JP2004088861A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、正確に欠相を検出することの出来る電力変換装置を提供することである。
【解決手段】直流電力を交流電力に変換するインバータと、このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器と、この測定器により測定された電圧の大きさの指標である電圧指標値を演算する電圧指標演算部と、この電圧指標演算部より入力された電圧指標値が設定値外である際に欠相が生じたと判断する欠相検出部とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
【選択図】 図1
【解決手段】直流電力を交流電力に変換するインバータと、このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器と、この測定器により測定された電圧の大きさの指標である電圧指標値を演算する電圧指標演算部と、この電圧指標演算部より入力された電圧指標値が設定値外である際に欠相が生じたと判断する欠相検出部とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電力変換装置は、特許第2980698号公報に記載されているように、インバータ三相分の実効電流値を求め、その実効電流値の変化量が閾値を上回る場合に、インバータの出力電力に欠相が生じたとみなしてインバータを停止させていた。
このように構成された従来の電力変換装置は、実効電流が閾値を上回った場合に、インバータの出力電力の欠相を検出することが出来るため、電気車に搭載された機器の故障や事故を事前に防ぐことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電力変換装置では、三相交流電力の相毎の電流の不平衡をもって欠相と判断するため、電流の大きさ、歪、位相ずれなどが大きい場合や予め想定している負荷がはじめから不平衡な場合などには、三相の電流も不平衡となって誤って欠相と判断してしまうことがある。そのため、負荷の変動や不平衡なども考慮して閾値を設定しなければならず、この閾値を適切な値に設定をすることが、非常に困難であり、正確に欠相を検出することの出来なかった。
そこで本発明の目的は、正確に欠相を検出することの出来る電力変換装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に基づく電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換するインバータと、このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器と、この測定器により測定された電圧の大きさの指標である電圧指標値を演算する電圧指標演算部と、この電圧指標演算部より入力された電圧指標値が設定値外である際に欠相が生じたと判断する欠相検出部とを備えたことを特徴とする。
本発明に基づく電力変換装置において、直流電力を交流電力に変換するインバータと、このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器とを有し、前記測定器により検出された電圧から電圧指標値を算出する機能と、この電圧指標値から欠相検出を行なう機能とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図1は、本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置の概略図である。図2は、変圧器の構成図である。図3は、本発明に基づく第1の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。図4は、U相アームの概略図である。図5は、図4に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。図6は、U相アームの概略図である。図7は、図6に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。図8は、U相アームの概略図である。図9は、図8に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。図10は、U相アームの概略図である。図11は、図10に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器6,電圧指標演算部7,欠相検出部8から構成されている。なお、通常は電力変換装置は、負荷5(誘導電動機など)と接続されるのが一般的である。
このように構成された電力変換装置において、直流電源1とインバータ2は接続される。インバータ2は、PWMパルス制御部3とΔY型変圧器4と接続される。Y型変圧器4は、電圧測定器6と接続される。電圧測定器6は電圧指標演算部7と接続される。電圧指標演算部7は欠相検出部8と接続される。欠相検出部8は、PWMパルス制御部3と接続される。なお、電力変換装置内のY型変圧器4は、負荷5などに通常は接続される。
【0006】
インバータ2は、直流電源1から直流電力を供給される。インバータ2は、直流電源1から供給された直流電力を三相交流電力に変換し、Y型変圧器4に供給する。Y型変圧器4は、インバータ2から供給された三相交流電力を降圧し、負荷5に出力する。電圧測定器6は、Y型変圧器の出力した三相交流電力の電圧値を測定し、電圧指標演算部7へ出力する。電圧指標演算部7は、電圧測定器6から入力された電圧値から電圧指標を演算し、欠相検出部8へ出力する。欠相検出部8は、欠相が生じた場合には、インバータ停止指令をPWMパルス制御部3へ出力し、欠相が生じていない場合には、継続運転指令をPWMパルス制御部3へと出力する。PWMパルス制御部3は、欠相検出部8からの出力に基づいて、インバータ2を制御する。
このように構成された電力変換装置において、電圧指標演算部7は、絶対値演算部9とローパスフィルター10から構成されている(図3参照)。絶対値演算部9は、電圧測定器6により測定された三相交流電力の電圧値から、その絶対値を算出し、ローパスフィルター10へ出力する。ローパスフィルター10は、絶対値演算部9より入力された電圧の絶対値から交流電圧の大きさを示す指標となる電圧指標を演算する。
【0007】
このように構成された電力変換装置において、欠相検出部8は、比較器11,論理和演算部12から構成されている(図3参照)。比較器11は、予め入力されている閾値と、電圧指標演算部7から入力された電圧指標との大きさを比べて、電圧指標の大きさのほうが閾値よりも大きい場合には0を論理和演算部12へ出力し、閾値のほうが電圧指標よりも大きい場合には1を論理和演算部12へ出力する。論理和演算部12は、比較器11から入力された値が、全て0の場合には、欠相が生じていないと判断し継続運転指令をPWMパルス制御部3へ出力するが、それ以外の場合には、欠相が生じていると判断し、インバータ停止指令をPWMパルス制御部3へ出力する。
このように構成された電力変換装置において、図4に示すようにインバータ2のU相アームは、スイッチング素子13, スイッチング素子14, スイッチング素子15, スイッチング素子16,ダイオード17,ダイオード18,ダイオード19,ダイオード20,ダイオード21,ダイオード22から構成されている。このU相アームにおいて、スイッチング素子13乃至スイッチグ素子16を入り切りさせることにより直流電力を交流電力に変換する。
【0008】
このように構成された電力変換装置において、図4に示すようにインバータ2出力側のU相が断線した場合には、図5に示すような電圧指標を示すと考えられる。300msにインバータ出力側のU相が断線した場合、300ms後は、変圧器4(図1及び図2参照)の一次側のU相電圧が0になる。そのため、2次側のW相とU相が同電位となるため、二次側W−U間の線間電圧Vwuが零となる。二次側W−U間の線間電圧Vwuが零となる時には、VuvとVwuとは、位相が180度ずれ、単相交流波形となる(図5参照)。よって、インバータ出力側のU相が断線した場合には、二次側W−U間のVwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
このように構成された電力変換装置において、図6に示すようにインバータ2のU相アームに設けられたスイッチング素子13とスイッチング素子14が300msの時点で故障した場合には、図7に示すような電圧指標を示すと考えられる。スイッチング素子13及びスイッチング素子14が故障すると、二次側W−U間の線間電圧Vwuが他相(Vvw,Vuv)に比べて略半分に小さくなる。そのため、スイッチング素子13及び14が故障した場合にも、二次側W−U間の線間電圧Vwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
【0009】
このように構成された電力変換装置において、図8に示すようにスイッチング素子14が300msの時点で故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合を模擬した場合には、図9示すような電圧指標を示すと考えられる。スイッチング素子14が故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合、二次側W−U間の線間電圧Vwu(Vvw,Vuv)が他相に比べて略半分に小さくなる。そのため、この場合には二次側W−U間の線間電圧Vwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
このように構成された電力変換装置において、図10に示すようにスイッチング素子13が300msの時点で故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合を模擬した場合には、図11示すような電圧指標を示すと考えられる。スイッチング素子13が故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合、二次側W−U間の線間電圧Vwu(Vvw,Vuv)が他相に比べて略半分に小さくなる。そのため、この場合には二次側W−U間の線間電圧Vwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
このように構成された電力変換装置は、インバータ2の出力欠相を検出しインバータ健全相、変圧器及び負荷装置を防ぐことができる。また、欠相の起きた相を特定し、修理時の情報として用いることができるため、修復作業の効率化をはかることができる。
【0010】
(第2の実施の形態)
本発明に基づく第2の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図12は、本発明に基づく第2の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。なお、図1乃至図3記載の物と構造上同一の物については、同符号を付して説明を省略する。
本発明に基づく第2の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器5,電圧指標演算部7,欠相検出部8から構成されている。
このように構成された電力変換装置において、欠相検出部8は、欠相検出部8は、比較器11,論理和演算部12,最大値演算部23,比較器24,論理積演算部25から構成されている(図12参照)。
このように構成された電力変換装置において、最大値演算部23は、電圧指標演算部7から入力された電圧指標の最大値(以後運転状態指標)を記録し、比較器24へ出力する。比較器24は、閾値と運転状態指標とを比べ、所定の範囲外である場合には、欠相ではなくインバータ2の入力電源に異常が起こったかインバータ2自体の運転状態が起動直後や停止指令後の過渡状態にあるとして、運転状態を論理積25へ出力する。論理積25では、比較器24から入力された運転状態が、閾値の範囲内であるときのみ欠相検知をする。そのため、本実施形態の電力変換装置は、第1の実施の形態の電力変換装置と比べ信頼性が高い。
【0011】
(第3の実施の形態)
本発明に基づく第3の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図13は、本発明に基づく第3の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。なお、図1乃至図3及び図12記載の物と構造上同一の物については、同符号を付して説明を省略する。
本発明に基づく第3の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器5,電圧指標演算部7,欠相検出部8から構成されている。
このように構成された電力変換装置において、電圧指標演算部7には、変圧器の3相のうち2相の出力電圧しか入力されず、残る1相は三相平衡の性質を利用しは相電圧演算部26により求められる。
このように構成された電力変換装置において、変圧器の3相の出力電圧のうち、2相を測ることにより、残り1相の電力値を求めることとができるので、機器が小形化するといったメリットや重量を軽くすることができる。
(第4の実施の形態)
本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図14は、本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置の構成図である。なお、図1乃至図3記載の物と構造上同一の物については、同符号を付して説明を省略する。
【0012】
本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器5,電圧指標演算部7,欠相検出部8,電源スイッチ27から構成されている。
このように構成された電力変換装置において、欠相検知部8により検出された欠相検知の信号がPWMパルス制御部3のほかに、インバータ入力の電源スイッチ27へも送信される。欠相検知時には、インバータゲート停止と入力電源遮断を平行して行なうため、出力電力遮断の信頼性が高まる。
本発明に基づく第1乃至第4の実施形態の電力変換装置は、3レベルインバータを使用しているが、2レベルインバータでも同様の効果を得られるため3レベルインバータに限定はしない。
本発明に基づく第1乃至第4の実施の形態の電力変換装置において、比較器11は大きさを比較できれば良いので、出力については本発明に基づく第1乃至第4の実施の形態の電力変換装置に記載された内容に限定はしない。
本発明に基づく第1乃至第4の実施の形態の電力変換装置において、電圧指標演算部7は、絶対値演算部9及びローパスフィルター10により電圧指標を演算しているが、電圧絶対値の変わりに電圧2乗値を用いる手法、ローパスフィルターではなく半周期の移動平均値を用いる手法等によっても同質の電圧指標を演算できるため、絶対値演算部9及びローパスフィルター10のみには限定はしない。
【0013】
【発明の効果】
本発明により、正確に欠相を検出することの出来る電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置の概略図である。
【図2】変圧器の構成図である。
【図3】本発明に基づく第1の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。
【図4】U相アームの概略図である。
【図5】図4に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図6】U相アームの概略図である。
【図7】図6に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図8】U相アームの概略図である。
【図9】図8に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図10】U相アームの概略図である。
【図11】図10に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図12】本発明に基づく第2の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。
【図13】本発明に基づく第3の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。
【図14】本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置の構成図である。
【符号の説明】
1・・・直流電源
2・・・インバータ
3・・・PWMパルス制御部
4・・・Y型変圧器
5・・・負荷
6・・・電圧測定器
7・・・電圧指標演算部
8・・・欠相検出部
9・・・絶対値演算部
10・・・ローパスフィルター
11・・・比較器
12・・・論理和演算部
13・・・スイッチング素子
14・・・スイッチング素子
15・・・スイッチング素子
16・・・ スイッチング素子
17・・・ダイオード
18・・・ダイオード
19・・・ダイオード
20・・・ダイオード
21・・・ダイオード
22・・・ダイオード
23・・・最大値演算部
24・・・比較器
25・・・論理積演算部
26・・・相電圧演算部
27・・・電源スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電力変換装置は、特許第2980698号公報に記載されているように、インバータ三相分の実効電流値を求め、その実効電流値の変化量が閾値を上回る場合に、インバータの出力電力に欠相が生じたとみなしてインバータを停止させていた。
このように構成された従来の電力変換装置は、実効電流が閾値を上回った場合に、インバータの出力電力の欠相を検出することが出来るため、電気車に搭載された機器の故障や事故を事前に防ぐことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の電力変換装置では、三相交流電力の相毎の電流の不平衡をもって欠相と判断するため、電流の大きさ、歪、位相ずれなどが大きい場合や予め想定している負荷がはじめから不平衡な場合などには、三相の電流も不平衡となって誤って欠相と判断してしまうことがある。そのため、負荷の変動や不平衡なども考慮して閾値を設定しなければならず、この閾値を適切な値に設定をすることが、非常に困難であり、正確に欠相を検出することの出来なかった。
そこで本発明の目的は、正確に欠相を検出することの出来る電力変換装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に基づく電力変換装置は、直流電力を交流電力に変換するインバータと、このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器と、この測定器により測定された電圧の大きさの指標である電圧指標値を演算する電圧指標演算部と、この電圧指標演算部より入力された電圧指標値が設定値外である際に欠相が生じたと判断する欠相検出部とを備えたことを特徴とする。
本発明に基づく電力変換装置において、直流電力を交流電力に変換するインバータと、このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器とを有し、前記測定器により検出された電圧から電圧指標値を算出する機能と、この電圧指標値から欠相検出を行なう機能とを備えたことを特徴とする電力変換装置。
【0005】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図1は、本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置の概略図である。図2は、変圧器の構成図である。図3は、本発明に基づく第1の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。図4は、U相アームの概略図である。図5は、図4に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。図6は、U相アームの概略図である。図7は、図6に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。図8は、U相アームの概略図である。図9は、図8に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。図10は、U相アームの概略図である。図11は、図10に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器6,電圧指標演算部7,欠相検出部8から構成されている。なお、通常は電力変換装置は、負荷5(誘導電動機など)と接続されるのが一般的である。
このように構成された電力変換装置において、直流電源1とインバータ2は接続される。インバータ2は、PWMパルス制御部3とΔY型変圧器4と接続される。Y型変圧器4は、電圧測定器6と接続される。電圧測定器6は電圧指標演算部7と接続される。電圧指標演算部7は欠相検出部8と接続される。欠相検出部8は、PWMパルス制御部3と接続される。なお、電力変換装置内のY型変圧器4は、負荷5などに通常は接続される。
【0006】
インバータ2は、直流電源1から直流電力を供給される。インバータ2は、直流電源1から供給された直流電力を三相交流電力に変換し、Y型変圧器4に供給する。Y型変圧器4は、インバータ2から供給された三相交流電力を降圧し、負荷5に出力する。電圧測定器6は、Y型変圧器の出力した三相交流電力の電圧値を測定し、電圧指標演算部7へ出力する。電圧指標演算部7は、電圧測定器6から入力された電圧値から電圧指標を演算し、欠相検出部8へ出力する。欠相検出部8は、欠相が生じた場合には、インバータ停止指令をPWMパルス制御部3へ出力し、欠相が生じていない場合には、継続運転指令をPWMパルス制御部3へと出力する。PWMパルス制御部3は、欠相検出部8からの出力に基づいて、インバータ2を制御する。
このように構成された電力変換装置において、電圧指標演算部7は、絶対値演算部9とローパスフィルター10から構成されている(図3参照)。絶対値演算部9は、電圧測定器6により測定された三相交流電力の電圧値から、その絶対値を算出し、ローパスフィルター10へ出力する。ローパスフィルター10は、絶対値演算部9より入力された電圧の絶対値から交流電圧の大きさを示す指標となる電圧指標を演算する。
【0007】
このように構成された電力変換装置において、欠相検出部8は、比較器11,論理和演算部12から構成されている(図3参照)。比較器11は、予め入力されている閾値と、電圧指標演算部7から入力された電圧指標との大きさを比べて、電圧指標の大きさのほうが閾値よりも大きい場合には0を論理和演算部12へ出力し、閾値のほうが電圧指標よりも大きい場合には1を論理和演算部12へ出力する。論理和演算部12は、比較器11から入力された値が、全て0の場合には、欠相が生じていないと判断し継続運転指令をPWMパルス制御部3へ出力するが、それ以外の場合には、欠相が生じていると判断し、インバータ停止指令をPWMパルス制御部3へ出力する。
このように構成された電力変換装置において、図4に示すようにインバータ2のU相アームは、スイッチング素子13, スイッチング素子14, スイッチング素子15, スイッチング素子16,ダイオード17,ダイオード18,ダイオード19,ダイオード20,ダイオード21,ダイオード22から構成されている。このU相アームにおいて、スイッチング素子13乃至スイッチグ素子16を入り切りさせることにより直流電力を交流電力に変換する。
【0008】
このように構成された電力変換装置において、図4に示すようにインバータ2出力側のU相が断線した場合には、図5に示すような電圧指標を示すと考えられる。300msにインバータ出力側のU相が断線した場合、300ms後は、変圧器4(図1及び図2参照)の一次側のU相電圧が0になる。そのため、2次側のW相とU相が同電位となるため、二次側W−U間の線間電圧Vwuが零となる。二次側W−U間の線間電圧Vwuが零となる時には、VuvとVwuとは、位相が180度ずれ、単相交流波形となる(図5参照)。よって、インバータ出力側のU相が断線した場合には、二次側W−U間のVwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
このように構成された電力変換装置において、図6に示すようにインバータ2のU相アームに設けられたスイッチング素子13とスイッチング素子14が300msの時点で故障した場合には、図7に示すような電圧指標を示すと考えられる。スイッチング素子13及びスイッチング素子14が故障すると、二次側W−U間の線間電圧Vwuが他相(Vvw,Vuv)に比べて略半分に小さくなる。そのため、スイッチング素子13及び14が故障した場合にも、二次側W−U間の線間電圧Vwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
【0009】
このように構成された電力変換装置において、図8に示すようにスイッチング素子14が300msの時点で故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合を模擬した場合には、図9示すような電圧指標を示すと考えられる。スイッチング素子14が故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合、二次側W−U間の線間電圧Vwu(Vvw,Vuv)が他相に比べて略半分に小さくなる。そのため、この場合には二次側W−U間の線間電圧Vwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
このように構成された電力変換装置において、図10に示すようにスイッチング素子13が300msの時点で故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合を模擬した場合には、図11示すような電圧指標を示すと考えられる。スイッチング素子13が故障し、このスイッチング素子において回路が開放された場合、二次側W−U間の線間電圧Vwu(Vvw,Vuv)が他相に比べて略半分に小さくなる。そのため、この場合には二次側W−U間の線間電圧Vwuの電圧指標から欠相を検出することができる。
このように構成された電力変換装置は、インバータ2の出力欠相を検出しインバータ健全相、変圧器及び負荷装置を防ぐことができる。また、欠相の起きた相を特定し、修理時の情報として用いることができるため、修復作業の効率化をはかることができる。
【0010】
(第2の実施の形態)
本発明に基づく第2の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図12は、本発明に基づく第2の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。なお、図1乃至図3記載の物と構造上同一の物については、同符号を付して説明を省略する。
本発明に基づく第2の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器5,電圧指標演算部7,欠相検出部8から構成されている。
このように構成された電力変換装置において、欠相検出部8は、欠相検出部8は、比較器11,論理和演算部12,最大値演算部23,比較器24,論理積演算部25から構成されている(図12参照)。
このように構成された電力変換装置において、最大値演算部23は、電圧指標演算部7から入力された電圧指標の最大値(以後運転状態指標)を記録し、比較器24へ出力する。比較器24は、閾値と運転状態指標とを比べ、所定の範囲外である場合には、欠相ではなくインバータ2の入力電源に異常が起こったかインバータ2自体の運転状態が起動直後や停止指令後の過渡状態にあるとして、運転状態を論理積25へ出力する。論理積25では、比較器24から入力された運転状態が、閾値の範囲内であるときのみ欠相検知をする。そのため、本実施形態の電力変換装置は、第1の実施の形態の電力変換装置と比べ信頼性が高い。
【0011】
(第3の実施の形態)
本発明に基づく第3の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図13は、本発明に基づく第3の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。なお、図1乃至図3及び図12記載の物と構造上同一の物については、同符号を付して説明を省略する。
本発明に基づく第3の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器5,電圧指標演算部7,欠相検出部8から構成されている。
このように構成された電力変換装置において、電圧指標演算部7には、変圧器の3相のうち2相の出力電圧しか入力されず、残る1相は三相平衡の性質を利用しは相電圧演算部26により求められる。
このように構成された電力変換装置において、変圧器の3相の出力電圧のうち、2相を測ることにより、残り1相の電力値を求めることとができるので、機器が小形化するといったメリットや重量を軽くすることができる。
(第4の実施の形態)
本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置について、図を参照し詳細に説明する。図14は、本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置の構成図である。なお、図1乃至図3記載の物と構造上同一の物については、同符号を付して説明を省略する。
【0012】
本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置は、直流電源1,インバータ2,PWMパルス制御部3,Y型変圧器4,電圧測定器5,電圧指標演算部7,欠相検出部8,電源スイッチ27から構成されている。
このように構成された電力変換装置において、欠相検知部8により検出された欠相検知の信号がPWMパルス制御部3のほかに、インバータ入力の電源スイッチ27へも送信される。欠相検知時には、インバータゲート停止と入力電源遮断を平行して行なうため、出力電力遮断の信頼性が高まる。
本発明に基づく第1乃至第4の実施形態の電力変換装置は、3レベルインバータを使用しているが、2レベルインバータでも同様の効果を得られるため3レベルインバータに限定はしない。
本発明に基づく第1乃至第4の実施の形態の電力変換装置において、比較器11は大きさを比較できれば良いので、出力については本発明に基づく第1乃至第4の実施の形態の電力変換装置に記載された内容に限定はしない。
本発明に基づく第1乃至第4の実施の形態の電力変換装置において、電圧指標演算部7は、絶対値演算部9及びローパスフィルター10により電圧指標を演算しているが、電圧絶対値の変わりに電圧2乗値を用いる手法、ローパスフィルターではなく半周期の移動平均値を用いる手法等によっても同質の電圧指標を演算できるため、絶対値演算部9及びローパスフィルター10のみには限定はしない。
【0013】
【発明の効果】
本発明により、正確に欠相を検出することの出来る電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1の実施の形態の電力変換装置の概略図である。
【図2】変圧器の構成図である。
【図3】本発明に基づく第1の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。
【図4】U相アームの概略図である。
【図5】図4に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図6】U相アームの概略図である。
【図7】図6に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図8】U相アームの概略図である。
【図9】図8に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図10】U相アームの概略図である。
【図11】図10に示された回路の電圧指標のシュミレーション結果である。
【図12】本発明に基づく第2の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。
【図13】本発明に基づく第3の実施の形態の電圧指標演算部と欠相検出部のブロック図である。
【図14】本発明に基づく第4の実施の形態の電力変換装置の構成図である。
【符号の説明】
1・・・直流電源
2・・・インバータ
3・・・PWMパルス制御部
4・・・Y型変圧器
5・・・負荷
6・・・電圧測定器
7・・・電圧指標演算部
8・・・欠相検出部
9・・・絶対値演算部
10・・・ローパスフィルター
11・・・比較器
12・・・論理和演算部
13・・・スイッチング素子
14・・・スイッチング素子
15・・・スイッチング素子
16・・・ スイッチング素子
17・・・ダイオード
18・・・ダイオード
19・・・ダイオード
20・・・ダイオード
21・・・ダイオード
22・・・ダイオード
23・・・最大値演算部
24・・・比較器
25・・・論理積演算部
26・・・相電圧演算部
27・・・電源スイッチ
Claims (5)
- 直流電力を交流電力に変換するインバータと、
このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、
前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と、
この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器と、
この測定器により測定された電圧から電圧指標値を演算する電圧指標演算部と、この電圧指標演算部より入力された電圧指標値が設定値外である際に欠相が生じたと判断する欠相検出部と、
を備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 直流電力を交流電力に変換するインバータと、
このインバータ装置を制御するPWMゲート制御回路と、
前記インバータから供給された三相交流電力を変換する変圧器と
この変圧器から出力された三相電力の電圧を測定する測定器とを有し、
前記測定器により検出された電圧から電圧指標値を算出する機能と、
この電圧指標値から欠相検出を行なう機能と、
を備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 前記請求項1記載の電力変換装置において、
前記電圧指標値から運転状態を判別する手段を有し、
この運転状態が、通常運転時以外は前記欠相検出部による欠相検出を行なわないことを、
特徴とする電力変換装置。 - 前記請求項1記載の電力変換装置において、
前記測定器は、前記変圧器により変換された三相交流電力のうちの二相の出力電圧のみを測定することを、
特徴とする電力変換装置。 - 前記請求項1記載の電力変換装置において、
前記欠相検出部により欠相が検出された際には、前記インバータの駆動を停止するとともに、前記インバータの入力直流電力を遮断することを、
特徴とする電力変換装置。
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2002
- 2002-08-26 JP JP2002244565A patent/JP2004088861A/ja active Pending
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