JP2004095666A - Semiconductor thin film, method for forming the same, semiconductor device, and display device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性基板上に形成された非晶質半導体膜等にエネルギービームを照射し、その熱エネルギーによって非晶質半導体膜等を結晶化させた半導体薄膜、その半導体薄膜の形成方法、その半導体薄膜を用いた半導体装置およびディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT、以下、TFTと記述する)に代表される薄膜半導体素子は、絶縁性表面を有する基板上に、CVD法等によって厚さ数10nm〜数100nmの半導体薄膜を形成し、この半導体薄膜を活性層として用いて、絶縁ゲート型電界効果型半導体素子、ダイオード等を構成するものである。
【0003】
このような絶縁ゲート型電界効果型半導体素子等の応用分野としては、アクティブマトリクス型の液晶ディスプレイ装置が知られている。アクティブマトリクス型の液晶ディスプレイ装置は、マトリクス状に配置された数10万以上の画素電極のそれぞれに1つ以上の絶縁ゲート型電界効果型半導体素子から成るTFTを配置し、画素電極に供給する電荷をTFTによって制御するようになっている。
【0004】
TFTを形成するために用いられる半導体薄膜は、製造において非晶質Si膜を用いることが簡便であるが、非晶質Si膜は、キャリアの移動度が小さいという電気的特性を有し、スイッチング速度が遅いという問題がある。非晶質Si膜を用いたTFTの電気的特性の向上を図るには、結晶性を有するSi薄膜を利用すればよい。結晶性を有するSi薄膜は、多結晶Si、微結晶Si等と称されている。
【0005】
従来から、基板に形成された非単結晶絶縁膜上、または、絶縁性基板上に非晶質Si膜または多結晶Si膜を形成し、非晶質Si膜または多結晶Si膜に、エネルギービーム等の照射による熱エネルギーを加えて非晶質Si膜または多結晶Si膜を結晶化させる方法が知られている。
【0006】
例えば、絶縁性基板上に形成された非晶質Si膜または多結晶Si膜に、ビームの照射領域が直線状になったエネルギービームをパルス状に断続的に照射して、直線状の照射領域に対して直行する方向に走査することにより、非晶質Si膜または多結晶Si膜の溶融固化を繰り返して、非晶質Si膜または多結晶Si膜を結晶化させる。この方法では、パルス状エネルギービームの移動方向に沿って、結晶方位が略<001>方位である結晶性Si膜が形成されることが知られている。
【0007】
このような結晶成長の方法において、基板上の結晶成長領域全体に、結晶方位が制御された結晶性Si膜を形成するためには、不規則な結晶核の発生を抑制して、制御された結晶核を種結晶として結晶成長を促進させ、最終的に単一ドメインを形成させることが重要である。単一ドメインとは、結晶方位のずれが5°以上である大きな傾角粒界が存在しない領域のことである。尚、単一ドメイン内には、結晶方位のずれが数°以下である小さな傾角粒界は存在している。
【0008】
図8(a)および(b)は、それぞれ従来の結晶成長を説明する模式図である。
【0009】
図8(a)では、基板上に形成された非晶質Si膜31を、所定形状にパターニングして照射領域のビーム形状が直線状のエネルギービームを一方向に移動させ(この移動方向を矢印35によって示す)、その移動方向に沿って結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜に成長させている。
【0010】
この場合、まず、基板上に形成された非晶質Si膜31を、所定形状にパターニングする。非晶質Si膜31は、エネルギービームの移動方向上流側に位置する長方形状の第1島状領域32と、エネルギービームの移動方向下流側に位置する第2島状領域33とが相互に結合された形状にパターニングされる。第2島状領域33は、エネルギービームの移動方向上流側に位置する一方のコーナー部が鋭角になっており、そのコーナー部が、第1島状領域32の一つのコーナー部に対向するように配置されて、相互に対向する各コーナー部同士が結合部34によって連結されている。この場合、結合部34にて連結された第1島状領域32の一辺32aと第2島状領域33の一辺33bとが一直線状に配置されており、第2島状領域33の鋭角のコーナー部を形成する他の辺33aが、一直線状の各辺32aおよび33bに対して傾斜している。
【0011】
次に、第1島状領域32から第2島状領域33にビームの照射領域が直線状になったエネルギービームをパルス状に断続的に照射して、エネルギービームを矢印35で示す方向に沿って走査することにより、非晶質Si膜31を溶融固化させることを繰り返す。これにより、第1島状領域32では、矢印35で示すエネルギービームの移動方向に沿って、結晶方位が略<001>方位の種結晶となる結晶性Si膜が成長する。第1島状領域32にて、成長される結晶性Si膜は、結合部34において、一つの結晶領域の結晶粒のみが選択される。第2島状領域33では、その選択された結晶性Si膜の結晶粒を種結晶として、ランダムな結晶核の発生を抑制しながら、矢印35で示すエネルギービームの移動方向に沿って、結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜が成長する。ここで、矢印35で示すエネルギービームの移動方向は、第1島状領域32の一辺32aおよび第2島状領域33の一辺33aとそれぞれ平行となる。このように、第2島状領域33は、エネルギービームの移動方向上流側の一辺が、その移動方向に対して傾斜しているために、第2島状領域33の領域の全体にわたって、結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜を成長させることができる。
【0012】
図8(b)は、第2島状領域33を、エネルギービームの移動方向上流側に位置する一辺がエネルギービームの移動方向に対して垂直になるように形成した場合を示している。この場合、ビームの照射領域が直線状になったエネルギービームは、矢印35で示すエネルギービームの移動方向に対して垂直である辺33c上を通過する際に、エネルギービームの直線状になったビームの照射領域と、エネルギービームの移動方向に対して垂直である辺33cとが互いに平行になる。このため、第2島状領域33における辺33c沿って結合部34から離れた領域では、結合部34にて選択された結晶性Si膜の結晶粒が成長する前に、エネルギービームが照射されるので、結晶方位のランダムな結晶核36が発生する。これにより、第2島状領域33には、結晶方位のランダムな結晶核36を種結晶として成長した結晶粒36aが生じ、単一ドメインの結晶性Si膜が得られなくなる。
【0013】
半導体素子の微細化および電気特性の安定化には、結晶性の良好な半導体薄膜を用いることが不可欠である。特に、結晶面の結晶方位が制御されているとともに、単一ドメインが形成されている結晶は、非常に結晶性がよいため、良好な電気的特性が要求される薄膜半導体装置のTFTにも利用することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
このことから、図8(a)に示すように第2島状領域33を上記のようにパターニングして、エネルギービームを照射することが好ましい。図8(a)に示す結晶成長では、直線状のエネルギービームの移動方向35に沿って細長い複数の結晶領域が第1島状領域32で形成され、結合部34にてそのうちの一つの結晶領域の結晶粒のみが選択され、図8(b)に示すのようなランダムな結晶核36の発生を抑制しながら第2島状領域33の結晶成長領域に結晶性Si膜の結晶成長を行うことができる。しかし、その結晶性Si膜では、結晶性Si膜表面に対する結晶面の選択された結晶方位は略<001>方位であるが、結晶性Si膜内の膜面に平行な結晶面内の結晶方位は、全く制御されていない。このため、結晶性Si膜の内部は、異なる結晶方位を有する1μm以下の多数の微小な結晶粒が敷き詰められた状態であり、結晶方位の揃った単一ドメインの状態になっていない。
【0015】
このように、前述した図8(a)に示す従来の結晶成長でも、膜面に平行な結晶面が一定であり、結晶面の結晶方位も揃った単一ドメインを有する結晶性Si膜が得られない。
【0016】
また、第1島状領域32にて形成された結晶性Si膜の結晶粒が結合部34にて選択され、第2島状領域33の種結晶となる結晶核の結晶面内の結晶方位はランダムであるため、成長した各島状の結晶性Si膜毎に結晶方位が異なる。
【0017】
このような結晶面の結晶方位が揃っていない結晶性Si膜を用いて液晶ドライバー、半導体メモリー、半導体論理回路等の半導体装置を作製した場合には、その半導体装置に設けられるTFTのキャリア移動度が小さくなるとともに、閾値電圧が大きくなり、また、TFTのキャリア移動度および閾値電圧のバラツキが大きくなるというおそれがある。
【0018】
本発明は、このような課題を解決するものであり、その目的は、結晶成長した薄膜内の膜面に平行な結晶面が一定であり、結晶面の結晶方位も一定の方向となる半導体薄膜、その半導体薄膜の形成方法、その半導体薄膜を用いた半導体装置およびディスプレイ装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体薄膜の形成方法は、絶縁性基板または絶縁膜上に形成された半導体膜に、ビーム照射領域が直線状になったエネルギービームを、そのビーム照射領域とは直交する方向に移動させつつ照射することによって、半導体薄膜を成長させる結晶成長工程を包含する半導体薄膜の成長方法であって、半導体膜を、エネルギービームの移動方向上流側に配置された長方形状の第1島状領域と、第1島状領域に対してエネルギービームの移動方向下流側に配置されて結合部によって、それぞれのコーナー部同士が結合された第2島状領域とを有し、結合部にて第1島状領域の一辺および第2島状領域の一辺が一直線状に結合するとともに、結合部における第2島状領域のコーナー部が鋭角になるように、半導体膜をパターニングする工程と、第1島状領域に、エネルギービームを移動させることなく第1エネルギー密度で照射して、所定の結晶面が優先的に配向した種結晶形成領域を形成する工程と、その後、第2エネルギー密度および所定の移動量に設定されたエネルギービームを、種結晶形成領域から第1島状領域内に繰り返し照射し、エネルギービームの移動方向に沿って、所定の結晶方位が配向した種結晶成長領域を該第1島状領域内に形成する工程と、
第2島状領域に、第2エネルギー密度および所定の移動量に設定されたエネルギービームを繰り返し照射し、エネルギービームの移動方向に沿って、該種結晶成長領域から選択された結晶粒に基づいて、所定の結晶方位に配向した結晶性半導体薄膜を横方向に結晶成長させる工程と、を包含するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0020】
また、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、結晶面および結晶方位は、それぞれ略{100}面および略<001>方位である。
【0021】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、第2エネルギー密度は、第1エネルギー密度より大きい。
【0022】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、第1エネルギー密度は、360〜400mJ/cm2である。
【0023】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、第2エネルギー密度は、400〜500mJ/cm2である。
【0024】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、エネルギービームの移動方向におけるエネルギー密度分布のピーク位置は、繰り返し照射時の前回の照射領域の内側にある。
【0025】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、エネルギービームの1回の移動量は、10μm以下である。
【0026】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、半導体膜の膜厚は、10〜200nmである。
【0027】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、前記結合部の幅は、20μm以下に設定する。
【0028】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、前記第2島状領域のコーナー部は、直線状の前記第1島状領域の一辺および前記第2島状領域の一辺に対して垂直方向を基準として、垂直方向から10〜80°傾斜する。
【0029】
さらに、好ましくは、本発明の半導体薄膜の形成方法において、半導体膜は、Si(シリコン)である。
【0030】
本発明の半導体薄膜は、絶縁性基板または絶縁膜上に形成され結晶面が略{100}面であるとともに、結晶方位が略<001>方位をもった結晶粒から形成されるものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0031】
また。好ましくは、本発明の半導体薄膜において、前記結晶粒は、単一ドメインを形成する。
【0032】
本発明の半導体装置は、請求項1〜11のいずれかに記載の半導体薄膜の形成方法によって形成された半導体薄膜を用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0033】
本発明の半導体装置は、請求項12または13に記載の半導体薄膜を用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0034】
本発明のディスプレイ装置は、請求項14または15に記載の半導体装置を用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0035】
上記構成により、以下、その作用を説明する。
【0036】
本発明の半導体薄膜の形成方法は、半導体薄膜の第1島状領域内の種結晶形成領域に、第1エネルギー密度のエネルギービームをパルス状に照射して、特定の結晶面が膜面に平行に優先的に配向した結晶粒から成る種結晶を形成し、次に、エネルギビームを、種結晶成長領域の一辺および結晶成長領域の一辺とそれぞれ平行となる方向に移動させ、種結晶の特定の結晶方位がエネルギービームの移動する方向に優先的に配向するように、エネルギービームの第2エネルギー密度および所定の移動量を設定し、種結晶からエネルギービームの照射位置を移動させながら、エネルギービームを第1島状領域内の種結晶成長領域から第2島状領域の結晶成長領域にパルス状に繰り返し照射して、種結晶の特定の結晶方位を受け継いだ半導体薄膜を横方向に結晶成長させる。これにより、本発明の半導体薄膜の形成方法では、種結晶の膜面に平行に特定の結晶面を持つともに、エネルギービームの移動する方向に特定の結晶方位を持つ半導体薄膜が形成できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0038】
図1は、本発明の実施形態である半導体薄膜の形成方法を説明する斜視図である。
【0039】
図1に示すように、まず、ガラス基板等の絶縁性基板1上に、TEOS(テトラエトキシシラン)ガスおよびO3ガスを用いたプラズマCVD(化学気相成長)法によって、厚さ200nmのSiO2膜2を形成する。
【0040】
次に、SiO2膜2上に、Si2H6ガスおよびH2ガスを用いたプラズマCVD法によって、厚さ50nmの非晶質Si膜3を形成する。さらに、CF4ガスおよびO2ガスを用いたRIE(Reactive Ion Etching:反応性イオンエッチング)法によって、非晶質Si膜3を、所定の形状にパターニングする。非晶質Si膜3は、エキシマーレーザー光10の移動方向上流側に位置する種結晶形成領域5を含む種結晶成長領域6である長方形状の第1島状領域と、エキシマーレーザー光10の移動方向下流側に位置する結晶成長領域7である第2島状領域とが相互に結合された形状にパターニングされる。結晶成長領域7は、エキシマーレーザー光10の移動方向上流側に位置する一方のコーナー部が鋭角になっており、そのコーナー部が、種結晶成長領域6の一つのコーナー部に対向するように配置されて、相互に対向する各コーナー部同士が幅5μm結合部4によって連結されている。この場合、結合部4に連結された種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとが一直線状に配置されており、結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から30°傾斜している。
【0041】
次に、第1島状領域の種結晶形成領域5に、エネルギー密度が380mJ/cm2のエキシマーレーザー光10を照射すると、結晶面の{100}面が膜面に平行に優先的に配向した結晶性Si膜が得られる。エキシマーレーザー光10は、照射領域が形状が直線状になったエキシマーレーザーからパルス状に断続的に照射され、直線状の照射領域は、矢印8で示すエキシマーレーザー光10の移動方向と直交している。
【0042】
次に、エキシマーレーザー光10の直線状の照射領域の幅(非晶質Si膜3の溶融幅)が2μmで、エキシマーレーザー光10の照射位置を0.5μmずつ矢印8の方向に移動させながら、エネルギー密度が450mJ/cm2のエキシマーレーザー光10を種結晶成長領域6に繰り返し照射する。これにより、種結晶成長領域6では、種結晶形成領域5で形成された結晶性Si膜が種結晶となり、結晶性Si膜内の膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、エキシマーレーザー光10が移動する矢印8の方向に沿って結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜が横方向に結晶成長する。この場合、種結晶成長領域6には、図2(a)に示すように、種結晶形成領域5から成長した結晶性Si膜の膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、エキシマーレーザー光10の移動する矢印8の方向に沿って結晶方位が略<001>方位の細長い複数の結晶粒11が形成される。ここで、矢印8で示すエキシマーレーザー光10の移動方向は、種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとそれぞれ平行となる。
【0043】
次に、エキシマーレーザー光10の直線状の照射領域の幅(非晶質Si膜3の溶融幅)が2μmで、エキシマーレーザー光10の照射位置を0.5μmずつ矢印8の方向に移動させながら、エネルギー密度が450mJ/cm2のエキシマーレーザー光10を結晶成長領域7に繰り返し照射する。これにより、上記の複数の結晶粒11のうち、種結晶成長領域6と結晶成長領域7との境界の結合部4に最も近い単一の結晶粒11のみが結合部4にて選択され、その結晶粒11を種結晶として、結晶成長領域7の全体に、膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、エキシマーレーザー光10が移動する矢印8の方向に沿って結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜である単一ドメイン結晶12が形成される。
【0044】
図2(b)は、結晶成長領域7を、矢印8のエキシマーレーザー光10の移動方向上流側に位置する一辺がのエキシマーレーザー光10の移動方向に対して垂直になるように形成した場合を示している。この場合、照射領域が直線状のエキシマーレーザー光10は、矢印8で示すエキシマーレーザー光10の移動方向に対して垂直である辺9a上を通過する際に、エキシマーレーザー光10の直線状の照射領域と、エキシマーレーザー光10の移動する矢印8の方向に対して垂直である辺9aとが互いに平行になる。このため、結晶成長領域7における辺9a沿って結合部4から離れた領域では、結合部34にて選択された結晶性Si膜の結晶粒11が成長する前に、エキシマーレーザー光10が照射されてしまうので、結晶方位のランダムな結晶核13が発生する。これにより、結晶成長領域7には、この結晶方位のランダムな結晶核13を種結晶として成長した結晶粒14が生じ、単一ドメイン結晶12が得られなくなる。
【0045】
これに対して、本発明の半導体薄膜の形成方法は、結合部4に結合された種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとが一直線状に配置されており、結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から30°傾斜し、矢印8で示すエキシマーレーザー光10の移動方向が、種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとそれぞれ平行であることにより、図2(b)のように結晶成長領域7の辺9aに沿って結合部4から離れた領域にてエキシマーレーザー光10の照射による結晶方位のランダムな結晶核13の発生を防止し、確実に結合部4を通過した単一の結晶粒11のみを単一ドメイン結晶12に結晶成長させることができる。
【0046】
このような構成により、本発明の半導体薄膜の形成方法は、半導体薄膜の種結晶形成領域に、特定のエネルギー密度のエネルギービームをパルス状に照射して、特定の結晶面が膜面に平行に優先的に配向した種結晶を形成し、次に、エネルギビームを、種結晶成長領域の一辺6aおよび結晶成長領域の一辺7aとそれぞれ平行となる方向に移動させ、種結晶の特定の結晶方位がエネルギービームの移動方向に優先的に配向するように、エネルギービームのエネルギー密度および移動量を設定し、種結晶からエネルギービームの照射位置を移動させながら、エネルギービームを種結晶成長領域から結晶成長領域にパルス状に繰り返し照射して、種結晶の特定の結晶方位を受け継いだ半導体薄膜を横方向に結晶成長させる。これにより、本発明の半導体薄膜の形成方法では、種結晶の膜面に平行に特定の結晶面を持つとともに、エネルギービームの移動方向に特定の結晶方位を持つ半導体薄膜が形成できる。
【0047】
以下、本発明の半導体薄膜の形成方法におけるプロセス条件の設定ついて詳細に説明する。
【0048】
絶縁性基板上に形成された非晶質Si膜に、所定範囲のエネルギー密度のエネルギービームをパルス状に繰り返し照射すると、非晶質Si膜の膜面に平行に特定の結晶面が優先的に配向した結晶が形成される。
【0049】
図6は、ガラス基板上に形成された厚さ50nmの非晶質Si膜に、パルス状エキシマーレーザー光のエネルギー密度を変化させ繰り返し照射して結晶化させた結晶性Si膜をX線対称反射回折によって評価した結果を示す。
【0050】
図6に示す縦軸の規格化強度は、上記結晶化した結晶性Si膜に対してX線を照射した場合の回折強度を、無配向のSiパウダーに対してX線を照射した場合の回折強度で除算することにより求めており、大まかに各回折面の規格化強度が強い程、その回折面の配向が強いことを意味している。尚、立方晶のSi結晶のX線回折において、結晶面の{100}面および{200}面の回折は、消滅則のため観察されず、結晶面の{100}面の配向は、結晶面の{400}面の回折ピークとして観察される。
【0051】
図6に示すように、380mJ/cm2付近のレーザーエネルギー密度のパルス状エキシマーレーザー光を非晶質Si膜に照射することによって、膜面に平行に結晶面の{100}面が非常に強く配向していることが分かる。また、パルス状エキシマーレーザー光のエネルギー密度が低すぎると非晶質Si膜の溶融が不足し、反対にパルス状エキシマーレーザー光のエネルギー密度が高すぎると非晶質Si膜の下地界面まで非晶質Si膜が溶融して、膜面に平行に結晶面の{100}面が優先的に配向した結晶性Si膜が得られない。
【0052】
一方、絶縁性基板上に形成された非晶質Si膜に、所定範囲のエネルギー密度および所定範囲の移動量を設定し、エネルギービームを移動させながらパルス状に繰り返し照射すると、エネルギービームの移動する方向に特定の結晶方位が優先的に配向するという現象が生じる。Si(シリコン)の場合は、この結晶方位が<001>方位になる。
【0053】
上記の構成において、まず、種結晶を形成したい領域(種結晶形成領域5)の非晶質Si膜に、所定範囲のエネルギー密度のエネルギービームをパルス状に繰り返し照射して、非晶質Si膜の膜面に平行に結晶面の{100}面が優先的に配向した種結晶を形成する。
【0054】
次に、種結晶成長領域6において、所定範囲のエネルギー密度および所定範囲の移動量に設定されたエネルギービームの照射位置を、種結晶から移動させながらパルス状に繰り返し照射して横方向に結晶成長させることにより、種結晶の膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、パルス状エネルギービームの移動する方向に結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜を得ることが可能となる。この場合、エネルギビームの移動方向は、種結晶成長領域の一辺6aと平行となる。上記の種結晶形成領域5にて、結晶面の{100}面以外の結晶面が種結晶の膜面に平行な結晶粒も一部形成されるが、これらの結晶粒は、不安定であり横方向の結晶成長時にて安定して成長できず、結晶面の{100}面が種結晶の膜面に平行な他の結晶粒に吸収されてしまう。
【0055】
このようにして、種結晶成長領域6全体に種結晶の膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、パルス状エネルギービームの移動する矢印8の方向に結晶方位が略<001>方位の細長い複数の結晶粒が結晶成長方向に形成される。
【0056】
次に、最も結合部4に近い単一の結晶粒のみが結合部4にて選択され、その結晶粒を種結晶として、結晶成長領域7全体に、膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、パルス状エネルギービームの移動する矢印8の方向に結晶方位が略<001>方位の単一ドメイン結晶12が形成される。
【0057】
この場合、結合部4に結合された種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとが一直線状に配置されており、結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から所定の角度だけ傾斜し、エネルギービームの移動方向が一直線状の各辺6aおよび7aと平行であることにより、結晶成長領域7の結合部4近傍から離れたコーナー部にてパルス状エネルギービームの照射による結晶方位のランダムな結晶核13の発生が防止でき、より確実に結合部4を通過した単一の結晶粒11のみを種結晶として結晶成長を行うことができる。
【0058】
本発明の半導体薄膜の形成方法では、結晶性Si膜の種結晶の形成に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が360〜400mJ/cm2に設定されている。種結晶の形成に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が360mJ/cm2よりも小さい場合には、種結晶が非晶質Si膜の膜面に平行に結晶面の{100}面が優先的に配向しない。また、種結晶の形成に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が400mJ/cm2よりも大きい場合には、結晶化させたい非晶質Si膜が下地界面まで溶融してしまい、種結晶が非晶質Si膜の膜面に平行に結晶面の{100}面が配向しない。本実施形態では、種結晶の形成に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が380mJ/cm2であるので、非晶質Si膜の膜面に平行に結晶面の{100}面が優先的に配向した種結晶が得られる。
【0059】
また本発明の半導体薄膜の形成方法では、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が400〜500mJ/cm2に設定されている。横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が400mJ/cm2よりも小さい場合には、パルス状エネルギービームの移動する方向に結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜となる結晶粒が成長しない。また、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が500mJ/cm2よりも大きい場合にも、パルス状エネルギービームの移動する方向に結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜となる結晶粒が成長しない。本実施形態では、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームのエネルギー密度が450mJ/cm2であるので、パルス状エネルギービームの移動する方向に結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜となる細長い結晶粒を成長させることができる。
【0060】
さらに、本発明の半導体薄膜の形成方法では、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームの移動する方向のエネルギービームのエネルギー密度分布のピーク位置が繰り返し照射時の前回のエネルギービームの照射領域内に設定されている。図7(b)に示すように、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームの移動する方向のエネルギービームのエネルギー密度分布30のピーク位置が、繰り返し照射時の前回のエネルギービームの照射領域29の外側になると、前回のパルス状エネルギービームの照射にて形成された結晶を種結晶にした横方向の結晶成長がうまく進まず、不規則な結晶核が形成されてしまい、その結果、結晶方位が制御されない結晶が成長してしまう。本実施形態では、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームの移動方向8のエネルギービームのエネルギー密度分布30のピーク位置が、図7(a)に示すように、繰り返し照射時の前回のエネルギービームの照射領域29の内側にあるので、結晶方位が制御された結晶を成長させることができる。
【0061】
さらに、本発明の半導体薄膜の形成方法では、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームの1回の移動量が10μm以下に設定されている。横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームの1回の移動量が10μmよりも大きい場合には、パルス状エネルギービームの移動する方向のエネルギービームのエネルギー密度分布30のピーク位置が繰り返し照射時の前回のエネルギービームの照射領域29の内側でも、溶融部分の固化速度の関係で移動距離分の横方向の結晶成長が不可能となるため、結晶面の結晶方位が制御されない結晶が成長することになる。本実施形態では、横方向の結晶成長に用いるパルス状エネルギービームの1回の移動量が0.5μmであるので、結晶面の結晶方位が制御された結晶を成長させることができる。
【0062】
さらに、本発明の半導体薄膜の形成方法では、半導体薄膜である結晶性Si膜の膜厚が10〜200nmに設定されている。半導体薄膜である結晶性Si膜の膜厚が10nmよりも薄いと、成長不良等の問題が起こりやすくなる。また、半導体薄膜である結晶性Si膜の膜厚が200nmよりも厚いと、パルス状レーザーの移動する方向に結晶方向が略<001>方位の結晶性Si膜となる結晶粒が成長しにくくなり、さらに単一ドメインも形成されなくなる。本実施形態では、半導体薄膜である結晶性Si膜の膜厚が50nmであるので、成膜不良などの問題が発生せず、結晶成長領域7に単一の結晶粒のみを成長させることができる。
【0063】
さらに、本発明の半導体薄膜の形成方法では、種結晶成長領域6と結晶成長領域7とを接続する結合部4の幅が20μm以下に設定されている。種結晶成長領域6と結晶成長領域7とを接続する結合部4の幅が20μmよりも大きい場合には、結合部4における結晶粒の結晶方位の選択効果が低下して、種結晶成長領域6で成長した複数の細長い結晶粒が結合部を通過して、結晶成長領域7まで成長してしまい、単一ドメイン結晶12を形成することができなくなる。本実施形態では、種結晶成長領域6と結晶成長領域7とを接続する結合部4の幅が5.0μmであるので、種結晶成長領域6にて最も結合部4に近い単一の結晶粒のみが結合部を通過して結晶成長領域7へと成長し、単一ドメイン結晶12を形成することができる。
【0064】
さらに、本発明の半導体薄膜の形成方法では、結合部4に結合された種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとが一直線状に配置されており、少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から10〜80°傾斜し、エネルギービームが一直線状の各辺6aおよび7aと平行に移動するように設定されている。これにより、少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9は、エネルギービームの移動方向に対しても垂直方向を基準にして、垂直方向から10〜80°傾斜している。少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から10°の傾斜よりも小さい場合には、結合部4から離れた結晶成長領域7のコーナー部にてパルス状エネルギービームの照射による結晶方位のランダムな結晶核13が発生する。また、少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から80°の傾斜よりも大きい場合には、大面積の結晶成長領域7に広がるまでに長い距離を必要とするため、設計上の問題があり、半導体装置および液晶ディスプレイ装置への応用が難しくなる。本実施形態では、少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から30°傾斜しているために、結合部4から離れた結晶成長領域7のコーナー部にてパルス状エネルギービームの照射による結晶方位のランダムな結晶核13の発生を防止し、結晶成長領域7に単一ドメイン結晶12を形成することができる。
【0065】
ここで、図5は、上記の種結晶成長領域6と結晶成長領域7とを結合する結合部4の幅、および、少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7aに対して垂直方向を基準にして、垂直方向から傾斜する角度を示す模式図であり、種結晶成長領域6と結晶成長領域7とを結合する結合部4の幅はDであり、少なくとも結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が垂直方向から傾斜する角度はαである。
【0066】
このようにして得られる膜面に平行な結晶面が略{100}面に制御されるとともに、パルス状エネルギービームの移動方向8に結晶方位が略<001>方位の結晶性Si膜、または、膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、パルス状エネルギービームの移動方向8に結晶方位が略<001>方位の単一ドメイン結晶性Si膜を用いれば、キャリア移動度が大きく、閾値電圧が小さく、また、キャリア移動度および閾値電圧のバラツキも小さい電気的特性の向上したTFTが得られる。
【0067】
図3は、本発明の半導体薄膜の形成方法によって形成された結晶性Si膜を用いた半導体装置の要部の断面図である。
【0068】
図3に示す半導体装置は、図1に示す半導体薄膜の形成方法によって形成された結晶性Si膜に薄膜トランジスタ等が形成され、その薄膜トランジスタを用いた液晶ドライバー、半導体メモリーおよび半導体論理回路の要部を表している。
【0069】
図3に示す半導体装置は、ガラス基板等の絶縁性基板1上には、厚さ200nmのSiO2膜2が成膜されている。SiO2膜2上の所定の領域には、図1に示す半導体薄膜の形成方法によって結晶性Si膜15が形成されている。結晶性Si膜15の中央部は、チャネル領域15aが形成されており、このチャネル領域15a上には、ゲートSiO2膜16を介してWSi2/多結晶Siから成るゲート電極17が形成されている。チャネル領域15aの両側には、それぞれドレイン領域15bおよびソース領域15cが形成されている。結晶性Si膜15の端部およびSiO2膜2上には、ゲートSiO2膜16および層間絶縁膜であるSiO2膜18が順番に形成されており、チャンネル領域15a上のゲートSiO2膜16およびゲート電極17の周囲もSiO2膜18によって被覆されている。ドレイン領域15bおよびソース領域15c上には、ゲートSiO2膜16およびSiO2膜18に設けられたコンタクトホールが形成されており、それらのコンタクトホール、および、チャンネル領域上のSiO2膜18を除いたSiO2膜18上にAl配線9が形成されている。Al配線9は、ドレイン領域15bおよびソース領域15cに接続されている。Al配線9およびチャンネル領域15c上のSiO2膜18を被覆するようにSiN保護膜20が形成され、SiN保護膜20の所定の領域には、Al配線9が露出するように開口部20aが形成されている。
【0070】
続いて、図3に示す半導体装置の製造方法を説明する。
【0071】
ガラス基板等の絶縁性基板1上に、プラズマCVD法によって厚さ200nmのSiO2膜2を形成する。さらに、SiO2膜2上に、図1に示す半導体薄膜の形成方法によって結晶性Si膜15を形成し、CF4ガスおよびO2ガスを用いたRIE法によって、結晶Si膜15を所定の形状にパターニングする。その後、SiO2膜2および結晶性Si膜15上には、TEOSガスおよびO3ガスを用いたプラズマCVD法によってゲートSiO2膜16を成膜し、さらに、ゲートSiO2膜16上に、スパッタリング法によってWSi2/多結晶Siを形成する。その後、CF4ガスおよびO2ガスを用いたRIE法によって、パターニングして、結晶Si膜15上にゲートSiO2膜16を介してWSi2/多結晶Siから成るゲート電極17を形成する。
【0072】
次に、ゲート電極17をマスクとして、イオンドーピング法によって、結晶Si膜15にP(リン)およびB(ボロン)を注入し、ソース領域15cおよびドレイン領域15bを形成する。ゲート電極17によってマスクされたソース領域15cおよびドレイン領域15b間には、チャネル領域15aが形成される。その後、絶縁性基板1上の全面に、TEOSガスおよびO3ガスを用いたプラズマCVD法によって、層間絶縁膜であるSiO2膜18を形成し、ドレイン領域15bおよびソース領域15c上のそれぞれ所定の領域にドレイン領域15bおよびソース領域15cの表面が露出するように、CF4ガスおよびCHF3ガスを用いたRIE法によって、エッチングを行いコンタクトホールを形成する。この場合、チャンネル領域15a上のゲートSiO2膜16およびゲート電極17の周囲は、SiO2膜18によって被覆されている。
【0073】
次に、ドレイン領域15bおよびソース領域15c上のコンタクトホールが形成された各開口部およびSiO2膜18上には、スパッタリング法によって、Al合金層を成膜し、BCl3ガスおよびCl2ガスを用いたRIE法によって、Al合金層を所定の形状にパターニングし、ドレイン領域15bおよびソース領域15c上のコンタクトホールが形成されたそれぞれの開口部、および、ゲート電極17を被覆するSiO2膜18を除いたSiO2膜18上にAl配線19を形成する。Al配線19は、ドレイン領域15bおよびソース領域15cとそれぞれ電気的に接続されている。
【0074】
次に、ゲート電極17を被覆するSiO2膜18およびAl配線19上全体に、SiH4ガス、NH3ガスおよびN2ガスを用たプラズマCVD法によって、SiN保護膜20を形成する。最後に、SiN保護膜20の一部を、CF4ガスおよびCHF3ガスを用いたRIE法によってエッチングし、SiN保護膜20の所定の領域にAl配線9が露出するように開口部を形成する。
【0075】
これにより、薄膜トランジスタ、抵抗、キャパシタ等の半導体素子から成る液晶ドライバー、半導体メモリーおよび半導体論理回路の半導体装置が作製できる。
【0076】
図4は、図3に示す半導体装置を用いた液晶ディスプレイ装置の要部の断面図である。
【0077】
図4に示す液晶ディスプレイ装置は、ガラス基板等の絶縁性基板1上には、厚さ200nmのSiO2膜2が成膜されている。SiO2膜2上の所定の領域には、図1に示す半導体薄膜の形成方法によって結晶性Si膜15が形成されている。結晶性Si膜15の中央部は、チャネル領域15aが形成されており、このチャネル領域15a上には、ゲートSiO2膜16を介してWSi2/多結晶Siから成るゲート電極17が形成されている。チャネル領域15aの両側には、それぞれドレイン領域15bおよびソース領域15cが形成されている。結晶性Si膜15の端部およびSiO2膜2上には、ゲートSiO2膜16および層間絶縁膜であるSiO2膜18が順番に形成されており、チャンネル領域15a上のゲートSiO2膜16およびゲート電極17の周囲もSiO2膜18によって被覆されている。ドレイン領域15bおよびソース領域15c上には、ゲートSiO2膜16およびSiO2膜18に設けられたコンタクトホールが形成されており、それらのコンタクトホール、および、チャンネル領域上のSiO2膜18を除いたSiO2膜18上にAl配線9が形成されている。Al配線9は、ドレイン領域15bおよびソース領域15cに接続されている。Al配線9およびチャンネル領域15c上のSiO2膜18を被覆するようにSiO2膜21が形成され、ソース領域15c側に形成されているSiO2膜21の所定の領域には、Al配線9が露出するようにスルーホールが設けられている。
【0078】
スルーホールおよびSiO2膜21上には、ITO(Indium Tin Oxide)膜から成る画素電極22が形成され、スルーホールにて金属配線9に接続されている。ITO膜から成る画素電極12は、スパッタリング法によって形成され所定の形状にパターニングされることによって、ゲート電極17、ソース領域15cおよびドレイン領域15bを有する薄膜トランジスタ(TFT)部を覆うように配置されている。画素電極22およびSiO2膜21上には、SiN保護膜23および配向膜であるポリイミド膜24が順番に形成されている。SiN保護膜23は、プラズマCVD法によって形成されており、配向膜であるポリイミド膜24は、オフセット印刷法によって形成され、表面が平坦化されている。また、配向膜であるポリイミド膜24には、液晶分子を所定の方向に配向させるためのラビング処理が施されている。
【0079】
一方、TFT部が形成された絶縁性基板1に対向するように配置されたガラス基板等の絶縁性基板25上には、所定の光を透過させるカラーフィルタ26が形成されている。カラーフィルタ26は、絶縁性基板25上に赤色、緑色、青色の各感光性樹脂薄膜の付いたフィルムを熱圧着によって転写し、さらにフォトリソグラフィによってパターニングを行い、赤色、緑色および青色のフィルムの間のスペースに、ブラックマトリックス部を同様に設けることにより形成される。カラーフィルタ26上には、スパッタリング法によってITO膜から成る対向電極27が形成されており、対向電極27上には、オフセット印刷法によって配向膜であるポリイミド膜28が形成されている。ポリイミド膜28には、ポリイミド膜24と同様に、液晶分子を所定の方向に配向させるためのラビング処理が施されている。
【0080】
そして、図4に示す液晶ディスプレイ装置は、TFT部、画素電極22等から成る半導体装置が形成された絶縁性基板1と、カラーフィルタ26、対向電極27等が形成された絶縁性基板25とをシール樹脂で貼り合わせ、石英基板1およびガラス基板31間に液晶が注入されている。
【0081】
続いて、図4に示す液晶ディスプレイ装置の製造方法を説明する。
【0082】
ガラス基板等の絶縁性基板1上に、プラズマCVD法によって厚さ200nmのSiO2膜2を形成する。さらに、SiO2膜2上に、図1に示す半導体薄膜の形成方法によって結晶性Si膜15を形成し、CF4ガスおよびO2ガスを用いたRIE法によって、結晶Si膜15を所定の形状にパターニングする。その後、SiO2膜2および結晶性Si膜15上には、TEOSガスおよびO3ガスを用いたプラズマCVD法によってゲートSiO2膜16を成膜し、さらに、ゲートSiO2膜16上に、スパッタリング法によってWSi2/多結晶Siを形成する。その後、CF4ガスおよびO2ガスを用いたRIE法によって、パターニングして、結晶Si膜15上にゲートSiO2膜16を介してWSi2/多結晶Siから成るゲート電極17を形成する。
【0083】
次に、ゲート電極17をマスクとして、イオンドーピング法によって、結晶Si膜15にP(リン)およびB(ボロン)を注入し、ソース領域15cおよびドレイン領域15bを形成する。ゲート電極17によってマスクされたソース領域15cおよびドレイン領域15b間には、チャネル領域15aが形成される。その後、絶縁性基板1上の全面に、TEOSガスおよびO3ガスを用いたプラズマCVD法によって、層間絶縁膜であるSiO2膜18を形成し、ドレイン領域15bおよびソース領域15c上のそれぞれ所定の領域にドレイン領域15bおよびソース領域15cの表面が露出するように、CF4ガスおよびCHF3ガスを用いたRIE法によって、エッチングを行いコンタクトホールを形成する。この場合、チャンネル領域15a上のゲートSiO2膜16およびゲート電極17の周囲は、SiO2膜18によって被覆されている。
【0084】
次に、ドレイン領域15bおよびソース領域15c上のコンタクトホールが形成された各開口部およびSiO2膜18上には、スパッタリング法によって、Al合金層を成膜し、BCl3ガスおよびCl2ガスを用いたRIE法によって、Al合金層を所定の形状にパターニングし、ドレイン領域15bおよびソース領域15c上のコンタクトホールが形成されたそれぞれの開口部、および、ゲート電極17を被覆するSiO2膜18を除いたSiO2膜18上にAl配線19を形成する。Al配線19は、ドレイン領域15bおよびソース領域15cとそれぞれ電気的に接続されている。
【0085】
次に、ゲート電極17を被覆するSiO2膜18およびAl配線19上全体に、TEOSガスとO3ガスを用いたを用たプラズマCVD法によって、SiO2膜21を形成し、SiO2膜21一部を、CF4ガスおよびCHF3ガスを用いたRIE法によってエッチングし、ソース領域15c側に形成されているSiO2膜21の所定の領域にAl配線9が露出するようにスルーホールを形成する。
【0086】
次に、スパッタリング法によって、ITO膜から成る画素電極22を形成し、HClとFeCl3を用いて、画素電極22を所定の形状にパターニングする。画素電極22は、ゲート電極17、ソース領域15cおよびドレイン領域15bを有するTFT部を覆うようにパターニングされる。その後、画素電極22およびSiO2膜21上に、SiH4ガス、NH3ガスおよびN2ガスを用いたプラズマCVD法によってSiN保護膜23を形成し、さらに、SiN保護膜23上にオフセット印刷法によって、配向膜であるポリイミド膜24を形成し、ポリイミド膜24上にラビング処理を行う。
【0087】
次に、TFT部が形成された絶縁性基板1と異なるガラス基板等の絶縁性基板25に、赤色、緑色、青色の各感光性樹脂薄膜の付いたフィルムを熱圧着によって転写し、フォトリソグラフィによってそのフィルムをパターニングし、さらに赤色、緑色、青色の間のスペースにブラックマトリクス部を同様に形成し、カラーフィルタ26を形成する。その後、カラーフィルタ26上に、スパッタリング法によってITO膜から成る対向電極27を形成し、さらに、対向電極27上にオフセット印刷法によって、配向膜であるポリイミド膜28を形成し、ポリイミド膜28上の表面にラビング処理を行う。
【0088】
次に、カラーフィルタ26および対向電極27を形成した絶縁性基板25と、TFT部、画素電極22等から成る半導体装置が形成された絶縁性基板1とをシール樹脂で貼り合わせる。この場合、2枚の絶縁性基板1および絶縁性基板25間の間隔を一定にするため、真球状のシリカを散布する。そして、絶縁性基板1および絶縁性基板25間に液晶を注入した後、偏光板を張り付け、周辺にドライバーIC等を実装して液晶ディスプレイ装置を作製する。
【0089】
前述した本発明の実施形態である半導体薄膜の形成方法では、半導体薄膜の例としてSi膜(結晶性Si膜)について説明したが、半導体薄膜にSiGe膜、GaAs膜、GaP膜、InP膜等を用いても同様の効果が得られる。
【0090】
また、結晶性Si膜の横方向成長には、パルス状エキシマーレーザー光を用いたが、他のパルス状レーザー光、パルス光、パルス状荷電粒子等、他のエネルギービームを用いても同様の効果が得られる。
【0091】
以上詳述したように、本発明の半導体薄膜の形成方向では、非晶質または多結晶等の半導体膜に特定範囲のエネルギー密度のエネルギービームを繰り返し照射することにより、膜面に平行に{100}面が優先的に配向した種結晶を形成し、次に特定範囲のエネルギー密度および特定の移動量が設定されたパルス状エネルギービームの照射位置を移動させながら繰り返し照射して、種結晶から横方向に結晶成長させることにより、膜面に平行な結晶面が略{100}面で、かつパルス状エネルギービームの移動方向に略<001>方位をもった結晶性Si膜が基板の軟化点温度以下で得られる。また、結合部4に結合された種結晶成長領域6の一辺6aおよび結晶成長領域7の一辺7aとが一直線状に配置されており、結晶成長領域7の鋭角のコーナー部を形成する他の辺9が、一直線状の各辺6aおよび7a対して垂直方向を基準にして、垂直方向から所定の角度だけ傾斜し、エネルギービームが一直線状の各辺6aおよび7aと平行に移動することにより、結晶成長領域7のコーナー部でパルス状エネルギービームの照射による結晶方位のランダムな結晶核の発生を防止し、膜面に平行な結晶面が略{100}面であるとともに、パルス状エネルギービームの移動する方向に結晶方位が略<001>方位である単一ドメイン結晶性半導体膜を基板の軟化点温度以下で得られる。
【0092】
このように結晶方位が制御された単一ドメイン結晶性半導体膜を用いることにより、半導体装置の高性能化を図ることができる。
【0093】
【発明の効果】
本発明の半導体薄膜の形成方法は、半導体膜を、長方形状のエネルギービームの移動方向上流側に配置された第1島状領域と、第1島状領域に対してエネルギービームの移動方向下流側に配置されて結合部によって、それぞれのコーナー部同士が結合された第2島状領域とを有し、結合部にて第1島状領域の一辺および第2島状領域の一辺が一直線状に結合し、結合部における第2島状領域のコーナー部が鋭角になるように、半導体膜をパターニングして、次に、第1島状領域に、エネルギービームを移動させることなく第1エネルギー密度で照射して、所定の結晶面が優先的に配向した種結晶形成領域を形成し、その後、第2エネルギー密度および所定の移動量に設定されたエネルギービームを、種結晶形成領域から第1島状領域内に繰り返し照射し、エネルギービームの移動方向に沿って、所定の結晶方位が配向した種結晶成長領域を第1島状領域内に形成し、さらに、第2島状領域に、第2エネルギー密度および所定の移動量に設定されたエネルギービームを繰り返し照射し、エネルギービームの移動方向に沿って、種結晶成長領域から選択された結晶粒に基づいて、所定の結晶方位に配向した結晶性半導体薄膜を横方向に結晶成長させることにより、結晶成長した薄膜内の膜面に平行な結晶面が一定であり、結晶面の結晶方位も一定の方向となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である半導体薄膜の形成方法を説明する斜視図である。
【図2】(a)および(b)は、それぞれ半導体薄膜の形成方法における結晶粒の成長の様子を示す模式図である。
【図3】本発明の半導体薄膜の形成方法によって形成された結晶性Si膜を用いた半導体装置の要部の断面図である。
【図4】図3に示す半導体装置を用いた液晶ディスプレイ装置の要部の断面図である。
【図5】本発明における結合部の幅(D)および結合部から伸びる辺を直線状エネルギービームの移動方向に対して垂直な方向に対して傾斜させる角度(α)の定義を説明するための図である。
【図6】非晶質Si膜にエキシマーレーザー光のエネルギー密度を変化させ、結晶化させた結晶性Si膜のX線回折測定結果を示すグラフである。
【図7】(a)および(b)は、それぞれ繰り返し照射するエネルギービームの移動方向におけるエネルギー密度分布のピーク位置と前回照射領域との関係を示すための模式図である。
【図8】(a)および(b)は、それぞれ従来の半導体薄膜の形成方法における結晶粒の成長の様子を示す模式図である。
【符号の説明】
1 絶縁性基板
2 SiO2膜
3 非晶質Si膜
4 結合部
5 種結晶形成領域
6 種結晶成長領域
7 結晶成長領域
8 エキシマーレーザー光の移動方向
9 結晶成長領域の鋭角のコーナー部を形成する他の辺
10 エキシマーレーザー光
11 結晶粒
12 単一ドメイン結晶
13 結晶核
14 結晶粒
15 結晶性Si膜
16 ゲートSiO2膜
17 ゲート電極
18 SiO2膜
19 Al配線
20 SiN保護膜
21 SiO2膜
22 画素電極
23 SiN保護膜
24 ポリイミド膜
25 絶縁性基板
26 カラーフィルター
27 対向電極
28 ポリイミド膜
29 エネルギービームの前回照射領域
30 今回照射のエネルギービームのエネルギー密度分布
31 非晶質半導体膜
32 第一島状領域
33 第二島状領域
34 結合部
35 直線状エネルギービームの移動方向
36 結晶核
D 結合部の幅
α 結晶成長領域の鋭角のコーナー部を形成する辺を直線状エネルギービームの移動方向に対して垂直な方向に対して傾斜させる角度[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention provides a semiconductor thin film obtained by irradiating an energy beam to an amorphous semiconductor film or the like formed on an insulating substrate and crystallizing the amorphous semiconductor film or the like by its thermal energy, a method of forming the semiconductor thin film, The present invention relates to a semiconductor device and a display device using the semiconductor thin film.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art In recent years, a thin film semiconductor element represented by a thin film transistor (Thin Film Transistor: hereinafter, referred to as a TFT) is a semiconductor thin film having a thickness of several tens nm to several hundreds nm by a CVD method or the like on a substrate having an insulating surface. The insulated gate field effect type semiconductor element, the diode and the like are formed by using the semiconductor thin film as an active layer.
[0003]
As an application field of such an insulated gate type field effect type semiconductor device or the like, an active matrix type liquid crystal display device is known. In an active matrix type liquid crystal display device, one or more TFTs each composed of an insulated gate type field effect semiconductor element are arranged on each of several hundred thousand or more pixel electrodes arranged in a matrix, and electric charges supplied to the pixel electrodes are provided. Is controlled by the TFT.
[0004]
As a semiconductor thin film used for forming a TFT, it is easy to use an amorphous Si film in manufacturing. However, an amorphous Si film has electrical characteristics such as low carrier mobility, There is a problem that the speed is slow. In order to improve the electrical characteristics of a TFT using an amorphous Si film, a crystalline Si thin film may be used. The Si thin film having crystallinity is called polycrystalline Si, microcrystalline Si, or the like.
[0005]
Conventionally, an amorphous Si film or a polycrystalline Si film is formed on a non-single-crystal insulating film formed on a substrate or on an insulating substrate, and an energy beam is applied to the amorphous Si film or the polycrystalline Si film. There is known a method of crystallizing an amorphous Si film or a polycrystalline Si film by applying thermal energy by irradiation such as irradiation.
[0006]
For example, an amorphous Si film or a polycrystalline Si film formed on an insulating substrate is intermittently irradiated in a pulsed manner with an energy beam in which a beam irradiation region is linear, and a linear irradiation region is irradiated. , The amorphous silicon film or the polycrystalline Si film is repeatedly melted and solidified to crystallize the amorphous Si film or the polycrystalline Si film. According to this method, it is known that a crystalline Si film having a crystal orientation substantially in the <001> orientation is formed along the moving direction of the pulsed energy beam.
[0007]
In such a crystal growth method, in order to form a crystalline Si film with a controlled crystal orientation over the entire crystal growth region on the substrate, generation of irregular crystal nuclei was suppressed and controlled. It is important to use crystal nuclei as seed crystals to promote crystal growth, and finally to form a single domain. A single domain is a region where there is no large tilt boundary where the crystal orientation shift is 5 ° or more. Note that, within a single domain, there is a small tilt grain boundary having a crystal orientation shift of several degrees or less.
[0008]
FIGS. 8A and 8B are schematic diagrams illustrating conventional crystal growth, respectively.
[0009]
In FIG. 8A, an
[0010]
In this case, first, the
[0011]
Next, from the first island-
[0012]
FIG. 8B shows a case where the
[0013]
For miniaturization of semiconductor elements and stabilization of electrical characteristics, it is essential to use semiconductor thin films having good crystallinity. In particular, a crystal in which the crystal orientation of the crystal plane is controlled and in which a single domain is formed has extremely good crystallinity, so that it is also used for a TFT of a thin film semiconductor device that requires good electrical characteristics. can do.
[0014]
[Problems to be solved by the invention]
For this reason, as shown in FIG. 8A, it is preferable that the
[0015]
As described above, even in the conventional crystal growth shown in FIG. 8A, a crystalline Si film having a single domain in which the crystal plane parallel to the film plane is constant and the crystal orientation of the crystal plane is uniform is obtained. I can't.
[0016]
Further, the crystal grains of the crystalline Si film formed in the first island-shaped
[0017]
When a semiconductor device such as a liquid crystal driver, a semiconductor memory, or a semiconductor logic circuit is manufactured using a crystalline Si film in which the crystal orientation of the crystal plane is not uniform, the carrier mobility of a TFT provided in the semiconductor device is increased. And the threshold voltage increases, and the carrier mobility of the TFT and the variation in the threshold voltage may increase.
[0018]
The present invention is intended to solve such a problem, and an object of the present invention is to provide a semiconductor thin film in which a crystal plane parallel to a film surface in a crystal-grown thin film is constant and the crystal orientation of the crystal plane is also constant. And a method of forming the semiconductor thin film, and a semiconductor device and a display device using the semiconductor thin film.
[0019]
[Means for Solving the Problems]
In the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, an energy beam having a linear beam irradiation region is moved to a direction perpendicular to the beam irradiation region on an insulating substrate or a semiconductor film formed on the insulating film. A method of growing a semiconductor thin film including a crystal growth step of growing a semiconductor thin film by irradiating the semiconductor film with a rectangular first island-shaped region arranged on the upstream side in the energy beam moving direction. A second island-shaped region which is arranged downstream of the first island-shaped region with respect to the moving direction of the energy beam and whose corners are joined to each other by a joint. Patterning the semiconductor film such that one side of the island-shaped region and one side of the second island-shaped region are linearly coupled, and the corner of the second island-shaped region in the joint is at an acute angle; Irradiating the first island region with the first energy density without moving the energy beam to form a seed crystal forming region in which a predetermined crystal plane is preferentially oriented; An energy beam set at a predetermined moving amount is repeatedly irradiated from the seed crystal forming region into the first island region, and a seed crystal growing region in which a predetermined crystal orientation is oriented along the moving direction of the energy beam. Forming in the first island region;
The second island-shaped region is repeatedly irradiated with an energy beam set to a second energy density and a predetermined moving amount, and is moved along the moving direction of the energy beam based on crystal grains selected from the seed crystal growing region. And a step of laterally growing a crystalline semiconductor thin film oriented in a predetermined crystal orientation, thereby achieving the above object.
[0020]
Preferably, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the crystal plane and the crystal orientation are substantially {100} plane and substantially <001> orientation, respectively.
[0021]
Still preferably, in the method for forming a semiconductor thin film according to the present invention, the second energy density is higher than the first energy density.
[0022]
More preferably, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the first energy density is 360 to 400 mJ / cm. 2 It is.
[0023]
Still preferably, in the method for forming a semiconductor thin film according to the present invention, the second energy density is 400 to 500 mJ / cm. 2 It is.
[0024]
More preferably, in the method of forming a semiconductor thin film according to the present invention, the peak position of the energy density distribution in the moving direction of the energy beam is inside the previous irradiation area at the time of repeated irradiation.
[0025]
More preferably, in the method for forming a semiconductor thin film according to the present invention, the amount of one movement of the energy beam is 10 μm or less.
[0026]
More preferably, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the thickness of the semiconductor film is 10 to 200 nm.
[0027]
More preferably, in the method of forming a semiconductor thin film according to the present invention, the width of the joint is set to 20 μm or less.
[0028]
Still preferably, in a method of forming a semiconductor thin film according to the present invention, a corner portion of the second island region is perpendicular to one side of the linear first island region and one side of the second island region. Incline by 10 to 80 ° from the vertical direction based on the direction.
[0029]
More preferably, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the semiconductor film is Si (silicon).
[0030]
The semiconductor thin film of the present invention is formed from crystal grains formed on an insulating substrate or an insulating film, having a substantially {100} crystal plane and a substantially <001> crystal orientation. Thereby, the above object is achieved.
[0031]
Also. Preferably, in the semiconductor thin film of the present invention, the crystal grains form a single domain.
[0032]
A semiconductor device according to the present invention uses a semiconductor thin film formed by the method for forming a semiconductor thin film according to any one of
[0033]
A semiconductor device according to the present invention uses the semiconductor thin film according to claim 12 or 13, thereby achieving the above object.
[0034]
A display device according to the present invention uses the semiconductor device according to claim 14 or 15, thereby achieving the above object.
[0035]
The operation of the above configuration will be described below.
[0036]
According to the method of forming a semiconductor thin film of the present invention, a seed crystal forming region in a first island region of the semiconductor thin film is irradiated with an energy beam having a first energy density in a pulse shape so that a specific crystal plane is parallel to the film plane. A seed crystal composed of crystal grains preferentially oriented to the seed crystal is formed, and then the energy beam is moved in a direction parallel to one side of the seed crystal growth region and one side of the crystal growth region, and the specific The second energy density of the energy beam and a predetermined amount of movement are set so that the crystal orientation is preferentially oriented in the direction in which the energy beam moves, and the energy beam is moved while the irradiation position of the energy beam is moved from the seed crystal. The semiconductor thin film inheriting a specific crystal orientation of the seed crystal is laterally irradiated by repeatedly irradiating a pulse shape from the seed crystal growth region in the first island region to the crystal growth region in the second island region. Crystal is grown in the direction. Thus, according to the method of forming a semiconductor thin film of the present invention, a semiconductor thin film having a specific crystal plane parallel to the seed crystal film plane and having a specific crystal orientation in the direction in which the energy beam moves can be formed.
[0037]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0038]
FIG. 1 is a perspective view illustrating a method for forming a semiconductor thin film according to an embodiment of the present invention.
[0039]
As shown in FIG. 1, first, TEOS (tetraethoxysilane) gas and
[0040]
Next,
[0041]
Next, an energy density of 380 mJ / cm was applied to the seed
[0042]
Next, the width of the linear irradiation region of the excimer laser beam 10 (the melting width of the amorphous Si film 3) is 2 μm, and the irradiation position of the
[0043]
Next, the width of the linear irradiation region of the excimer laser beam 10 (the melting width of the amorphous Si film 3) is 2 μm, and the irradiation position of the
[0044]
FIG. 2B shows a case where the
[0045]
On the other hand, according to the method of forming a semiconductor thin film of the present invention, one
[0046]
With such a configuration, the method for forming a semiconductor thin film of the present invention irradiates a seed crystal formation region of the semiconductor thin film with an energy beam having a specific energy density in a pulsed manner so that a specific crystal plane is parallel to the film plane. A seed crystal that is preferentially oriented is formed, and then the energy beam is moved in directions parallel to one
[0047]
Hereinafter, setting of process conditions in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention will be described in detail.
[0048]
When an amorphous Si film formed on an insulating substrate is repeatedly irradiated with an energy beam having a predetermined range of energy density in a pulse shape, a specific crystal plane is preferentially parallel to the film surface of the amorphous Si film. An oriented crystal is formed.
[0049]
FIG. 6 shows an X-ray symmetric reflection of a crystalline Si film crystallized by repeatedly irradiating a 50 nm-thick amorphous Si film formed on a glass substrate with changing the energy density of pulsed excimer laser light. The result evaluated by diffraction is shown.
[0050]
The normalized intensity on the vertical axis shown in FIG. 6 indicates the diffraction intensity when the crystallized crystalline Si film is irradiated with X-rays, and the diffraction intensity when the non-oriented Si powder is irradiated with X-rays. It is obtained by dividing by the intensity. Generally, the higher the normalized intensity of each diffraction surface, the stronger the orientation of the diffraction surface. Incidentally, in the X-ray diffraction of the cubic Si crystal, the diffraction of the {100} plane and the {200} plane of the crystal plane were not observed due to the annihilation law, and the orientation of the {100} plane was the crystal plane. Is observed as a diffraction peak on the {400} plane.
[0051]
As shown in FIG. 6, 380 mJ / cm 2 By irradiating the amorphous Si film with a pulsed excimer laser beam having a nearby laser energy density, it can be seen that the {100} crystal plane is very strongly oriented parallel to the film surface. On the other hand, if the energy density of the pulsed excimer laser light is too low, the melting of the amorphous Si film is insufficient, and if the energy density of the pulsed excimer laser light is too high, the amorphous The crystalline Si film is melted, and a crystalline Si film in which the {100} plane of the crystal plane is preferentially oriented parallel to the film surface cannot be obtained.
[0052]
On the other hand, when the energy density in a predetermined range and the moving amount in a predetermined range are set on the amorphous Si film formed on the insulating substrate, and the energy beam is repeatedly irradiated in a pulsed manner while moving the energy beam, the energy beam moves. A phenomenon occurs in which a specific crystal orientation is preferentially oriented in the direction. In the case of Si (silicon), this crystal orientation is the <001> orientation.
[0053]
In the above configuration, first, the amorphous Si film in a region where a seed crystal is to be formed (seed crystal forming region 5) is repeatedly irradiated with an energy beam having a predetermined range of energy density in a pulsed manner. A seed crystal is formed in which the {100} plane of the crystal plane is preferentially oriented in parallel with the film plane of FIG.
[0054]
Next, in the seed
[0055]
Thus, the entire crystal plane parallel to the film surface of the seed crystal is substantially {100} in the entire seed
[0056]
Next, only a single crystal grain closest to the
[0057]
In this case, one
[0058]
In the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the energy density of the pulsed energy beam used for forming the seed crystal of the crystalline Si film is 360 to 400 mJ / cm. 2 Is set to The energy density of the pulsed energy beam used to form the seed crystal is 360 mJ / cm 2 If it is smaller than that, the {100} plane of the crystal plane of the seed crystal is not preferentially oriented parallel to the film plane of the amorphous Si film. Further, the energy density of the pulsed energy beam used for forming the seed crystal is 400 mJ / cm. 2 If it is larger than that, the amorphous Si film to be crystallized melts to the underlying interface, and the {100} crystal plane of the seed crystal is not oriented parallel to the film surface of the amorphous Si film. In this embodiment, the energy density of the pulsed energy beam used for forming the seed crystal is 380 mJ / cm. 2 Therefore, a seed crystal in which the {100} crystal plane is preferentially oriented parallel to the film surface of the amorphous Si film is obtained.
[0059]
In the method for forming a semiconductor thin film according to the present invention, the energy density of the pulsed energy beam used for the lateral crystal growth is 400 to 500 mJ / cm. 2 Is set to The energy density of the pulsed energy beam used for lateral crystal growth is 400 mJ / cm. 2 If it is smaller than the above, crystal grains that will become a crystalline Si film having a crystal orientation of approximately <001> in the direction in which the pulsed energy beam moves do not grow. The energy density of the pulsed energy beam used for the lateral crystal growth is 500 mJ / cm. 2 Even in the case where it is larger than that, the crystal grain which becomes a crystalline Si film having a crystal orientation of approximately <001> orientation does not grow in the moving direction of the pulsed energy beam. In this embodiment, the energy density of the pulsed energy beam used for the lateral crystal growth is 450 mJ / cm. 2 Therefore, it is possible to grow elongated crystal grains that become a crystalline Si film having a crystal orientation of approximately <001> in the direction in which the pulsed energy beam moves.
[0060]
Furthermore, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the peak position of the energy density distribution of the energy beam in the moving direction of the pulsed energy beam used for the lateral crystal growth is within the irradiation area of the previous energy beam during repeated irradiation. Is set to As shown in FIG. 7B, the peak position of the
[0061]
Further, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the amount of one movement of the pulsed energy beam used for the lateral crystal growth is set to 10 μm or less. When the amount of one movement of the pulsed energy beam used for the lateral crystal growth is larger than 10 μm, the peak position of the
[0062]
Further, in the method for forming a semiconductor thin film according to the present invention, the thickness of the crystalline Si film as the semiconductor thin film is set to 10 to 200 nm. When the thickness of the crystalline Si film, which is a semiconductor thin film, is less than 10 nm, problems such as poor growth are likely to occur. On the other hand, when the thickness of the crystalline Si film, which is a semiconductor thin film, is greater than 200 nm, it becomes difficult for crystal grains to become a crystalline Si film whose crystal direction is substantially <001> in the moving direction of the pulsed laser. , And no single domain is formed. In the present embodiment, since the thickness of the crystalline Si film, which is a semiconductor thin film, is 50 nm, problems such as poor film formation do not occur, and only a single crystal grain can be grown in the
[0063]
Further, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, the width of the
[0064]
Further, in the method for forming a semiconductor thin film of the present invention, one
[0065]
Here, FIG. 5 shows that the width of the
[0066]
The crystal plane parallel to the film plane obtained in this way is controlled to be substantially {100} plane, and the crystalline Si film whose crystal direction is substantially <001> in the moving
[0067]
FIG. 3 is a cross-sectional view of a main part of a semiconductor device using a crystalline Si film formed by the method for forming a semiconductor thin film of the present invention.
[0068]
In the semiconductor device shown in FIG. 3, a thin film transistor or the like is formed on a crystalline Si film formed by the method for forming a semiconductor thin film shown in FIG. 1, and a liquid crystal driver, a semiconductor memory, and a main part of a semiconductor logic circuit using the thin film transistor are formed. Represents.
[0069]
In the semiconductor device shown in FIG. 3, a 200 nm-thick SiO.sub.2 is formed on an insulating
[0070]
Subsequently, a method for manufacturing the semiconductor device shown in FIG. 3 will be described.
[0071]
A 200 nm
[0072]
Next, using the
[0073]
Next, each opening where a contact hole is formed on the drain region 15b and the source region 15c and
[0074]
Next, the
[0075]
Thus, a semiconductor device such as a liquid crystal driver, a semiconductor memory, and a semiconductor logic circuit including semiconductor elements such as a thin film transistor, a resistor, and a capacitor can be manufactured.
[0076]
FIG. 4 is a sectional view of a main part of a liquid crystal display device using the semiconductor device shown in FIG.
[0077]
The liquid crystal display device shown in FIG. 4 has a thickness of 200 nm on an insulating
[0078]
Through hole and SiO 2
[0079]
On the other hand, a
[0080]
The liquid crystal display device shown in FIG. 4 includes an insulating
[0081]
Subsequently, a method for manufacturing the liquid crystal display device shown in FIG. 4 will be described.
[0082]
A 200 nm
[0083]
Next, using the
[0084]
Next, each opening in which a contact hole is formed on the drain region 15b and the source region 15c and
[0085]
Next, the
[0086]
Next, a
[0087]
Next, a film with each of the red, green, and blue photosensitive resin thin films is transferred by thermocompression bonding to an insulating
[0088]
Next, the insulating
[0089]
In the method of forming a semiconductor thin film according to the embodiment of the present invention described above, a Si film (crystalline Si film) was described as an example of a semiconductor thin film. However, a SiGe film, a GaAs film, a GaP film, an InP film, or the like may be used as the semiconductor thin film. The same effect can be obtained by using.
[0090]
Although a pulsed excimer laser beam was used for the lateral growth of the crystalline Si film, the same effect can be obtained by using other energy beams such as other pulsed laser light, pulsed light, and pulsed charged particles. Is obtained.
[0091]
As described above in detail, in the formation direction of the semiconductor thin film of the present invention, an amorphous or polycrystalline semiconductor film is repeatedly irradiated with an energy beam having an energy density in a specific range, so that the semiconductor film becomes {100} parallel to the film surface.種 Form a seed crystal in which the plane is preferentially oriented, and then repeatedly irradiate while moving the irradiation position of the pulsed energy beam in which a specific range of energy density and a specific amount of movement are set. The crystal Si film having a crystal plane parallel to the film plane is substantially {100} plane and having a substantially <001> orientation in the direction of movement of the pulsed energy beam, thereby forming a softening point temperature of the substrate. Obtained below. Further, one
[0092]
By using a single-domain crystalline semiconductor film in which the crystal orientation is controlled as described above, the performance of the semiconductor device can be improved.
[0093]
【The invention's effect】
In the method for forming a semiconductor thin film according to the present invention, a semiconductor film is formed by forming a first island-shaped region arranged on the upstream side in a moving direction of a rectangular energy beam, And a second island-shaped region in which corner portions are connected to each other by a connecting portion, and one side of the first island-shaped region and one side of the second island-shaped region are aligned in the connecting portion. The semiconductor film is patterned such that the corners of the second island-shaped region at the coupling portion are acute, and then the first energy density is transferred to the first island-shaped region without moving the energy beam. Irradiate to form a seed crystal forming region in which a predetermined crystal plane is preferentially oriented, and then apply an energy beam set to a second energy density and a predetermined moving amount from the seed crystal forming region to the first island shape. Repetition in the area Forming a seed crystal growth region in which a predetermined crystal orientation is oriented along the moving direction of the energy beam in the first island region, and furthermore, a second energy density and a predetermined Is repeatedly irradiated with an energy beam set to the amount of movement of the crystalline semiconductor thin film oriented in a predetermined crystal orientation along the direction of energy beam movement based on crystal grains selected from the seed crystal growth region. By crystal growth in the direction, the crystal plane parallel to the film surface in the crystal-grown thin film is constant, and the crystal orientation of the crystal plane is also constant.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view illustrating a method for forming a semiconductor thin film according to an embodiment of the present invention.
FIGS. 2A and 2B are schematic diagrams showing a state of crystal grain growth in a method of forming a semiconductor thin film, respectively.
FIG. 3 is a sectional view of a main part of a semiconductor device using a crystalline Si film formed by the method for forming a semiconductor thin film of the present invention.
4 is a cross-sectional view of a main part of a liquid crystal display device using the semiconductor device shown in FIG.
FIG. 5 is a view for explaining the definition of the width (D) of the joint and the angle (α) at which the side extending from the joint is inclined with respect to the direction perpendicular to the moving direction of the linear energy beam in the present invention. FIG.
FIG. 6 is a graph showing an X-ray diffraction measurement result of a crystalline Si film crystallized by changing an energy density of an excimer laser beam on an amorphous Si film.
FIGS. 7A and 7B are schematic diagrams showing a relationship between a peak position of an energy density distribution in a moving direction of an energy beam to be repeatedly irradiated and a previous irradiation region.
FIGS. 8A and 8B are schematic views showing crystal grains growing in a conventional method of forming a semiconductor thin film.
[Explanation of symbols]
1 Insulating substrate
2 SiO 2 film
3 Amorphous Si film
4 Joint
5 seed crystal formation area
6 seed crystal growth area
7 Crystal growth area
8 Moving direction of excimer laser beam
9 Other sides forming acute corners of the crystal growth region
10 Excimer laser light
11 crystal grains
12 Single domain crystal
13 Crystal nucleus
14 crystal grains
15 Crystalline Si film
16 Gate SiO 2 film
17 Gate electrode
18 SiO 2 film
19 Al wiring
20 SiN protective film
21 SiO 2 film
22 Pixel electrode
23 SiN protective film
24 Polyimide film
25 Insulating substrate
26 Color filter
27 Counter electrode
28 Polyimide film
29 Energy beam previous irradiation area
30 Energy density distribution of the energy beam of this irradiation
31 Amorphous semiconductor film
32 First island area
33 Second island area
34 Joint
35 Moving direction of linear energy beam
36 crystal nucleus
D Width of joint
α Angle at which the sides forming the acute corners of the crystal growth region are inclined with respect to the direction perpendicular to the direction of movement of the linear energy beam.
Claims (16)
該半導体膜を、該エネルギービームの移動方向上流側に配置された長方形状の第1島状領域と、該第1島状領域に対してエネルギービームの移動方向下流側に配置されて結合部によって、それぞれのコーナー部同士が結合された第2島状領域とを有し、該結合部にて該第1島状領域の一辺および該第2島状領域の一辺が一直線状に結合するとともに、該結合部における該第2島状領域のコーナー部が鋭角になるように、該半導体膜をパターニングする工程と、
該第1島状領域に、該エネルギービームを移動させることなく第1エネルギー密度で照射して、所定の結晶面が優先的に配向した種結晶形成領域を形成する工程と、
その後、第2エネルギー密度および所定の移動量に設定された該エネルギービームを、該種結晶形成領域から該第1島状領域内に繰り返し照射し、エネルギービームの移動方向に沿って、所定の結晶方位が配向した種結晶成長領域を該第1島状領域内に形成する工程と、
該第2島状領域に、第2エネルギー密度および所定の移動量に設定された該エネルギービームを繰り返し照射し、エネルギービームの移動方向に沿って、該種結晶成長領域から選択された結晶粒に基づいて、所定の結晶方位に配向した結晶性半導体薄膜を横方向に結晶成長させる工程と、
を包含する半導体薄膜の形成方法。A semiconductor thin film is grown by irradiating an energy beam having a linear beam irradiation area on a semiconductor film formed on an insulating substrate or an insulating film while moving the energy beam in a direction perpendicular to the beam irradiation area. A method of growing a semiconductor thin film including a crystal growth step of:
The semiconductor film is formed by a first rectangular island-shaped region arranged on the upstream side in the moving direction of the energy beam, and a coupling portion disposed on the downstream side in the moving direction of the energy beam with respect to the first island-shaped region. A second island-shaped region in which each corner is joined to each other, and one side of the first island-shaped region and one side of the second island-shaped region are linearly joined at the joint portion, Patterning the semiconductor film so that a corner of the second island region in the coupling portion becomes an acute angle;
Irradiating the first island region with the first energy density without moving the energy beam, thereby forming a seed crystal forming region in which a predetermined crystal plane is preferentially oriented;
Thereafter, the energy beam set to the second energy density and the predetermined moving amount is repeatedly irradiated from the seed crystal forming region to the first island region, and the predetermined crystal is moved along the moving direction of the energy beam. Forming a seed crystal growth region in which the orientation is oriented in the first island region;
The second island-shaped region is repeatedly irradiated with the energy beam set at a second energy density and a predetermined moving amount, and along the moving direction of the energy beam, the crystal grains selected from the seed crystal growing region are illuminated. A step of crystal growing a crystalline semiconductor thin film oriented in a predetermined crystal orientation in a lateral direction based on the
A method for forming a semiconductor thin film, comprising:
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