JP2004189032A - Traveling device for working vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、作業車の走行装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
作業車の走行装置では、操作部に機体旋回用の操向操作具を設け、走行中に適宜、操向操作具を傾動させて進路を変更する。この場合、旋回半径を操向操作具の傾動角に応じて調節する。旋回半径を小さく機体を小回りさせるには、操向操作具を大きく傾動し、旋回半径を大きく機体を大回りさせるには、操向操作具を小さく傾動する。
【0003】
このような旋回制御を行うために、操向操作具の傾動角を検出するポテンショメータを設け、検出した傾動角に応じた車軸の目標回転比を求めて、目標の旋回半径となるように車軸に対し制動を掛ける。この場合、制動の効果が旋回環境によって大きく左右されることから、操向操作具によって入力された目標回転比に沿った旋回を行うために、従来、旋回半径を補正する手段を設けていた。この旋回半径補正手段は、旋回結果を左右の回転速度として検出し、この検出速度から得られた左右回転比と目標回転比との偏差によって補正を行うものである。(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−205832号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機体の車速が直進で低速走行している場合には、旋回を始めると不安定な挙動を伴う場合があり、この不安定な挙動が長引くと旋回内側の車軸が充分な駆動力を得られずに、目標の旋回半径による運転に移行できないという問題があった。
【0006】
本発明の課題は、直進走行している機体の車速が低速走行時においては、安定した旋回への速やかな移行を可能とする作業車の走行装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を解決するために、次の如き技術手段を講ずるものである。
すなわち、請求項1記載の発明では、エンジンからの動力を変速し、変速した動力を差動機構を介して車軸に伝達するようにした走行装置において、前記差動機構に対して走行駆動力と変速手段を介した動力とを入力し、この合成後の動力を旋回内側の車軸へ出力すべく構成すると共に、前記変速手段を介した動力の変速により、前記旋回内側の車軸と旋回外側の車軸の回転比を無段階に連続的に変更可能に構成し、作業車の旋回方向と旋回半径を選択する操向操作具を設け、該操向操作具の操作位置に応じた左右車軸の回転比となるように前記変速手段へフィードバック制御する構成とし、作業車の速度を検出する速度検出手段を設け、該速度検出手段が低速状態を検出すると、前記変速手段の変速動力を周期的に断続制御するように構成したことを特徴とする作業車の走行装置としたものである。
【0008】
上記構成によると、作業車が高速状態で直進走行しているときに旋回状態になると、左右車軸の回転比は操向操作具の操作位置に応じた回転比になるようにフィードバック制御される。また、作業車が低速状態で直進走行しているときに旋回状態になると、左右車軸の回転比は操向操作具の操作位置に応じた回転比になるようにフィードバック制御されず、旋回内側の車軸は周期的に断続制御される。 そして、作業車の高速状態と低速状態は作業車の速度を検出する速度検出手段にて検出される。
【0009】
請求項2記載の発明では、エンジンからの動力を変速し、変速した動力を差動機構を介して車軸に伝達するようにした走行装置において、前記差動機構に対して走行駆動力と変速手段を介した動力とを入力し、この合成後の動力を旋回内側の車軸へ出力すべく構成すると共に、前記変速手段を介した動力の変速により、前記旋回内側の車軸と旋回外側の車軸の回転比を無段階に連続的に変更可能に構成し、作業車の旋回方向と旋回半径を選択する操向操作具を設け、該操向操作具の操作位置に応じた左右車軸の回転比となるように前記変速手段へフィードバック制御する構成とし、作業車の前後進速度を変速する走行変速手段を設け、該走行変速手段が低速位置のときには、前記変速手段の変速動力を周期的に断続制御するように構成したことを特徴とする作業車の走行装置としたものである。
【0010】
上記構成によると、作業車が高速状態で直進走行しているときに旋回状態になると、左右車軸の回転比は操向操作具の操作位置に応じた回転比になるようにフィードバック制御される。また、作業車が低速状態で直進走行しているときに旋回状態になると、左右車軸の回転比は操向操作具の操作位置に応じた回転比になるようにフィードバック制御されず、旋回内側の車軸は周期的に断続制御される。 そして、作業車の高速状態と低速状態は作業車の前後進速度を変速する走行変速手段の低速位置で検出される。
上記低速状態と高速状態との区別は、作業車の種類などに応じて適宜決めることができる。
【0011】
【発明の効果】
本発明は、前述のごとく構成したので、請求項1記載の発明では、不安定な挙動を防止できるので、低速走行時においても、旋回内側の車軸は適切な駆動力を得ることができ、目標の旋回半径によるスムーズな旋回が可能となる。
【0012】
請求項2記載の発明においては、不安定な挙動を防止できるので、低速走行時においても、旋回内側の車軸は適切な駆動力を得ることができ、目標の旋回半径によるスムーズな旋回が可能となる。そして、走行変速手段の低速位置を検出する方法においては、簡素で廉価に構成可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1及び図2には、本発明の実施の形態を具現化したコンバインが示されている。
走行装置1を有する車台2の前方には、刈取装置3が設けられている。この刈取装置3には、植立穀稈を分草する複数の分草具4と、植立穀稈を引き起こす複数の引起装置5と、植立穀稈を刈り取る刈刃6と、該刈刃6にて刈り取られた穀稈を挟持して後方に搬送する搬送装置7が設けられている。この搬送装置7は刈刃6後方の株元搬送装置8と該株元搬送装置8から搬送されてくる穀稈を引き継いで脱穀装置9に供給する供給搬送装置10とから構成されている。
【0014】
前記刈取装置3は、車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして上下動する刈取装置支持フレーム12にて、その略左右中間部で支持されている。そして、刈取装置3は操作部13に設ける操向レバー14を前後方向に傾動させることによって刈取装置支持フレーム12と共に上下動する構成である。
なお、本明細書において、左・右とはコンバインの前進方向を向いて左側、右側をそれぞれ言うことにする。
【0015】
車台2の上方には、前記供給搬送装置10から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送するフィードチェン15を有する脱穀装置9と、該脱穀装置9の右側方であって、この脱穀装置9で脱穀選別された穀粒を一時貯溜するグレンタンク16と、該グレンタンク16の前方に位置していてコンバインの各種操作を実行する操作部13が載置されている。また、車台2の前部には走行装置1を駆動する走行伝動装置17が設けられている。
【0016】
脱穀装置9の後方には、前記フィードチェン15から搬送されてくる排稈を引き継いで搬送する排稈チェン18と、該排稈チェン18の終端部下方には排稈を切断するカッター装置19が設けられている。また、この実施例のカッター装置19の後方には、排稈を結束するノッター等の他の作業機を装着してもよい。
【0017】
前記グレンタンク16内の穀粒量が満杯となると、揚穀筒20と穀粒排出オーガ21から穀粒を機外へと排出する。揚穀筒20は電気モータ(図示せず)にて旋回可能に構成され、また、穀粒排出オーガ21は油圧シリンダ22にて昇降可能に構成されている。そして、穀粒排出オーガ21は揚穀筒20の上部に連結されて一体的に構成され、揚穀筒20が旋回すると、穀粒排出オーガ21も一緒に旋回する構成となっている。
【0018】
また、コンバインは操作部13に設ける副変速レバー23を操作して走行伝動装置17内の副変速の位置を決定し、その後、走行変速レバー24を操作してエンジン(図示せず)からの動力を油圧無段変速装置25及び走行伝動装置17を介して走行装置1の左右のクローラ26、26に伝動して任意の速度で走行する構成である。このように、前記走行変速レバー24の操作量によって速度が変速されるとともに、走行変速レバー24の前方向と後方向の操作によってコンバインが前後進する構成である。
【0019】
また、コンバインは操作部13に設ける前記操向レバー14を左右方向に傾倒操作することによって左右方向に旋回する構成であり、さらに、操向レバー14の左右方向への傾倒操作量によって旋回半径が決定される構成である。
【0020】
このようなコンバインを前進させて刈取作業をすると、圃場面に植立している穀稈は、分草具4にて分草され、その後、引起装置5にて引き起こされて刈刃6にて刈り取られる構成である。その後、刈り取られた穀稈は株元搬送装置8にて後方へ搬送され、供給搬送装置10へと引き継ぎ搬送される。この供給搬送装置10に引き継がれた穀稈は、さらに後方へと搬送されて、脱穀装置9のフィードチェン15へと引継ぎ搬送され、穀稈はフィードチェン15で後方へ搬送されながら脱穀装置9にて脱穀選別される構成である。
【0021】
このように脱穀選別された穀粒は、一番揚穀筒27からグレンタンク16内へと搬送されて一時貯留され、このグレンタンク16内に貯留される穀粒量が満杯になると、操作部13の報知手段(ブザーや表示装置)でオペレータに報知される構成である。その後、刈取作業を中断して、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出する作業を開始する。コンバインを任意の位置(トラック近傍位置)へと移動させ、穀粒排出オーガ21をオーガ受け28から離脱させて穀粒排出口21aをトラックの荷台等の位置へ移動させる。そして、操作部13に設けている穀粒排出レバー29を入り状態として、グレンタンク16内の穀粒を機外へと排出し、グレンタンク16内の穀粒排出が終了すると、穀粒排出オーガ21は再びオーガ受け28へと収納されていく構成である。
【0022】
本実施の形態のコンバインの走行伝動装置17の構成について説明する。
まず、走行伝動装置17は、図3に示すように、ミッションケ−ス30の上部に、油圧ポンプ25aと油圧モ−タ25bとから構成した油圧無段変速装置25を装備している。油圧ポンプ25aにはエンジン(図示せず)からの動力を入力するプーリ25cが取り付けられている。そして、油圧無段変速装置25は、油圧ポンプ25aから圧送する作動油を油圧モ−タ25bに循環して供給し、正・逆転の切換えや変速回転動力を出力軸31を経由してミッションケ−ス30内に入力する構成としている。そして、油圧無段変速装置25は、走行変速レバー24によって油圧ポンプ25aを操作し、増減速の変速と前後進(正・逆転の切換え)の切換えとができる構成としている。
【0023】
走行伝動装置17は、図3に示すように、前記ミッションケ−ス30の内部に、副変速装置32と、サイドクラッチギヤ33、33’と、デファレンシャルギヤ機構34とが設けられ、伝動下手側に軸架した左右のホイ−ルシャフト35、35’の内側端部にホイ−ルギヤ36、36’を軸着し、外側に軸着した駆動スプロケット35A、35A’を介してクロ−ラ26、26’を伝動する構成としている。
【0024】
そこで、まず、副変速装置32は、図3に示すように、上記出力軸31の広幅伝動ギヤ37から変速軸38上の大ギヤ39に伝動され、この変速軸38上には一体に中ギヤ40と小ギヤ41とを設け、軸方向に摺動自由に軸装して変速可能に構成している。そして、上記変速軸38は、図3で解るように、端部をミッションケ−ス30から外側に延長して刈取PTOプーリ42を軸着して車速に同調した回転動力を刈取装置3の回転各部に入力できる構成としている。
【0025】
そして、副変速装置32を構成する副変速軸43は、図3に示すように、前記変速軸38の伝動下手側に軸架し、前記小ギヤ41に噛合する変速大ギヤ44、前記中ギヤ40に噛合する変速中ギヤ45、前記大ギヤ39に噛合する変速小ギヤ46をそれぞれ軸着し、前記変速軸38との間に副変速装置32を構成している。
【0026】
つぎに、左右のサイドクラッチギヤ33、33’は、図3に示すように、上記副変速軸43の伝動下手側に軸架したクラッチ軸47上において、上記副変速軸43の中間伝動ギヤ48から伝動されるセンターギヤ49の両側に左右摺動自由に構成している。この場合、左右のサイドクラッチギヤ33、33’は、上記センターギヤ49の側部に係脱自由に設けられている。この左右のサイドクラッチギヤ33、33’は、通常の状態にあっては左右の圧縮バネ52、52’でセンターギヤ49に係止されている。そして、左右のサイドクラッチギヤ33、33’は、図5に示すように、前記操向レバ−14の操向方向及び操向操作角がポテンショメ−タ50から操作情報としてコントロ−ラ100に入力され、このコントロ−ラ100から出力される制御信号によってサイドクラッチ切替弁51が切り替えられて、入り切り操作される構成としている。
【0027】
即ち、サイドクラッチ切替弁51が作動すると、左右のシフター53、53’が作動して、左右のサイドクラッチギヤ33、33’とセンターギヤ49との係止状態を解除するように構成している。
【0028】
そして、ホイ−ルシャフト35、35’は、上記サイドクラッチギヤ33、33’からホイ−ルギヤ36、36’を経由して伝動された回転動力を、外側の駆動スプロケット35A、35A’に伝えてクロ−ラ26、26’を走行駆動する構成としている。
【0029】
つぎに、デファレンシャルギヤ機構34は、図3に示すように、従来から知られているデフ機構であって、回転支持軸54に左右一組の側部ベベルギヤ55、55’と、この両側部ベベル55、55’に噛合して伝動する上下一組の中間ベベルギヤ56、56’とを組み合わせて構成している。そして、デフケ−ス57は、図面から明らかなように、上記側部ベベルギヤ55、55’を覆うように設けられ、内側に上記上下一組の中間ベベルギヤ56、56’を軸受して支持しており、外周にはリングギヤ58を一体的に連結して構成している。
【0030】
そして、デファレンシャルギヤ機構34は、図3に示すように、上記リングギヤ58を、伝動上手側のデフクラッチ軸59上の伝動ギヤ60に噛合させ、デフケ−ス57に回転動力を入力する経路を構成している。そして、サイドギヤ61、61’は、デファレンシャルギヤ機構34の両外側にあって、前記側部ベベルギヤ55、55’のそれぞれと一体に軸着して回転支持軸54上に軸受し、前述のホイ−ルギヤ36、36’に噛合して構成している。
【0031】
そして、中間軸62は、図3に示すように、前記デフクラッチ軸59の伝動上手側に軸架して設け、中間大ギヤ63と中間小ギヤ64とを軸装した構成としている。そして、上記中間大ギヤ63は、前記副変速軸43上の中間伝動ギヤ48と前記デフクラッチ軸59に遊嵌している伝動小ギヤ65とに噛合しており、一方の中間小ギヤ64は、デフクラッチ軸59に遊嵌している伝動大ギヤ66に噛合して構成している。
【0032】
そして、直進用クラッチ装置67は、図3、及び図4に示すように、多板式のクラッチ板67aからなり、前記伝動小ギヤ65をスプライン係合によって伝動可能に接続した伝動筒体68(デフクラッチ軸59に遊嵌状態に支持)と、デフクラッチ軸59に連結して上記伝動筒体68の外側に配置した伝動部材69との間に介装して構成している。そして、上記クラッチ板67aは、クラッチばね70によって圧接されてクラッチ入りの状態を保ち、油圧作動(後述する)によって切りの状態になる構成としている。
【0033】
而して、直進用クラッチ装置67は、ホイ−ルギヤ36、36’の双方がサイドクラッチギヤ33、33’側から伝動されて直進走行中に、クラッチばね70の働きによってクラッチ入りの状態が保持され、伝動ギヤ60からリングギヤ58を介してデフケ−ス57を駆動して左右側部ベベルギヤ55、55’の同調回転を行なう構成となっている。
【0034】
つぎに、旋回用クラッチ装置71は、図面に示すように、多板式のクラッチ板71aからなり、上記直進用クラッチ装置67の側方でクラッチばね70の横側に配置し、伝動大ギヤ66と一体構成にした伝動筒体72と上記伝動部材69との間に介装して構成している。そして、クラッチ操作部材73は、上記伝動部材69の外側において、軸方向に移動可能に装備し、旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aを押圧する操作板73aと、前記クラッチばね70をクラッチ板67aの切り側に押圧する操作板73bとを有する構成としている。そして、クラッチ操作部材73は、図4に示すように、送油口74からシリンダ75のシリンダ室75a内に圧送される作動油によって往復作動する操作ピストン76に連結し、図面上において、左方向に摺動すると、直進用クラッチ装置67を切り(クラッチばね70を左に押す)とし、旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aを順次接続する構成としている。この場合、旋回用クラッチ装置71は、各クラッチ板71aの接続(付き回り)によって伝動大ギヤ66の動力をデフクラッチ軸59(伝動部材69を介して)に伝動するが、その伝動回転速度は、各クラッチ板71aを接続する圧力によって決まる構成となっている。
【0035】
そして、実施例の場合、中間軸62以降の旋回動力の伝動経路は、旋回用クラッチ装置71の接続圧を上昇して接続した最高速の状態にしたとき、デフクラッチ軸59、伝動ギヤ60を経由してリングギヤ58に達する回転速度を、直進側の回転速度に比較して3分の1に減速して伝動する構成としている。
【0036】
次に、前述のごとく構成された走行伝動装置17の動作について説明する。 まず、操作部13に設けている副変速レバー23を操作して、低速走行(作業時の低速走行)又は、中速走行(作業時の中速走行)又は、高速走行(路上走行)のいずれかを選択する。即ち、低速走行を選択すると小ギヤ41が変速大ギヤ44に噛み合い、中速走行を選択すると中ギヤ40が変速中ギヤ45に噛み合い、高速走行を選択すると大ギヤ39が変速小ギヤ46に噛み合う。これらのギヤの噛み合いは機械的リンク機構によって行われる。
【0037】
その後、走行変速レバー24を前方に傾動すると前進直進走行が開始される。後進走行については、前進走行の逆回転であるので説明は省略する。前記走行変速レバー24の動きは機械的リンク機構によって、油圧ポンプ25aの斜板を傾動する。すると、油圧モータ25bへ閉回路内のオイルが送油されて出力軸31が回転する。走行変速レバー24の傾動量が多くなるほど油圧ポンプ25aの斜板の傾動量も多くなるので、出力軸31の回転が速くなる。
【0038】
前記出力軸31の回転動力は副変速装置32によって変速されて、中間伝動ギヤ48からセンターギヤ49へと伝達される。このセンターギヤ49に伝達された回転動力は、左右の圧縮バネ52、52’によって常時センターギヤ49に係止している左右のサイドクラッチギヤ33、33’へと伝達され、その後、ホイ−ルギヤ36、36’、ホイ−ルシャフト35、35’、外側の駆動スプロケット35A、35A’へと伝達されて左右のクロ−ラ26、26’が直進走行する。
【0039】
前述のような直進状態においては、ホイ−ルギヤ36、36’は、デファレンシャルギヤ機構34のサイドギヤ61、61’を回転させており、このサイドギヤ61、61’の回転によって、デファレンシャルギヤ機構34の上下一組の中間ベベルギヤ56、56’は、回転支持軸54に対して公転し、リングギヤ58も共に回転している。
【0040】
一方、副変速軸43上の中間伝動ギヤ48は、中間軸62の中間大ギヤ63と中間小ギヤ64を回転させており、中間小ギヤ64の回転動力は伝動大ギヤ66と伝動筒体72を経由して旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aを空転させている。また、中間大ギヤ63の回転動力は、伝動小ギヤ65、伝動筒体68、直進用クラッチ装置67のクラッチ板67a、伝動部材69、デフクラッチ軸59、伝動ギヤ60を経由してリングギヤ58を回転している。即ち、リングギヤ58は、前記ホイ−ルギヤ36、36’からの回転動力と副変速軸43上の中間伝動ギヤ48からの回転動力の2系統から回転させられている。もちろん、この2系統からの回転数は、リングギヤ58を同じ速度で回転している。
【0041】
次に、左旋回の動作について説明する。
操作部13に設けている操向レバー14を左方向に傾動する。すると、図5に示すように、この操向レバー14の回動支点に設けられているポテンショメータ50から、操向レバ−14の操向方向及び操向操作角が操作情報としてコントロ−ラ100に入力され、このコントロ−ラ100から出力される制御信号によってサイドクラッチ切替弁51が切り替えられて左側のシフター53が作動し、左側のサイドクラッチギヤ33がセンターギヤ49から外れる。その後、コントロ−ラ100は比例減圧弁77を作動して送油口74からシリンダ75のシリンダ室75a内に作動油を送油する。この作動油は操作ピストン76を押圧して移動させ、操作ピストン76はクラッチ操作部材73を旋回用クラッチ装置71側に移動させる。
【0042】
前記クラッチ操作部材73の移動に伴って、操作板73a及び操作板73bは旋回用クラッチ装置71側に移動する。すると、クラッチばね70は、さらに圧縮状態となるので、複数のクラッチ板67aは離れる状態となって直進用クラッチ装置67は切り状態となる。この状態では、旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aは接続状態になっていないが、送油口74からの送油量が増えると、今度は操作板73aはクラッチ板71aを少しずつ接続状態にしていく。前記送油口74からの送油量は操向レバー14の傾動量によって決定される。
【0043】
前述のように、旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aが接続状態になってくると、前記伝動大ギヤ66の回転動力は、旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71a、伝動部材69、デフクラッチ軸59、伝動ギヤ60を経由してリングギヤ58へと伝達されていく。このリングギヤ58の回転数は、前記旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aの接続状態で決定される。即ち、操向レバー14の傾動量によって決定される。
【0044】
前記リングギヤ58が少しずつ回転を開始すると、デファレンシャルギヤ機構34が作動を開始する。この関係図を図6に示している。即ち、リングギヤ58が減速するに伴ってデファレンシャルギヤ機構34の左側サイドギヤ61も減速し始め、この減速された左側サイドギヤ61の回転動力は、左ホイ−ルギヤ36、左ホイ−ルシャフト35、左駆動スプロケット35Aを経由して左クロ−ラ26へと伝達され、この左クロ−ラ26は右クローラ26’に対して減速駆動する。この状態が緩旋回である。
【0045】
前記リングギヤ58の回転数が右側サイドギヤ61’の1/2の回転数になると、左側サイドギヤ61の回転は停止する。従って、左クロ−ラ26の回転も停止する。この状態がブレーキ旋回である。
【0046】
前記リングギヤ58の回転数が右側サイドギヤ61’の1/2の回転数よりも低い状態になると、左側サイドギヤ61の回転は逆回転を開始する。従って、左クロ−ラ26の回転も逆回転する。この状態がスピン旋回である。そして、旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aが完全に接続した状態においては、左クロ−ラ26の逆回転数は、右クローラ26’の1/3の回転数で逆回転する。
【0047】
右旋回においては、右側のサイドクラッチギヤ33’がセンターギヤ49から外れる構成であり、その他の動作は左旋回と同じなので、右旋回についての説明は省略する。
【0048】
前述のように構成された走行伝動装置17において、操向レバー14の左右方向への操作角度に応じて前記旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aへの送油圧力を増減するための目標制御ラインAを設定する(図7)。この図7の横軸は操向レバー14の左右方向への傾斜角度を示し、縦軸は旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aへの送油圧力を示している。即ち、操向レバー14の操作角に対応して、左右のクローラ26、26’の回転比は予め決められている構成である。さらに、図3及び図5に示すように、前記左右のホイ−ルギヤ36、36’のそれぞれの回転数を検出する左右の回転センサ78、78’を設ける構成とする。
【0049】
この左右の回転センサ78、78’から操作情報として左右の回転数がコントロ−ラ100に入力されて回転比が算出される。この算出した回転比と前記目標制御ラインAとの回転比が比較算出され、算出された回転比が目標制御ラインAの回転比と違う場合には、補正ラインA’又は、補正ラインA’’に基づいてコントロ−ラ100から出力される制御信号によって比例減圧弁77が切り換えられる。前記補正ラインA’は、目標制御ラインAの旋回半径よりも算出した旋回半径が大きい場合であり、補正ラインA’’は目標制御ラインAの旋回半径よりも算出した旋回半径が小さい場合の補正ラインである。これにより、目標制御ラインAの回転比でスムーズに旋回可能となる。
【0050】
しかしながら、左右のクローラ26、26’が低速状態で走行している状態においては、前記左右の回転センサ78、78’からのパルス量が減少してしまい、その結果、前述のようなフィードバック制御の精度が悪くなり、旋回状態が安定しなくなる。
【0051】
そこで、図8に示すフローチャートによる制御を行う構成とする。
まず、前記左右の回転センサ78、78’からの信号の入力と操向レバー14の左又は右方向への傾動状態を検出する(ステップS1)。左右の回転センサ78、78’の低速回転を判断する(ステップS2)。左右の回転センサ78、78’が低速回転でない場合は、フィードバック制御を行う(ステップS3)。左右の回転センサ78、78’が低速回転の場合は、所定時間毎にパルスを比例減圧弁に出力するパルス制御を行う(ステップS4)。
【0052】
このようなパルス制御を行うことにより、低速走行時においても機体の不安定な挙動を防止でき、旋回内側の左クローラ26は適切な駆動力を得ることができて、目標の回転比でスムーズな旋回が可能となる。
【0053】
そして、このパルス制御においては、図9に示すように、操向レバー14の傾動角度が小さいときはパルスの出力時間をT1とし、操向レバー14の傾動角度が大きいときはパルスの出力時間をT2とし、T1よりもT2の時間を長くなるようにする。これにより、低速走行時においても操向レバー14の傾動量を大きくすると、小さな旋回半径で旋回可能となる。
【0054】
前述のごとく、低速状態を検出する方法として左右の回転センサ78、78’を設ける構成としたが、図5に示すように、走行変速レバー24の基部に設けるポテンショメータ79で走行変速レバー24の低速位置を検出するように構成してもよい。この走行変速レバー24の低速位置を検出する方法においては、回動基部にポテンショメータ79を設けるのみでよいので、簡素で廉価に構成可能となる。
【0055】
次に、図5に示す刈取ポジションセンサ80と図10の構成について説明する。
【0056】
前述のように、コンバインの刈取装置3は車台2の前部に立設する懸架台11の上方に設ける回転軸11aを支点にして、上下動する刈取装置支持フレーム12にてその略左右中間部で支持されている。前記回転軸11aには刈取ポジションセンサ80を設け、刈取装置3の上下位置を検出する構成としている。
【0057】
図10の横軸は操向レバー14の傾斜角度を示し、縦軸は旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aへの送油圧力を示している。そして、ラインBは刈取装置3が上昇しているときの目標制御圧力であり、ラインB’は刈取装置3が下降しているときの目標制御圧力である。即ち、刈取装置3が下がっているときは刈取走行作業中であり、このような場合には旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aへの送油圧力を高くするように設定している。さらに、刈取装置3が上昇しているときの初期圧Cに対して、刈取装置3が下降しているときの初期圧C’を高くしている。
【0058】
これにより、刈取作業中においてはコンバインは敏感に前進方向の変更が可能となったので、刈取装置3の条合わせが容易に可能となり作業能率が向上するようになる。
【0059】
次に、図5に示す籾センサ81と図11の構成について説明する。
籾センサ81はグレンタンク16内の籾量が満杯状態になることを検出するセンサである。
【0060】
図11の横軸は操向レバー14の傾斜角度を示し、縦軸は旋回用クラッチ装置71のクラッチ板71aへの送油圧力を示している。ラインDはグレンタンク16内に籾が無い場合の右旋回時における目標制御圧力であり、ラインD’はグレンタンク16内に籾が満杯の場合の右旋回時における目標制御圧力である。グレンタンク16は、通常コンバインの右側に搭載されているので、グレンタンク16が満杯になると、旋回性能が低下して旋回半径が大きくなってしまう。このような不具合を防止するために、ラインD’を高く設定している。
【0061】
また、ラインEはグレンタンク16内に籾が無い場合の左旋回時における目標制御圧力であり、ラインE’はグレンタンク16内に籾が満杯の場合の左旋回時における目標制御圧力である。グレンタンク16内が満杯になると、コンバインの左側においては軽くなるので、逆の旋回半径が小さくなりすぎてしまう。このような不具合を防止するためにラインE’を低く設定している。
【0062】
従って、籾センサ81が満杯状態を検出するとコントローラ100へ入力されて、目標制御圧力はラインD’とラインE’に自動的に変更される。これにより、グレンタンク16内の籾量にかかわらず、コンバインは左右方向にスムーズに旋回可能となる。また、前述のように、右旋回と左旋回において、それぞれ独立的に目標制御圧力を設定できるので、機体の左右バランスが変化しても左右同一の旋回特性を得ることができるようになる。
【0063】
次に、図5に示す緩旋回モードスイッチ82と図12について説明する。
この緩旋回モードスイッチ82を入り状態にすると、この信号がコントローラ100へ入力され、コントローラ100内で自動的に緩旋回モードが設定される。この緩旋回モードになると、緩旋回の目標制御圧力になるように制御される。また、緩旋回モードスイッチ82が切り状態においては、緩旋回の目標制御圧力になるように制御されない構成となっている。
【0064】
図12の横軸は時間の変化を示し、縦軸の上段側は操向レバー14の操作角度を示し、さらに、縦軸の下段側は左右の回転センサ78、78’による左右の回転数を示している。F点は操向レバー14を右方向へ操作し始めた位置である。
【0065】
そして、通常であれば操向レバー14を操作し始めてからT4時間後に目標回転比の緩旋回が開始され、この時点から目標制御圧力になるようにフィードバック制御を行なうようにしている。ところが、走行の状況(例えば、コンバインの重量が軽い場合や、アスファルトのような走行抵抗の少ない路面)によっては、前記T4時間よりも早いT3時間後に目標回転比の緩旋回になってしまうことがある。この状況は、左右の回転センサ78、78’からコントローラ100へと入力されるデータによって検出される。
【0066】
このように、T4時間よりも早く目標回転比の緩旋回になるような状況においては、目標回転比の緩旋回状態になった時点からフィードバック制御を行うようにする。これにより、状況に応じて最適な状態で緩旋回が実行されるようになり、作業に不慣れな作業者でも簡単な操作で作業が可能となる。
【0067】
次に、図5に示すドップラセンサ83と図13について説明する。
ドップラセンサ83はコンバインの機体の任意の位置に取り付けていて、旋回外側の実車速、即ち、圃場面に対する旋回外側のクローラ26又は26’の実際の移動速度を検出するものである。
【0068】
図13の横軸は時間の変化を示し、縦軸の上段側は操向レバー14の操作角度を示し、さらに、縦軸の下段側は旋回外側の車速を示している。ラインGは前記ドップラセンサ83により検出した実車速であり、ラインHは前記左右の回転センサ78又は78’で検出した走行伝動装置17内の設計上の車速である。I点は操向レバー14を右方向へ操作し始めた位置である。
【0069】
通常であれば、前記ラインHとラインGは略同じになるはずであるが、圃場の状況(湿田等)によっては、ラインHに対してラインGが低くなることがある(スリップ状態)。このようなスリップ状態の比(G/H)が所定値以上になると、自動的に緩旋回モードになるようにする。もちろん、緩旋回モードスイッチ82が切り状態においても、コントローラ100は緩旋回モードになるように設定する。
【0070】
これにより、作業に不慣れな作業者でも、適切な作業走行が可能となるので、作業能率が向上するようになる。
【0071】
前記コントローラ100にはモニターランプ84(図5)が接続している構成であるが、このモニターランプ84は、前述した緩旋回、ブレーキ旋回及びスピン旋回の旋回状態に応じて点滅周期が変更されるように構成している。旋回状態の検出は、左右の回転センサ78、78’の差から検出する。具体的には、緩旋回ではゆっくりと点滅し、ブレーキ旋回からスピン旋回に至るに従って点滅周期が速くなるようにする。また、使用頻度の多いブレーキ旋回については、連続的に点灯するように構成してもよい。
【0072】
これにより、作業者はモニターランプ84を視認することによって旋回状態を知ることができ、圃場の状況の応じて適切な旋回を実行することが可能となる。
【0073】
次に、図5に示す液晶表示装置85と図14について説明する。
液晶表示装置85は、通常はコンバインの各種状態を表示している。例えば、グレンタンク16内の籾量、各センサ類の異常状態、排出オーガ21の排出位置等を状況の応じて表示している。
【0074】
この液晶表示装置85には、選択している旋回モード(緩旋回、ブレーキ旋回及びスピン旋回)を表示すると共に、実際に旋回状態に移行すると、旋回制御中であることを表示するようにする(緩旋回制御中、ブレーキ旋回制御中、スピン旋回制御中)。これにより、作業者は液晶表示装置85を視認することによって旋回状態を知ることができ、圃場の状況の応じて適切な旋回を実行することが可能となる。さらに、選択している旋回モードの予測進路も表示するようにする。これにより、不慣れな作業者でもコンバインの進路予測が可能となるので、畦際等への接触が防止できて快適な作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のコンバインの左側面図を示す。
【図2】本発明の実施の形態のコンバインの右側面図を示す。
【図3】走行伝動装置の展開断面図を示す。
【図4】走行伝動装置の展開断面図の一部を示す。
【図5】制御ブロック図である。
【図6】差動機構のギヤの回転数の関係図を示す。
【図7】操向レバーと旋回クラッチ圧力の関係図を示す。
【図8】フローチャート図である。
【図9】操向レバーと旋回クラッチ圧力の関係図を示す。
【図10】操向レバーと旋回クラッチ圧力の関係図を示す。
【図11】操向レバーと旋回クラッチ圧力の関係図を示す。
【図12】タイムチャート図である。
【図13】タイムチャート図である。
【図14】液晶表示部の外観図である。
【符号の説明】
14 操向レバー(操向操作具)
24 走行変速レバー(走行変速手段)
34 デファレンシャルギヤ機構(差動機構)
35、35’ 左右のホイ−ルシャフト(左右車軸)
71 旋回用クラッチ装置(変速手段)
78、78’左右の回転センサ(速度検出手段)[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a traveling device for a work vehicle.
[0002]
[Prior art]
In a traveling device of a work vehicle, a steering operation tool for turning a body is provided in an operation unit, and the course is changed by appropriately tilting the steering operation tool during traveling. In this case, the turning radius is adjusted according to the tilt angle of the steering operation tool. In order to make the turning radius small and make the aircraft turn slightly, the steering operation tool is tilted largely. To make the turning radius large and the aircraft makes a large turn, the steering operation tool is tilted small.
[0003]
In order to perform such turning control, a potentiometer for detecting the tilt angle of the steering operation tool is provided, a target rotation ratio of the axle corresponding to the detected tilt angle is obtained, and the axle is turned to the target turning radius. Apply braking to it. In this case, since the effect of the braking greatly depends on the turning environment, a means for correcting the turning radius has conventionally been provided in order to perform turning in accordance with the target rotation ratio input by the steering operating tool. The turning radius correction means detects a turning result as right and left rotation speeds, and performs correction based on a deviation between a right and left rotation ratio obtained from the detected speed and a target rotation ratio. (For example, refer to Patent Document 1).
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-7-205832
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the vehicle speed is low and the vehicle travels straight ahead, it may be accompanied by unstable behavior when turning starts.If this unstable behavior is prolonged, the axle inside the turning can obtain sufficient driving force. Therefore, there is a problem that the operation cannot be shifted to the operation based on the target turning radius.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a traveling device for a work vehicle that enables a quick transition to a stable turn when a vehicle traveling straight ahead has a low vehicle speed.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention takes the following technical means in order to solve the above-mentioned problems.
That is, according to the first aspect of the present invention, in a traveling apparatus in which power from an engine is shifted and the shifted power is transmitted to an axle via a differential mechanism, a traveling driving force is applied to the differential mechanism. The power through the speed change means is input, and the combined power is output to the axle inside the turn, and the speed change of the power through the speed change means allows the axle inside the turn and the axle outside the turn. The rotation ratio of the left and right axles according to the operating position of the steering operation device is configured so that the rotation ratio of the steering operation device can be continuously and continuously changed, and the turning direction and the turning radius of the work vehicle are selected. And a speed detecting means for detecting the speed of the work vehicle, and when the speed detecting means detects a low speed state, the shifting power of the speed changing means is periodically intermittently controlled. Configured to It is obtained by the working vehicle traveling device, characterized in that the.
[0008]
According to the above configuration, when the work vehicle is turning while the vehicle is traveling straight at high speed, feedback control is performed so that the rotation ratio of the left and right axles becomes a rotation ratio corresponding to the operation position of the steering operation tool. When the vehicle is turning while the vehicle is traveling straight at a low speed, the rotation ratio of the left and right axles is not feedback-controlled so as to be a rotation ratio corresponding to the operation position of the steering operation tool, and the inside of the turn is not controlled. The axle is intermittently controlled periodically. Then, the high speed state and the low speed state of the work vehicle are detected by speed detecting means for detecting the speed of the work vehicle.
[0009]
According to a second aspect of the present invention, there is provided a traveling device that changes the power from an engine and transmits the changed power to an axle via a differential mechanism. And the combined power is output to the axle on the inside of the turn, and the speed of the power via the speed change means causes the rotation of the axle on the inside of the turn and the axle on the outside of the turn. The ratio can be continuously and continuously changed, and a steering operation tool for selecting a turning direction and a turning radius of the work vehicle is provided, and a rotation ratio of the left and right axles according to an operation position of the steering operation tool is obtained. And a traveling speed change means for shifting the forward / reverse speed of the work vehicle is provided. When the traveling speed change means is at the low speed position, the shifting power of the speed change means is intermittently controlled. Configured It is obtained by the traveling device for a work vehicle according to claim.
[0010]
According to the above configuration, when the work vehicle is turning while the vehicle is traveling straight at high speed, feedback control is performed so that the rotation ratio of the left and right axles becomes a rotation ratio corresponding to the operation position of the steering operation tool. When the vehicle is turning while the vehicle is traveling straight at a low speed, the rotation ratio of the left and right axles is not feedback-controlled so as to be a rotation ratio corresponding to the operation position of the steering operation tool, and the inside of the turn is not controlled. The axle is intermittently controlled periodically. Then, the high speed state and the low speed state of the work vehicle are detected at the low speed position of the traveling speed change means for shifting the forward and backward traveling speed of the work vehicle.
The distinction between the low-speed state and the high-speed state can be appropriately determined according to the type of the work vehicle and the like.
[0011]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the invention according to
[0012]
According to the second aspect of the present invention, the unstable behavior can be prevented, so that the axle inside the turning can obtain an appropriate driving force even at a low speed running, and the turning can be smoothly performed by the target turning radius. Become. The method for detecting the low speed position of the traveling speed change means can be configured simply and inexpensively.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
1 and 2 show a combine embodying an embodiment of the present invention.
A
[0014]
The
In this specification, left and right refer to the left side and the right side, respectively, in the forward direction of the combine.
[0015]
Above the
[0016]
Behind the threshing
[0017]
When the amount of grains in the
[0018]
Further, the combine operates the
[0019]
The combine is configured to turn in the left-right direction by tilting the steering
[0020]
When the harvesting operation is performed by moving such a combine forward, the culm planted in the field scene is weeded by the weeding tool 4, and then caused by the raising device 5 to be cut by the
[0021]
The grains thus threshed and sorted are conveyed from the first-most grain bin 27 into the
[0022]
The configuration of the traveling
First, as shown in FIG. 3, the traveling
[0023]
As shown in FIG. 3, the traveling
[0024]
Therefore, first, as shown in FIG. 3, the auxiliary transmission 32 is transmitted from the
[0025]
As shown in FIG. 3, the
[0026]
Next, as shown in FIG. 3, the left and right side clutch gears 33, 33 'are connected to the
[0027]
That is, when the side
[0028]
The
[0029]
Next, as shown in FIG. 3, the
[0030]
As shown in FIG. 3, the
[0031]
As shown in FIG. 3, the intermediate shaft 62 is provided so as to be mounted on the transmission upper side of the differential
[0032]
As shown in FIGS. 3 and 4, the straight-running
[0033]
Thus, the straight traveling
[0034]
Next, as shown in the drawing, the turning
[0035]
In the case of the embodiment, the transmission path of the turning power after the intermediate shaft 62 is connected to the differential
[0036]
Next, the operation of the traveling
[0037]
Thereafter, when the traveling
[0038]
The rotational power of the
[0039]
In the straight traveling state as described above, the wheel gears 36, 36 'rotate the side gears 61, 61' of the
[0040]
On the other hand, the
[0041]
Next, the operation of the left turn will be described.
The steering
[0042]
With the movement of the
[0043]
As described above, when the clutch plate 71a of the turning
[0044]
When the
[0045]
When the rotation speed of the
[0046]
When the rotation speed of the
[0047]
In the right turn, the right side clutch gear 33 'is disengaged from the center gear 49, and the other operations are the same as those in the left turn. Therefore, the description of the right turn will be omitted.
[0048]
In the traveling
[0049]
The left and right rotation speeds are input as operation information from the left and
[0050]
However, when the left and
[0051]
Therefore, a configuration for performing control according to the flowchart shown in FIG. 8 is adopted.
First, the input of signals from the left and
[0052]
By performing such pulse control, the unstable behavior of the aircraft can be prevented even during low-speed running, and the
[0053]
In this pulse control, as shown in FIG. 9, when the tilt angle of the steering
[0054]
As described above, the left and
[0055]
Next, the
[0056]
As described above, the
[0057]
The horizontal axis in FIG. 10 indicates the inclination angle of the steering
[0058]
As a result, during the harvesting operation, the combine can change the forward direction delicately, so that the alignment of the
[0059]
Next, the configuration of the
The
[0060]
The horizontal axis in FIG. 11 indicates the inclination angle of the steering
[0061]
Further, a line E is a target control pressure at the time of turning left when there is no paddy in the
[0062]
Therefore, when the
[0063]
Next, the gentle
When the gentle
[0064]
The horizontal axis of FIG. 12 indicates a change in time, the upper side of the vertical axis indicates the operation angle of the steering
[0065]
Normally, a gentle rotation of the target rotation ratio is started after T4 time from the start of the operation of the steering
[0066]
As described above, in a situation in which the target rotation ratio gradually turns earlier than the time T4, the feedback control is performed from the time when the target rotation ratio enters the gentle rotation state. Thereby, gentle turning is performed in an optimal state according to the situation, and even a worker who is unfamiliar with the work can perform the work with a simple operation.
[0067]
Next, the
The
[0068]
In FIG. 13, the horizontal axis indicates a change in time, the upper side of the vertical axis indicates the operation angle of the steering
[0069]
Normally, the line H and the line G should be substantially the same. However, the line G may be lower than the line H (slip state) depending on the condition of a field (wet paddy or the like). When the ratio (G / H) of such a slip state exceeds a predetermined value, the mode is automatically set to the gentle turning mode. Of course, even when the gentle
[0070]
As a result, even a worker who is unfamiliar with the work can perform appropriate work traveling, thereby improving work efficiency.
[0071]
The
[0072]
Thereby, the worker can know the turning state by visually recognizing the monitor lamp 84, and can perform an appropriate turning according to the situation of the field.
[0073]
Next, the liquid crystal display device 85 shown in FIG. 5 and FIG. 14 will be described.
The liquid crystal display device 85 normally displays various states of the combine. For example, the amount of paddy in the
[0074]
The liquid crystal display device 85 displays the selected turning mode (slow turning, brake turning, and spin turning), and displays that the turning control is being performed when the vehicle actually shifts to the turning state ( During slow turning control, during brake turning control, and during spin turning control). Thereby, the worker can know the turning state by visually recognizing the liquid crystal display device 85, and can perform an appropriate turning according to the condition of the field. Further, the predicted course of the selected turning mode is also displayed. As a result, even an unskilled worker can predict the course of the combine, so that it is possible to prevent a contact with a ridge or the like and perform a comfortable work.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a left side view of a combine according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a right side view of the combine according to the embodiment of the present invention.
FIG. 3 is an expanded sectional view of the traveling transmission.
FIG. 4 shows a part of an exploded sectional view of the traveling transmission.
FIG. 5 is a control block diagram.
FIG. 6 is a diagram showing the relationship between the rotational speeds of the gears of the differential mechanism.
FIG. 7 shows a relationship diagram between a steering lever and a turning clutch pressure.
FIG. 8 is a flowchart.
FIG. 9 shows a relationship diagram between the steering lever and the swing clutch pressure.
FIG. 10 shows a relationship diagram between a steering lever and a turning clutch pressure.
FIG. 11 shows a relationship diagram between a steering lever and a turning clutch pressure.
FIG. 12 is a time chart.
FIG. 13 is a time chart.
FIG. 14 is an external view of a liquid crystal display unit.
[Explanation of symbols]
14 Steering lever (steering operation tool)
24 Travel shift lever (travel shift means)
34 differential gear mechanism (differential mechanism)
35, 35 'Left and right wheel shafts (left and right axles)
71 Clutch device for turning (transmission means)
78, 78 'left and right rotation sensors (speed detection means)
Claims (2)
前記差動機構に伝達される走行駆動力と前記差動機構を介さないで変速手段に伝達された走行駆動力とを入力し、前記二つの駆動力合成後の動力を旋回内側の車軸へ出力する構成と、
前記差動機構を介さないで変速手段に伝達された走行駆動力の変速により、前記車軸の内の旋回内側の車軸と旋回外側の車軸の回転比を無段階に連続的に変更可能な構成と、
作業車の旋回方向と旋回半径を選択する操向操作具と、
前記旋回内側と外側の各車軸の回転比が前記操向操作具の操作位置に応じた値となるように前記変速手段へフィードバック制御する構成と、
作業車の速度を検出する速度検出手段と、
該速度検出手段が低速状態を検出すると、前記変速手段の変速動力を周期的に断続制御するように構成と
を備えたことを特徴とする作業車の走行装置。An engine, an axle driven by the power of the engine, a speed change means for shifting the power from the engine, a power mechanism for directly transmitting the power shifted by the speed change means to the axle, and a power shifted by the speed change means And a differential mechanism for transmitting a signal to the axle.
The traveling driving force transmitted to the differential mechanism and the traveling driving force transmitted to the speed change means without passing through the differential mechanism are input, and the power after combining the two driving forces is output to the axle inside the turn. Configuration
A configuration in which the rotation ratio of the axle inside the turning axle and the axle outside the turning axle of the axle can be continuously and continuously changed by changing the traveling driving force transmitted to the speed change means without passing through the differential mechanism. ,
A steering operation tool for selecting a turning direction and a turning radius of the work vehicle,
A feedback control to the speed change means such that a rotation ratio of each axle on the inside and outside of the turning becomes a value corresponding to an operation position of the steering operation tool;
Speed detection means for detecting the speed of the work vehicle,
The speed detecting means detects the low-speed state, and periodically controls the shifting power of the shifting means to be intermittently controlled.
前記差動機構に伝達される走行駆動力と前記差動機構を介さないで変速手段に伝達された走行駆動力とを入力し、前記二つの駆動力合成後の動力を旋回内側の車軸へ出力する構成と、
前記差動機構を介さないで変速手段に伝達された走行駆動力の変速により、前記車軸の内の旋回内側の車軸と旋回外側の車軸の回転比を無段階に連続的に変更可能な構成と、
作業車の旋回方向と旋回半径を選択する操向操作具と、
前記旋回内側と外側の各車軸の回転比が前記操向操作具の操作位置に応じた値となるように前記変速手段へフィードバック制御する構成と、
作業車の前後進速度を変速する走行変速手段と、
該走行変速手段が低速位置のときには、前記走行変速手段の変速動力を周期的に断続制御するように構成したことを特徴とする作業車の走行装置。An engine, an axle driven by the power of the engine, a speed change means for shifting the power from the engine, a power mechanism for directly transmitting the power shifted by the speed change means to the axle, and a power shifted by the speed change means And a differential mechanism for transmitting a signal to the axle.
The traveling driving force transmitted to the differential mechanism and the traveling driving force transmitted to the speed change means without passing through the differential mechanism are input, and the power after combining the two driving forces is output to the axle inside the turn. Configuration
A configuration in which the rotation ratio of the axle inside the turning axle and the axle outside the turning axle of the axle can be continuously and continuously changed by changing the traveling driving force transmitted to the speed change means without passing through the differential mechanism. ,
A steering operation tool for selecting a turning direction and a turning radius of the work vehicle,
A feedback control to the speed change means such that a rotation ratio of each axle on the inside and outside of the turning becomes a value corresponding to an operation position of the steering operation tool;
Traveling speed change means for shifting the forward / reverse speed of the work vehicle;
A traveling apparatus for a work vehicle, wherein the shifting power of the traveling transmission means is intermittently controlled periodically when the traveling transmission means is at a low speed position.
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