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JP2004028513A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器 Download PDF

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JP2004028513A
JP2004028513A JP2002188829A JP2002188829A JP2004028513A JP 2004028513 A JP2004028513 A JP 2004028513A JP 2002188829 A JP2002188829 A JP 2002188829A JP 2002188829 A JP2002188829 A JP 2002188829A JP 2004028513 A JP2004028513 A JP 2004028513A
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heating chamber
air
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hot air
fan
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JP2002188829A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Honma
本間 満
Hideyuki Kimura
木村 秀行
Satoru Sannomaru
山王丸 悟
Minoru Endo
遠藤 実
Sei Ozawa
小沢 聖
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Hitachi Global Life Solutions Inc
Original Assignee
Hitachi Hometec Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】加熱調理に有効な熱風を加熱室に供給し、熱効率の良好なオーブン加熱による省エネ化と焼きムラの少ない調理が行える加熱調理器を提供する。
【解決手段】空気43を加熱する熱風ユニット9と、被加熱物71を収納する加熱室7の背面壁75に空気43が導通する通風口72を備えた加熱調理器において、熱風ユニット9から加熱室7に空気43を供給する二つ以上の通風口72と、加熱室7から熱風ユニット9に空気43を供給する通風口72とし、熱風ユニット9内に空気43の流れを制御する流れ誘導手段34を設け、通風口72から熱風ユニット9に流入した空気43を少なくとも二方向に分流し、熱風化した空気43を加熱室7の背面壁75に設けた二つ以上の通風口72から加熱室7に供給する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱風によって被加熱物を調理する加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の加熱調理器は、特開平11−166738号公報に開示されているように、被加熱物の調理される加熱室の背面の後方にファン装置を備え、加熱室内の空気を加熱室下部の吸込口から熱風循環装置(熱風ユニット)のファンケーシング内に吸い込み、熱風用ヒータで加熱された熱風を中央部の吹き出し口から加熱室内に吹き出す構造であるとともに、加熱室の上面及び下面に設けられたヒータによって、加熱室内部に配置された上下二段の皿上の被加熱物を、3つのヒータの制御によって調理するものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の加熱調理器では、加熱室内に上下二段に配置される調理皿を加熱するために下段調理皿の下方の底面に別途加熱ヒータを要すため、部品点数が増すとともに組立性が良好でない。
【0004】
また、加熱室上下に取り付ける加熱ヒータが加熱室壁の外面に配置されるため、外部への熱漏洩が大きく熱損失が生じ易い。また、その加熱ヒータは熱風より熱効率が悪く、加熱室内部に熱を伝え難いため、省エネ性が良好でないという課題があった。
【0005】
本願発明は、上記の課題のうち少なくとも1つを解決するために為されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために、被加熱物を収納する加熱室と、該加熱室に配置される調理皿と、加熱室に空気を循環させる一つの貫流ファンと空気を加熱する熱風ヒータから構成される熱風ユニットと、該熱風ユニットと加熱室間で空気が導通する通風口を備えた加熱調理器であって、通風口が熱風ユニットから加熱室に空気を供給する二つ以上の通風口と、加熱室から熱風ユニットに空気を供給する通風口であり、熱風ユニット内に空気の流れを制御する流れ誘導手段を設け、通風口から熱風ユニットに流入した空気を少なくとも二方向に分流し、該空気を加熱室の二つ以上の通風口から加熱室に供給する構成にすることにより解決できる。
【0007】
或いは、流れ誘導手段によって二方向に分流した空気を加熱室に供給する通風口が、貫流ファンの上方位置と下方位置に設けた構成とする。
【0008】
ここで、熱風ユニット内の流れ誘導手段を貫流ファンに二方向から交互に近接させて配置する。
【0009】
或いは、流れ誘導手段が貫流ファンの後方に設けた流れ誘導手段と該貫流ファン上下位置に設けられた導風板で構成する。
【0010】
または、被加熱物を収納する加熱室と、該加熱室に配置される調理皿と、加熱室に空気を循環させる一つの貫流ファンと空気を加熱する熱風ヒータから構成される熱風ユニットと、加熱室の背壁面に設けられ、熱風ユニットから加熱室に空気を供給する二つ以上の通風口と、加熱室から熱風ユニットに空気を供給する通風口を備えた加熱調理器において、貫流ファンが調理皿間の位置に配置される上下方向の位置関係とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。
【0012】
図1及び図2に本発明の第一の実施形態の側面断面及び正面断面図を示す。これらの図は、本発明の加熱調理器の一例として、オーブン調理機能をもったターンテーブル式オーブンレンジに適用したものである。
【0013】
図において、キャビネット51の内側には、被加熱物71を収納し、加熱調理を行う加熱室7が設けられ、加熱室7の前面には被加熱物71を出し入れできる開閉式のドア部52が回動可能に設けられている。
【0014】
また、加熱室7の底面下方にはアンテナモータ(図示せず)と重量センサ(図示せず)などから構成されるセンサユニット80が配置され、加熱室7の底面にセンサユニット80の回転軸80aが突出している。
【0015】
また、ドア部52の側面には、加熱調理を設定する操作パネル(図示せず)が設けられる。
【0016】
この操作パネルの後方となる加熱室7の右側には機械室2が配置されている。この機械室2には、被加熱物71をマイクロ波加熱するために必要な部品、例えばマグネトロン20や制御基板27、二つの冷却ファン24等が設けられている。制御基板27にはマグネトロン20やセンサユニット80などを制御するマイコン28が搭載されている。
【0017】
マグネトロン20は加熱室7側壁のマイクロ波照射面56と導波管50とで連結されており、マグネトロン20より放射されるマイクロ波がマイクロ波照射面56を介して加熱室7内部に供給される構造となっている。
【0018】
加熱室7内壁の左右両側面には、底面と概略並行に内側に突出した加熱室7の概略同じ幅の角型の調理皿70を保持する支持部74が上下二段に設けられており、調理皿70を上段の調理皿70a、下段の調理皿70bの二枚に配置可能な構成となっている。
【0019】
加熱室7の上側の略全面には平面状の上ヒータ10が設けられ、グリル加熱時にマイコン28でON/OFFおよび電力制御することにより被加熱物71の表面を加熱できる。
【0020】
ドア部52と向かい合う加熱室7の背面壁75の3箇所に通風口72が設けられている。それぞれの通風口72は多数のパンチング孔72pで形成され、加熱室7上面と上段の支持部74に配置した上調理皿70aの間に設けられた加熱室7に空気43aを供給する通風口72aと、上調理皿70aと下段支持部74に配置した下調理皿70bの間に設けられた加熱室7から空気43cを排出する通風口72c、72dと、下調理皿70bと加熱室7底面の間に設けられた加熱室7に空気43bを供給する通風口72bで構成されている。
【0021】
ここで、通風口72のパンチング孔72pの孔形状は、円形で無くともマグネトロン20の発振によって照射されるマイクロ波が加熱室7外部に漏洩しない大きさ、例えば3mmから6mm程度であれば、楕円でも多角形でもよい。
【0022】
また、通風口72a、72bは、概略加熱室7の左右幅方向一杯に配置されているが、通風口72c、72dは加熱室7の幅方向に千鳥状になるように上下位置に交互に5列並べた構成となっている。
【0023】
ここで、本実施形態では通風口72c、72dを千鳥状に上下位置に5列並べた構成であるが、例えば千鳥状の配置を7列、9列と増加すれば、より通風口70a、70bを通過して吹き出る空気43a、43bの風速分布を容易に均一化することができるし、配列を3列と減らして熱風ユニット9内の流れの干渉を減らす構成としても良い。また、被加熱物71を少ない焼きムラで調理可能であれば通風口72c、72dの列数が奇数でなく偶数であっても良い。
【0024】
通風口72a、72bの断面積を狭く構成するほど、通風口72a、72bから吹き出される空気43a、43bの風速が増加し、高温化した空気43a、43bをより遠方のドア部52側に運ぶことができるので加熱室7内部の温度を均一化でき、被加熱物71を少ない焼きムラでオーブン調理できる。
【0025】
また、通風口72c、72dの幅は、熱風ユニット9内の流れ誘導手段34が貫流ファン30に近接している部分(図4で後述)と概略同じ幅で構成される。
【0026】
後述するが、以上のような構成にすると、一箇所の通風口72c、72dから熱風ユニット9に流入した空気を二方向に分流でき、通風口72a、72bから加熱室7に空気を供給することができる。
【0027】
また、加熱室7の背面壁75には加熱室7の外側(熱風ユニット9側)に突き出た突起76が設けられており、加熱室7の背面壁75と熱風ユニット9の貫流ファン30の間隙を狭めるような構成となっている(図4で後述)。
【0028】
後述するが、以上のような構成にすると、貫流ファン30による風量を増加できる。
【0029】
図3に熱風ユニット9の斜視断面図を示す。
【0030】
被加熱物71のオーブン加熱調理を行う熱風ユニット9は、通風口72が設けられた加熱室7の背面壁75と熱風ユニット9の背面壁35の間に設けられた加熱室7の幅方向に延びた貫流ファン30と、流れ誘導手段34a、34bと、貫流ファン30を回転させるファンモータ32と、貫流ファン30から吹き出された空気43cを加熱する熱風ヒータ12a、12bで構成されている。
【0031】
熱風ユニット9は、上調理皿70aと下調理皿70bの間に設けられた通風口72cの概略加熱室7の背面壁75の外側に貫流ファン30が配置されており、その貫流ファン30は熱風ユニット9の側壁に設けられた耐熱・摺動・防振部材からなる保持部39とファンモータ32で保持されており、ファンモータ32の回転とともに貫流ファン30が滑らかに回転することができる。
【0032】
熱風ユニット9内の貫流ファン30の概略上下位置には、流れ誘導手段34a、34bが設置されている。
【0033】
また、熱風ユニット9から吹き出される空気43a、43bを加熱室7に供給する通風口72a、72bの上流側に位置する熱風ユニット9内には、循環空気43を加熱する二つの熱風ヒータ12a、12bがそれぞれ設けられる。
【0034】
ここで熱風ヒータ12は例えば棒状の石英管およびシーズヒータ等で構成され、平滑面でも良いがその表面に多数の放熱フィン(図示せず)を設けたものであっても良い。また、熱風ヒータ12は、熱風ユニット9内部に配置可能であれば、例えばU字状であっても、面状であっても良いし、該熱風ヒータ12をループ状にして熱風ヒータ12a、12bを1本で構成してもよい。
【0035】
ファンモータ32は熱風ユニット9側面壁の外方に設けられ、機械室2内部に搭載された冷却ファン24の冷却空気流で冷却される。
【0036】
ここで、ファンモータ32の冷却が冷却ファン24のみで不十分であれば、ファンモータ32の回転軸32a上に例えば遠心ファン(図示せず)などを設けてもよいし、個別ファン(図示せず)などによって冷却空気を供給してもよい。
【0037】
また、熱風ユニット9の背面壁35には、熱風ユニット9内側に突出た突起36が設けられている。突起36は流れ誘導手段34aの貫流ファン30に近接し、通風口72dの加熱室7の幅方向の長さと概略同程度の長さで設けられる。
【0038】
突起36により、貫流ファン30のブレード100と熱風ユニット9の背面壁35の間隙を制御できるので、ブレード100によって効率の良い貫流ファン30と背面壁35の間隙を広く構成し、高い貫流ファン30性能を得ることにより大風量化が実現できる。
【0039】
図4は加熱室7に設置される熱風ユニット9の側面断面図であり、図4(a)に通風口72cを含む側面断面(図2に示すy’−y’断面)を、図4(b)に通風口72dを含む側面断面(図2に示すy−y断面)をそれぞれ示す。
【0040】
図4(a)では加熱室7の背面壁75に設けられた通風口72cを介して、加熱室7から熱風ユニット9に空気43cが流れ込み、貫流ファン30の下方に近接して設置された流れ誘導手段34bによって、熱風ユニット9内で空気43cが貫流ファン30から下方向に向かって吹き出され、熱風ヒータ12bで加熱された空気43bが加熱室7内部に供給される。
【0041】
また、加熱室7の背面壁75には加熱室7の外側(熱風ユニット9側)に向けた突起76を設けた構成となっており、貫流ファン30のケーシングの一部として、貫流ファン30と背面壁75の間隙、例えば1〜5mmに調整して設置される。
【0042】
例えば、貫流ファン30が図示した方向38に回転する場合、効率よく空気43cを送風するために貫流ファン30のブレード(図3の100)と概略ブレード外周に沿ったケーシングが必要であり、熱風ユニット9の背面壁35及びその突起76がケーシングの役目を兼ねた構成となっている。
【0043】
ここで、貫流ファン30のケーシングを構成する加熱室7の背面壁75の突起76は、貫流ファン30の風量を増大させるために、より貫流ファン30の円弧に沿って近接して成形するのが望ましいが、突起76等が無くとも風量が十分であれば成形しなくても良い。
【0044】
一方、図4(b)では加熱室7の背面壁75に設けられた通風口72dを介して、加熱室7から熱風ユニット9に空気43cが流れ込み、貫流ファン30の上方に近接して設置された流れ誘導手段34aによって、熱風ユニット9内で空気43cが貫流ファン30から上方向に向かって吹き出され、熱風ヒータ12aで加熱された空気43aが加熱室7内部に供給される。
【0045】
また、熱風ユニット9の背面壁35には、熱風ユニット9の内側に向けた突起36を設けた構成となっており、貫流ファン30のケーシングの一部として、貫流ファン30と熱風ユニット9の背面壁35の間隙を、例えば1〜5mmに調整して設置されている。
【0046】
図4(b)では熱風ユニット9の背面壁35及びその突起36がケーシングを兼ねた構造となっており、効率よく空気43cを貫流ファン30下方向に吹き出す構成となっている。
【0047】
つまり、本実施形態では貫流ファン30のケーシング部分が、図4(a)に示す加熱室7の背面壁75及びその突起76と、図4(b)に示す熱風ユニット9の背面壁35及びその突起36が交互に形成された構成となっている。
【0048】
貫流ファン30より交互に吹き出された空気43は通風口72a、72bまでに加熱室7幅方向に均一化されて吹き出され、熱風ヒータ12a、12bで加熱され熱風化した空気43a、43bはそれぞれ通風口72a、72bから加熱室7に供給される。
【0049】
以上の構成より、オーブン加熱調理時の動作について、図1から図4を用いて、概略加熱室7の幅の角型の調理皿70が上下段に二枚配置した場合を説明する。
【0050】
例えば、パン等の被加熱物71が載せられた調理皿70は、前方のドア部52を開け、加熱室7の左右壁面に設けられた支持部74をスライドさせながら加熱室7の背面壁75に調理皿70が接触するまで内部に押し込まれる。
【0051】
調理皿70が上下段に二枚配置された後、ドア部52を閉めオーブン調理が開始される。
【0052】
オーブン調理の開始は、被加熱物71の加熱時間や加熱温度などの設定が終了した後、機械室2の前方の操作パネル(図示せず)上のボタンで行われる。調理が開始されると、熱風ユニット9内のファンモータ32の回転駆動により貫流ファン30が回転を始める。
【0053】
また、ファンモータ32の駆動と同時に、貫流ファン30の回転によって吐出された空気は、熱風ユニット9内部に配置された熱風ヒータ12a、12bの発熱により温度上昇し、加熱室7に熱風となった空気43a、43bを供給する。
【0054】
ここで、加熱室7に供給される空気43a、43bは熱風ユニット9から加熱室7への風路となる通風口72a、72bで風路断面積が縮小されることにより、加熱室7の幅方向に少ない風速分布で概略加熱室7幅一杯に帯状の空気43a、43bとなって供給される。
【0055】
通風口72aから出た空気43aは、加熱室7上面と上調理皿70aに挟まれた加熱室7の内部空間7aを加熱室7の背面方向からドア部52方向に向かって流れ、この間に上調理皿70aの被加熱物71aを加熱するとともに加熱室7の上面部を加熱しながら、加熱室7の内部温度を上昇させる。
【0056】
加熱室7上面と上調理皿70aの間を流れた熱風43aは、ドア部52と上調理皿70aの間隙を通って下方向に流れ、上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cを通ってドア部52側から加熱室7の背面壁75側に向かって流れる。
【0057】
一方、通風口72bから出た空気43bは、下調理皿70bと加熱室7底面に挟まれた加熱室7の内部空間7bを加熱室7の背面壁75方向からドア部52方向に向かって流れ、この間に下調理皿70bの底面を加熱するとともに加熱室7の底面部を加熱しながら、加熱室7の内部温度を上昇させる。
【0058】
下調理皿70bと加熱室7底面の間を流れた空気43bは、ドア部52と下調理皿70bの間隙を通って上方向に流れ、上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cを通ってドア部52側から加熱室7の背面壁75側に向かって流れる。
【0059】
つまり、通風口72a、72bから出た空気43a、43bは上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cで混合した空気43cとなって、ドア部52側から加熱室7背面側に向かって流れ、この間に上調理皿70aの底面を加熱するとともに下調理皿70b上の被加熱物71bを加熱する。
【0060】
加熱室7の背面壁75には上調理皿70aと下調理皿70bの間隙を通過する被加熱物71などに熱を奪われた空気43cが熱風ユニット9に流れ込むように上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cに通風口72c、72dが配置されている。
【0061】
通風口72cを通って加熱室7から出た空気43cは、熱風ユニット9内の貫流ファン30及び流れ誘導手段34bを介して貫流ファン30の下方向に送り出され、再び熱風ヒータ12bで加熱され、通風口72bから熱風の空気43bとなって加熱室7に吹き出される。
【0062】
一方、通風口72dを通って加熱室7から出た空気43cは、熱風ユニット9内の貫流ファン30及び流れ誘導手段34aを介して貫流ファン30の上方に送り出され、再び熱風ヒータ12aで加熱され、通風口72bから熱風の空気43aとなって加熱室7に吹き出される。
【0063】
このように貫流ファン30により加熱室7の上下位置の通風口72a、72bから加熱室7内に供給した空気43a、43bは、被加熱物71などにより熱を奪われた後に、中央の通風口72c、72dから熱風ユニット9に戻り循環する流れ構成となる。
【0064】
また、一つの貫流ファン30で上調理皿70aの上方と、下調理皿70b下方の両側から上調理皿70aと下調理皿70bの上下間に流れる空気43を供給できるので、例えば加熱室7の上面または底面に別途設けられたヒータなどを使わず、空気43のみで上調理皿70aと下調理皿70bの被加熱物71をムラ無く加熱でき、熱損失の少ない省エネ性の高い加熱ができる。
【0065】
加熱室7内部の温度は、例えば加熱室7側面に設けた熱電対やサーミスタ等の温度センサ(図示せず)で感知し、加熱室7の温度が設定値よりも高い場合、熱風ヒータ12への電力供給を止める、或いは低電力化し、貫流ファン30のみを回転駆動させる。
【0066】
つまり、加熱室7の温度は熱風ヒータ12のON/OFFおよび電力で制御される。ここで、温度センサ(図示せず)は非接触式である赤外線温度センサであれば、加熱室7任意の壁面温度や被加熱物71温度を直に計測することも可能である。
【0067】
被加熱物71のオーブン調理では加熱室7壁面が高温となり、機械室2側への熱漏洩による機械室2の温度上昇を抑制するために機械室2内部の冷却ファン24が駆動される。
【0068】
冷却ファン24の駆動は調理開始とともに常時或いは間欠的に行っても、例えばファンモータ32等の温度を検知して行ってもよい。
【0069】
本実施形態では機械室2を加熱室7の側面に設けた構造について説明したが、機械室2及び操作パネル(図示せず)が、加熱室7の底面或いは上面に配置した構造についても同様の構成及び効果が実現できる。
【0070】
図5に熱風ユニット9の他の実施形態の側面断面図を示す。
【0071】
図5は図4と同様に加熱室7の背面に設置される熱風ユニット9であり、図5(a)に通風口72cを含む側面断面を、図5(b)に通風口72dを含む側面断面をそれぞれ示す。
【0072】
図5(a)では加熱室7の背面壁75に設けられた通風口72cを介して、加熱室7から熱風ユニット9に空気43cが流れ込み、貫流ファン30の下方に近接して設置された流れ誘導手段34bによって、熱風ユニット9内で空気43cが貫流ファン30から下方向に向かって吹き出される。
【0073】
本実施形態では貫流ファン30の外周に導風板37aが設けられ、貫流ファン30の上方へ漏洩する空気43cの流れを遮断する構成となっており、より高いファン性能が得られ、熱風ヒータ12bで加熱された大風量の空気43bを加熱室7に供給できる。
【0074】
一方、図5(b)でも加熱室7の背面壁75に設けられた通風口72dを介して、加熱室7から熱風ユニット9に空気43cが流れ込み、貫流ファン30の上方に近接して設置された流れ誘導手段34aによって、熱風ユニット9内で空気43cが貫流ファン30から上方向に向かって吹き出される。
【0075】
貫流ファン30の外周には導風板37bが設けられ、貫流ファン30の下方へ漏洩する空気43cの流れを遮断する構成となっており、熱風ヒータ12aで加熱された大風量の空気43aを効率よく加熱室7に供給できる。
【0076】
つまり、本実施形態では熱風ユニット9内部に貫流ファン30の導風板37a、37bが加熱室7の幅方向に上下反対向きに交互に形成される構成となる。
【0077】
貫流ファン30より交互に吹き出された空気43は、図4と同様に通風口72a、72bまでに加熱室7幅方向に均一化されて吹き出され、熱風ヒータ12a、12bで加熱された熱風化した空気43a、43bとなって加熱室7に供給される。
【0078】
図6及び図7に加熱調理器の他の実施形態の側面断面及び正面断面図を示す。
【0079】
本実施形態は加熱室7内部に角型の上調理皿70aと回転可能な丸型の下調理皿70bを上下段に二枚配置させてオーブン加熱を行うターンテーブル式の加熱調理器である。
【0080】
図において、キャビネット51の内側には、被加熱物71を収納し、加熱調理を行う加熱室7が設けられ、加熱室7前面には被加熱物71を出し入れできる開閉式のドア部52が回動可能に設けられている。
【0081】
また、加熱室7の底面下方にはアンテナモータ(図示せず)と重量センサ(図示せず)などから構成されるセンサユニット80が配置され、加熱室7の底面に配置される円形のアンテナ網57がセンサユニット80の回転軸80a上に連結されている。
【0082】
また、ドア部52の側面には加熱調理を設定する操作パネル(図示せず)が設けられ、操作パネルの後方となる加熱室7の右側には機械室2が配置されている。
【0083】
機械室2の構成は図2の加熱調理器と同様であり、説明を省略する。
【0084】
加熱室7内壁の左右両側面には底面と概略並行に内側に突出した加熱室7の概略幅の角型の上調理皿70aを保持する支持部74が設けられており、上調理皿70aとアンテナ網57上に配置される丸型の下調理皿70bを加熱室7に二枚配置して調理できる構成となっている。
【0085】
ドア部52と向かい合う加熱室7の背面壁75の通風口72の後方に設けられた熱風ユニット9は図3と同様な構成であり、説明を省略する。
【0086】
また、熱風ユニット9に加熱室7から空気43cを供給する通風口72c、72d及び加熱室7上面と上調理皿70aの間の内部空間7aに空気43aを供給する通風口72aも図2と同様な構成であり説明を省略する。
【0087】
本実施形態では、下調理皿70bと加熱室7底面の内部空間7bに空気43bを供給する通風口72bを加熱室7の幅に対して中央付近のみに配置した構成となっており、通風口72bから吹き出た空気43bが加熱室7背面下隅から丸型の下調理皿70b上方へ漏洩し難い構造となっている。
【0088】
ここで、通風口72bから吹き出す空気43bが高風速で下調理皿70b底面を十分加熱できるならば、図2に示すように加熱室7幅一杯にパンチング孔を構成しても良い。
【0089】
本実施例に沿って加熱室7に加熱室7幅の角型の上調理皿70aと回転アンテナ57上の円形状の下調理皿70bが上下段に二枚配置した構成のオーブン動作について説明する。
【0090】
例えばパン等の被加熱物71aが載せられた上調理皿70aは、前方のドア部52より、加熱室7の左右に配置された支持部74をスライドさせながら加熱室7の背面壁75に調理皿70aが接触するまで内部に押し込まれる。
【0091】
また、被加熱物71bが載せられた下調理皿70bは、回転アンテナ57に載せられ、調理皿70が上下段に二枚配置された後、ドア部52を閉めオーブン調理が開始される。
【0092】
オーブン調理の開始は被加熱物71の加熱時間や加熱温度などの設定が終了した後、機械室2の前方の操作パネル(図示せず)上のボタンで行われる。
【0093】
調理が開始されると熱風ユニット9内のファンモータ32の回転駆動により貫流ファン30が回転を始めるとともに、加熱室7内部の回転アンテナ57の回転によって下調理皿70bも回転を始める。
【0094】
また、ファンモータ32の駆動と同時に貫流ファン30の回転によって吐出された空気43cは、熱風ユニット9内部に配置された熱風ヒータ12a、12bの発熱により温度上昇し、加熱室7に熱風化した空気43a、43bを供給する。
【0095】
ここで、加熱室7に供給される空気43aは熱風ユニット9と加熱室7の風路となる通風口72aで風路面積が縮小されることにより、加熱室7幅方向に少ない風速分布で概略加熱室7幅一杯の帯状の熱風となって供給される。
【0096】
通風口72aから出た熱風43aは加熱室7上面と上調理皿70aに挟まれた加熱室7の内部空間7aを加熱室7の背面方向からドア部52方向に向かって流れ、この間に上調理皿70aの被加熱物71aを加熱するとともに加熱室7上面部を加熱しながら、加熱室7の内部温度を上昇させる。
【0097】
加熱室7上面と上調理皿70aの間を流れた熱風43aはドア部52と上調理皿70aの間隙を通って下方向に流れ、上調理皿70aと下調理皿70bの間を通ってドア部52側から加熱室7の背面壁75側に向かって流れる。
【0098】
一方、加熱室7に供給される空気43bは熱風ユニット9と加熱室7の風路となる通風口72bで風路面積が縮小されることにより加速され、加熱室7の背面壁75下部中央の通風口72bより下調理皿70b下方に向けて供給される。
【0099】
通風口72bから出た空気43bは下調理皿70bと加熱室7底面に挟まれた加熱室7の内部空間7bを加熱室7の背面壁75方向からドア部52方向に向かって流れ、この間に下調理皿70bの底面を加熱するとともに加熱室7底面部の加熱しながら、加熱室7の内部温度を上昇させる。
【0100】
下調理皿70bと加熱室7底面の内部空間7bを流れた空気43bはドア部52と下調理皿70bの間隙を通って上方向に流れ、上調理皿70aと下調理皿70bの間を通ってドア部52側から加熱室7の背面壁75側に向かって流れる。
【0101】
ここで、回転アンテナ57上に配置された下調理皿70bは加熱調理中に回転しており、通風口72bから吹き出された空気43bで被加熱物71bをムラ無く調理できる。
【0102】
よって、第一の実施形態と同様に、通風口72a、72bから出た空気43a、43bは、上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cで混合した空気43cとなって、ドア部52側から加熱室7背面壁75側に向かって流れ、この間に上調理皿70aの底面を加熱するとともに下調理皿70bの被加熱物71bを加熱する。
【0103】
また、被加熱物71などに熱を奪われた空気43cは上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cに設けられた通風口72c、72dより熱風ユニット9に流れ込み、熱風ユニット9内の貫流ファン30を介して再び熱風ヒータ12で加熱されて熱風化し、通風口72a、72bから加熱室7に吹き出される循環流れとなる。
【0104】
本実施形態においても、一つの貫流ファン30で構成させる熱風ユニット9内に設けた流れ誘導手段34a、34bによって、上調理皿70aの上方と下調理皿70b下方の両側から上調理皿70aと下調理皿70bの上下間に流れる空気43を供給できるので、加熱室7の上面または底面に別途設けられたヒータなどを使わず、熱風化した空気43のみで上調理皿70aと下調理皿70bの被加熱物71をムラ無く加熱でき、熱損失の少ない省エネ性の高い加熱ができる。
【0105】
このように、加熱室7に配置される調理皿70の形態によらず、熱効率の良好な加熱調理ができる。
【0106】
また、加熱室7に回転アンテナ57が配置されないターンテーブルレス式の加熱調理器でも図1から7に示す熱風ユニット9が設置でき、同様な効果があることは言うまでもない。
【0107】
図8及び図9に加熱調理器の他の実施形態の側面断面図及び正面断面図を示す。
【0108】
本実施形態は加熱室7の底部をマイクロ波透過性の高い例えばガラス板78で構成したターンテーブルレスオーブンレンジに本発明の熱風ユニット9を配置させたものである。
【0109】
図において、キャビネット51の内側には、被加熱物71を収納し、加熱調理を行う加熱室7が設けられ、加熱室7前面には被加熱物71を出し入れできる開閉式のドア部52が回動可能に設けられている。
【0110】
また、ドア部52の側面には、加熱調理を設定する操作パネル(図示せず)が設けられる。
【0111】
この操作パネルの後方となる加熱室7の右側に配置された機械室2の構成は図2と同様であり、説明を省略する。
【0112】
機械室2内のマグネトロン20は、加熱室7内のガラス板78と導波管50で連結されており、マグネトロン20より放射されるマイクロ波がガラス板78を透過して加熱室7内部に供給する構造となっている。
【0113】
ガラス板78下方にはマイクロ波を拡散させる金属部材、例えば円形のアンテナ網57が配置され、その中心部が導波管50下方に配置されたアンテナモータ22の軸22a上に連結されている。
【0114】
また、加熱室7内壁の左右両側面には底面と概略並行に内側に突出した加熱室7の概略同じ幅の調理皿70a、70bを保持する支持部74が設けられており、調理皿70a、70bを加熱室7内に上下段として二枚配置可能な構成となっている。
【0115】
加熱室7の上側の略全面には平面状の上ヒータ10が設けられ、オーブン加熱時にマイコン28の支持でON/OFFおよび電力制御することにより被加熱物71を加熱する。
【0116】
ドア部52と向かい合う加熱室7の背面壁75には通風口72が設けられている。この通風口72は多数のパンチング孔72pで形成され、上調理皿70aの底面近傍に設けられた通風口72aと、該通風口72aと下調理皿70bの間に設けられた通風口72c、72dと、下調理皿70bと加熱室7底面の間に設けられた通風口72bで構成されている。
【0117】
上調理皿70aの底面近傍に設けられた通風口72a、及び加熱室7底面と下調理皿70bの間に設けられた通風口72bは、概略加熱室7の左右幅方向に配置されている。
【0118】
また、通風口72c、72dは図2と同様に加熱室7の幅方向に千鳥状に並べた構成となっている。
【0119】
図10に熱風ユニット9の斜視断面図を示す。
【0120】
加熱室7の背面に配置される熱風ユニット9は、図3と同様に通風口72が設けられた加熱室7の背面壁75と熱風ユニット9の背面壁35の間に設けられた加熱室7の幅方向に延びた貫流ファン30と、熱風ユニット9内部に設けられた流れ誘導手段34a、34bと、貫流ファン30を回転させるファンモータ32と、貫流ファン30から吹き出された空気43a、43bを加熱する熱風ヒータ12a、12bで構成されている。
【0121】
図示した熱風ユニット9は図3に示した熱風ユニット9と同様な構成であり、説明を省略する。
【0122】
熱風ユニット9内の貫流ファン30の概略上下位置には、図4と同様に流れ誘導手段34a、34bが設置されるとともに、熱風ユニット9から吹き出される空気43a、43bを加熱室7に供給する通風口72a、72bの上流側に熱風ヒータ12a、12bが設けられている。
【0123】
本実施形態では、空気43aが吹き出される通風口72aと加熱室7から熱風ユニット9に空気43cを送る通風口72c、72dが、調理皿70aと調理皿70bの内部空間7cの加熱室7の背面壁75に設けられた構成となっている。
【0124】
よって、通風口72aから吹き出た空気43aは上調理皿70a底面に沿ってドア部52方向に流れた後、例えば加熱室7中央付近で空気43cと混合してドア部52側から熱風ユニット9側に向かって流れるとともに、加熱室7の背面壁75側へ流れる空気43cの空気温度を上昇させることができる。
【0125】
従って、通風口72bから吹き出た空気43bが、下調理皿70bの底面と加熱室7底面の間を通って上調理皿70aと下調理皿70bの間に入り、通風口72cに入るまでに、被加熱物71等に奪われた熱によって下がった空気43cの温度を、通風口72aから吹き出た空気43aによって補うことができるので、下調理皿70b上の被加熱物71bを加熱室7の奥行き配置位置によらず、少ない焼きムラで調理できる。
【0126】
次に本実施形態におけるオーブン動作について説明する。
【0127】
例えばパン等の被加熱物71が載せられた調理皿70a、70bは、前方のドア部52より、加熱室7の左右に配置された支持部74をスライドさせながら加熱室7背面に調理皿70a、70bが接触するまで内部に押し込まれ、調理皿70a、70bが上下段に二枚配置された後、ドア部52を閉めオーブン調理が開始される。
【0128】
オーブン調理の開始は被加熱物71の加熱時間や加熱温度などの設定が終了した後、機械室2の前方の操作パネル(図示せず)上のボタンで行われる。
【0129】
調理が開始されると熱風ユニット9内のファンモータ32の回転駆動により貫流ファン30が回転を始める。
【0130】
本実施形態では上調理皿70a上の被加熱物71aの上面を上ヒータ10の熱放射で下面を熱風化した空気43aで加熱し、下調理皿70b上の被加熱物71bの上面を空気43cで、下面を空気43bで加熱する構成となっている。
【0131】
従って、上ヒータ10と熱風ヒータ12の給電方法は、互いに給電時間をON/OFFするか、或いは低電力で同時給電するかのいずれかで行うことになる。
【0132】
例えば、給電時間の設定は加熱室7や調理皿70a、70bの熱容量、被加熱物71の種類や量等によって決められる。
【0133】
ファンモータ32の駆動と同時に、貫流ファン30の回転によって吐出された空気43は熱風ユニット9内部に配置された熱風ヒータ12a、12bの発熱により温度上昇し、加熱室7に熱風化した空気43a、43bを供給する。
【0134】
ここで、加熱室7に供給される空気43aは、熱風ユニット9と加熱室7の風路となる通風口72aで風路断面積が縮小されることにより、加熱室7幅方向に少ない風速分布で概略加熱室7幅の帯状の空気43aとなって供給される。
【0135】
通風口72aから出た熱風43aは上調理皿70a近傍からドア部52方向に向かって流れ、この間に上調理皿70aの底面を加熱するとともに調理皿70間を流れる空気43cの空気温度を上昇させる。
【0136】
通風口72aから出た空気43aは、例えば加熱室7の中央付近で折り返し、ドア部52側から加熱室7の背面壁75方向に向かう空気43cとなって、熱風ユニット9に流れ込む。
【0137】
一方、通風口72bから出た空気43bは下調理皿70bと加熱室7底面に挟まれた加熱室7の内部空間7bを加熱室7の背面方向からドア部52方向に向かって流れ、この間に下調理皿70bの底面を加熱するとともに加熱室7底面部の加熱しながら、加熱室7の内部温度を上昇させる。
【0138】
下調理皿70bと加熱室7底面の内部空間7bを流れた空気43bはドア部52と下調理皿70bの間隙を通って上方向に流れ、上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cを通ってドア部52側から加熱室7の背面壁75側に向かって流れる。
【0139】
ここで、下調理皿70bの底面を介して流れた空気43cは、下調理皿70bや加熱室7底面と熱交換して温度が低下するが、通風口72aより吹き出された空気43aと混合し、再び温度上昇して調理皿70の内部空間7cを熱風ユニット9に向かって流れる。
【0140】
よって、通風口72a、72bから出た空気43a、43bは、上調理皿70aと下調理皿70bの間で混合した空気43cとなって、ドア部52側から加熱室7の背面壁75側に向かって流れるため、下調理皿70b上の被加熱物71bの奥行き方向の配置に対して、再温度上昇によって少ない焼きムラで調理することができる。
【0141】
また、被加熱物71bなどと熱交換した空気43cは加熱室7の背面壁75に設けられた通風口72c、72dより熱風ユニット9に流れ込み、熱風ユニット9内の貫流ファン30を介して再び熱風ヒータ12a、12bで加熱されて熱風化し、通風口72a、72bから空気43a、43bとなって加熱室7に吹き出される循環流れとなる。
【0142】
上調理皿70a下方の加熱室7の内部空間7b、7cのみでこのような空気43による被加熱物71の加熱が行われているが、上調理皿70a上の被加熱物71aは上ヒータ10の熱放射により加熱されるので、加熱室7に上下段に二枚配置した調理皿70a、70bを一度に少ない焼きムラで調理できる。
【0143】
本実施形態においても、一つの貫流ファン30で構成させる熱風ユニット9内に設けた流れ誘導手段34a、34bによって、下調理皿70b下方の加熱室7の内部空間7bに熱風化した空気43を供給できるので、加熱室7の底面に別途設けられたヒータなどを使わず、上調理皿70aと下調理皿70bの被加熱物71をムラ無く加熱でき、熱損失の少ない省エネ性の高い加熱ができる。
【0144】
ここで、本実施形態ではターンテーブルレス式のオーブンレンジを示したが、上下段二枚を同時にオーブン調理できる、例えば図1から図7のターンテーブル式オーブンレンジの加熱室7であっても同様なオーブン構成ができ、熱効率の良好な加熱調理ができることは言うまでもない。
【0145】
図11に加熱調理器の他の実施形態の側面断面図を示す。
【0146】
図において、キャビネット51の内側には、被加熱物71を収納し、加熱調理を行う加熱室7が設けられ、加熱室7の底面下方にセンサユニット80が配置される図1と同様な構成となっており、機械室(図示せず)の内部構成の説明は省略する。
【0147】
また、図1と同様に加熱室7の内壁には加熱室7の幅サイズの調理皿70を保持する支持部(図示せず)が上下二段に設けられており、角型の調理皿70を上下段に二枚配置できる。
【0148】
ドア部52と向かい合う加熱室7の背面壁75には、加熱室7上面と上調理皿70aの内部空間7aに設けられた通風口72aと、上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cに設けられた通風口72cと、下調理皿70bと加熱室7底面の内部空間7bに設けられた通風口72bで構成されており、それぞれ概略加熱室7の左右幅方向に配置されている。
【0149】
加熱室7の背面壁75後方に設置される熱風ユニット9は、通風口72が設けられた加熱室7の背面壁75と、熱風ユニット9の背面壁35の間に設けられた加熱室7の幅方向に延びた貫流ファン30と、熱風ユニット9内部に貫流ファン30の上下に設けられた導風板37と、貫流ファン30から吹き出る空気43を分流して上下に流す熱風ユニット9の背面壁35に設けられた流れ誘導手段40と、貫流ファン30を回転させるファンモータ(図示せず)と、貫流ファン30から吹き出された空気43を加熱する熱風ヒータ12で構成される。
【0150】
通風口72cを介して加熱室7から熱風ユニット9に入る空気43cは、概略通風口72cと同じ高さ位置、且つ上調理皿70aと下調理皿70bの間位置に配置された貫流ファン30に吸い込まれ、貫流ファン30から熱風ユニット9の背面壁35側に設けられた流れ誘導手段40に向かって吹き出される。
【0151】
流れ誘導手段40で上下に分流された空気43は、熱風ヒータ12aを介して通風口72aから加熱室7に熱風化した空気43aを供給する流れと、熱風ヒータ12bを介して通風口72bから加熱室7に熱風化した空気43bを供給する流れとなる。
【0152】
通風口72aから吹き出た空気43aは加熱室7上面と上調理皿70aの内部空間7aをドア部52に向かって流れ、上調理皿70aとドア部52の間隙を下方向に向かって流れる。
【0153】
一方、通風口72bから吹き出た空気43bは下調理皿70bと加熱室7底面の内部空間7bを通ってドア部52に向かって流れ、下調理皿70bとドア部52の間隙を上方向に向かって流れる。
【0154】
よって、通風口72aから出た空気43aと、通風口72bから出た空気43bは混合した空気43cとなって、ドア部52側から熱風ユニット9側に向かって上調理皿70aと下調理皿70bの内部空間7cを流れる循環流れを構成する。
【0155】
従って、図1と同様に加熱室7に熱風化した空気43を供給して、同様なオーブン動作で被加熱物71を加熱調理できる。
【0156】
以上、図1から図11の本実施形態では機械室(図示せず)を加熱室7の側面に設けた構造について説明したが、機械室及び操作パネル(図示せず)が加熱室7の底面或いは上面に配置した構造であっても同様の構成及び効果が実現できる。
【0157】
また、本発明のいずれの実施例もターンテーブル式及びターンテーブルレス式オーブンレンジを問わず適用できるし、調理皿70が角皿及び丸皿いずれであっても、さらには該調理皿70が一段のみで調理される場合においても、同様の構成及び効果が実現できる。
【0158】
【発明の効果】
本発明によれば、請求項1から請求項5のように構成したので、加熱調理に有効な熱風を加熱室に供給し、熱効率の良好なオーブン加熱によって加熱室に配置された調理皿上の被加熱物を少ない焼きムラで調理ができるとともに高い省エネ性を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態の加熱調理器の側面断面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態の加熱調理器の正面断面図である。
【図3】本発明の第一の実施形態の加熱調理器の熱風ユニットの斜視図である。
【図4】本発明の第一の実施形態の加熱調理器の熱風ユニットの側面断面図である。
【図5】本発明の第二の実施形態の加熱調理器の熱風ユニットの側面断面図である。
【図6】本発明の第二の実施形態の加熱調理器の熱風ユニットの側面断面図である。
【図7】本発明の第三の実施形態の加熱調理器の正面断面図である。
【図8】本発明の第四の実施形態の加熱調理器の側面断面図である。
【図9】本発明の第四の実施形態の加熱調理器の正面断面図である。
【図10】本発明の第四の実施形態の加熱調理器の熱風ユニットの斜視図である。
【図11】本発明の第五の実施形態の加熱調理器の側面断面図である。
【符号の説明】
7・・・加熱室
9・・・熱風ユニット
12・・・熱風ヒータ
30・・・貫流ファン
32・・・ファンモータ
34・・・流れ誘導手段
37・・・導風板
40・・・流れ誘導手段
43・・・空気
70・・・調理皿
71・・・被加熱物
72・・・通風口
75・・・背面壁

Claims (5)

  1. 被加熱物(71)を収納する加熱室(7)と、該加熱室(7)に配置される調理皿(70)と、加熱室(7)に空気(43)を循環させる一つの貫流ファン(30)と空気(43)を加熱する熱風ヒータ(12)から構成される熱風ユニット(9)と、該熱風ユニット(9)と加熱室(7)間で空気(43)が導通する通風口(72)を備えた加熱調理器であって、通風口(72)が熱風ユニット(9)から加熱室(7)に空気(43)を供給する二つ以上の通風口(72)と、加熱室(7)から熱風ユニット(9)に空気(43)を供給する通風口(72)であり、熱風ユニット(9)内に空気(43)の流れを制御する流れ誘導手段(34)を設け、通風口(72)から熱風ユニット(9)に流入した空気(43)を少なくとも二方向に分流し、該空気(43)を加熱室(7)の二つ以上の通風口(72)から加熱室(7)に供給することを特徴とする加熱調理器。
  2. 請求項1記載の加熱調理器であって、流れ誘導手段(34)によって二方向に分流した空気(43)を加熱室(7)に供給する通風口(72)が、貫流ファン(30)の上方位置と下方位置に設けられたことを特徴とする加熱調理器。
  3. 請求項1ないし請求項2記載の加熱調理器であって、流れ誘導手段(34)が貫流ファン(30)に二方向から交互に近接して配置することを特徴とする加熱調理器。
  4. 請求項1ないし請求項2記載の加熱調理器であって、流れ誘導手段(34)が貫流ファン(30)の後方に設けた流れ誘導手段(40)と貫流ファン(30)の上下位置に設けられた導風板(37)で構成されることを特徴とする加熱調理器。
  5. 被加熱物(71)を収納する加熱室(7)と、該加熱室(7)に配置される調理皿(70)と、加熱室(7)に空気(43)を循環させる一つの貫流ファン(30)と空気(43)を加熱する熱風ヒータ(12)から構成される熱風ユニット(9)と、加熱室(7)の背面壁(75)に設けられ、熱風ユニット(9)から加熱室(7)に空気(43)を供給する二つ以上の通風口(72)と、加熱室(7)から熱風ユニット(9)に空気(43)を供給する通風口(72)を備えた加熱調理器であって、上下方向の位置関係において、貫流ファン(30)が調理皿(70)間の位置に配置されたことを特徴とする加熱調理器。
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