JP2004196992A - Method for producing oligo(meth)acrylate-containing resin composition, catalyst used therefor and oligo(meth)acrylate-containing resin composition obtained thereby - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法、それに用いる触媒及びそれにより得られるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物に関する。特に、本発明は、多種の用途に有用なポリエステル(メタ)アクリレートに代表されるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の簡便な製造方法、その方法に用いることのできるエステル化触媒及びその方法により得られるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、環境改善の立場から、例えば、強化プラスチック(以下、「FRP」という)の成形の際、ガラス繊維にポリエステル樹脂を含浸させ、硬化させる工程で作業者が樹脂中のスチレンに晒されている状況を改善するために、研究を重ねてきた。しかし、20年以上にもわたる各方面からの努力にもかかわらず、未だこの問題は解決されていない。
【0003】
これは、現在のポリエステル樹脂、すなわちα,β−不飽和多塩基酸(又はその酸無水物)を一成分として含み、任意の多塩基酸(又はその酸無水物)を併用し、所望の多価アルコールによりエステル化して得られる不飽和ポリステルをスチレンモノマーに溶解した樹脂、では、その主成分たる不飽和ポリエステルは、その分子量(Mn)が通常1,500〜3,000程度であり、常温では非常に高粘度な液体若しくはほぼ固体であることから、成形時の作業性を考慮するとポリエステル樹脂としてスチレンの含有量を30質量%以下にすることは著しく困難であることに主な原因がある。従って、揮発性のあるスチレンを含有しないか、又は作業上問題にならないレベルに含有量を低減したポリエステル樹脂を提供することに関しては、未だ成功例がない。
【0004】
また、スチレンの揮発防止を目的としてポリエステル樹脂にワックスのようなスチレン揮発防止剤を加える試みがなされている。しかし、この場合でも、作業性を確保するためにスチレンの含有量を20質量%程度とした場合に、その揮散量を実用上無視し得るレベルにすることはできないことが知られている。
【0005】
以上のように、従来の不飽和ポリエステルをポリエステル樹脂の主成分として用いる限りスチレンの使用は不可欠であり、それ故に根本的な作業環境の改善は困難であるといえる。
【0006】
一方、1分子中にアクリロイル基及び/又はメタクリロイル基(以下、本明細書中では、これらをまとめて「(メタ)アクリロイル基」という)を1個以上含み、ポリエステル骨格を有する、所謂ポリエステル(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレートは、分子量に比較して粘度が低いことが一般に知られている。このオリゴ(メタ)アクリレートをポリエステル樹脂の不飽和ポリエステルに置き換えるか、又はその一部でもこれに置き換えることができれば、その粘度が低いという特性からポリエステル樹脂に使用するスチレン量を低減できることが期待できる。さらに、スチレンを全く含まないポリエステル樹脂の開発も可能であると考えられる。
【0007】
なお、ここでいう「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート」及び/又は「メタクリレート」を表すものとする。同様に「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び/又は「メタクリル酸」を表すものとする。
【0008】
ところで、従来の一般的なポリエステル(メタ)アクリレート及び該アクリレートを含有する樹脂組成物の製造方法としては、例えば、次のような方法が挙げられる。すなわち、
1)先ず、(メタ)アクリル酸、所望の多塩基酸(又はその酸無水物)及び多価アルコールからなる原料組成物に、硫酸又はパラトルエンスルホン酸のような酸触媒を添加し、更にベンゼン又はトルエン等の芳香族系溶媒を加えて80〜100℃程度の温度で、或いは溶媒の環流下に加熱し、エステル化を行うと同時に生成する水を溶媒と共沸させて除き、
2)次いで、酸触媒をアルカリで中和した後、水洗を必要回数繰返し、更に水と溶剤とを留去して、目的とするポリエステル(メタ)アクリレートまたは該アクリレート含有樹脂組成物を得る、
という方法である。かかる方法は、詳しくは、「機能性アクリル系樹脂」、(株)テクノシステム、1985年5月25日初版第1冊発行、439頁、「36.2.1 ポリエステルアクリレート」の項に記載がある。
【0009】
このような煩雑な方法を用いなければならないことの主な理由の1つとしては、重合性の高い(メタ)アクリル基がエステル化反応の際に重合して、生成したポリエステル(メタ)アクリレートがゲル化するなどの副反応を起こし、ひいてはポリエステル(メタ)アクリレートの実用性が損なわれること等を避けることが挙げられる。
【0010】
しかし、このような方法は、著しく多数の工程を要するために、工業的に実施した場合に原料コストはそれ程高くないにもかかわらず、最終的な樹脂の価格は汎用樹脂のレベルを遥かに超えたものとなるという欠点を有する。
【0011】
このため、ポリエステル(メタ)アクリレートを含有する樹脂は、その用途も限られており、光硬化性樹脂の一部に利用されているほか、特殊な接着剤用に用いられる程度に止まっているにすぎない。
【0012】
この煩雑な方法に代えて、硫酸、パラトルエンスルホン酸等の酸触媒に代わるエステル化触媒、例えば、脂肪族3級アミン類、アミノ基を有するフェノール化合物類、4級アンモニウム塩類、及びハロゲン化リチウム類等を用いる方法の検討もなされたが、いずれもエステル化反応を行うために必要な反応条件下、特に140℃を超える高温下では、(メタ)アクリロイル基のゲル化を避けることができないため、工業的な実用化の検討は行われていなかった。
【0013】
【非特許文献1】
「機能性アクリル系樹脂」、(株)テクノシステム、1985年5月25日初版第1冊発行(439頁、「36.2.1 ポリエステルアクリレート」の項)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の煩雑な工程によるポリエステル(メタ)アクリレート等に代表されるオリゴ(メタ)アクリレート及び該アクリレート含有樹脂組成物の製造方法に代わる簡便な製造方法、その方法に用いることのできる触媒及びその方法により得られるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を提供することにある。
【0015】
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、アンチモンを含む化合物を触媒として使用すると、従来の技術常識を超えた140℃以上の高温下で反応を行っても(メタ)アクリロイル基が重合してゲル化することなく、円滑にエステル化反応が進行し、目的とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物が製造できることを見出し、本発明を完成させた。
【0016】
さらに、(メタ)アクリル酸および/又はそのエステル、ジオール並びに多塩基酸無水物を含む組成物を原料とする場合には、単にエステル化反応のみではなく、脱グリコール反応が平行して容易に起こることを見出し、本発明を完成させた。
【0017】
すなわち、本発明(I)は、(A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールと多塩基酸無水物とを含む組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法(A)を提供する。
【0018】
また、本発明(II)は、(A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールとを反応させて得られる不飽和モノアルコールを含む組成物にさらに多塩基酸無水物を加えた組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法を提供する。
【0019】
また、本発明(III)は、(A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール並びに多塩基酸無水物を反応させて得られる、不飽和基とヒドロキシル基とを含む不飽和オリゴマー含有組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法を提供する。
さらに、本発明(IV)は、上記本発明(I)〜(III)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法に用いることのできる、アンチモンを含む化合物からなるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物製造用触媒を提供する。
【0020】
さらに、本発明(V)は、上記本発明(I)〜(III)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法により製造されたオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を提供する。
【0021】
より具体的には、本発明は、例えば、以下の事項からなる。
【0022】
〔1〕 (A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールと多塩基酸無水物とを含む組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法。
【0023】
〔2〕 (A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールとを反応させて得られる不飽和モノアルコールを含む組成物にさらに多塩基酸無水物を加えた組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法。
【0024】
〔3〕 (A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール並びに多塩基酸無水物を反応させて得られる、不飽和基とヒドロキシル基とを含む不飽和オリゴマー含有組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法。
【0025】
〔4〕 以下の第一工程〜第三工程を含むことを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法。
【0026】
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール並びに多塩基酸無水物を含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、触媒の存在下に加熱して反応させ、反応混合物(1)を得る工程
第三工程
第二工程で得られた反応混合物(1)を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程
〔5〕 第三工程を酸素の存在下で行うことを特徴とする上記〔4〕に記載の方法。
【0027】
〔6〕 以下の第一工程〜第四工程を含むことを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法。
【0028】
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールを含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、触媒の存在下に加熱して反応させ、反応混合物(2)を得る工程
第三工程
第二工程で得られた反応混合物(2)に多塩基酸無水物を加え、反応混合物(3)を得る工程
第四工程
第三工程で得られた反応混合物(3)を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程
〔7〕 第四工程を酸素の存在下で行うことを特徴とする上記〔6〕に記載の方法。
【0029】
〔8〕 ジオールが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、o−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールF、水素化ビスフェノールF、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物及びビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法。
【0030】
〔9〕 多塩基酸無水物が、飽和の多塩基酸無水物及び/又は不飽和の多塩基酸無水物であることを特徴とする上記〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法。
【0031】
〔10〕 飽和の多塩基酸無水物が、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸及びテトラブロム無水フタル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記〔9〕に記載の方法。
【0032】
〔11〕 不飽和の多塩基酸無水物が無水マレイン酸であることを特徴とする上記〔9〕に記載の方法。
【0033】
〔12〕 有機及び/又は無機のアンチモン化合物が、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、酒石酸アンチモンカリ(吐酒石)及び酢酸アンチモンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の方法。
【0034】
〔13〕 上記〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載したオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法に用いる有機及び/又は無機のアンチモン化合物を含むことを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物製造用触媒。
【0035】
〔14〕 上記〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載したオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法により製造されたことを特徴とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、好ましい形態を参照しながら、本発明をより詳しく説明する。
【0037】
先ず、本発明(I)〜(III)について説明する。
【0038】
本発明(I)〜(III)は、いずれも、所定の原料組成物を有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを含むオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法である。
【0039】
既に述べたように、従来の触媒では、当該製造方法における反応温度である140℃以上という高温下では(メタ)アクリロイル基の重合によるゲル化を避けることができず、従ってこのような高温下でのオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法の例示はなかった。
【0040】
本発明者らは、種々の化合物を触媒としたオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法の検討を行った結果、驚くべきことに、アンチモンを含む化合物を触媒として使用した場合に、従来常識では考えられなかった140℃以上の高温下において、(メタ)アクリロイル基が存在していてもゲル化することなく、円滑にエステル化並びに脱グリコール反応が進み、目的とするオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0041】
本発明(I)の方法は、その好ましい実施形態としてより具体的に示すと、例えば、以下の第一工程及び第二工程からなる。
【0042】
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール並びに多塩基酸無水物を含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程
上記第一工程において、原料組成物における(メタ)アクリル酸には、特に制限はない。これらは、試薬用であっても、工業用であっても、通常市販されているものであれば、特に精製することなく使用することができる。もちろん、より高純度のものを使用する方が副反応の抑制などの点から好ましい。また、アクリル酸及びメタクリル酸は、それぞれ単独でも、また両者の混合物としてでも使用することができる。
【0043】
(メタ)アクリル酸のエステル類にも特に制限はなく、具体的には、例えば、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、シクロヘキシルエステル等を挙げることができる。これらは、通常市販されているものであれば、特に精製することなく使用することができる。もちろん、複数のエステル類の混合物であってもよく、また一部フリーの(メタ)アクリル酸を含んでいてもよい。エステル交換の結果副生するアルコールの沸点が低い方が反応混合物からの除去が容易な点から、好ましくはメチルエステル又はエチルエステル、及び両者の混合物である。
【0044】
また、第一工程で用いる原料組成物におけるジオールとしては、水酸基を2個有する化合物であれば特に制限はない。具体的には、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、o−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールF、水素化ビスフェノールF、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物及びそれらの2種以上の混合物などが挙げられる。
【0045】
特に、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、o−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、p−キシリレングリコール、ビスフェノールA及びこれらの混合物が、入手の容易さ、得られるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の実用性などの点から好ましい。特に好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールAである。
【0046】
ジオールに関しては、特に制限はなく、通常市販されているものであれば使用することができる。高純度なものはもちろんであるが、本発明の製造方法に影響を与えない不純物を含むものや希釈されているものなどをも使用することができる。
【0047】
さらに、第一工程で用いる原料組成物における多塩基酸無水物には、特に制限はない。一般に、飽和ポリエステルの製造も若しくは不飽和ポリエステルの製造の際に用いられている多塩基酸無水物であればいかなるものでも使用することができる。具体的には、例えば、飽和の多塩基酸無水物としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘット酸、テトラブロム無水フタル酸及びそれらの2種以上の混合物等を挙げることができる。また、不飽和の多塩基酸無水物としては、無水マレイン酸を挙げることができる。詳しくは、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、日刊工業新聞社、昭和63年6月30日初版第1刷発行、31〜32頁に記載がある。なかでも、無水マレイン酸及び/又は無水フタル酸が入手の容易性やオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の実用性等の点から好ましい。
【0048】
第一工程における原料組成物中の(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物の比率には特に制限はない。用いる各原料の性状や、最終的に望むオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の物性により、最適な値は異なってくる。
【0049】
具体的には、例えば、好ましくはモル比で(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類:ジオール:多塩基酸無水物=1:0.1〜100:0.1〜100の範囲であり、より好ましくは(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類:ジオール:多塩基酸無水物=1:0.5〜50:0.5〜50の範囲である。
【0050】
上記第二工程では、エステル化反応及び/又は脱グリコール反応の2種の反応が生じてオリゴ(メタ)アクリレートが生成すると考えられる。この際、この2つの反応は1つの反応器内で同時に行われてもよく、またそれぞれ別の反応器を用いて順次に行われてもよい。
【0051】
その具体例の1つとしては、例えば、下記の反応式1に示すように、(1)先ず、(メタ)アクリル酸エステル(例としてアクリル酸エチルエステルを示す)とジオール(例としてエチレングリコールを示す)とによるエステル交換反応によるエステル化反応を行い、その結果として不飽和モノアルコール(α)を含む反応混合物を得、(2)次いで、この不飽和モノアルコール(α)と多塩基酸無水物(例として無水フタル酸を示す)との間での開環付加反応、さらには脱水縮合によるエステル化反応を行い、オリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る方法を挙げることができる。
【0052】
反応式1
【0053】
【化1】
【0054】
この場合、第二工程は、例えば、次の2つの工程で実施することができる。すなわち、例えば、まず、上記(1)の工程を行い、次いで得られた反応混合物を140〜210℃の温度で反応させて上記(2)の工程を行い、オリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る方法である。
【0055】
このように第二工程を2つの工程で実施すれば、(メタ)アクリル酸エステルのエステル基由来のアルコールが比較的低沸点である場合に、必要以上の熱を与えることを避けることができ、効率的に反応を行うことができるのでより好ましい。
【0056】
ここで例示した好ましいオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法は、すなわち、以下の第一工程〜第三工程を含む方法である。
【0057】
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物を含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、触媒の存在下に加熱して反応させて反応混合物(1)を得る工程
第三工程
第二工程で得られた反応混合物(1)を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程
ここで例示した第一工程〜第三工程を含む方法において、第二工程における触媒は、第三工程で用いる有機及び/又は無機のアンチモン化合物と同一であってもよく、相異なっていてもよい。また、同一である場合、第三工程ではさらに有機及び/又は無機のアンチモン化合物を追加してもよく、第二工程で用いたものをそのまま使用してもよい。
【0058】
また、ここに例示した第一工程〜第三工程を含む方法の第二工程で生じる反応は、明確にエステル化反応のみとは限らず、従って反応混合物(1)には上記反応式1で例示した不飽和モノアルコール(α)のみならず、各種の生成物が含まれていることはいうまでもない。
【0059】
さらに、ここで示した第一工程〜第三工程を含むオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法には、その変形として以下に示す第一工程〜第四工程からなる方法を例示することができる。
【0060】
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類及びジオールを含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、触媒の存在下に加熱して反応させ、反応混合物(2)を得る工程
第三工程
第二工程で得られた反応混合物(2)に多塩基酸無水物を加え、反応混合物(3)を得る工程
第四工程
第三工程で得られた反応混合物(3)を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程
上記の第一工程〜第四工程からなるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法においても、その第二工程で用いる触媒は第四工程で用いる有機及び/又は無機のアンチモン化合物と同一であっても相異なっていてもよい。また、同一である場合、第四工程ではさらに有機及び/又は無機のアンチモン化合物を追加してもよく、第二工程で用いたものをそのまま使用してもよい。
【0061】
もちろん、これらの反応形式はいずれも単なる例示に過ぎず、本発明(I)はこれらに限定されるわけではない。
【0062】
第二工程(先に具体例として示した好ましい製造方法の例では第三工程又は第四工程に該当する。以下同じ)で用いることができる有機及び/又は無機のアンチモン化合物には、特に制限はない。また、アンチモンを含む化合物であればその性状に特に制限はない。具体的には、例えば、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、酒石酸アンチモンカリ(吐酒石)、酢酸アンチモン及びそれらの2種以上の混合物などが挙げられる。なかでも、入手のしやすさと触媒としての効果の点から、無機化合物としては三酸化アンチモンが好ましく、有機化合物としてはトリフェニルアンチモンが好ましい。もちろん両者を併用してもよい。
【0063】
第二工程で用いることができる有機及び/又は無機のアンチモン化合物の量には、特に制限はない。好ましくは、第一工程で得た原料組成物100質量部に対して0.01〜1質量部の範囲である。0.01質量部未満では、触媒としての効果が不十分になることがある。また、1質量部を超えて加えてもその効果が見られないばかりでなく、得られたオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の硬化性が損なわれることがある。より好ましくは0.05〜0.5質量部の範囲である。
【0064】
第二工程では、有機及び/又は無機のアンチモン化合物と併用して、その作用を助ける化合物を用いることができる。具体的には、例えば、チタンのアルコキサイド等の化合物を挙げることができる。その使用量は、ほぼ有機及び/又は無機のアンチモン化合物と同程度である。
【0065】
前述の如く、第二工程ではエステル化反応及び/又は脱グリコール反応が生じているが、その反応温度は140〜210℃の範囲であればよい。従来の触媒では、この条件下では(メタ)アクリロイル基の重合によるゲル化を避けることができなかったが、本発明の方法では、有機及び/又は無機のアンチモン化合物を触媒として用いることによりこの問題点を解決することができる。その結果、極めて短時間でエステル化反応及び/又は脱グリコール反応が完結してオリゴ(メタ)アクリレートを合成することができ、オリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得ることができる。
【0066】
反応温度が140℃未満である場合、反応速度、特に脱グリコール反応が遅くなったり、或いは反応が完結しなくなることがある。また、反応温度が210℃を超える場合には、(メタ)アクリロイル基の重合によるゲル化を避けることが困難になることがある。より好ましくは150〜200℃の範囲であり、最も好ましくは160〜190℃の範囲である。
【0067】
第二工程では、酸素の存在下で反応を行うのが好ましい。酸素は、(メタ)アクリロイル基の重合を阻害する働きを有しており、もっとも簡便なラジカル重合阻害剤としてよく知られている。これは、第二工程においても同様である。
【0068】
この場合の酸素は、純粋な酸素として反応系中に導入してもよいが、簡便には空気をその代わりに用いることができる。もちろん、窒素などで希釈した酸素を用いてもよい。重合阻害作用に効果のある酸素濃度を確保できれば、いかなる方法を用いてもよい。
【0069】
ところで、脱水縮合を伴うエステル化反応及び脱グリコール反応は平衡反応であり、平衡を生成物側に傾けるために生成した水やグリコールを系外に取り出すことが、これらの反応の進行に望ましい。その際に、これらを系外に取り出しやすくするために減圧下に反応を行うことが一般に行われている。しかし、あまりに減圧度を上げると系中の酸素濃度が低下し、ひいてはその重合阻害効果が低下し、或いはその効果が失われる恐れがある。
【0070】
本発明(I)の製造方法では、酸素による重合阻害効果と反応速度とのバランスから、あまり減圧度を上げることは好ましくない。具体的には、減圧にした場合でも500mmHg以上の圧力であることが好ましい。この場合、反応温度はその減圧度にもよるが140〜180℃の範囲であるのが好ましい。
【0071】
次に、本発明(II)について説明する。本発明(II)は、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールとを反応させて得られる不飽和モノアルコールを含む組成物にさらに多塩基酸無水物を加えた組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを含むオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法である。
【0072】
本発明(II)における(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物に関しては、本発明(I)と同様である。また、アンチモン化合物に関しても本発明(I)と同様である。さらに反応条件に関しても本発明(I)と同様である。
【0073】
本発明(II)における不飽和モノアルコールとしては、例えば、本発明(I)における反応式1に記載した(α)をその具体例として挙げることができるが、それに限定されるわけではない。すなわち、重合性官能基である不飽和基とヒドロキシル基を1分子中に有する(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールとを反応させて得られる不飽和モノアルコールであれば特に制限はない。すなわち、従来公知の方法(例えば、大森英三著、「機能性アクリル系樹脂」、株式会社テクノシステム、1985年5月25日初版第1刷発行、143頁〜154頁 に記載がある。)で別途製造し、必要により精製した不飽和モノアルコールであってもよい。もちろん、最終的なオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法やその物性に影響を与えないのであれば、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールとを各種条件で反応させて得られた不飽和モノアルコールを含む反応混合物をそのまま使用することも可能である。一般に、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールとを各種条件で反応させて得られた不飽和モノアルコールを含む反応混合物は多種の生成物の混合物であるが、そのような反応混合物であってもその一部に当該不飽和モノアルコールを含んでいれば使用することができる。
【0074】
次に、本発明(III)について説明する。本発明(III)は、(A)(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物を反応させて得られる、不飽和基とヒドロキシル基とを含む不飽和オリゴマー含有組成物を、(B)有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に温度140℃以上210℃以下で反応させることを含むオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法である。
【0075】
本発明(III)における(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物に関しては、本発明(I)と同様である。また、アンチモン化合物に関しても本発明(I)と同様である。さらに反応条件に関しても本発明(I)と同様である。
【0076】
本発明(III)における不飽和基とヒドロキシル基とを含む不飽和オリゴマーとしては、重合性官能基である不飽和基とヒドロキシル基を1分子中に有する(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物を反応させて得られる不飽和オリゴマーであれば特に制限はない。
【0077】
従って、従来公知の方法で別途製造し、必要により精製した不飽和オリゴマーであってもよい。もちろん、最終的なオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法やその物性に影響を与えないのであれば、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物を反応させて得られる不飽和オリゴマーを含む反応混合物をそのまま使用することも可能である。一般に、(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール及び多塩基酸無水物を反応させて得られる不飽和オリゴマーを含む反応混合物は、多種の生成物の混合物であるが、その様な反応混合物であってもその一部に当該不飽和オリゴマーを含んでいれば使用することができる。
【0078】
次に、本発明(IV)について説明する。本発明(IV)は、本発明(I)〜(III)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法に用いることができるアンチモンを含む化合物からなるオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物製造用触媒である。
【0079】
本発明(IV)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物製造用触媒は、その成分としてアンチモンを含む化合物であれば特に制限はない。具体的には、例えば、三酸化アンチモン、トリフェニルアンチモン、酒石酸アンチモンカリ(吐酒石)及び酢酸アンチモンなどが挙げられる。なかでも、入手のしやすさと触媒としての効果の点から、無機化合物としては三酸化アンチモンが好ましく、有機化合物としてはトリフェニルアンチモンが好ましい。もちろん両者を併用してもよい。これらは、いずれも、市販されているものをそのまま使用することができるが、必要に応じて精製してもよい。
【0080】
さらに、本発明(V)について説明する。本発明(V)は、本発明(I)〜(III)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物の製造方法により製造されたオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物である。
【0081】
本発明(V)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物は、アンチモンを含む化合物からなる触媒を用いて、ゲル化することなく、高温で短時間に製造されたオリゴ(メタ)アクリレートを含む樹脂組成物である。従って、この組成物は、従来のオリゴ(メタ)アクリレートの製造方法、例えば、前述した酸触媒の存在下に比較的低温下で生成する水を共沸溶媒で除く方法で製造されたオリゴ(メタ)アクリレートとは異なり、触媒の中和やその除去、さらには共沸溶媒の除去を必要としない。従って、製造工程が簡便で、ひいては非常に安価に製造できるという特徴を有する。
【0082】
触媒の除去などの精製を行わない場合、アンチモンを含む化合物からなる触媒が当該オリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物に残存することになるが、これは特に該樹脂組成物の重合性に影響を与えるものではない。もちろん、従来公知の方法でこれらの除去を主目的とする精製を行うことも可能であり、またかかる精製を行っても何ら問題はない。
【0083】
なお、本発明(V)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物に含まれるアンチモンを含む化合物からなる触媒に関しては、従来公知の分析方法、例えば、原子吸光法等で分析し、定量することができる。
【0084】
本発明(V)のオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物は、樹脂の原料組成物として使用する際に従来公知の各種材料と併用することができる。併用できる材料としては、例えば、無機及び/又は有機の補強材、フィラー、離型剤、消泡剤及び着色剤等を挙げることができる。
【0085】
無機及び/又は有機の補強剤としては、具体的には、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維及び金属繊維等が挙げられる。
【0086】
フィラーとしては、具体的には、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、クレー、タルク、カオリン、珪藻土、マイカ粉末、ガラス繊維粉末、粉末アスベスト、シリカゲル及びロックウール等が挙げられる。
【0087】
離型剤としては、具体的には、例えば、ワックス、及びステアリン酸亜鉛に代表されるステアリン酸の金属塩などが挙げられる。
【0088】
消泡剤としては、具体的には、例えば、シリコーンオイル、ポリビニルエーテル、アクリル酸エステル共重合物及びフッ素系化合物等が挙げられる。
【0089】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すものであって、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
【0090】
実施例1 オリゴ(メタ)アクリレート(A)の製造及びその評価
(1)ヒドロキシル基含有不飽和オリゴマーの合成
攪拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル250g、エチレングリコール149g、無水フタル酸148g、ヒドロキノン0.5g及びトリフェニルアンチモン0.5gを仕込み、常圧にて最高温度130℃でメタノールとメタクリル酸メチルを主成分とする留分を抜き出しながら4時間反応を行い、ヒドロキシル基含有不飽和オリゴマーを含む反応混合物を得た。
【0091】
次いで、得られた反応混合物をさらに、空気気流下に、圧力25〜40kPa(絶対圧)の減圧下、温度180〜185℃で90分間脱水反応を行った。その結果、最終的に水を主成分とする留分が20g得られた。得られたオリゴ(メタ)アクリレート(A)は黄褐色であった。
【0092】
(2)オリゴ(メタ)アクリレート(A)の評価
上記で得られたオリゴ(メタ)アクリレート(A)100質量部に、メチルエチルケトンパーオキサイド1質量部、ナフテン酸コバルト(6質量%Co)0.5質量部、ピロリジンアセトアセトアミド((株)日本乳化剤、商品名「ナックスレーターPIK」)0.5質量部を加えた系は20分でゲル化後かなり急速に発熱し、硬化した。最高温度は137℃に達した。
【0093】
実施例2 オリゴ(メタ)アクリレート(B)の製造及びその評価
(1)オリゴ(メタ)アクリレート(B)の製造
攪拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル250g、エチレングリコール149g、ヒドロキノン0.5g及びトリフェニルアンチモン0.5gを仕込み、常圧にて最高温度135℃でメタノールとメタクリル酸メチルを主成分とする留分を抜き出しながら4時間反応を行い、ヒドロキシル基含有不飽和オリゴマーを含む反応混合物が得られた。
【0094】
次いで、反応混合物に無水フタル酸148gを加えて、圧力25〜40kPa(絶対圧)の減圧下、温度175〜180℃で2時間反応を行った。溜出液量は20gであった。得られたオリゴ(メタ)アクリレート(B)は淡黄褐色であった。
【0095】
(2)オリゴ(メタ)アクリレート(B)の評価
上記で得られたオリゴ(メタ)アクリレート(B)100質量部に、メチルエチルケトンパーオキサイド1質量部、ナフテン酸コバルト(6質量%Co)0.5質量部、ピロリジンアセトアセトアミド((株)日本乳化剤、商品名「ナックスレーターPIK」)0.5質量部を加えた系は20分でゲル化後かなり急速に発熱し、硬化した。最高温度は134℃に達した。
【0096】
実施例3 オリゴ(メタ)アクリレート(C)の製造及びその評価
(1)オリゴ(メタ)アクリレート(C)の製造
攪拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を備えた1リットルのセパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル250g、エチレングリコール149g、ヒドロキノン2.5g及び硫酸0.5gを仕込み、常圧にて最高温度135℃でメタノールとメタクリル酸メチルを主成分とする留分を抜き出しながら4時間反応を行う。
【0097】
次いで、過剰のメタクリル酸メチルを追い出した後、2−ヒドロキシルエチルメタクリレートを蒸留によって取り出す。
【0098】
得られた2−ヒドロキシエチルメタクリレート312gに無水フタル酸148g、トリフェニルアンチモン0.5gを加えて、圧力25〜40kPa(絶対圧)の減圧下、温度175〜180℃で2時間反応を行った。溜出液量は20gであった。得られたオリゴ(メタ)アクリレート(C)は淡黄褐色であった。
【0099】
(2)オリゴ(メタ)アクリレート(C)の評価
上記で得られたオリゴ(メタ)アクリレート(C)100質量部に、メチルエチルケトンパーオキサイド1質量部、ナフテン酸コバルト(6質量%Co)0.5質量部、ピロリジンアセトアセトアミド((株)日本乳化剤、商品名「ナックスレーターPIK」)0.5質量部を加えた系は18分でゲル化後かなり急速に発熱し、硬化した。最高温度は135℃に達した。
【0100】
【発明の効果】
本発明によれば、従来、多数の工程によってしか得ることのできなかったオリゴ(メタ)アクリレート及び該アクリレート含有樹脂組成物を簡便な方法で製造することができる。また、本発明によれば、従来の技術常識では考えられなかったような高温下で短時間にオリゴ(メタ)アクリレートを製造することができる。また、本発明によれば、簡便な方法によって安価にオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を製造することができることから、従来その高価格故に特殊用途にしか用いることができなかったオリゴ(メタ)アクリレート及び該アクリレート含有樹脂組成物を広範囲な用途に用いることが可能となる。特にスチレンに代表される反応性希釈モノマーを含まないか、或いは作業環境に影響を与えないほどに使用量を低減した樹脂の製造が可能である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, a catalyst used for the method, and an oligo (meth) acrylate-containing resin composition obtained thereby. In particular, the present invention provides a simple method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition represented by a polyester (meth) acrylate useful for a variety of applications, an esterification catalyst that can be used in the method, and a method therefor. The present invention relates to the obtained oligo (meth) acrylate-containing resin composition.
[0002]
[Prior art]
From the standpoint of environmental improvement, for example, when molding a reinforced plastic (hereinafter referred to as “FRP”), an operator impregnates a glass fiber with a polyester resin and cures the styrene in the resin in a step of curing. Research has been undertaken to improve exposure. However, despite more than 20 years of effort from various sources, this problem has not been solved.
[0003]
It contains the present polyester resin, that is, an α, β-unsaturated polybasic acid (or an acid anhydride thereof) as one component, and is used in combination with an arbitrary polybasic acid (or an acid anhydride thereof) to form a desired polybasic acid. In a resin in which an unsaturated polyester obtained by esterification with a polyhydric alcohol is dissolved in a styrene monomer, the unsaturated polyester as a main component has a molecular weight (Mn) of usually about 1,500 to 3,000, and at room temperature. The main reason is that it is extremely difficult to reduce the content of styrene as a polyester resin to 30% by mass or less in consideration of workability at the time of molding because it is a liquid having a very high viscosity or almost a solid. Accordingly, there has been no success in providing a polyester resin containing no volatile styrene or having a reduced content to a level that does not pose a problem in operation.
[0004]
Also, attempts have been made to add a styrene volatilization inhibitor such as wax to a polyester resin for the purpose of preventing styrene from volatilizing. However, even in this case, it is known that, when the styrene content is set to about 20% by mass in order to secure workability, the volatilization amount cannot be reduced to a practically negligible level.
[0005]
As described above, the use of styrene is indispensable as long as the conventional unsaturated polyester is used as the main component of the polyester resin. Therefore, it can be said that it is difficult to fundamentally improve the working environment.
[0006]
On the other hand, a so-called polyester (meth) having one or more acryloyl groups and / or methacryloyl groups (hereinafter collectively referred to as “(meth) acryloyl groups”) in one molecule and having a polyester skeleton. It is generally known that oligo (meth) acrylates such as acrylate) have a lower viscosity than the molecular weight. If this oligo (meth) acrylate can be replaced by an unsaturated polyester of a polyester resin, or even part of it, it can be expected that the amount of styrene used in the polyester resin can be reduced due to its low viscosity. Further, it is considered possible to develop a polyester resin containing no styrene at all.
[0007]
Here, “(meth) acrylate” refers to “acrylate” and / or “methacrylate”. Similarly, “(meth) acrylic acid” refers to “acrylic acid” and / or “methacrylic acid”.
[0008]
By the way, as a method for producing a conventional general polyester (meth) acrylate and a resin composition containing the acrylate, for example, the following method can be mentioned. That is,
1) First, an acid catalyst such as sulfuric acid or paratoluenesulfonic acid is added to a raw material composition comprising (meth) acrylic acid, a desired polybasic acid (or an acid anhydride thereof), and a polyhydric alcohol, and benzene is further added. Addition of an aromatic solvent such as toluene or the like at a temperature of about 80 to 100 ° C. or heating under reflux of the solvent, azeotropically removing water produced at the same time as the esterification,
2) Next, after neutralizing the acid catalyst with an alkali, washing with water is repeated as necessary, and water and the solvent are distilled off to obtain a desired polyester (meth) acrylate or the acrylate-containing resin composition.
That is the method. The method is described in detail in "Functional Acrylic Resin", Techno System Co., Ltd., first edition, May 25, 1985, first edition, p. 439, "36.2.1 Polyester acrylate". is there.
[0009]
One of the main reasons for having to use such a complicated method is that the polyester (meth) acrylate produced by polymerization of the highly polymerizable (meth) acryl group during the esterification reaction is used. It is possible to avoid side reactions such as gelation, which in turn impair the practicality of the polyester (meth) acrylate.
[0010]
However, since such a method requires a remarkably large number of steps, the final resin price far exceeds the level of general-purpose resins, even though the raw material cost is not so high when industrially implemented. The disadvantage is that the
[0011]
For this reason, the resin containing polyester (meth) acrylate has a limited use, and is used as a part of a photocurable resin, and is used only for a special adhesive. Only.
[0012]
Instead of this complicated method, an esterification catalyst such as an acid catalyst such as sulfuric acid or paratoluenesulfonic acid, for example, an aliphatic tertiary amine, a phenol compound having an amino group, a quaternary ammonium salt, and a lithium halide Although a method using a compound or the like has been studied, in any case, gelation of a (meth) acryloyl group cannot be avoided under the reaction conditions necessary for performing the esterification reaction, particularly under a high temperature exceeding 140 ° C. However, no study on industrial practical use has been made.
[0013]
[Non-patent document 1]
"Functional Acrylic Resin", Techno System Co., Ltd., May 25, 1985, first edition, first volume issue (p. 439, section "36.2.1 Polyester acrylate")
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an oligo (meth) acrylate represented by a polyester (meth) acrylate or the like by a conventional complicated process and a simple production method which is an alternative to the production method of the acrylate-containing resin composition, and an object of the present invention. An object of the present invention is to provide an oligo (meth) acrylate-containing resin composition obtained by a catalyst and a method thereof.
[0015]
The present inventors have conducted intensive studies in order to solve the above problems. As a result, when a compound containing antimony is used as a catalyst, (meth) acryloyl groups are not polymerized and gelled even when the reaction is carried out at a high temperature of 140 ° C. or more, which is beyond the conventional technical knowledge, and the ester is smoothly formed. The present inventors have found that an oxidization reaction proceeds and that a desired oligo (meth) acrylate-containing resin composition can be produced, thereby completing the present invention.
[0016]
Furthermore, when a composition containing (meth) acrylic acid and / or its ester, diol and polybasic acid anhydride is used as a raw material, not only the esterification reaction but also the deglycolization reaction easily occurs in parallel. The inventors have found that the present invention has been completed.
[0017]
That is, the present invention (I) comprises (A) a composition containing (meth) acrylic acid and / or an ester thereof, a diol and a polybasic acid anhydride, and (B) an organic and / or inorganic antimony compound. The present invention provides a method (A) for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, wherein the reaction is carried out at a temperature of 140 ° C. or more and 210 ° C. or less in the presence.
[0018]
In the present invention (II), (A) a polybasic acid anhydride is further added to a composition containing an unsaturated monoalcohol obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its ester with a diol. Provided is a method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, which comprises reacting the composition at a temperature of 140 ° C. or more and 210 ° C. or less in the presence of (B) an organic and / or inorganic antimony compound.
[0019]
Further, the present invention (III) comprises (A) an unsaturated oligomer containing an unsaturated group and a hydroxyl group, which is obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its ester, diol and polybasic acid anhydride. A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, characterized by reacting the composition containing (B) an organic and / or inorganic antimony compound at a temperature of 140 ° C. or more and 210 ° C. or less. .
Furthermore, the present invention (IV) comprises an oligo (meth) acrylate-containing compound comprising an antimony-containing compound, which can be used in the method for producing the oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (I) to (III). Provided is a catalyst for producing a resin composition.
[0020]
Further, the present invention (V) provides an oligo (meth) acrylate-containing resin composition produced by the method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (I) to (III).
[0021]
More specifically, the present invention includes, for example, the following items.
[0022]
[1] A composition containing (A) (meth) acrylic acid and / or an ester thereof, a diol and a polybasic anhydride in the presence of (B) an organic and / or inorganic antimony compound at a temperature of 140 ° C. A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, wherein the reaction is carried out at a temperature of 210 ° C. or lower.
[0023]
[2] (A) A composition containing an unsaturated monoalcohol obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its esters with a diol and further adding a polybasic anhydride to (B) A) a method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, wherein the reaction is carried out at a temperature of 140 ° C. or more and 210 ° C. or less in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound;
[0024]
[3] (A) An unsaturated oligomer-containing composition containing an unsaturated group and a hydroxyl group, obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or an ester thereof, a diol and a polybasic acid anhydride, B) A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, wherein the reaction is carried out at a temperature of 140 ° C to 210 ° C in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound.
[0025]
[4] A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, comprising the following first to third steps.
[0026]
First step
Step of obtaining a raw material composition containing (meth) acrylic acid and / or esters thereof, diol and polybasic anhydride
Second step
A step of heating and reacting the raw material composition obtained in the first step in the presence of a catalyst to obtain a reaction mixture (1)
Third step
A step of reacting the reaction mixture (1) obtained in the second step at a temperature of 140 to 210 ° C. in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
[5] The method of the above-mentioned [4], wherein the third step is performed in the presence of oxygen.
[0027]
[6] A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, comprising the following first to fourth steps.
[0028]
First step
Step of obtaining a raw material composition containing (meth) acrylic acid and / or its esters and a diol
Second step
A step of heating and reacting the raw material composition obtained in the first step in the presence of a catalyst to obtain a reaction mixture (2)
Third step
Step of adding a polybasic anhydride to the reaction mixture (2) obtained in the second step to obtain a reaction mixture (3)
4th process
A step of reacting the reaction mixture (3) obtained in the third step at a temperature of 140 to 210 ° C. in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
[7] The method of the above-mentioned [6], wherein the fourth step is performed in the presence of oxygen.
[0029]
[8] The diol is ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol 1,6-hexanediol, 1,9-nonanediol, 1,2-cyclohexanedimethanol, 1,3-cyclohexanedimethanol, 1,4-cyclohexanedimethanol, o-xylylene glycol, m-xylylene glycol , P-xylylene glycol, 1,2-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, 1,3-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, 1,4-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, bisphenol A, hydrogen Bisphenol A, bis Phenol A ethylene oxide adduct, bisphenol A propylene oxide adduct, bisphenol F, hydrogenated bisphenol F, bisphenol F ethylene oxide adduct, and at least one selected from the group consisting of bisphenol F propylene oxide adduct. The method according to any one of the above [1] to [7].
[0030]
[9] The method according to any one of [1] to [8] above, wherein the polybasic anhydride is a saturated polybasic anhydride and / or an unsaturated polybasic anhydride. .
[0031]
[10] The saturated polybasic acid anhydride is at least one member selected from the group consisting of phthalic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, methyltetrahydrophthalic anhydride, endomethylenetetrahydrophthalic anhydride, hetic acid and tetrabromophthalic anhydride. The method according to the above [9], wherein:
[0032]
[11] The method of the above-mentioned [9], wherein the unsaturated polybasic acid anhydride is maleic anhydride.
[0033]
[12] The above-mentioned [characterized in that the organic and / or inorganic antimony compound is at least one selected from the group consisting of antimony trioxide, triphenylantimony, antimony potassium tartrate (tartarite) and antimony acetate. 1] The method according to any one of [11].
[0034]
[13] An oligo (meta) comprising an organic and / or inorganic antimony compound used in the method for producing the oligo (meth) acrylate-containing resin composition according to any of [1] to [12]. Catalyst for producing acrylate-containing resin composition.
[0035]
[14] An oligo (meth) acrylate-containing resin composition produced by the method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition according to any one of [1] to [12].
[0036]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to preferred embodiments.
[0037]
First, the present invention (I) to (III) will be described.
[0038]
The present inventions (I) to (III) each include an oligo (meth) acrylate comprising reacting a predetermined raw material composition in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound at a temperature of 140 ° C or more and 210 ° C or less. It is a manufacturing method of a containing resin composition.
[0039]
As described above, in the conventional catalyst, gelation due to polymerization of (meth) acryloyl groups cannot be avoided at a high temperature of 140 ° C. or higher, which is the reaction temperature in the production method. There was no example of the method for producing the oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the above.
[0040]
The present inventors have studied a method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition using various compounds as catalysts. As a result, surprisingly, when a compound containing antimony was used as a catalyst, At a high temperature of 140 ° C. or higher, which was not considered by common sense, even if (meth) acryloyl groups are present, the esterification and deglycolization proceed smoothly without gelation, and the desired oligo (meth) acrylate The present inventors have found that a resin composition containing the same can be obtained, and have completed the present invention.
[0041]
More specifically, the method of the present invention (I) comprises the following first step and second step, as preferred embodiments thereof.
[0042]
First step
Step of obtaining a raw material composition containing (meth) acrylic acid and / or esters thereof, diol and polybasic anhydride
Second step
A step of reacting the raw material composition obtained in the first step at a temperature of 140 to 210 ° C. in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
In the first step, there is no particular limitation on (meth) acrylic acid in the raw material composition. These can be used without particular purification as long as they are commercially available, whether they are for reagents or industrial use. Of course, it is preferable to use a higher-purity one in terms of suppressing side reactions. Also, acrylic acid and methacrylic acid can be used alone or as a mixture of both.
[0043]
There are no particular restrictions on the esters of (meth) acrylic acid, and specific examples include methyl esters, ethyl esters, propyl esters, butyl esters, and cyclohexyl esters. These can be used without particular purification as long as they are generally commercially available. Needless to say, a mixture of a plurality of esters may be used, or partially free (meth) acrylic acid may be contained. From the viewpoint that the lower the boiling point of the alcohol by-produced as a result of transesterification is easier to remove from the reaction mixture, methyl ester or ethyl ester, or a mixture of both, is preferred.
[0044]
The diol in the raw material composition used in the first step is not particularly limited as long as it is a compound having two hydroxyl groups. Specifically, for example, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, neopentyl Glycol, 1,6-hexanediol, 1,9-nonanediol, 1,2-cyclohexanedimethanol, 1,3-cyclohexanedimethanol, 1,4-cyclohexanedimethanol, o-xylylene glycol, m-xylylene Glycol, p-xylylene glycol, 1,2-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, 1,3-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, 1,4-bis (2-hydroxyethoxy) benzene, bisphenol A, Hydrogenated bisphenol A, bi Phenol A-ethylene oxide adduct, bisphenol A propylene oxide adduct, bisphenol F, hydrogenated bisphenol F, bisphenol F ethylene oxide adduct, and bisphenol F propylene oxide adduct and a mixture of two or more thereof.
[0045]
Particularly, ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,3-propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-butanediol, 1,4-butanediol, neopentyl glycol, 1,6 -Hexanediol, 1,9-nonanediol, 1,2-cyclohexanedimethanol, 1,3-cyclohexanedimethanol, 1,4-cyclohexanedimethanol, o-xylylene glycol, m-xylylene glycol, p-xylylene Len glycol, bisphenol A and mixtures thereof are preferred from the viewpoint of easy availability and practicality of the obtained oligo (meth) acrylate-containing resin composition. Particularly preferred are ethylene glycol, diethylene glycol, 1,2-propylene glycol, 1,4-butanediol, and bisphenol A.
[0046]
The diol is not particularly limited, and any diol that is generally commercially available can be used. As well as high-purity ones, those containing impurities that do not affect the production method of the present invention or those that are diluted can also be used.
[0047]
Further, the polybasic acid anhydride in the raw material composition used in the first step is not particularly limited. In general, any polybasic acid anhydride used for producing a saturated polyester or for producing an unsaturated polyester can be used. Specifically, for example, as the saturated polybasic acid anhydride, phthalic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, methyltetrahydrophthalic anhydride, endomethylenetetrahydrophthalic anhydride, hetic acid, tetrabromophthalic anhydride, and their 2 And the like. Further, examples of the unsaturated polybasic acid anhydride include maleic anhydride. The details are described in "Polyester Resin Handbook", Nikkan Kogyo Shimbun, First Edition, First Edition, June 30, 1988, pp. 31-32. Among them, maleic anhydride and / or phthalic anhydride are preferred from the viewpoint of easy availability and practicality of the oligo (meth) acrylate-containing resin composition.
[0048]
The ratio of (meth) acrylic acid and / or its esters, diol and polybasic acid anhydride in the raw material composition in the first step is not particularly limited. The optimum value varies depending on the properties of each raw material used and the finally desired physical properties of the oligo (meth) acrylate-containing resin composition.
[0049]
Specifically, for example, the molar ratio is preferably in the range of (meth) acrylic acid and / or its esters: diol: polybasic anhydride = 1: 0.1 to 100: 0.1 to 100, More preferably, (meth) acrylic acid and / or its esters: diol: polybasic anhydride = 1: 0.5 to 50: 0.5 to 50.
[0050]
In the second step, it is considered that two kinds of reactions, an esterification reaction and / or a deglycolization reaction, occur to generate oligo (meth) acrylate. In this case, the two reactions may be performed simultaneously in one reactor, or may be performed sequentially using different reactors.
[0051]
As one of the specific examples, for example, as shown in the following reaction formula 1, (1) First, (meth) acrylic acid ester (for example, ethyl acrylate is shown) and diol (for example, ethylene glycol is used for ) To obtain a reaction mixture containing unsaturated monoalcohol (α). (2) Then, the unsaturated monoalcohol (α) and polybasic acid anhydride are obtained. (An example of which is phthalic anhydride), and a method of obtaining an oligo (meth) acrylate-containing resin composition by carrying out a ring-opening addition reaction and an esterification reaction by dehydration condensation.
[0052]
Reaction formula 1
[0053]
Embedded image
[0054]
In this case, the second step can be performed, for example, in the following two steps. That is, for example, first, the step (1) is performed, and then the obtained reaction mixture is reacted at a temperature of 140 to 210 ° C., and the step (2) is performed, and the oligo (meth) acrylate-containing resin composition is obtained. Is a way to get
[0055]
If the second step is performed in two steps as described above, when the alcohol derived from the ester group of the (meth) acrylic acid ester has a relatively low boiling point, it is possible to avoid giving unnecessary heat. It is more preferable because the reaction can be performed efficiently.
[0056]
The preferred method for producing the oligo (meth) acrylate-containing resin composition exemplified here is a method including the following first to third steps.
[0057]
First step
Step of obtaining a raw material composition containing (meth) acrylic acid and / or esters thereof, diol and polybasic anhydride
Second step
A step of heating and reacting the raw material composition obtained in the first step in the presence of a catalyst to obtain a reaction mixture (1)
Third step
A step of reacting the reaction mixture (1) obtained in the second step at a temperature of 140 to 210 ° C. in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
In the method including the first to third steps exemplified here, the catalyst in the second step may be the same as or different from the organic and / or inorganic antimony compound used in the third step. . In the case where they are the same, an organic and / or inorganic antimony compound may be further added in the third step, and the one used in the second step may be used as it is.
[0058]
In addition, the reaction occurring in the second step of the method including the first to third steps exemplified here is not limited to only the esterification reaction. Therefore, the reaction mixture (1) is exemplified by the above reaction formula 1. It goes without saying that not only the unsaturated monoalcohol (α) described above but also various products are contained.
[0059]
Further, in the method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition including the first to third steps shown here, a method including the following first to fourth steps as a modification thereof is exemplified. Can be.
[0060]
First step
Step of obtaining a raw material composition containing (meth) acrylic acid and / or its esters and a diol
Second step
A step of heating and reacting the raw material composition obtained in the first step in the presence of a catalyst to obtain a reaction mixture (2)
Third step
Step of adding a polybasic anhydride to the reaction mixture (2) obtained in the second step to obtain a reaction mixture (3)
4th process
A step of reacting the reaction mixture (3) obtained in the third step at a temperature of 140 to 210 ° C. in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
In the method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition comprising the first to fourth steps, the catalyst used in the second step is the same as the organic and / or inorganic antimony compound used in the fourth step. Or different. In the case where they are the same, an organic and / or inorganic antimony compound may be further added in the fourth step, and the one used in the second step may be used as it is.
[0061]
Of course, these reaction formats are merely examples, and the present invention (I) is not limited to these.
[0062]
The organic and / or inorganic antimony compound that can be used in the second step (corresponding to the third step or the fourth step in the example of the preferred production method shown as a specific example above; the same applies hereinafter) is not particularly limited. Absent. There is no particular limitation on the properties of the compound as long as the compound contains antimony. Specific examples include antimony trioxide, triphenylantimony, antimony potassium tartrate (tartar), antimony acetate, and a mixture of two or more thereof. Among them, antimony trioxide is preferable as the inorganic compound, and triphenylantimony is preferable as the organic compound from the viewpoint of availability and the effect as a catalyst. Of course, both may be used together.
[0063]
The amount of the organic and / or inorganic antimony compound that can be used in the second step is not particularly limited. Preferably, it is in the range of 0.01 to 1 part by mass based on 100 parts by mass of the raw material composition obtained in the first step. If the amount is less than 0.01 part by mass, the effect as a catalyst may be insufficient. Moreover, even if it exceeds 1 mass part, not only the effect is not seen but the curability of the obtained oligo (meth) acrylate-containing resin composition may be impaired. More preferably, it is in the range of 0.05 to 0.5 parts by mass.
[0064]
In the second step, a compound that assists the action can be used in combination with an organic and / or inorganic antimony compound. Specifically, for example, a compound such as titanium alkoxide can be mentioned. The amount used is almost the same as that of organic and / or inorganic antimony compounds.
[0065]
As described above, the esterification reaction and / or the deglycolization reaction occur in the second step, and the reaction temperature may be in the range of 140 to 210 ° C. With conventional catalysts, gelation due to polymerization of (meth) acryloyl groups cannot be avoided under these conditions. However, in the method of the present invention, this problem is caused by using an organic and / or inorganic antimony compound as a catalyst. The point can be solved. As a result, the esterification reaction and / or the deglycolization reaction can be completed in a very short time to synthesize an oligo (meth) acrylate, and an oligo (meth) acrylate-containing resin composition can be obtained.
[0066]
When the reaction temperature is lower than 140 ° C., the reaction rate, particularly the deglycolization reaction, may be slow or the reaction may not be completed. If the reaction temperature exceeds 210 ° C., it may be difficult to avoid gelation due to polymerization of (meth) acryloyl groups. It is more preferably in the range of 150 to 200 ° C, most preferably in the range of 160 to 190 ° C.
[0067]
In the second step, the reaction is preferably performed in the presence of oxygen. Oxygen has a function of inhibiting the polymerization of a (meth) acryloyl group, and is well known as the simplest radical polymerization inhibitor. This is the same in the second step.
[0068]
Oxygen in this case may be introduced into the reaction system as pure oxygen, but air can be conveniently used instead. Of course, oxygen diluted with nitrogen or the like may be used. Any method may be used as long as an oxygen concentration effective for the polymerization inhibitory action can be secured.
[0069]
Incidentally, the esterification reaction and the deglycolization reaction accompanied by dehydration condensation are equilibrium reactions, and it is desirable to take out generated water or glycol out of the system in order to shift the equilibrium toward the product side, in order for these reactions to proceed. At that time, it is common to carry out the reaction under reduced pressure in order to facilitate taking them out of the system. However, if the degree of pressure reduction is too high, the oxygen concentration in the system may decrease, and the polymerization inhibitory effect may decrease or the effect may be lost.
[0070]
In the production method of the present invention (I), it is not preferable to increase the degree of reduced pressure too much in view of the balance between the polymerization inhibiting effect of oxygen and the reaction rate. Specifically, even when the pressure is reduced, the pressure is preferably 500 mmHg or more. In this case, the reaction temperature is preferably in the range of 140 to 180 ° C., depending on the degree of pressure reduction.
[0071]
Next, the present invention (II) will be described. The present invention (II) provides a composition comprising an unsaturated monoalcohol obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its esters with a diol, and further adding a polybasic acid anhydride, B) A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, comprising reacting at a temperature of 140 ° C. or more and 210 ° C. or less in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound.
[0072]
The (meth) acrylic acid and / or esters thereof, diol and polybasic acid anhydride in the present invention (II) are the same as in the present invention (I). The same applies to the antimony compound of the present invention (I). Further, the reaction conditions are the same as in the present invention (I).
[0073]
Examples of the unsaturated monoalcohol in the present invention (II) include, but are not limited to, (α) described in the reaction formula 1 in the present invention (I). That is, there is no particular limitation as long as it is an unsaturated monoalcohol obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its esters having a polymerizable functional group-containing unsaturated group and a hydroxyl group in one molecule with a diol. Absent. That is, a conventionally known method (for example, described in Eizo Omori, “Functional Acrylic Resin”, Techno System Co., Ltd., first edition, May 25, 1985, first edition, pages 143 to 154). May be an unsaturated monoalcohol produced separately and purified if necessary. Of course, if the final production method of the oligo (meth) acrylate-containing resin composition and its physical properties are not affected, (meth) acrylic acid and / or its esters and diol are reacted under various conditions. It is also possible to use the obtained reaction mixture containing the unsaturated monoalcohol as it is. Generally, a reaction mixture containing an unsaturated monoalcohol obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its esters with a diol under various conditions is a mixture of various products, and such a reaction mixture is used. Even if it contains the unsaturated monoalcohol in a part thereof, it can be used.
[0074]
Next, the present invention (III) will be described. The present invention (III) comprises (A) an unsaturated oligomer-containing composition containing an unsaturated group and a hydroxyl group, which is obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its ester, diol and polybasic acid anhydride. A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, comprising reacting a product at a temperature of 140 ° C. or more and 210 ° C. or less in the presence of (B) an organic and / or inorganic antimony compound.
[0075]
The (meth) acrylic acid and / or esters thereof, diol and polybasic acid anhydride in the present invention (III) are the same as in the present invention (I). The same applies to the antimony compound of the present invention (I). Further, the reaction conditions are the same as in the present invention (I).
[0076]
Examples of the unsaturated oligomer containing an unsaturated group and a hydroxyl group in the present invention (III) include (meth) acrylic acid and / or esters thereof having a polymerizable functional group having an unsaturated group and a hydroxyl group in one molecule. There is no particular limitation as long as it is an unsaturated oligomer obtained by reacting a diol with a polybasic acid anhydride.
[0077]
Therefore, the unsaturated oligomer may be separately produced by a conventionally known method and purified if necessary. Of course, if the final production method of the oligo (meth) acrylate-containing resin composition and its physical properties are not affected, the reaction of (meth) acrylic acid and / or its esters, diol and polybasic acid anhydride can be carried out. The reaction mixture containing the unsaturated oligomer obtained by the reaction can be used as it is. Generally, a reaction mixture containing an unsaturated oligomer obtained by reacting (meth) acrylic acid and / or its esters, a diol and a polybasic anhydride is a mixture of various products. Even a mixture can be used as long as the unsaturated oligomer is contained in a part thereof.
[0078]
Next, the present invention (IV) will be described. The present invention (IV) is a method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition comprising a compound containing antimony which can be used in the method for producing the oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (I) to (III). Catalyst.
[0079]
The catalyst for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (IV) is not particularly limited as long as it is a compound containing antimony as a component thereof. Specific examples include antimony trioxide, triphenylantimony, antimony potassium tartrate (tartar), antimony acetate, and the like. Among them, antimony trioxide is preferable as the inorganic compound, and triphenylantimony is preferable as the organic compound from the viewpoint of availability and the effect as a catalyst. Of course, both may be used together. Any of these can be used as they are commercially available, but may be purified if necessary.
[0080]
Further, the present invention (V) will be described. The present invention (V) is an oligo (meth) acrylate-containing resin composition produced by the method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (I) to (III).
[0081]
The oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (V) is a resin containing an oligo (meth) acrylate produced at high temperature for a short time without gelation using a catalyst comprising a compound containing antimony. A composition. Therefore, this composition is prepared by a conventional method for producing an oligo (meth) acrylate, for example, an oligo (meth) acrylate produced by a method in which water generated at a relatively low temperature in the presence of an acid catalyst is removed with an azeotropic solvent. 2.) Unlike acrylates, it does not require neutralization of the catalyst or its removal, nor removal of the azeotropic solvent. Therefore, it has a feature that the manufacturing process is simple and can be manufactured at very low cost.
[0082]
If purification such as removal of the catalyst is not performed, a catalyst comprising a compound containing antimony will remain in the oligo (meth) acrylate-containing resin composition, and this will particularly affect the polymerizability of the resin composition. It does not give. Of course, it is also possible to carry out purification mainly for the purpose of removal by a conventionally known method, and there is no problem even if such purification is carried out.
[0083]
The catalyst comprising a compound containing antimony contained in the oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (V) can be analyzed and quantified by a conventionally known analysis method, for example, an atomic absorption method. it can.
[0084]
The oligo (meth) acrylate-containing resin composition of the present invention (V) can be used in combination with various conventionally known materials when used as a resin raw material composition. Examples of materials that can be used in combination include inorganic and / or organic reinforcing materials, fillers, release agents, defoamers, and colorants.
[0085]
Specific examples of the inorganic and / or organic reinforcing agent include glass fiber, carbon fiber, aramid fiber, vinylon fiber, and metal fiber.
[0086]
Specific examples of the filler include calcium carbonate, magnesium carbonate, barium sulfate, calcium sulfate, aluminum hydroxide, clay, talc, kaolin, diatomaceous earth, mica powder, glass fiber powder, powdered asbestos, silica gel and rock wool. Is mentioned.
[0087]
Specific examples of the release agent include a wax and a metal salt of stearic acid represented by zinc stearate.
[0088]
Specific examples of the defoaming agent include, for example, silicone oil, polyvinyl ether, acrylate copolymer, and fluorine compound.
[0089]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be further described with reference to examples. However, these examples show an outline of the present invention, and the present invention is not limited to these examples.
[0090]
Example 1 Production of oligo (meth) acrylate (A) and evaluation thereof
(1) Synthesis of hydroxyl group-containing unsaturated oligomer
A 1-liter separable flask equipped with a stirrer, a fractionating condenser, a thermometer, and a gas inlet tube was charged with 250 g of methyl methacrylate, 149 g of ethylene glycol, 148 g of phthalic anhydride, 0.5 g of hydroquinone, and 0.5 g of triphenylantimony. The reaction was carried out for 4 hours at a normal pressure at a maximum temperature of 130 ° C. while extracting a fraction containing methanol and methyl methacrylate as main components to obtain a reaction mixture containing a hydroxyl group-containing unsaturated oligomer.
[0091]
Next, the obtained reaction mixture was further subjected to a dehydration reaction under a reduced pressure of 25 to 40 kPa (absolute pressure) at a temperature of 180 to 185 ° C. for 90 minutes under an air stream. As a result, 20 g of a fraction mainly composed of water was finally obtained. The obtained oligo (meth) acrylate (A) was yellow-brown.
[0092]
(2) Evaluation of oligo (meth) acrylate (A)
To 100 parts by mass of the oligo (meth) acrylate (A) obtained above, 1 part by mass of methyl ethyl ketone peroxide, 0.5 part by mass of cobalt naphthenate (6% by mass Co), pyrrolidine acetoacetamide (Nippon Emulsifier, Inc.) The system to which 0.5 parts by mass of trade name “Naxlator PIK” was added generated heat very rapidly after gelation in 20 minutes, and was cured. The maximum temperature reached 137 ° C.
[0093]
Example 2 Production of oligo (meth) acrylate (B) and evaluation thereof
(1) Production of oligo (meth) acrylate (B)
A 1-liter separable flask equipped with a stirrer, a fractionating condenser, a thermometer, and a gas inlet tube was charged with 250 g of methyl methacrylate, 149 g of ethylene glycol, 0.5 g of hydroquinone, and 0.5 g of triphenylantimony. The reaction was carried out at a maximum temperature of 135 ° C. for 4 hours while extracting a fraction mainly composed of methanol and methyl methacrylate, to obtain a reaction mixture containing a hydroxyl group-containing unsaturated oligomer.
[0094]
Next, 148 g of phthalic anhydride was added to the reaction mixture, and the mixture was reacted at a temperature of 175 to 180 ° C. for 2 hours under a reduced pressure of 25 to 40 kPa (absolute pressure). The amount of the distillate was 20 g. The obtained oligo (meth) acrylate (B) was light yellow-brown.
[0095]
(2) Evaluation of oligo (meth) acrylate (B)
To 100 parts by mass of the oligo (meth) acrylate (B) obtained above, 1 part by mass of methyl ethyl ketone peroxide, 0.5 part by mass of cobalt naphthenate (6% by mass Co), pyrrolidine acetoacetamide (Nippon Emulsifier, Inc.) The system to which 0.5 parts by mass of trade name “Naxlator PIK” was added generated heat very rapidly after gelation in 20 minutes, and was cured. The maximum temperature reached 134 ° C.
[0096]
Example 3 Production of oligo (meth) acrylate (C) and evaluation thereof
(1) Production of oligo (meth) acrylate (C)
A 1-liter separable flask equipped with a stirrer, a distillation condenser, a thermometer, and a gas inlet tube was charged with 250 g of methyl methacrylate, 149 g of ethylene glycol, 2.5 g of hydroquinone, and 0.5 g of sulfuric acid. The reaction is carried out at 135 ° C. for 4 hours while extracting a fraction containing methanol and methyl methacrylate as main components.
[0097]
Then, after driving off excess methyl methacrylate, 2-hydroxylethyl methacrylate is removed by distillation.
[0098]
148 g of phthalic anhydride and 0.5 g of triphenylantimony were added to 312 g of the obtained 2-hydroxyethyl methacrylate, and the mixture was reacted at a temperature of 175 to 180 ° C. for 2 hours under a reduced pressure of 25 to 40 kPa (absolute pressure). The amount of the distillate was 20 g. The obtained oligo (meth) acrylate (C) was light yellow-brown.
[0099]
(2) Evaluation of oligo (meth) acrylate (C)
To 100 parts by mass of the oligo (meth) acrylate (C) obtained above, 1 part by mass of methyl ethyl ketone peroxide, 0.5 part by mass of cobalt naphthenate (6% by mass Co), pyrrolidine acetoacetamide (Nippon Emulsifier, Inc.) The system to which 0.5 parts by mass of Naxlator PIK (trade name) was added generated heat very rapidly after gelation in 18 minutes and hardened. The maximum temperature reached 135 ° C.
[0100]
【The invention's effect】
According to the present invention, an oligo (meth) acrylate and an acrylate-containing resin composition which can be obtained only by a large number of steps can be produced by a simple method. Further, according to the present invention, an oligo (meth) acrylate can be produced in a short time at a high temperature, which has not been considered by conventional technical knowledge. In addition, according to the present invention, an oligo (meth) acrylate-containing resin composition can be produced at a low cost by a simple method, and therefore, the oligo (meth) acrylate which could only be used for special applications because of its high price was conventionally used. The acrylate and the acrylate-containing resin composition can be used for a wide range of applications. In particular, it is possible to produce a resin that does not contain a reactive diluent monomer represented by styrene or that has a reduced amount of use so as not to affect the working environment.
Claims (14)
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類、ジオール並びに多塩基酸無水物を含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、触媒の存在下に加熱して反応させ、反応混合物(1)を得る工程
第三工程
第二工程で得られた反応混合物(1)を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, comprising the following first to third steps.
Step 1 of obtaining a raw material composition containing (meth) acrylic acid and / or esters thereof, diols and polybasic acid anhydrides Second step The raw material composition obtained in the first step is prepared in the presence of a catalyst. Step of heating and reacting to obtain a reaction mixture (1) Third step The reaction mixture (1) obtained in the second step is heated at a temperature of 140 to 210 ° C in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound. Reacting to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
第一工程
(メタ)アクリル酸及び/又はそのエステル類とジオールを含む原料組成物を得る工程
第二工程
第一工程で得られた原料組成物を、触媒の存在下に加熱して反応させ、反応混合物(2)を得る工程
第三工程
第二工程で得られた反応混合物(2)に多塩基酸無水物を加え、反応混合物(3)を得る工程
第四工程
第三工程で得られた反応混合物(3)を、有機及び/又は無機のアンチモン化合物の存在下に140〜210℃の温度で反応させてオリゴ(メタ)アクリレート含有樹脂組成物を得る工程A method for producing an oligo (meth) acrylate-containing resin composition, comprising the following first to fourth steps.
First step (meth) a step of obtaining a raw material composition containing acrylic acid and / or its esters and a diol; the second step: reacting the raw material composition obtained in the first step by heating in the presence of a catalyst; Step of obtaining a reaction mixture (2) Step 3 of adding a polybasic acid anhydride to the reaction mixture (2) obtained in the step 2 of the step 2 to obtain a reaction mixture (3) obtained in the step 4 of the step 3 A step of reacting the reaction mixture (3) at a temperature of 140 to 210 ° C. in the presence of an organic and / or inorganic antimony compound to obtain an oligo (meth) acrylate-containing resin composition
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- 2002-12-19 JP JP2002368444A patent/JP2004196992A/en active Pending
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