JP2004158441A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】
充放電サイクル寿命が向上された非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】
正極4と、負極6と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記正極4及び前記負極6のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成され、1cm2あたりの表面積が0.01m2〜0.2m2である活物質含有層とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
充放電サイクル寿命が向上された非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】
正極4と、負極6と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記正極4及び前記負極6のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成され、1cm2あたりの表面積が0.01m2〜0.2m2である活物質含有層とを含むことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、非水電解質二次電池に関するものである。
近年、移動体通信機、ノートブック型パソコン、パームトップ型パソコン、一体型ビデオカメラ、ポータブルCD(MD)プレーヤー、コードレス電話等の電子機器の普及が著しい。このような電子機器は、小形化、軽量化の要請が高いため、特に、その電源として小型で大容量の電池が求められている。
一般的に、これらの電子機器の電源として普及している電池の中でも、非水電解質二次電池が注目されている。この非水電解質二次電池は、正極活物質にリチウム複合酸化物を用い、負極活物質にリチウム金属若しくはその合金や、リチウムイオンをドープ・脱ドープできる炭素質材料を用いた電池であり、小型軽量で単電池電圧が高く、高エネルギー密度を得られることから、優れた電源としての利用が期待されている。
このような非水電解質二次電池においては、非水電解質のイオン伝導性が低いので、大電流を取り出すためには、水系二次電池に比して正極及び負極の面積を大きくとる必要がある。このため、電極群としては、例えば、薄いシート状の正極及び負極をセパレータを介して渦巻状(コイル状)に巻回したものが用いられている。
このような薄いシート状の正極及び負極は、一般的に、導電性基板である金属箔に、正極活物質若しくは負極活物質を含む混合物の層を形成することによって製造されている。そして、通常の非水電解質二次電池は、上記電極群を、電解液の保持及び電気的絶縁、形状の保持等のために容器に収容し、容器内に非水電解液を注入して、電極群を構成する正極、負極及びセパレータに非水電解液を含浸させることによって構成されている。
しかしながら、近年においては更なる小型高容量化が要求されていることから、同一体積の容器内へ従来よりも多い電極活物質を充填せざるを得なくなってきている。すると必然的に容器内の空間が減少することになり、注入する非水電解液の注入量を減らすなどの必要が生じており、充放電サイクル寿命へ悪影響を及ぼしている。
ところで、特許文献1には、電極に金属製針を突き刺したり、あるいは電極合剤または電極材スラリーに予め添加しておいたものを後で取り除くことによって、集電体に形成される電極材全体に孔を形成し、電極の比表面積を4m2/g以上にすることによって、電極のイオン拡散性を高くし、放電容量の電極膜厚依存性を解消することが記載されている。
しかしながら、集電体に形成される電極材全体に孔を形成することにより比表面積を4m2/g以上にすると、活物質間の結着性が低下するため、集電性能が低くなり、長寿命を得られないという問題点がある。
特開平7−122262号公報
本発明は、充放電サイクル寿命が向上された非水電解質二次電池を提供しようとするものである。
本発明に係る非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池であって、
前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成され、1cm2あたりの表面積が0.01m2〜0.2m2である活物質含有層とを含むことを特徴とするものである。
前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成され、1cm2あたりの表面積が0.01m2〜0.2m2である活物質含有層とを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、充放電サイクル寿命が向上された非水電解質二次電池を提供することができる。
本発明に係る非水電解質二次電池は、正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池において、前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成され、1cm2あたりの表面積が0.01m2〜0.2m2である活物質含有層とを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、放電特性及びサイクル特性を向上することが可能となる。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、放電特性及びサイクル特性を向上させるには、電極の活物質含有層表面における活物質粒子間の結着性が重要であることを見出した。特にサイクル特性においては、高容量の電池では空隙が少ない分、活物質含有層表面における活物質粒子の結着状態に大きく影響されることがわかった。高容量化を図るためには、電極密度を高くする必要があり、電極密度を高くすると電極の空隙量が少なくなる。また、電極密度を高くするだけでなく活物質充填量が多い方が望ましいため、液状非水電解質の注入量を減らす必要もある。つまり、高容量化を図ると、含浸性の劣る電極に必要最小限度の量に規制された非水電解質を均一に保持させなければならないことから、十分な充放電サイクル特性を得られなかった。
本願発明で使用する1cm2あたりの表面積は、活物質含有層表面、つまり非水電解質と接する表面の状態を正確に評価することができる。すなわち、電極の1cm2あたりの表面積が0.01m2未満であるものは、電極表面の平滑性が高く、活物質粒子間の結着剤による結着が強くなるため、液状非水電解質の含浸性に劣り、放電容量もしくは充放電サイクル寿命が低下する。一方、電極の1cm2あたりの表面積が0.2m2を超えるものは、電極表面のポアサイズが大きく、活物質粒子間の結着性に劣るため、集電性能が低くて充放電サイクル寿命が低下する。また、電極密度が低下する恐れがある。電極の1cm2あたりの表面積を0.01m2〜0.2m2の範囲内にすることによって、活物質含有層表面に微細なポアを多数存在させることができるため、電極密度が高くて空隙量が少ない場合にも液状非水電解質を活物質含有層に速やかに含浸させることができる。その結果、放電容量と充放電サイクル寿命の双方が向上された非水電解質二次電池を実現することができる。
ところで、電極の比表面積(m2/g)を測定することにより電極の空隙量を評価することが知られている通り、比表面積(m2/g)は、活物質含有層の表面及び内部の微細構造を平均化したものを評価している。また、比表面積(m2/g)は、活物質含有層の表面状態に変化がなくても電極の密度あるいは重量により変わる値である。よって、比表面積(m2/g)を特定化しても、表面に微細なポアが偏在した活物質含有層は得られない。
特に、正極については、正極活物質含有層の1cm2あたりの表面積を0.04m2〜0.12m2の範囲にすることがより好ましい。一方、負極については、負極活物質含有層の1cm2あたりの表面積を0.02m2〜0.18m2の範囲にすることがより好ましい。
また、正極及び負極のうち少なくともいずれか一方の電極の活物質含有層について、1cm2あたりの表面積を0.01m2〜0.2m2にすれば、放電特性とサイクル特性を改善することが可能であるものの、正極の劣化は非水電解質量が少ないほど進行しやすいので、少なくとも正極に適用することによって、十分な効果を得ることができる。さらに十分な効果を得るためには、正極及び負極双方の活物質含有層について、1cm2あたりの表面積を0.01m2〜0.2m2にすることが望ましい。
以下、正極、負極および非水電解質について説明する。
1)正極
正極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成される正極活物質含有層とを含む。正極活物質含有層の1cm2あたりの表面積は、0.01m2〜0.2m2であることが望ましい。
正極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成される正極活物質含有層とを含む。正極活物質含有層の1cm2あたりの表面積は、0.01m2〜0.2m2であることが望ましい。
高容量化を図る観点から、正極の密度は、3g/cm3以上、より好ましくは3.1g/cm3〜3.5g/cm3にすることが望ましい。
正極は、例えば、以下に説明する方法で作製される。まず、正極活物質に結着剤及び必要に応じて導電剤を添加し、これらを適当な溶媒に懸濁させることによりスラリーを調製する。得られたスラリーを集電体の片面もしくは両面に塗布し、乾燥した後、ローラプレスを施し、必要に応じて裁断を行うことにより、正極を得る。
正極活物質含有層の1cm2あたりの表面積は、例えば、結着剤の種類と配合量並びにローラプレスの条件を調節することにより調整することができる。
正極活物質層の厚さは、250μm以下にすることが好ましい。また、正極活物質層の平均気孔径は、10μm以下とするのが望ましい。
正極活物質としては、例えば、リチウム含有遷移金属酸化物を挙げることができる。リチウム含有遷移金属酸化物としては、各種のものが使用可能であるが、特に、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム又はこれらの混合物を用いるのが望ましい。
導電剤としては、例えば、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等が使用可能である。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエーテルサルフォン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンゴム等が使用可能である。
導電性基板としては、アルミニウム箔、ニッケル箔、ステンレス箔などの金属箔等を挙げることができる。
正極活物質含有層の表面には、溝形状の凹部を形成することができる。これにより、非水電解液の浸透速度が高くなるため、初期容量をより向上することができる。特に、溝形状の凹部は、正極の短辺方向と平行に形成するのが好ましい。
2)負極
負極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成される負極活物質含有層とを含む。負極活物質含有層の1cm2あたりの表面積は、0.01m2〜0.2m2であることが望ましい。
負極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成される負極活物質含有層とを含む。負極活物質含有層の1cm2あたりの表面積は、0.01m2〜0.2m2であることが望ましい。
高容量化を図る観点から、負極の密度は1.3g/cm3以上、より好ましくは1.35g/cm3〜1.6g/cm3の範囲にすることが望ましい。
負極は、例えば、以下に説明する方法で作製される。まず、負極活物質に結着剤及び必要に応じて導電剤を添加し、これらを適当な溶媒に懸濁させることによりスラリーを調製する。得られたスラリーを集電体の片面もしくは両面に塗布し、乾燥した後、ローラプレスを施し、必要に応じて裁断を行うことにより、負極を得る。
負極活物質含有層の1cm2あたりの表面積は、例えば、結着剤の種類と配合量並びにローラプレスの条件を調節することにより調整することができる。
負極の厚さは、200μm以下とすることが好ましい。
負極活物質としては、コークス、炭素繊維、黒鉛、メソフェーズピッチ系炭素、熱分解気相炭素物質、樹脂焼成体等の炭素材料、二硫化チタン、二硫化モリブデン、セレン化ニオブ等のカルコゲン化合物、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、リチウム、リチウム合金等の軽金属が挙げられる。特に、2000℃以上の温度で黒鉛化したメソフェーズピッチ系炭素繊維、メソフェーズ球状カーボンが、負極の容量を大きくできるので望ましい。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、スチレン−ブタジエンゴム、カルボキシメチルセルロース等が使用可能である。
導電性基板としては、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔などの金属箔等が使用可能である。
負極活物質含有層の表面には、溝形状の凹部を形成することができる。これにより、非水電解液の浸透速度が高くなるため、初期容量をより向上することができる。特に、溝形状の凹部は、負極の短辺方向と平行に形成することが好ましい。
さらに、正極及び負極において溝状の凹部を形成させる場合には、導電性基板の活物質含有層を形成した面に、溝形状に対応した凸部を表面に設けたロールでプレスすることにより、溝状の凹部を形成することができる。溝の断面形状は、V字形やU字形の断面等、様々な形状が考えられる。また、工具等を用いて活物質を削り取る等の方法も考えられる。この凹部は電極の長さ1mmあたり5本以上で、深さが電極の厚さに対して約3%程度であることが望ましい。
正極と負極の間には、セパレータを配置することができる。
セパレータとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合ポリマー、エチレン−ブテン共重合ポリマー等で作られた微多孔性の膜や、これらの繊維で作られた織布又は不織布、あるいはこれらのうち同一材又は異種材による積層物が使用可能である。特に、微多孔性の膜又はその積層物を用いるのが望ましい。この微多孔性の膜の製造方法は、特に限定されない。セパレータの厚さは100μm以下、平均気孔径は1μmであることが望ましい。
3)非水電解質
非水電解質には、液状のものが好適に使用され、電極に注入する際に液状であれば、その後にゲル状あるいは固体状に変化するものでも使用することができる。非水電解質は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解される電解質(例えば、リチウム塩)とを含むことが望ましい。
非水電解質には、液状のものが好適に使用され、電極に注入する際に液状であれば、その後にゲル状あるいは固体状に変化するものでも使用することができる。非水電解質は、非水溶媒と、この非水溶媒に溶解される電解質(例えば、リチウム塩)とを含むことが望ましい。
非水溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネートや、γ−ブチロラクトンなどの環状エステル、テトラメチルスルフォラン、ジメチルスルフォキシド、N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミドやこれらの誘導体、あるいは上記の非水溶媒のうち2種類以上の混合溶媒が使用可能であり、特に限定されるものではない。さらに、これらの非水溶媒に、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状カーボネートや、アセトニトリル、酢酸エチル、酢酸メチル、トルエン、キシレン等の非水溶媒を混合し、液状非水電解質の粘度を下げることも有効である。
また、電解質としては、LiPF6、LiBF4、LiAsF6、LiClO4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO2)2などのイオン解離性の塩が使用可能である。
非水溶媒中の電解質の濃度は、0.5mol/L以上とすることが望ましい。
非水電解質量は、二次電池の公称容量1Ah当り2.5〜3.3gの範囲(より好ましくは2.6〜2.9g)にすることが望ましい。これにより、活物質充填量を多くすることが可能になるため、二次電池の容量を向上することができる。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<正極の作製>
正極活物質であるコバルト酸リチウム100重量部に対して、導電剤としてアセチレンブラックを5重量部加えてなるコンパウンドに、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)の5%ジメチルホルムアミド溶液(活物質100重量部に対するPVdFは3重量部)を加えて懸濁液とし、これをアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、下記表1に示す条件(600kgf/cm)でローラープレスを施すことにより厚さが200μmで、密度が3.2g/cm3の正極を得た。
<正極の作製>
正極活物質であるコバルト酸リチウム100重量部に対して、導電剤としてアセチレンブラックを5重量部加えてなるコンパウンドに、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)の5%ジメチルホルムアミド溶液(活物質100重量部に対するPVdFは3重量部)を加えて懸濁液とし、これをアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、下記表1に示す条件(600kgf/cm)でローラープレスを施すことにより厚さが200μmで、密度が3.2g/cm3の正極を得た。
<負極の作製>
負極活物質としてメソフェーズピッチ系炭素繊維100重量部にスチレンブタジエンゴムラテックス2.5重量部を加えて懸濁液とし、これを銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、下記表1に示す条件(90kgf/cm)でローラープレスを施すことにより厚さが150μmで、密度が1.4g/cm3の負極を得た。
負極活物質としてメソフェーズピッチ系炭素繊維100重量部にスチレンブタジエンゴムラテックス2.5重量部を加えて懸濁液とし、これを銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、下記表1に示す条件(90kgf/cm)でローラープレスを施すことにより厚さが150μmで、密度が1.4g/cm3の負極を得た。
<表面積の測定>
得られた正極及び負極それぞれについて、活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を、QANTACHROME社のQUANTASOBEを用いてBET1点法により測定した。まず、正極及び負極それぞれを2cm×2cmに切り取った。得られた各試料を3分割してコック付きのガラスセルへ挿入してN2ガス吸着によって測定を行った。その結果を下記表1に示す。
得られた正極及び負極それぞれについて、活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を、QANTACHROME社のQUANTASOBEを用いてBET1点法により測定した。まず、正極及び負極それぞれを2cm×2cmに切り取った。得られた各試料を3分割してコック付きのガラスセルへ挿入してN2ガス吸着によって測定を行った。その結果を下記表1に示す。
<電池組立>
厚さ30μm、平均気孔径0.2μmのポリエチレン製微多孔性膜をセパレータとして用意した。正極と負極の間にセパレータを介装して渦巻き状に捲回することにより電極群を作製した。
厚さ30μm、平均気孔径0.2μmのポリエチレン製微多孔性膜をセパレータとして用意した。正極と負極の間にセパレータを介装して渦巻き状に捲回することにより電極群を作製した。
また、非水電解液(液状非水電解質)として、エチレンカーボネート(EC)とメチルエチルカーボネート(MEC)の混合溶媒(混合体積比1:2)に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1M溶解したものを調製した。
電極群をステンレス製の有底円筒状容器内に収納した後、非水電解液を公称容量1Ah当り2.75gとなるように注入し、図1に示す構造を有する公称容量が2100mAhの円筒形非水電解質二次電池を組み立てた。
すなわち、金属製の円筒形容器1内の底部に、下部絶縁板2が配置されている。この容器1内には、正極4及び負極6をセパレータ5を介して渦巻状に巻回した電極群3が収納されている。電極群3を収納した容器1内には、非水電解液(図示せず)が注入されている。
そして、電極群3の上部には上部絶縁板7が設けられ、容器1の開口部に正極端子9を有する封口板8がはめ込まれることによって、容器1が密閉されている。この正極端子9は、正極タブ10を介して正極4に接続されている。また、負極6は、負極タブ(図示せず)を介して容器1に接続されており、容器1の底部が負極端子としての役割を果たしている。
(実施例2〜4及び比較例1〜2)
正極のプレス条件を下記表1に示すように変更して正極活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を下記表1に示す種々の値に設定すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして円筒形非水電解質二次電池を組み立てた。
正極のプレス条件を下記表1に示すように変更して正極活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を下記表1に示す種々の値に設定すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして円筒形非水電解質二次電池を組み立てた。
(実施例5〜8及び比較例3〜4)
正極のプレス条件を下記表1に示すように変更して正極活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を0.75(m2/cm2)とし、かつ負極のプレス条件を下記表1に示すように変更して負極活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を下記表1に示すように様々な値に設定すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして円筒形非水電解質二次電池を組み立てた。
正極のプレス条件を下記表1に示すように変更して正極活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を0.75(m2/cm2)とし、かつ負極のプレス条件を下記表1に示すように変更して負極活物質含有層の1cm2当りの表面積(m2)を下記表1に示すように様々な値に設定すること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして円筒形非水電解質二次電池を組み立てた。
(実施例9)
実施例3の正極を用い、図2に示すように、導電性基板20の両面に形成された正極活物質含有層21の表面に、溝形状に対応した凸部を表面に設けたロールでプレスすることにより、溝状の凹部22を正極の短辺方向と平行に形成した。この凹部22は、横断面形状がU字型をなすものであった。また、この凹部の数は正極長さ1mmあたり6〜7本とし、凹部の深さは正極厚さに対して3〜4%となるようにした。
実施例3の正極を用い、図2に示すように、導電性基板20の両面に形成された正極活物質含有層21の表面に、溝形状に対応した凸部を表面に設けたロールでプレスすることにより、溝状の凹部22を正極の短辺方向と平行に形成した。この凹部22は、横断面形状がU字型をなすものであった。また、この凹部の数は正極長さ1mmあたり6〜7本とし、凹部の深さは正極厚さに対して3〜4%となるようにした。
また、実施例3の負極を用い、導電性基板の両面に形成された負極活物質含有層の表面に、溝形状に対応した凸部を表面に設けたロールでプレスすることにより、溝状の凹部を負極の短辺方向と平行に形成した。この凹部は、横断面形状がU字型をなすものであった。また、この凹部の数は負極長さ1mmあたり6〜7本とし、凹部の深さは負極厚さに対して3〜4%となるようにした。
凹部形成後の正極活物質含有層と負極活物質含有層それぞれについて、面積1cm2あたりの表面積を前述した実施例1で説明したのと同様な方法で測定し、その結果を下記表1に示す。
以上説明したようにして凹部を形成した正極と負極を用いること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして円筒形非水電解質二次電池を組み立てた。
[電池の評価]
得られた実施例1〜9及び比較例1〜4の二次電池について、25℃の環境下にて0.5Cにて4.2Vまで初期充電を行った後、1Cで2.7Vまで放電した際の放電容量を初期容量として測定を行った。測定結果を表1に示したが、初期容量比とは、実施例3の初期容量を100としたときの比率として表示したものである。
得られた実施例1〜9及び比較例1〜4の二次電池について、25℃の環境下にて0.5Cにて4.2Vまで初期充電を行った後、1Cで2.7Vまで放電した際の放電容量を初期容量として測定を行った。測定結果を表1に示したが、初期容量比とは、実施例3の初期容量を100としたときの比率として表示したものである。
また、初期放電後の電池について、25℃の環境下において、1Cで4.2Vまでの充電と1Cで2.7Vまでの放電サイクル試験を行い、200サイクル時の放電容量の測定を行った。測定結果を表1に示したが、200サイクルの容量維持率は、初期容量を100(%)としたときの比率で示したものである。
表1から明らかなように、正極と負極の活物質含有層1cm2当りの表面積が0.01〜0.2m2である実施例1〜9の二次電池は、比較例1〜4の二次電池に比較して200サイクル時の容量維持率が高いことが理解できる。また、実施例1〜4を比較することによって、実施例2,3のように正極の活物質含有層1cm2当りの表面積を0.04〜0.12m2の範囲内にすると、初期容量と200サイクル時の容量維持率の双方が実施例1,4に比較して高くなることがわかる。一方、実施例5〜8を比較することにより、実施例6〜8のように負極の活物質含有層1cm2当りの表面積を0.02〜0.18m2の範囲内にすると、200サイクル時の容量維持率が実施例5に比較して高くなることがわかる。特に、正極と負極の活物質含有層に溝形状の凹部を形成した実施例9の二次電池は、初期容量と200サイクル時の容量維持率の双方が最も高かった。なお、プレス条件の等しい実施例3と比較すると、実施例9のように活物質含有層の表面に凹部を形成しても1cm2当りの表面積(m2)が大幅には増加しないことがわかる。これは、凹部の形成されている箇所は強く加圧されているため、結着剤の伸びが大きく、活物質含有層の表面の微細なポアが結着剤で埋められてしまい、表面積があまり増加しなかったものと推測される。
また、実施例3の正極と負極それぞれについて、直径100μmの多数の金属製針を突き刺すことにより活物質含有層に多数の孔を開けた。孔開けの済んだ正極と負極それぞれについて、活物質含有層の1cm2あたりの表面積を前述した実施例1で説明したのと同様な方法で測定したところ、0.2m2よりも大きくなり、また、比表面積は4m2/g以上であった。この正極と負極を用いること以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にして円筒形非水電解質二次電池を組み立てたところ、初期容量と200サイクル時の容量維持率の双方が実施例1〜9に比較して劣ったものが得られた。
なお、前述した実施例では、ローラプレスの条件を変更することにより活物質含有層の1cm2当りの表面積を調整する例を説明したが、0.01〜0.2m2/cm2の表面積が得られるプレス値は、上記表1の値に限定されるものではなく、結着剤の種類と結着剤の配合量により変動するものである。
また、本発明は、上記のような実施例に限定されるものではなく、各部材の大きさ、数、形状等は適宜変更可能である。例えば、図1に示すような円筒形の非水電解質二次電池に限らず、長円筒形の電極群や、正極、負極及びセパレータを九十九折り状に折り重ねた電極群、あるい正極、負極及びセパレータを交互に積層した電極群等、様々な形状の非水電解質二次電池に適用することも可能である。また、正極活物質、負極活物質、セパレータ及び非水電解液の組成の組合わせは、上記以外であってもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…容器、2…下部絶縁板、3…電極群、4…正極、5…セパレータ、6…負極、7…上部絶縁板、8…封口板、9…正極端子、10…正極タブ。
Claims (4)
- 正極と、負極と、非水電解質とを備えた非水電解質二次電池であって、
前記正極及び前記負極のうち少なくとも一方の電極は、導電性基板と、前記導電性基板の少なくとも一方の面に形成され、1cm2あたりの表面積が0.01m2〜0.2m2である活物質含有層とを含むことを特徴とする非水電解質二次電池。 - 前記活物質含有層は、表面に溝形状の凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記正極の密度は、3g/cm3以上であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
- 前記負極の密度は、1.3g/cm3以上であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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