JP2004003952A - ディスプレイ画質測定システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】階調特性が飽和しない撮影条件、この撮影条件での階調特性、暗レベルが既知である撮像手段と、ディスプレイに調整用パターンおよび測定用パターンを表示させる手段と、撮像手段による撮影データを解析する解析手段とを用い、ディスプレイに調整用パターンを表示させて撮像手段によって撮影して解析手段に供給し、解析手段が、撮影データ、撮影条件、階調特性および暗レベルを用いて測定撮影条件を決定し、ディスプレイに測定用パターンを表示させて設定した測定撮影条件下で撮像手段によって撮影して撮影データを解析手段に供給し、解析手段が撮影データを解析することにより、前記課題を解決する。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示の技術分野に属し、詳しくは、ミクロデンシトメータ等の測定機器を用いることなく、デジタルカメラによって簡易にディスプレイの画質評価を行うことができるディスプレイ画質測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
MRI診断装置、X線診断装置、FCR(富士コンピューテッドラジオグラフィー)等の医療用測定装置で撮影された診断画像は、通常、X線フィルムやフィルム感光材料等の光透過性の画像記録フィルムに記録され、光透過性の画像として再生される。この診断画像が再生されたフィルムは、シャーカステンと呼ばれる光源装置にセットされて、背面から光を照射された状態で観察され、診断が行われる。
これに対して、近年では、医療用測定装置で撮影した診断画像をCRT(Cathode Ray Tube)やLCD(液晶表示装置)などのディスプレイに表示して、観察/診断することが行われている(電子シャーカステン)。
【0003】
フィルムに再生した画像を用いて診断を行う場合には、言うなれば画像は固定されたものであり、シャーカステンの輝度や観察環境による若干の違いは有するものの、基本的に、同じ画像を観察して診断を行うことができる。
しかしながら、ディスプレイ画像を用いて診断(以下、ディスプレイ診断とする)を行う場合には、固定されているのは画像データであって、表示画像すなわち診断画像は、ディスプレイの種類や状態、経時的な変動等によって変わってしまう。このような画像の違いは、誤診の原因とも成り得る重大な問題である。そのため、ディスプレイ診断を行う場合には、ディスプレイの状態を適正に保つための、ディスプレイの品質管理(QC)が重要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、CRTでは経時等によって輝度劣化を生じた場合には、電子ビーム出力を強くして、輝度を回復することが行われる。ところが、この輝度補正方法では、輝度は回復するものの、出力向上に応じて電子ビームのビーム径が太くなってしまい、その結果、画像の鮮鋭度が低下する。
【0005】
従来の方法では、ディスプレイの鮮鋭度の適正/不適正は目視によって行われている。しかしながら、この方法では、定量的な鮮鋭度の評価を行うことはできない。
一方で、ディスプレイの鮮鋭度の評価を定量的に行うためには、例えば、表示画像をフィルムに撮影して、この画像をミクロデンシトメータで測定して、鮮鋭度を測るという、手間がかかり、かつ、専門的な機器を用いる測定方法が必要である。このような測定が必要なディスプレイの品質管理は、病院などのディスプレイの使用現場で行うことは、極めて困難である。
【0006】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、デジタルカメラを用いて、ディスプレイの画質を、簡便に、かつ、定量化して測定することができるディスプレイ画質の測定システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、階調特性が飽和しない撮影条件、この撮影条件下における階調特性、ならびに暗レベルが既知である、二次元固体センサおよび結像光学系を有する撮像手段と、ディスプレイに調整用パターンおよび測定用パターンを表示させる手段と、前記撮像手段による撮影データを解析する解析手段とを用い、前記ディスプレイに調整用パターンを表示させて前記撮像手段によって撮影して、この調整用パターンの撮影データを前記解析手段に供給し、解析手段が、撮影データ、撮影条件、前記階調特性および暗レベルを用いて、測定撮影条件を決定し、前記ディスプレイに測定用パターンを表示させて設定した測定撮影条件下で前記撮像手段によって撮影して、この測定用パターンの撮影データを前記解析手段に供給し、解析手段が、この測定用パターンの撮影データを解析することを特徴とするディスプレイ画質測定システムを提供する。
【0008】
このような本発明において、前記暗レベルを用いて撮影データを補正し、また、撮影データがカラーの撮影データである場合には、モノクロの撮影データに変換した後に、前記測定撮影条件の決定および撮影データ解析を行うのが好ましく、また、前記撮像手段がデジタルカメラであるのが好ましく、また、前記撮影条件のパラメータが、露光時間、絞り値、および撮影感度であるのが好ましく、また、前記ディスプレイの鮮鋭度を測定するに際し、前記測定用パターンとして、2種の輝度のベタ画像、および、鮮鋭度の測定方向と直交する方向に延在する前記2種の輝度の直線を、前記測定方向にK画素毎(Kは1以上の整数)に交互に配列してなる高周波画像を前記ディスプレイに表示させ、前記高周波画像の撮影データを前記測定方向と直交する方向に平均化することにより、各画像の前記測定方向のプロファイルを算出し、前記プロファイルを移動平均処理したプロファイルを算出し、この移動平均処理によって得られたプロファイルの極大ピークの平均値および極小ピークの平均値と、前記ベタ画像の撮影データの平均値とを用いて、前記ディスプレイの鮮鋭度を測定するのが好ましく、また、前記調整用パターンと測定用パターンとが同じパターンであるのが好ましく、さらに、前記ディスプレイの鮮鋭度を測定する際の調整用パターンおよび測定用パターンの少なくとも一方が、1画面に、低輝度のベタ画像、高輝度のベタ画像、H方向に延在する前記高輝度のラインと前記低輝度のラインとをK画素毎(Kは1以上の整数)にV方向に交互に配列してなる高周波画像、および、V方向に延在する前記高輝度のラインと前記低輝度のラインとをK画素毎(Kは1以上の整数)にH方向に交互に配列してなる高周波画像を表示すると共に、前記撮影手段による撮影領域に対して、中央に前記高周波画像を、その外側に前記ベタ画像を配置し、かつ、画像をH方向およびV方向に延長した領域に他の画像が存在しないように、各画像を配置してなるものであるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のディスプレイ画質測定システムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
【0010】
図1(A)に、本発明のディスプレイ画質測定システムの一例の概念図を示す。
図1(A)に示されるディスプレイ画質測定システム10(以下、測定システム10とする)は、ディスプレイ12の画質測定を行うもので、基本的に、デジタルカメラ14とコンピュータ16を有して構成される。
なお、本発明において、画質測定の対象となるディスプレイには、特に限定はなく、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD(液晶表示装置)、プラズマディスプレイ装置等、各種のディスプレイの画質測定に、好適に利用可能である。
【0011】
デジタルカメラ14(以下、カメラ14とする)は、公知のデジタルカメラ(CCDカメラ、CMOSカメラ)であって、後述する、階調特性が飽和しない撮影条件、この撮影条件下における階調特性、ならびに暗レベル(輝度0で撮影した際の出力信号)が既知のものであれば、民生用のデジタルカメラであってもよく、例えば天文用などの科学用デジタルカメラであってもよい。
【0012】
民生用のデジタルカメラは、通常、センサとしてCCDセンサやCMOSセンサ等を用いており、8ビットのカラーの撮影データを出力し、被写体の輝度と出力信号(画像データ)との関係は非線形である。
他方、科学用デジタルカメラは、通常、センサとしてCCDセンサを用い、モノクロの撮影データを出力するもので、ノイズを低減するために冷却する場合もある。科学用デジタルカメラは、低ノイズで、14ビット等の高ビット分解能を有する。その反面、科学用デジタルカメラは、赤外領域に感度を有する場合が多いので、撮影時には、赤外吸収フィルタを装着する必要があり、さらに、視感度補正フィルタも装着するのが好ましい。これにより、被写体の輝度と出力信号との関係を線形にできる。
【0013】
このようなカメラ14としては、3μm〜15μm程度の画素サイズを有するのが好ましく、また、画素数は1000画素×1000画素以上であるのが好ましい。さらに、撮影レンズとして、マクロレンズを用いるのが好ましい。
【0014】
なお、本発明のディスプレイ画質測定システムにおいて、撮像手段は、図示例のようなデジタルカメラ14に限定はされず、エリアCCDセンサなどの二次元固体センサ(二次元固体撮像素子)、および、このセンサに測定対象(被写体)画像を結像する結像光学系を有し、かつ、階調特性が飽和しない撮影条件、この撮影条件下における階調特性、ならびに暗レベルが既知のものであれば、例えば、本発明のディスプレイ画質測定システム専用の撮像手段等、各種の撮像手段が利用可能である。
【0015】
コンピュータ16(以下、PC16とする)は、CPUやメモリ等を有して構成される、通常のパーソナルコンピュータやワークステーションである。
PC16は、本発明における調整用パターンおよび測定用パターン(以下、両者をまとめてテストパターンともいう)の表示手段、および撮影データの解析手段を構成するものであり、テストパターンの画像データや、後述する画質測定を行うための画像解析ソフト(ソフトウエア)等が搭載される。
さらに、PC16は、前述のカメラ14の階調特性が飽和しない場合の撮影条件、この撮影条件下における階調特性および暗レベルを記憶している。
【0016】
カメラ14とPC16は、グラバボード、USB、IEEE1394等の公知のインターフェイスで接続されている。また、PC16とディスプレイ12も、例えばビデオボード16a等を用いた公知の手段で接続されている。
さらに、PC16には、通常のパーソナルコンピュータと同様、出力用のプリンタ18が接続されてもよく、あるいは、さらに画質測定対象となるディスプレイ12以外のディスプレイ20が接続されてもよい。
【0017】
なお、図示例の測定システム10においては、カメラ14とPC16とが接続されており、オンラインで自動的に各種の処理を行うが、本発明はこれに限定はされず、カメラ14とPC16とが接続されていない、オフラインでディスプレイ12の画質測定を行うものであってもよい。
この際には、カメラ14による撮影データをスマートメディアTMやコンパクトフラッシュカードTM等の記憶媒体に撮影データを記憶し、PC16に供給すればよい。また、この際には、後述するプレ撮影(調整用パターンの撮影)の代わりに、輝度計を使って、測定条件を設定してもよい。
【0018】
このような本発明の測定システム10において、ディスプレイ12の画質測定は、基本的に、図2に示されるように行われる。
▲1▼ まず、PC16が、レベル調整パターン(調整用パターン)をディスプレイ12に表示させる。
▲2▼ 次いで、レベル調整パターンをカメラ14が撮影(プレ撮影)して、撮影データを転送して、PC16が取り込む。
▲3▼ PC16がプレ撮影の撮影データを解析して、レベル調整パターンの輝度を算出して、撮影条件(本撮影の撮影条件)を決定する。
▲4▼ PC16が、測定用パターンをディスプレイ12に表示させる。
▲5▼ 測定用パターンをカメラ14が撮影(本撮影)して、撮影データを転送して、PC16が取り込む。
▲6▼ PC16が本撮影の撮影データを処理(解析)する。
▲7▼ 結果を出力する。
【0019】
本発明において、プレ撮影および本撮影は、例えばPC16による制御の下、テストパターンの表示に応じて自動的に行うようにするのが好ましい。
さらに、プレ撮影および本撮影におけるカメラ14の撮影条件の調整も、同様に自動的に行うのが好ましい。
【0020】
プレ撮影でカメラ14の出力が飽和してしまった場合には、条件を変えて▲2▼プレ撮影と▲3▼データ解析を再度行う。また、これを所定回数だけ繰り返しても適正なプレ撮影が行えない場合には、エラーが発生した旨を出力して処理を終了してもよい。さらに、レベル調整パターンが高輝度過ぎる場合には、NDフィルタを装着して撮影を行ってもよい。
また、後述する鮮鋭度測定のように、測定項目によっては、▲4▼測定用パターン表示と▲5▼本撮影とを必要回数繰り返す。また、場合によっては、▲1▼レベル調整パターン表示と▲2▼プレ撮影とを複数回繰り返し行ってもよい。
【0021】
このような本発明の測定システムにおいて、高精度な画質測定を行うためには、ディスプレイ12の1画素に対して、カメラ14の撮像素子の画素(例えば、CCDセンサの画素)の8×8=64画素以上が対応するような倍率Mで撮影するのが好ましい(すなわち、8倍以上のオーバーサンプリングを行うのが好ましい)。例えば、ディスプレイ12の1画素のサイズが200μm×200μmで、カメラ14の1画素のサイズが10μm×10μmである場合には、200M/10≧8すなわちM≧0.4となり、0.4倍以上の倍率で撮影するのが好ましい。マクロレンズは、一般的に、等倍撮影までは収差を少なく撮影できるので、この例は、この点でも妥当である。
また、後述するディスプレイ12の輝度測定を適正に行うために、撮影は、室内灯を消灯し、および/または、暗幕を使用して、ディスプレイ12を外部から遮光した状態で行うのが好ましく、さらに、三脚14aを用いて撮影を行うのが好ましい。
【0022】
ここで、具体例の説明に先立ち、本発明の特徴の1つであるプレ撮影における輝度算出、および本撮影の撮影条件の設定について、説明する。
【0023】
(デジタル)カメラ14の露出すなわちCCD等のセンサの露出Eは、基本的に、被写体の明るさ(被写体輝度)L、露光時間(シャッタスピード)t、絞り値f、および撮影感度S(通常、デジタルカメラにもフィルムのISO感度に相当する撮影感度がある)で決定され、下記式で示される。
L×t×S/f2 =E
また、カメラ14においては、同一の露出Eであれば、同一の撮影(画像)データxが得られるはずである。すなわち、
x=g(L×t×S/f2 )=g(E)=g(kL)
【0024】
本発明においては、輝度計を用いて、予め、システムを構成するカメラ14について、階調特性が飽和しない撮影条件(露光時間、絞り値、および撮影感度)と、この撮影条件下におけるカメラ14の階調特性を調べ、両者をPC16(解析手段)に記憶しておく(以下、便宜的に、この撮影条件を基本撮影条件、この階調特性を基本階調特性とする)。
具体的には、例えば、図3に示される適正階調のような、露出過多や露出不足にならず、撮影データxの全域において階調特性が飽和しない(8ビットであれば、撮影データ0〜撮影データ255まで全域を有効に使える)ような基本撮影条件を設定し、かつ、この基本撮影条件下における輝度Lと撮影データxとの関係すなわち基本階調特性を調べ、PC16に記憶しておく。
このような基本撮影条件において、露光時間t0 、絞り値f0 、および撮影感度Sとすると、前述の式から、
xi =g(Li ×[(t0 ×S0 )/f0 2])
であり、このカーブがカメラ14の基本階調特性である。
【0025】
基本撮影条件は、カメラ14の特性等に応じて、適宜、決定すればよい。
しかしながら、ディスプレイ12の表示は、フレームが基準となる(60Hzであれば、1フレームは0.0167秒)。そのため、適正な測定を行うことができるように、基本撮影条件において、露光時間t0 は、複数フレームを積分するように設定する必要がある。逆に、露光時間を長くしすぎるとセンサのノイズ成分の影響が大きくなり、好ましくない。以上の点を考慮すると、露光時間は0.1秒〜0.5秒程度とするのが好ましい。
【0026】
ここで、このような撮影データには、カメラ14の特性によって、出力信号に暗レベルが乗る場合がある。すなわち、撮影データに暗レベルデータxdarkが乗ってしまう場合がある。この際には、PC16に暗レベルデータxdarkを記憶しておき、PC16は、カメラ14による撮影生データxO から、暗レベルデータxdarkを減算した撮影データxとして、撮影データの処理を行うのが好ましい。すなわち、カラーであれば、
xR =xOR−xdark
xG =xOG−xdark
xB =xOB−xdark
【0027】
暗レベルは、センサの暗電流やサーマルノイズに依存するものである。また、暗レベルデータxdarkは、シャッタを閉塞した状態もしくはレンズキャップをした状態(すなわち、光入射がない状態)で撮影することにより測定できる。なお、暗レベルデータxdarkは、カメラ14の個々の画素毎に測定して補正を行うのが好ましいのは、もちろんであるが、これでは信号処理の負担が大きく、また、実用上、全画素の暗レベルデータxdarkの平均値による補正で十分である。
民生用のデジタルカメラでは、暗レベルデータxdark=0となるように信号処理されているが、科学用のデジタルカメラでは、このような処理が行われていない場合が多いので、特に有効である。
【0028】
さらに、カメラ14がカラー撮影を行うものである場合には、撮影データは、赤に対応する撮影データxR 、緑に対応する撮影データxG 、および、青に対応する撮影データxB の3種が出力される。この際には、PC16は、カラーの撮影データをモノクロの撮影データ(輝度データ)に変換して、撮影データの処理を行うのが好ましい。
モノクロ撮影データへの変換方法としては、一例として、下記式を用いる方法が例示される。これにより、テレビでの規格と同様に、視感度を考慮してカラーの撮影データをモノクロの撮影データに変換できる。
x=0.299xR +0.587xG +0.114xB
【0029】
なお、PC16における、撮影生データxO からの暗レベルデータxdarkの減算、および、カラー撮影データのモノクロ撮影データへの変換は、コンピュータ等における通常の方法で行えばよい。
【0030】
上述のような、「xi =g(Li ×[(t0 ×S0 )/f0 2])」の基本階調特性を有するカメラ14によって、ある撮影条件a(露光時間ta 、撮影感度Sa 、絞り値fa )でディスプレイ12を撮影した際の撮影データをxa とする。この撮影データを、上記基本階調特性に当てはめてxa =xi とする。
両者は、露出Eが等しい(Ei =Ea )。従って、
Li ×[(t0 ×S0 )/f0 2]=La ×[(ta ×Sa )/fa 2 ]
La =Li ×[(t0 ×S0 ×fa 2 )/(ta ×Sa ×f0 2)]
となる。すなわち、ディスプレイ12を撮影した時の撮影条件aが分かれば(自身の撮影であるので、当然、知見できる)、予め求めておいたカメラ14の基本階調特性と基本撮影条件とから、ディスプレイ12の輝度La が求められる。
【0031】
ここで、後述するが、本発明においては、プレ撮影と本撮影とで、基本的に同輝度のパターンを表示する。従って、このディスプレイの輝度La に対応する本撮影の撮影データは、できるだけ、画像データ全域の中間付近となるようにするのが好ましい。
【0032】
この輝度La に対して、撮影データxを所望の撮影データxj とするには、前記式および基本階調特性を用いて、
Lj ×[(t0 ×S0 )/f0 2]=La ×[(tb ×Sb )/fb 2 ]
(t0 ×S0 ×fb 2 )/(tb ×Sb ×f0 2)=La /Lj
となるように、本撮影の撮影条件、すなわち本撮影の露光時間tb 、撮影感度Sb および絞り値fb を設定すればよい。
【0033】
すなわち、予め輝度計等を用いて、カメラ14の基本撮影条件と、その際の基本階調特性を知見しておけば、それ以降は、輝度計が無くても、カメラ14でディスプレイ12の表示輝度を知見することができ、さらに、一度のプレ撮影で、最適な本撮影の撮影条件を決定することができる。
【0034】
以下、本発明の測定システム10を利用したディスプレイの画質測定の一例として、ディスプレイ12の粒状性測定について説明する。
【0035】
前述のように、まず、PC16がディスプレイ12にレベル調整パターンを表示させる。粒状性測定のレベル調整パターンとしては、図4(A)に示されるような、黒(最低輝度)の背景として、中央に中間階調(中間輝度)の矩形のベタ画像を表示してなるパターンが例示される。
【0036】
次いで、プレ撮影として、カメラ14が、この中央のベタ画像を等倍で撮影し、撮影データを送り、PC16が取り込む。
この際において、プレ撮影の条件には、特に限定はないが、露光時間tは0.1秒〜0.5秒程度とするのが好ましく、絞り値fは、被写界深度を大きくとるために、大きくする(絞る)ほうが好ましい。
【0037】
プレ撮影の撮影データxを受け取ったPC16は、前述のように、プレ撮影の撮影条件、カメラ14の基本撮影条件および基本階調特性を用いて、ベタ画像の輝度Lを求める。
但し、撮影データxが飽和してしまた場合等には、撮影条件を変え、再度、プレ撮影を行う。また、プレ撮影のカメラ14の撮影条件の調整を、オペレータが行った場合には、カメラ14から撮影条件の情報をPC16に転送し、もしくは、オペレータがプレ撮影の撮影条件をPC16に入力する。
【0038】
なお、このような輝度Lの算出(撮影データの処理)の前に、カメラ14が暗レベルを有する場合には、カメラ14による撮影生データxO から、暗レベルデータxdarkを減算して撮影データxとし、また、カメラ14がカラーのカメラである場合には、前述の変換式を用いて、3原色の撮影データをモノクロの撮影データ(輝度データ)に変換し、モノクロ撮影データで演算を行うのは、前述のとおりである。
また、このような撮影データの処理は、粒状性測定における本撮影データの処理、および、後述する鮮鋭度測定(プレ撮影データおよび本撮影データ共)でも同じであるので、以下の説明では省略する。
【0039】
次いで、この輝度Lをカメラ14で撮影した際の撮影データが、中間付近の値(例えば、撮影データが8ビットであれば、127付近)の撮影データxとなるように、前述のようにして、本撮影の撮影条件(露光時間t、撮影感度Sおよび絞り値f)を設定する。なお、本撮影の撮影条件も、露光時間tは0.1秒〜0.5秒程度とし、絞り値fは大きくするのが好ましい。
【0040】
本撮影の撮影条件が決定したら、PC16は、ディスプレイ12に測定用パターンを表示させる。なお、粒状性測定においては、測定用パターンは、レベル調整用パターンと同じでよい。
次いで、カメラ14が決定した撮影条件で中央のベタ画像を撮影して、本撮影を行い、撮影データを転送して、PC16が取り込む。
【0041】
測定用パターンの撮影データxを取り込んだPC16は、
x=g(L×t×S/f2 )=g(E)=g(kL)
から、
E=g−1(x)=kL
L=1/k×g−1(x)
により、撮影データxを輝度データLに変換する。なお、この変換は、カメラの撮影データxと輝度データLとの関係が非線形であるために必要である。
【0042】
PC16は、この輝度データLを用いて、ディスプレイ12の粒状性を解析する。なお、この解析方法、通常のディスプレイの画質評価における粒状性測定と同様に行えばよい。
例えば、PC16は、輝度データLの統計処理やフーリエ変換を行うことにより、RMSやウイナースペクトルを求める。これにより、ディスプレイ12の粒状性を定量的に測定できる。
PC16は、次いで、この測定結果を、ディスプレイ12(あるいは、別のディスプレイ20)に表示し、および/または、プリンタ18によってハードコピーとして出力させる。
【0043】
次いで、測定システム10におけるディスプレイ12の鮮鋭度測定について説明する。
粒状性測定と同様に、まず、PC16がディスプレイ12にレベル調整パターンを表示させる。鮮鋭度測定のレベル調整パターンとしては、先の図4(A)と同様に黒を背景とした中央に、図4(B)に示されるような、半分が後述の矩形パターンの高輝度に相当する高輝度(低濃度)ベタ画像で、残り半分が後述の矩形パターンの低輝度に相当する低輝度(高濃度)ベタ画像となるような、矩形を表示してなるパターンが例示される。
【0044】
次いで、カメラ14によって、プレ撮影を行う。プレ撮影は、基本的に、粒状性測定と同様に行えばよく、従って、露光時間tは0.1秒〜0.5秒程度とし、絞り値fは大きくするのが好ましい。
【0045】
なお、本発明においては、鮮鋭度測定のレベル調整パターン、および、プレ撮影は、これに限定はされず、黒背景に、低輝度ベタ画像および高輝度ベタ画像を、順次、表示して、2回のプレ撮影を行ってもよい。
【0046】
プレ撮影の撮影データおよび撮影条件を受け取ったPC16は、前述のようにして低濃度ベタ画像および高濃度ベタ画像の輝度を算出する。次いで、この輝度算出結果から、この低輝度および高輝度の中間輝度付近が撮影データの中央付近となるように、本撮影の撮影条件を設定する。
なお、高輝度ベタ画像の撮影データが飽和し、あるいは、低輝度ベタ画像の撮影データが潰れた場合には、レベル調整パターンを表示して、撮影条件を変えて、再度、プレ撮影を行う。
【0047】
本撮影の撮影条件を決定したら、次いで、PC16は、ディスプレイ12に鮮鋭度測定の測定用パターンを表示させ、カメラ14が本撮影を行い、撮影データをPC16に取り込む。なお、本撮影の撮影条件も、露光時間tは0.1秒〜0.5秒程度とし、絞り値fは大きくするのが好ましい。
【0048】
鮮鋭度測定における測定用パターンとしては、今までのパターンと同様の黒背景を有し、その中央に、図4(C)に示されるような、V(垂直)方向に延在する高輝度ラインと低輝度ラインとを1画素毎(すなわちK=1(Kは1以上の整数))に交互に有する矩形を表示してなる測定用パターン(ナイキスト周波数のH(水平)方向CTFパターン); 図4(D)に示されるような、H方向に延在する高輝度ラインと低輝度ラインとを交互に有する矩形を表示してなる測定用パターン(V方向CTFパターン); 図4(E)に示されるような、矩形の高輝度ベタ画像を表示してなる測定用パターン; 図4(F)に示されるような、矩形の低輝度ベタ画像を表示してなる測定用パターン; の、計4種の測定用パターンが例示される。なお、何れの測定用パターンにおいても、低輝度および高輝度は、レベル調整用パターンにおける低輝度ベタ画像および高輝度ベタ画像と同輝度である。
本撮影では、測定用パターンの表示と本撮影とを交互に行い、計4つの本撮影の撮影データを得る。
【0049】
なお、ナイキスト周波数(fN )以外の周波数のCTF(Contrast Transfer Function)を測定したい場合には、適宜設定されたK画素(Kは1以上の整数)に対応して、fN /Kの周波数でCTFを測定するのが好ましい。
【0050】
各測定用パターンの撮影データを取り込んだPC16は、粒状性測定の際と同様にして、撮影データを輝度データに変換して、ディスプレイ12の鮮鋭度を解析する。なお、この解析は、ディスプレイの画質評価の鮮鋭度測定における、通常の方法でよい。
一例として、まず、H方向CTFパターンについて、V方向に平均を取って、パターンのH方向(測定方向)のプロファイルを求め、さらに、このプロファイルのピーク値(極大ピークおよび極小ピーク)の平均を算出し、HhighおよびHlow とする。次いで、V方向CTFパターンについて、H方向に平均を取って、同様にして、VhighおよびVlow を算出する。さらに、高輝度ベタ画像の平均輝度Ahighおよび低輝度ベタ画像の平均輝度Alow を算出する(これが、DC成分となる)。
【0051】
ここで、本発明においては、より高精度な測定を行うために、両CTFパターンのHhighおよびHlow 、ならびに、VhighおよびVlow は、移動平均処理を行う以下の方法を用いて求めるのが好ましい。
この方法によれば、ノイズによる悪影響を低減して、高精度な鮮鋭度の測定を行うことができ、ディスプレイ12がLCDのようにマトリクス構造を有するものである場合には、特に有効である。
【0052】
ディスプレイ12がマトリクス構造を有する場合には、所定輝度で発光しているべき1画素中に極低輝度部が生じてしまう。そのため、ディスプレイ表示の1画素に対して、多数画素(前述のように、本発明では8倍以上のオーバーサンプリングが好ましい)でパターンの撮影を行うと、この極低輝度部がノイズとなってプロファイルが変動してしまい、CTFパターンのHhighおよびHlow 、ならびに、VhighおよびVlow を適正に求めることができない。
それに対して、この移動平均処理を用いる方法によれば、このノイズによる悪影響を排除して、高精度にCTFパターンのHhighおよびHlow 、ならびに、VhighおよびVlow を求めて、高精度な鮮鋭度の測定を行うことができる。
【0053】
移動平均処理を行う場合には、同様に、H方向CTFパターンについて、V方向に平均を取って、このパターンのH方向(測定方向)のプロファイルを求める。次いで、このプロファイルをH方向に移動平均処理して、移動平均処理したプロファルを得る。さらに、この移動平均処理したプロファイルについて、極大ピークの平均値および極小ピークの平均値を算出して、それぞれ、HhighおよびHlow とする。
他方、V方向CTFパターンについても、同様に、H方向に平均を取ってプロファイルを求め、このプロファイルをV方向に移動平均処理して、移動平均処理したプロファイルの極大ピークの平均値および極小ピークの平均値を算出して、それぞれ、VhighおよびVlow とする。
【0054】
本発明において、移動平均処理の際に、平均化する画素数N(平均化のフィルタサイズ)は、ディスプレイ表示の1画素に対するカメラ14(撮像手段)の撮影画素数を、平均化する画素数Nとするのが好ましい。
また、移動平均処理の方法には、特に限定はなく、各種の手段が利用可能である。例えば、鮮鋭度の測定方向と直交する方向に平均を取って得られたプロファイルのm個の輝度データxi (i=1〜m)に対して、i番目〜i+[N−1]番目のN個の輝度データxi の単純平均Yi を求める(すなわち、Yi =ave(xi 〜xi +[N−1]))。この計算を、i=1〜m−N+1について行い、移動平均処理したプロファイル(データ数「m−N+1個」)とする。
【0055】
本発明の測定システム10において、移動平均処理を実施する際に、プロファイルをグラフ等で表示する場合には、移動平均処理した後のプロファイルを表示するのが好ましい。
【0056】
このようにして、HhighおよびHlow 、VhighおよびVlow 、ならびに、AhighおよびAlow を求めたら、次いで、下記式によって、H方向CTF(ナイキスト周波数のH方向CTF)、および、V方向CTFを算出し、同様に、ディスプレイ表示および/またはプリント出力等によって、結果の出力を行う。
H方向CTF=[(Hhigh−Hlow )/(Hhigh+Hlow )]/[(Ahigh−Alow )/(Ahigh+Alow )]
V方向CTF=[(Vhigh−Vlow )/(Vhigh+Vlow )]/[(Ahigh−Alow )/(Ahigh+Alow )]
【0057】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、ミクロデンシトメータ等の測定機器を用いることなく、デジタルカメラを利用して、前述のように最適な測定条件を設定した上で、ディスプレイの画質測定を行うことができる。従って、使用現場でもディスプレイの品質管理を簡易かつ適正に行って、例えば、医療機関であれば、電子シャーカステンを用いた診療において、適正な診断画像を表示して正確な診療を行うことができる。
【0058】
本発明のディスプレイ画質測定システムにおいては、レベル調整パターンと、測定用パターンとで、同じパターン(同じ表示画像)を用いるのが好ましい。
このような構成とすることにより、用意するパターンの数を低減できると共に、以下のような効果を得ることができる。
【0059】
図1(A)に示されるような測定システム10では、1台のPC16が、ディスプレイ12によるパターン表示と、カメラ14による撮影データの処理とを行っているので、両パターンが異なるものであっても、特に、問題は無い。
【0060】
これに対し、図1(B)に示されるように、ディスプレイ12にパターンを表示させるPC30と、カメラ14による撮影データを処理するPC32とが、互いに異なり、PC32が処理した画質測定結果を、PC30が有するQC用のメモリ34に転送するようなシステムでは、ディスプレイ12によるパターン表示と、カメラ14による撮影とを連動させることができないため、効率が悪い。
しかしながら、このようなシステムであっても、レベル調整パターンと測定用パターンとを同一の画像とすれば、ディスプレイ12は、レベル調整および測定用のパターンを表示した状態としておき、カメラ14およびPC32が、「プレ撮影〜撮影条件決定〜本撮影〜データ処理」を連続的に行うことができ、良好な効率で、ディスプレイ12の画質測定を行うことが可能になる。
【0061】
ここで、粒状性測定では、前述のように、レベル調整パターンと、測定用パターンとで、同じ画像を用いるので、何ら問題は無い。
しかしながら、鮮鋭度測定の場合には、前述の例では、レベル調整パターンと、測定用パターンとで画像が異なる。
そのため、鮮鋭度測定においては、レベル調整パターンおよび測定用パターンとして(いずれか一方のみで使用してもよいのは、もちろんである)、図5に示すような、背景を黒として、1画面に、前記図4(C)〜(F)に示す、H方向CTFパターン、V方向CTFパターン、高輝度ベタ画像、および、低輝度ベタ画像の、4つの画像(パターン)を配置してなるパターンを用いるのが好ましい。この際においては、高輝度ベタ画像および低輝度ベタ画像を用いて、プレ撮影および撮影条件の決定を行い、先と同様に4つの画像を用いて本撮影および鮮鋭度測定を行えばよい。
【0062】
ここで、ディスプレイ12の1画面中に測定対象(撮影データの取得対象)となる画像を複数配置する場合には、図5に示されるように、各画像をH方向およびV方向に延長した際に、この延長部分が他の測定対象となる画像と重ならないように、各画像を配置する必要がある。
【0063】
周知のように、CRTやアナログ接続されたLCDでは、主走査方向(通常、H方向)に尾引きが出てしまい、同方向に存在する画像に悪影響を与える場合がある。また、LCDでは、その構成上、V方向にクロストークを生じる場合があり、同様に、悪影響を与える場合がある。そのため、V方向およびH方向の同位置に複数の画像が存在すると、アーチファクトの影響が出てしまい、適正な画像が表示できない。
これに対し、V方向およびH方向の同位置に複数の画像が存在しない、上記構成を有することにより、各画像が互いに影響を与えることを防止して、アーチファクトの影響を無くすことができ、調整用および測定用パターンとして高画質で適正な画像を表示して、高精度な測定を行うことができる。
【0064】
また、パターン中に測定対象となる画像を複数配置する場合には、全画像をカメラ14による撮影領域内に表示する必要があるのはもちろんであるが、周波数成分(特に、高周波数成分)を有する画像を有する場合には、これをカメラ14による撮影領域の中央に配置して、それ以外の画像は、それよりも外側に配置するのが好ましい。
すなわち、図示例であれば、両CTFパターンは撮影領域の中央に配置し、低輝度および高輝度のベタ画像は、その外側に配置する。
【0065】
周知のように、カメラ14のレンズ(結像光学系)は、収差を有する。通常、中央部分は、殆ど収差による悪影響を無視できるが、中央から外方向に向かって、次第に収差による歪等が大きくなる。すなわち、MTF(Modulation Transfer
Function)特性は、中央のほうが良好である。
従って、CTFパターンのように、高周波数成分を有する画像を撮影領域の中央(カメラ14の光軸近傍)に配置することにより、収差による悪影響を排除して、正確な撮影データを得ることができ、より高精度な鮮鋭度測定等を行うことが可能になる。
【0066】
以上、本発明のディスプレイ画質測定方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
例えば、本発明のディスプレイ画質測定方法によれば、ディスプレイの粒状性や鮮鋭度のみならず、尾引きのようなアーチファクトの測定、輝度均一性の測定等、各種のディスプレイの画質測定を行うことができる。
【0067】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明のディスプレイ画質測定システムによれば、ミクロデンシトメータ等の測定機器を用いることなく、ユーザが、デジタルカメラを用いてディスプレイの粒状性や鮮鋭度を、簡易かつ適正に測定し、ディスプレイの品質管理を好適に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)および(B)は、本発明のディスプレイ画質測定システムの一例の概念図である。
【図2】本発明のディスプレイ画質測定システムを説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明のディスプレイ画質測定システムを説明するためのグラフである。
【図4】(A)および(B)は、本発明のディスプレイ画質測定システムにおける調整用パターンの一例で、(C)〜(F)は、同測定用パターンの一例である。
【図5】本発明のディスプレイ画質測定システムにおいて、鮮鋭度測定に用いるパターンの一例の概念図である。
【符号の説明】
10 (ディスプレイ画質)測定システム
12,20 ディスプレイ
14 デジタルカメラ
16,30,32 PC(パーソナルコンピュータ)
18 プリンタ
Claims (7)
- 階調特性が飽和しない撮影条件、この撮影条件下における階調特性、ならびに暗レベルが既知である、二次元固体センサおよび結像光学系を有する撮像手段と、ディスプレイに調整用パターンおよび測定用パターンを表示させる手段と、前記撮像手段による撮影データを解析する解析手段とを用い、
前記ディスプレイに調整用パターンを表示させて前記撮像手段によって撮影して、この調整用パターンの撮影データを前記解析手段に供給し、解析手段が、撮影データ、撮影条件、前記階調特性および暗レベルを用いて、測定撮影条件を決定し、
前記ディスプレイに測定用パターンを表示させて設定した測定撮影条件下で前記撮像手段によって撮影して、この測定用パターンの撮影データを前記解析手段に供給し、解析手段が、この測定用パターンの撮影データを解析することを特徴とするディスプレイ画質測定システム。 - 前記暗レベルを用いて撮影データを補正し、また、撮影データがカラーの撮影データである場合には、モノクロの撮影データに変換した後に、前記測定撮影条件の決定および撮影データ解析を行う請求項1に記載のディスプレイ画質測定システム。
- 前記撮像手段がデジタルカメラである請求項1または2に記載のディスプレイ画質測定システム。
- 前記撮影条件のパラメータが、露光時間、絞り値、および撮影感度である請求項1〜3のいずれかに記載のディスプレイ画質測定システム。
- 前記ディスプレイの鮮鋭度を測定するに際し、
前記測定用パターンとして、2種の輝度のベタ画像、および、鮮鋭度の測定方向と直交する方向に延在する前記2種の輝度の直線を、前記測定方向にK画素毎(Kは1以上の整数)に交互に配列してなる高周波画像を前記ディスプレイに表示させ、
前記高周波画像の撮影データを前記測定方向と直交する方向に平均化することにより、各画像の前記測定方向のプロファイルを算出し、前記プロファイルを移動平均処理したプロファイルを算出し、この移動平均処理によって得られたプロファイルの極大ピークの平均値および極小ピークの平均値と、
前記ベタ画像の撮影データの平均値とを用いて、前記ディスプレイの鮮鋭度を測定する請求項1〜4のいずれかに記載のディスプレイ画質測定システム。 - 前記調整用パターンと測定用パターンとが同じパターンである請求項1〜5のいずれかに記載のディスプレイ画質測定システム。
- 前記ディスプレイの鮮鋭度を測定する際の調整用パターンおよび測定用パターンの少なくとも一方が、
1画面に、低輝度のベタ画像、高輝度のベタ画像、H方向に延在する前記高輝度のラインと前記低輝度のラインとをK画素毎(Kは1以上の整数)にV方向に交互に配列してなる高周波画像、および、V方向に延在する前記高輝度のラインと前記低輝度のラインとをK画素毎(Kは1以上の整数)にH方向に交互に配列してなる高周波画像を表示すると共に、
前記撮影手段による撮影領域に対して、中央に前記高周波画像を、その外側に前記ベタ画像を配置し、かつ、画像をH方向およびV方向に延長した領域に他の画像が存在しないように、各画像を配置してなるものである請求項1〜6のいずれかに記載のディスプレイ画質測定システム。
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