JP2004094177A - 電子写真エンドレスベルト、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】位置検知が正確で画像ズレが少ない高画質な画像が得られる電子写真エンドレスベルト、濃度検知が正確・安定で、優れた画像が得られる電子写真エンドレスベルト、該電子写真エンドレスベルトからなる中間転写ベルト、該中間転写ベルトを有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する。
【解決手段】ベルト状基体を有し、かつ、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に該電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するための蛇行防止部材を有し、かつ、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に該電子写真エンドレスベルトの所定の位置を検知するための位置検知部材を有しており、該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間していることを特徴とする電子写真エンドレスベルト。
【選択図】 図6
【解決手段】ベルト状基体を有し、かつ、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に該電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するための蛇行防止部材を有し、かつ、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に該電子写真エンドレスベルトの所定の位置を検知するための位置検知部材を有しており、該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間していることを特徴とする電子写真エンドレスベルト。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真エンドレスベルト、特にはその中でも中間転写ベルト、および、該中間転写ベルトと電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザービームプリンターなどの電子写真装置に用いられる中間転写体、電子写真感光体、転写搬送部材、定着部材などには、剛体のドラム形状のもの以外に、フレキシブルなエンドレスベルト形状のもの(電子写真エンドレスベルト)が使用されている。
【0003】
電子写真エンドレスベルトは、通常、電子写真装置内で、その内周面側に配置された少なくとも2本以上のローラーに張架、支持され、任意の張力を与えられながら回転駆動されて用いられている。
【0004】
ところが、電子写真エンドレスベルトを支持するローラーの直径、フレ、その回転軸の真直度、各々のローラーの平行度にわずかな誤差やばらつきがあるため、電子写真エンドレスベルトが回転駆動中に左右に蛇行することは不可避である。
【0005】
電子写真エンドレスベルトが左右に蛇行することにより、露光位置や転写位置がずれ、画像ズレが発生してしまう。また、フルカラー電子写真装置の場合には、電子写真エンドレスベルト上あるいは電子写真エンドレスベルト上で搬送される転写材上での色重ね時に、各色の作像位置がずれるため、色ズレを生じてしまう。
【0006】
そこで、このような電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するために、これまで様々な方法が提案されている。ここ近年では、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の内周面に蛇行防止部材を設けて、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する方法が数多く提案されている。
【0007】
例えば、この蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を外周面に全周にわたって設けたローラーを用い、内周面に全周にわたって蛇行防止部材が設けられた電子写真エンドレスベルトを、このローラーの溝に蛇行防止部材を嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する方法が挙げられる。
【0008】
また別の例として、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の両端部に設けられた蛇行防止部材の内側同士の距離とほぼ同じ長さのローラーを用い、このローラーに該ベルトを張架し、ベルト両端の蛇行防止部材とローラーとを嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する方法が挙げられる。
【0009】
またさらに別の例としては、電子写真エンドレスベルトの蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けたローラーを用いることによって、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する方法が挙げられる。
【0010】
上記方法によって、電子写真エンドレスベルトを蛇行させることなく、スムーズに走行させることができる。これにより画像ズレや、色ズレのない良好な画像の形成が可能となる。
【0011】
一方、通常、電子写真エンドレスベルトを電子写真装置内で用いる場合には、トナー画像の書き出し位置などを制御するための何らかの手段を備えている。
【0012】
例えば、特開平9−96943号公報などには、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体にマーク(位置検知部材)を設け、このマークをセンサーで検知してから画像の書き出しを開始するという方法が開示されている。この方法では、非常に安価に検知でき、装置も小型化できて好ましい。
【0013】
さて、電子写真エンドレスベルトは、電子写真装置の小型化や軽量化などの観点から、通常、膜厚が薄いものが多く、また、小径のローラーに張架されて使用されるために、ある程度の柔軟性が要求される。
【0014】
一方、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体に取り付けられる蛇行防止部材は、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止し、安定して走行させるためには、電子写真エンドレスベルトの寄り力に耐え得るだけの剛性を有していることが要求される。
【0015】
薄膜で、柔軟性のある電子写真エンドレスベルトのベルト状基体に剛性を有する蛇行防止部材を設けると、この電子写真エンドレスベルトをローラーに張架した際に、蛇行防止部材が設けられた部分とそうでない部分とでは、スティフネス(腰の強さ、剛性)の違いにより、電子写真エンドレスベルトの屈曲の度合いにわずかな差が生じる。
【0016】
電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の内周面に蛇行防止部材を設け、その部分の外周面に位置検知部材を設ける場合、従来は、このわずかな屈曲性の違いにより、図8に示すようにローラー87の溝86に嵌合させた蛇行防止部材82が盛り上がり、結果的に電子写真エンドレスベルトのベルト状基体81および位置検知部材83も盛り上がってしまって正確な検知ができず、画像ズレの原因となっていた(84は位置検知センサーの投光部、85は位置検知センサーの受光部である)。
【0017】
また、蛇行防止部材は、通常、ベルト状基体の内周長に合わせた長さにあらかじめ裁断されたものをベルト状基体の内周面に貼り付けることとなるが、この場合には蛇行防止部材につなぎ目ができてしまうのは避けられない。特に、つなぎ目の上に位置検知部材が存在した場合には、極端な屈曲性の違いにより、正確な位置検知が不可能となる。これを避けるためには、位置検知部材の取り付けの際に蛇行防止部材のつなぎ目を避ける、または、蛇行防止部材の取り付けの際に位置検知部材の位置を避ければよいが、量産工程を考慮した場合には、蛇行防止部材のつなぎ目部分や位置検知部材の位置を判定して、ここを避けるというような工程を入れると生産性の低下や管理の増大を招き、結果的にコストアップにつながってしまうといった問題がある。
【0018】
そこで、蛇行防止部材の盛り上がりを防止するための手段として、電子写真エンドレスベルトを張架する際のテンション(ベルトテンション)を増加させるという方法が挙げられるが、ベルトテンションの増加は電子写真エンドレスベルトのクリープを引き起こし、寿命を低下させる恐れがある。また、高すぎるベルトテンションは、電子写真エンドレスベルトの蛇行をより助長する恐れもある。
【0019】
従来、このような問題を解決するために、比較的剛性の低い蛇行防止部材を使用しなければならなかった。ただし、剛性の低い蛇行防止部材を使用した場合には、幅方向への蛇行を防止する効果が弱まってしまい、ひどいときには蛇行防止部材がローラーに乗り上げてしまうことさえあった。
【0020】
特に、電子写真感光体と中間転写ベルトとを一体に支持するプロセスカートリッジを用いた場合、実際に電子写真装置本体に設置・使用される場合とは異なり、流通段階で多くの振動を受けたり、高温高湿環境下に長時間置かれたりすることが多い。このような過酷な環境下に長時間置かれた場合には、ベルトのクリープの進行は加速される上、永久変形によってベルトに曲げ癖が生じてしまい、ここに位置検知部材が存在した場合には正確な位置検知ができなくなるといった問題が生ずる。このような理由により、電子写真感光体と中間転写ベルトとを一体に支持するプロセスカートリッジを用いた場合には、上記問題点はより顕著に生じる。
【0021】
【特許文献1】
特開平9−96943号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ベルトテンションを増加させる方法や、剛性の低い蛇行防止部材を使用する方法が有していた問題点が生じることがなく、画像ズレや色ズレのない良好な画像の形成が可能な電子写真エンドレスベルトを提供することにある。
【0023】
また、本発明の目的は、中間転写ベルトとして上記電子写真エンドレスベルトを採用したプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有する電子写真エンドレスベルトにおいて、
該蛇行防止部材が、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に配置され、
該位置検知部材が、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に配置され、
該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間している
ことを特徴とする電子写真エンドレスベルトである。
【0025】
また、本発明は、中間転写ベルトとして上記電子写真エンドレスベルトを採用したプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をより詳細に説明する。
【0027】
本発明の電子写真エンドレスベルトはベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有している。そして、ベルト状基体と蛇行防止部材の厚さや、物性・屈曲性の違いに起因する蛇行防止部材のベルト状基体表面での盛り上がりによる位置検知ズレを防止するために、図6に示すように、ベルト状基体61の一方の端部の内周面側に、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するための蛇行防止部材62を配置し、ベルト状基体の他方の端部の外周面側に、電子写真エンドレスベルトの所定の位置を検知するための位置検知部材63を配置する。そして、蛇行防止部材62と位置検知部材63とを200mm〜250mm離間させる。64は位置検知センサーの投光部、65は位置検知センサーの受光部である。また、66は蛇行防止部材62を嵌合させる溝である。
【0028】
なお、図6には、蛇行防止部材62の断面形状に嵌合するような溝66を外周面に全周にわたって設けたローラー67を用い、内周面に全周にわたって蛇行防止部材62が設けられた電子写真エンドレスベルトを、このローラー67の溝66に蛇行防止部材62を嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する形態を示したが、図7のように、電子写真エンドレスベルトの蛇行防止部材が嵌合する段差部76を軸方向端部に設けたローラー77を用いることによって、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する形態を採ってもよい。図7においては、71がベルト状基体、72が蛇行防止部材、73が位置検知部材、74が位置検知センサーの投光部、75は位置検知センサーの受光部、76が段差部、77が電子写真エンドレスベルトを張架するローラーである。
【0029】
また、図6、図7において、Lは本発明における蛇行防止部材と位置検知部材との距離を指す。
【0030】
図8に示すように、蛇行防止部材が配置された端部と同じ側の端部に位置検知部材を取り付けると、位置検知部材が蛇行防止部材の盛り上がりによる影響を受け、正確な位置検知ができなくなり、位置検知センサーと位置検知部材による位置検知精度が低下してしまう。
【0031】
また、電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)の幅は、通常、200mm〜400mmの範囲である。200mm未満では対応できる用紙サイズに制限があり過ぎ(例えばA4サイズ不可)、400mmを超える場合には、電子写真装置本体の大型化を招いてしまう。さらに、電子写真装置の小型化と対応できる用紙サイズとの両立を考慮すると、電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)の幅は、220mm〜350mmの範囲が好適である。
【0032】
これに伴い、蛇行防止部材と位置検知部材とを電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間するように配置させるのが好適となる。200mm未満では位置検知精度が低下するばかりか、画像領域にかかってしまう可能性がある。一方、250mmを超える場合には、電子写真エンドレスベルトのサイズが大きくなり、結果的に電子写真装置の大型化を招いてしまう。
【0033】
なお、蛇行防止部材と位置検知部材とを200mm〜250mm離間させることがより好ましい。
【0034】
蛇行防止部材と位置検知部材とを離間させることにより、蛇行防止部材のつなぎ目部分を検知して、それを避ける必要もなくなり、生産性の低下やコストアップを招くことがない。
【0035】
また、蛇行防止部材と位置検知部材とを離間させることにより、ベルトテンションを必要以上に増加させずに済み、適正なベルトテンションで電子写真エンドレスベルトを張架することができるため、クリープを抑えられ、結果的にベルトの長寿命化にもつながる。本発明において、好適なベルトテンションの範囲は、5N〜70Nである。
【0036】
また、蛇行防止部材と位置検知部材とを離間させることにより、従来はその剛性の高さゆえに使用を控えていた、より蛇行防止効果の高い高弾性率の蛇行防止部材を使用することができ、色ズレなどを大幅に低減できる。本発明において、蛇行防止部材の好適な弾性率の範囲は0.01Pa〜100MPaであり、より好ましくは0.1Pa〜50Mpaである。
【0037】
また、蛇行防止部材や位置検知部材は、電子写真装置の大型化を招かない範囲で、所望の画像を得るためのトナーが乗る範囲(画像領域)の外の箇所(非画像領域)に配置することが好ましい。画像領域内に蛇行防止部材や位置検知部材を配置した場合、蛇行防止部材の盛り上がりや、位置検知部材の厚みに起因する電子写真エンドレスベルトの段差により、画像に悪影響を及ぼすことがある。
【0038】
また、位置検知部材は電子写真エンドレスベルトのベルト状基体上に複数設けることが好ましい。電子写真エンドレスベルトの周方向に1箇所だけしか位置検知部材が存在しない場合には、電源を入れてから位置検知部材を検知するまでの間のベルトの回転時間が長くなってしまい、スループットの低下を招いてしまう恐れがある。
【0039】
優れたフルカラー画像を得るには、正確な位置検知による色ズレ防止が必要であることはもちろんであるが、適正な画像濃度が得られることも重要である。そのために、一般的には電子写真エンドレスベルトのベルト基体上にパッチを形成し、それを基に濃度制御を行っているが、このとき、ベルト状基体の表面の分光反射率が大きければ、安定してかつ正確な濃度検知が可能であり好ましい。ベルト状基体の表面の分光反射率が小さい場合には、正確なベルト位置検知ができないばかりか、適正な画像濃度を得ることができないことがある。
【0040】
図3は、パッチを基に濃度制御する際に濃度検知をするための濃度検知センサーの概略構成の一例を示す図である。
【0041】
パッチ濃度を検知する光学的手段としては、パッチ145に対してLEDなどの発光素子141から光を照射し、パッチ濃度に依存したその光の反射光量をフォトダイオードなどの2つの受光素子142および143で、正反射光と拡散光をともに検出可能とした光センサーが用いられる。
【0042】
また、位置検知部材の表面の分光反射率は、それが取り付けられる電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の表面の分光反射率とは異なるものを用いるのが好ましい。特に、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の表面の分光反射率は高い方が好ましい傾向にあるので、位置検知部材の分光反射率は、ベルト状基体表面の分光反射率よりも小さくした方が好ましい。ベルト状基体と位置検知部材の分光反射率が同じでは、位置検知センサーで検知しづらくなり、そもそもの機能を損ねてしまう可能性がある。具体的には、位置検知部材の表面の分光反射率とベルト状基体の表面の分光反射率との差は、5以上であると、高いセンサー出力が得られ、誤検知なく正確な位置検知ができて好ましい。位置検知部材の分光反射率とベルト状基体表面の分光反射率との差が5未満の場合には、正確な位置検知がしにくい。
【0043】
ベルト状基体表面の分光反射率を大きくする方法としては、ベルト状基体に着色剤を含有する着色層を設けることが好ましい。
【0044】
着色層の膜厚は40μm〜200μmが好ましく、さらには50μm〜150μmがより好ましい。膜厚が40μm未満であると、着色層を入射光が透過してしまい、ベルト状基体表面からの充分な反射光強度を得ることが難しい。また、着色層の膜厚が200μmより大きいと、電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)全体の膜厚が厚くなってしまい、張架しているローラーの部分でベルトに曲げ癖が付与されて、この部分での正確な反射光が得られず、画像不良の原因となる。
【0045】
着色剤として用いられるものとしては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムおよびシリカなどの白色顔料、フタロシアニンブルーなどの青色顔料、ジメチルキナクリドンなどの赤色顔料、ジスアゾイエローなどの黄色顔料などが挙げられるが、これらの中では反射率やコストの点で白色顔料が好ましい。白色顔料の中でも、酸化亜鉛や酸化チタンが、反射率、コストおよび分散安定性の点でより好ましい。
【0046】
また、本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の光沢度は35以上が好ましい。光沢度が35未満であると、濃度検知の際に、正確な濃度検知が行うことが難しくなる。また、光沢度が小さい場合には、黒トナーと色トナーとの両方で良好なコントラストが得られなくなってしまう場合がある。
【0047】
本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはゴムを主成分とするものなどが挙げられるが、熱可塑性樹脂を主成分とするものが好ましい。
【0048】
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂(PET、PBT、PEN、PARなど)、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホンやポリエーテルサルホンおよびポリフェニレンサルファイドなどの硫黄含有樹脂、ポリフッ化ビニリデンおよびポリエチレン−四フッ化エチレン共重合体などのフッ素原子含有樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリ塩化ビニリデン、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂および変性ポリフェニレンオキサイド樹脂などや、これらの各種変性樹脂や共重合体を1種類あるいは2種類以上を使用することができる。
【0049】
また、電子写真装置中で電子写真エンドレスベルトを使用する際には、その電子写真プロセスに合わせた抵抗値の調整が必要となる。
【0050】
本発明の電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)の電気抵抗値を調節するために混合する添加剤は、特に制限されるものではないが、抵抗を調整する導電性フィラーとしては、カーボンブラックや各種の導電性金属酸化物などが挙げられ、非フィラー系抵抗調整剤としては、各種金属塩やグリコール類などの低分子量のイオン導電剤やエーテル結合や水酸基などを分子内に含んだ帯電防止樹脂、または、電子導電性を示す有機高分子化合物などが挙げられる。
【0051】
また、本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体を得る方法も、特に限定されるものではないが、成形方法としては、シームレスベルトの製造方法を採用することが可能で、かつ、製造効率が高くてコストを抑制できる製造方法が好ましい。その方法としては、環状ダイから連続溶融押し出しし、その後、必要な長さに切断してベルトを製造する方法が挙げられる。例えば、インフレーション成形などが好適である。
【0052】
以下に、本発明に用いる電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の製造方法の一例を説明する。
【0053】
図4に、本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の成形装置(インフレーション装置)の概略構成の一例を示す。本成形装置は、主として、押し出し機、押し出しダイおよび気体吹き込み装置から構成される。
【0054】
まず、成形用樹脂(ゴムでもよい)、導電剤、添加剤などの材料を所望の処方に基づき、予備混合後、混練分散させた成形用原料を押し出し機100に具備したホッパー102に投入する。
【0055】
押し出し機100は、成形用原料が後工程でのベルト成形が可能となる溶融粘度となり、また、材料相互が均一分散するように、設定温度および押し出し機のスクリュー構成は選択される。
【0056】
成形用原料は、押し出し機100中で溶融混練されて溶融体となり、環状ダイ103に入る。環状ダイ103には気体導入路104が配設されており、気体導入路104より空気が環状ダイ103の中央に吹き込まれることによって環状ダイ103を通過した溶融体は径方向に拡大膨張し、筒状フィルム110となる。
【0057】
このとき吹き込まれる気体は、空気以外に窒素、二酸化炭素またはアルゴンなどを選択することができる。
【0058】
膨張した成形体(筒状フィルム)は、外部冷却リング105により冷却されつつ上方向に引き上げられる。通常、インフレーション装置では、安定板106でチューブを左右から押し潰して、シート状に折り畳み、ピンチローラー107で内部のエアーが抜けないように挟持して、一定速度で引き取る方法が採られる。
【0059】
次いで、引き取られた筒状フィルムをカット装置108で切断し、所望の大きさの筒状フィルムを得る。
【0060】
次に、この筒状フィルムに表面平滑性や寸法を調整したり、成形の際にフィルムについた折り目を除去したりするなどの目的で型を使用した加工を行う。
【0061】
具体的には、熱膨張率の異なる材料で作られた直径の異なる一組の円筒型を使用する方法がある。
【0062】
小径の円筒型(内型)の熱膨張率は大径の円筒型(外型)の熱膨張率より大きくなるようにし、この内型に成形した筒状フィルムを被せた後、その内型を外型内に挿入して、内型と外型で筒状フィルムを挟み込むようにする。内型と外型の間のギャップは、加熱する温度と内型・外型の熱膨張率の差および必要とされる圧力で計算して求める。
【0063】
内側から、内型・筒状フィルム・外型の順でセットされた型を、筒状フィルムに用いられた樹脂の軟化点温度付近まで加熱する。熱膨張率の大きい内型は、加熱によって外型の内径以上に膨張しようとするため、筒状フィルム全面に均一な圧力がかかる。このとき、軟化点付近に達した筒状フィルムの表面は、平滑に加工した外型内面に押し付けられ、筒状フィルム表面の平滑性が向上する。その後、冷却して筒状フィルムを型から外すことで平滑な表面性を得ることができる。
【0064】
蛇行を防止するために内周長の左右差の小さい電子写真エンドレスベルト(のベルト状基体)を得る方法として、上記方法を用いることがより好ましい。
【0065】
また、上記説明は単層ベルトに関しての説明であるが、2層の場合は図5に示されるように、さらに押し出し機101を追加配置し、押し出し機100の混練溶融体と同時に2層用の環状ダイ103へ、押し出し機101の混練溶融体を送り込み、2層同時に拡大膨張させ2層ベルトを得ることができる。
【0066】
もちろん3層以上の時は、層数に応じて押し出し機を準備すればよい。このようにこの方法では単層のみならず、多層構成の電子写真エンドレスベルト(のベルト状基体)を一段工程で、かつ、短時間に寸法精度良く成形することが可能である。この短時間成形が可能ということは、大量生産および低コスト生産が可能であるということである。
【0067】
環状ダイのギャップ(ダイスリット)の幅に対する成形された筒状フィルムの厚さの比に関しては、前者に対して後者が1/3以下であることが好ましく、さらには1/5以下であることがより好ましい。
【0068】
また、環状ダイのギャップ(ダイスリット)の外径に対する筒状フィルムの外径の比に関しては、50%〜400%の範囲が好ましい。
【0069】
これらは材料の延伸状態を表すものであり、厚さ比が1/3より大きい場合は延伸が不十分で強度の低下や抵抗および厚さのムラなどの不具合が生じやすくなる。一方、外径が400%を超える場合や50%未満の場合は、延伸の度合いが大きく、成形安定性が低下したり本発明に必要な厚さを確保したりすることが難しくなる。
【0070】
好適な分光反射率を得るためには、成形用樹脂(ゴム)や導電剤・添加剤などの種類・配合比、そしてそれら成分の分散状態を適宜調整する必要がある。導電剤・添加剤の凝集や一部成分の極端な分離が生じていては、好適な分光反射率を得ることは難しい。
【0071】
さて、本発明の電子写真エンドレスベルトの蛇行防止部材の厚さは0.3mm〜6mmが好ましい。0.3mm未満の場合には、十分な蛇行防止効果が得られないことがあり、場合によっては蛇行防止部材がローラーに乗り上げてしまう場合もある。一方、6mmを超える場合には、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の内周長と蛇行防止部材の内周長との差が大きくなり、電子写真エンドレスベルトを実際に使用する際、電子写真エンドレスベルトを張架しているローラーに電子写真エンドレスベルトが巻き付いたときに、電子写真エンドレスベルトの曲げに対し、蛇行防止部材が追随せずに、盛り上がりが大きくなることがある。
【0072】
ベルト状基体への蛇行防止部材の取り付けには、安価で、精度良く取り付けが可能で、長期にわたって接着性を維持できる両面粘着テープによる取り付けが好ましい。なお、両面粘着テープはその粘着剤に補強基剤を有するものが、加工精度、取り付け精度、接着性、耐久性などの点でより好ましい。
【0073】
両面粘着テープの補強基剤の材質・特性については、取り付け精度を維持できるものであれば何ら制限はないが、例えば、クラフト紙、和紙およびクレープ紙などの紙や、レーヨン(スフ)、綿、アセテート、ガラス、ポリエステルおよびビニロンなどの単独または混紡などの織布や、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどの割布や、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリエステルおよびガラスなどの不織布類や、セロハン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンや、ポリウレタンゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムおよびポリクロロプレンゴムなどの単独または混合物のゴムシートや、ポリウレタン、ポリエチレン、ブチルゴム、ポリクロロプレンゴムおよびアクリルゴムなどの発泡体などが挙げられる。
【0074】
これらの中でも、特に好適に用いられる材料として、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリエステルおよびガラスなどの不織布が挙げられる。これらは加工性が良好で、加工精度、取り付け精度に優れ、安価に入手でき、接着(粘着)強度を著しく向上させる効果がある。両面粘着テープの補強基剤の厚さは、25μm〜500μmが好ましい。
【0075】
両面粘着テープの粘着剤(接着剤)としては、ゴム系(ウレタンゴム、天然ゴム系、スチレン−ブタジエンゴム系、イソブチレンゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−イソプレンブロック共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体など)、アクリル系およびシリコーン系などが挙げられ、また、これら材料やその他の材料を2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中では、アクリル系粘着剤を使用した両面粘着テープが、接着強度に優れており好ましい。
【0076】
また、蛇行防止部材の材質については、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するのに十分な強度を有していればどのようなものを用いても構わない。例えば、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴムおよびフッ素ゴムなどのソリッドや発泡体などが挙げられる。特に、圧縮残留歪が他の材質に比較して優れているポリウレタンゴムおよびシリコーンゴムが好ましい。また、これらの発泡体は、柔軟性に優れており、電子写真エンドレスベルトの屈曲性に及ぼす影響が少なく、安定したベルト走行性が得られて好ましい。
【0077】
また、本発明における位置検知部材としては、シール形状のものや、塗装によって設けたものが挙げられる。塗布精度や塗料のはみ出しなどを考慮すると、シール形状のものは精度良く貼り付け可能で、自動化に向いており、高精度と低コストの両立ができて好ましい。
【0078】
本発明における位置検知シールの基材の材質については、特に制限はなく、従来知られているものが使用できる。例えば、クラフト紙、和紙およびクレープ紙などの紙や、レーヨン(スフ)、綿、アセテート、ガラス、ポリエステルおよびビニロンなどの単独または混紡などの織布や、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどの割布や、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリエステルおよびガラスなどの不織布類や、セロハン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリエステルなどのフィルムなどが挙げられる。
【0079】
位置検知シールの粘着剤(接着剤)としては、ゴム系(ウレタンゴム、天然ゴム系、スチレン−ブタジエンゴム系、イソブチレンゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−イソプレンブロック共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体など)、アクリル系およびシリコーン系などが挙げられ、また、これら材料やその他の材料を2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中では、アクリル系粘着剤を使用したものが、接着強度に優れており好ましい。
【0080】
また、位置検知シールの構成としては、最も簡単な単層の基材と単層の粘着剤との組み合わせからなるものだけでなく、必要に応じて複数の基材や複数の粘着剤層を重ね合わせた構成としたり、塗装や蒸着などによって多層化したりしてもよい。
【0081】
位置検知シールの作製方法としては、従来知られている方法を採用することができるが、打抜き刃を用いた打ち抜きによる方法が精度に優れ、生産性がよく、安価に製造できて好ましい。
【0082】
また、本発明の電子写真エンドレスベルトは、中間転写ベルトと電子写真感光体とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ(中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジ)用の中間転写ベルトとしても非常に好適に用いることができる。
【0083】
中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジが、流通段階で、長期間ローラーに張架された状態で高温高湿の過酷な環境下に置かれ、万が一、蛇行防止部材が永久変形を起こし、曲げ癖が発生したとしても、本発明の電子写真エンドレスベルトである中間転写ベルトを用いれば、位置検知部材は蛇行防止部材から一定の距離だけ離れた所に存在するので、その影響を受けることがない。
【0084】
一方、中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジとした場合には、プロセスカートリッジは消耗品として扱われることとなるため、より安価に製造できることが必須課題となる。そのため、それを構成する部品も安価であることが望まれる。本発明のように、電子写真エンドレスベルト(中間転写ベルト)への蛇行防止部材の取り付けに、安価で購入可能な両面粘着テープを使用すれば、低コスト化が実現できて好ましい。位置検知部材もシール(位置検知シール)を貼るだけとすれば、やはり低コスト化が実現できて好ましい。
【0085】
また、プロセスカートリッジの小型化とコストダウンのため、中間転写ベルトのクリーニング方式は、電荷付与手段によって二次転写残トナーを一次転写時とは逆の極性に帯電させて、一次転写時と同時に電子写真感光体に戻す一次転写同時クリーニング方式を用いるのが好ましい。
【0086】
具体的には、中間転写ベルト上に離接可能に配置した電荷付与手段(例えば電化付与ローラー)に電圧を印加して、二次転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷を与え、続く一次転写部において、一次転写電界により電子写真感光体に戻す方式である。もちろん、電荷付与手段は、ローラー以外の、例えばコロナ帯電機やブレードなどを用いてもよく、中間転写ベルト上の二次転写残トナーに電荷を付与できるものであれば、どの形状のものを用いても構わない。
【0087】
中間転写ベルト上から電子写真感光体に戻されたトナーは、クリーニングブレードなどの電子写真感光体クリーニング手段で除去される。この方式によれば、プロセスカートリッジの小型化と低コスト化に大きな効果がある。
【0088】
また、駆動機構が簡単で部品点数の削減や小型化に適し、より安価に製造できるという点で、中間転写ベルトは2本のローラーで張架する方式が好ましい。
【0089】
中間転写ベルトを張架する張架ローラーのうち、中間転写ベルトに張力をかけるテンションローラーは、中間転写ベルトの伸びに対応するために中間転写ベルトの伸び方向に対して少なくとも1mm以上スライドすることが好ましい。また、中間転写ベルトがスリップすることなく確実に駆動するためには、5N以上の力で中間転写ベルトを張架することが好ましい。
【0090】
以下、本発明の電子写真エンドレスベルトを中間転写ベルトとして用いた、中転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジを有する電子写真装置について具体的に説明する。
【0091】
図1は、本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジ(後述の図2)を備えたフルカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
【0092】
図1において、ドラム形状の電子写真感光体(感光ドラム)1は、矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0093】
電子写真感光体1は回転過程で、ローラー形状の(一次)帯電手段(帯電ローラー)2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。32は帯電手段の電源であり、直流に交流を重畳して印加してもよいし、直流のみ印加してもよい。
【0094】
次いで、不図示の露光手段(フルカラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナーによる走査露光系など)による露光光3を受けることにより目的のフルカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0095】
次いで、その静電潜像が第1の現像手段(イエロー色現像手段41)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。このとき、第2〜第4の現像手段(マゼンタ色現像手段42、シアン色現像手段43およびブラック色現像手段44)の各現像手段は作動−オフになっていて電子写真感光体1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像手段により影響を受けない。
【0096】
中間転写ベルト5は、矢印方向に電子写真感光体1と同じ周速度をもって回転駆動されている。電子写真感光体1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像が、電子写真感光体1と中間転写ベルト5との当接部を通過する過程で、ローラー形状の一次転写手段(一次転写ローラー)6から中間転写ベルト5に印加される一次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写ベルト5の外周面に順次一次転写されていく。
【0097】
中間転写ベルト5に対応する第一色のイエロートナー画像の転写を終えた電子写真感光体1の表面は、クリーニングブレード13’を有する電子写真感光体クリーニング手段13により清掃される。
【0098】
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写ベルト5上に重ね合わせて転写され、目的のフルカラー画像に対応した合成フルカラートナー画像が形成される。
【0099】
なお、中間転写ベルトの位置検知は位置検知センサー15によって行われ、濃度制御するためのパッチの検知は濃度検知センサー14によって行われる。
【0100】
ローラー形状の二次転写手段(二次転写ローラー)7は、二次転写対向ローラー8に対応して平行に軸受させて、中間転写ベルト5の下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0101】
電子写真感光体1から中間転写ベルト5への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源30から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜2kVの範囲である。
【0102】
電子写真感光体1から中間転写ベルト5への第1〜第3色のトナー画像の一次転写工程において、二次転写ローラー7は中間転写ベルト5から離間させることも可能である。
【0103】
中間転写ベルト5上に転写された合成フルカラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、二次転写ローラー7が中間転写ベルト5に当接されると共に、ローラー形状の給紙手段(給紙ローラー)11から転写材ガイド10を通って、中間転写ベルト5と二次転写ローラー7との当接部に所定のタイミングで転写材Pが給送され、二次転写バイアスが電源31から二次転写ローラー7に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写ベルト5から第2の画像担持体である転写材Pへ合成フルカラートナー画像が二次転写される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは、ローラー形状の定着手段(定着ローラー)16へ導入されて加熱定着される。
【0104】
転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベルト5には離接自在に配置されたローラー形状の電荷付与手段(電荷付与ローラー)9が当接され、電子写真感光体1とは逆極性のバイアスを印加することにより、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト5上に残留している二次転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷が付与される。33はバイアス電源である。ここでは、直流に交流を重畳して印加している。
【0105】
一次転写時と逆極性に帯電された二次転写残トナーは、電子写真感光体1との当接部およびその近傍において電子写真感光体1に静電的に転写されることにより、中間転写ベルトがクリーニングされる。この工程は一次転写と同時に行うことができるため、スループットの低下を生じない。
【0106】
次に、図1に示される電子写真装置に搭載される本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジについてより具体的に説明する。
【0107】
図2は、本発明のプロセスカートリッジの概略構成の一例を示す図である。
【0108】
図2に示されるプロセスカートリッジは、少なくとも中間転写ベルト5と電子写真感光体1、クリーニングブレード13’を有する電子写真感光体クリーニング手段13および電荷付与手段(電荷付与ローラー)9が一体のユニットとして構成され、電子写真装置本体と容易に着脱できるようになっている。
【0109】
中間転写ベルトのクリーニングは、前述のように二次転写残トナーを一次転写時と逆の極性に帯電させ、中間転写ベルトと電子写真感光体との当接部で中間転写ベルトから電子写真感光体に戻す方式を採用しており、本図では中抵抗の弾性体からなるローラー形状の電荷付与手段(電荷付与ローラー)9を装備している。そして、電子写真感光体のクリーニングは、ブレードクリーニングである。また、廃トナー容器も一体となっており、中間転写ベルトと電子写真感光体の双方の転写残トナーがプロセスカートリッジ交換時に同時に廃棄されるため、メンテナンス性の向上に貢献している。
【0110】
また、中間転写ベルト5は、二次転写対向ローラー8とテンションローラー12の2本の張架ローラーで張架され、部品点数の削減と小型化を図っている。
【0111】
ここで、二次転写対向ローラー8は中間転写ベルトを駆動する駆動ローラーであると同時に、電荷付与ローラーの対向ローラーとなっている。中間転写ベルトに従動して回転するテンションローラー12は、スライドする機構を有しており、圧縮ばねにより矢印の方向に圧接され、中間転写ベルトに張力を与えている。そのスライド幅は1〜5mmが好ましくで、バネの圧力合計は5〜70Nが好ましい。また、電子写真感光体1と二次転写対向ローラー(兼、駆動ローラー)8は不図示のカップリングを有し、本体から回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0112】
なお、図1および2においては、二次転写対向ローラー(兼、駆動ローラー)8は、中間転写ベルトの蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けたローラーでもあり、テンションローラー12は、中間転写ベルトの蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を外周面に全周にわたって設けたローラーでもある。
【0113】
図2に示す中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジは、ユーザーが使用する時点で一体であればよく、その製造過程での取り扱いや回収後の分解のしやすさなどを考慮すると、例えば、中間転写ベルトを有する中間転写ベルトユニットと電子写真感光体を有する電子写真感光体ユニットのようにいくつかのユニットに分離可能な設計を行った方が好ましい。
【0114】
電子写真エンドレスベルト上に設けられた位置検知部材を検知する位置検知手段としては、従来知られている方法を用いることができる。特に、本発明においては、例えば、可視光線や赤外線などを用いた光電センサー(位置検知センサー)、中でも特に反射型の位置検知センサーを用いるのが好ましい。電子写真エンドレスベルトの位置検知センサーとして透過型のセンサーを用いた場合、中間転写ベルトの材質などに制約があり、特に本発明のような中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジとした場合には、電子写真装置本体側とプロセスカートリッジ側とに位置検知センサーの投光部と受光部とを別々に搭載する必要があり、検知精度を低下させるばかりか、プロセスカートリッジコストの増大を招いてしまう。
【0115】
以上、本発明の電子写真エンドレスベルトを中間転写ベルトとして用いる場合を中心に説明してきたが、本発明の電子写真エンドレスベルトは、中間転写ベルト以外にも、感光ベルト、転写ベルト、搬送ベルト、定着ベルトなど、蛇行防止と位置検知が求められるベルト全般に適用することができる。
【0116】
なお、本発明における特性の各測定方法は以下のとおりである。
【0117】
<分光反射率>
本発明の中間転写ベルトおよび位置検知部材の分光反射率は、880nmの波長に対する分光反射率のことを指し、(株)島津製作所製分光光度計UV−3100PC(大型積分球付属装置)を用いて測定した値である。なお、スリット幅を5.0nm、サンプリングピッチを2.0nmとした。
【0118】
<光沢度測定方法>
本発明の中間転写ベルトの光沢度は、(株)堀場製作所製ハンディグロスメーターIG−320を用いて、ベルト中央について周方向に等間隔で4点取り、各点を測定して平均した値である。
【0119】
<膜厚測定方法>
本発明の電子写真エンドレスベルト(中間転写ベルト)の着色層の膜厚は、ベルト中央部を等間隔で8点全周にわたって切り取り、単層の場合は、ダイアルゲージにて測定し平均した値であり、多層の場合は光学顕微鏡により断面を観察し測定し平均した値である。
【0120】
【実施例】
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより一層詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を意味する。
【0121】
(実施例1)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 69.7部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
パーフロロスルホン酸カリウム 0.3部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 20部
2軸押し出し機を用いて、上記配合の材料を210℃で溶融混練して混合し、直径約2mmのストランドで押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料1とし、図4に示す構成の成形装置(インフレーション装置)で中間転写ベルトのベルト状基体を成形した。
【0122】
図4に示す成形装置において、成形用ダイ(環状ダイ103)として、直径100mmの単層用環状ダイを用いた。ダイスリットの幅は0.8mmとした。
【0123】
この成形装置の材料ホッパー102へ、十分に加熱乾燥させた上記成形用原料1を投入し、加熱溶融して環状ダイから210℃で筒状に押し出した。環状ダイの周囲には外部冷却リング105が設置されており、押し出されたフィルムに周囲から空気を吹き付け、冷却を行った。また、押し出された筒状フィルムの内部には気体導入路104より空気を吹き込み、直径140mmまで拡大膨張した後、引き取り装置で一定の速度で連続的に引き取った。環状ダイ103の直径と成形された筒状フィルムの直径の比率は140%となった。なお、空気の導入は直径が所望の値になった時点で停止した。さらに、ピンチローラーに続くカット装置108で筒状フィルムをカットした。厚さムラが安定した後、長さ280mmで切断して筒状フィルム1を成形した。
【0124】
この筒状フィルム1を熱膨張率の異なる金属からなる1組の円筒体を用いてサイズの調整、表面平滑性の調整および折り目の除去を行った。熱膨張率の高い円筒体(内型)に筒状フィルム1を被せて、それを、内面を平滑に加工した円筒体(外型)に挿入し、170℃で20分間加熱した。室温まで冷却後、内・外型から筒状フィルムを外し、サイズの調整、表面平滑性の調整および折り目の除去済みの筒状フィルムを得た。
【0125】
この筒状フィルムの両端部をさらに精密カットを行い、幅242mmのベルト状基体を得た。
【0126】
このベルト状基体の分光反射率は70%であった。また、このベルト状基体には、厚さ方向全体に上記酸化亜鉛粒子が分散されており、このベルト状基体の着色層の厚さはベルト状基体そのものの厚さに等しく、80μmであった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0127】
厚さ1.5mmのポリウレタンフォームに、厚さ50μmの不織布基材の一方の面には厚さ55μm、他方の面には厚さ155μmのアクリル系粘着材が設けられた両面粘着テープを、厚さ155μmの面がポリウレタンフォーム側になるように貼り合わせ、幅5mm、長さ436mmにカットして蛇行防止部材とした。
【0128】
また、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面には黒色塗装を施し、他方の面にはアクリル系粘着材(厚さ20μm)を設け、縦10mm×横10mmに打ち抜いて、位置検知部材としての位置検知シールを得た。位置検知シールは黒色であり、分光反射率は8%であった。
【0129】
上記蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から4mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0130】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面に上記位置検知シールをベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は223mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0131】
<画像評価>
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、80g/m2紙にフルカラー画像のプリント試験を行った。この際に使用した露光装置は600dpiのデジタルレーザー方式とした。
【0132】
得られた画像の色ズレ量を測定し、評価した。一般的に、色ズレ量が150μmを超えると肉眼でも判断できるため、150μmを超える場合には本発明の効果が得られていないと判断した。
【0133】
その結果、色ズレ量は20μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0134】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0135】
(実施例2)
ポリカーボネート樹脂 70部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
酸化チタン粒子(体積平均粒径:0.05μm) 20部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。ただし、ベルト幅は260mmとした。
【0136】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0137】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から5mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0138】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は240mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0139】
また、得られたベルト状基体の分光反射率は68%であった。また、光沢度は40であった。また、着色層すなわちベルト状基体の膜厚は80μmであった。
【0140】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は30μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0141】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0142】
(実施例3)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー740) 70部
パーフロロスルホン酸カリウム(導電剤)8部
酸化スズ被覆導電性酸化チタン粒子(体積平均粒径:0.02μm) 12部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 10部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。ただし、ベルト幅は242mmとした。
【0143】
蛇行防止部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0144】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から5mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0145】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面等間隔4ヶ所に、10mm角に黒色の塗料を塗布して、位置検知部材とし、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は222mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0146】
得られたベルト状基体の分光反射率は62%であった。また、光沢度は64.2であった。また、膜厚は100μmであった。また、位置検知部材の分光反射率は10%であった。
【0147】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は40μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0148】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0149】
(実施例4)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 99部
過塩素酸リチウム粉末 1部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更し、膜厚を70μmとした以外は、実施例1のベルト状基体と同様にして内側用筒状フィルムを得た。
【0150】
また、下記配合の成形用原料を用いて、その他は実施例1のベルト状基体と同様にして膜厚30μmの外側用筒状フィルムを成型した。
【0151】
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 70部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 20部
内側用・外側用筒状フィルムを、内側用筒状フィルムが内側、外側用筒状フィルムが外側になるように重ね合わせて、熱膨張率の異なる金属からなる一組の円筒型を用いてフィルムの一体化、サイズと表面平滑性の調整を行った以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を作製した。ベルト幅は242mmとした。
【0152】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0153】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から5mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0154】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は222mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0155】
得られたベルト状基体の分光反射率は、着色層の厚さが薄いために入射光のほとんどが透過してしまうため、52%であった。また、光沢度は67であった。また、着色剤含有層の膜厚は30μmであった。また、位置検知部材の分光反射率は8%であった。
【0156】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は45μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、実施例1ほどではないものの、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0157】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレの無い良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、使用可能な範囲の濃度の画像が得られた。
【0158】
(実施例5)
実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材としては、実施例1と同じものを同じ位置に取り付けた。また、位置検知部材としては、灰色の塗料を塗工して設けた以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトを得た。
【0159】
なお、この位置検知部材の分光反射率は67%であった。位置検知部材の分光反射率はベルト状基体の分光反射率よりも小さく、その差は3であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0160】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0161】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレの無い良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0162】
(実施例6)
実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材としては、実施例1と同じものを同じ位置に取り付けた。また、位置検知部材としては、アルミ蒸着を施したPETとした以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトを得た。
【0163】
なお、この位置検知部材の分光反射率は80%であった。位置検知部材の分光反射率はベルト状基体の分光反射率よりも大きく、その差は10であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0164】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、位置検知部材とベルト状基体の反射率が逆転しているため、電子写真装置本体側のシーケンスを書き換える必要があったが、色ズレ量は70μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0165】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレの無い良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0166】
(実施例7)
厚さを250μmとした以外は実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0167】
なお、このベルト状基体の分光反射率は、74%であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0168】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、ベルトの厚さが厚いために屈曲性が悪く、位置検知が不安定ではあったものの、色ズレ量は90μmであり、十分に使用に耐えるものであった。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0169】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0170】
(実施例8)
厚さを150μmとした以外は実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0171】
なお、このベルト状基体の分光反射率は、72%であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0172】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmであり、良好なものであった。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0173】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0174】
(実施例9)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 69.7部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
パーフロロスルホン酸カリウム 0.3部
着色用カーボンブラック 20部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0175】
なお、このベルト状基体の分光反射率は15%であった。また、このベルト状基体の光沢度は50であった。
【0176】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmであり、良好なものであった。また、ベルトの反射率が低めなために若干所望の濃度とはズレたものの、使用には十分に耐えうる範囲の濃度の画像が得られた。
【0177】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られた。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレの発生はなく、画像濃度も使用に十分耐えうる範囲のものであった。
【0178】
(実施例10)
外型の内面をホーニング処理したものを用いた以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0179】
なお、このベルト状基体の分光反射率は65%であった。また、その光沢度は、外型内面の表面粗さが大きめであるために、30と低いものであった。
【0180】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmであり、良好なものであった。また、ベルトの光沢度が低めなために若干所望の濃度とはズレたものの、使用には十分に耐えうる範囲の濃度の画像が得られた。
【0181】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、画像濃度も使用に十分に耐えうる範囲であり、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、画像濃度も使用に十分耐えうる範囲のものであった。
【0182】
(比較例1)
ベルト状基体、蛇行防止部材、位置検知部材としては、実施例1と同様のものを用いた。
【0183】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0184】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールをベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にある。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0185】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果は、画像濃度は適正であるものの、初期から色ズレ量は200μmであり、許容範囲を超えていた。
【0186】
(比較例2)
ポリカーボネート樹脂 85部
導電性カーボンブラック(一次平均粒径:40nm) 15部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。ベルト幅は242mmとした。
【0187】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0188】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0189】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にある。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0190】
得られたベルト状基体の膜厚は100μm、分光反射率は12%、光沢度は60であった。
【0191】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果は、中間転写ベルトの位置検知ができず、プリントができなかった。
【0192】
(比較例3)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 99部
過塩素酸リチウム粒子 1部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更し、膜厚を70μmとした以外は、実施例1のベルト状基体と同様にして内側用筒状フィルムを得た。
【0193】
また、下記配合の成形用原料を用いて、その他は実施例1のベルト状基体と同様にして膜厚50μmの外側用筒状フィルムを成型した。
【0194】
ポリフッ化ビニリデン樹脂 70部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 20部
内側用・外側用筒状フィルムを、内側用筒状フィルムが内側、外側用筒状フィルムが外側になるように重ね合わせて、熱膨張率の異なる金属からなる一組の円筒型を用いてフィルムの一体化、サイズと表面平滑性の調整を行った以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を作製した。ベルト幅は242mmとした。
【0195】
得られたベルト状基体の分光反射率は20%であり、光沢度は66であり、また、着色層の厚さは30μmであった。
【0196】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0197】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0198】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にある。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0199】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果は、色ズレ量が300μmであり、かつ黒色の濃度が適正な範囲になかった。
【0200】
(比較例4)
サイズの調整、表面平滑性の調整および折り目の除去を行うために使用する外型を、内面をホーニング処理した外型に変更した以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。
【0201】
得られたベルト状基体の分光反射率は70%であり、光沢度は30であり、また、着色層すなわちベルト状基体の厚さは80μmであった。
【0202】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0203】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0204】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にあるので、それらの幅方向の距離は0mmである。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0205】
得られた中間転写ベルトを図1に示す電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果、初期から色ズレが400μmと大きく、また黒色、カラーともに適正な濃度の画像が得られなかった。
【0206】
表1に、実施例および比較例の評価結果を示す。なお、画像濃度評価に関しては、良好な順から
A:適正な濃度である
B:問題はない濃度である
C:適正な濃度ではない
とした。
【0207】
【表1】
【0208】
【発明の効果】
本発明によれば、位置検知が正確で画像ズレが少ない高画質な画像が得られる電子写真エンドレスベルトを提供することができる。
【0209】
また、本発明によれば、濃度検知が正確・安定で、優れた画像が得られる電子写真エンドレスベルトを提供することができる。
【0210】
また、本発明によれば、上記電子写真エンドレスベルトからなる中間転写ベルト、該中間転写ベルトを有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジの概略構成の一例を示す図である。
【図3】濃度検知センサーの概略構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の中間転写ベルト(単層)の成形装置の概略構成の一例を示す図である。
【図5】本発明の中間転写ベルト(2層)の成形装置の概略構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の電子写真エンドレスベルトと位置検知センサーとの関係、および、蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を外周面に全周にわたって設けたローラーを用い、内周面に全周にわたって蛇行防止部材が設けられた電子写真エンドレスベルトを、このローラーの溝に蛇行防止部材を嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する場合を示す図である。
【図7】本発明の電子写真エンドレスベルトと位置検知センサーとの関係、および、蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けたローラーを用いることによって、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する場合を示す図である。
【図8】従来の電子写真エンドレスベルトと位置検知センサーを示す図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体(感光ドラム)
2 帯電手段(帯電ローラー)
3 露光光
5 中間転写ベルト
6 一次転写手段(一次転写ローラー)
7 二次転写手段(二次転写ローラー)
8 二次転写対向ローラー(兼、駆動ローラー)
9 電荷付与手段(電荷付与ローラー)
10 転写材ガイド
11 給紙手段(給紙ローラー)
12 テンションローラー
13 電子写真感光体クリーニング手段
13‘ クリーニングブレード
14 濃度検知センサー
15 位置検知センサー
16 定着手段
30、31、33 バイアス電源
32 帯電手段電源
41 イエロー色現像手段
42 マゼンタ色現像手段
43 シアン色現像手段
44 ブラック色現像手段
A プロセスカートリッジ
P 転写材
61 ベルト状基体
62 蛇行防止部材
63 位置検知部材
64 投光部
65 受光部
66 溝
67 ローラー
71 ベルト状基体
72 蛇行防止部材
73 位置検知部材
74 位置検知センサー
75 濃度検知センサー
76 段差部
77 ローラー(駆動ローラー)
L 蛇行防止部材と位置検知部材との距離
81 ベルト状基体
82 蛇行防止部材
83 位置検知部材
84 投光部
85 受光部
86 溝
87 ローラー
100、101 1軸押し出し機
102 ホッパー
103 環状ダイ
104 気体導入路
105 外部冷却リング
106 安定板
107 ピンチローラー
108 カット装置
110 筒状フィルム
141 投光部(発光素子)
142 受光部(正反射光受光素子)
143 受光部(拡散光受光素子)
144 検知位置
145 パッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真エンドレスベルト、特にはその中でも中間転写ベルト、および、該中間転写ベルトと電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザービームプリンターなどの電子写真装置に用いられる中間転写体、電子写真感光体、転写搬送部材、定着部材などには、剛体のドラム形状のもの以外に、フレキシブルなエンドレスベルト形状のもの(電子写真エンドレスベルト)が使用されている。
【0003】
電子写真エンドレスベルトは、通常、電子写真装置内で、その内周面側に配置された少なくとも2本以上のローラーに張架、支持され、任意の張力を与えられながら回転駆動されて用いられている。
【0004】
ところが、電子写真エンドレスベルトを支持するローラーの直径、フレ、その回転軸の真直度、各々のローラーの平行度にわずかな誤差やばらつきがあるため、電子写真エンドレスベルトが回転駆動中に左右に蛇行することは不可避である。
【0005】
電子写真エンドレスベルトが左右に蛇行することにより、露光位置や転写位置がずれ、画像ズレが発生してしまう。また、フルカラー電子写真装置の場合には、電子写真エンドレスベルト上あるいは電子写真エンドレスベルト上で搬送される転写材上での色重ね時に、各色の作像位置がずれるため、色ズレを生じてしまう。
【0006】
そこで、このような電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するために、これまで様々な方法が提案されている。ここ近年では、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の内周面に蛇行防止部材を設けて、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する方法が数多く提案されている。
【0007】
例えば、この蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を外周面に全周にわたって設けたローラーを用い、内周面に全周にわたって蛇行防止部材が設けられた電子写真エンドレスベルトを、このローラーの溝に蛇行防止部材を嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する方法が挙げられる。
【0008】
また別の例として、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の両端部に設けられた蛇行防止部材の内側同士の距離とほぼ同じ長さのローラーを用い、このローラーに該ベルトを張架し、ベルト両端の蛇行防止部材とローラーとを嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する方法が挙げられる。
【0009】
またさらに別の例としては、電子写真エンドレスベルトの蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けたローラーを用いることによって、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する方法が挙げられる。
【0010】
上記方法によって、電子写真エンドレスベルトを蛇行させることなく、スムーズに走行させることができる。これにより画像ズレや、色ズレのない良好な画像の形成が可能となる。
【0011】
一方、通常、電子写真エンドレスベルトを電子写真装置内で用いる場合には、トナー画像の書き出し位置などを制御するための何らかの手段を備えている。
【0012】
例えば、特開平9−96943号公報などには、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体にマーク(位置検知部材)を設け、このマークをセンサーで検知してから画像の書き出しを開始するという方法が開示されている。この方法では、非常に安価に検知でき、装置も小型化できて好ましい。
【0013】
さて、電子写真エンドレスベルトは、電子写真装置の小型化や軽量化などの観点から、通常、膜厚が薄いものが多く、また、小径のローラーに張架されて使用されるために、ある程度の柔軟性が要求される。
【0014】
一方、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体に取り付けられる蛇行防止部材は、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止し、安定して走行させるためには、電子写真エンドレスベルトの寄り力に耐え得るだけの剛性を有していることが要求される。
【0015】
薄膜で、柔軟性のある電子写真エンドレスベルトのベルト状基体に剛性を有する蛇行防止部材を設けると、この電子写真エンドレスベルトをローラーに張架した際に、蛇行防止部材が設けられた部分とそうでない部分とでは、スティフネス(腰の強さ、剛性)の違いにより、電子写真エンドレスベルトの屈曲の度合いにわずかな差が生じる。
【0016】
電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の内周面に蛇行防止部材を設け、その部分の外周面に位置検知部材を設ける場合、従来は、このわずかな屈曲性の違いにより、図8に示すようにローラー87の溝86に嵌合させた蛇行防止部材82が盛り上がり、結果的に電子写真エンドレスベルトのベルト状基体81および位置検知部材83も盛り上がってしまって正確な検知ができず、画像ズレの原因となっていた(84は位置検知センサーの投光部、85は位置検知センサーの受光部である)。
【0017】
また、蛇行防止部材は、通常、ベルト状基体の内周長に合わせた長さにあらかじめ裁断されたものをベルト状基体の内周面に貼り付けることとなるが、この場合には蛇行防止部材につなぎ目ができてしまうのは避けられない。特に、つなぎ目の上に位置検知部材が存在した場合には、極端な屈曲性の違いにより、正確な位置検知が不可能となる。これを避けるためには、位置検知部材の取り付けの際に蛇行防止部材のつなぎ目を避ける、または、蛇行防止部材の取り付けの際に位置検知部材の位置を避ければよいが、量産工程を考慮した場合には、蛇行防止部材のつなぎ目部分や位置検知部材の位置を判定して、ここを避けるというような工程を入れると生産性の低下や管理の増大を招き、結果的にコストアップにつながってしまうといった問題がある。
【0018】
そこで、蛇行防止部材の盛り上がりを防止するための手段として、電子写真エンドレスベルトを張架する際のテンション(ベルトテンション)を増加させるという方法が挙げられるが、ベルトテンションの増加は電子写真エンドレスベルトのクリープを引き起こし、寿命を低下させる恐れがある。また、高すぎるベルトテンションは、電子写真エンドレスベルトの蛇行をより助長する恐れもある。
【0019】
従来、このような問題を解決するために、比較的剛性の低い蛇行防止部材を使用しなければならなかった。ただし、剛性の低い蛇行防止部材を使用した場合には、幅方向への蛇行を防止する効果が弱まってしまい、ひどいときには蛇行防止部材がローラーに乗り上げてしまうことさえあった。
【0020】
特に、電子写真感光体と中間転写ベルトとを一体に支持するプロセスカートリッジを用いた場合、実際に電子写真装置本体に設置・使用される場合とは異なり、流通段階で多くの振動を受けたり、高温高湿環境下に長時間置かれたりすることが多い。このような過酷な環境下に長時間置かれた場合には、ベルトのクリープの進行は加速される上、永久変形によってベルトに曲げ癖が生じてしまい、ここに位置検知部材が存在した場合には正確な位置検知ができなくなるといった問題が生ずる。このような理由により、電子写真感光体と中間転写ベルトとを一体に支持するプロセスカートリッジを用いた場合には、上記問題点はより顕著に生じる。
【0021】
【特許文献1】
特開平9−96943号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ベルトテンションを増加させる方法や、剛性の低い蛇行防止部材を使用する方法が有していた問題点が生じることがなく、画像ズレや色ズレのない良好な画像の形成が可能な電子写真エンドレスベルトを提供することにある。
【0023】
また、本発明の目的は、中間転写ベルトとして上記電子写真エンドレスベルトを採用したプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有する電子写真エンドレスベルトにおいて、
該蛇行防止部材が、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に配置され、
該位置検知部材が、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に配置され、
該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間している
ことを特徴とする電子写真エンドレスベルトである。
【0025】
また、本発明は、中間転写ベルトとして上記電子写真エンドレスベルトを採用したプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明をより詳細に説明する。
【0027】
本発明の電子写真エンドレスベルトはベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有している。そして、ベルト状基体と蛇行防止部材の厚さや、物性・屈曲性の違いに起因する蛇行防止部材のベルト状基体表面での盛り上がりによる位置検知ズレを防止するために、図6に示すように、ベルト状基体61の一方の端部の内周面側に、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するための蛇行防止部材62を配置し、ベルト状基体の他方の端部の外周面側に、電子写真エンドレスベルトの所定の位置を検知するための位置検知部材63を配置する。そして、蛇行防止部材62と位置検知部材63とを200mm〜250mm離間させる。64は位置検知センサーの投光部、65は位置検知センサーの受光部である。また、66は蛇行防止部材62を嵌合させる溝である。
【0028】
なお、図6には、蛇行防止部材62の断面形状に嵌合するような溝66を外周面に全周にわたって設けたローラー67を用い、内周面に全周にわたって蛇行防止部材62が設けられた電子写真エンドレスベルトを、このローラー67の溝66に蛇行防止部材62を嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する形態を示したが、図7のように、電子写真エンドレスベルトの蛇行防止部材が嵌合する段差部76を軸方向端部に設けたローラー77を用いることによって、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する形態を採ってもよい。図7においては、71がベルト状基体、72が蛇行防止部材、73が位置検知部材、74が位置検知センサーの投光部、75は位置検知センサーの受光部、76が段差部、77が電子写真エンドレスベルトを張架するローラーである。
【0029】
また、図6、図7において、Lは本発明における蛇行防止部材と位置検知部材との距離を指す。
【0030】
図8に示すように、蛇行防止部材が配置された端部と同じ側の端部に位置検知部材を取り付けると、位置検知部材が蛇行防止部材の盛り上がりによる影響を受け、正確な位置検知ができなくなり、位置検知センサーと位置検知部材による位置検知精度が低下してしまう。
【0031】
また、電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)の幅は、通常、200mm〜400mmの範囲である。200mm未満では対応できる用紙サイズに制限があり過ぎ(例えばA4サイズ不可)、400mmを超える場合には、電子写真装置本体の大型化を招いてしまう。さらに、電子写真装置の小型化と対応できる用紙サイズとの両立を考慮すると、電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)の幅は、220mm〜350mmの範囲が好適である。
【0032】
これに伴い、蛇行防止部材と位置検知部材とを電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間するように配置させるのが好適となる。200mm未満では位置検知精度が低下するばかりか、画像領域にかかってしまう可能性がある。一方、250mmを超える場合には、電子写真エンドレスベルトのサイズが大きくなり、結果的に電子写真装置の大型化を招いてしまう。
【0033】
なお、蛇行防止部材と位置検知部材とを200mm〜250mm離間させることがより好ましい。
【0034】
蛇行防止部材と位置検知部材とを離間させることにより、蛇行防止部材のつなぎ目部分を検知して、それを避ける必要もなくなり、生産性の低下やコストアップを招くことがない。
【0035】
また、蛇行防止部材と位置検知部材とを離間させることにより、ベルトテンションを必要以上に増加させずに済み、適正なベルトテンションで電子写真エンドレスベルトを張架することができるため、クリープを抑えられ、結果的にベルトの長寿命化にもつながる。本発明において、好適なベルトテンションの範囲は、5N〜70Nである。
【0036】
また、蛇行防止部材と位置検知部材とを離間させることにより、従来はその剛性の高さゆえに使用を控えていた、より蛇行防止効果の高い高弾性率の蛇行防止部材を使用することができ、色ズレなどを大幅に低減できる。本発明において、蛇行防止部材の好適な弾性率の範囲は0.01Pa〜100MPaであり、より好ましくは0.1Pa〜50Mpaである。
【0037】
また、蛇行防止部材や位置検知部材は、電子写真装置の大型化を招かない範囲で、所望の画像を得るためのトナーが乗る範囲(画像領域)の外の箇所(非画像領域)に配置することが好ましい。画像領域内に蛇行防止部材や位置検知部材を配置した場合、蛇行防止部材の盛り上がりや、位置検知部材の厚みに起因する電子写真エンドレスベルトの段差により、画像に悪影響を及ぼすことがある。
【0038】
また、位置検知部材は電子写真エンドレスベルトのベルト状基体上に複数設けることが好ましい。電子写真エンドレスベルトの周方向に1箇所だけしか位置検知部材が存在しない場合には、電源を入れてから位置検知部材を検知するまでの間のベルトの回転時間が長くなってしまい、スループットの低下を招いてしまう恐れがある。
【0039】
優れたフルカラー画像を得るには、正確な位置検知による色ズレ防止が必要であることはもちろんであるが、適正な画像濃度が得られることも重要である。そのために、一般的には電子写真エンドレスベルトのベルト基体上にパッチを形成し、それを基に濃度制御を行っているが、このとき、ベルト状基体の表面の分光反射率が大きければ、安定してかつ正確な濃度検知が可能であり好ましい。ベルト状基体の表面の分光反射率が小さい場合には、正確なベルト位置検知ができないばかりか、適正な画像濃度を得ることができないことがある。
【0040】
図3は、パッチを基に濃度制御する際に濃度検知をするための濃度検知センサーの概略構成の一例を示す図である。
【0041】
パッチ濃度を検知する光学的手段としては、パッチ145に対してLEDなどの発光素子141から光を照射し、パッチ濃度に依存したその光の反射光量をフォトダイオードなどの2つの受光素子142および143で、正反射光と拡散光をともに検出可能とした光センサーが用いられる。
【0042】
また、位置検知部材の表面の分光反射率は、それが取り付けられる電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の表面の分光反射率とは異なるものを用いるのが好ましい。特に、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の表面の分光反射率は高い方が好ましい傾向にあるので、位置検知部材の分光反射率は、ベルト状基体表面の分光反射率よりも小さくした方が好ましい。ベルト状基体と位置検知部材の分光反射率が同じでは、位置検知センサーで検知しづらくなり、そもそもの機能を損ねてしまう可能性がある。具体的には、位置検知部材の表面の分光反射率とベルト状基体の表面の分光反射率との差は、5以上であると、高いセンサー出力が得られ、誤検知なく正確な位置検知ができて好ましい。位置検知部材の分光反射率とベルト状基体表面の分光反射率との差が5未満の場合には、正確な位置検知がしにくい。
【0043】
ベルト状基体表面の分光反射率を大きくする方法としては、ベルト状基体に着色剤を含有する着色層を設けることが好ましい。
【0044】
着色層の膜厚は40μm〜200μmが好ましく、さらには50μm〜150μmがより好ましい。膜厚が40μm未満であると、着色層を入射光が透過してしまい、ベルト状基体表面からの充分な反射光強度を得ることが難しい。また、着色層の膜厚が200μmより大きいと、電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)全体の膜厚が厚くなってしまい、張架しているローラーの部分でベルトに曲げ癖が付与されて、この部分での正確な反射光が得られず、画像不良の原因となる。
【0045】
着色剤として用いられるものとしては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムおよびシリカなどの白色顔料、フタロシアニンブルーなどの青色顔料、ジメチルキナクリドンなどの赤色顔料、ジスアゾイエローなどの黄色顔料などが挙げられるが、これらの中では反射率やコストの点で白色顔料が好ましい。白色顔料の中でも、酸化亜鉛や酸化チタンが、反射率、コストおよび分散安定性の点でより好ましい。
【0046】
また、本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の光沢度は35以上が好ましい。光沢度が35未満であると、濃度検知の際に、正確な濃度検知が行うことが難しくなる。また、光沢度が小さい場合には、黒トナーと色トナーとの両方で良好なコントラストが得られなくなってしまう場合がある。
【0047】
本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂またはゴムを主成分とするものなどが挙げられるが、熱可塑性樹脂を主成分とするものが好ましい。
【0048】
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂(PET、PBT、PEN、PARなど)、ポリカーボネート樹脂、ポリサルホンやポリエーテルサルホンおよびポリフェニレンサルファイドなどの硫黄含有樹脂、ポリフッ化ビニリデンおよびポリエチレン−四フッ化エチレン共重合体などのフッ素原子含有樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリ塩化ビニリデン、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂および変性ポリフェニレンオキサイド樹脂などや、これらの各種変性樹脂や共重合体を1種類あるいは2種類以上を使用することができる。
【0049】
また、電子写真装置中で電子写真エンドレスベルトを使用する際には、その電子写真プロセスに合わせた抵抗値の調整が必要となる。
【0050】
本発明の電子写真エンドレスベルト(ベルト状基体)の電気抵抗値を調節するために混合する添加剤は、特に制限されるものではないが、抵抗を調整する導電性フィラーとしては、カーボンブラックや各種の導電性金属酸化物などが挙げられ、非フィラー系抵抗調整剤としては、各種金属塩やグリコール類などの低分子量のイオン導電剤やエーテル結合や水酸基などを分子内に含んだ帯電防止樹脂、または、電子導電性を示す有機高分子化合物などが挙げられる。
【0051】
また、本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体を得る方法も、特に限定されるものではないが、成形方法としては、シームレスベルトの製造方法を採用することが可能で、かつ、製造効率が高くてコストを抑制できる製造方法が好ましい。その方法としては、環状ダイから連続溶融押し出しし、その後、必要な長さに切断してベルトを製造する方法が挙げられる。例えば、インフレーション成形などが好適である。
【0052】
以下に、本発明に用いる電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の製造方法の一例を説明する。
【0053】
図4に、本発明の電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の成形装置(インフレーション装置)の概略構成の一例を示す。本成形装置は、主として、押し出し機、押し出しダイおよび気体吹き込み装置から構成される。
【0054】
まず、成形用樹脂(ゴムでもよい)、導電剤、添加剤などの材料を所望の処方に基づき、予備混合後、混練分散させた成形用原料を押し出し機100に具備したホッパー102に投入する。
【0055】
押し出し機100は、成形用原料が後工程でのベルト成形が可能となる溶融粘度となり、また、材料相互が均一分散するように、設定温度および押し出し機のスクリュー構成は選択される。
【0056】
成形用原料は、押し出し機100中で溶融混練されて溶融体となり、環状ダイ103に入る。環状ダイ103には気体導入路104が配設されており、気体導入路104より空気が環状ダイ103の中央に吹き込まれることによって環状ダイ103を通過した溶融体は径方向に拡大膨張し、筒状フィルム110となる。
【0057】
このとき吹き込まれる気体は、空気以外に窒素、二酸化炭素またはアルゴンなどを選択することができる。
【0058】
膨張した成形体(筒状フィルム)は、外部冷却リング105により冷却されつつ上方向に引き上げられる。通常、インフレーション装置では、安定板106でチューブを左右から押し潰して、シート状に折り畳み、ピンチローラー107で内部のエアーが抜けないように挟持して、一定速度で引き取る方法が採られる。
【0059】
次いで、引き取られた筒状フィルムをカット装置108で切断し、所望の大きさの筒状フィルムを得る。
【0060】
次に、この筒状フィルムに表面平滑性や寸法を調整したり、成形の際にフィルムについた折り目を除去したりするなどの目的で型を使用した加工を行う。
【0061】
具体的には、熱膨張率の異なる材料で作られた直径の異なる一組の円筒型を使用する方法がある。
【0062】
小径の円筒型(内型)の熱膨張率は大径の円筒型(外型)の熱膨張率より大きくなるようにし、この内型に成形した筒状フィルムを被せた後、その内型を外型内に挿入して、内型と外型で筒状フィルムを挟み込むようにする。内型と外型の間のギャップは、加熱する温度と内型・外型の熱膨張率の差および必要とされる圧力で計算して求める。
【0063】
内側から、内型・筒状フィルム・外型の順でセットされた型を、筒状フィルムに用いられた樹脂の軟化点温度付近まで加熱する。熱膨張率の大きい内型は、加熱によって外型の内径以上に膨張しようとするため、筒状フィルム全面に均一な圧力がかかる。このとき、軟化点付近に達した筒状フィルムの表面は、平滑に加工した外型内面に押し付けられ、筒状フィルム表面の平滑性が向上する。その後、冷却して筒状フィルムを型から外すことで平滑な表面性を得ることができる。
【0064】
蛇行を防止するために内周長の左右差の小さい電子写真エンドレスベルト(のベルト状基体)を得る方法として、上記方法を用いることがより好ましい。
【0065】
また、上記説明は単層ベルトに関しての説明であるが、2層の場合は図5に示されるように、さらに押し出し機101を追加配置し、押し出し機100の混練溶融体と同時に2層用の環状ダイ103へ、押し出し機101の混練溶融体を送り込み、2層同時に拡大膨張させ2層ベルトを得ることができる。
【0066】
もちろん3層以上の時は、層数に応じて押し出し機を準備すればよい。このようにこの方法では単層のみならず、多層構成の電子写真エンドレスベルト(のベルト状基体)を一段工程で、かつ、短時間に寸法精度良く成形することが可能である。この短時間成形が可能ということは、大量生産および低コスト生産が可能であるということである。
【0067】
環状ダイのギャップ(ダイスリット)の幅に対する成形された筒状フィルムの厚さの比に関しては、前者に対して後者が1/3以下であることが好ましく、さらには1/5以下であることがより好ましい。
【0068】
また、環状ダイのギャップ(ダイスリット)の外径に対する筒状フィルムの外径の比に関しては、50%〜400%の範囲が好ましい。
【0069】
これらは材料の延伸状態を表すものであり、厚さ比が1/3より大きい場合は延伸が不十分で強度の低下や抵抗および厚さのムラなどの不具合が生じやすくなる。一方、外径が400%を超える場合や50%未満の場合は、延伸の度合いが大きく、成形安定性が低下したり本発明に必要な厚さを確保したりすることが難しくなる。
【0070】
好適な分光反射率を得るためには、成形用樹脂(ゴム)や導電剤・添加剤などの種類・配合比、そしてそれら成分の分散状態を適宜調整する必要がある。導電剤・添加剤の凝集や一部成分の極端な分離が生じていては、好適な分光反射率を得ることは難しい。
【0071】
さて、本発明の電子写真エンドレスベルトの蛇行防止部材の厚さは0.3mm〜6mmが好ましい。0.3mm未満の場合には、十分な蛇行防止効果が得られないことがあり、場合によっては蛇行防止部材がローラーに乗り上げてしまう場合もある。一方、6mmを超える場合には、電子写真エンドレスベルトのベルト状基体の内周長と蛇行防止部材の内周長との差が大きくなり、電子写真エンドレスベルトを実際に使用する際、電子写真エンドレスベルトを張架しているローラーに電子写真エンドレスベルトが巻き付いたときに、電子写真エンドレスベルトの曲げに対し、蛇行防止部材が追随せずに、盛り上がりが大きくなることがある。
【0072】
ベルト状基体への蛇行防止部材の取り付けには、安価で、精度良く取り付けが可能で、長期にわたって接着性を維持できる両面粘着テープによる取り付けが好ましい。なお、両面粘着テープはその粘着剤に補強基剤を有するものが、加工精度、取り付け精度、接着性、耐久性などの点でより好ましい。
【0073】
両面粘着テープの補強基剤の材質・特性については、取り付け精度を維持できるものであれば何ら制限はないが、例えば、クラフト紙、和紙およびクレープ紙などの紙や、レーヨン(スフ)、綿、アセテート、ガラス、ポリエステルおよびビニロンなどの単独または混紡などの織布や、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどの割布や、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリエステルおよびガラスなどの不織布類や、セロハン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンや、ポリウレタンゴム、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムおよびポリクロロプレンゴムなどの単独または混合物のゴムシートや、ポリウレタン、ポリエチレン、ブチルゴム、ポリクロロプレンゴムおよびアクリルゴムなどの発泡体などが挙げられる。
【0074】
これらの中でも、特に好適に用いられる材料として、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリエステルおよびガラスなどの不織布が挙げられる。これらは加工性が良好で、加工精度、取り付け精度に優れ、安価に入手でき、接着(粘着)強度を著しく向上させる効果がある。両面粘着テープの補強基剤の厚さは、25μm〜500μmが好ましい。
【0075】
両面粘着テープの粘着剤(接着剤)としては、ゴム系(ウレタンゴム、天然ゴム系、スチレン−ブタジエンゴム系、イソブチレンゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−イソプレンブロック共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体など)、アクリル系およびシリコーン系などが挙げられ、また、これら材料やその他の材料を2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中では、アクリル系粘着剤を使用した両面粘着テープが、接着強度に優れており好ましい。
【0076】
また、蛇行防止部材の材質については、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止するのに十分な強度を有していればどのようなものを用いても構わない。例えば、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ポリウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴムおよびフッ素ゴムなどのソリッドや発泡体などが挙げられる。特に、圧縮残留歪が他の材質に比較して優れているポリウレタンゴムおよびシリコーンゴムが好ましい。また、これらの発泡体は、柔軟性に優れており、電子写真エンドレスベルトの屈曲性に及ぼす影響が少なく、安定したベルト走行性が得られて好ましい。
【0077】
また、本発明における位置検知部材としては、シール形状のものや、塗装によって設けたものが挙げられる。塗布精度や塗料のはみ出しなどを考慮すると、シール形状のものは精度良く貼り付け可能で、自動化に向いており、高精度と低コストの両立ができて好ましい。
【0078】
本発明における位置検知シールの基材の材質については、特に制限はなく、従来知られているものが使用できる。例えば、クラフト紙、和紙およびクレープ紙などの紙や、レーヨン(スフ)、綿、アセテート、ガラス、ポリエステルおよびビニロンなどの単独または混紡などの織布や、ポリエチレンおよびポリプロピレンなどの割布や、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポリエステルおよびガラスなどの不織布類や、セロハン、アセテート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリエステルなどのフィルムなどが挙げられる。
【0079】
位置検知シールの粘着剤(接着剤)としては、ゴム系(ウレタンゴム、天然ゴム系、スチレン−ブタジエンゴム系、イソブチレンゴム系、イソプレンゴム系、スチレン−イソプレンブロック共重合体およびスチレン−ブタジエンブロック共重合体など)、アクリル系およびシリコーン系などが挙げられ、また、これら材料やその他の材料を2種以上組み合わせて使用してもよい。これらの中では、アクリル系粘着剤を使用したものが、接着強度に優れており好ましい。
【0080】
また、位置検知シールの構成としては、最も簡単な単層の基材と単層の粘着剤との組み合わせからなるものだけでなく、必要に応じて複数の基材や複数の粘着剤層を重ね合わせた構成としたり、塗装や蒸着などによって多層化したりしてもよい。
【0081】
位置検知シールの作製方法としては、従来知られている方法を採用することができるが、打抜き刃を用いた打ち抜きによる方法が精度に優れ、生産性がよく、安価に製造できて好ましい。
【0082】
また、本発明の電子写真エンドレスベルトは、中間転写ベルトと電子写真感光体とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジ(中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジ)用の中間転写ベルトとしても非常に好適に用いることができる。
【0083】
中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジが、流通段階で、長期間ローラーに張架された状態で高温高湿の過酷な環境下に置かれ、万が一、蛇行防止部材が永久変形を起こし、曲げ癖が発生したとしても、本発明の電子写真エンドレスベルトである中間転写ベルトを用いれば、位置検知部材は蛇行防止部材から一定の距離だけ離れた所に存在するので、その影響を受けることがない。
【0084】
一方、中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジとした場合には、プロセスカートリッジは消耗品として扱われることとなるため、より安価に製造できることが必須課題となる。そのため、それを構成する部品も安価であることが望まれる。本発明のように、電子写真エンドレスベルト(中間転写ベルト)への蛇行防止部材の取り付けに、安価で購入可能な両面粘着テープを使用すれば、低コスト化が実現できて好ましい。位置検知部材もシール(位置検知シール)を貼るだけとすれば、やはり低コスト化が実現できて好ましい。
【0085】
また、プロセスカートリッジの小型化とコストダウンのため、中間転写ベルトのクリーニング方式は、電荷付与手段によって二次転写残トナーを一次転写時とは逆の極性に帯電させて、一次転写時と同時に電子写真感光体に戻す一次転写同時クリーニング方式を用いるのが好ましい。
【0086】
具体的には、中間転写ベルト上に離接可能に配置した電荷付与手段(例えば電化付与ローラー)に電圧を印加して、二次転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷を与え、続く一次転写部において、一次転写電界により電子写真感光体に戻す方式である。もちろん、電荷付与手段は、ローラー以外の、例えばコロナ帯電機やブレードなどを用いてもよく、中間転写ベルト上の二次転写残トナーに電荷を付与できるものであれば、どの形状のものを用いても構わない。
【0087】
中間転写ベルト上から電子写真感光体に戻されたトナーは、クリーニングブレードなどの電子写真感光体クリーニング手段で除去される。この方式によれば、プロセスカートリッジの小型化と低コスト化に大きな効果がある。
【0088】
また、駆動機構が簡単で部品点数の削減や小型化に適し、より安価に製造できるという点で、中間転写ベルトは2本のローラーで張架する方式が好ましい。
【0089】
中間転写ベルトを張架する張架ローラーのうち、中間転写ベルトに張力をかけるテンションローラーは、中間転写ベルトの伸びに対応するために中間転写ベルトの伸び方向に対して少なくとも1mm以上スライドすることが好ましい。また、中間転写ベルトがスリップすることなく確実に駆動するためには、5N以上の力で中間転写ベルトを張架することが好ましい。
【0090】
以下、本発明の電子写真エンドレスベルトを中間転写ベルトとして用いた、中転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジを有する電子写真装置について具体的に説明する。
【0091】
図1は、本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジ(後述の図2)を備えたフルカラー電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
【0092】
図1において、ドラム形状の電子写真感光体(感光ドラム)1は、矢示の方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0093】
電子写真感光体1は回転過程で、ローラー形状の(一次)帯電手段(帯電ローラー)2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。32は帯電手段の電源であり、直流に交流を重畳して印加してもよいし、直流のみ印加してもよい。
【0094】
次いで、不図示の露光手段(フルカラー原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレーザースキャナーによる走査露光系など)による露光光3を受けることにより目的のフルカラー画像の第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0095】
次いで、その静電潜像が第1の現像手段(イエロー色現像手段41)により第1色であるイエロートナーYにより現像される。このとき、第2〜第4の現像手段(マゼンタ色現像手段42、シアン色現像手段43およびブラック色現像手段44)の各現像手段は作動−オフになっていて電子写真感光体1には作用せず、上記第1色のイエロートナー画像は上記第2〜第4の現像手段により影響を受けない。
【0096】
中間転写ベルト5は、矢印方向に電子写真感光体1と同じ周速度をもって回転駆動されている。電子写真感光体1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー画像が、電子写真感光体1と中間転写ベルト5との当接部を通過する過程で、ローラー形状の一次転写手段(一次転写ローラー)6から中間転写ベルト5に印加される一次転写バイアスにより形成される電界により、中間転写ベルト5の外周面に順次一次転写されていく。
【0097】
中間転写ベルト5に対応する第一色のイエロートナー画像の転写を終えた電子写真感光体1の表面は、クリーニングブレード13’を有する電子写真感光体クリーニング手段13により清掃される。
【0098】
以下、同様に第2色のマゼンタトナー画像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナー画像が順次中間転写ベルト5上に重ね合わせて転写され、目的のフルカラー画像に対応した合成フルカラートナー画像が形成される。
【0099】
なお、中間転写ベルトの位置検知は位置検知センサー15によって行われ、濃度制御するためのパッチの検知は濃度検知センサー14によって行われる。
【0100】
ローラー形状の二次転写手段(二次転写ローラー)7は、二次転写対向ローラー8に対応して平行に軸受させて、中間転写ベルト5の下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0101】
電子写真感光体1から中間転写ベルト5への第1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源30から印加される。その印加電圧は、例えば+100V〜2kVの範囲である。
【0102】
電子写真感光体1から中間転写ベルト5への第1〜第3色のトナー画像の一次転写工程において、二次転写ローラー7は中間転写ベルト5から離間させることも可能である。
【0103】
中間転写ベルト5上に転写された合成フルカラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへの転写は、二次転写ローラー7が中間転写ベルト5に当接されると共に、ローラー形状の給紙手段(給紙ローラー)11から転写材ガイド10を通って、中間転写ベルト5と二次転写ローラー7との当接部に所定のタイミングで転写材Pが給送され、二次転写バイアスが電源31から二次転写ローラー7に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写ベルト5から第2の画像担持体である転写材Pへ合成フルカラートナー画像が二次転写される。トナー画像の転写を受けた転写材Pは、ローラー形状の定着手段(定着ローラー)16へ導入されて加熱定着される。
【0104】
転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベルト5には離接自在に配置されたローラー形状の電荷付与手段(電荷付与ローラー)9が当接され、電子写真感光体1とは逆極性のバイアスを印加することにより、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト5上に残留している二次転写残トナーに一次転写時と逆極性の電荷が付与される。33はバイアス電源である。ここでは、直流に交流を重畳して印加している。
【0105】
一次転写時と逆極性に帯電された二次転写残トナーは、電子写真感光体1との当接部およびその近傍において電子写真感光体1に静電的に転写されることにより、中間転写ベルトがクリーニングされる。この工程は一次転写と同時に行うことができるため、スループットの低下を生じない。
【0106】
次に、図1に示される電子写真装置に搭載される本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジについてより具体的に説明する。
【0107】
図2は、本発明のプロセスカートリッジの概略構成の一例を示す図である。
【0108】
図2に示されるプロセスカートリッジは、少なくとも中間転写ベルト5と電子写真感光体1、クリーニングブレード13’を有する電子写真感光体クリーニング手段13および電荷付与手段(電荷付与ローラー)9が一体のユニットとして構成され、電子写真装置本体と容易に着脱できるようになっている。
【0109】
中間転写ベルトのクリーニングは、前述のように二次転写残トナーを一次転写時と逆の極性に帯電させ、中間転写ベルトと電子写真感光体との当接部で中間転写ベルトから電子写真感光体に戻す方式を採用しており、本図では中抵抗の弾性体からなるローラー形状の電荷付与手段(電荷付与ローラー)9を装備している。そして、電子写真感光体のクリーニングは、ブレードクリーニングである。また、廃トナー容器も一体となっており、中間転写ベルトと電子写真感光体の双方の転写残トナーがプロセスカートリッジ交換時に同時に廃棄されるため、メンテナンス性の向上に貢献している。
【0110】
また、中間転写ベルト5は、二次転写対向ローラー8とテンションローラー12の2本の張架ローラーで張架され、部品点数の削減と小型化を図っている。
【0111】
ここで、二次転写対向ローラー8は中間転写ベルトを駆動する駆動ローラーであると同時に、電荷付与ローラーの対向ローラーとなっている。中間転写ベルトに従動して回転するテンションローラー12は、スライドする機構を有しており、圧縮ばねにより矢印の方向に圧接され、中間転写ベルトに張力を与えている。そのスライド幅は1〜5mmが好ましくで、バネの圧力合計は5〜70Nが好ましい。また、電子写真感光体1と二次転写対向ローラー(兼、駆動ローラー)8は不図示のカップリングを有し、本体から回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0112】
なお、図1および2においては、二次転写対向ローラー(兼、駆動ローラー)8は、中間転写ベルトの蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けたローラーでもあり、テンションローラー12は、中間転写ベルトの蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を外周面に全周にわたって設けたローラーでもある。
【0113】
図2に示す中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジは、ユーザーが使用する時点で一体であればよく、その製造過程での取り扱いや回収後の分解のしやすさなどを考慮すると、例えば、中間転写ベルトを有する中間転写ベルトユニットと電子写真感光体を有する電子写真感光体ユニットのようにいくつかのユニットに分離可能な設計を行った方が好ましい。
【0114】
電子写真エンドレスベルト上に設けられた位置検知部材を検知する位置検知手段としては、従来知られている方法を用いることができる。特に、本発明においては、例えば、可視光線や赤外線などを用いた光電センサー(位置検知センサー)、中でも特に反射型の位置検知センサーを用いるのが好ましい。電子写真エンドレスベルトの位置検知センサーとして透過型のセンサーを用いた場合、中間転写ベルトの材質などに制約があり、特に本発明のような中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジとした場合には、電子写真装置本体側とプロセスカートリッジ側とに位置検知センサーの投光部と受光部とを別々に搭載する必要があり、検知精度を低下させるばかりか、プロセスカートリッジコストの増大を招いてしまう。
【0115】
以上、本発明の電子写真エンドレスベルトを中間転写ベルトとして用いる場合を中心に説明してきたが、本発明の電子写真エンドレスベルトは、中間転写ベルト以外にも、感光ベルト、転写ベルト、搬送ベルト、定着ベルトなど、蛇行防止と位置検知が求められるベルト全般に適用することができる。
【0116】
なお、本発明における特性の各測定方法は以下のとおりである。
【0117】
<分光反射率>
本発明の中間転写ベルトおよび位置検知部材の分光反射率は、880nmの波長に対する分光反射率のことを指し、(株)島津製作所製分光光度計UV−3100PC(大型積分球付属装置)を用いて測定した値である。なお、スリット幅を5.0nm、サンプリングピッチを2.0nmとした。
【0118】
<光沢度測定方法>
本発明の中間転写ベルトの光沢度は、(株)堀場製作所製ハンディグロスメーターIG−320を用いて、ベルト中央について周方向に等間隔で4点取り、各点を測定して平均した値である。
【0119】
<膜厚測定方法>
本発明の電子写真エンドレスベルト(中間転写ベルト)の着色層の膜厚は、ベルト中央部を等間隔で8点全周にわたって切り取り、単層の場合は、ダイアルゲージにて測定し平均した値であり、多層の場合は光学顕微鏡により断面を観察し測定し平均した値である。
【0120】
【実施例】
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより一層詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を意味する。
【0121】
(実施例1)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 69.7部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
パーフロロスルホン酸カリウム 0.3部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 20部
2軸押し出し機を用いて、上記配合の材料を210℃で溶融混練して混合し、直径約2mmのストランドで押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原料1とし、図4に示す構成の成形装置(インフレーション装置)で中間転写ベルトのベルト状基体を成形した。
【0122】
図4に示す成形装置において、成形用ダイ(環状ダイ103)として、直径100mmの単層用環状ダイを用いた。ダイスリットの幅は0.8mmとした。
【0123】
この成形装置の材料ホッパー102へ、十分に加熱乾燥させた上記成形用原料1を投入し、加熱溶融して環状ダイから210℃で筒状に押し出した。環状ダイの周囲には外部冷却リング105が設置されており、押し出されたフィルムに周囲から空気を吹き付け、冷却を行った。また、押し出された筒状フィルムの内部には気体導入路104より空気を吹き込み、直径140mmまで拡大膨張した後、引き取り装置で一定の速度で連続的に引き取った。環状ダイ103の直径と成形された筒状フィルムの直径の比率は140%となった。なお、空気の導入は直径が所望の値になった時点で停止した。さらに、ピンチローラーに続くカット装置108で筒状フィルムをカットした。厚さムラが安定した後、長さ280mmで切断して筒状フィルム1を成形した。
【0124】
この筒状フィルム1を熱膨張率の異なる金属からなる1組の円筒体を用いてサイズの調整、表面平滑性の調整および折り目の除去を行った。熱膨張率の高い円筒体(内型)に筒状フィルム1を被せて、それを、内面を平滑に加工した円筒体(外型)に挿入し、170℃で20分間加熱した。室温まで冷却後、内・外型から筒状フィルムを外し、サイズの調整、表面平滑性の調整および折り目の除去済みの筒状フィルムを得た。
【0125】
この筒状フィルムの両端部をさらに精密カットを行い、幅242mmのベルト状基体を得た。
【0126】
このベルト状基体の分光反射率は70%であった。また、このベルト状基体には、厚さ方向全体に上記酸化亜鉛粒子が分散されており、このベルト状基体の着色層の厚さはベルト状基体そのものの厚さに等しく、80μmであった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0127】
厚さ1.5mmのポリウレタンフォームに、厚さ50μmの不織布基材の一方の面には厚さ55μm、他方の面には厚さ155μmのアクリル系粘着材が設けられた両面粘着テープを、厚さ155μmの面がポリウレタンフォーム側になるように貼り合わせ、幅5mm、長さ436mmにカットして蛇行防止部材とした。
【0128】
また、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの一方の面には黒色塗装を施し、他方の面にはアクリル系粘着材(厚さ20μm)を設け、縦10mm×横10mmに打ち抜いて、位置検知部材としての位置検知シールを得た。位置検知シールは黒色であり、分光反射率は8%であった。
【0129】
上記蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から4mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0130】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面に上記位置検知シールをベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は223mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0131】
<画像評価>
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、80g/m2紙にフルカラー画像のプリント試験を行った。この際に使用した露光装置は600dpiのデジタルレーザー方式とした。
【0132】
得られた画像の色ズレ量を測定し、評価した。一般的に、色ズレ量が150μmを超えると肉眼でも判断できるため、150μmを超える場合には本発明の効果が得られていないと判断した。
【0133】
その結果、色ズレ量は20μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0134】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0135】
(実施例2)
ポリカーボネート樹脂 70部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
酸化チタン粒子(体積平均粒径:0.05μm) 20部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。ただし、ベルト幅は260mmとした。
【0136】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0137】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から5mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0138】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は240mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0139】
また、得られたベルト状基体の分光反射率は68%であった。また、光沢度は40であった。また、着色層すなわちベルト状基体の膜厚は80μmであった。
【0140】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は30μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0141】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0142】
(実施例3)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー740) 70部
パーフロロスルホン酸カリウム(導電剤)8部
酸化スズ被覆導電性酸化チタン粒子(体積平均粒径:0.02μm) 12部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 10部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。ただし、ベルト幅は242mmとした。
【0143】
蛇行防止部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0144】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から5mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0145】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面等間隔4ヶ所に、10mm角に黒色の塗料を塗布して、位置検知部材とし、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は222mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0146】
得られたベルト状基体の分光反射率は62%であった。また、光沢度は64.2であった。また、膜厚は100μmであった。また、位置検知部材の分光反射率は10%であった。
【0147】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は40μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0148】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0149】
(実施例4)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 99部
過塩素酸リチウム粉末 1部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更し、膜厚を70μmとした以外は、実施例1のベルト状基体と同様にして内側用筒状フィルムを得た。
【0150】
また、下記配合の成形用原料を用いて、その他は実施例1のベルト状基体と同様にして膜厚30μmの外側用筒状フィルムを成型した。
【0151】
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 70部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 20部
内側用・外側用筒状フィルムを、内側用筒状フィルムが内側、外側用筒状フィルムが外側になるように重ね合わせて、熱膨張率の異なる金属からなる一組の円筒型を用いてフィルムの一体化、サイズと表面平滑性の調整を行った以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を作製した。ベルト幅は242mmとした。
【0152】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0153】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から5mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0154】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部の反対の端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材との幅方向の距離は222mmであった。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0155】
得られたベルト状基体の分光反射率は、着色層の厚さが薄いために入射光のほとんどが透過してしまうため、52%であった。また、光沢度は67であった。また、着色剤含有層の膜厚は30μmであった。また、位置検知部材の分光反射率は8%であった。
【0156】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は45μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、実施例1ほどではないものの、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0157】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレの無い良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、使用可能な範囲の濃度の画像が得られた。
【0158】
(実施例5)
実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材としては、実施例1と同じものを同じ位置に取り付けた。また、位置検知部材としては、灰色の塗料を塗工して設けた以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトを得た。
【0159】
なお、この位置検知部材の分光反射率は67%であった。位置検知部材の分光反射率はベルト状基体の分光反射率よりも小さく、その差は3であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0160】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0161】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレの無い良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0162】
(実施例6)
実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材としては、実施例1と同じものを同じ位置に取り付けた。また、位置検知部材としては、アルミ蒸着を施したPETとした以外は実施例1と同様にして、中間転写ベルトを得た。
【0163】
なお、この位置検知部材の分光反射率は80%であった。位置検知部材の分光反射率はベルト状基体の分光反射率よりも大きく、その差は10であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0164】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、位置検知部材とベルト状基体の反射率が逆転しているため、電子写真装置本体側のシーケンスを書き換える必要があったが、色ズレ量は70μmと十分に小さいものであり、良好なフルカラー画像が得られた。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0165】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレの無い良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0166】
(実施例7)
厚さを250μmとした以外は実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0167】
なお、このベルト状基体の分光反射率は、74%であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0168】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、ベルトの厚さが厚いために屈曲性が悪く、位置検知が不安定ではあったものの、色ズレ量は90μmであり、十分に使用に耐えるものであった。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0169】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0170】
(実施例8)
厚さを150μmとした以外は実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0171】
なお、このベルト状基体の分光反射率は、72%であった。また、このベルト状基体の光沢度は70であった。
【0172】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmであり、良好なものであった。また、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの各色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、適正な濃度の画像が得られた。
【0173】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、初期と同様にブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの全色における全濃度に対し濃度を検知することができ、画像形成条件である現像バイアスを良好に制御することができ、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、適正な濃度の画像が得られた。
【0174】
(実施例9)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 69.7部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
パーフロロスルホン酸カリウム 0.3部
着色用カーボンブラック 20部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0175】
なお、このベルト状基体の分光反射率は15%であった。また、このベルト状基体の光沢度は50であった。
【0176】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmであり、良好なものであった。また、ベルトの反射率が低めなために若干所望の濃度とはズレたものの、使用には十分に耐えうる範囲の濃度の画像が得られた。
【0177】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られた。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレの発生はなく、画像濃度も使用に十分耐えうる範囲のものであった。
【0178】
(実施例10)
外型の内面をホーニング処理したものを用いた以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。蛇行防止部材、位置検知部材ともに実施例1と同じものを同じ位置に取り付けて、中間転写ベルトを得た。
【0179】
なお、このベルト状基体の分光反射率は65%であった。また、その光沢度は、外型内面の表面粗さが大きめであるために、30と低いものであった。
【0180】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様に画像プリント試験を行った。その結果、色ズレ量は70μmであり、良好なものであった。また、ベルトの光沢度が低めなために若干所望の濃度とはズレたものの、使用には十分に耐えうる範囲の濃度の画像が得られた。
【0181】
続けて毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ズレのほとんどない良好な画像が得られ、また、画像濃度も使用に十分に耐えうる範囲であり、この中間転写ベルトは良好な性能を有していることが確認された。初期および耐久プリント中に、許容範囲を超えるような色ズレは発生せず、画像濃度も使用に十分耐えうる範囲のものであった。
【0182】
(比較例1)
ベルト状基体、蛇行防止部材、位置検知部材としては、実施例1と同様のものを用いた。
【0183】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0184】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールをベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にある。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0185】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果は、画像濃度は適正であるものの、初期から色ズレ量は200μmであり、許容範囲を超えていた。
【0186】
(比較例2)
ポリカーボネート樹脂 85部
導電性カーボンブラック(一次平均粒径:40nm) 15部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして中間転写ベルトのベルト状基体を得た。ベルト幅は242mmとした。
【0187】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0188】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0189】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にある。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0190】
得られたベルト状基体の膜厚は100μm、分光反射率は12%、光沢度は60であった。
【0191】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果は、中間転写ベルトの位置検知ができず、プリントができなかった。
【0192】
(比較例3)
ポリフッ化ビニリデン樹脂(エルフアトケム カイナー720) 99部
過塩素酸リチウム粒子 1部
成形用原料の配合を上記のとおりに変更し、膜厚を70μmとした以外は、実施例1のベルト状基体と同様にして内側用筒状フィルムを得た。
【0193】
また、下記配合の成形用原料を用いて、その他は実施例1のベルト状基体と同様にして膜厚50μmの外側用筒状フィルムを成型した。
【0194】
ポリフッ化ビニリデン樹脂 70部
ポリエーテルエステルアミド(ペレスタット NC6321) 10部
酸化亜鉛粒子(体積平均粒径:0.5μm) 20部
内側用・外側用筒状フィルムを、内側用筒状フィルムが内側、外側用筒状フィルムが外側になるように重ね合わせて、熱膨張率の異なる金属からなる一組の円筒型を用いてフィルムの一体化、サイズと表面平滑性の調整を行った以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を作製した。ベルト幅は242mmとした。
【0195】
得られたベルト状基体の分光反射率は20%であり、光沢度は66であり、また、着色層の厚さは30μmであった。
【0196】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0197】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0198】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にある。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0199】
得られた中間転写ベルトを図1に示す構成の電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果は、色ズレ量が300μmであり、かつ黒色の濃度が適正な範囲になかった。
【0200】
(比較例4)
サイズの調整、表面平滑性の調整および折り目の除去を行うために使用する外型を、内面をホーニング処理した外型に変更した以外は、実施例1と同様にしてベルト状基体を得た。
【0201】
得られたベルト状基体の分光反射率は70%であり、光沢度は30であり、また、着色層すなわちベルト状基体の厚さは80μmであった。
【0202】
蛇行防止部材、位置検知部材は実施例1と同様のものを用いた。
【0203】
蛇行防止部材を、上記成形によって得られたベルト状基体の一方の端部に、端部から3mm中央寄りのベルト状基体内周面の位置に周方向に取り付けた。
【0204】
さらに、蛇行防止部材を取り付けた端部のベルト状基体外周面に位置検知シールを筒状ベルト基体周方向の等間隔4ヶ所に、端部に沿って貼り付け、中間転写ベルトを得た。蛇行防止部材と位置検知部材は同じ端部の裏と表にあるので、それらの幅方向の距離は0mmである。なお、蛇行防止部材、位置検知部材ともに非画像領域に取り付けた。
【0205】
得られた中間転写ベルトを図1に示す電子写真装置にセットし、実施例1と同様にしてフルカラー画像のプリント試験を行った。結果、初期から色ズレが400μmと大きく、また黒色、カラーともに適正な濃度の画像が得られなかった。
【0206】
表1に、実施例および比較例の評価結果を示す。なお、画像濃度評価に関しては、良好な順から
A:適正な濃度である
B:問題はない濃度である
C:適正な濃度ではない
とした。
【0207】
【表1】
【0208】
【発明の効果】
本発明によれば、位置検知が正確で画像ズレが少ない高画質な画像が得られる電子写真エンドレスベルトを提供することができる。
【0209】
また、本発明によれば、濃度検知が正確・安定で、優れた画像が得られる電子写真エンドレスベルトを提供することができる。
【0210】
また、本発明によれば、上記電子写真エンドレスベルトからなる中間転写ベルト、該中間転写ベルトを有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の中間転写ベルト−電子写真感光体一体プロセスカートリッジの概略構成の一例を示す図である。
【図3】濃度検知センサーの概略構成の一例を示す図である。
【図4】本発明の中間転写ベルト(単層)の成形装置の概略構成の一例を示す図である。
【図5】本発明の中間転写ベルト(2層)の成形装置の概略構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の電子写真エンドレスベルトと位置検知センサーとの関係、および、蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を外周面に全周にわたって設けたローラーを用い、内周面に全周にわたって蛇行防止部材が設けられた電子写真エンドレスベルトを、このローラーの溝に蛇行防止部材を嵌合させつつ回転させることによって蛇行を防止する場合を示す図である。
【図7】本発明の電子写真エンドレスベルトと位置検知センサーとの関係、および、蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けたローラーを用いることによって、電子写真エンドレスベルトの蛇行を防止する場合を示す図である。
【図8】従来の電子写真エンドレスベルトと位置検知センサーを示す図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体(感光ドラム)
2 帯電手段(帯電ローラー)
3 露光光
5 中間転写ベルト
6 一次転写手段(一次転写ローラー)
7 二次転写手段(二次転写ローラー)
8 二次転写対向ローラー(兼、駆動ローラー)
9 電荷付与手段(電荷付与ローラー)
10 転写材ガイド
11 給紙手段(給紙ローラー)
12 テンションローラー
13 電子写真感光体クリーニング手段
13‘ クリーニングブレード
14 濃度検知センサー
15 位置検知センサー
16 定着手段
30、31、33 バイアス電源
32 帯電手段電源
41 イエロー色現像手段
42 マゼンタ色現像手段
43 シアン色現像手段
44 ブラック色現像手段
A プロセスカートリッジ
P 転写材
61 ベルト状基体
62 蛇行防止部材
63 位置検知部材
64 投光部
65 受光部
66 溝
67 ローラー
71 ベルト状基体
72 蛇行防止部材
73 位置検知部材
74 位置検知センサー
75 濃度検知センサー
76 段差部
77 ローラー(駆動ローラー)
L 蛇行防止部材と位置検知部材との距離
81 ベルト状基体
82 蛇行防止部材
83 位置検知部材
84 投光部
85 受光部
86 溝
87 ローラー
100、101 1軸押し出し機
102 ホッパー
103 環状ダイ
104 気体導入路
105 外部冷却リング
106 安定板
107 ピンチローラー
108 カット装置
110 筒状フィルム
141 投光部(発光素子)
142 受光部(正反射光受光素子)
143 受光部(拡散光受光素子)
144 検知位置
145 パッチ
Claims (35)
- ベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有する電子写真エンドレスベルトにおいて、
該蛇行防止部材が、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に配置され、
該位置検知部材が、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に配置され、
該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間している
ことを特徴とする電子写真エンドレスベルト。 - 前記蛇行防止部材と前記位置検知部材とが前記電子写真エンドレスベルトの幅方向で220mm〜250mm離間している請求項1に記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記蛇行防止部材と前記位置検知部材が前記ベルト状基体の非画像領域に配置されている請求項1または2に記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記ベルト状基体の表面の分光反射率が前記位置検知部材の表面の分光反射率よりも大きい請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記ベルト状基体の表面の分光反射率と前記位置検知部材の表面の分光反射率との差が5以上である請求項4に記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記ベルト状基体が着色剤を含有する着色層を有し、該着色層の膜厚が40μm〜200μmである請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記着色剤が白色顔料である請求項6に記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記ベルト状基体の光沢度が35以上である請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
- 前記電子写真エンドレスベルトが中間転写ベルトである請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真エンドレスベルト。
- 中間転写ベルトを有し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、該中間転写ベルトがベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有する中間転写ベルトであるプロセスカートリッジにおいて、
該蛇行防止部材が、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に配置され、
該位置検知部材が、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に配置され、
該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間している
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - トナーの画像を担持するための電子写真感光体と、該電子写真感光体との当接部を形成しうる前記中間転写ベルトとを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在である請求項10に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記蛇行防止部材と前記位置検知部材とが前記中間転写ベルトの幅方向で220mm〜250mm離間している請求項10または11に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記蛇行防止部材と前記位置検知部材が前記ベルト状基体の非画像領域に配置されている請求項10〜12のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 前記ベルト状基体の表面の分光反射率が前記位置検知部材の表面の分光反射率よりも大きい請求項10〜13のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 前記ベルト状基体の表面の分光反射率と前記位置検知部材の表面の分光反射率との差が5以上である請求項14に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記ベルト状基体が着色剤を含有する着色層を有し、該着色層の膜厚が40μm〜200μmである請求項10〜15のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 前記着色剤が白色顔料である請求項16に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記ベルト状基体の光沢度が35以上である請求項10〜16のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 位置検知センサーの投光部および位置検知センサーの受光部の少なくとも一方を有する請求項10〜18のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- 前記位置検知センサーが反射型の位置検知センサーである請求項19に記載のプロセスカートリッジ。
- 濃度検知センサーを有する請求項10〜20のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
- トナーの画像を担持するための電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電するための帯電手段と、該帯電手段によって帯電された電子写真感光体に静電潜像を形成するための露光手段と、該露光手段によって形成された電子写真感光体の静電潜像をトナーにより現像し、電子写真感光体にトナーの画像を形成するための現像手段と、該電子写真感光体から該トナーの画像が一次転写された後に転写されたトナーの画像を転写材に二次転写するための、該電子写真感光体との当接部を形成しうる中間転写ベルトと、該当接部にて該電子写真感光体から該中間転写ベルトへ該トナーの画像を一次転写するための一次転写手段とを有する電子写真装置であって、該中間転写ベルトがベルト状基体、蛇行防止部材および位置検知部材を有する中間転写ベルトである電子写真装置において、
該蛇行防止部材が、該ベルト状基体の一方の端部の内周面側に配置され、
該位置検知部材が、該ベルト状基体の他方の端部の外周面側に配置され、
該蛇行防止部材と該位置検知部材とが該電子写真エンドレスベルトの幅方向で200mm〜250mm離間している
ことを特徴とする電子写真装置。 - 少なくとも前記電子写真感光体と前記中間転写ベルトとを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジを有する請求項22に記載の電子写真装置。
- 前記蛇行防止部材と前記位置検知部材とが前記中間転写ベルトの幅方向で220mm〜250mm離間している請求項22または23に記載の電子写真装置。
- 前記蛇行防止部材と前記位置検知部材が前記ベルト状基体の非画像領域に配置されている請求項22〜24のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記ベルト状基体の表面の分光反射率が前記位置検知部材の表面の分光反射率よりも大きい請求項22〜25のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記ベルト状基体の表面の分光反射率と前記位置検知部材の表面の分光反射率との差が5以上である請求項26に記載の電子写真装置。
- 前記ベルト状基体が着色剤を含有する着色層を有し、該着色層の膜厚が40μm〜200μmである請求項22〜27のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記着色剤が白色顔料である請求項28に記載の電子写真装置。
- 前記ベルト状基体の光沢度が35以上である請求項22〜29のいずれかに記載の電子写真装置。
- 位置検知センサーを有する請求項22〜30のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記位置検知センサーの投光部および前記位置検知センサーの受光部の少なくとも一方と前記中間転写ベルトと前記電子写真感光体とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジを有する請求項31に記載の電子写真装置。
- 前記位置検知センサーが反射型の位置検知センサーである請求項31または32に記載の電子写真装置。
- 濃度検知センサーを有する請求項22〜33のいずれかに記載の電子写真装置。
- 前記濃度検知センサーと前記中間転写ベルトと前記電子写真感光体とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジを有する請求項34に記載の電子写真装置。
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