JP2004064561A - Dmt modem and its timing reproducing method - Google Patents
Dmt modem and its timing reproducing method Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004064561A JP2004064561A JP2002221976A JP2002221976A JP2004064561A JP 2004064561 A JP2004064561 A JP 2004064561A JP 2002221976 A JP2002221976 A JP 2002221976A JP 2002221976 A JP2002221976 A JP 2002221976A JP 2004064561 A JP2004064561 A JP 2004064561A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- transmitter
- clock
- dmt
- carrier
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、DMTモデム及びそのタイミング再生方法に関し、特に、最大伝送量を多くすることができるDMTモデム及びそのタイミング再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
既設の電話回線を高速データ通信回線として利用するディジタル加入者線伝送システムを提供する技術としては、xDSL(Digital Subscriber Line)が知られている。xDSLは電話回線を利用した伝送方式で、かつ、変復調技術の一つである。このxDSLは、大きく分けて加入者宅(以下、加入者側と呼ぶ。)から収容局(以下、局側と呼ぶ。)への上り伝送速度と、局側から加入者側への下り伝送速度が対称のものと、非対称のものに分けられる。
【0003】
非対称型のxDSLにはADSL(Asymmnetric DSL)があり、勧告としては、▲1▼国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU−T) G.992.1(G.dmt),▲2▼ITU−T G.992.2(G.lite),▲3▼ANSI(American National Standards Institute)標準 T1.413がある。いずれも変調方式としてDMT(Discrete Multiple Tone)変調方式を採用している。上記▲1▼及び▲3▼のキャリア数は256であり、上記▲2▼のキャリア数は128である。
【0004】
図9は、DMT変調方式の原理を示したものである。図9及び図10に示すように、DMTは、送信データ5をシリアル・トウ・パラレル・バッファ(S−Pバッファ)10にて連続するNビットのグループに分解し、エンコーダ20にて4000ボーの変調速度で複数の搬送波f1、f2、…fMに対して2N値の直交振幅位相変調(QAM)を行う方式である。M個の搬送波f1、f2、…fMのそれぞれを各グループでQAM変調し、変調出力を合成(逆フーリエ変換30)すると、データ信号速度は、次のようになる。
データ信号速度=N×4000×M(bps).
【0005】
ADSLフル規格では、周波数間隔4kHz、周波数25kHz以上の多数の搬送波が使用される。上記のM、Nから最高伝送速度は、次に述べるようになる。
上記勧告の内容によって使用可能なキャリア数Mは異なり、また同じG.dmtでも対象となる地域(北米(Annex A),欧州(Annex B),日本(Annex C))によってM、Nは異なる。
例えばANSI T1.413の場合には、次のようになる。
上り使用可能キャリア数(M):25本(#6〜15,17〜31)…#16はパイロット.
下り使用可能キャリア数(M):249本(#6〜63,65〜255)…#64はパイロット.
最大ビットマップ数(N):15bit(上り・下りとも).
上り回線最高伝送速度:15(bit)×4(kHz)×25(本)=1500(kbps).
下り回線最高伝送速度:15(bit)×4(kHz)×249(本)=14940(kbps).
上り回線・下り回線の最高伝送速度は、上記のようになるが、使用回線の雑音、漏話などに応じて最適な搬送波とビットマップ数が選ばれるため、回線の状況により伝送速度を変えることができる。
【0006】
回線の品質は、受信波形から信号対雑音比(SNR)を求めて判断するため、受信側のモデムが搬送波ごとのビットマップ数を決定する(図10の受信ビットマップ150参照)。このため、通信に先立ってモデム間で互いに使用するビットマップ数などを通知し合う(図10の送信ビットマップ60参照)。
【0007】
図10に示すように、復調は、受信波形をFFT110にてフーリエ変換して得られる各搬送波ごとにデコーダ130にて行われる。また、全二重通信は、エコーキャンセラ方式、送受信で周波数帯域を変える周波数分割多重方式、時間割当てを変える時分割多重方式などにより行われる。
【0008】
更に、図10を参照して、DMT変調方式について説明する。図9と図10において、対応する構成要素には同じ符号を付して説明する。
【0009】
図10は、ANSI T1.413のADSLトランシーバの構成を示すブロック図である。図10においては、局側の送信部と加入者側の受信部のみが示されており、局側の受信部と加入者側の送信部は図示を省略してあるが、局側の受信部は図示されている加入者側の受信部とほぼ同じ構成を有し、加入者側の送信部は図示されている局側の送信部とほぼ同じ構成を有する。ここでは、局から加入者への下り方向の変復調についてのみ説明するが、加入者から局への上り方向の変復調も下り方向と同様にして行われる。
【0010】
図10に示すように、局側の送信部は、シリアル送信データをパラレルに変換するシリアル・トウ・パラレル・バッファ(S−Pバッファ)10と、エンコーダ20と、512点逆高速フーリエ変換器(IFFT)30と、サイクリック・プリフェックス付加部40と、パラレル・トウ・シリアル・バッファ(P−Sバッファ)41と、D/Aコンバータ50と、送信ビットマップ60とを備えている。
【0011】
加入者側の受信部は、加入者回線70からのアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ80と、タイム・ドメイン・イコライザ(TEQ)90と、シリアル・トウ・パラレル・バッファ(S−Pバッファ)101と、512点高速フーリエ変換器(FFT)110と、周波数領域イコライザ(FEQ)120と、デコーダ130と、パラレル・トウ・シリアル・バッファ(P−Sバッファ)140とを備えている。
【0012】
次に、図10及び図9を参照して、動作を説明する。
【0013】
まず、局側でADSLトランシーバに送信データ5が入力され、S−Pバッファ10に1シンボル時間(1/4kHz)分ストアされる。ストアされたデータは送信ビットマップ60で前もって決められたキャリア当りの伝送ビット数ごとに分割されて、256個のNビットデータ61、62、…6Mとしてエンコーダ20に出力される。ここで、M=256は、IFFT30で逆フーリエ変換が行われるときのキャリアの数である。また、256個のNビットデータ61、62、…6Mが、1シンボルに対応する。
【0014】
エンコーダ20では、入力されたビット列61、62、…6Mをそれぞれ直交振幅変調するための信号点(256個のQAM信号71、72、…7M)に変換してIFFT30に出力する。IFFT30では、逆高速フーリエ変換を行うことでそれぞれの信号点について直交振幅変調を行い、P−Sバッファ41に出力する。このとき、サイクリック・プリフェックス付加部40では、IFFT30の512点の出力を0〜511とすると、480〜511の32点(サンプル)をサイクリック・プリフェックスとしてDMTシンボルの先頭に付加する。
【0015】
P−Sバッファ41の出力は、D/Aコンバータ50に送られ、そこで、2.208MHzのサンプリング周波数でアナログ信号に変換され、メタリック回線70を経由して加入者側に伝送される。ここで、サンプリング周波数は、IFFT30の512点の出力の場合に対応しており、2.208MHz=(4.3125×512)KHzである。なお、キャリア#0は直流(DC)であり、キャリア#1は4.3125kHzであり、…キャリア#Mは(4.3125×M)kHzである。
【0016】
加入者側のADSLトランシーバ内の受信部では、A/Dコンバータ80により、2.208MHzのディジタル信号に変換され、TEQ90に出力される。TEQ90でシンボル間干渉(Inter Symbol Interference:ISI)が32サンプルのサイクリック・プリフェックス内に収まるように処理した後、S−Pバッファ101に1DMTシンボル分ストアされる。S−Pバッファ101では、512点にシリアル・トウ・パラレル変換が行われる。このとき、サイクリック・プリフェックス削除部100にてサイクリック・プリフェックスが削除される。
【0017】
S−Pバッファ101の出力は、FFT110に入力される。FFT110では、高速フーリエ変換を行い信号点(255個のQAM信号81、82、…8M)を発生(復調)する。その後、復調した信号点は、FEQ120において、周波数の異なる各キャリアごとに、メタリック回線70を通ることによって受けた振幅および位相への影響を補償して、その補償された255個のQAM信号8’1、8’2、…8’Mを、デコーダ130により送信ビットマップ60と同じ値を保持している受信ビットマップ150に従ってデコードする。デコードしたデータはP−Sバッファ140にストアされ、ビット列として受信データとなる。
【0018】
ANSI T1.413によれば、255個のQAM信号8’1、8’2、…8’Mのうちのトーン64は、中央オフィス(CO:局側)及び顧客構内装置(CPE:加入者側)モデムのクロックの同期化を可能にする「パイロットトーン」を伝送するために使用される。
【0019】
パイロットトーンは多くの場合COモデム(マスタ)により送信され、そのパイロットトーンを用いて、CPEモデム(スレーブ)のクロックは、COモデムのクロックと同期化される。CPEモデムは、通常のパイロット・トラッキング技術を使用してCPEモデムのクロックを制御するために、受信したパイロット信号を継続して検査する。
【0020】
図11は、特開2001−285269号公報に記載されたCPEモデムの構成を示すブロック図である。図11において、図10と同じ構成要素については同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0021】
図11に示すように、CPEモデム500は、受信フィルタ75と、A/D変換器80と、サンプル・クロック506と、TEQ90と、S−Pバッファ101と、FFT110と、FEQ120と、ゲイン調整部125と、デコーダ130と、位相誤差検出器(クロック周波数調整器)145と、PLL部165とを備えている。PLL部165は、ループフィルタ146と、VCO147とを有している。
【0022】
受信フィルタ75は、典型的なDSL伝送帯域に含まれていない、双方向2線式信号をフィルタ出力するスプリッタを含んでいる。例えば、低周波数POST信号は、技術上周知なように高周波数ADSL信号と干渉しないようにスプリッタによりブロックされる。
【0023】
FFT110は、時間領域等化器90から入力したデジタル・サンプルを周波数領域へ変換し、そして全てのサブチャンネル(#1〜255)に分離する。そのうちの一つのサブチャンネルは、トーン64(#64)上に伝送される上記パイロットトーンである。
【0024】
このパイロットトーンに関しては、ANSI T1.413−1998の6.11.1.2のPilotの項に、次のように規定されている。サブキャリア64(f=276kHz)は、パイロットとして、すなわちb64=0でかつg64=1として確保される。パイロットのサブキャリアで変調されたデータは、一定値{0,0}であり、{+,+}のコンスタレーションの点を発生する(図5(b)参照)。
【0025】
ゲイン調整部125は、FEQ120から出力された信号(#1〜255)のゲイン調整を行った後、デコーダ130に出力する。
【0026】
位相誤差検出器145は、FEQ120から、上記シンボル毎に一つ含まれるパイロットトーン(#64)を受信する。位相誤差検出器145は、現在と前に受信したパイロットトーンに基づいて、シンボル間のフェーズエラーを測定する。
【0027】
パイロットトーンは、上記のように、直交振幅変調(QAM)された信号であり、複素数(即ち、実数成分と虚数成分)として示される(図5(b)などのコンスタレーションを示す図において横軸Xが実部、縦軸Yが虚部を示す)。
【0028】
このため、パイロットトーンは、X−Y平面上にプロットされるときにベクトルとして示される。受信機のクロックが遠隔の送信機のクロックに対して同期化されないときに、このパイロット・ベクトルは時間経過とともに回転する(図5(b)参照)。位相誤差検出器145は、パイロットトーン・シンボル間における位相の差(エラー)をフェーズエラーとしてPLL部165に与える。
【0029】
サンプリングクロック506は、A/Dコンバータ80のクロックとしてセットされる。PLL部165は、位相誤差検出器145からフェーズエラーを入力したとき、サンプリングクロック506を調整する。
【0030】
また、DMT方式のマルチキャリア伝送システムでは、米国特許公報第5,479,447号公報に開示されているように、加入者側のADSLモデムにおいて、複数のキャリアの各々のキャリアのSNR(Signal to Ratio:信号対雑音比)を測定し(図12のステップS21)、この各キャリア毎に測定されたSNRに従って各キャリアへのビット配分を求める。即ち、上記のように、受信側のモデムが搬送波ごとのビットマップ数を決定する(図10の受信ビットマップ150参照)。
【0031】
局側の装置と加入者側の装置は、通信を行うためのトレーニング時に回線の変調信号とノイズの比(SNR)を測定し、各変調キャリアで伝送するビット数を決定する。SNRが大きいキャリアでは伝送ビット数を多く割当て、SNRが小さいところでは伝送ビット数を少なく割当てる。これにより、受信側では測定したSNRからキャリア番号に対応した伝送ビット数を示すビットマップが作成される。受信側ではこのビットマップをトレーニング中に送信側に通知することで、定常のデータ通信時に送受信側とも同じビットマップを用いて変復調を行うことが可能となる。
【0032】
このように、複数のキャリアの各々のSNRによって、複数のキャリアの各々へのビット配分(ビットマップ数)が求められることから、複数のキャリアのSNRによって、最大伝送量R1(複数のキャリアに配分されたビットの総和)が決定されることになる(図12のステップS22)。
【0033】
即ち、まず図12に図示はしないが、パイロットトーン#64を用いてサンプリングクロック506のタイミング再生を行う。このとき、図11では、FEQ120から出力された1シンボルに対応する信号(#1〜255)のうち、パイロットトーン#64に対応する信号を位相誤差検出器145に供給する。これにより、パイロットトーン#64を用いてタイミング再生が行われる。
【0034】
上記のように、パイロットトーン#64を用いたタイミング再生が行われている間に、ステップS21に示すように、各キャリアのSNRが測定される。次いで、ステップS22において、ステップS21での各キャリアのSNRの測定結果に基づいて、最大伝送量R1が算出される。
【0035】
ところで、図13(a)及び図13(b)に示すように、パイロットトーン#64のSNRが悪い場合、そのパイロットトーン#64を使用したタイミング再生(サンプリングクロックの同期)が良好に行われず、サンプリングジッタが発生する。
【0036】
図13(b)は、複数のシンボルの各パイロットトーン#64のQAM信号(1値)を重ねてプロットした場合に、プロット点が一点に安定(集中)せずにバラツキがある状態を示している。
【0037】
また、上記サンプリングジッタが発生している状態とは、送信側のサンプリング周期と同じ周期で受信側がサンプリングできていない状態である。
【0038】
そのサンプリングジッタが発生する結果、元来のデータキャリア(パイロットトーン#64以外のキャリア)自身のSNRが低くない場合であっても、図13(c)に示すように、そのデータキャリアに対応するQAM信号(4値)は、コンスタレーション(信号配置)が位相方向に安定せずに、SNRが劣化する。データキャリアのSNRが悪い場合には、最大伝送量R1が減少する。
【0039】
【発明が解決しようとする課題】
最大伝送量が多いことが望まれる。
サンプリングのタイミング再生を確実に行えることが望まれる。
送信側と受信側でサンプリングクロックの同期をとれることが望まれる。
サンプリングジッタの発生を抑制できることが望まれる。
【0040】
本発明の目的は、最大伝送量が多いDMTモデム及びそのタイミング再生方法を提供することである。
本発明の他の目的は、サンプリングのタイミング再生を確実に行えるこDMTモデム及びそのタイミング再生方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、送信側と受信側でサンプリングクロックの同期をとれるDMTモデム及びそのタイミング再生方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、サンプリングジッタの発生を抑制できるDMTモデム及びそのタイミング再生方法を提供することである。
【0041】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用する番号・符号を用いて、[課題を解決するための手段]を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応関係を明らかにするために付加されたものであるが、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0042】
本発明のDMTモデムは、送信機から送信された信号を受信するDMT(Discrete Multi−Tone)モデム(600)であって、前記送信機から受信した信号の信号対雑音比に基づいて、前記DMTモデム(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するときに用いる信号を選択する。
【0043】
本発明のDMTモデムは、送信機から送信されたパイロットトーン(#64)を受信するDMT(Discrete Multi−Tone)モデム(600)であって、前記DMTモデム(600)は、前記受信されたパイロットトーン(#64)を用いて前記DMTモデム(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化したときに前記送信機から送信され前記DMTモデム(600)にて受信した受信データの第1の信号対雑音比と、前記パイロットトーン(#64)に代わるタイミング再生用信号(C)を用いて前記DMTモデム(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化したときに前記送信機から送信され前記DMTモデム(600)にて受信した受信データの第2の信号対雑音比とに基づいて、前記DMTモデム(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するときに用いる信号を前記パイロットトーン(#64)又は前記タイミング再生用信号(C)に決定する。ここで、タイミング再生用信号(C)は、サブキャリア(C)に相当する。
【0044】
本発明のDMTモデムは、送信機から送信されたパイロットトーン(#64)を受信するDMT(Discrete Multi−Tone)モデム(600)であって、前記DMTモデム(600)は、前記パイロットトーン(#64)間又はタイミング再生用信号(C)間の位相差に基づいて、前記DMTモデムのクロックを前記送信機のクロックに同期化し、前記パイロットトーン(#64)又は前記タイミング再生用信号(C)を入力して前記位相差を検出する位相誤差検出器(155)と、前記送信機から送信された信号の1シンボル分の各キャリアの信号対雑音比の測定結果に基づいて前記送信機から前記DMTモデムへの最大伝送量(R1、R2)を求め、前記最大伝送量(R1、R2)に基づいて、タイミング再生に用いるキャリアを選択するキャリア選択部(157)と、前記選択されたキャリアを示すキャリア特定信号を入力し、前記キャリア特定信号に基づいて前記位相誤差検出器(155)に出力する信号を、前記パイロットトーン(#64)又は前記タイミング再生用信号(C)に決定するセレクタ(159)とを備えている。
【0045】
本発明のDMTモデムのタイミング再生方法は、(a) 送信機から送信され受信機(600)にて受信されたパイロットトーン(#64)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップと、(b) 前記(a)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機(600)にて受信した受信データの第1の信号対雑音比を求めるステップ(S11)と、(c) 前記第1の前記信号対雑音比のデータに含まれる前記パイロットトーン(#64)に対応する信号の信号対雑音比と前記パイロットトーン(#64)以外に対応する信号の信号対雑音比とに基づいて、前記パイロットトーン(#64)に代わるタイミング再生用信号(C)を決定するステップ(S14)と、(d) 前記タイミング再生用信号(C)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップと、(e) 前記(d)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機(600)にて受信した受信データの第2の信号対雑音比を求めるステップ(S16)と、(f) 前記第1の信号対雑音比よりも前記第2の信号対雑音比が良いときに、前記タイミング再生用信号(C)を用いて、定常のデータ通信時においても前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップとを備えている。更に、前記第2の信号対雑音比よりも前記第1の信号対雑音比が良いときに、前記パイロットトーン(#64)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップとを備えている。
【0046】
本発明のDMTモデムのタイミング再生方法は、(g) 送信機から送信されたパイロットトーン(#64)を受信機(600)にて受信するステップと、(h) 前記受信機(600)にて受信したパイロットトーン(#64)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップと、(i) 前記(h)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機(600)にて受信した受信データの第1の信号対雑音比を求めるステップ(S11)と、(j) 前記第1の前記信号対雑音比に基づいて、前記送信機から前記受信機(600)にデータが伝送されるときの第1の最大伝送量(R1)を求めるステップ(S12)と、(k) 前記第1の前記信号対雑音比のデータに含まれる前記パイロットトーン(#64)に対応する信号の信号対雑音比と前記パイロットトーン(#64)以外に対応する信号の信号対雑音比とに基づいて、前記パイロットトーン(#64)に代わるタイミング再生用信号(C)を決定するステップ(S14)と、(l) 前記タイミング再生用信号(C)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップと、(m) 前記(l)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機(600)にて受信した受信データの第2の信号対雑音比を求めるステップ(S16)と、(n) 前記第2の前記信号対雑音比に基づいて、前記送信機から前記受信機(600)にデータが伝送されるときの第2の最大伝送量(R2)を求めるステップ(S17)と、(o) 前記第1の最大伝送量(R1)よりも前記第2の最大伝送量(R2)が大きいときに、前記タイミング再生用信号(C)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップとを備えている。更に、前記第2の最大伝送量(R2)よりも前記第1の最大伝送量(R1)が大きいときには、前記パイロットトーン(#64)を用いて、前記受信機(600)のクロック(506)を前記送信機のクロックに同期化するステップとを備えている。
【0047】
本発明のDMTモデムのタイミング再生方法において、前記(n)では、前記タイミング再生用信号(C)に2ビットが配置される。ここで、前記(n)において、前記タイミング再生用信号(C)に2ビットが配置される理由としては、前記(m)において前記第2の信号対雑音比を求めるときにも、2ビット配置のランダム信号で測定するので、前記第2の信号対雑音比の測定時と前記(n)のデータ伝送時(showtimeという)とでジッタの変化がない点が挙げられれる。
【0048】
本発明のDMTモデムのタイミング再生方法において、前記(c)または(k)では、キャリア周波数の低さを考慮して前記タイミング再生用信号(C)が決定される。
【0049】
本発明のDMTモデムのタイミング再生方法において、更に、(p) 定常のデータ通信が行われたときの符号誤り率が高い場合には、前記(a)から前記(f)のステップまたは前記(g)から前記(o)のステップを再度行うステップを備えている。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明のDMT(Discrete Multi−Tone)モデムのタイミング再生方法の一の実施形態について説明する。本実施形態において、従来と共通の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0051】
本実施形態では、SNRの測定後にサンプリングタイミング再生に用いるキャリアを選択することで、従来に比べて最大伝送量を増やすことができる。
【0052】
図1は、本実施形態の構成を示すブロック図である。図1において、従来の構成を示す図11と同じ構成要素については、同じ符号が付されている。図1に示すように、本実施形態のDMT(CPE)モデム600は、SNR測定及びキャリア選択部157と、セレクタ159とを備えている。
【0053】
SNR測定及びキャリア選択部157は、ゲイン調整部125から出力された1シンボルに対応する信号(#1〜255)の各キャリアのSNR測定を行い、最大伝送量R1、R2を求めると共に、その最大伝送量R1、R2に基づいて、タイミング再生に用いるキャリアを選択する。SNR測定及びキャリア選択部157は、その選択したキャリアの番号(#64又は#C)をセレクタ159に出力する。
【0054】
セレクタ159は、SNR測定及びキャリア選択部157によって選択されたキャリアの番号(キャリア番号)を入力するとともに、FEQ120から出力された信号(#1〜255)のうち、SNR測定及びキャリア選択部157から入力したキャリア番号に対応する信号を、位相誤差検出器155に供給する。
【0055】
位相誤差検出器155は、現在と前に(継続的に複数回)受信した上記選択されたキャリア番号に対応する信号に基づいて、それらの信号間のフェーズエラーを測定する。上記選択されたキャリア番号に対応する信号は、上記のように、直交振幅変調(QAM)された信号であり、複素数(即ち、実数成分と虚数成分)として示される。
【0056】
このため、上記選択されたキャリア(番号)に対応する信号は、X−Y平面上にプロットされるときにベクトルとして示される。受信機のクロックが遠隔の送信機のクロックに対して同期化されないときに、この上記選択されたキャリアの番号に対応する信号のベクトルは時間経過とともに回転する。位相誤差検出器155は、上記選択されたキャリアに対応する信号のシンボル間における位相の差(ずれ,エラー)をフェーズエラーとしてPLL部165に与える。
【0057】
サンプリングクロック506は、A/Dコンバータ80のクロックとしてセットされる。PLL部165は、位相誤差検出器155からフェーズエラーを入力したとき、サンプリングクロック506を調整する。
【0058】
次に、図2を参照して、本実施形態のADSLモデムのサンプリングタイミング再生のフローについて説明する。図2のフローは、ソフトウェア及びハードウェアのいずれを用いて実行されてもよい。なお、このフローは、従来のフローを示す図12に対応している。
【0059】
まず、図2に図示はしないが、従来と同様に、パイロットトーン#64を用いてサンプリングクロック506のタイミング再生を行う。このとき、図1のセレクタ159では、FEQ120から出力された信号(#1〜255)のうち、パイロットトーン#64に対応する信号を位相誤差検出器155に供給する。これにより、パイロットトーン#64を用いてタイミング再生が行われる。
【0060】
上記のように、パイロットトーン#64を用いたタイミング再生が行われている間に、ステップS11に示すように、SNR測定及びキャリア選択部157によって、各キャリアのSNRが測定される。
【0061】
次いで、ステップS12において、SNR測定及びキャリア選択部157は、ステップS11での各キャリアのSNRの測定結果に基づいて、最大伝送量R1を算出する。
【0062】
次いで、ステップS13に示すように、SNR測定及びキャリア選択部157は、ステップS11で測定された各キャリアのSNRに基づいて、パイロットトーン#64のSNRが、パイロットトーン#64以外のキャリアのSNRに比べて悪いか否かを判定する。この場合、具体的には、パイロットトーン#64のSNRが、パイロットトーン#64以外のキャリアの多くのSNRよりも悪いか否かが判定される。
【0063】
ステップS13の結果、SNR測定及びキャリア選択部157は、パイロットトーン#64のSNRが、パイロットトーン#64以外のキャリアのSNRに比べて悪いと判定した場合(S13−Y)には、ステップS14に進む。
【0064】
一方、ステップS13の結果、SNR測定及びキャリア選択部157は、パイロットトーン#64のSNRが、パイロットトーン#64以外のキャリアのSNRに比べて悪いわけではないと判定した場合(S13−N)には、図2のフローを終了し、タイミング再生に用いるキャリアをパイロットキャリア#64のままとする。
【0065】
ステップS14では、SNR測定及びキャリア選択部157は、タイミング再生に使用するキャリア番号の候補#Cを決定する。このステップS14において、SNR測定及びキャリア選択部157は、キャリア番号の候補Cを、#64(パイロット)よりもSNRの良いキャリアの中から選ぶ。
【0066】
次いで、ステップS15において、SNR測定及びキャリア選択部157は、タイミング再生に使用するキャリアをC(キャリア番号Cに対応するキャリア)に変更する。即ち、SNR測定及びキャリア選択部157は、ステップS14において決定したキャリア番号Cを、セレクタ159に出力する。セレクタ159は、FEQ120から出力された1シンボルに対応する信号(#1〜255)のうち、キャリア番号Cに対応する信号(キャリアC)を、位相誤差検出器155に供給する。これにより、キャリアCを用いたタイミング再生が行われる。
【0067】
次いで、上記のようにキャリアCを用いたタイミング再生が行われている間に、ステップS16では、SNR測定及びキャリア選択部157が、各キャリアのSNRを測定する。
【0068】
次いで、ステップS17において、SNR測定及びキャリア選択部157は、ステップS16での各キャリアのSNRの測定結果に基づいて、最大伝送量R2を算出する。但し、キャリアCは2ビット配置とする(図3の符号(d)及び(e)に示される4値)。
【0069】
ここで、タイミング再生用のキャリアCに配置するビット数を2ビットにする理由は以下の通りである。ANSI標準によれば、#64以外のキャリアには、0ビットか2ビット以上が配置されなければならないことが定められていることと、2ビットであればQAM信号の信号配置図において、4点が同一円周上に配置されるため、位相のずれを示す2つの点同士の間隔を測定し易くまた、該間隔を大きく確保でき、位相のずれを検出し易いからである(図6(b)参照)。また、SNR測定時も、2ビット配置のランダム信号で測定するので、SNR測定時とデータ伝送時(showtimeという)とでジッタの変化がないからである。
【0070】
次いで、ステップS18において、SNR測定及びキャリア選択部157は、上記ステップS12で求めた最大伝送量R1と、ステップS17で求めた最大伝送量R2を比較する。
【0071】
SNR測定及びキャリア選択部157は、上記ステップS18の結果が、最大伝送量R2>最大伝送量R1であるとき(S18−Y)、図2のフローを終了し、タイミング再生に用いるキャリアをキャリアCに決定する。
一方、SNR測定及びキャリア選択部157は、上記ステップS18の結果として、最大伝送量R2が最大伝送量R1よりも大きくないとき(S18−N)、ステップS19に進む。
【0072】
ステップS19において、SNR測定及びキャリア選択部157は、タイミング再生に用いるキャリアをキャリアCからパイロットキャリア#64に戻す。即ち、SNR測定及びキャリア選択部157は、パイロットキャリアのキャリア番号#64を、セレクタ159に出力する。セレクタ159は、FEQ120から出力された1シンボルに対応する信号(#1〜255)のうち、キャリア番号#64に対応する信号(パイロットキャリア#64)を、位相誤差検出器155に供給する。これにより、パイロットキャリア#64を用いたタイミング再生が行われる。
【0073】
上記のように、従来は、タイミング再生に用いるキャリアがパイロットキャリア#64に固定されていたのに対して、本実施形態では、タイミング再生に用いるキャリア番号が可変である(#64又はC)。このことから得られる効果について以下に説明する。
【0074】
図3(a)〜図3(e)は、本実施形態の効果を示す図である。
図3(a)の符号Bで示される波形は、上記図13(a)の波形と同じであり、また、図3(b)、(c)は、それぞれ図13(b)、(c)と同じである。図3(a)の符号Aで示される波形、図3(d)及び(e)は、本実施形態を使用した場合に対応する。
【0075】
図3(b)及び図3(c)に示すように、パイロットトーン#64のSNRが悪い場合、サンプリングジッタによりSNRが劣化し、最大伝送量R1が減少する。
【0076】
図3(d)は、本実施形態において、SNRの良いキャリアCをタイミング再生に使用した場合において、複数のシンボル分のキャリアCのQAM信号(上記2ビット:4値)を重ねてプロットした状態を示しており、各プロット点が一点に安定しバラツキが無い。図3(d)に示すように、SNRの良いキャリアCをタイミング再生に用いた場合には、サンプリングジッタが発生せず、その結果、図3(e)に示すように、データキャリアに対応するQAM信号の信号配置が安定し、SNRが良好なものになり、図3(a)の波形Aが得られる。波形Aは、パイロットトーン#64を用いてタイミング再生したときのデータキャリアのSNRを示す波形Bよりも、データキャリアのSNRが改善していることを示している。
【0077】
本実施形態によれば、サンプリングタイミング再生に用いるキャリアのSNRが外来ノイズ等の影響で他のキャリアに比べて悪い場合、SNRの良いキャリア(データキャリア)は、サンプリングジッタによって劣化する(図3(a)の波形B参照)。その場合に、サンプリングタイミング再生に用いるキャリアをSNRの良いキャリアに変更することでサンプリングジッタが減少し、SNRが改善する(図3(a)の波形A参照)。これにより、本実施形態によれば、最大伝送量が多くなるという効果が得られる。
【0078】
図4は、実験結果を示している。タイミング再生に用いるキャリア番号が#64(パイロットトーン)であった場合には、破線に示すようにSNRが劣化し、最大伝送量R1は、8764kbpsであったのに対して、タイミング再生に用いるキャリアCとしてキャリア番号96のキャリアを用いた場合には、実線に示すようにSNRが改善され、最大伝送量R2は、9124kbpsであった。
【0079】
なお、上記ステップS14において、タイミング再生に用いるキャリアは、SNRが最も高いものを選べば、上記ステップS17において算出される最大伝送量R2が最大になるとは限らない。SNRが高いキャリアほど、ビット配分時により多くのビットを配分できる。にもかかわらず、SNRが高いキャリアをタイミング再生に用いると、上記のように、2ビットしか配分されないことになるからである。よって、この点を考慮して、タイミング再生に用いるキャリアが選択されることが望ましい。
【0080】
また、上記においては、図2に示すように、ステップS12で求めた最大伝送量R1と、ステップS17で求めた最大伝送量R2との比較に基づいて、タイミング再生に用いるキャリアを#64かCに決定したが(ステップS18、S19)、これに代えて、ステップS11で求めたSNRと、ステップS16で求めたSNRとの比較に基づいて、タイミング再生に用いるキャリアを#64かCに決定することができる。
【0081】
即ち、本発明においては、ステップS12とS17は必須ではない。本発明においては、タイミング再生にキャリア#64とCをそれぞれ用いたときのサンプリングジッタの大きさが反映されるステップS11とS16の比較のみで、タイミング再生にキャリア#64とCのいずれが適しているかを判断することができる。
【0082】
この場合、図2のフローに代えて、S11→S13→S14→S15→S16→(S11で求めたSNRとS16で求めたSNRとを比較するステップ)→(S16で求めたSNRがS11で求めたSNRよりも良いわけではないときにタイミング再生にキャリアを#64に戻し、S16で求めたSNRがS11で求めたSNRよりも良いときにそのフローを終了する)というフローになる。
【0083】
次に、第2の実施形態について説明する。
【0084】
図2のステップS14に示したように、第1実施形態では、SNR測定及びキャリア選択部157は、タイミング再生に使用するキャリア番号の候補#Cを決定する際に、#64(パイロット)よりもSNRの良いキャリアの中から選んでいた。これに対して、第2の実施形態では、上記ステップS14のタイミング再生に使用するキャリア番号の候補#Cを決定するステップにおいて、SNRのみならず、キャリア周波数の低さ(キャリア番号の小ささ)も考慮して、候補#Cを決定する。
【0085】
以下に、第2の実施形態において、キャリア周波数の低さを考慮する理由について説明する。
【0086】
後述するように、位相誤差検出器155に入力される、サンプリングタイミングの再生のために用いる信号としてパイロットトーン#64のQAM信号(1値)を用いると、±π(rad)までの位相のずれを検出できるが、キャリア番号#64以外のキャリアCのQAM信号を用いると、1/4π(rad)未満までの位相のずれまでしか検出できない。
【0087】
このことから、キャリア番号#64以外のキャリアCのQAM信号を用いた場合には、キャリア番号#64のキャリア(パイロットキャリア)のQAM信号(1値)を用いた場合に比べて、タイミングを再生できる範囲、即ち、同期がとれる範囲が少ない。
【0088】
以下、図5(a)、(b)及び図6(a)、(b)を参照して、上記の問題、即ち、位相誤差検出器155における位相誤差特性について説明する。
【0089】
図5(b)は、セレクタ159によって、パイロットトーン#64のQAM信号(1値)が位相誤差検出器155に供給される場合のQAM信号(1値,符号201)を示しており、図5(a)は、そのパイロットトーン#64のQAM信号(1値)を用いた場合の位相誤差特性を示している。
【0090】
図6(b)は、セレクタ159によって、パイロットトーン#64以外のキャリアCのQAM信号が位相誤差検出器155に供給される場合のQAM信号(4値,符号301〜304)を示しており、図6(a)は、そのパイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)を用いた場合の位相誤差特性を示している。
【0091】
図5(b)に示すように、位相誤差が無い状態を示す場合の点201のコンスタレーションは、1/4π(rad)の位置(基準位置)に存在し、図5(a)において、1/4π(rad)は、位相誤差量が0になっている。図5(b)及び(a)において、バツ印(X)は、上記基準位置に対して1/4πの位相誤差がある場合を示している。図5(b)及び(a)に示すように、パイロットトーン#64のQAM信号(1値)が位相誤差検出器155にて用いられた場合には、上記基準位置に対して±π未満の位相誤差を検出可能である。即ち、上記基準位置に対して2πの位相誤差は、上記基準位置と同じ位置になるため、2πの位相ずれがあるのか、位相ずれが0であるのかを判別できない。
【0092】
図6(b)に示すように、位相誤差が無い状態を示す場合の点301〜304のコンスタレーションは、それぞれ1/4π、3/4π、5/4π、7/4π(rad)の位置(基準位置)に存在し、図6(a)において、1/4π、3/4π、5/4π、7/4π(rad)は、それぞれ位相誤差量が0になっている。図6(b)及び(a)に示すように、パイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)が位相誤差検出器155にて用いられた場合には、上記基準位置に対して1/4π未満の位相誤差まで検出可能である。即ち、図6(b)において、点301が正の方向に1/4π移動した状態と、点302が負の方向に1/4π移動した状態との識別ができない。
【0093】
図5(a)、図5(b)、図6(a)及び図6(b)に示すように、位相誤差検出器155にて用いられる信号が、パイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)である場合には、パイロットトーン#64のQAM信号(1値)である場合に比べて、同期がとれる範囲が狭いことになる。
【0094】
以上のことから、キャリア番号#64以外のキャリアCのQAM信号を用いる場合には、タイミングを再生できる範囲の小ささが欠点となり、この欠点を補えることが望ましい。
この場合、キャリア周波数の高い(キャリア番号の大きい)キャリアCのQAM信号が使用される程、1サンプル当りの位相の回転量(回転角)が大きくなり、その反対に、キャリア周波数の低いキャリアCのQAM信号が使用される程、1サンプル当りの位相の回転量(回転角)が小さくて済む。
【0095】
ここで、上記の点について説明する。
図7に示すように、「サンプル」とは、ADコンバータのサンプリング周期(=サンプリング周波数の逆数)のことであり、「1サンプル」とは、サンプリング1周期分の時間のことである。本実施形態において、サンプリング周期=1/2.208MHzである。
図8に、キャリアの信号が#64のみの場合のときのFFTに入力される512サンプルの時間域データ(#0〜511)の0〜30のデータを示す。#64の周波数の場合は512サンプルの中で64回振動するsin波になるので、8サンプルでsin波1周期分になる。
図8において、実線は周波数域でみたときに位相がπ/4(rad)になるアナログ信号である。△印は実線のデータをサンプリングしたときのディジタル信号になる。また、○印は、△印を基準としたときに、時間域の位相が1サンプル分(#64は8サンプルで1周期(2π)であるので2π/8=π/4)位相がずれたときのディジタル信号である。これをFFT後の周波数域でみると。信号点は0(rad)の位置になる。
周波数域の複素平面上でみたとき、時間域の1サンプルあたりの位相はキャリア番号Nによって、(Nπ)/256になる。#64の場合、(64π)/256=π/4となる。
このことから、キャリア周波数の高い(キャリア番号の大きい)キャリアCのQAM信号が使用される程、1サンプル当りの位相の回転量(回転角)が大きく、キャリア周波数の低いキャリアCのQAM信号が使用される程、1サンプル当りの位相の回転量(回転角)が小さいことが分かる。
【0096】
そこで、第2実施形態においては、上記ステップS14にてタイミング再生に使用するキャリア番号の候補#Cを決定する場合において、#64(パイロット)よりもSNRが良いという第1実施形態での条件に加えて、キャリア周波数の低さをも条件にしてキャリア番号Cを決定する。このように、キャリア周波数の低いキャリアCを選択することで、キャリア番号#64以外のキャリアCのQAM信号を用いる場合のタイミングを再生できる範囲の小ささを補うようにする。
【0097】
また、図5(a)、図5(b)、図6(a)及び図6(b)を参照して上述したように、位相誤差特性は、位相誤差検出器155にて用いられる信号が、パイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)であるか、パイロットトーン#64のQAM信号(1値)であるかによって異なる。したがって、位相誤差検出器155は、SNR測定及びキャリア選択部157からタイミング再生に用いるキャリア番号を入力し、その入力した値に応じて、位相誤差検出器155内の条件設定を行う(この条件設定は第2実施形態のみならず、第1及び第3実施形態においても必要である)。
【0098】
次に、第3実施形態について説明する。
【0099】
第1または第2実施形態において、パイロットトーン(#64)または#64以外のキャリアCを用いてタイミング再生を行い同期をとったにも拘らず、イニシャライズシーケンス(ANSI T1.413−1998のFigure43)の後に行われる、定常のデータ通信において受信データの符号誤り率でエラーが多い場合には、第3実施形態では、そのイニシャライズシーケンスを再度やり直すというステップを行う。
【0100】
即ち、タイミング再生を行い同期をとったにも拘らず、受信データの符号誤り率でエラーが多い場合とは、図5(b)及び図6(b)に示すように、QAM信号の点が上記基準位置から位相誤差として検出不可能な点まで回転し、その位置で同期がとれていると誤判断されてロックされてしまっている場合が考えられる。
【0101】
具体的には、図5(b)に示すように、パイロットトーン(#64)が用いられた場合、上記基準位置からの位相誤差が2π(rad)である場合には、位相誤差が0(rad)の場合と識別できないため、その位置で同期がとれていると誤判断されてロックされる場合が考えられる。
また、図6(b)に示すように、パイロットトーン(#64)以外のキャリアCが用いられた場合、上記基準位置からの位相誤差がπ/2(rad)である場合には、位相誤差が0(rad)の場合と識別できないため、その位置で同期がとれていると誤判断されてロックされる場合が考えられる。
【0102】
第3実施形態では、タイミング再生を行い同期をとったにも拘らず、受信データの符号誤り率でエラーが多い場合に、即座に(積極的に)イニシャライズシーケンスのやり直しを行うことで、タイミング再生の失敗を迅速に解消することができる。
【0103】
上述したように、位相誤差検出器155にて用いられる信号が、パイロットトーン#64のQAM信号(1値)である場合には、2π(rad)の位相誤差がある場合に、同期がとれているとの誤判断がなされるのに対し、パイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)である場合には、π/2(rad)の位相誤差がある場合に、同期がとれているとの誤判断がなされる。このことから、上記誤判断は、パイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)を用いた場合により発生し易いと考えられる。よって、第3実施形態は、パイロットトーン#64以外のQAM信号(4値)を用いてタイミング再生を行った場合により有効である。
【0104】
【発明の効果】
本発明によれば、最大伝送量を多くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第1の実施の形態におけるADSLモデムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第1の実施の形態におけるADSLモデムの動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第1の実施の形態の効果を示す図である。
【図4】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第1の実施の形態の効果を示す実験結果を示すグラフ図である。
【図5】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第2の実施の形態において、位相誤差特性を説明するための図である。
【図6】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第2の実施の形態において、位相誤差特性を説明するための他の図である。
【図7】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第2の実施の形態において、サンプルを説明するための図である。
【図8】本発明であるDMTモデムのタイミング再生方法の第2の実施の形態において、タイミング再生に用いるキャリアのキャリア番号と1サンプル当りの位相の回転量の関係を説明するための他の図である。
【図9】DMT変調方式の原理を示すブロック図である。
【図10】ADSLトランシーバの構成を示すブロック図である。
【図11】従来のCPEモデムの一例を示すブロック図である。
【図12】従来のDMT方式のマルチキャリア伝送システムにおける最大伝送量を算出するための動作を示すフローチャートである。
【図13】従来のDMT方式のマルチキャリア伝送システムにおいて、パイロットトーン#64のSNRが悪い場合の問題点を示す図である。
【符号の説明】
5 送信データ
10 S−Pバッファ
20 エンコーダ
30 逆フーリエ変換部(IFFT)
40 サイクリックプレフィックス付加部
41 P−Sバッファ
50 D/Aコンバータ
60 送信ビットマップ
70 加入者回線
75 受信フィルタ
80 A/Dコンバータ
90 TEQ
100 サイクリックプレフィックス削除部
101 S−Pバッファ
110 FET
120 FEQ
125 ゲイン調整部
130 デコーダ
140 P−Sバッファ
145 位相誤差検出器
146 ループフィルタ
147 VCO
150 受信ビットマップ
155 位相誤差検出器
157 SNR測定及びキャリア選択部
159 セレクタ
165 PLL部
500 CPEモデム
506 サンプル・クロック
600 DMTモデム[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a DMT modem and a timing recovery method thereof, and more particularly, to a DMT modem capable of increasing a maximum transmission amount and a timing recovery method thereof.
[0002]
[Prior art]
As a technique for providing a digital subscriber line transmission system using an existing telephone line as a high-speed data communication line, xDSL (Digital Subscriber Line) is known. xDSL is a transmission method using a telephone line and is one of modulation and demodulation techniques. The xDSL is roughly divided into an upstream transmission speed from a subscriber's house (hereinafter, referred to as a subscriber side) to an accommodation station (hereinafter, referred to as a station side) and a downstream transmission speed from the station side to the subscriber side. Are symmetric and asymmetric.
[0003]
Asymmetric xDSL includes ADSL (Asymmetric DSL). Recommendations include (1) International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector (ITU-T). 992.1 (G. dmt), (2) ITU-T G. 992.2 (G. lite), (3) ANSI (American National Standards Institute) standard T1.413. Both employ a DMT (Discrete Multiple Tone) modulation method as a modulation method. The number of carriers in (1) and (3) is 256, and the number of carriers in (2) is 128.
[0004]
FIG. 9 shows the principle of the DMT modulation method. As shown in FIGS. 9 and 10, the DMT decomposes the
Data signal rate = N × 4000 × M (bps).
[0005]
In the ADSL full standard, a large number of carriers having a frequency interval of 4 kHz and a frequency of 25 kHz or more are used. From the above M and N, the maximum transmission speed is as follows.
The number M of usable carriers differs depending on the content of the above recommendation, and the same G. In dmt, M and N are different depending on the target region (North America (Annex A), Europe (Annex B), and Japan (Annex C)).
For example, in the case of ANSI T1.413, the following is performed.
Number of uplink usable carriers (M): 25 (# 6 to 15, 17 to 31) ... # 16 is a pilot.
Number of downlink usable carriers (M): 249 (# 6-63, 65-255) ... # 64 is a pilot.
Maximum bitmap number (N): 15 bits (up and down).
Uplink maximum transmission speed: 15 (bit) × 4 (kHz) × 25 (line) = 1500 (kbps).
Maximum downlink transmission speed: 15 (bit) × 4 (kHz) × 249 (line) = 14940 (kbps).
The maximum transmission speed of the uplink and downlink is as described above, but the optimal carrier and the number of bitmaps are selected according to the noise of the used line, crosstalk, etc. it can.
[0006]
Since the line quality is determined by determining the signal-to-noise ratio (SNR) from the received waveform, the modem on the receiving side determines the number of bitmaps for each carrier (see the received
[0007]
As shown in FIG. 10, the demodulation is performed by the
[0008]
Further, the DMT modulation method will be described with reference to FIG. 9 and 10, the corresponding components are denoted by the same reference numerals and described.
[0009]
FIG. 10 is a block diagram showing a configuration of the ADSL transceiver of ANSI T1.413. In FIG. 10, only the transmitting unit on the station side and the receiving unit on the subscriber side are shown, and the receiving unit on the station side and the transmitting unit on the subscriber side are omitted from the drawing. Has substantially the same configuration as the illustrated subscriber-side receiving unit, and the subscriber-side transmitting unit has substantially the same configuration as the illustrated station-side transmitting unit. Here, only the modulation and demodulation in the downlink direction from the station to the subscriber will be described, but the modulation and demodulation in the uplink direction from the subscriber to the station is performed in the same manner as in the downlink direction.
[0010]
As shown in FIG. 10, the transmitting unit on the station side includes a serial-to-parallel buffer (SP buffer) 10 for converting serial transmission data into parallel, an
[0011]
The receiving section on the subscriber side includes an A /
[0012]
Next, the operation will be described with reference to FIGS.
[0013]
First, the
[0014]
In the
[0015]
The output of the
[0016]
In the receiving unit in the ADSL transceiver on the subscriber side, the digital signal is converted into a 2.208 MHz digital signal by the A /
[0017]
The output of the
[0018]
According to ANSI T1.413, 255 QAM signals 8 ' 1 , 8 ' 2 … 8 ' M Of which,
[0019]
The pilot tone is often transmitted by the CO modem (master), and the pilot tone is used to synchronize the clock of the CPE modem (slave) with the clock of the CO modem. The CPE modem continuously checks the received pilot signal to control the clock of the CPE modem using conventional pilot tracking techniques.
[0020]
FIG. 11 is a block diagram showing a configuration of a CPE modem described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-285269. 11, the same components as those in FIG. 10 are denoted by the same reference numerals, and the description thereof will be omitted.
[0021]
As shown in FIG. 11, the
[0022]
Receive
[0023]
The
[0024]
This pilot tone is defined as follows in the section of Pilot in 6.11.1.2 of ANSI T1.413-1998. Subcarrier 64 (f = 276 kHz) is used as a pilot, ie, b 64 = 0 and g 64 = 1. The data modulated by the pilot subcarrier has a constant value {0, 0}, and generates a constellation point of {+, +} (see FIG. 5B).
[0025]
The
[0026]
The
[0027]
The pilot tone is a signal subjected to quadrature amplitude modulation (QAM) as described above, and is shown as a complex number (that is, a real component and an imaginary component) (the horizontal axis in a diagram showing a constellation such as FIG. 5B). X indicates the real part and Y axis indicates the imaginary part).
[0028]
Thus, the pilot tones are shown as vectors when plotted on the XY plane. This pilot vector rotates over time when the receiver clock is not synchronized with the remote transmitter clock (see FIG. 5 (b)). The
[0029]
The sampling clock 506 is set as a clock of the A /
[0030]
Further, in the multi-carrier transmission system of the DMT system, as disclosed in US Pat. No. 5,479,447, in an ADSL modem on the subscriber side, the SNR (Signal to Signal) of each of a plurality of carriers is used. Ratio (signal-to-noise ratio) is measured (step S21 in FIG. 12), and the bit allocation to each carrier is obtained according to the SNR measured for each carrier. That is, as described above, the modem on the receiving side determines the number of bitmaps for each carrier (see the received
[0031]
The station-side device and the subscriber-side device measure the ratio of the modulated signal to the noise (SNR) of the line during training for communication, and determine the number of bits to be transmitted on each modulated carrier. For a carrier having a large SNR, a larger number of transmission bits is allocated, and where the SNR is small, a smaller number of transmission bits is allocated. As a result, the receiving side creates a bitmap indicating the number of transmission bits corresponding to the carrier number from the measured SNR. The receiving side notifies the transmitting side of this bitmap during training, so that the transmitting and receiving sides can perform modulation and demodulation using the same bitmap during steady data communication.
[0032]
As described above, the bit allocation (the number of bitmaps) to each of the plurality of carriers is obtained from the SNR of each of the plurality of carriers. Is determined (step S22 in FIG. 12).
[0033]
That is, although not shown in FIG. 12, the timing of the sampling clock 506 is reproduced using the
[0034]
As described above, while the timing reproduction using the
[0035]
By the way, as shown in FIGS. 13A and 13B, when the SNR of
[0036]
FIG. 13B shows a state in which, when the QAM signals (one value) of the pilot tones # 64 of a plurality of symbols are overlaid and plotted, the plot points are not stable (concentrated) at one point but have variations. I have.
[0037]
The state in which the sampling jitter is occurring is a state in which the receiving side has not been able to sample at the same period as the transmitting side.
[0038]
As a result of the occurrence of the sampling jitter, even if the original data carrier (the carrier other than the pilot tone # 64) does not have a low SNR, as shown in FIG. In a QAM signal (four values), the constellation (signal arrangement) is not stabilized in the phase direction, and the SNR deteriorates. When the SNR of the data carrier is bad, the maximum transmission amount R1 decreases.
[0039]
[Problems to be solved by the invention]
It is desired that the maximum transmission amount is large.
It is desired that sampling timing reproduction can be reliably performed.
It is desired that the sampling clock be synchronized between the transmitting side and the receiving side.
It is desired that generation of sampling jitter can be suppressed.
[0040]
An object of the present invention is to provide a DMT modem having a large maximum transmission amount and a timing recovery method thereof.
It is another object of the present invention to provide a DMT modem and a timing recovery method capable of reliably recovering sampling timing.
Still another object of the present invention is to provide a DMT modem that can synchronize a sampling clock between a transmitting side and a receiving side, and a method for reproducing the timing thereof.
Still another object of the present invention is to provide a DMT modem that can suppress occurrence of sampling jitter and a timing recovery method thereof.
[0041]
[Means for Solving the Problems]
Hereinafter, [Means for Solving the Problems] will be described using the numbers and symbols used in [Embodiments of the Invention]. These numbers and symbols are added to clarify the correspondence between the description of [Claims] and the description of [Embodiments of the Invention]. It should not be used to interpret the technical scope of the described invention.
[0042]
The DMT modem according to the present invention is a DMT (Discrete Multi-Tone) modem (600) for receiving a signal transmitted from a transmitter, the DMT modem being based on a signal-to-noise ratio of a signal received from the transmitter. The signal used to synchronize the clock (506) of the modem (600) with the clock of the transmitter is selected.
[0043]
The DMT modem of the present invention is a DMT (Discrete Multi-Tone) modem (600) for receiving a pilot tone (# 64) transmitted from a transmitter, wherein the DMT modem (600) is configured to receive the received pilot tone (# 64). When the clock (506) of the DMT modem (600) is synchronized with the clock of the transmitter using a tone (# 64), the reception data transmitted from the transmitter and received by the DMT modem (600) is transmitted. When the clock (506) of the DMT modem (600) is synchronized with the clock of the transmitter using the first signal-to-noise ratio and the timing recovery signal (C) instead of the pilot tone (# 64) And a second signal-to-noise ratio of the received data transmitted from the transmitter and received by the DMT modem (600). Then, the signal used when synchronizing the clock (506) of the DMT modem (600) with the clock of the transmitter is determined as the pilot tone (# 64) or the timing recovery signal (C). Here, the timing reproduction signal (C) corresponds to the subcarrier (C).
[0044]
The DMT modem according to the present invention is a DMT (Discrete Multi-Tone) modem (600) for receiving a pilot tone (# 64) transmitted from a transmitter, wherein the DMT modem (600) includes the pilot tone (#). 64) or based on the phase difference between the timing recovery signals (C), the DMT modem clock is synchronized with the transmitter clock, and the pilot tone (# 64) or the timing recovery signal (C) is synchronized. And a phase error detector (155) for detecting the phase difference, and a signal-to-noise ratio measurement of each carrier for one symbol of the signal transmitted from the transmitter. The maximum transmission amount (R1, R2) to the DMT modem is determined, and the key used for timing reproduction is determined based on the maximum transmission amount (R1, R2). A carrier selection unit (157) for selecting a carrier, a carrier identification signal indicating the selected carrier, and a signal output to the phase error detector (155) based on the carrier identification signal. (# 64) or a selector (159) for determining the timing reproduction signal (C).
[0045]
The timing recovery method for a DMT modem according to the present invention comprises the steps of: (a) using a pilot tone (# 64) transmitted from a transmitter and received by a receiver (600), using a clock (506) of the receiver (600); And (b) a first signal of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver (600) when (a) is being performed. Calculating a noise-to-noise ratio (S11); and (c) a signal-to-noise ratio of the signal corresponding to the pilot tone (# 64) included in the first signal-to-noise ratio data and the pilot tone (#). (D) determining a timing reproduction signal (C) in place of the pilot tone (# 64) based on the signal-to-noise ratio of a signal corresponding to a signal other than (d); Synchronizing the clock (506) of the receiver (600) with the clock of the transmitter using the signal for reproducing (C); and (e) performing the operation (d) when the operation (d) is performed. (S16) determining a second signal-to-noise ratio of the received data transmitted from the transmitter and received by the receiver (600); and (f) comparing the second signal-to-noise ratio with the second signal-to-noise ratio. Synchronizing the clock (506) of the receiver (600) with the clock of the transmitter using the timing recovery signal (C) even during steady data communication when the signal-to-noise ratio is good. And Further, when the first signal-to-noise ratio is better than the second signal-to-noise ratio, the clock (506) of the receiver (600) is transmitted using the pilot tone (# 64). Synchronizing with the machine clock.
[0046]
(G) receiving a pilot tone (# 64) transmitted from a transmitter by a receiver (600), and (h) receiving a pilot tone (# 64) transmitted from a transmitter by the receiver (600). Synchronizing the clock (506) of the receiver (600) with the clock of the transmitter using the received pilot tone (# 64); and (i) when the (h) is performed. (S11) determining a first signal-to-noise ratio of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver (600); and (j) based on the first signal-to-noise ratio. (S12) determining a first maximum transmission amount (R1) when data is transmitted from the transmitter to the receiver (600); and (k) calculating the first signal-to-noise ratio data. The par included For timing reproduction instead of the pilot tone (# 64), based on the signal-to-noise ratio of the signal corresponding to the lot tone (# 64) and the signal-to-noise ratio of the signal corresponding to other than the pilot tone (# 64). Determining a signal (C) (S14); and (l) synchronizing a clock (506) of the receiver (600) with a clock of the transmitter using the timing recovery signal (C). (M) obtaining a second signal-to-noise ratio of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver (600) when the (l) is being performed (S16); (N) determining a second maximum transmission amount (R2) when data is transmitted from the transmitter to the receiver (600) based on the second signal-to-noise ratio (S17); , (O) When the second maximum transmission amount (R2) is larger than the first maximum transmission amount (R1), the clock of the receiver (600) is used by using the timing reproduction signal (C). Synchronizing (506) with the clock of the transmitter. Further, when the first maximum transmission amount (R1) is larger than the second maximum transmission amount (R2), the clock (506) of the receiver (600) is used by using the pilot tone (# 64). Is synchronized with the clock of the transmitter.
[0047]
In the timing recovery method for a DMT modem according to the present invention, in (n), two bits are allocated to the timing recovery signal (C). Here, in the above (n), the reason why two bits are arranged in the timing reproduction signal (C) is that when the second signal-to-noise ratio is obtained in the above (m), the two bits are arranged. Since the measurement is performed using the random signal described above, there is no change in jitter between the measurement of the second signal-to-noise ratio and the data transmission of (n) (referred to as shottime).
[0048]
In the timing recovery method for a DMT modem according to the present invention, in (c) or (k), the timing recovery signal (C) is determined in consideration of a low carrier frequency.
[0049]
In the timing recovery method for a DMT modem according to the present invention, (p) when the code error rate when steady data communication is performed is high, the steps (a) to (f) or the step (g) is performed. ) To (o) are performed again.
[0050]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a timing recovery method for a discrete multi-tone (DMT) modem according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In the present embodiment, the same components as those in the related art are denoted by the same reference numerals, and detailed description thereof will be omitted.
[0051]
In the present embodiment, by selecting a carrier used for sampling timing reproduction after measuring the SNR, it is possible to increase the maximum transmission amount as compared with the related art.
[0052]
FIG. 1 is a block diagram showing the configuration of the present embodiment. In FIG. 1, the same components as those in FIG. 11 showing the conventional configuration are denoted by the same reference numerals. As shown in FIG. 1, the DMT (CPE)
[0053]
The SNR measurement and
[0054]
The
[0055]
The
[0056]
Thus, the signal corresponding to the selected carrier (number) is shown as a vector when plotted on the XY plane. When the receiver clock is not synchronized with the remote transmitter clock, the vector of signals corresponding to the selected carrier number will rotate over time. The
[0057]
The sampling clock 506 is set as a clock of the A /
[0058]
Next, a flow of reproducing the sampling timing of the ADSL modem according to the present embodiment will be described with reference to FIG. The flow in FIG. 2 may be executed using either software or hardware. This flow corresponds to FIG. 12 showing a conventional flow.
[0059]
First, although not shown in FIG. 2, the timing of the sampling clock 506 is reproduced using the
[0060]
As described above, while the timing reproduction using the
[0061]
Next, in step S12, the SNR measurement and
[0062]
Next, as shown in step S13, based on the SNR of each carrier measured in step S11, the SNR measurement and
[0063]
As a result of step S13, when the SNR measurement and
[0064]
On the other hand, as a result of step S13, when the SNR measurement and
[0065]
In step S14, the SNR measurement and
[0066]
Next, in step S15, the SNR measurement and
[0067]
Next, while the timing reproduction using the carrier C is being performed as described above, in step S16, the SNR measurement and
[0068]
Next, in step S17, the SNR measurement and
[0069]
Here, the reason why the number of bits arranged on the carrier C for timing reproduction is set to 2 bits is as follows. According to the ANSI standard, 0 bits or 2 bits or more must be allocated to carriers other than # 64. Are arranged on the same circumference, it is easy to measure an interval between two points indicating a phase shift, and it is also possible to secure a large interval and to easily detect a phase shift (FIG. 6 (b)). )reference). Also, since the SNR measurement is performed using a random signal having a 2-bit arrangement, there is no change in jitter between the SNR measurement and the data transmission (referred to as shottime).
[0070]
Next, in step S18, the SNR measurement and
[0071]
When the result of step S18 is that the maximum transmission amount R2> the maximum transmission amount R1 (S18-Y), the SNR measurement and
On the other hand, when the maximum transmission amount R2 is not larger than the maximum transmission amount R1 (S18-N), the SNR measurement and
[0072]
In step S19, the SNR measurement and
[0073]
As described above, conventionally, the carrier used for timing recovery is fixed to
[0074]
FIGS. 3A to 3E are diagrams illustrating the effect of the present embodiment.
The waveform indicated by reference symbol B in FIG. 3A is the same as the waveform in FIG. 13A, and FIGS. 3B and 3C are FIGS. 13B and 13C, respectively. Is the same as The waveforms indicated by reference symbol A in FIG. 3A, and FIGS. 3D and 3E correspond to the case where the present embodiment is used.
[0075]
As shown in FIGS. 3B and 3C, when the SNR of the
[0076]
FIG. 3D shows a state in which, in the present embodiment, when a carrier C having a good SNR is used for timing reproduction, the QAM signals (the above 2 bits: 4 values) of the carrier C for a plurality of symbols are plotted. And each plot point is stable at one point and there is no variation. As shown in FIG. 3D, when a carrier C having a good SNR is used for timing reproduction, no sampling jitter occurs, and as a result, as shown in FIG. The signal arrangement of the QAM signal is stable, the SNR is good, and the waveform A in FIG. 3A is obtained. The waveform A indicates that the SNR of the data carrier is improved over the waveform B indicating the SNR of the data carrier when the timing is reproduced using the
[0077]
According to the present embodiment, when the SNR of a carrier used for sampling timing reproduction is lower than other carriers due to external noise or the like, a carrier (data carrier) having a good SNR is deteriorated by sampling jitter (FIG. a) Waveform B). In this case, by changing the carrier used for sampling timing reproduction to a carrier having a good SNR, the sampling jitter is reduced and the SNR is improved (see waveform A in FIG. 3A). Thus, according to the present embodiment, an effect that the maximum transmission amount increases is obtained.
[0078]
FIG. 4 shows the results of the experiment. When the carrier number used for timing recovery is # 64 (pilot tone), the SNR deteriorates as shown by the broken line, and the maximum transmission amount R1 is 8764 kbps, whereas the carrier used for timing recovery is 8764 kbps. When the carrier with the
[0079]
In step S14, if the carrier used for timing reproduction is selected to have the highest SNR, the maximum transmission amount R2 calculated in step S17 is not always the maximum. A carrier having a higher SNR can allocate more bits at the time of bit allocation. Nevertheless, if a carrier having a high SNR is used for timing recovery, only two bits are allocated as described above. Therefore, it is desirable to select a carrier used for timing reproduction in consideration of this point.
[0080]
Further, in the above, as shown in FIG. 2, based on a comparison between the maximum transmission amount R1 obtained in step S12 and the maximum transmission amount R2 obtained in step S17, the carrier used for timing reproduction is # 64 or C (Steps S18 and S19), but instead of this, the carrier used for timing reproduction is determined to be # 64 or C based on a comparison between the SNR obtained in step S11 and the SNR obtained in step S16. be able to.
[0081]
That is, in the present invention, steps S12 and S17 are not essential. In the present invention, either
[0082]
In this case, instead of the flow of FIG. 2, S11 → S13 → S14 → S15 → S16 → (Step of comparing the SNR determined in S11 with the SNR determined in S16) → (SNR determined in S16 is determined in S11 When the SNR is not better than the SNR, the carrier is returned to # 64 for timing reproduction, and the flow is terminated when the SNR obtained in S16 is better than the SNR obtained in S11).
[0083]
Next, a second embodiment will be described.
[0084]
As shown in step S14 of FIG. 2, in the first embodiment, the SNR measurement and
[0085]
Hereinafter, the reason for considering the low carrier frequency in the second embodiment will be described.
[0086]
As will be described later, when a QAM signal (1 value) of
[0087]
Therefore, when the QAM signal of the carrier C other than the
[0088]
Hereinafter, the above problem, that is, the phase error characteristic in the
[0089]
FIG. 5B shows a QAM signal (1 value, code 201) when the QAM signal (1 value) of the
[0090]
FIG. 6B shows QAM signals (quaternary,
[0091]
As shown in FIG. 5B, the constellation of the
[0092]
As shown in FIG. 6B, the constellations of
[0093]
As shown in FIGS. 5 (a), 5 (b), 6 (a) and 6 (b), the signal used in
[0094]
From the above, when the QAM signal of the carrier C other than the
In this case, as the QAM signal of the carrier C with a higher carrier frequency (larger carrier number) is used, the amount of rotation (rotation angle) of the phase per sample becomes larger, and conversely, the carrier C with a lower carrier frequency becomes larger. As the QAM signal is used, the amount of phase rotation (rotation angle) per sample becomes smaller.
[0095]
Here, the above points will be described.
As shown in FIG. 7, “sample” refers to a sampling cycle (= reciprocal of the sampling frequency) of the AD converter, and “one sample” refers to a time corresponding to one sampling cycle. In the present embodiment, the sampling period is 1 / 2.208 MHz.
FIG. 8 shows the 0 to 30 data of the 512-sample time domain data (# 0 to 511) input to the FFT when the carrier signal is only # 64. In the case of the frequency of # 64, the sin wave oscillates 64 times in 512 samples, so that eight samples correspond to one cycle of the sin wave.
In FIG. 8, the solid line is an analog signal having a phase of π / 4 (rad) when viewed in the frequency domain. The symbol Δ indicates a digital signal when the data indicated by the solid line is sampled. In addition, the mark △ indicates that the phase in the time domain is shifted by one sample (# 64 is 8 samples and one period (2π), 2π / 8 = π / 4) with respect to the mark △. It is a digital signal at the time. Looking at this in the frequency range after FFT. The signal point is located at 0 (rad).
When viewed on the complex plane in the frequency domain, the phase per sample in the time domain is (Nπ) / 256 depending on the carrier number N. In the case of # 64, (64π) / 256 = π / 4.
From this, as the QAM signal of the carrier C having a higher carrier frequency (larger carrier number) is used, the amount of phase rotation (rotation angle) per sample is larger, and the QAM signal of the carrier C having a lower carrier frequency is increased. It can be seen that the phase rotation amount (rotation angle) per sample is smaller as it is used.
[0096]
Therefore, in the second embodiment, when the candidate #C of the carrier number used for the timing reproduction is determined in step S14, the condition in the first embodiment that the SNR is better than # 64 (pilot) is satisfied. In addition, the carrier number C is determined also on condition that the carrier frequency is low. As described above, by selecting the carrier C having a low carrier frequency, the small range in which the timing when the QAM signal of the carrier C other than the
[0097]
Further, as described above with reference to FIGS. 5A, 5B, 6A, and 6B, the phase error characteristic indicates that the signal used in the
[0098]
Next, a third embodiment will be described.
[0099]
In the first or second embodiment, the timing is reproduced using the carrier C other than the pilot tone (# 64) or # 64, and synchronization is achieved, but the initialization sequence (FIG. 43 of ANSI T1.413-1998). In the third embodiment, when there are many errors in the code error rate of the received data in the steady data communication performed after the above, a step of restarting the initialization sequence is performed.
[0100]
That is, in spite of the fact that the timing is reproduced and the synchronization is established, the error in the code error rate of the received data is large, as shown in FIG. 5B and FIG. It is conceivable that the motor rotates from the reference position to a point that cannot be detected as a phase error, and is erroneously determined to be synchronized at that position and locked.
[0101]
Specifically, as shown in FIG. 5B, when the pilot tone (# 64) is used, and when the phase error from the reference position is 2π (rad), the phase error is 0 (rad). rad), it may be erroneously determined that synchronization is achieved at that position, and the case may be locked.
As shown in FIG. 6B, when a carrier C other than the pilot tone (# 64) is used, and when the phase error from the reference position is π / 2 (rad), the phase error Is 0 (rad), it may be erroneously determined that synchronization is achieved at that position and locked.
[0102]
In the third embodiment, when there are many errors in the code error rate of received data despite the fact that synchronization is achieved by performing timing reproduction, the initialization sequence is immediately (actively) restarted to perform timing reproduction. Can be quickly eliminated.
[0103]
As described above, when the signal used in
[0104]
【The invention's effect】
According to the present invention, the maximum transmission amount can be increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of an ADSL modem in a first embodiment of a DMT modem timing reproduction method according to the present invention.
FIG. 2 is a flowchart showing the operation of the ADSL modem in the first embodiment of the DMT modem timing recovery method according to the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing the effect of the first embodiment of the timing recovery method for a DMT modem according to the present invention.
FIG. 4 is a graph showing experimental results showing the effects of the first embodiment of the DMT modem timing recovery method according to the present invention.
FIG. 5 is a diagram for explaining a phase error characteristic in a second embodiment of the DMT modem timing recovery method according to the present invention.
FIG. 6 is another diagram for explaining a phase error characteristic in the second embodiment of the timing recovery method of the DMT modem according to the present invention.
FIG. 7 is a diagram for explaining a sample in the second embodiment of the timing recovery method of the DMT modem according to the present invention.
FIG. 8 is another diagram for explaining the relationship between the carrier number of the carrier used for timing recovery and the amount of phase rotation per sample in the second embodiment of the timing recovery method of the DMT modem according to the present invention. It is.
FIG. 9 is a block diagram showing the principle of the DMT modulation method.
FIG. 10 is a block diagram illustrating a configuration of an ADSL transceiver.
FIG. 11 is a block diagram showing an example of a conventional CPE modem.
FIG. 12 is a flowchart illustrating an operation for calculating a maximum transmission amount in a conventional DMT-based multicarrier transmission system.
FIG. 13 is a diagram illustrating a problem when the SNR of
[Explanation of symbols]
5 Transmission data
10 SP buffer
20 Encoder
30 Inverse Fourier transform unit (IFFT)
40 Cyclic prefix addition section
41 PS buffer
50 D / A converter
60 Transmission bitmap
70 subscriber line
75 Receive Filter
80 A / D converter
90 TEQ
100 Cyclic prefix deletion section
101 SP buffer
110 FET
120 FEQ
125 gain adjustment unit
130 decoder
140 PS buffer
145 phase error detector
146 Loop filter
147 VCO
150 Receive bitmap
155 phase error detector
157 SNR measurement and carrier selection unit
159 selector
165 PLL section
500 CPE modem
506 sample clock
600 DMT modem
Claims (8)
前記送信機から受信した信号の信号対雑音比に基づいて、前記DMTモデムのクロックを前記送信機のクロックに同期化するときに用いる信号を選択する
DMTモデム。A DMT (Discrete Multi-Tone) modem for receiving a signal transmitted from a transmitter,
A DMT modem for selecting a signal to be used when synchronizing the clock of the DMT modem to the clock of the transmitter based on a signal to noise ratio of a signal received from the transmitter.
前記DMTモデムは、前記受信されたパイロットトーンを用いて前記DMTモデムのクロックを前記送信機のクロックに同期化したときに前記送信機から送信され前記DMTモデムにて受信した受信データの第1の信号対雑音比と、前記パイロットトーンに代わるタイミング再生用信号を用いて前記DMTモデムのクロックを前記送信機のクロックに同期化したときに前記送信機から送信され前記DMTモデムにて受信した受信データの第2の信号対雑音比とに基づいて、前記DMTモデムのクロックを前記送信機のクロックに同期化するときに用いる信号を前記パイロットトーン又は前記タイミング再生用信号に決定する
DMTモデム。A DMT (Discrete Multi-Tone) modem for receiving a pilot tone transmitted from a transmitter,
The DMT modem uses the received pilot tone to synchronize the clock of the DMT modem with the clock of the transmitter, and transmits a first one of received data transmitted from the transmitter and received by the DMT modem. Received data transmitted from the transmitter and received by the DMT modem when the clock of the DMT modem is synchronized with the clock of the transmitter using a signal-to-noise ratio and a timing recovery signal instead of the pilot tone. A DMT modem that determines a signal to be used when synchronizing a clock of the DMT modem with a clock of the transmitter to the pilot tone or the signal for timing recovery based on the second signal-to-noise ratio.
前記DMTモデムは、前記パイロットトーン間又はタイミング再生用信号間の位相差に基づいて、前記DMTモデムのクロックを前記送信機のクロックに同期化し、
前記パイロットトーン又は前記タイミング再生用信号を入力して前記位相差を検出する位相誤差検出器と、
前記送信機から送信された信号の1シンボル分の各キャリアの信号対雑音比の測定結果に基づいて前記送信機から前記DMTモデムへの最大伝送量を求め、前記最大伝送量に基づいて、タイミング再生に用いるキャリアを選択するキャリア選択部と、
前記選択されたキャリアを示すキャリア特定信号を入力し、前記キャリア特定信号に基づいて前記位相誤差検出器に出力する信号を、前記パイロットトーン又は前記タイミング再生用信号に決定するセレクタと
を備えたDMTモデム。A DMT (Discrete Multi-Tone) modem for receiving a pilot tone transmitted from a transmitter,
The DMT modem synchronizes a clock of the DMT modem with a clock of the transmitter based on a phase difference between the pilot tones or a signal for timing recovery,
A phase error detector that receives the pilot tone or the timing reproduction signal and detects the phase difference;
A maximum transmission amount from the transmitter to the DMT modem is determined based on a measurement result of a signal-to-noise ratio of each carrier for one symbol of a signal transmitted from the transmitter, and a timing is determined based on the maximum transmission amount. A carrier selection unit for selecting a carrier to be used for reproduction,
A DMT which receives a carrier identification signal indicating the selected carrier, and determines a signal to be output to the phase error detector based on the carrier identification signal, as the pilot tone or the timing reproduction signal. modem.
(b) 前記(a)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機にて受信した受信データの第1の信号対雑音比を求めるステップと、
(c) 前記第1の前記信号対雑音比のデータに含まれる前記パイロットトーンに対応する信号の信号対雑音比と前記パイロットトーン以外に対応する信号の信号対雑音比とに基づいて、前記パイロットトーンに代わるタイミング再生用信号を決定するステップと、
(d) 前記タイミング再生用信号を用いて、前記受信機のクロックを前記送信機のクロックに同期化するステップと、
(e) 前記(d)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機にて受信した受信データの第2の信号対雑音比を求めるステップと、
(f) 前記第1の信号対雑音比よりも前記第2の信号対雑音比が良いときに、前記タイミング再生用信号を用いて、定常のデータ通信時においても前記受信機のクロックを前記送信機のクロックに同期化するステップと
を備えたDMT(Discrete Multi−Tone)モデムのタイミング再生方法。(A) using a pilot tone transmitted from a transmitter and received at a receiver to synchronize the clock of the receiver with the clock of the transmitter;
(B) determining a first signal-to-noise ratio of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver when (a) is being performed;
(C) the pilot based on a signal-to-noise ratio of a signal corresponding to the pilot tone and a signal-to-noise ratio of a signal other than the pilot tone included in the first signal-to-noise ratio data; Determining a timing reproduction signal instead of a tone;
(D) synchronizing the clock of the receiver with the clock of the transmitter using the timing recovery signal;
(E) obtaining a second signal-to-noise ratio of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver when the step (d) is performed;
(F) when the second signal-to-noise ratio is better than the first signal-to-noise ratio, use the timing recovery signal to transmit the clock of the receiver even during steady data communication. Synchronizing with a clock of a personal computer, a method of reproducing timing of a discrete multi-tone (DMT) modem.
(h) 前記受信機にて受信したパイロットトーンを用いて、前記受信機のクロックを前記送信機のクロックに同期化するステップと、
(i) 前記(h)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機にて受信した受信データの第1の信号対雑音比を求めるステップと、
(j) 前記第1の前記信号対雑音比に基づいて、前記送信機から前記受信機にデータが伝送されるときの第1の最大伝送量を求めるステップと、
(k) 前記第1の前記信号対雑音比のデータに含まれる前記パイロットトーンに対応する信号の信号対雑音比と前記パイロットトーン以外に対応する信号の信号対雑音比とに基づいて、前記パイロットトーンに代わるタイミング再生用信号を決定するステップと、
(l) 前記タイミング再生用信号を用いて、前記受信機のクロックを前記送信機のクロックに同期化するステップと、
(m) 前記(l)が行われているときに前記送信機から送信され前記受信機にて受信した受信データの第2の信号対雑音比を求めるステップと、
(n) 前記第2の前記信号対雑音比に基づいて、前記送信機から前記受信機にデータが伝送されるときの第2の最大伝送量を求めるステップと、
(o) 前記第1の最大伝送量よりも前記第2の最大伝送量が大きいときに、前記タイミング再生用信号を用いて、前記受信機のクロックを前記送信機のクロックに同期化するステップと
を備えたDMT(Discrete Multi−Tone)モデムのタイミング再生方法。(G) receiving at the receiver a pilot tone transmitted from the transmitter;
(H) synchronizing the clock of the receiver with the clock of the transmitter using a pilot tone received at the receiver;
(I) obtaining a first signal-to-noise ratio of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver when the (h) is performed;
(J) determining a first maximum transmission amount when data is transmitted from the transmitter to the receiver based on the first signal-to-noise ratio;
(K) based on a signal-to-noise ratio of a signal corresponding to the pilot tone included in the first signal-to-noise ratio data and a signal-to-noise ratio of a signal other than the pilot tone. Determining a timing reproduction signal instead of a tone;
(L) using the timing recovery signal to synchronize the clock of the receiver with the clock of the transmitter;
(M) determining a second signal-to-noise ratio of received data transmitted from the transmitter and received by the receiver when (l) is performed;
(N) determining a second maximum transmission amount when data is transmitted from the transmitter to the receiver based on the second signal-to-noise ratio;
(O) synchronizing the clock of the receiver with the clock of the transmitter using the timing recovery signal when the second maximum transmission amount is larger than the first maximum transmission amount; A timing recovery method for a DMT (Discrete Multi-Tone) modem, comprising:
前記(n)では、前記タイミング再生用信号に2ビットが配置される
DMTモデムのタイミング再生方法。The timing recovery method for a DMT modem according to claim 5,
In the above (n), a timing recovery method for a DMT modem, wherein 2 bits are arranged in the timing recovery signal.
前記(c)または(k)では、キャリア周波数の低さを考慮して前記タイミング再生用信号が決定される
DMTモデムのタイミング再生方法。The timing recovery method for a DMT modem according to any one of claims 4 to 6,
In the above (c) or (k), a timing recovery method for a DMT modem in which the timing recovery signal is determined in consideration of a low carrier frequency.
更に、
(p) 定常のデータ通信が行われたときの符号誤り率が高い場合には、前記(a)から前記(f)のステップまたは前記(g)から前記(o)のステップを再度行うステップ
を備えたDMTモデムのタイミング再生方法。The timing recovery method for a DMT modem according to any one of claims 4 to 7,
Furthermore,
(P) When the code error rate when the steady data communication is performed is high, the step (a) to the step (f) or the step (g) to the step (o) is performed again. Reproduction method of the provided DMT modem.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002221976A JP2004064561A (en) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Dmt modem and its timing reproducing method |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002221976A JP2004064561A (en) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Dmt modem and its timing reproducing method |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004064561A true JP2004064561A (en) | 2004-02-26 |
Family
ID=31942143
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002221976A Withdrawn JP2004064561A (en) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Dmt modem and its timing reproducing method |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004064561A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4818357B2 (en) * | 2005-06-24 | 2011-11-16 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン | Dynamic data rate adaptive signal processing method in wireless infrared data transmission system |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002221976A patent/JP2004064561A/en not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4818357B2 (en) * | 2005-06-24 | 2011-11-16 | フラウンホーファー−ゲゼルシャフト・ツール・フェルデルング・デル・アンゲヴァンテン・フォルシュング・アインゲトラーゲネル・フェライン | Dynamic data rate adaptive signal processing method in wireless infrared data transmission system |
US8831427B2 (en) | 2005-06-24 | 2014-09-09 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Dynamic data-rate adaptive signal processing method in a wireless infra-red data transfer system |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7167509B2 (en) | Digital subscriber line communicating system and a transceiver in the system | |
US7787550B2 (en) | Combined frame alignment and timing recovery in digital subscriber line (DSL) communications systems | |
EP1049301B1 (en) | Sampling clock correction in a multicarrier receiver | |
JP5297502B2 (en) | Estimation of carrier frequency offset in wireless communication systems | |
EP0903897B1 (en) | Method and arrangement to determine a clock timing error in a multi-carrier transmission system | |
US8265215B1 (en) | Method and system for determining symbol boundary timing in a multicarrier data transmission system | |
KR19990043408A (en) | Method and apparatus for simple frequency acquisition of orthogonal split-band systems | |
US7817730B2 (en) | Training sequence for symbol boundary detection in a multicarrier data transmission system | |
US7539255B2 (en) | Using multiple pilot signals for timing error estimation in digital subscriber line communications | |
US6690666B1 (en) | Packet modulation for DSL | |
JP2004064561A (en) | Dmt modem and its timing reproducing method | |
WO1999053679A1 (en) | Transmission method for subscriber line | |
US7469028B2 (en) | Asymmetrical digital subscriber line system | |
US7277517B1 (en) | Method for achieving symbol alignment to a pre-existing ADSL data exchange | |
JP3480466B2 (en) | Digital subscriber line transmission method and xDSL device | |
JP3698145B2 (en) | Digital subscriber line transmission method, xDSL apparatus and xDSL system | |
JP3480467B2 (en) | Digital subscriber line transmission method and xDSL device | |
JP3573152B2 (en) | Digital subscriber line transmission method and xDSL device | |
JP3685166B2 (en) | Digital subscriber transmission system | |
JP4023493B2 (en) | ADSL equipment | |
JP2003298766A (en) | DIGITAL SUBSCRIBER-LINE TRANSMITTING METHOD AND xDSL DEVICE | |
JP2003298550A (en) | Digital subscriber line transmission method | |
JP2003289289A (en) | DIGITAL SUBSCRIBER LINE TRANSMISSION SYSTEM AND xDSL UNIT |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20051004 |