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JP2004142043A - 複合加工型旋盤 - Google Patents

複合加工型旋盤 Download PDF

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JP2004142043A
JP2004142043A JP2002310681A JP2002310681A JP2004142043A JP 2004142043 A JP2004142043 A JP 2004142043A JP 2002310681 A JP2002310681 A JP 2002310681A JP 2002310681 A JP2002310681 A JP 2002310681A JP 2004142043 A JP2004142043 A JP 2004142043A
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tool
annular coupling
annular
axis
guide surface
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Application number
JP2002310681A
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English (en)
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Atsushi Adachi
安達 淳
Yohei Shinkai
新海 洋平
Shuichi Nishi
西 修一
Yoshinori Yamaguchi
山口 義則
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DMG Mori Co Ltd
Original Assignee
Mori Seiki Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mori Seiki Co Ltd filed Critical Mori Seiki Co Ltd
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Abstract

【課題】転造加工を含めた多様な加工が可能な、剛性の高い複合加工型旋盤を提供する。
【解決手段】刃物台20は、工具を非回転状態で保持可能に構成される。サドル10を案内する案内面3及び横送り台15を案内する案内面11は、それぞれその全案内面を含む領域部分が、主軸軸線から刃物台20の回転中心軸Oと平行に延ばした軸線Oと交差するように配設される。割出装置は、第1及び第2環状カップリングと第3環状カップリングとの噛合関係によって刃物台20を割り出す。第1環状カップリングの内周面及びこれと対向する第2環状カップリングの外周面にはそれぞれ軌道溝が形成され、二つの軌道溝間に複数の転動体が挿入され、かかるベアリング内蔵構造によって、第1環状カップリングに連結された刃物台20が回転自在に構成される。刃物台20の高さ位置を低く抑えることができ、剛性が高まる。
【選択図】     図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも旋削加工と転造加工の両加工を行うことができるように構成された複合加工型旋盤に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、レーザビームプリンタやレーザファクシミリ等の分野では、回転多面鏡を高速回転させる偏向走査装置が用いられており、この回転多面鏡を回転させるモータの軸受として動圧軸受が使用されている。
【0003】
この動圧軸受は、固定スリーブの内周面に少なくとも一パターンの動圧発生溝が形成され、回転軸と固定スリーブとの間の相対運動によって生じるポンピング作用により、回転軸のラジアル荷重を支承するというものであり、回転ムラや騒音,振動を抑えるために、固定スリーブ内周面の円筒度,真円度,表面粗さや動圧発生溝の溝深さなどについて極めて高い加工精度が要求されている。
【0004】
そこで、従来、横送り台上に、動圧発生溝形成用の転造工具と、固定スリーブ内周面を切削するためのダイヤモンドバイトとを櫛歯状に配置,固定した構造の旋盤が提案されている(特開平11−93942号公報、段落0023及び図4参照)。
【0005】
この旋盤によれば、ダイヤモンドバイトを用いた固定スリーブ内周面の中仕上げ加工、転造工具を用いた動圧発生溝形成加工(転造加工)、ダイヤモンドバイトを用いた固定スリーブ内周面の最終仕上げ加工といった一連の加工を、一回のチャッキングで行うことができるため、固定スリーブの内周面と動圧発生溝との同軸度を高精度に仕上げることができる。
【0006】
また、天然ダイヤモンドを用いて切削することで、固定スリーブ内周面の円筒度,真円度,表面粗さを高精度に仕上げることができるといったメリットもある。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−93942号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、旋削加工と転造加工の両加工を要する部材は、上述した動圧軸受に限られるものではなく、多品種少量生産が求められる様々な部材が存在し、ものによっては旋削加工や転造加工に多種多様な加工が要求されるものもある。
【0009】
ところが、上述した従来の旋盤では、せいぜい数本の工具しか装着することができず、上記多様な加工を実現することは到底不可能であった。このため、従前では、加工工程を幾つかに分割して対応せざるを得なかった。
【0010】
しかしながら、加工工程を分割したのでは、ワークを繰り返し把持することにより生じる把持誤差によって、高い加工精度を得ることができず、結局、高精度な加工を実現するには、加工工程を出来るだけ一台の機械に集約する必要がある。また、多様な加工ができるほど汎用性が増すため、設備費負担の面からもメリットが大きい。
【0011】
また、転造加工は塑性変形に基づく加工であるため、大きな動力を要する。したがって、かかる転造加工を行うには、高い剛性を備えた加工機が必要である。
【0012】
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、多様な加工が可能であり、しかも剛性の高い複合加工型旋盤の提供を、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】
上記目的を達成するための本発明は、ベッドと、ベッド上に配設され、主軸を回転自在に保持する主軸台と、ベッド上に形成された案内面上に配設され、該案内面上を前記主軸の軸線に沿って移動自在に設けられたサドルと、サドル上に形成された案内面上に配設され、該案内面上を前記主軸軸線と直交する方向に移動自在に設けられた横送り台と、横送り台上に配設され、前記主軸軸線及び前記横送り台の移動方向と直交する軸線を中心として回転自在に設けられるとともに、工具を固定して保持する刃物台と、刃物台を回転させて所定の回転角度位置に位置決めする割出手段と、複数の工具を保持した工具マガジンと、工具マガジンに保持された工具と刃物台に装着された工具とを交換する工具交換手段とを備え、少なくとも旋削加工と転造加工の両加工を行うことができるように構成された複合加工型旋盤であって、
前記刃物台は、工具の基部を非回転状態で保持する保持穴と、工具を保持穴に着脱自在に固定する固定機構とを備え、
前記サドルを案内する案内面及び横送り台を案内する案内面は、それぞれその全案内面を含む領域部分が、前記主軸軸線から前記刃物台の回転中心軸と平行に延ばした軸線と交差するように配設され、
前記割出手段は、前記刃物台が載置,固設される環状の回転体と、該回転体の環状内部に配設された支持軸と、前記回転体の下面に固設され、該回転体の環状内部に位置する上端面に噛合歯を有する第1環状カップリングと、上端面に噛合歯を有し、前記第1環状カップリングの環状内部に位置するように前記支持軸に外嵌,固着された第2環状カップリングと、前記第1環状カップリング及び第2環状カップリングの上方に位置し、前記支持軸の軸線に沿って往復動可能に該支持軸に外嵌され、前記第1環状カップリング及び第2環状カップリングの側に移動した際に、該第1環状カップリング及び第2環状カップリングの各噛合歯と噛合する噛合歯を下面に備えた第3環状カップリングと、該第3環状カップリングを前記支持軸の中心軸に沿った方向に移動させる噛合駆動機構と、第1環状カップリングをその中心軸回りに回転させる回転駆動機構とを備えて構成され、
更に、前記第1環状カップリングは、その内周面に周方向に沿って形成された軌道溝を備え、前記第2環状カップリングは、その外周面に周方向に沿って、前記第1環状カップリングの軌道溝と対向するように形成された軌道溝を備えるとともに、前記第1環状カップリングの軌道溝と第2環状カップリングの軌道溝とで形成される空間内に複数の転動体が挿入されて、第1環状カップリングが第2環状カップリングに対して回転自在に構成された複合加工型旋盤に係る。
【0014】
本発明に係る複合加工型旋盤は、上記のように、複数の工具を保持した工具マガジンを備え、刃物台に装着された工具が、適宜加工に応じて、工具マガジンに保持された工具と工具交換手段によって交換される。また、工具は刃物台に固定,保持され、刃物台は主軸軸線及び横送り台の移動方向と直交する軸線を中心として回転自在に設けられており、かかる工具の固定,保持構造及び刃物台の回転構造によって、旋削加工と転造加工の両加工を行うことができるようになっている。また、工具マガジンには、加工に応じた多様な工具を装着することができ、このような多様な工具を用いることにより、切削加工,転造加工を問わず多様な加工を行うことができる。
【0015】
尚、本発明に係る複合加工型旋盤では、一つの工具を刃物台に装着して加工するように構成されているので、上記従来例で説明した複数の工具を櫛歯状に配置,固定した旋盤のように、一の工具を用いて加工する際に、これと隣接して配置された他の工具と、ワークが干渉するといった不都合も生じない。
【0016】
ところで、上述したように、転造加工を行う場合には、大きな動力を必要とするため、当該転造加工を行うための旋盤には、これに応じた高い剛性が求められる。そして、一般に、旋盤の剛性は、サドル,横送り台や刃物台などの構造物が主軸軸線に近づくほど、高くなると言われている。
【0017】
そこで、本発明に係る複合型加工旋盤では、サドルを案内する案内面及び横送り台を案内する案内面を、それぞれその全案内面を含む領域部分が、主軸軸線から刃物台の回転中心軸と平行に延ばした軸線と交差するように設けている。
【0018】
一般に、切削加工を行ったときの切削抵抗の主分力は、主軸軸線及び横送り台の移動方向と直交する方向に働く(転造加工の場合も同様)。本発明に係る複合型加工旋盤では、サドルを案内する案内面及び横送り台を案内する案内面を上記構成としているので、切削抵抗の主分力を前記各案内面が安定して受け止めることができ、高い剛性を備えたものとなっている。
【0019】
また、刃物台を回転させる割出手段を上述した構造とすることにより、刃物台の高さ位置を極力抑えたものとしている。
【0020】
即ち、刃物台の割り出しを第1環状カップリング及び第2環状カップリングと第3環状カップリングとの噛合関係によって行い、固設構造によって一体的に設けられる刃物台,回転体及び第1環状カップリングの、当該第1環状カップリング内周面に軌道溝を形成し、これと対向する第2環状カップリング外周面に同じく軌道溝を形成するとともに、二つの軌道溝によって形成される空間内に複数の転動体を挿入した構造とすることにより、第1環状カップリングを第2環状カップリングに対して回転自在、言い換えれば、刃物台を回転自在としたのである。
【0021】
通常、回転物を支持する構造体にはベアリングが用いられる。したがって、上記第1環状カップリングの支持には、ベアリングを使用するのが一般的であるが、ベアリングを用いて第1環状カップリングを支持すると、ベアリングの厚み分だけ割出手段が嵩高くなり、ひいては刃物台の高さ位置が高くなる。そこで、本発明に係る複合加工型旋盤では、第1環状カップリング及び第2環状カップリング自体に軌道溝を形成し、その内部に転動体を挿入することによってベアリング構造を形成し、即ち、ベアリングを内蔵した構造とし、別体としてのベアリングを不要にして、上記嵩高さを解消した。
【0022】
これにより、刃物台の高さ位置を低く抑えることができ、この結果、サドルを案内する案内面及び横送り台を案内する案内面をそれぞれ主軸軸線に近づけて、旋盤の剛性を高めることが可能となった。
【0023】
このように、本発明に係る複合加工型旋盤は高い剛性を備え、しかも、多様な工具を使用した加工が可能であるので、旋削加工のみならず、転造加工を含めた多様な加工を十分安定して行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。図1は、本実施形態に係る複合加工型旋盤の主要部を示した斜視図であり、図2は、図1における矢視I方向の側面図であり(図示左側が機械正面)、図3は、図1における矢視II−II方向の断面図である。
【0025】
同図1乃至3に示すように、本例の複合加工型旋盤1は、ベッド2と、ベッド2上に配設され、主軸6を回転自在に保持した主軸台5と、ベッド2上に形成された案内面3上に配設され、主軸6の軸線方向(Z軸方向)に移動自在に設けられたサドル10と、サドル10上に形成された案内面11上に配設され、主軸6の軸線と直交する方向(X軸方向に)に移動自在に設けられた横送り台15と、横送り台15上に配設され、X軸及びZ軸と直交する軸線Oを中心として回転自在に設けられるとともに、工具Tを固定して保持する刃物台20と、刃物台20を回転させて所定の回転角度位置に位置決めする割出装置30と、複数の工具Tを保持した第1工具マガジン50及び第2工具マガジン70と、第1工具マガジン50に保持された工具Tと刃物台20に装着された工具Tとを交換する工具交換装置60と、第1工具マガジン50と第2工具マガジン70との間で工具Tを移送する工具移送装置80とを備える。
【0026】
前記ベッド2は、案内面3が傾斜して設けられる所謂スラントタイプのものであり、サドル10の移動を案内する各案内面3は、これらを含む領域部分が、刃物台20の回転中心軸Oと平行に主軸軸線から延ばした軸線Oと交差するように設けられている。即ち、本例の場合、案内面3は、機械正面側に形成した案内面3aと後側に形成した案内面3bとからなるが、前側の案内面3aの一部(全部でも良い)が前記軸線Oより機械正面側に位置するように、当該案内面3aを配置している。また、サドル10上に形成された、横送り台15の移動を案内するための案内面11も同様に、前記軸線Oと交差するように、即ち、その前側の部分が、前記軸線Oより前側に位置するように配置されている。
【0027】
上述した如く、切削加工に伴う切削抵抗の主分力は、主軸軸線(即ち、Z軸)と横送り台の移動方向(即ち、X軸)とに直交する方向(即ち、前記軸線O方向)に働く(転造加工の場合も同様)。したがって、サドル10の移動を案内する案内面3及び横送り台15の移動を案内するための案内面11を上記構成とすることで、切削抵抗の主分力を前記各案内面3,11が安定して受け止めることができ、このようにすることで、本例の複合加工型旋盤1は、高い剛性を備えたものとなっている。
【0028】
尚、サドル10は、サーボモータ12及びこれによって駆動されるボールネジ機構(図示せず)によって、前記Z軸方向に駆動され、横送り台15も同様に、、サーボモータ18及びこれによって駆動されるボールネジ機構(図示せず)によって、前記X軸方向に駆動される。
【0029】
図4及び図5に示すように、前記刃物台20は、工具Tの基部Tsを非回転状態で保持する保持穴21と、工具Tを保持穴21に着脱自在に固定する固定機構25とを備える。
【0030】
保持穴21は、縦断面形状が略三角形をしたテーパ穴であり、基部Tsが同じく略三角形をしたテーパ軸である工具Tの、当該基部Tsが前記保持穴21に挿入されることにより、工具Tは保持穴21に非回転状態で保持される。
【0031】
前記固定機構25は、コレット27と、このコレット27の開閉を制御するスリーブ28と、コレット27に連結し矢示方向に押し引きするロッド26と、ロッド26を駆動するアクチュエータ(図示せず)などから構成される。工具Tが保持穴21に装着された状態でロッド26が引き込まれると、工具Tの端部がコレット27によって把持されつつ後方に引き込まれ、これにより工具Tが刃物台20に固定される。一方、ロッド26が前方に押し出されると、コレット27による把持が解除され、工具Tを刃物台20から取り外し可能となる。
【0032】
図3に示すように、前記割出装置30は、刃物台20が載置,固設される環状の回転体31と、回転体31の回転位置を位置決めする第1環状カップリング32,第2環状カップリング33及び第3環状カップリング34と、前記回転体31を回転させる回転駆動機構40などを備える。
【0033】
前記回転体31は、横送り台15に形成された保持穴16内に回転自在に保持される。そして、この回転体31の下面に、前記第1環状カップリング32が固設される。尚、前記保持穴16内には、管状の支持軸38が立設され、その内径部に、前記刃物台20の下面に固設された軸39が嵌挿されている。
【0034】
前記第1環状カップリング32は、前記回転体31の環状内部に位置する上端面に、放射状に形成された噛合歯を備える。また、前記第2環状カップリング33も同様に、その上端面に放射状の噛合歯を備え、前記支持軸38に外嵌,固着された状態で第1環状カップリング32の環状内部に配設される。
【0035】
また、第1環状カップリング32は、その内周面に周方向に沿って形成された軌道溝32aを備え、第2環状カップリング33も同様に、その外周面に周方向に沿って、第1環状カップリング32の軌道溝32aと対向するように形成された軌道溝33aを備える。そして、第1環状カップリング32の軌道溝32aと第2環状カップリング33の軌道溝33aとで形成される空間内に複数の転動体35が挿入され、第1環状カップリング32が第2環状カップリング33に対して回転自在に、即ち、固設構造によって一体的に構成された第1環状カップリング32,回転体31及び刃物台20が支持軸38の軸中心に回転自在となっている。
【0036】
前記第3環状カップリング34は、前記第1環状カップリング32及び第2環状カップリング33の上方に位置し、前記支持軸38の軸線に沿って往復動可能に当該支持軸38に外嵌される。この第3環状カップリング34は、その下面に、放射状に形成された噛合歯を備えており、下方に移動したとき、この噛合歯が前記第1環状カップリング32及び第2環状カップリング33の各噛合歯と噛合し、上方に移動したとき、当該噛合が解除される。
【0037】
軸方向における前記第3環状カップリング34と支持軸38との間には、油圧室36が形成されており、図示しない圧油供給源から適宜供給路を経由して当該油圧室36に圧油が供給されると、この圧油の作用によって第3環状カップリング34が下方に移動する。一方、第3環状カップリング34は、第2環状カップリング33との間に設けられた圧縮コイルバネ37によって上方に付勢されており、前記圧油の供給が遮断されると、圧縮コイルバネ37の付勢力によって、上方に移動する。
【0038】
斯くして、これら圧油供給源(図示せず),供給路(図示せず)及び圧縮コイルバネ37によって噛合駆動機構が構成され、かかる噛合駆動機構によって、第1環状カップリング32及び第2環状カップリング33の各噛合歯と第3環状カップリング34の噛合歯との噛合/解除が行われる。
【0039】
前記回転駆動機構40は、駆動モータ47と、この駆動モータ47の回転動力を減速して出力する減速機構46と、減速機構46の出力軸に固設された駆動ギヤ45と、この駆動ギヤ45と前記第1環状カップリング32との間に配設され、これらと噛合して、前記駆動モータ47の回転動力を前記第1環状カップリング32に伝達する中間ギヤ41などから構成される。
【0040】
尚、前記減速機構46は、横送り台15上に固設された取付部材48に固設され、中間ギヤ41は、この取付部材48にベアリング43,44を介して回転自在に保持された回転軸42に固設されている。
【0041】
前記第1工具マガジン50は、図1及び図2に示すように、サドル10に固設された一対のブラケット53,54と、前記Z軸と平行に配設され、ブラケット53,54に回転自在に保持された回転軸55と、回転軸55に軸通された状態で固着される回転円板51、回転円板51の外周に配設された複数対の把持爪52などから構成され、各対の把持爪52によって工具Tが把持される。
【0042】
前記工具交換装置60は、前記回転軸55をその軸中心に回転させるサーボモータ61と、前記回転軸55をその軸方向、即ち矢示A−B方向に往復動させるアクチュエータ62などからなり、サーボモータ61によって回転軸55及びこれに固設された回転円板51を回転させることにより、把持爪52に把持された工具Tを工具交換位置に適宜割り出し、前記刃物台20との協働動作によって、刃物台20に装着された工具Tを交換する。尚、この工具交換動作の詳細については後述する。
【0043】
前記第2工具マガジン70は、上下に並設されたスプロケット71,72と、このスプロケット71,72をそれぞれ回転自在に支持するフレーム77と、上側のスプロケット71を駆動する駆動モータ73と、スプロケット71,72に掛け渡された無端環状のチェーン74と、チェーン74に適宜間隔で固設された複数対の把持爪75と、この各把持爪75に把持される工具ポット76などからなり、駆動モータ73によってチェーン74を回動させることにより、把持爪75に把持された工具ポット76を、適宜取外/装着位置に割り出す。尚、工具ポット76には工具Tが着脱可能に保持される。
【0044】
前記工具移送装置80は、図示しないブラケットなどを介してベッド2の後部に固設される基板81と、前記Z軸と平行に基板81上に固設されたガイドレール82と、このガイドレール82に係合してこれに沿って移動するスライダ83と、ガイドレール82と平行に配設されたボールネジ84と、このボールネジ84に螺合したボールナット85と、ボールネジ84をその軸中心に回転させるサーボモータ(図示せず)と、ボールナット85に固設された移動台86と、移動台86に固設されたアクチュエータ88と、このアクチュエータ88に固設された保持機構87などからなり、この保持機構87によって工具ポット76が着脱可能に保持される。。
【0045】
サーボモータ(図示せず)によってボールネジ84が駆動されると、これに螺合したボールナット85及びこのボールナット85に固設された移動台86が矢示A−B方向に駆動され、また、アクチュエータ88によって、保持機構87が矢示C−D方向に駆動される。そして、かかる移動台86及び保持機構87の作動によって、第1工具マガジン50と第2工具マガジン70との間で工具Tが移送される。尚、この移送動作の詳細については後述する。
【0046】
以上の構成を備えた本例の複合加工型旋盤1では、工具Tが刃物台20に固定,保持され、且つ刃物台20が前記軸線Oを中心として回転自在に設けられており、かかる工具Tの固定,保持構造及び刃物台20の回転構造によって、旋削加工と転造加工の両加工を行うことが可能である。
【0047】
また、複数の工具Tを保持した第1工具マガジン50を備え、刃物台20に装着された工具Tが、工具交換装置60により、適宜加工に応じて第1工具マガジン50に保持された工具Tと交換される。また、第1工具マガジン50と第2工具マガジン70との間で工具Tが移送されるように構成されている。したがって、第1工具マガジン50や第2工具マガジン70に多様な工具を装着することで、これを用いた加工が可能であり、切削加工,転造加工を問わず、工具寿命や予備工具の本数制限を気にすることなく長時間無人運転を行うことができ、多様な加工を行うことが可能である。
【0048】
因みに、第1工具マガジン50と刃物台20との間の工具交換は次のようにして行われる。尚、第1工具マガジン50は、工具Tを把持していない空の把持爪52が工具交換位置に割り出され且つ矢示A方向端位置に位置しているものとし、刃物台20は、その保持穴21に工具Tが装着され、当該保持穴21の中心軸がX軸と平行になる角度位置に割り出されているものとする。
【0049】
まず、前記保持穴21の中心軸がZ軸と平行になるように前記刃物台20が割り出されるとともに、第1工具マガジン50が矢示B方向端に移動せしめられる。尚、この刃物台20の割り出し及び第1工具マガジン50の移動は、同時に行われても、第1工具マガジン50の移動が先行して行われてもいずれでも良い。また、上記では詳しく述べなかったが、保持穴21の中心軸がZ軸と平行になるように回転された刃物台20と、矢示B方向端に位置せしめられた第1工具マガジン50とは、横送り台15がX軸プラス方向に移動せしめられたとき、刃物台20に装着された工具Tが第1工具マガジン50の把持爪52に把持される位置関係となっている。
【0050】
次に、刃物台20に装着された工具Tが第1工具マガジン50の把持爪52に把持される位置(この位置を、以下、「X軸交換位置」という)まで、横送り台15がX軸プラス方向に駆動される。これにより、刃物台20に装着された工具Tが第1工具マガジン50の空の把持爪52に把持される。
【0051】
次に、刃物台20の固定機構25による工具Tの把持が解除されて、工具Tが刃物台20から取り外し可能な状態になった後、第1工具マガジン50が矢示A方向端に移動せしめられる。これにより、工具Tが刃物台20から抜き取られる。
【0052】
次に、回転軸55及び回転円板51が回転駆動されて、所望の把持爪52に把持された工具Tが工具交換位置に割り出され、割り出し後、第1工具マガジン50が矢示B方向端に移動せしめられる。これにより、刃物台20の保持穴21に新たな工具Tが装着される。
【0053】
次に、刃物台20の固定機構25によって工具Tが保持穴21に固定され、この後、横送り台15がX軸交換位置からX軸マイナス方向に駆動されて、把持爪52による工具Tの把持が解除され、工具交換が終了する。
【0054】
また、第1工具マガジン50と第2工具マガジン70との間における工具Tの移送は次のようにして行われる。尚、移動台86は矢示B方向端に位置し、保持機構87は矢示C方向端に位置しているものとし、第1工具マガジン50は矢示A方向端位置に位置しているものとする。また、保持機構87には工具Tを保持していない空の工具ポット76が把持されているものとする。
【0055】
まず、第1工具マガジン50の回転軸55及び回転円板51が回転駆動されて、所望の把持爪52に把持された工具Tが取外/装着位置(以下、この第1工具マガジン50における取外/装着位置を、「第1取外/装着位置」という)に割り出されとともに、保持機構87が矢示D方向端に移動せしめられる。尚、移動台86が矢示B方向端に位置し、且つ第1工具マガジン50が矢示A方向端位置に位置しているときに、保持機構87が矢示D方向端に移動せしめられと、保持機構87に保持された工具ポット76が、前記第1取外/装着位置に割り出された工具TとZ軸プラス側で同軸に位置するようになっている。
【0056】
次に、第1工具マガジン50が矢示B方向端に移動せしめられて、前記第1取外/装着位置に割り出された工具Tが保持機構87に保持された工具ポット76によって保持され、この後、保持機構87が矢示C方向端に移動せしめられ、工具ポット76に保持された工具Tが第1工具マガジン50から取り出される。
【0057】
このようにして、第1工具マガジン50から工具Tが取り出されると、次に、移動台86が矢示A方向端に移動せしめられるとともに、第2工具マガジン70のチェーン74が回動されて、工具ポット76を把持していない所望の把持爪75が取外/装着位置(以下、この第2工具マガジン70における取外/装着位置を、「第2取外/装着位置」という)に割り出される。この第2取外/装着位置は、矢示A方向端に移動台86が位置し、且つ保持機構87が矢示D方向端に移動せしめられたとき、把持爪75によって把持された工具ポット76が当該保持機構87によって把持される位置である。
【0058】
尚、この第2工具マガジン70における割出動作は、移動台86の矢示A方向への移動と同時に行う必要は無く、移動台86の矢示A方向端への移動が完了するまでに行われていれば足りる。
【0059】
次に、保持機構87が矢示D方向端に移動せしめられて、保持機構87に保持された工具ポット76が把持爪75により把持され、しかる後、保持機構87による保持が解除され、解除後、保持機構87が矢示C方向端に移動せしめられられる。これにより、第1工具マガジン50から取り外した工具Tがこれを保持する工具ポット76とともに第2工具マガジン70に装着される。
【0060】
次に、第2工具マガジン70のチェーン74が再度回動されて、所望の工具Tを保持した工具ポット76が第2取外/装着位置に割り出され、割り出し後、保持機構87が矢示D方向端に移動せしめられて、前記第2取外/装着位置に割り出された工具ポット76が保持機構87によって保持され、保持後、保持機構87が矢示C方向端に移動せしめられる。これにより、第2工具マガジン70から所望の工具Tが取り出される。
【0061】
次に、移動台86が矢示B方向端に移動せしめられ、移動完了後、保持機構87が矢示D方向端に移動せしめられる。これにより、保持機構87に保持された工具Tが第1工具マガジン50の把持爪52に把持される。この後、第1工具マガジン50が矢示A方向端に移動せしめられ、かかる移動によって、把持爪52に把持された工具Tが工具ポット76から抜き取られ、第1工具マガジン50に装着された状態となる。
【0062】
以上のようにして、第1工具マガジン50と第2工具マガジン70との間で工具Tが移送され、以後、上記動作を適宜繰り返すことにより、所望の工具Tが適宜第1工具マガジン50と第2工具マガジン70との間で移送される。
【0063】
更に、本例の複合加工型旋盤1は、サドル10の移動を案内する各案内面3を含む領域部分が、刃物台20の回転中心軸Oと平行に主軸軸線から延ばした軸線Oと交差するように設けられ、横送り台15の移動を案内するための案内面11も同様に、前記軸線Oと交差するように設けられているので、切削抵抗の主分力を前記各案内面3,11が安定して受け止めることができ、高い剛性を備えたものとなっている。
【0064】
また、本例の複合加工型旋盤1では、刃物台20の割り出しを第1環状カップリング32及び第2環状カップリング33と第3環状カップリング34との噛合関係によって行い、固設構造によって一体的に設けられる刃物台20,回転体31及び第1環状カップリング32の、当該第1環状カップリング32内周面に軌道溝32aを形成し、これと対向する第2環状カップリング33外周面に同じく軌道溝33aを形成するとともに、二つの軌道溝32a,33aによって形成される空間内に複数の転動体35を挿入した構造とすることによって、刃物台20を回転自在に構成しているので、刃物台20の高さ位置を極力抑えたものとなっている。
【0065】
通常、回転物を支持する構造体にはベアリングが用いられるが、かかるベアリングを用いて第1環状カップリング32を支持すると、ベアリングの厚み分だけ嵩高くなり、ひいては刃物台20の高さ位置が高くなる。本例では、第1環状カップリング32及び第2環状カップリング33自体に軌道溝32a,33aを形成し、その内部に転動体35を挿入することによってベアリング構造を形成して、ベアリングを内蔵した構造としたので、上記嵩高さが解消されたのである。
【0066】
これにより、刃物台20の高さ位置を低く抑えることができ、この結果、サドル10を案内する案内面3及び横送り台15を案内する案内面11をそれぞれ主軸軸線に近づけることができ、当該複合加工型旋盤1の剛性を高めることが可能となった。
【0067】
転造加工を行う場合には、大きな動力を必要とするが、本例の高い剛性を備えた複合加工型旋盤1によれば、転造加工を安定して高精度に行うことができる。
【0068】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明が採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る複合加工型旋盤の主要部を示した斜視図である。
【図2】図1における矢視I方向の側面図である。
【図3】図1における矢視II−II方向の断面図である。
【図4】本実施形態に係る刃物台の縦断面図である。
【図5】図4における矢視III−III方向の断面図である。
【符号の説明】
1  複合加工型旋盤
2  ベッド
3  案内面
10 サドル
11 案内面
15 横送り台
20 刃物台
25 固定機構
30 割出装置
31 回転体
32 第1環状カップリング
33 第2環状カップリング
34 第3環状カップリング
40 回転駆動機構
50 第1工具マガジン
60 工具交換装置
70 第2工具マガジン
80 工具移送装置

Claims (1)

  1. ベッドと、ベッド上に配設され、主軸を回転自在に保持する主軸台と、ベッド上に形成された案内面上に配設され、該案内面上を前記主軸の軸線に沿って移動自在に設けられたサドルと、サドル上に形成された案内面上に配設され、該案内面上を前記主軸軸線と直交する方向に移動自在に設けられた横送り台と、横送り台上に配設され、前記主軸軸線及び前記横送り台の移動方向と直交する軸線を中心として回転自在に設けられるとともに、工具を固定して保持する刃物台と、刃物台を回転させて所定の回転角度位置に位置決めする割出手段と、複数の工具を保持した工具マガジンと、工具マガジンに保持された工具と刃物台に装着された工具とを交換する工具交換手段とを備え、少なくとも旋削加工と転造加工の両加工を行うことができるように構成された複合加工型旋盤であって、
    前記刃物台は、工具の基部を非回転状態で保持する保持穴と、工具を保持穴に着脱自在に固定する固定機構とを備え、
    前記サドルを案内する案内面及び横送り台を案内する案内面は、それぞれその全案内面を含む領域部分が、前記主軸軸線から前記刃物台の回転中心軸と平行に延ばした軸線と交差するように配設され、
    前記割出手段は、前記刃物台が載置,固設される環状の回転体と、該回転体の環状内部に配設された支持軸と、前記回転体の下面に固設され、該回転体の環状内部に位置する上端面に噛合歯を有する第1環状カップリングと、上端面に噛合歯を有し、前記第1環状カップリングの環状内部に位置するように前記支持軸に外嵌,固着された第2環状カップリングと、前記第1環状カップリング及び第2環状カップリングの上方に位置し、前記支持軸の軸線に沿って往復動可能に該支持軸に外嵌され、前記第1環状カップリング及び第2環状カップリングの側に移動した際に、該第1環状カップリング及び第2環状カップリングの各噛合歯と噛合する噛合歯を下面に備えた第3環状カップリングと、該第3環状カップリングを前記支持軸の中心軸に沿った方向に移動させる噛合駆動機構と、第1環状カップリングをその中心軸回りに回転させる回転駆動機構とを備えて構成され、
    更に、前記第1環状カップリングは、その内周面に周方向に沿って形成された軌道溝を備え、前記第2環状カップリングは、その外周面に周方向に沿って、前記第1環状カップリングの軌道溝と対向するように形成された軌道溝を備えるとともに、前記第1環状カップリングの軌道溝と第2環状カップリングの軌道溝とで形成される空間内に複数の転動体が挿入されて、第1環状カップリングが第2環状カップリングに対して回転自在に構成されてなることを特徴とする複合加工型旋盤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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