JP2004070771A - 入力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】抵抗膜方式の入力装置に関し、薄型化で、耐久性にすぐれた入力装置を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のスリットが縞状に形成された導電膜を有する第1の基板と、第1の基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、第1の基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板とから入力装置を構成し、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板に形成された導電膜上の所定の接点の電位を検出する。
【選択図】 図2
【解決手段】複数のスリットが縞状に形成された導電膜を有する第1の基板と、第1の基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、第1の基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板とから入力装置を構成し、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板に形成された導電膜上の所定の接点の電位を検出する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は入力装置に係り、特に、抵抗膜方式の入力装置に関する。
【0002】
近年、情報処理装置の入力装置として操作性の良さからタッチパネル式の入力装置が注目されている。タッチパネル式の入力装置は、表示装置上に一体的に配置されて、ディスプレイの表示に対して直接的に入力することができるため、人の感覚にあったオペレーションを実現できる入力装置である。このようなタッチパネル式の入力装置には、薄型で、かつ、耐久性が要求されている。
【0003】
【従来の技術】
〔従来の入力装置の構成〕
図1は従来の入力装置の一例の構成図を示す。
【0004】
従来の入力装置1は、タッチパネル11及びコントロール基板12から構成されている。タッチパネル11は、上部基板21と下部基板22とをスペーサ23を介して積層した構成とされている。
【0005】
上部基板21は、フィルム基板31上にITO(indium tin oxide)などからなる透明導電膜32を形成し、さらに、透明導電膜32上の矢印Y方向の両端部に互いに平行となるように低抵抗導電パターン33を形成した構成とされている。
【0006】
また、下部基板22は、ガラス基板41上にITOなどから構成される透明導電膜42を形成し、さらに、透明導電膜42上の矢印X方向の両端部に互いに平行となるように低抵抗導電パターン43、44を形成した構成ととされている。
【0007】
上部基板21の導電パターン33、34は、下部基板22上の低抵抗導電パターン45、46に接続されている。下部基板22の低抵抗導電パターン45、46は、フレキシブルプリント配線板61を介してコントロール基板12に接続される。また、下部基板22に形成された低抵抗導電パターン43、44もフレキシブルプリント配線板61を介してコントロール基板12に接続されている。
〔座標検出動作〕
座標検出動作は、まず、コントロール基板12が上部基板21の導電パターン33と導電パターン34との間に駆動電圧を印加して、下部基板22の導電パターン43又は44の電位を検出する。これによって、矢印Y方向の座標が検出される。
【0008】
次に、コントロール基板12が下部基板22の導電パターン43と導電パターン44との間に駆動電圧を印加して、上部基板21の導電パターン33又は34の電位を検出する。これにより矢印X方向の座標が検出される。
【0009】
従来の入力装置1では、上記動作を交互に繰り返すことによって、x、y座標を検出していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の入力装置は、ガラス基板、フィルム基板の透明導電膜上に銀印刷によりパターンが形成されていたため、段差、マイグレーションなどが生じ、薄型化できないなどの問題点があった。
【0011】
この種の入力装置は、フィルム基板を撓ませることで入力操作が行われるため、フィルム基板あるいは透明導電膜が破損し易すかった。また、従来の入力装置では、フィルム基板の抵抗値から矢印X方向の座標を検出するようにしていたため、フィルム基板あるいは透明導電膜にキズなど僅かな破損が発生しただけで、正確に座標検出が行えなくなり、耐久性が課題とされていた。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、薄型化で、耐久性にすぐれた入力装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のスリットが縞状に形成された導電膜を有する第1の基板と、導電膜の電位を検出する電位検出手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、電位検出手段は、基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、前記基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板を含むことを特徴とする。さらに、電位検出手段は、第1の基板上に形成された前記導電膜に接触させる指示部材を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、導電膜に複数のスリットを縞状に形成することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とで第1の基板と第2の基板又は指示部材との接触点を特定できる。また、本発明によれば、従来のように導電パターン上に低抵抗の平行導電パターンを形成する必要がないので、簡単な構成で実現でき、よって、接続端子数を低減できる。
【0016】
また、本発明は、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板又は指示部材の電位を検出することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板又は指示部材の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0018】
本発明は、第2の基板又は指示部材に形成された導電膜上の所定接点に駆動電圧を印加し、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、第2の基板又は指示部材に駆動電圧を印加し、前記第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0020】
本発明は、第2の基板又は、指示部材で第1の基板を指示したときに、押圧点がスリットと跨いで導電膜上に接触しないようにするスペーサを有することを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、スペーサにより第2の基板又は指示部材で第1の基板を押圧したときに、押圧点がスリットと跨いで導電膜上に接触しないようにできるため、異なる接触点を同時に検出してしまうことがなくなり、正確に接触位置を特定できる。
【0022】
本発明は、スリットの形状を非直線状としたことを特徴とするものである。
【0023】
本発明によれば、スリットの形状を非直線状とすることにより、表示装置の表示画面を透過させるときに、スリットと表示画面の走査線との干渉することを防止できる。
【0024】
本発明は、第2の基板の導電膜の比抵抗を第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定したことを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、第2の基板の導電膜の比抵抗を第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定することにより、第2の基板の導電膜の抵抗の影響を小さくできる。
【0026】
また、本発明は、導電膜が形成された第1の基板と、第1の基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、第1の基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板とを有し、第1の基板は、第1の導電膜と第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから入力装置を構成してなる。
【0027】
本発明によれば、導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられた第1の基板を第1の導電膜と第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成し、スリットにより分割された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、第1の導電膜及び第2の導電膜に流れる電流を検出することで、第1の導電膜と第2の導電膜と接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0028】
さらに、本発明は、第1の導電膜と前記第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成される導電膜が形成された基板と、基板上に形成された導電膜に接触させて、指示を行う指示部材とを有し、第1の基板に第1の導電膜と、第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを設けた構成としてなる。
【0029】
本発明によれば、第1の基板に第1の導電膜と、第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを設け、スリットにより絶縁された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、指示部材により第1の導電膜と第2の導電膜とを接触させ、第1の導電膜の電位と第2の導電膜に流れる電流を検出することにより、第1の導電膜と第2の導電膜との接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0030】
また、本発明は、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された第1の基板と、一様に形成された導電膜が前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、第2の基板の導電膜と第1の基板の導電膜とを接触させ、第2の基板の電圧を検出し、その検出電圧に応じて第1の基板と第2の基板との接触位置を検知する検知手段とを有する。
【0031】
本発明によれば、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することによりその一連のパターンに電圧降下が生じ、一連のパターン上の電圧を第2の基板の導電膜を介して検出することにより、一連のパターン上の位置を検出できる。
【0032】
また、本発明は、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された基板と、基板の導電膜に接触され、導電膜の電圧を検出する入力手段と、基板の前記一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、入力手段の電圧を検出し、その検出電圧に応じて入力手段の基板への接触位置を検知する検知手段とを有することを特徴とする。
【0033】
本発明によれば、基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することにより、その一連のパターンに電圧降下が生じる。この一連のパターン上の電圧降下を入力手段を介して検出することにより、入力手段の一連のパターン上での接触位置を検出できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
〔入力装置100〕
図2は本発明の第1実施例の分解斜視図を示す。
【0035】
本実施例の入力装置100は、タッチパネル101及びコントロール基板102とをフレキシブルプリント配線板103により接続した構成とされている。
【0036】
〔タッチパネル101〕
図3はタッチパネル101の断面図を示す。
【0037】
タッチパネル101は、下部基板111と上部基板112とをスペーサ113を介して積層した構成とされている。
【0038】
〔下部基板111〕
下部基板111は、ガラス基板121上の上部基板111に対向する面に透明導電膜122及び絶縁膜123を形成した構成とされている。
【0039】
〔透明電極122〕
透明導電膜122は、ITO(indium tin oxide)などの透明導電材料から構成され、ガラス基板121上に形成されている。また、透明導電膜121には、スリット124及び接続部125が形成されている。
【0040】
〔スリット124〕
図4はスリット124の形状を説明するための図を示す。
【0041】
スリット124は、矢印Y方向に長さY0で延在し、矢印X方向に幅w、ピッチpで縞状に複数本形成されている。スリット124の幅wは略0.3mm、ピッチpは略1.3mm、長さY0は矢印Y方向の入力範囲に応じた長さとされている。また、その本数は矢印X方向の入力範囲に応じた数とされている。すなわち、スリット124が入力範囲全体に亘って形成されている。
【0042】
スリット124は、例えば、レーザエッチングにより形成される。レーザエッチングは、レーザ光をパターンに応じてパルス状に発振させ、レーザ光又はエッチングの対象物、ここでは、ガラス基板123を移動させつつ、照射することにより、エッチングを行う手法であり、レーザスポットの径により1回にエッチングされる幅が決定される。なお、使用されるレーザ光源は、例えば、YAG(yttrium aluminum garnet)レーザ、エキシマレーザ、CO2レーザなどである。
【0043】
レーザスポットの径は、レーザ光のフォーカスを調整することで調整することができる。実施例では、スリット124の幅wを0.3mmに形成するため、レーザスポットの径も0.3mmとなるように調整される。
【0044】
なお、スリット124の形成は、レーザエッチングに限定されるものではなく、ケミカルエッチング等の他のエッチング方法を用いてもよい。
【0045】
また、スリット124は、直線にする必要はなく、非直線状に形成するようにしてもよい。
【0046】
図5はスリット124の変形例の形状を説明するための図を示す。
【0047】
本変形例のスリット124´は、図5に示すようにジグザク状に形成されている。スリット124´のジグザクの周期は、入力装置100の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞が発生しない周期に設定されている。
【0048】
さらに、スリット124´の形状は、ジグザク状に限定されるものではなく、波状等の形状であってもよく、要は、入力装置100の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞を抑制できる形状であればよい。
【0049】
〔接続部125〕
接続部125は、駆動端子131、接地端子132、出力端子133から構成される。駆動端子131、接地端子132、出力端子133は、導電膜122の一部であり、導電膜122の矢印X2方向、辺部の矢印Y2方向、端部に設けられている。
【0050】
駆動端子131は駆動電圧を印加するための端子で、スリット124により接地端子132及び出力端子133とは絶縁されて形成されている。また、接地端子132は、接地に接続され、スリット124により駆動端子131及び出力端子133と絶縁されて形成されている。出力端子133は、上部基板112との接続を行うものであり、駆動端子131と接地端子132との間に配置され、スリット124により駆動端子131及び接地端子132とは絶縁されて形成されている。なお、スリット124は、駆動端子131と接地端子132とがスリット124の間の導電膜122を通って接続し、かつ、出力端子133を周囲の導電膜122とは絶縁した状態となるように形成されている。
【0051】
駆動端子131、接地端子132、出力端子133は、フレキシブルプリント配線板103を介してコントロール基板102に接続されている。
【0052】
〔絶縁膜123〕
絶縁膜123は、周辺部141及びドットスペーサ142から構成されている。周辺部141は、導電膜122の周縁部の非入力領域に形成され、上部基板112との不要な接触を防止する。ドットスペーサ142は、スリット124上に形成される。ドットスペーサ142は、上部基板112を押圧したときに、押圧点がスリット124を跨いで隣接する導電膜122に接触しないように上部基板112の撓みを制御するためのものである。
【0053】
〔上部基板112〕
上部基板112は、フィルム151、透明導電膜152から構成されている。
【0054】
フィルム基板151は、例えば、PET(polyethylene telephtalete)をフィルム状に整形したものであり、可撓性を有する。また、透明導電膜152は、ITOなどの透明導電材から構成され、フィルム151の下部基板111と対向する面の全面に一様に形成されている。透明導電膜152は、接点部材153を介して下部基板111の出力端子133に接続されている。
【0055】
〔スペーサ113〕
スペーサ113は、絶縁材から構成されており、下部基板111と上部基板112とを一定の間隔に保持している。非押下時にはスペーサ113により下部基板111の導電膜122と上部基板112の導電膜142とは絶縁状態に保持されている。上部基板112が矢印Z1方向に押下されると、上部基板112が撓み上部基板112の導電膜142が下部基板111の導電膜122に接触する。
【0056】
〔コントロール基板102〕
図6はコントロール基板102のブロック構成図を示す。
【0057】
コントロール基板102は、駆動電源161、ノイズフィルタ162、アナログ−ディジタル変換器163、コントローラ164、メモリ165、インタフェース回路166から構成されている。コントロール基板102には、駆動電圧供給端子171、接地端子172、入力端子173、出力ポートPoが設けられている。
【0058】
駆動電圧供給端子171は、フレキシブルプリント配線板103を介してタッチパネル101の駆動端子131に接続される。また、接地端子172は、フレキシブルプリント配線板103を介してタッチパネル101の接地端子132に接続される。さらに、入力端子173は、フレキシブルプリント配線板103を介してタッチパネル101の出力端子133に接続される。また、入力ポートPoは、図示しないホスト装置に接続される。
【0059】
駆動電圧供給端子171には、駆動電源161により駆動電圧Vdが印加される。ノイズフィルタ162は、入力端子173から供給される信号よりノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ162でノイズが除去された信号は、アナログ−ディジタル変換器163に供給される。アナログ−ディジタル変換器163は、ノイズフィルタ162からの信号をディジタルデータに変換する。アナログ−ディジタル変換器163で変換されたディジタルデータは、コントローラ164に供給される。
【0060】
コントローラ164は、ディジタルデータに基づいてメモリ165から座標データを読み出す。メモリ165は、不揮発性記憶装置であり、アナログ−ディジタル変換器163から供給されるディジタルデータDinに対応した座標データDx、Dyが記憶されている。
【0061】
コントローラ164によりメモリ165から読み出された座標データはインタフェース回路166により所定のインタフェースフォーマットに変換されて出力ポートPoから出力される。出力ポートPoは、ホスト装置に接続されており、座標データをホスト装置に供給する。ホスト装置は、コントローラ164からの座標データに基づいてポインタなどの位置を制御する。
【0062】
〔入力装置100の動作原理〕
図7はタッチパネル111の等価回路図を示す。
【0063】
図7は、上部基板112の座標(x、y)をペンPにより押下した場合の等価回路を示している。
【0064】
ここで、座標(x、y)の決定方法について説明する。
【0065】
図7において駆動端子131から入力座標(x、y)を介して出力端子133までの抵抗R1は、
R1=r4+r3+r2+r1 ・・・(1)
で表せる。
【0066】
また、接地端子132から入力座標(x、y)を介して出力端子133までの抵抗R2は、
R2=r6+r5+r1 ・・・(2)
で表せる。
【0067】
ここで、Y0をスリット124の長さ、ρgを透明導電膜122の比抵抗、ρfを透明電極152の比抵抗とすると、抵抗r4は、
r4=Y0・ρg ・・・(3)
で表せる。また、抵抗r3は、
r3=x・ρg ・・・(4)
で表せる。また、抵抗r2は、
r2=(Y0−y)・ρg ・・・(5)
で表せる。
【0068】
さらに、抵抗r1は、
r1={(x^2+y^2)^1/2}・ρf ・・・(6)
で表せる。
【0069】
式(1)は、式(3)〜(6)より
で表せる。
【0070】
また、抵抗r5は、
r5=y・ρg ・・・(8)
、抵抗r6は、
r6=x・ρg ・・・(9)
で表せる。
【0071】
式(2)は、式(8)、(9)から
R2=x・ρg+y・ρg+{(x^2+y^2)^1/2}・ρf
={(x^2+y^2)^1/2}・ρf+(x+y)・ρg ・・・(10)
で表せる。
【0072】
ここで、式(7)を変形すると、
で表せる。
【0073】
また、式(10)を変形すると、
y=Y0+(R2−R1)/2ρg ・・・(12)
で表せる。
【0074】
ここで、説明を簡単にするためにρg=ρfとすると、
式(11)は、
x=(R2/ρg){2Y0−(R1/ρg)}/{2Y0−(R1+R2)/ρg}
・・・(13)
で表せる。
【0075】
よって、x座標は式(13)で、y座標は式(12)で表せる。すなわち、抵抗R1、R2に応じて一義的に座標(x、y)を判別できることがわかる。
【0076】
なお、式(11)において、上部基板112の透明導電膜152の比抵抗ρfを下部基板111の透明導電膜122の比抵抗ρgより十分に小さくする、すなわち、ρf<<ρgにすることにより式(11)の第2項の
(ρf^2−ρg^2)=(1/ρf^2)・(1−ρf^2/ρg2)が0になるため、ρf=ρgと同様に座標を決定できる。よって、抵抗R1、R2に応じて一義的に座標(x、y)を判別できる。
【0077】
本実施例では、出力端子133の電位を検出することにより抵抗R1、R2を検知し、座標x、yを求めるようにしている。コントローラ164により出力端子133からの電位に応じたディジタルデータDinに対応する座標データDx、Dyをメモリ165から読み出し、出力するようにしている。
【0078】
〔コントロール基板102の変形例〕
なお、本実施例では、下部基板111の透明導電膜112に駆動電圧を印加し、上部基板112の透明電極152から検出電圧を取得するようにしたが、上部基板112の透明電極152に駆動電圧を印加し、下部基板111の透明導電膜112から検出電圧を取得するようにしてもよい。
【0079】
図8はコントロール基板102の変形例のブロック構成図を示す。同図中、図6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0080】
本変形例のコントロール基板181は、駆動電源161、検出用抵抗182、183、ノイズフィルタ184、185、アナログ−ディジタル変換器186、187、メモリ189、コントローラ190、インタフェース106から構成されている。
【0081】
駆動電源161は、上部基板112に形成された透明導電膜152に接続された端子173に駆動電圧を印加する。下部基板111の端子131に接続された端子171は、検出用抵抗182を介して接地されている。検出用抵抗182によって端子171に発生する電圧はノイズフィルタ184に供給される。ノイズフィルタ184は、端子171に発生する電圧からノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ184でノイズ除去された電圧は、アナログ−ディジタル変換器186に供給される。
【0082】
アナログ−ディジタル変換器186は、ノイズフィルタ186でノイズ除去された電圧をディジタルデータに変換する。アナログ−ディジタル変換器186で変換されたディジタルデータは、コントローラ190に供給される。
【0083】
下部基板111の端子132に接続された端子172は、検出用抵抗183を介して接地されている。検出用抵抗183によって端子172に発生する電圧はノイズフィルタ185に供給される。ノイズフィルタ185は、端子172に発生する電圧からノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ185でノイズ除去された電圧は、アナログ−ディジタル変換器186に供給される。
【0084】
アナログ−ディジタル変換器187は、ノイズフィルタ185でノイズ除去された電圧をディジタルデータに変換する。アナログ−ディジタル変換器187で変換されたディジタルデータは、コントローラ190に供給される。
【0085】
コントローラ190は、アナログ−ディジタル変換器186で変換されたディジタルデータとアナログ−ディジタル変換器187で変換されたディジタルデータとの比に基づいてメモリ189を参照して、座標データDx、Dyを決定する。
【0086】
〔効果〕
本実施例によれば、銀印刷などによる平行電極が不要となり、構造を簡単にできる。また、薄型化できる。さらに、接続端子が電源端子、接地端子、出力端子の3つの端子で構成できるので、端子構造が簡略で信頼性を向上させることができる。また、高寿命のパネルを実現できる。
【0087】
〔第2実施例〕
図9は本発明の入力装置の第2実施例の分解斜視図、図10は本発明の入力装置の第2実施例の断面図を示す。同図中、図2、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0088】
本実施例の入力装置200は、第1実施例の上部基板112に代えて、座標指示ペンPにより入力を行うようにしたものであり、タッチパネル201の構成が第1実施例とは相違する。
【0089】
本実施例のタッチパネル201は、第1の実施例のタッチパネル101の上部基板112及びスペーサ113、接点部材153を除いた構成とされている。また、座標指示ペンPをケーブル211によりコントロール基板102の入力端子173に接続した構成とされている。
【0090】
また、ドットスペーサ142により、座標指示ペンPを下部基板111に接触させたときに、接触点がスリット124を跨いで隣接する導電膜122に接触しないように座標指示ペンPの位置が制御される。
【0091】
本実施例のタッチパネル201の等価回路は、図7と同一の構成である。本実施例では、座標(x、y)によらず、抵抗r1は0又は一定となるものであり、第1実施例と同様な方法で検出が可能となる。
【0092】
なお、スリットを124を第1実施例の図5と同様にジグザク状あるいは波状にすることにより、入力装置200の下部に配置される表示装置の表示との干渉を防止でき、モアレ縞を抑制できる。
【0093】
本実施例によれば、上部基板が不要となるため、薄型化が可能となる。
【0094】
〔第3実施例〕
図11は本発明の第3実施例の分解斜視図、図12はスリット311の形状を説明するための図を示す。同図中、図2、図3と同一構成部分には同一符号を付す。
【0095】
本実施例の入力装置300は、タッチパネル301とコントロール基板302とをフレキシブルプリント配線板303を介して接続した構成とされている。
【0096】
〔タッチパネル301〕
図13はタッチパネル301の断面図を示す。
【0097】
本実施例のタッチパネル301は、下部基板311の構成が第1実施例と相違している。下部基板311は、スリット321の形状及びドットスペーサ322の配置並びに接続部323の構成が第1実施例とは相違する。
〔スリット321〕
本実施例のスリット321は、矩形状に連続した形状とされおり、導電膜122を第1の導電膜331と第2の導電膜332とに分割するように形成されている。スリット311は、第1実施例と同様にレーザエッチング及びケミカルエッチングなどにより形成されている。
【0098】
スリット321は、幅w、長さY0で形成されており、第1のピッチp1と第2のピッチp2とが交互に出現する。幅wは略0.3mm、第1のピッチp1は略1.3m、第2のピッチp2は略3.3mmである。なお、長さY0は、矢印Y方向の入力範囲に応じて決定されている。上記の設定により、第1の導電膜331のスリット321間の幅aは略3mm、第2の導電膜332のスリット321間の幅bは略1mmとなる。
〔スリット321の変形例〕
図14はスリット321の変形例の平面図を示す。
【0099】
本変形例のスリット321´は、図14に示すようにジグザク状に形成されている。スリット321´の形状をジグザク状に形成することにより入力装置300の下部に配置される表示装置の表示との干渉を防止でき、モアレ縞を抑制できる。
【0100】
スリット321´のジグザクの周期は、入力装置100の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞が発生しない周期に設定されている。
【0101】
さらに、スリット321´の形状は、ジグザク状に限定されるものではなく、波状等の形状であってもよく、要は、入力装置300の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞を抑制できる形状であればよい。
〔ドットスペーサ322〕
本実施例のドットスペーサ322は、下部基板122の第1の導電膜331及び第2の導電膜332の上に形成されており、上部基板122を押圧したときに、押圧点で第1の導電膜331と第2の導電膜332の両方に上部基板122の導電膜152が接触するように制御する。ドットスペーサ312により上部基板122の押下時に上部基板122の導電膜152が第1の導電膜331と第2の導電膜332の両方に確実に接触させることができる。
〔接続部323〕
本実施例の接続部323は、第1端子341、第2端子342から構成されている。第1端子341は、第1の導電膜331の一部であり、導電膜122の矢印X2方向、辺部の矢印Y2方向、端部に設けられている。第2端子342は、第2の導電膜332の一部であり、導電膜122の矢印X2方向、辺部の矢印Y2方向、端部に設けられている。
【0102】
第1端子341及び第2端子342は、フレキシブルプリント配線板303を介してコントロール基板302に接続されている。本実施例では、接続部323は第1端子341、第2端子342の2つの端子でよく、端子構造が簡単になる。
〔コントロール基板302〕
図15はコントロール基板302のブロック構成図を示す。同図中、図6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0103】
コントロール基板302は、第1端子351、第2端子352、検出用抵抗353、駆動電源161、ノイズフィルタ162、アナログ−ディジタル変換器163、コントローラ164、メモリ165、インタフェース回路166から構成される。コントロール基板302の第1端子351はフレキシブル配線板303を介してタッチパネル301の第1端子341に、また、コントロール基板302の第2端子352はフレキシブル配線板303を介してタッチパネル301の第2端子342に接続される。
【0104】
コントロール基板302の第1端子351には、駆動電源161から駆動電圧が印加される。また、コントロール基板302の第2端子352は、検出用抵抗353を介して接地される。
【0105】
これにより、タッチパネル301の第1の導電膜331と第2の導電膜332との間に所定の駆動電圧が印加される。第1の導電膜331と第2の導電膜332とが接触すると、第1の導電膜331、第2の導電膜332を通して検出用抵抗353に電流が流れる。これによって検出用抵抗353に検出電圧Vsが発生する。検出電圧Vsは、第1の導電膜331と第2の導電膜332との接触位置により変化する。よって、検出電圧Vsに応じて座標(x、y)を検知することが可能となる。
【0106】
検出電圧Vsは、ノイズフィルタ162に供給される。ノイズフィルタ162は、検出電圧Vsからノイズ成分を除去して、アナログ−ディジタル変換器163に供給される。アナログ−ディジタル変換器163で変換されたディジタルデータは、コントローラ164に供給される。コントローラ164は、アナログ−ディジタル変換器163からのディジタルデータに基づいてメモリ165を参照して、座標データDx、Dyを決定し、インタフェース回路166に供給する。インタフェース回路166は、座標データDx、Dyを上位装置に送信する。
〔入力装置300の動作原理〕
ここで、矢印Y1方向、端辺の導電膜122の幅をC1、矢印Y2方向、端辺の導電膜122の幅をC2、接触点の直径をrとする。なお、接触点の直径rは、
r<p1+p2
に設定されており、同時に複数箇所で第1の導電膜331と第2の導電膜332とに接触することがないように構成されている。また、第1の導電膜331及び第2の導電膜332の上にドットスペーサ322を配置することにr<p1+p2としても接触時に第1の導電膜331と第2の導電膜332とが確実に接触する構造とされている。
【0107】
また、ここで、抵抗が導体膜の幅と長さに対応しており、第1の導電膜331の幅をa、第2の導電膜332の幅をbとしたとき、矢印Y方向の抵抗値は、矢印Y1方向の端部で(Y0/a)となり、矢印Y2方向の端部で(Y0/b)となる。すなわち、矢印Y方向で接触点を移動させると、抵抗が(Y0/a)〜(Y0/b)の範囲で変化する。これによって、矢印Y方向の座標を検出できる。
【0108】
図12に示す座標(x1、y1)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR1、座標(x2、y2)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR2、座標(x3、y3)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR3、座標(x4、y4)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR4とする。ただし、x1=x2=(x3−a)、y1=y2−Y0=y3である。
【0109】
抵抗R1は、
R1=(x1/C1)+{(y2−y1)/b}+(x1/C2) ・・・(14)
で表せる。
【0110】
また、抵抗R2は、
R2=(x2/C1)+{(y2−y1)/a}+(x2/C2) ・・・(15)
で表せる。
【0111】
さらに、抵抗R3は、
R3=(x3/C1)+{(y3−y2)/b}+(x3/C2) ・・・(16)
で表せる。
【0112】
なお、ここで、座標(x1、y1)の抵抗R1と座標(x2、y2)の抵抗R2との差(R1−R2)、及び、矢印X方向に離間する座標(x3、y3)の抵抗R3と座標(x1、y1)の抵抗R3との差(R3−R1)について検討を行う。
【0113】
座標(x1、y1)の抵抗R1と座標(x2、y2)の抵抗R2との差ΔR1−2=(R1−R2)は、矢印Y方向の抵抗の最大の変位であり、式(14)、(15)から
ΔR1−2=(R1−R2)={(y2−y1)・b}−{(y2−y1)・a}・・・(17)
で表せる。
【0114】
また、座標(x3、y3)の抵抗R3と座標(x1、y1)の抵抗R1との差ΔR3−1=(R3−R1)は、矢印X方向の1ステップ分の抵抗の変位であり、式(14)、(16)から
ΔR3−1=(R3−R1)=(x3/C1)−(x1/C1) ・・・(18)
で表せる。
【0115】
このとき、抵抗に応じて一義的に座標を検出できるようにするため、矢印X方向の1ステップ分の抵抗変位である式(18)に示す(R3−R1)に比べて矢印Y方向の最大の抵抗変位である式(17)に示す(R1−R2)を小さく設定する。すなわち、
ΔR3−1>=ΔR1−2 ・・・(19)
に設定することにより、検出抵抗値と座標とを一義的に決定することができる。
【0116】
図12に示す端辺の導電膜122の幅をC1、矢印Y2方向、端辺の導電膜122の幅をC2を調整することにより、式(19)のような設定が可能となる。
【0117】
図16は抵抗値の設定方法を説明するための図を示す。図16(A)は矢印X方向の位置に対する抵抗値、図16(B)は矢印Y方向の位置に対する抵抗値を示す。
【0118】
図16は式(19)に示す条件を満足するものであり、図16で(R3−R1)を小さくすると、抵抗R1と抵抗R4との差が小さくなり、抵抗R1〜抵抗R2の領域と抵抗R3〜抵抗R4との領域が重なって座標位置を抵抗から一義的に決定することができなくなる。
【0119】
よって、式(19)を満足するように図12に示す端辺の導電膜122の幅をC1、矢印Y2方向、端辺の導電膜122の幅をC2を調整する。
【0120】
〔効果〕
本実施例によれば、銀印刷などによる平行電極が不要となり、構造を簡単にできる。また、薄型化できる。さらに、接続端子が電源端子、接地端子、出力端子の3つの端子で構成できるので、端子構造が簡略で信頼性を向上させることができる。また、上部基板112はわずかな間隙のスリット321を跨いで第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接続すればよいので、キズや破損などの影響を受けにくい。よって、高寿命のパネルを実現できる。
〔第4実施例〕
図17は本発明の入力装置の第4実施例の分解斜視図、図18は本発明の入力装置の第4実施例の断面図を示す。同図中、図11〜図13と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0121】
本実施例の入力装置400は、第3実施例の上部基板112に代えて、座標指示ペンPにより入力を行うようにしたものであり、タッチパネル401の構成が第1実施例とは相違する。
【0122】
本実施例のタッチパネル401は、第3の実施例のタッチパネル301の上部基板112及びスペーサ113を除いた構成とされている。
【0123】
座標指示ペンPは、少なくとも先端が導電材から構成されており、スリット321上で第1の導電膜331と第2の導電膜332との間に電流が導通可能な構成とされている。なお、ペン先の径は、前述接触点の直径rとなるように設定されている。
【0124】
また、ドットスペーサ322により、座標指示ペンPを下部基板311に接触させたときに、接触点がスリット321の上部に位置するように座標指示ペンPの位置が制御される。
【0125】
本実施例によれば、第3実施例の効果に加えて、上部基板が不要となるため、薄型化が可能となる等の効果を奏する。また、構造が簡単になるため、低コスト化が可能となる。
【0126】
〔第5実施例〕
図19は本発明の第5実施例の分解斜視図、図20は本発明の第5実施例の断面図、図21は下部基板111の構成図を示す。同図中、図2、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0127】
本実施例の入力装置500は、タッチパネル501の下部基板511が第1実施例の下部基板111とは相違する。本実施例の下部基板511は、導電膜122にスリット521が形成された構成とされている。スリット521は、導電膜122が端子T1と端子T2との間で所定の幅で順次折り返される一連のパターンとなるように形成されている。コントロール基板102は、下部基板511の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加する。コントロール基板102は、上部基板112の導電膜112と下部基板511の導電膜122とが接触すると、上部基板112の電圧を検出し、その検出電圧に応じて上部基板112と下部基板511との接触位置を検知する。
【0128】
本発明によれば、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することによりその一連のパターンに電圧降下が生じ、一連のパターン上の電圧を第2の基板の導電膜を介して検出することにより、一連のパターン上の位置を検出できる。
【0129】
図22はペンPの接触位置に対する電圧の変化を示す図である。図22(A)はX方向の電圧変化、図22(B)はY方向の電圧変化である。
【0130】
本実施例によれば、X方向の検出電圧Vxは、図22(A)に示すように折り返し毎に検出階段状に変化する。また、Y方向Vyの検出電圧は、図22(B)に示すようにリニアに変化する。端子Toutの出力電圧Voutは、X方向の検出電圧VxとY方向の検出電圧Vyとを合成した電圧となり、端子Toutの出力電圧Voutより接触位置を一義的に決定できる。
【0131】
例えば、端子T1に5V、端子T2を接地したとき、減衰などのより下部基板511のX方向の両端には3Vが印加されるとする。また、このとき、折り返しによるライン数が9本あるとすると、1ライン毎の電圧幅ΔVは、
ΔV=3(V)/9(本)≒0.333V
となる。この値の整数倍によってX方向の位置を検出できる。
【0132】
よって、検出電圧をVsとすると、X方向の位置Lxは、
Lx=INT(Vs/0.333)+1
で表せる。
【0133】
また、Y方向の位置Lyは、ライン幅電圧分の勾配で表せる。よって、
Ly={Vs−(Lx−1×0.333+1)}/0.333
で表せる。
【0134】
〔効果〕 本実施例によれば、銀印刷などによる平行電極が不要となり、構造を簡単にできる。また、薄型化できる。さらに、接続端子が電源端子、接地端子、出力端子の3つの端子で構成できるので、端子構造が簡略で信頼性を向上させることができる。また、高寿命のパネルを実現できる。
【0135】
〔第6実施例〕
図23は本発明の第6実施例の斜視図、図24は本発明の第6実施例の動作説明図を示す。同図中、図19と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0136】
本実施例の入力装置600は、タッチパネル601の構成が第5実施例とは相違する。タッチパネル601は、下部基板511にモニタ電極611、612が形成された構成とされている。モニタ電極611、612は、導電膜122に形成された配線パターンによりフレキシブルプリント配線板603に接続されている。
【0137】
フレキシブルプリント配線板603は、電源端子T1をコントロール基板102に接続するための配線パターン、接地端子T2をコントロール基板102に接続するための配線パターン、検出端子Toutをコントロール基板102に接続するための配線パターンに加えて、モニタ電極611をコントロール基板102に接続するための配線パターン及びモニタ電極612をコントロール基板102に接続するための配線パターンを有する。コントロール基板102では、モニタ電極611、612の間の電圧に基づいて検知結果を補正する。
【0138】
例えば、モニタ電極611、612の間の電圧が通常電源電圧印加時より大きいときには、通常電源電圧印加時より検知電圧が高くなるので、検知電圧が低下するように補正する。また、モニタ電極611、612の間の電圧が通常電源電圧印加時より小さいときには、通常電源電圧印加時より検知電圧が低くなるので、検知電圧を低下するように補正する。補正電圧は、通常電源電圧とモニタ電極611、612の間の電圧との比に応じて決定される。
【0139】
〔効果〕
本実施例によれば、印加電圧を監視し、監視電圧に応じて検知結果を補正することにより正確な位置検知が可能となる。
【0140】
〔第7実施例〕
図25は本発明の第7実施例の斜視図、図26は本発明の第7実施例の断面図を示す。同図中、図19、20と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0141】
本実施例の入力装置700は、第5実施例の上部基板112に代えて、座標指示ペンPにより入力を行うようにしたものであり、タッチパネル701の構成が第5実施例とは相違する。
【0142】
本実施例のタッチパネル701は、第5実施例のタッチパネル501の上部基板112及びスペーサ113を除いた構成とされている。
【0143】
座標指示ペンPは、少なくとも先端が導電材から構成されており、コントロール基板102に接続されている。コントロール基板102は、第5実施例と同様に導電膜122の座標指示ペンPの接触位置の電圧を検知し、検知電圧に基づいて座標位置を決定する。
【0144】
また、スペーサ522により、座標指示ペンPを下部基板511に接触させたときに、接触点がスリット521の両側の導電膜が接触しないように座標指示ペンPの位置が制御される。
【0145】
本実施例によれば、第5実施例の効果に加えて、上部基板が不要となるため、薄型化が可能となる等の効果を奏する。また、構造が簡単になるため、低コスト化が可能となる。また、第6実施例の入力装置600にも同様に採用できる。
【0146】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、導電膜に複数のスリットを縞状に形成することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とで第1の基板と第2の基板又は指示部材との接触点を特定できる。また、本発明によれば、従来のように導電パターン上に低抵抗の平行導電パターンを形成する必要がないので、簡単な構成で実現でき、よって、接続端子数を低減できる。
【0147】
本発明によれば、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板又は指示部材の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0148】
本発明によれば、第2の基板又は指示部材に駆動電圧を印加し、前記第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0149】
本発明によれば、スペーサにより第2の基板又は指示部材で第1の基板を押圧したときに、押圧点がスリットと跨いで導電膜上に接触しないようにできるため、異なる接触点を同時に検出してしまうことがなくなり、正確に接触位置を特定できる。
【0150】
本発明によれば、スリットの形状を非直線状とすることにより、表示装置の表示画面を透過させるときに、スリットと表示画面の走査線との干渉することを防止できる。
【0151】
本発明によれば、第2の基板の導電膜の比抵抗を第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定することにより、第2の基板の導電膜の抵抗の影響を小さくできる。
【0152】
本発明によれば、導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられた第1の基板を第1の導電膜と第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成し、スリットにより分割された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、第1の導電膜及び第2の導電膜に流れる電流を検出することで、第1の導電膜と第2の導電膜と接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0153】
本発明によれば、第1の基板に第1の導電膜と、第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを設け、スリットにより絶縁された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、指示部材により第1の導電膜と第2の導電膜とを接触させ、第1の導電膜の電位と第2の導電膜に流れる電流を検出することにより、第1の導電膜と第2の導電膜との接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0154】
また、本発明によれば、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された第1の基板と、一様に形成された導電膜が前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、第2の基板の導電膜と第1の基板の導電膜とを接触させ、第2の基板の電圧を検出し、その検出電圧に応じて第1の基板と第2の基板との接触位置を検知する検知手段とを有する構成とすることにより、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することによりその一連のパターンに電圧降下が生じ、一連のパターン上の電圧を第2の基板の導電膜を介して検出することにより、一連のパターン上の位置を検出できる。
【0155】
また、本発明によれば、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された基板と、基板の導電膜に接触され、導電膜の電圧を検出する入力手段と、基板の前記一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、入力手段の電圧を検出し、その検出電圧に応じて入力手段の基板への接触位置を検知する検知手段とを有する構成とすることにより、基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することにより、その一連のパターンに電圧降下が生じる。この一連のパターン上の電圧降下を入力手段を介して検出することにより、入力手段の一連のパターン上での接触位置を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の入力装置の一例の構成図である。
【図2】本発明の入力装置の第1実施例の分解斜視図である。
【図3】タッチパネル101の断面図である。
【図4】スリット124の形状を説明するための図である。
【図5】スリット124の変形例の形状を説明するための図である。
【図6】コントロール基板102のブロック構成図である。
【図7】タッチパネル111の等価回路図である。
【図8】コントロール基板102の変形例のブロック構成図である。
【図9】本発明の入力装置の第2実施例の分解斜視図である。
【図10】本発明の入力装置の第2実施例の断面図である。
【図11】本発明の第3実施例の分解斜視図である。
【図12】スリット311の形状を説明するための図である。
【図13】タッチパネル301の断面図である。
【図14】スリット321の変形例の平面図である。
【図15】コントロール基板302のブロック構成図である。
【図16】抵抗値の設定方法を説明するための図である。
【図17】本発明の入力装置の第4実施例の分解斜視図である。
【図18】本発明の入力装置の第4実施例の断面図である。
【図19】本発明の第5実施例の分解斜視図である。
【図20】本発明の第5実施例の断面図である。
【図21】下部基板111の構成図である。
【図22】ペンPの接触位置に対する電圧の変化を示す図である。
【図23】本発明の第6実施例の斜視図である。
【図24】本発明の第6実施例の動作説明図である。
【図25】本発明の第7実施例の斜視図である。
【図26】本発明の第7実施例の断面図である。
【符号の説明】
100、200、300、400:入力装置
101、201、301、401:タッチパネル
102、302:コントロール基板
103:フレキシブルプリント配線板
111:下部基板、112:上部基板
121:ガラス基板、122:透明導電膜、123:絶縁膜
124、124´、321、321´:スリット、125、323:端子部
131:駆動端子、132:接地端子、133:出力端子
141:周縁部、142、322:ドットスペーサ
151:フィルム基板、152:透明導電膜、153:接点部材
161:駆動電源、162:ノイズフィルタ
163:アナログ−ディジタル変換器、164:コントローラ
171:駆動電圧供給端子、172:接地端子、173:入力端子
323:接続部
331:第1の導電膜、322:第2の導電膜
P0:出力ポート
P:座標指示ペン
【発明の属する技術分野】
本発明は入力装置に係り、特に、抵抗膜方式の入力装置に関する。
【0002】
近年、情報処理装置の入力装置として操作性の良さからタッチパネル式の入力装置が注目されている。タッチパネル式の入力装置は、表示装置上に一体的に配置されて、ディスプレイの表示に対して直接的に入力することができるため、人の感覚にあったオペレーションを実現できる入力装置である。このようなタッチパネル式の入力装置には、薄型で、かつ、耐久性が要求されている。
【0003】
【従来の技術】
〔従来の入力装置の構成〕
図1は従来の入力装置の一例の構成図を示す。
【0004】
従来の入力装置1は、タッチパネル11及びコントロール基板12から構成されている。タッチパネル11は、上部基板21と下部基板22とをスペーサ23を介して積層した構成とされている。
【0005】
上部基板21は、フィルム基板31上にITO(indium tin oxide)などからなる透明導電膜32を形成し、さらに、透明導電膜32上の矢印Y方向の両端部に互いに平行となるように低抵抗導電パターン33を形成した構成とされている。
【0006】
また、下部基板22は、ガラス基板41上にITOなどから構成される透明導電膜42を形成し、さらに、透明導電膜42上の矢印X方向の両端部に互いに平行となるように低抵抗導電パターン43、44を形成した構成ととされている。
【0007】
上部基板21の導電パターン33、34は、下部基板22上の低抵抗導電パターン45、46に接続されている。下部基板22の低抵抗導電パターン45、46は、フレキシブルプリント配線板61を介してコントロール基板12に接続される。また、下部基板22に形成された低抵抗導電パターン43、44もフレキシブルプリント配線板61を介してコントロール基板12に接続されている。
〔座標検出動作〕
座標検出動作は、まず、コントロール基板12が上部基板21の導電パターン33と導電パターン34との間に駆動電圧を印加して、下部基板22の導電パターン43又は44の電位を検出する。これによって、矢印Y方向の座標が検出される。
【0008】
次に、コントロール基板12が下部基板22の導電パターン43と導電パターン44との間に駆動電圧を印加して、上部基板21の導電パターン33又は34の電位を検出する。これにより矢印X方向の座標が検出される。
【0009】
従来の入力装置1では、上記動作を交互に繰り返すことによって、x、y座標を検出していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の入力装置は、ガラス基板、フィルム基板の透明導電膜上に銀印刷によりパターンが形成されていたため、段差、マイグレーションなどが生じ、薄型化できないなどの問題点があった。
【0011】
この種の入力装置は、フィルム基板を撓ませることで入力操作が行われるため、フィルム基板あるいは透明導電膜が破損し易すかった。また、従来の入力装置では、フィルム基板の抵抗値から矢印X方向の座標を検出するようにしていたため、フィルム基板あるいは透明導電膜にキズなど僅かな破損が発生しただけで、正確に座標検出が行えなくなり、耐久性が課題とされていた。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、薄型化で、耐久性にすぐれた入力装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数のスリットが縞状に形成された導電膜を有する第1の基板と、導電膜の電位を検出する電位検出手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、電位検出手段は、基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、前記基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板を含むことを特徴とする。さらに、電位検出手段は、第1の基板上に形成された前記導電膜に接触させる指示部材を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、導電膜に複数のスリットを縞状に形成することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とで第1の基板と第2の基板又は指示部材との接触点を特定できる。また、本発明によれば、従来のように導電パターン上に低抵抗の平行導電パターンを形成する必要がないので、簡単な構成で実現でき、よって、接続端子数を低減できる。
【0016】
また、本発明は、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板又は指示部材の電位を検出することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板又は指示部材の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0018】
本発明は、第2の基板又は指示部材に形成された導電膜上の所定接点に駆動電圧を印加し、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出することを特徴とする。
【0019】
本発明によれば、第2の基板又は指示部材に駆動電圧を印加し、前記第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0020】
本発明は、第2の基板又は、指示部材で第1の基板を指示したときに、押圧点がスリットと跨いで導電膜上に接触しないようにするスペーサを有することを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、スペーサにより第2の基板又は指示部材で第1の基板を押圧したときに、押圧点がスリットと跨いで導電膜上に接触しないようにできるため、異なる接触点を同時に検出してしまうことがなくなり、正確に接触位置を特定できる。
【0022】
本発明は、スリットの形状を非直線状としたことを特徴とするものである。
【0023】
本発明によれば、スリットの形状を非直線状とすることにより、表示装置の表示画面を透過させるときに、スリットと表示画面の走査線との干渉することを防止できる。
【0024】
本発明は、第2の基板の導電膜の比抵抗を第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定したことを特徴とする。
【0025】
本発明によれば、第2の基板の導電膜の比抵抗を第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定することにより、第2の基板の導電膜の抵抗の影響を小さくできる。
【0026】
また、本発明は、導電膜が形成された第1の基板と、第1の基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、第1の基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板とを有し、第1の基板は、第1の導電膜と第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから入力装置を構成してなる。
【0027】
本発明によれば、導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられた第1の基板を第1の導電膜と第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成し、スリットにより分割された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、第1の導電膜及び第2の導電膜に流れる電流を検出することで、第1の導電膜と第2の導電膜と接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0028】
さらに、本発明は、第1の導電膜と前記第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成される導電膜が形成された基板と、基板上に形成された導電膜に接触させて、指示を行う指示部材とを有し、第1の基板に第1の導電膜と、第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを設けた構成としてなる。
【0029】
本発明によれば、第1の基板に第1の導電膜と、第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを設け、スリットにより絶縁された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、指示部材により第1の導電膜と第2の導電膜とを接触させ、第1の導電膜の電位と第2の導電膜に流れる電流を検出することにより、第1の導電膜と第2の導電膜との接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0030】
また、本発明は、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された第1の基板と、一様に形成された導電膜が前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、第2の基板の導電膜と第1の基板の導電膜とを接触させ、第2の基板の電圧を検出し、その検出電圧に応じて第1の基板と第2の基板との接触位置を検知する検知手段とを有する。
【0031】
本発明によれば、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することによりその一連のパターンに電圧降下が生じ、一連のパターン上の電圧を第2の基板の導電膜を介して検出することにより、一連のパターン上の位置を検出できる。
【0032】
また、本発明は、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された基板と、基板の導電膜に接触され、導電膜の電圧を検出する入力手段と、基板の前記一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、入力手段の電圧を検出し、その検出電圧に応じて入力手段の基板への接触位置を検知する検知手段とを有することを特徴とする。
【0033】
本発明によれば、基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することにより、その一連のパターンに電圧降下が生じる。この一連のパターン上の電圧降下を入力手段を介して検出することにより、入力手段の一連のパターン上での接触位置を検出できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
〔入力装置100〕
図2は本発明の第1実施例の分解斜視図を示す。
【0035】
本実施例の入力装置100は、タッチパネル101及びコントロール基板102とをフレキシブルプリント配線板103により接続した構成とされている。
【0036】
〔タッチパネル101〕
図3はタッチパネル101の断面図を示す。
【0037】
タッチパネル101は、下部基板111と上部基板112とをスペーサ113を介して積層した構成とされている。
【0038】
〔下部基板111〕
下部基板111は、ガラス基板121上の上部基板111に対向する面に透明導電膜122及び絶縁膜123を形成した構成とされている。
【0039】
〔透明電極122〕
透明導電膜122は、ITO(indium tin oxide)などの透明導電材料から構成され、ガラス基板121上に形成されている。また、透明導電膜121には、スリット124及び接続部125が形成されている。
【0040】
〔スリット124〕
図4はスリット124の形状を説明するための図を示す。
【0041】
スリット124は、矢印Y方向に長さY0で延在し、矢印X方向に幅w、ピッチpで縞状に複数本形成されている。スリット124の幅wは略0.3mm、ピッチpは略1.3mm、長さY0は矢印Y方向の入力範囲に応じた長さとされている。また、その本数は矢印X方向の入力範囲に応じた数とされている。すなわち、スリット124が入力範囲全体に亘って形成されている。
【0042】
スリット124は、例えば、レーザエッチングにより形成される。レーザエッチングは、レーザ光をパターンに応じてパルス状に発振させ、レーザ光又はエッチングの対象物、ここでは、ガラス基板123を移動させつつ、照射することにより、エッチングを行う手法であり、レーザスポットの径により1回にエッチングされる幅が決定される。なお、使用されるレーザ光源は、例えば、YAG(yttrium aluminum garnet)レーザ、エキシマレーザ、CO2レーザなどである。
【0043】
レーザスポットの径は、レーザ光のフォーカスを調整することで調整することができる。実施例では、スリット124の幅wを0.3mmに形成するため、レーザスポットの径も0.3mmとなるように調整される。
【0044】
なお、スリット124の形成は、レーザエッチングに限定されるものではなく、ケミカルエッチング等の他のエッチング方法を用いてもよい。
【0045】
また、スリット124は、直線にする必要はなく、非直線状に形成するようにしてもよい。
【0046】
図5はスリット124の変形例の形状を説明するための図を示す。
【0047】
本変形例のスリット124´は、図5に示すようにジグザク状に形成されている。スリット124´のジグザクの周期は、入力装置100の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞が発生しない周期に設定されている。
【0048】
さらに、スリット124´の形状は、ジグザク状に限定されるものではなく、波状等の形状であってもよく、要は、入力装置100の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞を抑制できる形状であればよい。
【0049】
〔接続部125〕
接続部125は、駆動端子131、接地端子132、出力端子133から構成される。駆動端子131、接地端子132、出力端子133は、導電膜122の一部であり、導電膜122の矢印X2方向、辺部の矢印Y2方向、端部に設けられている。
【0050】
駆動端子131は駆動電圧を印加するための端子で、スリット124により接地端子132及び出力端子133とは絶縁されて形成されている。また、接地端子132は、接地に接続され、スリット124により駆動端子131及び出力端子133と絶縁されて形成されている。出力端子133は、上部基板112との接続を行うものであり、駆動端子131と接地端子132との間に配置され、スリット124により駆動端子131及び接地端子132とは絶縁されて形成されている。なお、スリット124は、駆動端子131と接地端子132とがスリット124の間の導電膜122を通って接続し、かつ、出力端子133を周囲の導電膜122とは絶縁した状態となるように形成されている。
【0051】
駆動端子131、接地端子132、出力端子133は、フレキシブルプリント配線板103を介してコントロール基板102に接続されている。
【0052】
〔絶縁膜123〕
絶縁膜123は、周辺部141及びドットスペーサ142から構成されている。周辺部141は、導電膜122の周縁部の非入力領域に形成され、上部基板112との不要な接触を防止する。ドットスペーサ142は、スリット124上に形成される。ドットスペーサ142は、上部基板112を押圧したときに、押圧点がスリット124を跨いで隣接する導電膜122に接触しないように上部基板112の撓みを制御するためのものである。
【0053】
〔上部基板112〕
上部基板112は、フィルム151、透明導電膜152から構成されている。
【0054】
フィルム基板151は、例えば、PET(polyethylene telephtalete)をフィルム状に整形したものであり、可撓性を有する。また、透明導電膜152は、ITOなどの透明導電材から構成され、フィルム151の下部基板111と対向する面の全面に一様に形成されている。透明導電膜152は、接点部材153を介して下部基板111の出力端子133に接続されている。
【0055】
〔スペーサ113〕
スペーサ113は、絶縁材から構成されており、下部基板111と上部基板112とを一定の間隔に保持している。非押下時にはスペーサ113により下部基板111の導電膜122と上部基板112の導電膜142とは絶縁状態に保持されている。上部基板112が矢印Z1方向に押下されると、上部基板112が撓み上部基板112の導電膜142が下部基板111の導電膜122に接触する。
【0056】
〔コントロール基板102〕
図6はコントロール基板102のブロック構成図を示す。
【0057】
コントロール基板102は、駆動電源161、ノイズフィルタ162、アナログ−ディジタル変換器163、コントローラ164、メモリ165、インタフェース回路166から構成されている。コントロール基板102には、駆動電圧供給端子171、接地端子172、入力端子173、出力ポートPoが設けられている。
【0058】
駆動電圧供給端子171は、フレキシブルプリント配線板103を介してタッチパネル101の駆動端子131に接続される。また、接地端子172は、フレキシブルプリント配線板103を介してタッチパネル101の接地端子132に接続される。さらに、入力端子173は、フレキシブルプリント配線板103を介してタッチパネル101の出力端子133に接続される。また、入力ポートPoは、図示しないホスト装置に接続される。
【0059】
駆動電圧供給端子171には、駆動電源161により駆動電圧Vdが印加される。ノイズフィルタ162は、入力端子173から供給される信号よりノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ162でノイズが除去された信号は、アナログ−ディジタル変換器163に供給される。アナログ−ディジタル変換器163は、ノイズフィルタ162からの信号をディジタルデータに変換する。アナログ−ディジタル変換器163で変換されたディジタルデータは、コントローラ164に供給される。
【0060】
コントローラ164は、ディジタルデータに基づいてメモリ165から座標データを読み出す。メモリ165は、不揮発性記憶装置であり、アナログ−ディジタル変換器163から供給されるディジタルデータDinに対応した座標データDx、Dyが記憶されている。
【0061】
コントローラ164によりメモリ165から読み出された座標データはインタフェース回路166により所定のインタフェースフォーマットに変換されて出力ポートPoから出力される。出力ポートPoは、ホスト装置に接続されており、座標データをホスト装置に供給する。ホスト装置は、コントローラ164からの座標データに基づいてポインタなどの位置を制御する。
【0062】
〔入力装置100の動作原理〕
図7はタッチパネル111の等価回路図を示す。
【0063】
図7は、上部基板112の座標(x、y)をペンPにより押下した場合の等価回路を示している。
【0064】
ここで、座標(x、y)の決定方法について説明する。
【0065】
図7において駆動端子131から入力座標(x、y)を介して出力端子133までの抵抗R1は、
R1=r4+r3+r2+r1 ・・・(1)
で表せる。
【0066】
また、接地端子132から入力座標(x、y)を介して出力端子133までの抵抗R2は、
R2=r6+r5+r1 ・・・(2)
で表せる。
【0067】
ここで、Y0をスリット124の長さ、ρgを透明導電膜122の比抵抗、ρfを透明電極152の比抵抗とすると、抵抗r4は、
r4=Y0・ρg ・・・(3)
で表せる。また、抵抗r3は、
r3=x・ρg ・・・(4)
で表せる。また、抵抗r2は、
r2=(Y0−y)・ρg ・・・(5)
で表せる。
【0068】
さらに、抵抗r1は、
r1={(x^2+y^2)^1/2}・ρf ・・・(6)
で表せる。
【0069】
式(1)は、式(3)〜(6)より
で表せる。
【0070】
また、抵抗r5は、
r5=y・ρg ・・・(8)
、抵抗r6は、
r6=x・ρg ・・・(9)
で表せる。
【0071】
式(2)は、式(8)、(9)から
R2=x・ρg+y・ρg+{(x^2+y^2)^1/2}・ρf
={(x^2+y^2)^1/2}・ρf+(x+y)・ρg ・・・(10)
で表せる。
【0072】
ここで、式(7)を変形すると、
で表せる。
【0073】
また、式(10)を変形すると、
y=Y0+(R2−R1)/2ρg ・・・(12)
で表せる。
【0074】
ここで、説明を簡単にするためにρg=ρfとすると、
式(11)は、
x=(R2/ρg){2Y0−(R1/ρg)}/{2Y0−(R1+R2)/ρg}
・・・(13)
で表せる。
【0075】
よって、x座標は式(13)で、y座標は式(12)で表せる。すなわち、抵抗R1、R2に応じて一義的に座標(x、y)を判別できることがわかる。
【0076】
なお、式(11)において、上部基板112の透明導電膜152の比抵抗ρfを下部基板111の透明導電膜122の比抵抗ρgより十分に小さくする、すなわち、ρf<<ρgにすることにより式(11)の第2項の
(ρf^2−ρg^2)=(1/ρf^2)・(1−ρf^2/ρg2)が0になるため、ρf=ρgと同様に座標を決定できる。よって、抵抗R1、R2に応じて一義的に座標(x、y)を判別できる。
【0077】
本実施例では、出力端子133の電位を検出することにより抵抗R1、R2を検知し、座標x、yを求めるようにしている。コントローラ164により出力端子133からの電位に応じたディジタルデータDinに対応する座標データDx、Dyをメモリ165から読み出し、出力するようにしている。
【0078】
〔コントロール基板102の変形例〕
なお、本実施例では、下部基板111の透明導電膜112に駆動電圧を印加し、上部基板112の透明電極152から検出電圧を取得するようにしたが、上部基板112の透明電極152に駆動電圧を印加し、下部基板111の透明導電膜112から検出電圧を取得するようにしてもよい。
【0079】
図8はコントロール基板102の変形例のブロック構成図を示す。同図中、図6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0080】
本変形例のコントロール基板181は、駆動電源161、検出用抵抗182、183、ノイズフィルタ184、185、アナログ−ディジタル変換器186、187、メモリ189、コントローラ190、インタフェース106から構成されている。
【0081】
駆動電源161は、上部基板112に形成された透明導電膜152に接続された端子173に駆動電圧を印加する。下部基板111の端子131に接続された端子171は、検出用抵抗182を介して接地されている。検出用抵抗182によって端子171に発生する電圧はノイズフィルタ184に供給される。ノイズフィルタ184は、端子171に発生する電圧からノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ184でノイズ除去された電圧は、アナログ−ディジタル変換器186に供給される。
【0082】
アナログ−ディジタル変換器186は、ノイズフィルタ186でノイズ除去された電圧をディジタルデータに変換する。アナログ−ディジタル変換器186で変換されたディジタルデータは、コントローラ190に供給される。
【0083】
下部基板111の端子132に接続された端子172は、検出用抵抗183を介して接地されている。検出用抵抗183によって端子172に発生する電圧はノイズフィルタ185に供給される。ノイズフィルタ185は、端子172に発生する電圧からノイズ成分を除去する。ノイズフィルタ185でノイズ除去された電圧は、アナログ−ディジタル変換器186に供給される。
【0084】
アナログ−ディジタル変換器187は、ノイズフィルタ185でノイズ除去された電圧をディジタルデータに変換する。アナログ−ディジタル変換器187で変換されたディジタルデータは、コントローラ190に供給される。
【0085】
コントローラ190は、アナログ−ディジタル変換器186で変換されたディジタルデータとアナログ−ディジタル変換器187で変換されたディジタルデータとの比に基づいてメモリ189を参照して、座標データDx、Dyを決定する。
【0086】
〔効果〕
本実施例によれば、銀印刷などによる平行電極が不要となり、構造を簡単にできる。また、薄型化できる。さらに、接続端子が電源端子、接地端子、出力端子の3つの端子で構成できるので、端子構造が簡略で信頼性を向上させることができる。また、高寿命のパネルを実現できる。
【0087】
〔第2実施例〕
図9は本発明の入力装置の第2実施例の分解斜視図、図10は本発明の入力装置の第2実施例の断面図を示す。同図中、図2、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0088】
本実施例の入力装置200は、第1実施例の上部基板112に代えて、座標指示ペンPにより入力を行うようにしたものであり、タッチパネル201の構成が第1実施例とは相違する。
【0089】
本実施例のタッチパネル201は、第1の実施例のタッチパネル101の上部基板112及びスペーサ113、接点部材153を除いた構成とされている。また、座標指示ペンPをケーブル211によりコントロール基板102の入力端子173に接続した構成とされている。
【0090】
また、ドットスペーサ142により、座標指示ペンPを下部基板111に接触させたときに、接触点がスリット124を跨いで隣接する導電膜122に接触しないように座標指示ペンPの位置が制御される。
【0091】
本実施例のタッチパネル201の等価回路は、図7と同一の構成である。本実施例では、座標(x、y)によらず、抵抗r1は0又は一定となるものであり、第1実施例と同様な方法で検出が可能となる。
【0092】
なお、スリットを124を第1実施例の図5と同様にジグザク状あるいは波状にすることにより、入力装置200の下部に配置される表示装置の表示との干渉を防止でき、モアレ縞を抑制できる。
【0093】
本実施例によれば、上部基板が不要となるため、薄型化が可能となる。
【0094】
〔第3実施例〕
図11は本発明の第3実施例の分解斜視図、図12はスリット311の形状を説明するための図を示す。同図中、図2、図3と同一構成部分には同一符号を付す。
【0095】
本実施例の入力装置300は、タッチパネル301とコントロール基板302とをフレキシブルプリント配線板303を介して接続した構成とされている。
【0096】
〔タッチパネル301〕
図13はタッチパネル301の断面図を示す。
【0097】
本実施例のタッチパネル301は、下部基板311の構成が第1実施例と相違している。下部基板311は、スリット321の形状及びドットスペーサ322の配置並びに接続部323の構成が第1実施例とは相違する。
〔スリット321〕
本実施例のスリット321は、矩形状に連続した形状とされおり、導電膜122を第1の導電膜331と第2の導電膜332とに分割するように形成されている。スリット311は、第1実施例と同様にレーザエッチング及びケミカルエッチングなどにより形成されている。
【0098】
スリット321は、幅w、長さY0で形成されており、第1のピッチp1と第2のピッチp2とが交互に出現する。幅wは略0.3mm、第1のピッチp1は略1.3m、第2のピッチp2は略3.3mmである。なお、長さY0は、矢印Y方向の入力範囲に応じて決定されている。上記の設定により、第1の導電膜331のスリット321間の幅aは略3mm、第2の導電膜332のスリット321間の幅bは略1mmとなる。
〔スリット321の変形例〕
図14はスリット321の変形例の平面図を示す。
【0099】
本変形例のスリット321´は、図14に示すようにジグザク状に形成されている。スリット321´の形状をジグザク状に形成することにより入力装置300の下部に配置される表示装置の表示との干渉を防止でき、モアレ縞を抑制できる。
【0100】
スリット321´のジグザクの周期は、入力装置100の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞が発生しない周期に設定されている。
【0101】
さらに、スリット321´の形状は、ジグザク状に限定されるものではなく、波状等の形状であってもよく、要は、入力装置300の下部に配置される表示装置の表示と干渉してモアレ縞を抑制できる形状であればよい。
〔ドットスペーサ322〕
本実施例のドットスペーサ322は、下部基板122の第1の導電膜331及び第2の導電膜332の上に形成されており、上部基板122を押圧したときに、押圧点で第1の導電膜331と第2の導電膜332の両方に上部基板122の導電膜152が接触するように制御する。ドットスペーサ312により上部基板122の押下時に上部基板122の導電膜152が第1の導電膜331と第2の導電膜332の両方に確実に接触させることができる。
〔接続部323〕
本実施例の接続部323は、第1端子341、第2端子342から構成されている。第1端子341は、第1の導電膜331の一部であり、導電膜122の矢印X2方向、辺部の矢印Y2方向、端部に設けられている。第2端子342は、第2の導電膜332の一部であり、導電膜122の矢印X2方向、辺部の矢印Y2方向、端部に設けられている。
【0102】
第1端子341及び第2端子342は、フレキシブルプリント配線板303を介してコントロール基板302に接続されている。本実施例では、接続部323は第1端子341、第2端子342の2つの端子でよく、端子構造が簡単になる。
〔コントロール基板302〕
図15はコントロール基板302のブロック構成図を示す。同図中、図6と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0103】
コントロール基板302は、第1端子351、第2端子352、検出用抵抗353、駆動電源161、ノイズフィルタ162、アナログ−ディジタル変換器163、コントローラ164、メモリ165、インタフェース回路166から構成される。コントロール基板302の第1端子351はフレキシブル配線板303を介してタッチパネル301の第1端子341に、また、コントロール基板302の第2端子352はフレキシブル配線板303を介してタッチパネル301の第2端子342に接続される。
【0104】
コントロール基板302の第1端子351には、駆動電源161から駆動電圧が印加される。また、コントロール基板302の第2端子352は、検出用抵抗353を介して接地される。
【0105】
これにより、タッチパネル301の第1の導電膜331と第2の導電膜332との間に所定の駆動電圧が印加される。第1の導電膜331と第2の導電膜332とが接触すると、第1の導電膜331、第2の導電膜332を通して検出用抵抗353に電流が流れる。これによって検出用抵抗353に検出電圧Vsが発生する。検出電圧Vsは、第1の導電膜331と第2の導電膜332との接触位置により変化する。よって、検出電圧Vsに応じて座標(x、y)を検知することが可能となる。
【0106】
検出電圧Vsは、ノイズフィルタ162に供給される。ノイズフィルタ162は、検出電圧Vsからノイズ成分を除去して、アナログ−ディジタル変換器163に供給される。アナログ−ディジタル変換器163で変換されたディジタルデータは、コントローラ164に供給される。コントローラ164は、アナログ−ディジタル変換器163からのディジタルデータに基づいてメモリ165を参照して、座標データDx、Dyを決定し、インタフェース回路166に供給する。インタフェース回路166は、座標データDx、Dyを上位装置に送信する。
〔入力装置300の動作原理〕
ここで、矢印Y1方向、端辺の導電膜122の幅をC1、矢印Y2方向、端辺の導電膜122の幅をC2、接触点の直径をrとする。なお、接触点の直径rは、
r<p1+p2
に設定されており、同時に複数箇所で第1の導電膜331と第2の導電膜332とに接触することがないように構成されている。また、第1の導電膜331及び第2の導電膜332の上にドットスペーサ322を配置することにr<p1+p2としても接触時に第1の導電膜331と第2の導電膜332とが確実に接触する構造とされている。
【0107】
また、ここで、抵抗が導体膜の幅と長さに対応しており、第1の導電膜331の幅をa、第2の導電膜332の幅をbとしたとき、矢印Y方向の抵抗値は、矢印Y1方向の端部で(Y0/a)となり、矢印Y2方向の端部で(Y0/b)となる。すなわち、矢印Y方向で接触点を移動させると、抵抗が(Y0/a)〜(Y0/b)の範囲で変化する。これによって、矢印Y方向の座標を検出できる。
【0108】
図12に示す座標(x1、y1)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR1、座標(x2、y2)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR2、座標(x3、y3)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR3、座標(x4、y4)で第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接触させたときの第1端子341と第2端子342との間の抵抗をR4とする。ただし、x1=x2=(x3−a)、y1=y2−Y0=y3である。
【0109】
抵抗R1は、
R1=(x1/C1)+{(y2−y1)/b}+(x1/C2) ・・・(14)
で表せる。
【0110】
また、抵抗R2は、
R2=(x2/C1)+{(y2−y1)/a}+(x2/C2) ・・・(15)
で表せる。
【0111】
さらに、抵抗R3は、
R3=(x3/C1)+{(y3−y2)/b}+(x3/C2) ・・・(16)
で表せる。
【0112】
なお、ここで、座標(x1、y1)の抵抗R1と座標(x2、y2)の抵抗R2との差(R1−R2)、及び、矢印X方向に離間する座標(x3、y3)の抵抗R3と座標(x1、y1)の抵抗R3との差(R3−R1)について検討を行う。
【0113】
座標(x1、y1)の抵抗R1と座標(x2、y2)の抵抗R2との差ΔR1−2=(R1−R2)は、矢印Y方向の抵抗の最大の変位であり、式(14)、(15)から
ΔR1−2=(R1−R2)={(y2−y1)・b}−{(y2−y1)・a}・・・(17)
で表せる。
【0114】
また、座標(x3、y3)の抵抗R3と座標(x1、y1)の抵抗R1との差ΔR3−1=(R3−R1)は、矢印X方向の1ステップ分の抵抗の変位であり、式(14)、(16)から
ΔR3−1=(R3−R1)=(x3/C1)−(x1/C1) ・・・(18)
で表せる。
【0115】
このとき、抵抗に応じて一義的に座標を検出できるようにするため、矢印X方向の1ステップ分の抵抗変位である式(18)に示す(R3−R1)に比べて矢印Y方向の最大の抵抗変位である式(17)に示す(R1−R2)を小さく設定する。すなわち、
ΔR3−1>=ΔR1−2 ・・・(19)
に設定することにより、検出抵抗値と座標とを一義的に決定することができる。
【0116】
図12に示す端辺の導電膜122の幅をC1、矢印Y2方向、端辺の導電膜122の幅をC2を調整することにより、式(19)のような設定が可能となる。
【0117】
図16は抵抗値の設定方法を説明するための図を示す。図16(A)は矢印X方向の位置に対する抵抗値、図16(B)は矢印Y方向の位置に対する抵抗値を示す。
【0118】
図16は式(19)に示す条件を満足するものであり、図16で(R3−R1)を小さくすると、抵抗R1と抵抗R4との差が小さくなり、抵抗R1〜抵抗R2の領域と抵抗R3〜抵抗R4との領域が重なって座標位置を抵抗から一義的に決定することができなくなる。
【0119】
よって、式(19)を満足するように図12に示す端辺の導電膜122の幅をC1、矢印Y2方向、端辺の導電膜122の幅をC2を調整する。
【0120】
〔効果〕
本実施例によれば、銀印刷などによる平行電極が不要となり、構造を簡単にできる。また、薄型化できる。さらに、接続端子が電源端子、接地端子、出力端子の3つの端子で構成できるので、端子構造が簡略で信頼性を向上させることができる。また、上部基板112はわずかな間隙のスリット321を跨いで第1の導電膜331と第2の導電膜332とを接続すればよいので、キズや破損などの影響を受けにくい。よって、高寿命のパネルを実現できる。
〔第4実施例〕
図17は本発明の入力装置の第4実施例の分解斜視図、図18は本発明の入力装置の第4実施例の断面図を示す。同図中、図11〜図13と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0121】
本実施例の入力装置400は、第3実施例の上部基板112に代えて、座標指示ペンPにより入力を行うようにしたものであり、タッチパネル401の構成が第1実施例とは相違する。
【0122】
本実施例のタッチパネル401は、第3の実施例のタッチパネル301の上部基板112及びスペーサ113を除いた構成とされている。
【0123】
座標指示ペンPは、少なくとも先端が導電材から構成されており、スリット321上で第1の導電膜331と第2の導電膜332との間に電流が導通可能な構成とされている。なお、ペン先の径は、前述接触点の直径rとなるように設定されている。
【0124】
また、ドットスペーサ322により、座標指示ペンPを下部基板311に接触させたときに、接触点がスリット321の上部に位置するように座標指示ペンPの位置が制御される。
【0125】
本実施例によれば、第3実施例の効果に加えて、上部基板が不要となるため、薄型化が可能となる等の効果を奏する。また、構造が簡単になるため、低コスト化が可能となる。
【0126】
〔第5実施例〕
図19は本発明の第5実施例の分解斜視図、図20は本発明の第5実施例の断面図、図21は下部基板111の構成図を示す。同図中、図2、図3と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0127】
本実施例の入力装置500は、タッチパネル501の下部基板511が第1実施例の下部基板111とは相違する。本実施例の下部基板511は、導電膜122にスリット521が形成された構成とされている。スリット521は、導電膜122が端子T1と端子T2との間で所定の幅で順次折り返される一連のパターンとなるように形成されている。コントロール基板102は、下部基板511の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加する。コントロール基板102は、上部基板112の導電膜112と下部基板511の導電膜122とが接触すると、上部基板112の電圧を検出し、その検出電圧に応じて上部基板112と下部基板511との接触位置を検知する。
【0128】
本発明によれば、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することによりその一連のパターンに電圧降下が生じ、一連のパターン上の電圧を第2の基板の導電膜を介して検出することにより、一連のパターン上の位置を検出できる。
【0129】
図22はペンPの接触位置に対する電圧の変化を示す図である。図22(A)はX方向の電圧変化、図22(B)はY方向の電圧変化である。
【0130】
本実施例によれば、X方向の検出電圧Vxは、図22(A)に示すように折り返し毎に検出階段状に変化する。また、Y方向Vyの検出電圧は、図22(B)に示すようにリニアに変化する。端子Toutの出力電圧Voutは、X方向の検出電圧VxとY方向の検出電圧Vyとを合成した電圧となり、端子Toutの出力電圧Voutより接触位置を一義的に決定できる。
【0131】
例えば、端子T1に5V、端子T2を接地したとき、減衰などのより下部基板511のX方向の両端には3Vが印加されるとする。また、このとき、折り返しによるライン数が9本あるとすると、1ライン毎の電圧幅ΔVは、
ΔV=3(V)/9(本)≒0.333V
となる。この値の整数倍によってX方向の位置を検出できる。
【0132】
よって、検出電圧をVsとすると、X方向の位置Lxは、
Lx=INT(Vs/0.333)+1
で表せる。
【0133】
また、Y方向の位置Lyは、ライン幅電圧分の勾配で表せる。よって、
Ly={Vs−(Lx−1×0.333+1)}/0.333
で表せる。
【0134】
〔効果〕 本実施例によれば、銀印刷などによる平行電極が不要となり、構造を簡単にできる。また、薄型化できる。さらに、接続端子が電源端子、接地端子、出力端子の3つの端子で構成できるので、端子構造が簡略で信頼性を向上させることができる。また、高寿命のパネルを実現できる。
【0135】
〔第6実施例〕
図23は本発明の第6実施例の斜視図、図24は本発明の第6実施例の動作説明図を示す。同図中、図19と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0136】
本実施例の入力装置600は、タッチパネル601の構成が第5実施例とは相違する。タッチパネル601は、下部基板511にモニタ電極611、612が形成された構成とされている。モニタ電極611、612は、導電膜122に形成された配線パターンによりフレキシブルプリント配線板603に接続されている。
【0137】
フレキシブルプリント配線板603は、電源端子T1をコントロール基板102に接続するための配線パターン、接地端子T2をコントロール基板102に接続するための配線パターン、検出端子Toutをコントロール基板102に接続するための配線パターンに加えて、モニタ電極611をコントロール基板102に接続するための配線パターン及びモニタ電極612をコントロール基板102に接続するための配線パターンを有する。コントロール基板102では、モニタ電極611、612の間の電圧に基づいて検知結果を補正する。
【0138】
例えば、モニタ電極611、612の間の電圧が通常電源電圧印加時より大きいときには、通常電源電圧印加時より検知電圧が高くなるので、検知電圧が低下するように補正する。また、モニタ電極611、612の間の電圧が通常電源電圧印加時より小さいときには、通常電源電圧印加時より検知電圧が低くなるので、検知電圧を低下するように補正する。補正電圧は、通常電源電圧とモニタ電極611、612の間の電圧との比に応じて決定される。
【0139】
〔効果〕
本実施例によれば、印加電圧を監視し、監視電圧に応じて検知結果を補正することにより正確な位置検知が可能となる。
【0140】
〔第7実施例〕
図25は本発明の第7実施例の斜視図、図26は本発明の第7実施例の断面図を示す。同図中、図19、20と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0141】
本実施例の入力装置700は、第5実施例の上部基板112に代えて、座標指示ペンPにより入力を行うようにしたものであり、タッチパネル701の構成が第5実施例とは相違する。
【0142】
本実施例のタッチパネル701は、第5実施例のタッチパネル501の上部基板112及びスペーサ113を除いた構成とされている。
【0143】
座標指示ペンPは、少なくとも先端が導電材から構成されており、コントロール基板102に接続されている。コントロール基板102は、第5実施例と同様に導電膜122の座標指示ペンPの接触位置の電圧を検知し、検知電圧に基づいて座標位置を決定する。
【0144】
また、スペーサ522により、座標指示ペンPを下部基板511に接触させたときに、接触点がスリット521の両側の導電膜が接触しないように座標指示ペンPの位置が制御される。
【0145】
本実施例によれば、第5実施例の効果に加えて、上部基板が不要となるため、薄型化が可能となる等の効果を奏する。また、構造が簡単になるため、低コスト化が可能となる。また、第6実施例の入力装置600にも同様に採用できる。
【0146】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、導電膜に複数のスリットを縞状に形成することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とで第1の基板と第2の基板又は指示部材との接触点を特定できる。また、本発明によれば、従来のように導電パターン上に低抵抗の平行導電パターンを形成する必要がないので、簡単な構成で実現でき、よって、接続端子数を低減できる。
【0147】
本発明によれば、第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、第2の基板又は指示部材の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0148】
本発明によれば、第2の基板又は指示部材に駆動電圧を印加し、前記第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出することにより、導電膜のスリット方向の抵抗とスリットに直交する方向の抵抗とを特定でき、よって、第1の基板と第2の基板との接触点を特定できる。
【0149】
本発明によれば、スペーサにより第2の基板又は指示部材で第1の基板を押圧したときに、押圧点がスリットと跨いで導電膜上に接触しないようにできるため、異なる接触点を同時に検出してしまうことがなくなり、正確に接触位置を特定できる。
【0150】
本発明によれば、スリットの形状を非直線状とすることにより、表示装置の表示画面を透過させるときに、スリットと表示画面の走査線との干渉することを防止できる。
【0151】
本発明によれば、第2の基板の導電膜の比抵抗を第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定することにより、第2の基板の導電膜の抵抗の影響を小さくできる。
【0152】
本発明によれば、導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられた第1の基板を第1の導電膜と第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成し、スリットにより分割された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、第1の導電膜及び第2の導電膜に流れる電流を検出することで、第1の導電膜と第2の導電膜と接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0153】
本発明によれば、第1の基板に第1の導電膜と、第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを設け、スリットにより絶縁された第1の導電膜と第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、指示部材により第1の導電膜と第2の導電膜とを接触させ、第1の導電膜の電位と第2の導電膜に流れる電流を検出することにより、第1の導電膜と第2の導電膜との接触位置に応じて抵抗値が変わるため、抵抗値を検出することにより接触位置を検出することができる。
【0154】
また、本発明によれば、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された第1の基板と、一様に形成された導電膜が前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、第2の基板の導電膜と第1の基板の導電膜とを接触させ、第2の基板の電圧を検出し、その検出電圧に応じて第1の基板と第2の基板との接触位置を検知する検知手段とを有する構成とすることにより、第1の基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することによりその一連のパターンに電圧降下が生じ、一連のパターン上の電圧を第2の基板の導電膜を介して検出することにより、一連のパターン上の位置を検出できる。
【0155】
また、本発明によれば、導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された基板と、基板の導電膜に接触され、導電膜の電圧を検出する入力手段と、基板の前記一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、入力手段の電圧を検出し、その検出電圧に応じて入力手段の基板への接触位置を検知する検知手段とを有する構成とすることにより、基板の一連のパターンの両端に所定の電圧を印加することにより、その一連のパターンに電圧降下が生じる。この一連のパターン上の電圧降下を入力手段を介して検出することにより、入力手段の一連のパターン上での接触位置を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の入力装置の一例の構成図である。
【図2】本発明の入力装置の第1実施例の分解斜視図である。
【図3】タッチパネル101の断面図である。
【図4】スリット124の形状を説明するための図である。
【図5】スリット124の変形例の形状を説明するための図である。
【図6】コントロール基板102のブロック構成図である。
【図7】タッチパネル111の等価回路図である。
【図8】コントロール基板102の変形例のブロック構成図である。
【図9】本発明の入力装置の第2実施例の分解斜視図である。
【図10】本発明の入力装置の第2実施例の断面図である。
【図11】本発明の第3実施例の分解斜視図である。
【図12】スリット311の形状を説明するための図である。
【図13】タッチパネル301の断面図である。
【図14】スリット321の変形例の平面図である。
【図15】コントロール基板302のブロック構成図である。
【図16】抵抗値の設定方法を説明するための図である。
【図17】本発明の入力装置の第4実施例の分解斜視図である。
【図18】本発明の入力装置の第4実施例の断面図である。
【図19】本発明の第5実施例の分解斜視図である。
【図20】本発明の第5実施例の断面図である。
【図21】下部基板111の構成図である。
【図22】ペンPの接触位置に対する電圧の変化を示す図である。
【図23】本発明の第6実施例の斜視図である。
【図24】本発明の第6実施例の動作説明図である。
【図25】本発明の第7実施例の斜視図である。
【図26】本発明の第7実施例の断面図である。
【符号の説明】
100、200、300、400:入力装置
101、201、301、401:タッチパネル
102、302:コントロール基板
103:フレキシブルプリント配線板
111:下部基板、112:上部基板
121:ガラス基板、122:透明導電膜、123:絶縁膜
124、124´、321、321´:スリット、125、323:端子部
131:駆動端子、132:接地端子、133:出力端子
141:周縁部、142、322:ドットスペーサ
151:フィルム基板、152:透明導電膜、153:接点部材
161:駆動電源、162:ノイズフィルタ
163:アナログ−ディジタル変換器、164:コントローラ
171:駆動電圧供給端子、172:接地端子、173:入力端子
323:接続部
331:第1の導電膜、322:第2の導電膜
P0:出力ポート
P:座標指示ペン
Claims (17)
- 複数のスリットが縞状に形成された導電膜を有する第1の基板と、
前記導電膜の電位を検出する電位検出手段とを有することを特徴とする入力装置。 - 前記電位検出手段は、前記基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、前記基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板を含むことを特徴とする請求項1記載の入力装置。
- 前記電位検出手段は、第1の基板上に形成された前記導電膜に接触させる指示部材を含むことを特徴とする請求項1記載の入力装置。
- 前記電位検出手段は、前記第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の間に駆動電圧を印加し、前記第2の基板又は前記指示部材の電位を検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の入力装置。
- 前記電位検出手段は、前記第2の基板の前記導電膜又は前記指示部材に駆動電圧を印加し、前記第1の基板に形成された導電膜上の所定の二接点の電位を検出する検出手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の入力装置。
- 前記第2の基板又は前記指示部材を前記第1の基板の導電膜に押圧したときに、押圧点が前記第1の基板上で前記スリットと導電膜に接触しないようにするスペーサを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の入力装置。
- 前記スリットは、非直線状とされたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載の入力装置。
- 前記第2の基板の導電膜の比抵抗は、前記第1の基板の導電膜の比抵抗より低く設定したことを特徴とする請求項2及び4乃至5のいずれか一項記載の入力装置。
- 導電膜が形成された第1の基板と、
前記第1の基板の導電膜が形成された面に一定間隔で対向して設けられ、前記第1の基板の導電膜に対向する面に導電膜が形成された第2の基板とを有し、
前記第1の基板は、第1の導電膜と前記第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とを有することを特徴とする入力装置。 - 前記スリットにより分割された前記第1の導電膜と前記第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、前記第1の導電膜及び前記第2の導電膜に流れる電流を検出する検出手段を有することを特徴とする請求項9記載の入力装置。
- 前記第2の基板を押圧したときに、押圧点で前記第1の導電膜と前記第2の導電膜の両方に前記第2の基板の導電膜が接触するように前記第2の基板を変形させるスペーサを有することを特徴とする請求項9乃至10のいずれか一項記載の入力装置。
- 第1の導電膜と前記第1の導電膜とスリットにより絶縁されている第2の導電膜とから構成される導電膜が形成された基板と、
前記基板上に形成された前記導電膜に接触させて、指示を行う指示部材とを有し、
前記第1の基板は、第1の導電膜と前記第1の導電膜とスリットを介して絶縁された第2の導電膜とを有することを特徴とする入力装置。 - 前記スリットにより絶縁された前記第1の導電膜と前記第2の導電膜との間に駆動電圧を印加し、前記第1の導電膜及び前記第2の導電幕に流れる電流を検出する検出手段を有することを特徴とする請求項12記載の入力装置。
- 前記基板を前記指示部材により押圧したときに、押圧点が前記第1の導電膜と前記第2の導電膜の両方に前記第2の基板の導電膜が接触するように前記指示部材との接触を制御する接触制御手段を有することを特徴とする請求項12又は13記載の入力装置。
- 導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された第1の基板と、
一様に形成された導電膜が前記第1の基板に対向して配置された第2の基板と、
前記第1の基板の前記一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、前記第2の基板の導電膜と前記第1の基板の導電膜とを接触させ、前記第2の基板の電圧を検出し、その検出電圧に応じて前記第1の基板と前記第2の基板との接触位置を検知する検知手段とを有することを特徴とする入力装置。 - 前記第1の基板に形成された前記一連のパターンの両端に設けられたモニタ電極を有し、
前記検知手段は、前記モニタ電極の電圧に基づいて前記検知電圧を補正することを特徴とする請求項15記載の入力装置。 - 導電膜が所定の幅で順次折り返された一連のパターンとなるように形成された基板と、
前記基板の導電膜に接触され、前記導電膜の電圧を検出する入力手段と、
前記基板の前記一連のパターンの両端に所定の電圧を印加し、前記入力手段の電圧を検出し、その検出電圧に応じて前記入力手段の前記基板への接触位置を検知する検知手段とを有することを特徴とする入力装置。
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