JP2004091858A - 真空蒸着装置及び方法並びに蒸着膜応用製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御する真空蒸着装置及び方法を提供することを課題とする。
【解決手段】コントローラ9から電気ヒータ6に電力が供給され、電気ヒータ6によってるつぼ2内の蒸着材4が加熱される。蒸着材4の周辺雰囲気の圧力が圧力センサ8によって測定され、コントローラ9は圧力センサ8から入力された圧力の測定値が予め設定されている設定値となるように、電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。これにより、所定の蒸着速度が維持され、基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さが制御される。
【選択図】 図1
【解決手段】コントローラ9から電気ヒータ6に電力が供給され、電気ヒータ6によってるつぼ2内の蒸着材4が加熱される。蒸着材4の周辺雰囲気の圧力が圧力センサ8によって測定され、コントローラ9は圧力センサ8から入力された圧力の測定値が予め設定されている設定値となるように、電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。これにより、所定の蒸着速度が維持され、基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さが制御される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、真空蒸着装置及び方法に係り、特に蒸着速度の制御に関する。
また、この発明は、真空蒸着装置を用いて蒸着膜応用製品を製造する方法にも関している。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空蒸着装置の構成を図8に示す。真空容器1内にるつぼ2が配置されると共にるつぼ2に対向して基板ホルダ3が配設されている。るつぼ2内には蒸着材4が収容され、基板ホルダ3には蒸着膜を形成しようとする基板5が保持されている。るつぼ2の外周部に巻装された電気ヒータ6により蒸着材4を加熱して蒸発させると、蒸着材4の気化分子がるつぼ2から放出され、基板5の表面上に付着して蒸着膜の形成がなされる。
【0003】
ここで、ヒータ6により加熱された蒸着材4は時々刻々蒸発して減少するため、電気ヒータ6に安定した電力を供給しても、それだけでは蒸着材4の蒸着速度を一定にすることはできず、基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さを精度よく制御することは困難である。そこで、図8に示されるように、真空容器1内には、基板5の近傍に蒸着速度計7が設置されており、この蒸着速度計7で計測される蒸着速度が一定となるように電気ヒータ6に供給する電力をフィードバック制御することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
蒸着速度計7としては、水晶振動子を用いたものが広く使用されている。水晶振動子の表面上に蒸着膜が形成されると、蒸着膜の分だけ質量が増加するために、水晶振動子の発信周波数が変化する。この発信周波数の変化量は質量の増加分に対応し、さらに質量の増加分は蒸着膜の厚さに対応するため、発信周波数の変化を測定することによって蒸着膜の厚さを算出することができる。
しかしながら、水晶振動子の表面上に例えば7000〜8000オングストローム(700〜800nm)もの厚さの蒸着膜が付着すると、もはや水晶振動子として使用することが困難となり、新たな水晶振動子と交換しなければならない。例えば、毎分2オングストローム(0.2nm)の膜厚速度で成膜処理を行うと、60〜70時間程度で水晶振動子の寿命が尽きることとなる。
【0005】
従って、頻繁に水晶振動子を交換しなければならないという問題点があり、これにより、例えば装置維持等に手間がかかると共に費用が嵩むということが指摘されていた。
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御する真空蒸着装置及び方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御する真空蒸着装置を用いて蒸着膜応用製品を製造する方法を提供することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る真空蒸着装置は、真空容器内で蒸着材を蒸発させることにより基板の表面上に蒸着膜を形成する真空蒸着装置において、蒸着材の周辺雰囲気の圧力を測定する圧力センサと、圧力センサで測定された圧力値に基づいて蒸着速度を制御するコントローラとを備えたものである。
蒸着材の周辺雰囲気の圧力と気化した蒸着材の量との間には一定の相関関係があり、また、気化した蒸着材の量と基板に単位時間当たりに蒸着する蒸着材の量すなわち蒸着速度との間にも一定の相関関係があるため、コントローラが蒸着材の周辺雰囲気の圧力値に基づいて蒸着速度を制御することができる。従って、水晶振動子を用いなくても蒸着速度を制御することが可能となる。
さらに、蒸着速度を時間積分したり、蒸着速度と蒸着時間に対する膜厚の対応テーブルを用いたりすることにより、蒸着速度から基板上に形成される膜厚を算出することができるため、膜厚の制御も可能となる。
【0007】
真空容器内に蒸着材を内包するように配設されると共に基板を臨む開口部が形成された前室をさらに備え、圧力センサが前室内の圧力を測定するようにしてもよい。このようにすれば、前室がない場合に比べて、気化した蒸着材の量をより精度よく把握することができ、蒸着速度をより高精度に制御することができる。
さらに、前室の開口部に設けられたシャッターと、このシャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラとを備えることもできる。前室の開口部を開閉するシャッターを備えれば、シャッターを開いてから閉じるまでの間しか蒸着材が真空容器内へ移動しなくなる。このため、前室内の圧力、シャッターの開閉時間及び開口部の面積等と基板への蒸着量とが一定の関係を有し、その結果蒸着量の制御が可能となる。なお、圧力値に基づいて蒸着速度を制御するコントローラが、シャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラの機能を兼ね備えていてもよい。
【0008】
蒸着材を加熱する加熱手段をさらに備え、コントローラが圧力センサで測定された圧力値に基づいて加熱手段による蒸着材の加熱を調整することにより蒸着速度を制御するように構成することもできる。加熱手段による加熱の調整によって蒸着材の気化分子の放出量が変化するので、蒸着速度の制御がなされる。
また、コントローラが圧力センサで測定された圧力値に基づいてシャッターによる前室の開口部の開放面積を調整することにより蒸着速度を制御するように構成してもよい。開口部の開放面積の調整によって前室から真空容器内へ移動する蒸着材の気化分子の量が変化するので、蒸着速度の制御がなされる。
【0009】
この発明に係る真空蒸着方法は、真空容器内で蒸着材を蒸発させることにより基板の表面上に蒸着膜を形成する真空蒸着方法において、蒸着材の周辺雰囲気の圧力を測定し、測定された圧力値に基づいて蒸着速度を制御する方法である。蒸着材の周辺雰囲気の圧力と気化した蒸着材の量との間には一定の相関関係があり、また、気化した蒸着材の量と蒸着速度との間にも一定の相関関係があるため、蒸着材の周辺雰囲気の圧力値に基づいて蒸着速度を制御することができる。従って、水晶振動子を用いなくても蒸着速度を制御することが可能となる。
【0010】
基板を臨む方向のみ開放させて蒸着材の周辺雰囲気を仕切り、仕切られた雰囲気内の圧力を測定して蒸着速度を制御するようにしてもよい。このようにすれば、蒸着材の周辺雰囲気を仕切らない場合に比べて、気化した蒸着材の量をより精度よく把握することができ、蒸着速度をより高精度に制御することができる。
測定された圧力値に基づいて蒸着材の加熱を調整することにより蒸着速度を制御するように構成することもできる。蒸着材の加熱の調整によって蒸着材の気化分子の放出量が変化するので、蒸着速度の制御がなされる。
【0011】
また、この発明に係る蒸着膜応用製品の製造方法は、上記の真空蒸着装置を用いて基板上に蒸着膜を形成する方法である。従って、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御して蒸着膜の形成を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1にこの発明の実施の形態1に係る真空蒸着装置の構成を示す。真空容器1内にるつぼ2が配置されると共にるつぼ2に対向して基板ホルダ3が配設されている。るつぼ2の外周部には、るつぼ2内に収容される蒸着材4を加熱して蒸発させるための加熱手段として電気ヒータ6が巻装されている。
また、真空容器1内には蒸着材4の周辺雰囲気の圧力を測定するための圧力センサ8が配置されており、この圧力センサ8にコントローラ9が接続され、さらにコントローラ9に電気ヒータ6が接続されている。
なお、真空容器1には、真空容器1内を減圧するために図示しない真空排気装置が接続されている。
【0013】
次に、この実施の形態1の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、るつぼ2内に蒸着材4を収容すると共に基板ホルダ3に蒸着膜を形成しようとする基板5を保持させた後、図示しない真空排気装置により真空容器1内を排気して所定の圧力に減圧する。
この状態で、ステップS1でコントローラ9から電気ヒータ6に所定の電力が供給され、電気ヒータ6によってるつぼ2内の蒸着材4が加熱される。そして、蒸着材4が蒸発し始めると、蒸着材4の気化分子がるつぼ2から放出され、基板ホルダ3に保持されている基板5の表面上へと付着する。
【0014】
このとき、るつぼ2から放出された蒸着材4の気化分子により蒸着材4の周辺雰囲気の圧力が高まるが、この圧力がステップS2で圧力センサ8によって測定され、圧力値がコントローラ9へ送られる。ここで、蒸着材4の周辺雰囲気の圧力と気化した蒸着材4の量との間には一定の相関関係があり、また、気化した蒸着材4の量と基板5に単位時間当たりに蒸着する蒸着材4の量すなわち蒸着速度との間にも一定の相関関係があるため、コントローラ9は、圧力センサ8で測定された圧力値から蒸着速度を算出することができる。実際には、圧力センサ8から入力された圧力値が予め設定されている設定値となるように、コントローラ9はステップS3で電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。これにより、所定の蒸着速度が維持され、基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さを制御することが可能となる。そして、ステップS4で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、続くステップS5で電気ヒータ6への電力供給を停止する。
【0015】
圧力センサ8は、蒸着膜の付着に起因した質量の変化を利用する水晶振動子とは異なり、極めて長い寿命を有しているので、この実施の形態1の真空蒸着装置によれば、頻繁に蒸着速度計を交換する必要がなく、容易に蒸着速度を制御して蒸着を行うことができる。すなわち、蒸着材4の周辺雰囲気の圧力値に基づいて蒸着速度及び蒸着量を制御することができる。
なお、コントローラ9が圧力センサ8で測定された圧力値から蒸着速度を算出したが、圧力値と蒸着速度との対応テーブルを予め設定しておき、この対応テーブルを参照して圧力値から蒸着速度を割り出すこともできる。
【0016】
実施の形態2.
図3に実施の形態2に係る真空蒸着装置の構成を示す。この真空蒸着装置は、図1に示した実施の形態1の装置において、るつぼ2を内包する前室10を真空容器1内に配設したものである。前室10には、基板ホルダ3に保持された基板5を臨む開口部11が形成されている。すなわち、基板5を臨む方向のみを開口部11で開放させて前室10により蒸着材4の周辺雰囲気が仕切られている。
【0017】
蒸着を行う際には、まず、るつぼ2内に蒸着材4を収容すると共に基板ホルダ3に基板5を保持させ、図示しない真空排気装置により真空容器1内を排気して所定の圧力に減圧する。この状態で、図4に示されるステップS1でコントローラ9から電気ヒータ6に所定の電力が供給されてるつぼ2内の蒸着材4が加熱されると共にステップS2で圧力センサ8により前室10で仕切られた蒸着材4の周辺雰囲気の圧力が測定される。
【0018】
前室10内は蒸着材4の気化分子により次第にその圧力が上昇するが、コントローラ9は、圧力センサ8から入力された圧力値が予め設定されている設定値となるように、ステップS3で電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。これにより、蒸着材4の気化分子が前室10の開口部11を通って真空容器1内へ移動し、基板ホルダ3に保持されている基板5の表面上に付着して蒸着膜の形成を開始する。そして、ステップS4で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、続くステップS5で電気ヒータ6への電力供給を停止する。
【0019】
圧力センサ8が真空容器1内に配設された前室10内の圧力を測定するので、蒸着材4の周辺雰囲気の圧力を精度よく測定することができ、実施の形態1に係る真空蒸着装置よりもさらに高精度の蒸着速度制御及び蒸着量制御が可能になる。ひいては所定の蒸着速度を維持して基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さを制御することができる。
また、開口部11の個数及び面積を適宜選択することで、前室10から真空容器1内へ移動する蒸着材4の気化分子の量を制御できるので、蒸着速度を制御することが可能となる。
【0020】
実施の形態3.
図5に実施の形態3に係る真空蒸着装置の構成を示す。この真空蒸着装置は、図2に示した実施の形態2の装置において、前室10の開口部11を開閉するシャッター12を取り付けると共に、開閉装置13によりシャッター12を開閉駆動するようにしたものである。コントローラ9には、圧力センサ8とるつぼ2の外周部に巻装された電気ヒータ6とが接続される他、開閉装置13も接続されている。
【0021】
次に、この実施の形態3の動作について図6のフローチャートを参照して説明する。まず、るつぼ2内に蒸着材4を収容すると共に基板ホルダ3に基板5を保持させ、図示しない真空排気装置により真空容器1内を排気して所定の圧力に減圧した後、ステップS11で開閉装置13によりシャッター12を移動し、開口部11を閉鎖して前室10内を密封する。この状態で、ステップS12でコントローラ9から電気ヒータ6に所定の電力が供給されてるつぼ2内の蒸着材4が加熱されると共にステップS13で圧力センサ8により前室10内の圧力が測定される。
【0022】
前室10内は蒸着材4の気化分子により次第にその圧力が上昇するが、コントローラ9は、ステップS14で圧力センサ8から入力された圧力値が予め設定されている設定値に達したことを確認すると、ステップS15で開閉装置13によりシャッター12を駆動して開口部11を開き、前室10を開放させる。これにより、蒸着材4の気化分子が前室10の開口部11を通って真空容器1内へ移動し、基板ホルダ3に保持されている基板5の表面上に付着して蒸着膜の形成を開始する。
【0023】
その後、コントローラ9は、ステップS16で圧力センサ8から入力された圧力値が設定値を維持するように、ステップS17で電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。そして、ステップS18で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、コントローラ9はステップS19で開閉装置13によりシャッター12を移動し、開口部11を閉鎖して前室10内を再び密封した後、ステップS20で電気ヒータ6への電力供給を停止して蒸着膜の形成を終了する。
【0024】
このように、蒸着材4を前室10内に密封し、圧力センサ8による前室10内の圧力の測定値を設定値に維持した状態で前室10を開放及び閉鎖することにより基板5の表面上への蒸着を行うので、蒸着速度の制御が容易になるだけでなく、蒸着膜形成の立ち上がり特性及び立ち下がり特性が向上し、蒸着膜の厚さを制御することが可能となる。
なお、この実施の形態3では、コントローラ9が圧力センサ8で得られた圧力値に基づいて蒸着速度を制御するだけでなく、シャッター12の開閉による蒸着膜の形成制御をも行ったが、シャッター12を開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラをコントローラ9とは別に備え、実施の形態1及び2と同様に、コントローラ9が圧力センサ8で得られた圧力値に基づいて蒸着速度を制御するだけの機能を有するものでもよい。
【0025】
実施の形態4.
実施の形態3に係る真空蒸着装置は、図5に示した実施の形態3の装置と同様の構成を有しているが、電気ヒータ6に供給する電力量を調整することにより蒸着速度を制御する代わりに前室10の開口部11の開放面積を調整することにより蒸着速度を制御するようにしたものである。
【0026】
図7に示されるように、蒸着膜の形成を開始した後、コントローラ9は、ステップS16で圧力センサ8から入力された圧力値が設定値を維持するように、ステップS21で開閉装置13によりシャッター12を移動し、前室10の開口部11の開放面積を調整する。そして、ステップS18で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、コントローラ9はステップS19で開口部11を閉鎖して前室10内を再び密封し、ステップS20で電気ヒータ6への電力供給を停止して蒸着膜の形成を終了する。
【0027】
このように、前室10の開口部11の開放面積を調整することにより、前室10から真空容器1内へ移動する蒸着材4の気化分子の量が変化するので、蒸着速度を制御することができる。
また、電気ヒータ6に供給する電力量の調整と開口部11の開放面積の調整の双方を同時に行えばより高精度に蒸着速度の制御を行うことが可能となる。
【0028】
以上説明した実施の形態1〜4に係る真空蒸着装置により、基板5の表面上に所望の厚さの蒸着膜が形成された蒸着膜応用製品を製造することができる。蒸着膜応用製品としては、例えば、ICやLSI等の半導体製品、有機化合物層が形成された有機EL、透明電導膜が形成された液晶パネル、薄膜が形成された各種フィルム及びディスク等を対象とすることができる。
なお、上記の実施の形態1〜4においては、蒸着材4を加熱して蒸発させるための加熱手段としてるつぼ2の外周部に巻装された電気ヒータ6を使用したが、これに限るものではなく、例えば蒸着材4に電子ビームを照射して加熱するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、蒸着材の周辺雰囲気の圧力を圧力センサで測定し、圧力の測定値に基づいて蒸着速度を制御するので、頻繁に交換することが必要な水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御することができる。
さらに、真空容器内に配設され且つ開口部が形成された前室で蒸着材の周辺雰囲気を仕切り、圧力センサで得られた前室内の圧力の測定値に基づいて蒸着速度を制御するようにすれば、前室がない場合に比べて、気化した蒸着材の量をより精度よく把握することができ、蒸着速度をより高精度に制御することができる。
【0030】
さらに、前室の開口部にシャッターを設け、このシャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラを備えれば、前室内の圧力、シャッターの開閉時間及び開口部の面積等に基づいて蒸着量の制御が可能となる。
蒸着速度の制御は、蒸着材の加熱を調整することにより、あるいはシャッターによる前室の開口部の開放面積の調整により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態2に係る真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【図4】実施の形態2の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態3に係る真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【図6】実施の形態3の動作を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態4の動作を示すフローチャートである。
【図8】従来の真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 真空容器、2 るつぼ、3 基板ホルダ、4 蒸着材、5 基板、6 電気ヒータ、8 圧力センサ、9 コントローラ、10 前室、11 開口部、12 シャッター、13 開閉装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は、真空蒸着装置及び方法に係り、特に蒸着速度の制御に関する。
また、この発明は、真空蒸着装置を用いて蒸着膜応用製品を製造する方法にも関している。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空蒸着装置の構成を図8に示す。真空容器1内にるつぼ2が配置されると共にるつぼ2に対向して基板ホルダ3が配設されている。るつぼ2内には蒸着材4が収容され、基板ホルダ3には蒸着膜を形成しようとする基板5が保持されている。るつぼ2の外周部に巻装された電気ヒータ6により蒸着材4を加熱して蒸発させると、蒸着材4の気化分子がるつぼ2から放出され、基板5の表面上に付着して蒸着膜の形成がなされる。
【0003】
ここで、ヒータ6により加熱された蒸着材4は時々刻々蒸発して減少するため、電気ヒータ6に安定した電力を供給しても、それだけでは蒸着材4の蒸着速度を一定にすることはできず、基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さを精度よく制御することは困難である。そこで、図8に示されるように、真空容器1内には、基板5の近傍に蒸着速度計7が設置されており、この蒸着速度計7で計測される蒸着速度が一定となるように電気ヒータ6に供給する電力をフィードバック制御することが行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
蒸着速度計7としては、水晶振動子を用いたものが広く使用されている。水晶振動子の表面上に蒸着膜が形成されると、蒸着膜の分だけ質量が増加するために、水晶振動子の発信周波数が変化する。この発信周波数の変化量は質量の増加分に対応し、さらに質量の増加分は蒸着膜の厚さに対応するため、発信周波数の変化を測定することによって蒸着膜の厚さを算出することができる。
しかしながら、水晶振動子の表面上に例えば7000〜8000オングストローム(700〜800nm)もの厚さの蒸着膜が付着すると、もはや水晶振動子として使用することが困難となり、新たな水晶振動子と交換しなければならない。例えば、毎分2オングストローム(0.2nm)の膜厚速度で成膜処理を行うと、60〜70時間程度で水晶振動子の寿命が尽きることとなる。
【0005】
従って、頻繁に水晶振動子を交換しなければならないという問題点があり、これにより、例えば装置維持等に手間がかかると共に費用が嵩むということが指摘されていた。
この発明は上記問題点を解消するためになされたもので、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御する真空蒸着装置及び方法を提供することを目的とする。
また、この発明は、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御する真空蒸着装置を用いて蒸着膜応用製品を製造する方法を提供することも目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る真空蒸着装置は、真空容器内で蒸着材を蒸発させることにより基板の表面上に蒸着膜を形成する真空蒸着装置において、蒸着材の周辺雰囲気の圧力を測定する圧力センサと、圧力センサで測定された圧力値に基づいて蒸着速度を制御するコントローラとを備えたものである。
蒸着材の周辺雰囲気の圧力と気化した蒸着材の量との間には一定の相関関係があり、また、気化した蒸着材の量と基板に単位時間当たりに蒸着する蒸着材の量すなわち蒸着速度との間にも一定の相関関係があるため、コントローラが蒸着材の周辺雰囲気の圧力値に基づいて蒸着速度を制御することができる。従って、水晶振動子を用いなくても蒸着速度を制御することが可能となる。
さらに、蒸着速度を時間積分したり、蒸着速度と蒸着時間に対する膜厚の対応テーブルを用いたりすることにより、蒸着速度から基板上に形成される膜厚を算出することができるため、膜厚の制御も可能となる。
【0007】
真空容器内に蒸着材を内包するように配設されると共に基板を臨む開口部が形成された前室をさらに備え、圧力センサが前室内の圧力を測定するようにしてもよい。このようにすれば、前室がない場合に比べて、気化した蒸着材の量をより精度よく把握することができ、蒸着速度をより高精度に制御することができる。
さらに、前室の開口部に設けられたシャッターと、このシャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラとを備えることもできる。前室の開口部を開閉するシャッターを備えれば、シャッターを開いてから閉じるまでの間しか蒸着材が真空容器内へ移動しなくなる。このため、前室内の圧力、シャッターの開閉時間及び開口部の面積等と基板への蒸着量とが一定の関係を有し、その結果蒸着量の制御が可能となる。なお、圧力値に基づいて蒸着速度を制御するコントローラが、シャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラの機能を兼ね備えていてもよい。
【0008】
蒸着材を加熱する加熱手段をさらに備え、コントローラが圧力センサで測定された圧力値に基づいて加熱手段による蒸着材の加熱を調整することにより蒸着速度を制御するように構成することもできる。加熱手段による加熱の調整によって蒸着材の気化分子の放出量が変化するので、蒸着速度の制御がなされる。
また、コントローラが圧力センサで測定された圧力値に基づいてシャッターによる前室の開口部の開放面積を調整することにより蒸着速度を制御するように構成してもよい。開口部の開放面積の調整によって前室から真空容器内へ移動する蒸着材の気化分子の量が変化するので、蒸着速度の制御がなされる。
【0009】
この発明に係る真空蒸着方法は、真空容器内で蒸着材を蒸発させることにより基板の表面上に蒸着膜を形成する真空蒸着方法において、蒸着材の周辺雰囲気の圧力を測定し、測定された圧力値に基づいて蒸着速度を制御する方法である。蒸着材の周辺雰囲気の圧力と気化した蒸着材の量との間には一定の相関関係があり、また、気化した蒸着材の量と蒸着速度との間にも一定の相関関係があるため、蒸着材の周辺雰囲気の圧力値に基づいて蒸着速度を制御することができる。従って、水晶振動子を用いなくても蒸着速度を制御することが可能となる。
【0010】
基板を臨む方向のみ開放させて蒸着材の周辺雰囲気を仕切り、仕切られた雰囲気内の圧力を測定して蒸着速度を制御するようにしてもよい。このようにすれば、蒸着材の周辺雰囲気を仕切らない場合に比べて、気化した蒸着材の量をより精度よく把握することができ、蒸着速度をより高精度に制御することができる。
測定された圧力値に基づいて蒸着材の加熱を調整することにより蒸着速度を制御するように構成することもできる。蒸着材の加熱の調整によって蒸着材の気化分子の放出量が変化するので、蒸着速度の制御がなされる。
【0011】
また、この発明に係る蒸着膜応用製品の製造方法は、上記の真空蒸着装置を用いて基板上に蒸着膜を形成する方法である。従って、水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御して蒸着膜の形成を行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1にこの発明の実施の形態1に係る真空蒸着装置の構成を示す。真空容器1内にるつぼ2が配置されると共にるつぼ2に対向して基板ホルダ3が配設されている。るつぼ2の外周部には、るつぼ2内に収容される蒸着材4を加熱して蒸発させるための加熱手段として電気ヒータ6が巻装されている。
また、真空容器1内には蒸着材4の周辺雰囲気の圧力を測定するための圧力センサ8が配置されており、この圧力センサ8にコントローラ9が接続され、さらにコントローラ9に電気ヒータ6が接続されている。
なお、真空容器1には、真空容器1内を減圧するために図示しない真空排気装置が接続されている。
【0013】
次に、この実施の形態1の動作について図2のフローチャートを参照して説明する。
まず、るつぼ2内に蒸着材4を収容すると共に基板ホルダ3に蒸着膜を形成しようとする基板5を保持させた後、図示しない真空排気装置により真空容器1内を排気して所定の圧力に減圧する。
この状態で、ステップS1でコントローラ9から電気ヒータ6に所定の電力が供給され、電気ヒータ6によってるつぼ2内の蒸着材4が加熱される。そして、蒸着材4が蒸発し始めると、蒸着材4の気化分子がるつぼ2から放出され、基板ホルダ3に保持されている基板5の表面上へと付着する。
【0014】
このとき、るつぼ2から放出された蒸着材4の気化分子により蒸着材4の周辺雰囲気の圧力が高まるが、この圧力がステップS2で圧力センサ8によって測定され、圧力値がコントローラ9へ送られる。ここで、蒸着材4の周辺雰囲気の圧力と気化した蒸着材4の量との間には一定の相関関係があり、また、気化した蒸着材4の量と基板5に単位時間当たりに蒸着する蒸着材4の量すなわち蒸着速度との間にも一定の相関関係があるため、コントローラ9は、圧力センサ8で測定された圧力値から蒸着速度を算出することができる。実際には、圧力センサ8から入力された圧力値が予め設定されている設定値となるように、コントローラ9はステップS3で電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。これにより、所定の蒸着速度が維持され、基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さを制御することが可能となる。そして、ステップS4で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、続くステップS5で電気ヒータ6への電力供給を停止する。
【0015】
圧力センサ8は、蒸着膜の付着に起因した質量の変化を利用する水晶振動子とは異なり、極めて長い寿命を有しているので、この実施の形態1の真空蒸着装置によれば、頻繁に蒸着速度計を交換する必要がなく、容易に蒸着速度を制御して蒸着を行うことができる。すなわち、蒸着材4の周辺雰囲気の圧力値に基づいて蒸着速度及び蒸着量を制御することができる。
なお、コントローラ9が圧力センサ8で測定された圧力値から蒸着速度を算出したが、圧力値と蒸着速度との対応テーブルを予め設定しておき、この対応テーブルを参照して圧力値から蒸着速度を割り出すこともできる。
【0016】
実施の形態2.
図3に実施の形態2に係る真空蒸着装置の構成を示す。この真空蒸着装置は、図1に示した実施の形態1の装置において、るつぼ2を内包する前室10を真空容器1内に配設したものである。前室10には、基板ホルダ3に保持された基板5を臨む開口部11が形成されている。すなわち、基板5を臨む方向のみを開口部11で開放させて前室10により蒸着材4の周辺雰囲気が仕切られている。
【0017】
蒸着を行う際には、まず、るつぼ2内に蒸着材4を収容すると共に基板ホルダ3に基板5を保持させ、図示しない真空排気装置により真空容器1内を排気して所定の圧力に減圧する。この状態で、図4に示されるステップS1でコントローラ9から電気ヒータ6に所定の電力が供給されてるつぼ2内の蒸着材4が加熱されると共にステップS2で圧力センサ8により前室10で仕切られた蒸着材4の周辺雰囲気の圧力が測定される。
【0018】
前室10内は蒸着材4の気化分子により次第にその圧力が上昇するが、コントローラ9は、圧力センサ8から入力された圧力値が予め設定されている設定値となるように、ステップS3で電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。これにより、蒸着材4の気化分子が前室10の開口部11を通って真空容器1内へ移動し、基板ホルダ3に保持されている基板5の表面上に付着して蒸着膜の形成を開始する。そして、ステップS4で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、続くステップS5で電気ヒータ6への電力供給を停止する。
【0019】
圧力センサ8が真空容器1内に配設された前室10内の圧力を測定するので、蒸着材4の周辺雰囲気の圧力を精度よく測定することができ、実施の形態1に係る真空蒸着装置よりもさらに高精度の蒸着速度制御及び蒸着量制御が可能になる。ひいては所定の蒸着速度を維持して基板5の表面上に形成される蒸着膜の厚さを制御することができる。
また、開口部11の個数及び面積を適宜選択することで、前室10から真空容器1内へ移動する蒸着材4の気化分子の量を制御できるので、蒸着速度を制御することが可能となる。
【0020】
実施の形態3.
図5に実施の形態3に係る真空蒸着装置の構成を示す。この真空蒸着装置は、図2に示した実施の形態2の装置において、前室10の開口部11を開閉するシャッター12を取り付けると共に、開閉装置13によりシャッター12を開閉駆動するようにしたものである。コントローラ9には、圧力センサ8とるつぼ2の外周部に巻装された電気ヒータ6とが接続される他、開閉装置13も接続されている。
【0021】
次に、この実施の形態3の動作について図6のフローチャートを参照して説明する。まず、るつぼ2内に蒸着材4を収容すると共に基板ホルダ3に基板5を保持させ、図示しない真空排気装置により真空容器1内を排気して所定の圧力に減圧した後、ステップS11で開閉装置13によりシャッター12を移動し、開口部11を閉鎖して前室10内を密封する。この状態で、ステップS12でコントローラ9から電気ヒータ6に所定の電力が供給されてるつぼ2内の蒸着材4が加熱されると共にステップS13で圧力センサ8により前室10内の圧力が測定される。
【0022】
前室10内は蒸着材4の気化分子により次第にその圧力が上昇するが、コントローラ9は、ステップS14で圧力センサ8から入力された圧力値が予め設定されている設定値に達したことを確認すると、ステップS15で開閉装置13によりシャッター12を駆動して開口部11を開き、前室10を開放させる。これにより、蒸着材4の気化分子が前室10の開口部11を通って真空容器1内へ移動し、基板ホルダ3に保持されている基板5の表面上に付着して蒸着膜の形成を開始する。
【0023】
その後、コントローラ9は、ステップS16で圧力センサ8から入力された圧力値が設定値を維持するように、ステップS17で電気ヒータ6に供給する電力量を調整する。そして、ステップS18で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、コントローラ9はステップS19で開閉装置13によりシャッター12を移動し、開口部11を閉鎖して前室10内を再び密封した後、ステップS20で電気ヒータ6への電力供給を停止して蒸着膜の形成を終了する。
【0024】
このように、蒸着材4を前室10内に密封し、圧力センサ8による前室10内の圧力の測定値を設定値に維持した状態で前室10を開放及び閉鎖することにより基板5の表面上への蒸着を行うので、蒸着速度の制御が容易になるだけでなく、蒸着膜形成の立ち上がり特性及び立ち下がり特性が向上し、蒸着膜の厚さを制御することが可能となる。
なお、この実施の形態3では、コントローラ9が圧力センサ8で得られた圧力値に基づいて蒸着速度を制御するだけでなく、シャッター12の開閉による蒸着膜の形成制御をも行ったが、シャッター12を開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラをコントローラ9とは別に備え、実施の形態1及び2と同様に、コントローラ9が圧力センサ8で得られた圧力値に基づいて蒸着速度を制御するだけの機能を有するものでもよい。
【0025】
実施の形態4.
実施の形態3に係る真空蒸着装置は、図5に示した実施の形態3の装置と同様の構成を有しているが、電気ヒータ6に供給する電力量を調整することにより蒸着速度を制御する代わりに前室10の開口部11の開放面積を調整することにより蒸着速度を制御するようにしたものである。
【0026】
図7に示されるように、蒸着膜の形成を開始した後、コントローラ9は、ステップS16で圧力センサ8から入力された圧力値が設定値を維持するように、ステップS21で開閉装置13によりシャッター12を移動し、前室10の開口部11の開放面積を調整する。そして、ステップS18で所定時間が経過すると、所望の厚さの蒸着膜の形成が完了したと判断し、コントローラ9はステップS19で開口部11を閉鎖して前室10内を再び密封し、ステップS20で電気ヒータ6への電力供給を停止して蒸着膜の形成を終了する。
【0027】
このように、前室10の開口部11の開放面積を調整することにより、前室10から真空容器1内へ移動する蒸着材4の気化分子の量が変化するので、蒸着速度を制御することができる。
また、電気ヒータ6に供給する電力量の調整と開口部11の開放面積の調整の双方を同時に行えばより高精度に蒸着速度の制御を行うことが可能となる。
【0028】
以上説明した実施の形態1〜4に係る真空蒸着装置により、基板5の表面上に所望の厚さの蒸着膜が形成された蒸着膜応用製品を製造することができる。蒸着膜応用製品としては、例えば、ICやLSI等の半導体製品、有機化合物層が形成された有機EL、透明電導膜が形成された液晶パネル、薄膜が形成された各種フィルム及びディスク等を対象とすることができる。
なお、上記の実施の形態1〜4においては、蒸着材4を加熱して蒸発させるための加熱手段としてるつぼ2の外周部に巻装された電気ヒータ6を使用したが、これに限るものではなく、例えば蒸着材4に電子ビームを照射して加熱するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、蒸着材の周辺雰囲気の圧力を圧力センサで測定し、圧力の測定値に基づいて蒸着速度を制御するので、頻繁に交換することが必要な水晶振動子を用いることなく蒸着速度を制御することができる。
さらに、真空容器内に配設され且つ開口部が形成された前室で蒸着材の周辺雰囲気を仕切り、圧力センサで得られた前室内の圧力の測定値に基づいて蒸着速度を制御するようにすれば、前室がない場合に比べて、気化した蒸着材の量をより精度よく把握することができ、蒸着速度をより高精度に制御することができる。
【0030】
さらに、前室の開口部にシャッターを設け、このシャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラを備えれば、前室内の圧力、シャッターの開閉時間及び開口部の面積等に基づいて蒸着量の制御が可能となる。
蒸着速度の制御は、蒸着材の加熱を調整することにより、あるいはシャッターによる前室の開口部の開放面積の調整により行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【図2】実施の形態1の動作を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態2に係る真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【図4】実施の形態2の動作を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態3に係る真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【図6】実施の形態3の動作を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態4の動作を示すフローチャートである。
【図8】従来の真空蒸着装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 真空容器、2 るつぼ、3 基板ホルダ、4 蒸着材、5 基板、6 電気ヒータ、8 圧力センサ、9 コントローラ、10 前室、11 開口部、12 シャッター、13 開閉装置。
Claims (9)
- 真空容器内で蒸着材を蒸発させることにより基板の表面上に蒸着膜を形成する真空蒸着装置において、
蒸着材の周辺雰囲気の圧力を測定する圧力センサと、
前記圧力センサで測定された圧力値に基づいて蒸着速度を制御するコントローラと
を備えたことを特徴とする真空蒸着装置。 - 前記真空容器内に蒸着材を内包するように配設されると共に前記基板を臨む開口部が形成された前室をさらに備え、前記圧力センサは前記前室内の圧力を測定する請求項1に記載の真空蒸着装置。
- 前記前室の開口部に設けられたシャッターと、このシャッターを開閉させて蒸着膜の形成を制御する第二のコントローラとをさらに備えた請求項2に記載の真空蒸着装置。
- 蒸着材を加熱する加熱手段をさらに備え、前記コントローラは前記圧力センサで測定された圧力値に基づいて前記加熱手段による蒸着材の加熱を調整することにより蒸着速度を制御する請求項1〜3のいずれか一項に記載の真空蒸着装置。
- 前記コントローラは前記圧力センサで測定された圧力値に基づいて前記シャッターによる前記前室の開口部の開放面積を調整することにより蒸着速度を制御する請求項3に記載の真空蒸着装置。
- 真空容器内で蒸着材を蒸発させることにより基板の表面上に蒸着膜を形成する真空蒸着方法において、
蒸着材の周辺雰囲気の圧力を測定し、
測定された圧力値に基づいて蒸着速度を制御する
ことを特徴とする真空蒸着方法。 - 基板を臨む方向のみ開放させて蒸着材の周辺雰囲気を仕切り、
仕切られた雰囲気内の圧力を測定して蒸着速度を制御する請求項6に記載の真空蒸着方法。 - 測定された圧力値に基づいて蒸着材の加熱を調整することにより蒸着速度を制御する請求項6または7に記載の真空蒸着方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空蒸着装置を用いて基板上に蒸着膜を形成することを特徴とする蒸着膜応用製品の製造方法。
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