JP2004068880A - 直動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速で駆動されても損傷が生じにくい耐久性に優れた直動装置を提供する。
【解決手段】軸方向に延びる転動体転動溝10を外面に有する案内レール1と、該案内レール1の転動体転動溝10に対向する転動体転動溝11を有するとともに軸方向に移動可能に案内レール1に取り付けられたスライダ2と、両転動体転動溝10,11の間に形成される転動体転動路14内に転動自在に装填された複数の転動体3と、転動体3を転動体転動路14の終点から始点へ送る転動体戻し路16と、を備える直動案内装置において、転動体戻し路16の端部に、転動体転動路16の終点に位置する転動体3を転動体戻し路16内に案内する転動体すくい上げ部17を設け、この転動体すくい上げ部17のうち転動体3が衝突する先端部17aを、転動体転動路14と垂直をなす平面状とした。
【選択図】 図6
【解決手段】軸方向に延びる転動体転動溝10を外面に有する案内レール1と、該案内レール1の転動体転動溝10に対向する転動体転動溝11を有するとともに軸方向に移動可能に案内レール1に取り付けられたスライダ2と、両転動体転動溝10,11の間に形成される転動体転動路14内に転動自在に装填された複数の転動体3と、転動体3を転動体転動路14の終点から始点へ送る転動体戻し路16と、を備える直動案内装置において、転動体戻し路16の端部に、転動体転動路16の終点に位置する転動体3を転動体戻し路16内に案内する転動体すくい上げ部17を設け、この転動体すくい上げ部17のうち転動体3が衝突する先端部17aを、転動体転動路14と垂直をなす平面状とした。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直動案内装置,ボールねじ,一軸アクチュエータ等のような直動装置に係り、特に、耐久性に優れた直動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の直動案内装置の構成を、斜視図である図14、正面図である図15(ただし、エンドキャップを省略して図示してある)、図15のA−A線断面図である図16、及び転動体すくい上げ部の拡大正面図である図17を参照しながら説明する。
【0003】
この直動案内装置は、軸方向に延びる断面略角形の案内レール101と、この案内レール101に組み付けられた断面略コ字状のスライダ102と、を備えており、案内レール101の両側面101a,101aには、合わせて4列の転動体転動溝110,110,110,110が軸方向に形成されている。
また、スライダ102は、ベアリングブロック102Aとその軸方向の両端部に取り付けられたエンドキャップ102B,102Bとで構成されており、さらに、スライダ102の両端部(各エンドキャップ102Bの端面)には、案内レール101とスライダ102との間の隙間の開口をシールするサイドシール105,105が装着されている。
【0004】
さらに、ベアリングブロック102Aは、その両袖部106,106の内側面に案内レール101の転動体転動溝110,110,110,110に対向する転動体転動溝111,111,111,111を有するとともに、袖部106,106の肉厚部分を軸方向に貫通する直線状路113,113,113,113を有している(図15を参照)。そして、対向する両転動体転動溝110,110,110,110,111,111,111,111から転動体転動路114,114,114,114が形成されている。
【0005】
一方、図16に示すように、エンドキャップ102B,102Bは、転動体転動路114とこれに平行な直線状路113とを連通させる湾曲路115を有しており、これら直線状路113と両端の湾曲路115,115とで、後述する転動体103を転動体転動路114の終点から始点へ送る転動体戻し路116を構成している。
【0006】
そして、転動体転動路114と転動体戻し路116とで転動体循環路が形成されており、この転動体循環路内には例えば鋼球からなる多数の転動体103が装填されている。
案内レール101に組み付けられたスライダ102は、転動体転動路114内の転動体103の転動を介して案内レール101に沿って滑らかに移動し、その移動中、転動体103はスライダ102内の前記転動体循環路内を転動しつつ無限循環する。
【0007】
このような従来の直動案内装置においては、エンドキャップ102B内の転動体戻し路116の端部に備えられた転動体すくい上げ部117によって、転動体103が転動体転動路114(負荷部)から湾曲路115(非負荷部)にすくい上げられ、直線状路113へ送られるようになっている。
このとき、転動体すくい上げ部117の先端部117aと転動体転動溝110との間には段差があるので、転動体103は、転動体すくい上げ部117の先端部117aに衝突することによってすくい上げられる。
【0008】
また、直線状路113に送られた転動体103は、反対側の湾曲路115を介して転動体転動路114に戻されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図16及び図17から分かるように、転動体すくい上げ部117の先端部117aは尖鋭な形状をなしているので、転動体103が衝突した際の接触面積は小さく、よって、接触面圧は大きい。したがって、転動体103の衝突により先端部117aが損傷を受ける場合がある。そして、このような現象は、直動案内装置が高速で駆動される場合に顕著となる。
【0010】
また、湾曲路115はR形状をなしているので、転動体103が湾曲路115を通る際には湾曲路115に遠心力が負荷される。よって、前述のように転動体103が湾曲路115を経由して転動体転動路114に戻される際には、転動体すくい上げ部117に遠心力が負荷されることとなる。ところが、図16から分かるように、転動体すくい上げ部117の先端部117aは薄肉であるので、前記遠心力によって損傷を受ける場合がある。
【0011】
これらの損傷を防ぐ方法として、転動体すくい上げ部117の形状を先端部117aの薄肉な部分を取り除いた形状とする方法が考えられる(転動体すくい上げ部の拡大正面図である図18と、転動体すくい上げ部の近傍部分の断面図である図19と、を参照)。しかし、図18から分かるように、先端部117aはU字状であり尖鋭な部分があるので、上記のような対策を取ったとしても転動体103との接触面積は十分に大きくならず、また、前記遠心力に対する十分な強度が得られない場合がある。
【0012】
また、先端部117aの薄肉な部分を取り除いた分だけ、転動体転動路114(負荷部)と転動体すくい上げ部117との間の遊び空間が大きくなるので(図19においては、先端部117aの薄肉な部分を取り除いた後の遊び空間をS1、取り除く以前の遊び空間をS2で示している)、転動体103が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝110のランド部に干渉しやすくなり、転動体103とランド部に損傷が生じるおそれがある。
【0013】
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、高速で駆動されても損傷が生じにくい耐久性に優れた直動装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記転動体転動路と垂直をなす平面状としたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る請求項2の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を凸面状としたことを特徴とする。
【0016】
先端部が前述のような平面状又は凸面状であれば、先端部が尖鋭な形状をなしている場合と比べて、転動体が衝突した際の接触面積は大きくなり、よって、接触面圧は小さくなる。
このことについてさらに詳細に説明する。転動体が先端部に衝突すると、先端部はその衝撃により弾性変形するが、先端部が尖鋭な形状をなしている場合は弾性変形後の接触面積が小さいので、接触面圧が大きくなる。よって、先端部はこの接触面圧に耐えきれずに塑性変形(損傷)する場合がある。
【0017】
これに対して、先端部が前述のような平面状又は凸面状であれば、弾性変形後の接触面積が上記の場合と比べて大きいので、接触面圧が小さくなる。よって、先端部に塑性変形(損傷)が生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項3の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記転動体の半径以上の曲率半径を有する凹面状としたことを特徴とする。
【0018】
先端部が凹面状であれば、先端部と転動体との接触面積がさらに大きく、場合によっては面接触となるので、接触面圧がより小さくなる。よって、先端部に塑性変形(損傷)がより生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項4の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部に、該先端部と前記転動体との接触点における前記転動体の接線を含む平面を設けたことを特徴とする。
【0019】
このような構成であれば、転動体は前記平面に衝突するので、先端部が尖鋭な形状をなしている場合と比べて先端部と転動体との接触面積が大きくなり、接触面圧が小さくなる。よって、先端部に塑性変形(損傷)が生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項5の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記両転動体軌道面のいずれか一方に段差なく配置したことを特徴とする。
【0020】
このような構成であれば、転動体の軌道にほぼ沿って転動体をすくい上げることができる(接線すくい上げ)ので、先端部と転動体との衝突時に生じる接触面圧を極めて小さくすることができる。よって、先端部が損傷を受けることを防ぐことができる。
また、転動体転動路(負荷部)と転動体すくい上げ部との間の遊び空間を小さくすることができるので、転動体が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝のランド部に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体とランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
【0021】
さらに、本発明に係る請求項6の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部と、前記転動体戻し路の端部とを、直線状の通路で連結したことを特徴とする。
【0022】
先端部と転動体戻し路の端部とを連結する通路がR形状ではなく直線状であるため、転動体が該通路を通る際に生じる遠心力は極めて小さくなる。よって、先端部に負荷される遠心力が小さくなるので、先端部は損傷を受けにくい。
また、転動体転動路(負荷部)と転動体すくい上げ部との間の遊び空間を小さくすることができるので、転動体が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝のランド部に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体とランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
【0023】
さらに、本発明に係る請求項7の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部には、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部が設けてあり、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部は、前記転動体転動路と垂直をなす平面状、凸面状、又は前記転動体の半径以上の曲率半径を有する凹面状であり、さらに、以下の(A),(B),(C)の3条件のうち少なくとも一つを満足することを特徴とする。
【0024】
(A)前記先端部が、該先端部と前記転動体との接触点における前記転動体の接線を含む平面を備える。
(B)前記先端部が、前記両転動体軌道面のいずれか一方に段差なく配置されている。
(C)前記先端部と前記転動体戻し路の端部とが、直線状の通路で連結されている。
【0025】
このような構成とすれば、転動体すくい上げ部の先端部,転動体,及びランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
なお、本発明における転動装置としては、直動案内装置,ボールねじ,一軸アクチュエータ等があげられる。
また、本発明における前記案内部材とは、直動装置が直動案内装置の場合には案内レール、同じくボールねじの場合にはねじ軸をそれぞれ意味する。また、本発明における前記可動部材とは、直動装置が直動案内装置の場合にはスライダ、同じくボールねじの場合にはナットをそれぞれ意味する。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明に係る直動装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る直動装置の一実施形態である直動案内装置を示す斜視図である。また、図2は、図1の直動案内装置を軸方向から見た正面図(ただし、エンドキャップを省略して図示してある)であり、図3は、図2のA−A線断面図である。さらに、図4は、エンドキャップの斜視図である。
【0027】
まず、本実施形態の直動案内装置の構成を説明する。軸方向に延びる横断面略角形の案内レール1上に、横断面形状が略コ字状のスライダ2が軸方向に移動可能に組み付けられている。
この案内レール1の上面と側面1a,1aとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成され、また、案内レール1の両側面1a,1aの中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ半円形の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成されている。
【0028】
また、スライダ2は、スライダ2の本体をなすベアリングブロック2Aと、その軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ2B,2Bと、で構成されており、さらに、スライダ2の両端部(各エンドキャップ2Bの端面)には、案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口をシールするサイドシール5,5がそれぞれ装着されている。
【0029】
さらに、ベアリングブロック2Aの両袖部6,6の内側面の角部には、案内レール1の転動体転動溝10,10に対向する断面ほぼ半円形の転動体転動溝11,11が形成され、両袖部6,6の内側面の中央部には、案内レール1の転動体転動溝10,10に対向する断面ほぼ半円形の転動体転動溝11,11が形成されている。
【0030】
そして、案内レール1の転動体転動溝10,10,10,10と両袖部6,6の転動体転動溝11,11,11,11とで、断面ほぼ円形の転動体転動路14,14,14,14が形成されていて、これらの転動体転動路14は軸方向に延びている。なお、転動体転動溝10,11が、本発明の構成要件たる転動体軌道面に相当する。また、案内レール1及びスライダ2が備える転動体転動溝10,11の数は片側二列に限らず、例えば片側一列や片側三列以上などであってもよい。
【0031】
さらにまた、スライダ2は、ベアリングブロック2Aの袖部6,6の肉厚部分の上部及び下部に、転動体転動路14と平行をなして軸方向に貫通する断面円形の貫通孔からなる直線状路13,13,13,13を備えている。
一方、図3及び図4に示すように、断面略コ字状のエンドキャップ2B,2Bは、ベアリングブロック2Aとの当接面(裏面)に、転動体転動路14とこれに平行な直線状路13とを連通させる半ドーナッツ状の湾曲路15を有しており、これら直線状路13と両端の湾曲路15,15とで、後述する転動体3を転動体転動路14の終点から始点へ送る転動体戻し路16を構成している。
【0032】
そして、転動体転動路14と転動体戻し路16とで略環状の転動体循環路が形成されており、この転動体循環路内には例えば鋼球からなる多数の転動体3が装填されている。
案内レール1に組みつけられたスライダ2を案内レール1に沿って軸方向に移動させると、転動体転動路14内に装填されている転動体3は、転動体転動路14内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、転動体3が転動体転動路14の終点に達すると、転動体戻し路16の端部に備えられた転動体すくい上げ部17の先端部17aに衝突することによって転動体転動路14からすくい上げられ、湾曲路15へ送られる。
【0033】
湾曲路15に入った転動体3は、湾曲路15によりUターンして直線状路13に導入され、直線状路13を通って反対側の湾曲路15に至る。ここで再びUターンして転動体転動路14に戻り、このような転動体循環路内の循環を無限に繰り返す。
次に、転動体すくい上げ部17について説明する。
【0034】
本実施形態の直動案内装置においては、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、転動体転動路14と垂直をなす平面状となっている。すなわち、転動体すくい上げ部17の拡大正面図である図5及び転動体すくい上げ部17の近傍部分の拡大断面図である図6に示すように、転動体すくい上げ部17は転動体転動路14と垂直をなす平面21を有している。
【0035】
転動体転動路14の終点に達した転動体3は、転動体すくい上げ部17の先端部17aに衝突することによってすくい上げられるが、転動体すくい上げ部17の先端部17aが平面状であるので、先端部17aが尖鋭な形状をなしている場合と比べて、転動体3が衝突した際の接触面積は大きくなる。よって、接触面圧が小さくなるので、先端部17aに損傷が生じにくい。
【0036】
なお、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、凸面状としてもよい。すなわち、図7に示すように、転動体すくい上げ部17が凸面22を有していれば、前述の平面21を有する場合と同様の効果が得られる。
また、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、転動体3の半径以上の曲率半径を有する凹面状としてもよい。すなわち、図8及び図9に示すように、転動体すくい上げ部17が凹面23を有していれば、前述の平面21を有する場合と同様の効果が得られる。転動体すくい上げ部17と凹面23とが面接触となる場合には、前記効果がより優れたものとなる。。
【0037】
さらに、転動体すくい上げ部17の先端部17aには、図10に示すように、先端部17aと転動体3との接触点における転動体3の接線を含む平面24を設けてもよい。そうすれば、転動体3は前記平面24に衝突するので、前述の平面21を有する場合と同様の効果が得られる。
さらにまた、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、図11に示すように、転動体軌道面10に段差なく配設することが好ましい。そうすれば、転動体3の軌道にほぼ沿って転動体3をすくい上げることができる(接線すくい上げ)ので、先端部17aと転動体3との衝突時に生じる接触面圧を極めて小さくすることができる。よって、先端部17aが損傷を受けることを防ぐことができる。
【0038】
また、転動体転動路14(負荷部)と転動体すくい上げ部17との間の遊び空間を小さくすることができるので、転動体3が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝10のランド部(図示せず)に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体3と前記ランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
さらにまた、図12に示すように、転動体すくい上げ部17の先端部17aと、転動体戻し路16(湾曲路15)の端部とを、直線状の通路25で連結してもよい。先端部17aと転動体戻し路16の端部とを連結する通路25が、R形状ではなく直線状であるため、転動体3が該通路25を通る際に生じる遠心力は極めて小さくなる。よって、先端部17aに負荷される遠心力が小さくなるので、先端部17aは損傷を受けにくい。
【0039】
また、転動体転動路14(負荷部)と転動体すくい上げ部17との間の遊び空間を、通路25がR形状である場合と比較して図12に示したSの分だけ小さくすることができるので、転動体3が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝10のランド部(図示せず)に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体3と前記ランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
【0040】
以上述べたような先端部17aの形状や配設形態は、複数を組み合わせて採用してもよい。その一例を図13に示す。この例においては、転動体すくい上げ部17の先端部17aには、凸面22、及び、先端部17aと転動体3との接触点における転動体3の接線を含む平面24の両方が設けられており、さらに、転動体すくい上げ部17の先端部17aと転動体戻し路16(湾曲路15)の端部とが、直線状の通路25で連結されている。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の直動装置は、高速で駆動されても損傷が生じにくく耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直動装置の一実施形態である直動案内装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の直動案内装置を軸方向から見た正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】エンドキャップの斜視図である。
【図5】転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図6】転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図7】本実施形態の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図8】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図9】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図10】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図11】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図12】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図13】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図14】従来の直動案内装置の構成を示す斜視図である。
【図15】図14の直動案内装置を軸方向から見た正面図である。
【図16】図15のA−A線断面図である。
【図17】従来の直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図18】従来の直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図19】従来の直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 案内レール
2 スライダ
2A ベアリングブロック
2B エンドキャップ
3 転動体
10 転動体転動溝
11 転動体転動溝
13 直線状路
14 転動体転動路
15 湾曲路
16 転動体戻し路
17 転動体すくい上げ部
17a 先端部
21 転動体転動路と垂直をなす平面
22 凸面
23 凹面
24 先端部と転動体との接触点における転動体の接線を含む平面
25 直線状の通路
【発明の属する技術分野】
本発明は、直動案内装置,ボールねじ,一軸アクチュエータ等のような直動装置に係り、特に、耐久性に優れた直動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の直動案内装置の構成を、斜視図である図14、正面図である図15(ただし、エンドキャップを省略して図示してある)、図15のA−A線断面図である図16、及び転動体すくい上げ部の拡大正面図である図17を参照しながら説明する。
【0003】
この直動案内装置は、軸方向に延びる断面略角形の案内レール101と、この案内レール101に組み付けられた断面略コ字状のスライダ102と、を備えており、案内レール101の両側面101a,101aには、合わせて4列の転動体転動溝110,110,110,110が軸方向に形成されている。
また、スライダ102は、ベアリングブロック102Aとその軸方向の両端部に取り付けられたエンドキャップ102B,102Bとで構成されており、さらに、スライダ102の両端部(各エンドキャップ102Bの端面)には、案内レール101とスライダ102との間の隙間の開口をシールするサイドシール105,105が装着されている。
【0004】
さらに、ベアリングブロック102Aは、その両袖部106,106の内側面に案内レール101の転動体転動溝110,110,110,110に対向する転動体転動溝111,111,111,111を有するとともに、袖部106,106の肉厚部分を軸方向に貫通する直線状路113,113,113,113を有している(図15を参照)。そして、対向する両転動体転動溝110,110,110,110,111,111,111,111から転動体転動路114,114,114,114が形成されている。
【0005】
一方、図16に示すように、エンドキャップ102B,102Bは、転動体転動路114とこれに平行な直線状路113とを連通させる湾曲路115を有しており、これら直線状路113と両端の湾曲路115,115とで、後述する転動体103を転動体転動路114の終点から始点へ送る転動体戻し路116を構成している。
【0006】
そして、転動体転動路114と転動体戻し路116とで転動体循環路が形成されており、この転動体循環路内には例えば鋼球からなる多数の転動体103が装填されている。
案内レール101に組み付けられたスライダ102は、転動体転動路114内の転動体103の転動を介して案内レール101に沿って滑らかに移動し、その移動中、転動体103はスライダ102内の前記転動体循環路内を転動しつつ無限循環する。
【0007】
このような従来の直動案内装置においては、エンドキャップ102B内の転動体戻し路116の端部に備えられた転動体すくい上げ部117によって、転動体103が転動体転動路114(負荷部)から湾曲路115(非負荷部)にすくい上げられ、直線状路113へ送られるようになっている。
このとき、転動体すくい上げ部117の先端部117aと転動体転動溝110との間には段差があるので、転動体103は、転動体すくい上げ部117の先端部117aに衝突することによってすくい上げられる。
【0008】
また、直線状路113に送られた転動体103は、反対側の湾曲路115を介して転動体転動路114に戻されるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図16及び図17から分かるように、転動体すくい上げ部117の先端部117aは尖鋭な形状をなしているので、転動体103が衝突した際の接触面積は小さく、よって、接触面圧は大きい。したがって、転動体103の衝突により先端部117aが損傷を受ける場合がある。そして、このような現象は、直動案内装置が高速で駆動される場合に顕著となる。
【0010】
また、湾曲路115はR形状をなしているので、転動体103が湾曲路115を通る際には湾曲路115に遠心力が負荷される。よって、前述のように転動体103が湾曲路115を経由して転動体転動路114に戻される際には、転動体すくい上げ部117に遠心力が負荷されることとなる。ところが、図16から分かるように、転動体すくい上げ部117の先端部117aは薄肉であるので、前記遠心力によって損傷を受ける場合がある。
【0011】
これらの損傷を防ぐ方法として、転動体すくい上げ部117の形状を先端部117aの薄肉な部分を取り除いた形状とする方法が考えられる(転動体すくい上げ部の拡大正面図である図18と、転動体すくい上げ部の近傍部分の断面図である図19と、を参照)。しかし、図18から分かるように、先端部117aはU字状であり尖鋭な部分があるので、上記のような対策を取ったとしても転動体103との接触面積は十分に大きくならず、また、前記遠心力に対する十分な強度が得られない場合がある。
【0012】
また、先端部117aの薄肉な部分を取り除いた分だけ、転動体転動路114(負荷部)と転動体すくい上げ部117との間の遊び空間が大きくなるので(図19においては、先端部117aの薄肉な部分を取り除いた後の遊び空間をS1、取り除く以前の遊び空間をS2で示している)、転動体103が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝110のランド部に干渉しやすくなり、転動体103とランド部に損傷が生じるおそれがある。
【0013】
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、高速で駆動されても損傷が生じにくい耐久性に優れた直動装置を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記転動体転動路と垂直をなす平面状としたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る請求項2の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を凸面状としたことを特徴とする。
【0016】
先端部が前述のような平面状又は凸面状であれば、先端部が尖鋭な形状をなしている場合と比べて、転動体が衝突した際の接触面積は大きくなり、よって、接触面圧は小さくなる。
このことについてさらに詳細に説明する。転動体が先端部に衝突すると、先端部はその衝撃により弾性変形するが、先端部が尖鋭な形状をなしている場合は弾性変形後の接触面積が小さいので、接触面圧が大きくなる。よって、先端部はこの接触面圧に耐えきれずに塑性変形(損傷)する場合がある。
【0017】
これに対して、先端部が前述のような平面状又は凸面状であれば、弾性変形後の接触面積が上記の場合と比べて大きいので、接触面圧が小さくなる。よって、先端部に塑性変形(損傷)が生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項3の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記転動体の半径以上の曲率半径を有する凹面状としたことを特徴とする。
【0018】
先端部が凹面状であれば、先端部と転動体との接触面積がさらに大きく、場合によっては面接触となるので、接触面圧がより小さくなる。よって、先端部に塑性変形(損傷)がより生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項4の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部に、該先端部と前記転動体との接触点における前記転動体の接線を含む平面を設けたことを特徴とする。
【0019】
このような構成であれば、転動体は前記平面に衝突するので、先端部が尖鋭な形状をなしている場合と比べて先端部と転動体との接触面積が大きくなり、接触面圧が小さくなる。よって、先端部に塑性変形(損傷)が生じにくい。
さらに、本発明に係る請求項5の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記両転動体軌道面のいずれか一方に段差なく配置したことを特徴とする。
【0020】
このような構成であれば、転動体の軌道にほぼ沿って転動体をすくい上げることができる(接線すくい上げ)ので、先端部と転動体との衝突時に生じる接触面圧を極めて小さくすることができる。よって、先端部が損傷を受けることを防ぐことができる。
また、転動体転動路(負荷部)と転動体すくい上げ部との間の遊び空間を小さくすることができるので、転動体が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝のランド部に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体とランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
【0021】
さらに、本発明に係る請求項6の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部と、前記転動体戻し路の端部とを、直線状の通路で連結したことを特徴とする。
【0022】
先端部と転動体戻し路の端部とを連結する通路がR形状ではなく直線状であるため、転動体が該通路を通る際に生じる遠心力は極めて小さくなる。よって、先端部に負荷される遠心力が小さくなるので、先端部は損傷を受けにくい。
また、転動体転動路(負荷部)と転動体すくい上げ部との間の遊び空間を小さくすることができるので、転動体が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝のランド部に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体とランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
【0023】
さらに、本発明に係る請求項7の直動装置は、転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、前記転動体戻し路の端部には、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部が設けてあり、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部は、前記転動体転動路と垂直をなす平面状、凸面状、又は前記転動体の半径以上の曲率半径を有する凹面状であり、さらに、以下の(A),(B),(C)の3条件のうち少なくとも一つを満足することを特徴とする。
【0024】
(A)前記先端部が、該先端部と前記転動体との接触点における前記転動体の接線を含む平面を備える。
(B)前記先端部が、前記両転動体軌道面のいずれか一方に段差なく配置されている。
(C)前記先端部と前記転動体戻し路の端部とが、直線状の通路で連結されている。
【0025】
このような構成とすれば、転動体すくい上げ部の先端部,転動体,及びランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
なお、本発明における転動装置としては、直動案内装置,ボールねじ,一軸アクチュエータ等があげられる。
また、本発明における前記案内部材とは、直動装置が直動案内装置の場合には案内レール、同じくボールねじの場合にはねじ軸をそれぞれ意味する。また、本発明における前記可動部材とは、直動装置が直動案内装置の場合にはスライダ、同じくボールねじの場合にはナットをそれぞれ意味する。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明に係る直動装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る直動装置の一実施形態である直動案内装置を示す斜視図である。また、図2は、図1の直動案内装置を軸方向から見た正面図(ただし、エンドキャップを省略して図示してある)であり、図3は、図2のA−A線断面図である。さらに、図4は、エンドキャップの斜視図である。
【0027】
まず、本実施形態の直動案内装置の構成を説明する。軸方向に延びる横断面略角形の案内レール1上に、横断面形状が略コ字状のスライダ2が軸方向に移動可能に組み付けられている。
この案内レール1の上面と側面1a,1aとが交差する稜線部には、軸方向に延びる断面ほぼ1/4円弧形状の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成され、また、案内レール1の両側面1a,1aの中間位置には、軸方向に延びる断面ほぼ半円形の凹溝からなる転動体転動溝10,10が形成されている。
【0028】
また、スライダ2は、スライダ2の本体をなすベアリングブロック2Aと、その軸方向両端部に着脱可能に取り付けられたエンドキャップ2B,2Bと、で構成されており、さらに、スライダ2の両端部(各エンドキャップ2Bの端面)には、案内レール1とスライダ2との間の隙間の開口をシールするサイドシール5,5がそれぞれ装着されている。
【0029】
さらに、ベアリングブロック2Aの両袖部6,6の内側面の角部には、案内レール1の転動体転動溝10,10に対向する断面ほぼ半円形の転動体転動溝11,11が形成され、両袖部6,6の内側面の中央部には、案内レール1の転動体転動溝10,10に対向する断面ほぼ半円形の転動体転動溝11,11が形成されている。
【0030】
そして、案内レール1の転動体転動溝10,10,10,10と両袖部6,6の転動体転動溝11,11,11,11とで、断面ほぼ円形の転動体転動路14,14,14,14が形成されていて、これらの転動体転動路14は軸方向に延びている。なお、転動体転動溝10,11が、本発明の構成要件たる転動体軌道面に相当する。また、案内レール1及びスライダ2が備える転動体転動溝10,11の数は片側二列に限らず、例えば片側一列や片側三列以上などであってもよい。
【0031】
さらにまた、スライダ2は、ベアリングブロック2Aの袖部6,6の肉厚部分の上部及び下部に、転動体転動路14と平行をなして軸方向に貫通する断面円形の貫通孔からなる直線状路13,13,13,13を備えている。
一方、図3及び図4に示すように、断面略コ字状のエンドキャップ2B,2Bは、ベアリングブロック2Aとの当接面(裏面)に、転動体転動路14とこれに平行な直線状路13とを連通させる半ドーナッツ状の湾曲路15を有しており、これら直線状路13と両端の湾曲路15,15とで、後述する転動体3を転動体転動路14の終点から始点へ送る転動体戻し路16を構成している。
【0032】
そして、転動体転動路14と転動体戻し路16とで略環状の転動体循環路が形成されており、この転動体循環路内には例えば鋼球からなる多数の転動体3が装填されている。
案内レール1に組みつけられたスライダ2を案内レール1に沿って軸方向に移動させると、転動体転動路14内に装填されている転動体3は、転動体転動路14内を転動しつつ案内レール1に対してスライダ2と同方向に移動する。そして、転動体3が転動体転動路14の終点に達すると、転動体戻し路16の端部に備えられた転動体すくい上げ部17の先端部17aに衝突することによって転動体転動路14からすくい上げられ、湾曲路15へ送られる。
【0033】
湾曲路15に入った転動体3は、湾曲路15によりUターンして直線状路13に導入され、直線状路13を通って反対側の湾曲路15に至る。ここで再びUターンして転動体転動路14に戻り、このような転動体循環路内の循環を無限に繰り返す。
次に、転動体すくい上げ部17について説明する。
【0034】
本実施形態の直動案内装置においては、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、転動体転動路14と垂直をなす平面状となっている。すなわち、転動体すくい上げ部17の拡大正面図である図5及び転動体すくい上げ部17の近傍部分の拡大断面図である図6に示すように、転動体すくい上げ部17は転動体転動路14と垂直をなす平面21を有している。
【0035】
転動体転動路14の終点に達した転動体3は、転動体すくい上げ部17の先端部17aに衝突することによってすくい上げられるが、転動体すくい上げ部17の先端部17aが平面状であるので、先端部17aが尖鋭な形状をなしている場合と比べて、転動体3が衝突した際の接触面積は大きくなる。よって、接触面圧が小さくなるので、先端部17aに損傷が生じにくい。
【0036】
なお、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、凸面状としてもよい。すなわち、図7に示すように、転動体すくい上げ部17が凸面22を有していれば、前述の平面21を有する場合と同様の効果が得られる。
また、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、転動体3の半径以上の曲率半径を有する凹面状としてもよい。すなわち、図8及び図9に示すように、転動体すくい上げ部17が凹面23を有していれば、前述の平面21を有する場合と同様の効果が得られる。転動体すくい上げ部17と凹面23とが面接触となる場合には、前記効果がより優れたものとなる。。
【0037】
さらに、転動体すくい上げ部17の先端部17aには、図10に示すように、先端部17aと転動体3との接触点における転動体3の接線を含む平面24を設けてもよい。そうすれば、転動体3は前記平面24に衝突するので、前述の平面21を有する場合と同様の効果が得られる。
さらにまた、転動体すくい上げ部17の先端部17aは、図11に示すように、転動体軌道面10に段差なく配設することが好ましい。そうすれば、転動体3の軌道にほぼ沿って転動体3をすくい上げることができる(接線すくい上げ)ので、先端部17aと転動体3との衝突時に生じる接触面圧を極めて小さくすることができる。よって、先端部17aが損傷を受けることを防ぐことができる。
【0038】
また、転動体転動路14(負荷部)と転動体すくい上げ部17との間の遊び空間を小さくすることができるので、転動体3が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝10のランド部(図示せず)に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体3と前記ランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
さらにまた、図12に示すように、転動体すくい上げ部17の先端部17aと、転動体戻し路16(湾曲路15)の端部とを、直線状の通路25で連結してもよい。先端部17aと転動体戻し路16の端部とを連結する通路25が、R形状ではなく直線状であるため、転動体3が該通路25を通る際に生じる遠心力は極めて小さくなる。よって、先端部17aに負荷される遠心力が小さくなるので、先端部17aは損傷を受けにくい。
【0039】
また、転動体転動路14(負荷部)と転動体すくい上げ部17との間の遊び空間を、通路25がR形状である場合と比較して図12に示したSの分だけ小さくすることができるので、転動体3が本来の軌道から大きく外れて転動体転動溝10のランド部(図示せず)に干渉することを防ぐことができる。よって、転動体3と前記ランド部が損傷を受けることを防ぐことができる。
【0040】
以上述べたような先端部17aの形状や配設形態は、複数を組み合わせて採用してもよい。その一例を図13に示す。この例においては、転動体すくい上げ部17の先端部17aには、凸面22、及び、先端部17aと転動体3との接触点における転動体3の接線を含む平面24の両方が設けられており、さらに、転動体すくい上げ部17の先端部17aと転動体戻し路16(湾曲路15)の端部とが、直線状の通路25で連結されている。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の直動装置は、高速で駆動されても損傷が生じにくく耐久性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直動装置の一実施形態である直動案内装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の直動案内装置を軸方向から見た正面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】エンドキャップの斜視図である。
【図5】転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図6】転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図7】本実施形態の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図8】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図9】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図10】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図11】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図12】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図13】本実施形態の別の変形例である直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【図14】従来の直動案内装置の構成を示す斜視図である。
【図15】図14の直動案内装置を軸方向から見た正面図である。
【図16】図15のA−A線断面図である。
【図17】従来の直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図18】従来の直動案内装置における転動体すくい上げ部の拡大正面図である。
【図19】従来の直動案内装置における転動体すくい上げ部の近傍部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 案内レール
2 スライダ
2A ベアリングブロック
2B エンドキャップ
3 転動体
10 転動体転動溝
11 転動体転動溝
13 直線状路
14 転動体転動路
15 湾曲路
16 転動体戻し路
17 転動体すくい上げ部
17a 先端部
21 転動体転動路と垂直をなす平面
22 凸面
23 凹面
24 先端部と転動体との接触点における転動体の接線を含む平面
25 直線状の通路
Claims (7)
- 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記転動体転動路と垂直をなす平面状としたことを特徴とする直動装置。 - 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を凸面状としたことを特徴とする直動装置。 - 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記転動体の半径以上の曲率半径を有する凹面状としたことを特徴とする直動装置。 - 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、
この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部に、該先端部と前記転動体との接触点における前記転動体の接線を含む平面を設けたことを特徴とする直動装置。 - 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、
この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部を、前記両転動体軌道面のいずれか一方に段差なく配置したことを特徴とする直動装置。 - 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部に、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部を設け、
この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部と、前記転動体戻し路の端部とを、直線状の通路で連結したことを特徴とする直動装置。 - 転動体軌道面を有し軸方向に延びる案内部材と、前記案内部材の転動体軌道面に対向する転動体軌道面を有し、前記両転動体軌道面の間に形成される転動体転動路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能に前記案内部材に支持された可動部材と、前記転動体を前記転動体転動路の終点から始点へ送って前記転動体を循環させる転動体戻し路と、を備える直動装置であって、
前記転動体戻し路の端部には、前記転動体転動路の終点に位置する前記転動体を前記転動体戻し路内に案内する転動体すくい上げ部が設けてあり、
この転動体すくい上げ部のうち前記転動体が衝突する先端部は、前記転動体転動路と垂直をなす平面状、凸面状、又は前記転動体の半径以上の曲率半径を有する凹面状であり、
さらに、以下の(A),(B),(C)の3条件のうち少なくとも一つを満足することを特徴とする直動装置。
(A)前記先端部が、該先端部と前記転動体との接触点における前記転動体の接線を含む平面を備える。
(B)前記先端部が、前記両転動体軌道面のいずれか一方に段差なく配置されている。
(C)前記先端部と前記転動体戻し路の端部とが、直線状の通路で連結されている。
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