JP2004002770A - Electron beam curable polyurethane resin for magnetic recording medium, manufacturing process therefor, and magnetic recording medium using the same - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂(以下、「電子線硬化型ポリウレタン樹脂」とも称する)、その製造方法およびそれを用いた磁気記録媒体に関し、詳しくは、磁気記録媒体用途に好適に使用可能な高い架橋性を有する電子線硬化型ポリウレタン樹脂、一般的な熱硬化型ポリウレタン樹脂を電子線感応変性することにより架橋性の高い電子線硬化型ポリウレタン樹脂を得るその製造方法、および、それを用いた磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より用いられている磁気記録媒体用の樹脂としては、主に熱硬化型樹脂および電子線硬化型樹脂が挙げられる。このうち熱硬化型樹脂は、樹脂中に存在する水酸基を代表とする活性水素と、イソシアネート化合物とを反応させ、樹脂を架橋させる硬化方式を取るものであり、一方、電子線硬化型樹脂は、樹脂の分子内にアクリル二重結合に代表されるような電子線感応タイプの官能基を導入し、電子線照射により樹脂を架橋させる方法をとる。
【0003】
一般に、磁気記録媒体に用いられる電子線硬化型樹脂としては、塩化ビニル系樹脂およびポリウレタン系樹脂が挙げられる。塩化ビニル系樹脂の場合、その電子線感応変性方法としては、水酸基を含有する熱硬化型塩化ビニル系樹脂中の当該水酸基に対し、トリレンジイソシアネート(TDI)と2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)とを反応させてなるTDIアダクト体を反応させる方法(特公平1−25141号公報に記載)や、塩化ビニル系樹脂中の水酸基に環状酸無水物を反応させ、さらにアクリル2重結合を有するエポキシモノマーを反応させる方法(特許第2514682号公報に記載)、塩化ビニル系樹脂中の水酸基に2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート(MOI)を反応させる方法(特開平4−67314号公報に記載)等がある。
【0004】
一方、ポリウレタン系樹脂の場合には、ポリウレタンを合成する際の原料の一部として分子内に水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物を使用することにより、放射線硬化型ポリウレタン樹脂とする方法(特許第2610468号公報に記載)や、ポリマーの末端がイソシアネート基であるポリウレタンを作製し、続いてアクリル2重結合を有するアルコールを反応させる方法(特公平3−1727号公報に記載)等が代表的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この電子線硬化型ポリウレタン樹脂についても、既存の熱硬化型ポリウレタン樹脂中に存在する水酸基を代表とする活性水素に対し、上述の塩化ビニル系樹脂と同様の方法によりアクリル2重結合を導入することができれば、一般に市販されているポリウレタン樹脂を電子線感応型に変性することが可能である。
【0006】
しかしながら、熱硬化型ポリウレタン樹脂の場合には、熱硬化型塩化ビニル系樹脂と比較して分子内の活性水素の量が少ないことから、塩化ビニル系樹脂と同様の手法で変性を行った場合、導入されるアクリル2重結合の数が少なく、そのため電子線硬化を行った際に塗膜の架橋性が十分に得られないという問題点があった。
【0007】
そこで本発明の目的は、既存の熱硬化型ポリウレタン樹脂を電子線感応変性することにより、磁気記録媒体用途に好適に使用可能な高い架橋性を有する磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂を提供することにあり、既存の熱硬化型ポリウレタン樹脂から容易に架橋性の高い電子線硬化型ポリウレタン樹脂を得ることができるかかる電子線硬化型ポリウレタン樹脂の製造方法を提供することにあり、また、かかる電子線硬化型ポリウレタン樹脂を用いることで高性能の磁気記録媒体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく研究を重ねた結果、分子内に活性水素を有する既存のポリウレタン樹脂を原料として用い、これを2つ以上のアクリル2重結合を有する化合物により変性させることで、高い架橋性を持つ電子線硬化型ポリウレタン樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂、その製造方法およびそれを用いた磁気記録媒体は、以下の通りである。
【0009】
(1)分子内に活性水素を有するポリウレタン樹脂が、該活性水素にて、2つ以上のアクリル2重結合を有する化合物により電子線硬化型に変性されてなることを特徴とする磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂である。
【0010】
(2)前記(1)の磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂を製造するにあたり、分子内に活性水素を有するポリウレタン樹脂を原料とし、該活性水素に対し、分子内に2つ以上のアクリル2重結合とイソシアネート基とを有する化合物を反応させることにより、前記ポリウレタン樹脂を電子線硬化型に変性させることを特徴とする磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂の製造方法である。
【0011】
(3)前記(2)の製造方法において、前記化合物を、イソシアヌレート体と、分子内に少なくとも1つのアクリル2重結合を有するアルコールとを反応させることにより得る製造方法である。
【0012】
(4)非磁性支持体上に、前記(1)の磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂を含有する層を備える磁気記録媒体である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について詳細に説明する。
本発明の磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂は、所定のポリウレタン樹脂を原料とし、これを所定の化合物(以下、「変性用化合物」と称する)を用いて電子線感応変性することにより得られるものである。
【0014】
本発明に係る原料のポリウレタン樹脂は、既存(汎用)のものでも新規のものでもよいが、分子内に水酸基や1級、2級アミンのような活性水素を有することが、反応を行う上で必要である。
【0015】
このようなポリウレタン樹脂としては、特に制限はされないが、具体的には、例えば、エステン5776P、5788P、5799P(BF GOODRICH社製)、UR8200、UR8300、UR8700(東洋紡(株)製)、N−2301、N−2304、N−3167、N−3301、N−4325、TK501K(日本ポリウレタン(株)製)等が挙げられる。
【0016】
これらポリウレタン樹脂の活性水素と反応させることにより電子線感応変性を行う変性用化合物としては、分子内に2つ以上のアクリル二重結合とイソシアネート基とを併せ持つ化合物が用いられる。この変性用化合物は、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)の3量体(ヌレート体)の3つのイソシアネート基のうち2つのイソシアネート基に対し、分子内に水酸基とアクリル二重結合とを併せ持つ化合物を反応させ、2つのアクリル二重結合と1つのイソシアネート基とを併せ持たせることにより、得ることができる。こうしてできた変性用化合物と、例えば、ポリウレタン樹脂中の水酸基とを反応させることで、ポリウレタン樹脂の水酸基1つに対しアクリル二重結合を2つ導入することができる。
【0017】
先のヌレート体としては、HDIの他に、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等のヌレート体も使用できるが、これらに限定はされない。また、ヌレート体と反応させる水酸基とアクリル2重結合とを併せ持つ化合物、即ち、分子内に少なくとも1つのアクリル2重結合を有するアルコールとしては、特に制限はされないが、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシジエチレングリコールメタクリレート、ブトキシヒドロキシプロピルアクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、モノヒドロキシペンタエリスリトールトリアクリレート等が使用できる。
【0018】
電子線硬化型ポリウレタン樹脂の具体的な合成は、上述したように、イソシアヌレート体、分子内に少なくとも1つのアクリル2重結合を有するアルコールおよび活性水素を有するポリウレタン樹脂の三者のウレタン化反応によって行われる。
【0019】
合成方法としては、先に、イソシアヌレート体と、分子内に少なくとも1つのアクリル2重結合を有するアルコールとを反応させておき、上記変性化合物を得た後、次いで活性水素を有するポリウレタン樹脂を反応させる方法が好ましい。
【0020】
合成に際しては通常、ジブチルスズジラウレートやオクチル酸スズ等のウレタン化触媒を、反応物の総量100重量部に対して0.005〜0.1重量部用いて合成を行うことが好ましいが、ウレタン化触媒を用いなくても構わない。この合成の際の反応温度は30〜80℃が好ましく、より好ましくは50〜70℃である。
【0021】
このようにして作製された電子線硬化型ポリウレタン樹脂は、磁気記録媒体において、樹脂アンダーコート層、無機顔料を含むアンダーコート層、バックコート層および磁性層の結合剤として用いることができる。これらの層を総称して、以下「機能層」とも記載する。使用形態としては、かかる電子線硬化性ポリウレタン樹脂単独でもよく、また、塩化ビニル系樹脂に代表されるような他の樹脂との混合形態で用いても構わない。
【0022】
本発明の電子線硬化型ポリウレタン樹脂を電子線を用いて架橋する際の照射量は、好ましくは1〜10Mradであり、より好ましくは3〜7Mradである。また、その照射エネルギー(加速電圧)は100KV以上とすることが好ましい。
【0023】
本発明においては、機能層の結合剤として上記電子線硬化性ポリウレタン樹脂を用いることにより、高い架橋性を有し、耐溶剤性に優れた機能層を備えた高性能の磁気記録媒体を得ることができる。本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、上記本発明の電子線硬化性ポリウレタン樹脂を含有する層を備えるものであればよく、それ以外の構成材料、添加剤等には特に制限はないが、例えば、以下の材料を用いることができる。
【0024】
非磁性支持体としては、ポリエステル、ポリアミドまたは芳香族ポリアミドなどの既知の樹脂フィルムもしくはこれらの積層樹脂フィルムから適宜選定することができ、その厚さ等についても既知の範囲内であり、特に制限されるべきものではない。
【0025】
磁性層に用いる強磁性粉末は、好ましくは平均長軸長が0.15μm以下、より好ましくは0.05〜0.10μmの針状強磁性金属粉末である。平均長軸長が0.15μmを超えると、磁気記録媒体に要求される電磁変換特性(特に、S/NおよびC/N特性)を十分に満足することができなくなる傾向にある。また、バリウムフェライト等の六方晶形酸化鉄粉末を用いることもできる。六方晶形酸化鉄粉末の板状比は2〜7が好ましい。また、TEM観察による平均一次板径が10〜50nmであることが好ましい。大きいと、磁性層表面が悪化する傾向にある。
【0026】
このような強磁性粉末は、磁性層組成中に70〜90重量%程度含まれていればよい。強磁性粉末の含有量が多すぎると結合剤の含有量が減少するためカレンダ加工による表面平滑性が悪化しやすくなり、一方、少なすぎると高い再生出力が得られにくくなる。
【0027】
磁性層用の結合剤樹脂としては、本発明の上記電子線硬化性ポリウレタン樹脂の他、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、他の放射線硬化型樹脂やこれらの混合物を好適に使用することができ、特に制限されるべきものではない。また、本発明の上記電子線硬化性ポリウレタン樹脂と他の結合剤樹脂との混合物も使用可能である。
【0028】
磁性層に用いられるこれらの結合剤樹脂の含有量は、強磁性粉末100重量部に対して5〜40重量部、特には10〜30重量部が好ましい。結合剤樹脂の含有量が少なすぎると磁性層の強度が低下するため、走行耐久性が悪化しやすくなる。一方、多すぎると強磁性金属粉末の含有量が低下するため、電磁変換特性が低下してくる。
【0029】
これらの結合剤樹脂を硬化させる架橋剤としては、例えば、熱硬化型樹脂の場合は、既知の各種ポリイソシアナートを挙げることができ、この架橋剤の含有量は結合剤樹脂100重量部に対し、10〜30重量部とすることが好ましい。また、磁性層中には、必要に応じ、研磨材、界面活性剤等の分散剤、高級脂肪酸、その他の各種添加物を添加してもよい。
【0030】
磁性層形成用の塗料は、上記成分に有機溶剤を加えることにより調製される。用いる有機溶剤は特に制限はなく、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤やトルエン等の芳香族系溶剤などの各種溶剤の1種または2種以上を適宜選択して用いればよい。有機溶剤の添加量は、固形分(強磁性金属粉末や各種無機粒子等)と結合剤樹脂との合計量100重量部に対して100〜900重量部程度とすればよい。
【0031】
本発明における磁性層の厚さは0.50μm以下とし、好ましくは0.01〜0.50μm、さらに好ましくは0.02〜0.30μmとする。磁性層が厚すぎると、自己減磁損失や厚み損失が大きくなる。
【0032】
上記アンダーコート層としての非磁性層は、磁性層と非磁性支持体との間に設けることができ、これにより、薄層化された磁性層の電磁変換特性についての改良がなされ、より一層の信頼性の向上に役立つものである。
【0033】
非磁性層に用いる非磁性粉末としては、各種無機質粉末を用いることができ、好ましくは、針状非磁性粉末、例えば、針状の非磁性酸化鉄(α−Fe2O3)などを挙げることができる。その他、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化チタン(TiO2)、硫酸バリウム(BaSO4)、α−アルミナ(α−Al2O3)等の各種非磁性粉末を適宜配合してもよい。また、非磁性層にはカーボンブラックを用いることが好ましい。かかるカーボンブラックとしては、ゴム用ファーネスブラック、ゴム用サーマルブラック、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を用いることができる。
【0034】
カーボンブラックと無機質粉末の配合比率は、重量比で100/0〜10/90が好ましい。無機質粉末の配合比率が90を上回ると、表面電気抵抗で問題が生じやすくなる。
【0035】
非磁性層用の結合剤樹脂としては、磁性層と同様、本発明の上記電子線硬化性ポリウレタン樹脂の他に、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、他の放射線硬化型樹脂やこれらの混合物等が使用されるが、これらの中でも放射線硬化型樹脂が好ましい。
【0036】
本発明における非磁性層中には、さらに、所望に応じ、界面活性剤等の分散剤、その他の各種添加物を添加してもよい。また、非磁性層用の塗料は、上記磁性層と同様の有機溶剤を同程度の添加量にて用いて作製することができる。
【0037】
非磁性層の厚さは、好ましくは2.5μm以下、より好ましくは0.1〜2.3μmである。この厚さを2.5μmより厚くしても性能の向上は望めず、却って、塗膜を設ける際、厚みが不均一になり易く、塗布条件が厳しくなり、表面平滑性も悪くなりがちになる。
【0038】
バックコート層は、走行安定性の改善や磁性層の帯電防止等のために、必要に応じて設けられる。バックコート層には、30〜80重量%のカーボンブラックを含有させることが好ましく、かかるカーボンブラックとしては通常使用されるものであればどのようなものであってもよく、上述の非磁性層に用いるものと同様のものを用いることができる。また、カーボンブラック以外に、必要に応じ、磁性層に用いた各種研磨材等の非磁性無機粉末や、界面活性剤等の分散剤、高級脂肪酸、脂肪酸エステル、シリコンオイル等の潤滑剤、その他の各種添加物を添加してもよい。
【0039】
バックコート層の厚さ(カレンダー加工後)は、0.1〜1.0μm、好ましくは0.2〜0.8μmである。この厚さが1.0μmを超えると、媒体摺接経路との間の摩擦が大きくなりすぎて、走行安定性が低下する傾向にある。一方、0.1μm未満では、媒体の走行時にバックコート層の塗膜削れが発生しやすい。
【0040】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。なお、以下において「部」とは「重量部」を意味する。
合成例1:ポリウレタンアクリレート樹脂(1)
1リットルの三口フラスコ中に、HDIのヌレート体504部と、ジブチルスズジラウレート0.18部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.22部とを仕込み、60℃に制御しながら2−ヒドロキシエチルアクリレート232部を滴下した。滴下終了後60℃で2時間撹拌した後取出して、HDIヌレート−2−HEAアダクト体(変性用化合物)を得た。
【0041】
次に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 262部と、メチルエチルケトン(MEK)700部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.05部とを仕込み、70℃で3時間撹拌した後、先に得られたHDIヌレート−2−HEAアダクト体(変性用化合物)38部を投入した。70℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(1)を得た。
【0042】
合成例2:ポリウレタンアクリレート樹脂(2)
1リットルの三口フラスコ中に、HDIのヌレート体504部と、ジブチルスズジラウレート0.18部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.22部とを仕込み、60℃に制御しながら2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)260部を滴下した。滴下終了後60℃で2時間撹拌した後取出して、HDIヌレート−2−HEMAアダクト体(変性用化合物)を得た。
【0043】
次に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 262部と、MEK700部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.05部とを仕込み、70℃で3時間撹拌した後、先に得られたHDIヌレート−2−HEMAアダクト体(変性用化合物)40部を投入した。70℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(2)を得た。
【0044】
合成例3:ポリウレタンアクリレート樹脂(3)
1リットルの三口フラスコ中に、HDIのヌレート体504部と、ジブチルスズジラウレート0.18部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.22部とを仕込み、60℃に制御しながらモノヒドロキシペンタエリスリトールトリアクリレート496部を滴下した。滴下終了後60℃で2時間撹拌した後取出して、HDIヌレート−モノヒドロキシペンタエリスリトールトリアクリレートアダクト体(変性用化合物)を得た。
【0045】
次に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 230部と、MEK615部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.05部とを仕込み、70℃で3時間撹拌した後、先に得られたHDIヌレート−モノヒドロキシペンタエリスリトールトリアクリレートアダクト体(変性用化合物)53部を投入した。70℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(3)を得た。
【0046】
合成例4:ポリウレタンアクリレート樹脂(4)
1リットルの三口フラスコ中に、IPDIのヌレート体333部と、MEK450部と、ジブチルスズジラウレート0.44部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.27部とを仕込み、60℃に制御しながら2−ヒドロキシエチルアクリレート(2−HEA)116部を滴下した。滴下終了後60℃で5時間撹拌した後取出して、IPDIヌレート−2−HEAアダクト体(変性用化合物)を得た。
【0047】
次に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 254部と、MEK654部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.05部とを仕込み、70℃で3時間撹拌した後、先に得られたIPDI−2−HEAアダクト体(変性用化合物)92部を投入した。70℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(4)を得た。
【0048】
合成例5:ポリウレタンアクリレート樹脂(5)
1リットルの三口フラスコ中に、東洋紡(株)製のバイロンUR8300を833部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.05部とを仕込み、70℃で1時間撹拌した後、先に得られたHDIヌレート−2−HEAアダクト体(変性用化合物)13部を投入した。70℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認後取出し、ポリウレタンアクリレート樹脂(5)を得た。
【0049】
合成例6:ポリウレタンアクリレート樹脂(6)
1リットルの三口フラスコ中に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 230部と、MEK520部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、ハイドロキノン0.3部とを仕込み、70℃で3時間撹拌した後、2−イソシアネートエチルメタアクリレート8部を投入した。70℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(6)を得た。
【0050】
合成例7:ポリウレタンアクリレート樹脂(7)
1リットルの三口フラスコ中に、トリレンジイソシアネート(TDI)348部を仕込み、80℃に加熱後、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2−HEMA)260部と、オクチル酸スズ0.07部と、ハイドロキノン0.05部とを80℃に制御しながら滴下し、滴下終了後80℃で3時間撹拌した後取出して、TDI−2−HEMAアダクト体を得た。
【0051】
次に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 226部と、MEK560部と、ジブチルスズジラウレート0.5部と、2,6−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)0.05部とを仕込み、80℃で3時間撹拌した後、先に得られたTDI−2−HEMAアダクト体14部を投入した。80℃で15時間撹拌後、IRスペクトルにおいてイソシアネート基の特性吸収(2270cm−1)の消滅を確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(7)を得た。
【0052】
合成例8:ポリウレタンアクリレート樹脂(8)
1リットルの三口フラスコ中に、BF GOODRICH社製のエステン5778P 200部と、MEK525部とを仕込み、80℃にて3時間撹拌した後、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸6部を加え、IRスペクトルにおいて酸無水物の特性吸収(1790cm−1および1870cm−1)が消滅するまで80℃で反応させ、さらに無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸12部、グリシジルメタクリレート17部、ハイドロキノン0.02部およびトリエタノールアミン0.1部を徐々に加え、80℃で20時間撹拌し、酸価が4未満になったことを確認した後取出して、ポリウレタンアクリレート樹脂(8)を得た。
【0053】
実施例1
評価1:架橋性評価
ポリウレタンアクリレート樹脂(1)の皮膜を剥離フィルム上に30μmの厚みで形成した後、加速電圧200kVの条件で6Mradの電子線を照射して、皮膜の硬化を行った。次に、剥離フィルムから電子線硬化後のポリウレタン樹脂皮膜を剥して、下記の条件でゲル分率を測定した。
【0054】
〈ゲル分率測定条件〉
溶剤:メチルエチルケトン(MEK)
抽出条件:MEK 煮沸
抽出時間:5時間
上記条件にて抽出を行い、抽出前後のポリウレタン樹脂皮膜の重量を測定して、その差からゲル分率を算出した。
【0055】
評価2:顔料、磁性粉含有皮膜の架橋性評価
金属磁性粉(磁性塗料)、α−酸化鉄/カーボンブラック混合系(非磁性塗料)、カーボンブラック(カーボンブラック塗料)の3種類の系について、各々をポリウレタンアクリレート樹脂(1)中に分散して架橋させたサンプルの架橋性評価として、耐溶剤性の評価を行った。
【0056】
上記組成物を混練処理した後、サンドグラインダーミルにて分散を行い、磁性塗料を作製した。
【0057】
次に、得られた磁性層塗料を6.1μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に乾燥膜厚1.5μmの厚みとなるように塗布し、乾燥温度100℃で乾燥後、線圧2.9×105N/m、温度90℃にてカレンダー処理を行い、続いて電子線(EB)照射(6Mrad)を行い、硬化済みの磁性塗料の皮膜を作製した。
【0058】
(2)α−酸化鉄/カーボンブラック混合系顔料の評価
非磁性塗料サンプルの作製
非磁性粉末:針状α−Fe203 80重量部
(平均短軸径=18nm,アスペクト比=6.1,pH=8.9)
カーボンブラック(三菱化学(株)製:#850B) 20重量部
(平均粒径=16nm,BET=200m2/g,DBP吸油量=70ml/100g)
ポリウレタンアクリレート樹脂(1) 70重量部
MEK 120重量部
トルエン 120重量部
シクロヘキサノン 70重量部
上記組成物を混練処理した後、サンドグラインダーミルにて分散を行い、非磁性塗料を作製した。
【0059】
次に、得られた非磁性塗料を6.1μm厚のPETフィルム上に乾燥膜厚1.5μmの厚みとなるように塗布し、乾燥温度100℃で乾燥後、線圧2.9×105N/m、温度90℃にてカレンダー処理を行い、続いてEB照射(6Mrad)を行い、硬化済みの非磁性塗料の皮膜を作製した。
【0060】
(3)カーボンブラック系の評価
カーボンブラック塗料サンプルの作製
カーボンブラック 100重量部
(コロンビアンカーボン社製:Conductex SC 平均粒径=20nm,BET=220m2/g)
カーボンブラック 1重量部
(コロンビアンカーボン社製:Sevacarb MT 平均粒径=350nm,BET=8m2/g)
ポリウレタンアクリレート樹脂(1) 330重量部
MEK 350重量部
トルエン 350重量部
シクロヘキサノン 170重量部
上記組成物を混練処理した後、サンドグラインダーミルにて分散を行った。
【0061】
次に、カーボンブラック塗料を6.1μm厚のPETフィルム上に乾燥膜厚1.5μmの厚みとなるように塗布し、乾燥温度100℃で乾燥後、線圧2.9×105N/m、温度70℃にてカレンダー処理を行い、続いてEB照射(6Mrad)を行い、硬化済みのカーボンブラック塗料の皮膜を作製した。
【0062】
以上の方法で作製した各皮膜サンプルについて、以下の方法・基準にて耐溶剤性を評価した。
▲1▼MEKを浸した綿棒を使用した。
▲2▼皮膜上を綿棒でこすった。
▲3▼何回こすったところで皮膜がなくなるかカウントした。
▲4▼10回以上:○
5〜10回:△
1〜5回:×
とした。
【0063】
実施例2
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(2)を用いた他は実施例1と同様にして各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0064】
実施例3
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(3)を用いた他は実施例1と同様にして、各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0065】
実施例4
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(4)を用いた他は実施例1と同様にして、各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0066】
実施例5
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(5)を用いた他は実施例1と同様にして、各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0067】
比較例1
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(6)を用いた他は実施例1と同様にして、各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0068】
比較例2
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(7)を用いた他は実施例1と同様にして各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0069】
比較例3
実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにポリウレタンアクリレート樹脂(8)を用いた他は実施例1と同様にして各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0070】
比較例4
BF GOODRICH社製のエステン5778P 300gをMEK700gに溶解して、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。実施例1のポリウレタンアクリレート樹脂(1)の代わりにこのポリウレタン樹脂溶液を用いた他は実施例1と同様にして各皮膜サンプルを作製し、ゲル分率および耐溶剤性の評価を行った。
【0071】
【表1】
【0072】
上記表1の結果より、分子内に2つ以上のアクリル2重結合とイソシアネート基とを有する化合物を用いて分子内に活性水素を有するポリウレタン樹脂を変性させることにより得られた実施例のポリウレタン樹脂においては、比較例の従来のポリウレタン樹脂の場合に比し、架橋性に優れ、磁性塗料、非磁性塗料およびカーボンブラック塗料のいずれに対しても良好な耐溶剤性を有する硬化皮膜が得られることが確かめられた。
【0073】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、活性水素を有する既存のポリウレタン樹脂を原料として、架橋性に非常に優れた磁気記録媒体用電子線硬化型ポリウレタン樹脂を得ることができ、これにより高性能の磁気記録媒体を得ることができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electron beam-curable polyurethane resin for magnetic recording media (hereinafter, also referred to as “electron beam-curable polyurethane resin”), a method for producing the same, and a magnetic recording medium using the same. An electron beam-curable polyurethane resin having a high crosslinkability that can be suitably used, a method for producing an electron beam-curable polyurethane resin having a high crosslinkability by subjecting a general thermosetting polyurethane resin to electron beam sensitive modification, and And a magnetic recording medium using the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally used resins for magnetic recording media mainly include thermosetting resins and electron beam curing resins. Of these, thermosetting resins are those that take a curing method in which active hydrogen typified by a hydroxyl group present in the resin is reacted with an isocyanate compound to crosslink the resin, while an electron beam-curable resin is An electron beam sensitive type functional group typified by an acrylic double bond is introduced into the resin molecule, and the resin is crosslinked by electron beam irradiation.
[0003]
Generally, as an electron beam-curable resin used for a magnetic recording medium, a vinyl chloride resin and a polyurethane resin are exemplified. In the case of a vinyl chloride resin, the electron beam-sensitive modification method includes, for the hydroxyl group in the thermosetting vinyl chloride resin containing a hydroxyl group, tolylene diisocyanate (TDI) and 2-hydroxyethyl methacrylate (2-HEMA). ) To react with a TDI adduct (described in Japanese Patent Publication No. 25141/1990), or by reacting a cyclic acid anhydride with a hydroxyl group in a vinyl chloride resin and further having an acrylic double bond. A method of reacting an epoxy monomer (described in Japanese Patent No. 2514682), a method of reacting 2-isocyanatoethyl (meth) acrylate (MOI) with a hydroxyl group in a vinyl chloride resin (described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 4-67314). Etc.
[0004]
On the other hand, in the case of a polyurethane-based resin, a radiation-curable polyurethane resin is obtained by using a (meth) acrylate compound having a hydroxyl group in a molecule as a part of a raw material for synthesizing a polyurethane (Japanese Patent No. 2610468). Representative examples include a method of producing a polyurethane in which the terminal of the polymer is an isocyanate group and subsequently reacting with an alcohol having an acrylic double bond (described in Japanese Patent Publication No. 3-1727). .
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, also in this electron beam-curable polyurethane resin, an acrylic double bond is introduced into active hydrogen typified by a hydroxyl group existing in the existing thermosetting polyurethane resin by the same method as the above-mentioned vinyl chloride resin. If possible, it is possible to modify a commercially available polyurethane resin into an electron beam sensitive type.
[0006]
However, in the case of the thermosetting polyurethane resin, since the amount of active hydrogen in the molecule is smaller than that of the thermosetting vinyl chloride resin, when the denaturation is performed in the same manner as the vinyl chloride resin, There is a problem that the number of acrylic double bonds to be introduced is small, and therefore, when electron beam curing is performed, the crosslinkability of the coating film cannot be sufficiently obtained.
[0007]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium having high crosslinkability, which can be suitably used for magnetic recording media by modifying an existing thermosetting polyurethane resin with an electron beam sensitive modification. The purpose is to provide a method for producing such an electron beam-curable polyurethane resin, which can easily obtain a highly crosslinkable electron beam-curable polyurethane resin from an existing thermosetting polyurethane resin. An object of the present invention is to provide a high-performance magnetic recording medium by using an electron beam-curable polyurethane resin.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted various studies to solve the above-mentioned problems, and as a result, using an existing polyurethane resin having active hydrogen in the molecule as a raw material, this is modified with a compound having two or more acrylic double bonds. As a result, they have found that an electron beam-curable polyurethane resin having high crosslinkability can be obtained, and have completed the present invention.
That is, the electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium of the present invention, a method for producing the same, and a magnetic recording medium using the same are as follows.
[0009]
(1) For a magnetic recording medium, a polyurethane resin having an active hydrogen in a molecule is modified to an electron beam-curable type with a compound having two or more acrylic double bonds by the active hydrogen. An electron beam-curable polyurethane resin.
[0010]
(2) In producing the electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium according to the above (1), a polyurethane resin having an active hydrogen in the molecule is used as a raw material, and two or more acryls in the molecule are used for the active hydrogen. A method for producing an electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium, wherein the polyurethane resin is modified into an electron beam-curable type by reacting a compound having a double bond and an isocyanate group.
[0011]
(3) The method according to (2) above, wherein the compound is obtained by reacting the isocyanurate compound with an alcohol having at least one acrylic double bond in the molecule.
[0012]
(4) A magnetic recording medium comprising a nonmagnetic support and a layer containing the electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium of (1).
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described in detail.
The electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium of the present invention is obtained by subjecting a predetermined polyurethane resin as a raw material to an electron beam-sensitive modification using a predetermined compound (hereinafter, referred to as a “modifying compound”). It is something that can be done.
[0014]
The raw material polyurethane resin according to the present invention may be an existing (general-purpose) one or a new one. However, the presence of an active hydrogen such as a hydroxyl group or a primary or secondary amine in the molecule makes it difficult to carry out the reaction. is necessary.
[0015]
Such a polyurethane resin is not particularly limited, but specifically, for example, Esten 5776P, 5788P, 5799P (manufactured by BF GOODRICH), UR8200, UR8300, UR8700 (manufactured by Toyobo Co., Ltd.), N-2301 , N-2304, N-3167, N-3301, N-4325, TK501K (manufactured by Nippon Polyurethane Co., Ltd.) and the like.
[0016]
As a modifying compound that undergoes electron beam sensitive modification by reacting with an active hydrogen of these polyurethane resins, a compound having both two or more acrylic double bonds and an isocyanate group in the molecule is used. The compound for modification includes, for example, a compound having both a hydroxyl group and an acrylic double bond in a molecule with respect to two isocyanate groups of three isocyanate groups of a trimer (nurate form) of hexamethylene diisocyanate (HDI). It can be obtained by reacting and having two acrylic double bonds and one isocyanate group. By reacting the thus-formed modifying compound with, for example, a hydroxyl group in the polyurethane resin, two acrylic double bonds can be introduced into one hydroxyl group of the polyurethane resin.
[0017]
As the above-mentioned nurate form, besides HDI, for example, a nurate form such as tolylene diisocyanate (TDI) and isophorone diisocyanate (IPDI) can be used, but not limited thereto. The compound having both a hydroxyl group and an acrylic double bond to be reacted with a nurate compound, that is, an alcohol having at least one acrylic double bond in a molecule is not particularly limited, and for example, 2-hydroxyethyl acrylate ( 2-HEA), 2-hydroxyethyl methacrylate (2-HEMA), 2-hydroxypropyl acrylate, hydroxydiethylene glycol methacrylate, butoxyhydroxypropyl acrylate, phenoxyhydroxypropyl acrylate, hydroxypropyl dimethacrylate, glycerol dimethacrylate, monohydroxypentaerythritol tri Acrylate and the like can be used.
[0018]
As described above, the specific synthesis of the electron beam-curable polyurethane resin is performed by a urethanization reaction of a polyurethane resin having an isocyanurate compound, an alcohol having at least one acrylic double bond in the molecule, and an active hydrogen. Done.
[0019]
As a synthesis method, first, an isocyanurate compound is allowed to react with an alcohol having at least one acrylic double bond in a molecule, and then the modified compound is obtained, and then a polyurethane resin having active hydrogen is reacted. Is preferred.
[0020]
Usually, the synthesis is preferably performed using a urethanation catalyst such as dibutyltin dilaurate or tin octylate in an amount of 0.005 to 0.1 part by weight based on 100 parts by weight of the total amount of the reactants. You do not have to use. The reaction temperature in this synthesis is preferably from 30 to 80 ° C, more preferably from 50 to 70 ° C.
[0021]
The electron beam-curable polyurethane resin thus produced can be used as a binder for a resin undercoat layer, an undercoat layer containing an inorganic pigment, a back coat layer, and a magnetic layer in a magnetic recording medium. These layers are collectively referred to as “functional layers” below. As an application form, such an electron beam-curable polyurethane resin alone may be used, or a mixture form with another resin represented by a vinyl chloride resin may be used.
[0022]
The irradiation amount when the electron beam-curable polyurethane resin of the present invention is crosslinked using an electron beam is preferably 1 to 10 Mrad, and more preferably 3 to 7 Mrad. Further, the irradiation energy (acceleration voltage) is preferably set to 100 KV or more.
[0023]
In the present invention, by using the above-mentioned electron beam-curable polyurethane resin as a binder for the functional layer, a high-performance magnetic recording medium having a functional layer having high crosslinkability and excellent solvent resistance is obtained. Can be. The magnetic recording medium of the present invention may be any one provided with a layer containing the above-mentioned electron beam-curable polyurethane resin of the present invention on a nonmagnetic support, and other constituent materials, additives and the like are particularly limited. However, for example, the following materials can be used.
[0024]
The non-magnetic support can be appropriately selected from a known resin film such as polyester, polyamide or aromatic polyamide or a laminated resin film thereof, and its thickness and the like are also within a known range, and are particularly limited. It should not be.
[0025]
The ferromagnetic powder used for the magnetic layer is preferably an acicular ferromagnetic metal powder having an average major axis length of 0.15 μm or less, more preferably 0.05 to 0.10 μm. If the average major axis length exceeds 0.15 μm, the electromagnetic conversion characteristics (particularly, S / N and C / N characteristics) required for the magnetic recording medium tend not to be sufficiently satisfied. Further, hexagonal iron oxide powder such as barium ferrite can also be used. The tabular ratio of the hexagonal iron oxide powder is preferably 2 to 7. Moreover, it is preferable that the average primary plate diameter by TEM observation is 10 to 50 nm. If it is large, the magnetic layer surface tends to deteriorate.
[0026]
Such a ferromagnetic powder may be contained in the magnetic layer composition at about 70 to 90% by weight. If the content of the ferromagnetic powder is too large, the content of the binder is reduced, so that the surface smoothness due to calendar processing is apt to be deteriorated. On the other hand, if the content is too small, it is difficult to obtain a high reproduction output.
[0027]
As the binder resin for the magnetic layer, in addition to the electron beam-curable polyurethane resin of the present invention, conventionally known thermoplastic resins, thermosetting resins, other radiation-curable resins and mixtures thereof are preferably used. Can be, and should not be particularly limited. Further, a mixture of the electron beam-curable polyurethane resin of the present invention and another binder resin can also be used.
[0028]
The content of these binder resins used in the magnetic layer is preferably 5 to 40 parts by weight, particularly preferably 10 to 30 parts by weight, per 100 parts by weight of the ferromagnetic powder. If the content of the binder resin is too small, the strength of the magnetic layer decreases, so that the running durability tends to deteriorate. On the other hand, if the content is too large, the content of the ferromagnetic metal powder decreases, so that the electromagnetic conversion characteristics decrease.
[0029]
As a crosslinking agent for curing these binder resins, for example, in the case of a thermosetting resin, various known polyisocyanates can be mentioned, and the content of this crosslinking agent is based on 100 parts by weight of the binder resin. , 10 to 30 parts by weight. Further, an abrasive, a dispersant such as a surfactant, a higher fatty acid, and other various additives may be added to the magnetic layer as needed.
[0030]
The coating material for forming the magnetic layer is prepared by adding an organic solvent to the above components. The organic solvent to be used is not particularly limited, and one or more kinds of various solvents such as ketone solvents such as methyl ethyl ketone (MEK), methyl isobutyl ketone and cyclohexanone and aromatic solvents such as toluene may be appropriately selected and used. Good. The amount of the organic solvent added may be about 100 to 900 parts by weight based on 100 parts by weight of the total of the solid content (ferromagnetic metal powder, various inorganic particles, etc.) and the binder resin.
[0031]
The thickness of the magnetic layer in the present invention is 0.50 μm or less, preferably 0.01 to 0.50 μm, more preferably 0.02 to 0.30 μm. If the magnetic layer is too thick, self-demagnetization loss and thickness loss increase.
[0032]
The non-magnetic layer as the undercoat layer can be provided between the magnetic layer and the non-magnetic support, thereby improving the electromagnetic conversion characteristics of the thinned magnetic layer, and This is useful for improving reliability.
[0033]
As the nonmagnetic powder used for the nonmagnetic layer, various inorganic powders can be used. Preferably, acicular nonmagnetic powder, for example, acicular nonmagnetic iron oxide (α-Fe2O3). In addition, calcium carbonate (CaCO3), Titanium oxide (TiO)2), Barium sulfate (BaSO)4), Α-alumina (α-Al2O3) May be appropriately blended. Further, it is preferable to use carbon black for the non-magnetic layer. As such carbon black, furnace black for rubber, thermal black for rubber, black for color, acetylene black and the like can be used.
[0034]
The mixing ratio of carbon black and inorganic powder is preferably 100/0 to 10/90 by weight. If the mixing ratio of the inorganic powder exceeds 90, a problem tends to occur in the surface electric resistance.
[0035]
As the binder resin for the non-magnetic layer, similarly to the magnetic layer, in addition to the electron beam-curable polyurethane resin of the present invention, conventionally known thermoplastic resins, thermosetting resins, other radiation-curable resins and And the like. Among them, a radiation-curable resin is preferable.
[0036]
In the non-magnetic layer of the present invention, a dispersant such as a surfactant and other various additives may be further added, if desired. Further, the coating material for the non-magnetic layer can be prepared by using the same organic solvent as that for the magnetic layer in the same amount.
[0037]
The thickness of the non-magnetic layer is preferably 2.5 μm or less, more preferably 0.1 to 2.3 μm. Even if the thickness is greater than 2.5 μm, no improvement in performance can be expected. On the contrary, when a coating film is provided, the thickness tends to be non-uniform, the application conditions are strict, and the surface smoothness tends to deteriorate. .
[0038]
The back coat layer is provided as necessary for improving running stability, preventing the magnetic layer from being charged, and the like. The back coat layer preferably contains 30 to 80% by weight of carbon black, and any carbon black may be used as long as it is commonly used. The same ones as used can be used. In addition to carbon black, if necessary, nonmagnetic inorganic powders such as various abrasives used for the magnetic layer, dispersants such as surfactants, higher fatty acids, fatty acid esters, lubricants such as silicone oil, and other lubricants. Various additives may be added.
[0039]
The thickness (after calendering) of the back coat layer is 0.1 to 1.0 μm, preferably 0.2 to 0.8 μm. If the thickness exceeds 1.0 μm, the friction between the medium and the medium sliding path becomes too large, and the running stability tends to decrease. On the other hand, if it is less than 0.1 μm, the coating film of the back coat layer is likely to be scraped during the running of the medium.
[0040]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples. In the following, “parts” means “parts by weight”.
Synthesis Example 1: Polyurethane acrylate resin (1)
In a 1-liter three-necked flask, 504 parts of an HDI nullate, 0.18 parts of dibutyltin dilaurate, and 0.22 parts of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged, and heated to 60 ° C. Under control, 232 parts of 2-hydroxyethyl acrylate was added dropwise. After completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 60 ° C. for 2 hours and then taken out to obtain an HDI-nurate-2-HEA adduct (denaturing compound).
[0041]
Next, 262 parts of Estene 5778P (manufactured by BF GOODRICH), 700 parts of methyl ethyl ketone (MEK), 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.05 part of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were added. Was stirred at 70 ° C. for 3 hours, and then 38 parts of the previously obtained HDI-nurate-2-HEA adduct (denaturing compound) was added. After stirring at 70 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of isocyanate groups (2270 cm-1After confirming disappearance of), the product was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (1).
[0042]
Synthesis Example 2: Polyurethane acrylate resin (2)
In a 1-liter three-necked flask, 504 parts of an HDI nullate, 0.18 parts of dibutyltin dilaurate, and 0.22 parts of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged. 260 parts of 2-hydroxyethyl methacrylate (2-HEMA) was added dropwise while controlling. After completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 60 ° C. for 2 hours and then taken out to obtain an HDI-nurate-2-HEMA adduct (a compound for denaturation).
[0043]
Next, 262 parts of Esten 5778P (manufactured by BF GOODRICH), 700 parts of MEK, 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.05 part of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged, and 70 After stirring at 3 ° C. for 3 hours, 40 parts of the previously obtained HDI-nurate-2-HEMA adduct (compound for denaturation) was added. After stirring at 70 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of isocyanate groups (2270 cm-1After confirming disappearance of), the product was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (2).
[0044]
Synthesis Example 3: Polyurethane acrylate resin (3)
In a 1-liter three-necked flask, 504 parts of an HDI nullate, 0.18 parts of dibutyltin dilaurate, and 0.22 parts of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged, and heated to 60 ° C. Under control, 496 parts of monohydroxypentaerythritol triacrylate were added dropwise. After completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 60 ° C. for 2 hours and then taken out to obtain an HDI-nurate-monohydroxypentaerythritol triacrylate adduct (a compound for modification).
[0045]
Next, 230 parts of Estene 5778P (manufactured by BF GOODRICH), 615 parts of MEK, 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.05 part of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged, and 70 After stirring at 3 ° C. for 3 hours, 53 parts of the previously obtained HDI-nurate-monohydroxypentaerythritol triacrylate adduct (modifying compound) was added. After stirring at 70 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of isocyanate groups (2270 cm-1After confirming disappearance of), the product was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (3).
[0046]
Synthesis Example 4: Polyurethane acrylate resin (4)
Into a 1-liter three-necked flask, 333 parts of a nitrate of IPDI, 450 parts of MEK, 0.44 parts of dibutyltin dilaurate, and 0.27 parts of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged. While controlling the temperature at 60 ° C., 116 parts of 2-hydroxyethyl acrylate (2-HEA) was added dropwise. After completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 60 ° C. for 5 hours and then taken out to obtain an IPDI-nurate-2-HEA adduct (a compound for denaturation).
[0047]
Next, 254 parts of Estene 5778P (manufactured by BF GOODRICH), 654 parts of MEK, 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.05 part of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged, and 70 parts After stirring at 3 ° C. for 3 hours, 92 parts of the previously obtained IPDI-2-HEA adduct (modifying compound) was added. After stirring at 70 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of isocyanate groups (2270 cm-1After confirming disappearance of), the product was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (4).
[0048]
Synthesis Example 5: Polyurethane acrylate resin (5)
In a 1-liter three-necked flask, 833 parts of Byron UR8300 manufactured by Toyobo Co., Ltd., 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.05 part of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were added. After charging and stirring at 70 ° C. for 1 hour, 13 parts of the previously obtained HDI-nurate-2-HEA adduct (denaturing compound) was added. After stirring at 70 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of isocyanate groups (2270 cm-1) Was confirmed and disappeared to obtain a polyurethane acrylate resin (5).
[0049]
Synthesis Example 6: Polyurethane acrylate resin (6)
A 1-liter three-necked flask was charged with 230 parts of Estene 5778P (manufactured by BF GOODRICH), 520 parts of MEK, 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.3 part of hydroquinone, and stirred at 70 ° C. for 3 hours. -8 parts of isocyanateethyl methacrylate were charged. After stirring at 70 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of isocyanate groups (2270 cm-1After confirming the disappearance of), the product was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (6).
[0050]
Synthesis Example 7: Polyurethane acrylate resin (7)
In a 1-liter three-necked flask, 348 parts of tolylene diisocyanate (TDI) were charged and heated to 80 ° C., and then 260 parts of 2-hydroxyethyl methacrylate (2-HEMA), 0.07 parts of tin octylate, and 0 parts of hydroquinone 0 were added. 0.05 part was added dropwise while controlling the temperature to 80 ° C, and after completion of the dropwise addition, the mixture was stirred at 80 ° C for 3 hours and then taken out to obtain a TDI-2-HEMA adduct.
[0051]
Next, 226 parts of Estene 5778P (manufactured by BF GOODRICH), 560 parts of MEK, 0.5 part of dibutyltin dilaurate, and 0.05 part of 2,6-tert-butyl-4-methylphenol (BHT) were charged, and 80 parts were charged. After stirring at 3 [deg.] C. for 3 hours, 14 parts of the TDI-2-HEMA adduct obtained above was charged. After stirring at 80 ° C. for 15 hours, the characteristic absorption of an isocyanate group (2270 cm-1After confirming the disappearance of), the product was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (7).
[0052]
Synthesis Example 8: Polyurethane acrylate resin (8)
In a 1-liter three-necked flask, 200 parts of Esten 5778P (manufactured by BF GOODRICH) and 525 parts of MEK were charged, and the mixture was stirred at 80 ° C. for 3 hours. Absorption of acid anhydride at 1790 cm-1And 1870cm-1) Until disappearance, 12 parts of 1,2-cyclohexanedicarboxylic anhydride, 17 parts of glycidyl methacrylate, 0.02 part of hydroquinone and 0.1 part of triethanolamine are gradually added. After stirring for an hour and confirming that the acid value was less than 4, the mixture was taken out to obtain a polyurethane acrylate resin (8).
[0053]
Example 1
Evaluation 1: Evaluation of crosslinkability
After forming a film of the polyurethane acrylate resin (1) with a thickness of 30 μm on the release film, the film was cured by irradiating it with an electron beam of 6 Mrad under the condition of an acceleration voltage of 200 kV. Next, the polyurethane resin film after the electron beam curing was peeled from the release film, and the gel fraction was measured under the following conditions.
[0054]
<Gel fraction measurement conditions>
Solvent: methyl ethyl ketone (MEK)
Extraction conditions: MEK boiling
Extraction time: 5 hours
Extraction was performed under the above conditions, the weight of the polyurethane resin film before and after extraction was measured, and the gel fraction was calculated from the difference.
[0055]
Evaluation 2: Evaluation of crosslinkability of pigment and magnetic powder-containing film
Three types of metal magnetic powder (magnetic paint), α-iron oxide / carbon black mixed system (non-magnetic paint), and carbon black (carbon black paint) are each dispersed in polyurethane acrylate resin (1). Solvent resistance was evaluated as the crosslinkability of the crosslinked sample.
[0056]
After kneading the above composition, it was dispersed in a sand grinder mill to prepare a magnetic paint.
[0057]
Next, the obtained magnetic layer coating material was applied on a 6.1 μm-thick polyethylene terephthalate (PET) film so as to have a dry film thickness of 1.5 μm, and was dried at a drying temperature of 100 ° C .; 9 × 105A calendar treatment was performed at N / m and a temperature of 90 ° C., followed by irradiation with electron beams (EB) (6 Mrad) to produce a cured magnetic paint film.
[0058]
(2) Evaluation of α-iron oxide / carbon black mixed pigment
Preparation of non-magnetic paint sample
Non-magnetic powder: acicular α-Fe20380 parts by weight
(Average minor axis diameter = 18 nm, aspect ratio = 6.1, pH = 8.9)
Carbon black (Mitsubishi Chemical Corporation: # 850B) @ 20 parts by weight
(Average particle size = 16 nm, BET = 200 m2/ G, DBP oil absorption = 70ml / 100g)
Polyurethane acrylate resin (1) 70 parts by weight
MEK 120 parts by weight
Toluene 120 parts by weight
Cyclohexanone 70 parts by weight
After kneading the above composition, the composition was dispersed by a sand grinder mill to prepare a non-magnetic paint.
[0059]
Next, the obtained nonmagnetic paint was applied on a 6.1 μm-thick PET film so as to have a dry film thickness of 1.5 μm, dried at a drying temperature of 100 ° C., and then subjected to a linear pressure of 2.9 × 10 3.5A calender treatment was performed at N / m and a temperature of 90 ° C., followed by EB irradiation (6 Mrad) to produce a cured nonmagnetic paint film.
[0060]
(3) Evaluation of carbon black
Preparation of carbon black paint sample
100 parts by weight carbon black
(Columbian Carbon Co .: Conductex {SC} average particle size = 20 nm, BET = 220 m2/ G)
1 part by weight of carbon black
(Colombian Carbon Co., Ltd .: Sevacarb {MT} average particle size = 350 nm, BET = 8 m2/ G)
Polyurethane acrylate resin (1) 330 parts by weight
MEK 350 parts by weight
350 parts by weight of toluene
Cyclohexanone 170 parts by weight
After kneading the above composition, it was dispersed by a sand grinder mill.
[0061]
Next, a carbon black paint is applied on a PET film having a thickness of 6.1 μm so as to have a dry film thickness of 1.5 μm, and dried at a drying temperature of 100 ° C .;5A calender treatment was performed at N / m and a temperature of 70 ° C., followed by EB irradiation (6 Mrad) to produce a cured carbon black paint film.
[0062]
The solvent resistance of each coating sample prepared by the above method was evaluated according to the following method and criteria.
(1) A cotton swab soaked in MEK was used.
(2) The film was rubbed with a cotton swab.
{Circle around (3)} The number of times of rubbing was counted to determine whether the film disappeared.
▲ 4 ▼ 10 times or more: ○
5 to 10 times:
1 to 5 times: ×
And
[0063]
Example 2
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (2) was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) of Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. .
[0064]
Example 3
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (3) was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) in Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. Was.
[0065]
Example 4
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (4) was used in place of the polyurethane acrylate resin (1) of Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. Was.
[0066]
Example 5
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (5) was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) in Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. Was.
[0067]
Comparative Example 1
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (6) was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) of Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. Was.
[0068]
Comparative Example 2
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (7) was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) of Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. .
[0069]
Comparative Example 3
Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that the polyurethane acrylate resin (8) was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) in Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated. .
[0070]
Comparative Example 4
300 g of Estene 5778P (manufactured by BF GOODRICH) was dissolved in 700 g of MEK to prepare a polyurethane resin solution. Each coating sample was prepared in the same manner as in Example 1 except that this polyurethane resin solution was used instead of the polyurethane acrylate resin (1) in Example 1, and the gel fraction and the solvent resistance were evaluated.
[0071]
[Table 1]
[0072]
From the results shown in Table 1, the polyurethane resin of the example obtained by modifying the polyurethane resin having active hydrogen in the molecule using a compound having two or more acrylic double bonds and isocyanate group in the molecule In comparison with the conventional polyurethane resin of the comparative example, a cured film having excellent crosslinkability and having good solvent resistance to any of magnetic paint, non-magnetic paint and carbon black paint can be obtained. Was confirmed.
[0073]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, using an existing polyurethane resin having active hydrogen as a raw material, an electron beam-curable polyurethane resin for a magnetic recording medium having extremely excellent crosslinkability can be obtained. A high-performance magnetic recording medium can be obtained.
Claims (4)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003090665A JP2004002770A (en) | 2002-03-29 | 2003-03-28 | Electron beam curable polyurethane resin for magnetic recording medium, manufacturing process therefor, and magnetic recording medium using the same |
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
JP2002097601 | 2002-03-29 | ||
JP2003090665A JP2004002770A (en) | 2002-03-29 | 2003-03-28 | Electron beam curable polyurethane resin for magnetic recording medium, manufacturing process therefor, and magnetic recording medium using the same |
Publications (1)
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