JP2004111142A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料ガスが、燃料電池から排出される水を回収する水回収タンクから排出されたとしても、この燃料ガスのシステム外部への排出を防止する。
【解決手段】燃料電池1の燃料極から排出される水を回収する燃料系水回収タンク19を設けるとともに、燃料電池1の空気極から排出される水を回収する空気系水回収タンク13を設ける。空気系水回収タンク13の下流側には、燃料系水回収タンク19から排出される燃料ガスを空気とともに燃焼させる燃焼器35を設ける。コントローラ7が、燃料系水回収タンク19内の水を排出すると判断したときに、燃料系水排出バルブ23を開弁して、回収水を排出する。
【選択図】 図1
【解決手段】燃料電池1の燃料極から排出される水を回収する燃料系水回収タンク19を設けるとともに、燃料電池1の空気極から排出される水を回収する空気系水回収タンク13を設ける。空気系水回収タンク13の下流側には、燃料系水回収タンク19から排出される燃料ガスを空気とともに燃焼させる燃焼器35を設ける。コントローラ7が、燃料系水回収タンク19内の水を排出すると判断したときに、燃料系水排出バルブ23を開弁して、回収水を排出する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池の燃料極から排出される水を回収する水回収タンクを備えた燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池の電解質として広く用いられている固体高分子膜にイオンの透過性を持たせるためには、固体高分子膜を適度に加湿しておく必要がある。そのため、燃料ガスと、酸化剤ガスとして用いる空気は、適度に加湿した状態で燃料電池に供給する。また、燃料電池では水素と酸素の電気化学反応で水が生成される。その結果燃料電池から排出されるガスは多量の水分を含む。
【0003】
このため従来では、燃料電池の排出ガス流路内に、生成された水を回収するための水回収タンクを設け、この水回収タンク内の水を、高位の所定水位となった場合に系外に排出し、低位の所定水位となった場合に排出を停止するように構成したものが、特許文献1に記載されている。ここで、水回収タンク内の水を完全に抜ききってしまわないのは、燃料ガスが水の排出口から系外に排出されるのを防止するためである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−124290号公報
【0005】
また、上記した従来技術では、水回収タンク内の低位の所定水位の検出が正確にできないという問題に対し、水回収タンク内の水の排出を、水排出開始から所定時間で停止するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来技術の燃料電池システムを、車両などの移動体に適用した場合、燃料電池システム自体が揺れて水回収タンク内の水面が上下して正確な水位が計測できない場合がある。
【0007】
このような場合に、本来は排水要求水位に達していないにも拘わらず、誤検出により排水要求をすると、この時点から所定時間排水してしまうことになるため、水回収タンク内の水が完全に排水され、燃料ガスが外部へ排出されてしまう恐れがある。
【0008】
そこで、この発明は、燃料ガスが、燃料電池から排出される水を回収する水回収タンクから排出されたとしても、この燃料ガスのシステム外部への排出を防止することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、燃料電池の燃料極出口から排出される水を回収する燃料系水回収タンクと、この燃料系水回収タンク内の回収水の排出を行うか否かを判断する燃料系水排出判断手段と、前記燃料系水回収タンクの燃料系水排出口の下流に設けられ、燃料系水排出口から排出される燃料を前記燃料電池の酸化剤極出口から排出される酸化剤とともに燃焼させる燃焼器と、前記燃料系水排出口と前記燃焼器との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出流路開閉手段とをそれぞれ設け、前記燃料系水排出判断手段が、回収水を排出すると判断したときに、前記燃料系水排出流路開閉手段を開放する構成としてある。
【0010】
【発明の効果】
この発明によれば、燃料系水回収タンクの燃料系水排出口から排出される燃料を、燃料電池の酸化剤極出口から排出される酸化剤とともに燃焼させる燃焼器を設け、燃料系水回収タンク内の回収水を排出する場合は、燃料系水回収タンクの燃料系水排出口と燃焼器との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出流路開閉手段を開放する構成としたため、燃料ガスが燃料系水回収タンクから排出されたとしても、この燃料ガスは、その下流に設けてある燃焼器で燃焼されてから排出され、燃料ガスがそのまま外部へ排出される恐れはなくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0012】
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図で、この燃料電池システムは、例えば移動体として車両に適用する。
【0013】
1が燃料電池である。第1の実施形態では、酸化剤として空気を、燃料ガスとして水素を使用するものとして記述するが、これに限定されるものではない。
【0014】
3は燃料ガス調圧弁であり、燃料圧力検出手段としての圧力センサ5の検出値に応じて、コントローラ7で算出した開度に調整される。圧力センサ5は、燃料電池1の燃料極入口1aに接続した燃料ガス流路9に設けてある。
【0015】
11は加湿器であり、流入してきた水素を加湿する機能を有している。加湿器11における水源は、例えば空気系水回収タンク13の排水を利用するなどシステム内で循環させてもよい。空気系水回収タンク13は、燃料電池1の酸化剤極出口としての空気極出口1bに接続してある空気排出流路15内の凝縮水を回収する酸化剤系水回収タンクであり、第2水回収タンクを構成している。なお、前記した加湿器11における水源は、燃料電池システムが定置用であれば、水道水を処理して使用してもよい。
【0016】
17はイジェクタであり、燃料電池1の燃料極出口1cから流出する未利用の燃料ガスを、再度燃料電池1へ供給するポンプの機能を有している。
【0017】
19が燃料系水回収タンクで、燃料極出口1cに燃料ガス配管21を介して接続してあり、燃料ガス系内の凝縮水を捕集する。この燃料系水回収タンク19は、その機能のために、燃料ガス系における上下高さ方向で最下位置に配置することが望ましい。
【0018】
燃料系水回収タンク19で捕集した水を排出する場合は、燃料系水排出流路開閉手段としての燃料系水排出バルブ23を開弁する。燃料系水排出バルブ23を開弁すると、燃料系水回収タンク19内の水は、オリフィス25,燃料系水排出バルブ23を通って、燃料系水排出流路としての燃料系水排出配管29に排出される。
【0019】
上記したオリフィス25は、燃料系水回収タンク19の燃料系水排出口を構成しており、その流路断面積は、その下流の燃料系水排出配管29の流路断面積より小さくしてある。
【0020】
燃料系水排出配管29は、その下流側の端部を前記した空気排出通路15の下流側の端部と接続してあり、この接続部31からさらに合流配管33を介して前記した空気系水回収タンク13に接続してある。このため、燃料系水排出配管29に排出された水は、空気系水回収タンク13で回収し、同時に燃料系内ガスが排出された場合は、その下流側に接続してある燃焼器35で、排出された燃料系内ガスを空気と反応させて不燃性の無害なガスとして大気に放出する。
【0021】
また、空気系水回収タンク13で回収した水は、空気系水回収タンク13下部の空気系水排出口13aに設けた酸化剤系水排出流路開閉手段としての空気系水排出バルブ37を開弁することで外部に排出する。この空気系水排出バルブ37および前記した燃料系水排出バルブ23は、コントローラ7が開閉制御する。
【0022】
39および41は、燃料系水回収タンク19内の温度および空気系水回収タンク13内の温度をそれぞれを検出する温度計であり、その計測値をコントローラ7へ出力する。
【0023】
43は車両におけるアクセルセンサであり、そのふみ代すなわち運転者の負荷要求をコントローラ7へ入力する。
【0024】
次に、コントローラ7で演算する制御について説明する。
【0025】
図2は、第1の実施形態における制御ブロック図である。コントローラ7は、燃料系水排出判断手段7aと、燃料系ガス排出判断手段7bと、酸化剤系水排出手段としての空気系水排出判断手段7cを含んでおり、これら各判断手段7a,7b,7cによる制御は互いに並行して実行し、許可が下りれば対応したバルブ23,37の開弁指令を出す。
【0026】
ただし、燃料系水排出判断手段7aもしくは燃料系ガス排出判断手段7bによって、燃料系水排出バルブ23が開弁されている場合もしくは閉弁していたとしても閉弁してから所定時間は、空気系水排出バルブ37の開弁が要求されていても開弁を許可しない。
【0027】
次に、上記した各判断手段7a,7b,7cでの詳細な制御フローについて説明する。
【0028】
図3は、燃料系水排出判断手段7aの判断動作を示すフローチャートである。
【0029】
まず、燃料系水排出フラグFFWおよび燃料系ガス排出フラグFFGを読み込む(ステップS11)。ここで、燃料系水排出フラグFFWが1の場合は燃料系水排出が許可されている状態であり、0の場合は不許可の状態である。また、燃料系ガス排出フラグFFGが1の場合は、燃料系ガス排出が許可されている状態であり、0の場合は不許可の状態である。
【0030】
次に、燃料系ガス排出が許可されているか否か判定する(ステップS12)。許可されている場合(FFG=1)には、燃料系の水排出は、後述する燃料系ガス排出判断手段7bが実行するため、本フローで使用する後述の変数SWFと、燃料系水排出フラグFFWを0として(ステップS13)本フローを中止する。
【0031】
上記したステップS12で、燃料系ガス排出が不許可の場合(FFG=0)は、燃料系水排出が許可されているか否かを判定し(ステップS14)、許可されていなければ(FFW=0)、温度計39が計測した燃料系温度TFと、アクセルセンサ43に対応する燃料電池1の運転負荷Wとを読み込む(ステップS15)。
【0032】
続いて、上記した燃料系温度TFと運転負荷Wとに基づいて、凝縮水捕集量WFを求める(ステップS16)。そして、この求めた凝縮水捕集量WFから、現状の燃料系水回収タンク19に溜まっている水量SWFを次式(1)で演算する(ステップS17)。
【0033】
SWF=SWF+WF・・・(1)
すなわち、上記したステップS16では、単位時間あたりの水増加率を燃料系温度TFと運転負荷Wの関数として求め、ステップS17でそれを積算した形となる。
【0034】
なお、ステップS16に示したように、燃料系温度TFが低いほど、また運転負荷Wが高いほど、凝縮水捕集量WFが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0035】
次に、前記算出した水量SWFが、所定値SLSWFを超えているか否かを判定し(ステップS18)、超えていなければ本フローを終了し、超えていれば圧力センサ5の出力より燃料系の圧力を読み込み、その結果をPFOLDへ代入する(ステップS19)。
【0036】
続いて、次回の積算のために、上記算出した水量SWFをゼロにリセットし、燃料系水排出フラグFFWを1として、燃料系水排出を許可するとともに、燃料系水排出バルブ23を開弁して本フローを終了する(ステップS20)。
【0037】
前記したステップS14で、すでに燃料系水排出が許可されていれば(FFW=1)、圧力センサ5の出力より、燃料系圧力を読み込んで、その値をPFNEWへ代入する(ステップ21)。
【0038】
その後、燃料系圧力変化率DFPを次式(2)により算出する。
【0039】
DFP=(PFNEW−PFOLD)/DT・・・(2)
ここでDTは、本フローの制御周期であり、一定周期であればDTは定数でかまわないが、実行周期が変化する場合は、前回本フローを実施してから今回の実行までのインターバルを使用する。
【0040】
この算出結果を用いて、燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下したかを判定する(ステップS23)。ここで、燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下した場合、つまり燃料系圧力が急落した場合には、上記式(2)は絶対値の大きい負の値となるはずである。
【0041】
燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下していないと判断した場合は、PFOLDに前記PFNEWの値を代入して(ステップS24)本フローを終了する。一方、所定値を超えて低下したと判断した場合は、排水が終了したと判断して、燃料系排水フラグFFWを0として燃料系水排出バルブ23を閉弁し(ステップS25)、本フローを終了する。
【0042】
本フローの実行により、排水時期,排水完了時期の判断が的確となり、燃料電池システムは良好に運転可能となる。
【0043】
なお、上記した燃料系水排出時期の判断は、運転負荷Wと燃料系温度TFとのいずれか一方に基づき行ってもよく、また燃料系水排出バルブ23を前回閉弁してからの経過時間に基づき行うことで、より簡略化した制御とすることができる。
【0044】
次に、図4のフローチャートを参照して燃料系ガス排出判断手段7bの判断動作を説明する。
【0045】
まず、燃料系ガス排出フラグFFGを読み込む(ステップS31)。このフラグFFGは、1の場合が燃料系ガス排出が許可されている状態であり、0の場合が不許可の状態である。
【0046】
次に、燃料系ガス排出が許可されているか否かを判定し(ステップS32)、許可されていなければ(FFG=0)、アクセルセンサ43に対応する運転負荷Wを読み込み(ステップS33)、この運転負荷Wに対応する現状の燃料系に混入している不純物の混合率NRを求める(ステップS34)。
【0047】
そして、この求めた不純物混合率NRから、不純物の濃度指標NCを次式(3)で演算する(ステップS35)。
【0048】
NC=NC+NR・・・(3)
すなわち、上記ステップS34では、単位時間あたりの不純物増加率を運転負荷Wの関数として求め、ステップS35でそれを積算した形となる。
【0049】
なお、ステップS34に示したように、運転負荷Wが高いほど、不純物混入率NRが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0050】
次に、前記算出した不純物の濃度指標NCが、所定値SLNCを超えているか否かを判定し(ステップS36)、超えていなければ本フローを終了し、超えていれば圧力センサ5の出力より燃料系の圧力を読み込み、その結果をPFOLDへ代入する(ステップS37)。
【0051】
続いて、次回の積算のために、上記算出した不純物の濃度指標NCをゼロにリセットし、燃料系ガス排出フラグFFGを1として、燃料系ガス排出を許可するとともに、燃料系水排出バルブ23を開弁して本フローを終了する(ステップS38)。
【0052】
前記したステップS32で、すでに燃料系ガス排出が許可されていれば(FFG=1)、燃料系ガス排出中フラグFFG2が1(燃料系ガスが排出されている)か0(まだ燃料系ガスは排出されていない)かを判定し(ステップS39)、0の場合は、次のステップS40へ進む。
【0053】
このステップS40〜S43は、前記図3におけるステップS21〜S24と同一であるため説明を省略する。
【0054】
上記ステップS42で、燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下し、排水が終了したと判断した場合は、燃料系ガスの排出が開始したと判断し、燃料系ガス排出中フラグFFG2を1とするとともに、燃料系ガス排出時間計測タイマTMFGを−DTとする。ここでDTは前記式(2)のDTと同じ意味であるため説明を省略する。
【0055】
前記ステップS39で、燃料系ガス排出中フラグFFG2が、すでに1の場合は、上記したS40〜S44を省略して次のステップS45から実行する。
【0056】
次のステップS45では、燃料系ガス排出時間計測タイマTMFGに、説明済のDTを加え、その演算結果が所定時間SLTMFGを超えているか否かを判定し(ステップS46)、超えていなければこのまま本フローを終了する。超えていれば、燃料系のガスの排出が終了したと判断し、FFGおよびFFG2を0として、燃料系ガス排出時間計測タイマTMFGも、次回の使用のために0にリセットし、燃料系水排出バルブ23を閉弁する(ステップS47)。
【0057】
以上のフローを実行することで、燃料系のガス排出が的確に実行できる。
【0058】
なお、上記した燃料系ガスの排出時期の判断は、燃料系水排出バルブ23を前回閉弁してからの経過時間、あるいは燃料電池1の電圧に基づき行うことで、より簡略化した制御とすることができる。
【0059】
次に、図5のフローチャートを参照して空気系水排出判断手段7cの判断動作を説明する。
【0060】
まず、空気系水排出フラグFAWを読み込む(ステップS51)。このフラグFAWは、1の場合が空気系水排出が許可されている状態であり、0の場合が不許可の状態である。
【0061】
次に、空気系水排出が許可されているか否かを判定し(ステップS52)、許可されていなければ(FAW=0)、温度計41で計測した空気系温度TAと、アクセルセンサ43に対応する運転負荷Wとを読み込む(ステップS53)。
【0062】
続いて、上記した空気系温度TAと運転負荷Wとに基づいて、凝縮水捕集量WAを求める(ステップS54)。そして、この求めた凝縮水捕集量WAから、現状の空気系水回収タンク13に溜まっている水量SWAを次式(4)で演算する(ステップS55)。
【0063】
SWA=SWA+WA・・・(4)
すなわち、上記したステップS54では、単位時間あたりの水増加率を空気系温度TAと運転負荷Wの関数として求め、ステップS55でそれを積算した形となる。
【0064】
なお、ステップS54に示したように、空気系温度TAが低いほど、また運転負荷Wが高いほど、凝縮水捕集量WAが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0065】
次に、前記算出した水量SWAが、所定値SLSWAを超えているか否かを判定し(ステップS56)、超えていなければ本フローを終了し、超えていれば空気系ガス排出時間計測タイマTMAWを−DTとし、空気系水排出フラグFAWを1として空気系水の排出を許可し、さらに次回のWA積算のために水量SWAをゼロにリセットする(ステップS57)。ここでDTは、前記した式(2)のDTと同じ意味であるため説明を省略する。
【0066】
続いて、燃料系水排出フラグFFWもしくは燃料系ガス排出フラグFFGが1、すなわち燃料系水排出バルブ23が開いているか、あるいは、たとえ閉じていたとしても閉じてからの経過時間が所定時間を経過していないか否かを判定する(ステップS58)。
【0067】
ここで、燃料系水排出バルブ23が開いているか、あるいは、たとえ閉じていたとしても閉じてからの経過時間が所定時間を経過していない場合には、空気系水排出バルブ37を閉弁する(ステップS61)。逆の場合、すなわち燃料系水排出バルブ23が閉じてから所定時間を経過している場合には、空気系水排出バルブ37を開弁し(ステップS59)、空気系ガス排出時間計測タイマTMAWをDT分進める(ステップS60)。
【0068】
ここで、燃料系水排出バルブ23が開弁しているもしくは閉弁していたとしても閉弁から所定時間経過していない場合は、空気系水回収タンク13付近に、燃料ガスが混流してきている可能性がある。このため上記したステップS58〜S61では、たとえ空気系凝縮水タンク13内の水が所定水位を超えていたとしても、燃料系ガスをシステム外へ排出しないように空気系水排出バルブ37を閉弁している。また、燃料系水排出バルブ23の閉弁中は空気系ガス排出時間計測タイマTMAWは進まないため、水排出が不完全となることもない。
【0069】
次に、空気系ガス排出時間計測タイマTMAWが、所定時間SLTMAWを超えているか否かを判定し(ステップS62)、超えていなければこのままフローを終了する。逆に超えていれば、空気系水回収タンク13内の水の排出が終了したと判断し、空気系水排出フラグFAWを0として、空気系水排出バルブ37を閉弁する(ステップS63)。
【0070】
以上の各フローを実行することで、水回収タンクに水位センサを設けることなく、燃料系および空気系の水をシステム外へ排出することが可能となり、かつ燃料系水排出バルブ23を、燃料系のガスおよび水の排出に共用できるため、コスト的にもレイアウト的にも優れたシステムを構築することができる。
【0071】
また、燃料系水回収タンク19をより大きくした場合には、レイアウト的には不利になるが、燃料系水の排出は燃料系水排出判断手段7aではなく、燃料系ガス排出判断手段7bで行われることになる。そうすると、燃料系水の排出のために燃料ガスを排出してしまうことがなくなり、必ず排出しなければならないガスで燃料系水を押し出すことが可能となるためシステム効率が向上する。
【0072】
さらに、燃料系水回収タンク19内の水量SWFの判断値である所定値SLSWFを、可能な限り小さい値とすることで、燃料系水回収タンク19内に存在する水を減らすことが可能となる。これはシステム効率的には好ましくないが、緊急の燃料系ガス排出要求に対しては燃料系水回収タンク19内の水が少ないほうが有利であり、燃料電池1の発電を常に良好な状態に保つことが可能となる。
【0073】
上記した第1の実施形態においては、燃料系水回収タンク19の燃料系水排出口(オリフィス25)から排出される燃料を、燃料電池1の空気極出口1bから排出される空気とともに燃焼させる燃焼器35を設け、回収水排出をする場合は、オリフィス25と燃焼器35との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出バルブ23を開弁する構成としたため、燃料ガスが燃料系水回収タンク19から排出されたとしても、その下流に設けてある燃焼器35で燃焼されてから排出されるため、燃料ガスがそのまま外部へ排出される恐れはなくなる。
【0074】
また、燃料ガスの外部放出防止という観点からは、燃料系水回収タンク19の水位管理を厳密にする必要がないので、水位センサがなくても水の排出が可能となるため、コスト的にもレイアウト的にも良好なシステムを構築できる。
【0075】
また、燃焼器35と燃料系水排出バルブ23との間に、水を回収する空気系水回収タンク13を設ける構成としたため、燃料系水回収タンク19から排出された水が燃焼器35へ流入することを防止でき、排出された水によって燃焼器35の温度が低下して排出ガスが燃焼しないという問題を回避することができる。
【0076】
なお、空気系水回収タンク13は、空気系の水を回収するために必要なもので、これに上記の役目を兼ねさせることで、燃焼器35への水流入防止のためだけに別途タンクを設ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利である。
【0077】
また、燃料系水排出バルブ23が開弁している場合、もしくは閉弁してから所定時間以内は、回収水の空気系水回収タンク13外への排出が要求されていても、空気系水排出バルブ37を開弁しない構成としたため、空気系水排出口13aより燃料ガスが外部へ排出されることがなくなる。
【0078】
また、燃料系水排出バルブ23開弁後の燃料系圧力が、所定値を超えて低下して急落したときに、回収水の燃料系水回収タンク19外への排出が完了したと判断する構成としているので、通常のガス圧制御に用いる圧力センサ5を流用して水の排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利である。
【0079】
また、オリフィス25により燃料系水排出口の流路断面積を、その下流の流路断面積よりも小さくしたため、燃料系の圧力低下を明確にすることが可能となり、水の排出完了の判断を確実に行うことができる。
【0080】
また、燃料系水排出判断手段7aは、燃料電池1の運転負荷Wと、燃料系温度TFと、燃料系水排出バルブ19を前回閉弁してからの経過時間との少なくともいずれかに基づき行う構成としたため、水位センサを設置しなくても、水の排出時期を判断することができる。
【0081】
また、燃料系内ガスを燃料系外に排出する場合も、燃料系水排出バルブ23を開弁する構成としたため、別途弁を設けることなく燃料系のガスを排出できる。
【0082】
また、燃料系ガスが大気に放出される前に必ず燃焼器35を通過するため、燃料ガスがそのまま外部へ放出されることはなく、環境に対して良好なシステムを構築することが可能となる。
【0083】
また、燃料系水排出バルブ23開弁後の燃料系圧力が、所定値を超えて低下(急落)した時点からの経過時間に基づいて、燃料系内ガスの燃料系外への排出完了判断に使用する構成としているので、通常のガス圧制御に用いる圧力センサ5を流用して燃料ガス排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利となる。
【0084】
また、燃料系内ガスの燃料系外への排出判断は、燃料電池1の運転負荷と、燃料系水排出バルブ23を前回閉弁してからの経過時間と、燃料電池1の電圧との少なくともいずれか一つに基づき行うため、的確なタイミングで燃料系内ガスの排出を実行することができる。
【0085】
図6は、この発明の第2の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図で、この実施形態は、燃料系水の排出完了判断に、燃料ガス流量計を用いる例である。制御ブロック図および空気系水排出判断手段の制御動作は、前記図2に示した第1の実施形態と共通である。なお、図6においては、前記図1と同じ構成要素には同じ番号を付してある。第1の実施形態と異なる部分は、圧力センサ3が不要になることと、燃料ガス流量計45が追加になったことである。
【0086】
次に、各判断手段7a,7bでの詳細な制御フローについて説明する。
【0087】
図7は、燃料系水排出判断手段7aの判断動作を示すフローチャートである。
【0088】
ここで、ステップS111〜S118,S119およびS124は、前記第1の実施形態における図3のステップS11〜S18,S20およびS25と同じであるため、説明を省略する。
【0089】
前記図3のステップS14と同様のステップS114で、燃料系水排出が許可されている場合(FFW=1)には、燃料電池1の運転負荷Wと、燃料ガス流量計45の計測値に応じて得られる燃料ガス流量Qfとを読み込む(ステップS120)。そして、この読み込んだ運転負荷Wに対応した、燃料電池1が消費する燃料ガス消費量Qsを算出する(ステップS121)。
【0090】
なお、上記ステップS121に示したように、運転負荷Wが高いほど、燃料ガス消費量Qsが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0091】
次に、燃料電池1以外が消費している燃料ガスの流量すなわち排出燃料ガス流量OVQを次式(5)で求める(ステップS122)。
【0092】
OVQ=Qf−Qs・・・(5)
そして、この求めた値OVQが所定値SLOVQを超えているか否かを判定し(ステップS123)、超えていれば、燃料系水の排出が終わったとして、燃料系水排出フラグFFWを0とし、燃料系水排出バルブ23を閉じて(ステップS124)本フローを終了する。逆に、OVQがSLOVQを超えていなければそのまま本フローを終了する。
【0093】
図8は、燃料系ガス排出判断手段7bの判断動作を示すフローチャートである。
【0094】
ここで、ステップS131〜S136,S137,S138およびS143〜S146は、前記第1の実施形態における図4のステップS31〜S36,S38,S39およびS44〜S47と同じであるため、説明を省略する。
【0095】
前記図3のステップS39と同様のステップS138で、燃料系ガス排出中フラグFFG2を0(まだ燃料系ガスは排出されていない)と判定した場合は、運転負荷Wと、燃料ガス流量計45の計測値に応じて得られる燃料ガス流量Qfとをそれぞれ読み込む(ステップS139)。そして、この読み込んだ運転負荷Wに対応した、燃料電池1が消費する燃料ガス消費量Qsを算出する(ステップS140)。
【0096】
なお、上記ステップS140に示したように、運転負荷Wが高いほど、燃料ガス消費量Qsが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0097】
次に、燃料電池1以外が消費している燃料ガスの流量すなわち排出燃料ガス流量OVQを、前記した式(5)で求める(ステップS141)。
【0098】
そして、この求めた値OVQが所定値SLOVQを超えているか否かを判定し(ステップS142)、超えていれば、燃料系水の排出が終わったとして、それ以降は燃料ガスの排出を行うべくステップS143へ進む。逆に、OVQがSLOVQを超えていなければそのまま本フローを終了する。
【0099】
以上の各フローを実行することで、図1に示した第1の実施形態における圧力センサ5の代わりに、燃料ガス流量計45を配置した場合でも、第1の実施形態と同様な効果が得られる。また、既存のセンサ(燃料ガス流量計45)を使用しているので、コスト的に良好なシステムを構築することができる。
【0100】
また第2の実施形態では、燃料ガス流量計45を追加するシステムとしたが、燃料ガス調圧弁3の開度や前後圧力などから燃料ガス流量を予測してもよい。さらに第2の実施形態では、燃料ガスの排出完了の判断を、排出燃料ガス流量OVQが所定値SLOVQを超えてからの経過時間に基づき行っているが、OVQの積算値に基づき行ってもよい。
【0101】
上記した第2実施形態においては、次のような効果が得られる。
【0102】
燃料ガス流量と運転負荷とから予想される燃料電池1の燃料ガス消費量を、燃料系内ガスの燃料系外への排出完了判断に使用するため、正確な排出完了判断が可能となる。
【0103】
通常のガス流量制御に用いる燃料ガス流量計45を流用して水の排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利である。
【0104】
また、燃料ガス流量が、所定値を超えて増加し、急増したときに、回収水の燃料系水回収タンク19外への排出が完了したと判断するため、確実に水の排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上も有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図である。
【図2】第1の実施形態における制御ブロック図である。
【図3】第1の実施形態における燃料系水排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態における燃料系ガス排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における空気系水排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の第2の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図である。
【図7】第2の実施形態における燃料系水排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態における燃料系ガス排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
1a 燃料極入口
1b 空気極出口(酸化剤極出口)
1c 燃料極出口
5 圧力センサ(燃料圧力検出手段)
7a 燃料系水排出判断手段
7b 燃料系ガス排出判断手段
7c 空気系水排出判断手段(酸化剤系水排出判断手段)
9 燃料ガス流路
13 空気系水回収タンク(第2水回収タンク)
13a 空気系水排出口(酸化剤系水排出口)
15 空気排出流路
19 燃料系水回収タンク
23 燃料系水排出バルブ(燃料系水排出流路開閉手段)
25 オリフィス(燃料系水排出口)
29 燃料系水排出配管(燃料系水排出流路)
35 燃焼器
37 空気系水排出バルブ(酸化剤系水排出流路開閉手段)
45 燃料ガス流量計(燃料流量検出手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、燃料電池の燃料極から排出される水を回収する水回収タンクを備えた燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池の電解質として広く用いられている固体高分子膜にイオンの透過性を持たせるためには、固体高分子膜を適度に加湿しておく必要がある。そのため、燃料ガスと、酸化剤ガスとして用いる空気は、適度に加湿した状態で燃料電池に供給する。また、燃料電池では水素と酸素の電気化学反応で水が生成される。その結果燃料電池から排出されるガスは多量の水分を含む。
【0003】
このため従来では、燃料電池の排出ガス流路内に、生成された水を回収するための水回収タンクを設け、この水回収タンク内の水を、高位の所定水位となった場合に系外に排出し、低位の所定水位となった場合に排出を停止するように構成したものが、特許文献1に記載されている。ここで、水回収タンク内の水を完全に抜ききってしまわないのは、燃料ガスが水の排出口から系外に排出されるのを防止するためである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−124290号公報
【0005】
また、上記した従来技術では、水回収タンク内の低位の所定水位の検出が正確にできないという問題に対し、水回収タンク内の水の排出を、水排出開始から所定時間で停止するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来技術の燃料電池システムを、車両などの移動体に適用した場合、燃料電池システム自体が揺れて水回収タンク内の水面が上下して正確な水位が計測できない場合がある。
【0007】
このような場合に、本来は排水要求水位に達していないにも拘わらず、誤検出により排水要求をすると、この時点から所定時間排水してしまうことになるため、水回収タンク内の水が完全に排水され、燃料ガスが外部へ排出されてしまう恐れがある。
【0008】
そこで、この発明は、燃料ガスが、燃料電池から排出される水を回収する水回収タンクから排出されたとしても、この燃料ガスのシステム外部への排出を防止することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、燃料電池の燃料極出口から排出される水を回収する燃料系水回収タンクと、この燃料系水回収タンク内の回収水の排出を行うか否かを判断する燃料系水排出判断手段と、前記燃料系水回収タンクの燃料系水排出口の下流に設けられ、燃料系水排出口から排出される燃料を前記燃料電池の酸化剤極出口から排出される酸化剤とともに燃焼させる燃焼器と、前記燃料系水排出口と前記燃焼器との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出流路開閉手段とをそれぞれ設け、前記燃料系水排出判断手段が、回収水を排出すると判断したときに、前記燃料系水排出流路開閉手段を開放する構成としてある。
【0010】
【発明の効果】
この発明によれば、燃料系水回収タンクの燃料系水排出口から排出される燃料を、燃料電池の酸化剤極出口から排出される酸化剤とともに燃焼させる燃焼器を設け、燃料系水回収タンク内の回収水を排出する場合は、燃料系水回収タンクの燃料系水排出口と燃焼器との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出流路開閉手段を開放する構成としたため、燃料ガスが燃料系水回収タンクから排出されたとしても、この燃料ガスは、その下流に設けてある燃焼器で燃焼されてから排出され、燃料ガスがそのまま外部へ排出される恐れはなくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0012】
図1は、この発明の第1の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図で、この燃料電池システムは、例えば移動体として車両に適用する。
【0013】
1が燃料電池である。第1の実施形態では、酸化剤として空気を、燃料ガスとして水素を使用するものとして記述するが、これに限定されるものではない。
【0014】
3は燃料ガス調圧弁であり、燃料圧力検出手段としての圧力センサ5の検出値に応じて、コントローラ7で算出した開度に調整される。圧力センサ5は、燃料電池1の燃料極入口1aに接続した燃料ガス流路9に設けてある。
【0015】
11は加湿器であり、流入してきた水素を加湿する機能を有している。加湿器11における水源は、例えば空気系水回収タンク13の排水を利用するなどシステム内で循環させてもよい。空気系水回収タンク13は、燃料電池1の酸化剤極出口としての空気極出口1bに接続してある空気排出流路15内の凝縮水を回収する酸化剤系水回収タンクであり、第2水回収タンクを構成している。なお、前記した加湿器11における水源は、燃料電池システムが定置用であれば、水道水を処理して使用してもよい。
【0016】
17はイジェクタであり、燃料電池1の燃料極出口1cから流出する未利用の燃料ガスを、再度燃料電池1へ供給するポンプの機能を有している。
【0017】
19が燃料系水回収タンクで、燃料極出口1cに燃料ガス配管21を介して接続してあり、燃料ガス系内の凝縮水を捕集する。この燃料系水回収タンク19は、その機能のために、燃料ガス系における上下高さ方向で最下位置に配置することが望ましい。
【0018】
燃料系水回収タンク19で捕集した水を排出する場合は、燃料系水排出流路開閉手段としての燃料系水排出バルブ23を開弁する。燃料系水排出バルブ23を開弁すると、燃料系水回収タンク19内の水は、オリフィス25,燃料系水排出バルブ23を通って、燃料系水排出流路としての燃料系水排出配管29に排出される。
【0019】
上記したオリフィス25は、燃料系水回収タンク19の燃料系水排出口を構成しており、その流路断面積は、その下流の燃料系水排出配管29の流路断面積より小さくしてある。
【0020】
燃料系水排出配管29は、その下流側の端部を前記した空気排出通路15の下流側の端部と接続してあり、この接続部31からさらに合流配管33を介して前記した空気系水回収タンク13に接続してある。このため、燃料系水排出配管29に排出された水は、空気系水回収タンク13で回収し、同時に燃料系内ガスが排出された場合は、その下流側に接続してある燃焼器35で、排出された燃料系内ガスを空気と反応させて不燃性の無害なガスとして大気に放出する。
【0021】
また、空気系水回収タンク13で回収した水は、空気系水回収タンク13下部の空気系水排出口13aに設けた酸化剤系水排出流路開閉手段としての空気系水排出バルブ37を開弁することで外部に排出する。この空気系水排出バルブ37および前記した燃料系水排出バルブ23は、コントローラ7が開閉制御する。
【0022】
39および41は、燃料系水回収タンク19内の温度および空気系水回収タンク13内の温度をそれぞれを検出する温度計であり、その計測値をコントローラ7へ出力する。
【0023】
43は車両におけるアクセルセンサであり、そのふみ代すなわち運転者の負荷要求をコントローラ7へ入力する。
【0024】
次に、コントローラ7で演算する制御について説明する。
【0025】
図2は、第1の実施形態における制御ブロック図である。コントローラ7は、燃料系水排出判断手段7aと、燃料系ガス排出判断手段7bと、酸化剤系水排出手段としての空気系水排出判断手段7cを含んでおり、これら各判断手段7a,7b,7cによる制御は互いに並行して実行し、許可が下りれば対応したバルブ23,37の開弁指令を出す。
【0026】
ただし、燃料系水排出判断手段7aもしくは燃料系ガス排出判断手段7bによって、燃料系水排出バルブ23が開弁されている場合もしくは閉弁していたとしても閉弁してから所定時間は、空気系水排出バルブ37の開弁が要求されていても開弁を許可しない。
【0027】
次に、上記した各判断手段7a,7b,7cでの詳細な制御フローについて説明する。
【0028】
図3は、燃料系水排出判断手段7aの判断動作を示すフローチャートである。
【0029】
まず、燃料系水排出フラグFFWおよび燃料系ガス排出フラグFFGを読み込む(ステップS11)。ここで、燃料系水排出フラグFFWが1の場合は燃料系水排出が許可されている状態であり、0の場合は不許可の状態である。また、燃料系ガス排出フラグFFGが1の場合は、燃料系ガス排出が許可されている状態であり、0の場合は不許可の状態である。
【0030】
次に、燃料系ガス排出が許可されているか否か判定する(ステップS12)。許可されている場合(FFG=1)には、燃料系の水排出は、後述する燃料系ガス排出判断手段7bが実行するため、本フローで使用する後述の変数SWFと、燃料系水排出フラグFFWを0として(ステップS13)本フローを中止する。
【0031】
上記したステップS12で、燃料系ガス排出が不許可の場合(FFG=0)は、燃料系水排出が許可されているか否かを判定し(ステップS14)、許可されていなければ(FFW=0)、温度計39が計測した燃料系温度TFと、アクセルセンサ43に対応する燃料電池1の運転負荷Wとを読み込む(ステップS15)。
【0032】
続いて、上記した燃料系温度TFと運転負荷Wとに基づいて、凝縮水捕集量WFを求める(ステップS16)。そして、この求めた凝縮水捕集量WFから、現状の燃料系水回収タンク19に溜まっている水量SWFを次式(1)で演算する(ステップS17)。
【0033】
SWF=SWF+WF・・・(1)
すなわち、上記したステップS16では、単位時間あたりの水増加率を燃料系温度TFと運転負荷Wの関数として求め、ステップS17でそれを積算した形となる。
【0034】
なお、ステップS16に示したように、燃料系温度TFが低いほど、また運転負荷Wが高いほど、凝縮水捕集量WFが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0035】
次に、前記算出した水量SWFが、所定値SLSWFを超えているか否かを判定し(ステップS18)、超えていなければ本フローを終了し、超えていれば圧力センサ5の出力より燃料系の圧力を読み込み、その結果をPFOLDへ代入する(ステップS19)。
【0036】
続いて、次回の積算のために、上記算出した水量SWFをゼロにリセットし、燃料系水排出フラグFFWを1として、燃料系水排出を許可するとともに、燃料系水排出バルブ23を開弁して本フローを終了する(ステップS20)。
【0037】
前記したステップS14で、すでに燃料系水排出が許可されていれば(FFW=1)、圧力センサ5の出力より、燃料系圧力を読み込んで、その値をPFNEWへ代入する(ステップ21)。
【0038】
その後、燃料系圧力変化率DFPを次式(2)により算出する。
【0039】
DFP=(PFNEW−PFOLD)/DT・・・(2)
ここでDTは、本フローの制御周期であり、一定周期であればDTは定数でかまわないが、実行周期が変化する場合は、前回本フローを実施してから今回の実行までのインターバルを使用する。
【0040】
この算出結果を用いて、燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下したかを判定する(ステップS23)。ここで、燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下した場合、つまり燃料系圧力が急落した場合には、上記式(2)は絶対値の大きい負の値となるはずである。
【0041】
燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下していないと判断した場合は、PFOLDに前記PFNEWの値を代入して(ステップS24)本フローを終了する。一方、所定値を超えて低下したと判断した場合は、排水が終了したと判断して、燃料系排水フラグFFWを0として燃料系水排出バルブ23を閉弁し(ステップS25)、本フローを終了する。
【0042】
本フローの実行により、排水時期,排水完了時期の判断が的確となり、燃料電池システムは良好に運転可能となる。
【0043】
なお、上記した燃料系水排出時期の判断は、運転負荷Wと燃料系温度TFとのいずれか一方に基づき行ってもよく、また燃料系水排出バルブ23を前回閉弁してからの経過時間に基づき行うことで、より簡略化した制御とすることができる。
【0044】
次に、図4のフローチャートを参照して燃料系ガス排出判断手段7bの判断動作を説明する。
【0045】
まず、燃料系ガス排出フラグFFGを読み込む(ステップS31)。このフラグFFGは、1の場合が燃料系ガス排出が許可されている状態であり、0の場合が不許可の状態である。
【0046】
次に、燃料系ガス排出が許可されているか否かを判定し(ステップS32)、許可されていなければ(FFG=0)、アクセルセンサ43に対応する運転負荷Wを読み込み(ステップS33)、この運転負荷Wに対応する現状の燃料系に混入している不純物の混合率NRを求める(ステップS34)。
【0047】
そして、この求めた不純物混合率NRから、不純物の濃度指標NCを次式(3)で演算する(ステップS35)。
【0048】
NC=NC+NR・・・(3)
すなわち、上記ステップS34では、単位時間あたりの不純物増加率を運転負荷Wの関数として求め、ステップS35でそれを積算した形となる。
【0049】
なお、ステップS34に示したように、運転負荷Wが高いほど、不純物混入率NRが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0050】
次に、前記算出した不純物の濃度指標NCが、所定値SLNCを超えているか否かを判定し(ステップS36)、超えていなければ本フローを終了し、超えていれば圧力センサ5の出力より燃料系の圧力を読み込み、その結果をPFOLDへ代入する(ステップS37)。
【0051】
続いて、次回の積算のために、上記算出した不純物の濃度指標NCをゼロにリセットし、燃料系ガス排出フラグFFGを1として、燃料系ガス排出を許可するとともに、燃料系水排出バルブ23を開弁して本フローを終了する(ステップS38)。
【0052】
前記したステップS32で、すでに燃料系ガス排出が許可されていれば(FFG=1)、燃料系ガス排出中フラグFFG2が1(燃料系ガスが排出されている)か0(まだ燃料系ガスは排出されていない)かを判定し(ステップS39)、0の場合は、次のステップS40へ進む。
【0053】
このステップS40〜S43は、前記図3におけるステップS21〜S24と同一であるため説明を省略する。
【0054】
上記ステップS42で、燃料系圧力が所定値SLDFPを超えて低下し、排水が終了したと判断した場合は、燃料系ガスの排出が開始したと判断し、燃料系ガス排出中フラグFFG2を1とするとともに、燃料系ガス排出時間計測タイマTMFGを−DTとする。ここでDTは前記式(2)のDTと同じ意味であるため説明を省略する。
【0055】
前記ステップS39で、燃料系ガス排出中フラグFFG2が、すでに1の場合は、上記したS40〜S44を省略して次のステップS45から実行する。
【0056】
次のステップS45では、燃料系ガス排出時間計測タイマTMFGに、説明済のDTを加え、その演算結果が所定時間SLTMFGを超えているか否かを判定し(ステップS46)、超えていなければこのまま本フローを終了する。超えていれば、燃料系のガスの排出が終了したと判断し、FFGおよびFFG2を0として、燃料系ガス排出時間計測タイマTMFGも、次回の使用のために0にリセットし、燃料系水排出バルブ23を閉弁する(ステップS47)。
【0057】
以上のフローを実行することで、燃料系のガス排出が的確に実行できる。
【0058】
なお、上記した燃料系ガスの排出時期の判断は、燃料系水排出バルブ23を前回閉弁してからの経過時間、あるいは燃料電池1の電圧に基づき行うことで、より簡略化した制御とすることができる。
【0059】
次に、図5のフローチャートを参照して空気系水排出判断手段7cの判断動作を説明する。
【0060】
まず、空気系水排出フラグFAWを読み込む(ステップS51)。このフラグFAWは、1の場合が空気系水排出が許可されている状態であり、0の場合が不許可の状態である。
【0061】
次に、空気系水排出が許可されているか否かを判定し(ステップS52)、許可されていなければ(FAW=0)、温度計41で計測した空気系温度TAと、アクセルセンサ43に対応する運転負荷Wとを読み込む(ステップS53)。
【0062】
続いて、上記した空気系温度TAと運転負荷Wとに基づいて、凝縮水捕集量WAを求める(ステップS54)。そして、この求めた凝縮水捕集量WAから、現状の空気系水回収タンク13に溜まっている水量SWAを次式(4)で演算する(ステップS55)。
【0063】
SWA=SWA+WA・・・(4)
すなわち、上記したステップS54では、単位時間あたりの水増加率を空気系温度TAと運転負荷Wの関数として求め、ステップS55でそれを積算した形となる。
【0064】
なお、ステップS54に示したように、空気系温度TAが低いほど、また運転負荷Wが高いほど、凝縮水捕集量WAが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0065】
次に、前記算出した水量SWAが、所定値SLSWAを超えているか否かを判定し(ステップS56)、超えていなければ本フローを終了し、超えていれば空気系ガス排出時間計測タイマTMAWを−DTとし、空気系水排出フラグFAWを1として空気系水の排出を許可し、さらに次回のWA積算のために水量SWAをゼロにリセットする(ステップS57)。ここでDTは、前記した式(2)のDTと同じ意味であるため説明を省略する。
【0066】
続いて、燃料系水排出フラグFFWもしくは燃料系ガス排出フラグFFGが1、すなわち燃料系水排出バルブ23が開いているか、あるいは、たとえ閉じていたとしても閉じてからの経過時間が所定時間を経過していないか否かを判定する(ステップS58)。
【0067】
ここで、燃料系水排出バルブ23が開いているか、あるいは、たとえ閉じていたとしても閉じてからの経過時間が所定時間を経過していない場合には、空気系水排出バルブ37を閉弁する(ステップS61)。逆の場合、すなわち燃料系水排出バルブ23が閉じてから所定時間を経過している場合には、空気系水排出バルブ37を開弁し(ステップS59)、空気系ガス排出時間計測タイマTMAWをDT分進める(ステップS60)。
【0068】
ここで、燃料系水排出バルブ23が開弁しているもしくは閉弁していたとしても閉弁から所定時間経過していない場合は、空気系水回収タンク13付近に、燃料ガスが混流してきている可能性がある。このため上記したステップS58〜S61では、たとえ空気系凝縮水タンク13内の水が所定水位を超えていたとしても、燃料系ガスをシステム外へ排出しないように空気系水排出バルブ37を閉弁している。また、燃料系水排出バルブ23の閉弁中は空気系ガス排出時間計測タイマTMAWは進まないため、水排出が不完全となることもない。
【0069】
次に、空気系ガス排出時間計測タイマTMAWが、所定時間SLTMAWを超えているか否かを判定し(ステップS62)、超えていなければこのままフローを終了する。逆に超えていれば、空気系水回収タンク13内の水の排出が終了したと判断し、空気系水排出フラグFAWを0として、空気系水排出バルブ37を閉弁する(ステップS63)。
【0070】
以上の各フローを実行することで、水回収タンクに水位センサを設けることなく、燃料系および空気系の水をシステム外へ排出することが可能となり、かつ燃料系水排出バルブ23を、燃料系のガスおよび水の排出に共用できるため、コスト的にもレイアウト的にも優れたシステムを構築することができる。
【0071】
また、燃料系水回収タンク19をより大きくした場合には、レイアウト的には不利になるが、燃料系水の排出は燃料系水排出判断手段7aではなく、燃料系ガス排出判断手段7bで行われることになる。そうすると、燃料系水の排出のために燃料ガスを排出してしまうことがなくなり、必ず排出しなければならないガスで燃料系水を押し出すことが可能となるためシステム効率が向上する。
【0072】
さらに、燃料系水回収タンク19内の水量SWFの判断値である所定値SLSWFを、可能な限り小さい値とすることで、燃料系水回収タンク19内に存在する水を減らすことが可能となる。これはシステム効率的には好ましくないが、緊急の燃料系ガス排出要求に対しては燃料系水回収タンク19内の水が少ないほうが有利であり、燃料電池1の発電を常に良好な状態に保つことが可能となる。
【0073】
上記した第1の実施形態においては、燃料系水回収タンク19の燃料系水排出口(オリフィス25)から排出される燃料を、燃料電池1の空気極出口1bから排出される空気とともに燃焼させる燃焼器35を設け、回収水排出をする場合は、オリフィス25と燃焼器35との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出バルブ23を開弁する構成としたため、燃料ガスが燃料系水回収タンク19から排出されたとしても、その下流に設けてある燃焼器35で燃焼されてから排出されるため、燃料ガスがそのまま外部へ排出される恐れはなくなる。
【0074】
また、燃料ガスの外部放出防止という観点からは、燃料系水回収タンク19の水位管理を厳密にする必要がないので、水位センサがなくても水の排出が可能となるため、コスト的にもレイアウト的にも良好なシステムを構築できる。
【0075】
また、燃焼器35と燃料系水排出バルブ23との間に、水を回収する空気系水回収タンク13を設ける構成としたため、燃料系水回収タンク19から排出された水が燃焼器35へ流入することを防止でき、排出された水によって燃焼器35の温度が低下して排出ガスが燃焼しないという問題を回避することができる。
【0076】
なお、空気系水回収タンク13は、空気系の水を回収するために必要なもので、これに上記の役目を兼ねさせることで、燃焼器35への水流入防止のためだけに別途タンクを設ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利である。
【0077】
また、燃料系水排出バルブ23が開弁している場合、もしくは閉弁してから所定時間以内は、回収水の空気系水回収タンク13外への排出が要求されていても、空気系水排出バルブ37を開弁しない構成としたため、空気系水排出口13aより燃料ガスが外部へ排出されることがなくなる。
【0078】
また、燃料系水排出バルブ23開弁後の燃料系圧力が、所定値を超えて低下して急落したときに、回収水の燃料系水回収タンク19外への排出が完了したと判断する構成としているので、通常のガス圧制御に用いる圧力センサ5を流用して水の排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利である。
【0079】
また、オリフィス25により燃料系水排出口の流路断面積を、その下流の流路断面積よりも小さくしたため、燃料系の圧力低下を明確にすることが可能となり、水の排出完了の判断を確実に行うことができる。
【0080】
また、燃料系水排出判断手段7aは、燃料電池1の運転負荷Wと、燃料系温度TFと、燃料系水排出バルブ19を前回閉弁してからの経過時間との少なくともいずれかに基づき行う構成としたため、水位センサを設置しなくても、水の排出時期を判断することができる。
【0081】
また、燃料系内ガスを燃料系外に排出する場合も、燃料系水排出バルブ23を開弁する構成としたため、別途弁を設けることなく燃料系のガスを排出できる。
【0082】
また、燃料系ガスが大気に放出される前に必ず燃焼器35を通過するため、燃料ガスがそのまま外部へ放出されることはなく、環境に対して良好なシステムを構築することが可能となる。
【0083】
また、燃料系水排出バルブ23開弁後の燃料系圧力が、所定値を超えて低下(急落)した時点からの経過時間に基づいて、燃料系内ガスの燃料系外への排出完了判断に使用する構成としているので、通常のガス圧制御に用いる圧力センサ5を流用して燃料ガス排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利となる。
【0084】
また、燃料系内ガスの燃料系外への排出判断は、燃料電池1の運転負荷と、燃料系水排出バルブ23を前回閉弁してからの経過時間と、燃料電池1の電圧との少なくともいずれか一つに基づき行うため、的確なタイミングで燃料系内ガスの排出を実行することができる。
【0085】
図6は、この発明の第2の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図で、この実施形態は、燃料系水の排出完了判断に、燃料ガス流量計を用いる例である。制御ブロック図および空気系水排出判断手段の制御動作は、前記図2に示した第1の実施形態と共通である。なお、図6においては、前記図1と同じ構成要素には同じ番号を付してある。第1の実施形態と異なる部分は、圧力センサ3が不要になることと、燃料ガス流量計45が追加になったことである。
【0086】
次に、各判断手段7a,7bでの詳細な制御フローについて説明する。
【0087】
図7は、燃料系水排出判断手段7aの判断動作を示すフローチャートである。
【0088】
ここで、ステップS111〜S118,S119およびS124は、前記第1の実施形態における図3のステップS11〜S18,S20およびS25と同じであるため、説明を省略する。
【0089】
前記図3のステップS14と同様のステップS114で、燃料系水排出が許可されている場合(FFW=1)には、燃料電池1の運転負荷Wと、燃料ガス流量計45の計測値に応じて得られる燃料ガス流量Qfとを読み込む(ステップS120)。そして、この読み込んだ運転負荷Wに対応した、燃料電池1が消費する燃料ガス消費量Qsを算出する(ステップS121)。
【0090】
なお、上記ステップS121に示したように、運転負荷Wが高いほど、燃料ガス消費量Qsが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0091】
次に、燃料電池1以外が消費している燃料ガスの流量すなわち排出燃料ガス流量OVQを次式(5)で求める(ステップS122)。
【0092】
OVQ=Qf−Qs・・・(5)
そして、この求めた値OVQが所定値SLOVQを超えているか否かを判定し(ステップS123)、超えていれば、燃料系水の排出が終わったとして、燃料系水排出フラグFFWを0とし、燃料系水排出バルブ23を閉じて(ステップS124)本フローを終了する。逆に、OVQがSLOVQを超えていなければそのまま本フローを終了する。
【0093】
図8は、燃料系ガス排出判断手段7bの判断動作を示すフローチャートである。
【0094】
ここで、ステップS131〜S136,S137,S138およびS143〜S146は、前記第1の実施形態における図4のステップS31〜S36,S38,S39およびS44〜S47と同じであるため、説明を省略する。
【0095】
前記図3のステップS39と同様のステップS138で、燃料系ガス排出中フラグFFG2を0(まだ燃料系ガスは排出されていない)と判定した場合は、運転負荷Wと、燃料ガス流量計45の計測値に応じて得られる燃料ガス流量Qfとをそれぞれ読み込む(ステップS139)。そして、この読み込んだ運転負荷Wに対応した、燃料電池1が消費する燃料ガス消費量Qsを算出する(ステップS140)。
【0096】
なお、上記ステップS140に示したように、運転負荷Wが高いほど、燃料ガス消費量Qsが大きくなるようなマップをあらかじめ設定しておく。
【0097】
次に、燃料電池1以外が消費している燃料ガスの流量すなわち排出燃料ガス流量OVQを、前記した式(5)で求める(ステップS141)。
【0098】
そして、この求めた値OVQが所定値SLOVQを超えているか否かを判定し(ステップS142)、超えていれば、燃料系水の排出が終わったとして、それ以降は燃料ガスの排出を行うべくステップS143へ進む。逆に、OVQがSLOVQを超えていなければそのまま本フローを終了する。
【0099】
以上の各フローを実行することで、図1に示した第1の実施形態における圧力センサ5の代わりに、燃料ガス流量計45を配置した場合でも、第1の実施形態と同様な効果が得られる。また、既存のセンサ(燃料ガス流量計45)を使用しているので、コスト的に良好なシステムを構築することができる。
【0100】
また第2の実施形態では、燃料ガス流量計45を追加するシステムとしたが、燃料ガス調圧弁3の開度や前後圧力などから燃料ガス流量を予測してもよい。さらに第2の実施形態では、燃料ガスの排出完了の判断を、排出燃料ガス流量OVQが所定値SLOVQを超えてからの経過時間に基づき行っているが、OVQの積算値に基づき行ってもよい。
【0101】
上記した第2実施形態においては、次のような効果が得られる。
【0102】
燃料ガス流量と運転負荷とから予想される燃料電池1の燃料ガス消費量を、燃料系内ガスの燃料系外への排出完了判断に使用するため、正確な排出完了判断が可能となる。
【0103】
通常のガス流量制御に用いる燃料ガス流量計45を流用して水の排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上有利である。
【0104】
また、燃料ガス流量が、所定値を超えて増加し、急増したときに、回収水の燃料系水回収タンク19外への排出が完了したと判断するため、確実に水の排出の完了を判断することができ、特別なセンサなど取り付ける必要がなく、レイアウト上、コスト上も有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図である。
【図2】第1の実施形態における制御ブロック図である。
【図3】第1の実施形態における燃料系水排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態における燃料系ガス排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における空気系水排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図6】この発明の第2の実施形態に係わる燃料電池システムの全体構成図である。
【図7】第2の実施形態における燃料系水排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態における燃料系ガス排出判断手段の判断動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 燃料電池
1a 燃料極入口
1b 空気極出口(酸化剤極出口)
1c 燃料極出口
5 圧力センサ(燃料圧力検出手段)
7a 燃料系水排出判断手段
7b 燃料系ガス排出判断手段
7c 空気系水排出判断手段(酸化剤系水排出判断手段)
9 燃料ガス流路
13 空気系水回収タンク(第2水回収タンク)
13a 空気系水排出口(酸化剤系水排出口)
15 空気排出流路
19 燃料系水回収タンク
23 燃料系水排出バルブ(燃料系水排出流路開閉手段)
25 オリフィス(燃料系水排出口)
29 燃料系水排出配管(燃料系水排出流路)
35 燃焼器
37 空気系水排出バルブ(酸化剤系水排出流路開閉手段)
45 燃料ガス流量計(燃料流量検出手段)
Claims (12)
- 燃料電池の燃料極出口から排出される水を回収する燃料系水回収タンクと、この燃料系水回収タンク内の回収水の排出を行うか否かを判断する燃料系水排出判断手段と、前記燃料系水回収タンクの燃料系水排出口の下流に設けられ、燃料系水排出口から排出される燃料を前記燃料電池の酸化剤極出口から排出される酸化剤とともに燃焼させる燃焼器と、前記燃料系水排出口と前記燃焼器との間の燃料系水排出流路を開閉する燃料系水排出流路開閉手段とをそれぞれ設け、前記燃料系水排出判断手段が、回収水を排出すると判断したときに、前記燃料系水排出流路開閉手段を開放することを特徴とする燃料電池システム。
- 前記燃焼器と前記燃料系水排出流路開閉手段との間に、水を回収する第2水回収タンクを設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記第2水回収タンクは、前記燃料電池の酸化剤極出口から排出される水を回収する酸化剤系水回収タンクであることを特徴とする請求項2記載の燃料電池システム。
- 前記第2水回収タンク下部の酸化剤系水排出口を開閉する酸化剤系水排出流路開閉手段と、前記第2水回収タンク内の回収水の排出を行うか否かを判断する酸化剤系水排出判断手段とをそれぞれ備え、前記燃料系水排出流路開閉手段が開弁している場合もしくは閉弁してから所定時間以内は、前記酸化剤系水排出判断手段が前記第2水回収タンク内の回収水を排出すると判断しても、前記酸化剤系水排出流路開閉手段を開弁しないことを特徴とする請求項3記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の燃料極入口に接続した燃料ガス流路に、燃料圧力を検出する燃料圧力検出手段を設け、前記燃料系水排出判断手段は、この燃料圧力検出手段が検出した燃料圧力が、前記燃料系水排出流路開閉手段の開放後に、所定値を超えて低下したときに、前記燃料系水回収タンク内の回収水の排出が完了したと判断することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料系水排出口の流路断面積を、その下流の流路断面積より小さくしたことを特徴とする請求項5記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の燃料極入口に接続した燃料ガス流路に、燃料ガスの流量を計測する燃料流量検出手段を設け、前記燃料系水排出判断手段は、この燃料流量検出手段が検出した燃料流量が、所定値を超えて増加したときに、前記燃料系水回収タンク内の回収水の排出が完了したと判断することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料系水排出判断手段の水排出判断は、前記燃料電池の運転負荷と、前記燃料系の温度と、前記燃料系水排出流路開閉手段を前回閉弁してからの経過時間との少なくともいずれか一つに基づき行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の燃料極出口から排出される燃料を系外へ排出するか否かを判断する燃料系ガス排出判断手段を設け、前記燃料を系外に排出する場合も、前記燃料系水排出流路開閉手段を開放することを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の燃料極入口に接続した燃料ガス流路に、燃料圧力を検出する燃料圧力検出手段を設け、前記燃料系ガス排出判断手段は、この燃料圧力検出手段が検出した燃料圧力が前記燃料系水排出流路開閉手段の開放後に所定値を超えて低下した時点からの経過時間に基づいて、燃料系ガスの系外への排出が完了したか否かを判断することを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。
- 前記燃料電池の燃料極入口に接続した燃料ガス流路に、燃料ガスの流量を計測する燃料流量検出手段を設け、前記燃料系ガス排出判断手段は、この燃料流量検出手段が検出した燃料流量と、前記燃料電池の運転負荷から予想される燃料消費量とに基づいて、燃料系ガスの系外への排出が完了したか否かを判断することを特徴とする請求項9記載の燃料電池システム。
- 前記燃料系ガス排出手段の燃料ガス排出判断は、前記燃料電池の運転負荷と、前記燃料系水排出流路開閉手段を前回閉弁してからの経過時間と、前記燃料電池の電圧との少なくともいずれか一つに基づき行うことを特徴とする請求項9ないし11のいずれかに記載の燃料電池システム。
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