JP2004169879A - 遮断弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ステータ101を取り付け板106に固定する機構を第1の電磁ヨーク82に形成した翼状部109とし、さらにステータ101を固定手段84で固着して、固定手段を持つ小型のステータを形成している。また、取り付け板106のシール面106dより外側に嵌合部106cを形成して嵌合部106cが完全に大気室側になるように配設している。これによって、万一機構が破壊した場合でもガス漏れには至らず、したがって、小型で高い気密信頼性を有した遮断弁を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスの事故を未然に防ぐガス遮断装置の遮断弁に関し、さらに詳しくは、流路に形成された弁座に対し弁体を前進または後退移動させることによって流路の遮断復帰動作を行うモータを動力源とした遮断弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス事故を未然に防ぐため、従来より種々の安全装置が利用されており、中でもガスメータに内蔵され流量センサによりガスの流量を監視しマイクロコンピュータによりガスの使用状態を異常使用と判断した場合や、地震センサ、ガス圧力センサ、ガス警報器、一酸化炭素センサなどのセンサの状況を監視し危険状態と判断した場合は、ガスメータに内蔵された遮断弁によりガスを遮断する電池電源によるマイクロコンピュータを搭載しガス遮断装置内蔵のガスメータ(以下マイコンメータと省略する)は、安全性、ガス配管の容易性、低価格等の優位性のため普及が促進され、近年ほぼ全世帯普及が実施されるに至っている。また、流量センサによって計測されたガス流量情報を電話回線などを利用して集中監視するテレメータ機能を有した、集中監視型マイコンメータの比率も増加し、ますます情報端末として利便性の向上が求められている。
【0003】
この集中監視型マイコンメータなどにおいては、簡単な電気スイッチ操作や電話回線などによる遠隔操作でガスの遮断、復帰が可能なよう、マイコンメータに搭載した電池による電気エネルギーでガス遮断もガス復帰も可能で開弁状態と閉弁状態の保持はエネルギーを必要としない遮断弁が要求されている。
【0004】
この遮断弁の駆動方式としては、従来電磁ソレノイドを使用したものが主流であったが、近年比較的強い閉止力、復帰力を実現でき、非通電時は状態保持可能なPM型ステッピングモータを駆動源とする遮断弁が注目されており、なかでもロータをガス流路内、ステータをガス流路外とする気密隔壁を持った遮断弁が、ガス流路への取り付けが容易なため主流である。
【0005】
以下に従来の遮断弁について説明する。従来からこの種のPM型ステッピングモータを駆動源とする遮断弁が公開されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【0006】
この特許文献1に記載の遮断弁は図6に示されているように、ステータ1と、ステータ1の内側に配設されたロータ2と、ロータ2とステータ1を気密に保持する隔壁3と、ロータ2の回転軸7に配設された弁機構4と、弁機構4側にガス通路5とのシール面6aを有し、このシール面6aの裏面にステータ1、表面に弁機構4が位置するよう回転軸7に貫通され、シール面6aより外側の外周部に爪状の嵌合部6bを有した取り付け板6と、取り付け板6と隔壁3とを気密に保持するシール部材8と、概ねコの字状でステータ1と隔壁3を取り付け板6に押しつけて挟み込み、両端9aを取り付け板6の嵌合部6bに嵌合された支持フレーム9を備えている。
【0007】
弁機構4はロータ2の回転軸7に直結したリードスクリュー10と、リードスクリュー10に螺合するリードナット11と、リードナット11と連動する弁体12と、リードナット11の回転を防止する回動防止機構13から構成されている。
【0008】
以上のように構成された遮断弁について、以下その動作について説明する。ガスの異常使用時などには、制御部(図示せず)からの通電により、ロータ2を正転させ、リードスクリュー10が正方向に回転し、回動防止機構13がリードナット11の回転を拘束することで回転運動を直線運動に変換し、弁体12がロータ2側から弁座14側に前進して弁座14に当接することにより、流体経路を閉塞して流体を遮断する。
【0009】
また、これを復帰するときには、制御部からの通電により、リードスクリュー10を逆方向に回転させ、回動防止機構13がリードナット11の回転を拘束することで回転運動を直線運動に変換し、弁体12を弁座14側からロータ2側に後退させ、流体経路を開放してガスなどの流体の供給を再開していた。
【0010】
また、特許文献2に記載の遮断弁は図7に示しているが、この遮断弁も図6の遮断弁とほぼ同様の構成であり、異なる点は、ステータ21の固定に支持フレームを用いず、ステータ21は段付きフランジ29に溶接され、この段付きフランジ29がシール部材28と隔壁23、アウターブッシュ35を挟みながら取り付け板26にかしめによって固着されている点である。このかしめ部26bは取り付け板26とガス通路25とのシール面26aより内側になっている。なお、この遮断弁の動作に関しては、図6の遮断弁と同様であるため説明を省略する。
【0011】
また、特許文献3記載の遮断弁を図8に示しているが、この遮断弁も図6の遮断弁とほぼ同様の構成であり、異なる点は、ステータ41が取り付け板46と複数の溶接部46bにおいてスポット溶接されて固定されている点である。溶接部46b外側にガス通路45とのシール面46aが形成されている。なお、この遮断弁の動作に関しても、図6の遮断弁と同様であるため説明を省略する。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−147634号公報(第4−6頁、図1)
【特許文献2】
特開平9−210237号公報(第3−5頁、図4)
【特許文献3】
特開平11−2352号公報(第4−5頁、図1)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この種の遮断弁は、一般的に屋外に設置されるガスメータに取り付けられ、夏の直射日光下での50℃を超過する温度から、厳冬期の−20℃を下回る温度までの厳しい温度変化にさらされることになる。弁体12、32、52、取り付け板6、26、46のガス通路5、25、45側などガス通路側の部品は、低分子炭化水素である燃料用ガスや、ガス中に微少に含まれる水分、硫化水素、二酸化硫黄などの精製不純物である活性ガスなどの有機物環境内で前記過酷な温度変化にさらされることになる。
【0014】
また、ステータ1、21、41や、取り付け板板6、26、46の大気側は屋外の飽和湿度に近い高温高湿環境や、ガスメータの内の結露などの過酷な条件にさらされることになる。そして、その中で、ガスメータの使用期間(一般に10年間)中、ガス漏れのないよう高い気密信頼性が要求されている。
【0015】
また、ガスメーターは住宅の美観の向上のための小型化や、エネルギー競争の激化のためより一層の経済性が求められており、ガスメータに内蔵される遮断弁にも小型化、経済性が求められている。図7に示した従来の遮断弁のように、ステータ21と一体的に配された段付フランジ29と取り付け板26間をかしめ接合している場合は、かしめ部26bのかしめ変形個所は金属の表面処理が薄くなったり、剥離したりしており、水分などによって腐食しやすい状態になっている。また、かしめの残留応力で、かしめ部26bは金属組織上弱くなっていて粒界腐食や応力腐食割れを発生しやすい。
【0016】
図8に示した従来の遮断弁のように、ステータ41と取り付け板46間をスポット溶接している場合は、溶接部46bは、溶接時の局部的な発熱により溶接部46bとその他の個所との金属組織間に歪みが残存しており粒界腐食や応力腐食割れを発生しやすい。また、溶接部46bの周辺は金属の表面処理が薄くなったり、剥離したりしており、水分などによって腐食しやすい状態になっている。さらに上記従来の遮断弁では、ステータ21、41と取り付け板26、46とのかしめ部26bまたは溶接部46bが、ガス通路25、45とのシール面26a、46aより内側にあるため、万が一かしめ部26aまたは溶接部46bが腐食、応力腐食割れなどで破損した場合は、ガス通路25、45側から大気側にガス漏れが発生する可能性がある。
【0017】
図6に示した従来の遮断弁では、取り付け板6と支持フレーム9の嵌合部6bが取り付け板6とガス通路5とのシール面6aより外側にあるため、ガス通路5側から大気側にガス漏れが発生する可能性は軽減されている。しかしながら、ステータ1より大きな支持フレーム9を必要とするため、大型化し、また、経済的にも不利になっている。
【0018】
本発明はかかる従来の課題に鑑み、長期使用における湿度ストレス、温度ストレス、化学物質のストレス等によってステータを取り付け板に固定する機構が破壊しにくく、万が一破壊した場合でもガス漏れに至らない高い気密信頼性を有し、さらに小型で経済性の高い遮断弁を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、ステータの一部に外側に向かって伸びた翼状部を形成し、取り付け板の外周に形成された爪状の嵌合部に嵌合したものである。
【0020】
上記のように、ステータを取り付け板に固定する機構(翼状部)をステータの一部に形成し、取り付け板のシール面より外側にステータの翼状部との嵌合部を形成したため、嵌合部が完全に大気室側にあることになり、低分子炭化水素である燃料用ガスや、ガス中に微少に含まれる水分、硫化水素、二酸化硫黄などの精製不純物である活性ガスなどの有機物環境にさらされることがない。
【0021】
また、かしめ部は比較的開放された箇所に形成されるため毛細管現象などによって水分を吸い上げることがなく、結露して塗れた場合などでも比較的早く乾燥するため、従来の遮断弁と比較してステータを取り付け板に固定する機構が破壊しにくい。また、嵌合部が完全に大気側にあるため、万が一嵌合部が腐食などで破損した場合でも取り付け板のシール面の内側には影響がなく、ガス通路側から大気側にガス漏れが発生することがない。
【0022】
さらには、ステータを取り付け板に固定する機構(翼状部)はステータの一部であるため、ステータより大きな支持フレーム等を必要とせず、小型で経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0023】
以上のように、本発明によれば、長期使用における湿度ストレス、温度ストレス、化学物質のストレス等によってステータを取り付け板に固定する機構が破壊しにくく、万が一破壊した場合もガス漏れに至らない高い気密信頼性を有し、さらに小型で経済性の高い遮断弁を提供できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の遮断弁は、内部に励磁コイルを有し外周の一部に外側に向かって伸びた翼状部を形成されたステータと、前記ステータの内側に配されたロータと、前記ロータと前記ステータを気密に保持する隔壁と、前記ロータの回転軸に配された弁機構と、片面にステータ、裏面に弁機構が位置するよう前記回転軸に貫通され、外周部に前記ステータの翼状部を嵌合された爪状の嵌合部を有した取り付け板と、前記取り付け板と前記隔壁とを気密に保持するシール部材を有することにより、ステータを取り付け板に固定する機構(翼状部)をステータの一部に形成し、取り付け板のシール面より外側にステータの翼状部との嵌合部を形成したため、嵌合部が完全に大気室側にあることになり、低分子炭化水素である燃料用ガスや、ガス中に微少に含まれる水分、硫化水素、二酸化硫黄などの精製不純物である活性ガスなどの有機物環境にさらされることがない。
【0025】
また、かしめ部は比較的開放された箇所に形成されるため毛細管現象などによって水分を吸い上げることがなく、結露して塗れた場合などでも比較的早く乾燥するため、従来の遮断弁と比較してステータを取り付け板に固定する機構が破壊しにくい。
【0026】
また、嵌合部が完全に大気側にあるため、万が一嵌合部が腐食などで破損した場合でも取り付け板のシール面の内側には影響がなく、ガス通路側から大気側にガス漏れが発生することがない。
【0027】
さらには、ステータを取り付け板に固定する機構(翼状部)はステータの一部であるため、ステータより大きな支持フレーム等を必要とせず、小型で経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0028】
請求項2記載の遮断弁は、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する4個以上の電磁ヨークとで構成し、少なくとも取り付け板から最も遠くに位置する電磁ヨークの外周に翼状部を形成したことにより、取り付け板に最も遠くに位置する電磁ヨークをかしめると同時にその他の電磁ヨークや励磁コイルの位置も固定でき、相互関係を固定する別の固定手段を用いる必要がなく組み立てが容易で小型化でき、経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0029】
請求項3記載の遮断弁は、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する同形で概ね円盤状の4個以上の内側の電磁ヨークと、概ね円筒またはなべ状で円筒部内側面を前記すべての電磁ヨークの外周に当接させて配され外周の一部に翼状部を形成された外側の電磁ヨークとで構成したことにより、磁束が集中するためより高い透磁率や加工ひずみの少ないことを要求される内側の電磁ヨークとして低い鉄損の材料を選択したり、極力絞り加工を廃し加工ひずみを低く抑え磁気特性を高くすることができ、一方で磁束が疎なため比較的磁気特性を要求されない外側の電磁ヨークを概ね円筒またはなべ状に絞り加工し翼状部を形成したため、より効率の高いステータを構成でき、ひいては小型で、省電力の遮断弁を提供することができる。
【0030】
請求項4記載の遮断弁は、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、励磁コイルと、外周に円筒部を有し外周の一部に翼状部を形成された第1の電磁ヨークと、概ね円盤状で前記第1の電磁ヨークとで励磁コイルを挟持する第2の電磁ヨークとで構成されるセット2組を、互いの第2の電磁ヨークの円盤部を対向させ、第1の電磁ヨークの翼状部を重ねて構成し、この翼状部を同時に取り付け板に嵌合することにより、全く同形状の一つの励磁コイルを取り囲む電磁ヨーク群のセットを製造し、これをふたつ組合せ取り付け板にかしめるだけで位置決めでき、容易にステータが構成でき、かつ、それらの電磁ヨーク群のセットは長期使用における湿度ストレス、温度ストレス、化学物質のストレス等によっても組み立て部が破壊しにくく、経済性と信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0031】
請求項5記載の遮断弁は、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する4個以上の電磁ヨークと、前記全ての電磁ヨークを一体的に固持する固定手段とで構成され、少なくとも一つの電磁ヨークの外周に翼状部が形成されたものとしたため、ステータをあらかじめ組み立て固定手段で固着することにより一つの部品として取り扱うことができ、遮断弁組み立て工程の簡素化が可能で、経済性と信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0032】
請求項6記載の遮断弁は、特に、請求項5記載の遮断弁の全ての電磁ヨークがロータと対向する内周面に櫛歯状の磁極を形成され、固定手段は櫛歯状の磁極の隙間全てに一体的に充填された合成樹脂で構成したことにより、ステータをあらかじめ組み立て固定手段で固着することにより一つの部品として取り扱うことができると同時に、励磁コイルに交流信号を印加した場合に櫛歯状の磁極同士に発生する磁気吸引力によって櫛歯状の磁極が微小変形し効率を低下させることを防止し、また、電磁ヨークがプリメッキ鋼板で形成されていた場合は合成樹脂がその端面を保護し、腐食による容積拡大で隔壁が圧迫されロータと接触し回転障害になるなどの不具合を防止することができ、経済性に優れ省電力で信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0033】
請求項7記載の遮断弁は、特に、請求項5記載の遮断弁の固定手段を励磁コイルの外周と、前記励磁コイルと対向する電磁ヨークの外周壁内側との隙間全てに充填された合成樹脂で構成したことによって、ステータをあらかじめ組み立て固定手段で固着することにより一つの部品として取り扱うことができると同時に、励磁コイルと電磁ヨークとの絶縁強度を向上することができ、経済性に優れ絶縁体圧や耐雷サージ性に優れ信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0034】
請求項8記載の遮断弁は、特に、請求項5記載の遮断弁の隔壁を円筒部とその一端に底板を形成されたなべ状の薄板とし、固定手段と一体的に形成され前記隔壁の閉塞端を覆う合成樹脂製の保護カバーを有することにより、流体シール部を取り付け板と隔壁とのシール部一カ所にできるため破壊確率を軽減でき、隔壁が薄板のためロータと電磁ヨーク間の磁気ギャップを小さくでき、また、隔壁の閉塞端を保護カバーで覆ったため取り扱い上の変形などによって隔壁が変形し回転障害や気密性不具合が発生することを防止でき、経済性に優れ省電力で信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0035】
請求項9の遮断弁は、特に、請求項7記載の遮断弁の電磁ヨークをプリメッキ鋼板をプレス加工したものとし、固定手段は前記電磁ヨークの外周部のほとんどの切断面を覆って形成したため、励磁コイルと電磁ヨークとの絶縁強度を向上すると同時に、合成樹脂が電磁ヨーク外周の端面を保護し経済性の高いプリメッキ鋼板を使用しつつステータの外側の防食性能も向上し、経済性に優れ信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0036】
請求項10の遮断弁は、特に、請求項6記載の遮断弁の取り付け板が中央開口部と同軸の段差部を有し、弾性体製のシール部材が隔壁の円筒部外周と取り付け板段差部内周との間に円周方向に圧縮されて配され、固定手段と一体形成され、前記シール部材が取り付け板段差部から脱落することを防止するバックアップリングとを有した構成とすることで、取り付け板と隔壁との間を軸シール構造とすることができ、万一取り付け板とステータの嵌合部が破壊した場合でもシール部材の圧縮が緩みにくく、また、バックアップリングを有することにより組み立て時のシール部材の挿入不具合や異常変形を防止できるため信頼性の高いシール部を構成でき、経済性に優れ省電力で信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0038】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の遮断弁の開弁状態の断面図、図2は本発明の実施例1の遮断弁の側面図、図3は本発明の実施例1の遮断弁のステータの断面図である。
【0039】
図1、図2、図3において、概ね糸巻き状のコイルボビン81aに導線81bが巻線された励磁コイル81と、外周に円筒部82aを有し内周に櫛歯状の磁極82bを持ち外周の一部に外側に向かって伸びた翼状部82cを形成された第1の電磁ヨーク82と、この電磁ヨーク82との間で励磁コイル81を挟持するように配された概ね円盤状で内周に櫛歯状の磁極83bを持った第2の電磁ヨーク83とのセットが2組、互いの第2の電磁ヨーク83の円盤部83aを対向させ、第1の電磁ヨーク82の翼状部82cを重ねて翼状部109を形成するよう配されている。
【0040】
そして、合成樹脂製の固定手段84が第1の電磁ヨーク82と第2の電磁ヨーク83の櫛歯状の磁極82b、83bとの隙間84a全てに一体的に充填され、また同時に固定手段は励磁コイル81の導線82bの外周と、対向する第1の電磁ヨーク82の外周円筒部82a内側との隙間84b全てに充填されてステータ101を形成している。
【0041】
第1の電磁ヨーク82および第2の電磁ヨーク83は、低炭素鋼板、電磁軟鉄板または硅素鋼板製などの鋼板製で、表面に亜鉛メッキやアルミニウムメッキ、クロム酸処理膜等の防錆処理を施されているか、もしくは電磁ステンレス鋼板製で、経済的には亜鉛メッキ鋼鈑などのプリメッキ鋼鈑をプレス加工したものが望ましい。この実施例では、亜鉛メッキ鋼板をプレス加工したものである。第1の電磁ヨーク82と第2の電磁ヨーク83の櫛歯状の磁極82b、83bは所定の隙間を持って噛合し、また2組のセットの櫛歯は、回転方向に他のセットの櫛歯のほぼ中間に位置するよう配置されている。
【0042】
コイルボビン81a、固定手段84は合成樹脂製でポリブチレンテレフタレート(PBT)のような耐熱性があり電気絶縁性の良好なものが望ましい。ステータ101の内側には、磁極81b、82bに沿った円筒部103aが形成され、一端に閉塞した底部103bを形成され、その底部103bの中央に同心に凹部103cが形成された非磁性材料の薄板製の隔壁103が配されている。
【0043】
隔壁103の材料としては、非磁性ステンレス鋼鈑、銅合金、アルミニウム合金、合成樹脂、セラミックスなどの剛体が選択可能であるが、耐腐食性、強度、耐クリープ、薄肉加工性などの理由から、オーステナイト系ステンレス鋼鈑を絞り加工したものが最適であり、絞り加工後固溶化熱処理を施し、残留する内部応力と結晶粒の微細化を除去したものが望ましい。
【0044】
円管状で外周を分極着磁された永久磁石102aと、永久磁石102aを貫通して配され一端にリードスクリュー110を形成された回転軸107と、永久磁石102aと回転軸107を固持する保持部材102bとでロータ102が構成され、永久磁石102aの外周部とヨーク82、83の磁極とが対向するよう隔壁103の内側に配されている。
【0045】
隔壁103の内側はガス側になるため、ロータ102を構成する材料は高い耐蝕性が要求される。このため、永久磁石102aはフェライト焼結磁石が望ましく、回転軸107はステンレス鋼が望ましく、保持部材102bはポリブチレンテレフタレート(PBT)のような耐油性の高い結晶性合成樹脂が望ましい。
【0046】
隔壁103の凹部103c内側には合成樹脂製の軸受87が緩嵌され、永久磁石102aを挟んで隔壁103の開放端103dには合成樹脂製のキャップ88が挿嵌され、ロータ102がステータ101と同軸になるよう回転軸107を保持している。キャップ88は中心穴を有するなべ状で底面が隔壁103に挿入され、側壁内側には軸方向にリブ88aが形成されている。保持部材102bとキャップ88との間にはステンレス鋼製ボールとそれを挟んだ2枚のステンレス鋼製ワッシャとボールを保持する合成樹脂製のリテーナよりなるスラストベアリング89が配されている。
【0047】
軸受87はスラスト、ラジアル軸受、キャップ88はラジアル軸受となるため、構成材料はポリアセタール(POM)などの自己潤滑性を有する合成樹脂が適切である。回転軸107の露出端には、合成ゴムまたはエラストマーなどの可撓体製の弁シート102aと、弁シート102aを保持し、中心にリードスクリュー110と螺合するリードナット111を形成され、弁シート102aの裏面にキャップ88のリブ88aと係合可能なスリット112cを有する円筒部112dが形成された弁シートホルダー112bとで構成された弁体112が配されている。
【0048】
そして、リブ88aとスリット112cとで構成された回動防止機構113が弁シートホルダー112bの回転を防止するため、リードスクリュー110が回転するとリードナット111が前後動し、一体的に弁体112が前後動し、ガス通路105に形成された弁座114と当接、離脱することにより弁機構104が開閉する。弁シートホルダー112bの材料は、ポリアセタール(POM)などの自己潤滑性を有する合成樹脂が適切である。
【0049】
また、ガス通路105はガスメータの内側であり主にアルミダイカスト製である。そして、弁座114はガス通路105の一部に開口された円形の穴の一面を切削加工されて形成されている。取り付け板106は中央開口部106aと同軸で凹状の段差部106bを有した概ね平板状で、外周の軸対称位置2か所にステータ101の翼状部109と嵌合可能な爪状の嵌合部106cを有し、嵌合部106c側の面にロータ102、隔壁103を内蔵されたステータ101を配し、裏面に弁機構104を配し、弁機構104がガス側になるようガス通路105にシール部材90を圧縮しながら取り付けられている。ステータ101の翼状部109を構成する2枚の第1の電磁ヨーク82の翼状部82は、取り付け板106の嵌合部106cの爪内に挿入され、この爪を内側に塑性変形させることによって2枚同時に、また軸対称位置同時にかしめられており、ステータ101は取り付け板106に固定されている。この係合部106cはシール部材90とのシール面106dよりも外側に位置する。
【0050】
取り付け板106の材質は表面処理された鋼板、ステンレス鋼板、銅合金板、アルミニウム合金板など耐ガス性、耐腐食性と、強度を持った剛体材料であり、応力腐食割れを起こしにくい点と経済的理由から表面処理された鋼板が選択しやすい。取り付け板106と弁シートホルダー112bとの間にはステンレス鋼製のコイルスプリング115が圧縮されて配されており、弁機構104が閉弁した時に安定した弁閉止力で付勢することができる。
【0051】
取り付け板106の段差部106bの内周面と隔壁103の円筒部103a外周面との間には、合成ゴム等の可撓体製Oリングであるシール部材108が円周方向に圧縮されて配されており、取り付け板106と隔壁103との気密を確保している。シール部材106とステータ101の間には合成樹脂製で固定手段84と同時に一体成形されたバックアップリング86が形成されており、シール部材106が段差部106bの内周面からプレス加工R面への脱落を防止している。
【0052】
隔壁103の閉塞した底部103bと凹部103cの外側を覆う形状の合成樹脂製の保護カバー85が、固定手段84と同時に一体成形されてステータ101の中心穴の一端に形成されており、隔壁が変形、破壊することを防止している。また、保護カバー85は隔壁103の軸方向の位置決め機能を有しており、隔壁103は底部103bを保護カバー85内面に接触させ、開放端103dをキャップ88のつば88bと同時に取り付け板106の開口部106a内面に挟まれて固定されている。ここでつば88bは部分的に突起とスプリング性を有する形状となっており、隔壁103に過度の圧縮荷重が加わることを防止している。
【0053】
ステータ101の外周には2枚の第1の電磁ヨーク82、および2枚の第2の電磁ヨーク83の外周切断面を覆う形状の合成樹脂製リング116が、固定手段84と同時に一体成形されており、切断加工されているため表面処理が薄くなっている第1の電磁ヨーク82および第2の電磁ヨーク83の切断面が腐食することを防止している。
【0054】
図2においては、図示されていない励磁コイル81の端子117の一部を覆う形状の合成樹脂製のハウジング118が、固定手段84、リング116と同時に一体成形されてステータ101の外周の一部に形成されており、端子117部における絶縁強度を高めている。
【0055】
次にこの実施例1の遮断弁の動作、作用について説明する。ガスの使用状態が異常でなく、各種センサーからの信号が危険を示していない時、マイコンメータの制御部(図示せず)からの通電はなく、ロータ102はディテントトルクによって静止しており、弁機構104は図1に示したように弁体112が弁座114から離れステータ101側にある開弁状態を保持し、ガスが流通可能である。
【0056】
ガスの使用状態が異常であるか、各種センサーからの信号が危険を示している時、マイコンメータの制御部は励磁コイル81の各導線81bに位相差を持ったパルス状電流を印加し、ロータ102を正回転(図1では弁体112側から見て時計方向の回転)させる。回動防止機構113が弁シートホルダー112bの回転を防止するため、リードスクリュー110が正回転するとリードナット111が弁座114に移動し、一体的に弁体112が移動し、ガス通路105に形成された弁座114と当接し弁機構104が閉弁する。
【0057】
この後、マイコンメータの制御部が通電を停止しても、ロータ102はディテントトルクによって静止しており、弁体112は弁座114にスプリング115で付勢された閉弁状態を保持する。各種センサーからの信号から危険が解除され復帰可能とマイコンメータの制御部が判断した場合や、ガス利用者が危険状態を復旧し、メータやリモートコントロール盤に設けられた復帰スイッチを操作した場合、ガス供給業者などが通信による遠隔復帰命令を発信した場合などには、励磁コイル81の各導線81bに位相差を持ったパルス状電流を印加し、ロータ102を逆回転(図1では弁体112側から見て反時計方向の回転)させる。
【0058】
すると、リードスクリュー110に送られて弁体112はステータ101に移動し、弁座114から離脱して弁機構104が開弁する。この後、弁体112は弁シートホルダー112bがキャップ88に当接するまでステータ101側に移動し、弁機構104は全開状態になる。そして、マイコンメータの制御部が通電を停止しても、ロータ102はディテントトルクのため静止し、弁機構104は開弁状態を保持する。
【0059】
さて、この種の遮断弁は、一般的に屋外に設置されるガスメータに取り付けられ、夏の直射日光下での50℃を超過する温度から、厳冬期の−20℃を下回る温度までの厳しい温度変化にさらされることになる。弁体112、取り付け板106のガス通路105側などガス通路側の部品は、低分子炭化水素である燃料用ガスや、ガス中に微少に含まれる水分、硫化水素、二酸化硫黄などの精製不純物である活性ガスなどの有機物環境内で前記過酷な温度変化にさらされることになる。
【0060】
また、ステータ101や、取り付け板106の大気側は屋外の飽和湿度に近い高温高湿環境や、ガスメータの内の結露などの過酷な条件にさらされることになる。そして、その中で、ガスメータの使用期間(一般に10年間)中、ガス漏れのないよう高い気密信頼性が要求されている。また、ガスメーターは住宅の美観の向上のための小型化や、エネルギー競争の激化のためより一層の経済性が求められており、ガスメータに内蔵される遮断弁にも小型化、経済性が求められている。
【0061】
本実施例の遮断弁は、ステータ101の一部に外側に向かって伸びた翼状部109を形成し、取り付け板106の外周に形成された爪状の嵌合部106cに嵌合したものである。
【0062】
上記のように、ステータ101を取り付け板106に固定する機構をステータ101の一部に形成した翼状部109とし、取り付け板106のシール面106dより外側にステータ101の翼状部109との嵌合部106cを形成したため、嵌合部106cが完全に大気室側にあることになり、低分子炭化水素である燃料用ガスや、ガス中に微少に含まれる水分、硫化水素、二酸化硫黄などの精製不純物である活性ガスなどの有機物環境にさらされることがない。
【0063】
また、嵌合部106cは比較的開放された箇所に形成されるため毛細管現象などによって水分を吸い上げることがなく、結露して塗れた場合などでも比較的早く乾燥するため、ステータ101を取り付け板106に固定する機構が破壊しにくい。
【0064】
また、嵌合部106cが完全に大気側にあるため、万が一嵌合部106cが腐食などで破損した場合でも取り付け板106のシール面106dの内側には影響がなく、ガス通路105側から大気側にガス漏れが発生することがない。
【0065】
さらには、ステータ101を取り付け板106に固定する機構である翼状部109はステータ101の一部であるため、ステータ101より大きな支持フレーム等を必要とせず、小型で経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0066】
また、ステータ101は、励磁コイル81と、外周に円筒部82aを有し外周の一部に翼状部82cを形成された第1の電磁ヨーク82と、概ね円盤状で第1の電磁ヨーク82とで励磁コイル81を挟持する第2の電磁ヨーク83とで構成されるセット2組を、互いの第2の電磁ヨーク83の円盤部83aを対向させ、第1の電磁ヨーク82の翼状部82cを重ねて翼状部109を形成し、この翼状部109を同時に取り付け板106に嵌合することにより、全く同形状の一つの励磁コイル81を取り囲む電磁ヨーク群のセットを製造し、これをふたつ組合せ取り付け板106にかしめるだけで位置決めでき、容易にステータ101が構成でき、かつ、それらの電磁ヨーク群のセットは長期使用における湿度ストレス、温度ストレス、化学物質のストレス等によっても組み立て部すなわち翼状部109と嵌合部106とのかしめが破壊しにくく、経済性と信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0067】
また、合成樹脂を、第1の電磁ヨーク82、第2の電磁ヨーク83の櫛歯状の磁極82b、83bが形成する隙間84a全てに一体的に充填し、同時に励磁コイル81の導線82bの外周と、対向する第1の電磁ヨーク82の外周円筒部82a内側との隙間84b全てに充填し、また同時に、保護カバー85およびバックアップリング86を形成するよう充填し、さらに同時に、2枚の第1の電磁ヨーク82、および2枚の第2の電磁ヨーク83の外周切断面を覆う形状のリング116を形成するよう充填し、ステータ101を構成する部品を固着する固定手段としている。
【0068】
このため、ステータ101をあらかじめ組み立て固定手段84で固着することにより一つの部品として取り扱うことができ、遮断弁組み立て工程の簡素化が可能で、また、励磁コイル81に交流信号を印加した場合に櫛歯状の磁極82b、83b同士に発生する磁気吸引力によって櫛歯状の磁極82b、83bが微小変形し効率を低下させることを防止し、また、固定手段84の合成樹脂がプリメッキ鋼板製の電磁ヨーク82、83の内側および外側の端面を保護し、腐食による容積拡大で隔壁103が圧迫されロータ102と接触し回転障害になるなどの不具合を防止し、ステータ101の外側の防食性能も向上することができ、また、励磁コイル81と電磁ヨーク82、83との絶縁強度を向上することができ、さらには、隔壁103の閉塞した底部103bを保護カバー85で覆ったため取り扱い上の変形などによって隔壁103が変形し回転障害や気密性不具合が発生することを防止でき、裏返せば隔壁103の板厚を薄くすることができロータ102と電磁ヨーク82、83間の磁気ギャップを小さくでき、隔壁103の軸方向の位置決めが可能であり、また、バックアップリング86を有することにより組み立て時のシール部材108の挿入不具合や異常変形を防止できるため信頼性の高いシール部を構成でき、絶縁体圧や耐雷サージ性に優れ、省電力で、経済性と信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0069】
さらに、シール部材108が取り付け板106の段差部106bの内周面と隔壁103の円筒部103a外周面との間に円周方向に圧縮されて配されているため、万一取り付け板106とステータ101の嵌合部106cが破壊した場合でもシール部材108の圧縮が緩みにくく、信頼性の高いシール部を構成できる。
【0070】
なお、図1、図2、図3において、翼状部109は第1の電磁ヨーク82の一部に形成されたとしたが、取り付け板の形状が小さく、外力が加わらず、要求強度が低い場合は、翼状部を固定手段と一体的に合成樹脂で成形してもよく、この場合、第1の電磁ヨークの材料幅を小さくすることができるため、より経済性に優れた遮断弁を提供することができる。また、翼状部はステータに固着された別部材でもよいが、図6の遮断弁の支持フレームのように大型化しないように構成する必要がある。
【0071】
また、リング116は第1の電磁ヨーク82の切断面の近傍のみを覆う細いリング状で図示したが、第1の電磁ヨーク82の円筒部82aの外周全てを覆う太いリング状でもよい。この場合は固定手段84の合成樹脂を充填する際のモールド金型の製造、メンテナンスが容易になるが、合成樹脂充填工程の難度が高くなるので注意が必要である。
【0072】
また、軸受87、ベアリング89、回動防止機構113などは従来の遮断弁のような構成でも可能である。また、弁シートホルダー112bとリードナット111は一体成形と説明したが、別部品でもよく、この場合は弁シートホルダーとリードナット間に斥力を付勢するスプリングを配することが望ましい。弁シート112aは弁シートホルダー112bを抱き込んでいるよう図示したが、中央で嵌合してもよく、弁シートホルダーに中心軸を形成して弁シートを気密に貫通させ別の固定部材で締結してもよい。
【0073】
また、送り手段はリードスクリュー110とリードナット111としたが円筒カム、ウォームとラックの組み合わせなどでもよい。
【0074】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の遮断弁の開弁状態の断面図である。図1の実施例1の遮断弁と同じ部分は、同じ符号を付け説明を省略する。図4において、励磁コイル81と、外周に円筒部を有し内周に櫛歯状の磁極を持ち外周の一部に外側に向かって伸びた翼状部129を形成された第1の電磁ヨーク122と、この電磁ヨーク122との間で励磁コイル81を挟持するように配された概ね円盤状で内周に櫛歯状の磁極を持った第2の電磁ヨーク83と、外周に円筒部を有し内周に櫛歯状の磁極を持ち翼状部を持たない第3の電磁ヨーク123と、励磁コイル81を挟んで第2の電磁ヨーク83とを、ふたつの第2の電磁ヨーク83の円盤部を対向させて配し、ステータ121を構成している。ステータ121は第1の電磁ヨーク122を最も外側にして、内部にロータ102、隔壁103などを内蔵して実施例1の遮断弁と同様の取り付け板126に挿入され、取り付け板126外周の爪状の嵌合部126cで翼状部129をかしめられて取り付け板126に固定されている。
【0075】
その他の部分は、図1の実施例1と同等であり、説明を省略する。また、動作に関しても、図1の実施例1と同等であり、説明を省略する。本実施例の遮断弁は、取り付け板126から最も遠くに位置する第1の電磁ヨーク122の外周に翼状部129を形成したことにより、第1の電磁ヨーク122をかしめると同時にその他の第2の電磁ヨーク83、第3の電磁ヨーク123や励磁コイル81の位置も固定でき、相互関係を固定する別の固定手段を用いる必要がなく、合成樹脂製の固定手段に様々な機能を持たせた実施例1の遮断弁より、単純で小型化でき、経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0076】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の遮断弁の開弁状態の断面図である。図1の実施例1の遮断弁、図4の実施例4の遮断弁と同じ部分は、同じ符号を付け説明を省略する。図5において、概ね円盤状で内周に櫛歯状の磁極を持った第1の電磁ヨーク142が2枚一組でひとつの励磁コイル81を挟持し、このセットを2個重ねて組合せ、円筒部144aを有するなべ状で円筒部144a内側面をすべての第1の電磁ヨークの外周に当接させて包み込むように配され外周の一部に翼状部149を形成された第2のの電磁ヨーク144とでステータ141を構成している。ステータ141は第2の電磁ヨーク122の内側に、4枚の第1の電磁ヨーク142、2個の励磁コイル81、ロータ102、隔壁103などを内蔵して実施例1の遮断弁と同様の取り付け板126に挿入され、取り付け板126外周の爪状の嵌合部126cで翼状部149をかしめられて取り付け板126に固定されている。
【0077】
第1の電磁ヨーク142の底面には、隔壁103を覆う形状の保護カバー145が形成されている。この種のステータでは内側の磁極を持つ電磁ヨークに磁束が集中するためより高い透磁率や加工ひずみの少ないことを要求されるが、第1の電磁ヨーク142は概ね円盤状で加工時のストレスが少ないため、一般的に加工しづらい電磁軟鉄や硅素鋼板や低クロムの磁性ステンレス鋼など高い透磁率や高周波損失の低い材料が使用可能であり、この実施例では電磁ステンレス鋼を使用している。
【0078】
一方、外周の電磁ヨークは磁束が疎なため比較的磁気特性を要求されず、安価な一般軟鉄材料で深絞り加工を行うことができ、第2の電磁ヨーク144は、低炭素鋼プリメッキ鋼板を深絞りすることによって製造されている。
【0079】
その他の部分は、図1の実施例1と同等であり、説明を省略する。また、動作に関しても、図1の実施例1と同等であり、説明を省略する。
【0080】
本実施例の遮断弁は、磁束が集中するためより高い透磁率や加工ひずみの少ないことを要求される内側の第1の電磁ヨーク142として低い鉄損の材料を選択したり、極力絞り加工を廃し加工ひずみを低く抑え磁気特性を高くすることができ、一方で磁束が疎なため比較的磁気特性を要求されない外側の第2の電磁ヨーク144を概ね円筒またはなべ状に絞り加工し翼状部を形成したため、より効率の高いステータを構成でき、ひいては小型で、効率が高く省電力の遮断弁を提供することができる。
【0081】
また、第2の電磁ヨーク144に保護カバー145を形成したことによって、取り扱い上の変形などによって隔壁103が変形し回転障害や気密性不具合が発生することを防止でき、裏返せば隔壁103の板厚を薄くすることができロータ102と電磁ヨーク142間の磁気ギャップを小さくでき、効率が高く省電力の遮断弁を提供することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の発明によれば、内部に励磁コイルを有し外周の一部に外側に向かって伸びた翼状部を形成されたステータと、前記ステータの内側に配されたロータと、前記ロータと前記ステータを気密に保持する隔壁と、前記ロータの回転軸に配された弁機構と、片面にステータ、裏面に弁機構が位置するよう前記回転軸に貫通され、外周部に前記ステータの翼状部を嵌合された爪状の嵌合部を有した取り付け板と、前記取り付け板と前記隔壁とを気密に保持するシール部材を有することにより、ステータを取り付け板に固定する機構(翼状部)をステータの一部に形成し、取り付け板のシール面より外側にステータの翼状部との嵌合部を形成したため、嵌合部が完全に大気室側にあることになり、低分子炭化水素である燃料用ガスや、ガス中に微少に含まれる水分、硫化水素、二酸化硫黄などの精製不純物である活性ガスなどの有機物環境にさらされることがない。また、かしめ部は比較的開放された箇所に形成されるため毛細管現象などによって水分を吸い上げることがなく、結露して塗れた場合などでも比較的早く乾燥するため、従来の遮断弁と比較してステータを取り付け板に固定する機構が破壊しにくい。
【0083】
また、嵌合部が完全に大気側にあるため、万が一嵌合部が腐食などで破損した場合でも取り付け板のシール面の内側には影響がなく、ガス通路側から大気側にガス漏れが発生することがない。
【0084】
さらには、ステータを取り付け板に固定する機構(翼状部)はステータの一部であるため、ステータより大きな支持フレーム等を必要とせず、小型で経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0085】
請求項2記載の発明によれば、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する4個以上の電磁ヨークとで構成し、少なくとも取り付け板から最も遠くに位置する電磁ヨークの外周に翼状部を形成したことにより、取り付け板に最も遠くに位置する電磁ヨークをかしめると同時にその他の電磁ヨークや励磁コイルの位置も固定でき、相互関係を固定する別の固定手段を用いる必要がなく組み立てが容易で小型化でき、経済性の高い遮断弁を提供することができる。
【0086】
請求項3記載の発明によれば、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する同形で概ね円盤状の4個以上の内側の電磁ヨークと、概ね円筒またはなべ状で円筒部内側面を前記すべての電磁ヨークの外周に当接させて配され外周の一部に翼状部を形成された外側の電磁ヨークとで構成したことにより、磁束が集中するためより高い透磁率や加工ひずみの少ないことを要求される内側の電磁ヨークとして低い鉄損の材料を選択したり、極力絞り加工を廃し加工ひずみを低く抑え磁気特性を高くすることができ、一方で磁束が疎なため比較的磁気特性を要求されない外側の電磁ヨークを概ね円筒またはなべ状に絞り加工し翼状部を形成したため、より効率の高いステータを構成でき、ひいては小型で、省電力の遮断弁を提供することができる。
【0087】
請求項4記載の発明によれば、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、励磁コイルと、外周に円筒部を有し外周の一部に翼状部を形成された第1の電磁ヨークと、概ね円盤状で前記第1の電磁ヨークとで励磁コイルを挟持する第2の電磁ヨークとで構成されるセット2組を、互いの第2の電磁ヨークの円盤部を対向させ、第1の電磁ヨークの翼状部を重ねて構成し、この翼状部を同時に取り付け板に嵌合することにより、全く同形状の一つの励磁コイルを取り囲む電磁ヨーク群のセットを製造し、これをふたつ組合せ取り付け板にかしめるだけで位置決めでき、容易にステータが構成でき、かつ、それらの電磁ヨーク群のセットは長期使用における湿度ストレス、温度ストレス、化学物質のストレス等によっても組み立て部が破壊しにくく、経済性と信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0088】
請求項5記載の発明によれば、特に、請求項1記載の遮断弁のステータを、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する4個以上の電磁ヨークと、前記全ての電磁ヨークを一体的に固持する固定手段とで構成され、少なくとも一つの電磁ヨークの外周に翼状部が形成されたものとしたため、ステータをあらかじめ組み立て固定手段で固着することにより一つの部品として取り扱うことができ、遮断弁組み立て工程の簡素化が可能で、経済性と信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0089】
請求項6記載の発明によれば、特に、請求項5記載の遮断弁の全ての電磁ヨークがロータと対向する内周面に櫛歯状の磁極を形成され、固定手段は櫛歯状の磁極の隙間全てに一体的に充填された合成樹脂で構成したことにより、ステータをあらかじめ組み立て固定手段で固着することにより一つの部品として取り扱うことができると同時に、励磁コイルに交流信号を印加した場合に櫛歯状の磁極同士に発生する磁気吸引力によって櫛歯状の磁極が微小変形し効率を低下させることを防止し、また、電磁ヨークがプリメッキ鋼板で形成されていた場合は合成樹脂がその端面を保護し、腐食による容積拡大で隔壁が圧迫されロータと接触し回転障害になるなどの不具合を防止することができ、経済性に優れ省電力で信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0090】
請求項7記載発明によれば、特に、請求項5記載の遮断弁の固定手段を励磁コイルの外周と、前記励磁コイルと対向する電磁ヨークの外周壁内側との隙間全てに充填された合成樹脂で構成したことによって、ステータをあらかじめ組み立て固定手段で固着することにより一つの部品として取り扱うことができると同時に、励磁コイルと電磁ヨークとの絶縁強度を向上することができ、経済性に優れ絶縁体圧や耐雷サージ性に優れ信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0091】
請求項8記載の発明によれば、特に、請求項5記載の遮断弁の隔壁を円筒部とその一端に底板を形成されたなべ状の薄板とし、固定手段と一体的に形成され前記隔壁の閉塞端を覆う合成樹脂製の保護カバーを有することにより、流体シール部を取り付け板と隔壁とのシール部一カ所にできるため破壊確率を軽減でき、隔壁が薄板のためロータと電磁ヨーク間の磁気ギャップを小さくでき、また、隔壁の閉塞端を保護カバーで覆ったため取り扱い上の変形などによって隔壁が変形し回転障害や気密性不具合が発生することを防止でき、経済性に優れ省電力で信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0092】
請求項9の発明によれば、特に、請求項7記載の遮断弁の電磁ヨークをプリメッキ鋼板をプレス加工したものとし、固定手段は前記電磁ヨークの外周部のほとんどの切断面を覆って形成したため、励磁コイルと電磁ヨークとの絶縁強度を向上すると同時に、合成樹脂が電磁ヨーク外周の端面を保護し経済性の高いプリメッキ鋼板を使用しつつステータの外側の防食性能も向上し、経済性に優れ信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【0093】
請求項10の発明によれば、特に、請求項6記載の遮断弁の取り付け板が中央開口部と同軸の段差部を有し、弾性体製のシール部材が隔壁の円筒部外周と取り付け板段差部内周との間に円周方向に圧縮されて配され、固定手段と一体形成され、前記シール部材が取り付け板段差部から脱落することを防止するバックアップリングとを有した構成とすることで、取り付け板と隔壁との間を軸シール構造とすることができ、万一取り付け板とステータの嵌合部が破壊した場合でもシール部材の圧縮が緩みにくく、また、バックアップリングを有することにより組み立て時のシール部材の挿入不具合や異常変形を防止できるため信頼性の高いシール部を構成でき、経済性に優れ省電力で信頼性の高い遮断弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の遮断弁の開弁状態の断面図
【図2】同遮断弁の側面図
【図3】同遮断弁のステータの断面図
【図4】本発明の実施例2の遮断弁の開弁状態の断面図
【図5】本発明の実施例3の遮断弁の開弁状態の断面図
【図6】従来の遮断弁の開弁状態の断面図
【図7】他の従来の遮断弁の開弁状態の断面図
【図8】更に他の従来の遮断弁の開弁状態の断面図
【符号の説明】
81 励磁コイル
82、122、142 第1の電磁ヨーク
83 第2の電磁ヨーク
101、121、141 ステータ
102 ロータ
103 隔壁
104 弁機構
105 ガス通路
106、126 取り付け板
107 回転軸
108 シール部材
109、129、149 翼状部
123 第3の電磁ヨーク
144 第2の電磁ヨーク
Claims (10)
- 内部に励磁コイルを有し外側に向かって翼状部を形成したステータと、前記ステータの内側に設けたロータと、前記ロータと前記ステータとを気密に保持する隔壁と、前記ロータの回転軸に設けた弁機構と、一方の面にはステータが、他方の面には弁機構が配設されるように前記回転軸を貫通すると共に、外周部に前記ステータの翼状部を嵌合した取り付け板と、前記取り付け板と前記隔壁とを気密に保持するシール部材とを備えた遮断弁。
- ステータは、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する4個以上の電磁ヨークとで構成され、少なくとも取り付け板から最も遠くに位置する前記電磁ヨークの外周に翼状部を形成した請求項1記載の遮断弁。
- ステータは、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持し、且つ同形で概ね円盤状の4個以上の内側の電磁ヨークと、概ね円筒またはなべ状で円筒部内側面を前記電磁ヨークの外周に当接させ、且つ前記外周の一部に翼状部が形成された外側の電磁ヨークとで構成された請求項1記載の遮断弁。
- ステータは、励磁コイルと、外周に円筒部を有し外周の一部に翼状部を形成した第1の電磁ヨークと、概ね円盤状で前記第1の電磁ヨークとでひとつの励磁コイルを挟持する第2の電磁ヨークとで構成して2組のセットとし、この2組のセットを前記第2の電磁ヨークの円盤部に対向させ前記第1の電磁ヨークの翼状部を重ねて構成すると共に、前記翼状部を同時に取り付け板に嵌合した請求項1記載の遮断弁。
- ステータは、2個以上の励磁コイルと、2枚一組でひとつの励磁コイルを挟持する4個以上の電磁ヨークと、前記電磁ヨークを一体的に固持する固定手段とで構成され、少なくとも一つの電磁ヨークの外周に翼状部が形成された請求項1記載の遮断弁。
- 全ての電磁ヨークはロータと対向する内周面に櫛歯状の磁極が形成され、固定手段は櫛歯状の磁極の隙間の全てに一体的に充填された合成樹脂である請求項5記載の遮断弁。
- 固定手段が励磁コイルの外周と、前記励磁コイルと対向する電磁ヨークの外周壁内側との隙間の全てに充填された合成樹脂である請求項5記載の遮断弁。
- 隔壁は円筒部とその一端に閉塞した底板が形成されたなべ状の薄板で固定手段と一体的に形成され、前記隔壁の閉塞端を覆う合成樹脂製の保護カバーを有する請求項6記載の遮断弁。
- 電磁ヨークはプレス加工されたプリメッキ鋼板とし、固定手段は前記電磁ヨークの外周部のほとんどの切断面を覆った請求項7記載の遮断弁。
- 取り付け板は中央開口部と同軸の段差部を有し、弾性体製のシール部材が隔壁の円筒部外周と前記段差部内周との間に円周方向に圧縮されて配設され、且つ固定手段と一体的に形成され、前記シール部材が前記段差部から脱落することを防止するバックアップリングとを備えた請求項6記載の遮断弁。
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