JP2004073525A - 塗布具付き容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる塗布具付き容器を提供する。
【解決手段】ブラシ部を有する塗布具が液状塗布物を収容する容器本体の開口部から挿抜自在に挿入される塗布具付き容器において、容器本体の開口部に設けられ、塗布具に係脱自在に係合する保持体12と、保持体12に一体的に形成され、容器本体に挿抜されるブラシ部に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部16と、絞り部16の剛性を低下させるスリット18とを備えた。
【選択図】 図4
【解決手段】ブラシ部を有する塗布具が液状塗布物を収容する容器本体の開口部から挿抜自在に挿入される塗布具付き容器において、容器本体の開口部に設けられ、塗布具に係脱自在に係合する保持体12と、保持体12に一体的に形成され、容器本体に挿抜されるブラシ部に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部16と、絞り部16の剛性を低下させるスリット18とを備えた。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる塗布具付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いつでもどこでも手軽にマスカラなどの液状塗布物で化粧をすることができるように、液状塗布物を収納する容器本体と、この容器本体内へ挿抜自在に挿入されて液状塗布物が付着されるブラシ部を有する塗布具とを備えた携帯用の塗布具付き容器が知られている(実公昭61−27531参照)。
【0003】
この種の塗布具付き容器では、筒状の容器本体に形成した開口部に、ブラシ部を挿抜自在とする穴部を有し、かつ塗布具を係脱自在に係合して容器本体に保持させる保持体を設けるとともに、この保持体に別部品として組み込んで、ブラシ部を容器本体から抜き出す際に、ブラシ部に付着した液状塗布物をしごき落とす絞り体を設けていた。絞り体には、穴部よりも小さな一定の孔径の小孔を形成し、この小孔をブラシ部が通過する際に液状塗布物をしごき落とすようになっていた。そして、塗布具を保持体から離脱させ、ブラシ部を容器本体内方から抜き出すと、このブラシ部には、小孔でしごき落とされて適量となった液状塗布物が付着されていて、これにより化粧をすることができるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の塗布具付き容器にあっては、製造工程が複雑であるという課題があった。詳細には、保持体と絞り体とが別部品であるため、これらをそれぞれ別々に成形しなければならないとともに、これらを組み立てた上で容器本体の開口部に組み込まなければならず、組立作業性が悪く、従って生産性も低かった。
【0005】
また、ブラシ部の挿抜操作性が良くないという課題があった。絞り部の小孔は上述したように、その孔径が変化しない一定のものであるため、液状塗布物を取り出すために容器本体内方へブラシ部を挿入したり抜き出したりする際に、ブラシ部が僅かでも傾いたりすると小孔への挿抜がきつくなって引っかかりやすくなり操作しにくいとともに、小孔への挿抜がきつくなるとブラシ部への液状塗布物の付着量が極端に少なくなってしまって、液状塗布物を取り出すための挿抜操作を何度も繰り返さなければならず煩わしいという問題もあった。
【0006】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる塗布具付き容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる塗布具付き容器は、ブラシ部を有する塗布具が液状塗布物を収容する容器本体の開口部から挿抜自在に挿入される塗布具付き容器において、上記容器本体の開口部に設けられ、上記塗布具に係脱自在に係合する保持体と、該保持体に一体的に形成され、上記容器本体に挿抜される上記ブラシ部に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部と、上記絞り部の剛性を低下させる剛性調整手段とを備えたことを特徴とする。これにより、製造工程を簡単化することが可能となり、併せてブラシ部の挿抜操作性の改善も図り得る。
【0008】
また、前記剛性調整手段が前記絞り部に形成されたスリットであり、該スリットが前記ブラシ部の周囲に沿って螺旋状に形成されていることを特徴とする。これにより、ブラシ部を容器本体から抜き出す際に、ブラシ部に付着した液状塗布物をムラなくしごき落とすことが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる塗布具付き容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる塗布具付き容器1は図1〜図4に示すように、ブラシ部2を有する塗布具3と、液状塗布物を収容する容器本体4とから主に構成される。塗布具3は、一端が開放されかつ他端が封鎖された筒体状のキャップ5を備える。キャップ5の内部には、開放された一端側に、その内周面に沿ってネジ部6が形成されるとともに、このネジ部6よりも奥の他端側に、ネジ部6よりも小さな内径で凹陥部7が形成される。ブラシ部2は、軸部8と、軸部8の一端に一体的に形成されたブラシ体9と、ブラシ体9と反対側の軸部8の他端に一体的に形成された筒状の嵌着部10とから構成され、嵌着部10が凹陥部7に挿入されることにより、軸部8を介してブラシ体9がキャップ5外方に露出された状態で、キャップ5に取り付けられる。
【0010】
他方、容器本体4は、一端に開口部11を有しかつ他端が封鎖された、ブラシ体9よりも大きな内径寸法の筒体状に形成され、その内部に液状塗布物が収容される。そして塗布具3は、容器本体4の開口部11からその内部に挿抜自在に挿入され、これによりそのブラシ部2に液状塗布物が付着されるようになっている。容器本体4の開口部11には、容器本体4とは別部品として成形され、塗布具3に係脱自在に係合する保持体12が設けられる。この保持体12は例えば合成樹脂材によって、ブラシ体9よりも大きな内径の貫通穴13を有する中空筒体状に形成され、容器本体4の開口部11内方に装着される装着部14が一端に形成されるとともに、他端の外周面に、キャップ5のネジ部6と係脱自在に係合されるネジ条15が形成される。保持体12は、その装着部14が容器本体4の開口部11へ挿入されることにより、当該開口部11を封止しつつ容器本体4に取り付けられるようになっている。
【0011】
この保持体12にはこれと一体的に、容器本体4に挿抜されるブラシ部2に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部16が形成される。この絞り部16は保持体12の内周面、図示例にあってはネジ条15が形成された保持体12の他端側内周面に、これより貫通穴13へ張り出して、かつ容器本体4内方へ向かって次第に先細りとなる錐体状に形成され、この先細りの先端部には、ブラシ体9の外径よりも細い、ほぼ軸部8相当の孔径で孔部17が形成される。従って、容器本体4に挿抜されるブラシ体9、また軸部8も、この孔部17に接触してこれらから液状塗布物がしごき落とされるようになっている。図示例にあっては錐体状の絞り部16が示されているが、ディスク状であってもよいことはもちろんである。しかしながら、錐体状の絞り部16であれば、ディスク状の場合に比べて、ブラシ体9や軸部8の容器本体4内方への挿入操作を案内することができて好ましい。
【0012】
そしてさらに絞り部16には、その剛性を低下させる剛性調整手段としてスリット18が形成され、これによりスリット18間が曲げ変形可能な弾性片19として構成される。このスリット18は、孔部17から錐体状の絞り部16の母線に沿って形成される。またスリット18は、絞り部16の周方向に適宜間隔を隔てて複数個、図示例にあっては4つ形成されている。このようにスリット18を形成すると、弾性変形される弾性片19によって、絞り部16は広がるように拡縮変形可能となり、従ってまた孔部17の孔径も増減変化される。
【0013】
このように構成された本実施形態にかかる塗布具付き容器1の作用について述べると、化粧をする際には、ネジ条15からネジ部6を離脱させて容器本体4からキャップ5を外し、ブラシ部2の軸部8およびブラシ体9を容器本体4から引き抜いていく。引き抜いていくと、軸部8、そしてまたブラシ体9は絞り部16の孔部17を通過し、この際、孔部17と接触して液状塗布物がしごき落とされ、ブラシ体9には孔部17でしごき落とされて適量となった液状塗布物が付着される。
【0014】
特に、本実施形態の塗布具付き容器1にあっては、絞り部16に剛性調整手段としてスリット18を設けて弾性片19を形成したので、挿抜される軸部8やブラシ体9の当該挿抜操作に対して絞り部16自体が拡縮変形したり、そしてまた孔部17の孔径が増減変化して、軸部8やブラシ体9の動きに絞り部16や孔部17を柔軟に対応させることができる。これにより、従来技術にあっては小孔の孔径が一定であったために、ブラシ部が僅かでも傾いたりすると小孔への挿抜がきつくなって引っかかりやすくなり操作しにくいとともに、小孔への挿抜がきつくなるとブラシ部への液状塗布物の付着量が極端に少なくなってしまって、液状塗布物を取り出すための挿抜操作を何度も繰り返さなければならず煩わしかったという問題を解決できて、ブラシ部2の挿抜操作性を改善することができる。
【0015】
そして、ブラシ部2を容器本体4から完全に抜き出せば、これを用いて化粧をすることができる。また化粧をし終えた後は、ブラシ部2を容器本体4内に挿入してキャップ5および保持体12のネジ部6とネジ条15を係合させればよい。
【0016】
また本実施形態にあっては、保持体12に絞り部16を一体的に形成したので、製造工程を簡単化することができる。これにより、従来技術にあっては、保持体と絞り体とが別部品であったため、これらをそれぞれ別々に成形しなければならないとともに、これらを組み立てた上で容器本体の開口部に組み込まなければならず、組立作業性が悪く、従って生産性も低かったという問題を解決できて、生産性を向上させることができる。特にスリット18は、絞り部16の剛性を低下させる効果が大きいとともに、成形もきわめて簡単であって、合理的である。
【0017】
図5には、上記実施形態の変形例が示されている。この変形例はスリット18の数を増やしたもので、このようにすれば絞り部16の柔軟性をさらに高めることができて、ブラシ部2の挿抜操作性を向上させることができる。図6には、上記実施形態の他の変形例が示されている。この変形例は、スリット18の向きを、母線Bに対して傾斜させたもので、このようにすればスリット18間に挟まれた弾性片19に、曲げ変形に加えて、ねじり変形も生じさせることができ、液状塗布物をさらにムラなくしごき落とすことができる。図7および図8には、上記実施形態のさらに他の変形例が示されている。この変形例は、絞り部16の先細りの先端部に、筒体状のリップ部20を付加したもので、このようにすればリップ部20によって軸部8もしくはブラシ体9をその周りから圧搾するように押圧することができ、さらに効果的に液状塗布物をしごき落とすことができる。
【0018】
図9には、図7および図8に示した変形例に対して、スリット18の形状を変更した例が示されている。スリット18はリップ部20から絞り部16にわたって、母線Bに沿う一対の直線状スリット部分18a間に、母線Bに対して傾斜させた斜めのスリット部分18bを形成して構成される。このようにすれば、図6の場合と同様に、スリット18間に挟まれた弾性片19に、曲げ変形に加えて、ねじり変形も生じさせることができ、液状塗布物をさらにムラなくしごき落とすことができる。図10には、図7および図8に示した変形例に対して、他のスリット18の形状を採用した例が示されている。スリット18はリップ部20から絞り部16にわたり、ブラシ部2の周囲に沿って螺旋状に形成される。このような構成にあっても、スリット18間に挟まれた弾性片19に、曲げ変形に加えて、ねじり変形も生じさせることができ、液状塗布物をさらにムラなくしごき落とすことができる。
【0019】
また図示しないけれども、剛性調整手段としては、スリット18に代えて、弾性片19間に蛇腹体を形成するようにしても良い。このようにすれば、スリット18のように弾性片19間に隙間が生じることはなく、より効果的に液状塗布物をしごき落とすことができる。また剛性調整手段として、絞り部16の肉厚を、先細りされる先端部に向かって順次薄くする構成を採用しても良い。また、剛性調整手段として、絞り部16を、保持体12とは異なるそれよりも小さな剛性の材質とする構成を採用して、両者を一体成形するようにしても良い。以上説明したいずれの変形例にあっても、上記実施形態と同様な作用・効果を奏することはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】
以上要するに、本発明にかかる塗布具付き容器にあっては、製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる塗布具付き容器の好適な一実施形態を示す、一部破断分解斜視図である。
【図2】図1の塗布具付き容器の側断面図である。
【図3】図1の塗布具付き容器に適用される保持体を示す側断面図である。
【図4】図1の塗布具付き容器に適用される保持体を示す斜視断面図である。
【図5】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の変形例を示す斜視断面図である。
【図6】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す斜視断面図である。
【図7】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す斜視断面図である。
【図8】図7の保持体を示す部分拡大側断面図である。
【図9】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す部分拡大側断面図である。
【図10】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 塗布具付き容器 2 ブラシ部
3 塗布具 4 容器本体
11 容器本体の開口部 12 保持体
16 絞り部 18 スリット
【発明の属する技術分野】
本発明は、製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる塗布具付き容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、いつでもどこでも手軽にマスカラなどの液状塗布物で化粧をすることができるように、液状塗布物を収納する容器本体と、この容器本体内へ挿抜自在に挿入されて液状塗布物が付着されるブラシ部を有する塗布具とを備えた携帯用の塗布具付き容器が知られている(実公昭61−27531参照)。
【0003】
この種の塗布具付き容器では、筒状の容器本体に形成した開口部に、ブラシ部を挿抜自在とする穴部を有し、かつ塗布具を係脱自在に係合して容器本体に保持させる保持体を設けるとともに、この保持体に別部品として組み込んで、ブラシ部を容器本体から抜き出す際に、ブラシ部に付着した液状塗布物をしごき落とす絞り体を設けていた。絞り体には、穴部よりも小さな一定の孔径の小孔を形成し、この小孔をブラシ部が通過する際に液状塗布物をしごき落とすようになっていた。そして、塗布具を保持体から離脱させ、ブラシ部を容器本体内方から抜き出すと、このブラシ部には、小孔でしごき落とされて適量となった液状塗布物が付着されていて、これにより化粧をすることができるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の塗布具付き容器にあっては、製造工程が複雑であるという課題があった。詳細には、保持体と絞り体とが別部品であるため、これらをそれぞれ別々に成形しなければならないとともに、これらを組み立てた上で容器本体の開口部に組み込まなければならず、組立作業性が悪く、従って生産性も低かった。
【0005】
また、ブラシ部の挿抜操作性が良くないという課題があった。絞り部の小孔は上述したように、その孔径が変化しない一定のものであるため、液状塗布物を取り出すために容器本体内方へブラシ部を挿入したり抜き出したりする際に、ブラシ部が僅かでも傾いたりすると小孔への挿抜がきつくなって引っかかりやすくなり操作しにくいとともに、小孔への挿抜がきつくなるとブラシ部への液状塗布物の付着量が極端に少なくなってしまって、液状塗布物を取り出すための挿抜操作を何度も繰り返さなければならず煩わしいという問題もあった。
【0006】
本発明は上記従来の課題に鑑みて創案されたものであって、製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる塗布具付き容器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる塗布具付き容器は、ブラシ部を有する塗布具が液状塗布物を収容する容器本体の開口部から挿抜自在に挿入される塗布具付き容器において、上記容器本体の開口部に設けられ、上記塗布具に係脱自在に係合する保持体と、該保持体に一体的に形成され、上記容器本体に挿抜される上記ブラシ部に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部と、上記絞り部の剛性を低下させる剛性調整手段とを備えたことを特徴とする。これにより、製造工程を簡単化することが可能となり、併せてブラシ部の挿抜操作性の改善も図り得る。
【0008】
また、前記剛性調整手段が前記絞り部に形成されたスリットであり、該スリットが前記ブラシ部の周囲に沿って螺旋状に形成されていることを特徴とする。これにより、ブラシ部を容器本体から抜き出す際に、ブラシ部に付着した液状塗布物をムラなくしごき落とすことが可能になる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる塗布具付き容器の好適な一実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態にかかる塗布具付き容器1は図1〜図4に示すように、ブラシ部2を有する塗布具3と、液状塗布物を収容する容器本体4とから主に構成される。塗布具3は、一端が開放されかつ他端が封鎖された筒体状のキャップ5を備える。キャップ5の内部には、開放された一端側に、その内周面に沿ってネジ部6が形成されるとともに、このネジ部6よりも奥の他端側に、ネジ部6よりも小さな内径で凹陥部7が形成される。ブラシ部2は、軸部8と、軸部8の一端に一体的に形成されたブラシ体9と、ブラシ体9と反対側の軸部8の他端に一体的に形成された筒状の嵌着部10とから構成され、嵌着部10が凹陥部7に挿入されることにより、軸部8を介してブラシ体9がキャップ5外方に露出された状態で、キャップ5に取り付けられる。
【0010】
他方、容器本体4は、一端に開口部11を有しかつ他端が封鎖された、ブラシ体9よりも大きな内径寸法の筒体状に形成され、その内部に液状塗布物が収容される。そして塗布具3は、容器本体4の開口部11からその内部に挿抜自在に挿入され、これによりそのブラシ部2に液状塗布物が付着されるようになっている。容器本体4の開口部11には、容器本体4とは別部品として成形され、塗布具3に係脱自在に係合する保持体12が設けられる。この保持体12は例えば合成樹脂材によって、ブラシ体9よりも大きな内径の貫通穴13を有する中空筒体状に形成され、容器本体4の開口部11内方に装着される装着部14が一端に形成されるとともに、他端の外周面に、キャップ5のネジ部6と係脱自在に係合されるネジ条15が形成される。保持体12は、その装着部14が容器本体4の開口部11へ挿入されることにより、当該開口部11を封止しつつ容器本体4に取り付けられるようになっている。
【0011】
この保持体12にはこれと一体的に、容器本体4に挿抜されるブラシ部2に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部16が形成される。この絞り部16は保持体12の内周面、図示例にあってはネジ条15が形成された保持体12の他端側内周面に、これより貫通穴13へ張り出して、かつ容器本体4内方へ向かって次第に先細りとなる錐体状に形成され、この先細りの先端部には、ブラシ体9の外径よりも細い、ほぼ軸部8相当の孔径で孔部17が形成される。従って、容器本体4に挿抜されるブラシ体9、また軸部8も、この孔部17に接触してこれらから液状塗布物がしごき落とされるようになっている。図示例にあっては錐体状の絞り部16が示されているが、ディスク状であってもよいことはもちろんである。しかしながら、錐体状の絞り部16であれば、ディスク状の場合に比べて、ブラシ体9や軸部8の容器本体4内方への挿入操作を案内することができて好ましい。
【0012】
そしてさらに絞り部16には、その剛性を低下させる剛性調整手段としてスリット18が形成され、これによりスリット18間が曲げ変形可能な弾性片19として構成される。このスリット18は、孔部17から錐体状の絞り部16の母線に沿って形成される。またスリット18は、絞り部16の周方向に適宜間隔を隔てて複数個、図示例にあっては4つ形成されている。このようにスリット18を形成すると、弾性変形される弾性片19によって、絞り部16は広がるように拡縮変形可能となり、従ってまた孔部17の孔径も増減変化される。
【0013】
このように構成された本実施形態にかかる塗布具付き容器1の作用について述べると、化粧をする際には、ネジ条15からネジ部6を離脱させて容器本体4からキャップ5を外し、ブラシ部2の軸部8およびブラシ体9を容器本体4から引き抜いていく。引き抜いていくと、軸部8、そしてまたブラシ体9は絞り部16の孔部17を通過し、この際、孔部17と接触して液状塗布物がしごき落とされ、ブラシ体9には孔部17でしごき落とされて適量となった液状塗布物が付着される。
【0014】
特に、本実施形態の塗布具付き容器1にあっては、絞り部16に剛性調整手段としてスリット18を設けて弾性片19を形成したので、挿抜される軸部8やブラシ体9の当該挿抜操作に対して絞り部16自体が拡縮変形したり、そしてまた孔部17の孔径が増減変化して、軸部8やブラシ体9の動きに絞り部16や孔部17を柔軟に対応させることができる。これにより、従来技術にあっては小孔の孔径が一定であったために、ブラシ部が僅かでも傾いたりすると小孔への挿抜がきつくなって引っかかりやすくなり操作しにくいとともに、小孔への挿抜がきつくなるとブラシ部への液状塗布物の付着量が極端に少なくなってしまって、液状塗布物を取り出すための挿抜操作を何度も繰り返さなければならず煩わしかったという問題を解決できて、ブラシ部2の挿抜操作性を改善することができる。
【0015】
そして、ブラシ部2を容器本体4から完全に抜き出せば、これを用いて化粧をすることができる。また化粧をし終えた後は、ブラシ部2を容器本体4内に挿入してキャップ5および保持体12のネジ部6とネジ条15を係合させればよい。
【0016】
また本実施形態にあっては、保持体12に絞り部16を一体的に形成したので、製造工程を簡単化することができる。これにより、従来技術にあっては、保持体と絞り体とが別部品であったため、これらをそれぞれ別々に成形しなければならないとともに、これらを組み立てた上で容器本体の開口部に組み込まなければならず、組立作業性が悪く、従って生産性も低かったという問題を解決できて、生産性を向上させることができる。特にスリット18は、絞り部16の剛性を低下させる効果が大きいとともに、成形もきわめて簡単であって、合理的である。
【0017】
図5には、上記実施形態の変形例が示されている。この変形例はスリット18の数を増やしたもので、このようにすれば絞り部16の柔軟性をさらに高めることができて、ブラシ部2の挿抜操作性を向上させることができる。図6には、上記実施形態の他の変形例が示されている。この変形例は、スリット18の向きを、母線Bに対して傾斜させたもので、このようにすればスリット18間に挟まれた弾性片19に、曲げ変形に加えて、ねじり変形も生じさせることができ、液状塗布物をさらにムラなくしごき落とすことができる。図7および図8には、上記実施形態のさらに他の変形例が示されている。この変形例は、絞り部16の先細りの先端部に、筒体状のリップ部20を付加したもので、このようにすればリップ部20によって軸部8もしくはブラシ体9をその周りから圧搾するように押圧することができ、さらに効果的に液状塗布物をしごき落とすことができる。
【0018】
図9には、図7および図8に示した変形例に対して、スリット18の形状を変更した例が示されている。スリット18はリップ部20から絞り部16にわたって、母線Bに沿う一対の直線状スリット部分18a間に、母線Bに対して傾斜させた斜めのスリット部分18bを形成して構成される。このようにすれば、図6の場合と同様に、スリット18間に挟まれた弾性片19に、曲げ変形に加えて、ねじり変形も生じさせることができ、液状塗布物をさらにムラなくしごき落とすことができる。図10には、図7および図8に示した変形例に対して、他のスリット18の形状を採用した例が示されている。スリット18はリップ部20から絞り部16にわたり、ブラシ部2の周囲に沿って螺旋状に形成される。このような構成にあっても、スリット18間に挟まれた弾性片19に、曲げ変形に加えて、ねじり変形も生じさせることができ、液状塗布物をさらにムラなくしごき落とすことができる。
【0019】
また図示しないけれども、剛性調整手段としては、スリット18に代えて、弾性片19間に蛇腹体を形成するようにしても良い。このようにすれば、スリット18のように弾性片19間に隙間が生じることはなく、より効果的に液状塗布物をしごき落とすことができる。また剛性調整手段として、絞り部16の肉厚を、先細りされる先端部に向かって順次薄くする構成を採用しても良い。また、剛性調整手段として、絞り部16を、保持体12とは異なるそれよりも小さな剛性の材質とする構成を採用して、両者を一体成形するようにしても良い。以上説明したいずれの変形例にあっても、上記実施形態と同様な作用・効果を奏することはもちろんである。
【0020】
【発明の効果】
以上要するに、本発明にかかる塗布具付き容器にあっては、製造工程を簡単化することができ、かつブラシ部の挿抜操作性を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる塗布具付き容器の好適な一実施形態を示す、一部破断分解斜視図である。
【図2】図1の塗布具付き容器の側断面図である。
【図3】図1の塗布具付き容器に適用される保持体を示す側断面図である。
【図4】図1の塗布具付き容器に適用される保持体を示す斜視断面図である。
【図5】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の変形例を示す斜視断面図である。
【図6】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す斜視断面図である。
【図7】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す斜視断面図である。
【図8】図7の保持体を示す部分拡大側断面図である。
【図9】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す部分拡大側断面図である。
【図10】図1の塗布具付き容器に適用される保持体の他の変形例を示す部分拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 塗布具付き容器 2 ブラシ部
3 塗布具 4 容器本体
11 容器本体の開口部 12 保持体
16 絞り部 18 スリット
Claims (2)
- ブラシ部を有する塗布具が液状塗布物を収容する容器本体の開口部から挿抜自在に挿入される塗布具付き容器において、
上記容器本体の開口部に設けられ、上記塗布具に係脱自在に係合する保持体と、該保持体に一体的に形成され、上記容器本体に挿抜される上記ブラシ部に接触して液状塗布物をしごき落とす絞り部と、上記絞り部の剛性を低下させる剛性調整手段とを備えたことを特徴とする塗布具付き容器。 - 前記剛性調整手段が前記絞り部に形成されたスリットであり、該スリットが前記ブラシ部の周囲に沿って螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布具付き容器。
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---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2010022724A (ja) * | 2008-07-23 | 2010-02-04 | Toyo Seikan Kaisha Ltd | 塗布具付き容器 |
CN101065035B (zh) * | 2004-11-25 | 2010-05-05 | Lvmh研究所 | 一种由用于染睫毛油的包装和涂刷器组成的组件及其在涂染睫毛油中的应用 |
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-
2002
- 2002-08-20 JP JP2002238770A patent/JP2004073525A/ja active Pending
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