JP2004024764A - 縫製装置、縫製装置の糸カセット、並びに、縫製装置のプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リミットスイッチ群38の状態によって、糸カセット24の種類が自動的に識別されるので、糸カセット24の装着部26への装着の度に、ユーザーは、糸カセット24の上糸20を確認する手間が低減されており、ミシン10の使い勝手が向上している。次に、制御装置は、識別結果に関するデータに基づき、装着された糸カセット24(その糸カセット24に保持された上糸20)の種類に関するメッセージを、LCD54に表示する。例えば、用途が実用縫い用の糸カセット24であり、素材が綿であり、太さが#30であり、長さが300m、糸色が青であることが表示される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、糸を保持する糸カセットを用いる縫製機構、その糸カセット、並びに、その縫製装置のプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の縫製装置では、米国特許第3749039号の明細書及び図面に記載されたように、巻回された上糸を保持する糸カセットをミシン本体の装着部に装着していた。また、ユーザーが糸カセットを複数保有する場合には、ユーザーはすべての糸カセットの中身、即ち、糸の材質、長さ、用途を把握すると共に、それらの糸の特性を考慮して、そのうちのいずれかの糸を用いて縫製する場合には、用いる糸に対して適正な縫製条件(縫製装置の糸調子や縫製速度等)を手動で設定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えば、糸カセットの糸を見ても、その糸がどんな材質であり、更に、その材質の糸の特性がどのようなもなのかわからない初心者が縫製装置を使用する場合や、糸の材質等を示す印刷部分が消えてしまったり、糸カセットから糸が露出しておらず、ユーザーが糸カセットの糸を実際にはどのようなものであるか容易には確認できない場合もあり、そうした場合には、糸カセットの糸に対する適正な縫製条件が設定されないおそれがあるという問題点がある。また、ミシンを使い慣れたユーザーにとっても、他種類存在する糸に対して、それぞれ適正な縫製条件を設定することは、煩雑な準備作業を要するものであった。
【0004】
本発明の目的は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、糸カセットの種類を識別して、適正な縫製を行える使い勝手が良い縫製装置、糸カセット、並びに、縫製装置のプログラムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の縫製装置は、糸を用いる縫製機構を有する縫製装置であって、前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを、着脱可能に装着するための装着部と、前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する識別手段と、前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記縫製機構を制御する制御手段を備えている。
【0006】
請求項1に記載の縫製装置では、前記装着部に、前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットが、着脱可能に装着される。前記識別手段は、前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する。前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記制御手段は前記縫製機構を自動的に制御する。従って、前記縫製機構が糸カセットの識別結果に応じて自動的に制御される。
【0007】
請求項2に記載の縫製装置は、上記請求項1に記載の縫製装置の構成を備え、前記装着部に装着された糸カセットから供給される糸の糸調子を調節する調節手段を更に備えている。そして、請求項2に記載の縫製装置では、上記請求項1に記載の縫製装置の作用を奏し、前記制御手段が、前記調節手段を自動的に制御する。従って、前記縫製機構が糸カセットの識別結果に応じて自動的に制御される。
【0008】
請求項3に記載の縫製装置は、上記請求項1又は2に記載の縫製装置の構成を備え、縫製に供する布を送る送り手段と、縫い針を水平方向に揺動する針振り手段とを更に備えている。そして、請求項3に記載の縫製装置では、上記請求項1又は2に記載の縫製装置の作用を奏し、前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記送り手段による送り量と前記針振り手段による針振り量の少なくとも一方を前記制御手段は制御する。従って、前記送り手段による送り量と前記針振り手段による針振り量の少なくとも一方が糸カセットの識別結果に応じて自動的に制御される。
【0009】
請求項4に記載の縫製装置は、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の縫製装置の構成を備え、前記縫製機構の縫い方の種類を選択操作するための選択操作手段を更に備えている。そして、請求項4に記載の縫製装置では、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の縫製装置の作用を奏し、前記選択操作手段によって選択された縫い方及び前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記制御手段が前記縫製機構を制御する。従って、前記縫製機構が糸カセットの識別結果及び選択された縫い方に応じて自動的に制御される。
【0010】
請求項5に記載の縫製装置は、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の縫製装置の構成を備え、上記請求項1乃至4に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、前記糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、刺繍枠を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用のものであるか、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用のものかを前記識別手段が識別し、前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記縫製機構が前記送り歯によって移動される布を縫製するように、前記制御手段が前記縫製機構を制御し、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記縫製機構が前記刺繍枠によって移動される布を縫製するように、前記制御手段が前記縫製機構を制御する。従って、前記縫製機構は、糸カセットの識別結果に応じ実用縫い或いは刺繍縫いのために制御される。
【0011】
請求項6に記載の縫製装置は、上記請求項5に記載の縫製装置の構成を備え、上記請求項5に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、前記縫製機構が前記送り歯によって移動される布を縫製する場合には、前記制御手段が前記送り歯による布の移動量を自動的に制御し、前記縫製機構が前記刺繍枠によって移動される布を縫製する場合には、前記制御手段が前記刺繍枠による布の移動量を自動的に制御する。従って、前記縫製機構は、糸カセットの識別結果に応じ送り歯による布の移動或いは刺繍枠による布の移動のために制御される。
【0012】
請求項7に記載の縫製装置は、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の縫製装置の構成を備え、前記糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、刺繍枠を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、前記識別手段は、前記糸カセットのための複数の識別部材を有し、その識別部材の少なくとも一部は、糸カセットが実用縫い用のものか、刺繍縫い用のものかを識別するために用いられ、その他の識別部材の少なくとも一部は、実用縫い用の糸カセットに対してはその糸の材質或いは糸の長さの少なくとも一方を識別するために用いられ、且つ、刺繍縫い用の糸カセットに対してはその糸の色を識別するために用いられる。従って、実用縫い用の糸カセットの糸の色以外の識別と刺繍縫い用の糸カセットの糸の色の識別との両方を、前記識別部材の少なくとも一部が行う。即ち、前記識別部材が複数の機能において兼用されている。
【0013】
請求項8に記載の縫製装置は、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の縫製装置の構成を備え、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の縫製装置の作用を奏するものであって、前記識別手段が、前記装着部に糸カセットが装着されたか否かを検出する。従って、糸カセットの糸に関連する識別と糸カセットの有無に関する検出との両方を、前記識別部材の少なくとも一部が行う。即ち、前記識別部材が複数の機能において兼用されている。
【0014】
請求項9に記載の縫製装置は、上記請求項8に記載の縫製装置の構成を備え、上記請求項8に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、前記識別手段が、糸カセットが前記装着部に装着されたことを検出しない場合には、前記制御手段は前記縫製機構の始動を自動的に禁止する。従って、前記縫製機構は、糸カセットの有無に関する検出結果に応じて始動を禁止される。
【0015】
請求項10に記載の縫製装置は、糸を用いる縫製機構に関する報知をする報知手段を有する縫製装置であって、前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを、着脱可能に装着するための装着部と、前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する識別手段と、前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記報知手段を制御する制御手段を備えている。
【0016】
請求項10に記載の縫製装置において、前記装着部は、前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを着脱可能に装着される。前記識別手段は、前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する。前記制御手段は、前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記報知手段を自動的に制御する。
【0017】
請求項11に記載の縫製装置は、上記請求項10に記載の縫製装置の構成を備え、上記請求項10に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、前記糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、刺繍枠を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用のものであるか、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用のものかを前記識別手段が識別し、前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記送り歯によって布を移動する縫製に関する報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を制御し、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記刺繍枠によって布を移動する縫製に関する報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を自動的に制御する。従って、前記報知手段は、糸カセットの識別結果に応じ実用縫い或いは刺繍縫いに関する報知を行う。
【0018】
請求項12に記載の縫製装置は、上記請求項11に記載の縫製装置の構成を備え、上記請求項11に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、前記送り歯によって布を移動する縫製に関する報知とは、前記送り歯を用いた縫い方を報知することであり、前記刺繍枠によって布を移動する縫製に関する報知とは、前記刺繍枠を用いて形成する刺繍模様を報知することである。それらの報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段は前記報知手段を自動的に制御する。従って、前記報知手段は、糸カセットの識別結果に応じ実用縫いの縫い方或いは刺繍縫いの刺繍模様に関する報知を行う。
【0019】
請求項13に記載の縫製装置は、上記請求項10に記載の縫製装置の構成を備え、前記縫製装置に対して着脱自在な刺繍器が前記縫製装置に装着されたか否かを検出する検出手段を更に備え、上記請求項10に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、前記刺繍器を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、刺繍縫い用の糸カセットが前記装着部に装着されたことを前記識別手段が識別すると共に、前記検出手段が刺繍器の装着を検出していない場合には、前記糸カセットの交換、或いは、前記刺繍器の着脱に関する所定の報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を自動的に制御する。従って、前記報知手段は、糸カセットの識別結果及び刺繍器の着脱の検出に応じて報知を行う。
【0020】
請求項14に記載の縫製装置は、上記請求項10に記載の縫製装置の構成を備え、前記縫製装置に対して着脱自在な刺繍器が前記縫製装置に装着されたか否かを検出する検出手段を更に備え、上記請求項10に記載の縫製装置の作用を奏するものであって、糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、前記刺繍器を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、実用縫い用の糸カセットが前記装着部に装着されたことを前記識別手段が識別すると共に、前記検出手段が刺繍器の装着を検出している場合には、前記糸カセットの交換、或いは、前記刺繍器の着脱に関する所定の報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を自動的に制御する。従って、前記報知手段は、糸カセットの識別結果及び刺繍器の着脱の検出に応じて報知を行う。
【0021】
請求項15に記載の糸カセットは、縫製機構を備えた縫製装置に用いられ、縫製機構のための糸を保持する糸カセットであって、当該糸カセットが保持する糸の種類を示す被識別部を有し、当該糸カセットが装着された縫製装置に設けられた識別手段によって識別されるように、前記被識別部が構成されている。従って、縫製機構は、この糸カセットの識別結果に応じて制御される。
【0022】
請求項16に記載の縫製装置のためのプログラムは、縫製動作をする縫製機構と、前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを着脱自在に装着するための装着部と、前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する識別手段とを有する縫製装置で用いるためにコンピュータを、前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記縫製機構を制御する制御手段として機能させる。従って、前記縫製機構は、糸カセットの識別結果に応じて制御される。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。尚、以下、左右、上下、前後の方向については、図1における紙面の左右方向を左右方向、上下方向を上下方向をとし、その紙面に対して直交する方向を前後方向として記載する。
【0024】
この実施の形態の図1乃至図5に示す縫製装置であるミシン10は、本出願人による特願2000−398263号の明細書及び図面に記載されたような上下動する針12、その針12の上下動に同期して回転する釜14、その針12の上下動に同期して前後方向に布を移動するための送り歯16を有する送り歯機構18、その針12の目孔(図略)に通される上糸20の糸調子を調整する糸調子機構22などを有する縫製機構17を備えている。更に、ミシン10は、その縫製機構17で用いる上糸20を保持する糸カセット24を着脱するための装着部26を備え、この装着部26は、縫製機構17に対して糸カセット24を所定の位置に一時的に固定して配置するためのものである。
【0025】
また、自動的に選択された縫い方やユーザによって選択された縫い方に応じて、上述した針12を左右方向に自動的に揺動させるための針振りパルスモータ28が縫製機構17の一部として設けられている。上述した送り歯機構18には、選択された縫い方や設定された布移動の設定値に応じて、送り歯16による布移動量を自動的に変更するための送り量パルスモータ30が縫製機構17の一部として設けられている。上述した糸調子機構22には、選択された縫い方や設定された糸調子の設定値に応じて、上糸20の糸調子を自動的に調整するための糸調子パルスモータ32が縫製機構17の一部として設けられ、その糸調子パルスモータ32が、2枚の糸調子皿(図略)の間に位置する上糸20にかかる圧力を変更するように、糸調子機構22は構成されている。この糸調子皿が装着部26に装着された糸カセット24と針12との間の上糸20を挟むように、糸調子機構22は構成されている。
【0026】
上述の糸カセット24は、上糸20が巻回された糸駒34を収納する収納部36を有し、その収納部36に収納された糸駒34のほぼ全体を壁で覆うように構成されている。そして、糸カセット24と糸駒34との組み合わせを容易には変更できないように、糸カセット24の一部を破壊しないと、糸駒34を収納部36から取り出せないように、糸カセット24は構成されている。また、日光が上糸20に当たることにより上糸20が変質(色落ちや脆くなる)しないように、その壁は不透明であり、その収納部36に収納された糸駒34の上糸20を容易には視認できないように構成されている。即ち、このように構成された糸カセット24は、どの様な性質の上糸20が保持されているかの確認がユーザーにとってしづらいものである。
【0027】
この糸カセット24のミシン10への装着前に、その糸駒34から引き出された上糸20は、糸カセット24の前後方向における幅の中央部分に形成された案内溝(図略)に沿って、糸カセット24の周囲にユーザーによって掛けられるように、この糸カセット24は構成されている。糸カセット24が装着部26に装着されると、この中央部分に位置する上糸20が上述した糸調子機構22の糸調子皿に挟まれるように、糸カセット24は構成されている。
【0028】
そして、このミシン10は特有な構成として、糸カセット24を装着するため装着部26の最も下方の水平面付近に12個のリミットスイッチA〜Lからなるリミットスイッチ群38が設けられている。そして、そのリミットスイッチA〜Lの検出部は、装着部26の水平面に形成された12個の上下方向に貫通した穴から、糸カセット24の移動経路に向かって上方に突出して配置されており、糸カセット24の下面(底板)の被識別部40の平坦な面部によって上方より押されるように、リミットスイッチ群38は構成されている。
【0029】
その糸カセット24の被識別部40は、糸カセット24が装着部26に装着されると、リミットスイッチ群38の上方に位置するように構成されている。そして、その被識別部40の面部には、その面部と比べて糸カセット24の内部方向(上方)へ凹んでいる凹み部A’〜L’が糸カセット24(その糸カセット24に保持された上糸20)の種類に応じて形成されている。その凹み部A’〜L’は、糸カセット24の下面において開口を有する略円柱状の凹みであって、その直径はリミットスイッチA〜Lの略円柱状の検出部の直径よりも大きく、その凹み部A’〜L’の凹み量は、リミットスイッチA〜Lの検出部の装着部26の水平面からの突出量よりも長い。
【0030】
そして、糸カセット24が装着部26の最も下方に位置すると、リミットスイッチA〜Lの検出部と面部とが接触し、接触したリミットスイッチA〜LがON状態になるように、リミットスイッチ群38は構成されている。また、被識別部40に凹み部A’〜L’が形成されている場合には、糸カセット24が装着部26の最も下方に位置しても、その凹み部A’〜L’の下方に位置するリミットスイッチA〜Lの検出部が、凹み部A’〜L’にそれぞれ進入するので、その進入したリミットスイッチA〜LだけはOFF状態のままである。
【0031】
その凹み部A’〜L’は、各リミットスイッチA〜Lの配置に対応して、図4に破線で示すような位置に形成され、糸カセット24(その糸カセット24に保持された上糸20)の種類毎に、凹み部A’〜L’の形成のされ方(数や配置位置)が決められており、その凹み部A’〜L’の形成のされ方によって(糸カセット24の種類毎に)、リミットスイッチ群38が異なったON・OFF状態をなすように、糸カセット24は構成されている。尚、本実施の形態においては、12個の凹み部A’〜L’が設けられた糸カセット24はなく、リミットスイッチA〜LがすべてOFF状態となることはない。
【0032】
このリミットスイッチ群38は、図2に示すように、CPU42、ROM44、RAM46等から構成されている制御装置48にそれぞれ接続されており、その制御装置48によって、各リミットスイッチA〜LのON・OFF状態(即ち、リミットスイッチ群38のON・OFF状態)が常時、或いは、適宜識別されるように、リミットスイッチ群38は構成されている。
【0033】
リミットスイッチ群38のON・OFF状態によって装着部26に装着された糸カセット24の識別のための識別プログラム、そのリミットスイッチ群38のON・OFF状態や選択された縫い方に応じて縫製機構17を制御するための制御プログラム、リミットスイッチ群38の識別に必要なデータテーブル等は、制御装置48のROM44に予め記憶されている。また、それらのプログラムの実行時において、データが書き込まれる記憶領域46a〜46g等がRAM46には設けられる。
【0034】
その他、この制御装置48には、針12や釜14を駆動するミシンモータ50、そのミシンモータ50を始動や停止するために操作されるスタートストップボタン52、種々のメッセージや縫い方の図形を表示するためのLCD54、このLCD54の前面に配置された透明タッチパネル56が接続されている。このLCD54の表示に対応した透明タッチパネル56をユーザーが操作することによって、糸調子の設定値、送り量の設定値、縫製速度の設定値、縫製する縫い方や刺繍模様を選択するように、ミシン10は構成されている。
【0035】
更に、ミシン10は、刺繍枠58を用いて布を移動する刺繍器60が着脱可能に装着できるように構成されている。その刺繍枠58がX軸パルスモータ62によって左右方向に、Y軸パルスモータ64によって前後方向に移動されるように、刺繍器60は構成されている。このX軸パルスモータ62やY軸パルスモータ64も、それぞれ上記制御装置48に接続されており、選択された刺繍模様に応じてX軸パルスモータ62やY軸パルスモータ64が制御装置48によって自動的に制御されるように、刺繍器60は構成されている。
【0036】
尚、制御装置48は、各モータとは図示しない駆動回路を介して接続され、必要に応じて全て或いは個別にモータ駆動を自動的に禁止できるように構成されている。更に、この刺繍器60がミシン10に装着されたか否かを検出する刺繍器装着検出器66がミシン10には備えられ、その刺繍器装着検出器66は制御装置48に接続されている。
【0037】
また、糸カセット24には、送り歯16によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、上記刺繍器60の刺繍枠58を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがある。また、糸カセット24に収納された糸駒34の上糸20は、材質(上糸20の素材や太さ)、長さ、色において、多種類であり、特に、それらの中でも、刺繍模様において微妙な色使いを可能とするために、刺繍縫い用の糸カセット24の上糸20の色については多種類ある。例えば、ピンクについては、ピンク、濃いピンク、サーモンピンク、桃色のように、類似する色(ピンク)の上糸20が多種類ある。更に、「カントリー」と言われるくすんだ色合いものか否かにより、その色数は2倍となる。こうして、微妙な色の差によって上糸20は区別されており、それに対応した被識別部40(即ち、凹み部A‘〜L’)が形成された糸カセット24が多種類用意されている。
【0038】
上述したような構成を有するミシン10について、そのミシン10の装着部26に糸カセット24を装着して縫製するときの動作について、図6乃至図9に示すフローチャートに沿って説明する。
【0039】
まず、ユーザーがミシン10の電源を投入すると、制御装置48は、カセット識別処理(S100)、縫製処理(S200)、各種の割り込み処理を順次行う。そのカセット識別処理(S100)では、まず、制御装置48は、リミットスイッチ群38の各リミットスイッチA〜LのON・OFF状態を識別し(S102)、すべてのリミットスイッチA〜LがOFF状態であれば(S104:Y)、糸カセット24が装着部26に装着されていないことを制御装置48は検出し、続いて、糸カセット24を挿入するようにユーザーに促す指示を示すメッセージをLCD54に表示するように、制御装置48がLCD54を制御する(S106)。そして、ユーザーが糸カセット24を装着部26に装着するまで、制御装置48は待機する(S102〜S106)。
【0040】
糸カセット24が装着部26に装着されていないミシン10では、リミットスイッチA〜Lは全てOFF状態であり、そのミシン10に対して、適正に上糸20を掛けられた糸カセット24を、ユーザーが装着部26にその上方より挿入する。そして、リミットスイッチA〜Lの少なくとも1つが被識別部40の面部によって押されると、リミットスイッチA〜Lのうち、どれが押されてON状態であり、どれが押されなかったOFF状態であるかを制御装置48が識別することによって、制御装置48は糸カセット24の種類を図10乃至図15に示すデータテーブルに基づき識別する(S102)。
【0041】
また、リミットスイッチA〜Lのうち、いずれかがON状態になることにより、糸カセット24が装着部26に装着されたことを制御装置48は検出する(S104:N)。こうして、糸カセット24の装着が糸カセット24の種類を識別するためのリミットスイッチ群38にて、糸カセット24の装着が検出されるので、糸カセット24の装着を検出のためだけの専用の検出センサーを設ける必要が無く、ミシン10の構成が簡素化されている。
【0042】
そして、制御装置48は、装着部26に装着された糸カセット24に対するリミットスイッチ群38の識別結果に関するデータをRAM46の所定の記憶領域46aに記憶する(S108)。即ち、この識別結果に関するデータは糸カセット24(その糸カセット24に保持された上糸20)の種類を示すものである。
【0043】
更に、糸カセット24の種類が自動的に識別されるので、糸カセット24の装着部26への装着の度に、ユーザーは、糸カセット24の上糸20を確認する手間が低減されており、ミシン10の使い勝手が向上している。次に、制御装置48は、識別結果に関するデータに基づき、装着された糸カセット24(その糸カセット24に保持された上糸20)の種類に関するメッセージを、LCD54に表示する(S110)。例えば、図16に示すように、用途が実用縫い用の糸カセット24であり、糸カセット24に保持された上糸20の素材が綿であり、太さが#30であり、長さが300m、糸色が青であることが表示される。
【0044】
尚、図10に示すデータテーブル及びリミットスイッチAに基づき、実用縫い用の糸カセット24であるか、刺繍縫い用の糸カセット24であるかを、制御装置48は識別する。
【0045】
実用縫い用の糸カセット24の場合においては、図11に示すデータテーブル及びリミットスイッチB〜Dに基づき、上糸20の材質のうち素材を制御装置48は識別する。また、図12に示すデータテーブル及びリミットスイッチE〜Gに基づき、上糸20の材質のうち太さを制御装置48は識別する。更に、実用縫いの場合においては、図13に示すデータテーブル及びリミットスイッチHに基づき、糸駒34に巻回された上糸20の長さを、また、図14に示すデータテーブル及びリミットスイッチI〜Lに基づき、上糸20の色を制御装置48は識別する。
【0046】
刺繍縫い用の糸カセット24の場合においては、図15に示すデータテーブル及びリミットスイッチB〜Lに基づき、上糸20の色を、制御装置48は識別する。図15に示す表の糸色コードは、ユーザーが所望の色の上糸20を購入する際に用いるコードである。これらの図10〜図15の表の「1」は、リミットスイッチA〜LがON状態を示し、「0」は、リミットスイッチA〜LがOFF状態を示す。
【0047】
こうして、実用縫い用の糸カセット24の場合には糸カセット24の上糸20の材質や長さを識別するためのリミットスイッチB〜Hが、刺繍縫い用の糸カセット24の場合には、糸カセット24の上糸20の糸色を識別するために用いられるように、ミシン10が構成されているので、刺繍模様において微妙な色使いを可能とするために極めて多数な糸色を、少ない数のリミットスイッチにて識別することを可能とし、ミシン10の構成が簡素化されている。また、糸カセット24に設ける被識別部40の面積も少なくて済み、糸カセット24の構成が小型化されている。
【0048】
続いて、刺繍器60がミシン10に装着されているか否か、即ち、刺繍器装着検出器66の検出結果を、制御装置48はRAM46の所定の記憶領域46bに記憶し、その検出結果のデータに基づき、先に識別された糸カセット24の種類と刺繍器60の着脱状態との適合性を判断する。
【0049】
具体的には、刺繍器60がミシン10に装着されていることを、制御装置48が検出すると共に(S112:Y)、装着された糸カセット24の種類が刺繍縫い用のものでないことを、制御装置48が識別する場合には(S114:N)、刺繍器60の着脱状態と装着された糸カセット24の種類とが非適合な状態である。即ち、刺繍器60がミシン10に装着されていれば、刺繍縫い用の糸カセット24(刺繍縫い用の上糸20)が装着部26に装着されているべきである。
【0050】
このように、刺繍器60がミシン10に装着されると共に、実用縫い用の糸カセット24が装着部26に装着されている場合には、刺繍器60を取り外すか、刺繍縫い用の糸カセット24に交換することを指示するメッセージをLCD54に表示するように、制御装置48はLCD54を制御する(S116)。
【0051】
また、刺繍器60がミシン10に装着されていないことを、制御装置48が検出すると共に(S112:N)、装着された糸カセット24の種類が刺繍縫い用であることを、制御装置48が識別する場合には(S118:Y)、刺繍器60の着脱状態と装着された糸カセット24の種類とが非適合な状態である。即ち、刺繍器60がミシン10に装着されていないのならば、実用縫い用の糸カセット24(実用縫い用の上糸20)が装着部26に装着されているべきである。
【0052】
このように、刺繍器60がミシン10に装着されていないと共に、刺繍縫い用の糸カセット24が装着部26に装着されている場合には、刺繍器60を装着するか、実用縫い用の糸カセット24に交換することを指示するメッセージをLCD54に表示するように、制御装置48はLCD54を制御する(S120)。
【0053】
そして、上述のように、刺繍器60の着脱状態と装着された糸カセット24の種類とが非適合な状態である場合も、その非適合がユーザーによって解消されるまで、制御装置48は待機する。その非適合が解消されると、装着された糸カセット24の上糸20を用いた縫製動作のための縫製処理(S200)が行われる。また、糸カセット24が装着部26に装着されると、糸カセット24の上糸20が糸調子機構22の糸調子皿の間に入り、その上糸20の糸調子が変更可能になる。
【0054】
その縫製処理(S200)では、制御装置48は、刺繍器60の装着の有無や糸カセット24の種類に基づき、予め決められた縫製条件をLCD54に表示するように、制御装置48はLCD54を制御すると共に、その縫製条件(針振り量、送り量、糸調子、縫い方、縫い速度等)のいずれかの設定値を初期のものとして自動的に選択し、その選択された設定値に合うように制御装置48は各機構を制御する(S202〜S206)。
【0055】
具体的には、刺繍器60がミシン10に装着されたことが検出されず、且つ、装着部26に装着された糸カセット24が実用縫い用の糸カセット24であると識別される場合(実用縫いの場合:S202:Y)には、下記の実用縫いのための表示及び設定が制御装置48によってなされる(S204)。
【0056】
送り歯16によって布を移動する縫製に関する報知として、送り歯16を用いた縫い方の図形をLCD54に表示するように、制御装置48がLCD54を制御する。尚、ここで表示される縫い方は、装着された糸カセット24の上糸20の材質に対して、縫製上不適当と予想される縫い方については、表示されない。例えば、上糸20が切れやすい材質で、且つ、太さが細い場合には、上糸20に対して負荷が大きくなる縫い方は表示しない。
【0057】
更に、この実用縫いの場合には、図16に示すように、装着された糸カセット24の上糸20の材質に対して、縫製時の針21の針振り量、縫製時の送り歯16の送り量、並びに、糸調子機構22による縫製時の糸調子についての推奨の設定値範囲が明示されると共に、その推奨の設定値範囲のうち、最適と思われる値となるように、制御装置48が自動的に設定したことをLCD54に表示するように、制御装置48がLCD54を制御する。
【0058】
このとき、針振り量、送り量、糸調子量等を上記設定状態のように合わせるために、必要に応じて、制御装置48は、針振りパルスモータ28、送り量パルスモータ30、並びに、糸調子パルスモータ32を自動的に制御する。その他、制御装置48は、装着された糸カセット24の識別結果のデータに基づいて、その糸カセット24の上糸20に対して適した最高速度(ミシンモータ50について回転速度)であると想定されている縫い速度を自動的に設定すると共に、他に設定可能な速度の範囲を、LCD54に表示するように、LCD54を制御する。この設定された縫い方、針振り量、送り量、糸調子、縫い速度等の縫製条件をそれぞれRAM46の所定の記憶領域46c〜46gに制御装置48は自動的に記憶する。
【0059】
例えば、ある種類の実用縫い用の糸カセット24が装着されたときには、針振り量を3段階のうち、最も小さい段階とし、送り量は5段階のうち、中間の3段階の送り量とし、糸調子は9段階中の最も弱い方から2段階の糸調子とし、縫い速度は3段階のうち、最も遅い速度と、制御装置48によって表示や設定がなされる。そして、他の実用縫い用の糸カセット24の種類が装着されたときには、針振り量を3段階のうち、最も大きい段階とし、送り量は5段階のうち、最も短い段階の送り量とし、糸調子は9段階のうちの中間の段階の糸調子とし、縫い速度は3段階のうち、最も速い段階の速度と、制御装置48によって表示や設定がなされる。
【0060】
更に、糸カセット24の種類が代えられたときと同様に、縫い方がユーザーによって変更されても、縫製条件は影響されるので、糸カセット24の種類が同じであっても、縫い方がユーザーによって変更されると、制御装置48は上述したような縫製条件の表示や設定を下記のように自動的に変更する。
【0061】
例えば、ある種類の実用縫い用の糸カセット24が装着され、ある縫い方が選択されたときには、針振り量を3段階のうち、最も大きい段階とし、送り量は5段階のうち、最も短い段階の送り量とし、糸調子は9段階のうちの中間の5段階の糸調子とし、縫い速度は3段階のうち、最も速い段階の速度と、制御装置48によって表示や設定がなされる。そして、糸カセット24は変更せずに、他の縫い方が選択されたときには、針振り量を3段階のうち、中間の2段階の送り量とされ、送り量は5段階のうち、中間の3段階の送り量とし、糸調子は9段階のうちの最も弱い方から2番目の中間の段階の糸調子とし、縫い速度は3段階のうち、中間の2段階の速度と、制御装置48によって表示や設定がなされる。
【0062】
また、刺繍器60がミシン10に装着されたことが検出され、且つ、装着部26に装着された糸カセット24が刺繍縫い用の糸カセット24であると識別される場合(刺繍縫いの場合:S202:N)には、以下の刺繍縫いのための表示及び設定が制御装置48によってなされる(S206)。
【0063】
刺繍枠58によって布を移動する刺繍縫製に関する報知として、ユーザーが透明タッチパネル56を操作することによって、刺繍枠58によって縫製可能な刺繍模様をLCD54に選択可能に表示するように、制御装置48がLCD54を制御する。そして、この刺繍縫いの場合には、針振りは行わないので、針振りを停止するように、針振り量を「0」とし、更に、送り歯16は布の移動に用いないので、送り歯16の前後方向の移動を停止すべく、送り量「0」とするように、制御装置48は、針振りパルスモータ28や送り量パルスモータ30を自動的に制御する。
【0064】
更に、この刺繍縫いの場合も、図17に示すように、装着された糸カセット24の上糸20の材質に対して、糸調子機構22による縫製の糸調子についての推奨の設定値範囲が明示されると共に、その推奨の設定値範囲のうち、最適と思われる値となるように、制御装置48が糸調子を自動的に設定したことをLCD54に表示するように、制御装置48がLCD54を制御する。尚、糸カセット24の種類(その糸カセット24に保持された上糸20)に関する情報(用途等)も、その糸調子等の設定と共にLCD54に表示される。
【0065】
このときも、その初期の糸調子を設定された糸調子に合わせるために、必要に応じて、制御装置48は糸調子パルスモータ32を自動的に制御する。その他、装着された糸カセット24の識別結果のデータに基づいて、最高速度が同様に自動的に制御装置48によって設定及び表示される。この選択された刺繍模様、設定された針振り量、送り量、糸調子、縫い速度等の縫製条件をそれぞれRAM46の所定の記憶領域46c〜46gに制御装置48は自動的に記憶する。尚、刺繍縫いの場合においても、糸カセット24が変更されると、制御装置48は自動的に糸カセット24の種類(その糸カセット24に保持された上糸20)に基づき、糸調子及び縫製速度に関する表示及び設定を行う。
【0066】
そして、自動的に決められた縫製条件がユーザーによって透明タッチパネル56を介して変更されたか否かを制御装置48は識別し、もし、変更されたならば、その変更に対応した表示、設定、記憶の更新などの処理を行う(S208〜S210)。
【0067】
尚、実用縫いの場合においては、針振り量、送り量、糸調子、縫い速度、縫い方の全てをユーザーが変更可能であるが、刺繍縫いの場合においては、糸調子、縫い速度のみをユーザーが変更可能である。また、初期に自動的に選択される縫い方や刺繍模様は、反転表示(図16及び図17の斜線部)されて、選択されていない他の縫い方や刺繍模様とは区別できるように、LCD上54に表示される。
【0068】
次に、スタートストップボタン52が縫製開始のために操作されると(S212:Y)、その選択された縫い方或いは刺繍模様についての設定された縫製条件に従って縫製動作を行うように、制御装置48はミシンモータ50等を自動的に制御する(S214)。尚、縫製機構17が送り歯16によって移動される布に縫製を行う実用縫いの場合には、送り歯16による布の移動量を、選択された縫い方の縫製データに従って、制御装置48は自動的に制御し、縫製機構17が刺繍枠58によって移動される布を刺繍縫いの縫製をする場合には、刺繍枠58による布の移動量を、選択された刺繍模様の縫製データに従って、制御装置48は自動的に制御する。
【0069】
上述したカセット識別処理(S100)が終了した後においては、上記縫製処理(200)中を含め、所定の間隔時間毎に下記の割り込み処理を制御装置48は行う。
【0070】
リミットスイッチ群38の状態が制御装置48によって識別され(S302)、リミットスイッチA〜LがすべてOFF状態であることを、制御装置48が検出すると(S304:Y)、糸カセット24が装着部26に装着されていないことを検出して、制御装置48は全てのモータの駆動を自動的に禁止する(S308)。
【0071】
その全モータ駆動禁止後に、糸カセット24がユーザーによって装着部26に装着されて、いずれかのリミットスイッチA〜Lが糸カセット24の下面の被識別部40によって押されてON状態になったことを、制御装置48が検出すると(S310:N)、RAM46に識別結果のデータを所定の記憶領域46aに記憶し、糸カセット24の種類をLCD54に表示するように、LCD54を制御し、その全モータの駆動禁止を制御装置48は自動的に解除する(S312〜S318)。
【0072】
上述した実施の形態においては、糸カセット24は、糸駒34に巻回された上糸20を保持するが、糸駒34のような芯部材に上糸20は巻回されていなくとも、引き出し可能な状態の上糸20を糸カセット24は保持するように構成しても良い。また、上述した実施の形態においては、糸カセット24に糸駒34の周囲を覆うような壁を有しているが、糸駒34を配置できれば、糸駒34を覆うような壁は必ずしも必要はない。上述した実施の形態における糸駒34の周囲を覆うような壁は不透明であるが、透明や半透明であっても良い。そして、上述した実施の形態では、ユーザーが糸駒34を収納部36より取り出すには、糸カセット24の一部を破壊しなければならないが、開閉可能な蓋を設けても良い。
【0073】
更に、送り歯12を、縫製に用いる動作状態から針板の下方に退避させた退避状態にパルスモータ等で切り換える切り換え機構をミシン10が備え、実用縫いの場合には、送り歯12を動作状態とし、刺繍縫いの場合には、送り歯12を退避状態とするように、その切り換え機構を制御装置48が制御するように構成しても良い。
【0074】
上述した実施の形態によれば、刺繍器60の装着状態と糸カセット24の用途(実用縫い用か、刺繍縫い用か)が非適合な状態である場合には、エラー状態として制御装置48が処理しているが、糸カセット24の種類を優先するように、各種プログラムを構成しても良い。例えば、刺繍器60が装着されていても、実用縫い用の糸カセット24が装着部26に装着されていれば、実用縫いの場合の表示や設定が制御装置48によって行われるように、プログラムを構成する。また、上述したような切り換え機構を有するミシン10であれば、送り歯12を動作状態とする。
【0075】
上述した実施の形態においては、装着部26に装着された糸カセット24の識別結果及び選択された縫い方の両方に基づき縫製条件を制御装置48が決めているが、それら識別結果と縫い方のうちの一方に基づき縫製条件を決めるように、制御装置48を構成しても良い。
【0076】
上述した実施の形態においては、制御装置48が全モータの駆動を禁止して、縫製機構17の始動を禁止しているが、少なくとも一部、とりわけ、ミシンモータの駆動だけを禁止するように、制御装置48を構成しても良い。また、上述した実施の形態においては、制御装置48が縫製条件の表示及び設定を自動的に行うが、表示と設定の少なくとも一方だけを行うように、制御装置48を構成しても良い。
【0077】
更に、上述した実施の形態においては、刺繍縫いの場合にも、「0」である針振り量や送り量をLCD54に表示するように、制御装置48がLCD54を制御しているが、刺繍縫いの場合においては、「0」である針振り量や送り量をLCD54に表示しないように、制御装置48を構成しても良い。また、上述した実施の形態においては、糸カセット24(その糸カセット24に保持された上糸20)の種類と刺繍器60の着脱とで非適合な状態である場合、ユーザーへの作業指示をLCD54に表示するように、制御装置48がLCD54を制御しているが、その場合に、どのような非適合が生じているかの事実を上記作業指示と共にLCD54に表示するように、若しくは、上記事実を上記作業指示に代えてLCD54に表示するように、制御装置48を構成しても良い。そうした事実とは、例えば、実用縫い用の糸カセット24が装着部26に装着されていると共に、刺繍器60がミシン10装着されていることである。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、請求項1記載の縫製装置によれば、糸カセットの種類が識別され、制御手段によって縫製機構が自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0079】
請求項2に記載の縫製装置によれば、上記請求項1に記載の縫製装置の効果を奏し、制御手段によって糸調子に関する縫製機構が糸カセットの識別結果に応じて自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0080】
請求項3に記載の縫製装置によれば、上記請求項1又は2に記載の縫製装置の効果を奏し、送り手段による送り量と針振り手段による針振り量の少なくとも一方が糸カセットの識別結果に応じて自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0081】
請求項4に記載の縫製装置によれば、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の縫製装置の効果を奏し、前記縫製機構が糸カセットの識別結果及び選択された縫い方に応じて自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0082】
請求項5に記載の縫製装置によれば、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の縫製装置の効果を奏し、縫製機構が、糸カセットの識別結果に応じ実用縫い或いは刺繍縫いのために自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0083】
請求項6に記載の縫製装置によれば、上記請求項5に記載の縫製装置の効果を奏し、縫製機構が、糸カセットの識別結果に応じ送り歯による布の移動或いは刺繍枠による布の移動のために自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0084】
請求項7に記載の縫製装置によれば、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の縫製装置の効果を奏し、実用縫い用の糸カセットの糸の色以外の識別と刺繍縫い用の糸カセットの糸の色の識別との両方を、前記識別部材の少なくとも一部が行うので、縫製装置の構成が簡素化できる。
【0085】
請求項8に記載の縫製装置によれば、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の縫製装置の効果を奏し、糸カセットの糸に関連する識別と糸カセットの有無に関する検出との両方を、前記識別部材の少なくとも一部が行うので、縫製装置の構成が簡素化できる。
【0086】
請求項9に記載の縫製装置によれば、上記請求項8に記載の縫製装置の効果を奏し、前記縫製機構が、糸カセットの有無に関する検出結果に応じて始動を禁止されるので、縫製機構の不用意な始動によってユーザーが驚くことが防止されている。
【0087】
請求項10に記載の縫製装置はよれば、報知手段が制御手段によって自動的に制御されるので、その報知手段の報知によって、糸カセットに関連する情報をユーザーは容易に得ることができ、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0088】
請求項11に記載の縫製装置は、上記請求項10に記載の縫製装置の効果を奏し、糸カセットの識別結果に応じ実用縫い或いは刺繍縫いに関連する報知を報知手段が行うので、その報知によって糸カセットを用いる実用縫い或いは刺繍縫いに関する情報をユーザーは容易に得ることができ、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0089】
請求項12に記載の縫製装置は、上記請求項11に記載の縫製装置の効果を奏し、糸カセットの識別結果に応じ実用縫いの縫い方或いは刺繍縫いの刺繍模様に関する報知を報知手段が行うので、その報知によって糸カセットに関連する刺繍模様を容易に把握でき、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0090】
請求項13に記載の縫製装置は、上記請求項10に記載の縫製装置の効果を奏し、糸カセットの識別結果及び刺繍器の着脱の検出に応じて報知を報知手段が行うので、その報知によって糸カセット及び刺繍器に関連する情報をユーザーは容易に得ることができ、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0091】
請求項14に記載の縫製装置は、上記請求項10に記載の縫製装置の効果を奏し、糸カセットの識別結果及び刺繍器の着脱の検出に応じて報知を報知手段が行うので、その報知によって糸カセット及び刺繍器に関連する情報をユーザーは容易に得ることができ、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0092】
請求項15に記載の糸カセットによれば、識別結果に応じて縫製機構が自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【0093】
請求項16に記載の縫製装置のためのプログラムによれば、コンピュータが制御手段として機能し、その制御手段によって縫製機構が自動的に制御されるので、ユーザーに対する負担が少なく、縫製装置の使い勝手が向上している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る縫製装置及び糸カセットを前方から見た全体外観図である。
【図2】本実施の形態に係る縫製装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチ群を拡大した図である。
【図4】本実施の形態に係る糸カセットの被識別部を拡大した図である。
【図5】本実施の形態に係る縫製装置のRAMの記憶領域を示す図である。
【図6】本実施の形態に係る縫製装置の全体制御フローチャートである。
【図7】本実施の形態に係る縫製装置のカセット識別処理のサブルーチンに関するフローチャートである。
【図8】本実施の形態に係る縫製装置の縫製処理のサブルーチンに関するフローチャートである。
【図9】本実施の形態に係る縫製装置の割り込み処理のサブルーチンに関するフローチャートである。
【図10】本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチAの状態と縫製状態との対応表である。
【図11】実用縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチB〜Dの状態と糸の素材との対応表である。
【図12】実用縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチE〜Gの状態と糸の色との対応表である。
【図13】実用縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチHの状態と糸の長さとの対応表である。
【図14】実用縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチI〜Lの状態と糸の色との対応表である。
【図15】刺繍縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置のリミットスイッチB〜Lの状態と糸の色との対応表である。
【図16】実用縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置の画面を示す図である。
【図17】刺繍縫い状態における本実施の形態に係る縫製装置の画面を示す図である。
【符号の説明】
10 ミシン
12 針
14 釜
24 糸カセット
38 リミットスイッチ群
40 被識別部
48 制御装置
60 刺繍器
Claims (16)
- 糸を用いる縫製機構を有する縫製装置において、
前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを、着脱可能に装着するための装着部と、
前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する識別手段と、
前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記縫製機構を制御する制御手段を備えたことを特徴とする縫製装置。 - 前記装着部に装着された糸カセットから供給される糸の糸調子を調節する調節手段を備え、
前記制御手段が前記調節手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の縫製装置。 - 前記縫製機構は、縫製に供する布を送る送り手段と、縫い針を水平方向に揺動する針振り手段とを備え、
前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記送り手段による送り量と前記針振り手段による針振り量の少なくとも一方を前記制御手段は制御すること請求項1又は2に記載の縫製装置。 - 前記縫製機構の縫い方の種類を選択操作するための選択操作手段を備え、
前記選択操作手段によって選択された縫い方及び前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記制御手段が前記縫製機構を制御する請求項1乃至3のいずれかに記載の縫製装置。 - 前記糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、刺繍枠を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、
前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用のものであるか、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用のものかを前記識別手段が識別し、前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記縫製機構が前記送り歯によって移動される布を縫製するように、前記制御手段が前記縫製機構を制御し、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記縫製機構が前記刺繍枠によって移動される布を縫製するように、前記制御手段が前記縫製機構を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の縫製装置。 - 前記縫製機構が前記送り歯によって移動される布を縫製する場合には、前記制御手段が前記送り歯による布の移動量を制御し、前記縫製機構が前記刺繍枠によって移動される布を縫製する場合には、前記制御手段が前記刺繍枠による布の移動量を制御することを特徴とする請求項5に記載の縫製装置。
- 前記糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、刺繍枠を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、
前記識別手段は、前記糸カセットのための複数の識別部材を有し、その識別部材の少なくとも一部は、糸カセットが実用縫い用のものか、刺繍縫い用のものかを識別するために用いられ、その他の識別部材の少なくとも一部は、実用縫い用の糸カセットに対してはその糸の材質或いは糸の長さの少なくとも一方を識別するために用いられ、且つ、刺繍縫い用の糸カセットに対してはその糸の色を識別するために用いられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の縫製装置。 - 前記識別手段が、前記装着部に糸カセットが装着されたか否かを検出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の縫製装置。
- 前記識別手段が、糸カセットが前記装着部に装着されたことを検出しない場合には、前記制御手段は前記縫製機構の始動を禁止することを特徴とする請求項8に記載の縫製装置。
- 糸を用いる縫製機構に関する報知をする報知手段を有する縫製装置において、
前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを、着脱可能に装着するための装着部と、
前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する識別手段と、
前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記報知手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする縫製装置。 - 前記糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、刺繍枠を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、
前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用のものであるか、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用のものかを前記識別手段が識別し、前記装着部に装着された糸カセットが実用縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記送り歯によって布を移動する縫製に関する報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を制御し、前記装着部に装着された糸カセットが刺繍縫い用の糸カセットであると前記識別手段が識別する場合には、前記刺繍枠によって布を移動する縫製に関する報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を制御することを特徴とする請求項10に記載の縫製装置。 - 前記送り歯によって布を移動する縫製に関する報知とは、前記送り歯を用いた縫い方を報知することであり、前記刺繍枠によって布を移動する縫製に関する報知とは、前記刺繍枠を用いて形成する刺繍模様を報知することを特徴とする請求項11に記載の縫製装置。
- 前記縫製装置に対して着脱自在な刺繍器が前記縫製装置に装着されたか否かを検出する検出手段を備え、
糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、前記刺繍器を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、
刺繍縫い用の糸カセットが前記装着部に装着されたことを前記識別手段が識別すると共に、前記検出手段が刺繍器の装着を検出していない場合には、前記糸カセットの交換、或いは、前記刺繍器の着脱に関する所定の報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を制御することを特徴とする請求項10に記載の縫製装置。 - 前記縫製装置に対して着脱自在な刺繍器が前記縫製装置に装着されたか否かを検出する検出手段を備え、
糸カセットには、送り歯によって布を移動する実用縫いの場合に用いる実用縫い用のものと、前記刺繍器を用いて布を移動する刺繍縫いの場合に用いるものとがあり、
実用縫い用の糸カセットが前記装着部に装着されたことを前記識別手段が識別すると共に、前記検出手段が刺繍器の装着を検出している場合には、前記糸カセットの交換、或いは、前記刺繍器の着脱に関する所定の報知を前記報知手段が行うように、前記制御手段が前記報知手段を制御することを特徴とする請求項10に記載の縫製装置。 - 縫製機構を備えた縫製装置に用いられ、縫製機構のための糸を保持する糸カセットにおいて、
当該糸カセットが保持する糸の種類を示す被識別部を有し、
当該糸カセットが装着された縫製装置に設けられた識別手段によって識別されるように、前記被識別部が構成されたことを特徴とする縫製装置の糸カセット。 - 縫製動作をする縫製機構と、前記縫製機構で用いる糸を保持する糸カセットを着脱自在に装着するための装着部と、前記装着部に装着された糸カセットの種類を識別する識別手段とを有する縫製装置で用いるためにコンピュータを、
前記識別手段によって識別された糸カセットの種類に応じて、前記縫製機構を制御する制御手段として機能させるための縫製装置のプログラム。
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