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JP2004188709A - プリプレグの製造方法および製造装置 - Google Patents

プリプレグの製造方法および製造装置 Download PDF

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JP2004188709A
JP2004188709A JP2002357927A JP2002357927A JP2004188709A JP 2004188709 A JP2004188709 A JP 2004188709A JP 2002357927 A JP2002357927 A JP 2002357927A JP 2002357927 A JP2002357927 A JP 2002357927A JP 2004188709 A JP2004188709 A JP 2004188709A
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JP
Japan
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reinforcing fiber
sheet
release sheet
fiber sheet
matrix resin
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JP2002357927A
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Shinya Fujioka
信也 藤岡
Masabumi Kondo
正文 近藤
Tetsushi Onishi
徹史 大西
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

【解決課題】離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面と強化繊維シートの面とがそれらの幅方向において正しく一致するように重ね合わせることができ、プリプレグの側縁部にマトリクス樹脂が転移、含浸されない部分ができるのを防止できて、プリプレグを余すところなく有効に活用できる、プリプレグの製造方法と製造装置を提供する。
【解決手段】連続的に供給される帯状の強化繊維シートの少なくとも一面に、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせ、強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸してプリプレグを製造する際に、離型シートのマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出し、その耳の位置が強化繊維シートの耳の位置と一致するように離型シートの幅方向位置を制御する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FRP(繊維強化プラスチック)の成形に用いるプリプレグを製造する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
FRPの成形に用いられるプリプレグを製造する方法の一つに、いわゆるホットメルト法と呼ばれる方法がある。この方法は、連続的に供給される帯状の強化繊維シート(たとえば、強化繊維束を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えたもの)の片面または両面に、自身の幅よりも幅狭の領域にB−ステージのマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせ、重ね合わせ体を加熱、加圧して強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸してプリプレグとするものである(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
ところで、上述したような方法においては、離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面と強化繊維シートの面とがそれらの幅方向において正しく一致するように重ね合わせることが重要になる。この重ね合わせ状態にずれがあると、強化繊維シートの側縁部にマトリクス樹脂が転移、含浸されない部分ができてしまうからである。しかしながら、帯状体を連続的に走行させると大なり小なり必ず蛇行が起こるうえに、離型シートのマトリクス樹脂塗布幅は使用樹脂量を減らしてプリプレグの製造コストを下げるために強化繊維シートの幅よりもわずかに広くされているだけであるので、離型シートのマトリクス樹脂塗布面と強化繊維シートの面とをそれらの幅方向において正しく一致させて重ね合わせることはなかなか難しい。そのため、プリプレグの側縁部には不良な部分が存在することを前提として使用時にその部分を切断、除去することも多い。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−156852号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の技術の上述した問題点を解決し、離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面と強化繊維シートの面とがそれらの幅方向において正しく一致するように重ね合わせることができ、プリプレグの側縁部にマトリクス樹脂が転移、含浸されない部分ができるのを防止することができて、プリプレグを余すところなく有効に活用することができる、プリプレグの製造方法と製造装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、連続的に供給される帯状の強化繊維シートの少なくとも一面に、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせ、強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸してプリプレグを製造する際に、離型シートのマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出し、その耳の位置が強化繊維シートの耳の位置と一致するように離型シートの幅方向位置を制御することを特徴とするプリプレグの製造方法を提供する。強化繊維シートの耳の位置を検出し、その耳の位置が一定となるように強化繊維シートの幅方向位置を制御するようにするのも好ましい。
【0007】
また、本発明は、上述した方法を実施するための装置として、連続的に供給される帯状の強化繊維シートの少なくとも一面に、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせる手段(たとえば、導入ロール)と、重ね合わせ体を加熱、加圧し、強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸する手段(たとえば、含浸ロール)と、強化繊維シートに重ね合わされる離型シートのマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出する手段と、マトリクス樹脂塗布面の耳の位置の検出結果に基づいてその耳の位置が強化繊維シートの耳の位置と一致するように離型シートの幅方向位置を制御する手段とを設けたことを特徴とするプリプレグの製造装置を提供する。強化繊維シートの耳の位置を検出し、その耳の位置が一定となるように強化繊維シートの幅方向位置を制御する手段を設けるのも好ましい。
【0008】
マトリクス樹脂塗布面の耳の位置や、強化繊維シートの耳の位置を検出する手段は、非接触式であるのが好ましく、たとえば、投光器と受光器とを有する反射式の光センサを用いることができる。そのような光センサは、反射光の有無やレベルから耳の有無を検出するものであっても、反射光の光量から耳の位置のずれを検出するものであっても、いずれでもよい。また、CCDカメラを用いることもできる。
【0009】
離型シートの幅方向位置を制御する手段は、好ましくは、離型シートのロール体を装架する手段と、この装架手段から繰り出される離型シートのガイドロールとを含んでいる。その場合、離型シートのロール体を装架する手段をロール体のロール軸方向に移動自在に設けるか、ガイドロールをロール軸方向に移動自在に設けて離型シートの走行位置を修正する。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を実施している様子を示すもので、連続的に供給される帯状の強化繊維シート1(たとえば、炭素繊維束やガラス繊維束等の強化繊維束を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えたものや、炭素繊維やガラス繊維等の強化繊維の織物等の布帛)には、その上下両面から、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂(たとえば、B−ステージのエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂)を塗布してなる帯状の離型シート2が重ね合わされる。離型シート2は、紙面に対して垂直な方向に移動自在に設けた巻出装置3上に装架されたロール体4から繰り出され、2個のガイドロール15、導入ロール5を経て強化繊維シート1に重ね合わされる。
【0011】
強化繊維シート1と離型シート2との重ね合わせ体は、ヒータ6により加熱されて離型シート2に塗布されているマトリクス樹脂の粘度が一旦下げられた後、含浸ロール7で加圧され、離型シート2上のマトリクス樹脂が強化繊維シート1に転移、含浸される。すなわち、プリプレグとなる。
【0012】
プリプレグは、引取ロール8を経て上側の離型シート2が剥離、除去された後、下側の離型シート2ごと巻芯に巻き取られ、ロール体9となる。
【0013】
さて、上述したように、ロール体4から繰り出される離型シート2には、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂が塗布されているが、この例では、図2に示すように、マトリクス樹脂塗布面10の耳に対応して光センサ11が設けられ、走行する離型シート2のマトリクス樹脂塗布面の耳の位置が検出される。光センサ11の検出信号は、信号処理回路12に送られて耳の位置のずれの程度に応じた制御信号に変換され、その制御信号がコントローラ13に送られる。コントローラ13は、信号処理回路12から送られる制御信号、すなわち制御量に基づいて、制御対象14(たとえば、サーボモータ)を作動させ、離型シート2のロール体4が装架された巻出装置3を、矢印方向(図1における紙面に垂直な方向、図2における左右方向)に移動させる。これにより、ロール体4から繰り出される離型シート2の幅方向位置が制御され、離型シート2がそのマトリクス樹脂塗布面10と強化繊維シート1の面とがそれらの幅方向において正しく一致するように重ね合わされる。
【0014】
図3は、そのような重ね合わせの制御が行われている様子を示すもので、図3(1)に示す状態は、離型シート2は上側、下側のいずれもマトリクス樹脂塗布面10が強化繊維シート1の面と正しく一致していない。すなわち、上側、下側の離型シートともに正しく重ね合わされていない。図3(2)に示す状態は、上側の離型シートのみが正しく重ね合わされている。図3(3)に示す状態は、上側、下側の離型シートともに正しく重ね合わされている。
【0015】
上述の例においては、離型シート2の蛇行のみを考慮しているが、強化繊維シート1も、その種類にもよるが蛇行する場合がある。その場合は、強化繊維シートの耳の位置を検出し、その耳の位置が常時一定になるように強化繊維シートの幅方向位置を制御するようにするのがよい。強化繊維シートの耳の位置の検出は、離型シートにおけるマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出したのと全く同様に光センサ等を用いて行うことができる。また、強化繊維シートの幅方向位置の制御も、同様に信号処理回路、コントローラ、制御対象を用いて行うことができる。たとえば、強化繊維シートが強化繊維束を一方向に互いに並行かつシート状に引き揃えてなるようなものである場合には、図1において、強化繊維シート1の走行方向に関して導入ロール5の上流側に鍔付ガイドロールを設け、その鍔付ガイドロールを紙面に対して垂直の方向に移動させることによって行うことができる。また、強化繊維シートが織物等の布帛である場合にも同様に鍔付ガイドロールによることができるが、布帛はロール状に巻かれてロール体を構成しているから、そのロール体を離型シートと同様に巻出装置に乗せ、その巻出装置を移動させることによってもよい。
【0016】
図1、図2に示した例においては、離型シートの幅方向位置の移動を離型シートのロール体が装架された巻出装置の移動によったが、図1に示したように、巻出装置と導入ロールとの間にはいくつかのガイドロールが配されるのが普通であるから、そのガイドロールとして、たとえば鍔付ガイドロールを用い、その鍔付ガイドロールを紙面に対して垂直の方向に移動させることによってもよい。また、導入ロールそのものを鍔付ロールとしてそれを移動させるようにしてもよい。
【0017】
上述の例では、マトリクス樹脂を塗布した離型シートを強化繊維シートの両側から重ね合わせているが、いずれか一方のみとしてもよい。また、含浸ロールとしては、通常、少なくとも一方が加熱されるニップロールを用いる。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、連続的に供給される帯状の強化繊維シートの少なくとも一面に、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせ、強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸してプリプレグを製造する際に、離型シートのマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出し、その耳の位置が強化繊維シートの耳の位置と一致するように離型シートの幅方向位置を制御するようにしているから、離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面と強化繊維シートの面とがそれらの幅方向において正しく一致するように重ね合わせることができ、プリプレグの側縁部にマトリクス樹脂が転移、含浸されない部分ができるのを防止することができて、プリプレグを余すところなく有効に活用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリプレグの製造装置を示す概略正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るプリプレグの製造装置の、主として制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】本発明によって強化繊維シートとマトリクス樹脂を塗布した離型シートとが重ね合わされる様子を示す、重ね合わせ体の概略横断面図である。
【符号の説明】
1:強化繊維シート
2:離型シート
3:巻出装置
4:離型シートのロール体
5:導入ロール
6:ヒータ
7:含浸ロール
8:引取ロール
9:プリプレグのロール体
10:マトリクス樹脂塗布面
11:光センサ
12:信号処理回路
13:コントローラ
14:制御対象
15:ガイドロール

Claims (8)

  1. 連続的に供給される帯状の強化繊維シートの少なくとも一面に、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせ、強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸してプリプレグを製造する際に、離型シートのマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出し、その耳の位置が強化繊維シートの耳の位置と一致するように離型シートの幅方向位置を制御することを特徴とするプリプレグの製造方法。
  2. 強化繊維シートの耳の位置を検出し、その耳の位置が一定となるように強化繊維シートの幅方向位置を制御する、請求項1に記載のプリプレグの製造方法。
  3. 連続的に供給される帯状の強化繊維シートの少なくとも一面に、自身の幅よりも幅狭の領域にマトリクス樹脂を塗布してなる帯状の離型シートをそのマトリクス樹脂塗布面が強化繊維シート側を向くように重ね合わせる手段と、重ね合わせ体を加熱、加圧し、強化繊維シートに離型シート上のマトリクス樹脂を転移、含浸する手段と、強化繊維シートに重ね合わされる離型シートのマトリクス樹脂塗布面の耳の位置を検出する手段と、マトリクス樹脂塗布面の耳の位置の検出結果に基づいてその耳の位置が強化繊維シートの耳の位置と一致するように離型シートの幅方向位置を制御する手段とを設けたことを特徴とするプリプレグの製造装置。
  4. 強化繊維シートの耳の位置を検出し、その耳の位置が一定となるように強化繊維シートの幅方向位置を制御する手段を設けた、請求項3に記載のプリプレグの製造装置。
  5. 離型シートの幅方向位置を制御する手段が、離型シートのロール体を装架する手段と、この装架手段から繰り出される離型シートのガイドロールとを含んでいる、請求項3または4に記載のプリプレグの製造装置。
  6. 離型シートのロール体を装架する手段が、ロール体のロール軸方向に移動自在に設けられている、請求項5に記載のプリプレグの製造装置。
  7. ガイドロールがロール軸方向に移動自在に設けられている、請求項5に記載のプリプレグの製造装置。
  8. 請求項1もしくは2に記載の製造方法または請求項3〜7のいずれかに記載の製造装置を用いて製造されたプリプレグ。
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