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JP2004176679A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Kenji Kodama
健司 児玉
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Mitsubishi Fuso Truck and Bus Corp
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Abstract

【課題】内燃機関の排気浄化装置において、プラズマ発生装置への微粒子の付着を防止することで安定した排気ガス浄化性能の維持を可能とすると共に、排気中の微粒子を確実に捕集して適正に浄化可能とする。
【解決手段】プラズマ発生装置21の両側にフィルタ22,23を設けて排気浄化装置14を構成し、排気通路11に2つの分岐供給通路12,13を介して排気浄化装置14の各端都を連結し、各分岐供給通路12,13に排気浄化装置14におけるガス流動方向を切り換える切換弁17,18,19,20を設け、制御手段29は、排気ガス温度および一方のフィルタ22,23の捕集量に応じてプラズマ発生装置21を作動制御すると共に、排気浄化装置14におけるガス流動方向を切り換える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関から排出される排気中の微粒子を除去する内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料をシリンダ内へ直接噴射する方式の内燃機関として、ディーゼルエンジンが広く知られている。ところが、このディーゼルエンジンにあっては、吸入吸気量に対して投入された燃料量の割合が増大してしまった場合に黒煙などの排気微粒子が排気ガス中に含まれてしまう。
【0003】
そのため、排気微粒子を捕集し、その捕集された排気微粒子を比較的温度が低い状態でも燃焼除去できるように、フィルタ上流に酸化触媒を備えたものやフィルタ本体に酸化触媒を担持したフィルタ装置が開発されている。このような技術に係わるものとして、下記の特許文献1に記載された特許文献が存在する。
【0004】
【特許文献1】
特公平3−7008号公報
【0005】
また、一方ではエンジンの排気ガスを浄化する方法として、プラズマを利用する方法が考えられている。このような排気ガス浄化装置として、下記の特許文献2に記載された技術がある。
【特許文献2】
特開平l0−169431号公報
【0006】
図2に特許文献2に記載された排気ガス処理装置の概略を示す。ディーゼルエンジンの排気ガス通路101に放電プラズマ発生装置102とNOx触媒装置103とが連続的に配設されて構成されている。放電プラズマ発生装置102は、メタルケース104の一端部に排気ガス入口部l05が形成される一方、他端部に排気ガス出口部l06が形成されており、このケース104内の排気ガス入口部105に碍子107が装着されると共に、ケース104内の中央部に碍子107に支持された放電極108が配設され、メタルケース104と放電極108の間に電圧パルス電源109が接続されている。
【0007】
従って、電圧パルス電源109により高電圧パルスが印加されると、放電極108の周囲にコロナ放電領域が生成され、これにより生成されたラジカルがNOx触媒装置103に流入することとなる。すなわち、コロナ放電領域で、排気ガス中に合まれるNOがNO2に活性化されてNOx触媒装置103に流人することとなり、このNO2が触媒の作用により容易にN2、CO2、H2Oに変換されて浄化される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に記載される触媒を利用したフィルタでは、排気ガスの温度が触媒の括性化温度以上にならないと捕集した排気微粒子を燃焼することができないため、車両の低速走行が長時間継続すると、フィルタが目詰まりして排気圧力が上昇し、出力や燃費の悪化を招いてしまう。また、排気微粒子が多量に捕集された状態で排気ガス温度の高い運転状態に移行すると、多量の排気微粒子が急激に燃焼して高温となり、フィルタが劣化あるいは破損してしまうおそれがある。この問題を解決するためには、エンジン側による燃料の多段噴射,噴射時期の遅角等の排気温度を上昇させるための制御が必要となり、燃費,排気ガス性状等の悪化を招いてしまう。また、特許文献2に記載した排気ガス処理装置にあっては、排気微粒子などの物質を含んだ排気ガスが放電プラズマ発生装置102を通過した後にNOx触媒装置103に導入される。そのため、黒煙などの微粒子が放電プラズマ発生装置102に設けられた絶縁体としての碍子107の表面に付着し、付着した微粒子がメタルケース104と接触して電気の通り道となって全路破壊してしまい、安定したコロナ放電領域を生成することができず、排気ガス浄化性能が低下してしまうという問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するものであって、プラズマ発生装置への微粒子の付着を防止することで安定した排気ガス浄北性能の維待を可能とすると共に、排気中の微粒子を排気温度の低い運転領域においても浄化可能とした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1の発明による内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に、排気中の徴粒子を捕集するフィルタと、該フィルタの排気下流側にプラズマ発生手段を設けると共に、プラズマ発生手段により生成されたラジカルを前記フィルタに供給するラジカル供給手段を設け、制御手段は、排気ガスの温度および排気微粒子の捕集量もしくはこの捕集量に起因するパラメータに応じてプラズマ発生手段を作動制御するようにしている。
【0011】
従って、排気ガス中の排気微粒子は、フィルタにて捕集されて浄化されており、その下流側のプラズマ発生手段にこの微粒子が流入せずに付着を防止することができる。そして、エンジンの低負荷連転が連続して行われる場合には、排気ガスの温度が微粒了を燃焼する温度まで達せずに再生能力が減少するため、このとき、プラズマ発生手段を作動してコロナ放電領域によりラジカルを生成し、このラジカルをラジカル供給手段を介してフィルタに供給し、このラジカルによりフィルタに付着した微粒子を低温酸化して除去する。その結果、プラズマ発生手段への微粒子の付着を防止することで安定したコロナ放電領域を維持できるのでフィルタを確実に再生し、エンジン性能に悪影響を及ぼすことなく常時連続して安定した排気ガス浄化性能を維持することができる。
【0012】
請求項2の発明による内燃機関の排気浄化装置では、前記ラジカル供給手段を、前記排気通路を分岐した第1分岐通路および第2分岐通路と、前記第1分岐通路と第2分岐通路の各通路途中を互いに接続する連結通路と、前記第1分岐通路および第2分岐通路に配設され、第1分岐通路から連通路に流入させて第2分岐通路に導出する排気流路と第2分岐通路から連通路に流入させて第1分岐通路に導出する排気流路とを切換可能な通路切換手段とで構成し、前記連結通路に直列に配設された第1のフィルタ及び第2のフィルタと、前記第1フィルタと第2フィルタとの間の前記連結通路に配設されたプラズマ発生手段で構成している。従って、分岐供給通路から一方のフィルタを介して供給された排気ガスに対してプラズマ発生手段によりラジカルが生成され、このラジカルが他方のフィルタに供給されて捕集した微粒子を低温酸化して除去することとなり、分岐供給通路を切り換えてプラズマ発生手段の両側に設けられた各フィルタを選択的に用いることで、フィルタによる微粒子の捕集とフィルタの再生とを連続して行うことができる。
【0013】
請求項3の発明による内燃機開の排気浄化装置では、制御手段は、排気ガス温度および排気微粒子の捕集量あるいは該捕集量に起因するパラメータに応じて前記ブラズマ発生手段を作動制御すると共に、前記通路切換手段を作動して該プラズマ発生手段に流入する排気の流動方向を切り換えるようにしている。従って、通路切換手段により排気の流動方向を切り換えることで、容易にフィルタのよる微粒子の捕集とフィルタの再生とを連続して行うことができる。
【0014】
請求項4の発明による内燃機関の排気浄化装置では、ラジカル供給手段は、前記プラズマ発生手段の下流側の排気通路と前記フィルタの上流側の排気通路とを連結する戻し通路としている。従って、プラズマ発生手段により生成されたラジカルを戻し通路を通して容易にフィルタに供給し、捕集した微粒子を低温酸化して除去することができ、構造の簡素化を図ることができる。
【0015】
請求項5の発明による内燃機関の排気浄化装置では、前記フィルタに酸化触媒を担持した構成としている。従って、プラズマ発生手段を作動させない中高温の排気ガス温度域(例えば300〜600℃)において排気微粒子を効率良く燃焼させることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0017】
図1に本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄北装置の概略構成を示す。
【0018】
本実施形態の排気浄化装置において、図1に示すように、図示しないエンジンの排気通路11の上流側は、2つの分岐した一対の分岐供給通路12,13の上流端部に連結され、各分岐供給通路l2,13の途中は連結通路15にて連結されている。また、連結通路15には排気浄化装置14が介装されている。そして、各分岐供給通路12,13には連結通路15の連結部を境に上流側と下流側に排気ガスの流路及び排気浄化装置14における流動方向を切り換える通路切換手段としての切換弁17,18,19,20が設けられている。
【0019】
排気浄化装置14はその中央部に設けられたプラズマ発生装置21と、このプラズマ発生装置21の両側に設けられた第1および第2フィルタ22,23とから構成されている。
【0020】
プラズマ発生装置21は、箱型形状をなすメタルケース24に一対の碍子25,26が装着されると共に、ケース24内の中央部に位置するように各碍子25,26に支持された放電極27が配設されている。そして、メタルケース24と放電極27との間に電圧パルス電源28が接続されている。従って、電圧パルス電源28によりメタルケース24と放電極27との間に高電圧パルスを印加すると、放電極27の周囲にコロナ放電領域を生成し、排気ガス中の分子を活性化してラジカルを生成することができる。
【0021】
フィルタ22,23は、セラミックスの多孔質壁をハニカム形状にして多数の排気流路を形成し、当該排気通路の排気ガス入口側と出口側とを交互に目封じしたフィルタに、酸化触媒が担持されて構成されている。従って、フィルタ22,23に排気ガスが流入すると、HC、CO成分を酸化してCO2、H2Oに変換すると共に、NOを酸化してNO2に変換することができる。また、排気ガスがフィルタ22,23の多孔質壁を通過することで排気ガス中の微粒子(PM:パティキュレート)、特に黒煙を捕集することができる。なお、触媒と微粒子を捕集するフィルタを一体に設けてフィルタ22,23としたが、酸化触媒とフィルタとを別々にして直列に配設してもよい。また、この酸化触媒22,23を三元触媒としてもよい。
【0022】
また、前述した切換弁17,18,19,20及び電圧パルス電源28は制御装置29に接続されており、この制御装置29は温度センサ30により検出される排気ガス温度およびフィルタ22,23が捕集した微粒子の捕集量、あるいはこの捕集量に起因するパラメータ(圧力損失、エンジン駆動時間、走行距離など)に応じてこの切換弁17,18,19,20及び電圧パルス電源28を作動制御可能としている。
【0023】
なお、本実施形態の内燃機関の排気浄化装置にて、各構成部材を請求項における構成要素に対応させると、フィルタとして第1フィルタ22を適用し、その下流側にプラズマ発生手段としてのプラズマ発生装置21を設けている。そして、プラズマ発生手段(プラズマ発生装置21)により生成されたラジカルをフィルタ(第lフィルタ22)に供給するラジカル供給手段として、第2分岐供給通路13、切換弁17,18,19,20を適用している。また、第2フィルタとしてフィルタ23を適用している。
【0024】
このように構成された本実施形態の排気浄化装置にて、制御装置29は、排気ガス温度が所定の温度以上(例えば300℃以上)である場合は、プラズマ発生装置21の作動を停止させ、切換弁17,19を開放して切換弁18,20を閉止する。すると、排気ガスは、排気通路11から第1分岐供給通路12を通って排気浄化装置14に流入する。この排気浄化装置14では、第1フィルタ22により排気ガス中の有害物質(HC、CO)が酸化処理されると共に、排気ガス中の微粒子(PM)が捕集されて浄化される。従って、第1フィルタ22により下流側のプラズマ発生装置21には微粒子が流入することはなく、碍子25,26への微粒子の付着を防止することができる。そして、浄化された排気ガスは排気浄化装置14から第2分岐供給通路13を通って排出される。
【0025】
このとき、エンジンが比較的高負荷で連続的に運転される場合は、排気ガスの温度が第1フィルタ22に担持された酸化触媒の活性化温度(例えば300℃)以上になるため、排気ガス中のNOが高活性なNO2に酸化され、捕集した微粒子を燃焼して第1フィルタ22を良好に再生することができる。また、第1フィルタ22に担持された酸化触媒により生成されたNO2の一部が下流側の第2フィルタ23にも流入することにより、第2フィルタ23に捕集された微粒子も効果的に燃焼させることが可能になる。
【0026】
一方、エンジンの低負荷運転が連続して行われる場合は、排気ガスの温度が第1フィルタ22の活性化温度以上になる機会が少なく、捕集した微粒子を効率よく燃焼してフィルタを再生することができない。すると、第1フィルタ22の微粒子の捕集量が増加して圧力損失が大きくなると、制御装置29は、プラズマ発生装置21を作動させると共に、切換弁17,19を閉止して切換弁18,20を開放する。なお、圧力損失は圧力センサを用いて直接検出するか、もしくはエンジンの駆動時間や走行距離に置き換えて検知してもよい。
【0027】
すると、排気ガスは、排気通路11から第2分岐供給通路13を通って排気浄化装置14に流入する。そして、この排気浄化装置14では、第2フィルタ23により排気ガス中の有害物質が酸化処理されると共に、排気ガス中の微粒子が捕集されて浄化され、浄化された排気ガスは排気浄化装置14から第1分岐通路12を通って排出される。
【0028】
このとき、プラズマ発生装置21では、電圧パルス電源28によりメタルケース24と放電極27との間に高電圧パルスが印加され、放電極27の周囲にコロナ放電領域が生成されてラジカルが生成される。このラジカルは第2フィルタ23で浄化された排気ガスと共に第1フィルタ22に流入し、ここで、第1フィルタ22で捕集された微粒子を低温酸化して除去する。即ち、コロナ放電領域で、排気ガス中に合まれるNOがNO2に活性化された状態で第1フィルタ22に導入することによって排気微粒子を燃焼除去できるのである。尚、第1フィルタ22で捕集した微粒子が除去されて再生を終了すると、制御装置29によりプラズマ発生装置21の作動を停止する。
【0029】
そして、この状態で、再びエンジンの低負荷運転が連続して行われると、第2フィルタ23の微粒子の捕集量が増加して圧力損失が大きくなるため、制御装置29はこれを検出してプラズマ発生装置21を作動して切換弁17,19を開放して切換弁18,20を閉止する。すると、前述と同様に、排気ガスが第1分岐供給通路12から排気浄化装置14に流入し第1フィルタ22により微粒子が捕集されて浄化され、第2分岐供給通路13により排出される。一方、プラズマ発生装置21の作動により発生したラジカルは第2フィルタ23に流入してフィルタに堆積した微粒子を低温酸化して除去することで再生する。
【0030】
このような排気ガスの浄化処理並びにフィルタ22,23の再生処理の繰り返しにより安定した排気ガス浄化性能を維持しながら、排気ガスを連続的に浄化することができる。
【0031】
このように本実施形態の内燃機関の排気浄化装置にあっては、制御手段29が一方のフィルタ22,23の捕集量に応じてプラズマ発生装置21を作動させると共に通路切換手段17,18,19,20を作動させてガス流動方向を切り換えるようにしている。
【0032】
従って、フィルタ22,23により排気ガス中の有害物質が酸化処理されると共に微粒子が捕集されて浄化されることとなり、エンジンが比較的高負荷で連続的に運転される場合は、フィルタ22,23が高温化されて捕集した微粒子を燃焼してフィルタ22,23を再生する。このとき、フィルタ22,23には酸化触媒が担持されているので、触媒の作用により効率よく微粒子が燃焼される。一方、エンジンの低負荷運転が連続して行われる場合は、切換弁17,18,19,20により排気浄化装置14におけるガス流動方向を反転させて使用するフィルタ22,23を切り換えると共に、プラズマ発生装置21を作動させることで、コロナ放電領域で生成されたラジカルを捕集済みのフィルタに供給し、捕集した微粒子を低温酸化して除去して再生する。その結果、このフィルタ22,23を交互に使用して事前に微粒子を捕集するため、ブラズマ発生装置21ヘの微粒子の付着を防止することができ、常時連続して安定した排気ガス浄化性能を維持することができる。
【0033】
なお、上述の実施形態では、排気浄化装置14をプラズマ発生装置21と2つのフィルタ22,23により構成し、その端部にそれぞれ分岐供給通路12,l3に連結すると共に切換弁17,18,19,20を設け、フィルタ22,23の捕集量に応じて排気浄化装置14におけるガス流動方向を反転して使用するフィルタ22,23を切り換え、プラズマ発生装置21を作動して捕集済のフィルタ22,23を再生するようにしたが、本発明はこの構成に限るものではない。
【0034】
即ち、内燃機関の排気通路に、酸化触媒と、微粒子を捕集するフィルタと、プラズマ発生装置とを直列に配設し、プラズマ発生装置の下流側の排気通路と酸化触媒あるいはフィルタの上流側の排気通路とをラジカル供給手段としての戻し通路により連結すると共に、排気通路の下流側と戻し過路との合流部に流量調整弁を設けて、排気ガス温度およびフィルタの捕集量あるいはこの捕集量に起因するパラメータに応じてプラズマ発生装置を作勤して、生成されたラジカルを戻し通路を介してフィルタに供給するようにしてもよい。
【0035】
従って、排気ガス温度が所定温度(例えば300℃)よりも高い場合は、酸化触媒により排気ガス中の有害物質が酸化処理されると共に、フィルタにより微粒子が捕集されて浄化されることとなり、一方、エンジンの低負荷連転が連続して行われる場合は、プラズマ発生装置を作動させると共に流量調整弁により排気通路を流れる排気ガスの一部が戻し通路に流入可能とすることで、コロナ放電領域で生成されたラジカルを戻し通路を通して上流側の排気通路に戻してフィルタに供することができ、このフィルタに捕集した微粒子を低温酸化して除去して再生することができる。その桔果、事前に酸化触媒により微粒子を捕集するため、プラズマ発生装置21への微粒子の付着を防止するができ、常時連続して安定した排気ガス浄化性能を維持することができると共に、複数の酸化触媒や排気流路を設ける必要がなく、構造の簡素化を図ることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように請求項1の発明の排気浄化装置によれば、排気微粒子は事前にフィルタにて捕集されて浄化されるため、プラズマ発生手段に対する微粒子の付着を防止することができると共に、プラズマ発生手段により生成したラジカルをラジカル供給手段を介してフィルタに供給し、このラジカルによりフィルタに付着した微粒子を低温酸化して除去する再生することができ、常時安定した排気ガス浄化性能を維持することができる。
【0037】
請求項2の発明の排気浄化装置によれば、分岐供給通路を切り換えてプラズマ発生手段の両側に設けられた各フィルタを選択的に用いることで、フィルタによる微粒子の捕集とフィルタの再生とを連続して行うことができる。
【0038】
請求項3の発明の排気浄化装置によれば、排気ガス温度およびフィルタの捕集量あるいは捕集量に起因するパラメータに応じてプラズマ発生手段を作動制御すると共に、通路切換手段によりプラズマ発生手段に流入する排気の流動方向を切り換えことで、容易にフィルタによる微粒子の捕集とフィルタの再生とを連続して行うことができる。
【0039】
請求項4の発明の排気浄化装置によれば、ラジカル供給手段を、プラズマ発生手段の下流側の排気通路とフィルタの上流側の排気通路とを連結する戻し通路としたので、構造の簡素化を図ることができる。
【0040】
請求項5の発明の排気浄化装置によれば、プラズマ発生手段を作動させない中高温の排気ガス温度域(例えば300〜600℃)において排気微粒子を効率良く燃焼させフィルタの再生を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。
【図2】従来の排気ガス処理装置の概略図である。
【符号の説明】
11 排気通路
12,13 分岐供給通路(ラジカル供給手段)
14 排気浄化装置
15 連結通路
17,18,19,20 切換弁(ラジカル供給手段、通路切換手段)
21 プラズマ発生装置
22 第1フィルタ
23 第2フィルタ
29 制御装置

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて排気中の微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタの排気下流側に設けられたプラズマ発生手段と、該ブラズマ発生手段により生成されたラジカルを前記フィルタに供給するラジカル供給手段と、排気ガス温度および排気微粒子の捕集量もしくは該捕集量に起因するパラメータに応じて前記プラズマ発生手段を作動制御する制御手段とを具えたことを特徴とする内燃機開の排気浄化装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記ラジカル供給手段は、前記排気通路を分岐した第1分岐通路および第2分岐通路と、前記第1分岐通路と第2分岐通路の各通路途中を互いに接続する連結通路と、前記第1分岐通路および第2分岐通路に配設され、第1分岐通路から連通路に流入させて第2分岐通路に導出する排気流路と第2分岐通路から連通路に流入させて第1分岐通路に導出する排気流路とを切換可能な通路切換手段により構成され、前記連結通路に直列に配設された第1のフィルタ及び第2のフィルタと、前記第1フィルタと第2フィルタとの間の前記連結通路に配設されたプラズマ発生手段とを具えたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記制御手段は、排気ガス温度および排気微粒子の捕集量あるいは該捕集量に起因するパラメータに応じて前記ブラズマ発生手段を作動制御すると共に、前記通路切換手段を作動して該プラズマ発生手段に流入する排気の流動方向を切り換えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  4. 請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記ラジカル供給手段は、前記プラズマ発生手段の下流側の排気通路と前記フィルタの上流側の排気通路とを連結する戻し通路であることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  5. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置において、前記フィルタに酸化触媒を担持したことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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