JP2004181607A - Working method of bore inner surface of engine block - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンブロックのボア内面の加工方法に関し、特に、荒ボーリング加工によりエンジンブロックに形成されたボアの内面を加工する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジンブロックのボア内面の加工方法に関する従来の技術としては、一般に、ダイカスト法などにより成形されたシリンダブロックのボアとなる下穴をボーリング加工し、その後、精密仕上のために、ホーニング加工を行っている。
図4にも示すように、ボーリング加工では、中仕上加工工程(荒ボーリング加工工程S10)の後、ファインボーリング仕上加工工程(仕上ボーリング加工工程S20)を行い、ホーニング加工では、荒仕上ホーニング加工工程S30と、仕上ホーニング加工工程S40との2工程で、合計4工程を行うことが知られている(特許文献1あるいは特許文献2の従来の技術を参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8‐267353号公報
【特許文献2】
特開平9−254011号公報
【0004】
特許文献2には、ファインボーリング仕上加工工程S20に用いられるボーリング手段として、加工チップ(加工刃具)が取付けられた回転自在な加工スピンドルを備え、当該加工スピンドルは軸線方向に進退移動自在に設けられていることが記載されている(段落番号0005)。すなわち、従来のファインボーリング仕上加工工程では、図5に示すように、加工工具1’の中心軸線G’がボアとなる下穴Bの中心軸線Kと一致し、加工刃具3’が下穴Bの内面に常時接した状態で連続して切削加工を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1および特許文献2にあっては、ホーニング加工における加工効率が悪い部位について、仕上ホーニング加工工程S40での研削加工が他の部位に比べて少なくなるようにすべくテーパ形状として仕上ホーニング加工工程S40が完了したときに他の部位と合わせ全体として均一化するために、その従来の技術において一般的に荒ホーニング加工工程S30で他の部位よりも研削を多量に行っていたのに対して、仕上ボーリング加工工程S20での切削加工を他の部位よりも多量に行うことにより、先に述べた荒ホーニング加工工程S30を不要にしようとするものであった。
【0006】
そして、従来のファインボーリング加工工程S20では、図5に示したように、加工刃具3’が下穴Bの内面に常時接した状態で連続して切削加工を行うものであったため加工刃具3’の摩耗が早く、また、摩擦により温度が上昇することから、切削加工速度が制限されて加工効率を向上させることができないという問題や、切削液を供給しなければならず設備コストがかかるなどの問題があった。
また、従来の荒ホーニング加工工程S30では、目の粗い砥石によって下穴Bの内面の表面に塑性流動層が厚く形成されるため、後の仕上ホーニング加工工程S40での取り代が増大し、エンジンブロックWを構成する素材に無駄が生じると共に、加工効率が低下するという問題もあった。
【0007】
さらに、エンジンブロックWのボアの両端開口には、通常、ピストンなどの組立て便宜のために、それぞれ面取り部Ba、Bb(図3を参照)が形成されるが、従来の技術にあっては加工径の変更が困難であるため、一般に荒ボーリング加工工程S10に先立って専用の設備によって下穴の下端開口に面取り部Bbを形成しておき(裏面取り)、主軸またはホルダの所定の軸方向位置に表面取り部形成用刃具を設けて、荒ボーリング加工工程S10または仕上ボーリング加工工程S20を行い、工具1’を軸方向に下降させたときに表面取り部形成用刃具が下穴Bの上端開口の表面取りを行うようにしていた。そのために、設備を簡略化することができず、工程数が多く煩雑であるという問題もあった。
【0008】
本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、確実且つ容易に加工効率および加工形状精度を向上させると共に設備コストを低減させることができるエンジンブロックのボア内面の加工方法を提供することを目的としたものである。
また、本発明は、上述した問題を優位に解決するためになされたもので、簡単な構成で、確実且つ容易に下穴に面取りを施すことができるエンジンブロックのボア内面の加工方法を提供することを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1のエンジンブロックのボア内面の加工方法に係る発明は、上記目的を達成するため、エンジンブロックに形成されたボアの内面を加工する方法であって、切削工具を自転させつつボアの内面に沿って所定の径で公転移動させて切削工具に設けられた刃具により断続的に切削加工して所定の形状精度までボアの内面を加工するボーリング加工工程を行い、その後、所望する形状精度にボアの内面をホーニング加工するホーニング加工工程を行うことを特徴とするものである。
また、請求項2のエンジンブロックのボア内面の加工方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明において、ボーリング加工工程に先だって、予備形状精度までボアの内面を予め加工する予備ボーリング加工工程を行うことを特徴とするものである。
さらに、請求項3のエンジンブロックのボア内面の加工方法に係る発明は、上記目的を達成するため、請求項1または2に記載の発明において、切削工具の公転移動径を変更して、表面取り加工と裏面取り加工の少なくとも一方を行うことを特徴とするものである。
【0010】
請求項1の発明では、ボーリング加工工程において、切削工具を自転させつつボアの内面に沿って所定の径で公転移動させて切削工具に設けられた刃具により断続的に切削加工して、所望する形状精度に満たない所定の形状精度にボア内面を切削加工する。切削刃具は断続的に切削加工を行うためにその摩耗が抑えられると共に温度上昇することがないので、加工効率を向上させることが可能となり、また、従来の技術のように切削液を必要としないので、ドライ加工が可能となる。そして、本発明のボーリング加工工程では切削刃具が断続的に無理なく切削加工を行うために、形成された所定の形状精度は、従来の技術の荒ホーニング加工工程と略同じくらいのレベルの形状精度となる。したがって、本発明では、従来の技術の荒ホーニング加工工程を行う必要がないため、ボーリング加工工程の後にホーニング加工工程を行って所望する加工精度のボアを少ない設備で容易に形成する。
請求項2の発明では、請求項1に記載の発明において、ボーリング加工工程に先だって、予備形状精度までボアの内面を予め加工する予備ボーリング加工工程を行う。これにより、ボーリング加工工程で所定の形状精度までボアの内面を確実に加工することが可能となる。
請求項3の発明では、請求項1または2に記載の発明において、仕上ホーニング加工工程を行う際に、ボアの端部の開口において切削工具の公転移動径を漸次変更しながら軸方向に移動させることにより、表面取り加工と裏面取り加工の少なくとも一方を連続して行うことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のエンジンブロックのボアの内面の加工方法の実施の一形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。なお、同一符号は、同様または相当する部分を示すものとする。
本発明のエンジンブロックWのボアの内面の加工方法は、概略、切削工具1を自転させつつボアとなる下穴Bの内面に沿って所定の径で公転移動させて切削工具1に設けられた刃具3により下穴Bの内面を断続的に切削加工して、所定の形状精度までボアの内面を加工するボーリング加工工程S1を行い、その後、所望する形状精度に下穴Bの内面を研削加工するホーニング加工工程S2を行うものである。
また、本発明のエンジンブロックWのボアの内面の加工方法は、この実施の形態の場合、ボーリング加工工程S1に先だって、予備形状精度まで下穴Bの内面を予め加工する予備ボーリング加工工程S0を行っておくものである。
さらに、本発明のエンジンブロックWのボアの内面の加工方法は、予備ボーリング加工工程S0またはボーリング加工工程S1を行う際に、下穴Bの端部の開口において切削工具1の公転移動径を漸次変更しながら軸方向に移動させて、表面取り加工と裏面取り加工(図3を参照)の少なくとも一方を連続して行い、面取り部Ba、Bbの少なくとも一方を形成するものである。
【0012】
図1は、本発明により行われる各工程を概念的に示したブロック図であり、図2は、ボーリング加工工程S1で、ボアとなる下穴Bの内面を断続的に切削加工するための加工刃具として複数の切刃3が設けられた切削工具1の、自転と下穴Bの内面に沿って移動する公転を概念的に説明するための底面図であり、図3は、ボーリング加工工程S1に用いられるボーリング装置の構成の概略を説明するために示した断面図である。
【0013】
図3に示すように、この実施の形態で仕上ボーリング加工工程で使用されるボーリング装置は、切削工具1が、ホルダ2の先端部の外周に切刃3を複数設けた構成とされている。工具1のホルダ2は、主軸4の先端に取付けられて、その中心軸線G回りに回転駆動されると共に、公転径調整機構6によってハウジング5の中心軸線(下穴Bの中心軸線の延長線上に配置される)Kに対して所定量偏心するように調整された状態で所定の速度で主軸4の中心軸線Gが中心軸線Kの周りを回転する、すなわち公転するように駆動される。
【0014】
公転径調整機構6は、図3に示した実施の形態の場合、軸受7、7を介して主軸4をその中心軸線G回りに回転可能に担持する偏心軸8と、軸受9、9を介して偏心軸8をその中心軸線H回りに回転可能に担持すると共にハウジング5に対してその中心軸線K回りに回転可能に支持された公転軸10とを備えた構成とされている。公転軸10は、その外周面と内周面とが偏心するように成形されてなるもので、その外周面の中心軸線H回りにハウジング5に対して回転駆動される。偏心軸8は、その外周面と内周面とが偏心するように成形されてなるもので、通常の状態では公転軸10と共に回転される。公転軸10と偏心軸8とが相対的に軸周りに回転することによって、主軸4に取付けられた工具1の中心軸線Gの偏心量が、すなわち切削工具1の公転径が変更される。
【0015】
このように構成されたボーリング装置は、ハウジング5の中心軸線Kが下穴Bの中心軸線と同軸となるように位置決めされた状態でその中心軸線Kに沿って昇降移動される(図3の場合Z方向)。そして、図2に示すように、工具1が自転駆動されると共に公転駆動されることによって、各切刃3が下穴Bの内面に対して断続的に接して切削加工を行うこととなる。また、切刃3が下穴Bの端部開口近傍で中心軸線Kに沿って昇降移動しつつ、公転径調整機構6によって工具1の公転径が変更されることにより、下穴Bの内面のボーリング加工工程と連続して表面取り部Baを形成するための加工と裏面取り部Bbを形成するための加工の少なくとも一方を行うことができる。
【0016】
ダイカスト法などによって成形されたエンジンブロックWのボアとなる箇所には下穴Bが形成されている。本発明の方法では、成形されたエンジンブロックのボアとなる下穴の形状精度からボーリング加工工程で所定の形状精度に切削加工することが困難である場合など、必要あるときには予備ボーリング加工工程S0(図1)で、従来から用いられているボーリング装置または上述したボーリング装置を使用して、下穴Bの内面を予備の形状精度まで切削加工する。なお、予備の形状精度とは、ダイカスト法などによって成形されたままのエンジンブロックWの下穴Bの形状精度からホーニング工程S2で研削加工される最終的なボアの形状精度までの間であって、後のボーリング加工工程S1で所定の形状精度に切削加工する可能性を残した形状精度をいう。また、成形されたエンジンブロックのボアとなる下穴の形状精度が比較的良好である場合には、予備ボーリング加工工程S0を行うことなく、最初に上述したボーリング装置などを使用してボーリング加工工程S1を行う。
【0017】
上述したように構成されたボーリング装置を用いてボーリング加工工程S1を行って下穴Bの内面を所定の形状精度まで切削加工するとき、ボーリング装置は、下穴Bの内面を切削加工するための切削工具1の公転径に応じて公転軸10と偏心軸8との相対的な回転が決定されて、中心軸線Kから偏心している。また、ハウジング5は、その中心軸線Kが下穴Bの中心軸線の延長線上に位置するように位置決めされて、中心軸線K方向に沿って昇降移動される。そのため、工具1がその中心軸線G回りに自転駆動されると共に、ハウジング5の中心軸線K回りに公転駆動されて下穴Bの内面に沿って周方向および軸方向(Z方向)に移動して、下穴Bの内面が所定の形状精度まで切削加工される。このとき、本発明では、各切刃3が切削工具1の自転によって下穴Bの内面に断続的に接して切削加工を行うことになる。
【0018】
後述する実施例で明白となるように、本発明のボーリング加工工程(図1のS1)による下穴Bの所定の形状精度は、従来の荒ホーニング加工工程(図4のS30)による下穴Bの形状精度と同等のレベルとなる。そのため、本発明では、切削工具を自転させつつボアの内面に沿って所定の径で公転移動させて切削工具に設けられた刃具により断続的に切削加工することにより、所定の形状精度までボアの内面を加工する、という簡単な単一のボーリング加工工程S1を行うだけで、連続して刃具3’により切削加工を行う従来の仕上ボーリング加工工程(図4のS20)と荒ホーニング加工工程(図4のS30)との2つの工程と同等の形状精度を得ることができる。したがって、従来の仕上ボーリング加工工程(図4のS20)と荒ホーニング加工工程(図4のS30)との2つの工程に替えて、本発明のボーリング加工工程(図1のS1)を単独で行うだけで済むこととなり、工程数およびそのための設備が低減して効率が向上する。
【0019】
さらに、本発明では、切刃3’が常に下穴Bの内面に接して連続切削加工を行うの従来の技術(図5を参照)と比較して、切刃3の摩耗が抑えられることから寿命が延び、また、下穴Bの内面から離れている間に冷却されるために温度上昇することがないことから切削工具1の自転と公転の少なくとも一方の速度を上昇させることが可能となって切削効率を向上させることができ、しかも、冷却を目的としたクーラントなどの切削液を供給する必要がなくなるため、ドライ加工が可能となり、設備コストを低減させることができる。
なお、ボーリング加工工程(S1)において切削加工された下穴Bの面粗さは、切刃3が設けられた主軸4の自転と偏心軸8および公転軸10の回転による公転との回転比率、ホルダ2に設ける切刃3の数、あるいは、公転軸10の一回転当りのハウジング5の軸方向(Z方向)の移動速度(工具1の一公転当りの軸方向速度)などを制御することによって要求されるレベルに調整することができる。
【0020】
本発明のボーリング加工工程(S1)が完了すると、続いてホーニング加工工程(図1のS2)を行い、内面が最終的に所望する形状精度に仕上げられたボアを形成する。すなわち、ボアの内面には、仕上ホーニング用の砥石により油溝として機能するクロスハッチが形成される。また、本発明によるボーリング加工工程(S1)では、従来の技術のように除去が必要となる塑性流動層が厚く形成されないため、ホーニング加工工程(S2)での研削加工による必要取り代を少なくすることができ、加工効率を向上させることができる。
【0021】
なお、上述したように構成されたボーリング加工装置(図3)を用いて下穴Bの内面を切削加工するときに、下穴Bの上方端と下方端の少なくとも一方の開口に工具1が位置するとき、公転径調整機構6の公転軸10と偏心軸8とを相対的に軸周りに回転させて主軸4に取付けられた工具1の公転径を変更させながら軸方向に昇降移動させることによって、図3に示したように、表面取りと裏面取りによる面取り部Ba、Bbの少なくとも一方の形成を下穴Bの切削加工と連続して行うことができる。
【0022】
【実施例】
以下に、本発明のボーリング加工工程(図1のS1)による形状精度と、従来の技術の仕上ボーリング加工工程および荒ホーニング加工工程(図4のS20およびS30)による形状精度との実施例を比較するために示す。
従来の技術(図5)によって仕上ボーリング加工工程(図4のS20)が行われた下穴Bの形状精度は、真円度が下穴Bの上方位置で6.5μm、中間位置で6.2μm、下方位置で9.0μm、平行度がX方向で10.2μm、Y方向で9.0μm、円筒度が21.5μm、表面粗さが9.3Rz(旧JIS)、表面硬度がHv305であった。
また、従来の荒ホーニング加工工程(図4のS30)が行われた下穴Bの形状精度は、真円度が下穴Bの上方位置で5.8μm、中間位置で5.6μm、下方位置で5.4μm、平行度がX方向で6.9μm、Y方向で7.0μm、円筒度が8.7μm、表面粗さが7.4Rz(旧JIS)、表面硬度がHv302であった。
【0023】
これに対して、本発明のボーリング加工工程(図1のS1)による下穴Bの形状精度は、真円度が下穴Bの上方位置で5.8μm、中間位置で4.0μm、下方位置で6.5μm、平行度がX方向で5.5μm、Y方向で7.5μm、円筒度が10.7μm、表面粗さが4.1Rz(旧JIS)、表面硬度がHv242であった。
【0024】
以上のことから明白であるように、本発明のボーリング加工工程(図1のS1)による下穴Bの形状精度は、従来の荒ホーニング加工工程(図4のS30)による下穴Bの形状精度と同等のレベルとなる。したがって、従来の仕上ボーリング加工工程(図4のS20)と荒ホーニング加工工程(図4のS30)との2つの工程は、本発明におけるボーリング加工工程(図1のS1)単独に替えることができ、したがって、工程数は少なくすることができる。
【0025】
【発明の効果】
発明によれば、簡単な構成で、確実且つ容易に加工効率をおよび加工形状精度向上させると共に設備コストを低減させることができるエンジンブロックのボア内面の加工方法を提供することができる。
また、本発明によれば、簡単な構成で、確実且つ容易に下穴の加工と連続して面取りを施すことができるエンジンブロックのボア内面の加工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジンブロックのボア内面の加工方法の手順を示すブロック図である。
【図2】本発明の仕上ボーリング加工工程に用いられるボーリング装置の工具の下穴に対する自転と公転の動きを説明するための概念図である。
【図3】仕上ボーリング加工工程に用いられるボーリング装置の実施の一形態を示す断面図である。
【図4】従来のエンジンブロックのボア内面の加工方法の手順を示すブロック図である。
【図5】従来の仕上ボーリング加工工程に用いられるボーリング装置の工具の下穴に対する動きを説明するための概念図である。
【符号の説明】
W エンジンブロック
B ボアの下穴
1 切削工具
3 切刃(加工刃具)
K ハウジングの中心軸線
H 工具の中心軸線
S0 予備ボーリング加工工程
S1 ボーリング加工工程
S2 ホーニング加工工程[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for processing the inner surface of a bore of an engine block, and more particularly to a method for processing the inner surface of a bore formed in an engine block by rough boring.
[0002]
[Prior art]
As a conventional technique regarding the method of processing the inner surface of the bore of the engine block, generally, a boring hole serving as a bore of a cylinder block formed by a die casting method is formed, and then, a honing process is performed for precision finishing. I have.
As shown in FIG. 4, in the boring process, a fine boring finishing process (finishing boring process S20) is performed after the medium finishing process (rough boring process S10), and the rough finishing honing process is performed in the honing process. It is known that a total of four steps are performed in two steps of S30 and a finish honing step S40 (see the related art in
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-8-267353 [Patent Document 2]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-2540011
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In the above-mentioned
[0006]
Then, in the conventional fine boring processing step S20, as shown in FIG. 5, the cutting tool 3 'continuously cuts while the processing tool 3' is always in contact with the inner surface of the prepared hole B. The problem is that the cutting speed is limited and the machining efficiency cannot be improved due to the rapid wear of the steel and the temperature rises due to friction. There was a problem.
Further, in the conventional rough honing step S30, since a plastic fluidized layer is formed thickly on the inner surface of the prepared hole B by the coarse grindstone, the machining allowance in the subsequent finish honing step S40 increases, There is also a problem that the material constituting the block W is wasted and the processing efficiency is reduced.
[0007]
Further, chamfered portions Ba and Bb (see FIG. 3) are usually formed at both ends of the bore of the engine block W for convenience of assembling a piston or the like. Since it is difficult to change the diameter, a chamfered portion Bb is generally formed at the lower end opening of the prepared hole (rear chamfering) by a dedicated facility prior to the rough boring step S10, and a predetermined axial position of the spindle or the holder is set. And a rough boring process S10 or a finishing boring process S20 is performed, and when the tool 1 'is lowered in the axial direction, the chamfered portion forming blade is opened at the upper end of the prepared hole B. Had to be chamfered. For this reason, there was a problem that the equipment could not be simplified and the number of steps was large and complicated.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made to solve the above-described problems in an advantageous manner, and has a simple structure, and can reliably and easily improve machining efficiency and machining shape accuracy and reduce equipment cost in a bore of an engine block. An object of the present invention is to provide a method of processing an inner surface.
Another object of the present invention is to provide a method of machining the inner surface of a bore of an engine block, which is capable of reliably and easily chamfering a pilot hole with a simple configuration, in order to solve the above-described problem. It is intended for that purpose.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the invention according to the first aspect of the present invention relates to a method of processing an inner surface of a bore formed in an engine block, wherein the inner surface of the bore is rotated while rotating a cutting tool. Performs a boring process of revolving and moving at a predetermined diameter along with a cutting tool intermittently with a cutting tool provided on the cutting tool and processing the inner surface of the bore to a predetermined shape accuracy, and then to a desired shape accuracy A honing process for honing the inner surface of the bore is performed.
According to a second aspect of the present invention, there is provided a method for machining an inner surface of a bore of an engine block according to the first aspect of the present invention. It is characterized by performing a preliminary boring process for processing.
Further, in order to achieve the above object, the invention according to a third aspect of the present invention relates to a method for machining an inner surface of a bore of an engine block. It is characterized in that at least one of processing and backside processing is performed.
[0010]
According to the first aspect of the present invention, in the boring step, the cutting tool is revolvingly moved at a predetermined diameter along the inner surface of the bore while rotating, and the cutting tool is intermittently cut by a cutting tool provided in the cutting tool, thereby making it desirable. The inner surface of the bore is cut to a predetermined shape accuracy less than the shape accuracy. Since the cutting tool performs cutting work intermittently, its wear is suppressed and the temperature does not rise, so it is possible to improve the processing efficiency, and it does not require cutting fluid unlike the conventional technology Therefore, dry processing becomes possible. In the boring process of the present invention, since the cutting tool performs the cutting operation intermittently and without difficulty, the formed predetermined shape accuracy is approximately the same level of shape accuracy as the conventional rough honing process. It becomes. Therefore, in the present invention, since there is no need to perform the conventional rough honing process, the honing process is performed after the boring process, and a bore having a desired processing accuracy is easily formed with a small number of facilities.
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the invention, prior to the boring step, a preliminary boring step of processing the inner surface of the bore to the preliminary shape accuracy is performed. This makes it possible to reliably process the inner surface of the bore to a predetermined shape accuracy in the boring process.
According to a third aspect of the present invention, in the first or second aspect of the invention, when performing the finishing honing process, the cutting tool is moved in the axial direction while gradually changing the revolving diameter of the cutting tool at the opening at the end of the bore. This makes it possible to continuously perform at least one of the surface chamfering process and the back surface chamfering process.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
One embodiment of a method for processing the inner surface of a bore of an engine block according to the present invention will be described in detail with reference to FIGS. Note that the same reference numerals indicate the same or corresponding parts.
The method of machining the inner surface of the bore of the engine block W of the present invention is provided on the
In this embodiment, the method of machining the inner surface of the bore of the engine block W according to the present invention includes a preliminary boring process S0 for machining the inner surface of the prepared hole B to the preliminary shape accuracy prior to the boring process S1. It is something to keep going.
Further, the method for machining the inner surface of the bore of the engine block W according to the present invention is such that when performing the preliminary boring process S0 or the boring process S1, the orbit of the
[0012]
FIG. 1 is a block diagram conceptually showing each step performed according to the present invention, and FIG. 2 shows a process for intermittently cutting the inner surface of a prepared hole B to be a bore in a boring process S1. FIG. 3 is a bottom view for conceptually explaining rotation and revolving of the
[0013]
As shown in FIG. 3, the boring device used in the finishing boring process in this embodiment has a configuration in which a
[0014]
In the embodiment shown in FIG. 3, the orbital
[0015]
The boring device thus configured is moved up and down along the center axis K in a state where the center axis K of the
[0016]
A pilot hole B is formed at a location to be a bore of the engine block W formed by a die casting method or the like. In the method of the present invention, when necessary, for example, when it is difficult to perform cutting to a predetermined shape accuracy in the boring process due to the shape accuracy of the prepared hole serving as the bore of the formed engine block, the preliminary boring process S0 ( In FIG. 1), the inner surface of the prepared hole B is cut to a preliminary shape accuracy using a conventionally used boring device or the above-described boring device. Note that the preliminary shape accuracy is a range from the shape accuracy of the prepared hole B of the engine block W as formed by the die casting method or the like to the final shape accuracy of the bore ground in the honing step S2. This refers to shape accuracy that leaves the possibility of cutting to a predetermined shape accuracy in a later boring process S1. In addition, when the precision of the shape of the pilot hole serving as the bore of the molded engine block is relatively good, the preliminary boring process S0 is not performed, and the boring process is first performed using the above-described boring apparatus or the like. Perform S1.
[0017]
When performing the boring process S1 using the boring device configured as described above to cut the inner surface of the prepared hole B to a predetermined shape accuracy, the boring device is used for cutting the inner surface of the prepared hole B. The relative rotation between the
[0018]
As will be clear from the examples described later, the predetermined shape accuracy of the prepared hole B in the boring process (S1 in FIG. 1) of the present invention is different from that in the conventional rough honing process (S30 in FIG. 4). It is at the same level as the shape accuracy of Therefore, in the present invention, the cutting tool is revolved along the inner surface of the bore with a predetermined diameter while rotating, and the cutting tool is intermittently cut by a cutting tool provided in the cutting tool, so that the bore of the bore is formed to a predetermined shape accuracy. The conventional finish boring process (S20 in FIG. 4) and the rough honing process (FIG. 4) in which the cutting is continuously performed by the cutting tool 3 'by simply performing the simple single boring process S1 of processing the inner surface. 4 and S30), the same shape accuracy as in the two steps can be obtained. Therefore, the boring process (S1 in FIG. 1) of the present invention is performed independently, instead of the conventional finish boring process (S20 in FIG. 4) and the rough honing process (S30 in FIG. 4). Only the number of processes and the number of facilities for the processes are reduced, and the efficiency is improved.
[0019]
Furthermore, in the present invention, the abrasion of the
The surface roughness of the prepared hole B cut in the boring step (S1) is determined by the rotation ratio between the rotation of the
[0020]
When the boring process (S1) of the present invention is completed, a honing process (S2 in FIG. 1) is subsequently performed to form a bore whose inner surface is finally finished to a desired shape accuracy. That is, a crosshatch functioning as an oil groove is formed on the inner surface of the bore by a grinding wheel for finishing honing. Further, in the boring process (S1) according to the present invention, since the plastic fluidized bed that needs to be removed is not formed thick as in the prior art, the necessary allowance by grinding in the honing process (S2) is reduced. And the processing efficiency can be improved.
[0021]
When the inner surface of the pilot hole B is cut using the boring apparatus (FIG. 3) configured as described above, the
[0022]
【Example】
The following is a comparison between examples of the shape accuracy by the boring process (S1 in FIG. 1) of the present invention and the shape accuracy by the finish boring process and the rough honing process (S20 and S30 in FIG. 4) of the prior art. Shown to do.
The precision of the shape of the prepared hole B subjected to the finish boring process (S20 in FIG. 4) by the conventional technique (FIG. 5) is 6.5 μm at the position above the prepared hole B and 6.0 at the intermediate position. 2 μm, 9.0 μm at the lower position, parallelism 10.2 μm in the X direction, 9.0 μm in the Y direction, cylindricity 21.5 μm, surface roughness 9.3 Rz (old JIS), surface hardness Hv305 there were.
The shape accuracy of the prepared hole B subjected to the conventional rough honing process (S30 in FIG. 4) is as follows: the roundness is 5.8 μm at the position above the prepared hole B, 5.6 μm at the intermediate position, and Was 5.4 μm, the parallelism was 6.9 μm in the X direction, 7.0 μm in the Y direction, the cylindricity was 8.7 μm, the surface roughness was 7.4 Rz (old JIS), and the surface hardness was Hv302.
[0023]
On the other hand, the shape accuracy of the prepared hole B by the boring process (S1 in FIG. 1) of the present invention is such that the roundness is 5.8 μm at the position above the prepared hole B, 4.0 μm at the middle position, and Was 6.5 μm, the parallelism was 5.5 μm in the X direction, 7.5 μm in the Y direction, the cylindricity was 10.7 μm, the surface roughness was 4.1 Rz (former JIS), and the surface hardness was Hv242.
[0024]
As is clear from the above, the shape accuracy of the prepared hole B by the boring process (S1 in FIG. 1) of the present invention is the same as the shape accuracy of the prepared hole B by the conventional rough honing process (S30 in FIG. 4). It will be at the same level as. Therefore, the two steps of the conventional finish boring process (S20 in FIG. 4) and the rough honing process (S30 in FIG. 4) can be replaced with the boring process (S1 in FIG. 1) of the present invention alone. Therefore, the number of steps can be reduced.
[0025]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a method for machining the inner surface of the bore of an engine block, which can reliably and easily improve machining efficiency and machining shape accuracy and reduce equipment cost with a simple configuration.
Further, according to the present invention, it is possible to provide a method of machining the inner surface of the bore of the engine block, which can easily and reliably chamfer the prepared hole with a simple configuration.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a procedure of a method for machining an inner surface of a bore of an engine block according to the present invention.
FIG. 2 is a conceptual diagram for explaining the rotation and revolving motion of a boring device used in a finishing boring process of the present invention with respect to a pilot hole of a tool.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing one embodiment of a boring device used in a finish boring process.
FIG. 4 is a block diagram showing a procedure of a conventional method for processing the inner surface of a bore of an engine block.
FIG. 5 is a conceptual diagram for explaining the movement of a boring device used in a conventional finish boring process with respect to a pilot hole of a tool.
[Explanation of symbols]
W Engine block B Bore
K Center axis H of the housing Center axis S0 of the tool Preliminary boring process S1 Boring process S2 Honing process
Claims (3)
切削工具を自転させつつボアの内面に沿って所定の径で公転移動させて切削工具に設けられた刃具により断続的に切削加工して所定の形状精度までボアの内面を加工するボーリング加工工程を行い、
その後、所望する形状精度にボアの内面をホーニング加工するホーニング加工工程を行うことを特徴とするエンジンブロックのボア内面の加工方法。A method of processing an inner surface of a bore formed in an engine block,
A boring process in which the cutting tool is revolved along the inner surface of the bore with a predetermined diameter while rotating and the cutting tool is intermittently cut by a cutting tool provided on the cutting tool to process the inner surface of the bore to a predetermined shape accuracy. Do
Thereafter, a honing process for honing the inner surface of the bore to a desired shape accuracy is performed.
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2002
- 2002-12-06 JP JP2002355179A patent/JP2004181607A/en active Pending
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