JP2004113729A - 殺菌用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来、雑菌類が付着して不衛生となり、またそれを原因として各種疾病を招くおそれのある昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールまたは移送用コンベアベルトや各種建造物の床、壁、柱、天井や家具や各種乗り物などに付着、発生している雑菌、ダニ類および人間をはじめとする生物の皮膚や毛髪に付着・生息する雑菌、ダニ類に対して、短時間で殺菌・清浄効果をあげ、なおかつ対象物への残留物が無く、安全性の高い殺菌方法が求められていた。
【解決手段】ヨウ素もしくはヨウ素化合物については元来消毒剤として多用されてたいもので、安全性と殺菌効果については実証済みである。本考案は、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を、含浸または皮膜し乾燥した回転自在のローラーをもってして、従来の使用されている殺菌剤を使用するに適当でない前記課題の対象物などに対する殺菌、清浄を目的として提供する殺菌用具である。
【選択図】 図1
【解決手段】ヨウ素もしくはヨウ素化合物については元来消毒剤として多用されてたいもので、安全性と殺菌効果については実証済みである。本考案は、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を、含浸または皮膜し乾燥した回転自在のローラーをもってして、従来の使用されている殺菌剤を使用するに適当でない前記課題の対象物などに対する殺菌、清浄を目的として提供する殺菌用具である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雑菌類が付着して不衛生となり、またそれを原因として各種疾病を招くおそれのある昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレール、または移送用コンベアベルトや各種建造物の床、壁、柱、天井、家具や各種乗り物などに付着、発生している雑菌・ダニ類、および人間をはじめとする生物の皮膚や毛髪に付着、生息する雑菌・ダニ類に対して、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を殺菌剤とし、その殺菌剤を含浸または被膜して乾燥させた回転自在のローラーを特徴とする殺菌用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、不特定多数の集客がある駅、多目的ビル、デパート・ショッピングモール、オフィスビルなどに設置されているエスカレータや動く歩道には、必ず安全のためのハンドレールが併設が義務づけされている。しかし、このハンドレールは人々の手などの接触により、汚れとともに雑菌類が付着、繁殖していることから不衛生きわまりなく、現状ではこの安全確保のためのハンドレールを掴んでいるのは子供か老人などの一部だけになってしまっているほどである。
【0003】
このように安全確保のためのハンドレールについて、美観、衛生面からも定期的に点検と洗浄がされているが、主目的は駆動部分とステップ部分のメンテナンスであり、ハンドレールは美観の回復のために洗剤などで洗浄する程度で、これらの雑菌類の殺菌・清浄についての適切な処置方法とはいえなかった。
【0004】
また食材などの移送用に用いられるコンベアベルトなどにおいても、定期的に殺菌剤などによる洗浄やガスによる薫蒸などを行っているが、食材が常時移送されている最中に回転するベルトを殺菌・清浄することは、移送する食材への影響などから適切な方法はなかった。
【0005】
また建造物などの室内においては、こまめに掃除機をかけて埃の除去とともに、空気清浄機やマイナスイオン、オゾン発生器などで雑菌類の繁殖を防ごうとしているが、いずれも機器類が空気を撹拌してしまって、それらの雑菌類をかえって拡散してしまうおそれがあった。このため空気循環型や殺菌効果のあるマイナスイオン発生装置を付けた掃除機などが発売されているが、元来が殺菌を目的としたものではないためにその効果は少なく、またこれらで殺菌効果を高めるために能力を上げることは、臭気をはじめ人体への悪影響が懸念されるために難しかった。
【0006】
また一説には日本人の過半数以上から、毛根に棲息するダニ「デモデスク」が検出され、これらはシミやシワの原因とも言われているが、これを退治するために皮膚に殺菌力のある薬剤を塗布することが出来ないため、もつぱら薬用シャンプーやクリームに頼っているのが実情であった。
【0007】
従来、一般的には雑菌類に対する優れた殺菌効果のある方法として、紫外線照射、金属イオンの接触、オゾンガス噴射、各種殺菌薬剤による噴霧、洗浄などの方法があったが、これらは一定の空間で効果が発揮されるもので、エスカレータや動く歩道などが設置されている開放空間で、また特に短時間で次々と雑菌類が付着されていくハンドレールの殺菌に対しては、殺菌時間、殺菌力の強さ、臭気やさらに人体へ殺菌剤の転移による二次汚染のおそれなどから適当とされる方法ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記の様な実情の解決のためになされたもので、このように特にエスカレータのハンドレールなどでは、作業時間の制約や二次汚染のおそれからほとんどが洗浄作業のみににゆだねていたために、これらの方法では次々と付着していく雑菌類の殺菌・清浄は望めず、短時間で効果をあげて、なおかつ対象物への残留物が無く、安全性の高く、作業の簡便さ、装置の簡素性のある殺菌・清浄方法が求められていた。
【0009】
また建造物内や乗り物類の車内における同様の雑菌類の殺菌・清浄方法も、安全性や臭気を含めて二次汚染のない簡便な方法が求められていた。
【0010】
さらに人体にも棲息している俗に言う「顔ダニ」類の退治についても、洗顔以外でいつでも何処でも簡単に操作できる安全な方法が求められていた。
【0011】
この発明は、このような不特定多数の人が接触することで、雑菌類が頻繁に付着、繁殖するおそれのあるエスカレータのハンドレール類や建造物の床、壁、柱、天井や乗り物の車内さらには生物に付着する雑菌やダニ類を殺菌・退治する要望に応えるためになされたもので、ヨウ素もしくはヨウ素化合のもつ強い殺菌効果と安全性、信頼感、簡便、安価などの要件を兼ね備えた、理想的な殺菌、清浄方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、エスカレータのハンドレールや建造物の内装部分また生物の皮膚や毛髪部分に付着、増殖する雑菌類やダニ類などを殺菌退治するために、回転自在に対象部分に接触することができるローラーに含浸または皮膜した殺菌剤を用いて、安全性が高く、作業が簡便で、装置の簡素性があり十分な殺菌、清浄効果が上げられることを特徴とする殺菌用具を提供する。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、回転自在のローラー外周部に含浸または被膜される殺菌剤はヨウ素もしくはヨウ素化合物を用い、ローラーに含浸または皮膜したあとは乾燥状態にして、エスカレータのハンドレールや建造物の内装部分また生物の皮膚や毛髪部分にローラーが直接回転しながら接触することで、ヨウ素もしくはヨウ素化合物から遊離された殺菌力の強いヨウ素がこれらの対象物に付着、増殖する雑菌類やダニ類などを短時間で殺菌、清浄することで課題を解決する。
【0014】
そして請求項2に記載の発明によれば、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜するローラーは各種金属類、各種合成樹脂類、各種木材類、各種繊維類、各種ゴム類、各種石類を基材として、各種金属類に関しては先に特許認定番号(234567)の方法などにより加工を行うほか、真空含浸、加温浸透、転着、塗装など使用部位と効果に応じる。
【0015】
ヨウ素もしくはヨウ素化合は、古くから消毒剤として広く使用されており、一般細菌の他にO−157型菌や黄色ブドウ球菌、メシチリン耐性菌などの殺菌に効果があることは周知されている。また乾燥したあとは難溶解性のために汗や水などに溶け出るおそれはなく、殺菌のためにこれらの対象物にローラーで接触させても、乾燥状態にあるヨウ素もしくはヨウ素化合が移行して人体に付着するおそれもない。
【0016】
また、万一に人体に付着した場合でもヨウ素もしくはヨウ素化合物は、もともと消毒剤として医薬品として認可されたものであり、大量に摂取しない限りは影響はなく、微量では人体に必須のミネラルであると言われている。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、雑菌類が付着して不衛生となり、またそれを原因として各種疾病を招くおそれのある昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールや各種建造物の床、壁、柱、天井や家具などに付着、発生している雑菌・ダニ類および生物の皮膚や頭皮に付着、生息する雑菌・ダニ類において、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を、含浸または皮膜し乾燥状態にした回転自在のローラーをもって接触させることで殺菌、清浄する方法を特徴とする。
【0018】
この方法によれば、短時間での殺菌・清浄効果をあげることができるばかりでなく、対象物へヨウ素もしくはヨウ素化合物の溶出などによる付着残留物も無く、安全性の高いことを特徴とする殺菌用具として利用できる。
【0019】
【実施例】
以下に本発明の実施例を述べるが、例示は単に本発明の説明のためであり、発明思考の限定を意図するものではない。
【0020】
昇降用エスカレータまたは動く歩道などは、昇降用ステップ側から折り返して、動力により踏み板およびハンドレールを回転させているが、その一部においてヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜させ乾燥状態にあるローラーをハンドレールに密着、接触させることでハンドレールの循環回転に連動して共に回転して、ハンドレールを順次に殺菌・清浄をする。
【0021】
各種建造物の床、壁、柱、天井や家具などに付着、発生している雑菌、ダニ類の殺菌・清浄においては、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜させ乾燥状態にあるローラーを、柄の先に取り付けて回転自在とし、ローラー面を回転してそれらの対象物に密着、接触させて殺菌・清浄をする。
【0022】
生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌、ダニ類の殺菌・清浄においては、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜させ乾燥状態にあるローラーを、小型軽量として回転自在とし、顔や頭部に回転させながら密着、接触させて清浄と退治をする。
【0023】
ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜し乾燥させたローラーの材質は、金属に限らず、樹脂、ゴム、木、石、紙などで、ローラー形状に成型できて回転自在であり、摩耗しないものであれば材質は問わず利用できるが、成型性やカラーリング、コストなどから樹脂が最適である。
【0024】
ヨウ素もしくはヨウ素化合物をローラーの材質に含浸させるには、表層に微細な孔や線条などを穿ち、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を電気泳動法や真空加圧法などにより含浸させたり、樹脂に予め練り込みローラーに成型した後に表層を研磨する方法や、樹脂の表層に転写や電着などで被膜させる方法または樹脂に削孔してヨウ素もしくはヨウ素化合物を埋設する方法などがあるが、各種材質のローラー表層へ含浸、皮膜する方法はそれぞれの材質に応じて自由である。
【0025】
回転自在のローラー外周部に含浸または被膜されるヨウ素もしくはヨウ素化合物は通常は水に1%以上20%程度の溶液とするが、エタノール、ヨウ化カリウム溶液、クロロホルム、四塩化炭素、二硫化炭素などに同程度で溶かすこともできる。またその他の防かび剤などと混合して含浸または被膜しても良い。
【0026】
またこれらのローラー基材のうち、ゴム類を除けばヨウ素もしくはヨウ素化合物が雑菌類、ダニ類に対して殺菌効果を上げるたびに遊離されたイオンは減少してヨウ素の色素が褪色していくために、効果の使用期限が目認されることも特徴である。
【0027】
本発明において殺菌、清浄の対象物は以下のようなものであっても良い。例えば鞄やバックなどに付着してローラー状にあり、手のひらで転がして殺菌、清浄する。冷蔵庫や食器棚などの取っ手、浴室やトイレをはじめとするドアの取っ手、傘の取っ手などローラー形状にして使用に差し支えないもの。
【0028】
またローラーは回転自在が不都合な場合は固定できるものでも良いが、常時接触する位置は移動できるようにする。
【0029】
なお、ローラーの形状は円柱型に限らず例えばハンドレールの形状や使用部位の形状に応じて、円錐型や平型や凹型、三角や四角やその他の多角形のものに含浸または皮膜することができるし、それらを組み合わせて複数設置することですべての面に接触させて殺菌効果が上がるようにする。
【0030】
さらにこれらの各形状のローラーは、対象物にまんべんなく接触できるように複数に分割することもできる。
【0031】
【考案の効果】
本方法によりヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または皮膜し、乾燥状態にある回転自在のローラーをもってした殺菌用具は、短時間における殺菌効果と、付着残留物が無い安全性の高いことを特徴として、従来、一般的に使用されている殺菌剤などを使用するには適当でない対象物に対する新しい殺菌、清浄方法として提供する。
従来では乗客の昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールや移送用のコンベアベルト、また建造物の床、壁、柱、天井や家具や生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌類、ダニ類の殺菌・清浄用には、液、固形、ガスなどの殺菌剤を用いる方法が一般的であったが、これらは安全性、二次汚染、および使用状況などでいろいろな制約があり最適な方法ではないために、洗剤などによる洗浄で対処していることが多かった。
対象物への残留物が無く、安全性の高いヨウ素もしくはヨウ素化合物を回転自在のローラーに含浸または被膜して乾燥状態にし、このローラーを対象物に密着・接触して回転させることで、短時間で安全に雑菌類、ダニ類を殺菌することを特徴とする殺菌用具。
【図面の簡単な説明】
【図1】エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールに接触させ、ハンドレールの循環回転に連動して回転し殺菌・清浄を行うローラーの設置図。
【図2】建造物の床、壁、柱、天井や家具などの殺菌・清浄を行うローラーの全体図。
【図3】生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌類、ダニ類の殺菌・清浄用ローラーの全体図。
【図4】複数分割したローラーの全体図。
【符号の説明】
1.ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または皮膜させたローラー
2.ローラーの支持金具
3.エスカレーターなどのハンドレール
4.ローラーの回転軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、雑菌類が付着して不衛生となり、またそれを原因として各種疾病を招くおそれのある昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレール、または移送用コンベアベルトや各種建造物の床、壁、柱、天井、家具や各種乗り物などに付着、発生している雑菌・ダニ類、および人間をはじめとする生物の皮膚や毛髪に付着、生息する雑菌・ダニ類に対して、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を殺菌剤とし、その殺菌剤を含浸または被膜して乾燥させた回転自在のローラーを特徴とする殺菌用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、不特定多数の集客がある駅、多目的ビル、デパート・ショッピングモール、オフィスビルなどに設置されているエスカレータや動く歩道には、必ず安全のためのハンドレールが併設が義務づけされている。しかし、このハンドレールは人々の手などの接触により、汚れとともに雑菌類が付着、繁殖していることから不衛生きわまりなく、現状ではこの安全確保のためのハンドレールを掴んでいるのは子供か老人などの一部だけになってしまっているほどである。
【0003】
このように安全確保のためのハンドレールについて、美観、衛生面からも定期的に点検と洗浄がされているが、主目的は駆動部分とステップ部分のメンテナンスであり、ハンドレールは美観の回復のために洗剤などで洗浄する程度で、これらの雑菌類の殺菌・清浄についての適切な処置方法とはいえなかった。
【0004】
また食材などの移送用に用いられるコンベアベルトなどにおいても、定期的に殺菌剤などによる洗浄やガスによる薫蒸などを行っているが、食材が常時移送されている最中に回転するベルトを殺菌・清浄することは、移送する食材への影響などから適切な方法はなかった。
【0005】
また建造物などの室内においては、こまめに掃除機をかけて埃の除去とともに、空気清浄機やマイナスイオン、オゾン発生器などで雑菌類の繁殖を防ごうとしているが、いずれも機器類が空気を撹拌してしまって、それらの雑菌類をかえって拡散してしまうおそれがあった。このため空気循環型や殺菌効果のあるマイナスイオン発生装置を付けた掃除機などが発売されているが、元来が殺菌を目的としたものではないためにその効果は少なく、またこれらで殺菌効果を高めるために能力を上げることは、臭気をはじめ人体への悪影響が懸念されるために難しかった。
【0006】
また一説には日本人の過半数以上から、毛根に棲息するダニ「デモデスク」が検出され、これらはシミやシワの原因とも言われているが、これを退治するために皮膚に殺菌力のある薬剤を塗布することが出来ないため、もつぱら薬用シャンプーやクリームに頼っているのが実情であった。
【0007】
従来、一般的には雑菌類に対する優れた殺菌効果のある方法として、紫外線照射、金属イオンの接触、オゾンガス噴射、各種殺菌薬剤による噴霧、洗浄などの方法があったが、これらは一定の空間で効果が発揮されるもので、エスカレータや動く歩道などが設置されている開放空間で、また特に短時間で次々と雑菌類が付着されていくハンドレールの殺菌に対しては、殺菌時間、殺菌力の強さ、臭気やさらに人体へ殺菌剤の転移による二次汚染のおそれなどから適当とされる方法ではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、前記の様な実情の解決のためになされたもので、このように特にエスカレータのハンドレールなどでは、作業時間の制約や二次汚染のおそれからほとんどが洗浄作業のみににゆだねていたために、これらの方法では次々と付着していく雑菌類の殺菌・清浄は望めず、短時間で効果をあげて、なおかつ対象物への残留物が無く、安全性の高く、作業の簡便さ、装置の簡素性のある殺菌・清浄方法が求められていた。
【0009】
また建造物内や乗り物類の車内における同様の雑菌類の殺菌・清浄方法も、安全性や臭気を含めて二次汚染のない簡便な方法が求められていた。
【0010】
さらに人体にも棲息している俗に言う「顔ダニ」類の退治についても、洗顔以外でいつでも何処でも簡単に操作できる安全な方法が求められていた。
【0011】
この発明は、このような不特定多数の人が接触することで、雑菌類が頻繁に付着、繁殖するおそれのあるエスカレータのハンドレール類や建造物の床、壁、柱、天井や乗り物の車内さらには生物に付着する雑菌やダニ類を殺菌・退治する要望に応えるためになされたもので、ヨウ素もしくはヨウ素化合のもつ強い殺菌効果と安全性、信頼感、簡便、安価などの要件を兼ね備えた、理想的な殺菌、清浄方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、エスカレータのハンドレールや建造物の内装部分また生物の皮膚や毛髪部分に付着、増殖する雑菌類やダニ類などを殺菌退治するために、回転自在に対象部分に接触することができるローラーに含浸または皮膜した殺菌剤を用いて、安全性が高く、作業が簡便で、装置の簡素性があり十分な殺菌、清浄効果が上げられることを特徴とする殺菌用具を提供する。
【0013】
請求項1に記載の発明によれば、回転自在のローラー外周部に含浸または被膜される殺菌剤はヨウ素もしくはヨウ素化合物を用い、ローラーに含浸または皮膜したあとは乾燥状態にして、エスカレータのハンドレールや建造物の内装部分また生物の皮膚や毛髪部分にローラーが直接回転しながら接触することで、ヨウ素もしくはヨウ素化合物から遊離された殺菌力の強いヨウ素がこれらの対象物に付着、増殖する雑菌類やダニ類などを短時間で殺菌、清浄することで課題を解決する。
【0014】
そして請求項2に記載の発明によれば、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜するローラーは各種金属類、各種合成樹脂類、各種木材類、各種繊維類、各種ゴム類、各種石類を基材として、各種金属類に関しては先に特許認定番号(234567)の方法などにより加工を行うほか、真空含浸、加温浸透、転着、塗装など使用部位と効果に応じる。
【0015】
ヨウ素もしくはヨウ素化合は、古くから消毒剤として広く使用されており、一般細菌の他にO−157型菌や黄色ブドウ球菌、メシチリン耐性菌などの殺菌に効果があることは周知されている。また乾燥したあとは難溶解性のために汗や水などに溶け出るおそれはなく、殺菌のためにこれらの対象物にローラーで接触させても、乾燥状態にあるヨウ素もしくはヨウ素化合が移行して人体に付着するおそれもない。
【0016】
また、万一に人体に付着した場合でもヨウ素もしくはヨウ素化合物は、もともと消毒剤として医薬品として認可されたものであり、大量に摂取しない限りは影響はなく、微量では人体に必須のミネラルであると言われている。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、雑菌類が付着して不衛生となり、またそれを原因として各種疾病を招くおそれのある昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールや各種建造物の床、壁、柱、天井や家具などに付着、発生している雑菌・ダニ類および生物の皮膚や頭皮に付着、生息する雑菌・ダニ類において、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を、含浸または皮膜し乾燥状態にした回転自在のローラーをもって接触させることで殺菌、清浄する方法を特徴とする。
【0018】
この方法によれば、短時間での殺菌・清浄効果をあげることができるばかりでなく、対象物へヨウ素もしくはヨウ素化合物の溶出などによる付着残留物も無く、安全性の高いことを特徴とする殺菌用具として利用できる。
【0019】
【実施例】
以下に本発明の実施例を述べるが、例示は単に本発明の説明のためであり、発明思考の限定を意図するものではない。
【0020】
昇降用エスカレータまたは動く歩道などは、昇降用ステップ側から折り返して、動力により踏み板およびハンドレールを回転させているが、その一部においてヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜させ乾燥状態にあるローラーをハンドレールに密着、接触させることでハンドレールの循環回転に連動して共に回転して、ハンドレールを順次に殺菌・清浄をする。
【0021】
各種建造物の床、壁、柱、天井や家具などに付着、発生している雑菌、ダニ類の殺菌・清浄においては、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜させ乾燥状態にあるローラーを、柄の先に取り付けて回転自在とし、ローラー面を回転してそれらの対象物に密着、接触させて殺菌・清浄をする。
【0022】
生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌、ダニ類の殺菌・清浄においては、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜させ乾燥状態にあるローラーを、小型軽量として回転自在とし、顔や頭部に回転させながら密着、接触させて清浄と退治をする。
【0023】
ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜し乾燥させたローラーの材質は、金属に限らず、樹脂、ゴム、木、石、紙などで、ローラー形状に成型できて回転自在であり、摩耗しないものであれば材質は問わず利用できるが、成型性やカラーリング、コストなどから樹脂が最適である。
【0024】
ヨウ素もしくはヨウ素化合物をローラーの材質に含浸させるには、表層に微細な孔や線条などを穿ち、ヨウ素もしくはヨウ素化合物を電気泳動法や真空加圧法などにより含浸させたり、樹脂に予め練り込みローラーに成型した後に表層を研磨する方法や、樹脂の表層に転写や電着などで被膜させる方法または樹脂に削孔してヨウ素もしくはヨウ素化合物を埋設する方法などがあるが、各種材質のローラー表層へ含浸、皮膜する方法はそれぞれの材質に応じて自由である。
【0025】
回転自在のローラー外周部に含浸または被膜されるヨウ素もしくはヨウ素化合物は通常は水に1%以上20%程度の溶液とするが、エタノール、ヨウ化カリウム溶液、クロロホルム、四塩化炭素、二硫化炭素などに同程度で溶かすこともできる。またその他の防かび剤などと混合して含浸または被膜しても良い。
【0026】
またこれらのローラー基材のうち、ゴム類を除けばヨウ素もしくはヨウ素化合物が雑菌類、ダニ類に対して殺菌効果を上げるたびに遊離されたイオンは減少してヨウ素の色素が褪色していくために、効果の使用期限が目認されることも特徴である。
【0027】
本発明において殺菌、清浄の対象物は以下のようなものであっても良い。例えば鞄やバックなどに付着してローラー状にあり、手のひらで転がして殺菌、清浄する。冷蔵庫や食器棚などの取っ手、浴室やトイレをはじめとするドアの取っ手、傘の取っ手などローラー形状にして使用に差し支えないもの。
【0028】
またローラーは回転自在が不都合な場合は固定できるものでも良いが、常時接触する位置は移動できるようにする。
【0029】
なお、ローラーの形状は円柱型に限らず例えばハンドレールの形状や使用部位の形状に応じて、円錐型や平型や凹型、三角や四角やその他の多角形のものに含浸または皮膜することができるし、それらを組み合わせて複数設置することですべての面に接触させて殺菌効果が上がるようにする。
【0030】
さらにこれらの各形状のローラーは、対象物にまんべんなく接触できるように複数に分割することもできる。
【0031】
【考案の効果】
本方法によりヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または皮膜し、乾燥状態にある回転自在のローラーをもってした殺菌用具は、短時間における殺菌効果と、付着残留物が無い安全性の高いことを特徴として、従来、一般的に使用されている殺菌剤などを使用するには適当でない対象物に対する新しい殺菌、清浄方法として提供する。
従来では乗客の昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールや移送用のコンベアベルト、また建造物の床、壁、柱、天井や家具や生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌類、ダニ類の殺菌・清浄用には、液、固形、ガスなどの殺菌剤を用いる方法が一般的であったが、これらは安全性、二次汚染、および使用状況などでいろいろな制約があり最適な方法ではないために、洗剤などによる洗浄で対処していることが多かった。
対象物への残留物が無く、安全性の高いヨウ素もしくはヨウ素化合物を回転自在のローラーに含浸または被膜して乾燥状態にし、このローラーを対象物に密着・接触して回転させることで、短時間で安全に雑菌類、ダニ類を殺菌することを特徴とする殺菌用具。
【図面の簡単な説明】
【図1】エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールに接触させ、ハンドレールの循環回転に連動して回転し殺菌・清浄を行うローラーの設置図。
【図2】建造物の床、壁、柱、天井や家具などの殺菌・清浄を行うローラーの全体図。
【図3】生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌類、ダニ類の殺菌・清浄用ローラーの全体図。
【図4】複数分割したローラーの全体図。
【符号の説明】
1.ヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または皮膜させたローラー
2.ローラーの支持金具
3.エスカレーターなどのハンドレール
4.ローラーの回転軸
Claims (5)
- 各種雑菌類を殺菌する方法において、回転自在のローラーにヨウ素もしくはヨウ素化合物を含浸または被膜して乾燥させ、このローラーを対象物に密着、接触させて殺菌することを特徴とした殺菌用具。
- 請求項1のローラーは、各種金属類、各種合成樹脂類、各種木材類、各種繊維類、各種ゴム類、各種石類、各種紙類など、回転自在なローラー形状をなしえる基材を用いることを特徴とした殺菌用具。
- 請求項1および2のローラーは、乗客の昇降用エスカレータまたは動く歩道などのハンドレールまたは移送用コンベアベルトに付着している雑菌類の殺菌・清浄を対象とした殺菌用具。
- 請求項1および2のローラーは、建造物の床、壁、柱、天井や家具などに付着、発生している雑菌、ダニ類の殺菌・清浄用として用いる清掃用具を対象とした殺菌用具。
- 請求項1および2のローラーは、生物の皮膚や頭皮に付着・生息する雑菌類、ダニ類の殺菌・清浄用に用いる用具を対象とした殺菌用具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002315047A JP2004113729A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 殺菌用具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002315047A JP2004113729A (ja) | 2002-09-25 | 2002-09-25 | 殺菌用具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2002-09-25 JP JP2002315047A patent/JP2004113729A/ja active Pending
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