【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体搬送装置に関し、例えば、化学分析装置や医療装置、バイオテクノロジー及びインクジェットプリントシステム等の微量な液体の操作が必要な分野に用いる液体搬送装置に関する。特に、チップ上で化学分析や化学合成を行う小型化分析システム(μTAS:Micro Total AnalysisSystem)や、インクジェットプリンタのインク供給システム等に利用される超小型ポンプ(マイクロポンプ)に関する。
【0002】
【背景技術】
近年、立体微細加工技術の発展に伴い、ガラスやシリコン等の基板上に、微小な流路とポンプ、バルブ等の液体素子およびセンサを集積化し、その基板上で化学分析を行うシステムが注目されている。これらのシステムは、小型化分析システム、μ−TAS(Micro Total Analysis System)あるいはLab on a Chipと呼ばれている。化学分析システムを小型化することにより、無効体積の減少や試料の分量の大幅な低減が可能となる。また、分析時間の短縮やシステム全体の低消費電力化が可能となる。さらに、小型化によりシステムの低価格を期待することができる。μ−TASは、システムの小型化、低価格化および分析時間の大幅な短縮が可能なことから、在宅医療やベッドサイドモニタ等の医療分野、DNA解析やプロテオーム解析等のバイオ分野での応用が期待されている。
【0003】
溶液を混合して反応を行った後、定量及び分析をしてから分離するという一連の生化学実験操作をいくつかのセルの組み合わせによって実現可能なマイクロリアクタが開示されている(特許文献1参照。)。図18にマイクロリアクタ501の概念を模式的に示す。マイクロリアクタ501は、シリコン基板上に平板で密閉された独立した反応チャンバを有している。このリアクタは、リザーバセル502、混合セル503、反応セル504、検出セル505、分離セル506が組み合わされている。このリアクタを基板上に多数個形成することにより、多数の生化学反応を同時に並列的に行うことができる。さらに、単なる分析だけでなく、タンパク質合成などの物質合成反応もセル上で行うことができる。
【0004】
また、従来のマイクロポンプとして、2つのダイアフラムと圧電素子を利用したマイクロポンプが提案されている(特許文献2参照。)。
【0005】
また、液体の加熱によって発生する泡とノズル型拡散素子による液体制御機能を利用したバルブのないマイクロポンプが提案されている(非特許文献1参照。)。
【0006】
また、磁界と電流の相互作用を利用したアクチュエータを利用した光スイッチが提案されている(非特許文献2参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−337173号公報(第2−5頁、第1図)
【0008】
【特許文献2】
特開平5−1669号公報(第2−5頁、第3図、第7図)
【0009】
【非特許文献1】
ジェイアール ハング タサキ及びライウエイ リン(Jr−Hung Tasai and Liwei Lin)著,「ア サーマル バブル アクチュエイテッド マイクロ ノズル ディフュザー ポンプ(A Thermal Bubble Actuated Micro Nozzle−Diffuser Pump)」,プロシディングス オブ ザ フォーティーンス(Proceedings of the 14th),アイトリプルイー インターナショナル コンファレンス オン マイクロ エレクトロ メカニカル システムズ(IEEE International Conference onMicro Electro Mechanical Systems),2001年,p.409−412)
【0010】
【非特許文献2】
ジョング ソー コー(Jong Soo Ko)ら著,「アプライド フィジックス レター(Appl.Phys.Lett.)」,第81巻,No.3,2002年7月15日,p.547−549
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、圧電素子を利用した従来のマイクロポンプでは、十分な変位が得られる圧電素子を高密度に作成することが困難なためにマイクロポンプの高密度化を行うことが困難であった。
【0012】
一方、液体の加熱によって発生する泡を利用した従来のマイクロポンプでは、高密度化が容易な反面、泡が消えるときに発生するキャビテーション衝撃によりヒータの耐久性が劣化することが考えられる。
【0013】
本発明は、この様な従来技術に鑑みてなされたものであり、高密度化が容易で、かつ耐久性の高い液体搬送装置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、液体を搬送するための気泡を発生させる発熱体を備えた発泡室と、前記液体を前記発泡室に流入させるための第1の流路と、前記液体を前記発泡室から流出させるための第2の流路と、前記第1または第2の流路の少なくとも一方に位置し、前記液体が一方向に流れやすく、前記一方向とは逆の方向に流れにくくするための液体の方向を制御する素子とを有する液体搬送装置であって、前記第1及び第2の流路は、前記液体が流入する方向と流出する方向とが屈曲する位置に配置されていることを特徴とする液体搬送装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の液体搬送装置は、液体を搬送するための気泡を発生させる発熱体を備えた発泡室と、前記液体を前記発泡室に流入させるための第1の流路と、前記液体を前記発泡室から流出させるための第2の流路と、前記第1または第2の流路の少なくとも一方に位置し、前記液体が一方向に流れやすく、前記一方向とは逆の方向に流れにくくするための液体の方向を制御する素子とを有する液体搬送装置であって、前記第1及び第2の流路は、前記液体が流入する方向と流出する方向とが屈曲する位置に配置されていることを特徴とする。
【0016】
前記素子は、前記液体を搬送する方向に対して、前記流路の断面積が急激に狭くなる部位と、徐々に前記流路の断面積が広くなる部位とを順に備えたものであることが好ましい。
更に、前記発熱体は、前記流体の流入方向に面して設けられていることが好ましい。
【0017】
また、前記素子は、前記液体の流れる方向を一方向とするためのバルブであることが好ましい。
前記バルブは、前記液体の流れる方向の前方部に凹凸部を備えた浮遊物と、前記浮遊物を保持する浮遊物保持室とからなり、前記流路の断面積が前記浮遊物保持室の断面積よりも狭いことが好ましい。
前記バルブは、第一の安定構造と第二の安定構造とを有する梁と、前記梁を保持する保持室とを備え、前記発熱体による前記気泡の成長と収縮とにより、前記第一の安定構造と前記第二の安定構造とに切り替わることが好ましい。
【0018】
前記バルブは、前記梁を複数個連結させた連結梁と、前記梁と接続し、前記梁に電流を流すための電極と、前記磁界を発生させるための永久磁石とを更に備え、前記連結梁に磁界を印加した状態で電流を流すことにより、前記第一の安定構造と前記第二の安定構造とに切り替わることが好ましい。
前記発泡室が、前記流路の折り返し点に位置することが好ましい。
【0019】
液体を流すための流路と、前記液体が流入する入口と流出する出口を有する発泡室と、前記発泡室に位置し、液体を送り出すための気泡を発生させる発熱体とを備えた液体搬送装置が同一基板に複数備えられていることが好ましい。
前記液体がインクからなり、前記発泡室にインクを供給するためのタンクと、前記発泡室から送り出される前記インクを、前記インクを吐出するための吐出口に供給するためのチューブとを備えることが好ましい。
【0020】
【実施例】
以下に本発明の実施例として各実施形態を挙げて本発明を具体的に説明する。
(第lの実施形態)
図1は本発明の液体搬送装置の第1の実施形態を示す概略図である。図中、1は気泡を発生させる発熱体であり、2は気泡、3、4は方向性液体制御素子、5は液体入力側液室、6は液体出力側液室、7は液体の流出方向、23は液体の流入方向、8は発泡室である。また、11は保護層、13は流路構成部材、15は入力側液体タンク、16はチューブ、17は接着材、18は出力側液室とチューブ16を接続する貫通孔、19は方向性液体制御素子3に関して液体が流れ易い第一の方向、20は方向性液体制御素子4に関して液体が流れ易い第一の方向である。ここで、3,4は第一の方向には液体が流れ易く、第一の方向とは逆方向には液体が流れ難い一対の方向性液体制御素子である。ここで、入力側液体タンクは液体を前記発泡室に流入させるための第1の流路であり、貫通穴18は液体を前記発泡室から流出させるための第2の流路である。
【0021】
すなわち、本実施形態は、第一の方向には液体が流れ易く、第一の方向とは逆方向には液体が流れ難い一対の方向性液体制御素子3、4と、気泡を発生させる発熱体1と、該発熱体1を配置した発泡室8とを有し、該発泡室8に対して互いに屈曲した位置に前記一対の方向性液体制御素子3、4を配置し、前記発熱体1の発熱によって液体を加熱発泡させることにより発生した圧力により、液体が加圧されて、該液体を前記第一の方向に流すことを特徴とする。
【0022】
ここで、方向性液体制御素子3、4は前記第一の方向19、20に対して急激に流路の断面積が狭くなる部位(方向性液体制御素子3)と、該部位に続いて前記第一の方向に対して徐々に流路の断面積が広くなるノズル(方向性液体制御素子4)とからなるノズル型液体拡散素子である。
【0023】
すなわち、本実施形態は、前記方向性液体制御素子が前記第一の方向に対して急激に流路の断面積が狭くなる部位と、該部位に続いて前記第一の方向に対して徐々に流路の断面積が広くなるノズルとからなるノズル型液体拡散素子であることを特徴とするポンプである。ここで、前記第一の方向に対して急激に流路の断面積が狭くなる部位は具体的には、流路の断面積が不連続に狭くなる部位である。
また、本実施形態は、前記発泡室8が基板14上に形成され、前記発泡室8の上部及び側部に前記方向性液体制御素子を配置することを特徴とする。
【0024】
図2は本実施形態を基板に垂直な方向から見た平面模式図である。同図において、ノズル型液体拡散素子である方向性液体制御素子4の構造を示す。また、1は膜厚0.3μmのSiN保護層11を有する、膜厚0.05μmのTaN薄膜抵抗発熱体であり、21,22は該抵抗発熱体1に電圧を印加する厚さ0.6μmのAl電極である。
【0025】
図3は本実施形態のポンプの基本動作と屈曲構造の効果を示す説明図である。図3(a)は泡の膨張時の流れを示し、図3(b)は泡の収縮時の流れと消泡点の概念図を示す。同図に示すごとく、泡の成長時には泡の圧力によって、方向性液体制御素子3,4に関してそれぞれ32の方向と31の方向に液体の流れが発生するが、液体の流れは方向性液体制御素子4に対しては流れ易い第一の方向31となり、素子3に関しては流れ難い方向32となるため、発泡室8内の液体は素子4の方向に多く押し出される。
【0026】
また、泡の収縮時には、方向性液体制御素子3,4に関してそれぞれ33の方向と34の方向に液体の流れが発生するが、液体の流れは素子3に対しては流れ易い第一の方向33となり、素子4に関しては流れ難い方向34となるため、主に液体入力側液室5からの液体が発泡室8内に流入し、液体出力側液室6から発泡室5内への液体の流入は少ない。
【0027】
それゆえ、抵抗発熱体1に適当な周波数のパルス電圧を繰り返し印加すると、泡の成長と収縮が繰り返し起こり、泡の成長時に発泡室内の液体を出力側に送り出し、泡の収縮時に液体入力側液室から発泡室内に液体を充填するため、液体を入力側(入口)25から出力側(出口)26に送り出せるポンプが実現できる。
【0028】
また、泡が収縮するとき、インク吐出側の液体の慣性が極めて小さいインクジェット用のヘッドとは異なり、液体入力側と液体出力側が十分な液体で満たされているため、発泡時の流れに影響を与える実質的な慣性質量を持つとともに、前記発泡室8に対して互いに屈曲した位置に前記一対の方向性液体制御素子3、4を配置してあることにより、泡は2つの屈曲した方向に力を受け、図3の35に模式的に示したように、発熱体1の表面から離れた位置に消泡点が来るようにできるため、発熱体1に対するキャビテーション衝撃を防止でき、発熱体の耐久性を大幅に改善できる効果がある。
【0029】
本発明において、前記入口25と出口26は前記液体が流入する方向23と流出する方向7とが屈曲する位置に配置されており、液体が流入する方向23と流出する方向7とにより形成される角度は、45〜180度、好ましくはほぼ90度が望ましい。
【0030】
ここで、基板14は、例えば、厚さ2.75μmのSiO2 の熱酸化層を有する厚さ0.67mmのSi基板であり、抵抗発熱体1は抵抗値53Ω、サイズ25μm×25μmであり、600dpi程度の高密が容易である。また、流路構成部材13としては有機薄膜を用いて露光やエッチング等の半導体製造技術により3次元的な流路を形成することができる。ここで、方向性液体制御素子4,液体出力側液室6の流路の高さ及び方向性液体制御素子3の第一の方向19の長さは、例えば20μmである。また、抵抗発熱体1には印加する電圧としては、例えば、パルス幅1μs、電圧9vの矩形パルスを用いる。
【0031】
本実施形態は、液体の加熱による気泡の成長と収縮をポンプの駆動源として利用しているために発熱体1の小型高密度化が容易であることに加えて、基板の上側から発泡室に液体を流入させ、側部から液体を送り出す構造であるため、液体の入出力部の基板上での面積を小さくすることが可能であり、高密度化に有利である。
【0032】
(第2の実施形態)
図4は本発明の液体搬送装置の第2の実施形態を示す概略図である。本実施形態は第1の実施形態の液体搬送装置を複数個、同一基板14上に配置したことを除いて、第1の実施形態とほぼ同様である。
【0033】
すなわち、本実施形態は、第一の方向には液体が流れ易く、第一の方向とは逆方向には液体が流れ難い一対の方向性液体制御素子と、気泡を発生させる発熱体と、該発熱体を配置した発泡室とを同一の基板に有し、該発泡室に対して互いに屈曲した位置に前記一対の方向性液体制御素子を配置した素子を複数配置し、前記発熱体の発熱によって液体を加熱発泡させることにより該液体を前記第一の方向に流すことを特徴とする。
【0034】
また、図4で発熱体1は約40μm間隔で実装され、約600dpiの実装密度を有する。
【0035】
図示したように、本実施形態では、複数の抵抗発熱体1に対する電極は折り返し構造を持ち、同一の基板端(図4左端)に複数の電極端41を有し、電極端41の列を成す。また、ポンプからの液体の出力端もまた同一の基板端(図4右端)に複数の液体出力端(貫通孔)18を有し、液体出力端18の列を成す。また、ポンプへの液体の液体入力側液室5は、基板中央部に列を成す。すなわち、本実施形態では、電極端41、液体出力端(貫通穴)18、液体入力側液室5がそれぞれ、まとまった列を成すため、それぞれの端子部の面積を狭く有効に使用できる効果があり、複数のポンプを集積化したチップの面積を小さくでき、1枚のシリコンウエハーからの集積チップの取り出し数を増加させ、生産コストを低くできる効果がある。
【0036】
(第3の実施形態)
図5は本発明の液体搬送装置の第3の実施形態を示す概略図である。本実施形態は、前記発泡室にインクを注入するインクタンク56と、前記発泡室から送り出されるインクをインクジェット用のヘッド51に供給するチューブ55を有することを除いて、第1の実施形態及び第2の実施形態とほぼ同様である。同図で、50は第1の実施形態または第2の実施形態で示した単一または複数のポンプからなるポンプ本体ユニット部であり、インクタンク56に配置されたインクを含むスポンジ54からのインクを基板上側から発泡室に注入し、発泡室側面に配置された流路及び貫通穴及びチューブ55によりインクジェットヘッド51にインクを供給する。図5における、52はヘッドを紙面に対向させてスキャンするためのガイドであり、53はヘッドをスキャンするためのアクチュエータである。
【0037】
本実施形態では、インクタンクヘッドとポンプユニットが一体化されているため、従来の小型の電磁式モータを用いたチューブ型インク供給システムに比べ小型化が容易となる効果がある。また、本実施形態のポンプユニットは熱による気泡を利用したインクジェット方式のヘッドと類似のプロセスで作成できるため、同一のシリコンウエハー上に同時に作成することも可能であるため、生産コストを抑制できる効果がある。
【0038】
(第4の実施形態)
図6は本発明の液体搬送装置の第4の実施形態を示す概略図である。本実施形態は、前記方向性液体制御素子が方向性バルブであること、及び、前記発泡室が基板上に形成され、前記発泡室側部の折り返し位置に前記方向性バルブ61,62を配置すること、及び前記方向性バルブが、前記第一の方向の前方部位に凹凸部を有し後方部には凹凸部を有さない浮遊物71,72と、該浮遊物を保持する浮遊物保持液室と、該浮遊物保持室に接続された流路の断面積が前記浮遊物保持室の断面積より狭い一対の流路からなる逆止弁であることを除いて第1の実施形態と同様である。同図において、60は基板、61、62は方向性バルブであり、63は抵抗発熱体、64、65はポンプが流れを作る方向、66、67は液体の入出力端、68、69は電気端子、8Bは発泡室、70は電極である。
【0039】
図7は方向性バルブ61、62の特徴を示す説明図である。本実施形態の方向性バルブは、前記第一の方向(64、65の方向)の前方部位74に、凹凸部73を有し後方部位75には凹凸部を有さない浮遊物71,72と、該浮遊物を保持する浮遊物保持液室76と、該浮遊物保持室76に接続された流路の断面積が前記保持室の断面積より狭い一対の流路78、79からなる逆止弁である。
【0040】
図8は方向性バルブ61,62の動作を示す説明図である。図示したように、順方向81(第一の方向)の流れに対しては、浮遊物が前記第一の方向の前方部位74が浮遊物保持室76の壁(8図(a))に接触しても前記第一の方向の前方部位74に配置した凹凸部73のために、液体を流すことができる。また、逆方向の流れに対しては、浮遊物が前記第一の方向の後方部位75が浮遊物保持室76の壁(8図(b))に接触し流れを止める。
【0041】
図9は、本発明の液体搬送装置のポンプの基本動作と屈曲構造を示す説明図である。図9(a)は泡の膨張時の流れを示し、図9(b)は泡の収縮時の流れと消泡点の概念図を示す。同図で94は成長(膨張)時の泡、92は泡の成長時のポンプの押し出し方向、91は泡の消泡点、93は泡の収縮時のポンプへの液体の流入方向を示す。
同図に示したごとく、泡の成長時には泡の圧力によって、方向性バルブ62が閉じ、方向性バルブ61が開いた状態となり発泡室内の液体を出力側に送り出し、泡の収縮時に液体入力側液室から発泡室内に液体を充填するため、93の方向に沿って発泡室内に液体が流入する。
【0042】
それゆえ、抵抗発熱体1に適当な周波数のパルス電圧を繰り返し印加すると、泡の成長と収縮が繰り返し起こり、泡の成長時に発泡室内の液体を出力側に送り出し、泡の収縮時に液体入力側液室から発泡室内に液体を充填するため、液体を入力側から出力側に送り出せるポンプが実現できる。
【0043】
また、泡が収縮するとき、インク吐出側の液体の慣性が極めて小さいインクジェット用のヘッドとは異なり、液体入力側と液体出力側が十分な液体で満たされている発泡時の流れに影響する実質的な慣性質量を持つとともに、前記発泡室に対して互いに屈曲した位置に前記一対の方向性バルブ61,62を配置してあることにより、泡は2つの屈曲した方向に力を受け、図9(b)の91に模式的に示したように、発熱体の表面から離れた位置91に消泡点が来るようにできるため、発熱体に対するキャビテーション衝撃を防止でき、発熱体の耐久性を大幅に改善できる効果がある。
【0044】
(第5の実施形態)
図10は本発明の液体搬送装置の第5の実施形態を示す概略図である。本実施形態は第4の実施形態の液体搬送装置、例えばマイクロポンプを複数個、同一基板60上に配置したことを除いて、第4の実施形態とほぼ同様である。
【0045】
本実施形態も、第2の実施形態と同様に、電極端、液体出力端、液体入力端がそれぞれ、まとまった列を成すため、それぞれの端子部の面積を狭く有効に使用できる効果があり、複数のポンプを集積化したチップの面積を小さくでき、1枚のシリコンウエハーからの集積チップの取り出し数を増加させ、生産コストを低くできる効果がある。
【0046】
(第6の実施形態)
図11は本発明の液体搬送装置の第6の実施形態を示す概略図である。本実施形態は、前記発泡室が基板上に形成され、前記発泡室側部の液体の折り返し位置に前記方向性液体制御素子を配置することを除いて、第1の実施形態とほぼ同様である。
【0047】
同図11において、116、117は電極端、114は電極、113は抵抗発熱体、115は発泡室、111、112はノズル型液体拡散素子であり、118、119は液体入出力端である。
【0048】
図12は、第6の実施形態の基本動作と屈曲構造の効果を示す概略図である。図12(a)は泡の膨張時の流れを示し、図12(b)は泡の収縮時の流れと消泡点の概念図を示す。図12に示したように、本実施形態も第1の実施形態及び第4の実施形態と同様に、発熱体113の表面から離れた位置121に消泡点が来るように形成されているため、発熱体113に対するキャビテーションの衝撃を防止でき、発熱体の耐久性を大幅に改善できる効果がある。
【0049】
(第7の実施形態)
図13は本発明の液体搬送装置の第6の実施形態を示す概略図である。本実施形態は、前記方向性バルブが第一の安定構造と第二の安定構造を有する梁と、該梁を保持する梁保持室からなり、泡の成長と収縮により第一の安定構造と第二の安定構造間のスイッチがおこり、液体の流れを制御することを除いて第4の実施形態とほぼ同様である。
【0050】
図13において、130は電極、131は抵抗発熱体、132は気泡、133、134は方向性バルブであり、第一の安定構造と第二の安定構造を有する梁135、136と該梁を保持する梁保持室からなり、泡の成長と収縮により第一の安定構造と第二の安定構造間のスイッチがおこり液体の流れを制御する。また、137、138は液体入出力端である。
【0051】
図14は第7の実施形態のメモリー性のある方向性バルブの特徴を示す概略図である。第一の安定構造142と第二の安定構造143を有する梁と、該梁を保持する梁保持室149からなり、泡の成長と収縮により第一の安定構造142と第二の安定構造143間のスイッチがおこり液体の流れを制御する。また、145、146は2つの安定構造間を保持させるためのポテンシャル障壁を与えるバネであり、147、148は前記梁及びバネの固定端を与える支持台である。
【0052】
図15は、第7の実施形態の基本動作と屈曲構造の効果を示す概略図である。図15(a)は泡の膨張時の流れを示し、図15(b)は泡の収縮時の流れと消泡点の概念図を示す。図15に示したように、本実施形態も第1の実施形態及び第4の実施形態及び第6の実施形態と同様に、発熱体131の表面から離れた位置155に消泡点が来るようにできるため、発熱体131に対するキャビテーション衝撃を防止でき、発熱体の耐久性を大幅に改善できる効果がある。
【0053】
(第8の実施形態)
図16は本発明の液体搬送装置の第8の実施形態を示す概略図である。本実施形態は、前記方向性バルブが第一の安定構造と第二の安定構造を有する梁を複数個連結した連結梁よりなり、該該連結梁に電流を流すことにより永久磁石によって発生させた磁場と相互作用して、第一の安定構造と第二の安定構造間のスイッチがおこり液体の流れを制御することを除いて第7の実施形態とほぼ同様である。
【0054】
図16において、163は前記複数の梁を電気的に接続した連結部、160は基板、164は基板の配置した板上の永久磁石、165は磁界の向き、161と162は連結梁の状態をスイッチさせるための電流の方向、166、167は連結梁に電流を流すための共通の電極、168は第一の方向性バルブ、169は第2の方向性バルブを示す。
また、図17は、第8の実施形態の連結梁の構造を説明する説明図である。
【0055】
図16において、磁界はNdFeBの板状の永久磁石164によって発生させられ、磁束密度は3000Gである。このとき、161の方向に電流を700mA程度流すとローレンツ力により、梁は共に発泡室と反対側にスイッチし、169は開状態、168は閉状態となる。よって、この動作を泡の発生直前または発生と同時に行わすことにより、損失の少ないバルブの開閉が可能となり、発泡室内の液体を液体出力側に押し出すことができる。一方、162の方向に電流を700mA程度流すとローレンツ力により梁は共に発泡室側にスイッチし、168は開状態、169は閉状態となる。よって、この動作を泡の収縮時、発泡からおよそ5μs後に行うことにより、同じく、損失の少ないバルブの開閉が可能となり、液体入力側から発泡室内に液体を流入させることが可能となる。
【0056】
また、本実施形態では、連結梁に電流を流すための共通の電極166、167を使用できるため、個別に電流を流すよりも配線スペースが省略できる効果がある。
【0057】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明は、液体の加熱による気泡の成長と収縮をポンプの駆動源として利用しているため、圧電体の変位を駆動源として利用するポンプに比べ高密度化が容易であるとともに、発泡室に対して液体が流入する方向と流出する方向とが互いに屈曲する様に一対の方向性液体制御素子を配置したことにより、発熱体表面に気泡の消泡点が来ることを防止でき、これによって、発熱体のキャビテーション劣化を防止できるため、耐久性の高い液体搬送装置の提供が可能となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体搬送装置の第1の実施形態を示す概略図である。
【図2】本実施形態を基板に垂直な方向から見た平面模式図である。
【図3】本実施形態のポンプの基本動作と屈曲構造の効果を示す説明図である。
【図4】本発明の液体搬送装置の第2の実施形態を示す概略図である。
【図5】本発明の液体搬送装置の第3の実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明の液体搬送装置の第4の実施形態を示す概略図である。
【図7】方向性バルブの特徴を示す説明図である。
【図8】方向性バルブの動作を示す説明図である。
【図9】本発明の液体搬送装置のポンプの基本動作と屈曲構造を示す説明図である。
【図10】本発明の液体搬送装置の第5の実施形態を示す概略図である。
【図11】本発明の液体搬送装置の第6の実施形態を示す概略図である。
【図12】第6の実施形態の基本動作と屈曲構造の効果を示す概略図である。
【図13】本発明の液体搬送装置の第7の実施形態を示す概略図である。
【図14】第7の実施形態のメモリー性のある方向性バルブの特徴を示す概略図である。
【図15】第7の実施形態の基本動作と屈曲構造の効果を示す概略図である。
【図16】本発明の液体搬送装置の第8の実施形態を示す概略図である。
【図17】第8の実施形態の連結梁の構造を説明する説明図である。
【図18】従来のマイクロリアクタを示す概念図である。
【符号の説明】
1 発熱体
2 気泡
3、4 方向性液体制御素子
5 液体入力側液室
6 液体出力側液室
7 液体の流出方向
8 発泡室
11 保護層
13 流路構成部材
14 基板
15 入力側液体タンク
16 チューブ
17 接着材
18 液体出力用端(貫通孔)
21、22 電極
23 液体の流入方向
25 入口
26 出口
35 消泡点
50 ポンプ本体ユニット
51 インクジェットヘッド
52 ガイド
53 アクチュエータ
54 インクを含むスポンジ
55 チューブ
56 インクタンク
60 基板
61,62 方向性バルブ
63 抵抗発熱体
66,67 液体入出力端
68,69 電気端子
70 電極
71,72 浮遊物
73 凹凸部
74 浮遊物前方部位
75 浮遊物後方部位
76 浮遊物保持室
78、79 流路
81 順方向
111、112 ノズル型液体拡散素子
113 抵抗発熱体
114 電極
115 発泡室
116,117 電極端
118、119 液体入出力端
121 消泡点
130 電極
131 抵抗発熱体
132 気泡
133、134 方向性バルブ
135、136 梁
137、138 液体入出力端
139 発泡室
142 第一の安定構造
143 第二の安定構造
145、146 バネ
147、148 支持台
149 梁保持室
150、151 流路
155 消泡点
160 基板
161、162 電流方向
163 連結部
164 永久磁石
165 磁界の方向
166、167 電極
168,169 方向性バルブ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid transfer device, and for example, to a liquid transfer device used in a field requiring a small amount of liquid operation, such as a chemical analyzer, a medical device, biotechnology, and an inkjet printing system. In particular, the present invention relates to a miniaturized analysis system (μTAS: Micro Total Analysis System) for performing chemical analysis and chemical synthesis on a chip, and a microminiature pump (micropump) used for an ink supply system of an ink jet printer.
[0002]
[Background Art]
In recent years, with the development of three-dimensional microfabrication technology, attention has been paid to a system that integrates microchannels, liquid elements such as pumps and valves, and sensors on a substrate such as glass or silicon and performs chemical analysis on the substrate. ing. These systems are called miniaturized analysis systems, μ-TAS (Micro Total Analysis System) or Lab on a Chip. By reducing the size of the chemical analysis system, it is possible to reduce the ineffective volume and to significantly reduce the sample volume. Further, the analysis time can be reduced and the power consumption of the entire system can be reduced. Further, the system can be expected to have a low price due to the miniaturization. μ-TAS can be used in medical fields such as home medical care and bedside monitors, and in bio fields such as DNA analysis and proteome analysis, because the system can be reduced in size and cost and the analysis time can be significantly reduced. Expected.
[0003]
A microreactor capable of realizing a series of biochemical experiment operations of mixing and reacting a solution, performing quantification and analysis, and then separating the solution by combining several cells is disclosed (see Patent Document 1). ). FIG. 18 schematically shows the concept of the microreactor 501. The microreactor 501 has an independent reaction chamber sealed with a flat plate on a silicon substrate. In this reactor, a reservoir cell 502, a mixing cell 503, a reaction cell 504, a detection cell 505, and a separation cell 506 are combined. By forming a large number of the reactors on the substrate, a large number of biochemical reactions can be performed simultaneously in parallel. Furthermore, not only analysis but also a substance synthesis reaction such as protein synthesis can be performed on the cell.
[0004]
Further, as a conventional micropump, a micropump using two diaphragms and a piezoelectric element has been proposed (see Patent Document 2).
[0005]
Further, a micropump without a valve using a bubble generated by heating of a liquid and a liquid control function of a nozzle type diffusion element has been proposed (see Non-Patent Document 1).
[0006]
Further, an optical switch using an actuator utilizing the interaction between a magnetic field and a current has been proposed (see Non-Patent Document 2).
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-10-337173 (pages 2-5, FIG. 1)
[0008]
[Patent Document 2]
JP-A-5-1669 (pages 2-5, FIG. 3, FIG. 7)
[0009]
[Non-patent document 1]
Jr-Hung Tasai and Liwei Lin, "A Thermal Bubble Activated Microsofused Puffing-Diffusion of a Micro Nozzle-Professor of a Micro Nozzle-Professor-Pifsed-Pipes the 14th), I Triple E International Conference on Micro Electro Mechanical Systems, 2001, p. 409-412)
[0010]
[Non-patent document 2]
Jong Soo Ko et al., Applied Physics Letter (Appl. Phys. Lett.), Vol. 3, July 15, 2002, p. 547-549
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
However, in a conventional micropump using a piezoelectric element, it is difficult to increase the density of the micropump because it is difficult to produce a piezoelectric element capable of obtaining a sufficient displacement at a high density.
[0012]
On the other hand, in a conventional micropump using bubbles generated by heating a liquid, it is conceivable that the density of the heater is easily increased, but the durability of the heater is deteriorated by cavitation impact generated when the bubbles disappear.
[0013]
The present invention has been made in view of such prior art, and provides a highly durable liquid transport device that can be easily densified.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention provides a foaming chamber having a heating element that generates bubbles for transporting a liquid, a first flow path for flowing the liquid into the foaming chamber, and the liquid flowing from the foaming chamber. A second flow path for flowing out, and at least one of the first or second flow path, wherein the liquid is easy to flow in one direction, and is difficult to flow in a direction opposite to the one direction. A liquid transport device having an element for controlling a direction of a liquid, wherein the first and second flow paths are arranged at positions where a direction in which the liquid flows in and a direction in which the liquid flows out are bent. It is a liquid transfer device characterized by the following.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The liquid transfer apparatus according to the present invention includes a foaming chamber having a heating element for generating bubbles for transporting the liquid, a first flow path for flowing the liquid into the foaming chamber, A second flow path for flowing out of the chamber and at least one of the first and second flow paths, so that the liquid is easy to flow in one direction and hard to flow in a direction opposite to the one direction. For controlling the direction of liquid for use in a liquid transport device, wherein the first and second flow paths are arranged at positions where a direction in which the liquid flows in and a direction in which the liquid flows out are bent. It is characterized by the following.
[0016]
The element may be provided with, in the direction in which the liquid is conveyed, a portion in which the cross-sectional area of the flow channel sharply narrows and a portion in which the cross-sectional area of the flow channel gradually widens. preferable.
Further, it is preferable that the heating element is provided facing the inflow direction of the fluid.
[0017]
Further, it is preferable that the element is a valve for making the flow direction of the liquid one direction.
The valve includes a floating substance having an uneven portion at a front part in a direction in which the liquid flows, and a floating substance holding chamber for holding the floating substance, and a cross-sectional area of the flow path is cut off of the floating substance holding chamber. It is preferably smaller than the area.
The valve includes a beam having a first stable structure and a second stable structure, and a holding chamber for holding the beam. The growth and shrinkage of the bubble by the heating element allows the first stable It is preferable to switch between the structure and the second stable structure.
[0018]
The valve further includes: a connecting beam connecting the plurality of beams; an electrode connected to the beam to allow a current to flow through the beam; and a permanent magnet for generating the magnetic field. It is preferable to switch between the first stable structure and the second stable structure by flowing a current in a state where a magnetic field is applied to the first stable structure.
It is preferable that the foaming chamber is located at a turning point of the flow path.
[0019]
A liquid transfer device including a flow path for flowing a liquid, a foaming chamber having an inlet through which the liquid flows in and an outlet through which the liquid flows out, and a heating element located in the foaming chamber and generating bubbles for sending out the liquid. Are preferably provided in plural on the same substrate.
The liquid may be made of ink, and may include a tank for supplying ink to the foaming chamber, and a tube for supplying the ink sent from the foaming chamber to a discharge port for discharging the ink. preferable.
[0020]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to each embodiment as examples of the present invention.
(First embodiment)
FIG. 1 is a schematic diagram showing a first embodiment of the liquid transfer device of the present invention. In the drawing, 1 is a heating element for generating bubbles, 2 is a bubble, 3 and 4 are directional liquid control elements, 5 is a liquid input side liquid chamber, 6 is a liquid output side liquid chamber, and 7 is a liquid outflow direction. , 23 are liquid inflow directions, and 8 is a foaming chamber. Further, 11 is a protective layer, 13 is a flow path constituent member, 15 is an input side liquid tank, 16 is a tube, 17 is an adhesive, 18 is a through hole connecting the output side liquid chamber and the tube 16, and 19 is a directional liquid. A first direction 20 in which the liquid easily flows with respect to the control element 3, and a first direction 20 in which the liquid easily flows with respect to the directional liquid control element 4. Here, reference numerals 3 and 4 denote a pair of directional liquid control elements in which liquid easily flows in the first direction and liquid hardly flows in the direction opposite to the first direction. Here, the input side liquid tank is a first flow path for flowing the liquid into the foaming chamber, and the through hole 18 is a second flow path for flowing the liquid out of the foaming chamber.
[0021]
That is, in the present embodiment, a pair of directional liquid control elements 3 and 4 in which liquid easily flows in a first direction and liquid does not easily flow in a direction opposite to the first direction, and a heating element that generates bubbles 1 and a foaming chamber 8 in which the heating element 1 is arranged. The pair of directional liquid control elements 3 and 4 are arranged at positions that are bent with respect to the foaming chamber 8. The liquid is pressurized by pressure generated by heating and foaming the liquid by heat generation, and the liquid flows in the first direction.
[0022]
Here, the directional liquid control elements 3 and 4 include a portion (directional liquid control element 3) in which the cross-sectional area of the flow path sharply narrows in the first directions 19 and 20, and This is a nozzle type liquid diffusion element including a nozzle (directional liquid control element 4) whose cross-sectional area of the flow path gradually increases in the first direction.
[0023]
That is, in the present embodiment, the directional liquid control element has a portion where the cross-sectional area of the flow path sharply narrows in the first direction, and gradually follows the first direction following the portion. A pump characterized in that it is a nozzle type liquid diffusion element comprising a nozzle having a cross-sectional area of a flow path which is widened. Here, the portion where the cross-sectional area of the flow channel sharply narrows in the first direction is, specifically, a portion where the cross-sectional area of the flow channel discontinuously narrows.
Further, the present embodiment is characterized in that the foaming chamber 8 is formed on the substrate 14, and the directional liquid control element is arranged on an upper portion and a side portion of the foaming chamber 8.
[0024]
FIG. 2 is a schematic plan view of the present embodiment viewed from a direction perpendicular to the substrate. FIG. 1 shows a structure of a directional liquid control element 4 which is a nozzle type liquid diffusion element. Reference numeral 1 denotes a 0.05 μm-thick TaN thin-film resistance heating element having a 0.3 μm-thick SiN protective layer 11. Reference numerals 21 and 22 denote a 0.6 μm-thickness for applying a voltage to the resistance heating element 1. This is the Al electrode.
[0025]
FIG. 3 is an explanatory diagram showing the basic operation of the pump of this embodiment and the effect of the bending structure. FIG. 3A shows a flow when the bubble expands, and FIG. 3B shows a conceptual diagram of a flow and a defoaming point when the bubble contracts. As shown in the figure, when the bubble grows, the flow of the liquid is generated in the directions of 32 and 31 with respect to the directional liquid control elements 3 and 4 by the pressure of the bubble. Since the first direction 31 is easy to flow with respect to the element 4 and the direction 32 is difficult to flow with respect to the element 3, a large amount of liquid in the foaming chamber 8 is pushed out toward the element 4.
[0026]
When the bubbles are contracted, liquid flows are generated in the directions 33 and 34 with respect to the directional liquid control elements 3 and 4, respectively. Therefore, the liquid 4 flows in the bubble generation chamber 8 mainly from the liquid input side liquid chamber 5, and the liquid flows from the liquid output side liquid chamber 6 into the bubble generation chamber 5. Is less.
[0027]
Therefore, when a pulse voltage of an appropriate frequency is repeatedly applied to the resistance heating element 1, the growth and shrinkage of the bubble occur repeatedly, and the liquid in the foaming chamber is sent to the output side when the bubble grows, and the liquid on the liquid input side when the bubble shrinks. Since the liquid is filled from the chamber into the foaming chamber, a pump capable of sending the liquid from the input side (inlet) 25 to the output side (outlet) 26 can be realized.
[0028]
Also, when the bubble shrinks, unlike the ink jet head where the inertia of the liquid on the ink ejection side is extremely small, the liquid input side and the liquid output side are filled with sufficient liquid, which affects the flow during foaming. The foam has a substantial inertial mass, and the pair of directional liquid control elements 3 and 4 are arranged at positions bent relative to each other with respect to the foaming chamber 8, so that the foam exerts a force in two bent directions. As a result, as shown schematically at 35 in FIG. 3, the defoaming point can be located at a position distant from the surface of the heating element 1, so that cavitation impact on the heating element 1 can be prevented and the durability of the heating element 1 can be reduced. This has the effect of greatly improving the performance.
[0029]
In the present invention, the inlet 25 and the outlet 26 are disposed at a position where the direction 23 into which the liquid flows and the direction 7 through which the liquid flows are bent, and are formed by the direction 23 into which the liquid flows and the direction 7 through which the liquid flows. The angle should be 45 to 180 degrees, preferably approximately 90 degrees.
[0030]
Here, the substrate 14 is made of, for example, a 2.75 μm thick SiO 2. 2 The resistance heating element 1 has a resistance value of 53Ω, a size of 25 μm × 25 μm, and a high density of about 600 dpi can be easily achieved. In addition, a three-dimensional flow path can be formed as the flow path constituent member 13 by a semiconductor manufacturing technique such as exposure or etching using an organic thin film. Here, the height of the flow path of the directional liquid control element 4 and the liquid output side liquid chamber 6 and the length of the directional liquid control element 3 in the first direction 19 are, for example, 20 μm. The voltage applied to the resistance heating element 1 is, for example, a rectangular pulse having a pulse width of 1 μs and a voltage of 9 V.
[0031]
In the present embodiment, since the growth and shrinkage of bubbles due to the heating of the liquid are used as a driving source of the pump, the heating element 1 can be easily miniaturized and densified. Since the structure is such that the liquid flows in and the liquid is sent out from the side portion, the area of the liquid input / output portion on the substrate can be reduced, which is advantageous for high density.
[0032]
(Second embodiment)
FIG. 4 is a schematic diagram showing a second embodiment of the liquid transfer device of the present invention. This embodiment is almost the same as the first embodiment, except that a plurality of liquid transfer devices of the first embodiment are arranged on the same substrate 14.
[0033]
That is, in the present embodiment, a pair of directional liquid control elements in which liquid easily flows in the first direction and liquid does not easily flow in the direction opposite to the first direction, a heating element that generates bubbles, A heating chamber and a foaming chamber are arranged on the same substrate, and a plurality of elements in which the pair of directional liquid control elements are arranged at positions bent relative to the foaming chamber are arranged. The liquid is caused to flow in the first direction by heating and foaming the liquid.
[0034]
In FIG. 4, the heating elements 1 are mounted at intervals of about 40 μm, and have a mounting density of about 600 dpi.
[0035]
As illustrated, in the present embodiment, the electrodes for the plurality of resistance heating elements 1 have a folded structure, have a plurality of electrode ends 41 on the same substrate end (the left end in FIG. 4), and form a row of the electrode ends 41. . Further, the output end of the liquid from the pump also has a plurality of liquid output ends (through holes) 18 on the same substrate end (the right end in FIG. 4), forming a row of the liquid output ends 18. Further, the liquid chambers 5 on the liquid input side of the liquid to the pump form a line at the center of the substrate. That is, in the present embodiment, since the electrode end 41, the liquid output end (through hole) 18, and the liquid input side liquid chamber 5 form a unitary row, respectively, the area of each terminal portion is small, and the effect of being able to be used effectively is obtained. There is an effect that the area of a chip in which a plurality of pumps are integrated can be reduced, the number of integrated chips taken out from one silicon wafer can be increased, and the production cost can be reduced.
[0036]
(Third embodiment)
FIG. 5 is a schematic view showing a third embodiment of the liquid transfer device of the present invention. The present embodiment is different from the first embodiment and the first embodiment in that an ink tank 56 for injecting ink into the foaming chamber and a tube 55 for supplying the ink sent from the foaming chamber to the inkjet head 51 are provided. This is almost the same as the second embodiment. In the same figure, reference numeral 50 denotes a pump main body unit composed of a single or a plurality of pumps shown in the first embodiment or the second embodiment, and ink from a sponge 54 containing ink arranged in an ink tank 56. Is injected into the foaming chamber from the upper side of the substrate, and ink is supplied to the inkjet head 51 through the flow path, the through hole, and the tube 55 arranged on the side face of the foaming chamber. In FIG. 5, reference numeral 52 denotes a guide for scanning the head while facing the paper surface, and reference numeral 53 denotes an actuator for scanning the head.
[0037]
In the present embodiment, since the ink tank head and the pump unit are integrated, there is an effect that the size can be easily reduced as compared with the conventional tube type ink supply system using a small electromagnetic motor. In addition, since the pump unit of the present embodiment can be manufactured by a process similar to that of an ink-jet type head using bubbles caused by heat, it can be simultaneously manufactured on the same silicon wafer, so that the production cost can be reduced. There is.
[0038]
(Fourth embodiment)
FIG. 6 is a schematic diagram showing a fourth embodiment of the liquid transfer device of the present invention. In the present embodiment, the directional liquid control element is a directional valve, and the foaming chamber is formed on a substrate, and the directional valves 61 and 62 are arranged at a folded position on a side of the foaming chamber. That the directional valve has an uneven portion at a front portion in the first direction and has no uneven portion at a rear portion, and a floating material holding liquid holding the floating material. The same as in the first embodiment except that the cross-sectional area of the chamber and the flow path connected to the floating substance holding chamber is a check valve including a pair of flow paths narrower than the cross-sectional area of the floating substance holding chamber. It is. In the same figure, 60 is a substrate, 61 and 62 are directional valves, 63 is a resistance heating element, 64 and 65 are directions in which a pump creates a flow, 66 and 67 are liquid input / output terminals, and 68 and 69 are electric. A terminal, 8B is a foaming chamber, and 70 is an electrode.
[0039]
FIG. 7 is an explanatory diagram showing characteristics of the directional valves 61 and 62. The directional valve according to the present embodiment includes floating bodies 71 and 72 having an uneven portion 73 at a front portion 74 in the first direction (directions of 64 and 65) and having no uneven portion at a rear portion 75. A non-return structure comprising a suspended matter holding liquid chamber 76 for holding the suspended matter, and a pair of flow paths 78 and 79 having a sectional area smaller than the sectional area of the passage connected to the suspended matter holding chamber 76. It is a valve.
[0040]
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the operation of the directional valves 61 and 62. As shown in the figure, for the flow in the forward direction 81 (first direction), the floating material contacts the wall (FIG. 8A) of the floating material holding chamber 76 at the front portion 74 in the first direction. Even so, the liquid can flow due to the uneven portions 73 arranged at the front portion 74 in the first direction. Also, for the flow in the opposite direction, the suspended matter comes into contact with the wall (FIG. 8 (b)) of the suspended matter holding chamber 76 at the rear portion 75 in the first direction and stops the flow.
[0041]
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a basic operation and a bending structure of the pump of the liquid transfer device of the present invention. FIG. 9A shows a flow when the bubble expands, and FIG. 9B shows a conceptual diagram of the flow and the defoaming point when the bubble contracts. In the same figure, 94 is a bubble at the time of growth (expansion), 92 is a pushing direction of the pump at the time of bubble growth, 91 is a defoaming point of the bubble, and 93 is a direction of liquid flowing into the pump at the time of bubble contraction.
As shown in the figure, the directional valve 62 is closed and the directional valve 61 is opened by the pressure of the bubble during the growth of the bubble, and the liquid in the foaming chamber is sent to the output side. To fill the foaming chamber with liquid from the chamber, the liquid flows into the foaming chamber along the direction 93.
[0042]
Therefore, when a pulse voltage of an appropriate frequency is repeatedly applied to the resistance heating element 1, the growth and shrinkage of the bubble occur repeatedly, and the liquid in the foaming chamber is sent to the output side when the bubble grows, and the liquid on the liquid input side when the bubble shrinks. Since the liquid is filled from the chamber into the foaming chamber, a pump that can pump the liquid from the input side to the output side can be realized.
[0043]
Also, when the bubbles shrink, unlike a head for an ink jet in which the inertia of the liquid on the ink discharge side is extremely small, the liquid input side and the liquid output side substantially affect the flow during foaming when the liquid is filled with sufficient liquid. Since the pair of directional valves 61 and 62 are disposed at positions that are bent relative to each other with respect to the foaming chamber, the bubbles receive forces in two bent directions, and FIG. As schematically shown in b) 91, since the defoaming point can be located at a position 91 distant from the surface of the heating element, cavitation impact on the heating element can be prevented, and the durability of the heating element is greatly reduced. There is an effect that can be improved.
[0044]
(Fifth embodiment)
FIG. 10 is a schematic diagram showing a fifth embodiment of the liquid transfer device of the present invention. This embodiment is almost the same as the fourth embodiment, except that a plurality of liquid transfer apparatuses, for example, a plurality of micro pumps are arranged on the same substrate 60.
[0045]
This embodiment also has an effect that, similarly to the second embodiment, the electrode end, the liquid output end, and the liquid input end form a unitary row, respectively, so that the area of each terminal portion can be reduced and used effectively. There is an effect that the area of a chip in which a plurality of pumps are integrated can be reduced, the number of integrated chips taken out from one silicon wafer can be increased, and the production cost can be reduced.
[0046]
(Sixth embodiment)
FIG. 11 is a schematic diagram showing a sixth embodiment of the liquid transfer device of the present invention. This embodiment is substantially the same as the first embodiment, except that the foaming chamber is formed on a substrate, and the directional liquid control element is disposed at a position where the liquid is turned back on the side of the foaming chamber. .
[0047]
11, 116 and 117 are electrode ends, 114 is an electrode, 113 is a resistance heating element, 115 is a foaming chamber, 111 and 112 are nozzle type liquid diffusion elements, and 118 and 119 are liquid input / output ends.
[0048]
FIG. 12 is a schematic diagram showing the basic operation of the sixth embodiment and the effect of the bent structure. FIG. 12A shows a flow when the bubble expands, and FIG. 12B shows a conceptual diagram of the flow and the defoaming point when the bubble contracts. As shown in FIG. 12, this embodiment is formed so that the defoaming point is located at a position 121 away from the surface of the heating element 113, similarly to the first embodiment and the fourth embodiment. Thus, the effect of cavitation on the heating element 113 can be prevented, and the durability of the heating element can be greatly improved.
[0049]
(Seventh embodiment)
FIG. 13 is a schematic view showing a sixth embodiment of the liquid transfer device of the present invention. In the present embodiment, the directional valve includes a beam having a first stable structure and a second stable structure, and a beam holding chamber for holding the beam. Similar to the fourth embodiment except that a switch between the two stable structures occurs and controls the flow of liquid.
[0050]
In FIG. 13, 130 is an electrode, 131 is a resistance heating element, 132 is a bubble, 133 and 134 are directional valves, and hold beams 135 and 136 having a first stable structure and a second stable structure. A switch between the first stable structure and the second stable structure occurs due to the growth and shrinkage of the bubble, and the flow of the liquid is controlled. 137 and 138 are liquid input / output terminals.
[0051]
FIG. 14 is a schematic diagram showing the features of the directional valve having memory properties of the seventh embodiment. It comprises a beam having a first stable structure 142 and a second stable structure 143 and a beam holding chamber 149 for holding the beam. Between the first stable structure 142 and the second stable structure 143 due to the growth and shrinkage of bubbles. Switches control the flow of liquid. Reference numerals 145 and 146 denote springs that provide a potential barrier for holding the two stable structures, and reference numerals 147 and 148 denote supports that provide fixed ends of the beam and the spring.
[0052]
FIG. 15 is a schematic diagram illustrating the basic operation of the seventh embodiment and the effect of the bent structure. FIG. 15A shows a flow when the bubble expands, and FIG. 15B shows a conceptual diagram of the flow and the defoaming point when the bubble contracts. As shown in FIG. 15, in this embodiment, as in the first embodiment, the fourth embodiment, and the sixth embodiment, the defoaming point is located at a position 155 away from the surface of the heating element 131. Therefore, cavitation impact on the heating element 131 can be prevented, and the durability of the heating element can be greatly improved.
[0053]
(Eighth embodiment)
FIG. 16 is a schematic view showing an eighth embodiment of the liquid transfer device of the present invention. In the present embodiment, the directional valve includes a connecting beam in which a plurality of beams having a first stable structure and a second stable structure are connected, and is generated by a permanent magnet by applying a current to the connecting beam. Similar to the seventh embodiment except that the interaction between the magnetic field and the switch between the first and second stable structures occurs to control the flow of liquid.
[0054]
In FIG. 16, reference numeral 163 denotes a connecting portion that electrically connects the plurality of beams, 160 denotes a substrate, 164 denotes a permanent magnet on a plate on which the substrate is arranged, 165 denotes the direction of a magnetic field, and 161 and 162 denote states of the connecting beams. The directions of the currents for switching, 166 and 167 are common electrodes for passing a current through the connecting beam, 168 is a first directional valve, and 169 is a second directional valve.
FIG. 17 is an explanatory diagram illustrating the structure of a connecting beam according to the eighth embodiment.
[0055]
In FIG. 16, the magnetic field is generated by a plate-like permanent magnet 164 of NdFeB, and the magnetic flux density is 3000G. At this time, when a current of about 700 mA flows in the direction 161, both beams are switched to the opposite side to the foaming chamber by Lorentz force, and 169 is opened and 168 is closed. Therefore, by performing this operation immediately before or simultaneously with the generation of bubbles, the valve can be opened and closed with a small loss, and the liquid in the foaming chamber can be pushed to the liquid output side. On the other hand, when a current of about 700 mA flows in the direction of 162, both beams are switched to the foaming chamber side by Lorentz force, and 168 is opened and 169 is closed. Therefore, when this operation is performed about 5 μs after the foaming when the foam shrinks, the valve can be opened and closed with a small loss, and the liquid can flow into the foaming chamber from the liquid input side.
[0056]
In addition, in the present embodiment, since the common electrodes 166 and 167 for passing a current through the connecting beam can be used, there is an effect that a wiring space can be reduced as compared with a case where a current is individually passed.
[0057]
【The invention's effect】
As described above, the present invention utilizes the growth and shrinkage of bubbles due to the heating of a liquid as a driving source of a pump, and therefore can easily achieve higher density than a pump using displacement of a piezoelectric body as a driving source. In addition, by disposing a pair of directional liquid control elements so that the direction in which the liquid flows into the foaming chamber and the direction in which the liquid flows out of the foaming chamber, the defoaming point of bubbles comes to the surface of the heating element. This can prevent cavitation deterioration of the heat generating element, and thus can provide a highly durable liquid transfer device.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing a first embodiment of a liquid transfer device according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic plan view of the embodiment viewed from a direction perpendicular to a substrate.
FIG. 3 is an explanatory diagram showing the basic operation of the pump of the present embodiment and the effect of the bending structure.
FIG. 4 is a schematic diagram showing a second embodiment of the liquid transfer device of the present invention.
FIG. 5 is a schematic view showing a third embodiment of the liquid transfer device of the present invention.
FIG. 6 is a schematic diagram showing a fourth embodiment of the liquid transfer device of the present invention.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing characteristics of a directional valve.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing the operation of the directional valve.
FIG. 9 is an explanatory view showing a basic operation and a bending structure of the pump of the liquid transfer device of the present invention.
FIG. 10 is a schematic diagram showing a fifth embodiment of the liquid transfer device of the present invention.
FIG. 11 is a schematic view showing a liquid transfer apparatus according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a schematic diagram illustrating a basic operation of the sixth embodiment and the effect of the bent structure.
FIG. 13 is a schematic view showing a seventh embodiment of the liquid transfer device of the present invention.
FIG. 14 is a schematic view showing characteristics of a directional valve having a memory property according to a seventh embodiment.
FIG. 15 is a schematic diagram showing a basic operation and an effect of a bending structure of the seventh embodiment.
FIG. 16 is a schematic view showing an eighth embodiment of the liquid transfer device according to the present invention.
FIG. 17 is an explanatory diagram illustrating a structure of a connecting beam according to an eighth embodiment.
FIG. 18 is a conceptual diagram showing a conventional microreactor.
[Explanation of symbols]
1 Heating element
2 bubbles
3, 4-directional liquid control element
5 Liquid chamber on the liquid input side
6 Liquid chamber on the liquid output side
7 Outflow direction of liquid
8 foaming room
11 Protective layer
13 Flow path components
14 Substrate
15 Input side liquid tank
16 tubes
17 Adhesive
18 Liquid output end (through hole)
21, 22 electrodes
23 Inflow direction of liquid
25 entrance
Exit 26
35 defoaming point
50 Pump body unit
51 Inkjet head
52 Guide
53 Actuator
54 sponge containing ink
55 tubes
56 ink tank
60 substrate
61,62 Directional valve
63 Resistance heating element
66, 67 Liquid input / output end
68, 69 electrical terminals
70 electrodes
71,72 suspended matter
73 Unevenness
74 Suspension front part
75 Rear part of suspended matter
76 Suspended matter holding room
78, 79 channel
81 Forward
111, 112 Nozzle type liquid diffusion element
113 Resistance heating element
114 electrodes
115 foaming room
116,117 Electrode end
118, 119 Liquid input / output end
121 defoaming point
130 electrodes
131 resistance heating element
132 bubbles
133, 134 Directional valve
135, 136 beams
137, 138 Liquid input / output end
139 Foaming room
142 First stable structure
143 Second stable structure
145, 146 spring
147, 148 support base
149 Beam holding room
150, 151 channel
155 defoaming point
160 substrates
161, 162 Current direction
163 connection
164 permanent magnet
165 Direction of magnetic field
166,167 electrode
168,169 Directional valve