JP2004167774A - Multi-layer sheet, container and easily openable package - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層シート、容器、易開封性包装体に関する。
【0002】
【背景技術】
従来から、食品等の包装には、シートを熱成形してなり、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器と、前記開口部を塞ぐ蓋材とを備えた包装体が使用されている。この包装体は、食品等を容器に挿入した後、容器のフランジ部に蓋材をヒートシールして密封することで得られる。このような包装体は、被包装物保存の観点からは、ヒートシール強度を高くして密封性を高いものとすることが好ましい。しかし、使用時の開封の観点からは、容易に開封できることが望ましく、この相反する性能を有する包装体が求められている。
【0003】
この要求を満たすために容器のフランジ部のシール層と、蓋材のシール層の樹脂の選択、樹脂の配合等によりシール強度を調整する方法がある。しかし、この方法では、ヒートシール条件、被包装物のフランジ部への付着等の影響により、シール強度が低く又安定しにくくなるという問題があった。
そこで、この問題を解決するために、容器の最内層と、次層との層間剥離強度を5〜15N/15mm程度に制御した容器が提案されている(従来例1)。
この容器は、容器のフランジ部の最内層に環状の切込みを形成し、この切込みの外周側に蓋材をシールしたものである。開封時には、蓋材とともに、蓋材にシールされた容器の最内層の一部が剥離される。
また、多層のフィルム、シートの最内層とこの最内層に隣接する次層(中間層)とを凝集破壊性の樹脂層とし、次層の凝集破壊強度を最内層の凝集破壊強度よりも低くする方法も提案されている(従来例2:特許文献1参照)。この多層フィルム、シートは蓋材、容器、袋として使用することが可能であるが、例えば、この多層フィルム、シートを蓋材とした場合には、最内層を容器のフランジ部に当接させてシールする。そして、この蓋材を引き剥がすと、この蓋材の最内層と次層のうち、容器のフランジ部にヒートシールされた部分が、フランジ部に残り、開封されることとなる。
【0004】
【特許文献1】
特許第2869136号(第1頁〜第6頁、図4)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来例1のように層間剥離により開封する方法では、シート成形時、容器熱成形時の加熱条件等の変化や熱履歴により、剥離強度が変化しやすいという問題がある。
また、従来例2の方法では、最内層を凝集破壊性の層としているので、密封性に限界がある。また、最内層等に使用可能な樹脂が限定されており、樹脂の選択の幅が狭いという問題がある。そのため、例えば、用途に応じて耐薬品性、耐油性、耐熱性を向上させることは困難である。
【0006】
本発明の目的は、高い密封性と、易開封性を兼ね備え、用途に応じた性能を満たすことが可能な易開封性包装体、容器及びこれらを形成可能な多層シートを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は以下の構成を採用して前記目的を達成しようとするものである。
具体的には、本発明の多層シートは、基材層と、この基材層上に形成され、ポリオレフィン系樹脂、及び軟質樹脂またはエラストマを含有する凝集破壊性樹脂層と、この凝集破壊性樹脂層上に形成される非凝集破壊性樹脂層とを備え、前記非凝集破壊性樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂を含有し、厚さが7〜40μmであることを特徴とする。
【0008】
ここで、凝集破壊性樹脂層とは、他の強度あるフィルムにこの層を強固に接着した後、剥離試験を行った場合に、この層が層内で破壊し、剥離強度が25N/15mm以下となるものをいう(JIS K 6854)。
また、凝集破壊性樹脂層の軟質樹脂、エラストマとしては弾性率が200MPa以下、特に150MPa以下であるものが好ましい。
凝集破壊性樹脂層の軟質樹脂としては、例えば、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体があげられる。例えば、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(EEA−MAH)、アイオノマー樹脂などの公知のエチレン−アクリル酸系共重合体、あるいは、エチレン−酢酸ビニル共重合体などを例示できる。
【0009】
また、凝集破壊性樹脂層のエラストマとしては、オレフィン系エラストマ(非晶性のエチレンと、プロピレン、ブテン等のα−オレフィンとの密度900kg/m3以下の共重合体等)、スチレン系エラストマ(スチレン−ブタジエンブロック系共重合体、スチレン−ブタジエン系ランダム共重合体等)、これらの水添物などを例示できる。
また、凝集破壊性樹脂層のポリオレフィン系樹脂としては、特に制限はなく、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等のポリプロピレン系樹脂、高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂を例示できる。本発明では、この凝集破壊性樹脂層は表面層ではないので、耐熱性等を特に考慮する必要はなく、選択の自由度が高い。
【0010】
非凝集破壊性樹脂層を7μm未満として、容器を成形した場合には、容器の内圧強度が低下する虞があり、また、40μmよりも厚くした場合には、易開封性が得られなくなる可能性がある。これに対し、本発明では、非凝集破壊性樹脂層は7μm以上であるため、容器の内圧強度の低下を防止できる。また、非凝集破壊性樹脂層は40μm以下であるため、このシートで容器を形成し、蓋材を溶着した場合、開封時に、非凝集破壊性樹脂層の蓋材に溶着された部分がエッジ切れを起こすこととなる。従って、この溶着された部分及び凝集破壊が生じた凝集破壊性樹脂層を蓋材とともに容易にはがすことができる。
【0011】
凝集破壊性樹脂層上に非凝集破壊性樹脂層が形成されているため、非凝集破壊性樹脂層に使用される樹脂を変更することで、用途に応じた性能を有するシートとすることができる。例えば、耐薬品性、耐油性、耐熱性を有する容器を形成したい場合には、非凝集破壊性樹脂層を耐薬品性、耐油性、耐熱性の樹脂で形成すればよい。
また、このように、非凝集破壊性樹脂層に使用される樹脂を適宜選択するだけで、用途に応じた性能を有するシートとすることができ、凝集破壊性樹脂層に使用される樹脂はシートの用途に制限されることがないので、凝集破壊性樹脂層の樹脂の選択の幅を広げることができる。
【0012】
また、凝集破壊性樹脂層上に非凝集破壊性樹脂層が形成されているので、凝集破壊性樹脂層の軟質樹脂やエラストマの臭いの発生を防止できる。
さらに、前述したように、層間剥離を起こすものの場合は、熱履歴、延伸等の成形、層厚み等により剥離強度が変化し易い。従って、剥離強度を一定に制御することが困難となる場合がある。これに対し、本発明は、凝集破壊性樹脂層内で凝集破壊を起こして剥離を行っているため、剥離強度は一定となる。また、凝集破性壊樹脂層と、基材層との界面が剥離しないようにすることで、剥離強度をより安定化することができる。
【0013】
この際、前記基材層はポリオレフィン系樹脂であり、前記凝集破壊性樹脂層の軟質樹脂は、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体であり、前記非凝集破壊性樹脂層のポリオレフィン系樹脂は、融点が140℃以上のポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。
この多層シートから容器を成形した際に、容器内表面となる非凝集破壊性樹脂層に融点が140℃以上のポリプロピレン系樹脂を使用しているので、耐熱性を向上させることができる。
また、凝集破壊性樹脂層の軟質樹脂としてエチレン−極性ビニル化合物系共重合体を含有するものとしたため、凝集剥離性に優れたものとすることができる。
【0014】
また、前記凝集破壊性樹脂層は、ポリプロピレン系樹脂を50〜95wt%、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体を5〜50wt%含有することが好ましい。
エチレン−極性ビニル化合物系共重合体が5wt%未満の場合には、開封強度が高くなりすぎてしまう。また、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体が50wt%よりも多い場合には、基材層と、凝集破壊性樹脂層との接着強度が低下し、剥離が不安定となるため、スムーズな開封を行うことができない。従って、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体の含有量を5〜50wt%とすることで、容器を成形した際の易開封性と、密封性を満たすことができる。
【0015】
さらに、前記凝集破壊性樹脂層のエチレン−極性ビニル化合物系共重合体は、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体であることが好ましい。
エチレン−極性ビニル化合物系共重合体として、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用することで、特に凝集破壊性に優れたものとすることが可能である。
【0016】
また、前記基材層の前記凝集破壊性樹脂層と反対側に、ガスバリア層を有することが好ましい。
ここで、ガスバリア層としては、例えば、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン等の材料を使用することができる。
ガスバリア層を形成することで、この多層シートを用いて容器等の包装体を形成した場合、包装体内の被包装物の耐酸化性、すなわち保存性を向上させることができる。
【0017】
本発明の容器は、被包装物収納用の開口部周縁にフランジ部が形成された容器であって、以上のような多層シートを熱成形してなり、容器内表面側に前記多層シートの非凝集破壊性樹脂層が配置されることを特徴とし、また、本発明の易開封性包装体は、この容器と、前記容器の開口部を塞ぐ蓋材とを備えた易開封性包装体であって、容器のフランジ部に蓋材をヒートシールしたことを特徴とする。
ここで、易開封性包装体の蓋材は、ガスバリア性を備えたものであることが好ましい。
上述した多層シートを熱成形したこのような容器及びこの容器を備える易開封性包装体は、多層シートと同様の作用効果を奏することができる。すなわち、高い密封性と、易開封性を兼ね備え、用途に応じた性能を満たすことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態の多層シート1が示されている。この多層シート1は、第1の基材層11と、接着層12と、ガスバリア層13と、接着層14と、第2の基材層15と、凝集破壊性樹脂層16と、非凝集破壊性樹脂層17とを備えた7層構造となっている。
【0019】
第1の基材層11及び第2の基材層15は、ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリプロピレン系樹脂を主成分とする。各基材層11,15の厚さは、100〜2000μmであり、特に好ましくは、200〜1000μmである。
接着層12,14としては、例えば、不飽和カルボン酸またはその誘導体変性ポリオレフィン樹脂を使用できる。
ガスバリア層13としては、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン等の材料を使用することが好ましいが、中でもエチレン−ビニルアルコール共重合体を使用することが好ましい。
【0020】
凝集破壊性樹脂層16は、ポリプロピレン系樹脂を50〜95wt%、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体を5〜50wt%含有する。エチレン−極性ビニル化合物系共重合体として、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用することが好ましい。エチレン−アクリル酸系共重合体としては、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体(EMMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体(EEA−MAH)、アイオノマー樹脂などの公知のものが例示できる。
また、ポリプロピレン系樹脂としては、例えばホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン等があげられる。
凝集破壊性樹脂層16の厚さは、5〜300μmであり、特に好ましくは、10〜200μmである。
非凝集破壊性樹脂層17は、融点が140℃以上のポリプロピレン系樹脂を含有する。この際、ポリプロピレン系樹脂は、例えば、ホモポリプロピレンであってもよく、ランダムポリプロピレンであってもよい。この非凝集破壊性樹脂層17の厚さは、7〜40μmであり、特に好ましくは、8〜20μmである。
【0021】
このような多層シート1は、Tダイを用いた多層押出成形法により成形される。すなわち、各層11〜17に対応した押し出し機を5種使用し、各押し出し機から押し出された各層11〜17をTダイに入る直前に設けた特殊ブロックで合流、積層させて成形する。
【0022】
次に、図2を参照して、本発明に係る易開封性包装体2について説明する。
易開封性包装体2は、容器3と、蓋材4とを備えている。
容器3は、円形状の底面31と、この底面31から立ち上げて一体形成されるとともに上部に開口部32を有する円筒状の側面33とを備え、開口部32の周縁には径方向外側に延出されたリング状のフランジ部34が一体形成されている。
【0023】
図3に示すように、この容器3は、多層シート1をその非凝集破壊性樹脂層17が容器内表面側になるように熱成形したものである。この容器3の成形方法としては、多層シート1を、容器外形状に形成されたキャビティ内にプラグで予備伸張し、その後、圧空成形、真空成形により容器とするプラグアシスト成形を用いる方法が挙げられる。
【0024】
蓋材4は、容器3の開口部32を塞ぐものであり、容器3のフランジ部34の外径よりも大きな外径を備えている。蓋材4は、ポリプロピレン系樹脂からなる第1のPP(ポリプロピレン)層41と、接着層42と、ガスバリア層43と、接着層44と、第2のPP層45とを備えている。蓋材4は、第2のPP層45がヒートシール層となり、容器3と接している。
ここで、ガスバリア層43は、多層シート1のガスバリア層13と同様に、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン等の材料を使用することができる。
また、接着層42も多層シート1の接着層12,14と同様の材料を使用することができる。
【0025】
このような易開封性包装体2は、容器3のフランジ部34の上面に蓋材4をヒートシールすることで得られる。
このヒートシールは、カラス口状の凸形の張出部を有する環状のシールリングを用いて行う。ヒートシールの幅は、5mmである。
なお、ヒートシール温度は、170〜230℃、好ましくは180〜210℃である。
この易開封性包装体2を開封するに当たって、蓋材4を引き剥がす力を加えると、凝集破壊性樹脂層16内で凝集破壊が生じる。さらに、非凝集破壊性樹脂層17のうち蓋材4にヒートシールされた部分がエッジ切れを起こし、このヒートシールされた部分と凝集破壊性樹脂層16とが蓋材4とともに剥離される。これにより、易開封性包装体2が開封されることとなる。
【0026】
従って、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
非凝集破壊性樹脂層17を7μm未満とした場合には、容器3の内圧強度が低下する虞があり、また、40μm以上よりも厚くした場合には、易開封性が得られなくなる可能性がある。これに対し、本実施形態では、非凝集破壊性樹脂層17は7μm以上であるため、容器3の内圧強度の低下を防止できる。また、非凝集破壊性樹脂層17は、40μm以下であるため、開封時には、非凝集破壊性樹脂層17の蓋材4に溶着された部分がエッジ切れを起こすこととなる。従って、非凝集破壊性樹脂層17の蓋材4に溶着された部分及び凝集破壊が生じた凝集破壊性樹脂層16を蓋材4とともに容易にはがすことができる。
【0027】
また、このように、非凝集破壊性樹脂層17は、蓋材4にヒートシールされた部分がエッジ切れを起こし、剥離されるため、非凝集破壊性樹脂層17に切り込みを形成する必要がなく、易開封性包装体2の製造に手間を要しない。
【0028】
凝集破壊性樹脂層16上に非凝集破壊性樹脂層17が形成されているため、非凝集破壊性樹脂層17に使用される樹脂を変更することで、用途に応じた性能を有する多層シート1とすることができる。例えば、耐薬品性や耐熱性を有する容器を形成したい場合には、非凝集破壊性樹脂層17を耐薬品性や耐薬品性の樹脂で形成すればよい。本実施形態では、非凝集破壊性樹脂層17に融点が140℃以上のポリプロピレン系樹脂を使用しているので、耐熱性の高い容器3とすることができる。
また、容器3の用途に応じて非凝集破壊性樹脂層17に使用される樹脂を適宜選択すればよく、凝集破壊性樹脂層16に使用される樹脂は容器3の用途に制限されることがないので、選択の幅を広げることができる。
【0029】
また、凝集破壊性樹脂層16上に非凝集破壊性樹脂層17が形成されているので、凝集破壊性樹脂層16のエチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体の臭いの発生を防止できる。
さらに、層間剥離を起こすものの場合は、熱履歴、延伸等の成形、層厚み等により層間剥離強度が変化し易い。従って、剥離強度を一定に制御することが困難となる場合がある。これに対し、本実施形態では、凝集破壊性樹脂層16内で凝集破壊を起こして剥離を行うものであるため、剥離強度を一定とすることができる。また、凝集破壊性樹脂層16と、基材層15との界面が剥離しないようにすることで、剥離強度をより安定化することができる。
【0030】
さらに、凝集破壊性樹脂層16の軟質樹脂としてエチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体を使用したので、凝集剥離性に特に優れたものとすることができる。
【0031】
凝集破壊性樹脂層16のエチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体が5wt%未満の場合には、開封強度が高くなりすぎてしまう。また、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体が50wt%よりも多い場合には、第2の基材層15と、凝集破壊性樹脂層16との接着強度が低下し、剥離が不安定となるため、スムーズな開封を行うことができない。本実施形態では、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体の含有量を5〜50wt%とすることで、易開封性と、密封性を満たすことができる。
【0032】
ガスバリア層13を形成することで、容器3内の充填物の耐酸化性、保存性を向上させることができる。
【0033】
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、多層シート1のガスバリア層13として、エチレン−ビニルアルコール共重合体を使用したが、これに限らず、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン等を使用してもよい。
ただし、エチレン−ビニルアルコール共重合体でガスバリア層13を形成すれば、成形性がよく、かつ、より密封性の高いものとすることができる。
【0034】
さらに、多層シート1は、ガスバリア層13を備えるものとしたが、被包装物が耐酸化性を有するものであれば、ガスバリア層13を有していなくてもよい。このようにすれば、多層シート1を安価なものとすることが可能である。
また、前記実施形態では、多層シート1を用いて容器3を形成したが、これに限らず、例えば、蓋材や袋等を形成してもよい。
【0035】
さらに、凝集破壊性樹脂層16のエチレン−極性ビニル化合物系共重合体は、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体であるとしたが、他のエチレン−極性ビニル化合物系共重合体や、他の軟質樹脂を使用することができる。
また、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体等の軟質樹脂ではなく、エラストマ、例えば、オレフィン系エラストマ(非晶性のエチレンと、プロピレン、ブテン等のα−オレフィンとの密度900kg/m3以下の共重合体等)、スチレン系エラストマ(スチレン−ブタジエンブロック系共重合体、スチレン−ブタジエン系ランダム共重合体等)、これらの水添物等を使用してもよい。
【0036】
凝集破壊性樹脂層16は、ポリプロピレン系樹脂を50〜95wt%、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体を5〜50wt%含有するとしたが、この割合には限られず、多層シート1の用途に応じて適宜選択すればよい。
凝集破壊性樹脂層16は、ポリプロピレン系樹脂を含有するとしたが、他のポリオレフィン系樹脂を含有するものとしてもよい。凝集破壊性樹脂層上には、非凝集破壊性樹脂層が形成されており、凝集破壊性樹脂層は表面層でないため、耐熱性等を特に考慮する必要はなく、使用するポリオレフィン系樹脂を自由に選択することができる。例えば、ポリプロピレン系樹脂に代えてポリエチレン系樹脂を含有するものとしてもよい。
また、非凝集破壊性樹脂層17のポリオレフィン系樹脂は、融点が140℃以上のポリプロピレン系樹脂としたが、耐熱性を必要としない場合には、例えば、ポリエチレン等を採用してもよい。
【0037】
さらに、多層シート1は、Tダイを用いた多層押出成形法により成形されるとしたが、他の成形法により成形してもよい。例えば、ドライラミネート、押し出しラミネートにより成形することが可能である。
また、前記実施形態では、ヒートシールの幅を5mm、ヒートシール温度を170〜230℃としたが、この条件には限られず、開封時に、容器3の非凝集破壊性樹脂層17及び凝集破壊性樹脂層16が蓋材4とともに剥離される条件であればよい。
【0038】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[ 多層シート1 ]
前記実施形態に示した多層シート1を共押し出し成形により成形した。
(1)第1の基材層11
原料樹脂:ポリプロピレン(E−203GK、出光石油化学(株)製)
層の厚み:200μm
【0039】
(2)接着層12
原料樹脂:接着樹脂(アドマーQF−500、三井化学(株)製)
層の厚み:20μm
(3)ガスバリア層13
原料樹脂:エチレン−ビニルアルコール共重合体(エバール、クラレ(株)製J−102B)
層の厚み:50μm
【0040】
(4)接着層14
原料樹脂:接着樹脂(アドマーQF−500、三井化学(株)製)
層の厚み:20μm
(5)第2の基材層15
原料樹脂:ポリプロピレン(E−203GK、出光石油化学(株)製)
層の厚み:350μm
【0041】
【0042】
【0043】
[ 容器3 ]
上記多層シート1を用いて、プラグアシスト圧空熱成形により開口部32の径64mm、底面31の径50mm、フランジ部34の幅8mmの容器3を得た。
【0044】
[ 蓋材4 ]
共押し出し成形により、蓋材4を成形した。
(1)PP層41
原料樹脂:ランダムポリプロピレン
層の厚み:240μm
(2)接着層42
原料樹脂:接着樹脂(アドマーQF−500、三井化学(株)製)
層の厚み:30μm
(3)ガスバリア層43
原料樹脂:エチレン−ビニルアルコール共重合体(エバール、クラレ(株)製J−102B)
層の厚み:40μm
(4)接着層44
原料樹脂:接着樹脂(アドマーQF−500、三井化学(株)製)
層の厚み:30μm
(5)PP層45
原料樹脂:ランダムポリプロピレン
層の厚み:10μm
【0045】
[ 易開封性包装体2 ]
容器3内にゼリーを充填した後、蓋材4を5mm幅の環状シールリングを用いて190℃、15MPa、1.5秒にてヒートシールし、易開封性包装体2を得た。
さらに、この易開封性包装体2に120℃、30分のレトルト処理を施した。
【0046】
[ 評価方法及び結果 ]
易開封性包装体2の剥離強度及び内圧強度を測定した。
剥離強度は、15mm幅で切り出した試験片を用い180°剥離試験(JISK 6854)を行い測定した。
また、内圧強度は易開封性包装体2に空気を注入して測定する方法で測定した。
易開封性包装体2のレトルト処理前の剥離強度は17N/15mm、内圧強度は0.06MPaであった。また、レトルト処理後の剥離強度は15N/15mm、内圧強度は0.06MPaであった。
以上より、十分な内圧強度を保ちつつ、開封強度が低い理想的な易開封性包装体2となっていることが確認できた。
【0047】
次に、本発明の効果を確認するために、次のような比較実験を行った。
(比較例1)
容器の非凝集破壊性樹脂層17を2μmとした点以外は前記実施例と同様である。
(比較例2)
容器の非凝集破壊性樹脂層17を50μmとした点以外は前記実施例と同様である。
[ 評価方法及び結果 ]
実施例と同様の測定方法で、内圧強度及び剥離強度を測定した。
比較例1では、レトルト処理前の剥離強度は、7N/15mm、内圧強度は0.02MPa、レトルト処理後の剥離強度は6N/15mm、内圧強度は0.02MPaであった。
また、比較例2では、レトルト処理前の剥離強度は、51N/15mm、内圧強度は0.12MPa、レトルト処理後の剥離強度は48N/15mm、内圧強度は0.11MPaであった。
このように、比較例1では、内圧強度が低く、また比較例2では、易開封性を得ることができなかった。
【0048】
【発明の効果】
このような本発明によれば、高い密封性と、易開封性を兼ね備え、用途に応じた性能を満たすことが可能な易開封性包装体、容器及びこれらを形成可能な多層シートを提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる多層シートを示す断面図である。
【図2】前記実施形態の易開封性包装体を示す斜視図である。
【図3】前記易開封性包装体の断面図である。
【符号の説明】
1 多層シート
2 易開封性包装体
3 容器
4 蓋材
13 ガスバリア層
15 基材層
16 凝集破壊性樹脂層
17 非凝集破壊性樹脂層
32 開口部
34 フランジ部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a multilayer sheet, a container, and an easily-openable package.
[0002]
[Background Art]
2. Description of the Related Art Conventionally, for packaging foods and the like, a package formed by thermoforming a sheet and having a flange formed on the periphery of an opening for storing an article to be packaged, and a lid member closing the opening. Is used. This package is obtained by inserting a food or the like into a container and then heat-sealing a lid on the flange portion of the container to seal the lid. It is preferable that such a package has high heat-sealing strength and high sealing performance from the viewpoint of preserving the packaged object. However, from the viewpoint of opening at the time of use, it is desirable that the package can be easily opened, and a package having this contradictory performance is demanded.
[0003]
In order to satisfy this requirement, there is a method of adjusting the sealing strength by selecting a resin for the sealing layer of the flange portion of the container and a sealing layer of the lid material, mixing the resin, and the like. However, in this method, there is a problem that the sealing strength is low and it is difficult to stabilize due to the influence of heat sealing conditions, adhesion of the packaged article to the flange portion, and the like.
In order to solve this problem, there has been proposed a container in which the delamination strength between the innermost layer and the next layer of the container is controlled to about 5 to 15 N / 15 mm (conventional example 1).
In this container, an annular cut is formed in the innermost layer of the flange portion of the container, and a lid material is sealed on the outer peripheral side of the cut. At the time of opening, a part of the innermost layer of the container sealed with the lid is peeled off together with the lid.
Further, the innermost layer of the multilayer film or sheet and the next layer (intermediate layer) adjacent to the innermost layer are formed as a cohesive failure resin layer, and the cohesive failure strength of the next layer is made lower than the cohesive failure strength of the innermost layer. A method has also been proposed (conventional example 2: see Patent Document 1). This multilayer film or sheet can be used as a lid material, a container, or a bag.For example, when the multilayer film or sheet is used as a lid material, the innermost layer is brought into contact with the flange portion of the container. Seal. When the lid is peeled off, the portion of the innermost layer and the next layer of the lid which are heat-sealed to the flange of the container remains in the flange and is opened.
[0004]
[Patent Document 1]
Patent No. 2869136 (
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the method of opening by delamination as in Conventional Example 1, there is a problem that the peel strength is liable to change due to changes in heating conditions and the like and heat history during sheet forming and container thermoforming.
Further, in the method of Conventional Example 2, since the innermost layer is a cohesive failure layer, there is a limit in sealing performance. Further, there is a problem that the resin usable for the innermost layer and the like is limited, and the range of choice of the resin is narrow. Therefore, for example, it is difficult to improve chemical resistance, oil resistance, and heat resistance according to the application.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an easily-openable package, a container, which has both high sealing properties and easy-openability, and can satisfy performances according to applications, and a multilayer sheet capable of forming these.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present invention seeks to achieve the above object by employing the following configuration.
Specifically, the multilayer sheet of the present invention comprises a base material layer, a cohesive failure resin layer formed on the base material layer, and containing a polyolefin resin, and a soft resin or an elastomer. A non-cohesive failure resin layer formed on the layer, wherein the non-cohesion failure resin layer contains a polyolefin-based resin and has a thickness of 7 to 40 µm.
[0008]
Here, the cohesive failure resin layer means that, when a peeling test is performed after firmly bonding this layer to another strong film, this layer breaks in the layer, and the peel strength is 25 N / 15 mm or less. (JIS K 6854).
The soft resin and the elastomer of the cohesive failure resin layer preferably have an elastic modulus of 200 MPa or less, particularly 150 MPa or less.
Examples of the soft resin of the cohesive failure resin layer include an ethylene-polar vinyl compound-based copolymer. For example, ethylene-acrylic acid copolymer (EAA), ethylene-methyl acrylate copolymer (EMA), ethylene-methacrylic acid copolymer (EMAA), ethylene-methyl methacrylate copolymer (EMMA), ethylene-ethyl Known ethylene-acrylic acid-based copolymers such as acrylate copolymer (EEA), ethylene-ethyl acrylate-maleic anhydride copolymer (EEA-MAH), and ionomer resin, and ethylene-vinyl acetate copolymer Can be exemplified.
[0009]
As the elastomer of the cohesive failure resin layer, olefin-based elastomer (a copolymer of amorphous ethylene and α-olefin such as propylene and butene having a density of 900 kg / m 3 or less), styrene-based elastomer ( Styrene-butadiene block copolymers, styrene-butadiene random copolymers, etc.), and hydrogenated products thereof.
Further, the polyolefin resin of the cohesive failure resin layer is not particularly limited, and polypropylene resins such as homopolypropylene, random polypropylene, and block polypropylene, high-density polyethylene, high-pressure low-density polyethylene, linear low-density polyethylene, and the like. Can be exemplified. In the present invention, since this cohesive failure resin layer is not a surface layer, there is no need to particularly consider heat resistance and the like, and the degree of freedom in selection is high.
[0010]
When the container is formed with the non-cohesive failure resin layer being less than 7 μm, the internal pressure strength of the container may be reduced, and when the thickness is more than 40 μm, the easy opening property may not be obtained. There is. On the other hand, in the present invention, since the non-cohesive failure resin layer has a thickness of 7 μm or more, a decrease in the internal pressure strength of the container can be prevented. Further, since the non-cohesive failure resin layer is 40 μm or less, when a container is formed from this sheet and the lid material is welded, the edge of the non-cohesive failure resin layer welded to the lid material is cut off at the time of opening. Will be caused. Therefore, the welded portion and the cohesive failure resin layer in which cohesive failure has occurred can be easily removed together with the lid material.
[0011]
Since the non-cohesive failure resin layer is formed on the cohesive failure resin layer, by changing the resin used for the non-cohesion failure resin layer, a sheet having performance according to the intended use can be obtained. . For example, when it is desired to form a container having chemical resistance, oil resistance, and heat resistance, the non-cohesive failure resin layer may be formed of a resin having chemical resistance, oil resistance, and heat resistance.
Further, as described above, by only appropriately selecting the resin used for the non-cohesive failure resin layer, a sheet having performance according to the application can be obtained, and the resin used for the cohesive failure resin layer is a sheet. Therefore, the range of choice of the resin for the cohesive failure resin layer can be widened.
[0012]
Further, since the non-cohesive failure resin layer is formed on the cohesive failure resin layer, generation of odor of the soft resin and the elastomer of the cohesive failure resin layer can be prevented.
Furthermore, as described above, in the case of delamination, the peel strength tends to change due to heat history, molding such as stretching, layer thickness, and the like. Therefore, it may be difficult to control the peel strength to be constant. On the other hand, in the present invention, since the cohesive failure occurs in the cohesive failure resin layer to perform the peeling, the peel strength is constant. In addition, the peel strength can be further stabilized by preventing the interface between the cohesive fracture resin layer and the base material layer from peeling.
[0013]
At this time, the base layer is a polyolefin resin, the soft resin of the cohesive failure resin layer is an ethylene-polar vinyl compound copolymer, and the polyolefin resin of the non-cohesion failure resin layer is It is preferable that the resin is a polypropylene resin having a melting point of 140 ° C. or higher.
When a container is formed from this multilayer sheet, the non-cohesive fracture resin layer serving as the inner surface of the container uses a polypropylene resin having a melting point of 140 ° C. or higher, so that heat resistance can be improved.
Also, since the soft resin of the cohesive failure resin layer contains an ethylene-polar vinyl compound-based copolymer, the coagulability can be excellent.
[0014]
Preferably, the cohesive failure resin layer contains 50 to 95 wt% of a polypropylene resin and 5 to 50 wt% of an ethylene-polar vinyl compound copolymer.
If the content of the ethylene-polar vinyl compound copolymer is less than 5% by weight, the opening strength will be too high. When the content of the ethylene-polar vinyl compound-based copolymer is more than 50% by weight, the adhesive strength between the base material layer and the cohesive failure resin layer is reduced, and the peeling becomes unstable. Can not do. Therefore, by setting the content of the ethylene-polar vinyl compound copolymer to 5 to 50% by weight, it is possible to satisfy the easy opening property and the sealing property when the container is molded.
[0015]
Further, it is preferable that the ethylene-polar vinyl compound-based copolymer of the cohesive failure resin layer is an ethylene-acrylic acid-based copolymer or an ethylene-vinyl acetate copolymer.
By using an ethylene-acrylic acid-based copolymer or an ethylene-vinyl acetate copolymer as the ethylene-polar vinyl compound-based copolymer, it is possible to make the copolymer particularly excellent in cohesive failure.
[0016]
Further, it is preferable that a gas barrier layer is provided on a side of the base layer opposite to the cohesive failure resin layer.
Here, as the gas barrier layer, for example, materials such as polyamide, polyethylene terephthalate, ethylene-vinyl alcohol copolymer, and polyvinylidene chloride can be used.
By forming the gas barrier layer, when a package such as a container is formed using this multilayer sheet, the oxidation resistance, that is, the storage stability of the packaged object in the package can be improved.
[0017]
The container of the present invention is a container in which a flange portion is formed on the periphery of an opening portion for storing an article to be packaged. The cohesive failure resin layer is disposed, and the easily-openable package of the present invention is an easily-openable package provided with the container and a lid member for closing an opening of the container. The lid material is heat-sealed to the flange portion of the container.
Here, it is preferable that the lid of the easily-openable package has gas barrier properties.
Such a container obtained by thermoforming the above-described multilayer sheet and the easily-openable package provided with the container can exhibit the same operation and effect as the multilayer sheet. That is, it has both high sealing properties and easy-opening properties, and can satisfy the performance according to the application.
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a
[0019]
The first
As the
As the
[0020]
The cohesive
Examples of the polypropylene resin include homopolypropylene, random polypropylene, and block polypropylene.
The thickness of the cohesive
The non-cohesive
[0021]
Such a
[0022]
Next, the easily-
The easy-
The container 3 includes a
[0023]
As shown in FIG. 3, the container 3 is obtained by thermoforming the
[0024]
The
Here, like the
Further, the same material as the
[0025]
Such an easy-
This heat sealing is performed using an annular seal ring having a crow mouth-like convex overhang. The width of the heat seal is 5 mm.
The heat sealing temperature is 170 to 230 ° C, preferably 180 to 210 ° C.
When the easy-opening
[0026]
Therefore, according to the present embodiment, the following effects can be obtained.
When the non-cohesive
[0027]
Further, as described above, since the non-cohesive
[0028]
Since the non-cohesive
In addition, the resin used for the non-cohesive
[0029]
Further, since the non-cohesive
Furthermore, in the case of delamination, the delamination strength is liable to change due to heat history, molding such as stretching, layer thickness, and the like. Therefore, it may be difficult to control the peel strength to be constant. On the other hand, in the present embodiment, peeling is performed by causing cohesive failure in the cohesive
[0030]
Furthermore, since an ethylene-acrylic acid-based copolymer or an ethylene-vinyl acetate copolymer is used as the soft resin of the cohesive
[0031]
If the ethylene-acrylic acid-based copolymer or the ethylene-vinyl acetate copolymer in the cohesive
[0032]
By forming the
[0033]
It should be noted that the present invention is not limited to the above-described embodiment, but includes modifications and improvements as long as the object of the present invention can be achieved.
For example, in the above-described embodiment, the ethylene-vinyl alcohol copolymer is used as the
However, if the
[0034]
Furthermore, although the
In addition, in the above-described embodiment, the container 3 is formed using the
[0035]
Furthermore, the ethylene-polar vinyl compound-based copolymer of the cohesive
Further, instead of a soft resin such as an ethylene-polar vinyl compound-based copolymer, an elastomer, for example, an olefin-based elastomer (density of amorphous ethylene and α-olefin such as propylene and butene having a density of 900 kg / m 3 or less) Copolymers), styrene-based elastomers (styrene-butadiene block-based copolymers, styrene-butadiene-based random copolymers, and the like), and hydrogenated products thereof may be used.
[0036]
The cohesive
Although the cohesive
Further, the polyolefin resin of the non-cohesive
[0037]
Further, the
In the above embodiment, the width of the heat seal is 5 mm and the heat seal temperature is 170 to 230 ° C., but the present invention is not limited to this condition. Any conditions may be used as long as the
[0038]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples.
[Multilayer sheet 1]
The
(1) First
Raw material resin: polypropylene (E-203GK, manufactured by Idemitsu Petrochemical Co., Ltd.)
Layer thickness: 200 μm
[0039]
(2)
Raw material resin: Adhesive resin (Admer QF-500, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.)
Layer thickness: 20 μm
(3)
Raw material resin: Ethylene-vinyl alcohol copolymer (Evar, J-102B manufactured by Kuraray Co., Ltd.)
Layer thickness: 50 μm
[0040]
(4)
Raw material resin: Adhesive resin (Admer QF-500, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.)
Layer thickness: 20 μm
(5) Second
Raw material resin: polypropylene (E-203GK, manufactured by Idemitsu Petrochemical Co., Ltd.)
Layer thickness: 350 μm
[0041]
[0042]
[0043]
[Container 3]
Using the
[0044]
[Lid 4]
The
(1)
Raw material resin: thickness of random polypropylene layer: 240 μm
(2) Adhesive layer 42
Raw material resin: Adhesive resin (Admer QF-500, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.)
Layer thickness: 30 μm
(3)
Raw material resin: Ethylene-vinyl alcohol copolymer (Evar, J-102B manufactured by Kuraray Co., Ltd.)
Layer thickness: 40 μm
(4)
Raw material resin: Adhesive resin (Admer QF-500, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.)
Layer thickness: 30 μm
(5)
Raw material resin: thickness of random polypropylene layer: 10 μm
[0045]
[Easy Opening Package 2]
After filling the container 3 with jelly, the
Further, the easy-
[0046]
[Evaluation method and results]
The peel strength and internal pressure strength of the easy-
The peel strength was measured by performing a 180 ° peel test (JISK 6854) using a test piece cut out with a width of 15 mm.
In addition, the internal pressure strength was measured by a method of injecting air into the easily-
The peel strength of the easy-
From the above, it was confirmed that an ideal easily-
[0047]
Next, in order to confirm the effect of the present invention, the following comparative experiment was performed.
(Comparative Example 1)
It is the same as the above embodiment except that the non-cohesive
(Comparative Example 2)
It is the same as the above example except that the non-cohesive
[Evaluation method and results]
The internal pressure strength and the peel strength were measured by the same measuring methods as in the examples.
In Comparative Example 1, the peel strength before the retort treatment was 7 N / 15 mm, the internal pressure strength was 0.02 MPa, the peel strength after the retort treatment was 6 N / 15 mm, and the internal pressure strength was 0.02 MPa.
In Comparative Example 2, the peel strength before the retort treatment was 51 N / 15 mm, the internal pressure strength was 0.12 MPa, the peel strength after the retort treatment was 48 N / 15 mm, and the internal pressure strength was 0.11 MPa.
Thus, in Comparative Example 1, the internal pressure strength was low, and in Comparative Example 2, easy-openability could not be obtained.
[0048]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide an easily-openable package, a container, and a multilayer sheet capable of forming these, which have high sealing properties and easy-opening properties and can satisfy performances according to applications. There is an effect that can be.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing a multilayer sheet according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view showing an easily-openable package of the embodiment.
FIG. 3 is a sectional view of the easy-open package.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (7)
前記非凝集破壊性樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂を含有し、厚さが7〜40μmであることを特徴とする多層シート。A base layer, a cohesive failure resin layer formed on the base layer and containing a polyolefin resin, and a soft resin or an elastomer; and a non-cohesion failure resin layer formed on the cohesion failure resin layer. With
The non-cohesive failure resin layer contains a polyolefin resin and has a thickness of 7 to 40 µm.
前記基材層はポリオレフィン系樹脂であり、
前記凝集破壊性樹脂層の軟質樹脂は、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体であり、
前記非凝集破壊性樹脂層のポリオレフィン系樹脂は、融点が140℃以上のポリプロピレン系樹脂であることを特徴とする多層シート。The multilayer sheet according to claim 1,
The base material layer is a polyolefin-based resin,
The soft resin of the cohesive failure resin layer is an ethylene-polar vinyl compound-based copolymer,
The polyolefin resin of the non-cohesive failure resin layer is a polypropylene resin having a melting point of 140 ° C or higher.
前記凝集破壊性樹脂層は、ポリプロピレン系樹脂を50〜95wt%、エチレン−極性ビニル化合物系共重合体を5〜50wt%含有することを特徴とする多層シート。The multilayer sheet according to claim 2,
The multi-layer sheet, wherein the cohesive failure resin layer contains 50 to 95 wt% of a polypropylene resin and 5 to 50 wt% of an ethylene-polar vinyl compound copolymer.
前記凝集破壊性樹脂層のエチレン−極性ビニル化合物系共重合体は、エチレン−アクリル酸系共重合体または、エチレン−酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする多層シート。The multilayer sheet according to claim 2 or 3,
The multilayer sheet, wherein the ethylene-polar vinyl compound-based copolymer of the cohesive failure resin layer is an ethylene-acrylic acid-based copolymer or an ethylene-vinyl acetate copolymer.
前記基材層の前記凝集破壊性樹脂層と反対側に、ガスバリア層を有することを特徴とする多層シート。The multilayer sheet according to any one of claims 1 to 4,
A multilayer sheet having a gas barrier layer on a side of the base layer opposite to the cohesive failure resin layer.
請求項1から5の何れかに記載の多層シートを熱成形してなり、
容器内表面側に前記多層シートの非凝集破壊性樹脂層が配置されることを特徴とする容器。A container in which a flange portion is formed on the periphery of the opening for storing the packaged object,
A thermoformed multilayer sheet according to any one of claims 1 to 5,
A container, wherein the non-cohesive failure resin layer of the multilayer sheet is disposed on the inner surface side of the container.
前記容器のフランジ部に前記蓋材をヒートシールしたことを特徴とする易開封性包装体。An easy-open package comprising the container according to claim 6 and a lid member closing an opening of the container,
An easy-open package, wherein the lid is heat-sealed to a flange of the container.
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