JP2004063835A - シリコングリース塗布方法及びマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコングリースの塗布時に確実且つ容易にタップへのシリコングリースの流入を防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができるシリコングリース塗布方法及びマスクを提供する。
【解決手段】放熱フィン1のベース部2の裏面2bに形成されたタップ2cの位置に対応して配置した平板状のマスク部12と、これらのマスク部12をつなぐ帯状の接続部13とを有してなるメタルマスク11を、裏面2bに置き、マスク部12でタップ2cを覆った後、裏面2bにシリコングリースを塗布する。また、マスク部の下面にはピンを突設し、マスク部でタップを覆う際にはピンをタップに挿入する。また、メタルマスクに引っ掛けツメを設け、マスク部でタップを覆う際には引っ掛けツメを放熱フィンの側面に引っ掛ける。
【選択図】 図1
【解決手段】放熱フィン1のベース部2の裏面2bに形成されたタップ2cの位置に対応して配置した平板状のマスク部12と、これらのマスク部12をつなぐ帯状の接続部13とを有してなるメタルマスク11を、裏面2bに置き、マスク部12でタップ2cを覆った後、裏面2bにシリコングリースを塗布する。また、マスク部の下面にはピンを突設し、マスク部でタップを覆う際にはピンをタップに挿入する。また、メタルマスクに引っ掛けツメを設け、マスク部でタップを覆う際には引っ掛けツメを放熱フィンの側面に引っ掛ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコングリース塗布方法及びマスクに関し、放熱フィンのベース部の裏面にシリコングリースを塗布する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は放熱フィンにFETパワーモジュールを固定した状態を示す断面図、図6は前記放熱フィンの斜視図である。
【0003】
図5及び図6に示すように、放熱フィン1は平板状のベース部2の表面2aに複数のフィン部3が突設された構成となっている。また、ベース部2の裏面(シリコングリース塗布面)2bには、フォークリフト用コントローラの構成部品であるFET(電界効果トランジスタ)パワーモジュール4をネジ5で固定するためのタップ2cが複数形成されている。一方、FETパワーモジュール4には貫通穴4aが形成され、また、部品実装アルミベース6には貫通穴6aが形成されている。
【0004】
FETパワーモジュール4を放熱フィン1に固定するには、まず、放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する。その後、放熱フィンベース部2の裏面2aに部品実装アルミベース6を設置し、この部品実装アルミベース6上にFETパワーモジュール4を設置する。続いて、FETパワーモジュール4の貫通穴4aの端部に絶縁カラー7を装着した後、絶縁カラー7を介してネジ5を、FETパワーモジュール4の貫通穴4aに挿通し、更に部品実装アルミベース6の貫通穴6aに挿通して放熱フィン1のタップ2cに螺合する。かくして、ネジ5により、FETパワーモジュール4が放熱フィン1に固定される。なお、図中の8は絶縁シートである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する際、タップ2cにシリコングリースが流入すると、このシリコングリースによってネジ5とタップ2cとの摩擦が減少するため、ネジ5を過大締め付けすることになり、絶縁カラー7を破壊するおそれがある。
【0006】
従って本発明は上記の事情に鑑み、シリコングリースの塗布時に確実且つ容易にタップへのシリコングリースの流入を防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができるシリコングリース塗布方法及びマスクを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明のシリコングリース塗布方法は、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する方法であって、
前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるマスクを、前記裏面に置き、前記マスク部で前記タップを覆った後、前記裏面にシリコングリースを塗布することを特徴とする。
【0008】
また、第2発明のシリコングリース塗布方法は、第1発明のシリコングリース塗布方法において、
前記マスクは前記マスク部の下面にピンを突設しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記ピンを前記タップに挿入することを特徴とする。
【0009】
また、第3発明のシリコングリース塗布方法は、第1発明のシリコングリース塗布方法において、
前記マスクは引っ掛けツメを有しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記引っ掛けツメを前記放熱フィンの側面に引っ掛けることを特徴とする。
【0010】
また、第4発明のマスクは、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する際に前記タップを覆うためのマスクであって、
前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなることを特徴とする。
【0011】
また、第5発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、
前記マスク部で前記タップを覆う際に前記タップに挿入するためのピンを、前記マスク部の下面に突設したことを特徴とする。
【0012】
また、第6発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、
前記マスク部で前記タップを覆う際に前記放熱フィンの側面に引っ掛けるための引っ掛けツメを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、放熱フィンの構成は従来と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、放熱フィンにFETパワーモジュールを固定したときの構成も従来と同様であるため、ここでの説明及び図示は省略する(図4参照)。
【0014】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。図1(a)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置く前の状態の斜視図を示し、図1(b)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置いた状態の斜視図を示し、図1(c)には図1(b)のA方向矢視図を示す。
【0015】
図1(a)に示すように本実施の形態1では、放熱フィン1のベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する際、メタルマスク11を用いる。メタルマスク11は複数のマスク部12と接続部13とを有する金属板製のものである。マスク部12は円形の平板状に形成されており、それぞれが放熱フィンベース部2の裏面2bに形成された複数のタップ2cの位置に対応して配置されている。接続部13は帯状(細い板状)に形成されており、マスク部12同士をつないでいる。
【0016】
そして、シリコングリースを塗布する際には図1(b)及び図1(c)に示すようにメタルマスク11を放熱フィンベース部2の裏面2bに置き、マスク部12でタップ2cを覆い、この状態で放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する。シリコングリースの塗布完了後は、先に説明したようにネジによってフォークリフト用コントローラの構成部品であるFETパワーモジュールを放熱フィンに固定する(図5参照)。
【0017】
以上のように、本実施の形態1によれば、放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する際にマスク部12と接続部13とを有してなるメタルマスク11を用いるため、このメタルマスク11(マスク部12)によりタップ2cへのシリコングリースの流入を確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。このため、絶縁カラーを破壊するおそれもない。
【0018】
ところで、本実施の形態1のメタルマスク11は単に放熱フィンベース部2の裏面2b上に置くだけであるため、図2に示すようにメタルマスク11(マスク部12)がタップ2cからずれてシリコングリースがタップ2cに流入するおそれがある。そこで、詳細は後述するが、次の実施の形態2,3ではメタルマスク11の構造に更に工夫を施してタップ2cに対するずれを防止している。
【0019】
<実施の形態2>
図3は本発明の実施の形態2に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。図3(a)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置く前の状態の斜視図を示し、図3(b)には図3(a)のB部拡大図を示し、図3(c)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置いた状態の斜視図を示す。なお、図中、上記実施の形態1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
図3(a)及び図3(b)に示すように本実施の形態2のメタルマスク11では、マスク部12の下面(タップを覆う面)12aの中央部にピン14が突設されており、図3(c)に示すようにマスク部12でタップ2cを覆う際にはピン14をタップ2cに挿入するようになっている。
【0021】
従って、本実施の形態2によれば、マスク部12の下面12aにピン14を突設したメタルマスク11を用いるため、ピン14によってメタルマスク11(マスク部12)がタップ2cからずれるのを確実に防止することができる。このため、タップ2cへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0022】
<実施の形態3>
図4は本発明の実施の形態3に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。図4(a)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置く前の状態の斜視図を示し、図4(b)及び図4(c)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置いた状態の平面図及び側面図を示す。なお、図中、上記実施の形態1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0023】
図4(a)に示すように本実施の形態3のメタルマスク11では、各ベース部12から放熱フィン1(ベース部2)の側面へ伸びる引っ掛けツメ15が設けられている。これらの引っ掛けツメ15は先端部15aが放熱フィン1側に屈曲していて側面視がL字状となっており、図4(b)及び図4(c)に示すようにマスク部12でタップ2cを覆う際には先端部15aが、放熱フィン1(ベース部2)の側面に引っ掛かるようになっている。
【0024】
従って、本実施の形態3によれば、引っ掛けツメ15を有するメタルマスク11を用いることにより、引っ掛けツメ15によってメタルマスク11(マスク部12)がタップ2cからずれるのを確実に防止することができる。このため、タップ2cへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0025】
なお、上記ではフォークリフト用コントローラの構成部品であるFETパワーモジュールの放熱に用いられる放熱フィンにシリコングリースを塗布する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、その他の被放熱部材の放熱に用いられる放熱フィンにシリコングリースを塗布する場合にも広く適用することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明のシリコングリース塗布方法によれば、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する方法であって、前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるマスクを、前記裏面に置き、前記マスク部で前記タップを覆った後、前記裏面にシリコングリースを塗布するため、前記マスク(マスク部)によって前記タップへのシリコングリースの流入を確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0027】
また、第2発明のシリコングリース塗布方法によれば、第1発明のシリコングリース塗布方法において、前記マスクは前記マスク部の下面にピンを突設しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記ピンを前記タップに挿入するため、前記ピンによってマスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0028】
また、第3発明のシリコングリース塗布方法によれば、第1発明のシリコングリース塗布方法において、前記マスクは引っ掛けツメを有しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記引っ掛けツメを前記放熱フィンの側面に引っ掛けるため、前記引っ掛けツメによって前記マスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0029】
また、第4発明のマスクによれば、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する際に前記タップを覆うためのマスクであって、前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるため、このマスク(マスク部)によって前記タップへのシリコングリースの流入を確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0030】
また、第5発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、前記マスク部で前記タップを覆う際に前記タップに挿入するためのピンを、前記マスク部の下面に突設したため、前記ピンによってマスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0031】
また、第6発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、前記マスク部で前記タップを覆う際に前記放熱フィンの側面に引っ掛けるための引っ掛けツメを有するため、この引っ掛けツメによって前記マスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。
【図2】メタルマスク(マスク部)がタップからずれた状態を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。
【図5】放熱フィンにFETパワーモジュールを固定した状態を示す断面図である。
【図6】前記放熱フィンの斜視図である。
【符号の説明】
1 放熱フィン
2 ベース部
2a 表面
2b 裏面
2c タップ
3 フィン部
4 FETパワーモジュール
4a 貫通穴
5 ネジ
6 部品実装アルミベース
6a 貫通穴
7 絶縁カラー
8 絶縁シート
11 メタルマスク
12 マスク部
12a 下面
13 接続部
14 ピン
15 引っ掛けツメ
15a 先端部
【発明の属する技術分野】
本発明はシリコングリース塗布方法及びマスクに関し、放熱フィンのベース部の裏面にシリコングリースを塗布する場合に適用して有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は放熱フィンにFETパワーモジュールを固定した状態を示す断面図、図6は前記放熱フィンの斜視図である。
【0003】
図5及び図6に示すように、放熱フィン1は平板状のベース部2の表面2aに複数のフィン部3が突設された構成となっている。また、ベース部2の裏面(シリコングリース塗布面)2bには、フォークリフト用コントローラの構成部品であるFET(電界効果トランジスタ)パワーモジュール4をネジ5で固定するためのタップ2cが複数形成されている。一方、FETパワーモジュール4には貫通穴4aが形成され、また、部品実装アルミベース6には貫通穴6aが形成されている。
【0004】
FETパワーモジュール4を放熱フィン1に固定するには、まず、放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する。その後、放熱フィンベース部2の裏面2aに部品実装アルミベース6を設置し、この部品実装アルミベース6上にFETパワーモジュール4を設置する。続いて、FETパワーモジュール4の貫通穴4aの端部に絶縁カラー7を装着した後、絶縁カラー7を介してネジ5を、FETパワーモジュール4の貫通穴4aに挿通し、更に部品実装アルミベース6の貫通穴6aに挿通して放熱フィン1のタップ2cに螺合する。かくして、ネジ5により、FETパワーモジュール4が放熱フィン1に固定される。なお、図中の8は絶縁シートである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する際、タップ2cにシリコングリースが流入すると、このシリコングリースによってネジ5とタップ2cとの摩擦が減少するため、ネジ5を過大締め付けすることになり、絶縁カラー7を破壊するおそれがある。
【0006】
従って本発明は上記の事情に鑑み、シリコングリースの塗布時に確実且つ容易にタップへのシリコングリースの流入を防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができるシリコングリース塗布方法及びマスクを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する第1発明のシリコングリース塗布方法は、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する方法であって、
前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるマスクを、前記裏面に置き、前記マスク部で前記タップを覆った後、前記裏面にシリコングリースを塗布することを特徴とする。
【0008】
また、第2発明のシリコングリース塗布方法は、第1発明のシリコングリース塗布方法において、
前記マスクは前記マスク部の下面にピンを突設しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記ピンを前記タップに挿入することを特徴とする。
【0009】
また、第3発明のシリコングリース塗布方法は、第1発明のシリコングリース塗布方法において、
前記マスクは引っ掛けツメを有しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記引っ掛けツメを前記放熱フィンの側面に引っ掛けることを特徴とする。
【0010】
また、第4発明のマスクは、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する際に前記タップを覆うためのマスクであって、
前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなることを特徴とする。
【0011】
また、第5発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、
前記マスク部で前記タップを覆う際に前記タップに挿入するためのピンを、前記マスク部の下面に突設したことを特徴とする。
【0012】
また、第6発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、
前記マスク部で前記タップを覆う際に前記放熱フィンの側面に引っ掛けるための引っ掛けツメを有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。なお、放熱フィンの構成は従来と同様であるため、ここでの説明は省略する。また、放熱フィンにFETパワーモジュールを固定したときの構成も従来と同様であるため、ここでの説明及び図示は省略する(図4参照)。
【0014】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。図1(a)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置く前の状態の斜視図を示し、図1(b)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置いた状態の斜視図を示し、図1(c)には図1(b)のA方向矢視図を示す。
【0015】
図1(a)に示すように本実施の形態1では、放熱フィン1のベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する際、メタルマスク11を用いる。メタルマスク11は複数のマスク部12と接続部13とを有する金属板製のものである。マスク部12は円形の平板状に形成されており、それぞれが放熱フィンベース部2の裏面2bに形成された複数のタップ2cの位置に対応して配置されている。接続部13は帯状(細い板状)に形成されており、マスク部12同士をつないでいる。
【0016】
そして、シリコングリースを塗布する際には図1(b)及び図1(c)に示すようにメタルマスク11を放熱フィンベース部2の裏面2bに置き、マスク部12でタップ2cを覆い、この状態で放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する。シリコングリースの塗布完了後は、先に説明したようにネジによってフォークリフト用コントローラの構成部品であるFETパワーモジュールを放熱フィンに固定する(図5参照)。
【0017】
以上のように、本実施の形態1によれば、放熱フィンベース部2の裏面2bにシリコングリースを塗布する際にマスク部12と接続部13とを有してなるメタルマスク11を用いるため、このメタルマスク11(マスク部12)によりタップ2cへのシリコングリースの流入を確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。このため、絶縁カラーを破壊するおそれもない。
【0018】
ところで、本実施の形態1のメタルマスク11は単に放熱フィンベース部2の裏面2b上に置くだけであるため、図2に示すようにメタルマスク11(マスク部12)がタップ2cからずれてシリコングリースがタップ2cに流入するおそれがある。そこで、詳細は後述するが、次の実施の形態2,3ではメタルマスク11の構造に更に工夫を施してタップ2cに対するずれを防止している。
【0019】
<実施の形態2>
図3は本発明の実施の形態2に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。図3(a)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置く前の状態の斜視図を示し、図3(b)には図3(a)のB部拡大図を示し、図3(c)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置いた状態の斜視図を示す。なお、図中、上記実施の形態1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0020】
図3(a)及び図3(b)に示すように本実施の形態2のメタルマスク11では、マスク部12の下面(タップを覆う面)12aの中央部にピン14が突設されており、図3(c)に示すようにマスク部12でタップ2cを覆う際にはピン14をタップ2cに挿入するようになっている。
【0021】
従って、本実施の形態2によれば、マスク部12の下面12aにピン14を突設したメタルマスク11を用いるため、ピン14によってメタルマスク11(マスク部12)がタップ2cからずれるのを確実に防止することができる。このため、タップ2cへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0022】
<実施の形態3>
図4は本発明の実施の形態3に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。図4(a)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置く前の状態の斜視図を示し、図4(b)及び図4(c)にはメタルマスクを放熱フィンベース部の裏面上に置いた状態の平面図及び側面図を示す。なお、図中、上記実施の形態1と同様の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0023】
図4(a)に示すように本実施の形態3のメタルマスク11では、各ベース部12から放熱フィン1(ベース部2)の側面へ伸びる引っ掛けツメ15が設けられている。これらの引っ掛けツメ15は先端部15aが放熱フィン1側に屈曲していて側面視がL字状となっており、図4(b)及び図4(c)に示すようにマスク部12でタップ2cを覆う際には先端部15aが、放熱フィン1(ベース部2)の側面に引っ掛かるようになっている。
【0024】
従って、本実施の形態3によれば、引っ掛けツメ15を有するメタルマスク11を用いることにより、引っ掛けツメ15によってメタルマスク11(マスク部12)がタップ2cからずれるのを確実に防止することができる。このため、タップ2cへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0025】
なお、上記ではフォークリフト用コントローラの構成部品であるFETパワーモジュールの放熱に用いられる放熱フィンにシリコングリースを塗布する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、その他の被放熱部材の放熱に用いられる放熱フィンにシリコングリースを塗布する場合にも広く適用することができる。
【0026】
【発明の効果】
以上発明の実施の形態とともに具体的に説明したように、第1発明のシリコングリース塗布方法によれば、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する方法であって、前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるマスクを、前記裏面に置き、前記マスク部で前記タップを覆った後、前記裏面にシリコングリースを塗布するため、前記マスク(マスク部)によって前記タップへのシリコングリースの流入を確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0027】
また、第2発明のシリコングリース塗布方法によれば、第1発明のシリコングリース塗布方法において、前記マスクは前記マスク部の下面にピンを突設しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記ピンを前記タップに挿入するため、前記ピンによってマスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0028】
また、第3発明のシリコングリース塗布方法によれば、第1発明のシリコングリース塗布方法において、前記マスクは引っ掛けツメを有しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記引っ掛けツメを前記放熱フィンの側面に引っ掛けるため、前記引っ掛けツメによって前記マスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0029】
また、第4発明のマスクによれば、平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する際に前記タップを覆うためのマスクであって、前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるため、このマスク(マスク部)によって前記タップへのシリコングリースの流入を確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0030】
また、第5発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、前記マスク部で前記タップを覆う際に前記タップに挿入するためのピンを、前記マスク部の下面に突設したため、前記ピンによってマスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、前記ネジの過大締め付けを防止することができる。
【0031】
また、第6発明のマスクは、第4発明のマスクにおいて、前記マスク部で前記タップを覆う際に前記放熱フィンの側面に引っ掛けるための引っ掛けツメを有するため、この引っ掛けツメによって前記マスク(マスク部)が前記タップからずれるのを確実に防止することができる。このため、前記タップへのシリコングリースの流入を、より確実且つ容易に防止することができて、ネジの過大締め付けを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。
【図2】メタルマスク(マスク部)がタップからずれた状態を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態3に係るシリコングリース塗布方法の説明図である。
【図5】放熱フィンにFETパワーモジュールを固定した状態を示す断面図である。
【図6】前記放熱フィンの斜視図である。
【符号の説明】
1 放熱フィン
2 ベース部
2a 表面
2b 裏面
2c タップ
3 フィン部
4 FETパワーモジュール
4a 貫通穴
5 ネジ
6 部品実装アルミベース
6a 貫通穴
7 絶縁カラー
8 絶縁シート
11 メタルマスク
12 マスク部
12a 下面
13 接続部
14 ピン
15 引っ掛けツメ
15a 先端部
Claims (6)
- 平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する方法であって、
前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなるマスクを、前記裏面に置き、前記マスク部で前記タップを覆った後、前記裏面にシリコングリースを塗布することを特徴とするシリコングリース塗布方法。 - 請求項1に記載のシリコングリース塗布方法において、
前記マスクは前記マスク部の下面にピンを突設しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記ピンを前記タップに挿入することを特徴とするシリコングリース塗布方法。 - 請求項1に記載のシリコングリース塗布方法において、
前記マスクは引っ掛けツメを有しており、前記マスク部で前記タップを覆う際には前記引っ掛けツメを前記放熱フィンの側面に引っ掛けることを特徴とするシリコングリース塗布方法。 - 平板状のベース部の表面に複数のフィン部を突設し、且つ、前記ベース部の裏面には被放熱部材を前記裏面にネジで固定するためのタップを複数形成した構造の放熱フィンに対し、前記裏面にシリコングリースを塗布する際に前記タップを覆うためのマスクであって、
前記タップの位置に対応して配置した平板状のマスク部と、これらのマスク部をつなぐ帯状の接続部とを有してなることを特徴とするマスク。 - 請求項4に記載のマスクにおいて、
前記マスク部で前記タップを覆う際に前記タップに挿入するためのピンを、前記マスク部の下面に突設したことを特徴とするマスク。 - 請求項4に記載のマスクにおいて、
前記マスク部で前記タップを覆う際に前記放熱フィンの側面に引っ掛けるための引っ掛けツメを有することを特徴とするマスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002220827A JP2004063835A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | シリコングリース塗布方法及びマスク |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=31941313
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JP (1) | JP2004063835A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012222173A (ja) * | 2011-04-11 | 2012-11-12 | Mitsubishi Electric Corp | 半導体装置 |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002220827A patent/JP2004063835A/ja not_active Withdrawn
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