JP2004114546A - 転写箔、画像形成方法、及び画像表示媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】転写層の露出面となる層に染料受容性の熱可塑性樹脂が含まれてるか、基材とレリーフ形成層との間に剥離層が設けられており、前記剥離層が転写される部分に含まれ、かつ転写される部分の露出面となる層であるような、基材、必要に応じて剥離層、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層され、被転写体に転写される部分が前記基材と前記剥離層又はレリーフ形成層との間で剥離し、前記剥離層、又は剥離層とレリーフ形成層と反射層とが転写層となる転写箔、それを用いた画像形成方法、及び画像表示媒体を特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転写箔に関し、さらに詳しくは、被転写体へ転写した転写層へ、昇華性染料を受容させて、画像を印字できる転写層を有する転写箔、画像形成方法、及び画像表示媒体に関するものである。
【0002】
【従来技術】
(技術の背景)従来、ホログラム、回折格子などのレリーフ構造を有する転写箔は、特異な装飾像や立体像を表現でき、また、これらホログラムや回折格子は高度な製造技術を要し、容易に製造できないことから、偽造防止としてセキュリティー性の向上に利用している。例えば、クレジットカード、IDカード、プリペイドカード等のカード類、カラーコピーで再現出来ないために商品券、小切手、手形、株券、入場券、各種証明書等の紙券類、に転写して利用されている。さらに、その特異な意匠性から、包装材、書籍、パンフレット、POP等への利用も少なくない。
これらホログラム、回折格子などのレリーフ構造を物品に貼着するの手段として、転写箔を用いて転写印刷する方法が、知られている。該転写箔は、基材上に剥離層、ホログラムや回折格子などのパターンが形成されたレリーフ形成層、反射層、接着層を順次積層してなるものである。該転写箔の転写印刷する方法としては、ホットスタンプ(箔押とも呼ばれる)、又は加熱ロールによる加熱転写が一般的である。該加熱転写は、金属の加熱された刻印又はロールと、被転写体の間に転写箔を配置し、転写箔を刻印又はロールで被転写体に押圧した後に、基材を剥離する。
【0003】
(先行技術)また、近年、更なる意匠性及びセキュリティー性を向上を図るために、ホログラム転写層とサーマルプリンタを用いた印字画像の組合わせる技術が求められている。印字画像の上にホログラム転写層を設けるものが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、ホログラムは印字画像を保護するだけで、ホログラム上に印字画像を設けることができない。また、ホログラム転写箔に染料受容層を設けて、該染料受容層へサーマルプリンタを用いて印字画像を形成して後に、被転写体へ転写するものが開示されている(例えば、特許文献2、ないし特許文献7参照。)。しかしながら、染料受容層を1層設ける必要があり、また、印字画像の形成は転写時に行われるために時間的に制約され、ホログラム転写後の自由な時間に印字画像を形成できない、さらにまた、ホログラムを転写させた後に印字画像を設けることができないというという欠点がある。さらに、被転写体へ転写された転写層上に転写することは、転写層の表面には剥離層が露出しているので、特に、昇華性染料を含むシート、昇華型インクリボンを用いたサーマルプリンタで印字した場合に、色材が転写、定着しにくく印字が極めて難しいという問題点がある。
これらの転写箔は透明タイプの反射層を用いることができるが、不透明タイプのメタリック調の反射層では下地の画像はホログラムを転写させた部分で見えなくなってしまう。また、ホログラム転写層中に着色層を設けることにより、メタリックカラーのホログラムを被転写体へ転写するものが開示されている(例えば、特許文献8参照。)。しかしながら、転写される色は着色層の色に限定されてしまい、多彩な色が表現できないという欠点がある。
被転写体へ転写されて、表面に剥離層が露出した転写層へ、昇華型インクリボンを用いればサーマルプリンタで容易に印字できることで、多種多様な色のホログラムと画像とを、自在に組合わせてオンデマンドで表現できる本発明の転写箔、画像形成方法、及び画像表示媒体については、上記の特許文献には記載も示唆もされてない。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−832258号公報
【特許文献2】
特開平6−832259号公報
【特許文献3】
特開平7−186515号公報
【特許文献4】
特開平7−314925号公報、
【特許文献5】
特開平8−39945号公報
【特許文献6】
特開平11−42863号公報
【特許文献7】
特開2001−191653号公報
【特許文献8】
特開2000−218908号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、被転写体へ転写されて、表面に剥離層が露出した転写層へ、昇華染料を含むシート又はインクリボンを用いて、容易に印字でき、多種多様な色のホログラムと画像とを、自在に組合わせてオンデマンドで表現できる、画像表示媒体の製造方法、画像表示媒体、及び転写箔を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる転写箔は、基材、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層され、被転写体に転写される部分が前記基材と前記レリーフ形成層との間で剥離し、前記レリーフ形成層と前記反射層とが転写層となる転写箔において、前記転写層の露出面となる層に、染料受容性の熱可塑性樹脂が含まれてるように、請求項2の発明に係わる転写箔は、基材、レリーフ形成層との間に剥離層が設けられており、前記剥離層が転写される部分に含まれ、かつ、転写される部分の露出面となる層であるように、したものである。本発明によれば、被転写体である媒体へ転写した転写層、又は、転写層及び媒体へ、直接昇華型インクリボンの染料を容易に受容させて、画像を印字できる転写層を有する転写箔が提供される。
請求項3の発明に係わる画像形成方法は、(a)基材、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層されている転写箔を準備する工程と、(b)被転写体を準備する工程と、(c)前記被転写体の反射層を重ね合わせ、前記被転写体に、前記レリーフ形成層と反射層とからなる転写層を転写する工程と、(d)昇華性染料を含むシートを準備する工程と、(e)前記シートを少なくとも前記転写層の露出面の重ね合わせ、前記シートを加熱することにより、前記昇華性染料を前記前記転写層の熱可塑性樹脂に受容させて画像を形成する工程と、(f)前記シートを前記被転写体から剥離する工程、からなるように、さらに、請求項4の発明に係わる画像形成方法は、被転写体を準備する工程では、染料受容性の被転写体を準備し、前記被転写体に前記転写層を転写する工程では、前記転写層を部分的に前記被転写体に転写し、染料を受容させて画像を形成する工程では、前記転写層の露出面と前記被転写体の露出面に染料を受容させるようにしたものである。本発明によれば、被転写体である媒体へ転写した転写層、又は、転写層及び媒体へ、昇華型インクリボンを用いたサーマルプリンタで、直接、昇華型インクリボンの染料を受容させることで印字し、画像を形成する画像形成方法が提供される。
請求項5の発明に係わる画像表示媒体は、基材上に、反射層とレリーフ形成層とからなる転写層が形成されている画像表示媒体において、前記転写層の露出面となる染料受容性の熱可塑樹脂が含まれ、前記染料受容性の熱可塑樹脂に染料が受容されているように、請求項6の発明に係わる転写箔は、媒体が染料受容性を有し、媒体にも染料が受容されているように、したものであり、本発明によれば、被転写体である媒体へ転写した転写層、又は、転写層及び媒体へ、昇華型インクリボンを用いたサーマルプリンタで、直接、昇華型インクリボンの染料を受容させることで印字し、画像を形成でき、多種多様な色のホログラムと画像とを、自在に組合わせてオンデマンドで表現できる画像表示媒体が提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す転写箔の断面図である。
図2は、本発明の1実施例を示す転写箔の断面図である。
(転写箔の構成)本発明の転写箔1は、基材11の一方の面へ、必要に応じて剥離層13、レリーフ形成層15、反射層17、必要に応じて接着層19を設けたものである。後述するように、図3に図示する基材11の他方の面へ、必要に応じて耐熱保護層23を設けてもよく、反射層17面へ接着層19を設けてもよい。。接着層19は被転写体へ設けてもよく必須ではないが、通常、転写箔へ設けるので、説明は接着層19を設けた形で説明する。
【0008】
(発明のポイント)従来の転写箔では、基材11の一方の面へ設ける剥離層が、通常、剥離機能のみであり、剥離、即ち、ものを寄せ付けず、受け入れず、受け入れても剥がれ易い性質を持っている。本発明では、レリーフ形成層15又は剥離層13へ染料受容性の熱可塑性樹脂を含有させて、剥離兼染料受容性とすることで、剥離機能と染料を含むシート、昇華型インクリボンからの染料を受容し定着させる機能を持たせることで、転写箔を用いて媒体へ転写し、転写された転写層の露出したレリーフ形成層又は剥離層上へ、なんらの処理も、層も構成せずに、染料を含むシート、昇華転写リボンによる任意の画像を形成することができることを見出して、本発明に至った。
【0009】
まず、本発明の転写箔について説明する。
(転写箔の基材)基材11としては、サーマルヘッドの熱に耐える耐熱性、機械的強度、製造に耐える機械的強度、耐溶剤性などがあれば、用途に応じて種々の材料が適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト・ポリブチレンテレフタレ−ト・ポリエチレンナフタレ−ト・ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体・テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体・ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレンナフタレートの共押し出しフィルムなどのポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、イミド系樹脂、セルロース系フィルムなどが適用でき、耐熱性、機械的強度がよいポリエチレンテレフタレートが最適である。
【0010】
該基材は、これら樹脂を主成分とする共重合樹脂、または、混合体(アロイでを含む)、若しくは複数層からなる積層体であっても良い。また、該基材は、延伸フィルムでも、未延伸フィルムでも良いが、強度を向上させる目的で、一軸方向または二軸方向に延伸したフィルムが好ましい。該基材の厚さは、通常、2.5〜50μm程度が適用できるが、2.5〜12μmが好適で、4〜6μmが最適である。このような厚さで、これ以上の厚さでは、サーマルヘッドの熱の伝達が悪く、これ以下では、機械的強度が不足する。該基材は、これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用する。
【0011】
(剥離層)剥離層の樹脂としては、具体的にはポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエーテル樹脂、ニトロセルロース、エチルセルロース、その他、セルロース誘導体等があり、また塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂、ノルボルネン系水添樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(PEEK)やポリエーテルケトン樹脂(PEK)等のポリエーテルケトン類、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂等が挙げられ、これらは単独、或いは混合物として用いてもよく、ここに染料受容機能を有する成分としてポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネイト等を添加する。また、箔切れ性をより高めるために、レリーフ形成層と実質的に同じ電離放射線硬化性樹脂を用いることもできる。
【0012】
特に、剥離層13と基材11との密着力も確保し染料受容性にも優れる、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、塩化ビニールもしくは酢酸ビニールの少なくとも一方を含む共重合体が好ましい。
【0013】
また、剥離層13の樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いる場合には、剥離層13の電離放射線硬化性樹脂中へ所定量の熱可塑性樹脂を混合した後に、レリーフ形成層とともに電離放射線で硬化することによって、剥離層13は剥離機能と受容機能とを兼ねることができる。剥離層13は硬化した電離放射線硬化樹脂中へ、染料受容機能を有する熱可塑性樹脂が程よく分散し分布されており、電離放射線硬化樹脂が剥離機能を、また、熱可塑性樹脂が受容機能を発現するものと推測される。即ち、剥離層13中の、電離放射線硬化樹脂と熱可塑性樹脂との含有比率、及び、電離放射線硬化樹脂と熱可塑性樹脂の材料を選択することにより、転写箔の時には、転写箔の輸送、取扱い時の振動や衝撃でレリーフ形成層が脱落せず、転写時には容易に基材から剥離して転写することができる。このように転写された転写層は、その表面に剥離層13が露出するが、昇華型インクリボンを用いたサーマルプリンタで、容易に印字することができる。
【0014】
電離放射線硬化樹脂と熱可塑性樹脂との含有比率は、剥離層組成物中の含有率で電離放射線硬化性樹脂が80〜99質量%、熱可塑性樹脂が1〜20質量%が好ましい。また、剥離層13に用いる電離放射線硬化性樹脂は、後述するレリーフ形成層15の電離放射線硬化性樹脂と実質的に同じであればよい。ここで実質的とは、基本骨格や反応機構が同じであればよく、置換基や鎖長が異なってもよい。さらに、含有率の計算では、電離放射線硬化性樹脂に添加されて反応する反応性モノマー、離型剤等は電離放射線硬化性樹脂量に含めるものとし、以下同様とする。
【0015】
(剥離層の形成)該剥離層13を、基材11の一方の面へ設ける。前述した材料に、必要に応じて、各種添加剤を加えて、有機溶媒へ溶解又は分散させて、剥離層13組成物(インキ)とする。有機溶媒としては、樹脂を溶解する有機溶剤であれば何れでもよいが、塗工性や乾燥性を考慮すると、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系有機溶剤等が挙げられ、特にこれらの溶剤からなる混合系溶剤が好ましく使用される。
【0016】
該剥離層13組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法としては、例えば、ロールコート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、などが適用できる。この剥離層13の厚さは、通常は0.1〜10μm程度、好ましくは0.2〜5μmである。
なお、本明細書では、電離放射線硬化性樹脂とは電離放射線を照射しない硬化する前の前駆体であり、電離放射線を照射して硬化したものが電離放射線硬化樹脂と呼ぶ。
【0017】
また、剥離層13として電離放射線硬化性樹脂を用いた場合、特に基材が薄い場合には、電離放射線硬化性樹脂だけでは転写時の箔切れ性が悪くなるので、熱可塑性樹脂を添加することで、微細なドットでもバリが発生せず、かつ、欠けることなく、印字できる。基材の厚さが9μm以上であれば影響は少ないが、6μm以下の厚さになるとサーマルヘッドの熱の影響が大きくなり、特に4.5μm以下の厚さの基材では顕著である。
【0018】
(レリーフ形成層)レリーフ形成層15の材料としては、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(例、ポリメチルメタアクリレート)、ポリスチレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、そして、不飽和ポリエステル、メラミン、エポキシ、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン系アクリレート等の熱硬化性樹脂を硬化させたもの、不飽和エチレン系モノマーと不飽和エチレン系オリゴマーを適宜混合したものに増感剤を添加した組成物等の紫外線硬化性樹脂を硬化させたもの、或いは、上記熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合物やラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性物質が使用可能である。特に耐薬品性、耐光性及び耐候性等の耐久性に優れた熱硬化性樹脂、紫外線や電子線などの電離放射線硬化性樹脂が好ましい。電離放射線硬化樹脂としては、例えば、エポキシ変性アクリレート樹脂、ウレタン変性アクリレート樹脂、アクリル変性ポリエステル等の電離放射線硬化性樹脂を硬化させたものが適用でき、好ましくはウレタン変性アクリレート樹脂である。
【0019】
剥離層13を設けず、かつ、レリーフ形成層15の材料として電離放射線硬化樹脂を用いる場合には、染料受容性の熱可塑樹脂を加える。該熱可塑樹脂としてポリ塩化ビニルもしくはポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはポリアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンもしくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体系樹脂、アイオノマーもしくはセルロースジアスターゼ等のセルロース系樹脂、ポリカーボネイト等を添加する。特に、剥離層13と基材11との密着力も確保し染料受容性にも優れる、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂、塩化ビニールもしくは酢酸ビニールの少なくとも一方を含む共重合体が好ましい。
【0020】
(レリーフ形成層の形成)剥離層面13へ、レリーフ形成層15を設ける方法としては、前述した材料、例えば、ウレタン変性アクリル系樹脂の電離放射線硬化性樹脂に、必要に応じて、多官能のモノマーやオリゴマー、離型剤、有機金属カップリング剤、光開始剤などの各種添加剤を加えて、有機溶媒へ溶解又は分散させて、レリーフ形成層15組成物(インキ)とする。
該レリーフ形成層15組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法又は印刷法としては、剥離層の形成と同様な方法が適用できる。剥離層13設けない場合には、基材へ直接塗布すればよい。このレリーフ形成層15の厚さは、通常は0.1〜10μm程度、好ましくは0.2〜5μmである。
【0021】
(レリーフの賦形)該レリーフ形成層15面へレリーフを賦形する。該レリーフは、凹凸レリーフであればよく、例えば、2次元または3次元画像を再生可能な表面凹凸パターン(光回折パターン)が形成されたものである。この表面凹凸パターンとしては、物体光と参照光との光の干渉による干渉縞の光の強度分布が凹凸模様で記録されたホログラムや回折格子が適用できる。ホログラムとしては、フレネルホログラム等のレーザ再生ホログラム、及びレインボーホログラム等の白色光再生ホログラム、さらに、それらの原理を利用したカラーホログラム、コンピュータジェネレーティッドホログラム(CGH)、ホログラフィック回折格子などがある。回折格子としては、ホログラム記録手段を利用したホログラフィック回折格子があげられ、その他、電子線描画装置等を用いて機械的に回折格子を作成することにより、計算に基づいて任意の回折光が得られる回折格子をあげることもできる。これらのホログラムおよび/または回折格子の単一若しくは多重に記録しても、組み合わせて記録しても良い。
また、ホログラム、回折格子以外の表面凹凸パターンとしては、万線状の凹凸、干渉パターン、フレネルレンズ、レンチキュラーレンズなどがあげられる。
【0022】
通常、賦形は、レリーフ形成層15の表面に、レリーフが形成されているスタンパ(金属版、又は樹脂版)を圧着(所謂エンボス)をして、該レリーフをレリーフ形成層15へ形成(複製)した後に、スタンパを剥離することで行う。商業的複製の方法は、金型又は樹脂型のスタンパを用いて、レリーフ形成層15の表面へエンボスしてレリーフを複製した後に電離放射線を照射するか、又は、エンボス中に電離放射線を照射してからスタンパを剥離することでレリーフを複製する。この商業的な複製は、長尺状で行うことで連続な複製作業ができる。
【0023】
(電離放射線を照射)レリーフ形成層15の表面へ、スタンパでエンボス(賦型)すればよい。レリーフ形成層15として電離放射線硬化性樹脂を用いた場合には、スタンパでエンボス中、又はエンボス後に、電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂を硬化させる。上記の電離放射線硬化性樹脂は、レリーフを形成後に、電離放射線を照射して硬化(反応)させると電離放射線硬化樹脂(レリーフ形成層15)となる。電離放射線としては、電磁波が有する量子エネルギーで区分する場合もあるが、本明細書では、すべての紫外線(UV‐A、UV‐B、UV‐C)、可視光線、ガンマー線、X線、電子線を包含するものと定義する。従って、電離放射線としては、紫外線(UV)、可視光線、ガンマー線、X線、または電子線などが適用できるが、紫外線(UV)が好適であり、波長300〜400nmの紫外線が最適である。電離放射線で硬化する電離放射線硬化性樹脂は、紫外線硬化の場合は光重合開始剤、及び/又は光重合促進剤を添加し、エネルギーの高い電子線硬化の場合は添加しないで良く、また、適正な触媒が存在すれば、熱エネルギーでも硬化できる。
【0024】
(反射層)反射層17は、ホログラム又は回折格子等のレリーフ構造を設けたレリーフ形成層15面のレリーフへ反射層17へ設けることにより、ホログラムの再生像及び/又は回折格子などが明瞭に視認できるようになる。該反射層17として、光を反射する金属を用いると反射タイプと、透明タイプがあり、反射層17としては、Cr、Ni、Ag、Au、Al等の金属、及びその酸化物、硫化物、窒化物等の薄膜を単独又は複数を組み合わせてもよい。透明タイプの反射層17としては、レリーフ形成層15面と屈折率に差のある透明金属化合物が適用でき、例えば、ZnS、酸化スズ、酸化チタンである。なお、この透明とは、可視光が十分透過すれば良く、無色または有色で透明なものも含まれる。
上記の金属、又は透明金属化合物の形成は、いずれも10〜2000nm程度、好ましくは20〜1000nmの厚さになるよう、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの真空薄膜法で得られる。反射層17の厚さがこの範囲未満では、光がある程度透過して効果が減じ、また、それ以上では、反射効果は変わらないので、コスト的に無駄である。
【0025】
(接着層)接着層19は熱で溶融又は軟化して接着する熱接着型接着剤が適用でき、例えば、アイオノマー樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂、エチレン‐(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン‐(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系・メタクリル系などの(メタ)アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、マレイン酸樹脂、ブチラール系樹脂、アルキッド樹脂、ポリエチレンオキサイド樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、シリコーン樹脂、ゴム系樹脂などが適用でき、これらの樹脂を単独または複数を組み合せて使用する。
【0026】
これらの接着層19の樹脂は、接着力などの点で、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂、ポリエステル系樹脂が好適である。接着層17の厚さは、通常は0.05〜10μm程度、好ましくは0.1〜5μmである。接着層19の厚さは、この範囲未満では、被転写体との接着力が不足して脱落し、また、その以上では、接着効果は十分でその効果は変わらないのでコスト的に無駄であり、さらには、サーマルヘッドの熱を無駄に消費してしまう。さらにまた、接着層19へは、必要に応じて、充填剤、可塑剤、着色剤、帯電防止剤などの添加剤を、適宜加えてもよい。
【0027】
(熱接着層の形成)反射層17面へ、接着層19を設ける。接着層19の形成は、前述の熱接着性の樹脂を溶媒へ分散または溶解した組成物(インキ)を、公知のコーティング法又は印刷法で塗布し乾燥する。コーティング法又は印刷法としては、剥離層の形成と同様な方法が適用できる。乾燥は必要に応じて、転写適性をよくするために、ブラッシングさせてもよい。
【0028】
(耐熱保護層)さらにまた、基材の剥離層又はレリーフ形成層と反対面へ、耐熱保護層23を設けてもよく、耐熱保護層23は、耐熱性のある熱可塑性樹脂バインダーと、熱離型剤または滑剤のはたらきをする物質とを、基本的な構成成分とする。耐熱性のある熱可塑性樹脂バインダーとしては、広い範囲から選ぶことが出来るが、好適な例をあげれば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、環化ゴム及びポリビニルアルコールがある。
耐熱保護層23を形成する組成物は前記の熱可塑性樹脂バインダー100質量部に対し、上記の滑剤又は熱離型剤の作用をする物質を10〜100質量部の割合で配合して形成する。基材への適用は、適宜の溶剤で練ってインキとし、一般のコーティング剤の塗布方法と同様に、例えばロールコーティング法、グラビアコーティング法等のコーティング法により、基体のレリーフ形成層でない面に、固形分0.1〜4g/m2程度により塗布し、乾燥することによって行えばよい。基材シートと耐熱保護層23の付着を確実にするために、予め基体11上にプライマー層を設けてもよい。
【0029】
図3は、本発明の画像表示媒体の製造方法を示すフロー図である。
(画像表示媒体の製造方法)本発明の画像表示媒体の製造方法は、図3に示すように、ステップ11(a)基材、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層されている転写箔を準備する工程と、ステップ13(b)被転写体を準備する工程と、ステップ15(c)前記被転写体の反射層を重ね合わせ、前記被転写体に、前記レリーフ形成層と反射層とからなる転写層を転写する工程と、ステップ17(d)昇華性染料を含むシートを準備する工程と、ステップ18(e)前記シートを少なくとも前記転写層の露出面の重ね合わせ、前記シートを加熱することにより、前記昇華性染料を前記前記転写層の熱可塑性樹脂に受容させて画像を形成する工程と、ステップ19(f)前記シートを前記被転写体から剥離する工程、からなっている。
【0030】
ステップ11(a)転写箔を準備する工程
前述した転写箔を準備する。転写箔の作成については、転写箔の説明の中で述べているので、省略する。
【0031】
ステップ13(b)被転写体を準備する工程
(媒体)被転写体とする媒体としては、特に限定されず、例えば天燃繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフイルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布あるいは染料受容性のある媒体等いずれのものでもよい。被転写体の形状・用途についても、株券、証券、証書、通帳類、乗車券、車馬券、印紙、切手、鑑賞券、入場券、チケット等の金券類、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、メンバーズカード、グリーティングカード、ハガキ、名刺、運転免許証、ICカード、光カードなどのカード類、カートン、容器等のケース類、バッグ類、帳票類、封筒、タグ、OHPシート、スライドフィルム、しおり、カレンダー、ポスター、パンフレット、メニュー、パスポート、POP用品、コースター、ディスプレイ、ネームプレート、キーボード、化粧品、腕時計、ライター等の装身具、文房具、レポート用紙など文具類、建材、パネル、エンブレム、キー、布、衣類、履物、ラジオ、テレビ、電卓、OA機器等の装置類、各種見本帳、アルバム、また、コンピュータグラフィックスの出力、医療画像出力等、種類を問うものではない。
【0032】
また、該媒体はその少なくとも1部が着色、印刷、その他の加飾が施されていてよく、そのために染料受容性が失われる場合には、その表面に染料受容性の層を設けておけばよい。
【0033】
ステップ15(c)前記被転写体に転写層を転写する工程
上記媒体の少なくとも片方の面に前述した転写箔を用いて転写する。該転写法としては、公知の転写法でよく、例えば、熱刻印によるホットスタンプ(箔押)、熱ロールによる全面又はストライプ転写、感熱印字ヘッドによるサーマルプリンタ(熱転写プリンタともいう)などが適用できる。
【0034】
ステップ17(d)昇華性染料を含むシートを準備する工程
昇華性染料を含むシートとしては、昇華性染料を含む捺染用シートや、昇華転写型インクリボンが適用できる。染料層は全面でも部分的でもよく、また、色調も単独、複数、フルカラー用など限定されるものではない。好ましくは、オンデマンド印字性などの点で昇華転写型インクリボンである。
(昇華転写型インクリボン)昇華転写型インクリボンとしては、基材シートと、基材の一方の面に熱昇華性インキ層を、基材シートのもう一方の面に、必要に応じて、耐熱保護層が形成されている。
基材シートの材料としては、プリント機械適性および熱転写の熱に耐える機械的強度、耐熱性に優れる例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−トなどが適用でき、ポリエチレンテレフタレートが最適である。該基材シートの厚さは、通常、2.5〜100μm程度が適用できるが、2.5〜25μmが好適で、2.5〜12μmが最適である。
【0035】
(熱昇華インキ層)熱昇華性インキは、昇華性の染料、顔料をバインダ中に含有させたものであり、0.2〜5.0μ程度の厚さに形成される。この感熱昇華転写層における染料としては、分散染料であることが望ましく、この染料としては約150〜400程度の分子量を有するものが好ましい。該染料は、熱昇華温度、色相、耐候性、バインダー樹脂中での安定性などを考慮して選択すればよい。具体的には次のようなものを挙げることができる。
【0036】
(熱昇華インキの染料)黄色染料はホロンブリリアントイエローS−6GLなど、赤色染料はMSレッドなど、さらに、青色染料はカヤセットブルー14などが挙げられる。また、上記の各色相の昇華性染料を、組み合わせることにより、ブラックや任意の色相の染料層を形成することができる。染料の昇華温度や、発色した状態でのカバリングパワーの大小にもよるが、染料を熱昇華転写層中の約5〜70質量%、好ましくは10〜60質量%程度を含有させる。
【0037】
(熱昇華インキのバインダ)バインダに用いる樹脂としては、通常、耐熱性が高く、しかも加熱されたときに染料の移行を妨げないものが選択され、例えば、エチルセルロース、酢酪酸セルロース等のセルロース系樹脂、及びポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、またはポリエステル、ポリアクリルアミドなどが用いられる。
(インキ層の形成)上記染料、顔料、必要に応じて各種の添加剤を加え、バインダ、溶剤中へ分散又は溶解して、基材シート上へ塗布し乾燥して、熱昇華性インキ層を形成する。塗布方法としては、公知のグラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコートなどのコート方法、シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷などが適用できる。熱昇華性インキ層の厚さは、必要な印字の濃度と熱感度との調和がとれるように決定すれば良く、0.1〜30μmの範囲、好ましくは0.2〜10μmの範囲内である。
該熱昇華性インキ層の形成は、色数だけ繰り返して、例えば、イエロー、マゼンタ、シアンであれば、それぞれの色を印刷すればよい。耐熱保護層は、転写箔の耐熱保護層と同様な材料、製造方法でよい。
【0038】
ステップ18(e)前記転写層の露出面へ画像を形成する工程
転写された転写層の露出したレリーフ形成層15または剥離層13へ画像を形成する。昇華染料を含むシートの場合には、シートとレリーフ形成層15または剥離層13とを重ね合わせて、全面又は1部(絵柄)を水蒸気などで加熱すればよい。昇華転写型インクリボンの場合には、サーマルプリンタで画像を形成することができる。
【0039】
(印字用のサーマルプリンタ)また、本発明の転写箔が、被転写体へ転写されて表面にレリーフ形成層又は剥離層が露出した転写層へ、昇華型インクリボンを用いて印字する印字用プリンタとしては、サーマルプリンタが適用でき、転写箔の転写に用いたプリンタと同様のサーマルプリンタでよい。
サーマルプリンタは、感熱印字ヘッド(サーマルヘッド、プリンタヘッドともいう)とプラテンローラとが対向し、これらの間に、熱昇華性染料インキ層を設けた熱転写記録媒体(インクリボンと称す)と、被転写体とが挟持されている。これらは、回転するプラテンローラによって、サーマルヘッドに押し付けられて、回転に応じて走行する。インクリボンの熱昇華性インキ層と、被転写体とが相対している。
【0040】
(サーマルヘッド)そして、サーマルヘッドの画像に応じた発熱素子が発熱して、選択的に加熱されたインリボン中の転写染料が、被転写体にドット状に転写され、所定の画像が形成(印画ともいう)される。該印画の方式にはシリアル方式とライン方式があり、また、サーマルヘッドは、レーザヒートモード熱ヘッド・光熱記録ヘッド・サーマルヘッドなどあるが、いずれでもよい。該サーマルヘッドの解像度はいずれでもよく、例えば100〜600dpiが適用できる。
このようにして、本発明では、媒体へ転写した転写層の表面に露出した剥離兼染料受容性の剥離層へ、なんらの処理もせずに、昇華転写による任意の画像を形成することができる。
【0041】
ステップ19(f)前記シートを前記被転写体から剥離する工程
画像の印字が終わった後に、昇華染料を含むシートまたは、昇華型インクリボンを、被転写体から引き剥がすことで、本発明の画像形成方法となる。
【0042】
また、請求項4の発明では、被転写体を準備する工程では、染料受容性の被転写体を準備し、前記被転写体に前記転写層を転写する工程では、前記転写層を部分的に前記被転写体に転写し、染料を受容させて画像を形成する工程では、前記転写層の露出面と前記被転写体の露出面に染料を受容させる。
即ち、任意な形状を有するホログラムや回折格子などを被転写体へ転写した後に、該転写層及び/又は媒体上へ、任意な形状の画像を形成することで、転写層と画像を自在に組合わせられて、また、オンデマンドで表現できる。
【0043】
図4は、本発明の1実施例を示す画像表示媒体の断面図である。
図5は、本発明の1実施例を示す画像表示媒体の平面図である。
(画像表示媒体)図4は本発明の画像表示媒体101である。被転写体である媒体100上へは転写層21が転写され、該転写層21の表面にはレリーフ形成層15又は剥離層13が露出している。該露出したレリーフ形成層15又は剥離層13へ画像31が形成されている。転写箔1を用いて転写された転写層21は、接着層19/反射層17/レリーフ形成層15/必要に応じて剥離層13からなり、該レリーフ形成層15又は剥離層13へは染料シート及び/又は昇華転写型インクリボンからの染料が移行して、受容し染着されて、画像を形成している。図4(A)は、転写箔1を媒体100へ全面転写したので、レリーフが全面に設けられ、該面へ画像31が形成されている。
図4(B)は、転写箔1を媒体100へ部分的に転写し、転写部分及び/又は非転写部分(媒体100面が出ている)へ画像31が形成されている。
【0044】
このように、転写箔1は、全面転写、ドット又は模様状の部分転写でもよい。また、少なくとも2種類の回折方向の異なる回折格子としてもよい。異なる回折方向の回折格子は、異なる回折方向の別の転写箔を用いても良く、1つの転写箔へ異なる回折方向の回折格子をランダム又は規則的設けておいてもよい。ドット転写では、ラメ効果のような特異な意匠効果も得られる。
【0045】
剥離層13へ、昇華転写型インクリボンで設ける画像としては、文字、記号、イラスト、顔写真、模様など自由に設けることができる。さらに、ホログラム又は回折格子と組合わせて種々の意匠効果が得られる。例えば、図5(A)のように、全面転写した回折格子の上に少なくとも1つの色を転写させることができ、多色ではレインボウ調となる。図5(B)のように、部分転写させたホログラムの上に、自由な形状に少なくとも一つの色を転写させたり、図5(C)のように、部分転写させたホログラムの上に、自由な形状に少なくとも一つの色を転写させたりできる。図5(D)のように、部分転写させてホログラムを設けた染料受容性媒体に、ホロの転写された領域とホロの転写された領域異なる領域に少なくとも一つの色を転写させたり、また、顔写真を設けたりできる。これらに対して、透明保護層を設けてもよい。
【0046】
さらに、偽造するためにホログラムを除去すると、その上に設けられた画像情報も除去されてしまうので、セキュリティ性も向上できる。このように、本発明の画像表示媒体は、多種多様な色のホログラムや回折格子と、自在な画像とを組合わせた画像表示媒体で、しかもサーマルプリンタで、必要に応じて、個別情報を、オンデマンドで作成することができる。
【0047】
【実施例】
(実施例1)予め耐熱保護層を設けた厚さ6μmのポリエステルテレフタレートフイルム(F−53、東レ社製、商品名)の耐熱保護層の反対面に、フィルム速度50m/分で、SUZ600(ザ・インクテック社製、電離放射線硬化性樹脂商品名)95部とバイロン29SS(東洋紡社製、熱可塑性樹脂ポリエステル商品名)5部とからなる剥離層用組成物を、乾燥後の厚みが0.5μmになるように、ロールコーターで塗工し80℃で乾燥させて、剥離層13を形成した。
なお、本明細書では、配合組成の部は、断わりのない限り、質量基準である。該剥離層13面へ、フィルム速度50m/分で、SUZ600(ザ・インクテック社製、電離放射線硬化性樹脂商品名)を、乾燥後の厚みが0.5μmになるように、グラビアリバースコーターで塗工し100℃で乾燥させて、レリーフ形成層15を形成した。
該レリーフ形成層15面へスタンパを加圧(エンボス)してレリーフを賦形する。別途レーザー光を用いて作ったマスターホログラムから、2P法で複製したスタンパを複製装置のエンポスローラーに貼着して、150℃で相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなるレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、紫外線の出力窓をパイレックス(登録商標)ガラス(波長選択性フィルター、以降波長カットフィルターという)とした高圧水銀灯で300nm以下の波長領域をほとんどカットした紫外線を照射して硬化させた。
該レリーフ面へ真空蒸着法によりアルミニウムを厚さ30nmに蒸着して、反射型のレリーフ型ホログラムを形成した。該レリーフ面へ、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の接着剤をグラビアコートで塗工し100℃で乾燥して、厚さが0.2μmの接着層を形成して、実施例1の転写箔を得た。
なお、耐熱保護層は、乾燥後の厚みが1μmとなるように、下記組成の塗工液を用いて、グラビアリバースコーティング法で塗布し乾燥して形成した。
(耐熱保護層の塗工液)
・スチレン−アクリルニトリル共重合体(ダイセル社製:セビアンNA)18部
・ポリエステル樹脂(ユニチカ製:エリーテルUE−3200) 1部
・ジンクステアリンホスフェート(堺化学製:LBT−1830) 2部
・トルエンとメチルエチルケトンの等量混合溶剤 80部
【0048】
(実施例2〜3)転写箔を構成する材料を表1の如くする以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜3の転写箔を得た。
【0049】
【表1】
なお、表中、SUZはSUZ600(ザ・インクテック社製、電離放射線硬化性樹脂商品名)である。PETはポリエステル樹脂、PVACは塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化PPは塩素化ポリプリピレン樹脂である。
【0050】
(実施例4)予め耐熱保護層を設けた厚さ6μmのポリエステルテレフタレートフイルム(F−53、東レ社製、商品名)の耐熱保護層の反対面に、フィルム速度50m/分で、SUZ600(ザ・インクテック社製、電離放射線硬化性樹脂商品名)90部とビニライトYYHD(UCC社製、熱可塑性樹脂塩化ビニル酢酸ビニル共重合体商品名)10部とからなる剥離層用組成物を、乾燥後の厚みが0.5μmになるように、ロールコーターで塗工し80℃で乾燥させて、剥離層13を形成した。
該剥離層13面へ、フィルム速度50m/分で、SUZ600(ザ・インクテック社製、電離放射線硬化性樹脂商品名)を、乾燥後の厚みが0.5μmになるように、グラビアリバースコーターで塗工し100℃で乾燥させて、レリーフ形成層15を形成した。
該レリーフ形成層15面へスタンパを加圧(エンボス)してレリーフを賦形する。別途電子線を用いて描画したマスター回析格子を用いて作ったマスターレリーフから、2P法で複製したスタンパを複製装置のエンポスローラーに貼着して、150℃で相対するローラーと間で加熱プレス(エンボス)して、微細な凹凸パターンからなる回折格子のレリーフを賦形させた。賦形後直ちに、紫外線の出力窓をパイレックス(登録商標)ガラス(波長選択性フィルター、以降波長カットフィルターという)とした高圧水銀灯で300nm以下の波長領域をほとんどカットした紫外線を照射して硬化させた。
該レリーフ面へ真空蒸着法によりアルミニウムを厚さ30nmに蒸着して、反射型のレリーフ型ホログラムを形成した。該レリーフ面へ、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体の接着剤をグラビアコートで塗工し100℃で乾燥して、厚さが0.2μmの接着層を形成して、実施例4の転写箔を得た。
【0051】
(実施例5〜6)転写箔を構成する材料を表1の如くした以外は、実施例4と同様にして、実施例5〜6転写箔を得た。
【0052】
(実施例7)実施例1の転写箔を用いて、媒体として坪量300g/m2のコート紙へ公知のオフセット印刷で絵柄が印刷されたグリーティングカードへ、600dpiのサーマルプリンタで、図5(B)のようにドット状の十字模様、ハート模様などを転写した。該転写模様の上、及び媒体の上の両方へまたがって、昇華転写型インクリボン(大日本印刷社製、カラー標準リボン)を用いて、300dpiのサーマルプリンタで、図5(B)のように文字を印字したところ、問題なく文字画像が形成できた。
【0053】
(実施例8)実施例4の転写箔を用いて、媒体として厚さ0.76mmのポリ塩化ビニール製のクレジットカード規格の白カードの表面へ、600dpiのサーマルプリンタで、図5(D)のように長方形の模様を転写した。該転写模様へ1部がかかるように、昇華転写型インクリボン(大日本印刷社製、カラー標準リボン)を用いて、600dpiのサーマルプリンタで、図5(D)のように顔写真、及び文字を印字したところ、問題なく顔写真及び文字画像が形成できた。
【0054】
【発明の効果】
本発明の転写箔を用いれば、被転写体へ転写されて、表面に剥離層が露出した転写層へ、昇華型インクリボンを用いたサーマルプリンタで、容易に印字できる。また、転写層がレリーフホログラム及び/又は回折格子であるレリーフ形成層があるので、特異な意匠効果、及びセキュリティ性が向上できる。さらに、サーマルヘッドによる印字のために、当然、文字、数字、イラスト等の、可変情報にも対応でき、オンデマンドのも対応できる。該印字と、特異な装飾像、立体像、及び光輝性などのホログラムや回折格子の模様と組み合すことで、印字画像を偽造しようとして印字画像を剥そうとしても、レリーフもろとも剥がれてしまうので、偽造防止性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
【図2】本発明の1実施例を示す転写箔の模式的な断面図である。
【図3】本発明の画像表示媒体の製造方法を示すフロー図である。
【図4】本発明の1実施例を示す画像表示媒体の断面図である。
【図5】本発明の1実施例を示す画像表示媒体の平面図である。
【符号の説明】
1 転写箔
11 基材
13 剥離層
15 レリーフ形成層
17 反射層
19 接着層
21 転写層
23 耐熱保護層
31 画像
100 媒体
101 画像表示媒体
Claims (6)
- 基材、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層され、被転写体に転写される部分が前記基材と前記レリーフ形成層との間で剥離し、前記レリーフ形成層と前記反射層とが転写層となる転写箔において、前記転写層の露出面となる層に、染料受容性の熱可塑性樹脂が含まれてることを特徴とする転写箔。
- 基材、レリーフ形成層との間に剥離層が設けられており、前記剥離層が転写される部分に含まれ、かつ、転写される部分の露出面となる層であることを特徴とする請求項1に記載の転写箔。
- (a)基材、レリーフ形成層、及び反射層が順次積層されている転写箔を準備する工程と、(b)被転写体を準備する工程と、(c)前記被転写体の反射層を重ね合わせ、前記被転写体に、前記レリーフ形成層と反射層とからなる転写層を転写する工程と、(d)昇華性染料を含むシートを準備する工程と、(e)前記シートを少なくとも前記転写層の露出面の重ね合わせ、前記シートを加熱することにより、前記昇華性染料を前記前記転写層の熱可塑性樹脂に受容させて画像を形成する工程と、(f)前記シートを前記被転写体から剥離する工程、からなることを特徴とする画像形成方法。
- 被転写体を準備する工程では、染料受容性の被転写体を準備し、前記被転写体に前記転写層を転写する工程では、前記転写層を部分的に前記被転写体に転写し、染料を受容させて画像を形成する工程では、前記転写層の露出面と前記被転写体の露出面に染料を受容させることを特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
- 基材上に、反射層とレリーフ形成層とからなる転写層が形成されている画像表示媒体において、前記転写層の露出面となる染料受容性の熱可塑樹脂が含まれ、前記染料受容性の熱可塑樹脂に染料が受容されていることを特徴とする画像表示媒体。
- 媒体が染料受容性を有し、媒体にも染料が受容されていることを特徴とする請求項5に記載の画像表示媒体。
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