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JP2004168769A - テストステロン−5α−レダクターゼ阻害剤 - Google Patents

テストステロン−5α−レダクターゼ阻害剤 Download PDF

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JP2004168769A JP2003371315A JP2003371315A JP2004168769A JP 2004168769 A JP2004168769 A JP 2004168769A JP 2003371315 A JP2003371315 A JP 2003371315A JP 2003371315 A JP2003371315 A JP 2003371315A JP 2004168769 A JP2004168769 A JP 2004168769A
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Hideki Kamiike
英樹 上池
Hiroshi Rokusha
寛 六車
Junko Takagaki
順子 高垣
Yuuji Hinode
裕二 日野出
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Abstract

【課題】 安全で効果の高く、テストステロンを5α-ジヒドロテストステロンに還元させるテストステロン-5α-レダクターゼの活性を阻害し、かつ副作用のないテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤、食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物を提供する。テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤は、男性型脱毛症、アクネ及び前立腺肥大症等の予防又は治療に有効である。
【解決手段】 オオウメガサソウの抽出物を含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤及びそれを配合してなる食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物を提供する。

Description

本発明は、オオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物に関する。
また、本発明は、オオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤に関し、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害作用等の薬理作用を有する該イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する組成物、該テストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を用いた食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物に関する。
さらに、本発明はオオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤の製造方法及び該テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤の使用方法に関する。
男性ホルモンの1種であるテストステロンは、還元酵素であるテストステロン-5α-レダクターゼにより還元され、ジヒドロテストステロンとなる。この生成されたジヒドロテストステロンは蓄積が進むと、毛根を萎縮させ、脱毛を誘発する原因となることが知られている。従って、ジヒドロテストステロンの生成を抑制又は阻害することができれば、脱毛を予防し、治療することができると考えられる。また、ジヒドロテストステロンの生成が高まると皮脂分泌能が亢進し、アクネが発症することから、ジヒドロテストステロンの生成を抑制又は阻害することができれば、アクネを予防し、治療することができると考えられる。さらに、ジヒドロテストステロンの生成が高まると、前立腺肥大症、前立腺癌が発症することも知られており、ジヒドロテストステロンの生成を抑制又は阻害することができれば、前立腺肥大症、前立腺癌の予防や治療をすることができると考えられる。しかしながら、これらの疾患に対する有効な薬剤、特にジヒドロテストステロン生成抑制に基づく有効な薬剤は見いだされておらず、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害作用を有し、安全性が高くかつ副作用の少ない予防剤や治療剤の開発が望まれている。
本発明は、新たなテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤を提供する。さらにはテストステロン-5α-レダクターゼ阻害作用を有し、脱毛症、アクネ、前立腺肥大症、前立腺癌等の予防や治療することができる食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、極めて有効でかつ効果的なテストステロン-5α-レダクターゼの阻害方法の提供が可能となり、イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物、例えば該イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物に属するオオウメガサソウを使用することにより、安全でかつ効率のよいテストステロン-5α-レダクターゼの阻害方法を見い出し、食品分野、化粧品分野、医薬品分野等に極めて有効な本発明を完成するに至った。
本発明は、オオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物を提供する。また、本発明は、該イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物、特にイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物に属するオオウメガサソウが有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤に関し、かつ該阻害効果を用いた方法を提供する。
さらに、本発明はイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物、特に該イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物のオオウメガサソウを含有し、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害作用を示す食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物を提供する。
本発明で使用する出発原料起源としてはいずれのイチヤクソウ科ウメガサソウ属(Chimaphila Pursh)に属する植物でよく、特に限定しない。また出発原料として用いるイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物は1種でも2種以上の混合でもよい。本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物としては、ウメガサソウ、オオウメガサソウ等があげられる。
本発明のオオウメガサソウは、イチヤクソウ科ウメガサソウ属オオウメガサソウ(PIPSISSEWA;Chimaphila umbellata (L.) W.P.C.Barton)であり、イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物で海岸に近い乾燥した林中に自生する多年生の草本である。北アメリカ、ヨーロッパ、シベリア等の温帯に産し、日本では茨城県以北に分布している。本発明のオオウメガサソウは、アメリカにおいては古くからハーブティーやキャンディの香料として使用され、ヒトに対して長年使用されており安全性の高い植物である。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物は、該イチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物の全草又は葉、茎、根、種子等のいずれかを用いることができる。該イチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物をそのまま用いてもよいし、これらを乾燥した後粉砕して粉末状にして用いることもできる。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウの抽出方法は、上記のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物を、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を消失しない条件で抽出すればよい。例えば、抽出溶媒としては、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール、或いはプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等の多価アルコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステル等のエステル類、キシレン、ベンゼン、クロロホルム等が挙げられる。これら溶媒を単独であるいは2種以上の混合溶媒を用いて抽出する。また、抽出残渣から再度抽出する場合には、同一の溶媒に限らず他の溶媒を使用してもよい。本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物のオオウメガサソウを抽出物として用いる場合、オオウメガサソウと溶剤との比率は、特に限定されるものではないが、オオウメガサソウ全草1重量部に対して溶剤1〜1,000重量部、特に抽出操作、抽出効率等から5〜100重量部が好ましい。抽出温度は、室温から常圧下での溶剤沸点の範囲が好ましい。抽出操作法としては一般的な方法が採用可能であり、例えば、浸漬法や向流抽出法等でよく、必要に応じて攪拌を併用してもよい。抽出混合物から固形物を分離し抽出液を得ることができる。前記の工程により得た本発明のオオウメガサソウ抽出物である抽出液、その濃縮物を得ることができる。さらに、必要に応じて、分配あるいは各種クロマトグラフィーによる精製や活性炭等による脱色等の処理を加えてもよい。脱臭操作として、一般的な方法である活性炭による吸着法、水蒸気蒸留法、水溶液の濃縮による脱臭法、二酸化炭素を用いた超臨界流体抽出法、有機溶媒との分配法等が採用できる。また、噴霧乾燥、凍結乾燥等の乾燥工程、常圧、減圧、膜等の濃縮工程、あるいは希釈等を、本発明のオオウメガサソウ抽出物として、その用途に応じて任意に調整することができる。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤は、少なくとも上記のオオウメガサソウを含有すればよく、目的とするテストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を有し、該テストステロン-5α-レダクターゼ活性に起因するジヒドロテストステロンの生成を抑制、又は阻害する作用を有する。例えば、脱毛、アクネ発生等を予防、防止又は低下し、例えば、化粧料組成物として養毛・育毛効果を奏する等の商品価値を向上するものである。本発明の該テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤は、該オオウメガサソウの粉末、抽出液として製剤化することができ、あるいは添加対象とする製品の性状や工程等に合せて、溶液状、ペースト状、粉末状、顆粒状、ブロック状、錠剤状、ゼリー状、飴状等最も効果が期待できる剤型に、必要に応じ加工することができる。また、本発明の該テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤は、前記のオオウメガサソウと他の成分との混合形態であってもよい。そのような成分としては、オオウメガサソウが有する効果を損なわないものであって、かつ食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物等の用途に応じ、加工やその機能等に好ましい効果を有するものを使用することができる。さらに、本発明のテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤である該オオウメガサソウは、目的とする効果、使用方法から添加量、濃度を算出し使用すればよい。
本発明の食品組成物は、本発明のオオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する食品組成物である。さらには、オオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有し、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を奏する食品組成物である。本発明の食品組成物は、各種健康飲食物への利用はもとより、各種の加工食品が挙げられ、そのままの形態でも喫食が可能である食品が好ましい。例えば、液状、固形状、粉末状、ペースト状、抽出エキス食品、乾燥食品等の各種飲食物が挙げられる。その代表例としては、各種飲料類として、野菜飲料、果実飲料、乳飲料、酒類等が、各種菓子類として、クッキー、ビスケット、チョコレート、飴、もち、だんご、キャンデー、チューインガム、ゼリーワッフル、スポンジ菓子、パン等、各種乳製品として、ヨーグルト、チーズ等が、各種冷菓として、アイスクリーム等が、各種畜肉製品として、ハム、ソーセージ等が例示できる。さらに、ソース、ケチャップ、焼肉のタレ、カレールウ、スープの素等の各種調味料、スープ、カレー、めん類、フルーツペースト、フルーツソース、ピーナッツペースト、生ジャム類、漬物類、シリアル、豆腐類、ふりかけ類、ドリンク類等様々な製品、それらの原材料又は加工中間物等として品質改良、呈味改良、嗜好性改善、栄養強化等の目的で有利に利用できるが、これら例示に限定されるものでなく、前記例示により本発明のテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤の取り得る形態が限定されるものではない。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを含有する化粧料組成物は、テストステロン-5α-レダクターゼ活性の亢進に起因する種々の疾患、例えば、男性型脱毛症、アクネ等の予防に有効な化粧料組成物であり、ヘヤートニック、ヘヤークリーム、ヘヤーリキッド、ヘヤーローション、ポマード、ヘヤーシャンプー、ヘヤーリンス、ローション、乳液、クリーム、パック、石鹸その他の化粧料に適用できる。また、前記化粧料の形状は、溶液、ゾルゲル、エマルジョン、軟膏、オイル、ワックス、スプレー(エアゾール)等の各種形状で適用することができる。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを含有する医薬組成物は、テストステロン-5α-レダクターゼ活性の亢進に起因する種々の疾患、例えば、男性型脱毛症、アクネ及び前立腺肥大症等の予防及び治療に有効な医薬組成物が挙げられる。投与方法としては注射、経口投与、座薬等が可能である。例えば、経口投与剤として、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、細粒剤として、また、非経口投与剤としては、軟膏剤、坐剤として用いることができる。また、投与量は、患者の症状、年齢、反応に応じて投与することができ、例えば、成人に対する1回の投与においては、1〜1,000mg、より好ましくは10〜100mgの抽出物を含む、静脈注射剤、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、腸溶剤、トローチ、チュアブル等にして用いることができる。カプセル剤、錠剤を服用することができる。
本発明の医薬部外品組成物は、本発明のオオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する医薬部外品組成物である。さらには、オオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有し、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を奏する医薬部外品組成物である。本発明の医薬部外品組成物は、例えば、口中清涼剤、浴用剤、薬用化粧料、薬用歯磨き等が挙げられる。本発明の医薬部外品組成物の剤型としては、例えば、カプセル状、顆粒状、粉末状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状等が挙げられる。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを含有する食品組成物、化粧料組成物及び医薬部外品組成物、医薬組成物は、食品、化粧料、医薬部外品及び医薬に一般に用いられている成分、例えば、油性成分、ボタンピ、キダチアロエ、センナ等の植物抽出物、界面活性剤、低級アルコール、保湿剤、防腐剤、殺菌剤、色剤、香料、水溶性高分子、緩衝剤等が使用可能であり、その剤型についても必要に応じて、本発明のテストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を損なわない範囲で、適宜配合することにより調整される。さらに一般にテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤として既知である他の植物抽出物等を併用してもよい。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤を含有する食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物及び医薬組成物は、上記本発明のオオウメガサソウを少なくとも含み、該テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤配合量は、その剤型等について必要に応じ、考慮して適宜定めることが好ましい。好ましくは、上記オオウメガサソウを、全量に対して0.001〜50重量%、より好ましくは、0.01〜20重量%程度とすればよい。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を用いた方法は、オオウメガサソウを含有する組成物及び方法であり、例えば、蛋白質や細胞を含む組成物、食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物、医薬組成物等が挙げられ、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を奏する方法であれば、これらに限定されない。本発明の有効成分であるオオウメガサソウが、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害活性を有することにより、テストステロンから5α-ジヒドロテストステロンへの変換を抑制する。従って、ジヒドロテストステロンの生成過剰に基づく種々の疾患、即ち、男性型脱毛症、アクネ及び前立腺肥大症等の予防、治療剤として有効である。
本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウは、テストステロンを5α-ジヒドロテストステロンに還元させるテストステロン-5α-レダクターゼの活性を阻害する。本発明のオオウメガサソウは、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤として有用であり、5α-ジヒドロテストステロンによる種々の疾患、例えば、前立腺肥大、前立腺症、前立腺癌、脱毛症、多毛症(たとえば女性多毛症等)、アンドロゲン性脱毛症(たとえば男性型脱毛症)、アクネ及びざ瘡(たとえば尋常性ざ瘡、丘疹等)等のテストステロン-5α-レダクターゼ介在性疾患に対して有効であり、該疾患予防又は治療に極めて高い効果を奏する。本発明は、安全で副作用のないテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤を提供する
また、本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウは、テストステロン-5α-レダクターゼを極めて著しく阻害する。従って、本発明のオオウメガサソウを含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤は、男性型脱毛症、アクネ及び前立腺肥大症等の予防又は治療に極めて高い効果を奏する。
さらに、本発明のイチヤクソウ科ウメガサソウ属に属する植物、特にオオウメガサソウを用いた組成物は、一般に安全とされている天然物より抽出されたオオメガサソウ抽出物を用いており、生体に対し安全であり、例えば、育毛、養毛剤に用いた場合、発毛促進、脱毛防止、ふけ,頭部の痒み抑制作用等の育毛効果並びに/若しくは養毛効果に非常に優れるものである。よって、かかる観点から、安全性が高く日常的に使用可能なテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤となり得る物質を提供することが可能となる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。
オオウメガサソウ全草100gに、精製水1,000mlを加え、室温で30分間浸漬抽出した後、吸引濾過し、オオウメガサソウの抽出液を得た。これを減圧濃縮乾固し、60℃で12時間以上加熱乾燥したことにより、11.5gのオオウメガサソウ抽出物の粉末を得た。
オオウメガサソウ全草100gに、50%エタノール1,000mlを加え、室温で1時間浸漬抽出した後、吸引濾過し、オオウメガサソウの抽出液を得た。これを減圧濃縮乾固して、60℃で12時間以上加熱乾燥したことにより、12.1gのオオウメガサソウ抽出物の粉末を得た。
〈テストステロン-5α-レダクターゼ阻害活性の測定〉
テストステロン(東京化成社製)4.2mgをプロピレングリコール1mlに溶解し、その20μlにNADPH(オリエンタル酵母社製)を濃度が1mg/mlになるように溶解した5mMトリス塩酸緩衝液(pH7.2)825μlを加えて混合した。さらに試料(実施例2)の50%エタノール溶液(1mg/ml)80μl及びS-9(ラット肝ホモジネート;オリエンタル酵母社製)75μlを混合し、37℃で30分間インキュベートした。その後、塩化メチレン1mlを加えて反応を停止させ、塩化メチレン層を分取して、反応生成物であるジヒドロテストステロン、アンドロスタンジオール等をガスクロマトグラフィーにより定量した。別に対照として、上記の試料の代わりにその溶媒だけを同量添加した場合について同様に処理し分析した。対照の反応率を100%(阻害率0%)とし、試料添加時の阻害率を算出した。なお、今回調整した酵素溶液を用いて反応を行った場合、テストステロンはジヒドロテストステロン、さらにアンドロスタンジオールへと代謝されるため、阻害率は数1の式により計算した。その結果を表1に示した。対照として、テストステロン-5α-レダクターゼに対する阻害活性を持つ事が知られているイチヤクソウ抽出物(以下の作成方法により製造)、セージ抽出物(市販品)、甘草抽出物(市販品)を試験に用いた。
なお、イチヤクソウ科イチヤクソウ属イチヤクソウ(Pyrola japonica klenze ex Alef)に関し、全草100gに、50%エタノール1,000mlを加え、室温で1時間浸漬抽出した後、吸引濾過し、イチヤクソウの抽出液を得た。これを減圧濃縮乾固して、60℃で12時間以上加熱乾燥したことにより、イチヤクソウ抽出物の粉末を得た。
Figure 2004168769
Figure 2004168769
その結果、テストステロン-5α-レダクターゼ阻害活性は、既知の阻害剤であるセージ抽出物、甘草抽出物よりも阻害率が高く、また、イチヤクソウ抽出物よりもオオウメガサソウ抽出物の阻害率が極めて高いため、イチヤクソウ抽出物よりも男性型脱毛症、アクネ及び前立腺肥大症等の予防又は治療に有効であることが判明した。
また、本発明のオオウメガサソウが属するイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物は、イチヤクソウが属するイチヤクソウ科イチヤクソウ属の植物と比較して、テストステロン-5α-レダクターゼを有意に高く阻害する作用を有することが示された。
(化粧水)
Figure 2004168769
製法:精製水にオレイルアルコール、オオウメガサソウ抽出物を室温にて溶解し水相とした。エタノールに香料、グリセリン、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウリン酸エステルを溶解し、先の水相に混合した。
上記化粧水を15歳〜23歳のパネル10名が1ヶ月連続使用したところ、内6名がアクネが減少した。
また、本実施例のオオウメガサソウ抽出物(実施例2)の代わりに、実施例1のオオウメガサソウ抽出物を使用した以外は同一の方法で製造した化粧水について、本実施例とはパネル対象者を変更し、本実施例と同一方法でパネル試験を行った結果、本実施例のパネル試験結果と同様にアクネ抑制などの改善効果を奏する結果を得た
(シャンプー)
Figure 2004168769
製法:精製水を70℃に加熱し、他の成分を加えて均一に溶解したのち、冷却した。
上記シャンプーを男性型脱毛症及び頭部脂漏性皮膚炎の症状を有するパネル6名が1ヶ月連続使用したところ、全てのパネルが抜け毛現象が減少した。
また、本実施例のオオウメガサソウ抽出物(実施例1)の代わりに、実施例2のオオウメガサソウ抽出物を使用した以外は同一の方法で製造したシャンプーついて、本実施例とはパネル対象者を変更し、本実施例と同一方法でパネル試験を行った結果、本実施例のパネル試験結果と同様に抜け毛現象の抑制などの改善効果を奏する結果を得た

Claims (7)

  1. イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有してなる組成物が、食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物又は/及び医薬組成物の中から選ばれてなる組成物。
  2. テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤である請求項1記載のイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する組成物。
  3. テストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤を含有する食品組成物、化粧料組成物、医薬部外品組成物又は/及び医薬組成物の中から選ばれてなる請求項1記載のイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する組成物。
  4. 脱毛症予防効果、脱毛症治療効果、多毛症予防効果、多毛症治療効果、アクネ予防効果、アクネ治療効果、前立腺肥大症予防効果、前立腺肥大症治療効果、前立腺症予防効果、前立腺症治療効果、前立腺癌予防効果、前立腺癌治療効果、ざ瘡予防効果及びざ瘡治療効果からなる群の少なくとも1種の効果を有してなる請求項1記載のイチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有する組成物。
  5. イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物を含有するテストステロン-5α-レダクターゼ阻害剤の製造方法。
  6. イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物のテストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を有する組成物。
  7. イチヤクソウ科ウメガサソウ属の植物のテストステロン-5α-レダクターゼ阻害効果を用いた方法。
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