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JP2004010701A - Polyolefin membrane - Google Patents

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JP2004010701A
JP2004010701A JP2002164114A JP2002164114A JP2004010701A JP 2004010701 A JP2004010701 A JP 2004010701A JP 2002164114 A JP2002164114 A JP 2002164114A JP 2002164114 A JP2002164114 A JP 2002164114A JP 2004010701 A JP2004010701 A JP 2004010701A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
particles
membrane
temperature
porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002164114A
Other languages
Japanese (ja)
Inventor
Kazuo Akashi
明石 和男
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2002164114A priority Critical patent/JP2004010701A/en
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a highly heat-resistant polyolefin membrane incorporated with a small amount of a filler, and to provide a porous polyolefin membrane produced by making said membrane porous. <P>SOLUTION: The polyolefin membrane contains 1-30 wt.% of one or more kinds of particles selected from particles &le;100 nm in mean size and laminar mineral particles. The porous polyolefin membrane is produced by exposing the above membrane to a solvent for polyolefin to swell the membrane followed by extracting and removing the solvent to make the membrane porous. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜に関するものであり、特に耐熱性が向上したポリオレフィン膜及びこれを多孔化したポリオレフィン多孔膜に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンは、融点が比較的低いために成形加工性に優れ、酸性やアルカリ性の化学薬品に対する耐性が大きく、また防湿性にも優れている。この特徴を利用して、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを無孔質の膜に成形したものは防湿性の包装材料などとして広く使用されており、またポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを多孔化したフィルムや中空糸に成形加工したポリオレフィン膜は、電池セパレータやフィルターなどに使用されている。
【0003】
しかしながら、ポリエチレンは加熱されると変形しやすく、ポリアミドやポリエステルなどの融点が高いポリマーを成形した膜と比べると耐熱性が低く、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜は使用される温度が限られる傾向にある。
ポリエチレンの耐熱性を改善するための手段として、タルクなどの無機充填材を添加することが広く行われている。しかしながら、無機充填材を大量に混合することによって、ポリオレフィン膜の表面の凹凸が大きくなったり、高い倍率まで延伸することが難しくなってしまうため、大量の無機充填材を混合したポリエチレンを主成分とするポリオレフィンからフィルムや中空糸などのポリオレフィン膜を成形する事はむずかしい。
【0004】
一方、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを多孔化した薄膜は、ポリエチレンの融点が低いために、低い温度で無孔質化するという特長をもっており、この特長をいかして電池のセパレータとして用いられる。
すなわち、電池が過充電状態におかれたり或いは加熱されたりして電池内部の温度が上昇した場合に、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを多孔化した膜は比較的低い温度で無孔質化するため、電池内部の電流を遮断して電池内部の温度の上昇を抑制する機能を発現する。
【0005】
近年、電池を利用する携帯電話やノートパソコンの高性能化や高機能化にともない、高いエネルギー密度の電池が求められている。このような高いエネルギー密度の電池のセパレータとしては、電池の温度が上昇した場合に無孔質化して電流を遮断した後も、より高い温度まで破膜せずに形状を維持して、電池内部の電極同士が接触して短絡することを防ぐことが求められている。
ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを多孔化した膜をより高い温度まで破膜しにくくする方法として、超高分子量ポリエチレンを用いることが提案されている。
【0006】
超高分子量ポリエチレンはその溶融粘度が極めて高いために、通常のポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜を製造する装置では、超高分子量ポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜を製造することは難しい。
超高分子量ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを多孔化した膜を製造するためには、超高分子量ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを溶媒と混合して粘度を低下させて膜に成形する方法(特公平5−54495号公報)が行われている。
これらの成形方法は、大量の溶媒を使用するために製造設備が大がかりになったり製造工程が煩雑となりやすい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
添加される充填材の量が少なく、また簡便な製造設備で製造する事ができる高耐熱性のポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜が求められているが、これを満足するものはこれまでなかった。
本発明は、少量の充填材を添加混合して高い耐熱性が得られるポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜と、これを多孔化したポリエチレンを主成分とするポリオレフィン多孔膜を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンに平均粒子径が100nm以下の粒子および層状鉱物粒子の中から選ばれる1種以上の粒子を1重量%以上30重量%以下混合したポリオレフィン膜が高い耐熱性を示し、このポリオレフィン膜をポリオレフィンの溶媒と接触させて膨潤させたあと溶媒を抽出除去することによって多孔化したポリオレフィン膜が耐熱性の高い多孔化ポリオレフィン膜となることなどを見いだし、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は、下記の通りである。
1.層状鉱物粒子及び平均粒子径が100nm以下である粒子の中から選ばれる1種以上の粒子を1重量%以上30重量%以下含有するポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜。
2.層状鉱物粒子及び平均粒子径が100nm以下である粒子の中から選ばれる1種以上の粒子を1重量%以上30重量%以下含有するポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜を、ポリオレフィンの溶媒と接触させて膨潤させたあと溶媒を抽出除去して多孔化してなるポリオレフィン多孔膜。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明、特に本発明の好ましい態様を中心に、具体的に説明する。
本発明のポリオレフィン膜は、ポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜であり、本発明に用いるポリエチレンは、エチレンの単独重合体及びエチレンとプロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテンなどのオレフィンとの共重合体及びこれらの共重合体とエチレン単独重合体とのブレンド物である。
これらのポリエチレンの中から、JISのK7210に記載された方法で測定したメルトフローレートが2g/10分以下のポリエチレンを用いることが好ましく、さらにはメルトフローレートが1g/10分以下のポリエチレンを用いることがより好ましい。
【0011】
本発明のポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜には、これらのポリエチレンの外にポリプロピレンやポリアミドや変性ポリフェニレンエーテルなどを含むことができる。
本発明のポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜中に含まれるポリエチレンの割合は、ポリオレフィン膜総量に対して60重量%以上99重量%以下であることが好ましく、更には70重量%以上99重量%以下であることがより好ましい。
【0012】
本発明に用いる粒子は、層状鉱物粒子及び平均粒子径が100nm以下である粒子のなかから選ばれる粒子を単独あるいは二種以上組み合わせて用いられる。
本発明に用いる平均粒子径が100nm以下である粒子は、平均粒子径が100nm以下である無機物粒子や有機物粒子である。平均粒子径が100nmを越えると、粒子を添加したポリオレフィン膜の強度が小さくなりやすい。
【0013】
平均粒子径が100nm以下である粒子は、たとえば酸化珪素やアルミナや酸化チタンなどの無機酸化物や金属酸化物の粒子、ポリスチレンなどのポリオレフィンと非相溶性のポリマーの粒子、フラーレンやナノカーボンチューブなどの炭素組成物の粒子などであり、多孔化したポリオレフィンフィルムを電池セパレータとして使用する場合は、用いる粒子は絶縁性であることが好ましく、さらには、粒子の表面をアルキル基で疎水化処理を行った酸化珪素粒子やアルミナ粒子がより好ましい。粒子径の下限は好ましくは1nm以上、さらに好ましくは3nm以上である。
【0014】
本発明の平均粒子径とは、一般に比表面積測定法と呼ばれる平均粒子径測定法によって求められる平均粒子径の値であって、一般にBET法と呼ばれている気体吸着法により測定された粒子の比表面積(S)と粒子の密度(ρ)を用いて、計算式6/(Sρ)により求められる平均粒子径の値のことである。
本発明に用いる層状鉱物粒子は、スメクタイトやカオリンや雲母などの層状結晶構造を有する鉱物粒子であって、層状鉱物粒子をそのまま用いてもよいし、結晶に含まれるナトリウムなどの陽イオンをアルキルアンモニウムイオンなどと交換して有機化した層状鉱物粒子やモノマーと混合して重合することによりオリゴマーを結晶層間に挿入して有機化した層状鉱物粒子を用いてもよい。
【0015】
本発明のポリオレフィン膜中に含有される層状鉱物粒子及び平均粒子径が100nm以下である粒子の総量は、ポリオレフィン膜総量に対して1重量%以上30重量%以下であることが好ましく、更には1重量%以上20重量%以下であることがより好ましい。
粒子総量の含有割合が1重量%を下回る場合は、ポリオレフィン膜の耐熱性が向上する効果を得ることが難しく、30重量%を超える場合は、粒子の凝集物が発生しやすくポリオレフィン膜の強度が小さくなりやすい。
【0016】
本発明のポリオレフィン膜には、粒子をポリオレフィン中に均一に分散させるために、ステアリン酸やエルカ酸などの脂肪酸、ステアリン酸アミドやエルカ酸アミドなどの脂肪酸アミド化合物、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛などの脂肪酸金属塩、マレイン酸などの有機酸とポリオレフィンを反応させた酸変性ポリオレフィンなどを添加してもよい。
脂肪酸や脂肪酸アミド化合物や脂肪酸金属塩を用いる場合は、ポリオレフィンに対する添加割合は0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%である。酸変性ポリオレフィンを用いる場合は、ポリオレフィンに対する添加割合は5〜30重量%が好ましく、より好ましくは5〜20重量%である。
【0017】
また、本発明で用いるポリオレフィンには、必要に応じて酸化防止剤、造核剤などの各種添加剤を添加してもよい。
本発明のポリオレフィン膜は、粒子を1重量%以上30重量%以下の割合で混合したポリエチレンを主成分とするポリオレフィンを溶融混練したあと、プレス成形や延伸加工をおこなうことにより製造することができる。
このようにして得られた無孔質のポリオレフィン膜を、ポリオレフィンの溶媒に接触させて膨潤させたあと、ポリオレフィンを溶解しない溶剤で洗浄して溶媒を除去し乾燥することにより、多孔化したポリオレフィン多孔膜にすることができる。
【0018】
ポリオレフィンと粒子が溶融混練されたポリオレフィン組成物は、ニーダーや二軸押出機などの混合装置を用いてポリオレフィンと粒子をポリオレフィンの融点以上の温度に加熱して混練する方法により製造することができる。
ポリオレフィンと粒子を加熱混練して得られるポリオレフィン組成物は、シート状や管状や中空糸状に成形することができる。たとえば、加熱混練されたポリオレフィン組成物を冷却した金属板に挟んで急冷してシート状に成形したり、シート成形ダイを先端に取り付けた押出機を用いて加熱混練したポリオレフィン組成物をシート成形ダイから押し出したものを冷却ロールで引き取ることによってシート状に成形したり、管状ダイや中空糸紡口を先端に取り付けた押出機を用いて加熱混練したポリオレフィン組成物を管状ダイや中空糸紡口から押し出すことによって、管状や中空糸状に成形することができる。
【0019】
本発明においては、シート状あるいは管状あるいは中空糸状に成形されたポリオレフィンと粒子の混合物は、延伸することができる。
シート状成形物の延伸は、ロール延伸機やテンターなどの延伸装置やこれらを組み合わせた逐次延伸装置、あるいは同時二軸テンターなどの同時延伸装置を用いて行われる。
管状成形物の場合は、管状成形物の内部に圧縮空気を封入してチューブ状に延伸する方法で行うことができる。管状成形物の場合はチューブ状の延伸とシート状の延伸を組み合わせて行ってもよい。
【0020】
延伸倍率は、得られるポリオレフィン膜の強度を確保する点から三倍以上であることが好ましく、さらには四倍以上であることがより好ましい。
本発明の延伸は、ポリオレフィンの融点−40℃以上融点+10℃以下の温度で行われることが好ましく、さらにはポリオレフィンの融点−20℃以上ポリオレフィンの融点以下の温度で行われることがより好ましい。
延伸がポリオレフィンの融点−40℃を下回る温度で行われる場合は、延伸でポリオレフィンが破断しやすく、破断しない場合にも得られる薄膜にピンホールが含まれやすい。
【0021】
一方、延伸がポリオレフィンの融点+10℃を越える温度で行われる場合は、得られる多孔膜の引張強度が小さく、また厚みのばらつきが大きいものとなりやすい。
本発明の多孔化されたポリオレフィン多孔膜は、上記のようにして得られる無孔質のポリオレフィン膜の非晶性部分を選択的に溶解または溶融する溶媒と接触させて孔を形成させる方法で製造することができ、例えば以下のようにして行うことができる。
【0022】
ポリオレフィンの非晶性部分を選択的に溶解または溶融する溶媒(イ)を加熱して液槽に入れ、無孔質のポリオレフィン膜を液槽の溶媒(イ)に浸漬して膨潤させたあと液槽から取り出し、溶媒(イ)と相溶性があってポリオレフィン樹脂を溶解しない液体(ロ)で洗浄して溶媒(イ)を除去したあと乾燥することにより、多孔化したポリオレフィン多孔膜を製造することができる。
【0023】
溶媒(イ)としては、パラフィンオイルなどの炭化水素、低級脂肪族アルコール、低級脂肪族ケトン、窒素含有有機化合物、エーテル、グリコール、低級脂肪族エステル、シリコンオイルなどから単独あるいは組み合わせて用いることができる。溶媒(イ)の好ましい温度は、ポリオレフィンや溶媒(イ)の種類によるが、例えばポリエチレンの場合は、100℃〜140℃の温度が好ましい。
処理時間は処理温度が高ければ短く出来、多孔化された後の樹脂の強度を維持するために、処理時間は短い方が好ましい。
【0024】
液体(ロ)としては、ヘキサンなどの低沸点炭化水素、ハイドロフロロエーテルやハイドロフロロカーボンなどの非塩素含有フッ素系有機溶剤やメチルエーテルケトンなどのケトンを用いることが好ましい。
得られる多孔化したポリオレフィン多孔膜の孔の大きさや数を調整するために、溶媒(イ)に浸漬されているポリオレフィン膜を延伸することや、液体(ロ)で洗浄して乾燥したあとの多孔化したポリオレフィン多孔膜をさらに延伸することもできる。
【0025】
また、溶媒(イ)に浸漬して膨潤したポリオレフィン膜がたるむ場合は、たるみを取り除くために、ポリオレフィン膜を溶媒(イ)で満たされた液槽から引き取る速度を、液槽に送る速度より大きくしてもよい。
【0026】
本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例におけるポリオレフィン膜の物性の評価方法は次の通りである。
(a)厚み
尾崎製作所製ダイアルゲージ「PEACOK No.25」(商品名)を用いて測定した。
(b)常温突刺強度
カトーテック製圧縮試験機「KES−G5」(商品名)に、先端の曲率半径が0.5mmの針をとりつけ、突刺速度2mm/秒、温度23℃で突刺試験を行い、最大突刺荷重を突刺強度(N)とした。
【0027】
(c)高温突刺強度
膜を内径13mm、外形25mmのステンレス製ワッシャー2枚で挟み、周囲4点をクリップで留めたものを、所定の温度にまで加熱したシリコンオイル(信越化学工業製、商品名「KF−96−10CS」)に浸漬したあと、上記(b)と同様の方法で突刺強度(N)を測定した。
【0028】
(d)気孔率
厚みと面積からサンプルの体積を求め、質量を測定して、次の式を用いて気孔率を求めた。密度は、使用したポリオレフィンと粒子の密度と配合割合とから計算により求めた値を用いた。
気孔率(%)=(1−(質量/密度)/体積)×100
(e)透気度
JIS P−8117に準拠したガーレー式透気度計を用いて測定した。
【0029】
(f)孔閉塞温度及び破膜温度
図1(A)〜(C)に孔閉塞温度及び破膜温度の測定装置の概略図を示す。図1(A)は測定装置の構成図である。1はポリオレフィン多孔膜であり、2A及び2Bは厚さ10μmNi箔、3A及び3Bはガラス板である。4は電気抵抗測定装置(安藤電気LCRメーター「AG4311」(商品名))であり、Ni箔(2A、2B)と接続されている。5は熱電対であり温度計6と接続されている。7はデーターコレクターであり、電気抵抗測定装置4及び温度計6と接続されている。8はオーブンであり、ポリオレフィン多孔膜を加熱する。
【0030】
さらに詳細に説明すると、ポリオレフィン多孔膜1には規定の電解液が含浸されており、図1(B)に示すようにNi箔2A上にMDのみテフロン(登録商標)テープ(斜線部分)で止められた形で固定されている。Ni箔2Bは図1(C)に示すように15mm×10mmの部分を残してテフロン(登録商標)テープ(斜線部分)でマスキングされている。Ni箔2AとNi箔2Bを微多孔膜1を挟むような形で重ね合わせ、さらにその両側からガラス板3A、3Bによって2枚のNi箔を挟み込む。2枚のガラス板は市販のクリップではさむことにより固定する。図1(A)に示した装置を用い、連続的に温度と電気抵抗を測定する。
【0031】
なお、温度は2℃/minの速度にて昇温させ、電気抵抗値は1kHzの交流にて測定する。孔閉塞温度とは微多孔膜1の電気抵抗値が10Ωに達する時の温度と定義する。破膜温度とは更に温度を昇温させたときに微多孔膜1の電気抵抗値が低下して再び10Ω以下に達する時の温度と定義する。
なお、規定の電解液組成とは下記の通りである。
溶媒:炭酸プロピレン/炭酸エチレン/ブチルラクトン=1/1/2体積%溶質:上記溶媒にてホウフッ化リチウムを1mol/リットルの濃度になるように溶かした。
【0032】
【実施例1】
融点が134℃、メルトフローレートが0.3g/10分、密度が0.95g/cmの高密度ポリエチレンを78重量%、平均粒子径が7nmで表面がメチル基で処理された疎水性シリカ粒子(信越化学工業、商品名「X−130」)を20重量%、ステアリン酸を2重量%の割合で混合し、この混合物を東洋精機製作所製プラストミルC型を用いて、温度を200℃、回転数を50rpmに設定して10分間加熱混合した。
加熱混合した混合物をプラストミルから取り出して常温まで冷却したあと、2枚の金属板の間に挟み、温度200℃に設定した熱プレス機を用いて圧力10MPaで圧縮し、厚さ100μmの膜を作成した。
作成した膜の高温突刺強度を130℃で測定したところ、0.51Nであった。
【0033】
【実施例2】
実施例1の疎水性シリカ粒子の代わりに、アルキル基の炭素数が14から18であるジアルキルジメチルアンモニウムイオンで有機化された合成雲母(コープケミカル、商品名「ソマシフMAE」)を用い、高密度ポリエチレン93重量%、有機化された合成雲母5重量%、ステアリン酸2重量%の割合の混合物から、実施例1と同様な条件で厚さ100μmの膜を作成した。
作成した膜の高温突刺強度を130℃で測定したところ、0.39Nであった。
【0034】
【比較例1】
実施例1で用いた高密度ポリエチレンとステアリン酸を98重量%と2重量%の割合で混合し、実施例1と同様な条件で厚さ100μmの膜を作成した。
作成した膜の高温突刺強度を130℃で測定したところ0.25Nと、実施例1や実施例2の粒子を添加した膜に比べて高温突刺強度の値は小さく、粒子の添加によってポリエチレン膜の高温での強度が大きくなっていることがわかる。
【0035】
【実施例3】
実施例1と同じ高密度ポリエチレンと疎水性シリカ粒子とステアリン酸を、実施例1と同じ割合で混合し、実施例1と同様な条件で厚さ800μmの膜を作成した。得られた膜を二軸延伸機(岩本製作所製)を用いて、温度128℃で縦横両方向とも6倍の延伸倍率で延伸を行い、薄膜を作成した。
得られた薄膜を温度が131℃の流動パラフィンを満たした液槽に1分間浸漬して膨潤させ、膨潤した薄膜をメチルエチルケトンで洗浄して流動パラフィンを除去したあと24時間常温で乾燥し、多孔化された薄膜を作成した。
得られた多孔化した薄膜は、厚さが16μm、気孔率が42%、透気度が460秒、常温突刺強度が4.1N、孔閉塞温度が133℃、耐熱温度が170℃であった。
【0036】
【実施例4】
実施例3の疎水性シリカ粒子を、平均粒子径が30nmのアルミナ粒子(シーアイ化成、商品名「ナノテック」)に代えて、実施例3と同じ割合で高密度ポリエチレとステアリン酸とに混合し、実施例3と同様な条件で厚さ800μmの膜を作成した。得られた膜を二軸延伸機(岩本製作所製)を用いて、温度128℃で縦横両方向とも6倍の延伸倍率で延伸を行い、薄膜を作成した。
得られた薄膜を温度が131℃の流動パラフィンを満たした液槽に1分間浸漬して膨潤させ、膨潤した薄膜をメチルエチルケトンで洗浄して流動パラフィンを除去したあと24時間常温で乾燥し、多孔化された薄膜を作成した。
得られた多孔化した薄膜は、厚さが15μm、気孔率が47%、透気度が500秒、常温突刺強度が4.0N、孔閉塞温度が133℃、耐熱温度が170℃であった。
【0037】
【比較例2】
比較例1に用いた高密度ポリエチレンとステアリン酸の混合物から、比較例1と同様な条件で厚さ800μmの膜を作成した。
実施例3と同じ条件で延伸と多孔化を行って、多孔化した膜を作成した。
得られた多孔化した膜は、厚さが15μm、気孔率が37%、透気度が700秒、突刺強度が2.7N、孔閉塞温度が132℃、破膜温度が141℃の膜であり、実施例3や実施例4の粒子を添加した膜より破膜温度が低く、粒子の添加によって多孔化膜の破膜温度が高くなっていることがわかる。
【0038】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン膜は、充填材の添加量が少ない高耐熱性のポリオレフィン膜及び、このポリオレフィン膜を多孔化した高耐熱性のポリオレフィン膜であって、電池セパレータやフィルターなどとして極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は孔閉塞温度を測定する装置の構成を示す全体概略図であり、(B)は(A)のNi箔(2A)面での断面図、(C)は(A)のNi箔(2B)面での断面図である。
【符号の説明】
1:ポリオレフィン多孔膜
2A、2B:Ni箔
3A、3B:ガラス板
4:電気抵抗測定装置
5:熱電対
6:温度計
7:データーコレクター
8:オーブン
[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a polyolefin membrane containing polyethylene as a main component, and more particularly to a polyolefin membrane having improved heat resistance and a porous polyolefin membrane obtained by making the same porous.
[0002]
[Prior art]
Since polyethylene has a relatively low melting point, polyethylene has excellent moldability, high resistance to acidic and alkaline chemicals, and excellent moisture resistance. Taking advantage of this feature, those obtained by molding a polyolefin containing polyethylene as a main component into a non-porous film are widely used as a moisture-proof packaging material and the like. Polyolefin membranes formed into films and hollow fibers are used for battery separators and filters.
[0003]
However, polyethylene is easily deformed when heated, and has lower heat resistance than a film formed of a polymer having a high melting point such as polyamide or polyester, and a polyolefin film containing polyethylene as a main component tends to be used at a limited temperature. It is in.
As a means for improving the heat resistance of polyethylene, addition of an inorganic filler such as talc has been widely performed. However, by mixing a large amount of the inorganic filler, the unevenness of the surface of the polyolefin film becomes large, or it becomes difficult to stretch to a high magnification. It is difficult to form a polyolefin film such as a film or a hollow fiber from the polyolefin to be formed.
[0004]
On the other hand, a thin film in which a polyolefin containing polyethylene as a main component is made porous has the characteristic of being nonporous at a low temperature due to the low melting point of polyethylene, and this characteristic is used as a battery separator.
That is, when the battery is placed in an overcharged state or heated to increase the temperature inside the battery, the polyolefin-based membrane made of polyethylene is made nonporous at a relatively low temperature. Therefore, a function of suppressing the rise in temperature inside the battery by interrupting the current inside the battery is exhibited.
[0005]
2. Description of the Related Art In recent years, as mobile phones and notebook personal computers using batteries have been improved in performance and function, batteries with higher energy density have been demanded. As a battery separator with such a high energy density, even when the battery temperature rises, it becomes non-porous and shuts off the current. It is required to prevent the electrodes from contacting each other to cause a short circuit.
It has been proposed to use ultra-high molecular weight polyethylene as a method of making it difficult to break a membrane made of a polyolefin containing polyethylene as a main component into a porous film at a higher temperature.
[0006]
Since ultra-high molecular weight polyethylene has an extremely high melt viscosity, it is difficult to produce a polyolefin film containing ultra-high molecular weight polyethylene as a main component with a usual apparatus for producing a polyolefin film containing polyethylene as a main component.
In order to produce a membrane in which a polyolefin containing ultra-high molecular weight polyethylene as a main component is made porous, a method is used in which a polyolefin containing ultra-high molecular weight polyethylene as a main component is mixed with a solvent to reduce the viscosity, and then formed into a film. Japanese Patent Publication No. Hei 5-54495).
Since these molding methods use a large amount of a solvent, the production equipment tends to be large and the production process tends to be complicated.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
There is a demand for a polyolefin membrane containing a high heat-resistant polyethylene as a main component that can be manufactured with a small amount of a filler and can be manufactured with simple manufacturing equipment. .
An object of the present invention is to provide a polyethylene-based polyolefin membrane whose high heat resistance is obtained by adding and mixing a small amount of a filler, and a polyethylene-based polyolefin porous membrane obtained by making this a porous body. I do.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted intensive studies to solve the above-mentioned problems. As a result, one or more particles selected from among particles having an average particle diameter of 100 nm or less and layered mineral particles were added to a polyolefin containing polyethylene as a main component. A polyolefin membrane mixed with a weight percentage of 30% by weight or higher exhibits high heat resistance. The polyolefin membrane which is porous by contacting the polyolefin membrane with a polyolefin solvent to swell and then extracting and removing the solvent has high heat resistance. The present inventors have found that the film becomes a porous polyolefin film, and have accomplished the present invention.
[0009]
That is, the present invention is as follows.
1. A polyolefin film containing polyethylene as a main component containing 1% by weight or more and 30% by weight or less of one or more kinds of particles selected from layered mineral particles and particles having an average particle size of 100 nm or less.
2. A polyolefin film containing polyethylene as a main component containing 1% by weight or more and 30% by weight or less of one or more particles selected from layered mineral particles and particles having an average particle size of 100 nm or less is brought into contact with a polyolefin solvent. A polyolefin porous membrane formed by swelling and extracting and removing the solvent to make it porous.
[0010]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The present invention will be specifically described below, particularly focusing on preferred embodiments of the present invention.
The polyolefin film of the present invention is a polyolefin film containing polyethylene as a main component, and the polyethylene used in the present invention is a homopolymer of ethylene and a copolymer of ethylene with olefins such as propylene, butene, hexene, and octene, and And a blend of an ethylene homopolymer.
Among these polyethylenes, it is preferable to use polyethylene having a melt flow rate of 2 g / 10 minutes or less as measured by the method described in JIS K7210, and further use polyethylene having a melt flow rate of 1 g / 10 minutes or less. Is more preferable.
[0011]
The polyethylene-based polyolefin film of the present invention may contain polypropylene, polyamide, modified polyphenylene ether and the like in addition to these polyethylenes.
The proportion of polyethylene contained in the polyolefin film containing polyethylene as a main component of the present invention is preferably 60% by weight or more and 99% by weight or less, more preferably 70% by weight or more and 99% by weight or less based on the total amount of the polyolefin film. Is more preferable.
[0012]
The particles used in the present invention are used alone or in combination of two or more kinds selected from layered mineral particles and particles having an average particle diameter of 100 nm or less.
The particles having an average particle diameter of 100 nm or less used in the present invention are inorganic particles and organic particles having an average particle diameter of 100 nm or less. When the average particle size exceeds 100 nm, the strength of the polyolefin film to which the particles are added tends to be small.
[0013]
Particles having an average particle diameter of 100 nm or less include, for example, particles of inorganic oxides and metal oxides such as silicon oxide, alumina and titanium oxide, particles of polymers incompatible with polyolefins such as polystyrene, fullerenes and nanocarbon tubes. In the case where a porous polyolefin film is used as a battery separator, the particles used are preferably insulative, and the surface of the particles is subjected to a hydrophobic treatment with an alkyl group. Silicon oxide particles and alumina particles are more preferred. The lower limit of the particle diameter is preferably at least 1 nm, more preferably at least 3 nm.
[0014]
The average particle diameter of the present invention is a value of an average particle diameter generally determined by an average particle diameter measurement method called a specific surface area measurement method, and is a value of a particle measured by a gas adsorption method generally called a BET method. It is the value of the average particle diameter obtained by the calculation formula 6 / (Sρ) using the specific surface area (S) and the particle density (ρ).
The layered mineral particles used in the present invention are mineral particles having a layered crystal structure such as smectite, kaolin, and mica.Layered mineral particles may be used as they are, or cations such as sodium contained in the crystals may be alkylammonium. It is also possible to use layered mineral particles which are organically exchanged by being mixed with a layered mineral particle or a monomer which has been exchanged for ions or the like and then polymerized by mixing with an oligomer to insert the oligomer between crystal layers.
[0015]
The total amount of the layered mineral particles and particles having an average particle size of 100 nm or less contained in the polyolefin film of the present invention is preferably 1% by weight or more and 30% by weight or less, more preferably 1% by weight or less, based on the total amount of the polyolefin film. More preferably, it is not less than 20% by weight and not more than 20% by weight.
When the content ratio of the total amount of the particles is less than 1% by weight, it is difficult to obtain the effect of improving the heat resistance of the polyolefin film. When the content ratio exceeds 30% by weight, the aggregates of the particles are easily generated and the strength of the polyolefin film is reduced. Easy to be small.
[0016]
In the polyolefin membrane of the present invention, in order to uniformly disperse the particles in the polyolefin, fatty acids such as stearic acid and erucic acid, fatty acid amide compounds such as stearamide and erucamide, calcium stearate and zinc stearate. An acid-modified polyolefin obtained by reacting a polyolefin with an organic acid such as a fatty acid metal salt or maleic acid may be added.
When a fatty acid, a fatty acid amide compound, or a fatty acid metal salt is used, the addition ratio to the polyolefin is 0.05 to 5% by weight, preferably 0.1 to 4% by weight. When an acid-modified polyolefin is used, the addition ratio to the polyolefin is preferably 5 to 30% by weight, more preferably 5 to 20% by weight.
[0017]
Further, various additives such as an antioxidant and a nucleating agent may be added to the polyolefin used in the present invention as needed.
The polyolefin film of the present invention can be produced by melt-kneading a polyolefin containing polyethylene as a main component, in which particles are mixed at a ratio of 1% by weight or more and 30% by weight or less, followed by press molding or stretching.
The nonporous polyolefin membrane thus obtained is swollen by contacting it with a polyolefin solvent, then washed with a solvent that does not dissolve the polyolefin, and the solvent is removed and dried. Can be a membrane.
[0018]
The polyolefin composition in which the polyolefin and the particles are melt-kneaded can be produced by a method in which the polyolefin and the particles are heated to a temperature equal to or higher than the melting point of the polyolefin and kneaded using a mixing device such as a kneader or a twin-screw extruder.
The polyolefin composition obtained by heating and kneading the polyolefin and the particles can be formed into a sheet, a tube, or a hollow fiber. For example, a heat-kneaded polyolefin composition is sandwiched between cooled metal plates and quenched to form a sheet, or the heat-kneaded polyolefin composition is heated and kneaded using an extruder equipped with a sheet forming die at its tip. From the tubular die or hollow fiber spout, a polyolefin composition heated or kneaded using an extruder equipped with a tubular die or a hollow fiber spout at the tip can be formed into a sheet by taking out the material extruded from the cooling roll. By extruding, it can be formed into a tubular or hollow fiber shape.
[0019]
In the present invention, the mixture of polyolefin and particles formed into a sheet, a tube, or a hollow fiber can be stretched.
The stretching of the sheet-like molded product is performed using a stretching device such as a roll stretching machine or a tenter, a sequential stretching device combining these, or a simultaneous stretching device such as a simultaneous biaxial tenter.
In the case of a tubular molded product, it can be performed by a method in which compressed air is sealed in the inside of the tubular molded product and stretched into a tube shape. In the case of a tubular molded product, the stretching in the form of a tube and the stretching in the form of a sheet may be performed in combination.
[0020]
The stretching ratio is preferably three times or more, and more preferably four times or more, from the viewpoint of securing the strength of the obtained polyolefin film.
The stretching of the present invention is preferably performed at a temperature of from −40 ° C. to the melting point of the polyolefin + 10 ° C., and more preferably at a temperature from the melting point of the polyolefin to −20 ° C. to the melting point of the polyolefin.
When the stretching is performed at a temperature lower than the melting point of the polyolefin −40 ° C., the polyolefin is easily broken by the stretching, and even when it is not broken, the obtained thin film tends to contain pinholes.
[0021]
On the other hand, when the stretching is performed at a temperature exceeding the melting point of the polyolefin + 10 ° C., the tensile strength of the obtained porous membrane tends to be small, and the thickness variation tends to be large.
The porous polyolefin porous membrane of the present invention is produced by a method of forming pores by contacting the amorphous portion of the nonporous polyolefin membrane obtained as described above with a solvent that selectively dissolves or melts. For example, it can be performed as follows.
[0022]
The solvent (a) that selectively dissolves or melts the amorphous portion of the polyolefin is heated and put into a liquid tank, and the nonporous polyolefin membrane is immersed in the solvent (a) in the liquid tank to swell and then swell. To remove the solvent (a) by removing it from the tank, washing with a liquid (b) that is compatible with the solvent (a) but not dissolving the polyolefin resin, and then drying, to produce a porous polyolefin porous membrane. Can be.
[0023]
As the solvent (a), hydrocarbons such as paraffin oil, lower aliphatic alcohols, lower aliphatic ketones, nitrogen-containing organic compounds, ethers, glycols, lower aliphatic esters, and silicone oils can be used alone or in combination. . The preferred temperature of the solvent (a) depends on the type of the polyolefin and the solvent (a). For example, in the case of polyethylene, a temperature of 100 ° C to 140 ° C is preferred.
The processing time can be shortened if the processing temperature is high, and the processing time is preferably short in order to maintain the strength of the resin after being made porous.
[0024]
As the liquid (b), it is preferable to use a low-boiling hydrocarbon such as hexane, a non-chlorine-containing fluorine-containing organic solvent such as hydrofluoroether or hydrofluorocarbon, or a ketone such as methyl ether ketone.
In order to adjust the size and number of pores of the obtained porous polyolefin membrane, the polyolefin membrane immersed in the solvent (a) is stretched, or the porous membrane is washed with a liquid (b) and dried. The converted polyolefin porous membrane can be further stretched.
[0025]
If the polyolefin film swelled by immersion in the solvent (a) sags, the speed at which the polyolefin film is taken out of the liquid tank filled with the solvent (a) should be greater than the speed at which the polyolefin film is sent to the liquid tank in order to remove the slack. May be.
[0026]
The present invention will be described based on examples.
The method for evaluating the physical properties of the polyolefin film in the examples is as follows.
(A) Thickness It was measured using a dial gauge “PEACOK No. 25” (trade name) manufactured by Ozaki Seisakusho.
(B) Room temperature puncture strength A needle with a curvature radius of 0.5 mm at the tip was attached to a compression tester “KES-G5” (trade name) manufactured by Kato Tech, and a puncture test was performed at a puncture speed of 2 mm / sec and a temperature of 23 ° C. The maximum piercing load was defined as piercing strength (N).
[0027]
(C) A silicone oil (made by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., which is obtained by sandwiching a high-temperature puncture strength film between two stainless steel washers having an inner diameter of 13 mm and an outer diameter of 25 mm and clipping the surrounding four points to a predetermined temperature. After immersion in “KF-96-10CS”), the puncture strength (N) was measured in the same manner as in the above (b).
[0028]
(D) Porosity The volume of the sample was determined from the thickness and area, the mass was measured, and the porosity was determined using the following equation. As the density, a value obtained by calculation from the polyolefin used, the density of the particles, and the mixing ratio was used.
Porosity (%) = (1− (mass / density) / volume) × 100
(E) Air permeability Measured using a Gurley air permeability meter based on JIS P-8117.
[0029]
(F) Hole closing temperature and rupture temperature FIGS. 1 (A) to 1 (C) are schematic diagrams of an apparatus for measuring hole closing temperature and rupture temperature. FIG. 1A is a configuration diagram of the measuring device. 1 is a polyolefin porous membrane, 2A and 2B are 10-micrometer-thick Ni foils, 3A and 3B are glass plates. Reference numeral 4 denotes an electric resistance measuring device (ANDO LCR meter “AG4311” (trade name)), which is connected to Ni foils (2A, 2B). A thermocouple 5 is connected to a thermometer 6. Reference numeral 7 denotes a data collector, which is connected to the electric resistance measuring device 4 and the thermometer 6. An oven 8 heats the polyolefin porous membrane.
[0030]
More specifically, the polyolefin porous membrane 1 is impregnated with a prescribed electrolytic solution, and only the MD is fixed on the Ni foil 2A with a Teflon (registered trademark) tape (shaded portion) as shown in FIG. 1 (B). It is fixed in a specified form. As shown in FIG. 1C, the Ni foil 2B is masked with Teflon (registered trademark) tape (shaded portion) except for a portion of 15 mm × 10 mm. The Ni foil 2A and the Ni foil 2B are overlapped so as to sandwich the microporous film 1, and two Ni foils are sandwiched between the glass plates 3A and 3B from both sides. The two glass plates are fixed by being sandwiched between commercially available clips. Using the device shown in FIG. 1A, temperature and electric resistance are measured continuously.
[0031]
The temperature is raised at a rate of 2 ° C./min, and the electric resistance is measured with an alternating current of 1 kHz. The pore closing temperature is defined as a temperature at which the electric resistance value of the microporous membrane 1 reaches 10 3 Ω. The film-breaking temperature is defined as a temperature at which the electric resistance value of the microporous film 1 decreases when the temperature is further increased and reaches 10 3 Ω or less again.
The specified electrolyte composition is as follows.
Solvent: Propylene carbonate / ethylene carbonate / butyl lactone = 1/2 vol% Solute: Lithium borofluoride was dissolved in the above solvent to a concentration of 1 mol / L.
[0032]
Embodiment 1
Hydrophobic silica having a melting point of 134 ° C., a melt flow rate of 0.3 g / 10 min, a density of 0.95 g / cm 3 , 78% by weight of high-density polyethylene, an average particle diameter of 7 nm and a surface treated with methyl groups Particles (Shin-Etsu Chemical Co., Ltd., trade name "X-130") were mixed at a ratio of 20% by weight and stearic acid at a ratio of 2% by weight. The mixture was heated and mixed for 10 minutes at a rotation speed of 50 rpm.
The heat-mixed mixture was taken out of the plast mill, cooled to room temperature, sandwiched between two metal plates, and compressed at a pressure of 10 MPa using a hot press set at a temperature of 200 ° C. to form a film having a thickness of 100 μm.
The high-temperature puncture strength of the formed film measured at 130 ° C. was 0.51 N.
[0033]
Embodiment 2
Instead of the hydrophobic silica particles of Example 1, synthetic mica (corp chemical, trade name “Somasif MAE”) organically treated with a dialkyldimethylammonium ion having an alkyl group having 14 to 18 carbon atoms was used. A 100 μm-thick film was formed from a mixture of 93% by weight of polyethylene, 5% by weight of organically synthesized mica, and 2% by weight of stearic acid under the same conditions as in Example 1.
The high-temperature puncture strength of the formed film measured at 130 ° C. was 0.39 N.
[0034]
[Comparative Example 1]
The high-density polyethylene used in Example 1 and stearic acid were mixed at a ratio of 98% by weight and 2% by weight, and a film having a thickness of 100 μm was formed under the same conditions as in Example 1.
When the high-temperature puncture strength of the formed film was measured at 130 ° C., the value of the high-temperature puncture strength was 0.25 N, which was smaller than that of the film to which the particles of Example 1 and Example 2 were added. It can be seen that the strength at high temperatures has increased.
[0035]
Embodiment 3
The same high-density polyethylene, hydrophobic silica particles, and stearic acid as in Example 1 were mixed in the same ratio as in Example 1, and a film having a thickness of 800 μm was formed under the same conditions as in Example 1. The obtained film was stretched using a biaxial stretching machine (manufactured by Iwamoto Seisakusho) at a temperature of 128 ° C. and at a stretch ratio of 6 times in both the longitudinal and transverse directions to form a thin film.
The obtained thin film is immersed in a liquid bath filled with liquid paraffin at a temperature of 131 ° C. for 1 minute to swell. The swollen thin film is washed with methyl ethyl ketone to remove the liquid paraffin, and then dried at room temperature for 24 hours to be porous. A thin film was prepared.
The obtained porous thin film had a thickness of 16 μm, a porosity of 42%, an air permeability of 460 seconds, a normal temperature piercing strength of 4.1 N, a pore closing temperature of 133 ° C., and a heat resistance temperature of 170 ° C. .
[0036]
Embodiment 4
The hydrophobic silica particles of Example 3 were mixed with high-density polyethylene and stearic acid in the same ratio as in Example 3, instead of alumina particles having an average particle diameter of 30 nm (C-I Kasei Co., Ltd., trade name “Nanotech”), A film having a thickness of 800 μm was formed under the same conditions as in Example 3. The obtained film was stretched using a biaxial stretching machine (manufactured by Iwamoto Seisakusho) at a temperature of 128 ° C. and at a stretch ratio of 6 times in both the longitudinal and transverse directions to form a thin film.
The obtained thin film is immersed in a liquid bath filled with liquid paraffin at a temperature of 131 ° C. for 1 minute to swell. The swollen thin film is washed with methyl ethyl ketone to remove the liquid paraffin, and then dried at room temperature for 24 hours to be porous. A thin film was prepared.
The obtained porous thin film had a thickness of 15 μm, a porosity of 47%, an air permeability of 500 seconds, a normal temperature piercing strength of 4.0 N, a pore closing temperature of 133 ° C., and a heat resistance temperature of 170 ° C. .
[0037]
[Comparative Example 2]
From the mixture of high-density polyethylene and stearic acid used in Comparative Example 1, a film having a thickness of 800 μm was formed under the same conditions as in Comparative Example 1.
Stretching and porosity were performed under the same conditions as in Example 3 to produce a porous film.
The obtained porous membrane had a thickness of 15 μm, a porosity of 37%, an air permeability of 700 seconds, a puncture strength of 2.7 N, a pore closing temperature of 132 ° C., and a membrane rupture temperature of 141 ° C. It can be seen that the rupture temperature is lower than that of the films to which the particles of Examples 3 and 4 are added, and the rupture temperature of the porous membrane is increased by the addition of the particles.
[0038]
【The invention's effect】
The polyolefin membrane of the present invention is a highly heat-resistant polyolefin membrane with a small amount of filler added and a highly heat-resistant polyolefin membrane obtained by making this polyolefin membrane porous, and is extremely useful as a battery separator, a filter, or the like.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is an overall schematic view showing the configuration of an apparatus for measuring a pore closing temperature, FIG. 1B is a cross-sectional view of the Ni foil (2A) of FIG. 1A, and FIG. 2) is a cross-sectional view of the Ni foil (2B).
[Explanation of symbols]
1: Polyolefin porous membrane 2A, 2B: Ni foil 3A, 3B: Glass plate 4: Electric resistance measuring device 5: Thermocouple 6: Thermometer 7: Data collector 8: Oven

Claims (2)

層状鉱物粒子及び平均粒子径が100nm以下である粒子の中から選ばれる1種以上の粒子を1重量%以上30重量%以下含有するポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜。A polyolefin film containing polyethylene as a main component containing 1% by weight or more and 30% by weight or less of one or more kinds of particles selected from layered mineral particles and particles having an average particle size of 100 nm or less. 層状鉱物粒子及び平均粒子径が100nm以下である粒子の中から選ばれる1種以上の粒子を1重量%以上30重量%以下含有するポリエチレンを主成分とするポリオレフィン膜を、ポリオレフィンの溶媒と接触させて膨潤させたあと溶媒を抽出除去して多孔化してなるポリオレフィン多孔膜。A polyolefin film containing polyethylene as a main component containing 1% by weight or more and 30% by weight or less of one or more particles selected from layered mineral particles and particles having an average particle size of 100 nm or less is brought into contact with a polyolefin solvent. A polyolefin porous membrane which is made porous by swelling and extracting and removing the solvent.
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