観察像を得ることができる。
【0063】
次に、図8(A)〜(C)を参照してケージング動作について説明する。まず、手動操作部6による手動でのケージング動作について説明する。
【0064】
図8(A)は、可動保持機構51の固定ピン51Pが把持部72によって把持されていない非制止状態(図7(C)と同じ状態)を示す。この状態では、スライドラック65がフック66により第1の位置に係止されており、像安定化機構50は、モータ53A,53Eによる可動保持機構51の姿勢制御が行われる稼動状態にある。
【0065】
続く図8(B)は、手動により操作レバー61を反時計回り方向(矢印63R2)にわずかに回転させることにより、リリースカム63を矢印63R2の方向に少し回転させた状態を示す。リリースカム63が矢印63R2の方向に回転すると、リリースカム63の突起部63Tがフック66の突起部66Tを押し上げることにより、フック66が上方に持ち上げられて爪部66Aがスライドラック65の係止部65Kから外れ、係止が解除される。
【0066】
リリースカム63の円弧状開孔63K1,63K2とピニオンギヤ64のピン64P1,64P2との間には、回転方向に遊びが設けられているため、上記の係止解除がなされる前の段階では、ピニオンギヤ64は回転を開始していない。係止が解除されると、スライドラック65が引きばね68によって矢印65S2の方向に移動を開始する。これにより、伝達部材71が、回転軸71Jを軸として反時計回り方向(矢印71R2)に回転するので、上側部材72Aは下方向(矢印72S2の方向)へ動き、下側部材72Bは上方向(矢印72S1の方向)へ動く。すなわち、把持部72は固定ピン51Pを把持する方向に移動を開始する。
【0067】
このように、手動操作部6に対する第2の操作のタイミングから遅れてスライドラック65が移動を開始するようにしたので、フック66の爪部66Aが係止部65Kから完全に外れてからスライドラック65が移動を開始するようにすることができる。このため、フック66やスライドラック65等に過度の負荷をかけることなく、無理なくスムーズに把持動作の操作を行うことが可能である。
【0068】
フック66によるスライドラック65の係止が解除された時点で操作レバー61から手を放すと、図8(C)に示したように、引きばね68によって引っ張られたスライドラック65が、第2の位置に向かって一気に移動を開始する。これに伴い、腕状部分71T2が引きばね81によって矢印81Sの方向に引っ張られ、伝達部材71が回転軸71Jを軸として反時計回り方向(矢印71R2)に回転し、腕状部分71T2がストッパー82の先端に突き当たる位置で係止される。このため、上側部材72Aが下方向(矢印72S2の方向)へ移動すると共に下側部材72Bが上方向(矢印72S1の方向)へ移動する。この結果、上側部材72Aおよび下側部材72Bが相互に接近し、固定ピン51Pを把持する。この段階で、完全に固定ピン51Pが把持され、像安定化機構50は、可動保持機構51が自由に動くことができない制止状態(図7(A)と同じ状態)となる。この際、ピン71Pと開孔65Hとの間に遊びを設けたことにより、固定ピン51Pが把持されるタイミングよりも少し遅れて、スライドラック65がモータ起動センサ53Sの検出位置を通過し第2の位置までの移動を完了する。このため、制止状態へ移行したのちにモータ起動センサ53Sによりスライドラック65の移動が検出され、モータ53A,53Eが停止し、姿勢制御が停止する。さらに、スライドラック65が第2の位置まで移動するのに伴い、スライドラック65のラックギア部65Gにかみ合っているピニオンギア64が反時計回り方向に回転する結果、操作レバー61も同方向に回転して元の制止状態ポジションに戻る。
【0069】
次に、ソレノイド69による自動ケージング動作について説明する。
【0070】
次に、図9および図8を参照して、ソレノイド69を用いた自動駆動によるケージング動作について説明する。図9は、本体電源が投入された状態において、ソレノイドが駆動するまでの制御ユニット40の動作を表すものである。
【0071】
制御ユニット40は、まず、可動保持機構51のアウタジンバル51Aおよびインナジンバル51Bが非制止状態(アンケージ状態)にあるか否かを判断する(S101)。この判断は、例えば、モータ起動センサ53Sからの検出信号の有無に基づくスライドラック65の位置検出によって可能である。
【0072】
可動保持機構51が制止状態であれば(ステップS101;N)、そのまま終了する。非制止状態にある場合には(ステップS101;Y)、制御ユニット40は、次に、バッテリ電圧Vbをチェックする(ステップS102)。バッテリ電圧Vbがしきい値Vth以下の場合は(ステップS102;N)、即時、ソレノイド駆動信号DRを出力し(ステップS107)、ソレノイド駆動による自動ケージング動作を行う。バッテリー電圧Vbがしきい値Vthよりも大きい場合は、続いて、振れや振動等による角速度センサ90A,90Eからの出力信号(以下、振れ信号という。)の有無を判断する(ステップS103)。
【0073】
このように、バッテリ電圧の低下時においても像安定化機構50の自動ケージング動作を行うようにしたので、電圧低下に伴って像安定化機構50が誤動作することによる不都合をも防止することができる。
【0074】
ステップS103において、制御ユニット40は、振れ信号がある場合には双眼鏡が使用中であると判断してステップS103に戻り、引き続き、振れ信号の有無検出を行う。一方、振れ信号が無い場合には双眼鏡が使用されていない状態であると判断し、タイマ(図示せず)をスタートさせたのち(ステップS104)、再度、振れ信号の有無を確認する(ステップS105)。ここで振れ信号が検出された場合には(ステップS105;Y)、タイマをリセットしたうえで(ステップS107)、ステップS103に戻る。
【0075】
ステップS105においても振れ信号が検出されなかった場合には(ステップS105;N)、タイマがタイムアップしたかどうかを判断する(ステップS106)。この結果、タイムアップしなかった場合、すなわち、振れ信号が一定時間以内に検出された場合には(ステップS106;N)、双眼鏡が使用されていると判断し、ステップS105に戻る。タイムアップした場合、すなわち、振れ信号が一定時間検出されなかった場合には(ステップS106;Y)、双眼鏡が使用されていないと判断し、ソレノイド駆動信号DRを出力し(ステップS108)、以下に説明するようなソレノイド駆動による自動ケージング動作を行う。
【0076】
まず、図8(A)の状態において、ソレノイド69が駆動されると、フック66が上方に持ち上げられ、フック66の爪部66Aが係止部65Kから外れる。これにより、スライドラック65は係止状態から解放される。
【0077】
スライドラック65が係止状態から解放されると、図8(B)に示したように、スライドラック65は引きばね68によって矢印68S1方向に移動を開始し、伝達部材71が回転軸71Jを軸として反時計回り方向(矢印71R2)に回転を開始する。このため、把持部72の上側部材72Aが下方向(矢印72S2の方向)へ動き始めると共に下側部材72Bが上方向(矢印72S1の方向)へ動き始める。そして、最終的に図8(C)の状態となり、把持部72が固定ピン51Pを把持することとなる。このようにして、ソレノイド69により、固定ピン51Pが把持され、可動保持機構51が制止状態に移行する。この際、ピン71Pと開孔65Hとの遊びにより、固定ピン51Pが把持されるタイミングよりも少し遅れて、スライドラック65がモータ起動センサ53Sの検出位置を通過し第2の位置までの移動を完了する。このため、制止状態へ移行したのちにモータ起動センサ53Sによりスライドラック65の移動が検出され、モータ53A,53Eが停止し、姿勢制御が停止する。さらに、スライドラック65が第2の位置まで移動するのに伴い、スライドラック65のラックギア部65Gにかみ合っているピニオンギア64が反時計回り方向に回転する結果、操作レバー61も同方向に回転して元の制止状態ポジションに戻る。
【0078】
なお、制御ユニット40におけるソフトウェア制御により、非制止状態のままで電源スイッチ2のオフ操作がなされた場合であってもすぐには電源が切れず、ソレノイド69を駆動して、制止状態になってから電源が切れるようにしている。
【0079】
ここで、本実施の形態の像安定化装置5におけるケージング動作の特徴的作用について、比較例と比較して説明する。
【0080】
仮に、像安定化機構50による姿勢制御の終了と固定ピン51Pの把持とを同時におこなうようにすると、一時的に可動保持機構51のぶれが生じてしまい、不安定な観察像となってしまう場合がある。これは、操作レバー61を制止位置から非制止位置へ操作し、固定ピン51Pの把持が完全に行われる前にモータ53A,53Eが停止することで姿勢制御が終了し、可動保持機構51が非制止状態となってしまい、モータ53A,53Eが停止した直後の僅かな期間において姿勢制御がまったくなされないことに起因する。例えば、観察者が姿勢制御機能を利用して観察をおこなっている状態から可動保持機構51の姿勢制御を終了しようとした場合に、操作レバー61の操作タイミングと同時に把持機構7が固定ピン51Pを把持するようにしてしまうと、重力によって正立プリズム30R,30Lの光軸が一時的に上下方向にぶれてしまうので観察像が視界から外れてしまうこともある。
【0081】
このような比較例に対し、本実施の形態では、ピン71Pと開孔65Hとの間に遊びを設け、固定ピン51Pの把持動作が行われた後にモータ起動センサ53Sによってスライドラック65の移動を検知してモータ53A,53Eを停止するようにしている。すなわち、可動保持機構51を制止状態に移行したのちに可動保持機構51の姿勢制御を停止するようにしている。このため、可動保持機構51を制止状態とするまで、ぶれのない安定した観察像を得ることができる。
【0082】
以上のように、本実施の形態の像安定化装置5によれば、固定ピン51Pの解放動作が行われる前にモータ起動センサ53Sによってスライドラック65の移動開始を検知してモータ53A,53Eを起動するようにしている。すなわち、可動保持機構51の姿勢制御を開始したのちに可動保持機構51を非制止状態に移行するようにしたので、可動保持機構51を非制止状態とした当初から、ぶれのない安定した観察像を得ることができる。
【0083】
さらに、本実施の形態の像安定化装置5では、スライドラック65の移動が、固定ピン51Pが把持されるタイミングよりも少し遅れてモータ起動センサ53Sにより検知され、モータ53A,53Eを停止するようにしている。すなわち、姿勢制御を機能させた状態のまま可動保持機構51を非制止状態から制止状態に移行するようにしたので、可動保持機構51を制止状態とするまで、ぶれのない安定した観察像を得ることができる。したがって、可動保持機構51を非制止状態としてから再び制止状態とするまでの全ての期間に亘って良好な観察像を得ることが可能となる。
【0084】
また、本実施の形態の像安定化装置5によれば、像安定化機構50が非制止状態にある場合において、角速度センサ90A,90Eからの振れ信号が所定時間にわたって制御ユニット40に入力されなかったとき、すなわち、非制止状態にある可動保持機構51が所定時間にわたって一定姿勢を保った場合に、ソレノイド69を駆動してスライドラック65に対するフック66の係止を解除し、像安定化機構50の可動保持機構51の動きを自動的に制止させるようにしている。このため、双眼鏡を非制止状態のまま放置した場合には自動的に制止状態に戻ることが可能である。したがって、非制止状態のまま放置された場合に生ずるであろう不都合(性能劣化や損傷等)を効果的に防ぐことができ、双眼鏡としての高い信頼性を確保することが可能である。
【0085】
しかも、そのような機能をソレノイドを用いた簡易な機構で実現しているので、双眼鏡全体の小型化、軽量化および省電力化を図るうえで支障が生じるおそれが少ない。
【0086】
[第2の実施の形態]
次に、図10ないし図13を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る像安定化装置について以下に説明する。なお、第1の実施の形態に用いた図1ないし図8における構成要素と実質的に同一の要素については、本実施の形態においても同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0087】
上記した第1の実施の形態では、本体電源を投入するための電源スイッチ2と像安定化機構50を起動および停止する手動操作部6とを個別に設けるようにした場合について説明した。これに対し本実施の形態では、上記の電源スイッチ2と手動操作部6とを一体化した手動操作部16を設けるようにした場合について説明する。従って、本実施の形態の像安定化装置を搭載した双眼鏡は、電源スイッチ2を備えていない点が異なるほかは、図1と同様の外観構成である。
【0088】
まず、図10を参照して、本実施の形態の像安定化装置15における特徴部分の構成について説明する。図10は、像安定化装置15の要部構成を示す部分分解斜視図である。
【0089】
本実施の形態の手動操作部16は、操作レバー161と、シャフト162と、リリースカム163およびピニオンギヤ164によって構成されている。操作レバー161は、指示部161Aを有しており、ケージング動作およびアンケージング動作の操作を行うだけでなく、本体電源を投入して制御ユニット40等の起動を行うことが可能なように構成されている。具体的には、指示部161Aを、ボディ1に表示された電源投入位置P、待機位置Hおよび姿勢制御位置Bの各ポジションに合わせることにより各操作を行うようになっている。この操作レバー161の操作による像安定化装置15の機能および動作については、後述する。
【0090】
リリースカム163はその周縁端の一部に突起部163Tを有し、第1の実施の形態と同様、操作レバー161が一端に取り付けられたシャフト162の他端に取り付けられており、操作レバー161の操作に応じてY軸に沿った回転軸を中心に回転するようになっている。
【0091】
また、制止機構60は、リリースカム163によって駆動可能な位置にマイクロスイッチ41を有している。このマイクロスイッチ41は、ボディ1に固定された本体部41Aと、その本体部41Aに付設された板ばね41Bおよびボタン41Cとからなる(図11参照)。外力を与えると板ばね41Bはたわみ、その際にボタン41Cを押し込む一方、外力を取り除くと板ばね41Bは形状を復元し、同時にボタン41Cも元の状態に戻るようになっている。さらに、ボタン41Cが押される度に本体電源のオン状態とオフ状態とを切り換え、その状態をそのまま維持するようになっている。
【0092】
像安定化装置15は、次のように機能する。
【0093】
まず、使用者により、操作レバー161の指示部161Aが待機位置Hから電源投入位置Pまで反時計回り方向に操作され、本体電源が投入されると、制御ユニット40や角速度センサ90A,90E等が通電される。電源投入位置Pで操作レバー161から手を放すと、指示部161Aは自動的に待機位置Hに戻るが、本体電源は通電された状態を維持する。
【0094】
続いて、操作レバー161が待機位置Hから姿勢制御位置Bまで時計回り方向に操作されると、スライドラック65が−X方向に移動を開始し、これがモータ起動センサ53Sによって検出され、像安定化機構50が起動される。この起動タイミングから少し遅れて、制止機構60が固定ピン51Pを解放するので、可動保持機構51が制止状態から非制止状態に移行する。これにより、像安定化機構50による姿勢制御が実質的に機能するようになる。
【0095】
ここで、操作レバー161が姿勢制御位置Bから待機位置Hまで反時計回り方向に操作されると、スライドラック65が+X方向に移動する。これにより、制止機構60が固定ピン51Pを把持し、可動保持機構51が非制止状態から制止状態に移行する。制止機構60が固定ピン51Pを把持するタイミングから少し遅れて、スライドラック65の移動がモータ起動センサ53Sによって検出され、像安定化機構50が動作を停止する。
【0096】
次に、図11(A)〜(D)、図12(A)〜(C)および図13(A)〜(C)を参照して、像安定化装置15の動作についてより詳細に説明する。図11(A)〜(D)は、図10においてY軸方向に沿って接眼レンズ部10R,10Lの側から眺めた要部平面図であり、主に、操作レバー161の操作とリリースカム163の動きとの関係を説明するものである。なお、図11(A)〜(D)では、ピニオンギヤ164の図示を省略している。図12(A)〜(C)および図13(A)〜(C)は、図10においてY軸方向に沿って接眼レンズ部10R,10Lの側から眺めた制止機構60全体の平面図である。なお、図12(A)〜(C)および図13(A)〜(C)では、操作レバー161の図示を省略している。
【0097】
まず、図11(A)〜(C)および図12(A)〜(C)を参照して本体電源の投入動作および像安定化装置5のアンケージング動作について説明する。
【0098】
図11(A)および図12(A)は、固定ピン51Pが把持部72によって把持されている状態、すなわち、制止(ケージング)状態を示す。この状態では、指示部61Aが待機位置Hにあり、可動保持機構51が回動不可となっており、像安定化機構50が機能を停止している。
【0099】
図11(B)および図12(B)は、図11(A)および図12(A)の状態から、手動により操作レバー161を反時計回り方向(矢印16R2の方向)に回転させた状態を示す。指示部161Aが電源投入位置Pを指示する位置まで操作レバー161を回転させると、リリースカム163の突起部163Tがマイクロスイッチ41の板ばね41Bをたたき、その板ばね41Bがボタン41Cを押すことによりマイクロスイッチ41が作動する。これにより、本体電源が投入され、制御ユニット40や角速度センサ90A,90E等が起動される。この際、待機位置Hから電源投入位置Pまでの回転角は、リリースカム163とピニオンギヤ164との間に設けられた回転方向の遊びに対応する角度なので、リリースカム163の回転による動力はピニオンギヤ164に伝達されない。したがって、スライドラック65は移動しない。ここで、操作レバー161から手を放すと、板ばね41Bの復元力により突起部163Tが押し戻されるので、図11(A)および図12(A)の状態に戻るが、本体電源は通電された状態を維持する。
【0100】
続く図11(C)および図12(C)は、本体電源投入後の図11(A)および図12(A)の状態から、手動により操作レバー161を時計回り方向(矢印16R1の方向)に回転させた状態を示す。指示部161Aが姿勢制御位置Bを指示する位置まで操作レバー161を回転させると、リリースカム163の回転によりスライドラック65が矢印65S1の方向へ移動するので、フック66の爪部66Aが係止部65Kを乗り越え、スライドラック65がフック66によって係止される。この際、開孔65Hとピン71Pとの遊びがあるため、スライドラック65の移動よりも少し遅れて伝達部材71が時計回り方向(矢印71R1の方向)に回転し、把持部72が固定ピン51Pを解放することで非制止(アンケージング)状態となる。一旦この状態になると、操作レバー161から手を放しても図7(A)の状態に戻ることはない。この状態において、像安定化機構50による姿勢制御が機能する。
【0101】
次に、図11(A),(B),(D)および図13(A)〜(C)を参照して像安定化装置5のケージング動作および本体電源の停止動作について説明する。
【0102】
図13(A)は、図12(C)の状態から、手動により操作レバー161を姿勢制御位置Bから反時計回り方向(矢印16R2の方向)にわずかに回転させることにより、リリースカム163を矢印16R2の方向に少し回転させた状態を示す。この操作により、フック66によるスライドラック65の係止が解除される。この時点で操作レバー61から手を離すと、図13(B)に示したように、引きばね68によって引っ張られたスライドラック65が、一気に第2の位置まで移動する。これにより、ピニオンギア64が反時計回り方向に回転するので、図11(D)に示したように操作レバー161は、指示部161Aが待機位置Hに戻る。この結果、完全に固定ピン51Pが把持され、像安定化機構50は、可動保持機構51が自由に動くことができない制止(ケージング)状態(図12(A)と同じ状態)となる。こののち、ピン71Pと開孔65Hとの遊びにより、把持部72が固定ピン51Pを把持するタイミングから少し遅れてスライドラック65の移動がモータ起動センサ53Sによって検出される。これにより、モータ53A,53Eが停止し、姿勢制御が停止する。なお、制止状態で一定時間使用せずに放置した場合に、自動的に電源が切断されるようにしてもよい。
【0103】
続く、図13(C)は、図11(D)および図13(B)の状態から、手動により操作レバー161をさらに反時計回り方向(矢印16R2の方向)に回転させた状態を示す。指示部161Aが電源投入位置Pを指示する位置まで操作レバー161を回転させると(図11(B))、マイクロスイッチ41が作動する。これにより、本体電源が切断され、制御ユニット40や角速度センサ90A,90E等が停止される。ここで、操作レバー161から手を放すと、板ばね41Bの復元力により突起部163Tが押し戻されるので、図11(A)および図13(B)(図12(A)と同様)の状態に戻り、ケージング動作および本体電源の停止動作が完了する。
【0104】
本実施の形態の像安定化装置15において、本体電源を投入せずに操作レバー161を直ちに姿勢制御位置Bの方向へ回転させた場合には、非制止状態への移行を受け付けず、待機位置Hに戻すようにすることが望ましい。なお、その場合には、本体電源の投入のみ行われるようにしてもよい。
【0105】
以上、本実施の形態の像安定化装置15によれば、本体電源の起動および停止操作と像安定化機構50の起動および停止操作とを一括して行うことのできる手動操作部16を設けるようにしたので、第1の実施の形態で得られる効果に加え、以下のような効果がある。
【0106】
第1に、第1の実施の形態における電源スイッチ2を省くことができ、簡素な装置構成とすることができる。第2に、本体電源の投入操作を行う場合と像安定化機構50の起動操作を行う場合とで、操作レバー161の操作方向を反対方向にしたので、本体電源の投入から像安定化機構50に対する起動命令を出力するまでのシステム立ち上げに要する時間を十分に確保でき、姿勢制御の基準となる可動保持機構51の初期位置を正しく取得することができる。このため、正常な姿勢制御を行うことができる。第3に、第1の実施の形態のように電源スイッチ2と手動操作部6とを個別に設けた場合には、使用者が手動操作部6の操作を行うべきところを誤って電源スイッチ2を操作してしまう可能性があるが、本実施の形態ではそのような誤操作を防止できる。
【0107】
以上、実施の形態およびいくつかの変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明の像安定化装置は、双眼鏡のみならず、単眼鏡にも適用可能である。さらに、これらの観察用ビューワのみならず、例えば業務用のテレビカメラや家庭用のビデオカメラ等の撮影装置にも適用可能である。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項3のいずれかに1項に記載の像安定化装置によれば、タイミング制御手段が、静止制御機構を起動させると共に、その起動タイミングから遅れて可動保持機構の制止解除を行うように制止機構を制御するようにしたので、可動保持機構の制止解除を行った当初から、ぶれのない安定した観察像を得ることができる。すなわち、使用者が静止制御(姿勢制御)の開始操作をおこなった直後から、良好な観察像を得ることができる。
【0109】
特に、請求項2に記載の像安定化装置によれば、タイミング制御手段が、上記制御に加え、可動保持機構の動きの制止タイミングから遅れて静止制御機構の動作を終了させるように制止機構を制御するようにしたので、可動保持機構を制止状態とするまで、ぶれのない安定した観察像を得ることができる。すなわち、使用者が静止制御の開始操作をおこなった直後から静止制御の終了操作をおこなう直前までの全ての期間に亘って良好な観察像を得ることができる。
【0110】
また、請求項3に記載の像安定化装置によれば、制止機構が、可動保持機構の一部を把持するための把持機構と、係止部を有すると共に、手動操作部に対する操作に応じて移動することにより把持機構を駆動するスライド部材と、手動操作部に対する第1の操作に応じてスライド部材の係止部に係止することによりスライド部材を第1の位置に保持して把持機構による可動保持機構の解放状態を保持させる一方、手動操作部に対する第2の操作に応じてスライド部材の係止部に対する係止を解除してスライド部材を第2の位置に移動させることにより把持機構による可動保持機構の一部を把持させる係止部材とを含むようにした。さらに、タイミング制御手段が、スライド部材の、第2の位置から第1の位置への移動を検知する移動検知部と、この移動検知部によるスライド部材の移動の検知に応じて、静止制御機構を起動させる制御部とを含み、その制御部が、静止制御機構の起動後に可動保持機構の制止解除を行うように把持機構を制御するようにした。これにより、比較的簡単な構成で制止機能を実現することができる。このため、このような機能の追加に伴う装置の大型化、重量化および消費電力の増大等の問題が少なく、コンパクトで利便性の高い光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る像安定化装置を備えた双眼鏡の外観構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示した双眼鏡における内部構成を説明するための斜視図である。
【図3】図1に示した双眼鏡における内部構成の要部を説明するための部分分解斜視図である。
【図4】図1に示した双眼鏡におけるXY平面に沿った断面構成を表す断面図である。
【図5】図1に示した双眼鏡におけるYZ平面に沿った断面構成を表す断面図である。
【図6】図1に示した双眼鏡における手動操作部の構造を表す斜視図である。
【図7】図1に示した双眼鏡における制止機構のアンケージング動作を説明するための説明図である。
【図8】図1に示した双眼鏡における制止機構のケージング動作を説明するための説明図である。
【図9】図1に示した双眼鏡における制御ユニットの動作を説明するための流れ図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る像安定化装置の要部構成を示す部分分解斜視図である。
【図11】図10に示した像安定化装置における手動操作部の操作を説明するための要部平面図である。
【図12】図10に示した像安定化装置における本体電源の起動動作および制止機構のアンケージング動作を説明するための説明図である。
【図13】
図10に示した像安定化装置における制止機構のケージング動作および本体電
源の停止動作を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1…ボディ、5…像安定化装置、6,16…手動操作部、7…把持機構、41…マイクロスイッチ、50…像安定化機構、51…可動保持機構、53A,53E…モータ、60…制止機構、61…操作レバー、63…リリースカム、64…ピニオンギヤ、65…スライドラック、69…ソレノイド、71…伝達部材、90A,90E…角速度センサ。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an image stabilizing device for preventing blurring of an optical image caused by vibration in an optical device, and more particularly to an image stabilizing device applied to an observation optical device such as binoculars.
[0002]
[Prior art]
For example, when an optical device such as binoculars is used in a place where vibration or swing occurs, such as a moving vehicle or a ship, an observed optical image is shaken or swung, making it very difficult to observe. It becomes. This is because the exit angle of the light beam from the observation object changes with respect to the optical axis of the optical device. In order to prevent such deterioration of the observed image, an image stabilizing optical device having an image stabilizing function is known (for example, see Patent Document 1). This apparatus uses an erecting prism (an image stabilizing mechanism) to prevent the erecting prism from hitting other parts and deteriorating accuracy when the image stabilizing operation is not performed or when the power is turned off and carried. ) Is fixed to the housing.
[0003]
On the other hand, the present applicant has proposed an image stabilizing device configured without using a rotating inertial body from the viewpoint of reducing the size, weight, and power consumption of the device (for example, see Patent Document 2). ). In this apparatus, gimbal suspension means holding an erect prism is provided with angle information detection means, a rotation angle of the gimbal suspension means with respect to inertial space is detected, and rotation of the gimbal suspension means is controlled based on the detected value. This realizes image stabilization. In addition, an image stabilizing device has been proposed in which a case of an optical device is provided with a caging unit capable of restricting rotation of a gimbal suspension unit, and the rotation can be manually operated by an operator as appropriate (for example, an image stabilizing device). And Patent Document 3.).
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Publication No. 57-37852
[Patent Document 2]
Japanese Patent No. 3041152
[Patent Document 3]
JP-A-10-104676
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Even when an image stabilizing device is configured using the above angle information detecting means, a caging mechanism (a stopping mechanism) for fixing the erect prism to the housing in consideration of safety during non-use or transportation. It is considered necessary to provide Further, when configuring such a detecting means, it is considered preferable to optimize the timing of starting or ending the rotation posture control of the movable holding mechanism and the timing of ending or starting the driving of the caging mechanism. Can be Depending on the balance of these timings, a period in which the operation of the rotation posture control is insufficient occurs, and the observation image may be disturbed.
[0006]
The present invention has been made in view of such a problem, and its purpose is to cover the entire period from immediately after the user has performed the start operation of the static control to immediately before performing the end operation of the static control. An object of the present invention is to provide an image stabilizing device capable of obtaining a good observation image.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The image stabilizing device of the present invention is applied to an optical device having an objective lens unit and an eyepiece unit respectively held by a housing, and an erecting prism arranged between the objective lens unit and the eyepiece unit. A movable holding mechanism for holding the erect prism so that the relative position with respect to the housing is variable, and a movable holding mechanism for holding the erect prism stationary with respect to the inertial system. A stationary control mechanism for controlling the movement, a braking mechanism for restraining and releasing the movement of the movable holding mechanism, and a stationary control mechanism that is activated, and the movable holding mechanism is released with a delay from the activation timing. And timing control means for controlling the stopping mechanism.
[0008]
In the image stabilizing device of the present invention, the timing control means starts the stationary control mechanism and controls the stop mechanism so as to release the stop of the movable holding mechanism with a delay from the start timing. It is possible to reliably start the stationary control mechanism before the mechanism enters the non-inhibited state.
[0009]
In the image stabilizing device of the present invention, the timing control means may further comprise, in addition to the above control, controlling the stop mechanism so as to end the operation of the stationary control mechanism with a delay from the stop timing of the movement of the movable holding mechanism. It is possible to do.
[0010]
In the image stabilizing device of the present invention, the stopping mechanism has a gripping mechanism for gripping a part of the movable holding mechanism, and a locking part, and moves the gripping mechanism in accordance with an operation on the manual operation part to thereby control the gripping mechanism. The sliding member to be driven is locked to the locking portion of the sliding member in response to the first operation on the manual operation unit, thereby holding the sliding member at the first position and releasing the movable holding mechanism by the gripping mechanism. On the other hand, a part of the movable holding mechanism by the gripping mechanism is released by releasing the locking of the slide member to the locking part and moving the slide member to the second position in accordance with the second operation on the manual operation part. A timing detecting means for detecting the movement of the slide member from the second position to the first position; and a slide detecting means for detecting the movement of the slide member from the second position to the first position. A control unit that activates the stationary control mechanism in response to the detection of the movement of the holding member, and the control unit controls the gripping mechanism so as to release the suspension of the movable holding mechanism after the activation of the stationary control mechanism. It is possible to configure.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0012]
[First Embodiment]
First, a configuration of binoculars including an image stabilizing device according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 1 illustrates an external perspective configuration of the binoculars, FIG. 2 illustrates an internal perspective configuration, and FIG. 3 illustrates an exploded perspective configuration of a main part of the binoculars. 4 illustrates a cross-sectional configuration along the XY plane of the optical device illustrated in FIG. 1, and FIG. 5 illustrates a cross-sectional view taken along line VV in FIG. BR, BL in FIGS. 2, 4, and 5 indicate the optical axes of the right-eye optical system and the left-eye optical system, respectively.
[0013]
As shown in FIGS. 1 and 2, the binoculars include a pair of
[0014]
Each of the
[0015]
Each of the
[0016]
The
[0017]
The
[0018]
The movable holding mechanism 51 includes an
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
The
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The operation of the
[0025]
The
[0026]
Further, the
[0027]
As described above, in the
[0028]
Next, the configuration of the stopping
[0029]
The gripping mechanism 7 is for gripping (clamping) a
[0030]
The
[0031]
The transmission member 71 includes a disc-shaped
[0032]
The
[0033]
A
[0034]
On the other end side of the
[0035]
The
[0036]
Specifically, one end of the
[0037]
The
[0038]
The
[0039]
Here, the structure of the
[0040]
The
[0041]
The
[0042]
In the
[0043]
Next, the operation of the binoculars and the
[0044]
In the binoculars, incident light from the observation target is collected by the
[0045]
The
[0046]
First, when the
[0047]
Subsequently, when the
[0048]
As described above, when the gripping mechanism 7 of the restraining
[0049]
In this state, if the
[0050]
Similarly, when the
[0051]
Thereby, the attitude of the
[0052]
Here, when the
[0053]
Next, with reference to FIGS. 7A to 7C and FIGS. 8A to 8C, the operation of the stopping
[0054]
The operation of the stopping
[0055]
First, the uncaging operation will be described with reference to FIGS. This uncaging operation can be performed only by manual operation as described above.
[0056]
FIG. 7A shows a state in which the
[0057]
FIG. 7B shows a state in which the
[0058]
FIG. 7C illustrates a state in which the
[0059]
With the movement of the
[0060]
Here, the characteristic action of the uncaging operation in the
[0061]
If the attitude control by the
[0062]
In contrast to such a comparative example, in the present embodiment, a play is provided between the
[0063]
Next, the caging operation will be described with reference to FIGS. First, a manual caging operation by the
[0064]
FIG. 8A shows a non-restricted state in which the
[0065]
FIG. 8B shows a state in which the
[0066]
Since there is play in the rotation direction between the arc-shaped openings 63K1 and 63K2 of the
[0067]
As described above, the
[0068]
When the
[0069]
Next, an automatic caging operation by the
[0070]
Next, a caging operation by automatic driving using the
[0071]
The
[0072]
If the movable holding mechanism 51 is in the stopped state (step S101; N), the process is terminated as it is. If it is in the non-stop state (step S101; Y), the
[0073]
As described above, the automatic stabilizing operation of the
[0074]
In step S103, if there is a shake signal, the
[0075]
If no shake signal is detected in step S105 (step S105; N), it is determined whether the timer has expired (step S106). As a result, when the time is not up, that is, when the shake signal is detected within a predetermined time (step S106; N), it is determined that the binoculars are used, and the process returns to step S105. If the time is up, that is, if no shake signal has been detected for a certain period of time (step S106; Y), it is determined that the binoculars are not used, and a solenoid drive signal DR is output (step S108). The automatic caging operation by the solenoid drive as described will be performed.
[0076]
First, when the
[0077]
When the
[0078]
Even if the
[0079]
Here, the characteristic operation of the caging operation in the
[0080]
If the end of the posture control by the
[0081]
In contrast to such a comparative example, in the present embodiment, a play is provided between the
[0082]
As described above, according to the
[0083]
Further, in the
[0084]
Further, according to
[0085]
In addition, since such a function is realized by a simple mechanism using a solenoid, there is little possibility that problems will be caused in reducing the size, weight, and power consumption of the entire binoculars.
[0086]
[Second embodiment]
Next, an image stabilizing device according to a second embodiment of the present invention will be described below with reference to FIGS. Elements substantially the same as those in FIGS. 1 to 8 used in the first embodiment are denoted by the same reference numerals in the present embodiment, and description thereof will not be repeated.
[0087]
In the first embodiment described above, a case has been described in which the
[0088]
First, with reference to FIG. 10, a configuration of a characteristic portion in the image stabilizing device 15 of the present embodiment will be described. FIG. 10 is a partially exploded perspective view showing a main configuration of the image stabilizing device 15.
[0089]
The
[0090]
The
[0091]
Further, the stopping
[0092]
The image stabilizer 15 functions as follows.
[0093]
First, when the user operates the indicating
[0094]
Subsequently, when the
[0095]
Here, when the
[0096]
Next, the operation of the image stabilizing device 15 will be described in more detail with reference to FIGS. 11A to 11D, 12A to 12C, and 13A to 13C. . 11 (A) to 11 (D) are plan views of main parts viewed from the
[0097]
First, with reference to FIGS. 11 (A) to 11 (C) and FIGS. 12 (A) to 12 (C), the operation of turning on the main body power and the uncaging operation of the
[0098]
FIGS. 11A and 12A show a state in which the
[0099]
FIGS. 11B and 12B show a state in which the
[0100]
FIGS. 11C and 12C show that the
[0101]
Next, the caging operation of the
[0102]
FIG. 13A shows that the
[0103]
Subsequently, FIG. 13C shows a state in which the
[0104]
In the image stabilizing device 15 of the present embodiment, when the
[0105]
As described above, according to the image stabilizing device 15 of the present embodiment, the
[0106]
First, the
[0107]
As described above, the present invention has been described with reference to the embodiment and some modifications, but the present invention is not limited to these, and various modifications are possible. For example, the image stabilizing device of the present invention is applicable not only to binoculars but also to monoculars. Further, the present invention can be applied to not only these observation viewers but also, for example, a photographing device such as a commercial television camera or a home video camera.
[0108]
【The invention's effect】
As described above, according to the image stabilizing device according to any one of
[0109]
In particular, according to the image stabilizing device of the second aspect, in addition to the above control, the timing control means controls the stop mechanism so as to end the operation of the stationary control mechanism with a delay from the stop timing of the movement of the movable holding mechanism. Since the control is performed, a stable observation image without blur can be obtained until the movable holding mechanism is brought into the stopped state. That is, a good observation image can be obtained over the entire period from immediately after the user performs the start operation of the still control to immediately before the end operation of the still control.
[0110]
Further, according to the image stabilizing device of the third aspect, the stopping mechanism has a gripping mechanism for gripping a part of the movable holding mechanism, and a locking portion, and according to an operation on the manual operating portion. A sliding member that drives the gripping mechanism by moving, and a gripping mechanism that holds the slide member at the first position by being locked to a locking portion of the slide member in response to a first operation on the manual operation unit While holding the movable holding mechanism in the released state, the gripping mechanism is released by releasing the locking of the slide member to the locking portion and moving the slide member to the second position in accordance with the second operation on the manual operation portion. And a locking member for gripping a part of the movable holding mechanism. Further, the timing control means includes a movement detection unit for detecting movement of the slide member from the second position to the first position, and a stationary control mechanism in response to detection of movement of the slide member by the movement detection unit. And a control unit for starting, and the control unit controls the gripping mechanism so as to release the stop of the movable holding mechanism after the start of the stationary control mechanism. As a result, the stopping function can be realized with a relatively simple configuration. For this reason, there are few problems such as an increase in the size, weight, and an increase in power consumption due to the addition of such a function, and a compact and highly convenient optical device can be provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view illustrating an external configuration of binoculars provided with an image stabilizing device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view illustrating an internal configuration of the binoculars shown in FIG.
FIG. 3 is a partially exploded perspective view for explaining a main part of an internal configuration of the binoculars shown in FIG.
FIG. 4 is a cross-sectional view illustrating a cross-sectional configuration along an XY plane of the binoculars illustrated in FIG.
FIG. 5 is a cross-sectional view illustrating a cross-sectional configuration along a YZ plane of the binoculars illustrated in FIG.
6 is a perspective view illustrating a structure of a manual operation unit in the binoculars illustrated in FIG.
FIG. 7 is an explanatory diagram for explaining an uncaging operation of a restraining mechanism in the binoculars shown in FIG. 1;
FIG. 8 is an explanatory diagram for explaining a caging operation of a stopping mechanism in the binoculars shown in FIG.
FIG. 9 is a flowchart for explaining the operation of a control unit in the binoculars shown in FIG.
FIG. 10 is a partially exploded perspective view illustrating a main part configuration of an image stabilizing device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a plan view of a main part for explaining operation of a manual operation unit in the image stabilizing device shown in FIG. 10;
FIG. 12 is an explanatory diagram for explaining a start operation of a main body power supply and an uncaging operation of a stopping mechanism in the image stabilizing device shown in FIG. 10;
FIG. 13
The caging operation of the stopping mechanism in the image stabilizing device shown in FIG.
FIG. 9 is an explanatory diagram for explaining a source stop operation.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記正立プリズムを、前記筐体に対する相対位置が可変となるように保持する可動保持機構と、
前記正立プリズムを慣性系に対して静止させるように、前記可動保持機構の動きを制御する静止制御機構と、
前記可動保持機構の動きの制止およびその解除を行うための制止機構と、
前記静止制御機構を起動させると共に、その起動タイミングから遅れて前記可動保持機構の制止解除を行うように前記制止機構を制御するタイミング制御手段と
を備えたことを特徴とする像安定化装置。An image stabilizing device applied to an optical device having an objective lens unit and an eyepiece unit respectively held by a housing, and an erect prism disposed between the objective lens unit and the eyepiece unit. ,
A movable holding mechanism that holds the erecting prism such that a relative position with respect to the housing is variable,
A stationary control mechanism that controls the movement of the movable holding mechanism so that the erecting prism is stationary with respect to an inertial system;
A stopping mechanism for stopping and releasing the movement of the movable holding mechanism,
An image stabilizing apparatus comprising: a timing control unit that starts the stationary control mechanism and controls the stop mechanism so as to release the stop of the movable holding mechanism with a delay from the start timing.
前記可動保持機構の動きの制止タイミングから遅れて前記静止制御機構の動作を終了させるように前記制止機構を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の像安定化装置。Further, in addition to the above control, the timing control means
2. The image stabilizing apparatus according to claim 1, wherein the control unit controls the stop mechanism so as to end the operation of the stationary control mechanism with a delay from a stop timing of the movement of the movable holding mechanism.
前記可動保持機構の一部を把持するための把持機構と、
係止部を有すると共に、前記手動操作部に対する操作に応じて移動することにより前記把持機構を駆動するスライド部材と、
前記手動操作部に対する第1の操作に応じて前記スライド部材の係止部に係止することにより前記スライド部材を第1の位置に保持して前記把持機構による前記可動保持機構の解放状態を保持させる一方、前記手動操作部に対する第2の操作に応じて前記スライド部材の係止部に対する係止を解除して前記スライド部材を第2の位置に移動させることにより前記把持機構による前記可動保持機構の一部を把持させる係止部材と
を含んで構成され、
前記タイミング制御手段は、
前記スライド部材の、前記第2の位置から前記第1の位置への移動を検知する移動検知部と、
この移動検知部による前記スライド部材の移動の検知に応じて、前記静止制御機構を起動させる制御部と
を含み、
前記制御部は、前記静止制御機構の起動後に前記可動保持機構の制止解除を行うように前記把持機構を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の像安定化装置。The stopping mechanism includes:
A gripping mechanism for gripping a part of the movable holding mechanism,
A slide member having a locking portion and driving the gripping mechanism by moving in accordance with an operation on the manual operation portion,
The slide member is held at the first position by being locked to the locking portion of the slide member in response to a first operation on the manual operation portion, and the released state of the movable holding mechanism by the gripping mechanism is maintained. On the other hand, the movable holding mechanism by the gripping mechanism is released by releasing the locking of the slide member to the locking portion and moving the slide member to the second position in accordance with the second operation on the manual operation portion. And a locking member for gripping a part of the
The timing control means includes:
A movement detection unit that detects movement of the slide member from the second position to the first position;
A control unit that activates the stationary control mechanism in response to detection of the movement of the slide member by the movement detection unit,
2. The image stabilizing device according to claim 1, wherein the control unit controls the gripping mechanism so as to release the stop of the movable holding mechanism after activation of the stationary control mechanism. 3.
Priority Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011028125A (en) * | 2009-07-28 | 2011-02-10 | Tamron Co Ltd | Image blur preventing device, lens system, and image pickup device |
WO2014192464A1 (en) * | 2013-05-30 | 2014-12-04 | 富士フイルム株式会社 | Shake correction device and observation device |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002285435A patent/JP2004125826A/en active Pending
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