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JP2004091742A - キーライム香料およびキーライム香料含有食品 - Google Patents

キーライム香料およびキーライム香料含有食品 Download PDF

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JP2004091742A
JP2004091742A JP2002258312A JP2002258312A JP2004091742A JP 2004091742 A JP2004091742 A JP 2004091742A JP 2002258312 A JP2002258312 A JP 2002258312A JP 2002258312 A JP2002258312 A JP 2002258312A JP 2004091742 A JP2004091742 A JP 2004091742A
Authority
JP
Japan
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oil
lime
flavor
methyl
trans
Prior art date
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Pending
Application number
JP2002258312A
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English (en)
Inventor
Takaaki Kawasaki
川崎 孝明
Takuya Goto
後藤 拓矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
San Ei Gen FFI Inc
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Publication date
Application filed by San Ei Gen FFI Inc filed Critical San Ei Gen FFI Inc
Priority to JP2002258312A priority Critical patent/JP2004091742A/ja
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Abstract

【課題】キーライムの果実に由来するコールドプレスドオイルから得られる香料を提供すること、および、この香料を食品に添加することによって、香味が改良された食品を提供すること。
【解決手段】トランス,トランス−α−ファルネセン、β−ピネン、およびシトラールを含有することを特徴とする香料を提供する。本発明の香料は、酸味のある豊かな香りを有し、多種多様な食品に対して香味の付与、改善、マスキング等の効果を有し、飲料、菓子、または調味液等の食品に応用して、食品の香味を改善することができる。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トランス,トランス−α−ファルネセン、β−ピネン、およびシトラールを含有することを特徴とする香料に関する。本発明の香料は、飲料、菓子、または調味液等の食品に応用して、食品に香味を付与したり、食品の香味を改善することができる。
【0002】
【従来の技術】
柑橘類は、洋の東西を問わず古くから親しまれている嗜好性の高い果実である。柑橘類の代表的な果物の一つとしてライムがある。ライムは、緑色のレモンと思われるほどに果実の形、用途、成分がレモンと類似しているが、異なる品種である。ライムは、熱帯地方ではレモンに匹敵する重要な柑橘である。ライム果汁は、レモン果汁と同様に酸が強いため、ストレートジュースには適さない。無酸タイプのライムもあるが、味に苦味があり、さわやかさにも欠ける。ライムの果汁やフレーバーの用途としてよく知られているものとしては、ジンライムのようなアルコール飲料、コーラ、サイダー、レモンライム等の炭酸飲料、キーライムパイ等の菓子などがある。また、18世紀の終わり頃には、ビタミンCを含むライム果実は船乗りの壊血病予防のため、欠かすことのできない重要な果物でもあった。
【0003】
ライムはミカン科の植物で、インドが原産地として考えられているが、マライ、東インド諸島とする説などもある。コロンブスのアメリカ大陸発見以後、スペイン人によって、メキシコ、西インド諸島へ伝えられ、この地域が世界の主要産地となっている。他の地域としては、インド、スリランカなどでも重要な柑橘として栽培されている。日本でも生果が輸入されている。
【0004】
ライムはアシッド(acid)とタイプとスイート(sweet)タイプに大別できる。
アシッドタイプはさらに2つのタイプに分けられる。アシッドタイプの第1のタイプ(学名Citrus latifolia)は、タヒチライムまたはペルシャライム、あるいはBearssライムと呼ばれており、大きく(約100g/1個)、種子を含まない。このタイプのライムは、メキシコ(特にVeracruzのMartinez de la Torre地方)、ブラジルのサンパウロ、フロリダのデートカウンティーなどで多く生産されており、世界中で最も一般的なライムであり、いわゆる「ライム」という場合は、このタイプのライムを指す。このタイプのライムの原産地は明らかではないが、1850〜1880年頃にタヒチ島からサンフランシスコ経由でフロリダへ導入されたことからタヒチライムと呼ばれている。しかし、元来はペルシア(イラン)原産と言われている。すなわち、古代オリエント→ペルシア→地中海→ブラジル→オーストラリア→カリフォルニアという経路をたどったと考えられている。このアメリカに伝わったライムは、フロリダではペルシャライム、カリフォルニアではBearssライムと呼ばれている。
【0005】
アシッドタイプのうち、第2のタイプのライム(学名Citrus aurantifolia)は、小さく(約40g/1個)、種子を多く含む(〜15粒/1個)もので、サワーライム、メキシカンライム、キーライム、バーテンダーズライム、カグディ・リンブ等、さまざまな呼び名で呼ばれている。このタイプのライムは、霜の降りない熱帯地方でのみ育つものであり、メキシコ、ペルー、ブラジル、エジプト、西インド諸島、インドなどで栽培されている。本明細書中では、このタイプのライムを「キーライム」と呼ぶ。なお、キーライムの名称は、このタイプのライムがメキシコ経由でフロリダのキーウェストにもたらされた際に、この地方で採れるライムという意味から付けられたとされているが、今日では、ライムの種別に関わらず、この地方で取れたライムを誤って「キーライム」と呼称する場合があるので注意を要する。今日では、フロリダのキーで栽培されている「キーライム」は、わずか10ha未満に過ぎない。米国では、キーライムパイが有名であるものの、一般的にライムとしてはキーライムよりは前述のペルシャライム(Bearssライム)の方が好まれる傾向にある。また、ヨーロッパではキーライムはあまり知られていない。
【0006】
キーライムとペルシャライムとでは、形状(図1を参照のこと)および性質の点で異なっている。すなわち、キーライムは、ペルシャライムと比較して以下のような特徴を有する:
・果実は小さく、丸く、小さな突起の柄がある。
・果皮は滑らかで極めて薄い。
・果皮から採れるオイルは特徴的なアロマを有する。
【0007】
スイートタイプのライム(学名Citrus limettioides)は、Indian sweet lime、Palestine sweet limeと呼ばれ、中東、インド亜大陸、中央から南部にかけての北米などで生産されている。このタイプのライムは、ライムとレモンの交配種とも考えられており、若干大型の果実である。
【0008】
香料としてのライムは、採油法により、水蒸気蒸留法、圧搾法、回収香の3タイプに分けられ、工業的に特に重要なものは水蒸気蒸留法と圧搾法である。
【0009】
一般にライムオイルという場合には水蒸気蒸留法で得られたものを指し、そのようにして得られたオイルはディスティレートオイルまたはディスティルドオイルと呼ばれる。その特徴あるさわやかな香りは、フレーバー、フレグランス用香料に重要である。現在市場に流通しているライムオイルは水蒸気蒸留法によるものが大部分を占めている。この方法によると、香気を水蒸気蒸留することによりテルペン類が加水分解し、ターピネオールに変化して独特のライム香が生じる。このライム香は、日本人にはあまり好まれない傾向にある。
【0010】
一方の圧搾法で得られるライム香料には、ライム果実の搾汁時に得られるオイルエマルジョン層を冷却遠心分離することによって得られるコールドプレスドオイルが挙げられる。コールドプレスドオイルは、ディスティルドオイルに比べ高価であることから、生産量は比較的少ない。
【0011】
このように、ライムはありふれた果実の一種であるが、一般的にライムと称している果物は、前述のように、ペルシャライムを原材料とし、水蒸気蒸留によって調製されたライムのことである。キーライムを用いる飲料もしくは食品等は、本発明者らが知る限り、原産地周辺で家庭料理に使用される範囲のものであり、食品工業分野で大規模に使用された例は知られていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、レモン様の甘い香り立ちを有する新規な香料を得ることを課題とする。また、そのような香料を食品に添加することによって、香味が改良された食品を提供することも本発明の課題である。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、キーライムの果実に由来するコールドプレスドオイルを調製した。また、これを食品香料として使用して食品の香味改良を試みた。その結果、キーライム由来の香料は、酸味のある豊かな香りを有し、多種多様な食品に対して香味の付与、改善、マスキング等の効果を有することを見出し本発明を完成するに至った。
【0014】
本発明は、キーライム由来であって、トランス,トランス−α−ファルネセン、β−ピネン、およびシトラールを含有することを特徴とする香料に関する。
【0015】
好ましくは、上記香料は、酢酸ネリルを実質的に含まない。
【0016】
好ましくは、上記香料は、キーライム果実由来である。
【0017】
好ましくは、上記香料は、コールドプレスドオイルである。
【0018】
本発明はまた、上記香料を含有することを特徴とする香料組成物に関する。
【0019】
本発明はまた、上記香料組成物を含有することを特徴とする食品に関する。
【0020】
好ましくは、上記食品は、飲料、菓子、または調味液である。
【0021】
本発明はまた、上記香料組成物を含有させる工程を包含する、食品の香味改善方法に関する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をより詳細に説明する。
【0023】
本明細書中に記載される場合、「酢酸ネリル」、「トランス,トランス−α−ファルネセン」、および「β−ピネン」といった化合物の名称、「GC−MS」「ピーク面積」「コールドプレスドオイル」等の技術用語は、当該技術分野において通常の知識を有する者が理解する意味と同様の意味を有する。
本発明の香料はトランス,トランス−α−ファルネセンおよびβ−ピネンを含有することを特徴とするが、さらに他の種々の成分を含有してもよい。本発明の香料には、レモン精油およびライム精油に含有される成分が含まれ得る。このような成分としては、例えば、オクタナール、シトロネラール、α−ピネン、β−ピネン、γ−テルピネン、ミルセン、β−ビサボレン、カリオフィレン、α−ベルガモテン、リモネン、ネラール、ゲラニアール、α−テルピネオール、テルピネン−4−オール、シトロネロール、ネロール、ゲラニオール、酢酸ネリル、酢酸ゲラニル、1,8−シネオール、リナロール、パラ−サイメン、パラ−サイメン−8−オール、フェンコール、シス−パラ−2−メンテン−1−オール、1,4−シネオール、トリメチルベンジルメチルエーテル、およびチモールが挙げられる。
また、本発明の香料は、さらなる広範な種々の芳香成分を含有し得、そのような芳香成分としては、例えば、モノテルペン炭化水素類(アリストレン、β−オシメン、トランス−オシメン、シス−オシメン、トランス−β−オシメン、カラレン、δ−3−カレン、カンフェン、サビネン、α−ツヨネン、α−テルピネン、テルピノレン、トリサイクレン、α−フェランドレン、β−フェランドレンなど)、(−)に帯電しているセスキテルペン炭化水素類(アロ−アロマデンドレン、アロマデンドレン、β−エレメン、δ−エレメン、α−ガイエン、β−ガイエン、カマズレン、クルクメン、ゲルマクレンD、ジンジベレン、β−セスキフェランドレン、デハイドロアズレン、デハイドロカマズレン、α−ビサボレン、γ−ビサボレン、α−ファルネセン、β−ファルネセン、トランス−β−ファルネセンなど)、(+)に帯電しているセスキテルペン炭化水素類(アシヒュルレン、γ−カジネン、δ−カジネン、β−カリオフィレン、β−トランス−カリオフィレン、キュベベン、グルジュネン、クルゼレン、α−コパエン、コパレン、セイチュレン、α−セドレン、β−セドレン、α−セリネン、β−セリネン、ダウセン、ツヨプセン、ネオアロ−オシメン、α−パチュレン、β−パチュレン、α−ヒマカレン、β−ヒマカレン、γ−ヒマカレン、α−ヒュムレン、α−ブルネッセン、β−ブルネッセン、ベリベイエン、トランス−α−ベルガモッテン、α−ミューロレン、γ−ミューロレン、リンギフォーレン、リンデステレン、ロンジフォレンなど)、炭化水素類(エイコサン、エイネイコサン、オクタデカン、ノナデカン、ヘプタデカンなど)、モノテルペンアルコール類(イソプレゴール、イソメントール、カルベオール、ツヤノール−4、トランス−ツヤノール−4、デハイドロリナロール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、ネオイソプレゴール、ネオメントール、トランス−ピノカルベオール、ピペリトール、ファネスロール、ベルベノール、ボルネオール、ミセン−8−オール、メントール、ラバンジュロールなど)、セスキテルペンアルコール類(アトラントール、エピサンタロール、エレモフェロール、エレモール、α−オウデスモール、γ−オウデスモール、オウデスモール−10−エピ−γ、α−カジノール、γ−カジノール、δ−カジノール、キャトロール、グロブロール、α−サンタロール、β−サンタロール、トランス−α−サンタロール、スパスレノール、セドロール、ネロリドール、パチュロール、バレリアノール、α−ビサボロール、ビリディフロロール、ファネソール、ポゴステロール、レドールなど)、ジテルペンアルコール類(アセトキシ−15−ラブダノール−8、イソフィトール、スクラレオール、ジエン−3−オール−8、フィトール、ラバダアン−8−α−15−ディノールなど)、脂肪族アルコール類(オクタノール、オクタン−1−オール−3、オクタン−3−オール、1−オクテン−3−オール、ヘキサノールなど)、芳香族アルコール類(フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコールなど)、エステル類(アンスラニル酸ジメチル、アンゼリカ酸イソアミル、アンゼリカ酸プロピル、アンゼリカ酸イソブチル、アンゼリカ酸メチルアリル、アンゼリカ酸−2−メチルブチル、安息香酸コンフィニル、安息香酸シンナミル、安息香酸ベンジル、安息香酸メチル、イソ吉草酸アミル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸メタクリエイト、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ギ酸リナリル、ゲラニル酸リナリル、酢酸オイゲニル、酢酸−1−オクテン−3−イル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フィトリル、酢酸ヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸ボルニル、酢酸ミルテニル、酢酸メンチル、酢酸ラバンジュリル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、プロピオン酸ネリル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸リナリル、ヘキサン酸ゲラニル、ヘキシル酸ブチル、ヘキシル酸イソブチル、吉草酸ゲラニル、メチル−2−酪酸イソアミル、メチル−2−酪酸イソブチル、酪酸イソブチル、酪酸ゲラニル、酪酸シトロネリル、酪酸ネリルなど)、ケトン類(アセトフェノン、アトラントン、イソアルテミシアケトン、イソピノカンフォン、イソメントン、カラメントン、l−カルボン、d−カルボン、カンファー、カンファーハイドレイト、クリサンティノン、クリプトン、ゲルマクロン、β−ジオン(イタリジオン)、シス−ジャスモン、ダバノン、ダマスコン、ダマセノン、α−ツヨン、β−ツヨン、デハイドロカルボン、2,2,6−トリメチルシクロヘキサノン、ヌートカトン、ピノカルボン、ピノカンフォン、ピペリトン、フェンコン、プレゴン、ベルベノン、メチルアセトフェノン、メチルイソブチルケトン、メントンなど)、フェノール類(オイゲノールなど)、フェノールメチルエーテル類(トランス−アネトール、イソオイゲノールメチルエーテル、オイゲノールメチルエーテル、カルバクロールメチルエーテル、サフロール、チャビコール[カビコール]メチルエーテル、パラグレゾールメチルエーテル、パラシメン−8−オール−メチルエーテルなど)、テルペン系アルデヒド類(フェランドラール、ミルテナール、パラ−メンタ−1,3−ジエン−7−アール、パラ−メンタ−1,4−ジエン−7−アールなど)、芳香族アルデヒド類(アニスアルデヒド、クミンアルデヒド、ケイ皮アルデヒド、ピペロナール、ベンズアルデヒド、バニリンなど)、脂肪族アルデヒド類(ウンデカナール、デカナール、ノナナール、ヘキサナール、ヘプタナールなど)、酸化物類(アスカリドール、カリオフィレンエポキシ、カリオフィレンオキサイド、ビサボレンオキサイド、ビサボレンオキサイドA、ビサボロールオキサイドA、ビサボロールオキサイドB、トランス−リナロールオキサイド、ローズオキサイド、シス−ローズオキサイドなど)、ラクトン類(ジャスミンラクトン、クマリン類、フロクマリン類、フタライド類[芳香族ラクトン類]:セダノイック酸−ブチルフタライド、デハイドロ−リグスティライド、シス−ブチリデンフタライド、トランス−ブチリデンフタライド、シス−リグスチライドなど)、有機酸(安息香酸、ケイ皮酸など)、窒素含有物(インドールなど)、ならびにフラン環(2−メチル−5−イソプロピルフラン、メントフランなど)が挙げられる。
さらに、本発明の香料に特徴的な成分として、例えば、α−フムレン、トランス,トランス−α−ファルネセン、Germacrene B、テトラデカナール、ヘキサデカナール、カンフェレノール、およびカフェインが含まれ得る。
【0024】
本明細書中に記載される場合、「キーライム」とは、前述のように、小さく(約40g/1個)、種子を多く含む(〜15粒/1個)ライム(学名Citrus aurantifolia)であり、サワーライム、メキシカンライム、キーライム、バーテンダーズライム、カグディ・リンブ等、さまざまな呼び名で呼ばれているものであって、ペルシャライムとは別のものをいう。
【0025】
キーライムのコールドプレスドオイルは、従来のライムの水蒸気蒸留で得られたオイルとは、成分が大きく異なっている(図2および3)。これらの成分は、GC−MS分析によって得られたピーク面積の総計に対して、酢酸ネリルのピーク面積が5%以下、トランス,トランス−α−ファルネセンのピーク面積が1〜20%、およびβ−ピネンのピーク面積が5〜60%であることを特徴とする。より好ましくは、これらの成分は、GC−MS分析によって得られたピーク面積の総計に対して、酢酸ネリルのピーク面積が1%以下、トランス,トランス−α−ファルネセンのピーク面積が1〜5%、およびβ−ピネンのピーク面積が10〜30%であることを特徴とする。キーライムのコールドプレスドオイルは、このような成分を有することにより、従来になかった豊かな香りとレモン様の香りを有するライムのオイルを提供し、それによって食品への香味の付与および食品の香味の改善を図ることができる。
【0026】
さらに、本発明の香料は、他の香料と組み合わせることによって新規かつ有用な香料組成物を与えることができる。本発明の香料と混合することができる香料の例は、例えば、S.Arctander,Perfume  and  Flavor  Materials,Vol.I  and  II,Montclair,N.J.,1969,私的刊行物、又はK.Bauer,D.Garbe  and  H.Surburg,Common  Fragrance  and  Flavor  Materials,3rd.Ed.,Wiley−VCH,Weinheim  1997に見出される。これらの香料は以下のものを含む:例えば、アンバーグリスチンキ;アミリス油;アンゲリカシード油;アンゲリカルート油;アニシード油;ワレリアナ油;バジル油;ウッドモス・アブソリュート;ベイ油;ヨモギ油;ベンゾイン樹脂;ベルガモット油;蜜ろうアブソリュート;バーチタール油;苦扁桃油;キダチハッカ油;ブッコリーフ油;カブリューバ油;カデ油;カルムス油;しょう脳油;カナンガ油;カルダモン油;カスカリラ油;カシア油;カシア・アブソリュート;カストリウム・アブソリュート;シダーリーフ油;シダーウッド油;シスタス油;シトロネラ油;レモン油;コパイババルサム;コパイババルサム油;コリアンダー油;コスタスルート油;クミン油;サイプレス油;ダバナ油;ディルハーブ油:ディルシード油;オードブルート・アブソリュート;オークモス・アブソリュート;エレミ油;タラゴン油;ユーカリシトリオドーラ油;ユーカリ油;ういきょう油;スプルース葉油;ガルバヌム油;ガルバヌム樹脂;ゼラニウム油;グレープフルーツ油;グアヤクウッド油;ガージャンバルサム;ガージャンバルサム油;ヘリクリスム・アブソリュート;ヘリクリスム油;ショウガ油;オリス根アブソリュート;オリス根油;ジャスミン・アブソリュート;カラムス油;青カミツレ油;ローマカミツレ油;キャロットシード油;カスカリラ油;松葉油;スペアミント油;キャラウェー油;ラブダナム油;ラブダナム・アブソリュート;ラブダナム樹脂;ラバンジン・アブソリュート;ラバンジン油;ラベンダー・アブソリュート;ラベンダー油;レモングラス油;ラヴァージュ油;蒸留ライム油:圧搾ライム油;リナロエ油;リセアキュベバ油;ベイリーフ油;メース油;マヨラナ油;マンダリン油;マッソイバーク油;ミモザ・アブソリュート;ムスクシード油;ムスクチンキ;クラリーセイジ油;ニクズク油;ミルラ・アブソリュート;ミルラ油;ミルテ油;クローブ葉油;クローブフラワー油;ネロリ油;オリバナム・アブソリュート;オリバナム油;オポパナックス油;オレンジフラワー・アブソリュート;オレンジ油;オレガノ油;パルマローザ油;パチョリ油;荏の油;ペルーバルサム油;パセリ葉油;パセリシード油;プチグレン油;ペパーミント油;コショウ油;ピメンタ油;パイン油;ペニローヤル油;ローズ・アブソリュート;ロジウム油;ローズ油;ローズマリー油;セージ油;スパニッシュセージ油;サンダルウッド油;セロリーシード油;スパイク油;ジャパニーズアニス油;スチラックス油;タジェティーズ油;モミ葉油;チャノキ油;テレビン油;タイム油;トルーバルサム;トンカ・アブソリュート;チュベローズ・アブソリュート;バニラエッセンス;スミレ葉アブソリュート;バーベナ油;ベチベル油;杜松子油;ワイン滓油;アブサン油;ウインターグリン油;イラン油;ヒソップ油;シベット・アブソリュート;シナモンリーフ油;シナモンバーク油;及びこれらの分級物、又はこれらから単離した諸成分のような、精油、コンクリート、アブソリュート、樹脂、レジノイド、バルサム、チンキ、のような天然原料からの抽出物;例えば、3−カレン;α−ピネン;β−ピネン;α−テルピネン;γ−テルピネン;パラ−サイメン;ビサボレン;カンフェン;カリオフィレン;セドレン;ファルネセン;リモネン;ロンギホレン;ミルセン;オシメン;ヴァレンセン;(E,Z)−1,3,5−ウンデカトリエンのような炭化水素のグループからの各香料;例えば、ヘキサノール; オクタノール;3−オクタノール;2,6−ジメチルヘプタノール;2−メチルヘプタノール;2−メチルオクタノール;トランス−2−ヘキセノール;トランス−及びシス−3−ヘキセノール;1−オクテン−3−オール;3,4,5,6,6−ペンタメチル−3/4−ヘプテン−2−オールと3,5,6,6−テトラメチル−4−メチレンヘプタン−2−オールの混合物;(E,Z)−2,6−ノナジエノール;3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール;9−デセノール;10−ウンデセノール;4−メチル−3−デセン−5−オールのような脂肪族アルコール;例えば、ヘキサナール;ヘプタナール;オクタナール;ノナナール;デカナール;ウンデカナール;ドデカナール;トリデカナール;2−メチルオクタナール;2−メチルノナナール;トランス−2−ヘキセナール;シス−4−ヘプテナール;E−及びZ−4,8−ジメチル−3,7−ノナジエン−2−オール;2,6−ジメチル−5−ヘプテナール;10−ウンデセナール;トランス−4−デセナール;2−ドデセナール;2,6,10−トリメチル−5,9−ウンデカジエナール;ヘプタナールジエチルアセタール;1,1−ジメトキシ−2,2,5−トリメチル−4−ヘキセン;シトロネリルオキシアセタールアルデヒドのような脂肪族アルデヒドとそのアセタール;例えば、2−ヘプタノン; 2−オクタノン;3−オクタノン;2−ノナノン;5−メチル−3−ヘプタノン;5−メチル−3−ヘプタノンオキシム;2,4,4,7−テトラメチル−6−オクテン−3−オンのような脂肪族ケトンとそのオキシム;例えば、3−メチルチオヘキサノール;酢酸−3−メチルチオヘキシル;3−メルカプトヘキサノール;酢酸−3−メルカプトヘキシル;酪酸−3−メルカプトヘキシル;酢酸−3−アセチルチオヘキシル;1−メンテン−8−チオールのような脂肪族含イオウ化合物;例えば2−ノネンニトリル;2−トリデセンニトリル;2,12−トリデカジエンニトリル;3,7−ジメチル−2,6−オクタジエンニトリル;3,7−ジメチル−6−オクテンニトリルのような脂肪族ニトリル;例えばギ酸−トランス−及びシス−3−ヘキセニル;アセト酢酸エチル;酢酸イソアミル;酢酸ヘキシル;酢酸−3,5,5−トリメチルヘキシル;酢酸−3−メチル−2−ブテニル;酢酸−トランス−2−ヘキセニル;酢酸−トランス−及びシス−3−ヘキセニル;酢酸オクチル;酢酸−3−オクチル;酢酸−1−オクテン−3−イル;酪酸エチル;酪酸ブチル;酪酸イソアミル;酪酸ヘキシル;イソ酪酸−トランス−及びシス−3−ヘキセニル;クロトン酸ヘキシル;イソ吉草酸エチル;2−メチルペンタン酸エチル;ヘキサン酸エチル;ヘキサン酸アリル;ヘプタン酸エチル;ヘプタン酸アリル;オクタン酸エチル;(E,Z)−2,4−デカジエン酸エチル;2−オクチン酸メチル;2−ノニン酸メチル;2−イソアミロキシ酢酸アリル;3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン酸メチルのような脂肪族カルボン酸及びそのエステル;例えばシトロネロール;ゲラニオール;ネロール:リナロール;ラバンジュロール;ネロリドール;ファルネソール;テトラヒドロリナロール;テトラヒドロゲラニオール;2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール;2,6−ジメチルオクタン−2−オール;2−メチル−6−メチレン−7オクテン−2−オール;2,6−ジメチル−5、7−オクタジエン−2−オール;2,6−ジメチル−3,5−オクタジエン−2−オール;3,7−ジメチル−4,6−オクタジエン−3−オール;3,7−ジメチル−1,5,7−オクタトリエン−3−オール;2,6−ジメチル−2,5,7−オクタトリエン−1−オールのような非環式テルペンアルコール;及びそのギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、イソ酪酸エステル、酪酸エステル、イソ吉草酸エステル、吉草酸エステル、ヘキサン酸エステル、クロトン酸エステル、チグリン酸エステル、3−メチル−2−ブテン酸エステル;例えば、ゲラニアール;ネラール;シトロネラール;7−ヒドロキシー3,7−ジメチルオクタナール;7−メトキシー3,7−ジメチルオクタナール;2,6,10−トリメチル−9−ウンデセナール;ゲラニルアセトンのような非環式テルペンアルデヒド及びケトン;並びにゲラニアール、ネラール、7−ヒドロキシー3,7−ジメチルオクタナールのジメチル及びジエチルアセタール;例えば、メントール;イソプレゴール;α−テルピネオール;テルピネン−4−オール;メンタン−8−オール;メンタン−1−オール;メンタン−7−オール;ボルネオール;イソボルネオール;リナロールオキサイド;ノポール;セドロール;アンブリノール;ベチベロール;グアイオールのような環状テルペンアルコール;及びそれらのギ酸エステル、酢酸エステル、プロピオン酸エステル、イソ酪酸エステル、酪酸エステル、イソ吉草酸エステル、吉草酸エステル、ヘキサン酸エステル、クロトン酸エステル、チグリン酸エステル、3−メチル−2−ブテン酸エステル;例えば、メントン;イソメントン;8−メルカプトメンタン−3−オン;カルボン;ショウノウ;フェンチョン;α−イオノン;β−イオノン;α−n−メチルイオノン;β−n−メチルイオノン;α−イソメチルイオノン;β−イソメチルイオノン;α−鉄;α−ダマスコン;β−ダマスコン;β−ダマセノン;δ−ダマスコン;γ−ダマスコン;1−(2,4,4−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテン−1−オン;1,3,4,6,7,8a−ヘキサヒドロ−1,1,5,5−テトラメチル−2H−2,4a−メタノナフタレン−8(5H)−オン;ヌートカトン;ジヒドロヌートカトン;α−シネンサル;β−シネンサル;アセチル化シダーウッド油(メチルセドリルケトン)のような環状テルペンアルデヒド及びケトン;例えば、4−tert−ブチルシクロヘキサノール;3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール;3−イソカンフィルシクロヘキサノール;2,6,9−トリメチル−Z2,Z5,E9−シクロドデカトリエン−1−オール;2−イソブチル−4−メチルテトラヒドロ−2H−ピランー4−オールのような環状アルコール;例えば、α−3,3−トリメチル−シクロヘキシルメタノール;2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペント−1−イル)ブタノール;2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペント−1−イル)−2−ブテン−1−オール;2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペント−1−イル)−2−ブテン−1−オール;3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペント−1−イル)ペンタン−2−オール;3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペント−1−イル)−4−ペンテン−2−オール;3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペント−1−イル)−4−ペンテン−2−オール;1−(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル)ペンタン−3−オール;1−(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル)ヘキサン−3−オールのような脂環式アルコール;例えば、シネオール;セドリルメチルエーテル;シクロドデシルメチルエーテル;(エトキシメトキシ)シクロ−ドデカン;α−セドレンエポキシド;3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロ−ナフト[2,1−b]フラン;3a−エチル−6,6,9a−トリメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン;1,5,9−トリメチル−13−オキサビシクロ[10,1,0]トリデカ−4,8−ジエン;ローズオキサイド;2−(2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−5−メチル−5−(1−メチルプロピル)−1,3−ジオキサンのような環状及び脂環式エーテル;例えば、4−tert−ブチルシクロヘキサノン;2,2,5−トリメチル−5−ペンチルシクロペンタノン;2−ヘプチルシクロペンタノン;2−ペンチルシクロペンタノン;2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン;3−メチル−シス−2−ペンテン−1−イル−2−シクロペンテン−1−オン;3−メチル−2−ペンチル−2−シクロペンテン−1−オン;3−メチル−4−シクロペンタデセノン;3−メチル−5−シクロペンタデセノン;3−メチルシクロペンタデカノン;4−(1−エトキシビニル)−3,3,5,5−テトラメチルシクロヘキサノン;4−tert−ペンチルシクロヘキサノン;5−シクロヘキサデセン−1−オン;6,7−ジヒドロ−1,1,2,3,3−ペンタメチル−4(5H)−インダノン;5−シクロヘキサデセン−1−オン;8−シクロヘキサデセン−1−オン;9−シクロヘプタデセン−1−オン;シクロペンタデカノンのような環状ケトン;例えば、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルバルデヒド;2−メチル−4−(2,2,6−トリメチル−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブテナール;4−(4−ヒドロキシ−4−メチル−ペンチル)−3−シクロヘキセンカルバルデヒド;4−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−3−シクロヘキセンカルバルデヒドのような脂環式アルデヒド;例えば、1−(3,3−ジメチルシクロヘキシル)−4−ペンテン−1−オン;1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン;2,3,8,8−テトラメチル−1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロ−2−ナフタレニルメチルケトン;メチル−2,6,10−トリメチル−2,5,9−シクロドデカトリエニルケトン;tert−ブチル−2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−イルケトンのような脂環式ケトン;例えば、酢酸−2−tert−ブチルシクロヘキシル;酢酸−4−tert−ブチルシクロヘキシル;酢酸−2−tert−ペンチルシクロヘキシル;酢酸−4−tert−ペンチルシクロヘキシル;酢酸−デカヒドロ−2−ナフチル;酢酸−3−ペンチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル;酢酸−デカヒドロ−2,5,5,8a−テトラメチル−2−ナフチル;酢酸−4,7−メタノ−3a、4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5又は6−インデニル;プロピオン酸−4,7−メタノ−3a、4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5又は6−インデニル;イソ酪酸−4,7−メタノ−3a、4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−5又は6−インデニル;酢酸−4,7−メタノオクタヒドロ−5又は6−インデニルのような環状アルコールのエステル;例えば、3−シクロヘキシルプロピオン酸アリル;シクロヘキシロキシ酢酸アリル;ジヒドロジャスモン酸メチル;ジャスモン酸メチル;2−ヘキシル−3−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル;2−エチル−6,6−ジメチル−2−シクロヘキセンカルボン酸エチル;2,3,6,6−テトラメチル−2−シクロヘキセンカルボン酸エチル;2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−酢酸エチル;のような脂環式カルボン酸のエステル;例えば、スチレン及びジフェニルメタンのような芳香族炭化水素;例えば、ベンジルアルコール;1−フェニルエチルアルコール;2−フェニルエチルアルコール;3−フェニルプロパノール;2−フェニルプロパノール;2−フェノキシエタノール;2,2−ジメチル−3−フェニルプロパノール;2,2−ジメチル−3−(3−メチルフェニル)プロパノール;1,1−ジメチル−2−フェニルエチルアルコール;1,1−ジメチル−3−フェニルプロパノール;1−エチル−1−メチル−3−フェニルプロパノール;2−メチル−5−フェニルペンタノール;3−メチル−5−フェニルペンタノール;3−フェニル−2−プロペン−1−オール;4−メトキシベンジルアルコール;1−(4−イソプロピルフェニル)エタノール  のようなアラリファティックアルコール;例えば、酢酸ベンジル;プロピオン酸ベンジル;イソ酪酸ベンジル;イソ吉草酸ベンジル;酢酸−2−フェニルエチル;プロピオン酸−2−フェニルエチル;イソ酪酸−2−フェニルエチル;イソ吉草酸−2−フェニルエチル;酢酸−1−フェニルエチル;酢酸−α−トリクロロメチルベンジル;酢酸−α,α−ジメチルフェニルエチル;酪酸−α,α−ジメチルフェニルエチル;酢酸シンナミル;イソ酪酸−2−フェノキシエチル;酢酸−4−メトキシベンジルのようなアラリファティック及び脂肪族カルボン酸のエステル;例えば、2−フェニルエチルメチルエーテル;2−フェニルエチルイソアミルエーテル;2−フェニルエチル−1−エトキシエチルエーテル;フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール;フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール;ヒドロアトロパアルデヒドジメチルアセタール;フェニルアセトアルデヒドグリセロ−ルアセタール;2,4,6−トリメチル−4−フェニル−1,3−ジオキサン;4,4a,5,9b−テトラヒドロインデノ[1,2−d]−m−ジオキシン;4,4a,5,9b−テトラヒドロ−2,4−ジメチルインデノ[1,2−d]−m−ジオキシンのようなアラリファティックエーテル;例えば、ベンズアルデヒド;フェニルアセトアルデヒド;3−フェニルプロパナール;ヒドロアトロパアルデヒド;4−メチルベンズアルデヒド;4−メチルフェニルアセトアルデヒド;3−(4−エチルフェニル)−2,2−ジメチルプロパナール;2−メチル−3−(4−イソプロピルフェニル)プロパナール;2−メチル−3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール;3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール;シンナムアルデヒド;α−ブチルシンナムアルデヒド;α−アミルシンナムアルデヒド;α−ヘキシルシンナムアルデヒド;3−メチル−5−フェニルペンタナール;4−メトキシベンズアルデヒド;4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド;4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド;3,4−メチレンジオキシベンズアルデヒド;3,4−ジメトキシベンズアルデヒド;2−メチル−3−(4−メトキシフェニル)プロパナール;2−メチル−3−(4−メチレンジオキシフェニル)プロパナールのような芳香族及びアラリファティックアルデヒド;例えば、アセトフェノン;4−メチルアセトフェノン;4−メトキシアセトフェノン;4−tert−ブチル−2,6−ジメチルアセトフェノン;4−フェニル−2−ブタノン;4−(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノン;1−(2−ナフタレニル)エタノン;ベンゾフェノン;1,1,2,3,3,6−ヘキサメチル−5−インダニルメチルケトン;6−tert−ブチル−1,1−ジメチル−4−インダニルメチルケトン;1−[2,3−ジヒドロ−1,1,2,6−テトラメチル−3−(1−メチルエチル)−1H−5−インデニル]エタノン;5’,6’,7’,8’−テトラヒドロ−3’,5’,5’,6’,8’,8’−ヘキサメチル−2−アセトナフトンのような芳香族及びアラリファティックケトン;例えば、安息香酸;フェニル酢酸;安息香酸メチル;安息香酸エチル;安息香酸ヘキシル;安息香酸ベンジル;フェニル酢酸メチル;フェニル酢酸エチル;フェニル酢酸ゲラニル;フェニル酢酸フェニルエチル;ケイ皮酸メチル;ケイ皮酸エチル;ケイ皮酸ベンジル;ケイ皮酸フェニルエチル;ケイ皮酸シンナミル;フェノキシ酢酸アリル;サリチル酸メチル;サリチル酸イソアミル;サリチル酸ヘキシル;サリチル酸シクロヘキシル;サリチル酸−シス−3−ヘキセニル;サリチル酸ベンジル;サリチル酸フェニルエチル;2,4−ジヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸メチル;3−フェニルグリシド酸エチル;3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチルのような芳香族及びアラリファティックカルボン酸並びにそのエステル;例えば、2,4,6−トリニトロ−1,3−ジメチル−5−tert−ブチルベンゼン;3,5−ジニトロ−2,6−ジメチル−4−tert−ブチルアセトフェノン;シンナモニトリル;5−フェニル−3−メチル−2−ペンテンニトリル;5−フェニル−3−メチルペンタンニトリル;アントラニル酸メチル;N−メチルアントラニル酸メチル;アントラニル酸メチルと7−ヒドロキシ−3,7−ジメチルオクタナール、2−メチル−3−(4−tert−ブチルフェニル)プロパナール、又は2,4−ジメチル−3−シクロヘキセンカルバルデヒドの各シッフ塩基;6−イソプロピルキノリン;6−イソブチルキノリン;6−sec−ブチルキノリン;インドール;スカトール;2−メトキシ−3−イソプロピルピラジン;2−イソブチル−3−メトキシピラジンのような窒素含有芳香族化合物;例えば、エストラゴール;アネトール;オイゲノール;オイゲニルメチルエーテル;イソオイゲノール;イソオイゲニルメチルエーテル;チモール;カルバクロール;ジフェニルエーテル;β−ナフチルメチルエーテル;β−ナフチルエチルエーテル;β−ナフチルイソブチルエーテル;1,4−ジメトキシベンゼン;酢酸オイゲニル;2−メトキシ−4−メチルフェノール;2−エトキシ−5−(1−プロペニル)フェノール;フェニル酢酸−p−クレジルのようなフェノール、フェノールエーテル、及びフェニルエステル;例えば2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−2H−フラン−3−オン;2−エチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−2H−フラン−3−オン;3−ヒドロキシ−2−メチル−4H−ピラン−4−オン;2−エチル−3−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オンのような複素環式化合物;例えば、1,4−オクタノリド;3−メチル−1,4−オクタノリド;1,4−ノナノリド;1,4−デカノリド;8−デセン−1,4−オリド;1,4−ウンデカノリド;1,4−ドデカノリド;1,5−デカノリド;1,5−ドデカノリド;1,15−ペンタデカノリド;シス−及びトランス−11−ペンタデセン−1,15−オリド;シス−及びトランス−12−ペンタデセン−1,15−オリド;1,16−ヘキサデカノリド;9−ヘキサデセン−1,16−オリド;10−オキサ−1,16−ヘキサデカノリド;11−オキサ−1,16−ヘキサデカノリド;12−オキサ−1,16−ヘキサデカノリド;エチレン−1,12−ドデカンジオエート;エチレン−1,13−トリデカンジオエート;クマリン;2,3−ジヒドロクマリン;オクタヒドロクマリンのようなラクトン。
【0027】
本発明の香料組成物を含有し得る食品としては、飲料(例えば、ジュース、チューハイ、カクテル、清涼飲料水、およびスポーツ飲料)、菓子(ハードキャンディー、グミキャンディー、ホワイトチョコレート、およびチューインガム)、調味液(例えば、ドレッシング、浅漬けの素、五目ちらし寿司の素、ポン酢、およびもずく用調味液)が含まれるがこれらに限定されない。
【0028】
本発明の食品は、発明の効果が損なわれない限り、本発明の香料組成物に加えて、食品に一般的に使用される各種添加剤を含有することができる。このような添加剤としては、例えば、糖類、油脂、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、乳化剤、強化剤、香料、食塩、香辛料、各種エキス・ペースト類、タンパク質(乳タンパク質、植物性タンパク質、動物性タンパク質)およびその分解物、有機酸、有機酸類、澱粉、穀粉、日持ち向上剤、ならびに安定剤等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0029】
本発明の食品に含有される糖類としては、例えば、砂糖、果糖、ブドウ糖、水飴、還元水飴、はちみつ、異性化糖、転化糖、オリゴ糖(イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、キシロオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、ニゲロオリゴ糖、テアンデオリゴ糖、大豆オリゴ糖等)、トレハロース、糖アルコール(マルチトール、エリスリトール、ソルビトール、パラチニット、キシリトール、ラクチトール等)、砂糖結合水飴(カップリングシュガー)を挙げることができるがこれらに限定されない。なお、比重を低く設定する際に、糖類の添加量を低くすることで、甘味が低く抑えられ、甘味不足になることがあるが、高甘味度甘味料を添加することで甘味を付与することができる。かかる高甘味度甘味料として、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア抽出物、ステビア末等の高甘味を有する甘味成分が挙げられるがこれらに限定されない。
【0030】
本発明の食品に含有される着色料としては、食品について通常使用される、天然または合成の着色料の中から1種または2種以上を併用することができる。このような着色料の例としては、アナトー色素、カロチノイド色素、フラボノイド色素、カラメル色素、クチナシ色素、クロロフィル、タール色素、アントシアニン色素等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0031】
本発明の食品に含有される増粘安定剤としては、食品について通常使用される、天然または合成の増粘安定剤の中から1種または2種以上を併用することができる。このような増粘安定剤の例としては、ゼラチン、ジェランガム、カラギナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、寒天、グアーガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、タマリンドシードガム、タラガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ペクチン、プルラン、CMC、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、マクロホモプシスガム等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0032】
本発明の食品に含有される酸化防止剤としては、食品について通常使用される、天然または合成の酸化防止剤の中から1種または2種以上を併用することができる。このような酸化防止剤の例としては、アスコルビン酸、亜硫酸塩、エリソルビン酸、クエルセチン、酵素処理ルチン、ジブチルヒドロキシトルエン、ゴマ油抽出物、トコフェロール、二酸化硫黄、亜硫酸塩、コショウ抽出物、没食子酸、ローズマリー抽出物等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0033】
本発明の食品に含有され得る乳化剤としては、食品について通常使用される、天然または合成の乳化剤の中から1種または2種以上を併用することができる。このような乳化剤の例としては、サポニン、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、植物性および動物性ステロール、スフィンゴ脂質、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0034】
本発明の食品に含有され得る香料としては、食品について通常使用される、天然または合成の素材を用いて調製された香料の中から1種または2種以上を併用することができる。このような香料の例としては、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバー、グレープフルーツフレーバー、ユズフレーバー、スダチフレーバー、アップルフレーバー、グレープフレーバー、ストロベリーフレーバー、パイナップルフレーバー、バナナフレーバー、ピーチフレーバー、メロンフレーバー、アンズフレーバー、ウメフレーバー、サクランボフレーバー、ベリー類フレーバー、トロピカルフルーツフレーバー、ミルク系フレーバー、バターフレーバー、チーズフレーバー、クリームフレーバー、ヨーグルトフレーバー、バニラ系フレーバー、緑茶フレーバー、ウーロン茶フレーバー、紅茶フレーバー、ココアフレーバー、チョコレートフレーバー、コーヒーフレーバー、ミント系フレーバー、スパイス系フレーバー、ナッツ系フレーバー、ミート系フレーバー、水産物系フレーバー、洋酒系フレーバー、フラワー系フレーバー、野菜系フレーバー等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0035】
本発明による香料組成物は、食品として使用する以外に、無希釈又は溶媒に希釈して液状で賦香用に使用することができる。この目的に好適な溶媒は、例えば、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセロール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び当業者に公知の類似の溶媒である。
【0036】
更に、本発明による化合物類を含む香油は、担体に吸着させることが可能であり、それは香料を製品内に細かく分散させ、かつ使用中に香料の放出を制御しながら行うという、両方の機能を果たす。このような担体となり得るのは、軽質硫酸塩、シリカゲル、ゼオライト、石膏、クレー、顆粒状クレー、気泡コンクリートのような多孔性無機材料、又は木材及びセルロース系物質のような有機材料である。
【0037】
本発明による化合物類を含む香油は又、マイクロカプセル化するか、噴霧乾燥するか、包接複合体の形にするか、又は押出し品の形にすることができ、その形で賦香すべき製品に加えられる。
【0038】
このようにして変性させた香料の特性は場合により、適当な物質で「コーティング」することによって、香料放出性をより目的に合わせる面で、更に最適化することができ、この目的では、例えば、ポリビニルアルコールのようなワックス様のポリマーを用いることが好ましい。
【0039】
香油のマイクロカプセル化は、例えばコアセルベーション法によって、例えばポリウレタン様の物質又は柔らかいゼラチンから造ったカプセル材料を用いて実施することができる。噴霧乾燥香油は、例えば香油を含むエマルジョン又はディスパージョンを噴霧乾燥することによって調製することができるが、この場合使用される担体は、化工デンプン、蛋白質、デキストリン、及び植物ゴム類であり得る。包接複合体は、例えば、香油とサイクロデキストリン又は尿素誘導体のディスパージョンを適当な溶媒、例えば水中に導入することによって調製することができる。押出し品は、香油を適当なワックス様物質と共に融解し、押出し、続いて、場合により適当な溶媒例えばイソプロパノール中で、固化させることによって得られる。
【0040】
【実施例】
以下、本発明の内容を以下の実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。また、特に記載のない限り、部は重量部、%は重量%とする。
【0041】
なお、実施例中で使用する、サンアロマ、サンライク、サンエース、サンエロー、ビストップは三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の製品である。
【0042】
実施例1:キーライムオイルおよび濃縮清澄果汁の調製
(果汁とオイルの分離)
ペルー産キーライム原料を農場より入手した。ライム原料を洗浄し、選別後、搾汁機にて果実全体を圧搾、粉砕した。次に、パルパーにて果皮、種子等の固形成分を除去した。次に、遠心分離機を用いて、果汁の乳化状態を破壊して果汁とオイルを分離した。
【0043】
(キーライムのコールドプレスドオイルの製造)
上記で得られたオイルを第2段階目の遠心分離に供した。ここで得られたライムオイルを一次精製分離品と称する。この一次精製分離品を、−10℃、10日間、ステンレスドラムに充填し冷凍貯蔵した。この貯蔵品を解凍後、再度上記遠心分離機にて遠心分離した。こうして得られたオイルを二次精製分離品と称する。二次精製分離品を、計量器上にてステンレスドラムに充填した。最終品を冷凍
保管した。
【0044】
このペルー産キーライム由来のコールドプレスドオイルから、食品用香料としての一般的な製剤化方法にて、水溶性、油溶性、乳化もしくは粉末化したキーライム香料を得ることができる。
【0045】
(濃縮清澄果汁の製造)
「果汁とオイルの分離」の項で得られた遠心分離後の果汁を酵素処理タンク中で酵素処理(Biopectinase、Aspergills niger由来)した。この酵素処理によって、以下のUF処理が容易となる。次に、酵素処理タンク中で静置した果汁の上澄みを、UF膜を使用して濾過した。次に、濃縮待ちタンクにUF処理後の清澄液を投入した。タンクに接続されたプレートヒーター中で70℃まで加熱(約15秒)殺菌し、さらにその先に接続されたプレート式の濃縮器(2連)その後濃縮器本体に入れて最終濃縮した。濃縮工程の温度はすべて70℃、時間は約3分を要した。次に、プレート式の冷却器を通過させ、70℃のジュースを5〜10℃まで冷却した。次に、冷却された清澄濃縮果汁を小分けタンクに投入した。ろ液タンクから、濃縮(殺菌)、冷却、小分けタンクまでの工程は、閉鎖ラインで液送りとなっている。その後、計量器上にてプラスチックドラムに小分けした。保管は、−18℃倉庫にて行った。
【0046】
実施例2:キーライムオイルの分析
実施例1で得たキーライムオイルをGC−MS分析に供した。GC−MSの条件は、装置としてはGC:HP5890、MSD:HP5972を用い、カラムはJ&W DB−MAX(60m × 0.25mm)、温度条件は50(2min−220℃(3℃/min)を使用して行った。
【0047】
まず、本発明において使用したペルー産キーライムのコールドプレスドオイルの特徴を調べた。ペルー産キーライム・コールドプレスドオイルでは酢酸ネリルが痕跡量しかなく、メキシコ産ライム・コールドプレスドオイルと比較してトランス,トランス−α−ファルネセン、β−ピネンが多かった。(図2)。
【0048】
次に、ペルー産キーライムの水蒸気蒸留オイルを分析し、その成分の特徴を調べた。水蒸気蒸留オイルは、ライム果実の搾汁残渣を定法に従って水蒸気蒸留することによって得た。ペルー産キーライムの水蒸気蒸留オイルにはα−テルピネオールが多く、メキシコ産ディスティルドライムと比較して約2倍の含量であった。β−ビサボレン等のセスキテルペン系炭化水素、パラ−サイメン等炭化水素類はメキシコ産ディスティルドライムに多かった(図2)。
【0049】
実施例3:キーライム香料の調製
実施例1で得たコールドプレスドオイル100gに対して、50%または60%含水エタノール1000mlを添加混合し、常温にて3時間程度攪拌し、静置後、分相した含水エタノール部をろ過、清澄化することによって、キーライム香料を得た。
【0050】
実施例4:ハードキャンディーの調製
【表1】
Figure 2004091742
1、2、7を155℃にまで煮沸し、これを120℃にまで冷却後、3〜6をさらに混合し、そして成型した。得られたキャンディーは、レモン様の豊かな甘い香りを有していた。
【0051】
実施例5:ホワイトチョコレートの調製
【表2】
Figure 2004091742
1〜3を混合し、定法にてチョコレートに成型した。得られたチョコレートは、チョコレートの味わいとレモン様の豊かな甘い香りが共存した、美味なものであった。
【0052】
実施例6:チューインガムの調製
【表3】
Figure 2004091742
1〜4を混合し、定法にてチューインガムに成型した。得られたチューインガムは、レモン様の豊かな甘い香りを有していた。
【0053】
実施例7:ノンオイルドレッシング(ドレッシングタイプ調味料)1の調製
【表4】
Figure 2004091742
12に1および10を加え、80℃、10分間加熱溶解した後、残りを加えて攪拌溶解した。製品のpHは3.4であった。得られた調味料は、レモン様の豊かな甘い香りを有していた。
【0054】
実施例8:モルタナティブ風飲料の調製
【表5】
Figure 2004091742
1〜10に水を添加して50mlとし、これをシロップとした。このシロップ50mlに対して、炭酸水50mlを加えた。その後20分間殺菌した。得られた飲料は、レモン様の豊かな甘い香りを有し、以下の性質を示した。
Brix(測定値):8.2°
ガス圧(測定値):235.35kPa(2.4kg/cm)。
pH(測定値):3.0
【0055】
実施例9:キーライムチューハイの調製
【表6】
Figure 2004091742
1〜5に水を添加して50mlとし、これをシロップとした。このシロップ50mlを炭酸水50mlと混合してキーライムチューハイ100mlを調製した。このキーライムチューハイは、レモン様の豊かな甘い香りを有し、以下の性質を示した:
果汁含量(概算理論値):1%
アルコール含量(概算理論置):5%
ガス圧(測定値):127.4kPa(1.3kg/cm
pH(測定値):2.6
【0056】
実施例10:キーライム清涼飲料水の調製
【表7】
Figure 2004091742
1〜7を混合した後、水を加えて100mlとし、93℃ホットパック充填した。得られた飲料は、レモン様の豊かな甘い香りを有し、pHは2.8、Brixは4.4°であった。
【0057】
実施例11:浅漬けの素の調製
【表8】
Figure 2004091742
13に1、2、5〜9を加え、加熱溶解(80℃達温)後、残りを加えて攪拌溶解した。大根:上記調味液=1:1の割合で漬け込んで使用した。得られた浅漬けの素は、レモン様の豊かな甘い香りを有していた。
【0058】
実施例12:ノンオイルドレッシング(ドレッシングタイプ調味料)2の調製
【表9】
Figure 2004091742
12に10を加え、80℃で10分間過熱攪拌後、これに残りを加えて、攪拌溶解した。得られた調味料は、レモン様の豊かな甘い香りを有し、pHは3.6であった。
【0059】
実施例13:五目ちらし寿司の素の調製
(調味液の調製)
【表10】
Figure 2004091742
11に2、4〜9を加え、加熱攪拌(80℃達温度)後、これに残りを加えて、攪拌溶解した。得られた調味液は、レモン様の豊かな甘い香りを有し、pH=3.3であった。
【0060】
(1袋分の処方例)
上記調味液に、以下の通り具を添加混合して五目ちらし寿司の素とした。
【表11】
Figure 2004091742
袋に充填後、上記五目ちらし寿司の素1袋を炊飯した白米(400g)と混合した。
【0061】
実施例14:ポン酢の調製
【表12】
Figure 2004091742
15に1、2、4、6〜13を混合し、加熱溶解(80℃達温)後、これに残りを加え、攪拌溶解した。得られたポン酢は、レモン様の豊かな甘い香りを有し、pHは3.9であった。
【0062】
実施例15:もずく用調味液の調製
【表13】
Figure 2004091742
12に2〜4、6〜10を加え、加熱溶解(80℃達温)後、これに残りを加えて攪拌溶解した。得られた調味液は、レモン様の豊かな甘い香りを有し、pHは3.7であった。上記調味液:もずく=1:3の割合でもずくを調製し、食用に供した。
【0063】
実施例16:キーライムソースの調製
【表14】
Figure 2004091742
【0064】
14に1、2、10、11を混合し、80℃で10分間加熱攪拌した後、これに残りを加え、攪拌溶解した。得られたキーライムソースは、レモン様の豊かな甘い香りを有し、pHは3.5であった。
【0065】
【発明の効果】本発明によって、新規な柑橘系香料が供給される。この香料を使用して、食品の香味の改善が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、(a)メキシコ産ペルシャライム果実および(b)ペルー産キーライム果実の形状および大きさの違いを示す写真である。
【図2】図2は、(a)ペルー産キーライム・コールドプレスドオイルおよび(b)メキシコ産ペルシャライム・コールドプレスドオイルのGC−MSチャートのパターンの差異を示す図である。
【図3】図3は、(a)ペルー産キーライム・水蒸気蒸留画分(ディスティルドオイル)および(b)メキシコ産ペルシャライム・水蒸気蒸留画分(ディスティルドオイル)のGC−MSチャートのパターンの差異を示す図である。
【図4】図4は、ペルー産キーライム・コールドプレスドオイルのGC−MSにより同定された成分とその面積比を示す表である。

Claims (8)

  1. キーライム由来であって、トランス,トランス−α−ファルネセン、β−ピネン、およびシトラールを含有することを特徴とする香料。
  2. 酢酸ネリルを実質的に含まない、請求項1に記載の香料。
  3. 前記キーライムが果実である、請求項1または2に記載の香料。
  4. コールドプレスドオイルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の香料。
  5. 請求項1〜4に記載の香料を含有することを特徴とする香料組成物。
  6. 請求項5に記載の香料組成物を含有することを特徴とする食品。
  7. 飲料、菓子、または調味液である、請求項6に記載の食品。
  8. 請求項6に記載の香料組成物を含有させる工程を包含する、食品の香味改善方法。
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