JP2004118961A - イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ホルダーに挿入されたディスクカートリッジに対する負荷の軽減を図る。
【解決手段】装着位置と挿脱位置との間を移動可能とされロック部21を有するホルダー6と、ディスクカートリッジ100のホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部24、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部26及び被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部25を有し、ロック部にロックされる被ロック部25bが弾性変形部に設けられたイジェクトレバー23と、該イジェクトレバーを排出方向へ付勢する付勢バネ28と、被ロック部のロックを解除するロック解除手段29とを設け、イジェクトレバーにカム摺接部24bを設け、ロック解除手段に、ホルダーが装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されてイジェクトレバーを挿入方向へ移動させるカム部29aを設けた。
【選択図】 図10
【解決手段】装着位置と挿脱位置との間を移動可能とされロック部21を有するホルダー6と、ディスクカートリッジ100のホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部24、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部26及び被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部25を有し、ロック部にロックされる被ロック部25bが弾性変形部に設けられたイジェクトレバー23と、該イジェクトレバーを排出方向へ付勢する付勢バネ28と、被ロック部のロックを解除するロック解除手段29とを設け、イジェクトレバーにカム摺接部24bを設け、ロック解除手段に、ホルダーが装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されてイジェクトレバーを挿入方向へ移動させるカム部29aを設けた。
【選択図】 図10
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はイジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置に関する。詳しくは、ホルダーに挿入されたディスクカートリッジに対する負荷の軽減を図る技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録若しくは記録された信号の再生又は記録と再生の双方を行うことができるディスク記録及び/又は再生装置があり、このようなディスク記録及び/又は再生装置には、ケース体の内部に、例えば、直径が約64mmのディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成るディスクカートリッジを用いるものがある。
【0003】
上記のようなディスクカートリッジを用いるディスク記録及び/又は再生装置にあっては、情報信号の記録又は再生が終了したときに、ホルダーに保持されているディスクカートリッジをイジェクトするためのイジェクト機構が設けられている。
【0004】
図16乃至図19にディスクカートリッジ及び従来のディスク記録及び/又は再生装置におけるイジェクト機構の一例を概略的に示す。
【0005】
尚、以下の説明において方向を示すときには、ディスクカートリッジがホルダーに挿入される方向を後方とし、ディスクカートリッジがホルダーから取り出される方向を前方として説明する。従って、ディスクカートリッジがホルダーに対して挿脱される方向を前後方向として説明する。また、左方及び右方は、ディスクカートリッジが挿入されるホルダーの挿入口に使用者が対峙した状態における方向で説明する。
【0006】
ディスクカートリッジxは、ケース体y内に図示しないディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成る。ケース体yの下面には、前後に離隔して位置決め穴z1、z2が形成されている(図16参照)。
【0007】
ディスク記録及び/又は再生装置は外筐内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、外筐内には図示しないディスクテーブルや記録再生部として機能する光ピックアップ等が設けれたメカシャーシaが配置されている(図16参照)。
【0008】
メカシャーシaには、その前端部と後端部にそれぞれ上方へ突出された位置決めピンb、cが設けられている。位置決めピンb、cはディスクテーブルに装着されるディスクカートリッジxのメカシャーシaに対する位置決めを行うためのものであり、それぞれディスクカートリッジxのケース体yに形成された位置決め穴z1、z2に挿入される。
【0009】
メカシャーシaには、その後端部を支点としてホルダーdが回動自在に支持されており、該ホルダーdの右側面部eにイジェクトレバーfが略前後方向に摺動自在に支持されている(図16及び図17参照)。
【0010】
ホルダーdの右側面部eには、前後に離隔してバネ掛け突部gとロック部hとが設けられている。
【0011】
イジェクトレバーfは、前後方向に長い被支持部iと、前後方向に長く被支持部iに連続された弾性変形部jと、被支持部iの後端部から左方へ突出された作用部kと、弾性変形部jの前端部から下方へ突出された突出部lとが一体に形成されて成る。
【0012】
弾性変形部jは被支持部iに対して略上下方向へ弾性変形可能とされている。弾性変形部jの前端部にはバネ掛け部mが設けられ、該バネ掛け部mの直ぐ後側に被ロック部nが形成されている。
【0013】
突出部lの下端部には外方へ突出された係合突部oが設けられている。
【0014】
ホルダーdのバネ掛け突部gとイジェクトレバーfのバネ掛け部mとの間には付勢バネ(引張コイルバネ)pが張設され、該付勢バネpによってイジェクトレバーfが前方へ付勢されている。
【0015】
ホルダーdの右側面部eの外面側にはロック解除部材qが配置されている。ロック解除部材qは、上下に延びる基部rと該基部rの上端部から前方へ突出された係合部sとを有している。
【0016】
ホルダーdにディスクカートリッジxが挿入される前の状態においては、ホルダーdはメカシャーシaに対して前端部が上方に位置するように所定の角度開いており、イジェクトレバーfは付勢バネpの付勢力によって移動範囲における前端に位置されている(図16参照)。
【0017】
ホルダーdにディスクカートリッジxが前方から挿入されていくと、ディスクカートリッジxによってイジェクトレバーfの作用部kが押圧されてイジェクトレバーfが付勢バネpの付勢力に抗して後方へ移動されていき、イジェクトレバーfの被ロック部nがホルダーdのロック部hに係合されてイジェクトレバーfが移動範囲における後端においてホルダーdにロックされる(図18参照)。
【0018】
ディスクカートリッジxが挿入されたホルダーdがメカシャーシaに近づく方向へ回動されると、ディスクカートリッジxのケース体yに形成された位置決め穴z1、z2にメカシャーシaの位置決めピンb、cがそれぞれ挿入されていき、ディスクカートリッジxがメカシャーシaに対して位置決めされる(図19参照)。このときイジェクトレバーfの突出部lはロック解除部材qの内側を通って下方へ移動されていく。
【0019】
ホルダーdがメカシャーシaに近づく方向へ回動されることにより、ディスクカートリッジxのディスク状記録媒体がメカシャーシaに配置されたディスクテーブルに装着される。ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着されると、該ディスクテーブルの回転に伴ってディスク状記録媒体が回転されると共に光ピックアップ等の駆動によってディスク状記録媒体に対する情報信号の記録又は再生が行われる。
【0020】
ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録又は再生が終了し、ホルダーdがメカシャーシaから離隔する方向へ回動されると、イジェクトレバーfの突出部lに設けられた係合突部oがロック解除部材qの係合部sに下方側から係合される。係合突部oが係合部sに係合されると弾性変形部jの移動が規制されるため、ホルダーdの回動に伴って弾性変形部jが被支持部iに対して下方側へ変形され、イジェクトレバーfの被ロック部nとホルダーdのロック部hとの係合が解除され、イジェクトレバーfが付勢バネpの付勢力によって前方へ移動される。
【0021】
イジェクトレバーfの前方への移動により、作用部kによってディスクカートリッジxが前方へ押圧され、ホルダーdからディスクカートリッジxの一部が排出されてイジェクト動作が完了する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクカートリッジxが挿入されるホルダーdは、ディスクカートリッジxの良好な挿入性を確保するために、左右方向における幅及び上下方向における幅がディスクカートリッジxのそれらより稍大きく形成されている。従って、ディスクカートリッジxをホルダーdに挿入する際には、ディスクカートリッジxがホルダーdに対して傾いた状態で挿入される場合がある。
【0023】
例えば、図20に示すように、ディスクカートリッジxの右側の後端が右側の前端よりも右側に位置されるように傾いた状態で挿入された場合には、ディスクカートリッジxの後面の左端Lがディスク記録及び/又は再生装置の内部に位置する後方側の壁面tに当接した位置まで挿入可能であるが、このように左端Lが壁面tに当接した状態においてもイジェクトレバーfがホルダーdにロックされている必要がある。
【0024】
従って、ディスク記録及び/又は再生装置にあっては、左端Lが壁面tに当接した状態において、ホルダーdのロック部hにイジェクトレバーfの被ロック部nが係合されているように、ロック部hの位置と被ロック部nの位置とが設定されている。
【0025】
ところが、上記のように、左端Lが壁面tに当接した状態を基準としてイジェクトレバーfがホルダーdにロックされる位置が設定されているため、従来のディスク記録及び/又は再生装置にあっては、ディスクカートリッジxがホルダーdに挿入された状態において、ディスクカートリッジxはディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される位置よりも稍手前側に位置されるようになっている。
【0026】
従って、ディスクカートリッジxが挿入されたホルダーdがメカシャーシaに近づく方向へ回動されて、メカシャーシaの位置決めピンb、cがディスクカートリッジxの位置決め穴z1、z2に挿入されるときに、位置決めピンb、cが位置決め穴z1、z2の内面にこすれてしまい、ディスクカートリッジxのケース体yや位置決めピンb、cが傷付いたり削れてしまうおそれがある。
【0027】
また、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着された状態においても、付勢バネpの付勢力がイジェクトレバーfの作用部kを介してディスクカートリッジxに付与されているため、位置決めピンb、cを介してメカシャーシaに不必要な負荷を与えることになる。
【0028】
そこで、本発明イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置は、ホルダーに挿入されたディスクカートリッジに対する負荷の軽減を図ることを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置は、上記した課題を解決するために、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを設け、上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けたものである。
【0030】
従って、本発明イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置にあっては、ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるに従って付勢バネによるディスクカートリッジに対する負荷が低減されていく。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。尚、以下に示した実施の形態は、ケース体に直径が約64mmのディスク状記録媒体が回転可能に収納されたディスクカートリッジが用いられ当該ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び再生を行うことができるディスク記録及び/又は再生装置に適用したものである。
【0032】
ディスク記録及び/又は再生装置1は、外筐2内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、外筐2は、上方に開放された薄い箱状をした本体ケース3と、該本体ケース3に後端部を支点として回動自在に支持され本体ケース3の開口面を開閉するカバー体4とから成る(図1及び図2参照)。
【0033】
外筐2の本体ケース3内にはメカシャーシ5が配置されている(図2及び図3参照)。メカシャーシ5には後端部を支点としてホルダー6が回動自在に支持されている。ホルダー6は、カバー体4が本体ケース3に対して回動されるときに、ディスク状記録媒体を有する後述するディスクカートリッジを保持して当該ディスク状記録媒体を後述するディスクテーブルに装着する装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動する。
【0034】
本体ケース3には、カバー体4を閉塞位置から開放位置へ向けて回動させて本体ケース3の開口面を開放するためのオープン摘子3aと、各種の機器を接続するためのコネクター3b、3b、・・・が設けられている。
【0035】
オープン摘子3aは本体ケース3の前面部に沿って位置するロック片7に連動されており、オープン摘子3aを右方、即ち、図2に示す矢印方向へスライド操作するとロック片7も右方へ移動される。
【0036】
カバー体4には、音量の変更や再生動作を開始する等のための操作釦4a、4a、・・・が設けられている。
【0037】
カバー体4の前端部の内面にはロック部材8が取り着けられており(図2参照)、該ロック部材8にロック片7が係合されることによりカバー体4が本体ケース3を閉塞する閉塞位置(図1参照)にロックされる。
【0038】
オープン摘子3aを右方へスライド操作するとロック片7がロック部材8から外れ、図示しないバネ部材の作用によってカバー体4が所定の角度だけ回動され、さらにカバー体4を把持して回動させることにより開放位置に至り本体ケース3の開口面が開放される(図2参照)。このときホルダー6は挿脱位置に至る。
【0039】
カバー体4を図2に示す開放位置からケース体3の開口面を閉塞する方向へ向けて回動していくと、ロック片7がロック部材8に係合されカバー体4が閉塞位置にロックされる(図1参照)。このときホルダー6は装着位置に至る。
【0040】
メカシャーシ5の下面側の中央部には図示しないスピンドルモーターが配置され、該スピンドルモーターのモーター軸の上端部にディスクテーブル9が固定されている(図3参照)。
【0041】
メカシャーシ5には、ディスクテーブル9が配置された部分から右側縁にかけて開口部5aが形成され、該開口部5aに光ピックアップ(記録再生部)10がディスクテーブル9に装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持されている(図3参照)。光ピックアップ10は移動ベース10a上に対物レンズ駆動装置10bが支持されて成る。
【0042】
メカシャーシ5には、前端部の右端部に上方へ突出された位置決めピン5bが設けられ、後端部の右端部に上方へ突出された位置決めピン5cが設けられている(図2及び図3参照)。位置決めピン5b、5cは先細りの形状に形成され、位置決めピン5cは位置決めピン5bより高さが低くされている。
【0043】
ホルダー6は板状の材料が所定の形状に折り曲げられることにより形成され、天板部11と、該天板部11の左右両側縁からそれぞれ垂設された側面部12、13と、側面部12、13の下縁からそれぞれ互いに近づく方向へ向けて突出された受け板部14、14とから成り、前端の開口が挿入口6aとして形成されている(図4及び図5参照)。
【0044】
ホルダー6の天板部11には、左右に離隔して第1のバネ部15、15が設けられている(図4及び図5に一方のもののみ示す)。第1のバネ部15、15は、先端部が基端部より上方に位置するように切り起こし状に形成されている。
【0045】
第1のバネ部15、15はカバー体4の下面に弾接され、カバー体4が開放位置に達したときには、ホルダー6をカバー体4から稍離隔させて挿脱位置に保持する作用を有する。ホルダー6が挿脱位置に保持されているときにはバネ部15、15によってホルダー6がカバー体4から稍離隔して位置されるため、ホルダー6に対するディスクカートリッジの挿入時及び取出時に該ディスクカートリッジがカバー体4の前端部に干渉することがない。また、カバー体4が閉塞位置に保持されているときには、カバー体4の下面に第1のバネ部15、15が弾接されることにより、ホルダー6がメカシャーシ5に押し付けられて装着位置に保持される。
【0046】
ホルダー6の天板部11には、左右に離隔して第2のバネ部16、16が設けられている(図4及び図5に一方のもののみ示す。)。第2のバネ部16、16は、先端部が基端部より下方に位置するように切り起こし状に形成されている。
【0047】
第2のバネ部16、16はホルダー6に挿入されたディスクカートリッジの上面に弾接され、ディスクカートリッジをホルダー6内において受け板部14、14に押し付ける作用を有する。ホルダー6にディスクカートリッジが挿入された状態においては、第2のバネ部16、16によってディスクカートリッジが押し付けられるため、ホルダー6に保持されたディスクカートリッジのガタツキを防止することができる。
【0048】
ホルダー6の側面部12、13の前端寄りの位置の上縁には、それぞれ外方へ向けて引掛片17、17が突出されている(図4及び図5に一方のもののみ示す。)。引掛片17、17は上記カバー体4に設けられた図示しない一対の引掛部にそれぞれ引っ掛けられるようになっている。即ち、ホルダー6が装着位置にあると共にカバー体4が閉塞位置にある状態から、カバー体4が上記したバネ部材の作用により所定の量だけ開放位置へ向けて回動されたところでカバー体4の引掛部がホルダー6の引掛片17、17をそれぞれ引っ掛け、そこからさらにカバー体4が開放位置へ向けて回動されるのに従ってホルダー6が挿脱位置へ向けて回動される。
【0049】
ホルダー6の側面部13には、引掛片17の直ぐ後側にバネ掛け突部18が切り起こし状に設けられている(図4及び図5参照)。側面部13には、引掛片17及びバネ掛け突部18の直ぐ下側の位置に、側面部13の一部を切り起こすことによりシャッター開閉バネ19が設けられている。側面部13の前後方向における略中央部には、内方へ突出されたロック解除片20が設けられている。
【0050】
側面部13には、ロック解除片20の直ぐ後側にロック部21が設けられている(図4及び図5参照)。ロック部21は右方へ突出された係合部21aと該係合部21aの先端縁から下方へ突出された押さえ部21bとから成る。
【0051】
ロック解除片20の後側には、右方へ突出された支持ピン22が設けられている(図4及び図5参照)。
【0052】
側面部13の後端側の部分には挿通孔13aが形成されている(図4及び図5参照)。
【0053】
側面部13にはイジェクトレバー23が前後方向に摺動自在に支持されている(図4及び図5参照)。イジェクトレバー23は、前後方向に長い被支持部24と、該被支持部24に連続し前後方向に長い弾性変形部25と、被支持部24の後端部から左方へ突出された作用部26と、弾性変形部25の前端部から下方へ突出された突出部27とが一体に形成されて成る。
【0054】
被支持部24には前後方向に長い被支持孔24aが形成されている。被支持部24の前縁には右方へ突出されたカム摺接部24bが設けられている。
【0055】
弾性変形部25は被支持部24に対して略上下方向へ弾性変形可能とされており、前端部に右方へ突出されたバネ掛け部25aが設けられ、その後側に前方及び上方に開口された切欠状の被ロック部25bが形成されている。
【0056】
突出部27の下端部には右方へ突出された係合突部27aが設けられている。
【0057】
イジェクトレバー23は、被支持孔24aにホルダー6の支持ピン22が挿通されることにより側面部13に前後方向に摺動自在に支持される。イジェクトレバー23が側面部13に支持された状態においては、作用部26が挿通孔13aを挿通されてホルダー6内に位置され、弾性変形部25の一部がロック部21の押さえ部21bの内側に位置される。
【0058】
イジェクトレバー23のバネ掛け部25aと側面部13のバネ掛け突部18との間には付勢バネ28が張設され、該付勢バネ28によってイジェクトレバー23が前方へ付勢される。
【0059】
バネ掛け突部18はバネ掛け部25aより稍上側に位置されているため、付勢バネ28は前端部が後端部より稍上方に位置するように張設されている。従って、イジェクトレバー23は付勢バネ28によって前方へ付勢される他、前端部が上方へ移動される方向へも付勢されている。
【0060】
ホルダー6の側面部13の直ぐ右側の位置にはロック解除手段29が配置されている(図4及び図5参照)。ロック解除手段29は、上下に延びる基部30と該基部30の上端部から前方へ突出された係合部31とを有し、基部30と係合部31との連続部分に上斜め後方を向く前上がりに傾斜されたカム部29aが形成されている。基部30の後縁は保持部30aとして形成され、その上端がカム部29aに連続されている。係合部31には、その上縁から右斜め上方へ向けて突出された案内片31aが設けられている。
【0061】
ディスクカートリッジ100は、矩形の扁平な箱状をしたケース体101内にディスク状記録媒体102が回転可能に収納されて成る(図2参照)。ケース体101の下面の中央部には図示しない中心孔が形成され、該中心孔の側方に図示しない透過孔が形成されている。
【0062】
ケース体101には、透過孔を開閉するシャッター103がスライド自在に支持されている。ケース体101のシャッター103が支持された側の側面には、前後方向に延びる溝101aが形成されている。ケース体101の下面には、その前端部及び後端部にそれぞれ位置決め穴101b、101cが形成されている。
【0063】
シャッター103の側面部には係合孔103aが形成されている。シャッター103は、透過孔を閉塞した状態において、ケース体101内に設けられた図示しないロック機構によってロックされている。
【0064】
以下に、ディスク記録及び/又は再生装置1の動作について説明する。
【0065】
図1に示す状態はカバー体4がロックされて閉塞位置にあり本体ケース3の開口面が閉塞された状態であり、この状態でディスク状記録媒体102に対する情報信号の記録及び再生が為され、また、記録又は再生が終了した直後の停止時もこの状態である。
【0066】
停止時において、図1に示す状態からオープン摘子3aを右方へ操作すると、上記したように、カバー体4のロックが解除されるため、カバー体4を開放位置まで回動することによりホルダー6を図6に示す挿脱位置に保持することができる。このときイジェクトレバー23は移動範囲における前端に位置されている(図6参照)。
【0067】
挿脱位置において、ディスクカートリッジ100をホルダー6内に挿入する。ディスクカートリッジ100をホルダー6内に挿入していくと、ホルダー6の側面部13に設けられたロック解除片20が相対的にディスクカートリッジ100の溝101a内を前方へ移動され、シャッター103のロックが解除される。引き続きロック解除片20がシャッター103の一端縁を前方へ押圧することにより該シャッター103が開放されていく。このときディスクカートリッジ100の側面がシャッター開閉バネ19に摺接され、その後、シャッター開閉バネ19が係合孔103aに係合される。
【0068】
上記のように、ディスクカートリッジ100をホルダー6内に挿入していくと、シャッター103のロックが解除されると共にシャッター開閉バネ19が係合孔103aに係合されるため、ケース体101がシャッター103に対して後方へ移動されシャッター103がスライドされて透過孔が開放されていく。このときディスクカートリッジ100がイジェクトレバー23の作用部26に当接され(図6参照)、さらにディスクカートリッジ100がホルダー6内に挿入されることにより、ディスクカートリッジ100によって作用部26が後方へ押圧され、イジェクトレバー23が付勢バネ28の付勢力に抗して後方へ移動されていく。
【0069】
ディスクカートリッジ100のホルダー6内への挿入によりイジェクトレバー23が移動範囲における後端寄りの位置まで移動されると、ロック部21の係合部21aの後縁がイジェクトレバー23の被ロック部25bに対応して位置される(図7参照)。このとき、上記したように、イジェクトレバー23は付勢バネ28によって前端部が上方へ移動される方向へも付勢されているため、イジェクトレバー23が僅かに上方へ変位されてロック部21に被ロック部25bが係合され、イジェクトレバー23がホルダー6にロックされる。
【0070】
次に、カバー体4を本体ケース3に近づく方向へ回動させ該本体ケース3の開口面を閉塞していくと、カバー体4の回動に伴ってホルダー6も回動され、イジェクトレバー23が略下方へ移動されていく。イジェクトレバー23が略下方へ移動されていくと、カム摺接部24bがロック解除手段29のカム部29aに当接される(図8及び図9参照)。このときイジェクトレバー23の突出部27は、係合突部27aがロック解除手段29の案内片31aに案内されて、ロック解除手段29の内側を通って下方へ移動される。
【0071】
さらにホルダー6が回動されてイジェクトレバー23が略下方へ移動されていくと、カム摺接部24bがカム部29aに摺接され、イジェクトレバー23がホルダー6に対して後方へ移動されていく(図10及び図11参照)。このときイジェクトレバー23の被ロック部25bがホルダー6のロック部21から後方へ離隔されるため、イジェクトレバー23のホルダー6に対するロックは解除される。
【0072】
イジェクトレバー23がホルダー6に対して後方へ移動されることにより、イジェクトレバー23の作用部26がディスクカートリッジ100から後方へ離隔される。従って、ディスクカートリッジ100に対する作用部26を介しての付勢バネ28による負荷が生じなくなる。
【0073】
このときディスクカートリッジ100のケース体101に形成された位置決め穴101b、101cにメカシャーシ5の位置決めピン5b、5cがそれぞれ挿入されていく。位置決め穴101b、101cに位置決めピン5b、5cがそれぞれ挿入されていくときには、上記したように、ディスクカートリッジ100に対する付勢バネ28による負荷が生じていないため、ディスクカートリッジ100はホルダー6内において前後方向へ自由に移動可能な状態にあり、位置決めピン5b、5cが位置決め穴101b、101cに円滑に挿入されていく。
【0074】
ホルダー6がさらに回動されてイジェクトレバー23が略下方へ移動されていくと、カム摺接部24bがカム部29aから基部30の保持部30aに係合され、イジェクトレバー23のホルダー6に対する後方への移動が停止される(図12及び図13参照)。カム摺接部24bが保持部30aに係合されることにより、イジェクトレバー23がロック解除手段29によって移動範囲における後方側の移動端に保持される。
【0075】
このようにイジェクトレバー23が後方へ移動されたときに保持される保持部30aをロック解除手段29に設けているため、部品点数の増加及び製造コストの増大を来たすことなく、動作の適正化を図ることができる。
【0076】
イジェクトレバー23がロック解除手段29によって保持された状態においては、ディスクカートリッジ100の位置決め穴101b、101cに位置決めピン5b、5cがそれぞれ挿入されて位置決めが完了されており、カバー体4が閉塞位置に至りホルダー6が装着位置に至っている。ホルダー6が装着位置に至った状態において、ディスクカートリッジ100はディスク状記録媒体102がケース体101の下面の中心孔を挿通されたディスクテーブル9に装着されている。
【0077】
ディスク状記録媒体102がディスクテーブル9に装着されると、該ディスクテーブル9の回転に伴ってディスク状記録媒体102が回転されると共に光ピックアップ10の駆動によってケース体101の下面の透過孔を介してレーザー光がディスク状記録媒体102の記録面に照射され、例えば、情報信号の再生が行われる。
【0078】
ディスク状記録媒体102に対する情報信号の再生が終了し、カバー体4が本体ケース3の開口面を開放する方向へ回動されホルダー6がメカシャーシ5から離隔する方向へ回動されると、イジェクトレバー23は略上方へ移動されていく。このときディスクカートリッジ100の位置決め穴101b、101cから位置決めピン5b、5cがそれぞれ引き出されていく。
【0079】
ホルダー6がメカシャーシ5から離隔する方向へ回動されるときには、イジェクトレバー23のカム摺接部24bがロック解除手段29の基部30の保持部30aを経てカム部29aに摺接されるため、イジェクトレバー23は前方へ移動され再び被ロック部25bがホルダー6のロック部21に係合されてロックされる(図14参照)。
【0080】
このときイジェクトレバー23の突出部27に設けられた係合突部27aがロック解除手段29の係合部31の下縁に係合され、弾性変形部25の移動が規制されている。従って、ホルダー6がさらにメカシャーシ5から離隔する方向へ回動されると、ホルダー6の回動に伴って弾性変形部25が被支持部24に対して下方側へ変形され(図15参照)、イジェクトレバー23の被ロック部25bとホルダー6のロック部21との係合が解除され、イジェクトレバー23が付勢バネ28の付勢力によって前方へ移動される。
【0081】
イジェクトレバー23の前方への移動により、作用部26によってディスクカートリッジ100が前方へ押圧され、ホルダー6からディスクカートリッジ100の一部が排出されてイジェクト動作が完了する。
【0082】
使用者は、排出されたディスクカートリッジ100の一部を把持して手前側に引き抜くことによりホルダー6からディスクカートリッジ100を取り出すことができる。
【0083】
以上に記載した通り、ディスク記録及び/又は再生装置1にあっては、ホルダー6が挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときに、イジェクトレバー23が後方へ移動されるようにしている。
【0084】
従って、ホルダー6が挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときにディスクカートリッジ100に対する作用部26を介しての付勢バネ28による負荷が付与されず、位置決めピン5b、5cの位置決め穴101b、101cの内面に対するこすれによるケース体101及び位置決めピン5b、5cの傷付きや削れを防止することができる。
【0085】
また、ディスク状記録媒体101がディスクテーブル9に装着された状態において、付勢バネ28の付勢力によるディスクカートリッジ100に付与される負荷が付与されないため、位置決めピン5b、5cを介してのメカシャーシ5に対する不必要な負荷をなくすことができる。
【0086】
尚、例えば、直径が約64mmのディスク状記録媒体を有するディスクカートリッジとしては、一般に、ミニディスクと称されるものが存在するが、このミニディスクの規格内において、製品によって前後方向、即ち、ホルダーに対する挿入方向における長さが、最大で0.6mm程度の寸法差が許容されている。
【0087】
そこで、上記したディスク記録及び/又は再生装置1にあっては、最大限許容される寸法差を考慮して、挿入方向における長さが最大のミニディスクがホルダー6に挿入されたときでも、位置決めピン5b、5cが位置決め穴101b、101cの内面と接するときに、ディスクカートリッジ100に対する作用部26を介しての付勢バネ28による負荷が付与されないように設定されている。
【0088】
従って、規格内において挿入方向における長さが任意の寸法を有する何れのディスクカートリッジがホルダー6に挿入されたときでも、ケース体101及び位置決めピン5b、5cの傷付きや削れを防止することができる。
【0089】
尚、上記には、本発明を、カバー体4がケース体3に対して回動されカバー体4の回動に伴ってホルダー6が回動されるタイプのディスク記録及び/又は再生装置1に適用した例を説明したが、本発明は、カバー体がケース体に対して垂直方向へ移動されカバー体4の移動に伴ってホルダー6が垂直方向へ移動されるタイプのディスク記録及び/又は再生装置に適用することもできる。
【0090】
上記した実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明の実施に際しての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0091】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明イジェクト機構は、メカシャーシに配置されたディスクテーブルに装着されて回転されるディスク状記録媒体がケース体の内部に回転可能に収納されて成るディスクカートリッジのイジェクト機構であって、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを備え、上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けたことを特徴とする。
【0092】
従って、ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときにディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が軽減されるため、位置決めピンの位置決め穴の内面に対するこすれによるケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを防止することができる。
【0093】
また、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着された状態において、付勢バネの付勢力によるディスクカートリッジに付与される負荷が軽減されているため、メカシャーシに対するディスクカートリッジ及び位置決めピンを介しての不必要な負荷を軽減することができる。
【0094】
請求項2に記載した発明にあっては、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動するときに、イジェクトレバーの作用部を上記ディスクカートリッジから離隔するようにしたので、ディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が付与されず、ケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを確実に防止することができる。
【0095】
請求項3に記載した発明にあっては、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが装着位置に移動されたときに上記イジェクトレバーを保持する保持部を設けたので、部品点数の増加及び製造コストの増大を来たすことなく、動作の適正化を図ることができる。
【0096】
本発明ディスク記録及び/又は再生装置は、外筐内に配置されたメカシャーシと、ケース体の内部にディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成るディスクカートリッジの当該ディスク状記録媒体が装着されるディスクテーブルと、該ディスクテーブルに装着されたディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを備えたディスク記録及び/又は再生装置であって、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを備え、上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けたことを特徴とする。
【0097】
従って、ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときにディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が軽減されるため、位置決めピンの位置決め穴の内面に対するこすれによるケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを防止することができる。
【0098】
また、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着された状態において、付勢バネの付勢力によるディスクカートリッジに付与される負荷が軽減されているため、メカシャーシに対するディスクカートリッジ及び位置決めピンを介しての不必要な負荷を軽減することができる。
【0099】
請求項5に記載した発明にあっては、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動するときに、上記イジェクトレバーの作用部をディスクカートリッジから離隔するようにしたので、ディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が付与されず、ケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを確実に防止することができる。
【0100】
請求項6に記載した発明にあっては、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが装着位置に移動されたときに上記イジェクトレバーを保持する保持部を設けたので、部品点数の増加及び製造コストの増大を来たすことなく、動作の適正化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図14と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図はカバー体が閉塞位置にある状態のディスク記録及び/又は再生装置を示す斜視図である。
【図2】カバー体が開放位置にある状態のディスク記録及び/又は再生装置をディスクカートリッジとともに示す斜視図である。
【図3】ディスク記録及び/又は再生装置の内部構成を示す概略斜視図である。
【図4】イジェクト機構を示す拡大分解斜視図である。
【図5】イジェクト機構を示す拡大斜視図である。
【図6】図7乃至図14と共にイジェクト機構の動作を示すものであり、本図はホルダーにディスクカートリッジが挿入された状態を示す概略側面図である。
【図7】図6に引き続きイジェクトレバーがホルダーにロックされた状態を示す概略側面図である。
【図8】図7に引き続きホルダーが装着位置へ向けて回動された状態を示す概略側面図である。
【図9】図8の要部を示す拡大側面図である。
【図10】図8に引き続きホルダーが装着位置へ向けて回動され、イジェクトレバーが後方へ移動されている途中の状態を示す概略側面図である。
【図11】図10の要部を示す拡大側面図である。
【図12】図10に引き続きホルダーが装着位置へ向けて回動され、イジェクトレバーがロック解除手段に保持された状態を示す概略側面図である。
【図13】図12の要部を示す拡大側面図である。
【図14】ホルダーが挿脱位置へ向けて回動されたときに再びイジェクトレバーがホルダーにロックされた状態を示す拡大側面図である。
【図15】図14に引き続きイジェクトレバーのホルダーに対するロックが解除される直前の状態を示す拡大側面図である。
【図16】図17乃至図19と共に従来のディスク記録及び/又は再生装置におけるイジェクト機構を示すものであり、本図はホルダーにディスクカートリッジが挿入された状態を示す概略側面図である。
【図17】拡大斜視図である。
【図18】イジェクトレバーがホルダーにロックされた状態を示す概略側面図である。
【図19】図18に引き続きホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて回動されている途中の状態を示す概略側面図である。
【図20】従来の問題点を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1…ディスク記録及び/又は再生装置、2…外筐、5…メカシャーシ、6…ホルダー、9…ディスクテーブル、10…光ピックアップ(記録再生部)、21…ロック部、23…イジェクトレバー、24…被支持部、24b…カム摺接部、25…弾性変形部、25b…被ロック部、26…作用部、28…付勢バネ、29…ロック解除手段、29a…カム部、30a…保持部、100…ディスクカートリッジ、101…ケース体、102…ディスク状記録媒体
【発明の属する技術分野】
本発明はイジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置に関する。詳しくは、ホルダーに挿入されたディスクカートリッジに対する負荷の軽減を図る技術分野に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録若しくは記録された信号の再生又は記録と再生の双方を行うことができるディスク記録及び/又は再生装置があり、このようなディスク記録及び/又は再生装置には、ケース体の内部に、例えば、直径が約64mmのディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成るディスクカートリッジを用いるものがある。
【0003】
上記のようなディスクカートリッジを用いるディスク記録及び/又は再生装置にあっては、情報信号の記録又は再生が終了したときに、ホルダーに保持されているディスクカートリッジをイジェクトするためのイジェクト機構が設けられている。
【0004】
図16乃至図19にディスクカートリッジ及び従来のディスク記録及び/又は再生装置におけるイジェクト機構の一例を概略的に示す。
【0005】
尚、以下の説明において方向を示すときには、ディスクカートリッジがホルダーに挿入される方向を後方とし、ディスクカートリッジがホルダーから取り出される方向を前方として説明する。従って、ディスクカートリッジがホルダーに対して挿脱される方向を前後方向として説明する。また、左方及び右方は、ディスクカートリッジが挿入されるホルダーの挿入口に使用者が対峙した状態における方向で説明する。
【0006】
ディスクカートリッジxは、ケース体y内に図示しないディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成る。ケース体yの下面には、前後に離隔して位置決め穴z1、z2が形成されている(図16参照)。
【0007】
ディスク記録及び/又は再生装置は外筐内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、外筐内には図示しないディスクテーブルや記録再生部として機能する光ピックアップ等が設けれたメカシャーシaが配置されている(図16参照)。
【0008】
メカシャーシaには、その前端部と後端部にそれぞれ上方へ突出された位置決めピンb、cが設けられている。位置決めピンb、cはディスクテーブルに装着されるディスクカートリッジxのメカシャーシaに対する位置決めを行うためのものであり、それぞれディスクカートリッジxのケース体yに形成された位置決め穴z1、z2に挿入される。
【0009】
メカシャーシaには、その後端部を支点としてホルダーdが回動自在に支持されており、該ホルダーdの右側面部eにイジェクトレバーfが略前後方向に摺動自在に支持されている(図16及び図17参照)。
【0010】
ホルダーdの右側面部eには、前後に離隔してバネ掛け突部gとロック部hとが設けられている。
【0011】
イジェクトレバーfは、前後方向に長い被支持部iと、前後方向に長く被支持部iに連続された弾性変形部jと、被支持部iの後端部から左方へ突出された作用部kと、弾性変形部jの前端部から下方へ突出された突出部lとが一体に形成されて成る。
【0012】
弾性変形部jは被支持部iに対して略上下方向へ弾性変形可能とされている。弾性変形部jの前端部にはバネ掛け部mが設けられ、該バネ掛け部mの直ぐ後側に被ロック部nが形成されている。
【0013】
突出部lの下端部には外方へ突出された係合突部oが設けられている。
【0014】
ホルダーdのバネ掛け突部gとイジェクトレバーfのバネ掛け部mとの間には付勢バネ(引張コイルバネ)pが張設され、該付勢バネpによってイジェクトレバーfが前方へ付勢されている。
【0015】
ホルダーdの右側面部eの外面側にはロック解除部材qが配置されている。ロック解除部材qは、上下に延びる基部rと該基部rの上端部から前方へ突出された係合部sとを有している。
【0016】
ホルダーdにディスクカートリッジxが挿入される前の状態においては、ホルダーdはメカシャーシaに対して前端部が上方に位置するように所定の角度開いており、イジェクトレバーfは付勢バネpの付勢力によって移動範囲における前端に位置されている(図16参照)。
【0017】
ホルダーdにディスクカートリッジxが前方から挿入されていくと、ディスクカートリッジxによってイジェクトレバーfの作用部kが押圧されてイジェクトレバーfが付勢バネpの付勢力に抗して後方へ移動されていき、イジェクトレバーfの被ロック部nがホルダーdのロック部hに係合されてイジェクトレバーfが移動範囲における後端においてホルダーdにロックされる(図18参照)。
【0018】
ディスクカートリッジxが挿入されたホルダーdがメカシャーシaに近づく方向へ回動されると、ディスクカートリッジxのケース体yに形成された位置決め穴z1、z2にメカシャーシaの位置決めピンb、cがそれぞれ挿入されていき、ディスクカートリッジxがメカシャーシaに対して位置決めされる(図19参照)。このときイジェクトレバーfの突出部lはロック解除部材qの内側を通って下方へ移動されていく。
【0019】
ホルダーdがメカシャーシaに近づく方向へ回動されることにより、ディスクカートリッジxのディスク状記録媒体がメカシャーシaに配置されたディスクテーブルに装着される。ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着されると、該ディスクテーブルの回転に伴ってディスク状記録媒体が回転されると共に光ピックアップ等の駆動によってディスク状記録媒体に対する情報信号の記録又は再生が行われる。
【0020】
ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録又は再生が終了し、ホルダーdがメカシャーシaから離隔する方向へ回動されると、イジェクトレバーfの突出部lに設けられた係合突部oがロック解除部材qの係合部sに下方側から係合される。係合突部oが係合部sに係合されると弾性変形部jの移動が規制されるため、ホルダーdの回動に伴って弾性変形部jが被支持部iに対して下方側へ変形され、イジェクトレバーfの被ロック部nとホルダーdのロック部hとの係合が解除され、イジェクトレバーfが付勢バネpの付勢力によって前方へ移動される。
【0021】
イジェクトレバーfの前方への移動により、作用部kによってディスクカートリッジxが前方へ押圧され、ホルダーdからディスクカートリッジxの一部が排出されてイジェクト動作が完了する。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ディスクカートリッジxが挿入されるホルダーdは、ディスクカートリッジxの良好な挿入性を確保するために、左右方向における幅及び上下方向における幅がディスクカートリッジxのそれらより稍大きく形成されている。従って、ディスクカートリッジxをホルダーdに挿入する際には、ディスクカートリッジxがホルダーdに対して傾いた状態で挿入される場合がある。
【0023】
例えば、図20に示すように、ディスクカートリッジxの右側の後端が右側の前端よりも右側に位置されるように傾いた状態で挿入された場合には、ディスクカートリッジxの後面の左端Lがディスク記録及び/又は再生装置の内部に位置する後方側の壁面tに当接した位置まで挿入可能であるが、このように左端Lが壁面tに当接した状態においてもイジェクトレバーfがホルダーdにロックされている必要がある。
【0024】
従って、ディスク記録及び/又は再生装置にあっては、左端Lが壁面tに当接した状態において、ホルダーdのロック部hにイジェクトレバーfの被ロック部nが係合されているように、ロック部hの位置と被ロック部nの位置とが設定されている。
【0025】
ところが、上記のように、左端Lが壁面tに当接した状態を基準としてイジェクトレバーfがホルダーdにロックされる位置が設定されているため、従来のディスク記録及び/又は再生装置にあっては、ディスクカートリッジxがホルダーdに挿入された状態において、ディスクカートリッジxはディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される位置よりも稍手前側に位置されるようになっている。
【0026】
従って、ディスクカートリッジxが挿入されたホルダーdがメカシャーシaに近づく方向へ回動されて、メカシャーシaの位置決めピンb、cがディスクカートリッジxの位置決め穴z1、z2に挿入されるときに、位置決めピンb、cが位置決め穴z1、z2の内面にこすれてしまい、ディスクカートリッジxのケース体yや位置決めピンb、cが傷付いたり削れてしまうおそれがある。
【0027】
また、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着された状態においても、付勢バネpの付勢力がイジェクトレバーfの作用部kを介してディスクカートリッジxに付与されているため、位置決めピンb、cを介してメカシャーシaに不必要な負荷を与えることになる。
【0028】
そこで、本発明イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置は、ホルダーに挿入されたディスクカートリッジに対する負荷の軽減を図ることを課題とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
本発明イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置は、上記した課題を解決するために、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを設け、上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けたものである。
【0030】
従って、本発明イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置にあっては、ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるに従って付勢バネによるディスクカートリッジに対する負荷が低減されていく。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。尚、以下に示した実施の形態は、ケース体に直径が約64mmのディスク状記録媒体が回転可能に収納されたディスクカートリッジが用いられ当該ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び再生を行うことができるディスク記録及び/又は再生装置に適用したものである。
【0032】
ディスク記録及び/又は再生装置1は、外筐2内に所要の各部材及び各機構が配置されて成り、外筐2は、上方に開放された薄い箱状をした本体ケース3と、該本体ケース3に後端部を支点として回動自在に支持され本体ケース3の開口面を開閉するカバー体4とから成る(図1及び図2参照)。
【0033】
外筐2の本体ケース3内にはメカシャーシ5が配置されている(図2及び図3参照)。メカシャーシ5には後端部を支点としてホルダー6が回動自在に支持されている。ホルダー6は、カバー体4が本体ケース3に対して回動されるときに、ディスク状記録媒体を有する後述するディスクカートリッジを保持して当該ディスク状記録媒体を後述するディスクテーブルに装着する装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動する。
【0034】
本体ケース3には、カバー体4を閉塞位置から開放位置へ向けて回動させて本体ケース3の開口面を開放するためのオープン摘子3aと、各種の機器を接続するためのコネクター3b、3b、・・・が設けられている。
【0035】
オープン摘子3aは本体ケース3の前面部に沿って位置するロック片7に連動されており、オープン摘子3aを右方、即ち、図2に示す矢印方向へスライド操作するとロック片7も右方へ移動される。
【0036】
カバー体4には、音量の変更や再生動作を開始する等のための操作釦4a、4a、・・・が設けられている。
【0037】
カバー体4の前端部の内面にはロック部材8が取り着けられており(図2参照)、該ロック部材8にロック片7が係合されることによりカバー体4が本体ケース3を閉塞する閉塞位置(図1参照)にロックされる。
【0038】
オープン摘子3aを右方へスライド操作するとロック片7がロック部材8から外れ、図示しないバネ部材の作用によってカバー体4が所定の角度だけ回動され、さらにカバー体4を把持して回動させることにより開放位置に至り本体ケース3の開口面が開放される(図2参照)。このときホルダー6は挿脱位置に至る。
【0039】
カバー体4を図2に示す開放位置からケース体3の開口面を閉塞する方向へ向けて回動していくと、ロック片7がロック部材8に係合されカバー体4が閉塞位置にロックされる(図1参照)。このときホルダー6は装着位置に至る。
【0040】
メカシャーシ5の下面側の中央部には図示しないスピンドルモーターが配置され、該スピンドルモーターのモーター軸の上端部にディスクテーブル9が固定されている(図3参照)。
【0041】
メカシャーシ5には、ディスクテーブル9が配置された部分から右側縁にかけて開口部5aが形成され、該開口部5aに光ピックアップ(記録再生部)10がディスクテーブル9に装着されるディスク状記録媒体の半径方向へ移動自在に支持されている(図3参照)。光ピックアップ10は移動ベース10a上に対物レンズ駆動装置10bが支持されて成る。
【0042】
メカシャーシ5には、前端部の右端部に上方へ突出された位置決めピン5bが設けられ、後端部の右端部に上方へ突出された位置決めピン5cが設けられている(図2及び図3参照)。位置決めピン5b、5cは先細りの形状に形成され、位置決めピン5cは位置決めピン5bより高さが低くされている。
【0043】
ホルダー6は板状の材料が所定の形状に折り曲げられることにより形成され、天板部11と、該天板部11の左右両側縁からそれぞれ垂設された側面部12、13と、側面部12、13の下縁からそれぞれ互いに近づく方向へ向けて突出された受け板部14、14とから成り、前端の開口が挿入口6aとして形成されている(図4及び図5参照)。
【0044】
ホルダー6の天板部11には、左右に離隔して第1のバネ部15、15が設けられている(図4及び図5に一方のもののみ示す)。第1のバネ部15、15は、先端部が基端部より上方に位置するように切り起こし状に形成されている。
【0045】
第1のバネ部15、15はカバー体4の下面に弾接され、カバー体4が開放位置に達したときには、ホルダー6をカバー体4から稍離隔させて挿脱位置に保持する作用を有する。ホルダー6が挿脱位置に保持されているときにはバネ部15、15によってホルダー6がカバー体4から稍離隔して位置されるため、ホルダー6に対するディスクカートリッジの挿入時及び取出時に該ディスクカートリッジがカバー体4の前端部に干渉することがない。また、カバー体4が閉塞位置に保持されているときには、カバー体4の下面に第1のバネ部15、15が弾接されることにより、ホルダー6がメカシャーシ5に押し付けられて装着位置に保持される。
【0046】
ホルダー6の天板部11には、左右に離隔して第2のバネ部16、16が設けられている(図4及び図5に一方のもののみ示す。)。第2のバネ部16、16は、先端部が基端部より下方に位置するように切り起こし状に形成されている。
【0047】
第2のバネ部16、16はホルダー6に挿入されたディスクカートリッジの上面に弾接され、ディスクカートリッジをホルダー6内において受け板部14、14に押し付ける作用を有する。ホルダー6にディスクカートリッジが挿入された状態においては、第2のバネ部16、16によってディスクカートリッジが押し付けられるため、ホルダー6に保持されたディスクカートリッジのガタツキを防止することができる。
【0048】
ホルダー6の側面部12、13の前端寄りの位置の上縁には、それぞれ外方へ向けて引掛片17、17が突出されている(図4及び図5に一方のもののみ示す。)。引掛片17、17は上記カバー体4に設けられた図示しない一対の引掛部にそれぞれ引っ掛けられるようになっている。即ち、ホルダー6が装着位置にあると共にカバー体4が閉塞位置にある状態から、カバー体4が上記したバネ部材の作用により所定の量だけ開放位置へ向けて回動されたところでカバー体4の引掛部がホルダー6の引掛片17、17をそれぞれ引っ掛け、そこからさらにカバー体4が開放位置へ向けて回動されるのに従ってホルダー6が挿脱位置へ向けて回動される。
【0049】
ホルダー6の側面部13には、引掛片17の直ぐ後側にバネ掛け突部18が切り起こし状に設けられている(図4及び図5参照)。側面部13には、引掛片17及びバネ掛け突部18の直ぐ下側の位置に、側面部13の一部を切り起こすことによりシャッター開閉バネ19が設けられている。側面部13の前後方向における略中央部には、内方へ突出されたロック解除片20が設けられている。
【0050】
側面部13には、ロック解除片20の直ぐ後側にロック部21が設けられている(図4及び図5参照)。ロック部21は右方へ突出された係合部21aと該係合部21aの先端縁から下方へ突出された押さえ部21bとから成る。
【0051】
ロック解除片20の後側には、右方へ突出された支持ピン22が設けられている(図4及び図5参照)。
【0052】
側面部13の後端側の部分には挿通孔13aが形成されている(図4及び図5参照)。
【0053】
側面部13にはイジェクトレバー23が前後方向に摺動自在に支持されている(図4及び図5参照)。イジェクトレバー23は、前後方向に長い被支持部24と、該被支持部24に連続し前後方向に長い弾性変形部25と、被支持部24の後端部から左方へ突出された作用部26と、弾性変形部25の前端部から下方へ突出された突出部27とが一体に形成されて成る。
【0054】
被支持部24には前後方向に長い被支持孔24aが形成されている。被支持部24の前縁には右方へ突出されたカム摺接部24bが設けられている。
【0055】
弾性変形部25は被支持部24に対して略上下方向へ弾性変形可能とされており、前端部に右方へ突出されたバネ掛け部25aが設けられ、その後側に前方及び上方に開口された切欠状の被ロック部25bが形成されている。
【0056】
突出部27の下端部には右方へ突出された係合突部27aが設けられている。
【0057】
イジェクトレバー23は、被支持孔24aにホルダー6の支持ピン22が挿通されることにより側面部13に前後方向に摺動自在に支持される。イジェクトレバー23が側面部13に支持された状態においては、作用部26が挿通孔13aを挿通されてホルダー6内に位置され、弾性変形部25の一部がロック部21の押さえ部21bの内側に位置される。
【0058】
イジェクトレバー23のバネ掛け部25aと側面部13のバネ掛け突部18との間には付勢バネ28が張設され、該付勢バネ28によってイジェクトレバー23が前方へ付勢される。
【0059】
バネ掛け突部18はバネ掛け部25aより稍上側に位置されているため、付勢バネ28は前端部が後端部より稍上方に位置するように張設されている。従って、イジェクトレバー23は付勢バネ28によって前方へ付勢される他、前端部が上方へ移動される方向へも付勢されている。
【0060】
ホルダー6の側面部13の直ぐ右側の位置にはロック解除手段29が配置されている(図4及び図5参照)。ロック解除手段29は、上下に延びる基部30と該基部30の上端部から前方へ突出された係合部31とを有し、基部30と係合部31との連続部分に上斜め後方を向く前上がりに傾斜されたカム部29aが形成されている。基部30の後縁は保持部30aとして形成され、その上端がカム部29aに連続されている。係合部31には、その上縁から右斜め上方へ向けて突出された案内片31aが設けられている。
【0061】
ディスクカートリッジ100は、矩形の扁平な箱状をしたケース体101内にディスク状記録媒体102が回転可能に収納されて成る(図2参照)。ケース体101の下面の中央部には図示しない中心孔が形成され、該中心孔の側方に図示しない透過孔が形成されている。
【0062】
ケース体101には、透過孔を開閉するシャッター103がスライド自在に支持されている。ケース体101のシャッター103が支持された側の側面には、前後方向に延びる溝101aが形成されている。ケース体101の下面には、その前端部及び後端部にそれぞれ位置決め穴101b、101cが形成されている。
【0063】
シャッター103の側面部には係合孔103aが形成されている。シャッター103は、透過孔を閉塞した状態において、ケース体101内に設けられた図示しないロック機構によってロックされている。
【0064】
以下に、ディスク記録及び/又は再生装置1の動作について説明する。
【0065】
図1に示す状態はカバー体4がロックされて閉塞位置にあり本体ケース3の開口面が閉塞された状態であり、この状態でディスク状記録媒体102に対する情報信号の記録及び再生が為され、また、記録又は再生が終了した直後の停止時もこの状態である。
【0066】
停止時において、図1に示す状態からオープン摘子3aを右方へ操作すると、上記したように、カバー体4のロックが解除されるため、カバー体4を開放位置まで回動することによりホルダー6を図6に示す挿脱位置に保持することができる。このときイジェクトレバー23は移動範囲における前端に位置されている(図6参照)。
【0067】
挿脱位置において、ディスクカートリッジ100をホルダー6内に挿入する。ディスクカートリッジ100をホルダー6内に挿入していくと、ホルダー6の側面部13に設けられたロック解除片20が相対的にディスクカートリッジ100の溝101a内を前方へ移動され、シャッター103のロックが解除される。引き続きロック解除片20がシャッター103の一端縁を前方へ押圧することにより該シャッター103が開放されていく。このときディスクカートリッジ100の側面がシャッター開閉バネ19に摺接され、その後、シャッター開閉バネ19が係合孔103aに係合される。
【0068】
上記のように、ディスクカートリッジ100をホルダー6内に挿入していくと、シャッター103のロックが解除されると共にシャッター開閉バネ19が係合孔103aに係合されるため、ケース体101がシャッター103に対して後方へ移動されシャッター103がスライドされて透過孔が開放されていく。このときディスクカートリッジ100がイジェクトレバー23の作用部26に当接され(図6参照)、さらにディスクカートリッジ100がホルダー6内に挿入されることにより、ディスクカートリッジ100によって作用部26が後方へ押圧され、イジェクトレバー23が付勢バネ28の付勢力に抗して後方へ移動されていく。
【0069】
ディスクカートリッジ100のホルダー6内への挿入によりイジェクトレバー23が移動範囲における後端寄りの位置まで移動されると、ロック部21の係合部21aの後縁がイジェクトレバー23の被ロック部25bに対応して位置される(図7参照)。このとき、上記したように、イジェクトレバー23は付勢バネ28によって前端部が上方へ移動される方向へも付勢されているため、イジェクトレバー23が僅かに上方へ変位されてロック部21に被ロック部25bが係合され、イジェクトレバー23がホルダー6にロックされる。
【0070】
次に、カバー体4を本体ケース3に近づく方向へ回動させ該本体ケース3の開口面を閉塞していくと、カバー体4の回動に伴ってホルダー6も回動され、イジェクトレバー23が略下方へ移動されていく。イジェクトレバー23が略下方へ移動されていくと、カム摺接部24bがロック解除手段29のカム部29aに当接される(図8及び図9参照)。このときイジェクトレバー23の突出部27は、係合突部27aがロック解除手段29の案内片31aに案内されて、ロック解除手段29の内側を通って下方へ移動される。
【0071】
さらにホルダー6が回動されてイジェクトレバー23が略下方へ移動されていくと、カム摺接部24bがカム部29aに摺接され、イジェクトレバー23がホルダー6に対して後方へ移動されていく(図10及び図11参照)。このときイジェクトレバー23の被ロック部25bがホルダー6のロック部21から後方へ離隔されるため、イジェクトレバー23のホルダー6に対するロックは解除される。
【0072】
イジェクトレバー23がホルダー6に対して後方へ移動されることにより、イジェクトレバー23の作用部26がディスクカートリッジ100から後方へ離隔される。従って、ディスクカートリッジ100に対する作用部26を介しての付勢バネ28による負荷が生じなくなる。
【0073】
このときディスクカートリッジ100のケース体101に形成された位置決め穴101b、101cにメカシャーシ5の位置決めピン5b、5cがそれぞれ挿入されていく。位置決め穴101b、101cに位置決めピン5b、5cがそれぞれ挿入されていくときには、上記したように、ディスクカートリッジ100に対する付勢バネ28による負荷が生じていないため、ディスクカートリッジ100はホルダー6内において前後方向へ自由に移動可能な状態にあり、位置決めピン5b、5cが位置決め穴101b、101cに円滑に挿入されていく。
【0074】
ホルダー6がさらに回動されてイジェクトレバー23が略下方へ移動されていくと、カム摺接部24bがカム部29aから基部30の保持部30aに係合され、イジェクトレバー23のホルダー6に対する後方への移動が停止される(図12及び図13参照)。カム摺接部24bが保持部30aに係合されることにより、イジェクトレバー23がロック解除手段29によって移動範囲における後方側の移動端に保持される。
【0075】
このようにイジェクトレバー23が後方へ移動されたときに保持される保持部30aをロック解除手段29に設けているため、部品点数の増加及び製造コストの増大を来たすことなく、動作の適正化を図ることができる。
【0076】
イジェクトレバー23がロック解除手段29によって保持された状態においては、ディスクカートリッジ100の位置決め穴101b、101cに位置決めピン5b、5cがそれぞれ挿入されて位置決めが完了されており、カバー体4が閉塞位置に至りホルダー6が装着位置に至っている。ホルダー6が装着位置に至った状態において、ディスクカートリッジ100はディスク状記録媒体102がケース体101の下面の中心孔を挿通されたディスクテーブル9に装着されている。
【0077】
ディスク状記録媒体102がディスクテーブル9に装着されると、該ディスクテーブル9の回転に伴ってディスク状記録媒体102が回転されると共に光ピックアップ10の駆動によってケース体101の下面の透過孔を介してレーザー光がディスク状記録媒体102の記録面に照射され、例えば、情報信号の再生が行われる。
【0078】
ディスク状記録媒体102に対する情報信号の再生が終了し、カバー体4が本体ケース3の開口面を開放する方向へ回動されホルダー6がメカシャーシ5から離隔する方向へ回動されると、イジェクトレバー23は略上方へ移動されていく。このときディスクカートリッジ100の位置決め穴101b、101cから位置決めピン5b、5cがそれぞれ引き出されていく。
【0079】
ホルダー6がメカシャーシ5から離隔する方向へ回動されるときには、イジェクトレバー23のカム摺接部24bがロック解除手段29の基部30の保持部30aを経てカム部29aに摺接されるため、イジェクトレバー23は前方へ移動され再び被ロック部25bがホルダー6のロック部21に係合されてロックされる(図14参照)。
【0080】
このときイジェクトレバー23の突出部27に設けられた係合突部27aがロック解除手段29の係合部31の下縁に係合され、弾性変形部25の移動が規制されている。従って、ホルダー6がさらにメカシャーシ5から離隔する方向へ回動されると、ホルダー6の回動に伴って弾性変形部25が被支持部24に対して下方側へ変形され(図15参照)、イジェクトレバー23の被ロック部25bとホルダー6のロック部21との係合が解除され、イジェクトレバー23が付勢バネ28の付勢力によって前方へ移動される。
【0081】
イジェクトレバー23の前方への移動により、作用部26によってディスクカートリッジ100が前方へ押圧され、ホルダー6からディスクカートリッジ100の一部が排出されてイジェクト動作が完了する。
【0082】
使用者は、排出されたディスクカートリッジ100の一部を把持して手前側に引き抜くことによりホルダー6からディスクカートリッジ100を取り出すことができる。
【0083】
以上に記載した通り、ディスク記録及び/又は再生装置1にあっては、ホルダー6が挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときに、イジェクトレバー23が後方へ移動されるようにしている。
【0084】
従って、ホルダー6が挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときにディスクカートリッジ100に対する作用部26を介しての付勢バネ28による負荷が付与されず、位置決めピン5b、5cの位置決め穴101b、101cの内面に対するこすれによるケース体101及び位置決めピン5b、5cの傷付きや削れを防止することができる。
【0085】
また、ディスク状記録媒体101がディスクテーブル9に装着された状態において、付勢バネ28の付勢力によるディスクカートリッジ100に付与される負荷が付与されないため、位置決めピン5b、5cを介してのメカシャーシ5に対する不必要な負荷をなくすことができる。
【0086】
尚、例えば、直径が約64mmのディスク状記録媒体を有するディスクカートリッジとしては、一般に、ミニディスクと称されるものが存在するが、このミニディスクの規格内において、製品によって前後方向、即ち、ホルダーに対する挿入方向における長さが、最大で0.6mm程度の寸法差が許容されている。
【0087】
そこで、上記したディスク記録及び/又は再生装置1にあっては、最大限許容される寸法差を考慮して、挿入方向における長さが最大のミニディスクがホルダー6に挿入されたときでも、位置決めピン5b、5cが位置決め穴101b、101cの内面と接するときに、ディスクカートリッジ100に対する作用部26を介しての付勢バネ28による負荷が付与されないように設定されている。
【0088】
従って、規格内において挿入方向における長さが任意の寸法を有する何れのディスクカートリッジがホルダー6に挿入されたときでも、ケース体101及び位置決めピン5b、5cの傷付きや削れを防止することができる。
【0089】
尚、上記には、本発明を、カバー体4がケース体3に対して回動されカバー体4の回動に伴ってホルダー6が回動されるタイプのディスク記録及び/又は再生装置1に適用した例を説明したが、本発明は、カバー体がケース体に対して垂直方向へ移動されカバー体4の移動に伴ってホルダー6が垂直方向へ移動されるタイプのディスク記録及び/又は再生装置に適用することもできる。
【0090】
上記した実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明の実施に際しての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって、本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【0091】
【発明の効果】
以上に記載したところから明らかなように、本発明イジェクト機構は、メカシャーシに配置されたディスクテーブルに装着されて回転されるディスク状記録媒体がケース体の内部に回転可能に収納されて成るディスクカートリッジのイジェクト機構であって、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを備え、上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けたことを特徴とする。
【0092】
従って、ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときにディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が軽減されるため、位置決めピンの位置決め穴の内面に対するこすれによるケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを防止することができる。
【0093】
また、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着された状態において、付勢バネの付勢力によるディスクカートリッジに付与される負荷が軽減されているため、メカシャーシに対するディスクカートリッジ及び位置決めピンを介しての不必要な負荷を軽減することができる。
【0094】
請求項2に記載した発明にあっては、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動するときに、イジェクトレバーの作用部を上記ディスクカートリッジから離隔するようにしたので、ディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が付与されず、ケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを確実に防止することができる。
【0095】
請求項3に記載した発明にあっては、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが装着位置に移動されたときに上記イジェクトレバーを保持する保持部を設けたので、部品点数の増加及び製造コストの増大を来たすことなく、動作の適正化を図ることができる。
【0096】
本発明ディスク記録及び/又は再生装置は、外筐内に配置されたメカシャーシと、ケース体の内部にディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成るディスクカートリッジの当該ディスク状記録媒体が装着されるディスクテーブルと、該ディスクテーブルに装着されたディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを備えたディスク記録及び/又は再生装置であって、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを備え、上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けたことを特徴とする。
【0097】
従って、ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて回動されるときにディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が軽減されるため、位置決めピンの位置決め穴の内面に対するこすれによるケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを防止することができる。
【0098】
また、ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着された状態において、付勢バネの付勢力によるディスクカートリッジに付与される負荷が軽減されているため、メカシャーシに対するディスクカートリッジ及び位置決めピンを介しての不必要な負荷を軽減することができる。
【0099】
請求項5に記載した発明にあっては、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動するときに、上記イジェクトレバーの作用部をディスクカートリッジから離隔するようにしたので、ディスクカートリッジに対する作用部を介しての付勢バネによる負荷が付与されず、ケース体及び位置決めピンの傷付きや削れを確実に防止することができる。
【0100】
請求項6に記載した発明にあっては、上記ロック解除手段に、上記ホルダーが装着位置に移動されたときに上記イジェクトレバーを保持する保持部を設けたので、部品点数の増加及び製造コストの増大を来たすことなく、動作の適正化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図14と共に本発明の実施の形態を示すものであり、本図はカバー体が閉塞位置にある状態のディスク記録及び/又は再生装置を示す斜視図である。
【図2】カバー体が開放位置にある状態のディスク記録及び/又は再生装置をディスクカートリッジとともに示す斜視図である。
【図3】ディスク記録及び/又は再生装置の内部構成を示す概略斜視図である。
【図4】イジェクト機構を示す拡大分解斜視図である。
【図5】イジェクト機構を示す拡大斜視図である。
【図6】図7乃至図14と共にイジェクト機構の動作を示すものであり、本図はホルダーにディスクカートリッジが挿入された状態を示す概略側面図である。
【図7】図6に引き続きイジェクトレバーがホルダーにロックされた状態を示す概略側面図である。
【図8】図7に引き続きホルダーが装着位置へ向けて回動された状態を示す概略側面図である。
【図9】図8の要部を示す拡大側面図である。
【図10】図8に引き続きホルダーが装着位置へ向けて回動され、イジェクトレバーが後方へ移動されている途中の状態を示す概略側面図である。
【図11】図10の要部を示す拡大側面図である。
【図12】図10に引き続きホルダーが装着位置へ向けて回動され、イジェクトレバーがロック解除手段に保持された状態を示す概略側面図である。
【図13】図12の要部を示す拡大側面図である。
【図14】ホルダーが挿脱位置へ向けて回動されたときに再びイジェクトレバーがホルダーにロックされた状態を示す拡大側面図である。
【図15】図14に引き続きイジェクトレバーのホルダーに対するロックが解除される直前の状態を示す拡大側面図である。
【図16】図17乃至図19と共に従来のディスク記録及び/又は再生装置におけるイジェクト機構を示すものであり、本図はホルダーにディスクカートリッジが挿入された状態を示す概略側面図である。
【図17】拡大斜視図である。
【図18】イジェクトレバーがホルダーにロックされた状態を示す概略側面図である。
【図19】図18に引き続きホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて回動されている途中の状態を示す概略側面図である。
【図20】従来の問題点を説明するための概念図である。
【符号の説明】
1…ディスク記録及び/又は再生装置、2…外筐、5…メカシャーシ、6…ホルダー、9…ディスクテーブル、10…光ピックアップ(記録再生部)、21…ロック部、23…イジェクトレバー、24…被支持部、24b…カム摺接部、25…弾性変形部、25b…被ロック部、26…作用部、28…付勢バネ、29…ロック解除手段、29a…カム部、30a…保持部、100…ディスクカートリッジ、101…ケース体、102…ディスク状記録媒体
Claims (6)
- メカシャーシに配置されたディスクテーブルに装着されて回転されるディスク状記録媒体がケース体の内部に回転可能に収納されて成るディスクカートリッジのイジェクト機構であって、
ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、
ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、
該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、
上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを備え、
上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、
上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けた
ことを特徴とするイジェクト機構。 - 上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動するときに、イジェクトレバーの作用部を上記ディスクカートリッジから離隔するようにした
ことを特徴とする請求項1に記載のイジェクト機構。 - 上記ロック解除手段に、上記ホルダーが装着位置に移動されたときに上記イジェクトレバーを保持する保持部を設けた
ことを特徴とする請求項1に記載のイジェクト機構。 - 外筐内に配置されたメカシャーシと、ケース体の内部にディスク状記録媒体が回転可能に収納されて成るディスクカートリッジの当該ディスク状記録媒体が装着されるディスクテーブルと、該ディスクテーブルに装着されたディスク状記録媒体に対して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを備えたディスク記録及び/又は再生装置であって、
ディスク状記録媒体がディスクテーブルに装着される装着位置とディスクカートリッジの挿入又は排出が為される挿脱位置との間を移動可能とされると共にロック部を有するホルダーと、
ディスクカートリッジのホルダーに対する挿入方向及び排出方向に摺動自在に支持された被支持部と、ディスクカートリッジのホルダーへの挿入時にディスクカートリッジに押圧されディスクカートリッジのホルダーからの排出時にディスクカートリッジを押圧する作用部と、被支持部に対して弾性変形可能な弾性変形部とを有し、ディスクカートリッジが挿脱位置にあるホルダーに挿入されたときにホルダーのロック部にロックされる被ロック部が弾性変形部に設けられたイジェクトレバーと、
該イジェクトレバーを上記排出方向へ付勢する付勢バネと、
上記ホルダーが装着位置から挿脱位置へ向けて移動されるときにイジェクトレバーの弾性変形部を変形させて被ロック部のロック部に対するロックを解除するロック解除手段とを備え、
上記イジェクトレバーにカム摺接部を設け、
上記ロック解除手段に、上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動されるときにカム摺接部が摺接されて上記イジェクトレバーを上記挿入方向へ移動させるカム部を設けた
ことを特徴とするディスク記録及び/又は再生装置。 - 上記ホルダーが挿脱位置から装着位置へ向けて移動するときに、上記イジェクトレバーの作用部を上記ディスクカートリッジから離隔するようにした
ことを特徴とする請求項4に記載のディスク記録及び/又は再生装置。 - 上記ロック解除手段に、上記ホルダーが装着位置に移動されたときに上記イジェクトレバーを保持する保持部を設けた
ことを特徴とする請求項4に記載のディスク記録及び/又は再生装置。
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JP2002282548A JP2004118961A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置 |
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JP2002282548A Abandoned JP2004118961A (ja) | 2002-09-27 | 2002-09-27 | イジェクト機構並びにディスク記録及び/又は再生装置 |
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JP (1) | JP2004118961A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN100429712C (zh) * | 2004-05-07 | 2008-10-29 | 索尼株式会社 | 盘记录和/或复制设备 |
-
2002
- 2002-09-27 JP JP2002282548A patent/JP2004118961A/ja not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN100429712C (zh) * | 2004-05-07 | 2008-10-29 | 索尼株式会社 | 盘记录和/或复制设备 |
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