JP2004144683A - Temperature sensor, temperature measuring instrument, temperature measurement system, and program - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線タグを応用した温度センサ、温度測定装置、温度測定システム及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、新たな技術分野として無線タグが注目されている。無線タグの主な導入分野としては、履歴管理分野、ID管理分野、盗難防止分野などが想定されている。 履歴管理分野は、人や物の履歴情報を時系列的に管理するもので、小売業の商品管理・物流管理、製造業の容器・パレット管理等に適用されると予想される。ID管理は、ID情報をもとに人・物を識別したり、位置管理等に利用され、航空手荷物、入出室管理等の識別、追跡調査等に適用されると予想される。 盗難防止分野では、自動車キー、商品、美術館等への応用が予想される。
【0003】
無線タグは、従来のバーコードに比べ、複数情報を一括処理できるマルチリード機能を有し、さらにデータ容量が大きいため商品と付帯情報の一体管理が可能となり、精度の高い商品管理が実現できる。こうした点を踏まえて、システムの付加価値が高い、履歴管理分野とID管理分野の発展がしていくものと考えられる。
これらの従来技術に関して以下の文献がある。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−094248
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、無線タグの新たな応用として温度センサ、温度測定装置および温度測定システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の温度センサは、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を有する無線タグとして構成されている。また、本発明の温度測定装置は、前記無線タグに対して電波を送受信することにより、前記共振回路の共振周波数を検知する検知手段と、検知された共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定する特定手段とを有する。
【0007】
この構成によれば、温度測定装置が無線で共振回路の共振周波数を特定し、共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定することにより、温度を測定することができ、無線タグを応用して温度センサとすることができる。
【0008】
ここで、前記共振回路はコイルとコンデンサとからなり、前記コンデンサの電極間には温度変化に応じて誘電率が変化する材料を備える構成としてもよい。
また、前記材料は強誘電体により構成してもよい。例えば、前記材料は、(a)チタン酸バリウム、(b)バリウムとカドミウムと酸化チタンとの化合物、(c)カルシウムとビスマスとタンタルとの化合物のうちの何れかとすることができる。
【0009】
この構成によれば、共振回路がコイルとコンデンサという受動回路からなるので、安価かつ小型にすることができる。さらに、強誘電体材料の種類によって、温度センサの用途あるいは測定温度の範囲に適した種々の周波数対温度特性を容易に実現できる。
【0010】
また、上記の温度測定装置は、さらに前記無線タグが特定温度にあるときユーザ入力された当該特定温度の値に従って、前記テーブルを補正する補正手段を有する構成としてもよい。
【0011】
この構成によれば、温度測定の精度を劣化させることなく、測定温度の信頼性を高めることができる。
ここで、前記温度測定装置は、さらに検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、周期的に特定された温度を履歴としてメモリに記録する記録手段とを備える構成としてもよい。
【0012】
この構成によれば、温度測定装置内のメモリに温度履歴を記録するので、リアルタイムに温度履歴を管理するのに適している。
また、前記温度測定装置は、さらに検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、周期的に特定された温度を無線タグに送信し、無線タグ内のメモリに温度を履歴として記録させる送信手段とを備える構成としてもよい。
【0013】
この構成によれば、温度センサ自身の内部メモリに温度履歴を記録するので、事後的に温度履歴を管理するのに適している。
さらに、本発明の温度測定装置は、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を備えた無線タグに対して特定周波数の電波を送受信する送信手段と、当該送信電波の反射波の受信レベルに応じて前記無線タグの温度を判断する判別手段とを備える構成としてもよい。
【0014】
ここで、前記送信手段は、ユーザ入力された監視温度に対応する共振周波数を前記特定周波数とし、前記判別手段は、前記受信レベルがしきい値よりも小さい場合は、無線タグがほぼ監視温度にあると判断するようにしてよもよい。
【0015】
この構成によれば、周波数を変化させながら電波を送信するのではなく、監視温度に対応する特定周波数の電波を送信してその反射波の受信レベルを判断するので、電波送信から温度判断までの応答時間を速くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における温度測定システム1を保冷箱又は保温箱に適用した場合の全体構成を示す図である。
同図のように、温度測定システム1は温度測定装置10と温度センサ50とから構成され、本体5と蓋6とからなり保冷及び保温作用を有する保冷箱4に対して蓋6の裏側に温度センサ50が貼り付けられている。保冷箱4には、例えば、ビール、ジュースなどの飲料水や野菜、肉、魚などの保冷すべき生鮮食料品、冷凍食品、暖かい弁当、熱々の麺類や焼きたてのピザなどの保温すべき食料品等が収められる。
【0017】
温度センサ50は、アンテナコイルLと、このアンテナコイルLに並列に接続されるコンデンサCとからなる共振回路を備える無線タグであって、温度に依存して共振周波数が変化する構成となっている。
【0018】
温度測定装置10は、温度センサ50に対して温度を測定するための電波を出射し、電波による電磁誘導によって非接触で温度センサ50の共振回路を共振させ、その共振周波数の値によって温度センサ50の温度を測定する。
【0019】
図2は、図1に示される温度センサ50の外観図である。同図のように、温度センサ50は、上記アンテナコイルL及びコンデンサCが形成される基材54と、この基材54の下面及び上面にそれぞれ貼着される一対の被覆部材51,57とを備える。基材54及び被覆部材51,57は、電気絶縁性を有する薄いシート材で、同サイズの四角形に形成される。被覆部材51、57の少なくとも一方は熱伝導性の良い材料により構成され、内部のコンデンサCに対する外部からの熱伝導性を高めることが望ましい。
【0020】
図3は、図1及び図2に示される温度センサ50の分解斜視図である。
図3に示されるように、温度センサ50は、上記の基材54、被覆部材51,57の他、基材54の下面に貼着されるアンテナコイル53(アンテナコイルL)と、一対の電極52,56と、この電極52,56間に介装される誘電体55とをさらに備える。なお、基材54のほぼ中央には四角形状に形成された窓54aが設けられ、基材54の1つの角には、切り欠き54bが形成される。
【0021】
一対の電極52,56は、窓54aとほぼ同サイズに形成され、基材54の下面側及び上面側にそれぞれ配設される。この一対の電極52,56と、誘電体55とで、コンデンサCが構成される。誘電体55は、電極52,56と同様に窓54aとほぼ同サイズ、かつ、ほぼ一定の厚みに形成され、温度に応じて誘電率が変化する特性を有している。誘電体55の材料としては、温度に依存して誘電率が変化する性質をもついわゆるペロブスカイト型化合物などを用いている。例えば、(化1)に示すチタン酸バリウム、(化2)に示すバリウムとカドミウムと酸化チタンとの化合物、(化3)に示すカルシウムとビスマスとタンタルとの化合物、(化4)に示すチタン酸ストロンチウムとニオビウム酸ストロンチウムの化合物など強誘電体材料(又は強誘電体セラミックス)を用いることができる。化学式中のxは混合比率を示す。誘電体55は温度に依存して誘電率が変化することから、コンデンサCの容量も温度に依存して変化することになる。
【0022】
【化1】
【0023】
【化2】
【0024】
【化3】
【0025】
【化4】
【0026】
アンテナコイル53は、1本のストリップ線が複数回巻回されてなる。アンテナコイル53の一方端53aは、電極52と電気的に接続される。アンテナコイル53の他方端は、切り欠き54bと対応する位置に配設される接続端子53bと電気的に接続される。一方、電極56は、切り欠き54bと対応する板に配設される接続端子56bと電気的に接続される。両接続端子53b,56bは、切り欠き54bの位置においてかしめや圧接等によって電気的に接続される。この結果、アンテナコイル53にこのコンデンサCが並列に接続され、両者で共振回路が形成される。この共振回路は、温度に応じてコンデンサCの容量が変化することから、温度に応じて共振周波数も変化する。それゆえ。温度測定装置10から電波を出射して温度センサ50の共振周波数を検知し、その共振周波数に対応する温度を特定する。
【0027】
図4は、(化2)に示した材料で形成された場合の誘電体55について、比誘電率εrの温度特性を示す図である。同図において混合比率x=0.025の場合の比誘電率εrは、例えば温度0度で約9300、30度で約6000、90度で約1200、120度で約900であり、温度に応じて変化することがわかる。
【0028】
図5は、図4の温度特性(混合比率x=0.025)を有するコンデンサCについて、容量の温度特性を示す図である。ただし、コンデンサCの電極52、56が2mm四方の正方形、電極間の距離を0.5mmとしている。同図においてコンデンサCの容量は、例えば温度0度で659pF、30度で602pF、90度で85pF、120度で64pFであり、温度に応じて変化することがわかる。
【0029】
図6は、温度センサ50のアンテナコイルLとコンデンサCとからなる共振回路の共振周波数の温度特性を示す図である。ただし、アンテナコイルLのインダクタンスを0.04μHとしている。同図において共振周波数は、例えば温度0度で31.6MHz、30度で38.6MHz、90度で86.3MHz、120度で99.7MHzであり、温度に応じて変化することがわかる。
【0030】
図7は、図1に示される温度測定装置10の外観構成を示す図である。
温度測定装置10の機体表面には、止め具11と、複数のボタンから構成される操作部21と、操作メニューや測定温度や警告等を表示するためのLCD部22と、警告等を音で知らせるためのスピーカ23と、図示しないホスト等にデータを無線で送受信するためのアンテナ25等が設けられている。
【0031】
なお、操作部21には、例えば、温度測定を指示するための測定ボタン21a、温度を監視し特定温度になれば警告することを指示するための監視ボタン21b、周期的に温度測定して履歴を記録することを指示するための履歴ボタン21c、測定温度の補正をするための補正ボタン21d、監視温度や補正温度などの温度をセットするセットボタン21e、リセットするためのリセットボタン21fなどから構成される。
【0032】
図8は、温度センサ50及び温度測定装置10の電気的構成を示す図である。
温度センサ50は、図3に示した各パーツによって、アンテナコイルLと、温度によって容量が変化するコンデンサCとからなるLC共振回路を有する無線タグである。
【0033】
温度測定装置10は、大きく分けて入出力部20とコントロール部30とアンテナ部40とからなる。
入出力部20は、操作部21と、LCD部22と、測定完了を音で知らせるためのスピーカ23と、測定完了を振動で知らせるためのバイブモータ24と、測定した温度の履歴情報その他のデータやコマンドをホストコンピュータ(図示せず)などに無線で送受信するためのアンテナ25と、ホストコンピュータにデータを送受信するためのレベルコンバータ26とを備える。
【0034】
コントロール部30は、その内部にプログラムを予め格納したROM、操作部21に操作されたボタン種別などのデータを一時的に保持するメモリ、プログラム実行時のワークエリアを提供するメモリ、時刻を計時するタイマ、プログラムを実行するCPU等により1チップで構成されるマイコン部31と、D/A変換部32と、印加電圧に応じた発振周波数の高周波信号を出力する発振器であるVCO(Voltage−Controled Oscillator)33と、アンテナ部40によって受信された電波を復調する復調部34と、A/D変換部35と、温度センサ50の周波数対温度特性を示す温度テーブル36aと、温度の履歴を格納するための履歴テーブル36bなどを記憶する不揮発性メモリ36とを備える。
【0035】
アンテナ部40は、VCO33から出力された信号を増幅する増幅器41と、増幅器41によって増幅された信号を出射する送信用アンテナコイル42と、温度センサ50から電波を受信する受信用アンテナコイル43と、受信用アンテナコイル43によって受信された電気信号を増幅する増幅器44とを備える。
【0036】
図9は、温度テーブル36aの一例を示す図である。同図は、図6に示した周波数対温度特性に基づいて作成され、工場出荷時などに格納され、適宜ユーザにより補正される。同図では便宜上、温度間隔が不揃いであるが、1度あるいはそれ以下の間隔でよい。なお、温度テーブル36aの代わりに、VCO33の入力電圧のデジタル値(つまりD/A変換部32の入力データ)と温度との対応関係を示すテーブルとして構成してもよい。
【0037】
図10は、図8に示したマイコン部31の制御により温度を測定する温度測定装置10における各種の動作を示すフローチャートである。なお、図10においてステップS102、S104、S109、S114は同じサブルーチンである。
【0038】
マイコン部31は、まず、ユーザから操作部21を介して動作モードを指定する操作を受け付け、どの動作モードかを判断する(S101)。動作モードには、(A)その時点の温度を測定する測定モード、(B)周期的に温度を測定して測定温度を履歴として蓄積する履歴モード、(C)指定した温度に達したかどうかを監視する監視モード、(D)測定温度の誤差を補正する補正モードなどがある。
【0039】
(A)測定モードの開始の操作がなされた場合、マイコン部31は、温度センサ50の現在の温度Tcを測定し(S102)、LCD部22に測定した温度Tcを表示する(S103)。
【0040】
現在温度Tcの測定処理は、図11に示すサブルーチンに従ってなされる。同図において、マイコン部31は、D/A変換部32を介してVCO33に与える電圧を徐々に変化させることにより、送信用アンテナコイル42から出射される検知電波の周波数をスイープさせ(S120)、受信用アンテナコイル43によって受信された電波の受信レベルが最低となるときの周波数を特定し(S121、図12(a)参照)、温度テーブル36aから特定された周波数に対応する温度を読み出して現在の温度Tcとする(S122)。ここで、送信周波数のスイープは、例えばマイコン部31から出力するデジタル値を、温度テーブル36aの周波数の範囲で徐々に大きくすることにより、VCO33に入力される電圧を徐々に上げ、VCO33から出力される信号の周波数を徐々に上げることによりなされる。このようにして周波数をスイープすると、受信用アンテナコイル43によって受信された電波の受信レベルは、温度センサ50の共振周波数の少し手前で一定値から急速に低下し(図12(a)参照)、共振周波数で最小となり、この周波数を超えると再び急速に増大し、一定値に戻る。すなわち、ディップが生じる。したがって、ディップ受信時におけるマイコン部31から出力するデジタル値から、共振周波数を簡単に特定し、さらに温度テーブル36aに基づいて現在の温度Tcを特定することができる。
【0041】
さらに、温度測定装置10は、測定モードでは現在の温度Tcをユーザに知らせる。現在温度の測定は非接触でなされるので、ユーザが保冷箱4の蓋6を開けて外気が混入することによる温度上昇(又は低下)を無駄に発生させることなく、保冷箱4内部の現在の温度Tcを知ることができる。例えば、保冷箱4の中身がビールであればおいしく飲むための温度にあるかどうか、ピザであればチーズがとろけそうな状態で美味しく食べる適温にあるかどうかを知ることができる。
【0042】
なお、LCD部22への測定温度の表示と同時にスピーカ23、バイブモータ24により測定完了をユーザに報知してもよい。
また、温度センサ50が図6に示した温度特性を有する場合には、約マイナス30度から約33度の範囲では約7度を境にして、1つの共振周波数に対して2つの温度が特定される。この場合には、温度測定装置10は2つの温度を表示する。ユーザにどちらが正しいか判断を委ねることになる。あるいは、測定対象の温度範囲に対応した温度特性をもつ温度センサ50及び温度測定装置10を使用することが望ましい。
【0043】
(B)履歴モードの開始の操作がなされた場合、マイコン部31は、温度センサ50の現在の温度Tcを測定し(S104)、測定した温度を日時などの付随データとともに不揮発性メモリ36の履歴テーブル36bに記録(追記)し(S105)、さらに一定時間(ここでは3分)経過したか否かを判断する(S106)。経過したと判断した場合にはS104に戻り、同様に上記測定と上記追記を行う。このように履歴モードでは、履歴テーブル36bには、一定時間ごとの測定が付属情報とともに履歴として温度情報が記録される。
【0044】
履歴モードの適用例として、生鮮食料品や冷凍食品の宅配における輸送記録や保管記録の一部として温度履歴を利用することができる。
また、温度センサ50の他に一般的な無線タグと併用すれば、商品管理・物流管理、製造業の容器・パレット管理等と併用して温度履歴による温度管理も行うことができる。
【0045】
また、履歴モードの他の適用例として、温度センサ50を化学実験用の試験管などの器具に貼り付けた場合、その容器で発熱を伴う化学反応の実験を行う際に、温度履歴をとることができ、発熱量や反動速度の算出に役立つ。
【0046】
(C)監視モード開始の操作がなされた場合、マイコン部31は、まず、ユーザによる任意の温度を設定する操作を受け付け、受け付けた温度を監視温度Ttとして内部に保持し(S107)、一定時間(ここでは1分)経過したか否かを判断する(S108)。マイコン部31は、1分経過した場合には、現在の温度Tcを測定し(S109)、測定した温度Tcと保持している監視温度Ttとの差分ΔTを算出し(S110)、差分ΔTの絶対値がしきい値T1よりも小さいか否かを判定する(S111)。ここでしきい値は、予め定められた値であって、例えば0.5度などである。
【0047】
さらに、マイコン部31は差分ΔTの絶対値がしきい値よりも小さい場合には(S111:yes)、現在の温度Tcが監視温度Ttに達したものと判断して、スピーカ23による音や、バイブモータ24による振動、アンテナ25からホストへの無線通信によって等によってその旨を警告する(S112)。また、マイコン部31は差分ΔTの絶対値がしきい値よりも小さくない場合には(S111:no)、現在温度がまだ監視温度に達していない(図12(b)参照)ものと判断してステップS108に戻る。
【0048】
このように、監視モードでは、温度測定装置10はユーザにより任意に設定された監視温度に達した時点でその旨を警告する。
監視モードの適用例として、保冷箱4がビールを収容している場合、ユーザが美味しく飲める適温から外れる温度を監視温度Ttとして設定しておけば、警告後に氷などの保冷剤を保冷箱4に補充することができ、再度適温に保つことができる。
【0049】
また、監視モードの他の適用例として、温度センサ50を日本酒の熱燗用の徳利に貼り付けた場合、監視温度として、日向燗なら30〜35℃、人肌燗なら35〜40℃、ぬる燗なら40〜45℃ 、上燗なら45〜50℃、熱燗なら50〜55℃、飛びっ切り燗なら55℃程度の温度を、ユーザが設定しておけば、日本酒が監視温度に達した時点で警告することになる。監視温度の値はユーザの任意なので、ユーザの嗜好に適した燗をつけることができる。
【0050】
(D)補正モード開始の操作がなされた場合、マイコン部31は、まず、ユーザによる温度センサ50の実際の温度Taを入力する操作を受け付け、受け付けた温度を監視温度Ttとして内部に保持する(S113)。例えば、ユーザは温度センサ50を既知の温度にしておいた上で、その温度を実際の温度Taとして入力する。ここで、既知の温度として、例えば、温度センサ50を氷水に浸けた状態や氷の上においた状態にしておけば、0度補正ができるし、沸騰する湯に浸けられた状態にしておけば、100度補正ができる。
【0051】
次に、マイコン部31は現在の温度Tcを測定し(S114)、測定された温度Tcと実際の温度Taとの差分ΔTを算出し(S115)、その差分ΔTがしきい値T2よりも大きいか否かを判断する。ここで、しきい値T2は誤差として許容可能な値で予め定められた値とする。
【0052】
差分ΔTがしきい値T2以下である場合、つまり測定温度Tcが誤差の許容範囲内にある場合には(S116:no)、マイコン部31は、補正モードを終了する。この場合温度テーブル36aは補正の必要がない。
【0053】
差分ΔTがしきい値T2よりも大きい場合、つまり誤差の許容範囲を超えた場合には(S117)、マイコン部31は、温度テーブル36aを補正する(S118)。ここでの補正は、最も簡単な方法として、温度テーブル36aの各欄における温度値を、ΔTだけ差し引いた値に更新すればよい。
【0054】
このように、補正モードでは、温度センサ50の繰り返し利用、経年変化等により共振周波数が当初よりもずれてしまい、誤差ΔTが許容できなくなったとしても、温度テーブル36aをより正しい値に補正するので、精度を劣化させることなく現在温度を測定することができる。
【0055】
以上の説明してきたように、本実施の形態1における温度測定システム1によれば、温度センサ50を貼り付けた測定対象物の温度を非接触で測定することができる。
【0056】
なお、マイコン部31は、図11に示した監視モード処理(S107〜112)の代わりに、マイコン部31の処理負荷が小さく、より速い周期で監視可能な処理として図13に示す別の監視モードの処理を行うようにしてもよい。図13において、マイコン部31は、監視温度Ttを受け付けた(S130)後、温度テーブル36aを参照して監視温度Ttに対応する周波数を決定し(S131)、一定時間(ここでは1分)経過する毎に、D/A変換部32、VCO33及びアンテナ部40を介して、当該周波数で電波を送信し(S133)、アンテナ部40、復調部34、A/D変換部35を介してその送信時の受信レベルを測定し(S134)、受信レベルがしきい値V1以下であれば(S135:yes)、警告をする(S136)。これは、温度センサ50の温度が監視温度Ttとは異なる温度である場合には受信レベルが比較的大きく(図14の一点鎖線及び破線参照)、温度センサ50が監視温度Ttに達したときに受信レベルが最小になる(図14の実線参照)ことを利用している。しきい値V1は同図の最小の受信レベルよりもいくらか大きい値でよい。
【0057】
このように、図13の監視モード処理では、図11における周波数スイープが不要であり、監視温度Ttに対応する一つの周波数で電波を送信するので、一定時間毎の処理(S133〜S135)時間を大きく短縮することができる。それゆえ、図13の監視モード処理は、測定対象の温度変化が速い場合により適している。
【0058】
また、上記の履歴モードにおいて、履歴をとる開始条件、終了条件を設定するようにしてもよい。例えば、開始条件又は終了条件としては、ユーザが予め設定した時刻の到来、ユーザが予め設定した温度又は温度範囲になったこととしてもよい。
【0059】
さらに、図10のS105において、履歴を追加する条件を設定してもよい。例えば、測定温度Tcがユーザの予め設定した温度範囲内(又は範囲外)である場合のみ履歴に追加記録するようにしてもよい。
【0060】
また、上記履歴モードにおいて監視モードの警告をも行う(複合モードと呼ぶ)ようにしてもよい。その場合、図10のS110〜S112のステップを、S105の直後に追加した構成とすればよい。
【0061】
さらに、温度センサ50は、図15に示すように、被覆部材51の下面にファスナーの一方の面(例えば、ループ材59a)を貼着し、取り付け位置(蓋6の裏側)にファスナーの他方(例えば、フック材59b)を貼着し、簡単に温度センサ50を取着したり取り外したりすることができるように構成してもよい。
また図15のように、熱伝導性の高い材料でできた吸熱板を備える構成とし、周囲温度を反映しやすくしてもよい。
【0062】
(実施の形態2)
実施の形態1の温度センサ50は受動的な素子であったが、本実施の形態では、温度センサ自身が無線タグとして温度履歴を内部に記録する構成について説明する。
図16は、実施の形態2における温度センサ70の外観を示す図である。同図の温度センサ70は、図2に示した温度センサ50と比べて、ICチップ60を追加した無線タグとなっている。
【0063】
図17は、温度センサ70の機能的な構成を示すブロック図である。同図のように温度センサ70は、アンテナコイルLとコンデンサCとICチップ60からなる。アンテナコイルL及びコンデンサCは図3と同様の構成である。ICチップ60は、電力生成部71、クロック再生部72、復調部73、変調部74、マイコン部75、メモリ76を備え、無線により外部から電力供給を受けて、データを送受信するよう構成されている。
【0064】
電力生成部71は、外部の温度測定装置80からアンテナ部(アンテナコイルL及びコンデンサC)を介して電力搬送電波を受信している間、電磁誘導方式、あるいは電磁結合方式によって誘起電力を生成して、ICチップ60内部に直流電源を供給する。そのため、電力生成部71は、内部に誘起電力を整流するダイオードや、整流された誘起電力の電圧を平滑化したり直流電力を蓄電するコンデンサや、一定の値(Vcc)に安定化するレギュレータなどを備える。ここで、電力搬送電波は、図18に示す電力搬送波A、ASK変調波Bなどの高周波信号である。
【0065】
クロック再生部72は、受信された電力搬送波からクロック信号を再生し、マイコン部75に供給する。
復調部73は、アンテナ部を介して受信した高周波信号を復調することによりデータを取り出す。例えば、図18に示すようなASK変調波Bを復調し、その結果をデータCとしてマイコン部75に出力する。
【0066】
変調部74は、マイコン部75から入力されるデータに基づいて高周波信号を変調する。例えば図18に示すデータDをBPSK変調波Eにする。
マイコン部75は、復調部73により復調されたデータCを解釈し、解釈の結果コマンドであれば、それに応じた応答又は処理を実行する。コマンドには、受信データをメモリ76への書き込むことを指示するライトコマンドと、メモリ76のデータを読み出して、変調部74、アンテナ部を介して送信することを指示するリードコマンド等がある。
【0067】
メモリ76は、電力生成部71による電力供給がなくても消えることのない不揮発性メモリである。
図19は、本実施の形態における温度測定装置80の機能的な構成を示すブロック図である。同図の温度測定装置80は、図8に示した温度測定装置10と比較して、コントロール部30の代わりにコントロール部81を備えている点が異なり、温度センサ70との間でコマンド及びデータの送受信をするよう構成されている。以下、同じ構成要素は説明を省略して異なる構成要素を中心に説明する。
【0068】
コントロール部81は、コントロール部30と比べて、新たに変調部82が追加された点と、復調部34の代わりに復調部83を備える点とが異なっている。また、マイコン部31内のROMに格納されているプログラムも異なっている。
【0069】
変調部82は、VCO33からの高周波信号をマイコン部31からのデータCに基づいて変調し、アンテナ部40に出力する。ここでは、変調部82は、図18に示したASK変調を行うものとする。また、変調部82が無変調動作であれば、図18に示した電力搬送波Aが送信されることになる。周波数スイープにおいても同様に無変調である。
【0070】
復調部83は、温度センサ70からアンテナ部40を介して受信された電波を復調する。ここでは、BPSK復調をするものとする。
マイコン部31は、ROMに格納されているプログラムの実行により、実施の形態1の機能に加えて、(1)測定した温度を温度センサ70内部に履歴情報として記録させる処理と、(2)温度センサ70内部に記録された温度履歴を読み出す処理とを行う。
(1)温度センサ70内部に履歴情報を記録する処理
図20は、マイコン部31の制御により、温度センサ70内部に温度履歴を記録させる処理を示すシーケンス図である。
【0071】
同図の処理は、ユーザ操作に従って開始及び終了する。開始の操作を受けて温度測定装置80内のマイコン部31は、まず温度センサ70の現在の温度Tcを測定する(S190)。現在温度Tcの測定は、実施の形態1に示した図11の処理と同様に、マイコン部31が周波数スイープ(S191)を行って、受信レベルが最小の周波数を求め、その周波数に基づいて温度テーブル36aから現在の温度を求める。
【0072】
次に、マイコン部31は温度センサ70に測定した現在温度Tcを温度情報として送信する処理を行う(S192)。具体的には、マイコン部31は、電力搬送波の送信を開始し(S193)、温度センサ70に電源が供給された状態にした後、変調部82及びアンテナ部40を介してライトコマンドを送信し(S194)、続けて温度情報(現在温度Tc及び日時など)を送信し(S195)、所定時間経過後に電力搬送波の送信を停止する(S196)。ここで、所定時間とは、温度センサ70内部のメモリ書き込み動作完了に十分な時間をいう。また、コマンド及びデータ(温度情報)はASK変調されたシリアルデータとして送信され、この送信時のASK変調波も電力搬送波として機能するので、温度センサ70は電源が供給された状態になっている。
【0073】
さらに、温度測定装置80内のマイコン部31は、一定時間(同図では10分)経過したとき(S200)上記の現在温度Tc測定と温度情報送信処理とを行う。これにより、一定時間(10分)間隔の温度情報を温度センサ70に送信する。
【0074】
一方、温度センサ70においてマイコン部75は、電源供給された状態になった後、コマンドを受信し(S197)、解釈した結果ライトコマンドであることから、引き続きデータ受信を行い(S198)、受信した温度情報をメモリ76に履歴として記録(追記)する(S199)。メモリ76への追記は、上記の一定時間間隔をおいて繰り返されるので、メモリ76には履歴として温度情報が蓄積されていくことになる。
(2)温度センサ70内部に記録された温度履歴を読み出す処理
図21は、マイコン部31の制御により、温度センサ70内部に記録された温度履歴を温度測定装置80に送信させる処理を示すシーケンス図である。
【0075】
同図の処理も、ユーザ操作に従って開始及び終了する。開始の操作を受けて、温度測定装置80内のマイコン部31は、温度履歴読み出し処理を行う(S201)。具体的には、マイコン部31は、電力搬送波信号A(図18参照)の送信を開始し(S202)、温度センサ70を電源が供給された状態にした後、変調部82及びアンテナ部40を介してリードコマンドを送信し(S203)、さらに、温度センサ70から送信される温度履歴を受信し(S204)、受信完了後に、電力搬送波信号の送信を停止する(S205)。これにより、温度センサ70内部に蓄積されていた温度履歴が温度測定装置80に転送される。転送された温度履歴は、さらに温度測定装置80から外部のホストコンピュータにアンテナ25を介して無線で送信され、温度測定の対象物の輸送管理などに役立てられる。
【0076】
以上説明してきたように本実施の形態における温度測定システム2によれば、温度センサ70自身の内部メモリに温度履歴を記録しておき、さらに温度測定装置80にその温度履歴を転送することができる。
【0077】
なお、温度センサ70内のメモリ76には温度履歴に加えて、温度測定対象物のID(商品ID)や、入出庫履歴(輸送履歴)を付属情報として記録してもよい。
【0078】
また、温度測定装置80から温度センサ70に対するコマンドは、上記のライトコマンド、リードコマンドに限らず、リセットコマンドやメモリクリアコマンドなどを設けてもよい。
【0079】
さらに、図20、図21における温度測定装置80と温度センサ70との間のコマンド又はデータ送受信に先立って、一方向又は双方向に認証シーケンスを行うように構成してもよい。
【0080】
また、暗号化したデータを送受信する構成としてもよい。こうすれば、温度センサ70が無線タグとして利用される場合に営業秘密に関する事項も安全に記録することができる。
【0081】
さらに、本実施の形態では、温度測定装置80からの周波数スイープにより温度センサ70の温度を測定しているが、温度センサ70自身が周波数スイープにより温度を測定するよう構成してもよい。その場合の構成例として、図7の構成に加えて、ボタン電池や太陽電池などの電源部と、変調部74後段に周波数スイープして電波を送信するための送信アンテナと、メモリ76内部に上記の温度テーブルとを追加し、マイコン部75において図11に示した温度測定処理を行う構成とすればよい。その際、マイコン部75は、受信レベルが最小の周波数をもって共振周波数と特定する代わりに、共振回路における誘導電流が最大になる時点をもって共振周波数を特定するようにしてもよい。あるいは、誘導電流が最大になる時点前記共振回路の共振周波数を検知し、検知された共振周波数に基づいて温度を特定する制御回路を設けてもよい。
【0082】
(実施の形態3)
図22は、本発明の実施の形態3における温度測定テムを複数の保冷箱に適用した場合の全体構成を示す図である。同図の温度測定システムは温度センサ70a〜70cと温度測定装置80とから構成され、温度センサ70a〜70cはそれぞれ保冷箱の内部に貼り付けられている。
【0083】
温度センサ70a〜70cは、それぞれ実施の形態2で説明した温度センサ70と同様であるが、共振周波数の温度特性が互いに異なっている。すなわち、温度センサ70a〜70cは、同じ温度であっても共振周波数が異なるよう構成されている。例えば図23の実線に示すように、温度が同じとき、温度センサ70a〜70cの共振周波数は、それぞれf1、f2、f3となっている。さらに、温度センサ70a〜70cは、利用される温度範囲において、その温度範囲内における共振周波数の範囲が重ならないような温度特性を有している。図24に、温度センサ70a〜70cの共振周波数対温度特性の一例を示す。同図において、温度センサ70a〜70cは、0度〜30度の温度範囲において、共振周波数の範囲が約35〜48MHz、約49〜63MHz、約64〜78MHzになっている。この温度特性の違いは、温度センサ70a〜70cにおけるコンデンサCの面積や電極間距離や誘電体55の特性の違い(つまり容量の違い)や、アンテナコイルLの巻き数や直径の違い(つまりインダクタンスの違い)を持たせることにより容易に実現できる。このような温度特性の違いにより1台の温度測定装置80により温度センサ70a〜70cの何れが共振しているのかを区別可能になる。
【0084】
温度測定装置80は、実施の形態2で説明したものと同様であるが、温度テーブル36aには図24に示すような共振周波数対温度特性を表す温度テーブルが格納され、共振周波数に対応する温度を求めるとともに温度センサの区別も行う。
【0085】
このような構成により、本実施の形態における温度測定システムは、実施の形態1と同様に、温度センサ70a〜70cの個別に測定モード、履歴モード、警告モード、補正モード、複合モードの各動作をするほか、複数履歴モード、複数警告モードをサポートする。温度測定装置80は、複数履歴モードでは同時に複数の温度履歴をとり、複数警告モードでは同時に温度監視を行い、複数複合モードでは複数の温度履歴をとりつつ温度監視を行うことになる。
【0086】
なお、複数履歴モードでは、温度測定装置80内の不揮発性メモリ36に記録するようにしてもよいし、各温度センサ内部のメモリ76に記録してもよい。
また、温度センサ70a〜70cそれぞれにIDを付与しておき、温度測定装置80と各温度センサとの間の通信ではIDにより区別することが望ましい。
【0087】
(実施の形態4)
上記実施の形態1に係る温度センサ50においては、アンテナコイル53が1つの面上に平面的に形成されている。このような構成では、温度測定装置10のアンテナ面と、アンテナコイル53のなすタグ面とが平行になったときに最大の交信距離がえられる。言い換えれば、一定の距離の下では、アンテナ面とタグ面とが平行であるときに最大の電磁誘導が生じ、検出感度において方向依存性がある。このため、タグが傾いていると、電磁誘導が低下し、温度測定に際して共振周波数の特定が困難になる可能性がある。
【0088】
そこで、実施の形態3における温度センサでは、アンテナコイルを立体的に形成することにより、上記の方向依存性の解消を図っている。
図25は、本実施の形態における温度センサ50Aの構成を示す図であり、特に図25(a)は温度センサ50Aの機械的構成の斜視図を、同図(b)は温度センサ50Aの電気的構成の回路図を、それぞれ示している。なお、ここではアンテナコイルの立体的な構成の説明に主眼があるので、図25(a)においては、コンデンサを構成する電極52,56、誘電体55等の図示が省略されている。
【0089】
この温度センサ50Aは、例えば1辺数mm程度と小型に形成された立方体61の隣接する3面にアンテナコイルLx〜Lzをそれぞれ形成し、アンテナコイルLx〜Lzを直列に接続することにより構成されている。この立方体61は、絶縁体材料で形成されている。
【0090】
温度測定装置10のアンテナ面がアンテナコイルLxのなす面と平行である場合、このアンテナコイルLxとの間で電磁誘導が最も生じる。温度測定装置10のアンテナ面がアンテナコイルLyあるいはアンテナコイルLzのなす面と平行である場合、このアンテナコイルLyあるいはアンテナコイルLzとの間で最も電磁誘導が生じる。一方、温度測定装置10のアンテナ面がアンテナコイルLx〜Lzのなす面からそれぞれ傾いている場合、アンテナ面に対するアンテナコイルLx〜Lzの平行成分を合算した分電磁誘導が生じる。すなわち、一定の距離の元では、アンテナ面とタグ面とがいかなる角度をなしても常に、温度測定装置10のアンテナ面があるアンテナコイルと平行であるときとほぼ同じ値の電磁誘導が生じる。このため、実施の形態1の場合に生じる電磁誘導の低下、方向依存性が解消され、共振周波数を確実に検出することができる。また、同図のアンテナコイルは、実施の形態2、3における温度センサ70についても同様に適用できる。
【0091】
なお、上記実施の形態では、立方体の3面だけにアンテナコイルLx〜Lzをそれぞれ形成したが、残りの3面にもアンテナコイル形成してもよい。
また、上記実施の形態3では、平面にそれぞれ形成されたアンテナコイルLx〜Lzを組み合わせることにより、3次元的なアンテナコイルを形成したが、図26(a)に示されるように、凹面に1つのアンテナコイルL1を形成することにより3次元的なアンテナコイルを形成してもよい。また、凸面に1つのアンテナコイルL1を形成することにより3次元的なアンテナコイルを形成してもよいのはいうまでもない。このような簡易なアンテナコイルL1によっても、アンテナコイルLx〜Lzとほぼ同様な効果を得ることができる。
【0092】
さらに、図26(b)に示されるように、球体62の中心を3次元直交座標の原点とするX,Y,Z軸周りの球体表面に、アンテナコイルL2,L3,L4を形成し、アンテナコイルL2〜L4を直列に接続するように構成してもよい。
【0093】
この場合においても、アンテナコイルLx〜Lzの場合と同様に、実施の形態1,2の場合に生じる電磁誘導の低下が解消され、共振周波数を確実に検出することができる。
【0094】
また、上記各実施の形態では温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を、温度に依存して容量が変化するコンデンサCにより実現する例を説明したが、このコンデンサCの代わりに、温度に依存してインダクタンスが変化するコイルLを用いる構成としてもよい。その場合、形状記憶合金を材料として特定温度における巻き線の間隔又は直径と、他の温度におけるそれらとが異なるコイルを利用してもよい。さらに、このコイルと温度に依存して容量が変化するコンデンサCとを組み合わせて共振回路を構成してもよい。この場合、特定温度における共振周波数の変化を急峻にすることができる。
【0095】
なお、各実施の形態の図10、11、13、20、21に示したフローチャート又はシーケンス図は、温度測定装置10、80又は温度センサ70内のマイコンにおいてプログラムとして実現していることは言うまでもない。このプログラムは、CDなどの記録媒体や電気通信回線を通して流通及び配信可能である。
【0096】
【発明の効果】
本発明の温度センサは、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を有する無線タグとして構成されている。
この構成によれば、温度測定装置が無線で共振回路の共振周波数を特定し、共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定することにより、温度を測定することができ、無線タグを応用して温度センサとすることができるという効果がある。
【0097】
ここで、前記共振回路はコイルとコンデンサとからなり、前記コンデンサの電極間には温度変化に応じて誘電率が変化する材料を備える構成としてもよい。
この構成によれば、共振回路がコイルとコンデンサという受動回路からなるので、安価かつ小型にすることができるという効果がある。
【0098】
また、前記材料は強誘電体により構成してもよい。前記材料は、(a)チタン酸バリウム、(b)バリウムとカドミウムと酸化チタンとの化合物、(c)カルシウムとビスマスとタンタルとの化合物のうちの何れかとすることができる。
【0099】
この構成によれば、強誘電体材料の種類によって、温度センサの用途あるいは測定温度の範囲に適した種々の周波数対温度特性を容易に実現できる。
ここで、前記温度センサは、さらにメモリと通信手段とマイコンとを有し、前記マイコンは、通信手段を介して受信した温度情報をメモリに記録する構成としてもよい。
【0100】
また、前記マイコンは前記温度情報を履歴として蓄積する構成としてよい。さらに、前記マイコンは、通信手段を介して受信したコマンドに従って、メモリに記録された温度情報を読み出して通信手段を介して送信する構成としてもよい。
【0101】
この構成によれば、温度センサ内のメモリに測定結果の温度や温度の履歴を記録するので、商品輸送や保管に際して温度管理を行うのに適している。
ここで、前記温度センサは、さらにメモリと通信手段とマイコンとを有し、前記メモリは、前記共振回路における共振周波数対温度特性をテーブルとして記憶し、前記マイコンは、通信手段を介して周波数を変化させながら電波を送受信することにより前記共振回路の共振周波数を特定し、テーブルを参照することにより当該共振周波数に対応する温度を特定する構成としてもよい。また、前記マイコンは、前記特定された温度をメモリに記録するようにしてもよい。また、前記マイコンは、前記共振周波数の特定および温度の特定を周期的に行い、特定された温度をメモリに履歴として記録するようにしてもよい。
【0102】
この構成によれば、外部の温度測定装置などから温度センサの共振周波数を検知する必要がなく、温度センサ自身が単体で温度測定することができる。また、外部からの操作を必要とすることなく、温度センサ自身が単体で温度を測定し、内部のメモリに履歴として保持することができる。
【0103】
また、本発明の温度測定装置は、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を備えた無線タグに対して電波を送受信することにより、前記共振回路の共振周波数を検知する検知手段と、検知された共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定する特定手段とを備える。
【0104】
この構成によれば、無線タグを温度センサとして温度を測定することができ、例えば、無線タグを用いた商品管理・物流管理、製造業の容器・パレット管理等を履歴として管理する場合において、温度をも管理対象とすることができるという効果がある。
【0105】
ここで、前記温度測定装置は、さらに前記無線タグが特定温度にあるときユーザ入力された当該特定温度の値に従って、前記テーブルを補正するようにしてもよい。
【0106】
この構成によれば、温度測定の精度を劣化させることなく、測定温度の信頼性を高めることができる。
ここで、前記温度測定装置は、さらに検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、周期的に特定された温度を履歴としてメモリに記録する記録手段とを備える構成としてもよい。
【0107】
この構成によれば、温度測定装置内のメモリに温度履歴を記録するので、リアルタイムに温度履歴を管理・分析するのに適している。
また、前記温度測定装置は、さらに検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、周期的に特定された温度を無線タグに送信し、無線タグ内のメモリに温度を履歴として記録させる送信手段とを備える構成としてもよい。
【0108】
この構成によれば、温度センサ自身の内部メモリに温度履歴を記録するので、事後的に温度履歴を管理・分析するのに適している。
また、本発明の温度測定装置は、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を備えた無線タグに対して特定周波数の電波を送受信する送信手段と、当該送信電波の反射波の受信レベルに応じて前記無線タグの温度を判断する判別手段とを備える構成としてもよい。
【0109】
ここで、前記送信手段は、ユーザ入力された監視温度に対応する共振周波数を前記特定周波数とし、前記判別手段は、前記受信レベルがしきい値よりも小さい場合は、無線タグがほぼ監視温度にあると判断するようにしてよもよい。
【0110】
この構成によれば、周波数を変化させながら電波を送信するのではなく、監視温度に対応する特定周波数の電波を送信してその反射波の受信レベルを判断するので、電波送信から温度判断までを高速化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における温度測定システムを保冷箱に適用した場合の全体構成を示す図である。
【図2】温度センサの外観図である。
【図3】温度センサの分解斜視図である。
【図4】誘電体55における比誘電率εrの温度特性の一例を示す図である。
【図5】コンデンサCにおける容量の温度特性を示す図である。
【図6】共振回路の共振周波数の温度特性を示す図である。
【図7】温度測定装置の外観構成を示す図である。
【図8】温度センサ及び温度測定装置の電気的構成を示す図である。
【図9】温度テーブルの一例を示す図である。
【図10】マイコン部の制御による温度測定装置における各種の動作を示すフローチャートである。
【図11】現在温度Tcの測定処理を示すフローチャートである。
【図12】(a)スイープされる周波数と受信レベルを示す図である。
(b)現在温度と監視温度における周波数と受信レベルを示す図である。
【図13】別の監視モード処理を示すフローチャートである。
【図14】監視温度に対応する周波数と受信レベルを示す図である。
【図15】下面にファスナーを上面に熱伝導性の高い材料でできた吸熱板を有する温度センサの外観図である。
【図16】実施の形態2における温度センサの外観を示す図である。
【図17】温度センサの機能的な構成を示すブロック図である。
【図18】温度センサと温度測定装置とで送受信される各種信号波形を示す図である。
【図19】温度測定装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図20】マイコン部の制御により、温度センサ内部に温度履歴を記録させる処理を示すシーケンス図である。
【図21】マイコン部の制御により、温度センサ70に記録された温度履歴を温度測定装置に送信させる処理を示すシーケンス図である。
【図22】実施の形態3において温度測定テムを複数の保冷箱に適用した場合の全体構成を示す図である。
【図23】複数の温度センサの受信レベルと共振周波数を示す図である。
【図24】複数の温度センサの共振周波数対温度特性の一例を示す。
【図25】(a)温度センサの機械的構成の斜視図を示す図である。
(b)温度センサの電気的構成の回路図を示すである。
【符号の説明】
10 温度測定装置
11 止め具
20 入出力部
21 操作部
21a 測定ボタン
21b 監視ボタン
21c 履歴ボタン
21d 補正ボタン
21e セットボタン
21f リセットボタン
22 LCD部
23 スピーカ
24 バイブモータ
25 アンテナ
26 レベルコンバータ
30 コントロール部
30 約マイナス
31 マイコン部
32 D/A変換部
33 VCO
34 復調部
35 A/D変換部
36 不揮発性メモリ
36a 温度テーブル
36a 場合温度テーブル
36b 履歴テーブル
40 アンテナ部
41 増幅器
42 送信用アンテナコイル
43 受信用アンテナコイル
44 増幅器
50 温度センサ
51 被覆部材
51,57 被覆部材
52 電極
52,56 電極
53 アンテナコイル
53a 一方端
53b 接続端子
53b,56b 両接続端子
54 基材
54a 窓
55 誘電体
56 電極
56b 接続端子
59a ループ材
59b フック材
60 ICチップ
61 立方体
62 球体
70 温度センサ
70a〜70c 温度センサ
71 電力生成部
72 クロック再生部
73 復調部
74 変調部
75 マイコン部
76 メモリ
80 温度測定装置
81 コントロール部
82 変調部
83 復調部
【図26】(a)3次元アンテナコイルの一例を示す図である。
(b)3次元アンテナコイルの他の例を示す図である。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a temperature sensor, a temperature measurement device, a temperature measurement system, and a program to which a wireless tag is applied.
[0002]
[Prior art]
In recent years, wireless tags have attracted attention as a new technical field. The main fields in which wireless tags are introduced include a history management field, an ID management field, and a theft prevention field. The history management field manages history information of people and goods in chronological order, and is expected to be applied to merchandise management / distribution management in the retail business, container / pallet management in the manufacturing business, and the like. The ID management is used for identifying a person or an object based on the ID information, for location management, and the like, and is expected to be applied to identification of air baggage, entry / exit management, and tracking, and the like. In the theft prevention field, application to car keys, products, museums, and the like is expected.
[0003]
The wireless tag has a multi-read function that can collectively process a plurality of pieces of information as compared with a conventional barcode, and has a large data capacity, so that it is possible to integrally manage a product and accompanying information, thereby realizing highly accurate product management. Based on these points, it is considered that the history management field and the ID management field, which have high added value of the system, will be developed.
The following documents relate to these conventional techniques.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-09-094248
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a temperature sensor, a temperature measuring device, and a temperature measuring system as a new application of the wireless tag.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The temperature sensor of the present invention is configured as a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature. Further, the temperature measuring device of the present invention transmits and receives radio waves to and from the wireless tag, thereby detecting means for detecting a resonance frequency of the resonance circuit, and specifying a temperature of the wireless tag based on the detected resonance frequency. Specific means for performing the operation.
[0007]
According to this configuration, the temperature measurement device wirelessly specifies the resonance frequency of the resonance circuit, and specifies the temperature of the wireless tag based on the resonance frequency, so that the temperature can be measured. It can be a temperature sensor.
[0008]
Here, the resonance circuit may include a coil and a capacitor, and may include a material having a dielectric constant that changes according to a temperature change between electrodes of the capacitor.
Further, the material may be made of a ferroelectric material. For example, the material can be any of (a) barium titanate, (b) a compound of barium, cadmium and titanium oxide, and (c) a compound of calcium, bismuth and tantalum.
[0009]
According to this configuration, since the resonance circuit is formed of a passive circuit including a coil and a capacitor, it is possible to reduce the size and cost. Further, depending on the type of the ferroelectric material, various frequency vs. temperature characteristics suitable for the use of the temperature sensor or the range of the measurement temperature can be easily realized.
[0010]
Further, the above-described temperature measuring device may further include a correction unit that corrects the table according to a value of the specific temperature input by the user when the wireless tag is at a specific temperature.
[0011]
According to this configuration, the reliability of the measured temperature can be increased without deteriorating the accuracy of the temperature measurement.
Here, the temperature measurement device further includes a control unit that controls the temperature to be periodically specified by the detection unit and the specification unit, and a recording unit that records the periodically specified temperature as a history in a memory. It may be.
[0012]
According to this configuration, since the temperature history is recorded in the memory in the temperature measuring device, it is suitable for managing the temperature history in real time.
The temperature measuring device further includes a control unit that controls the temperature to be periodically specified by the detecting unit and the specifying unit, and transmits the periodically specified temperature to the wireless tag, and stores the temperature in a memory in the wireless tag. And a transmission unit for recording as a history.
[0013]
According to this configuration, since the temperature history is recorded in the internal memory of the temperature sensor itself, it is suitable for managing the temperature history ex post facto.
Further, the temperature measuring device of the present invention includes a transmitting means for transmitting / receiving a radio wave of a specific frequency to / from a wireless tag provided with a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature, and a reception level of a reflected wave of the transmitted radio wave. And determining means for determining the temperature of the wireless tag in accordance with
[0014]
Here, the transmitting unit sets the resonance frequency corresponding to the monitoring temperature input by the user as the specific frequency, and the determining unit determines that the wireless tag almost reaches the monitoring temperature when the reception level is smaller than a threshold value. You may judge that there is.
[0015]
According to this configuration, instead of transmitting a radio wave while changing the frequency, a radio wave of a specific frequency corresponding to the monitored temperature is transmitted and the reception level of the reflected wave is determined. Response time can be made faster.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(Embodiment 1)
FIG. 1 is a diagram illustrating an overall configuration when the temperature measurement system 1 according to Embodiment 1 is applied to a cool box or a warm box.
As shown in the figure, the temperature measuring system 1 is composed of a
[0017]
The
[0018]
The
[0019]
FIG. 2 is an external view of the
[0020]
FIG. 3 is an exploded perspective view of the
As shown in FIG. 3, the
[0021]
The pair of
[0022]
Embedded image
[0023]
Embedded image
[0024]
Embedded image
[0025]
Embedded image
[0026]
The
[0027]
FIG. 4 is a diagram showing the temperature characteristics of the relative permittivity εr of the dielectric 55 formed of the material shown in (Chemical Formula 2). In the figure, the relative permittivity εr when the mixing ratio x is 0.025 is, for example, about 9300 at 0 degree, about 6000 at 30 degree, about 1200 at 90 degree, and about 900 at 120 degree. It can be seen that it changes.
[0028]
FIG. 5 is a diagram showing the temperature characteristics of the capacitance of the capacitor C having the temperature characteristics of FIG. 4 (mixing ratio x = 0.025). However, the
[0029]
FIG. 6 is a diagram illustrating a temperature characteristic of a resonance frequency of a resonance circuit including the antenna coil L and the capacitor C of the
[0030]
FIG. 7 is a diagram showing an external configuration of the
On the surface of the body of the
[0031]
The
[0032]
FIG. 8 is a diagram showing an electrical configuration of the
The
[0033]
The
The input /
[0034]
The
[0035]
The
[0036]
FIG. 9 is a diagram illustrating an example of the temperature table 36a. This drawing is created based on the frequency versus temperature characteristics shown in FIG. 6, is stored at the time of factory shipment, and is appropriately corrected by the user. In the figure, the temperature intervals are irregular for convenience, but may be once or less. Note that, instead of the temperature table 36a, a table indicating the correspondence between the digital value of the input voltage of the VCO 33 (that is, the input data of the D / A converter 32) and the temperature may be used.
[0037]
FIG. 10 is a flowchart showing various operations in the
[0038]
First, the
[0039]
(A) When the operation of starting the measurement mode is performed, the
[0040]
The measurement process of the current temperature Tc is performed according to a subroutine shown in FIG. In the figure, the
[0041]
Furthermore, the
[0042]
Note that the user may be notified of the completion of the measurement by the
When the
[0043]
(B) When the operation of starting the history mode is performed, the
[0044]
As an application example of the history mode, a temperature history can be used as a part of a transport record or a storage record in delivery of fresh food or frozen food.
If a general wireless tag is used in addition to the
[0045]
Further, as another application example of the history mode, when the
[0046]
(C) When the operation of starting the monitoring mode is performed, the
[0047]
Further, when the absolute value of the difference ΔT is smaller than the threshold value (S111: yes), the
[0048]
As described above, in the monitoring mode, when the temperature reaches the monitoring temperature arbitrarily set by the user, the
As an application example of the monitoring mode, in a case where the cool box 4 contains beer, if a temperature deviating from an appropriate temperature at which the user can drink deliciously is set as the monitor temperature Tt, a cool agent such as ice is stored in the cool box 4 after a warning. It can be replenished and kept at the proper temperature again.
[0049]
Further, as another application example of the monitoring mode, when the
[0050]
(D) When the operation of starting the correction mode is performed, the
[0051]
Next, the
[0052]
When the difference ΔT is equal to or smaller than the threshold value T2, that is, when the measured temperature Tc is within the allowable range of the error (S116: no), the
[0053]
When the difference ΔT is larger than the threshold value T2, that is, when the difference ΔT exceeds the allowable range of the error (S117), the
[0054]
As described above, in the correction mode, the temperature table 36a is corrected to a more correct value even if the resonance frequency is deviated from the initial value due to repeated use of the
[0055]
As described above, according to the temperature measurement system 1 in the first embodiment, the temperature of the measurement target to which the
[0056]
The
[0057]
As described above, in the monitoring mode process of FIG. 13, the frequency sweep in FIG. 11 is unnecessary, and the radio wave is transmitted at one frequency corresponding to the monitoring temperature Tt, so that the process (S133 to S135) every fixed time is not performed. It can be greatly reduced. Therefore, the monitoring mode processing of FIG. 13 is more suitable when the temperature change of the measurement target is fast.
[0058]
In the history mode, a start condition and an end condition for taking a history may be set. For example, the start condition or the end condition may be that the time set by the user has come, and that the temperature or the temperature range has been set by the user.
[0059]
Further, in S105 of FIG. 10, a condition for adding a history may be set. For example, additional recording may be performed in the history only when the measured temperature Tc is within (or out of) the temperature range set by the user in advance.
[0060]
In the history mode, a warning in the monitoring mode may be issued (called a composite mode). In that case, the configuration may be such that steps S110 to S112 in FIG. 10 are added immediately after S105.
[0061]
Further, as shown in FIG. 15, the
Further, as shown in FIG. 15, a configuration may be adopted in which a heat absorbing plate made of a material having high thermal conductivity is provided so that the ambient temperature can be easily reflected.
[0062]
(Embodiment 2)
Although the
FIG. 16 is a diagram illustrating an appearance of a
[0063]
FIG. 17 is a block diagram illustrating a functional configuration of the
[0064]
The
[0065]
The
The
[0066]
The
The
[0067]
The
FIG. 19 is a block diagram showing a functional configuration of
[0068]
The control unit 81 is different from the
[0069]
The
[0070]
The
By executing the program stored in the ROM, the
(1) Processing for Recording History Information
FIG. 20 is a sequence diagram showing a process of recording a temperature history inside the
[0071]
The process in FIG. 14 starts and ends according to a user operation. In response to the start operation, the
[0072]
Next, the
[0073]
Further, the
[0074]
On the other hand, in the
(2) Processing for reading temperature history recorded inside
FIG. 21 is a sequence diagram showing a process of transmitting the temperature history recorded inside the
[0075]
The process in FIG. 11 also starts and ends according to a user operation. In response to the start operation, the
[0076]
As described above, according to the
[0077]
In addition, in addition to the temperature history, the ID (product ID) of the temperature measurement target and the entry / exit history (transportation history) may be recorded as additional information in the
[0078]
Further, the command from the
[0079]
Further, prior to the transmission or reception of a command or data between the
[0080]
Further, a configuration may be adopted in which encrypted data is transmitted and received. In this way, when the
[0081]
Further, in the present embodiment, the temperature of
[0082]
(Embodiment 3)
FIG. 22 is a diagram illustrating an overall configuration when the temperature measurement item according to Embodiment 3 of the present invention is applied to a plurality of cool boxes. The temperature measurement system shown in FIG. 1 includes temperature sensors 70a to 70c and a
[0083]
The temperature sensors 70a to 70c are the same as the
[0084]
The
[0085]
With such a configuration, the temperature measurement system according to the present embodiment controls the individual operations of the temperature sensors 70a to 70c in the measurement mode, the history mode, the warning mode, the correction mode, and the composite mode, similarly to the first embodiment. In addition, it supports multiple history mode and multiple warning mode. The
[0086]
In the multiple history mode, the data may be recorded in the
Further, it is preferable that an ID is assigned to each of the temperature sensors 70a to 70c, and that the communication between the
[0087]
(Embodiment 4)
In
[0088]
Therefore, in the temperature sensor according to the third embodiment, the above-described direction dependency is eliminated by forming the antenna coil three-dimensionally.
FIG. 25 is a diagram showing a configuration of a
[0089]
The
[0090]
When the antenna surface of the
[0091]
In the above embodiment, the antenna coils Lx to Lz are formed only on the three surfaces of the cube, however, antenna coils may be formed on the remaining three surfaces.
In the third embodiment, the three-dimensional antenna coil is formed by combining the antenna coils Lx to Lz formed on the plane, respectively. However, as shown in FIG. A three-dimensional antenna coil may be formed by forming one antenna coil L1. It goes without saying that a three-dimensional antenna coil may be formed by forming one antenna coil L1 on the convex surface. Even with such a simple antenna coil L1, substantially the same effects as those of the antenna coils Lx to Lz can be obtained.
[0092]
Further, as shown in FIG. 26B, antenna coils L2, L3, and L4 are formed on the surface of the sphere around the X, Y, and Z axes having the center of the
[0093]
Also in this case, similarly to the case of the antenna coils Lx to Lz, the decrease in the electromagnetic induction that occurs in the first and second embodiments is eliminated, and the resonance frequency can be reliably detected.
[0094]
In each of the above embodiments, an example has been described in which the resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature is realized by the capacitor C whose capacitance changes depending on temperature. May be configured to use a coil L whose inductance changes depending on the current. In such a case, the shape memory alloy may be used as the material, and a coil having a different spacing or diameter between the windings at a specific temperature and those at other temperatures may be used. Further, a resonance circuit may be configured by combining this coil with a capacitor C whose capacitance changes depending on temperature. In this case, the change of the resonance frequency at a specific temperature can be made steep.
[0095]
Needless to say, the flowcharts or sequence diagrams shown in FIGS. 10, 11, 13, 20, and 21 of each embodiment are implemented as programs in the microcomputer in the
[0096]
【The invention's effect】
The temperature sensor of the present invention is configured as a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature.
According to this configuration, the temperature measurement device wirelessly specifies the resonance frequency of the resonance circuit, and specifies the temperature of the wireless tag based on the resonance frequency, so that the temperature can be measured. There is an effect that a temperature sensor can be used.
[0097]
Here, the resonance circuit may include a coil and a capacitor, and may include a material having a dielectric constant that changes according to a temperature change between electrodes of the capacitor.
According to this configuration, since the resonance circuit is formed of a passive circuit including a coil and a capacitor, there is an effect that the cost can be reduced and the size can be reduced.
[0098]
Further, the material may be made of a ferroelectric material. The material can be any of (a) barium titanate, (b) a compound of barium, cadmium, and titanium oxide, and (c) a compound of calcium, bismuth, and tantalum.
[0099]
According to this configuration, various frequency-temperature characteristics suitable for the use of the temperature sensor or the range of the measurement temperature can be easily realized depending on the type of the ferroelectric material.
Here, the temperature sensor may further include a memory, a communication unit, and a microcomputer, and the microcomputer may record the temperature information received via the communication unit in the memory.
[0100]
Further, the microcomputer may be configured to accumulate the temperature information as a history. Further, the microcomputer may be configured to read out the temperature information recorded in the memory in accordance with the command received via the communication unit and transmit the temperature information via the communication unit.
[0101]
According to this configuration, since the temperature of the measurement result and the history of the temperature are recorded in the memory in the temperature sensor, it is suitable for performing the temperature management during the transportation and storage of the product.
Here, the temperature sensor further includes a memory, a communication unit, and a microcomputer, wherein the memory stores a resonance frequency versus temperature characteristic in the resonance circuit as a table, and the microcomputer controls the frequency via the communication unit. A configuration may be adopted in which the resonance frequency of the resonance circuit is specified by transmitting and receiving radio waves while changing the temperature, and the temperature corresponding to the resonance frequency is specified by referring to the table. Further, the microcomputer may record the specified temperature in a memory. The microcomputer may periodically specify the resonance frequency and the temperature, and record the specified temperature as a history in a memory.
[0102]
According to this configuration, there is no need to detect the resonance frequency of the temperature sensor from an external temperature measuring device or the like, and the temperature sensor itself can measure the temperature alone. In addition, the temperature sensor itself can measure the temperature by itself and can store it as a history in an internal memory without requiring an external operation.
[0103]
Further, the temperature measuring device of the present invention is a detecting unit that detects a resonance frequency of the resonance circuit by transmitting and receiving radio waves to and from a wireless tag including a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature, Specifying means for specifying the temperature of the wireless tag based on the detected resonance frequency.
[0104]
According to this configuration, it is possible to measure the temperature using the wireless tag as a temperature sensor.For example, when managing the product management / distribution management using the wireless tag, the container / pallet management in the manufacturing industry, etc. as a history, the temperature can be measured. Is also an object to be managed.
[0105]
Here, the temperature measurement device may further correct the table according to a value of the specific temperature input by the user when the wireless tag is at a specific temperature.
[0106]
According to this configuration, the reliability of the measured temperature can be increased without deteriorating the accuracy of the temperature measurement.
Here, the temperature measurement device further includes a control unit that controls the temperature to be periodically specified by the detection unit and the specification unit, and a recording unit that records the periodically specified temperature as a history in a memory. It may be.
[0107]
According to this configuration, since the temperature history is recorded in the memory in the temperature measurement device, it is suitable for managing and analyzing the temperature history in real time.
The temperature measuring device further includes a control unit that controls the temperature to be periodically specified by the detecting unit and the specifying unit, and transmits the periodically specified temperature to the wireless tag, and stores the temperature in a memory in the wireless tag. And a transmission unit for recording as a history.
[0108]
According to this configuration, since the temperature history is recorded in the internal memory of the temperature sensor itself, it is suitable for managing and analyzing the temperature history ex post facto.
Further, the temperature measuring device of the present invention includes a transmitting unit that transmits and receives a radio wave of a specific frequency to and from a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on the temperature, and a reception level of a reflected wave of the transmitted radio wave. And determining means for determining the temperature of the wireless tag in accordance with
[0109]
Here, the transmitting unit sets the resonance frequency corresponding to the monitoring temperature input by the user as the specific frequency, and the determining unit determines that the wireless tag almost reaches the monitoring temperature when the reception level is smaller than a threshold value. You may judge that there is.
[0110]
According to this configuration, instead of transmitting the radio wave while changing the frequency, the radio wave of the specific frequency corresponding to the monitored temperature is transmitted and the reception level of the reflected wave is determined. Speed can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an entire configuration when a temperature measurement system according to a first embodiment is applied to a cool box.
FIG. 2 is an external view of a temperature sensor.
FIG. 3 is an exploded perspective view of the temperature sensor.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a temperature characteristic of a relative dielectric constant εr in a dielectric 55.
FIG. 5 is a diagram showing temperature characteristics of capacitance of a capacitor C;
FIG. 6 is a diagram illustrating a temperature characteristic of a resonance frequency of a resonance circuit.
FIG. 7 is a diagram showing an external configuration of a temperature measuring device.
FIG. 8 is a diagram showing an electrical configuration of a temperature sensor and a temperature measuring device.
FIG. 9 is a diagram showing an example of a temperature table.
FIG. 10 is a flowchart showing various operations in the temperature measurement device under the control of the microcomputer unit.
FIG. 11 is a flowchart showing a process for measuring a current temperature Tc.
FIG. 12A is a diagram showing a frequency to be swept and a reception level.
(B) is a diagram showing the frequency and the reception level at the current temperature and the monitored temperature.
FIG. 13 is a flowchart showing another monitoring mode process.
FIG. 14 is a diagram showing a frequency and a reception level corresponding to a monitored temperature.
FIG. 15 is an external view of a temperature sensor having a fastener on the lower surface and a heat absorbing plate on the upper surface made of a material having high thermal conductivity.
FIG. 16 is a diagram illustrating an appearance of a temperature sensor according to the second embodiment.
FIG. 17 is a block diagram showing a functional configuration of a temperature sensor.
FIG. 18 is a diagram showing waveforms of various signals transmitted and received between the temperature sensor and the temperature measuring device.
FIG. 19 is a block diagram showing a functional configuration of a temperature measuring device.
FIG. 20 is a sequence diagram illustrating a process of recording a temperature history inside a temperature sensor under the control of a microcomputer unit.
FIG. 21 is a sequence diagram illustrating a process of transmitting a temperature history recorded on a temperature sensor to a temperature measurement device under the control of a microcomputer unit.
FIG. 22 is a diagram illustrating an overall configuration when a temperature measurement item is applied to a plurality of cool boxes in the third embodiment.
FIG. 23 is a diagram showing reception levels and resonance frequencies of a plurality of temperature sensors.
FIG. 24 shows an example of a resonance frequency versus temperature characteristic of a plurality of temperature sensors.
FIG. 25 (a) is a diagram illustrating a perspective view of a mechanical configuration of a temperature sensor.
FIG. 3B is a circuit diagram of an electrical configuration of the temperature sensor.
[Explanation of symbols]
10 Temperature measurement device
11 Stopper
20 Input / output unit
21 Operation unit
21a Measurement button
21b Monitoring button
21c History button
21d Correction button
21e Set button
21f Reset button
22 LCD unit
23 Speaker
24 vibe motor
25 Antenna
26 Level Converter
30 Control section
30 about minus
31 Microcomputer section
32 D / A converter
33 VCO
34 Demodulation unit
35 A / D converter
36 Non-volatile memory
36a Temperature table
36a case temperature table
36b history table
40 Antenna part
41 Amplifier
42 transmitting antenna coil
43 Receiving antenna coil
44 Amplifier
50 temperature sensor
51 Covering member
51,57 covering member
52 electrodes
52,56 electrodes
53 antenna coil
53a one end
53b connection terminal
53b, 56b connection terminal
54 substrate
54a window
55 dielectric
56 electrodes
56b connection terminal
59a Loop material
59b hook material
60 IC chip
61 cube
62 sphere
70 Temperature sensor
70a-70c temperature sensor
71 Power generation unit
72 Clock recovery unit
73 Demodulator
74 Modulation section
75 Microcomputer section
76 memory
80 Temperature measurement device
81 Control section
82 Modulation section
83 Demodulation unit
FIG. 26A is a diagram illustrating an example of a three-dimensional antenna coil.
(B) It is a figure showing other examples of a three-dimensional antenna coil.
Claims (40)
温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を有する無線タグとして構成されたことを特徴とする温度センサ。A temperature sensor for detecting a temperature,
A temperature sensor configured as a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature.
前記コンデンサの電極間には温度変化に応じて誘電率が変化する材料を備えることを特徴とする請求項1記載の温度センサ。The resonance circuit includes a coil and a capacitor,
2. The temperature sensor according to claim 1, wherein a material whose permittivity changes in accordance with a temperature change is provided between the electrodes of the capacitor.
前記マイコンは、前記共振回路の共振周波数に基づいて測定された温度をメモリに記録することを特徴とする請求項2記載の温度センサ。The temperature sensor further has a memory and a microcomputer,
3. The temperature sensor according to claim 2, wherein the microcomputer records a temperature measured based on a resonance frequency of the resonance circuit in a memory.
前記マイコンは、通信手段を介して受信した温度情報をメモリに記録する
ことを特徴とする請求項5記載の温度センサ。The temperature sensor further has communication means,
6. The temperature sensor according to claim 5, wherein the microcomputer records the temperature information received via the communication unit in a memory.
ことを特徴とする請求項6記載の温度センサ。7. The temperature sensor according to claim 6, wherein the microcomputer stores the temperature information as a history.
ことを特徴とする請求項6記載の温度センサ。7. The temperature sensor according to claim 6, wherein the microcomputer reads out the temperature information recorded in the memory in accordance with the command received through the communication unit, and transmits the temperature information through the communication unit.
前記マイコンは、前記共振回路の共振周波数を検知し、検知された共振周波数に基づいて温度を特定し、
前記マイコンは、制御回路に特定された温度をメモリに記録する
ことを特徴とする請求項2記載の温度センサ。The temperature sensor further has a memory and a microcomputer,
The microcomputer detects a resonance frequency of the resonance circuit, specifies a temperature based on the detected resonance frequency,
3. The temperature sensor according to claim 2, wherein the microcomputer records the temperature specified by the control circuit in a memory.
前記メモリは、前記共振回路における共振周波数対温度特性をテーブルとして記憶し、
前記マイコンは、通信手段を介して周波数を変化させながら電波を送受信することにより前記共振回路の共振周波数を特定し、テーブルを参照することにより当該共振周波数に対応する温度を特定する
ことを特徴とする請求項2記載の温度センサ。The temperature sensor further includes a memory, a communication unit, and a microcomputer,
The memory stores a resonance frequency versus temperature characteristic in the resonance circuit as a table,
The microcomputer specifies a resonance frequency of the resonance circuit by transmitting and receiving a radio wave while changing a frequency via a communication unit, and specifies a temperature corresponding to the resonance frequency by referring to a table. The temperature sensor according to claim 2, wherein
ことを特徴とする請求項10記載の温度センサ。The temperature sensor according to claim 10, wherein the microcomputer periodically specifies the resonance frequency and the temperature, and records the specified temperature as a history in a memory.
ことを特徴とする請求項12記載の温度センサ。13. The temperature sensor according to claim 12, wherein the microcomputer reads a temperature history recorded in a memory according to a command received through a communication unit and transmits the temperature history through a communication unit.
ことを特徴とする請求項2、6又は13記載の温度センサ。The temperature sensor according to claim 2, 6 or 13, wherein the temperature sensor is a flat body.
ことを特徴とする請求項2、6又は13項記載の温度センサ。14. The temperature sensor according to claim 2, wherein the antenna coil is formed three-dimensionally.
検知された共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定する特定手段と
を備えることを特徴とする温度測定装置。Detecting means for detecting the resonance frequency of the resonance circuit by transmitting and receiving radio waves to and from a wireless tag including a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature,
A specifying unit for specifying the temperature of the wireless tag based on the detected resonance frequency.
周波数を変えながら電波を送信する送信手段と、
無線タグからの反射波のレベルを測定する測定手段と、
測定されたレベルが最小となる周波数を共振周波数と判定する判定手段と
を有することを特徴とする請求項20記載の温度測定装置。The detection means,
Transmitting means for transmitting radio waves while changing the frequency,
Measuring means for measuring the level of the reflected wave from the wireless tag;
21. The temperature measurement device according to claim 20, further comprising: a determination unit configured to determine a frequency at which the measured level is minimum as a resonance frequency.
前記共振回路における共振周波数対温度特性をテーブルとして記憶するメモリ手段と、
検知された共振周波数に対応する温度を前記テーブルに基づいて特定する特定手段と
を備えることを特徴とする請求項21記載の温度測定装置。The specifying means includes:
Memory means for storing a resonance frequency versus temperature characteristic in the resonance circuit as a table,
22. The temperature measuring device according to claim 21, further comprising a specifying unit configured to specify a temperature corresponding to the detected resonance frequency based on the table.
表示、振動、音、無線通信の何れか又はこれらの二以上の組み合わせにより、特定された温度を出力する出力手段を備える
ことを特徴とする請求項22記載の温度測定装置。The temperature measurement device according to claim 22, wherein the temperature measurement device further includes an output unit that outputs the specified temperature by any one of display, vibration, sound, and wireless communication, or a combination of two or more thereof. apparatus.
前記無線タグが特定温度にあるときユーザ入力された当該特定温度の値に従って、前記テーブルを補正する補正手段を有する
ことを特徴とする請求項22記載の温度測定装置。23. The temperature measurement device according to claim 22, wherein the temperature measurement device further includes a correction unit that corrects the table according to a value of the specific temperature input by the user when the wireless tag is at a specific temperature.
検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、
周期的に特定された温度を履歴としてメモリに記録する記録手段と
を備えることを特徴とする請求項20記載の温度測定装置。The temperature measuring device further includes control means for controlling the temperature to be periodically specified by the detection means and the specification means,
21. The temperature measuring device according to claim 20, further comprising: a recording unit that records a periodically specified temperature as a history in a memory.
検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、
周期的に特定された温度を無線タグに送信し、無線タグ内のメモリに温度を履歴として記録させる送信手段と
を備えることを特徴とする請求項20記載の温度測定装置。The temperature measuring device further includes control means for controlling the temperature to be periodically specified by the detection means and the specification means,
21. The temperature measuring device according to claim 20, further comprising a transmission unit that periodically transmits the specified temperature to the wireless tag and records the temperature as a history in a memory in the wireless tag.
前記温度測定装置は、さらに、コマンドに従って無線タグから送信される温度履歴を受信する受信手段を備える
ことを特徴とする請求項26記載の温度測定装置。The transmitting means transmits a command instructing the wireless tag to transmit a temperature history,
27. The temperature measuring device according to claim 26, wherein the temperature measuring device further includes a receiving unit that receives a temperature history transmitted from the wireless tag according to a command.
ユーザによる監視温度の設定を受け付ける受付手段と、
検知手段及び特定手段により周期的に温度を特定させるよう制御する制御手段と、
特定された温度が監視温度に達したか否かを判定する判定手段と、
達したと判定されたとき警告を発する警告手段と
を備えることを特徴とする請求項20記載の温度測定装置。The temperature measuring device further includes a receiving unit that receives a setting of a monitored temperature by a user,
Control means for controlling the temperature to be periodically specified by the detection means and the specification means;
Determining means for determining whether the specified temperature has reached the monitored temperature,
21. The temperature measuring device according to claim 20, further comprising a warning unit that issues a warning when it is determined that the temperature has been reached.
前記メモリは、前記共振回路における共振周波数対温度特性をテーブルとして記憶し、
前記マイコンは、通信手段を介して周波数を変化させながら電波を送受信することにより前記共振回路の共振周波数を特定し、テーブルを参照することにより当該共振周波数に対応する温度を特定する
ことを特徴とする温度測定装置。A temperature measuring device comprising a microcomputer, a memory, and communication means for performing wireless communication between a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature,
The memory stores a resonance frequency versus temperature characteristic in the resonance circuit as a table,
The microcomputer specifies a resonance frequency of the resonance circuit by transmitting and receiving a radio wave while changing a frequency via a communication unit, and specifies a temperature corresponding to the resonance frequency by referring to a table. Temperature measurement device.
周期的に共振周波数及び温度の特定を行い、特定された温度を履歴として前記メモリに記録する
ことを特徴とする請求項29記載の温度測定装置。30. The temperature measuring apparatus according to claim 29, wherein the microcomputer further periodically specifies the resonance frequency and the temperature, and records the specified temperature as a history in the memory.
周期的に共振周波数及び温度の特定を行い、特定された温度を通信手段を介して無線タグに送信し、無線タグ内のメモリに温度を履歴として記録させる
ことを特徴とする請求項29記載の温度測定装置。The microcomputer may further specify the resonance frequency and the temperature periodically, transmit the specified temperature to the wireless tag via the communication unit, and record the temperature as a history in a memory in the wireless tag. A temperature measuring device according to claim 29.
当該コマンドに従って無線タグから通信手段を介して送信される温度履歴を受信する
ことを特徴とする請求項31記載の温度測定装置。The microcomputer transmits a command instructing the wireless tag to transmit the temperature history via the communication unit,
32. The temperature measurement device according to claim 31, wherein a temperature history transmitted from the wireless tag via the communication unit in accordance with the command is received.
ユーザによる監視温度の設定を受け付け、周期的に共振周波数及び温度の特定を行い、特定された温度が監視温度に達したか否かを判定し、達したと判定されたとき警告を出力する
ことを特徴とする請求項29記載の温度測定装置。The microcomputer further receives the setting of the monitored temperature by the user, periodically specifies the resonance frequency and the temperature, determines whether the specified temperature has reached the monitored temperature, and determines that the temperature has been reached. 30. The temperature measuring device according to claim 29, wherein a warning is output.
前記無線タグが特定温度にあるときユーザ入力された特定温度の値に従って、前記テーブルを補正する
ことを特徴とする請求項29記載の温度測定装置。30. The temperature measuring device according to claim 29, wherein the microcomputer further corrects the table according to a specific temperature value input by a user when the wireless tag is at a specific temperature.
当該送信電波の反射波の受信レベルに応じて前記無線タグの温度を判断する
判別手段と
を備えることを特徴とする温度測定装置。Transmitting means for transmitting and receiving radio waves of a specific frequency to and from a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature
A temperature measurement device comprising: a determination unit configured to determine a temperature of the wireless tag according to a reception level of a reflected wave of the transmission radio wave.
前記判別手段は、前記受信レベルがしきい値よりも小さい場合は、無線タグがほぼ監視温度にあると判断する
ことを特徴とする請求項35記載の温度測定装置。The transmission means, the resonance frequency corresponding to the monitoring temperature input by the user as the specific frequency,
36. The temperature measuring apparatus according to claim 35, wherein the determining unit determines that the wireless tag is substantially at the monitored temperature when the reception level is smaller than a threshold.
検知された共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定する特定ステップと
を有することを特徴とする温度測定方法。A detecting step of detecting a resonance frequency of the resonance circuit by transmitting and receiving a radio wave to and from a wireless tag including a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature;
Specifying a temperature of the wireless tag based on the detected resonance frequency.
前記温度センサは、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を有する無線タグとして構成され、
前記温度測定装置は、無線タグに対して電波を送受信することにより、前記共振回路の共振周波数を検知する検知手段と、検知された共振周波数に基づいて無線タグの温度を特定する特定手段とを有する
ことを特徴とする温度測定システム。A temperature measurement system comprising a temperature sensor and a temperature measurement device,
The temperature sensor is configured as a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature,
The temperature measuring device transmits and receives radio waves to and from a wireless tag, thereby detecting means for detecting the resonance frequency of the resonance circuit, and specifying means for specifying the temperature of the wireless tag based on the detected resonance frequency. A temperature measurement system comprising:
前記各温度センサは、温度に依存して共振周波数が変化する共振回路を有する無線タグとして構成され、
前記温度測定装置は、無線タグに対して電波を送受信することにより、前記共振回路の共振周波数を検知する検知手段と、検知された共振周波数に基づいて無線タグおよび無線タグの温度を特定する特定手段とを有し、
前記複数の無線タグは、同じ温度範囲に対して異なる周波数範囲をもつことを特徴とする温度測定システム。A temperature measurement system comprising a plurality of temperature sensors and a temperature measurement device,
Each of the temperature sensors is configured as a wireless tag having a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature,
The temperature measuring device transmits and receives radio waves to and from the wireless tag, thereby detecting a resonance frequency of the resonance circuit, and specifying the temperature of the wireless tag and the wireless tag based on the detected resonance frequency. Means,
The plurality of wireless tags have different frequency ranges for the same temperature range.
通信手段を介して周波数を変化させながら電波を送受信することにより前記共振回路の共振周波数を特定するステップと、
当該共振周波数に基づいて温度を特定するステップと
をマイコンに実行させることを特徴とするプログラム。A program for a temperature measurement device including a microcomputer, a memory, and a communication unit that wirelessly communicates with a wireless tag including a resonance circuit whose resonance frequency changes depending on temperature,
Identifying the resonance frequency of the resonance circuit by transmitting and receiving radio waves while changing the frequency via communication means,
And a step of specifying a temperature based on the resonance frequency.
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