JP2004028782A - 質量分析データの解析方法および質量分析データの解析装置および質量分析データの解析プログラムならびにソリューション提供システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】イオン化した試料と、そのような試料を親イオンとする解離イオンとについて質量分析データを取得し、親イオンの構造の候補について分子軌道解析を行うことで解離イオン候補を導出し、親イオン候補、解離イオン候補についての解析結果について表示するとともに、解離イオン候補のデータと、実測した解離イオンのデータとを比較して親イオン候補の構造を評価する質量分析データの解析方法。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、質量分析データを解析処理する解析方法および質量分析データの解析装置および質量分析データの解析プログラムならびにソリューション提供システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
質量分析装置により得られた質量分析データから、物質の同定精度を向上させるために物質(親イオン)を解離させ、その解離イオンをさらに質量分析するタンデム型質量分析機能を持つ質量分析装置が増加している。親イオンの質量分析データ(MSデータ)、解離イオンの質量分析データ(MS2データ)により、親イオンの同定や、親イオンの推定構造の導出を行う方法は、主に以下に分類される。
(1)親イオンの質量分析データ(MSデータ)のデータベース検索法。
(2)親イオンおよび解離イオンの質量分析データ(MSデータおよびMS2データ)のデータベース検索法。
(3)親イオンおよび解離イオンの質量分析データ(MSデータおよびMS2データ)に基づいて推定を行うが、データベースには依存しない方法。
【0003】
(2)の従来技術の一例は、特開平8−124519号公報に開示されている。ここでは、質量分析データである質量スペクトルの各ピークについて、ピークデータベースを参照して、ピーク質量に対応するイオン種の候補を抽出し、脱離基データベースを参照して、脱離質量に対応する脱離基の候補を抽出する。そして、解離イオンおよび脱離基から親イオンを構築する際の規則を格納した構造構築データベースを参照して、親イオンの候補を決定している。
【0004】
また、(3)の従来技術の一例として、大阪大学で開発されたアミノ酸配列解析支援ソフトウェア“SeqMS”では、10個程度のアミノ酸配列により構成されているペプチドに対し、データベース検索によらず、ペプチドのアミノ酸配列の同定を行っている。このソフトウェアでは、ペプチドイオンと、その解離イオンの質量分析データから、経験的(実験的)に求めた解離確率の重み付け値を用いたグラフ理論に基づいた統計処理によって、アミノ酸配列候補を導出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、親イオンの質量分析データ(MSデータ)、さらに、解離イオンの質量分析データ(MS2データ)により、親イオンの同定や、親イオンの推定構造の導出を行う方法として、従来技術の(1)、(2)に示したデータベース検索を用いた場合には、未知構造を持つ物質に対しては、データベースにデータが存在しないため、親イオンの同定や、推定構造の導出が困難となる。
また、従来技術の(3)に示したデータベース検索によらない方法として、グラフ理論に基づいた統計処理や数合わせ的な情報処理を行う場合には、親イオンの同定精度が半分以下となり、信頼性が非常に低いというのが現状である。
そこで、本発明は、未知構造物質にも対応可能で、高精度に、親イオンの構造を同定したり、推定構造を導出することを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決する本発明の手段としては、試料である親イオンと、親イオンから生成した解離イオンの質量分析データを取得し、この質量分析データから推測される親イオンの構造に対し、分子軌道解析、または、これに分子力学計算あるいは分子動力学計算を組み合わせて行うことにより、親イオン、解離イオンの構造を高精度に導出・表示することがあげられる。また、これを用いて顧客に解析結果をソリューションとして提供するサービスを展開することも可能である。
【0007】
【発明の実施の形態】
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は質量分析データの解析装置である質量分析装置の構成を示すブロック図であり、図2は質量分析装置の処理を示すフローチャートである。
本実施形態は、試料の質量分析結果を基に推定した構造に対して、分子軌道解析を用いて熱的、化学的、エネルギ的な特性の少なくとも一つを演算し、その演算結果に基づいて推定した構造の妥当性を評価し、試料の構造解析を行うことを特徴としている。このような処理は、図1に示す質量分析装置24を用いて行われる。
【0008】
質量分析データの解析装置である質量分析装置24は、解析対象となる試料について測定した質量分析データ1に対して分子軌道解析を行うデータ処理部12と、解析結果を表示する表示部13とを有している。質量分析データの測定は、液体クロマトグラフなどの前処理系8で前処理後、イオン化部9において公知の手法によりイオン化し、質量分析部10で質量に応じて分離したイオンをイオン検出部11で検出することにより行われる。この質量分析装置24は、制御部14により統括的に制御している。この制御部14は、試料の前処理から、試料のイオン化、イオン化により得られる試料イオンビームの質量分析部10への輸送および入射、質量分離過程、イオン検出、一連の質量分析過程を制御する。
【0009】
質量分析部10は、イオン化した試料を衝突解離(collision induced dissociation)により開裂させて、質量数の少ない解離イオン(娘イオン)を生成させるための解離手段を備えても良い。解離手段を用い、解離イオンについても質量分析する方法をタンデム質量分析法(MS/MS分析法)という。この方法によれば、親イオン(試料イオン)の構成分子についての情報が得ることができ、これに基づいて親イオンの構造推定を行うことが可能になる。このような解離手段の一例としては、コリジョンセル(collision cell)があげられる。コリジョンセルは、バッファーガスとして用いられるヘリウムなどの中性ガスを特定の試料イオンに衝突させ、解離イオンを生成させる装置である。中性ガスなどのバッファーガスを親イオンに衝突させることで発生する低エネルギ領域の衝突解離現象は、熱解離現象、つまり熱化学反応と考えられる。また、解離手段の他の例としては、赤外線を照射することで解離イオンを生成させる装置があげられる。なお、質量分析装置24が、試料をイオン化してそのまま分析する方法(MS分析法)のみを利用する場合には、解離手段を備えなくても良いが、以下においては、質量分析装置24は解離手段を備え、タンデム質量分析を行うものとして説明する。このため、解離前のイオン化した試料は親イオンということにする。
【0010】
データ処理部12は、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されており、質量分析データ解析用の解析プログラムが展開・起動することで、後に説明する親イオンの分子軌道解析などを行い、親イオンの同定を行う。
表示部13としては、CRT(Cathode−Ray Tube)ディスプレイや、液晶ディスプレイを用いることができる。表示部13は、その他のデータ処理部12が行うデータ処理の結果を表示させることが可能であればその他の手段であっても良い。
【0011】
このような質量分析装置24により得られる親イオン、解離イオンの質量分析データ1の一例を図3(a),(b)に示す。図3(a)は親イオンの質量分析データ1であり、親イオンは質量対電荷比(以下、m/zとする)の値が340amuのイオンであることがわかる。図3(b)は、この親イオンを衝突解離させて得られた解離イオンの質量分析データ1であり、m/z=179amuおよびm/z=310amuの位置にピークが観測されている。これは、図1に示す質量分析部10の解離手段により、m/z=340amuの親イオンから、m/z=179amuの解離イオンと、m/z=310amuの解離イオンが生成されることを意味する。
【0012】
本実施形態は、このような親イオン、解離イオンについて得られる質量分析データ1に基づいて、親イオンの構造を解析するものである。この解析過程を図2のフローチャートに従って説明する。なお、親イオンとしてその構造解析をする試料としては、蛋白質、ペプチド、糖鎖といった生物に関係する高分子、あるいは、薬剤などの合成分子についての未知構造の低分子などがあげられるが、試料の分子量や種類などはこれに限定されるものではない。
【0013】
最初に、図2のステップS1で質量分析部10などを用いて親イオンについての質量分析データ1を取得する。ここで得られる質量分析データ1は、前記した一連の質量分析過程を経て得られるものであり、親イオンの質量分析データ(以下、区別のためにMSデータ1aとする)、および、解離手段を用いて生成した解離イオンの質量分析データ(同じく区別のために、MS2データ1bとする)からなる。
【0014】
続くステップS2では、親イオンの構造を推測する。ここで用いられる推測方法としては、試料の作製過程などから構造を推測する方法や、親イオンの質量分析データ1に基づいて、ユーザが経験などにより粗く見積もる方法があげられる。また、これらの代わりに、もしくは、これらと併用する形で、MSデータ1aに基づいて、考え得る親イオンの構造を候補としてリストアップするソフトウェアの処理によって親イオンの構造を推測する方法でも良い。この段階での親イオンの構造の推測は、本実施形態の特徴的な処理であるステップS3以降の処理を行う候補を選ぶために行われるものであり、複数の構造をリストアップすることが望ましい。なお、以下においては、理解を容易にするために、図4(a)に分子記号を用いた平面構造を示す親イオン候補2aについて処理を行う場合を例にとって説明する。推測された親イオン候補2aは、その構成をユーザが確認しやすいように、親イオン候補画面2として画面表示されることが望ましい。
【0015】
前記のステップで推測された親イオン候補2aの構造に対して、ステップS3において分子構造上の、熱的、化学的、エネルギ的な特性の少なくともの一つを計算する分子軌道解析が行われる。本実施形態では、熱的、化学的、エネルギ的な特性として原子間結合の強さを取り上げ、図1に示すデータ処理部12において親イオン候補2aの構成原子の原子間結合の強さを分子軌道解析を用いて演算する。
【0016】
親イオン候補2aについての解析結果は、ステップS4で表示部13(図1参照)に表示される。この場合の表示例としては、図4(b)に示すような解析結果画面3があげられる。解析結果画面3は、親イオン候補2aの立体構造と、所定の結合に付された数字、および、数字を説明するテキスト3aとを含んでいる。この解析結果画面3によれば、テキスト3aから、結合に付された数字が結合強さσであることが容易にわかる。また、小さい数字が付された結合が結合強さσが小さい結合であることが判断できる。ここでの結合強さσは、原子間結合の強さの相対値が一定値以下の結合のみを、相対値として表示したものであるが、絶対値で表示したり、すべての結合について相対値や絶対値を表示したりしても良い。また、図4(c)に示す解析結果画面4のように、結合強さσを小さい方からランク付けして、そのランクを模式的に示したランク表示4a,4bを親イオン候補2aの立体構造と一緒に表示しても良い。この解析結果画面4には、結合強さσが最も小さい結合のランク表示4aと、二番目に小さい結合のランク表示4bが図示されており、それぞれランクを示す数字と、その数字と結合とを結びつける描画から構成されているので、結合の弱い箇所をすみやかに確認することができる。
【0017】
なお、結合強さσを小さい方から二つ選択したのは、そのような結合が切断されて解離イオンが生成する確率が高いとみなせるので、生成確率の高い解離イオンに着目することで効率的に親イオンの構造を評価するためである。着目する結合強さσの数は、試料の質量数や構造などにより異なるので、ユーザによる選択操作や、データ処理部12の処理により一つもしくは複数に変更可能であることが望ましい(以下、着目するデータとして表示されるものの数が複数ある場合について同じ)。また、解析結果画面3,4は、親イオン候補2aの平面構造を表示するものであっても構わない。
【0018】
さらに、ステップS3で分子軌道解析して得られる結合強さσに基づいて、親イオン候補2aが複数のイオンに解離する場合に生成すると予測できる解離イオンを解離イオン候補としてステップS5で導出する。この場合は、図3(b)に示すように、解離イオンのMS2データ1bとして二つのピークが得られているので、結合強さσが弱い二箇所(図4(c)におけるランク表示4aで特定される結合とランク表示4bで特定される結合)で結合が切れるものとして、解離イオン候補を導出する。なお、解離イオン候補の導出とは、図1に示すデータ処理部12において解離イオンの構造を特定し、その質量対電荷比(m/z)の算出をすることである。
【0019】
解離イオン候補についての解析結果は、その構造、m/z値の確認や、その導出根拠をユーザが容易に把握することができるように、ステップS6で表示部13に表示される。表示例としては、図5(a)に示す解析結果画面5があげられる。解析結果画面5には、導出された二つの解離イオンを示す解離イオン候補5a,5bが表示される。解離イオン候補5aは、結合強さσが最も小さい結合が切断された場合に生成する解離イオンの構造であり、解析結果画面5においてはそのm/zの値および導出根拠(「解離しやすい部位No.1による解離イオン」というテキスト)と関連付けて表示されている。解離イオン候補5bは、結合強さσが二番目に小さい結合が切断された場合に生成する解離イオンの構造であり、解析結果画面5においてはそのm/zの値および導出根拠(「解離しやすい部位No.2による解離イオン」というテキスト)と関連付けて表示されている。
【0020】
ここまでの処理で、親イオン候補2aについての分子軌道法を用いた構造解析が終了するので、続くステップS7で、構造解析により導出された解離イオン候補5a,5bと、計測された解離イオンの実測値であるMS2データ(図3(b)参照)とを比較し、その結果を図5(b)に示す対応画面6として出力する。対応画面6は、図3(b)に示すようなMS2データ1bとして得られる質量スペクトルの実測値のピーク6a,6bに、解析により導出された解離イオン候補5a,5bのm/z値のピークを質量スペクトルとして重ねて表示したグラフである。この図では、実測値のm/z値と解析結果のm/z値が一致しているので、ピークは重なっているが、両者のm/z値が異なる場合には、ずれた位置にピークが位置することになり、そのずれが候補として推定した構造の妥当性の判断材料になる。なお、各ピークは、実測値のピーク5a,5bであるのか、解析データのピークであるのかを識別できるように表示されることが望ましい。このような表示例としては、例えば、目視で区別できるように、ピークを示す線の太さや、色などの表示形態を異ならせることがあげられる。
【0021】
そして、ステップS8で親イオン候補2aとして推測した構造の妥当性を評価し、その結果を図5(c)に示すような評価画面7として表示する。評価画面7は、親イオン候補2aと、信頼度の表示7b、および、親イオンとなる試料の名前7cとが表示されている。信頼度の表示7bとしては、信頼度のパーセンテージ表示の他に、信頼度を複数の段階A、B、Cなどに分けて、その段階を信頼度のレベルとして表示しても良い。ここで、妥当性の評価とは、解離イオンのm/z値の実測値と、解離イオン候補5a,5bのm/z値の計算値との一致率を算出し、その結果を、あらかじめ推測していた親イオン候補2aの構造の信頼度として表示することを意味する。この例では、解離イオン候補5a,5bのm/z値と、実際に計測された解離イオンのm/z値とが一致していることから、推測した親イオンの構造の信頼度が90%としている。このような評価画面7を参照することで、ユーザは推定した親イオン候補2aの確からしさを容易に確認することができ、かつ、その親イオン候補2aの名前も確認することができる。
この評価画面7を表示させることで、質量分析装置24における質量分析データ解析処理が終了する。
【0022】
なお、ステップS2で構造が推測される親イオン候補が複数ある場合には、推測されたすべての親イオン候補について、解離イオン候補の導出(ステップS5)および解析結果とMS2データの比較(ステップS7)を行い、各親イオンの妥当性を評価する(ステップS8)。データ処理部12は、解離イオンについてのm/z値の比較結果である一致率を導出し、一致率の高い順に、そのような解離イオンを与える親イオン候補に順位を付けて表示する。なお、順位の代わりに、または、これと併用して一致率を数値で表示しても良い。
【0023】
また、ステップS6の解離イオン候補についての分子軌道解析の結果の表示(図4(b),(c))をせずに、最終的に得られる解離イオン候補(図5(a)の解離イオン候補5aおよび解離イオン候補5b)を表示させても良い。ただし、解析結果画面5において、熱的、化学的、エネルギ的な計算を行った結果であること、および/または、解析を行った物性値について明示する。また、ユーザが、解離イオン候補の導出の根拠となる熱的、化学的、エネルギ的な計算結果をいつでも閲覧し、利用できるように、データをファイル保存することが望ましい。あるいは、ユーザが指定すれば表示されるような機能を持たせても良い。ファイル保存は、図示しない記憶装置にデータを保存したり、記録媒体にデータを保存したりして行う。
【0024】
さらに、ステップS3からステップS8までの処理である質量分析データの解析は、図1の質量分析装置24のデータ処理部12に解析プログラムを搭載させて、オンサイトで質量分析データの解析を行えるものとして説明したが、質量分析装置24とは別に設けた計算機において実行しても良い。なお、質量分析データの解析装置とは、少なくとも質量分析データに基づいて解析処理を行い、解析結果を表示する装置であるので、データ処理部12および表示部13と、制御部14の関連部分を必須の要素とし、前処理系8、イオン化部9、質量分析部10、イオン検出部11は必ずしも具備する必要はない。
【0025】
本実施形態によれば、あらかじめ推測された親イオンの構造に対して熱的、化学的、エネルギ的な特性の少なくとも一つについて計算を行うことで、解離イオンを高精度に推測できる。このことから、あらかじめ推測された親イオンの妥当性が高精度に評価できるため、親イオンの同定、あるいは、親イオンの構造推定を高精度に支援することが可能となる。
また、表示部13を利用して、解析結果画面3などを提供することにより、ユーザが解析結果や、その根拠となるデータを容易に把握することが可能になる。
【0026】
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、図1に示す構成を有する質量分析装置24を用いて、分子軌道解析によって得られる結合強さσの解析結果についての他の表示方法に関するものである。図2のフローチャートに従って導出された親イオンの結合強さσを表示する他の例としては、図6に示すようなランキング表示、図7に示すような分布表示、図8に示すような色分けによる強弱表示、あるいは、図9に示すような記号による表示があげられる。なお、質量分析装置24の構成や、図2の各ステップの詳細は前記の第一実施形態と同じであるので、前記の実施形態と重複する部分はその詳細な説明を省略する。
【0027】
図6にはランキング表示の一例としてランキング表示画面14が図示されている。ランキング表示画面14は、親イオン候補2aの構造と、結合の強さを小さい順にランク付けした結果を示す数字をその結合に対応させて配置したランキング値14aと、ランキング値14aの意味を説明するためのテキスト14bとを含んで構成されている。このランキング表示画面14によれば、ランキング値14aにより結合の切れやすさを容易に確認することができる。図6には、ランクの低い順番に「1」から「8」まで付されている例が示されているが、すべての結合にランク付けをしても良い。
【0028】
図7には分布表示の一例として分布表示画面15が図示されている。分布表示画面15は、親イオン候補2aの立体構造に、結合の強さが小さい原子結合の位置を領域15a、領域15bとして示すとともに、分布表示であることを示すテキスト15cを付加した構成を有している。図7において領域15aと領域15bとの区別はないが、この二箇所の原子結合が切れやすいことを即座に確認することができる。
【0029】
これに対して、図8に示す強弱表示画面16においては、親イオン候補2aにおいて分子間結合力が小さい領域を、領域16a,16bとして示すとともに、領域16aと領域16bとの区別を容易に行うために、結合の強さに応じて領域16a,16bの色分けを行ったものである。この強弱表示画面16には結合の強さと色の対応を示すスケール16cが配置されるので、結合強さの小さい領域と、その大小関係が容易に確認できる。図8には、7段階で表示される例が示されているが、さらに多い段階や、少ない段階で色分けしても良い。色分けの一例としては、結合が最も弱いことを示す赤色から、緑色を経て、結合が強いことを示す青色まで段階的に変化させることがあげられるが、配色はユーザの選択などにより変化させても良い。また、領域16a,16bは、塗りつぶしても良いし、外形線のみを色分けすることも可能である。色で塗りつぶすことに代えて、または、これと併用して濃淡を利用しても良い。
【0030】
図9には、結合の強さを記号で示す記号表示画面17が例示されている。記号表示画面17は、親イオン候補2aについて、結合の強さが小さい原子結合に記号17a,17bが付され、この記号17a,17bが付与されている結合は結合が弱い部位であることを示すテキスト17cを有している。この記号表示画面17によれば、結合の弱い部位を即座に確認することが可能になる。なお、記号17a,17bは、三角形状を有しているが、その他の多角形や、矢印でも良い。また、前記したような色分けを行うことで、結合の強弱を確認できるようにすることも可能である。
【0031】
本実施形態によれば、親イオンの構造を高い信頼度で同定することができることに加えて、種々の表示を用いることで、分子軌道解析によって得られた熱的、化学的、エネルギ的な特性値を数字で表示すると見にくくなる場合であっても、感覚的に、熱的、化学的、エネルギ的な特性値の大小関係や、強弱がわかるという効果を奏する。この効果は、推測される親イオン候補2aが多くの原子から構成される場合などに、特に顕著に発揮される。
【0032】
なお、図7から図9には、二箇所のみの表示になっているが、試料の種類や、ユーザの選択により、一個または三個以上の表示を行っても良い。また、表示するランクの数を図示しない入力手段からの選択により変更できるようにすることも可能である。図7のランキング表示画面15や、図9の記号表示画面17は、結合の切れやすい順番に表示する代わりに、結合力の強い順番に表示しても同様の効果を奏することができる。このような場合のために、テキスト14b,17cには、ランキングなどの表示の種類を示す情報に加えて、結合力が強い順番であるのか、結合力が弱い順番であるのかを識別できるような表示を含むことが望ましい。
【0033】
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態では、分子軌道解析によって導出する熱的、化学的、エネルギ的な特性値として活性化エネルギを計算し、これを利用して解離イオンを導出したり、表示することを特徴とする。データ計測および処理は、図1に示す質量分析装置24で行うものとし、前記の実施形態と重複する部分はその詳細な説明は省略する。
【0034】
親イオンが複数のイオンに解離する過程を熱力学的な観点から説明すると、安定状態の親イオンから活性化状態の親イオンに遷移した後に解離し、解離イオンの安定状態に遷移するものと考えられる。そこで、本実施形態では、図2のステップS3の分子軌道解析において、親イオンが活性化状態に遷移するために必要なエネルギ(活性化エネルギ)を計算することで解離イオンの導出(ステップS5)を行うことにする。
【0035】
図10には、テブフェノジドという農薬に対して、実際に活性化状態に遷移するために必要なエネルギ(活性化エネルギ)を分子軌道解析によって計算して解離種を導出した結果が示してある。安定状態にあるテブフェノジド21aは、外部からのエネルギにより、活性化状態のテブフェノジド21bに遷移する。このときのテブフェノジド21bは、より安定な状態である解離イオンの状態に遷移、つまり、解離する。この際の活性化エネルギの値は、2.17eVであり、外部からのエネルギとしては、中性ガスなどとの衝突や、赤外線照射により与えられるエネルギなどがあげられる。ここで、図10に一つの解離種22のみが図示されているのは、分解反応により得られる分子のうち、イオン種として質量分析装置24により測定されるのがm/z=297の解離種22のイオンのみだからである。
【0036】
また、物質によっては、一つの試料に対して異なる解離過程が存在する可能性がある。つまり、異なる活性化エネルギにより、異なる解離種が生成する可能性もある。このような場合について、図2のステップS2で推測された親イオン候補が、図11に示すような構造を有するレセルピン23であった場合を例にして説明する。
【0037】
ステップS3においてレセルピン23に対して分子軌道解析を行い、解離に要する活性化エネルギを算出して解離過程を調べると、約4eVのエネルギで励起される解離過程(図11に(1)で示す過程)と、約6eVのエネルギで励起される解離過程(図11に(2)で示す過程)とが存在することがわかる。ここで、(1)の解離過程においては、C−O−C結合が切断されて解離種24a,24bが生成する。レセルピン23がイオン化する際には、その中央付近に位置する原子が帯電するので、ステップS5において導出される解離イオン候補は、m/z値が397amuの解離種24bのイオンとなる。一方、(2)の解離過程においては、ベンゼン環の一部が切断して、解離種25a,25bが生成し、m/z値が448amuの解離種25bが解離イオン候補になる。
【0038】
このように、分子軌道解析を用いると、一つの試料に対して、複数種類の解離種が存在し得ることが容易にわかり、かつ、その活性化エネルギの大小関係から発生しやすい解離種を決定することが可能になる。具体的には、図11に示すレセルピン23において生成する解離種は、活性種24b,25bであること、および、活性化エネルギの小さい(1)の解離過程を経て得られる解離種24bのイオンの方が、(2)の解離過程を経て得られる解離種25bのイオンよりも検出頻度(出現確率)が高いであろうことがわかる。
【0039】
そして、ステップS7における解離イオン候補と実際に計測した解離イオンの質量分析データ1の比較は、解離イオン候補のm/z値から作成した質量スペクトルと、計測した解離イオンの質量スペクトルを比較することにより行う。
図12(a)には、実際に計測された親イオンである試料(m/z=609amu)のMSデータ1aを、図12(b)には、その解離イオンのMS2データ1bを示す。図12(b)によると、解離イオンは、m/z値が397amuと、448amuにピークを持つ質量スペクトルであり、かつ、m/z値が397amuの解離イオンの方が、m/z値が448amuの解離イオンより信号強度が高い、つまり、解離しやすいという結果となっている。これは、図11を用いて説明した分子軌道解析の結果と非常に一致する結果となっている。このことから、分子軌道解析で活性化エネルギを計算導出し、その結果に基づいて解離イオン候補を導出し、その出現確率を見積もることで解離イオンを高精度で予測することが可能になり、親イオンの構造推定に大きく貢献することが可能になる。
【0040】
(第四実施形態)
本発明の第四実施形態について詳細に説明する。
本実施形態では、分子軌道解析によって導出する熱的、化学的、エネルギ的な特性値として分子軌道を計算する場合や、静電ポテンシャル分布あるいは中性状態の電荷分布を計算する場合について説明する。データ計測および処理は、図1に示す質量分析装置24で行うものとし、前記の実施形態と重複する部分はその詳細な説明は省略する。
【0041】
分子軌道を計算する場合には、最高占有軌道(HOMO)や最低非占有軌道(LUMO)、および/または、これらの周辺の分子軌道を計算し、それによって分子全体の結合の状態を判定する。ここで、HOMOとは、分子軌道のうち、電子が詰まっている最高レベルの軌道であり、熱的化学反応をする際に重要な解析項目である。また、LUMOとは、分子軌道のうち、電子が詰まっていない電子状態の最もエネルギが低い分子軌道であり、熱的化学反応より、少し高めのエネルギによる反応(例えば、光励起反応)に重要な解析項目である。HOMOやLUMOを計算することにより、分子全体の反結合性の強い部位を導出でき、それにより解離種を高精度に導出することが可能となる。また、このようにして導出した解離種のm/z値を実測値と比較することで、親イオンの構造を精度良く推測することが可能になる。
【0042】
また、静電ポテンシャル分布、または、中性状態の電荷分布、あるいはHOMOの分布を計算する場合は、親イオン候補についてイオン化の際に影響を受けやすい部位を導出させることが可能になる。例えば、プラスイオン化の場合、H+,Na+,Li+などのプラスに帯電した原子が最も付きやすい部位を導出し、マイナスイオン化の場合、プロトンが最も脱離しやすい部位を導出する。図13には、プロトン(H+)が最も付きやすい部位を領域26として表示した例を示している。本実施例によれば、イオン化状態での親イオン構造を推測することができ、イオン化状態での解離プロセスへの影響を加味することができるため、さらに高精度に解離イオン候補を導出可能となる。また、このようにして導出した解離イオン候補のm/z値を計測した質量分析データ1aの質量スペクトルと比較することで、親イオンの構造を精度良く推測することが可能になる。
【0043】
なお、図10や、図11に示すような解離過程とその活性化エネルギ、親イオン候補21a,23、解離イオン候補22,24b,25bならびにそのm/z値を、一つの画面として表示させて、ユーザの視覚で把握できるようにしても良い。この場合に表示される画面は、前記した実施形態における親イオン候補画面2(図4(a)参照)、解析結果画面3,4,5(図4(b),(c)、図5(a)参照)に相当する。
【0044】
また、分子軌道計算とともに、あるいは、その代わりに分子力学計算を行っても良い。分子力学計算を用いるとエネルギを最小化する最適構造を導出することができ、構造が安定な解離イオン候補、つまり、生成する確率(出現確率)の高い解離イオンを解離イオン候補として導出することが可能になる。
さらに、安定性を調べることで解離イオン候補を導出する他の方法としては、解離後の状態のエネルギレベルを調べても良い。エネルギレベルが低い解離イオンほど、安定状態にあるので、その出現確率が高いと考えることができる。複数の解離イオン候補がある場合に、その出現確率を加味することで、解離イオンを高精度で予測することが可能になり、親イオンの構造推定に大きく貢献することが可能になる。
【0045】
ここで、解離イオン候補の安定状態を導出した場合には、それに基づく出現確率を数値で表示しても良い。出現確率の値としては、複数の解離過程が存在する場合に、その活性化エネルギの比や、分子力学計算により算出したエネルギの比、あるいは、エネルギレベルの差から換算する値を用いることができる。
【0046】
(第五実施形態)
本発明の第五実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図14に示すように、本実施形態においては、ステップS2で構造を推測された親イオン候補2aに対して分子軌道解析(ステップS3)を行って熱的、化学的、エネルギ的特性を計算導出する前に、親イオンに対して、分子動力学計算(ステップS2a)により、立体構造を導出することを特徴とする。なお、装置構成は図1に示す質量分析装置24と同じであり、図14に示す処理も分子動力学計算(ステップS2a)を除いては同様の処理であるため、前記の各実施形態と重複する部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0047】
図14のステップS2aで行われる分子動力学計算とは、物質を構成する多数の原子、分子の運動を計算するものである。高分子などの原子数の多い試料が、周囲の温度や、試料を構成する塩基の特徴(疎水性、親水性など)によって、その三次元構造が大きく異なる場合に、そのような構造を特定するために用いることができる。例えば、図15に示すアンジオテンシン30という7つのアミノ酸配列から構成されているペプチドの例を示す。ここで7つのアミノ酸とは、Arg(アルギニン)、Val(バリン)、Try(チロシン)、Ile(イソロイシン)、His(ヒスチジン)、Pro(プロリン)、Phe(フェニルアラニン)である。このような配列を有するアンジオテンシン30は、実際には疎水性を有する塩基を囲むような丸まった構成を有するアンジオテンシン31として存在する。このように理想的な構造のアンジオテンシン30と、実際の構造のアンジオテンシン31とは、その構造が大きく異なるので、解離しやすい部位が異なる可能性が高い。すなわち、解離イオン候補を導出し、MS2データと比較することで親イオンの構造を高精度で同定するためには、解離イオンを導出する際に用いる親イオン候補の実際の立体構造がかわっていることが望ましい。よって、ステップS3において分子軌道解析を用いて解離イオンを導出する前に、推測される親イオン候補の立体構造を分子動力学計算によって導出することで、親イオンの同定を高精度に行うことが可能になる。
【0048】
このように、本実施例によれば、親イオンの構造を高い信頼度で同定することが可能になる。特に、親イオンがペプチドや糖鎖など高分子の場合、推測される親イオンの立体構造が高精度に導出され、それに基づいて導出される解離イオンの信頼度をさらに向上させることが可能となる。
【0049】
(第六実施形態)
本発明の第六実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は図16に示す質量分析装置41を用い、非公開データベース42や、公開データベース44を利用しながら質量分析を行うことを特徴としている。その処理は図17に示すフローチャートに従い、処理結果の一例としては図18に示すような画面の提供があげられる。なお、以下の説明において、前記の各実施形態と重複する部分についてはその詳細な説明を省略する。
【0050】
質量分析データ解析装置である質量分析装置41は、図16に示すようにデータ処理部12により、整理された質量分析データ1に基づいて、質量分析装置41が保有する非公開のデータベース42、あるいは、インターネット43を介して接続可能な、公開されている公開データベース44によって、データ検索し、親イオンの構造を推測列挙することができるように構成されている。データベース検索法や、統計処理法や、数合わせなどの情報処理的な処理法などにより、推定列挙された、単数あるいは複数の親イオン構造の候補を対象とすることができる。
【0051】
データ処理部12による解析処理は、図17のステップS1で取得した質量分析データ1に基づいて、ステップS2で親イオンの構造を推測する。この際に、前記した非公開データベース42、あるいは、公開データベース44を利用する。そして、データベース検索により得られた親イオン候補の少なくとも一つに対して、前記の各実施形態に従った処理(ステップS2a、ステップS3からステップS8)が行われる。そして、ステップS8で推測した親イオンの構造の妥当性を評価し、表示したら、その親イオンの三次元構造をステップS17で導出し、表示する。ここにおいて、ステップS2aの分子動力学計算は、必須の処理ではなく、省略することも可能である。
【0052】
ここで、ステップS2の親イオンの構造の推測に用いられる画面と、ステップS17の三次元構造の表示に用いられる画面について、図18の例で説明する。なお、図18には、ステップS2で表示される画面として、アミノ酸の配列が表として列挙されている表画面51と、ステップS17の三次元構造を表示する画面であるポップアップ画面56とが図示されている。
【0053】
表画面51は、公開データベース44や経験則を用いて親イオンの構造をランク付けした順位欄52と、ランク付けの信頼度を数値で示すスコア欄53と、アミノ酸の配列を示す配列候補欄54と、分子軌道解析により作成された順位を付す解析結果表示欄55とを有している。例えば、公開データベース44などから構造を推定する場合には、順位欄52の1位にランクされたアミノ酸配列が最も確からしい構造であることになるが、本実施形態における分子軌道解析を行った結果からは、解析結果表示欄55に示すように4番目にランク付けがされていたアミノ酸配列が最も正しい構造であることを示している。
【0054】
親イオン候補として、多数の候補がリストアップされた場合には、通常、その信頼度をスコア表示されるが、それらのスコアは経験則などに基づいていることが多く、経験則から外れる場合などは、最終的にユーザが専門知識に基づいて、多くの候補の中から、最も確からしいものを選出している。しかし、本実施例によれば、そのように多くの候補が列挙された場合でも、すべての親イオン候補、あるいは、確からしさが上位の親イオン候補に対して、網羅的に分子軌道解析によって解離イオン導出を行うことが可能であるため、その結果と、実際に計測された解離イオンの質量スペクトルの比較により、両者の一致性、あるいは、類似性を導出でき、さらに高精度に親イオン構造を評価できる。つまり、分子軌道解析の結果に基づいて、改めて列挙された親イオン候補に対して、順位を付けることが可能となる。したがって、本実施形態によれば、さらに高精度に、親イオン構造を推定でき、あるいは、分子軌道解析的見地からの、親イオン構造の信頼度ランキングを提供することができる。
【0055】
また、図18に示すポップアップ画面56は、上位ランキングした親イオン構造に対して、その三次元構造を表示するものである。このような機能があれば、質量分析結果から、三次元構造解析結果まで導出でき、合成物質などの三次元構造を確認する場合などに非常に有効である。特に、その三次元構造の解析が非常に重要な意味を持つ薬剤などは、三次元構造を質量分析結果から安価、かつ、高速にその構造を導出できるので、非常に有益である。なお、図18には三次元構造が、表画面51のポップアップ画面56として表示される例を示してあるが、表画面51と並んで表示される別の画面であっても良い。
【0056】
(第七実施形態)
本発明の第七実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、図19に示す質量分析装置61を用いて質量分析を行うことを特徴としている。この質量分析装置61で行われる処理は、図2、図14、図17のいずれかに従って行われるので、その説明を省略する。その他についても、前記の各実施形態と重複する部分はその詳細な説明を省略する。
【0057】
質量分析データ解析装置である質量分析装置61は、質量分析部として、イオントラップ型質量分析部62を備えることを特徴とする。イオントラップ型質量分析部62は、図1に示した質量分析部10と図示しない解離手段の両方の役目を果たす。つまり、イオントラップ内で、質量選択された親イオンのみをトラップし、親イオンが共鳴する周波数を持つCID(Collision Induced Dissociation)電界をイオントラップ電界に重畳印加することにより、親イオンがイオントラップ内に充填されている中性ガスとの衝突を繰り返し、解離される。解離イオンは、イオントラップ質量分析部62内で質量分析され、親イオンおよび解離イオンの質量分析データ1が得られる。つまり、本実施例によれば、イオントラップ型質量分析部62で、イオンの解離と質量分析の両方の役目を果たすため、質量分析装置のダウンサイジングが可能となる。
【0058】
(第八実施形態)
本発明の第八実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、図20に示す質量分析装置71、または、図21に示す質量分析装置81を用いて質量分析を行うことを特徴としている。なお、前記の各実施形態と重複する部分はその詳細な説明を省略する。
【0059】
質量分析データ解析装置である質量分析装置71は、図20に示すように、イオントラップ72を解離手段とし、飛行時間(Time Of Flight)型質量分析部73を質量分析部として備えることを特徴とする。この質量分析装置71は、m/z値の大きい高分子の分析が可能である飛行時間型質量分析部73を利用することで生体高分子などを分析ターゲットとする場合、その他の高分子の分析をする場合に最適である。さらに、図21に示す質量分析装置81のように、解離手段として、四本のロッド電極からなるQポール82を採用しても良い。中性ガス圧が高い雰囲気中にあるQポール82をイオンが通過することによってイオンがトラップされ、中性ガスとの衝突で解離イオンが生成する。Qポール82は、イオントラップよりも高感度分析が可能であるので、微量分析をする場合に最適である。
【0060】
本実施形態の質量分析装置71,81を用いて質量分析データの取得や、前記の各実施形態で説明した解析を行うことで、親イオン、すなわち、試料の構造を高精度で同定することが可能になる。特に質量分析装置81を用いると、大きい高分子、例えば、蛋白質、ペプチド、糖鎖などを分析ターゲットにした場合であっても、親イオン、すなわち、試料の構造を高精度で同定できる。
【0061】
(第九実施形態)
本発明の第九実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施形態は、前記の各実施形態において行われる解析処理を顧客からの依頼を受けて行うソリューション提供システムに関するものである。
図22に示すように、ソリューション提供システムは、分子構造ソリューションサービス提供機関91により実現される。この分子構造ソリューションサービス提供機関91は、分子軌道解析・分子動力学計算の専門家が勤務する機関であって、少なくともデータ処理部12および表示部13(図1など参照)を有し、質量分析データ1の入力により各種の解析処理や解析結果の出力が可能に構成されている。
【0062】
ソリューション提供システムは、顧客92から試料の構造解析の依頼を受けた分子構造ソリューションサービス提供機関91が前記した各実施形態に記載した質量分析データの解析方法によって、親イオン構造を評価し、最終的に導出された親イオン構造をソリューションとして顧客に提供する。分子構造ソリューションサービス提供機関91における親イオンの構造の導出は、顧客が親イオンおよび解離イオンの質量分析データ1を持っている場合はそのデータを受け取り、親イオン候補に対して分子軌道解析を行って解離イオン候補を導出し、解離イオン候補と実測した質量分析データ1とを比較して親イオンの構造を同定することにより行う。一方、顧客が質量分析データ1を所有していない場合は、質量分析装置を有する機関に質量分析を依頼し、そこで得られたデータに基づき、分子構造ソリューションサービス提供機関91が分子軌道解析を用いた質量分析データの解析方法により親イオン構造を導出し、最終的に同定された親イオン構造を顧客に提供する。また、分子構造ソリューションサービス提供機関91が図1の質量分析装置24などの装置を有する場合には、依頼とともに試料を受け取り、質量分析および質量分析データの解析を行って、最終的に同定された親イオン構造を顧客92に提供することも可能である。
【0063】
ソリューションの提供にあたり、分子構造ソリューションサービス提供機関91は、顧客92に課金を行う。課金額は、質量分析データの解析のみを行う場合、質量分析も行う場合などに応じて変化したり、試料数や、解析時間などに応じて決定される。
また、顧客92からの構造解析の依頼をインターネットなどのネットワークを介して受け付ける場合には、解析結果であるソリューションの提供や、課金などをネットワークを通じて行うことも可能である。
【0064】
本実施形態によれば、親イオン構造の評価・導出を、分子軌道解析、分子力学、分子動力学計算の専門家に依頼できるため、さらに高精度で高信頼性のある結果導出が期待できる。また、専門的な測定や解析作業を外部機関に依頼することで依頼者である顧客92の業務の効率化を図ることができる。
【0065】
なお、本発明は前記の各実施形態に限定されずに広く応用することが可能である。
例えば、質量分析装置24,41,61,71,81の質量分析部10,73は、試料に2回以上の解離処理を行っても良い。すなわち、親イオンから生成した解離イオンをさらに解離させて質量分析を行っても良い。この場合に2回目以降の解離により生成した解離イオンの質量分析データ(MS3データ、MS4データ、・・・、MSnデータ;ここでのnは3以上の正の整数)を取得することで、高分子の試料の構造推定や、薬物の動態反応についての知見を得ることができる。データとしては、図3(a)などに示す解離させない場合のMSデータ1aと、任意の回数だけ解離処理を行うタンデム質量分析(MSn;nは2以上の整数)のみを取得していも良いし、MSデータ1aから、任意のMSnデータまでのすべての解離段階のデータを取得しても良い。
【0066】
また、リン酸化、脂肪酸付加、糖鎖付加などの修飾を受けることで本来の機能を獲得するような、タンパク質などを試料として構造解析を行う場合には、修飾している場合と、修飾していない場合とで、質量分析データを比較し、修飾による質量増加を調べることで修飾基や修飾の種類の判定を行うこともできる。この場合、修飾を受けない場合の質量が容易に推測される場合には実際に質量分析測定する必要はないが、下記するように修飾されているサンプルと修飾されていないサンプルのそれぞれに対して質量分析測定して比較することも可能である。修飾付加されている試料のみを有する場合には、修飾されたタンパク質の特定部位を酵素などで切断して、修飾されていない試料を作成する。そして、修飾されている試料、修飾されていない試料を親イオンとして、それぞれ質量分析して、少なくともMSデータ、MS2データを取得する。修飾されていない親イオンについて、データ処理部12が前記の各実施形態に従ってその構造を解析するとともに、二つの親イオンのMSデータを比較して修飾基を特定する。この際には、対応するMS2データを比較して、解離イオンに修飾基が結合しているか否かについても調べることが望ましい。解析結果は、表示部13に表示される。表示例としては、修飾基を含む試料の構造、および/または、修飾基を含む解離イオンの構造があげられる。
【0067】
さらに、第九実施形態で行われるソリューション提供サービスの他の形態としては、分子構造ソリューションサービス提供機関91が分子軌道計算などにより導出したMSnデータのデーベースを顧客92に提供することがあげられる。このデータベースは、試料や塩基などの名称と、m/z値、構造、前記の各実施形態で説明した物性値の少なくとも一部を検索可能に配列した構造を有するものである。
【0068】
そして、前記の各実施形態などに記載した解析処理を行わせる解析プログラムを少なくともデータ処理機能を有するコンピュータに起動させて、試料の構造解析を行わせること、および、そのような解析プログラムをCD−ROMなどの記録媒体に記録したり、ネットワークを通じで送信可能にすることも本発明の実施に含まれる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、試料の構造を高精度に導出することが可能になる。また、その結果や、導出の根拠などを画面表示などにより提供することで、解析結果の確認や、利用を効率的に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の質量分析データの解析装置である質量分析装置の構成を示す図である。
【図2】質量分析データの解析方法を示すフローチャートである。
【図3】(a)は親イオンの質量分析データを、(b)は解離イオンの質量分析データを示す図である。
【図4】(a)、(b)、(c)は解析結果画面を示す図である。
【図5】(a)は解析結果画面であり、(b)は対応画面、(c)は評価画面である。
【図6】解析結果に表示するランキング表示画面である。
【図7】解析結果に表示する分布表示画面である。
【図8】解析結果を表示する強弱表示画面である。
【図9】解析結果を表示する記号表示画面である。
【図10】試料の解離過程を活性化エネルギに着目して模式的に示した図である。
【図11】試料の解離過程を活性化エネルギに着目して模式的に示した図である。
【図12】レセルピンについて測定した、(a)親イオンの質量分析データと、(b)解離イオンの質量分析データである。
【図13】レセルピンにおいてプロトンが最も付きやすい部位を領域表示した図である。
【図14】質量分析データの解析方法を示すフローチャートである。
【図15】アンジオテンシンの構造を示す図である。
【図16】質量分析データの解析装置である質量分析装置の構成を示す図である。
【図17】質量分析データの解析方法を示すフローチャートである。
【図18】アミノ酸の配列が表として列挙されている表画面、および、特定の配列の三次元構造を示すポップアップ画面を示す図である。
【図19】質量分析データの解析装置である質量分析装置の構成を示す図である。
【図20】質量分析データの解析装置である質量分析装置の構成を示す図である。
【図21】質量分析データの解析装置である質量分析装置の構成を示す図である。
【図22】本発明の質量分析データの解析装置を用いて行われるソリューション提供システムを説明する図である。
【符号の説明】
1 質量分析データ
2,3,4,5 解析結果画面
6 対応画面
7 評価画面
12 データ処理部
13 表示部
14 ランキング表示画面
15 分布表示画面
16 強弱表示画面
17 記号表示画面
42 非公開データベース
44 公開データベース
51 表画面
56 ポップアップ画面
Claims (32)
- イオン化した試料について計測した質量分析データと、前記試料を親イオンとして、これを開裂して得られる解離イオンの質量分析データとに基づいて前記試料の構造を解析する解析方法であって、
前記質量分析データに基づいて取得した前記親イオンの候補について熱的、化学的、エネルギ的な特性の少なくとも一つを計算して親イオン候補の構造上の特性を導出し、この特性に基づいて親イオン候補についての解離イオンを解離イオン候補として導出し、前記解離イオン候補と計測した前記解離イオンの質量スペクトルを比較することで前記親イオン候補を評価し、前記親イオンを同定することを特徴とする質量分析データの解析方法。 - 前記親イオン候補の構造上の特性として、前記親イオン候補の原子間の結合の強さを導出することを特徴とする請求項1に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記親イオン候補の構造上の特性として、前記親イオン候補の反応しやすさを導出することを特徴とする請求項1に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記親イオン候補の構造上の特性として、活性化エネルギ、または、解離エネルギを導出することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記親イオン候補の構造上の特性として、前記親イオン候補を構成する原子についてのプロトンの付きやすさ、あるいは、脱離しやすさを導出することを特徴とする請求項1に記載の質量分析データの解析方法。
- プロトンの付きやすさ、あるいは、脱離しやすさとして中性状態の電荷分布、あるいは、静電ポテンシャルを導出することを特徴とする請求項5に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記親イオン候補の構造上の特性として、前記親イオン候補の分子軌道を導出することを特徴とする請求項1に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記分子軌道とは、前記親イオン候補についての最高占有軌道、最低非占有軌道、最高占有軌道の周辺分子軌道、最低非占有軌道の周辺分子軌道の少なくとも一つであることを特徴とする請求項7に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記分子軌道に基づいて前記親イオン候補の反結合性を導出することを特徴とする請求項8に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記親イオン候補の構造上の特性を導出するにあたり、前記親イオン候補に対して分子軌道計算と、分子力学計算あるいは分子動力学計算を行うことを特徴とする請求項1に記載の質量分析データの解析方法。
- 前記試料は、蛋白質、ペプチド、糖鎖といった生物に関係する高分子、あるいは、薬剤などの合成分子であることを特徴とする請求項1に記載の質量分析データの解析方法。
- イオン化した試料について計測した質量分析データと、前記試料を親イオンとして、これを開裂して得られる解離イオンについて計測した質量分析データとに基づいて前記試料の構造を解析するために用いられ、データ処理部と表示部とを含んで構成される解析装置であって、
前記データ処理部は、前記質量分析データに基づいて取得した前記親イオンの候補について熱的、化学的、エネルギ的な特性の少なくとも一つを計算して、親イオン候補およびその解離イオンの構造を解離イオン候補として導出し、導出した解離イオン候補と測定した解離イオンの質量スペクトルを比較することで前記親イオンの構造を解析する構成を有し、
前記表示部は、前記親イオン候補の構造と、解析結果の表示を行う構成を有していることを特徴とする質量分析データの解析装置。 - 前記解析結果の表示は、計算した特性の値を絶対値または相対値で示したものであることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、計算した特性値をランク付けした数値を前記親イオン候補の構造に関連付けて表示させたものであることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、計算した特性値と前記親イオン候補の構造上の特定部位とを関連付ける分布表示、色分け表示、濃淡表示の少なくとも一つを備えることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記色分け表示、および/または、前記濃淡表示は、特性値の大小関係を色分け、および/または、濃淡で示すものであることを特徴とする請求項15に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、計算した特性値の大小と関連付けられた記号を前記親イオン候補の構造に付与したものであることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、導出した解離イオン候補の構造の表示を含むことを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、導出した解離イオン候補の構造の表示とともに、その出現確率を数字で表示したものであることを特徴とする請求項18に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、導出した解離イオン候補の出現確率の大きさに対応させて作成した質量スペクトルであることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、前記解離イオン候補の前記質量スペクトルと、測定した質量分析データに含まれる解離イオンの質量スペクトルとを重ねて、あるいは並列に並べて表示したものであることを特徴とする請求項20に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、導出した解離イオン候補の安定性を前記解離イオン候補の構造に付したものであることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、導出した解離イオン候補の発生過程を、計算した特性とともに表示したものであることを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記解析結果の表示は、導出した解離イオン候補の質量スペクトルと、測定した質量分析データに含まれる解離イオンの質量スペクトルとの一致率あるいは相違率の表示を含むことを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記一致率あるいは前記相違率を、前記親イオン候補の評価結果として表示することを特徴とする請求項24に記載の質量分析データの解析装置。
- 親イオン構造の候補が複数存在する場合に、複数の前記親イオン候補のそれぞれについての前記評価結果をランキングとして表示することを特徴とする請求項25に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記データ処理部は、前記親イオン候補をデータベース検索、および/または統計処理により選出することを特徴とする請求項26に記載の質量分析データの解析装置。
- ランキング表示された前記親イオン候補の少なくとも一つについて、その三次元構造を表示することを特徴とする請求項26に記載の質量分析データの解析装置。
- 前記データ処理部が前記解離イオン候補と測定した解離イオンの質量スペクトルの比較結果に基づいて、親イオンに修飾付加している修飾基の種類と構造を導出し、その導出結果を前記表示部が表示するように構成したことを特徴とする請求項12に記載の質量分析データの解析装置。
- 推定された前記修飾基が付加した状態の解離イオンを導出し、前記表示部に修飾付加した部位を含めて表示するように構成したことを特徴とする請求項29に記載の質量分析データの解析装置。
- 請求項12に記載の質量分析データの解析装置を用い、顧客より依頼された物質の同定、あるいは、三次元構造の評価結果をソリューションとして顧客に提供するソリューション提供システム。
- コンピュータを、
イオン化した試料について計測した質量分析データと、前記試料を親イオンとして、これを開裂して得られる解離イオンについて計測した質量分析データとを取得する手段、
取得した前記質量分析データから推測された前記親イオンの候補について熱的、化学的、エネルギ的な特性の少なくとも一つを計算して、親イオン候補およびその解離イオンの構造を解離イオン候補として導出し、導出した解離イオン候補と測定した解離イオンの質量スペクトルを比較することで前記親イオンの構造を解析する手段、
少なくとも前記親イオンの構造についての解析結果を表示する手段、
として機能させることを特徴とする質量分析データの解析プログラム。
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