JP2004193262A - Insulating material and insulating film forming method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比誘電率が低い(すなわち、Low−kの)絶縁性材料、およびこのような絶縁性材料を含む絶縁膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は半導体ないし半導体デバイス、液晶デバイス等の電子デバイス材料の製造のみならず、一般的な絶縁性材料ないし絶縁膜の形成に極めて広く適用可能であるが、ここでは説明の便宜のために、半導体デバイス製造における背景技術を例にとって説明する。
【0003】
半導体デバイスにおいては、従来より、設計ルールを微細化することで、高集積化および/又は高性能が進められて来た。しかしながら、設計ルールが微細化(例えば、0.18μm以下程度)になると、配線抵抗および配線間容量の増加が顕著となり、従来の配線材料ではこれ以上デバイスを高性能化することが困難となる。
【0004】
例えば、半導体デバイスの動作速度を上げるためには、電気信号の速度を上げる必要がある。しかしながら、従来のアルミニウム配線では、これ以上(例えば、0.18μm以下程度に)半導体デバイスの微細化が進むと、半導体デバイスを構成する回路を流れる電気信号の速度に限界が生じる(いわゆる「配線遅延」が生じる)。従って、アルミニウムよりも電気抵抗の低い銅(Cu)等の材料からなる配線を使うことが必要になって来る。Cuはアルミニウムよりも電気抵抗が低いため配線遅延が低下し、細い配線にしても電気がスムーズに流れるという特徴を有する。
【0005】
上記のような電気抵抗が低い銅等の材料を使用するに際しては、絶縁膜として、電気が「より漏れにくい絶縁膜」を使用する必要がある。ここで問題となるのは、直流的なワークでなくて容量結合(コンデンター)としてもれる電流であり、したがってε(比誘電率)の小さい絶縁膜が必要となる。このような電気の通り易いCu配線と、電気の漏れにくい絶縁膜を組み合わせことにより、極めて高速で動作する半導体デバイスを作製することができる。
【0006】
従来のアルミニウム配線の時代には、絶縁膜としてSiO2膜(比誘電率=4.1)が使用されていたが、Cu配線を使用する場合には、これよりも遙かに低い比誘電率(Low−k)の絶縁膜が必要となる。一般にLow−k膜といえば、比誘電率が3.0以下の膜を意味する。
【0007】
このような微細化デバイスにおける配線間のLow−k絶縁膜を作製する方法として、近年における最も有望な方法として、SiO2にFやCHを反応させることにより、 SiO2の比誘電率を4から3程度に下げることが行われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の半導体産業におけるシビアな要請に従って、より低い比誘電率を有する絶縁性材料が強く求められている。このような非常に低い比誘電率を有する絶縁性材料を得るためには、ポーラス状(多孔質)膜を形成することが、事実上は必須とされている。
【0009】
このようなポーラス膜は良好な低い比誘電率を与えるものの、反面においては、当然ながら該絶縁膜の強度や吸湿性がシビアな問題となっている。
【0010】
本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を解消した絶縁性材料、および絶縁膜形成方法を提供することにある。
【0011】
本発明の他の目的は、良好な低い比誘電率を与えるのみならず、絶縁性材料ないし絶縁膜の形成後に加えられる熱処理等においても良好な安定性を示す絶縁性材料、および絶縁膜形成方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意研究の結果、絶縁性物質中に積極的に取り込ませた不活性ガスは、通常の熱処理条件下では、該絶縁性物質から外部へは実質的に拡散しないことを見出した。
【0013】
本発明者は更に研究を進めた結果、このように不活性ガスを積極的に取り込ませた絶縁性物質は、良好な低い比誘電率を与えるのみならず、絶縁性材料ないし絶縁膜の形成後に加えられる熱処理等においても良好な安定性を示し、上記目的の達成のために極めて効果的なことを見出した。
【0014】
本発明の絶縁性材料は上記知見に基づくものであり、絶縁性物質と、該絶縁性物質中に混入された不活性ガス成分とを含む絶縁性材料であって;且つ、該絶縁性材料の比誘電率kmが、絶縁性物質の比誘電率ksと、km<ksの関係を満たすことを特徴とするものである。
【0015】
本発明によいれば、更に、 基材上に、減圧下で、不活性ガスと反応性ガスとの混合物に基づくプラズマを照射して、絶縁性物質と、該絶縁性物質中に混入された不活性ガス成分とを含む絶縁膜を、該基材上に形成することを特徴とする絶縁膜の形成方法が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。以下の記載において量比を表す「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準とする。
【0017】
(絶縁性材料)
本発明の絶縁性材料は、絶縁性物質と、該絶縁性物質中に混入された不活性ガス成分とを含み、該絶縁性材料の比誘電率kmは、絶縁性物質の比誘電率ksと、km<ksの関係を満たす。この絶縁性材料の比誘電率kmは、3以下であることが好ましく、更には2.7以下(特に2.5以下)であることが好ましい。
【0018】
(比誘電率の測定)
本発明において、比誘電率の比km/ksは0.92以下であることが好ましく、更には0.9以下(特に0.88以下)であることが好ましい。
また、比誘電率の差(ks−km)は、0.1以上であることが好ましく、更には0.12以上(特に0.14以上)であることが好ましい。
【0019】
本発明において、上記した絶縁性物質の比誘電率ks、絶縁性材料の比誘電率km、およびこれらから計算される比誘電率の比および差は、以下のようにして求めることができる。
<比誘電率の測定条件>
日本SSM(株)の水銀プローブ測定装置にてCVカーブを測定し、キャパシタンスを算出し膜厚より誘電率を算出する。この測定原理および測定方法の詳細については、http://www.cipsjp.net/cgi−bin/cybprod.cgi?k=0244&p=03を参照することができる。
【0020】
(不活性ガス含有量の測定方法)
本発明の絶縁性材料において、該材料に含まれる不活性ガスの量は、5%以上であるあることが好ましく、更には10%以上(特に15%以上)であることが好ましい。
【0021】
本発明において、上記した絶縁性物質中の不活性ガス含有量は、以下のようにして測定することができる。
<不活性ガス含有量の測定方法>
RBS(ラザフォード バックスキャッタリング分析)による。
すなわち、測定装置として神戸製鋼所製のHRBS500を用いて、Kr等の不活性ガス含有量を測定することができる。このRBSの測定原理および測定方法の詳細については、http://www.kobelco.co.jp/technobook/p238.htmを参照することができる。
【0022】
(不活性ガスが放出されないことの確認方法)
本発明において、上記した絶縁性物質中の不活性ガスが実質的に放出されないことは、以下のようにして確認することができる。
<不活性ガス不放出の確認方法>
電子科学(株)のTDS(昇温脱離測定装置)を用いて測定する測定例を図4に示す。
このTDS測定においては、マスフラグメントスペクトル(MFスペクトル)から、脱離ガス成分の定量を行なうことができる。測定チャンバの排気速度が脱離ガスに起因する測定チャンバの圧力変化に比べて充分に大きいとき、脱離ガス成分の測定チャンバ内での分圧の変化は単位時間あたりの脱離量に比例し、且つ質量分析計ではイオン量と分圧は比例するので、イオン量と脱離量が比例することとなり、イオン量を積分した面積強度から全脱離量を計算することができる。既知量のH+を注入したSi試料を用いてイオン量と脱離量の比例係数を求めておけば、M/z=2の面積強度から水素の量を決定することができる。また水素以外の分子については、水素とその分子の間のイオン化難易度、フラグメンテーションファクター、透過率など質量分析計の係数から比例係数を計算することができる。この比例係数を用いて水素以外の分子を定量することができる。
TDS測定の原理および測定方法の詳細については、「N.Hirashita and T.Uchiyama, BUNSEKIKAGAKU, 43, 757(1994)」に基づいています。またはhttp://www.escoltd.co.jp/TDS quantitaurie/quantitative.htmlを参照することができる。
より具体的にはサンプルをTDSの真空チャンバーのヒーターステージ上におき温度を上げていき、QMAS(四重極質量分析計)にてKr、Ar、Xeの放出量を測定する。600℃以上ではガスが出る場合があるが、配線工程は通常450℃以下であるから実質的にはガス不放出としてよい。
【0023】
(絶縁性物質)
本発明において使用可能な絶縁性物質は、その中に不活性ガスを安定して(すなわち、上記した条件で該ガスが放出されないように)保持することが可能である限り特に制限されず、公知の絶縁性物質から適宜選択して使用することができる。従来の膜との密着性、熱伝導の点からは、該絶縁性物質は、ケイ素と、酸素および/又は窒素との化合物をベースとする物質であることが好ましく、更には二酸化ケイ素、窒化ケイ素、SiOF、SiOCH、およびSiCNからなる群から選択された1以上の物質をベースとすることが好ましい。
【0024】
(不活性ガス)
本発明において使用可能な不活性ガスは、絶縁性物質中に安定して(すなわち、上記した条件で該ガスが放出されないように)保持することが可能である限り、特に制限されず、公知の不活性ガスから適宜選択して使用することができる。絶縁膜と化学結合しないように、該不活性ガスは希ガスであることが好ましく、更にはアルゴン、クリプトン、および/又はキセノンであることが好ましい。
【0025】
(絶縁膜の形成方法)
本発明の絶縁膜の形成方法においては、基材上に、減圧下で、不活性ガスと反応性ガスとの混合物に基づくプラズマを照射して、絶縁性物質と、該絶縁性物質中に混入された不活性ガス成分とを含む絶縁材料の膜を、該基材上に形成する。この基材は、その上に絶縁材料の膜を形成可能である限り特に制限されない。本発明により絶縁材料の膜を形成された製品(ないし半製品)の用途の点からは、該基材は電子デバイス用基材であることが好ましい。
【0026】
(電子デバイス用基材)
本発明において使用可能な上記の電子デバイス用基材は特に制限されず、公知の電子デバイス用基材の1種または2種以上の組合せから適宜選択して使用することが可能である。このような電子デバイス用基材の例としては、例えば、半導体材料、液晶デバイス材料等が挙げられる。半導体材料の例としては、例えば、単結晶シリコンを主成分とする材料等が挙げられる。
【0027】
(電子デバイス用基材上)
本発明において、「電子デバイス用基材上」とは、形成すべき絶縁膜が、電子デバイス用基材の上方(すなわち、該基材の電子デバイスを構成する各層を形成する側の上方)に位置していれば足りる。換言すれば、その間に他の絶縁層、導体層(例えば、Cu層)、半導体層等が配置されていてもよい。また、本発明で形成すべき絶縁膜を含む、各種絶縁層、導体層(例えば、Cu層)、半導体層等が、必要に応じて、複数配置されていてもよいことは、もちろんである。
【0028】
(膜厚)
本発明により形成されるべき絶縁膜の膜厚は特に制限されないが、下記のような膜厚が好適に使用可能である。
<好適な膜厚>
5000Å〜10000Åまでの範囲が好ましい。
【0029】
(プラズマ処理条件)
本発明の絶縁膜作製においては、形成されるべき絶縁膜の特性の点からは、下記のプラズマ処理条件条件が好適に使用できる。本発明においては、絶縁膜中に積極的に不活性ガスを含有させることが特徴である。このため、下記のプラズマ処理条件は、通常の条件とは主に電子温度および処理温度の点で異なる。
希ガス(例えば、Kr、Ar、HeまたはXe):100〜2000sccm、より好ましくは500〜1000sccm、
ウェハ温度:室温(25℃) 〜500℃、より好ましくは100〜450℃、特に好ましくは300〜400℃
圧力:1〜100Pa、より好ましくは2〜50Pa、特に好ましくは3〜20Pa
マイクロ波:1〜10W/cm2、より好ましくは2〜8W/cm2、特に好ましくは3〜7W/cm2
【0030】
(好適な条件の例)
本発明においては、例えば、下記条件が好適に使用可能である。
マイクロ波: ±3W/cm2
ガス:Ar 1000sccm+TMS 50sccm、または
Kr 1000sccm+TMS 50sccm
圧力:3〜20Pa
基材温度:350±25℃
処理時間:40〜90秒
【0031】
本発明においては、上記した不活性ガスを含有する絶縁膜の形成が可能である限り、使用可能なプラズマは特に制限されない。サーマルバジェットが実質的に低減された絶縁膜が容易に得られる点からは、電子温度が比較的に低く、且つ高密度なプラズマを用いることが好ましい。サーマルバジェットが実質的に低減された絶縁膜を形成することにより、膜の剥がれや、Cu等の絶縁膜へのシミ出しを抑制することができ、したがって高品質の絶縁膜を形成することが可能となる。
【0032】
(好適なプラズマ)
本発明において好適に使用可能なプラズマの特性は、以下の通りである。
電子温度:eV0.5〜2eV
密度:IE11〜IE13
プラズマ密度の均一性:±10%以下
【0033】
(平面アンテナ部材)
本発明の絶縁膜の形成方法においては、複数のスロットを有する平面アンテナ部材を介してマイクロ波を照射することにより電子温度が低くかつ高密度なプラズマを形成することが好ましい。本発明においては、このような優れた特性を有するプラズマを用いて絶縁膜の形成を行った場合、プラズマダメージが特に小さく、かつ低温で反応性の高いプロセスが可能となる。本発明においては、更に、(従来のプラズマを用いた場合に比べ)平面アンテナ部材を介してマイクロ波を照射することにより、良質な絶縁膜の形成が容易であるという利点が得られる。
【0034】
(プラズマ照射装置の一態様)
以下、添付図面を参照して、プラズマ照射装置として使用可能な、例示的なマイクロ波プラズマ装置100について説明する。なお、各図において同一の参照符号は同一部材を表している。従来のマイクロ波は1〜100GHzの周波数をいうが、本発明のマイクロ波はこれに限らず、およそ50MHz〜100GHzのものをいう。
【0035】
ここで、図1は、マイクロ波プラズマ装置100の概略ブロック図である。本実施例のマイクロ波プラズマ装置100は、マイクロ波源10と反応ガス供給ノズル50と真空ポンプ60とに接続され、アンテナ収納部材20と、第1の温度制御装置30と、処理室40と、第2の温度制御装置70とを有している。
【0036】
マイクロ波源10は、例えば、マグネトロンからなり、通常2.45GHzのマイクロ波(例えば、5kW)を発生することができる。マイクロ波は、その後、図示しないモード変換器により伝送形態がTM、TE又はTEMモードなどに変換される。なお、図1では、発生したマイクロ波がマグネトロンへ戻る反射波を吸収するアイソレータや、負荷側とのマッチングをとるためのEHチューナ又はスタブチューナは省略されている。
【0037】
アンテナ収納部材20には波長短縮部材22が収納され、波長短縮部材22に接触してスロット電極24がアンテナ収納部材20の底板として構成されている。アンテナ収納部材20には熱伝導率が高い材料(例えば、アルミニウム)が使用されており、また、後述するように、温調板32と接触している。従って、アンテナ収納部材20の温度は温調板32の温度と略同じ温度に設定される。
【0038】
波長短縮部材22には、マイクロ波の波長を短くするために所定の誘電率を有すると共に熱伝導率が高い所定の材料が選ばれる。処理室40に導入されるプラズマ密度を均一にするには、後述するスロット電極24に多くのスリット25を形成する必要がある。波長短縮部材22は、スロット電極24に多くのスリット25を形成することを可能にする機能を有する。波長短縮部材22としては、例えば、アルミナ系セラミック、SiN、AlNを使用することができる。例えば、AlNは比誘電率εtが約9であり、波長短縮率n=1/(εt)1/2=0.33である。これにより、波長短縮部材22を通過したマイクロ波の速度は0.33倍となり波長も0.33倍となり、後述するスロット電極24のスリット25の間隔を短くすることができ、より多くのスリット25が形成されることを可能にしている。
【0039】
スロット電極24は、波長短縮部材22にねじ止めされており、例えば、直径50cm、厚さ1mm以下の円筒状銅板から構成される。スロット電極24は、図2に示すように、中心から少し外側へ、例えば、数cm程度離れた位置から開始されて多数のスリット25が渦巻状に次第に周縁部に向けて形成されている。図2においては、スリット25は、2回渦巻されている。本実施例では、略T字状にわずかに離間させて配置した一対のスリット25A及び25Bを組とするスリット対を上述したように配置することによってスリット群を形成している。各スリット25A、25Bの長さL1はマイクロ波の管内波長λの略1/2から自由空間波長の略2.5倍の範囲内に設定されると共に幅は1mm程度に設定され、スリット渦巻の外輪と内輪との間隔L2は僅かな調整はあるが管内波長λと略同一の長さに設定されている。
【0040】
このように各スリット25A、25Bを形成することにより、処理室40には均一なマイクロ波の分布を形成することが可能になる。渦巻状スリットの外側であって円盤状スロット電極24の周縁部にはこれに沿って幅数mm程度のマイクロ波電力反射防止用放射素子26が形成されている。これにより、スロット電極24のアンテナ効率を上げている。なお、本実施例のスロット電極24のスリットの模様は単なる例示であり、任意のスリット形状(例えば、L字状など)を有する電極をスロット電極として利用することができることはいうまでもない。
【0041】
アンテナ収納部材20には温度制御装置30が接続されている。温調板32は、例えば、ステンレスなど熱伝導率がよく、流路を加工しやすい材料が選択される。温調板32と流路それぞれは任意の形状を有することができる。
【0042】
温調板32はアンテナ収納部材20に接触しており、アンテナ収納部材20と波長短縮部材22は熱伝導率が高い。この結果、温調板32の温度を制御することによって波長短縮部材22とスロット電極24の温度を制御することができる。
【0043】
一方、スロット電極24は、温度が一定であれば高温下に配置されても、変形を生じない。また、プラズマCVD装置においては、処理室40に水分が液状又は霧状で存在すれば半導体ウェハWの膜中に不純物として混入されることになるためできるだけ温度を上げておく必要がある。また、処理室40と後述する誘電体28との間を密封するO−リング90などの部材は80〜100℃程度の耐熱性を有することを考慮すると、温調板32(即ち、スロット電極24)は、例えば、70℃を基準に±5℃程度となるように制御される。70℃などの設定温度と±5℃などの許容温度範囲は要求される処理や構成部材の耐熱性その他によって任意に設定することができる。
【0044】
上記した態様では、温調板32とアンテナ収納部材20は別個の部材であったが、温調板32の機能をアンテナ収納部材20にもたせてもよい。例えば、アンテナ収納部材20の上面及び/又は側面に流路33を形成することによりアンテナ収納部材20を直接冷却することができる。また、スロット電極24の周囲に温調板を設けたり、若しくは、スリット25(図2)の配置を妨げないようにスロット電極24自体に流路を形成することもできる。
【0045】
誘電体28はスロット電極24と処理室40との間に配置されている。スロット電極24と誘電体28は、例えば、ロウにより強固にかつ機密に面接合される。代替的に、焼成されたセラミック製の誘電体28の裏面に、スクリーン印刷などの手段により銅薄膜を、スリットを含むスロット電極24の形状にパターン形成して、これを焼き付けるように銅箔のスロット電極24を形成してもよい。誘電体28と処理室40はオーリング90によって接合されている。
【0046】
誘電体28は、窒化アルミニウム(AlN)などからなり、減圧又は真空環境にある処理室40の圧力がスロット電極24に印加されてスロット電極24が変形したり、スロット電極24が処理室40に剥き出しになってスパッタされたり銅汚染を発生したりすることを防止している。必要があれば、誘電体28を熱伝導率の低い材質で構成することによって、スロット電極24が処理室40の温度により影響を受けるのを防止してもよい。
【0047】
選択的に、誘電体28は、波長短縮部材22と同様に、熱伝導率の高い材質(例えば、AlN)で形成することができる。この場合は、誘電体28の温度を制御することによってスロット電極24の温度制御を行うことができ、スロット電極24を介して波長短縮部材22の温度制御を行うことができる。この場合、誘電体28の内部にマイクロ波の処理室40への導入を妨げないように流路を形成することも可能である。なお、上述した温度制御は任意に組み合わせることもできる。
【0048】
処理室40は、側壁や底部がアルミニウムなどの導体により構成されて、全体が筒状に成形されており、内部は後述する真空ポンプ60により所定の減圧又は真空密閉空間に維持されることができる。処理室40内には、熱板42とその上に被処理体である半導体ウェハWが収納されている。なお、図1においては、半導体ウェハWを固定する静電チャックやクランプ機構などは便宜上省略されている。
【0049】
熱板42は、ヒータ装置38と同様の構成を有して、半導体ウェハWの温度制御を行う。例えば、プラズマCVD処理においては、熱板42は、半導体ウェハWを例示的に約450℃に加熱する。また、プラズマエッチング処理においては、熱板42は、半導体ウェハWを例示的に約80℃以下に加熱する。熱板42によるこれらの加熱温度はプロセスにより異なる。いずれにしろ、熱板42は、半導体ウェハWに不純物としての水分が付着・混入しないように半導体ウェハWを加熱する。第2の温度制御装置70は、熱板42の温度を測定する温度センサ72が測定した温度に従って熱板42に流れる加熱用電流の大きさを制御することができる。
【0050】
処理室40の側壁には、反応ガスを導入するための石英パイプ製ガス供給ノズル50が設けられ、このノズル50は、ガス供給路52によりマスフローコントローラ54及び開閉弁56を介して反応ガス源58に接続されている。例えば、窒化シリコン膜を堆積させようとする場合には、反応ガスとして所定の混合ガス(例えば、ネオン,キセノン、アルゴン、ヘリウム、ラドン、クリプトンのいずれかにN2とH2を加えたもの)にNH3、SiH4、TMS(トリメチルシラン)ガスなどを混合したものが選択されることができる。
【0051】
真空ポンプ60は、処理室40の圧力を所定の圧力(例えば、0.001〜0.01Pa)まで真空引きすることができる。なお、図1においては、排気系の詳細な構造も省略されている。
【0052】
(プラズマ処理装置の動作)
次に、以上のように構成された本実施例のマイクロ波プラズマ処理装置100の動作について説明する。
【0053】
図1を参照して、通常は処理室40の側壁に設けられている図示しないゲートバルブを介して半導体ウェハWを搬送アームにより処理室40に収納する。その後、図示しないリフタピンを上下動させることによって半導体ウェハWを所定の載置面に配置する。
【0054】
次に、処理室40内を所定の処理圧力、例えば、3Paに維持してノズル50から、例えば、アルゴンおよび窒素の混合ガスを混合した一以上の反応ガス源58から、形成されるべき絶縁膜中に不活性ガス成分が含有されるように、マスフローコントローラ54及び開閉弁56を介して流量制御しつつ処理室40に導入される。
【0055】
一方、マイクロ波源10からのマイクロ波を図示しない矩形導波管や同軸導波管などを介してアンテナ収納部材20内の波長短縮部材22に、例えば、TEMモードなどで導入する。波長短縮部材22を通過したマイクロ波はその波長が短縮されてスロット電極24に入射し、スリット25から処理室40に誘電体28を介して導入される。波長短縮部材22とスロット電極24は温度制御されているので、熱膨張などによる変形はなく、スロット電極24は最適なスリット長さを維持することができる。これによってマイクロ波は、均一に(即ち、部分的集中なしに)かつ全体として所望の密度で(即ち、密度の低下なしに)処理室40に導入されることができる。
【0056】
その後、マイクロ波は、反応ガスをプラズマ化して、電子デバイス用基材上に配置された被処理体に対して、プラズマを照射し、該絶縁膜を形成させる。この絶縁膜形成は、例えば、予め設定された所定時間だけ行われてその後、半導体ウェハWは上述の図示しないゲートバルブから処理室40の外へ出される。処理室40には所望の密度のマイクロ波が均一に供給されるのでウェハWには所望の厚さの膜が均一に形成されることになる。
【0057】
以上、本発明において好適に使用可能な装置の態様を説明したが、本発明はその要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、本発明のマイクロ波プラズマ処理装置100は電子サイクロトロン共鳴の利用を妨げるものではないため、所定の磁場を発生させるコイルなどを有してもよい。更に、本発明で処理される被処理体は半導体ウェハに限られず、LCD等を含むことはもちろんである。
【0058】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
前述した図5〜7の各評価を行ったLow−k膜は、以下に示す工程を有する方法で作製した。
【0059】
(1):基板
基板には20cm(8インチ)のP型のシリコン基板を用い、面方位(100)のものを用いた。
【0060】
(2):ゲート酸化前洗浄
APM(アンモニア:過酸化水素水:純水=1:2:10の混合液、60℃)とHPM(塩酸:過酸化水素水:純水=1:1:10の混合液、60℃)およびDHF(フッ酸:純水=1:100の混合液、23℃)を組み合わせたRCA洗浄によって、自然酸化膜と汚染要素(金属や有機物、パーティクル)を除去した。RCA洗浄は、APM10分→純水リンス10分→DHF3分→純水リンス10分→HPM10分→純水リンス10分→純水ファイナルリンス5分を施した後、IPA(イソプロピルアルコール、220℃)乾燥を15分行い、ウェハ上の水分を乾燥させた。
【0061】
(Kr含有絶縁膜の形成)
上記(2)の処理が施されたシリコン基板上に、次に示すような方法でKrを含有するシリコン酸化膜を形成した。
【0062】
図1を参照して、シリコンからなる電子デバイス用基材を前記被処理基材Wとして図1に示す基材処理装置100の処理容器40中に導入し、前記ガス供給ノズル50からKrとTMSとの混合ガスを導入し、これをマイクロ波プラズマ励起することにより、前記電子デバイス用基材Wの表面に厚さが500nmのKr含有シリコン酸化膜を形成した。
【0063】
<処理条件>
TMSガス:50sccm
NU2:50sccm
Krガス:1000sccm
ウェハ温度:400℃
圧力:6:7Pa
マイクロ波:3W/cm2
処理時間:1分
【0064】
実施例2
(Kr含有絶縁膜の特性)
実施例1で形成されたKr含有シリコン酸化膜について、その後の各種処理によっては該シリコン酸化膜から不活性ガスが放出されないこと、Kr含有シリコン酸化膜の強度、およびKr含有シリコン酸化膜の吸湿性を確認した。以下に示すように、実施例1で形成されたKr含有シリコン酸化膜は、これらの特性において優れた特徴を有していた。
【0065】
実施例3
(デバイス特性の確認)
実施例1で得た絶縁性材料(すなわち、シリコン基板上に、Kr含有シリコン酸化膜が形成されている)を用いて、以下のようにトランジスタ構造を作製し、且つ、トランジスタのリングオシレータ特性を測定した。以下に示すように、本発明の絶縁性材料を用いて形成されたリングオシレータは、いずれも良好なデバイス特性を示した。
【0066】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、良好な低い比誘電率を与えるのみならず、絶縁性材料ないし絶縁膜の形成後に加えられる熱処理等においても良好な安定性を示す絶縁性材料、および絶縁膜形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において好適に使用可能なマイクロ波プラズマ処理装置の構造を示す模式断面図図である。
【図2】図1に示すマイクロ波プラズマ処理装置に使用可能なスロット電極の具体的構成例を説明するための模式平面図である。
【符号の説明】
10…マイクロ波源
20…アンテナ収納部材
22…波長短縮部材
24…スロット電極
25…スリット
28…誘電体
30…第1の温度制御装置
40…プラズマ処理室
42…熱板
50…反応ガス供給ノズル
58…反応ガス源
60…真空ポンプ
70…第2の温度制御装置
72…温度センサ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an insulating material having a low relative dielectric constant (that is, a low-k) and a method of forming an insulating film including such an insulating material.
[0002]
[Prior art]
The present invention is applicable not only to the manufacture of electronic device materials such as semiconductors or semiconductor devices and liquid crystal devices, but also to a wide range of general insulating materials or insulating films, but here, for convenience of explanation, Description will be made by taking a background art in semiconductor device manufacturing as an example.
[0003]
2. Description of the Related Art In semiconductor devices, high integration and / or high performance has been conventionally promoted by miniaturizing design rules. However, when the design rule becomes finer (for example, about 0.18 μm or less), the wiring resistance and the capacitance between wirings increase remarkably, and it becomes difficult to further improve the performance of the device with the conventional wiring material.
[0004]
For example, to increase the operation speed of a semiconductor device, it is necessary to increase the speed of an electric signal. However, in the conventional aluminum wiring, if the semiconductor device is further miniaturized (for example, to about 0.18 μm or less), the speed of an electric signal flowing through a circuit constituting the semiconductor device is limited (so-called “wiring delay”). "). Therefore, it becomes necessary to use wiring made of a material such as copper (Cu) having a lower electric resistance than aluminum. Since Cu has a lower electric resistance than aluminum, wiring delay is reduced, and even if wiring is thin, electricity flows smoothly.
[0005]
When using a material such as copper having a low electric resistance as described above, it is necessary to use an “insulating film that is less likely to leak electricity” as the insulating film. What matters here is not a DC work but a current leaked as a capacitive coupling (condenser). Therefore, an insulating film having a small ε (relative dielectric constant) is required. By combining such a Cu wiring that easily conducts electricity and an insulating film that does not easily leak electricity, a semiconductor device that operates at extremely high speed can be manufactured.
[0006]
In the era of the conventional aluminum wiring, the insulating film was made of SiO2Although a film (relative dielectric constant = 4.1) has been used, when a Cu wiring is used, an insulating film having a much lower relative dielectric constant (Low-k) is required. Generally, a Low-k film means a film having a relative dielectric constant of 3.0 or less.
[0007]
As a method for fabricating a low-k insulating film between wirings in such a miniaturized device, SiO 2 is one of the most promising methods in recent years.2By reacting F or CH with2Is reduced from 4 to about 3.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
However, in accordance with severe demands in the recent semiconductor industry, there is a strong demand for insulating materials having a lower relative dielectric constant. In order to obtain such an insulating material having a very low relative dielectric constant, it is practically essential to form a porous (porous) film.
[0009]
Although such a porous film gives a favorable low relative dielectric constant, on the other hand, naturally, the strength and the hygroscopicity of the insulating film are severe problems.
[0010]
An object of the present invention is to provide an insulating material and a method of forming an insulating film which have solved the above-mentioned disadvantages of the prior art.
[0011]
Another object of the present invention is to provide an insulating material and a method for forming an insulating film, which not only provide a good low relative dielectric constant but also exhibit good stability in heat treatment or the like applied after forming the insulating material or the insulating film. Is to provide.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have found that an inert gas positively incorporated into an insulating material does not substantially diffuse outside from the insulating material under ordinary heat treatment conditions.
[0013]
As a result of further research, the present inventors have found that such an insulating substance in which an inert gas is positively incorporated not only gives a good low dielectric constant, but also after forming an insulating material or an insulating film. They also showed good stability in the heat treatment and the like added, and found that they were extremely effective for achieving the above object.
[0014]
The insulating material of the present invention is based on the above findings, and is an insulating material containing an insulating substance and an inert gas component mixed in the insulating substance; The relative dielectric constant km satisfies the relationship of km <ks with the relative dielectric constant ks of the insulating material.
[0015]
According to the present invention, furthermore, the base material is irradiated with plasma based on a mixture of an inert gas and a reactive gas under reduced pressure to form an insulating material and mixed into the insulating material. There is provided a method for forming an insulating film, comprising forming an insulating film containing an inert gas component on the base material.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to the drawings as necessary. In the following description, “parts” and “%” representing quantitative ratios are based on mass unless otherwise specified.
[0017]
(Insulating material)
The insulating material of the present invention includes an insulating material and an inert gas component mixed in the insulating material, and the relative permittivity km of the insulating material is equal to the relative permittivity ks of the insulating material. , Km <ks. The relative permittivity km of this insulating material is preferably 3 or less, and more preferably 2.7 or less (especially 2.5 or less).
[0018]
(Measurement of relative permittivity)
In the present invention, the ratio km / ks of the relative dielectric constant is preferably 0.92 or less, and more preferably 0.9 or less (particularly 0.88 or less).
Further, the difference (ks-km) in relative permittivity is preferably 0.1 or more, and more preferably 0.12 or more (particularly 0.14 or more).
[0019]
In the present invention, the relative permittivity ks of the insulating substance, the relative permittivity km of the insulating material, and the ratio and difference of the relative permittivity calculated from these can be determined as follows.
<Measurement conditions of relative permittivity>
The CV curve is measured with a mercury probe measuring device of SSM Japan, the capacitance is calculated, and the dielectric constant is calculated from the film thickness. For details of the measurement principle and the measurement method, see http: // www. chipsjp. net / cgi-bin / cybprod. cgi? k = 0244 & p = 03 can be referred to.
[0020]
(Method of measuring inert gas content)
In the insulating material of the present invention, the amount of the inert gas contained in the material is preferably 5% or more, and more preferably 10% or more (particularly 15% or more).
[0021]
In the present invention, the inert gas content in the above-mentioned insulating substance can be measured as follows.
<Method of measuring inert gas content>
By RBS (Rutherford Backscattering Analysis).
That is, the content of an inert gas such as Kr can be measured using HRBS500 manufactured by Kobe Steel, Ltd. as a measuring device. For details of the RBS measurement principle and measurement method, see http: // www. kobelco. co. jp / technookbook / p238. htm.
[0022]
(How to confirm that no inert gas is released)
In the present invention, the fact that the inert gas in the insulating material is not substantially released can be confirmed as follows.
<Confirmation method of inert gas non-emission>
FIG. 4 shows a measurement example in which measurement is performed using TDS (thermal desorption measuring apparatus) of Electronic Science Co., Ltd.
In this TDS measurement, a desorbed gas component can be quantified from a mass fragment spectrum (MF spectrum). When the exhaust speed of the measurement chamber is sufficiently large compared to the pressure change of the measurement chamber caused by the desorbed gas, the change of the partial pressure of the desorbed gas component in the measurement chamber is proportional to the amount of desorption per unit time. In the mass spectrometer, the ion amount and the partial pressure are proportional, so the ion amount and the desorption amount are proportional, and the total desorption amount can be calculated from the area intensity obtained by integrating the ion amount. Known amount of H+If the proportionality coefficient between the amount of ions and the amount of desorption is determined using a Si sample implanted with, the amount of hydrogen can be determined from the area intensity of M / z = 2. For molecules other than hydrogen, a proportional coefficient can be calculated from a mass spectrometer coefficient such as ionization difficulty, fragmentation factor, and transmittance between hydrogen and the molecule. Using this proportionality coefficient, molecules other than hydrogen can be quantified.
The principle of TDS measurement and details of the measurement method are based on "N. Hirashita and T. Uchiyama, BUNSEKIKAGAKU, 43, 757 (1994)". Or http: // www. escoltd. co. jp / TDS quantitaurie / quantitative. html.
More specifically, the sample is placed on a heater stage of a vacuum chamber of TDS and the temperature is increased, and the amount of released Kr, Ar, and Xe is measured by QMAS (quadrupole mass spectrometer). If the temperature is 600 ° C. or higher, gas may be emitted. However, since the wiring process is usually performed at 450 ° C. or lower, substantially no gas may be emitted.
[0023]
(Insulating substance)
The insulating material that can be used in the present invention is not particularly limited as long as it can stably hold an inert gas therein (ie, so that the gas is not released under the above-described conditions). Can be appropriately selected from the above insulating materials. TraditionalfilmFrom the viewpoints of adhesion to the substrate and heat conduction, the insulating substance is preferably a substance based on a compound of silicon and oxygen and / or nitrogen. Further, silicon dioxide, silicon nitride, SiOF, Preferably, it is based on one or more substances selected from the group consisting of SiOCH and SiCN.
[0024]
(Inert gas)
The inert gas that can be used in the present invention is not particularly limited as long as it can be stably retained in the insulating substance (that is, the gas is not released under the above-described conditions). An inert gas can be appropriately selected and used. The inert gas is preferably a rare gas so as not to chemically bond with the insulating film, and more preferably, argon, krypton, and / or xenon.
[0025]
(Method of forming insulating film)
In the method for forming an insulating film according to the present invention, the base material is irradiated with plasma based on a mixture of an inert gas and a reactive gas under reduced pressure to mix the insulating material with the insulating material. A film of an insulating material containing the inert gas component is formed on the substrate. This substrate is not particularly limited as long as a film of an insulating material can be formed thereon. From the viewpoint of use of a product (or semi-finished product) formed with a film of an insulating material according to the present invention, the substrate is preferably a substrate for an electronic device.
[0026]
(Substrate for electronic devices)
The substrate for an electronic device that can be used in the present invention is not particularly limited, and may be appropriately selected from one or a combination of two or more known substrates for an electronic device. Examples of such a substrate for an electronic device include a semiconductor material and a liquid crystal device material. Examples of the semiconductor material include, for example, a material mainly containing single crystal silicon.
[0027]
(On the substrate for electronic devices)
In the present invention, “on the electronic device substrate” means that the insulating film to be formed is above the electronic device substrate (that is, above the side of the substrate on which the layers constituting the electronic device are formed). It is enough if it is located. In other words, another insulating layer, a conductor layer (for example, a Cu layer), a semiconductor layer, or the like may be disposed therebetween. Further, needless to say, a plurality of insulating layers, conductor layers (for example, Cu layers), semiconductor layers, and the like, including the insulating film to be formed in the present invention, may be provided as necessary.
[0028]
(Thickness)
The thickness of the insulating film to be formed according to the present invention is not particularly limited, but the following film thickness can be suitably used.
<Suitable film thickness>
A range from 5000 to 10,000 is preferred.
[0029]
(Plasma processing conditions)
In the production of the insulating film of the present invention, the following plasma processing conditions can be suitably used from the viewpoint of the characteristics of the insulating film to be formed. The present invention is characterized in that an inert gas is positively contained in the insulating film. For this reason, the following plasma processing conditions are different from normal conditions mainly in terms of electron temperature and processing temperature.
Noble gas (e.g., Kr, Ar, He or Xe): 100-2000 sccm, more preferably 500-1000 sccm,
Wafer temperature: room temperature (25 ° C.) to 500 ° C., more preferably 100 to 450 ° C., particularly preferably 300 to 400 ° C.
Pressure: 1 to 100 Pa, more preferably 2 to 50 Pa, particularly preferably 3 to 20 Pa
Microwave: 1-10W / cm2, More preferably 2 to 8 W / cm2And particularly preferably 3 to 7 W / cm2
[0030]
(Example of suitable conditions)
In the present invention, for example, the following conditions can be suitably used.
Microwave: ± 3W / cm2
Gas: Ar 1000 sccm +
Kr 1000sccm + TMS 50sccm
Pressure: 3-20Pa
Substrate temperature: 350 ± 25 ° C
Processing time: 40-90 seconds
[0031]
In the present invention, usable plasma is not particularly limited as long as the above-described insulating film containing an inert gas can be formed. From the viewpoint that an insulating film having a substantially reduced thermal budget can be easily obtained, it is preferable to use plasma having a relatively low electron temperature and high density. By forming an insulating film with a substantially reduced thermal budget, peeling of the film and bleeding of the insulating film such as Cu can be suppressed, and thus a high-quality insulating film can be formed. It becomes.
[0032]
(Preferred plasma)
The characteristics of the plasma that can be suitably used in the present invention are as follows.
Electron temperature: eV 0.5 to 2 eV
Density: IE11 to IE13
Plasma density uniformity: ± 10% or less
[0033]
(Flat antenna member)
In the method of forming an insulating film according to the present invention, it is preferable to form a plasma having a low electron temperature and a high density by irradiating a microwave through a planar antenna member having a plurality of slots. In the present invention, when an insulating film is formed using plasma having such excellent characteristics, a process with particularly small plasma damage and high reactivity at low temperatures can be performed. In the present invention, furthermore, by irradiating microwaves through a planar antenna member (compared to the case of using conventional plasma), there is obtained an advantage that a high-quality insulating film can be easily formed.
[0034]
(One embodiment of plasma irradiation device)
Hereinafter, an exemplary
[0035]
Here, FIG. 1 is a schematic block diagram of the
[0036]
The
[0037]
A
[0038]
As the
[0039]
The
[0040]
By forming the
[0041]
The
[0042]
The
[0043]
On the other hand, if the temperature is constant, the
[0044]
In the above embodiment, the
[0045]
The dielectric 28 is disposed between the
[0046]
The dielectric 28 is made of aluminum nitride (AlN) or the like. When the pressure of the
[0047]
Alternatively, the dielectric 28 can be formed of a material having a high thermal conductivity (for example, AlN), like the
[0048]
The
[0049]
The
[0050]
A
[0051]
The
[0052]
(Operation of plasma processing apparatus)
Next, the operation of the microwave
[0053]
Referring to FIG. 1, semiconductor wafer W is housed in processing
[0054]
Next, an insulating film to be formed is formed from the
[0055]
On the other hand, the microwave from the
[0056]
Thereafter, the microwave converts the reaction gas into plasma, and irradiates the object to be processed disposed on the electronic device substrate with plasma to form the insulating film. The formation of the insulating film is performed, for example, for a predetermined period of time, and then the semiconductor wafer W is taken out of the
[0057]
As described above, the modes of the device that can be suitably used in the present invention have been described, but the present invention can be variously modified and changed within the scope of the gist. For example, since the microwave
[0058]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
Example 1
The Low-k films evaluated in each of FIGS. 5 to 7 described above were produced by a method having the following steps.
[0059]
(1): Substrate
The substrate is a 20cm (8 inch) P-type silicon substrate,surfaceThe orientation (100) was used.
[0060]
(2): Cleaning before gate oxidation
APM (a mixture of ammonia: hydrogen peroxide: pure water = 1: 2: 10, 60 ° C.), HPM (a mixture of hydrochloric acid: hydrogen peroxide: pure water = 1: 1: 10, 60 ° C.) and RCA cleaning combined with DHF (hydrofluoric acid: pure water = 1: 100 mixed solution, 23 ° C.) removed a natural oxide film and contaminants (metals, organic substances, particles). RCA cleaning is performed for 10 minutes of APM → 10 minutes of pure water rinse → 3 minutes of DHF → 10 minutes of pure water rinse → 10 minutes of HPM → 10 minutes of pure water rinse → 5 minutes of final rinse of pure water, followed by IPA (isopropyl alcohol, 220 ° C) Drying was performed for 15 minutes to dry the water on the wafer.
[0061]
(Formation of Kr-containing insulating film)
A silicon oxide film containing Kr was formed on the silicon substrate subjected to the process (2) by the following method.
[0062]
Referring to FIG. 1, an electronic device substrate made of silicon is introduced into
[0063]
<Processing conditions>
TMS gas: 50 sccm
NU2: 50sccm
Kr gas: 1000 sccm
Wafer temperature: 400 ° C
Pressure: 6: 7Pa
Microwave: 3W / cm2
Processing time: 1 minute
[0064]
Example 2
(Characteristics of Kr-containing insulating film)
Regarding the Kr-containing silicon oxide film formed in Example 1, the inert gas is not released from the silicon oxide film by various subsequent processes, the strength of the Kr-containing silicon oxide film, and the hygroscopicity of the Kr-containing silicon oxide film. It was confirmed. As shown below, the Kr-containing silicon oxide film formed in Example 1 had excellent characteristics in these characteristics.
[0065]
Example 3
(Confirmation of device characteristics)
Using the insulating material obtained in Example 1 (that is, a Kr-containing silicon oxide film is formed on a silicon substrate), a transistor structure is manufactured as follows, and the ring oscillator characteristics of the transistor are measured. It was measured. As shown below, each of the ring oscillators formed using the insulating material of the present invention exhibited good device characteristics.
[0066]
【The invention's effect】
INDUSTRIAL APPLICABILITY As described above, according to the present invention, an insulating material which not only gives a good low relative dielectric constant but also shows good stability even in a heat treatment applied after forming an insulating material or an insulating film, and an insulating film A method of forming is provided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view showing the structure of a microwave plasma processing apparatus that can be suitably used in the present invention.
FIG. 2 is a schematic plan view for explaining a specific configuration example of a slot electrode that can be used in the microwave plasma processing apparatus shown in FIG.
[Explanation of symbols]
10. Microwave source
20: antenna storage member
22 ... wavelength shortening member
24 ... Slot electrode
25 ... Slit
28 ... Dielectric
30 first temperature control device
40 ... plasma processing chamber
42 ... Hot plate
50: reaction gas supply nozzle
58 ... Reaction gas source
60 ... Vacuum pump
70: second temperature control device
72 ... Temperature sensor
Claims (12)
該絶縁性材料の比誘電率kmが、絶縁性物質の比誘電率ksと、km<ksの関係を満たすことを特徴とする絶縁性材料。An insulating material including an insulating material and an inert gas component mixed into the insulating material; and
An insulating material characterized in that the relative permittivity km of the insulating material satisfies the relationship of km <ks with the relative permittivity ks of the insulating substance.
絶縁性物質と、該絶縁性物質中に混入された不活性ガス成分とを含む絶縁膜を、該基材上に形成することを特徴とする絶縁膜の形成方法。Irradiate the substrate with a plasma based on a mixture of an inert gas and a reactive gas under reduced pressure,
A method for forming an insulating film, comprising: forming an insulating film containing an insulating substance and an inert gas component mixed in the insulating substance on the base material.
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JP2006120992A (en) * | 2004-10-25 | 2006-05-11 | C Bui Res:Kk | Method for manufacturing silicon nitride film, and its manufacturing apparatus |
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-
2002
- 2002-12-10 JP JP2002358151A patent/JP2004193262A/en active Pending
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