JP2004115816A - 新規な光学材料用樹脂 - Google Patents
新規な光学材料用樹脂 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004115816A JP2004115816A JP2003394443A JP2003394443A JP2004115816A JP 2004115816 A JP2004115816 A JP 2004115816A JP 2003394443 A JP2003394443 A JP 2003394443A JP 2003394443 A JP2003394443 A JP 2003394443A JP 2004115816 A JP2004115816 A JP 2004115816A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- bis
- group
- weight
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Abstract
エピスルフィド構造を有する新規な含硫黄化合物を重合硬化して得られる光学材料用樹脂の耐酸化性を改良すること。
【解決手段】
(a)下記(1)式で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物と、
【化1】
(式中、R1 は炭素数1又は2の炭化水素、R2, R3 ,及びR4 はそれぞれ炭素数1〜10の炭化水素基又は水素を示す。XはSまたはOを示し、このSの個数は三員環を構成するSとOの合計に対して平均で50%以上である。)
(b)SH基を1分子あたり1個以上有する化合物とから成り、
上記(a)化合物中のエピスルフィド基および/またはエポキシ基の総計のモル数に対する(b)化合物中のSH基の総計のモル数の比が0.001〜0.5である光学材料用組成物。
【選択図】 なし
Description
従来技術における高屈折率を有する材料は、ポリチオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応により得られるチオウレタン構造を有する熱硬化型光学材料(特公平4−58489号公報、特開平5−148340号公報)等に提案されている。さらには、エポキシ樹脂またはエピスルフィド樹脂を2官能以上の化合物と重合しレンズを得る技術も、特開平1−98615号公報、特開平3−81320号公報、国際公開wo8910575に提案されている。しかし、さらに高い屈折率が望ましいことは言うまでもない。一方、光学材料に要求されるもう一つの重要な性能として色収差が少ないことが挙げられる。色収差はアッベ数が高い程良好となるため高アッベ数材料が望まれる。すなわち、高屈折率と高アッベ数の同時実現も望まれている。
しかしながら、一般に、アッベ数は屈折率の上昇に伴い低下する傾向を示し、従来技術の化合物を原料とするプラスチック材料では、屈折率1.50から1.55の場合アッベ数は約50から55が、屈折率1.60の場合40、屈折率1.66の場合31程度が限界であり、屈折率1.7を無理に実現しようとした場合、アッベ数は30程度以下となり実用に耐え得るものではなかった。
さらに、従来技術、特にチオウレタン材料等の場合、高屈折率発現のためには原料硫黄化合物の分子量が大となり、このため架橋密度が低下し、また、高アッベ数発現のためにはアルキル基含有量が増加し、このため原料化合物を構成する分子の剛直性が低下し、結果として耐熱性低下等の支障をきたしている。つまり、従来技術により得られるエピスルフィド化合物、ポリチオール化合物とイソシアネート化合物による光学材料では、高屈折率化には限界があり、さらに、高屈折率化はアッベ数の低下をもたらすため、十分に高い屈折率とアッベ数のバランスが得られなかった。
この問題を解決するために、本願発明者らは薄い肉厚および低い色収差を有する光学材料を可能とするエピスルフィド構造を有する新規な含硫黄化合物を見いだし、先に特許出願を行った(特願平8−214631,特願平8−5797)。しかしながら、該含硫黄化合物を重合硬化させて得られる光学材料は、耐酸化性が十分には満足されるものではなく、長期の保存時および加熱処理を必要とする工程で着色し易い傾向を有していた。
(a)(1)式で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物と、
(b)SH基を1分子あたり1個以上有する化合物とからなり、
上記(a)化合物中のエピスルフィド基および/またはエポキシ基の総計のモル数に対する(b)化合物中のSH基の総計のモル数の比が0.001〜0.5である樹脂用組成物を重合硬化して得られる樹脂が、優れた耐酸化性を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明の主旨の一つである高い屈折率を発現するためには、(1)式中のR1
は、好ましくはメチレンおよびエチレンであり、(1)式中のR2 、R3 、R4
は好ましくは水素およびメチル基である。より好ましくはR1 はメチレンであり、R2 、R3 、R4 は水素である。また、(1)式および(2)式中のSの個数は三員環を構成するSとOの合計に対して好ましくは平均で90%以上であり、より好ましくは平均で95%以上、最も好ましくは実質的に100%である。
(I )(1)式で表される構造を1分子中に1個有する化合物の具体例としては、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドおよび該化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物等が挙げられる。
(II)(1)式で表される構造を1分子中に2個以上有する化合物としては、
(A)(1)式で表される構造が2個以上結合した鎖状脂肪族骨格を有する有
機化合物
(B)(1)式で表される構造が2個以上結合した環状脂肪族骨格を有する有
機化合物
(C)(1)式で表される構造が2個以上結合した芳香族骨格を有する有機化
合物
以上の(A)、(B)、(C)の化合物があげられて、さらにこれらの化合物は、分子内に、スルフィド、エーテル、スルフォン、ケトン、エステル等の結合を含んでもよい。
また、これらの好ましい具体的例示としては、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン等の鎖状有機化合物等を、また、テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の分岐状有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物等が挙げられる。
1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、
1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、
2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、
2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、
2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物等が挙げられる。
メルカプタン類としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、アリルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン、tert−ブチルメルカプタン、tert−ノニルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、ベンジルメルカプタン、4−クロロベンジルメルカプタン、メチルチオグリコーレート、エチルチオグリコーレート、n−ブチルチオグリコーレート、n−オクチルチオグリコーレート、メチル(3−メルカプトプロピオネート)、エチル(3−メルカプトプロピオネト)、3−メトキシブチル(3−メルカプトプロピオネート)、n−ブチル(3−メルカプトプロピオネート)、2−エチルヘキシル(3−エルカプトプロピオネート)、n−オクチル(3−メルカプトプロピオネート)等のモノメルカプタン類;メタンジチオール、1,2−ジメルカプトエタン、1,2−ジメルカプトプロパン、2,2−ジメルカプトプロパン、1,3−ジメルカプトプロパン、1,2,3−トリメルカプトプロパン、1,4−ジメルカプトブタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、ビス(2−メルカプトエチル)スルフィド、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)エタン、1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタン、1,8−ジメルカプト−3,6−ジオキサオクタン、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジチオール、3,4−ジメトキシブタン−1,2−ジチオール、2−メルカプトメチル−1,3−ジメルカプトプロパン、2−メルカプトメチル−1,4−ジメルカプトブタン、2−(2−メルカプトエチルチオ)−1,3−ジメルカプトプロパン、1,2−ビス(2−メルカプトエチルチオ)−3−メルカプトプロパン、1,1,1−トリス(メルカプトメチル)プロパン、テトラキス(メルカプトメチル)メタン、エチレングリコールビス(2−メルカプトアセテート)、エチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ブタンジオールビス(2−メルカプトアセテート)、1,4−ブタンジオールビス(3−メルカプトプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス(2−メルカプトアセテート)、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、 ペンタエリスリトールテトラキス(2−メルカプトセテート)、ペ
ンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,1−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ジメルカプトシクロヘキサン、1,3−ジメルカプトシクロヘキサン、1,2−ジメルカプトシクロヘキサン、1,4−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(メルカプトメチル)シクロヘキサン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(メルカプトメチル)−1−チアン、2,5−ビス(2−メルカプトエチル)−1−チアン、1,4−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メルカプトメチル)ベンゼン、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトフェニル)プロパン、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)スルフィド、ビス(4−メルカプトメチルフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニル)プロパン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3,4−チオフェジチオール等のポリメルカプタン類をあげることができる。
チオフェノール類としては、チオフェノール、4−ter−ブチルチオフェノール、2−メチルチオフェノール、3−メチルチオフェノール、4−メチルチオフェノール、1,2−ジメルカプトベンゼン、1,3−ジメルカプトベンゼン、1,4−ジメルカプトベンゼン等のチオフェノール類をあげることができる。
また、不飽和基を有するメルカプタン類、チオフェノール類を以下に具体的に示す。
不飽和基を有するメルカプタン類としては、アリルメルカプタン、2−ビニルベンジルメルカプタン、3−ビニルベンジルメルカプタン、4−ビニルベンジルメルカプタン等があげられる。
不飽和基を有するチオフェノール類としては、2−ビニルチオフェノール、3−ビニルチオフェノール、4−ビニルチオフェノール等をあげることができる。 耐熱性の観点から、好ましい化合物はメルカプタン類、チオフェノール類である。これらは単独でも、2種類以上を混合して使用してもかまわない。
(1)エチルアミン、n−プロピルアミン、sec−プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、i−ブチルアミン、ter−ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2−ジメチルヘキシルアミン、3−ペンチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノエタノール、1−アミノプロパノール、2−アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピルアミン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノメチルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、α−フェニルエチルアミン、ナフチルアミン、フルフリルアミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビス−(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エタン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,2’−ジメチルプロパン、アミノエチルエタノールアミン、1,2−、1,3−あるいは1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3−あるいは1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2−あるいは4−アミノピペリジン、2−あるいは4−アミノメチルピペリジン、2−あるいは4−アミノエチルピペリジン、N−アミノエチルピペリジン、N−アミノプロピルピペリジン、N−アミノエチルモルホリン、N−アミノプロピルモルホリン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、o−、m−、あるいはp−フェニレンジアミン、2,4−あるいは2,6−トリレンジアミン、2,4−トルエンジアミン、m−アミノベンジルアミン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン、4−メトキシ−6−メチル−m−フェニレンジアミン、m−、あるいはp−キシリレンジアミン、1,5−あるいは、2,6−ナフタレンジアミン、ベンジジン、4,4’−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−(4,4’−ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−チオジアニリン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジトリルスルホン、メチレンビス(o−クロロアニリン)、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−アミノエチルピペラジン、N−アミノプロピルピペラジン、1,4−ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4−ビス(アミノプロピルピペラジン)、2,6−ジアミノピリジン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−3−ペンチルアミン、ジヘキシルアミン、オクチルアミン、ジ(2−エチルヘキシル)アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリルアミン、ピロリジン、ピペリジン、2−、3−、4−ピコリン、2,4−、2,6−、3,5−ルペチジン、ジフェニルアミン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、ジベンジルアミン、メチルベンジルアミン、ジナフチルアミン、ピロール、インドリン、インドール、モルホリン等の2級アミン;N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−あるいは2,6−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−(4−ピペリジル)メタン、1,2−ジ−(4−ピペリジル)エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)ブタン、テトラメチルグアニジン等の2級ポリアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−1,2−ジメチルプロピルアミン、トリ−3−メトキシプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリ−ペンチルアミン、トリ−3−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−2−エチルヘキシルアミン、トリ−ドデシルアミン、トリ−ラウリルアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシルジエチルアミン、トリ−シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン、N−メチルジヘキシルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン、N、N−ジエチルエタノールアミン、N、N−ジメチルエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジエチルベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアミノ−p−クレゾール、N,N−ジメチルアミノメチルフェノール、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジン、2−(2−ジメチルアミノエトキシ)−4−メチル−1,3,2−ジオキサボルナン等の3級アミン;テトラメチルエチレンジアミン、ピラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、N,N’−ビス((2−ヒドロキシ)プロピル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン、N,N,N’,N’−テトラメチル−1,3−ブタンアミン、2−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロパン、ジエチルアミノエタノール、N,N,N−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、2,4,6−トリス(N,N−ジメチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメチルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、、N−エチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−エチルイミダゾール、N−ブチルイミダゾール、2−ブチルイミダゾール、N−ウンデシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、N−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、N−ベンジルイミダゾール、2−ベンジルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−メチルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−ウンデシルイミダゾール、N−(2’−シアノエチル)−2−フェニルイミダゾール、3,3−ビス−(2−エチル−4−メチルイミダゾリル)メタン、アルキルイミダゾールとイソシアヌール酸の付加物、アルキルイミダゾールとホルムアルデヒドの縮合物等の各種イミダゾール類;1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミジン類;以上に代表されるアミン系化合物。
(2)(1)のアミン類とハロゲン、鉱酸、ルイス酸、有機酸、ケイ酸、四フッ化ホウ酸等との4級アンモニウム塩。
(3)(1)のアミン類とボランおよび三フッ化ホウ素とのコンプレックス。
(4)トリメチルフォスフィン、トリエチルフォスフィン、トリ−iso−プロピルフォスフィン、トリ−n−ブチルフォスフィン、トリ−n−ヘキシルフォスフィン、トリ−n−オクチルフォスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリベンジルホスフィン、トリス(2−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホスフィン、トリス(4−メチルフェニル)ホスフィン、ジメチルフェニルフォスフィン、ジエチルフェニルフォスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、エチルジフェニルフォスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、クロロジフェニルフォスフィン等のフォスフィン類。
(5)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸類およびこれらの半エステル類。
(6)3フッ化硼素、3フッ化硼素のエーテラート等に代表されるルイス酸類。
(7)カルボン酸に代表される有機酸類およびこれらの半エステル類。
(8)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。
等である。
これらのなかで硬化物の着色が少なく好ましいものは、1級モノアミン、2級モノアミン、3級モノアミン、3級ポリアミン、イミダゾール類、アミジン類、4級アンモニウム塩、フォスフィン類である、より好ましいものは、エピスルフィド基と反応し得る基を1個以下有する、2級モノアミン、3級モノアミン、3級ポリアミン、イミダゾール類、アミジン類、4級アンモニウム塩、フォスフィン類である。また、これらは単独でも2種類以上を混合して用いても良い。以上の硬化触媒は、(1)式で表される構造を1分子中に1個以上有する化合物1モルに対して通常0.0001モルから1.0モル使用するが、好ましくは、0.0001モルから0.5モル、より好ましくは、0.0001モルから0.1モル未満、最も好ましくは、0.0001モルから0.05モル使用する。硬化触媒の量がこれより多いと硬化物の屈折率、耐熱性が低下し、また着色する。これより少ないと十分に硬化せず耐熱性が不十分となる。
一方、エピスルフィド基および/またはエポキシ基と反応可能な官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳香族ビニル等の不飽和基を有するエポキシ化合物、エピスルフィド化合物、カルボン酸無水物等があげられる。
単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物としては、メタクリル、アクリル、アリル、ビニル、芳香族ビニル等の不飽和基を有する化合物があげられる。
以下にエピスルフィド基と反応可能な官能基を2個以上有する化合物の具体例を示す。
不飽和基を有するエポキシ化合物としては、ビニルフェニルグリシジルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル等をあげることができる。不飽和基を有するエピスルフィド化合物としては上記の不飽和基を有するエポキシ化合物のエポキシ基をエピスルフィド化した化合物、例えば、ビニルフェニルチオグリシジルエーテル、ビニルベンジルチオグリシジルエーテル、チオグリシジルメタクリレート、チオグリシジルアクリレート、アリルチオグリシジルエーテル等をあげることができる。
2,2−ビス〔4−(アクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサアクリレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサメタクリレート等の1価以上のアルコールとアクリル酸、メタクリル酸のエステル構造を有する化合物;アリルスルフィド、ジアリルフタレート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル化合物;アクロレイン、アクリロニトリル、ビニルスルフィド等のビニル化合物;スチレン、α−メチルスチレン、メチルビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン、α−クロロスチレン、クロロビニルベンゼン、ビニルベンジルクロライド、パラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物等があげられる。
ラジカル重合開始剤の配合量は、組成物の成分や硬化方法によって変化するので一慨には決められないが、通常は組成物総量に対して0.01wt%〜5.0wt%、好ましくは0.1wt%〜2.0wt%の範囲である。
本発明の硬化樹脂光学材料の製造方法は、さらに詳しく述べるならば以下の通りである。前述の様に、主原料および副原料を混合後、型に注入硬化して製造されるが、主原料である(a)化合物および(b)化合物と所望により使用されるエピスルフィド基および/またはエポキシ基と反応可能な官能基を2個以上有する化合物あるいは、これらの官能基1個以上と他の単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物、単独重合可能な官能基を1個以上有する化合物、エピスルフィド基および/またはエポキシ基と反応可能でかつ単独重合も可能な官能基を1個有する化合物、さらには所望に応じて使用される、硬化触媒、ラジカル重合開始剤、さらには密着性改善剤、安定剤等は、全て同一容器内で同時に撹拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混合しても、数成分を別々に混合後さらに同一容器内で再混合しても良い。混合にあたり、設定温度、これに要する時間等は基本的には各成分が十分に混合される条件であればよいが、過剰の温度、時間は各原料、添加剤間の好ましくない反応が起こり、さらには粘度の上昇を来たし注型操作を困難にする等適当ではない。各原料および副原料はいかなる順序で混合しても良い。混合温度は−20℃から100℃程度の範囲で行われるべきであり、好ましい温度範囲は−10℃から50℃、さらにに好ましいのは、−5℃から30℃である。混合時間は、1分から5時間、好ましくは5分から2時間、さらに好ましくは5分から30分、最も好ましいのは5分から15分程度である。各原料、添加剤の混合前、混合時あるいは混合後に、減圧下に脱ガス操作を行う事は、後の中型重合硬化中の気泡発生を防止する点からは好ましい方法である。この時の減圧度は0.1mmHgから700mmHg程度で行うが、好ましいのは10mmHgから300mmHgである。さらに、型に注入に際して、ミクロフィルター等で不純物等を濾過し除去することは本発明の光学材料の品質をさらに高める上からも好ましい。
耐酸化性:空気中で120℃、3時間加熱処理前後でのb値の変化量で評価。加熱後b値−加熱前b値=変化量とした。
耐熱性:曲げの動的粘弾性測定で弾性率0.5GPaを示す温度で評価を行った。測定条件は周波数10Hz、温度は30℃から130℃まで2℃/分で昇温した。
屈折率(nD)、アッベ数(νD):アッベ屈折計を用い、25℃で測定した
。
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド 67重量部,(b)化合物としてチオフェノール 33重量部の合計100重量部に触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を混合、室温で撹拌し均一液とした。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.399であった。ついでこの組成物をレンズ用モールドに注入し、オーブン中で10℃から120℃まで22時間かけて昇温して重合硬化させ、レンズを製造した。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表1に示した。
参考例2〜14
参考例1と同様の操作を、表に示す組成に変更し、組成物100重量部に対して触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5使用してこれを繰り返した。どの場合も、得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を、参考例2〜13は表1に、参考例14は表2に示した。
実施例1〜2
参考例1と同様の操作を、表に示す組成に変更し、組成物100重量部に対して触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5使用してこれを繰り返した。 どの場合も、得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を、表2に示した。
参考例15
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド93重量部,(b)化合物としてチオフェノール7重量部の合計100重量部に、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部、抗酸化剤として2、6−ジ−ter−ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−ter−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部を混合、室温で撹拌し均一液とした。さらに10mmHgの減圧下十分に脱気を行った。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.061であった。ついでこの組成物をレンズ用モールドに注入し、オーブン中で10℃から120℃まで22時間かけて昇温して重合硬化させ、レンズを製造した。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例16
参考例15と同様な操作を、(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド93重量部,(b)化合物としてn−ブチルチオグリコーレート
7重量部の合計100重量部に触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部、抗酸化剤として2,6−ジ−ter−ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−ter−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部を使用して行った。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.045であった。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例17
参考例15と同様な操作を(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド95重量部,(b)化合物としてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド 5重量部の合計100重量部に触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部、抗酸化剤として2、6−ジ−ter−ブチル−4−メチルフェノール0.2重量部、紫外線吸収剤として2−(2−ヒドロキシ−5−ter−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.1重量部をを使用して行った。この時、(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.061であった。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例18
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド93重量部,(b)化合物としてチオフェノール7重量部の合計100重量部に密着性改善剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.05重量部、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を混合、室温で撹拌し均一液とした。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.061であった。ついで組成物をレンズ用モールドに注入し、オーブン中で10℃から120℃まで22時間かけて昇温して重合硬化させ、レンズを製造した。重合物は、また重合中に剥がれることもなく、レンズを得る事ができた。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、表面状態は密着性向上剤の添加で未使用の場合よりさらに良好となり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例19
参考例18と同様の操作を(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド93重量部,(b)化合物としてn−ブチルチオグリコーレート 7重量部の合計100重量部に密着性改善剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.05重量部、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.045であった。重合物は、重合中に剥がれることもなく、レンズを得る事ができた。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、表面状態は密着性向上剤の添加で未使用の場合よりさらに良好となり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例20
参考例18と同様の操作を(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド95重量部,(b)化合物としてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド 5重量部の合計100重量部に密着性改善剤として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.05重量部、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.061であった。重合物は、重合中に剥がれることもなく、レンズを得る事ができた。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、表面状態は密着性向上剤の添加で未使用の場合よりさらに良好となり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例21
(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド93重量部,(b)化合物としてチオフェノール7重量部の合計100重量部に染色性改善剤としてグリシドール5重量部、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を混合、室温で撹拌し均一液とした。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.061であった。ついで組成物をレンズ用モールドに注入し、オーブン中で10℃から120℃まで22時間かけて昇温して重合硬化させ、レンズを製造した。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、染色改善成分の添加で染色性が向上した。また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例22
参考例21と同様の操作を(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド93重量部,(b)化合物としてn−ブチルチオグリコーレート7重量部の合計100重量部に染色性改善剤としてグリシドール5重量部、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の合計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.045であった。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、染色改善成分の添加で染色性が向上した。また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
参考例23
参考例21と同様の操作を(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド 95重量部,(b)化合物としてビス(2−メルカプトエチル)スルフィド 5重量部の合計100重量部に染色性改善剤として3−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピルアクリレート 5重量部、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。この時(a)化合物中のエピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中のSH基のモル比は0.061であった。得られたレンズは良好な耐酸化性および耐熱性を示し、染色改善成分の添加で染色性が向上した。また、優れた光学特性、物理特性を有するのみならず、さらに表面状態は良好であり、脈理、面変形もほとんど認められなかった。得られたレンズの諸特性を表2に示した。
実施例1と同様な操作を(a)化合物としてビス(β−エピチオプロピル)スルフィド100重量部、(b)化合物は用いず、触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。結果を表3に示した。(b)化合物を使用しなかったために耐酸化性が満足いくものではなかった。
比較例2〜10
実施例1と同様な操作を表に示す組成で、組成物100重量部に対し触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。結果を表3に示した。どの場合も(a)化合物中エピスルフィド基の総計に対する(b)化合物中の活性水素の合計のモル比が本発明の範囲を超えたために、耐熱性が不良であった。
比較例11
実施例1と同様な操作を表に示す組成で、組成物100重量部に対し触媒として2−ジエチルアミノエタノール0.5重量部を使用して行った。結果を表3に示した。(a)化合物として本発明外のエピスルフィド化合物を使用したため、耐酸化性が満足のいくものではなかった。
Claims (7)
- (a)(1)式で表される構造が2個以上結合した鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物と、(b)SH基を1分子あたり1個以上有する化合物とからなり、上記(a)化合物中のエピスルフィド基の総計モル数に対する(b)化合物中のSH基の総計のモル数の比が0.001〜0.5である請求項1記載の光学材料用組成物。
- (a)(1)式で表される構造が2個結合した鎖状脂肪族骨格を有する有機化合物と、(b)SH基を1分子あたり1個以上有する化合物とからなり、上記(a)化合物中のエピスルフィド基の総計モル数に対する(b)化合物中のSH基の総計のモル数の比が0.001〜0.5である請求項1記載の光学材料用組成物。
- (1)式のR1が炭素数1の炭化水素である請求項1〜3何れか1項記載の光学材料用組成物。
- (1)式のXがSである、請求項1〜4何れか1項記載の光学材料用組成物。
- (b)化合物が、ポリメルカプタンである請求項1〜4何れか1項記載の光学材料用組成物。
- 請求項1〜6記載の光学材料用組成物を重合硬化して得られる光学材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003394443A JP2004115816A (ja) | 2003-11-25 | 2003-11-25 | 新規な光学材料用樹脂 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003394443A JP2004115816A (ja) | 2003-11-25 | 2003-11-25 | 新規な光学材料用樹脂 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002262691A Division JP2003176358A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | 新規な光学材料用樹脂 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004115816A true JP2004115816A (ja) | 2004-04-15 |
Family
ID=32291109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003394443A Withdrawn JP2004115816A (ja) | 2003-11-25 | 2003-11-25 | 新規な光学材料用樹脂 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004115816A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006199724A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 封止樹脂用組成物 |
CN113840861A (zh) * | 2019-10-31 | 2021-12-24 | 株式会社Lg化学 | 可固化组合物和包含其的光学材料 |
-
2003
- 2003-11-25 JP JP2003394443A patent/JP2004115816A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006199724A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 封止樹脂用組成物 |
CN113840861A (zh) * | 2019-10-31 | 2021-12-24 | 株式会社Lg化学 | 可固化组合物和包含其的光学材料 |
CN113840861B (zh) * | 2019-10-31 | 2023-08-18 | 株式会社Lg化学 | 可固化组合物和光学材料 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3465528B2 (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
EP0785194B1 (en) | Episulfide compound | |
JP3663861B2 (ja) | 新規な樹脂用組成物 | |
EP1099721B1 (en) | Composition for producing resin | |
US6130307A (en) | Composition for a resin | |
JP3738817B2 (ja) | 光学材料用組成物 | |
JPH09110979A (ja) | 新規な直鎖アルキルスルフィド型エピスルフィド化合物 | |
EP0978513B1 (en) | Ether compound and cured resin using the same | |
JP2003048883A (ja) | エピスルフィド化合物の製造方法 | |
JPH11180977A (ja) | 新規なエピスルフィド化合物 | |
JP3541707B2 (ja) | 樹脂用組成物 | |
JP3632761B2 (ja) | 樹脂用組成物 | |
JP3772544B2 (ja) | 光学用樹脂組成物、光学用樹脂及びプラスチックレンズ | |
JP3871062B2 (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JP2000109478A (ja) | 新規なエ―テル化合物およびそれを用いた硬化樹脂 | |
JP2003176358A (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JP2004115816A (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JP2004269897A (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JP2004238635A (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JP4186904B2 (ja) | 新規な樹脂用組成物 | |
JP2003020319A (ja) | 光学材料用組成物 | |
JP3736114B2 (ja) | 光学用樹脂組成物、光学用樹脂硬化物及びプラスチックレンズ | |
JP2005281703A (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JP2002363178A (ja) | 新規な光学材料用樹脂 | |
JPH11335560A (ja) | 色調および透明性に優れた光学材料用樹脂の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20031208 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20031208 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20040205 |
|
A25B | Request for examination refused [due to the absence of examination request for another application deemed to be identical] |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A2522 Effective date: 20040317 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050302 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20050502 |