JP2004084646A - 内燃機関 - Google Patents
内燃機関 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004084646A JP2004084646A JP2002250420A JP2002250420A JP2004084646A JP 2004084646 A JP2004084646 A JP 2004084646A JP 2002250420 A JP2002250420 A JP 2002250420A JP 2002250420 A JP2002250420 A JP 2002250420A JP 2004084646 A JP2004084646 A JP 2004084646A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- outlet
- bearing
- bearing cap
- arm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01M—LUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
- F01M11/00—Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
- F01M11/02—Arrangements of lubricant conduits
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01M—LUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
- F01M11/00—Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
- F01M11/0004—Oilsumps
- F01M2011/0033—Oilsumps with special means for guiding the return of oil into the sump
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01M—LUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
- F01M11/00—Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
- F01M11/02—Arrangements of lubricant conduits
- F01M2011/026—Arrangements of lubricant conduits for lubricating crankshaft bearings
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の内燃機関は、シリンダブロック4下部のシリンダ間を横切る方向に突き出ている壁部7の先端面に、シリンダ間を横切る方向に半月状の軸受部13とオイル戻し孔22の出口22aを並んで形成し、クランクシャフト8のジャーナル部10を、軸受部13と、アーム部16およびシリンダ列方向に延びるビーム部17で連結したベアリングキャップ15で回転自在に支持させた構造において、壁部7の先端面と向き合うベアリングキャップ15のアーム部16の上部のうち、出口22aを挟む両側に出口22aが有る地点からビーム部17に渡り縦壁部26を突設し、カウンタウエイト9の回転がもたらす吸込みに影響されずに、オイル戻し孔22aからオイル飛散せずに流れ出るようにした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダヘッドの下部にジャーナル部用軸受部とオイル戻し孔とが並んで形成されている内燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダ内をピストンが往復動するレシプロエンジン(以下、単にエンジンという)は、ピストンの往復動を回転運動に変換するために、シリンダブロックの下部にクランクシャフトのジャーナル部を回転自在に支持させる構造が設けてある。複数のシリンダが直列に並ぶエンジンでは、同支持構造として、シリンダブロックの下部のシリンダ間となる地点に該シリンダ間を横切る方向(シリンダが並ぶ方向とは直角な方向)に延びる壁部を突設し、この壁部の先端面に半月状の軸受部を形成し、該軸受部に組付くベアリングキャップを用いて、クランクシャフトのジャーナル部を軸受部とベアリングキャップとの間に回転自在に挟み込むことが行われている。
【0003】
こうしたエンジンでは、摺動部などの潤滑や油圧機器の油圧供給などのために、オイルポンプを用いて潤滑部や油圧機器などにオイル(潤滑油)を供給し、摺動部や油圧機器を通過した役目を終えたオイルをシリンダブロックの下部に組付くオイルパンへ戻すことが行われている。通常、このオイルの戻しには、シリンダブロックに役目を終えたオイルが集合するオイル落し孔(オイル戻し孔)を形成し、該オイル落し孔の出口を壁部の先端面に開口させる構造を採用して、オイルパンと最も近い地点からオイルが流れ落ちるようにしている。
【0004】
ところで、エンジンでは、大形化を抑えつつ剛性強度を高めることが求められている。
【0005】
そこで、近時では、図4に示されるようにクランクシャフトの各ジャーナル部aを回転自在に支持している各ベアリングキャップbの両側をシリンダ列の方向(シリンダcが並ぶ方向)に延びるビーム部dで連結して、エンジンの剛性強度を高めることが行われている。具体的には、ベアリングキャップbの両側部に、シリンダc,c間に形成されている壁部fにならって側方へ延びるアーム部gを形成し、これら各アーム部gの先端部を、クランクシャフトのカウンタウエイトhを避けたベアリングキャップbの下側の地点に配置してあるビーム部dに連結した補強構造が用いてある。なお、図中eは、ベアリングキャップbと組合ってジャーナル部aを回転自在に支持する軸受部を示す。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この構造により、クランクシャフトのカウンタウエイトhは、図4に示されるようにアーム部gと隣接した地点ならびにビーム部dの内側で回転する(ジャーナル部aがカウンタウエイトh,h間に形成されることによる)。
【0007】
ところが、カウンタウエイトhは、アーム部gおよびビーム部dがなす狭い空間内を回転するので、アーム部gの周辺には周期的に負圧が発生するようになる。このため、負圧がもたらす吸込み力により、図4中の矢印に示されるようにオイル落し孔jの出口から流出するオイルが、周期的にビーム部d、d間の内側へ吸い出されて、周囲に飛散する結果となっていた。
【0008】
このオイルiの飛散は、エンジンのフリクション(カウンタウエイトhに油滴が衝突することによる)を招いたり、オイルの劣化(空気に触れやすくなるため)を招いたり、オイル中に気泡が混入しやすくなるなど多くの問題をもたらしている。このため、その改善が要望されている。
【0009】
本発明は上記事情に着目してなされたものでその目的とするところは、回転するカウンタウエイトがもたらす吸込みに影響されずに、オイル戻し孔の出口から流出したオイルを飛散させずにアーム部端から流れ出させることができる内燃機関を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ベアリングキャップから延びるアーム部の上部のうち、オイル戻し孔出口の出口を挟む両側の各地点に、オイル戻し孔の出口が有る地点からビーム部に渡り縦壁部を突設した構成を採用した。
【0011】
同構成により、オイルが流れ落ちるオイル戻し孔の出口とその直下のアーム部分との区間、さらにはオイルが伝わるアーム部分の区間は、縦壁部により両側から遮られる。つまり、縦壁部により、戻るオイルの経路に対して、カウンタウエイトの回転で生じる周期的な吸込みが遮られる。
【0012】
これにより、オイル戻し孔から流出するオイルは、オイル戻し孔の直下に存するアーム部分の上部に流れ落ち、該アーム部の上部を伝わりビーム部側から流れ落ちる。つまり、オイル戻し孔から流出したオイルは、飛散せずに、アーム部を経て、下方へ流れ落ちるようになり、オイルの飛散がもたらす種々の問題が防止される。
【0013】
請求項2に記載の発明は、さらにオイルの飛散を効果的に防ぐために、アーム部の上部はベアリングキャップ側から離れるにしたがい壁部の先端面から離れながら下方へ傾斜させた構成とし、縦壁部には、少なくともオイル戻し孔の出口を挟む縦壁部分を、オイル戻し孔が開口している壁部の先端面と接近させて、オイル戻し孔の開口とその直下のアーム部上面の間の隙間を遮る構成を用いた。
【0014】
請求項3に記載の発明は、さらにシリンダブロックの下部にオイルパンが組付く構成とするとともにビーム部の側面下部まで縦壁部を連続した構成とし、ベアリングキャップモジュールの下部に、オイルパンの開口の大部分を遮る大きさのバッフルプレートを設け、このバッフルプレートのうち、ビーム部の側面下部と臨む板面部分に通孔を形成して、アーム部を伝わるオイルを縦壁部に続いて通孔からオイルパン内へ流れ落とすようにし、一層、オイルが飛散するおそれを回避した。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1ないし図3に示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0016】
図1は内燃機関、例えばレシプロエンジン(以下、単にエンジンという)の正断面図を示し、図2は同エンジンの一部を分解した斜視図を示していて、図中1は同エンジンのエンジン本体を示している。
【0017】
エンジン本体1は、例えば幅(左右)方向が狭く、前後長がそれに比べて長く形成されたシリンダブロック3、同ブロック3の頭部に搭載されたシリンダヘッド20、同ブロック3の下部に取付けられたオイルパン25とを有して構成してある。
【0018】
シリンダブロック3内には、複数の円筒状のシリンダ4が前後方向に直列に並んで形成してある。各シリンダ4は上下方向に向いており、いずれもシリンダブロック4を貫通している。そして、各シリンダ4内には、ピストン5が、コンロッド5aと共に往復動可能に収めてある(図1のみ図示)。シリンダブロック4の下部の前後端からは、下方に向かってエンドプレート部4aが延びている。シリンダブロック4の下部の左右両側からは、下方に向かってスカート部4bが延びていて、シリンダブロック3の下側に、エンドプレート部4aとスカート部4bで囲まれるクランクケースを形成している。またシリンダブロック3の下部のうち、隣合うシリンダ4,4間からは、いずれも当該シリンダ4,4間を横切る方向に延びる壁部7が突き出ている。これら壁部7は、いずれも先端面がクランクケースの中段となる地点まで突き出ている。このクランクケース内にクランクシャフト8が回転自在に収めてある。
【0019】
ここで、クランクシャフト8は、シリンダ毎の例えば両端にカウンタウエイト9をもつクランクピン部(図示しない)と、支持部となる複数のジャーナル部10とを直列に配置して構成してある。つまり、クランクシャフト8のジャーナル部10とクランクピン部のカウンタウエイト9,9とは隣接する構成となる。
【0020】
このクランクシャフト8の各ジャーナル部10が、エンドプレート部4aの先端面に形成してある半月状の軸受部12(図2のみ図示)、シリンダ4,4間の壁部7の先端面に形成してある半月状の軸受部13に嵌まり、それぞれクランクピン部をシリンダ4の直下に配置させている。また各軸受部12,13から突き出たジャーナル部10は、ベアリングキャップモジュール14で覆ってある。
【0021】
ベアリングキャップモジュール14は、図2でも示されるように軸受部12,13から突き出たジャーナル部10を下側から囲う半月状の複数のベアリングキャップ15と、各ベアリングキャップ15の両側部からシリンダブロック3のエンドプレート部4aや壁部7にならって両側に延びるアーム部16と、各アーム部16の端部を連結する一対のビーム部17とを有して構成してある。なお、ビーム部17は、シリンダ列方向(シリンダ4が並ぶ方向)に沿って延びている。エンドプレート部4aの先端面や壁部6の先端面と向き合うアーム部16は、いずれもベアリングキャップ15側から離れるにしたがい下方へ傾斜してある。これにより、各アーム部15の上面をベアリングキャップ15から離れるにしたがいエンドプレート部4aの先端面、壁部7の先端面から離れるよう傾斜させている。そして、各ベアリングキャップ15が、エンドプレート部4aの先端面や壁部6の先端面に螺挿されるボルト部材18(図1のみに図示)によって固定してある。なお、図1に示されるように両側のビーム部17は、カウンタウエイト9の回転軌跡Pを避けた回転軌跡Pの近傍の地点、具体的には回転軌跡Pを挟む下部両側の地点に配置させてある。このビーム部付のベアリングキャップ15により、クランクシャフト8のジャーナル部10を回転自在に支持すると同時に、エンジン本体1の剛性強度を高めている。
【0022】
シリンダヘッド20は、シリンダ毎に、燃焼室、点火プラグ、インジェクタ、クランク出力で駆動される動弁機構(吸気弁、排気弁)が組み付けられている(いずれも図示しない)。これにより、点火プラグの点火動作、吸気弁の吸気動作、排気弁の排気動作、インジェクタの噴射動作にしたがい、それぞれシリンダ4内で所定の燃焼サイクル(吸気、圧縮、燃焼、排気を繰り返すサイクル)が行える構成にしてある。
【0023】
オイルパン25は、図1および図2に示されるように上面が開口した箱形に形成してある。そして、開口縁に形成してあるフランジ部25aが、クランクケースの周壁を形成しているエンドプレート4aやスカート部4bの端部に接続されている。これにより、オイルパン25は、内部にベアリングキャップモジュール14を収めつつ、クランケース開口を覆うようにシリンダブロック3の下部に組付けてある。オイルパン25には、オイルパン25内に集溜されたオイルW(潤滑油)を圧送するオイルポンプ(図示しない)が収められている。そして、このオイルポンプのポンプ動作により、オイルパン25内のオイルWをシリンダブロック3やシリンダヘッド20に形成したオイル供給路(図示しない)を通じて、軸受部12,13、ベアリングキャップ15、動弁機構の各部など潤滑が求められる部位、さらには油圧供給が求められる油圧機器(図示しない)などへ供給されるようにしてある。
【0024】
一方、シリンダブロック3のシリンダ列を挟む左側(幅方向一側)には、図2に示されるようにそれぞれシリンダ4,4間から左側へ張り出た左側部分に、ガス上がり孔21(ガス導入孔)が形成してある。これら各ガス上がり孔21は上下方向に直線状に延びている。各ガス上がり孔21の上端(出口)は、シリンダブロック3の上面に開口し、下端(入口)は、シリンダブロック3の下面、詳しくは軸受部13を挟んだ左側の壁部7の先端面に開口していて、クランケース内からブローバイガスが取り込めるようにしている。また各ガス上がり孔21の出口は、シリンダヘッド20の内部に形成された通路を経て、シリンダヘッド20のカムカバー20aに組付けられている吸気圧吸引式の油分離装置(いずれも図示しない)の入口へ連通していて、取り込まれたブローバイガス中から液分(オイルWなど)が取り除ける構造にしてある。
【0025】
シリンダブロック3のシリンダ列を挟む右側(幅方向他側)には、図2に示されるようにそれぞれシリンダ4,4間から右側へ張り出た右側部分に、オイル落し孔22(オイル戻し孔に相当)が形成してある。各オイル落し孔22は上下方向に直線状に延びている。各オイル落し孔22の入口をなす上端は、シリンダブロック3の上面に開口している。そして、各オイル落し孔22の入口は、シリンダヘッド20に形成された通路(図示しない)を経て、シリンダヘッド20の動弁機構、油圧機器(図示しない)などと連通していて、役目を終えた各部のオイルWが戻るようにしてある。なお、各オイル落し孔22の途中は、シリンダブロック3に形成された通路(図示しない)を経て、軸受部12やベアリングキャップ15などの潤滑部と連通していて、潤滑を終えた軸受部12、ベアリングキャップ15のオイルWも戻るようにしてある。また各オイル落し孔22の出口22aをなす下端は、シリンダブロック3の下面、具体的には軸受部13を挟む右側の壁部7の先端面に開口している。この軸受部13と並ぶ(シリンダ4,4間を横切る方向)は、軸受部13と隣接した地点で開口していて、役目を終えたオイル(潤滑油)が、オイルパン25と近い地点から下方へ流れ出るようにしている。
【0026】
ベアリングキャップモジュール14には、オイル落し孔22からオイルWが良好にオイルパン25へ流れ出る工夫が施してある。
【0027】
この工夫には風防構造が採用してある。風防構造は、図1および図2に示されるように各ベアリングキャップ15のうち、オイル落し孔22の出口22aと向き合う地点にあるアーム部16だけに設けてある。この風防構造の詳細が図3に示されている。
【0028】
同構造について説明すると、26はアーム部16の上部両側に形成した一対の縦壁部である。縦壁部26は、オイル落し孔22の出口22aを挟む両側の地点から上方へ突き出ている。この縦壁部26は、ベアリングキャップ15の側面15a(アーム部16とベアリングキャップ軸受部15との境界をなす部分)から始まり、アーム部16の上面に沿いに延びてビーム部17の外側の側面まで、並行に続いている。つまり、縦壁部26は、オイル落し孔22の出口22aが有る地点からビーム部17側に渡り並行に設けてある。これにより、オイル落し孔22の出口22aから流出されるオイルWを、側面15やアーム部16の傾斜した上面部分や縦壁部15の端部で形成される受入れ部で受け入れて、ビーム部17側へ導けるようにしている。また縦壁部26は、オイル落し孔22の出口22aが有る地点の縦壁部分、ここではベアリングキャップ15の側面15aから出口22aを過ぎた領域までの縦壁部分26aが、その上方の出口22aが開口している壁部7の先端面と接近する地点、例えば隙間がほとんど無いよう先端面と近接する地点まで延ばしてある。この縦壁部分26aにより、オイル落し孔22の出口22aとその直下のアーム部分との隙間だけをできるだけ小さくなるように遮っている。つまり、出口22a付近の縦壁部分26aで、出口22からその直下のアーム部分までと,その隣接した地点で回転するカウンタウエイト9との間を遮っている。その他の縦壁部分は、アーム部16の上面を伝わるオイルWが、その隣接した地点で回転するカウンタウエイト9の影響を受けずにすむ高さで形成してある。
【0029】
また風防構造の効果を助けるバッフルプレート26も併用してある。バッフルプレート26は、ベアリングキャップモジュール14とオイルパン25との間に配置してある。バッフルプレート27は、オイルパン25の開口の大部分を遮る大きさのプレート部材で形成してある。このバッフルプレート27が、ボルト28(図1しか図示せず)で、ビーム部17の下面に固定され、バッフルプレート27をベアリングキャップモジュール14の下部に組付けている。バッフルプレート27のうち、風防構造が形成されているアーム部16の端と隣接する板面部分には、それぞれ通孔29が形成されていて、当該アーム部16に沿いに流れ落ちるオイルWが、バッフルプレート27を通じて、オイルパン25内へ導出されるようにしている。
【0030】
こうした風防構造、バッフルプレート構造により、カウンタウエイト9がもたらす空気流動に影響されずに、シリンダブロック3の下部から流れ落ちるオイルWが良好にオイルパン25へ戻せるようにしている。
【0031】
すなわち、エンジンの作動中、クランクシャフト8は、燃焼サイクルがもたらすピストン5の往復動で回転して動力を出力している。またオイルパン25内のオイルは、オイルポンプにより圧送され、エンジン各部の潤滑部や油圧機器へ供給されている。そして、潤滑を終えたオイルWや油圧機器など役目を終えたオイルWが各オイル落し孔22へ流れ出る。この戻るオイルWが各壁部7の先端面で開口しているオイル落し孔22の出口22aから流れ出す。
【0032】
このエンジンの作動中、クランクシャフト8のカウンタウエイト9は、図3に示されるようにアーム部16とビーム部17とがなす隅部内を回転していて、アーム部16の周辺に周期的に負圧を発生させている。
【0033】
このとき、オイルWが流れ落ちるオイル落し孔22の出口22aとその直下のアーム部分との区間、さらにはオイルWが伝わるアーム部16の上面の区間は、両側から縦壁部26で遮っている。つまり、縦壁部26により、戻るオイルWの経路に対して、カウンタウエイト9で生じる負圧がもたらす吸込み効果は遮られる。
【0034】
これにより、図1および図3に示されるようにオイル落し孔22から流出するオイルWは、吸込み効果の影響を回避しながら、オイル落し孔22の出口直下に存するアーム部16の上面に流れ落ち、さらに縦壁部26で案内されながら、傾斜したアーム部16の上部を伝わり、ビーム部17側の端部から下方へ流れ落ち、バッフルプレート27の通孔29を通じてオイルパン25内へ流れ落ちる。
【0035】
それ故、オイル落し孔22から流出するオイルWは、飛散を防ぎつつオイルパン25へ戻すことができ、オイルWの飛散によるエンジンフリクションの増加、同じくオイルWの劣化、同じくオイルW中に気泡が混入しやすくなるなどの発生を防ぐことができる。特に傾斜したアーム部16の上部と、壁部7でオイル落し孔22の出口22aとその直下のアーム部分との間の隙間を遮る構造とを組合わせたことにより、効果的にオイルWの飛散を防止できる。
【0036】
しかも、壁部でアーム部16の端から流れ落ちるオイルWは、ビーム部17の側面部まで延びた縦壁部26、その縦壁部26に続くバッフルプレート27の通孔29を通じて、オイルパン25内へ流れ落とすようにしてあるので、オイルWがオイルパン25内へ流れ落ちるまでの経路全体において、回転するカウンタウエイト9がもたらす吸込み効果の影響を回避でき、一層、効果的なオイルWの回収ができる。
【0037】
また縦壁部26は、補強リブとして機能してベアリングキャップ15やベアリングキャップモジュール15のねじれ剛性を高めるから、エンジン1の剛性強度の向上に貢献するといった利点もある。
【0038】
なお、本発明は上述した一実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施しても構わない。一実施形態では、縦壁部26がビーム部の側面まで連なる例を挙げたが、例えば縦壁部26は、図3中の二点鎖線αで示されるようにビーム部16の鉛直方向に延びる側面にならう、当該側面を延長した線上の地点まで形成した構造でも、二点鎖線βで示されるように下端を鋭角な切欠した斜面形状でもよい。また一実施形態では、オイル落し孔の出口を挟む縦壁部分だけを壁部の先端面に接近させたが、これに限らず、縦壁部の全体を壁部の先端面に接近させてもよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、縦壁部で、オイルが流れ落ちるオイル戻し孔の出口とその直下のアーム部分との間、さらにはオイルが流れ出すアーム部分の両側を遮るようにしたから、回転するカウンタウエイトがもたらす吸込みの影響されずに、オイル戻し孔の出口からのオイルを飛散させずにアーム部端から流れ出させることができる。
【0040】
請求項2の発明によれば、さらにオイルの飛散を効果的に防ぐことができる。
【0041】
請求項3の発明によれば、さらにオイルパン内に流れ落ちるまで経路全体においてオイルの飛散を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の要部となる内燃機関の一部断面した正面図。
【図2】同内燃機関の一部を分解した斜視図。
【図3】図2中のベアリングキャップに形成してある縦壁部周辺の構造を示す斜視図。
【図4】従来のシリンダブロックからオイルがオイルパンに戻る構造を説明するための斜視図。
【符号の説明】
3…シリンダブロック
4…シリンダ
7…壁部
8…クランクシャフト
9…カウンタウエイト
10…ジャーナル部
13…軸受部
14…ベアリングキャップモジュール
15…ベアリングキャップ
16…アーム部
17…ビーム部
22…オイル落し孔(オイル戻し孔)
25…オイルパン
26…縦壁部
27…バッフルプレート
29…通孔。
Claims (3)
- 直列に並んだ上下方向に向く複数のシリンダを有し、かつ下部のシリンダ間からは該シリンダ間を横切る方向に延びる壁部が突き出ていて、該各壁部の先端面には前記シリンダ間を横切る方向に並んで半月状の軸受部と該先端面に開口するオイル戻し孔の出口とが形成されたシリンダブロックと、
複数のカウンタウエイトを有し、該カウンタウエイトと隣接した部位には前記軸受部と嵌まるジャーナル部が形成されたクランクシャフトと、
前記軸受部と組付いて前記ジャーナル部と嵌まり当該ジャーナル部を回転自在に支持する複数のベアリングキャップを有し、かつ各ベアリングキャップの相互が、当該ベアリングキャップから前記壁部に沿って延びるアーム部を介して前記カウンターシャフトを避けた地点に配置されたビーム部に連結されてなるベアリングキャップモジュールと
を具備した内燃機関であって、
前記ベアリングキャップの前記壁部の先端面と向き合うアーム部の上部には、前記オイル戻し孔の出口を挟む両側の各地点に、前記オイル戻し孔の出口が有る地点から前記ビーム部に渡り縦壁部が突き出ている
ことを特徴とする内燃機関。 - 前記アーム部の上部は、前記ベアリングキャップ側から離れるにしたがい前記壁部の先端面から離れながら下方へ傾斜するように形成され、
前記縦壁部は、前記オイル戻し孔の出口を挟む縦壁部分を、当該オイル戻し孔の出口が開口している壁部の先端面と接近させて、前記オイル戻し孔の出口とその直下のアーム部の上部との間の隙間を遮るようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。 - 前記シリンダブロックは、その下部に前記ベアリングキャップモジュールが内部に収まるようにオイルパンが組付き、
前記縦壁部のビーム部側の端部は、当該ビーム部の側面下部まで連続して形成され、
前記ベアリングキャップモジュールの下部には、前記オイルパンの開口の大部分を遮る大きさを有するとともに、前記ビーム部の側面下部が臨む板面部分には前記アーム部を伝わるオイルを前記縦壁部に続いてガイドして前記オイルパン内へ流れ落とす通孔が形成されたバッフルプレートが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002250420A JP2004084646A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 内燃機関 |
CNB031577148A CN1252378C (zh) | 2002-08-29 | 2003-08-29 | 发动机润滑油导向装置 |
US10/650,922 US6820585B2 (en) | 2002-08-29 | 2003-08-29 | Lubricating oil guide device for engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002250420A JP2004084646A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 内燃機関 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004084646A true JP2004084646A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=31972626
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002250420A Pending JP2004084646A (ja) | 2002-08-29 | 2002-08-29 | 内燃機関 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6820585B2 (ja) |
JP (1) | JP2004084646A (ja) |
CN (1) | CN1252378C (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019116428A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-20 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005127149A (ja) * | 2003-10-21 | 2005-05-19 | Toyota Motor Corp | オイルパン用バッフルプレートの締結具および締結方法 |
JP4228964B2 (ja) * | 2004-03-30 | 2009-02-25 | 三菱自動車エンジニアリング株式会社 | エンジンのシリンダブロック構造 |
JP4379434B2 (ja) * | 2006-05-16 | 2009-12-09 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関 |
JP5598510B2 (ja) * | 2012-08-28 | 2014-10-01 | トヨタ自動車株式会社 | 内燃機関 |
GB2534248B (en) * | 2015-07-14 | 2019-11-27 | Ford Global Tech Llc | A crankcase assembly |
JP6586986B2 (ja) * | 2017-12-19 | 2019-10-09 | マツダ株式会社 | エンジン |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4909203A (en) * | 1988-04-26 | 1990-03-20 | Honda Giken Kabushiki Kaisha | Oil reservoir structure for engine |
JP2551974Y2 (ja) | 1991-07-11 | 1997-10-27 | 三菱自動車工業株式会社 | バッフルプレート付き潤滑油戻り経路構造 |
DE4323220C1 (de) * | 1993-07-12 | 1994-09-22 | Porsche Ag | Vorrichtung zum Führen von Schmieröl in einer Brennkraftmaschine |
JP3172103B2 (ja) * | 1996-10-29 | 2001-06-04 | 本田技研工業株式会社 | エンジンの動弁機構潤滑装置 |
GB9717593D0 (en) * | 1997-08-19 | 1997-10-22 | Perkins Ltd | An internal combustion engine having an increased lubricating oil capacity and/or an increased gradiability |
US5850814A (en) * | 1998-04-07 | 1998-12-22 | Ford Global Technologies, Inc. | Cylinder bore isolator core for casting engine cylinder blocks |
JP3867837B2 (ja) * | 2000-12-20 | 2007-01-17 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
JP2002310003A (ja) * | 2001-04-17 | 2002-10-23 | Suzuki Motor Corp | シリンダブロック構造 |
JP4267256B2 (ja) * | 2001-07-25 | 2009-05-27 | トヨタ自動車株式会社 | オイルパン構造及びオイルパンセパレータ |
US6571763B1 (en) * | 2001-12-27 | 2003-06-03 | Daimlerchrysler Corporation | Oil conditioner |
-
2002
- 2002-08-29 JP JP2002250420A patent/JP2004084646A/ja active Pending
-
2003
- 2003-08-29 US US10/650,922 patent/US6820585B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2003-08-29 CN CNB031577148A patent/CN1252378C/zh not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019116428A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-20 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
JPWO2019116428A1 (ja) * | 2017-12-11 | 2020-07-16 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関 |
CN111448372A (zh) * | 2017-12-11 | 2020-07-24 | 本田技研工业株式会社 | 内燃发动机 |
CN111448372B (zh) * | 2017-12-11 | 2022-04-12 | 本田技研工业株式会社 | 内燃发动机 |
US11555426B2 (en) | 2017-12-11 | 2023-01-17 | Honda Motor Co., Ltd. | Internal combustion engine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6820585B2 (en) | 2004-11-23 |
US20040040532A1 (en) | 2004-03-04 |
CN1500974A (zh) | 2004-06-02 |
CN1252378C (zh) | 2006-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100216246B1 (ko) | 4 사이클 엔진의 윤활장치 | |
CN101598046B (zh) | 风冷式通用发动机的润滑装置 | |
JP5778009B2 (ja) | 内燃機関のヘッドカバー構造 | |
US20110067659A1 (en) | Lubrication system for portable four-stroke engine | |
US20090283067A1 (en) | Engine lubrication method | |
US7647906B2 (en) | Vertical internal combustion engine provided with belt-drive transmission mechanism | |
US6394060B2 (en) | Lubricating method and device of internal combustion engine | |
JP6200074B2 (ja) | エンジン | |
JP2001329826A (ja) | エンジンのブリーザ装置 | |
JP2004084646A (ja) | 内燃機関 | |
US7938094B2 (en) | Internal combustion engine | |
JP4342960B2 (ja) | 2サイクルエンジン | |
EP2592243B1 (en) | Lubrication apparatus for four-stroke engine | |
JP5536578B2 (ja) | 4サイクルエンジンの潤滑装置 | |
CN106567757B (zh) | 发动机的润滑装置 | |
JP2003106128A (ja) | 2サイクルエンジンの潤滑装置 | |
JPH11107734A (ja) | 船外機用エンジンのブローバイガス還元装置 | |
US20030136369A1 (en) | Method and apparatus for inter-cylinder lubrication transfer in a multi-cylinder internal combustion engine | |
US20190085740A1 (en) | Internal combustion engine | |
JP2004108282A (ja) | ドライサンプ式エンジンのブローバイガス還元装置 | |
JPS6141932Y2 (ja) | ||
JP3795429B2 (ja) | 船外機用バーチカルエンジン | |
JP3805506B2 (ja) | ドライサンプ潤滑式4サイクルエンジンユニット | |
EP3059404A1 (en) | Lubricating device for engine | |
JPH08177443A (ja) | 縦型頭上カム式エンジン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041126 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060725 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060728 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060920 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070619 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070807 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20070926 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20071221 |