JP2004036302A - 電子キー - Google Patents
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Abstract
【課題】携帯性が向上する電子キーを提供する。
【解決手段】電子キー40は、LF帯受信アンテナ24が収容されたキー本体41と、トランスポンダ22が収容されたキー部42とから構成されている。キー本体41の端部には、キー部42が回転軸47を介して回動可能に支持されている。また、キー本体41の外周縁の内側にはキー収容部46が形成されており、キー部42は、キー本体41から突出される使用位置Aと、キー収容部46内の収容位置Bとを取り得るようになっている。
【選択図】 図2
【解決手段】電子キー40は、LF帯受信アンテナ24が収容されたキー本体41と、トランスポンダ22が収容されたキー部42とから構成されている。キー本体41の端部には、キー部42が回転軸47を介して回動可能に支持されている。また、キー本体41の外周縁の内側にはキー収容部46が形成されており、キー部42は、キー本体41から突出される使用位置Aと、キー収容部46内の収容位置Bとを取り得るようになっている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の車両に用いられる電子キーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子キーを利用した装置としてスマートイグニッション装置が知られている。この装置における電子キーは、車両側の送受信装置からID要求信号を受信し、そのID要求信号に応答してID信号を車両側の送受信装置に送信する。ID信号を受信した送受信装置は、ID照合を行った後に、エンジン始動許可信号をエンジン始動許可装置に出力するようになっている。図8に示すように、電子キー100は、図示しない電池を駆動源としていることから、電池切れを考慮した場合の非常用として、電磁界に応答してトランスポンダ信号を送信するトランスポンダ22を備えている。車両側の送受信装置は、電子キー100内のトランスポンダ22を駆動させるために、キー差込口に差し込むことにより、電磁界を間欠的に発生させている。操作者が所持する電子キー100が電磁界の伝播範囲(通信エリア)内に入ると、電子キー100内のトランスポンダ22に電磁界が届く。すると、トランスポンダ22内のコイルに起電力が発生し、トランスポンダ22は、IDコードを含むトランスポンダ信号を送信する。トランスポンダ信号を受信した車両側の送受信装置は、トランスポンダ信号に含まれたIDコードの照合を行った後に、エンジン始動許可信号をエンジン始動許可装置に出力するようになっている。
【0003】
図8に示すように、電子キー100はキー本体101と車両側に設けられたキー差込口に差し込まれるキー部102とから構成されており、キー部102はキー本体101の端部に突設されている。この場合、キー本体101内にはID要求信号を受信するLF帯受信アンテナが収容され、キー部102内にはトランスポンダ信号を送信するトランスポンダ22が収容されている。電子キー100が電池切れの場合、操作者は、図示しない車室内に設けた操作ノブのキー差込口にキー部102を挿入する。このとき、トランスポンダ22は、電磁界に応答して、車両側の送受信装置にIDコードを含むトランスポンダ信号を送信する。車両側の送受信装置内にてID照合を行った後に、操作者は電子キー100を回動させて、エンジン始動装置に対してエンジン始動許可信号を出力するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の電子キー100は、駆動源としての電池が残存している限り、トランスポンダ信号による通信は行われないため、操作者はキー部102を操作ノブのキー差込口に挿入する等の操作を必要としない。にも拘らず、トランスポンダ22が収容されたキー部102は、キー本体101の端部に常時突設されている。このため、操作者は、電子キー100の携帯時において、キー部102がポケットの中に引っ掛かる等の煩わしさを感じていた。
【0005】
従って、本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、携帯性が向上する電子キーを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、内蔵された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、前記キー本体から前記キー部を突設可能に設けたことをその要旨とする。このため、操作者は、駆動源としての電池が残存している限り、トランスポンダが収容されたキー部を突出させなくてもよい。よって、電子キーの携帯時に、キー部に対する煩わしさが解消される。従って、電子キーの携帯性は向上する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記キー部は、前記キー本体の一端部に軸を介して回動可能に支持され、前記キー本体から突出される使用位置と、キー本体の外周縁の内側に配置される収容位置とを取り得ることをその要旨とする。この場合、キー部がキー本体の収容位置に配置される分、電子キーの小型化が可能となる。従って、電子キーの携帯性はさらに向上する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記キー部は、キー本体の一端面から出没可能とされ、キー本体から突出される使用位置と、キー本体の外周縁の内側に配置される収容位置とを取り得ることをその要旨とする。この場合、キー部がキー本体の中に収容されるため、電子キーの携帯性はよりいっそう向上する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記キー部は、収容位置にあるとき、キー本体に設けられたキー収容部に配置され、そのキー収容部の内壁面には外部から受ける電場または磁場を遮る遮断手段が設けられていることをその要旨とする。このため、キー部がキー本体の収容位置にあるとき、トランスポンダが誤ってID要求信号を受信することを防止できる。従って、電子キーと車両側の送受信装置との通信機能が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1、図2(a)〜(c)、図3に従って説明する。
【0011】
図1に示すように、車両用遠隔操作装置11は、車両側に設けられる送受信装置13と、操作者によって所持される電子キー12とを備えている。
送受信装置13は、車両側送信回路31、車両側受信回路32,33、車両側マイコン34及び切換回路35を備えている。車両側送信回路31及び車両側受信回路32,33は、それぞれ車両側マイコン34に接続されている。そして、車両側送信回路31及び車両側受信回路33には、切換回路35を介して電磁界としてのトランスポンダ駆動電波及びトランスポンダ信号を送受信する送受信アンテナ36が接続されている。この切換回路35は、送受信アンテナ36を、車両側送信回路31または車両側受信回路33に選択的に接続するための回路である。また、車両側受信回路32には、電子キー12からのID信号を受信する受信アンテナ32aが接続されている。
【0012】
車両側送信回路31は、車両側マイコン34から出力されるリクエスト信号を所定周波数の伝播に変換し、送受信アンテナ36を介して出力するようになっている。また、車両側送信回路31は、車両側マイコン34から出力されるトランスポンダ駆動信号を所定周波数の電波に変換してトランスポンダ駆動電波を生成し、送受信アンテナ36を介して出力するようになっている。つまり、リクエスト信号及びトランスポンダ駆動電波は、ともに送受信アンテナ36から出力されるようになっている。
【0013】
車両側受信回路32は、受信アンテナ32aを介して電子キー12からのID信号を受信可能となっている。この車両側受信回路32は、そのID信号をパルス信号に復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車両側マイコン34へ出力するようになっている。また、車両側受信回路33は、送受信アンテナ36を介して電子キー12からのトランスポンダ信号を受信可能となっている。このとき、送受信アンテナ36は、切換回路35によって車両側受信回路33に接続されている。そして、車両側受信回路33は、そのトランスポンダ信号をパルス信号に復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車両側マイコン34へ出力するようになっている。
【0014】
車両側マイコン34にはエンジン始動装置17が電気的に接続されている。この車両側マイコン34は、図示しないCPU、RAM、ROM等から構成されており、リクエスト信号及びトランスポンダ信号を択一的に出力するようになっている。
【0015】
そして、車両側マイコン34は、IDコードを含む受信信号が入力されたときに、予め設定されたIDコードと受信信号に含まれるIDコードとの比較(IDコードの照合)を行うようになっている。そして、それらIDコード同士が一致したときに、車両側マイコン34は、エンジン始動装置17に対して始動許可信号を出力するようになっている。
【0016】
また、車両側マイコン34は、トランスポンダコードを含む受信信号が入力されたときには、予め設定されたトランスポンダコードと受信信号に含まれるトランスポンダコードとの比較(トランスポンダコードの照合)を行うようになっている。そして、それらトランスポンダコード同士が一致したときに、車両側マイコン34は、エンジン始動装置17に対してエンジン始動許可信号を出力するようになっている。この信号が出力されている間に図示しない操作ノブを回すことにより、エンジンが始動される。
【0017】
また、図1に示すように、電子キー12は、携帯機側受信回路20、携帯機側マイコン21、携帯機側送信回路23及びトランスポンダ22を備えている。携帯機側受信回路20は、LF帯受信アンテナ24を介して車両側に設けられた送受信装置13からのリクエスト信号を受信する。携帯機側マイコン21は、リクエスト信号が携帯機側受信回路20から携帯機側マイコン21に入力されたときに、予め設定された所定のIDコードを含むID信号を出力するようになっている。携帯機側送信回路23は、ID信号を所定周波数の電波に変調し、アンテナ25を解して車両側に設けられた送受信装置13に送信するようになっている。
【0018】
また、トランスポンダ22はトランスポンダ制御部26を備えている。トランスポンダ制御部26は、電磁波によって十分なエネルギを受けると、予め設定された所定のトランスポンダ用のIDコード(トランスポンダコード)を含むトランスポンダ信号を出力するようになっている。詳しくは、このトランスポンダ制御部26は、送受信装置13からのトランスポンダ駆動電波を受信すると、トランスポンダ信号を出力するようになっている。
【0019】
図2(a)〜(c)、図3に示すように、電子キー40は、キー本体41とキー部42とから構成されており、それぞれ合成樹脂により形成されている。キー本体41は、全体的に丸みを帯びた略直方体であり、キー部42は、車両側に設けられたキー差込口2に挿入し易くするために、先端側に向かうほど細く形成されている。キー部42は、キー本体41の一方の端部に回転軸47を介して回動可能に支持されている。つまり、キー部42は、回転軸47が回動することにより、キー本体41から突出される使用位置(図2(a)の位置)Aと、キー本体41の外周縁の内側に配置される収容位置(図2(b),(c)の位置)Bとを取り得るようになっている。キー部42が使用位置Aにあるとき、その先端部は、キー本体41の端面から突設される。この使用位置Aでは、トランスポンダ22がキー本体41の外縁よりも外側に配置される。これに対し、キー部42が収容位置Bにあるとき、その基端部から先端部にかけての部分は、キー本体41の端面よりも内側に配置される。
【0020】
キー本体41内には、車両側からのリクエスト信号を受信するLF帯受信アンテナ24等の電子部品、電源としての電池44及び図示しない非常用としてのメカキー等が収容されている。電子部品等は、基板45に実装された状態で、キー本体41内に配置されている。
【0021】
LF帯受信アンテナ24は、キー部42内に収容されたトランスポンダ22に対して離間配置されている。これは、トランスポンダ信号の周波数と、リクエスト信号の周波数とがほぼ同じ周波数である場合を考慮したものである。よって、LF帯受信アンテナ24及びトランスポンダ22は、リクエスト信号とトランスポンダ信号との混信を防止するために、所定の距離以上離間させて配置するのが望ましい。
【0022】
キー本体41の一方の端部側において、キー部42の収容位置Bには、キー部42の外縁に沿ってキー収容部46が凹設されている。キー収容部46の内壁面には、誤って送信されたトランスポンダ信号を遮る遮断シールド48が設けられている。遮断シールド48は、キー収容部46の収容位置Bにあるキー部42の一部を包囲するように設けられている。遮断シールド48は金属からなり、例えばめっき等により形成される。
【0023】
電子キー40の操作方法を説明する。駆動源としての電池44が残存している場合、図2(a)に示すように、キー部42はキー収容部46に収容されている。電池切れの場合、操作者は、キー本体41の一方の端部に支持されたキー部42を、回転軸47を介してキー本体41の収容位置Bから使用位置Aに回動させ、キー本体41の端面から突出させる。そして、キー部42を車室内に設けた操作ノブ1のキー差込口2に差し込む。すると、車両側から送信されたトランスポンダ駆動電波がトランスポンダ22に受信される。トランスポンダ22は、トランスポンダ駆動電波に応答して車両側にIDコードを含むトランスポンダ信号を送信する。車両側マイコン34にてID照合が行われた後に、操作者は、操作ノブ1のキー差込口2にキー部42を挿入した状態で、電子キー40を回動させる。そして、エンジン始動装置17に対してエンジン始動許可信号を出力する。
【0024】
従って、この第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)キー本体41にはキー収容部46が形成されているため、操作者は、キー部42をキー収容部46内に収容した状態で携帯することができる。よって、電子キー40の携帯時に、キー部42がポケットの中で引っ掛かる等の煩わしさを解消することができるとともに、携帯機全体を小さくすることができる。従って、電子キー40の携帯性は向上する。
【0025】
(2)キー部42は、キー本体41の一方の端部に回転軸47を介して回動可能に支持されている。このため、操作者は、キー部42をキー本体41の収容位置Bから使用位置Aに簡単に突出させることができる。よって、電子キー40の操作性が向上する。
【0026】
(3)キー収容部46の内壁面には、外部から受ける電場または磁場を遮る遮断シールド48が設けられている。この場合、遮断シールド48は、リクエスト信号に応答しトランスポンダ22から誤って送信された信号を遮ることができる。よって、トランスポンダ信号とリクエスト信号との混信が防止されるため、電子キー40と車両側の送受信装置13との通信機能は向上する。
【0027】
(4)LF帯受信アンテナ24は、キー部42内のトランスポンダ22に対して離間配置されている。この場合、トランスポンダ22が車両側からのリクエスト信号を誤って受信することが防止できる。電子キー40と車両側の送受信装置13との通信機能はよりいっそう向上する。
【0028】
[第2実施形態]
次に、電子キー50の第2実施形態を図4(a)〜(c)に従って説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0029】
本実施形態では、電子キー50は、キー本体51とキー部52とから構成されている。キー本体51の一方の端面には、キー部52が出没する開口部53が形成されており、その開口部53からキー部42の中心軸C1に沿って延びるようにキー収容部54が形成されている。また、キー本体51の下面51a側のキー収容部54付近には、略長方形の貫通孔55がキー部52の中心軸C2方向に沿って形成されている。
【0030】
キー部52は、先端に向かうほど細く形成されており、その基端部には操作部56が突設されている。操作部56は、キー本体51の貫通孔55に挿入されており、キー部52とともに移動可能となっている。このため、操作者は、図4(c)に示すように、操作部56をキー差し込み方向へ押し出すことにより、キー部52をキー本体51の開口部53から突出させ、使用位置(図4(b),(c)に示す位置)Cに配置することが可能となっている。これに対して、操作部56を引き戻すことにより、キー部52をキー本体51の中に没入させ、収容位置(図4(a)に示す位置)Dに配置することが可能となっている。このようにして、開口部53から出没するキー部52は、キー本体51の使用位置Cと収容位置Dとを取り得るようになっている。前記キー収容部54は、その基端部から中央付近にかけて対峙する側壁間の幅が平行に形成されている平行部54aと、中央部付近から先端部にかけて幅が次第に狭く形成されている狭窄部54bとからなる。
【0031】
一方、キー部52は、その基端部から中央部付近における幅がキー収容部54の平行部54aとほぼ同じ基部52aと、中央付近から先端部にかけてキー収容部54の狭窄部54bよりも幅が十分に小さい幅狭部52bとからなる。
【0032】
そして、キー部52が収容位置Dにあるときにおいて、その基部52aがキー収容部54の狭窄部54bに干渉することにより、キー部52は突出するのが規制される。つまり、キー部52は収容位置Dに保持される。これに対し、キー部52が使用位置Cにあるときにおいて、その基部52aがキー収容部54の狭窄部54b挟入されることから、キー部52は使用位置Cに保持される。なお、ある程度の強い接触圧でもってキー部52の基部52aがキー収容部54の狭窄部54bに挟入されるため、不用意に使用位置Cから位置ずれすることはない。
【0033】
従って、この第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(5)キー部52の基端部には操作部56が設けられており、操作者はその操作部56を指で押し出すことにより、キー部52をキー本体51の開口部53から使用位置Cに突出させることができる。この場合、操作者は、指先でワンプッシュ操作することで、キー部52をキー本体51から簡単に突出させることができるため、電子キー50の操作性をよりいっそう向上させることができる。
【0034】
[第3実施形態]
次に、電子キー60の第3実施形態を図5(a),(b)に従って説明する。なお、第3実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0035】
本実施形態では、電子キー60は、一方の端面からキー部62が回動不能に突設されたキー本体61と、キー部62を隠蔽可能なキャップ63とから構成されている。キャップ63は、キー本体61のコーナ部に突設されたキー部62に、軸64を介して回動可能に支持されている。
【0036】
従って、この第3実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(6)キー本体61には、キー部62を隠蔽するキャップ63が設けられている。このため、携帯機の電池が残存している場合、キー部52はキャップ63により隠蔽され、電池切れの場合のみ、キャップ63を外しキー部62を露出させることができる。電子キー60の携帯時において、キー部62内のトランスポンダ22を外部の衝撃からキャップ63により保護することができる。従って、電子キー60の信頼性が向上する。
【0037】
[第4実施形態]
次に、本発明を具体化した電子キー70の第4実施形態を図6(a),(b)に従って説明する。なお、第4実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0038】
本実施形態では、電子キー70は、キー部72が突設されたキー本体71と、キー部72を隠蔽する蓋としてのキャップ73とから構成されている。キャップ73は、キー部72をキー差込み方向から覆うように配置され、キー本体71及びキー部72から着脱可能になっている。キャップ73は、キー部72とほぼ同形を有しており、先端に向かうほど細く形成されている。また、キャップ73の先端部には、キーホルダを取り付けるための取り付け孔74が設けられている。
【0039】
図示しない電池が残存している場合、キー部72はキャップ73により隠蔽されている。電池切れの場合、操作者は、図6(b)に示すように、キャップ73をキー本体71及びキー部72から離脱し、トランスポンダ22が収容されたキー部72を露出させた状態で使用する。
【0040】
従って、この第4実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(7)キャップ73は、その先端部に取り付け孔74が設けられており、キーホルダが取り付け可能になっている。このため、操作者は、電子キー70をキーホルダにより衣服等に固定させたまま、キー本体71及びキー部72をキャップ73から離脱させることができる。よって、電子キー70の取り扱いがさらに向上する。
【0041】
[第5実施形態]
次に、電子キー80の第5実施形態を図7(a),(b)に従って説明する。なお、第5実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0042】
本実施形態では、電子キー80は、キー部82が突設されたカバー83と、キー本体81とから構成されている。キー部82は、カバー83の端面の中央部に突設されている。図7(b)に示すように、カバー83は、キー本体81の一方の端部に着脱可能になっている。キー本体81の端面においてカバー83が装着される箇所には、キー部82を収容するキー収容部84が凹設されている。
【0043】
図示しない電池が残存している場合、図7(a)に示すように、カバー83は、キー部82の先端をキー本体81側に向けてキー本体81に装着されている。この場合、キー部82は、キー本体81のキー収容部84内に収容されている。一方、電池切れの場合、操作者は、図7(b)に示すように、カバー83をキー本体81から離脱させて、トランスポンダ22が収容されたキー部82を露出させる。そして、カバー83と一体化したキー部82は、車室内に設けた操作ノブ1のキー差込口2に差し込まれた状態で使用される。
【0044】
従って、この第5実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(9)キー本体81と着脱可能であるカバー83には、キー部82が突設されている。このため、キー部82とキー本体81とを分離させて、車両側の操作ノブ1にキー部82のみが差し込まれた状態で使用することができる。よって、操作ノブ1に差し込まれる電子キー80の大きさは小さくて済む。従って、車両側の操作ノブ1における違和感が軽減される。
【0045】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、キー収容部46の内壁面に設けられた遮断シールド48は、金属からなり、めっき等により形成されていた。しかし、遮断シールド48は、所定の形状にプレス成形された金属板を、キー収容部46の内壁面に貼着することにより形成してもよい。
【0046】
次に、上記実施形態及び別例によって把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)収容された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、外部に露出しないように、キー部を隠蔽する蓋を備えたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の電子キー。
【0047】
(2)収容された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、キー本体の一端部に着脱可能であるカバーにキー部が突設されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の電子キー。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、携帯性が向上する電子キーを提供することができる。
【0049】
請求項2または3に記載の発明によれば、携帯性がよりいっそう向上する電子キーを提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、車両側の送受信装置との通信機能が向上する電子キーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における車両用遠隔操作装置の電気的構成を示すブロック図。
【図2】(a)は第1実施形態においてキー部が収容位置にあるときの電子キーの平面図。(b)は第1実施形態においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの平面図。(c)は第1実施携帯においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの部分側面図。
【図3】第1実施形態における電子キーが車両側の操作ノブに差し込まれた状態を示す図。
【図4】(a)は第2実施形態においてキー部が収容位置にあるときの電子キーの平面図。(b)は第2実施形態においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの平面図。(c)は第2実施形態においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの部分側面図。
【図5】(a)は第3実施形態においてキー部がキャップにより隠蔽されているときの電子キーの平面図。(b)は第3実施形態においてキー部が露出した状態にあるときの電子キーの側面図。
【図6】(a)は第4実施形態においてキー部がキャップにより隠蔽されているときの電子キーの平面図。(b)は第4実施形態においてキー部が露出した状態にあるときの電子キーの平面図。
【図7】(a)は第5実施形態においてカバーがキー本体に装着されたときの電子キーの平面図。(b)は第5実施形態においてカバーがキー本体より離脱されたときの電子キーの平面図。
【図8】従来の電子キーの平面図。
【符号の説明】
22・・・トランスポンダ、24・・・LF帯受信アンテナ、40・・・電子キー、41・・・キー本体、42・・・キー部、44・・・電池、47・・・回転軸、A・・・使用位置、B・・・収容位置、46・・・キー収容部、48・・・遮断シールド(遮断手段)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車等の車両に用いられる電子キーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子キーを利用した装置としてスマートイグニッション装置が知られている。この装置における電子キーは、車両側の送受信装置からID要求信号を受信し、そのID要求信号に応答してID信号を車両側の送受信装置に送信する。ID信号を受信した送受信装置は、ID照合を行った後に、エンジン始動許可信号をエンジン始動許可装置に出力するようになっている。図8に示すように、電子キー100は、図示しない電池を駆動源としていることから、電池切れを考慮した場合の非常用として、電磁界に応答してトランスポンダ信号を送信するトランスポンダ22を備えている。車両側の送受信装置は、電子キー100内のトランスポンダ22を駆動させるために、キー差込口に差し込むことにより、電磁界を間欠的に発生させている。操作者が所持する電子キー100が電磁界の伝播範囲(通信エリア)内に入ると、電子キー100内のトランスポンダ22に電磁界が届く。すると、トランスポンダ22内のコイルに起電力が発生し、トランスポンダ22は、IDコードを含むトランスポンダ信号を送信する。トランスポンダ信号を受信した車両側の送受信装置は、トランスポンダ信号に含まれたIDコードの照合を行った後に、エンジン始動許可信号をエンジン始動許可装置に出力するようになっている。
【0003】
図8に示すように、電子キー100はキー本体101と車両側に設けられたキー差込口に差し込まれるキー部102とから構成されており、キー部102はキー本体101の端部に突設されている。この場合、キー本体101内にはID要求信号を受信するLF帯受信アンテナが収容され、キー部102内にはトランスポンダ信号を送信するトランスポンダ22が収容されている。電子キー100が電池切れの場合、操作者は、図示しない車室内に設けた操作ノブのキー差込口にキー部102を挿入する。このとき、トランスポンダ22は、電磁界に応答して、車両側の送受信装置にIDコードを含むトランスポンダ信号を送信する。車両側の送受信装置内にてID照合を行った後に、操作者は電子キー100を回動させて、エンジン始動装置に対してエンジン始動許可信号を出力するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の電子キー100は、駆動源としての電池が残存している限り、トランスポンダ信号による通信は行われないため、操作者はキー部102を操作ノブのキー差込口に挿入する等の操作を必要としない。にも拘らず、トランスポンダ22が収容されたキー部102は、キー本体101の端部に常時突設されている。このため、操作者は、電子キー100の携帯時において、キー部102がポケットの中に引っ掛かる等の煩わしさを感じていた。
【0005】
従って、本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、携帯性が向上する電子キーを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、内蔵された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、前記キー本体から前記キー部を突設可能に設けたことをその要旨とする。このため、操作者は、駆動源としての電池が残存している限り、トランスポンダが収容されたキー部を突出させなくてもよい。よって、電子キーの携帯時に、キー部に対する煩わしさが解消される。従って、電子キーの携帯性は向上する。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記キー部は、前記キー本体の一端部に軸を介して回動可能に支持され、前記キー本体から突出される使用位置と、キー本体の外周縁の内側に配置される収容位置とを取り得ることをその要旨とする。この場合、キー部がキー本体の収容位置に配置される分、電子キーの小型化が可能となる。従って、電子キーの携帯性はさらに向上する。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記キー部は、キー本体の一端面から出没可能とされ、キー本体から突出される使用位置と、キー本体の外周縁の内側に配置される収容位置とを取り得ることをその要旨とする。この場合、キー部がキー本体の中に収容されるため、電子キーの携帯性はよりいっそう向上する。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、前記キー部は、収容位置にあるとき、キー本体に設けられたキー収容部に配置され、そのキー収容部の内壁面には外部から受ける電場または磁場を遮る遮断手段が設けられていることをその要旨とする。このため、キー部がキー本体の収容位置にあるとき、トランスポンダが誤ってID要求信号を受信することを防止できる。従って、電子キーと車両側の送受信装置との通信機能が向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1、図2(a)〜(c)、図3に従って説明する。
【0011】
図1に示すように、車両用遠隔操作装置11は、車両側に設けられる送受信装置13と、操作者によって所持される電子キー12とを備えている。
送受信装置13は、車両側送信回路31、車両側受信回路32,33、車両側マイコン34及び切換回路35を備えている。車両側送信回路31及び車両側受信回路32,33は、それぞれ車両側マイコン34に接続されている。そして、車両側送信回路31及び車両側受信回路33には、切換回路35を介して電磁界としてのトランスポンダ駆動電波及びトランスポンダ信号を送受信する送受信アンテナ36が接続されている。この切換回路35は、送受信アンテナ36を、車両側送信回路31または車両側受信回路33に選択的に接続するための回路である。また、車両側受信回路32には、電子キー12からのID信号を受信する受信アンテナ32aが接続されている。
【0012】
車両側送信回路31は、車両側マイコン34から出力されるリクエスト信号を所定周波数の伝播に変換し、送受信アンテナ36を介して出力するようになっている。また、車両側送信回路31は、車両側マイコン34から出力されるトランスポンダ駆動信号を所定周波数の電波に変換してトランスポンダ駆動電波を生成し、送受信アンテナ36を介して出力するようになっている。つまり、リクエスト信号及びトランスポンダ駆動電波は、ともに送受信アンテナ36から出力されるようになっている。
【0013】
車両側受信回路32は、受信アンテナ32aを介して電子キー12からのID信号を受信可能となっている。この車両側受信回路32は、そのID信号をパルス信号に復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車両側マイコン34へ出力するようになっている。また、車両側受信回路33は、送受信アンテナ36を介して電子キー12からのトランスポンダ信号を受信可能となっている。このとき、送受信アンテナ36は、切換回路35によって車両側受信回路33に接続されている。そして、車両側受信回路33は、そのトランスポンダ信号をパルス信号に復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を車両側マイコン34へ出力するようになっている。
【0014】
車両側マイコン34にはエンジン始動装置17が電気的に接続されている。この車両側マイコン34は、図示しないCPU、RAM、ROM等から構成されており、リクエスト信号及びトランスポンダ信号を択一的に出力するようになっている。
【0015】
そして、車両側マイコン34は、IDコードを含む受信信号が入力されたときに、予め設定されたIDコードと受信信号に含まれるIDコードとの比較(IDコードの照合)を行うようになっている。そして、それらIDコード同士が一致したときに、車両側マイコン34は、エンジン始動装置17に対して始動許可信号を出力するようになっている。
【0016】
また、車両側マイコン34は、トランスポンダコードを含む受信信号が入力されたときには、予め設定されたトランスポンダコードと受信信号に含まれるトランスポンダコードとの比較(トランスポンダコードの照合)を行うようになっている。そして、それらトランスポンダコード同士が一致したときに、車両側マイコン34は、エンジン始動装置17に対してエンジン始動許可信号を出力するようになっている。この信号が出力されている間に図示しない操作ノブを回すことにより、エンジンが始動される。
【0017】
また、図1に示すように、電子キー12は、携帯機側受信回路20、携帯機側マイコン21、携帯機側送信回路23及びトランスポンダ22を備えている。携帯機側受信回路20は、LF帯受信アンテナ24を介して車両側に設けられた送受信装置13からのリクエスト信号を受信する。携帯機側マイコン21は、リクエスト信号が携帯機側受信回路20から携帯機側マイコン21に入力されたときに、予め設定された所定のIDコードを含むID信号を出力するようになっている。携帯機側送信回路23は、ID信号を所定周波数の電波に変調し、アンテナ25を解して車両側に設けられた送受信装置13に送信するようになっている。
【0018】
また、トランスポンダ22はトランスポンダ制御部26を備えている。トランスポンダ制御部26は、電磁波によって十分なエネルギを受けると、予め設定された所定のトランスポンダ用のIDコード(トランスポンダコード)を含むトランスポンダ信号を出力するようになっている。詳しくは、このトランスポンダ制御部26は、送受信装置13からのトランスポンダ駆動電波を受信すると、トランスポンダ信号を出力するようになっている。
【0019】
図2(a)〜(c)、図3に示すように、電子キー40は、キー本体41とキー部42とから構成されており、それぞれ合成樹脂により形成されている。キー本体41は、全体的に丸みを帯びた略直方体であり、キー部42は、車両側に設けられたキー差込口2に挿入し易くするために、先端側に向かうほど細く形成されている。キー部42は、キー本体41の一方の端部に回転軸47を介して回動可能に支持されている。つまり、キー部42は、回転軸47が回動することにより、キー本体41から突出される使用位置(図2(a)の位置)Aと、キー本体41の外周縁の内側に配置される収容位置(図2(b),(c)の位置)Bとを取り得るようになっている。キー部42が使用位置Aにあるとき、その先端部は、キー本体41の端面から突設される。この使用位置Aでは、トランスポンダ22がキー本体41の外縁よりも外側に配置される。これに対し、キー部42が収容位置Bにあるとき、その基端部から先端部にかけての部分は、キー本体41の端面よりも内側に配置される。
【0020】
キー本体41内には、車両側からのリクエスト信号を受信するLF帯受信アンテナ24等の電子部品、電源としての電池44及び図示しない非常用としてのメカキー等が収容されている。電子部品等は、基板45に実装された状態で、キー本体41内に配置されている。
【0021】
LF帯受信アンテナ24は、キー部42内に収容されたトランスポンダ22に対して離間配置されている。これは、トランスポンダ信号の周波数と、リクエスト信号の周波数とがほぼ同じ周波数である場合を考慮したものである。よって、LF帯受信アンテナ24及びトランスポンダ22は、リクエスト信号とトランスポンダ信号との混信を防止するために、所定の距離以上離間させて配置するのが望ましい。
【0022】
キー本体41の一方の端部側において、キー部42の収容位置Bには、キー部42の外縁に沿ってキー収容部46が凹設されている。キー収容部46の内壁面には、誤って送信されたトランスポンダ信号を遮る遮断シールド48が設けられている。遮断シールド48は、キー収容部46の収容位置Bにあるキー部42の一部を包囲するように設けられている。遮断シールド48は金属からなり、例えばめっき等により形成される。
【0023】
電子キー40の操作方法を説明する。駆動源としての電池44が残存している場合、図2(a)に示すように、キー部42はキー収容部46に収容されている。電池切れの場合、操作者は、キー本体41の一方の端部に支持されたキー部42を、回転軸47を介してキー本体41の収容位置Bから使用位置Aに回動させ、キー本体41の端面から突出させる。そして、キー部42を車室内に設けた操作ノブ1のキー差込口2に差し込む。すると、車両側から送信されたトランスポンダ駆動電波がトランスポンダ22に受信される。トランスポンダ22は、トランスポンダ駆動電波に応答して車両側にIDコードを含むトランスポンダ信号を送信する。車両側マイコン34にてID照合が行われた後に、操作者は、操作ノブ1のキー差込口2にキー部42を挿入した状態で、電子キー40を回動させる。そして、エンジン始動装置17に対してエンジン始動許可信号を出力する。
【0024】
従って、この第1実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)キー本体41にはキー収容部46が形成されているため、操作者は、キー部42をキー収容部46内に収容した状態で携帯することができる。よって、電子キー40の携帯時に、キー部42がポケットの中で引っ掛かる等の煩わしさを解消することができるとともに、携帯機全体を小さくすることができる。従って、電子キー40の携帯性は向上する。
【0025】
(2)キー部42は、キー本体41の一方の端部に回転軸47を介して回動可能に支持されている。このため、操作者は、キー部42をキー本体41の収容位置Bから使用位置Aに簡単に突出させることができる。よって、電子キー40の操作性が向上する。
【0026】
(3)キー収容部46の内壁面には、外部から受ける電場または磁場を遮る遮断シールド48が設けられている。この場合、遮断シールド48は、リクエスト信号に応答しトランスポンダ22から誤って送信された信号を遮ることができる。よって、トランスポンダ信号とリクエスト信号との混信が防止されるため、電子キー40と車両側の送受信装置13との通信機能は向上する。
【0027】
(4)LF帯受信アンテナ24は、キー部42内のトランスポンダ22に対して離間配置されている。この場合、トランスポンダ22が車両側からのリクエスト信号を誤って受信することが防止できる。電子キー40と車両側の送受信装置13との通信機能はよりいっそう向上する。
【0028】
[第2実施形態]
次に、電子キー50の第2実施形態を図4(a)〜(c)に従って説明する。なお、第2実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0029】
本実施形態では、電子キー50は、キー本体51とキー部52とから構成されている。キー本体51の一方の端面には、キー部52が出没する開口部53が形成されており、その開口部53からキー部42の中心軸C1に沿って延びるようにキー収容部54が形成されている。また、キー本体51の下面51a側のキー収容部54付近には、略長方形の貫通孔55がキー部52の中心軸C2方向に沿って形成されている。
【0030】
キー部52は、先端に向かうほど細く形成されており、その基端部には操作部56が突設されている。操作部56は、キー本体51の貫通孔55に挿入されており、キー部52とともに移動可能となっている。このため、操作者は、図4(c)に示すように、操作部56をキー差し込み方向へ押し出すことにより、キー部52をキー本体51の開口部53から突出させ、使用位置(図4(b),(c)に示す位置)Cに配置することが可能となっている。これに対して、操作部56を引き戻すことにより、キー部52をキー本体51の中に没入させ、収容位置(図4(a)に示す位置)Dに配置することが可能となっている。このようにして、開口部53から出没するキー部52は、キー本体51の使用位置Cと収容位置Dとを取り得るようになっている。前記キー収容部54は、その基端部から中央付近にかけて対峙する側壁間の幅が平行に形成されている平行部54aと、中央部付近から先端部にかけて幅が次第に狭く形成されている狭窄部54bとからなる。
【0031】
一方、キー部52は、その基端部から中央部付近における幅がキー収容部54の平行部54aとほぼ同じ基部52aと、中央付近から先端部にかけてキー収容部54の狭窄部54bよりも幅が十分に小さい幅狭部52bとからなる。
【0032】
そして、キー部52が収容位置Dにあるときにおいて、その基部52aがキー収容部54の狭窄部54bに干渉することにより、キー部52は突出するのが規制される。つまり、キー部52は収容位置Dに保持される。これに対し、キー部52が使用位置Cにあるときにおいて、その基部52aがキー収容部54の狭窄部54b挟入されることから、キー部52は使用位置Cに保持される。なお、ある程度の強い接触圧でもってキー部52の基部52aがキー収容部54の狭窄部54bに挟入されるため、不用意に使用位置Cから位置ずれすることはない。
【0033】
従って、この第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(5)キー部52の基端部には操作部56が設けられており、操作者はその操作部56を指で押し出すことにより、キー部52をキー本体51の開口部53から使用位置Cに突出させることができる。この場合、操作者は、指先でワンプッシュ操作することで、キー部52をキー本体51から簡単に突出させることができるため、電子キー50の操作性をよりいっそう向上させることができる。
【0034】
[第3実施形態]
次に、電子キー60の第3実施形態を図5(a),(b)に従って説明する。なお、第3実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0035】
本実施形態では、電子キー60は、一方の端面からキー部62が回動不能に突設されたキー本体61と、キー部62を隠蔽可能なキャップ63とから構成されている。キャップ63は、キー本体61のコーナ部に突設されたキー部62に、軸64を介して回動可能に支持されている。
【0036】
従って、この第3実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(6)キー本体61には、キー部62を隠蔽するキャップ63が設けられている。このため、携帯機の電池が残存している場合、キー部52はキャップ63により隠蔽され、電池切れの場合のみ、キャップ63を外しキー部62を露出させることができる。電子キー60の携帯時において、キー部62内のトランスポンダ22を外部の衝撃からキャップ63により保護することができる。従って、電子キー60の信頼性が向上する。
【0037】
[第4実施形態]
次に、本発明を具体化した電子キー70の第4実施形態を図6(a),(b)に従って説明する。なお、第4実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0038】
本実施形態では、電子キー70は、キー部72が突設されたキー本体71と、キー部72を隠蔽する蓋としてのキャップ73とから構成されている。キャップ73は、キー部72をキー差込み方向から覆うように配置され、キー本体71及びキー部72から着脱可能になっている。キャップ73は、キー部72とほぼ同形を有しており、先端に向かうほど細く形成されている。また、キャップ73の先端部には、キーホルダを取り付けるための取り付け孔74が設けられている。
【0039】
図示しない電池が残存している場合、キー部72はキャップ73により隠蔽されている。電池切れの場合、操作者は、図6(b)に示すように、キャップ73をキー本体71及びキー部72から離脱し、トランスポンダ22が収容されたキー部72を露出させた状態で使用する。
【0040】
従って、この第4実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(7)キャップ73は、その先端部に取り付け孔74が設けられており、キーホルダが取り付け可能になっている。このため、操作者は、電子キー70をキーホルダにより衣服等に固定させたまま、キー本体71及びキー部72をキャップ73から離脱させることができる。よって、電子キー70の取り扱いがさらに向上する。
【0041】
[第5実施形態]
次に、電子キー80の第5実施形態を図7(a),(b)に従って説明する。なお、第5実施形態において第1実施形態と同様の部分においては、その詳細な説明を省略する。
【0042】
本実施形態では、電子キー80は、キー部82が突設されたカバー83と、キー本体81とから構成されている。キー部82は、カバー83の端面の中央部に突設されている。図7(b)に示すように、カバー83は、キー本体81の一方の端部に着脱可能になっている。キー本体81の端面においてカバー83が装着される箇所には、キー部82を収容するキー収容部84が凹設されている。
【0043】
図示しない電池が残存している場合、図7(a)に示すように、カバー83は、キー部82の先端をキー本体81側に向けてキー本体81に装着されている。この場合、キー部82は、キー本体81のキー収容部84内に収容されている。一方、電池切れの場合、操作者は、図7(b)に示すように、カバー83をキー本体81から離脱させて、トランスポンダ22が収容されたキー部82を露出させる。そして、カバー83と一体化したキー部82は、車室内に設けた操作ノブ1のキー差込口2に差し込まれた状態で使用される。
【0044】
従って、この第5実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(9)キー本体81と着脱可能であるカバー83には、キー部82が突設されている。このため、キー部82とキー本体81とを分離させて、車両側の操作ノブ1にキー部82のみが差し込まれた状態で使用することができる。よって、操作ノブ1に差し込まれる電子キー80の大きさは小さくて済む。従って、車両側の操作ノブ1における違和感が軽減される。
【0045】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、キー収容部46の内壁面に設けられた遮断シールド48は、金属からなり、めっき等により形成されていた。しかし、遮断シールド48は、所定の形状にプレス成形された金属板を、キー収容部46の内壁面に貼着することにより形成してもよい。
【0046】
次に、上記実施形態及び別例によって把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)収容された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、外部に露出しないように、キー部を隠蔽する蓋を備えたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の電子キー。
【0047】
(2)収容された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、キー本体の一端部に着脱可能であるカバーにキー部が突設されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の電子キー。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、携帯性が向上する電子キーを提供することができる。
【0049】
請求項2または3に記載の発明によれば、携帯性がよりいっそう向上する電子キーを提供することができる。
請求項4に記載の発明によれば、車両側の送受信装置との通信機能が向上する電子キーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における車両用遠隔操作装置の電気的構成を示すブロック図。
【図2】(a)は第1実施形態においてキー部が収容位置にあるときの電子キーの平面図。(b)は第1実施形態においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの平面図。(c)は第1実施携帯においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの部分側面図。
【図3】第1実施形態における電子キーが車両側の操作ノブに差し込まれた状態を示す図。
【図4】(a)は第2実施形態においてキー部が収容位置にあるときの電子キーの平面図。(b)は第2実施形態においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの平面図。(c)は第2実施形態においてキー部が使用位置にあるときの電子キーの部分側面図。
【図5】(a)は第3実施形態においてキー部がキャップにより隠蔽されているときの電子キーの平面図。(b)は第3実施形態においてキー部が露出した状態にあるときの電子キーの側面図。
【図6】(a)は第4実施形態においてキー部がキャップにより隠蔽されているときの電子キーの平面図。(b)は第4実施形態においてキー部が露出した状態にあるときの電子キーの平面図。
【図7】(a)は第5実施形態においてカバーがキー本体に装着されたときの電子キーの平面図。(b)は第5実施形態においてカバーがキー本体より離脱されたときの電子キーの平面図。
【図8】従来の電子キーの平面図。
【符号の説明】
22・・・トランスポンダ、24・・・LF帯受信アンテナ、40・・・電子キー、41・・・キー本体、42・・・キー部、44・・・電池、47・・・回転軸、A・・・使用位置、B・・・収容位置、46・・・キー収容部、48・・・遮断シールド(遮断手段)。
Claims (4)
- 内蔵された電源によって駆動し、ID要求信号を受信するアンテナが収容されるキー本体と、外部から受ける電磁界により誘導された起電力により駆動するトランスポンダが収容されるキー部とを備えた電子キーにおいて、
前記キー本体から前記キー部を突設可能に設けたことを特徴とする電子キー。 - 前記キー部は、前記キー本体の一端部に軸を介して回動可能に支持され、前記キー本体から突出される使用位置と、キー本体の外周縁の内側に配置される収容位置とを取り得ることを特徴とする請求項1に記載の電子キー。
- 前記キー部は、前記キー本体の一端面から出没可能とされ、前記キー本体から突出される使用位置と、前記キー本体の外周縁の内側に配置される収容位置とを取り得ることを特徴とする請求項1に記載の電子キー。
- 前記キー部は、収容位置にあるとき、前記キー本体に設けられたキー収容部に配置され、その前記キー収容部の内壁面には外部から受ける電場または磁場を遮る遮断手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子キー。
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