JP2004123114A - 梱包具、及びコーナークッション体 - Google Patents
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Abstract
【課題】任意の形状の被梱包品を、簡単に梱包できるようにすることである。
【解決手段】被梱包品P1 の各わん曲コーナー部C11,C12を、該わん曲コーナー部C11,C12に対応する支持段差部7が形成されていて、段ボール枠体B1 のコーナー部の段ボール材4に嵌着された各コーナークッション体D11,D12に支持させると共に、被梱包品P1 の各直角コーナー部C2 を、該直角コーナー部C2 に対応する支持段差部13が形成されて、上記と同様にして段ボール枠体B1 に嵌着された各コーナークッション体D21,D22に支持させる。
【選択図】 図1
【解決手段】被梱包品P1 の各わん曲コーナー部C11,C12を、該わん曲コーナー部C11,C12に対応する支持段差部7が形成されていて、段ボール枠体B1 のコーナー部の段ボール材4に嵌着された各コーナークッション体D11,D12に支持させると共に、被梱包品P1 の各直角コーナー部C2 を、該直角コーナー部C2 に対応する支持段差部13が形成されて、上記と同様にして段ボール枠体B1 に嵌着された各コーナークッション体D21,D22に支持させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成る梱包具、及びコーナークッション体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被梱包品を梱包箱に収容して搬送する場合には、種々の梱包具を用いて、被梱包品が全く移動せず、しかもその全面が梱包箱の内面に非接触となるように梱包される。
【0003】
被梱包品が直方体状、或いは厚板状である場合には、その各コーナー部に当てがって保護する「コーナークッション体」が使用されることが多い。また、被梱包品のコーナー部に凹部がある場合には、梱包状態で空間部となる被梱包品のコーナー凹部を塞ぐべく「閉塞体」が使用される。上記した各梱包具は、発泡樹脂製のものが使用されていたが、その焼却処分時の公害発生防止の観点から、他の素材の使用が強制され、入手容易で、安価な段ボール製のものが多用されている。即ち、梱包現場において、予め折線等が設けられた段ボールを立体形状に組み立てて梱包具を形成して、被梱包品を梱包していた(特許文献1参照)。
【0004】
このように、段ボールを組み立てて、立体形状の梱包具に形成するには、その形状は、入隅部を有する略直方体状、角筒状、厚板状等の特定の形状に限られる。しかし、被梱包品には、コーナー部がわん曲しているものもあり、段ボールにより、わん曲形状を有する梱包具を形成するのは難しい。
【0005】
更に、予め段ボールを立体形状に組み立てておいて、これを梱包現場に搬入して使用する場合には、内部が空間構造である梱包具の輸送費、現場保管費が嵩む。これを防止するため、上記のように、現場にて段ボールから梱包具を組み立てながら、被梱包品を梱包すると、梱包具の組立てに時間を要して、梱包費用(人件費)が嵩む。
【0006】
【特許文献1】
実開平5−54338号公報の請求項1
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に鑑み、被梱包品のほぼ任意の形状に対応して梱包可能であって、しかも、梱包現場で迅速に組立て可能な梱包具、及びコーナークッション体を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成り、前記コーナークッション体は、その一面に被梱包品のコーナー部を支持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっており、その中空内部には、略直交して段ボール枠体のコーナー部を構成する各段ボール材を隙間なく嵌着可能な二種類の嵌着凹部が、互いに略直交し、しかも前記開口面に対して略垂直に設けられ、各コーナー部にコーナークッション体が嵌着されて、枠形状が定められた段ボール枠体を梱包箱に収容して、前記各コーナークッション体により被梱包品の各コーナー部を支持する構成であることを特徴としている。
【0009】
板状に折り畳まれていた段ボール枠体は、その各コーナー部にコーナークッション体が嵌着されることにより組み立てられて、梱包荷重に耐え得るように、その全体形状が枠状となってしっかりと定められる。そして、枠状に組み立てられた段ボール枠体を梱包箱に収容し、その各コーナー部のコーナークッション体の支持段差部で被梱包品の各コーナー部を支持して、該被梱包品を梱包する。コーナークッション体は、樹脂の中空成形により形成されるため、被梱包品のコーナー部がわん曲である場合には、これに対応した支持段差部をコーナークッション体に形成できて、被梱包品の各コーナー部を支持できる。よって、コーナー部がわん曲している被梱包品の梱包に適している。特に、被梱包品のコーナー部に凹凸が設けられていても、コーナークッション体の支持段差部を被梱包品のコーナー凹部に対応させることにより、別途梱包材を使用せずに、被梱包品のコーナー凹部の支持が可能となる。
【0010】
また、梱包現場において、段ボール枠体を枠状に拡げて、その各コーナーにコーナークッション体を嵌着させるのみで、極めて短時間で組み立てられるため、梱包費の節減が図られる。
【0011】
更に、コーナークッション体は、その支持段差部と対向する面が開口した中空状であるために、多数個を相互に嵌め込んだ状態で、積み重ねられると共に、段ボール枠体は板状に折り畳んで積み重ねられる。よって、梱包具を構成するコーナークッション体及び段ボール枠体の双方を小体積にして、梱包現場に搬送・搬入できるため、梱包具の輸送費、及び現場保管費の双方が節減できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、板状に折畳み可能な段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製のコーナークッション体であって、一面に被梱包品のコーナー部を支持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっており、その中空内部には、略直交して段ボール枠体のコーナー部を構成する各段ボール材を隙間なく嵌着可能な二種類の嵌着凹部が、互いに略直交し、しかも前記開口面に対して略垂直に設けられ、前記段ボール枠体の各コーナー部に嵌着して、枠形状が定められた段ボール枠体を梱包箱に収容して、被梱包品の各コーナー部を支持する構成であることを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明を「コーナークッション体」の面から把握したものであるので、請求項1の発明の上記作用効果が奏される。
【0014】
請求項3に記載の発明は、梱包箱の隅部に収容配置して、被梱包品のコーナー部を保護するための樹脂製のコーナークッション体であって、一面に被梱包品のコーナー部を保持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっていることを特徴としている。
【0015】
この発明では、被梱包品のコーナー部の形状に対応する支持段差部が形成されたコーナークッション体のみにより、被梱包品を梱包することができる。また、コーナークッション体の内部が中空になっているため、複数個のコーナークッション体を積み重ねて保管したり、搬送したりすることができる。このため、コーナークッション体の輸送費、及び現場保管費の双方が、より節減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態の梱包具A1 を使用して、曲線部を有する被梱包品P1 を梱包する状態の分解斜視図、図2は被梱包品P1 を段ボール枠体B1 に収容した状態の平面図、図3は図2のX−X線断面図、図4はコーナークッション体D11が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図、図5はコーナークッション体D11の底面からの斜視図、図6はコーナークッション体D21が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図である。図1に示されるように、本発明の第1実施形態の梱包具A1 は、板状に折畳み可能な段ボール枠体B1 と、該段ボール枠体B1 の枠形状を保持すると共に、曲線部を有する被梱包品P1 を支持するための各コーナークッション体D11,D12,D21,D22とから構成されている。そして、前記梱包具A1 に収容された被梱包品P1 は、そのまま梱包箱Qに収納される。
【0017】
被梱包品P1 について説明する。図1ないし図3に示されるように、この被梱包品P1 は、スイッチ付便座であり、平面視において略半楕円形状の本体部1と、その側方部に取付けられたスイッチ部2とから成る。前記本体部1における前部(曲線部)の両側には、対称形状の各わん曲コーナー部C11,C12が設けられていると共に、後部(直線部)の両側には、ほぼ同一形状の各直角コーナー部C2 が設けられている。この被梱包品P1 は、その各わん曲コーナー部C11,C12が、各コーナークッション体D11,D12によって支持されると共に、その各直角コーナー部C2 が、各コーナークッション体D21,D22によって支持されて、段ボール枠体B1 に収容される。
【0018】
段ボール枠体B1 について説明する。図1ないし図3に示されるように、この段ボール枠体B1 は、各周壁面部3の中央部分を、高さ方向に所定長さだけ切除した形態である。このため、そのコーナー部には、平面視において直交する一対の段ボール材4が突設されている。後述するように、前記各対の段ボール材4に、対応する各コーナークッション体D11,D12,D21,D22が嵌着される。そして、隣接する段ボール材4どうしの間(各周壁面部3において切除された部分)には、切欠部5が形成されている。この段ボール枠体B1 の全高と、前記切欠部5の切欠き長さは、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22に支持されて収容される被梱包品P1 の高さ(厚み)に対応して定められている。この段ボール枠体B1 には底面部が存しないため、容易に折畳み可能であり、折り畳むことによって板状にすることができる。
【0019】
各コーナークッション体D11,D12,D21,D22について説明する。各コーナークッション体D11,D12,D21,D22の基本構成は同一なので、最初に、被梱包品P1 の前部の手前側(スイッチ部2が取付けられていない側)に設けられたわん曲コーナー部C11を支持するコーナークッション体D11について説明し、次に、前部の奥側に設けられたわん曲コーナー部C12を支持するコーナークッション体D12について説明し、最後に、各直角コーナー部C2 を支持する各コーナークッション体D21,D22について説明する。図4及び図5に示されるように、このコーナークッション体D11は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂材から成るものであり、真空成形法(後述)によってその底面部6を開口させた薄肉の中空形状を呈している。その外形は、その1つの頂部から、被梱包品P1 のわん曲コーナー部C11に対応する部分を切除した略立方体形状である。そして、前記切除された部分に、支持段差部7が形成されている。この支持段差部7は、コーナークッション体D11の高さ方向のほぼ中央部に、前記底面部6と対向してほぼ水平に設けられた支持平面7aと、平面視において、被梱包品P1 のわん曲コーナー部C11に対応する曲線状となっていて、しかも、前記支持平面7aに対してほぼ垂直に設けられた支持段差面7bとから構成されている。このコーナークッション体D11に被梱包品P1 が設置されると、該被梱包品P1 におけるわん曲コーナー部C11の底面部は、コーナークッション体D11の支持段差部7の支持平面7aに載置されて支持される。同様に、わん曲コーナー部C11の周面部は、コーナークッション体D11の支持段差部7の支持段差面7bに当接されて支持される。このようにして、被梱包品P1 のわん曲コーナー部C11が、コーナークッション体D11によって支持される。
【0020】
そして、平面視における支持段差面7bの端面部は、コーナークッション体D11の外方に位置される側面部(外方側面部8)から、所定距離L1 をおいて配置されている。この結果、両者の間に間隔保持部9が形成されている。この距離L1 は、後述するように、作業者の手を差し入れる程度の長さであることが望ましい。こうすることにより、作業者が、段ボール枠体B1 における各対の段ボール材4に嵌着された各コーナークッション体D11,D12,D21,D22に、被梱包品P1 を設置したり、取り出したりする作業が容易になる。
【0021】
前述したように、コーナークッション体D11の底面部6は開口されていて、その内側部分は中空になっている。そして、前記各間隔保持部9の部分で、外方側面部8における幅方向のほぼ中央部には、コーナークッション体D11の上面部と、支持段差面7bとの双方に開口する空隙部(隙間形成部11)が設けられている。このため、前記支持段差面7bは、非連続となっている。そして、コーナークッション体D11の外方側面部8と前記隙間形成部11における奥側の壁面部11aとは、僅かな距離eだけ離れていて、それらの内側面どうしの間に、溝状の隙間(嵌着凹部12)が設けられている。この嵌着凹部12は、コーナークッション体D11を、段ボール枠体B1 のコーナー部に形成された一対の段ボール材4に嵌着させて挟み込むためのものであり、前記一対の段ボール材4に対応してほぼ直交し、しかも、コーナークッション体D11の底面部6に対してほぼ垂直に設けられている。そして、前記嵌着凹部12の内幅は、前記段ボール材4の厚みよりも少し広い。
【0022】
また、コーナークッション体D11の内幅は、一対の段ボール材4の幅よりも少し広く、その全高は、前記段ボール材4の高さ(切欠部5の切欠き長さ)よりも少し高い。このため、コーナークッション体D11が、一対の段ボール材4に嵌着されると、各段ボール材4の上端面と前記嵌着凹部12の底面(天井面)とが当接する。このとき、各段ボール材4の上部は、前記嵌着凹部12に入り込み、外方側面部8と隙間形成部11の壁面部11aとで挟持される。このため、一対の段ボール材4に嵌着されたコーナークッション体D11は、前記切欠部5の下面(周壁面部の上面3a)から僅かに浮いた状態で支持される。また、該コーナークッション体D11が嵌着されることにより、段ボール枠体B1 の枠形状も強固に保持され、被梱包品P1 が重量物であっても耐えることができる。
【0023】
被梱包品P1 の前部の奥側(スイッチ部2が取付けられている側)に設けられたわん曲コーナー部C12を支持するコーナークッション体D12の構成は、一方側の外方側面部8が、スイッチ部2の張出し長さの分だけ長くなっていることを除いて、上記したコーナークッション体D11の構成とほぼ同一である。
【0024】
次に、被梱包品P1 の各直角コーナー部C2 を支持するためのコーナークッション体D21について簡単に説明する。図6に示されるように、コーナークッション体D21の1つの頂部から、被梱包品P1 の直角コーナー部C2 に対応する部分が切除されて、支持段差部13が形成されている。この支持段差部13は、被梱包品P1 の直角コーナー部C2 の底面部を載置させるための支持平面13aと、コーナークッション体D21の外方側面部14から所定距離L2 だけ離れた位置に、前記支持平面13aに対してほぼ垂直に設けられた支持段差面13bとから構成されている。そして、段ボール枠体B1 における一対の段ボール材4を嵌着させる嵌着凹部15を形成するための隙間形成部16が設けられていることは、前述したコーナークッション体D11,D12の場合と同様である。なお、コーナークッション体D22は、その形状が、前述したコーナークッション体D21と対称になっているだけなので、説明を省略する。
【0025】
次に、コーナークッション体D11の成形方法(真空成形方法)について説明する。図7及び図8に示されるように、このコーナークッション体D11を成形するための成形型17は凹状であり、多数の小孔17aが設けられている。予め、加熱軟化させた熱可塑性の樹脂シート18を、前記成形型17に押し付けると共に、該成形型17の反対側(外側)から、前記多数の小孔17aを介して空気を抜き(即ち、真空状態とする)、前記樹脂シート18を成形型17の内面に密着させる。そして、冷却させた後、引き上げる。こうすることにより、薄肉のコーナークッション体D11が成形される。また、コーナークッション体D11における支持段差部13の形状を、自在に成形することができる。
【0026】
本発明に係る梱包具A1 を使用して、曲線部(各わん曲コーナー部C11,C12と直角コーナー部C2 )を有する被梱包品P1 を梱包する場合の作用について説明する。図1に示されるように、被梱包品P1 に対応する段ボール枠体B1 が組み立てられ、各コーナー部にコーナークッション体D11,D12,D21,D22が嵌着される。このとき、前記各コーナー部を形成する各対の段ボール材4は、平面視における直交状態を維持したまま、対応する各コーナークッション体D11,D12,D21,D22の嵌着凹部12に入り込んで挟持される。このため、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22は、段ボール枠体B1 の各コーナー部に確実に保持される。また、段ボール枠体B1 も、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22が嵌着されることにより、その枠形状が強固に保持される。続いて、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22における支持段差部7,13の部分に、被梱包品P1 が設置される。図2及び図3に示されるように、被梱包品P1 における各わん曲コーナー部C11,C12の底面部は、対応するコーナークッション体D11,D12の支持段差部7の支持平面7aに載置されると共に、同じく周面部は、支持段差部7の支持段差面7bにほぼ当接される。全く同様にして、被梱包品P1 における各直角コーナー部C2 の底面部は、対応するコーナークッション体D21の支持段差部13の支持平面13aに載置されると共に、同じく周面部は、支持段差部13の支持段差面13bにほぼ当接される。この結果、被梱包品P1 は、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22により、段ボール枠体B1 の周壁面部3から一定の距離をおいて、しかも、水平面内で移動不能に支持される。
【0027】
このようにして、被梱包品P1 が、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22を介して、段ボール枠体B1 に設置される。このとき、被梱包品P1 の底面部と、梱包箱Qの底面部との間には、所定高さの空間部V1 が形成される(図3参照)。しかし、前記被梱包品P1 は、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22によって、水平面内で移動不能に支持されているため、前記空間部V1 を緩衝材等によって閉塞する必要はない。また、前記被梱包品P1 の周面部と段ボール枠体B1 の各周壁面部3との間には、コーナークッション体D11,D12,D21,D22の外方側面部8から支持段差面7b, 13b までの距離L1,L2 に対応する空間部V2 が形成される(図2参照)。この空間部V2 は、作業者の手を差し入れることができる程度の大きさである。このため、作業者が、段ボール枠体B1 の各コーナー部に嵌着された各コーナークッション体D11,D12,D21,D22に被梱包品P1 を設置したり、取り出したりする作業を容易に行うことができる。続いて、作業者は、この状態の被梱包品P1 を、そのまま梱包箱Qに収納する。そして、被梱包品P1 の上部に緩衝材19を置いて、当該部分に形成される空間部V3 を閉塞する。こうすることによって、被梱包品P1 は、横方向及び上下方向に移動不能に収納される。
【0028】
次に、第2実施形態の梱包具A2 について説明する。図9及び図10に示されるように、この梱包具A2 によって梱包される被梱包品P2 は、長方形板状の被梱包品P2 の一部が切除されて、その周面部に凹部21が設けられた形態である。そして、この実施形態の梱包具A2 は、被梱包品P2 の各直角コーナー部C2 を支持するための3個のコーナークッション体D31と、前記凹部21を支持するためのコーナークッション体D32と、被梱包品P2 に対応する段ボール枠体B2 とから構成されている。3個のコーナークッション体D31の構成は、大きさを除いて前述したコーナークッション体D21と同一であるため、ここでは、コーナークッション体D32について、コーナークッション体D21と異なる部分についてのみ説明する。
【0029】
このコーナークッション体D32は、前述したコーナークッション体D21と同様に、被梱包品P2 の凹部21に対応する支持段差部22が切除された略直方体状である。即ち、図9及び図10に示されるように、コーナークッション体D32の1つの頂部から、被梱包品P2 の凹部21に対応する部分が切除されて、支持段差部22が形成されている。この支持段差部22は、被梱包品P2 の凹部21の底面部を載置させるための支持平面22aと、コーナークッション体D32の外方側面部23から所定距離L2 だけ離れた位置に、前記支持平面22aに対してほぼ垂直に設けられた第1支持段差面22bとから構成されている。更に、前記支持平面22aの手前側には、被梱包品P2 の凹部21に対応する略直方体状の被当接部材24が取付けられている。被梱包品P2 の凹部21が、コーナークッション体D32における支持段差部22の支持平面22aに載置され、第1支持段差面22bにほぼ当接する状態で設置されたとき、該被梱包品P2 の凹部21は、前記被当接部材24の第2支持段差面24aにほぼ当接状態で設置される。こうすることによって、前記被梱包品P2 は、コーナークッション体D32の第1及び第2の各支持段差面22b,24a により、確実に水平面内で移動不能に支持される。
【0030】
この実施形態の梱包具A2 を構成する段ボール枠体B2 は、上記したコーナークッション体D32が嵌着されるコーナー部を形成する一対の段ボール材25の長さが、被梱包品P2 の凹部21の長さに対応して長くなっていることを除いて、第1実施形態における段ボール枠体B1 と同一である。なお、図9において、28は、段ボール枠体B2 の各段ボール材25を挟持する嵌着凹部(図示せず)を形成させるための隙間形成部である。このように、第2実施形態の梱包具A2 では、凹部21を有する被梱包品P2 であっても梱包することができる。
【0031】
次に、第3実施形態の梱包具A3 について説明する。図11及び図12に示されるように、この梱包具A3 によって梱包される被梱包品P3 は、縦長であり、しかも、その底面部に凸部26が設けられた形態である。この場合、被梱包品P3 の重心位置が高いため、その下側の各直角コーナー部C2 のみを各コーナークッション体D31で支持しただけでは、輸送中に被梱包品P3 が傾くおそれがある。これを防止するため、被梱包品P3 の下側の各直角コーナー部C2 だけでなく、上側の直角コーナー部C2 をも、各コーナークッション体D31で支持している。即ち、コーナークッション体D31を裏返しに配置し、それらに形成された各支持段差部7を、被梱包品P3 の上側の各直角コーナー部C2 に当てがう。更に、被梱包品P3 に対応する段ボール枠体B3 を裏返しに配置し、それらのコーナー部に突設された段ボール材4を、上方から各コーナークッション体D31の嵌着凹部12(図5参照)に嵌着させる。こうすることにより、被梱包品P3 における上下の部分が、水平面内で移動不能に支持される。
【0032】
このとき、被梱包品P3 の底面部に設けられた凸部26は、下側の各コーナークッション体D31における支持段差部22の支持平面22aと、梱包箱Qの底面部との間に形成された空間部V1 に配置される。ここで、コーナークッション体D31の支持平面22aから梱包箱Qの底面部までの高さH1 は、前記凸部26の突出長H1 よりも少し長い。このため、被梱包品P3 の凸部26が、梱包箱Qの底面部と干渉することはなく、該被梱包品P3 は、その下端部において、各コーナークッション体D31のみによって支持される。
【0033】
この被梱包品P3 は、このままの状態で梱包箱Qに収納される。そして、その上部に設けられる空間部V3 を閉塞するため、緩衝材19が置かれる。このようにして収納された被梱包品P3 は、上下の各直角コーナー部C2 に取付けられた各コーナークッション体D31と各段ボール枠体B3 、及び緩衝材19によって水平方向及び上下方向に移動不能である。
【0034】
上記した各実施形態の梱包具A1 〜A3 は、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32と、対応する段ボール枠体B1 〜B3 とが協働することにより、特殊形状部(例えば、曲線部や凹部)を有する被梱包品P1 〜P3 が、容易に梱包されるようにしたものである。しかも、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32と、各段ボール枠体B1 〜B3 以外の梱包材(閉塞体等)は、殆ど不要である。しかし、コーナークッション体D21のみによって、被梱包品P4 を梱包することもできる。即ち、図13に示されるように、梱包箱Qの四隅の部分にコーナークッション体D21を設置し、それぞれに長方形の厚板状の被梱包品P4 の各直角コーナー部C2 を設置する。このとき、各コーナークッション体D21の嵌着凹部12(図5参照)にエアクッション体27を入れて、各コーナークッション体D21の強度を高めておくことが望ましい。
【0035】
上記した各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32の内側には、中空の嵌着凹部12が設けられている。また、成形終了後、成形型17から抜き取るため、その側面部は僅かに傾斜している。この結果、図14に示されるように、同一形状のものであれば、複数個のコーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を積み重ねることができる。こうすることによって、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を保管したり、搬送したりする場合であっても、それらが占有する空間部の大きさを小さくできる。同様に、各段ボール枠体B1 〜B3 も、折り畳んで板状とすることができるため、同様の効果が奏される。上記した結果、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32、及び各段ボール枠体B1 〜B3 の双方を小体積にした状態で梱包現場に搬送・搬入できるため、各梱包具A1 〜A3 の輸送費、及び現場保管費の双方が節減できる。
【0036】
更に、梱包現場において作業者が行うべき作業は、折り畳まれている段ボール枠体B1 〜B3 を拡げて枠状に組み立て、その各コーナー部にコーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を嵌着させるだけで済む。このため、作業が容易であり、短時間で組み立てることができる。
【0037】
上記した各実施形態の各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32は、いずれも、各嵌着凹部12,15が略直交して設けられている。そして、これらの嵌着凹部12,15に、段ボール枠体B1 〜B3 に略直交して設けられた各段ボール材4,25を嵌着させる形態である。こうすることによって、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を、各段ボール枠体B1 〜B3 に確実に保持できるという利点がある。しかし、前記各段ボール枠体B1 〜B3 における各段ボール材4,25を直交させずに片側だけ設けて、その部分を前記各嵌着凹部12,15に嵌着させる形態であっても構わない。この場合、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32に設けられる嵌着凹部12,15も、直交させずに片側のみであっても構わない。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係る梱包具は、板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成り、前記段ボール枠体に嵌着された各コーナークッション体の支持段差部に、被梱包品の各コーナー部を支持させる構成である。前記支持段差部は、樹脂の中空成形により自在に形成することができるため、被梱包品のコーナー部の形状に対応させることができる。この結果、被梱包品に特殊形状部(例えば、曲線部や凹部)が設けられていても、それだけで、該被梱包品を支持することができる。
【0039】
また、上記した梱包具を構成するコーナークッション体のみを、単独の梱包具として使用することもできる。この場合、より簡単な構成で被梱包品を梱包することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の梱包具A1 を使用して、曲線部を有する被梱包品P1 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図2】被梱包品P1 を段ボール枠体B1 に収容した状態の平面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】コーナークッション体D11が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図である。
【図5】コーナークッション体D11の底面からの斜視図である。
【図6】コーナークッション体D21が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図である。
【図7】コーナークッション体D11の成形方法を示す平面図である。
【図8】図7のX−X線断面図である。
【図9】第2実施形態の梱包具A2 を使用して、凹部21を有する被梱包品P2 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図10】被梱包品P2 を段ボール枠体B2 に収容した状態の平面図である。
【図11】第3実施形態の梱包具A3 を使用して、縦長で、しかも、底面部に凸部26を有する被梱包品P3 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図12】被梱包品P3 を段ボール枠体B3 に収容した状態の正面図である。
【図13】各コーナークッション体D21のみによって、被梱包品P4 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図14】複数個のコーナークッション体D21が積み重ねられた状態を示す図である。
【符号の説明】
A1 〜A3 :梱包具
B1 〜B3 :段ボール枠体
C11,C12:わん曲コーナー部(被梱包品のコーナー部)
C2 :直角コーナー部(被梱包品のコーナー部)
D11,D12,D21,D22,D31,D32:コーナークッション体
P1 〜P4 :被梱包品
Q:梱包箱
6:底面部(対向する面)
4,25:段ボール材
7,22:支持段差部
12,15:嵌着凹部
【発明の属する技術分野】
本発明は、板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成る梱包具、及びコーナークッション体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
被梱包品を梱包箱に収容して搬送する場合には、種々の梱包具を用いて、被梱包品が全く移動せず、しかもその全面が梱包箱の内面に非接触となるように梱包される。
【0003】
被梱包品が直方体状、或いは厚板状である場合には、その各コーナー部に当てがって保護する「コーナークッション体」が使用されることが多い。また、被梱包品のコーナー部に凹部がある場合には、梱包状態で空間部となる被梱包品のコーナー凹部を塞ぐべく「閉塞体」が使用される。上記した各梱包具は、発泡樹脂製のものが使用されていたが、その焼却処分時の公害発生防止の観点から、他の素材の使用が強制され、入手容易で、安価な段ボール製のものが多用されている。即ち、梱包現場において、予め折線等が設けられた段ボールを立体形状に組み立てて梱包具を形成して、被梱包品を梱包していた(特許文献1参照)。
【0004】
このように、段ボールを組み立てて、立体形状の梱包具に形成するには、その形状は、入隅部を有する略直方体状、角筒状、厚板状等の特定の形状に限られる。しかし、被梱包品には、コーナー部がわん曲しているものもあり、段ボールにより、わん曲形状を有する梱包具を形成するのは難しい。
【0005】
更に、予め段ボールを立体形状に組み立てておいて、これを梱包現場に搬入して使用する場合には、内部が空間構造である梱包具の輸送費、現場保管費が嵩む。これを防止するため、上記のように、現場にて段ボールから梱包具を組み立てながら、被梱包品を梱包すると、梱包具の組立てに時間を要して、梱包費用(人件費)が嵩む。
【0006】
【特許文献1】
実開平5−54338号公報の請求項1
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した不具合に鑑み、被梱包品のほぼ任意の形状に対応して梱包可能であって、しかも、梱包現場で迅速に組立て可能な梱包具、及びコーナークッション体を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成り、前記コーナークッション体は、その一面に被梱包品のコーナー部を支持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっており、その中空内部には、略直交して段ボール枠体のコーナー部を構成する各段ボール材を隙間なく嵌着可能な二種類の嵌着凹部が、互いに略直交し、しかも前記開口面に対して略垂直に設けられ、各コーナー部にコーナークッション体が嵌着されて、枠形状が定められた段ボール枠体を梱包箱に収容して、前記各コーナークッション体により被梱包品の各コーナー部を支持する構成であることを特徴としている。
【0009】
板状に折り畳まれていた段ボール枠体は、その各コーナー部にコーナークッション体が嵌着されることにより組み立てられて、梱包荷重に耐え得るように、その全体形状が枠状となってしっかりと定められる。そして、枠状に組み立てられた段ボール枠体を梱包箱に収容し、その各コーナー部のコーナークッション体の支持段差部で被梱包品の各コーナー部を支持して、該被梱包品を梱包する。コーナークッション体は、樹脂の中空成形により形成されるため、被梱包品のコーナー部がわん曲である場合には、これに対応した支持段差部をコーナークッション体に形成できて、被梱包品の各コーナー部を支持できる。よって、コーナー部がわん曲している被梱包品の梱包に適している。特に、被梱包品のコーナー部に凹凸が設けられていても、コーナークッション体の支持段差部を被梱包品のコーナー凹部に対応させることにより、別途梱包材を使用せずに、被梱包品のコーナー凹部の支持が可能となる。
【0010】
また、梱包現場において、段ボール枠体を枠状に拡げて、その各コーナーにコーナークッション体を嵌着させるのみで、極めて短時間で組み立てられるため、梱包費の節減が図られる。
【0011】
更に、コーナークッション体は、その支持段差部と対向する面が開口した中空状であるために、多数個を相互に嵌め込んだ状態で、積み重ねられると共に、段ボール枠体は板状に折り畳んで積み重ねられる。よって、梱包具を構成するコーナークッション体及び段ボール枠体の双方を小体積にして、梱包現場に搬送・搬入できるため、梱包具の輸送費、及び現場保管費の双方が節減できる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、板状に折畳み可能な段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製のコーナークッション体であって、一面に被梱包品のコーナー部を支持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっており、その中空内部には、略直交して段ボール枠体のコーナー部を構成する各段ボール材を隙間なく嵌着可能な二種類の嵌着凹部が、互いに略直交し、しかも前記開口面に対して略垂直に設けられ、前記段ボール枠体の各コーナー部に嵌着して、枠形状が定められた段ボール枠体を梱包箱に収容して、被梱包品の各コーナー部を支持する構成であることを特徴としている。
【0013】
請求項2の発明は、請求項1の発明を「コーナークッション体」の面から把握したものであるので、請求項1の発明の上記作用効果が奏される。
【0014】
請求項3に記載の発明は、梱包箱の隅部に収容配置して、被梱包品のコーナー部を保護するための樹脂製のコーナークッション体であって、一面に被梱包品のコーナー部を保持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっていることを特徴としている。
【0015】
この発明では、被梱包品のコーナー部の形状に対応する支持段差部が形成されたコーナークッション体のみにより、被梱包品を梱包することができる。また、コーナークッション体の内部が中空になっているため、複数個のコーナークッション体を積み重ねて保管したり、搬送したりすることができる。このため、コーナークッション体の輸送費、及び現場保管費の双方が、より節減できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態の梱包具A1 を使用して、曲線部を有する被梱包品P1 を梱包する状態の分解斜視図、図2は被梱包品P1 を段ボール枠体B1 に収容した状態の平面図、図3は図2のX−X線断面図、図4はコーナークッション体D11が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図、図5はコーナークッション体D11の底面からの斜視図、図6はコーナークッション体D21が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図である。図1に示されるように、本発明の第1実施形態の梱包具A1 は、板状に折畳み可能な段ボール枠体B1 と、該段ボール枠体B1 の枠形状を保持すると共に、曲線部を有する被梱包品P1 を支持するための各コーナークッション体D11,D12,D21,D22とから構成されている。そして、前記梱包具A1 に収容された被梱包品P1 は、そのまま梱包箱Qに収納される。
【0017】
被梱包品P1 について説明する。図1ないし図3に示されるように、この被梱包品P1 は、スイッチ付便座であり、平面視において略半楕円形状の本体部1と、その側方部に取付けられたスイッチ部2とから成る。前記本体部1における前部(曲線部)の両側には、対称形状の各わん曲コーナー部C11,C12が設けられていると共に、後部(直線部)の両側には、ほぼ同一形状の各直角コーナー部C2 が設けられている。この被梱包品P1 は、その各わん曲コーナー部C11,C12が、各コーナークッション体D11,D12によって支持されると共に、その各直角コーナー部C2 が、各コーナークッション体D21,D22によって支持されて、段ボール枠体B1 に収容される。
【0018】
段ボール枠体B1 について説明する。図1ないし図3に示されるように、この段ボール枠体B1 は、各周壁面部3の中央部分を、高さ方向に所定長さだけ切除した形態である。このため、そのコーナー部には、平面視において直交する一対の段ボール材4が突設されている。後述するように、前記各対の段ボール材4に、対応する各コーナークッション体D11,D12,D21,D22が嵌着される。そして、隣接する段ボール材4どうしの間(各周壁面部3において切除された部分)には、切欠部5が形成されている。この段ボール枠体B1 の全高と、前記切欠部5の切欠き長さは、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22に支持されて収容される被梱包品P1 の高さ(厚み)に対応して定められている。この段ボール枠体B1 には底面部が存しないため、容易に折畳み可能であり、折り畳むことによって板状にすることができる。
【0019】
各コーナークッション体D11,D12,D21,D22について説明する。各コーナークッション体D11,D12,D21,D22の基本構成は同一なので、最初に、被梱包品P1 の前部の手前側(スイッチ部2が取付けられていない側)に設けられたわん曲コーナー部C11を支持するコーナークッション体D11について説明し、次に、前部の奥側に設けられたわん曲コーナー部C12を支持するコーナークッション体D12について説明し、最後に、各直角コーナー部C2 を支持する各コーナークッション体D21,D22について説明する。図4及び図5に示されるように、このコーナークッション体D11は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の樹脂材から成るものであり、真空成形法(後述)によってその底面部6を開口させた薄肉の中空形状を呈している。その外形は、その1つの頂部から、被梱包品P1 のわん曲コーナー部C11に対応する部分を切除した略立方体形状である。そして、前記切除された部分に、支持段差部7が形成されている。この支持段差部7は、コーナークッション体D11の高さ方向のほぼ中央部に、前記底面部6と対向してほぼ水平に設けられた支持平面7aと、平面視において、被梱包品P1 のわん曲コーナー部C11に対応する曲線状となっていて、しかも、前記支持平面7aに対してほぼ垂直に設けられた支持段差面7bとから構成されている。このコーナークッション体D11に被梱包品P1 が設置されると、該被梱包品P1 におけるわん曲コーナー部C11の底面部は、コーナークッション体D11の支持段差部7の支持平面7aに載置されて支持される。同様に、わん曲コーナー部C11の周面部は、コーナークッション体D11の支持段差部7の支持段差面7bに当接されて支持される。このようにして、被梱包品P1 のわん曲コーナー部C11が、コーナークッション体D11によって支持される。
【0020】
そして、平面視における支持段差面7bの端面部は、コーナークッション体D11の外方に位置される側面部(外方側面部8)から、所定距離L1 をおいて配置されている。この結果、両者の間に間隔保持部9が形成されている。この距離L1 は、後述するように、作業者の手を差し入れる程度の長さであることが望ましい。こうすることにより、作業者が、段ボール枠体B1 における各対の段ボール材4に嵌着された各コーナークッション体D11,D12,D21,D22に、被梱包品P1 を設置したり、取り出したりする作業が容易になる。
【0021】
前述したように、コーナークッション体D11の底面部6は開口されていて、その内側部分は中空になっている。そして、前記各間隔保持部9の部分で、外方側面部8における幅方向のほぼ中央部には、コーナークッション体D11の上面部と、支持段差面7bとの双方に開口する空隙部(隙間形成部11)が設けられている。このため、前記支持段差面7bは、非連続となっている。そして、コーナークッション体D11の外方側面部8と前記隙間形成部11における奥側の壁面部11aとは、僅かな距離eだけ離れていて、それらの内側面どうしの間に、溝状の隙間(嵌着凹部12)が設けられている。この嵌着凹部12は、コーナークッション体D11を、段ボール枠体B1 のコーナー部に形成された一対の段ボール材4に嵌着させて挟み込むためのものであり、前記一対の段ボール材4に対応してほぼ直交し、しかも、コーナークッション体D11の底面部6に対してほぼ垂直に設けられている。そして、前記嵌着凹部12の内幅は、前記段ボール材4の厚みよりも少し広い。
【0022】
また、コーナークッション体D11の内幅は、一対の段ボール材4の幅よりも少し広く、その全高は、前記段ボール材4の高さ(切欠部5の切欠き長さ)よりも少し高い。このため、コーナークッション体D11が、一対の段ボール材4に嵌着されると、各段ボール材4の上端面と前記嵌着凹部12の底面(天井面)とが当接する。このとき、各段ボール材4の上部は、前記嵌着凹部12に入り込み、外方側面部8と隙間形成部11の壁面部11aとで挟持される。このため、一対の段ボール材4に嵌着されたコーナークッション体D11は、前記切欠部5の下面(周壁面部の上面3a)から僅かに浮いた状態で支持される。また、該コーナークッション体D11が嵌着されることにより、段ボール枠体B1 の枠形状も強固に保持され、被梱包品P1 が重量物であっても耐えることができる。
【0023】
被梱包品P1 の前部の奥側(スイッチ部2が取付けられている側)に設けられたわん曲コーナー部C12を支持するコーナークッション体D12の構成は、一方側の外方側面部8が、スイッチ部2の張出し長さの分だけ長くなっていることを除いて、上記したコーナークッション体D11の構成とほぼ同一である。
【0024】
次に、被梱包品P1 の各直角コーナー部C2 を支持するためのコーナークッション体D21について簡単に説明する。図6に示されるように、コーナークッション体D21の1つの頂部から、被梱包品P1 の直角コーナー部C2 に対応する部分が切除されて、支持段差部13が形成されている。この支持段差部13は、被梱包品P1 の直角コーナー部C2 の底面部を載置させるための支持平面13aと、コーナークッション体D21の外方側面部14から所定距離L2 だけ離れた位置に、前記支持平面13aに対してほぼ垂直に設けられた支持段差面13bとから構成されている。そして、段ボール枠体B1 における一対の段ボール材4を嵌着させる嵌着凹部15を形成するための隙間形成部16が設けられていることは、前述したコーナークッション体D11,D12の場合と同様である。なお、コーナークッション体D22は、その形状が、前述したコーナークッション体D21と対称になっているだけなので、説明を省略する。
【0025】
次に、コーナークッション体D11の成形方法(真空成形方法)について説明する。図7及び図8に示されるように、このコーナークッション体D11を成形するための成形型17は凹状であり、多数の小孔17aが設けられている。予め、加熱軟化させた熱可塑性の樹脂シート18を、前記成形型17に押し付けると共に、該成形型17の反対側(外側)から、前記多数の小孔17aを介して空気を抜き(即ち、真空状態とする)、前記樹脂シート18を成形型17の内面に密着させる。そして、冷却させた後、引き上げる。こうすることにより、薄肉のコーナークッション体D11が成形される。また、コーナークッション体D11における支持段差部13の形状を、自在に成形することができる。
【0026】
本発明に係る梱包具A1 を使用して、曲線部(各わん曲コーナー部C11,C12と直角コーナー部C2 )を有する被梱包品P1 を梱包する場合の作用について説明する。図1に示されるように、被梱包品P1 に対応する段ボール枠体B1 が組み立てられ、各コーナー部にコーナークッション体D11,D12,D21,D22が嵌着される。このとき、前記各コーナー部を形成する各対の段ボール材4は、平面視における直交状態を維持したまま、対応する各コーナークッション体D11,D12,D21,D22の嵌着凹部12に入り込んで挟持される。このため、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22は、段ボール枠体B1 の各コーナー部に確実に保持される。また、段ボール枠体B1 も、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22が嵌着されることにより、その枠形状が強固に保持される。続いて、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22における支持段差部7,13の部分に、被梱包品P1 が設置される。図2及び図3に示されるように、被梱包品P1 における各わん曲コーナー部C11,C12の底面部は、対応するコーナークッション体D11,D12の支持段差部7の支持平面7aに載置されると共に、同じく周面部は、支持段差部7の支持段差面7bにほぼ当接される。全く同様にして、被梱包品P1 における各直角コーナー部C2 の底面部は、対応するコーナークッション体D21の支持段差部13の支持平面13aに載置されると共に、同じく周面部は、支持段差部13の支持段差面13bにほぼ当接される。この結果、被梱包品P1 は、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22により、段ボール枠体B1 の周壁面部3から一定の距離をおいて、しかも、水平面内で移動不能に支持される。
【0027】
このようにして、被梱包品P1 が、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22を介して、段ボール枠体B1 に設置される。このとき、被梱包品P1 の底面部と、梱包箱Qの底面部との間には、所定高さの空間部V1 が形成される(図3参照)。しかし、前記被梱包品P1 は、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22によって、水平面内で移動不能に支持されているため、前記空間部V1 を緩衝材等によって閉塞する必要はない。また、前記被梱包品P1 の周面部と段ボール枠体B1 の各周壁面部3との間には、コーナークッション体D11,D12,D21,D22の外方側面部8から支持段差面7b, 13b までの距離L1,L2 に対応する空間部V2 が形成される(図2参照)。この空間部V2 は、作業者の手を差し入れることができる程度の大きさである。このため、作業者が、段ボール枠体B1 の各コーナー部に嵌着された各コーナークッション体D11,D12,D21,D22に被梱包品P1 を設置したり、取り出したりする作業を容易に行うことができる。続いて、作業者は、この状態の被梱包品P1 を、そのまま梱包箱Qに収納する。そして、被梱包品P1 の上部に緩衝材19を置いて、当該部分に形成される空間部V3 を閉塞する。こうすることによって、被梱包品P1 は、横方向及び上下方向に移動不能に収納される。
【0028】
次に、第2実施形態の梱包具A2 について説明する。図9及び図10に示されるように、この梱包具A2 によって梱包される被梱包品P2 は、長方形板状の被梱包品P2 の一部が切除されて、その周面部に凹部21が設けられた形態である。そして、この実施形態の梱包具A2 は、被梱包品P2 の各直角コーナー部C2 を支持するための3個のコーナークッション体D31と、前記凹部21を支持するためのコーナークッション体D32と、被梱包品P2 に対応する段ボール枠体B2 とから構成されている。3個のコーナークッション体D31の構成は、大きさを除いて前述したコーナークッション体D21と同一であるため、ここでは、コーナークッション体D32について、コーナークッション体D21と異なる部分についてのみ説明する。
【0029】
このコーナークッション体D32は、前述したコーナークッション体D21と同様に、被梱包品P2 の凹部21に対応する支持段差部22が切除された略直方体状である。即ち、図9及び図10に示されるように、コーナークッション体D32の1つの頂部から、被梱包品P2 の凹部21に対応する部分が切除されて、支持段差部22が形成されている。この支持段差部22は、被梱包品P2 の凹部21の底面部を載置させるための支持平面22aと、コーナークッション体D32の外方側面部23から所定距離L2 だけ離れた位置に、前記支持平面22aに対してほぼ垂直に設けられた第1支持段差面22bとから構成されている。更に、前記支持平面22aの手前側には、被梱包品P2 の凹部21に対応する略直方体状の被当接部材24が取付けられている。被梱包品P2 の凹部21が、コーナークッション体D32における支持段差部22の支持平面22aに載置され、第1支持段差面22bにほぼ当接する状態で設置されたとき、該被梱包品P2 の凹部21は、前記被当接部材24の第2支持段差面24aにほぼ当接状態で設置される。こうすることによって、前記被梱包品P2 は、コーナークッション体D32の第1及び第2の各支持段差面22b,24a により、確実に水平面内で移動不能に支持される。
【0030】
この実施形態の梱包具A2 を構成する段ボール枠体B2 は、上記したコーナークッション体D32が嵌着されるコーナー部を形成する一対の段ボール材25の長さが、被梱包品P2 の凹部21の長さに対応して長くなっていることを除いて、第1実施形態における段ボール枠体B1 と同一である。なお、図9において、28は、段ボール枠体B2 の各段ボール材25を挟持する嵌着凹部(図示せず)を形成させるための隙間形成部である。このように、第2実施形態の梱包具A2 では、凹部21を有する被梱包品P2 であっても梱包することができる。
【0031】
次に、第3実施形態の梱包具A3 について説明する。図11及び図12に示されるように、この梱包具A3 によって梱包される被梱包品P3 は、縦長であり、しかも、その底面部に凸部26が設けられた形態である。この場合、被梱包品P3 の重心位置が高いため、その下側の各直角コーナー部C2 のみを各コーナークッション体D31で支持しただけでは、輸送中に被梱包品P3 が傾くおそれがある。これを防止するため、被梱包品P3 の下側の各直角コーナー部C2 だけでなく、上側の直角コーナー部C2 をも、各コーナークッション体D31で支持している。即ち、コーナークッション体D31を裏返しに配置し、それらに形成された各支持段差部7を、被梱包品P3 の上側の各直角コーナー部C2 に当てがう。更に、被梱包品P3 に対応する段ボール枠体B3 を裏返しに配置し、それらのコーナー部に突設された段ボール材4を、上方から各コーナークッション体D31の嵌着凹部12(図5参照)に嵌着させる。こうすることにより、被梱包品P3 における上下の部分が、水平面内で移動不能に支持される。
【0032】
このとき、被梱包品P3 の底面部に設けられた凸部26は、下側の各コーナークッション体D31における支持段差部22の支持平面22aと、梱包箱Qの底面部との間に形成された空間部V1 に配置される。ここで、コーナークッション体D31の支持平面22aから梱包箱Qの底面部までの高さH1 は、前記凸部26の突出長H1 よりも少し長い。このため、被梱包品P3 の凸部26が、梱包箱Qの底面部と干渉することはなく、該被梱包品P3 は、その下端部において、各コーナークッション体D31のみによって支持される。
【0033】
この被梱包品P3 は、このままの状態で梱包箱Qに収納される。そして、その上部に設けられる空間部V3 を閉塞するため、緩衝材19が置かれる。このようにして収納された被梱包品P3 は、上下の各直角コーナー部C2 に取付けられた各コーナークッション体D31と各段ボール枠体B3 、及び緩衝材19によって水平方向及び上下方向に移動不能である。
【0034】
上記した各実施形態の梱包具A1 〜A3 は、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32と、対応する段ボール枠体B1 〜B3 とが協働することにより、特殊形状部(例えば、曲線部や凹部)を有する被梱包品P1 〜P3 が、容易に梱包されるようにしたものである。しかも、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32と、各段ボール枠体B1 〜B3 以外の梱包材(閉塞体等)は、殆ど不要である。しかし、コーナークッション体D21のみによって、被梱包品P4 を梱包することもできる。即ち、図13に示されるように、梱包箱Qの四隅の部分にコーナークッション体D21を設置し、それぞれに長方形の厚板状の被梱包品P4 の各直角コーナー部C2 を設置する。このとき、各コーナークッション体D21の嵌着凹部12(図5参照)にエアクッション体27を入れて、各コーナークッション体D21の強度を高めておくことが望ましい。
【0035】
上記した各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32の内側には、中空の嵌着凹部12が設けられている。また、成形終了後、成形型17から抜き取るため、その側面部は僅かに傾斜している。この結果、図14に示されるように、同一形状のものであれば、複数個のコーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を積み重ねることができる。こうすることによって、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を保管したり、搬送したりする場合であっても、それらが占有する空間部の大きさを小さくできる。同様に、各段ボール枠体B1 〜B3 も、折り畳んで板状とすることができるため、同様の効果が奏される。上記した結果、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32、及び各段ボール枠体B1 〜B3 の双方を小体積にした状態で梱包現場に搬送・搬入できるため、各梱包具A1 〜A3 の輸送費、及び現場保管費の双方が節減できる。
【0036】
更に、梱包現場において作業者が行うべき作業は、折り畳まれている段ボール枠体B1 〜B3 を拡げて枠状に組み立て、その各コーナー部にコーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を嵌着させるだけで済む。このため、作業が容易であり、短時間で組み立てることができる。
【0037】
上記した各実施形態の各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32は、いずれも、各嵌着凹部12,15が略直交して設けられている。そして、これらの嵌着凹部12,15に、段ボール枠体B1 〜B3 に略直交して設けられた各段ボール材4,25を嵌着させる形態である。こうすることによって、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32を、各段ボール枠体B1 〜B3 に確実に保持できるという利点がある。しかし、前記各段ボール枠体B1 〜B3 における各段ボール材4,25を直交させずに片側だけ設けて、その部分を前記各嵌着凹部12,15に嵌着させる形態であっても構わない。この場合、各コーナークッション体D11,D12,D21,D22,D31,D32に設けられる嵌着凹部12,15も、直交させずに片側のみであっても構わない。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係る梱包具は、板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成り、前記段ボール枠体に嵌着された各コーナークッション体の支持段差部に、被梱包品の各コーナー部を支持させる構成である。前記支持段差部は、樹脂の中空成形により自在に形成することができるため、被梱包品のコーナー部の形状に対応させることができる。この結果、被梱包品に特殊形状部(例えば、曲線部や凹部)が設けられていても、それだけで、該被梱包品を支持することができる。
【0039】
また、上記した梱包具を構成するコーナークッション体のみを、単独の梱包具として使用することもできる。この場合、より簡単な構成で被梱包品を梱包することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の梱包具A1 を使用して、曲線部を有する被梱包品P1 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図2】被梱包品P1 を段ボール枠体B1 に収容した状態の平面図である。
【図3】図2のX−X線断面図である。
【図4】コーナークッション体D11が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図である。
【図5】コーナークッション体D11の底面からの斜視図である。
【図6】コーナークッション体D21が、段ボール枠体B1 のコーナー部に嵌着された状態の一部を破断した斜視図である。
【図7】コーナークッション体D11の成形方法を示す平面図である。
【図8】図7のX−X線断面図である。
【図9】第2実施形態の梱包具A2 を使用して、凹部21を有する被梱包品P2 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図10】被梱包品P2 を段ボール枠体B2 に収容した状態の平面図である。
【図11】第3実施形態の梱包具A3 を使用して、縦長で、しかも、底面部に凸部26を有する被梱包品P3 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図12】被梱包品P3 を段ボール枠体B3 に収容した状態の正面図である。
【図13】各コーナークッション体D21のみによって、被梱包品P4 を梱包する状態の分解斜視図である。
【図14】複数個のコーナークッション体D21が積み重ねられた状態を示す図である。
【符号の説明】
A1 〜A3 :梱包具
B1 〜B3 :段ボール枠体
C11,C12:わん曲コーナー部(被梱包品のコーナー部)
C2 :直角コーナー部(被梱包品のコーナー部)
D11,D12,D21,D22,D31,D32:コーナークッション体
P1 〜P4 :被梱包品
Q:梱包箱
6:底面部(対向する面)
4,25:段ボール材
7,22:支持段差部
12,15:嵌着凹部
Claims (3)
- 板状に折畳み可能な段ボール枠体と、該段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製の複数のコーナークッション体とから成り、
前記コーナークッション体は、その一面に被梱包品のコーナー部を支持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっており、その中空内部には、略直交して段ボール枠体のコーナー部を構成する各段ボール材を隙間なく嵌着可能な二種類の嵌着凹部が、互いに略直交し、しかも前記開口面に対して略垂直に設けられ、
各コーナー部にコーナークッション体が嵌着されて、枠形状が定められた段ボール枠体を梱包箱に収容して、前記各コーナークッション体により被梱包品の各コーナー部を支持する構成であることを特徴とする梱包具。 - 板状に折畳み可能な段ボール枠体の枠形状を保持させるべく、その各コーナー部に嵌着される樹脂製のコーナークッション体であって、
一面に被梱包品のコーナー部を支持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっており、その中空内部には、略直交して段ボール枠体のコーナー部を構成する各段ボール材を隙間なく嵌着可能な二種類の嵌着凹部が、互いに略直交し、しかも前記開口面に対して略垂直に設けられ、
前記段ボール枠体の各コーナー部に嵌着して、枠形状が定められた段ボール枠体を梱包箱に収容して、被梱包品の各コーナー部を支持する構成であることを特徴とするコーナークッション体。 - 梱包箱の隅部に収容配置して、被梱包品のコーナー部を保護するための樹脂製のコーナークッション体であって、
一面に被梱包品のコーナー部を保持すべく、その形状に対応した支持段差部が設けられていると共に、該支持段差部と対向する面が開口されて、全体形状が一部を欠落した略中空直方体状になっていることを特徴とするコーナークッション体。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014024555A (ja) * | 2012-07-24 | 2014-02-06 | Kyocera Document Solutions Inc | 梱包材 |
JP2015224052A (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-14 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 梱包箱 |
JP2016003014A (ja) * | 2014-06-13 | 2016-01-12 | 株式会社Lixil | キャビネット付き便器における付属部品の梱包構造 |
WO2019080436A1 (zh) * | 2017-10-24 | 2019-05-02 | 惠科股份有限公司 | 包装箱、缓冲插件及支架 |
-
2002
- 2002-09-30 JP JP2002286165A patent/JP2004123114A/ja not_active Withdrawn
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