JP2004062406A - 車載制御ネットワーク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バックアップ電源増設に関連する上記問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく装置構成の簡素化が可能な車載制御ネットワーク装置を提供すること。
【解決手段】外部電源からの給電遮断時にデータメモリのデータが消失する非バックアップ型制御装置2〜4と、非バックアップ型制御装置2〜4への外部電源よりの給電が遮断した時でもにデータメモリのデータが消失しないバックアップ型制御装置1とを通信線5により接続して構成した車載制御ネットワーク装置において、定期的に又は停電直前に非バックアップ型制御装置2〜5のデータメモリに記憶されている重要データをバックアップ型制御装置1のデータメモリ11にバックアップし、停電からの復帰後、このデータを非バックアップ型制御装置2〜5のデータメモリに書き戻す。
【選択図】図1
【解決手段】外部電源からの給電遮断時にデータメモリのデータが消失する非バックアップ型制御装置2〜4と、非バックアップ型制御装置2〜4への外部電源よりの給電が遮断した時でもにデータメモリのデータが消失しないバックアップ型制御装置1とを通信線5により接続して構成した車載制御ネットワーク装置において、定期的に又は停電直前に非バックアップ型制御装置2〜5のデータメモリに記憶されている重要データをバックアップ型制御装置1のデータメモリ11にバックアップし、停電からの復帰後、このデータを非バックアップ型制御装置2〜5のデータメモリに書き戻す。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載制御ネットワーク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現今の自動車は、エンジン、パワーウインドウなど各種制御機器を個別制御するために多数のマイコン内蔵制御装置(以下、単に制御装置ともいう)を装備し、かつ、これら各制御装置間にネットワークをもうけて各制御装置間の通信を行う分散制御を行っている。
【0003】
また、イグニッションキーのオフや故障などによりこれら制御装置への電源供給停止が生じて各制御装置の学習履歴やデータなどが消失してしまうのを防止するために、各制御装置又は重要な制御装置にバックアップ電源を個別に装備するのが、通常であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動車の電子制御の進展とともにますます多数の制御装置が搭載されつつあり、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題が問題となっていた。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、バックアップ電源増設に関連する上記問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく装置構成の簡素化が可能な車載制御ネットワーク装置を提供することをその特徴としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、前記各制御装置のネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置間の通信を確保する通信経路とを備える車載制御ネットワーク装置において、
前記各制御装置は、外部電源電力が遮断された場合に前記データメモリのデータが消失する非バックアップ型制御装置と、前記非バックアップ型制御装置への前記外部電力給電遮断時にもデータ保持電力が自己の前記データメモリへ給電されてデータを保持するバックアップ型制御装置とを有し、
前記非バックアップ型制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ型制御装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ型制御装置は、前記非バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記データメモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記非バックアップ型制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記非バックアップ型制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記非バックアップ型制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0007】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータをバックアップ型制御装置に転送し、停電復帰後、バックアップ型制御装置から非バックアップ型制御装置のデータメモリに上記データを書き戻す処理を行うので、非バックアップ型制御装置のデータメモリにバックアップ電力を給電する必要がなく、これにより、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化を実現することができる。
【0008】
請求項2記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置とを備える車載制御ネットワーク装置において、
制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有するとともに車載機器の制御を実行しないバックアップ装置と、前記各制御装置および前記バックアップ装置の前記各ネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置と前記バックアップ装置との間の通信を確保する通信経路とを備え、
前記制御装置の前記データメモリは、外部電源電力が遮断された場合に自己が記憶するデータを消失し、前記バックアップ装置の前記データメモリは、前記制御装置への外部電力給電遮断時にもデータ保持電力が自己の前記データメモリへ給電されて自己が記憶するデータを保持し、
前記各制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ装置は、前記制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記データメモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0009】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータを、非バックアップ型制御装置への電源給電が遮断された場合もメモリ給電機能をなお確保するバックアップ装置に転送し、停電復帰後、バックアップ装置から非バックアップ型制御装置のデータメモリに上記データを書き戻す処理を行うので、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化を実現することができる。
【0010】
請求項3記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、前記各制御装置のネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置間の通信を確保する通信経路とを備える車載制御ネットワーク装置において、
前記各制御装置は、バックアップ用の不揮発メモリを有するバックアップ型制御装置と、前記不揮発メモリを有しない非バックアップ型制御装置とを有し、前記非バックアップ型制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ型制御装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、前記バックアップ型制御装置は、前記非バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記不揮発メモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記非バックアップ型制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記非バックアップ型制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、前記非バックアップ型制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0011】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータをバックアップ型制御装置の不揮発メモリに転送し、停電復帰後、バックアップ型制御装置の不揮発メモリから上記データを非バックアップ型制御装置のデータメモリに書き戻す処理を行うので、必要なバックアップ電源の個数を上記従来よりも大幅に削減することができる。これにより、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化をが実現することができる。なお、バックアップ型制御装置のデータメモリが保持するデータのうち、バックアップすべき所定のデータも同様に上記不揮発メモリに上記と同様にバックアップされる。
【0012】
請求項4記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置とを備える車載制御ネットワーク装置において、
制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイス、バックアップ用の不揮発メモリを有するとともに車載機器の制御を実行しないバックアップ装置と、前記各制御装置および前記バックアップ装置の前記各ネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置と前記バックアップ装置との間の通信を確保する通信経路とを備え、前記各制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、前記バックアップ装置は、前記制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記不揮発メモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、前記制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0013】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータを、バックアップのみを主として行うバックアップ装置の不揮発メモリに転送し、停電復帰後、バックアップ装置の不揮発メモリから非バックアップ型制御装置のデータメモリに上記データを書き戻す処理を行うので、必要なバックアップ電源の個数を上記従来よりも大幅に削減することができる。これにより、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化をが実現することができる。
【0014】
請求項5記載の構成は請求項1乃至4のいずれか記載の車載制御ネットワーク装置において更に、イグニッションキーの状態を示す信号に基づいて前記各制御装置への電源電力給電を制御する電源コントローラを有し、前記電源電力が遮断されることを示す信号は、イグニッションオフ信号からなり、前記電源コントローラは、前記イグニッションオフ信号が入力された時点から起算して前記制御装置が前記電源電力が遮断されることを示す信号により前記データのバックアップを実行するのに必要な時間経過した後、前記制御装置への電源電力給電を停止することを特徴としている。
【0015】
これにより、各制御装置の上記データをバックアップ型制御装置又はバックアップ装置のデータメモリ又は不揮発メモリに定期的にバックアップする必要がなく、かつ、イグニッションオフ信号入力時点における最新のデータをバックアップすることができるので、処理負担が減るうえ、車両運転制御に好都合となる。
【0016】
請求項6記載の構成は請求項1乃至5のいずれか記載の車載制御ネットワーク装置において更に、前記電源コントローラは、前記バックアップ型制御装置又は前記バックアップ装置を兼ねることを特徴としている。
【0017】
すなわち、この態様によれば、イグニッションオフ時には、次のイグニッションオンを検出するために目覚めている(作動状態を維持する)電源コントローラがデータバックアップ機能をもつようにしているので、イグニッションオフ時における給電はこの電源コントローラのみでよく、構成を簡素化し、イグニッションオフ時における電力消費を低減することができる。
【0018】
なお、この請求項6の態様において、データバックアップ機能付きの電源コントローラは、前記電源電力が遮断されることを示す信号(イグニッションオフ信号)の受信により、制御装置からのデータを自己のメモリにバックアップすることなく、ただちに制御装置への電源電力給電を停止させてもよい。ただし、この場合には、電源コントローラは定期的に制御装置のデータをバックアップする必要がある。また、この定期的バックアップを行わない場合には、イグニッションオフ信号の受信直後に制御装置からのデータを自己のメモリにバックアップし、その後で制御装置への電源電力給電を停止させる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施態様を以下の実施例を参照して説明する。
【0020】
【実施例1】
(構成)
この車載制御ネットワーク装置の一実施例を図1を参照して説明する。
【0021】
1〜4は、マイコンからなる制御装置、5はCAN用の通信線(本発明でいう通信経路)、6〜9は制御される車載機器である。なお、この実施例では、制御装置1〜4のみをの例を示すが、制御装置および車載機器の数はもっと多くても少なくてもよいことはもちろんである。
【0022】
制御装置1は、本発明でいうバックアップ型制御装置であって、制御プログラムを実行するCPU10、メモリ11、ネットワークインターフェイス12、I/Oインタフェーイス13をバス14で接続してなり、電源回路15を介して、図示しない車載電源(たとえば車載バッテリ)から給電されて制御装置1の内部に所定電圧の制御用電源電力を給電するとともに、車載機器6を制御している。
【0023】
なお、制御装置1の電源回路15に給電するこの車載電源は、イグニッションオフ時でも電源回路15に給電する。したがって、この実施例では、電源回路15は、受電した入力電力をたとえば12Vから5Vへの電圧変換する定電圧電源回路としての機能を有している。
【0024】
ネットワークインターフェイス12は、通信コントローラであって、バス14と通信線5との間に配置されて所定の通信プロトコルによりCPU10と他の制御装置2〜4との通信を制御する。I/Oインタフェーイス13は、バス14と車載機器6との間における指令信号又は機器状態信号の授受を行うものである。メモリ11は、それぞれバス14に接続されるプログラム格納用のプログラムメモリ(好適にはROM)、データ記憶用の揮発性のデータメモリ(RAM)を含んでいる。この種の通信機能付きマイコンを用いたCAN型車載制御ネットワーク装置自体の構成自体は周知であるので、これ以上の構成説明は省略する。
【0025】
制御装置2〜4は、本発明でいう非バックアップ型制御装置であり、制御装置1同様に電源回路15を有するが、制御装置2〜4の電源回路15は、制御装置1の電源回路15とは異なって、イグニッションオフ時に給電を停止する車載電源(図示せず)から給電されて、制御装置7〜9を個別に制御している。
【0026】
(変形態様1)
上記実施例において、制御装置1〜4の電源回路15を省略してもよい。この場合には、定電圧機能(好適には電圧変換機能も)を有する外部の共通電源回路を設け、この共通電源回路を通じて制御装置2〜4は給電されることができる。ただし、この制御装置2〜4へ制御電力を給電する共通電源回路はイグニッションオフ時に給電を停止するものとする。また、制御装置1は外部に設けたもしくは内蔵する電源回路を通じて給電され、この電源回路はイグニッションオフ時においても制御装置1に給電するものとする。
【0027】
(変形態様2)
上記実施例の変形例を図2に示す。
【0028】
この変形例は、実施例1において、制御装置1の電源回路15が、イグニッションオフ時に給電を停止する車載電源(図示せず)から給電されている点をその特徴としている。
【0029】
ただし、制御装置1の電源回路15は、内部にバックアップ用の電源(たとえば電気二重層コンデンサ)を内蔵しており、イグニッションオフ時においても、制御装置1に内蔵された揮発メモリ11のデータを保持可能としている。しかし、制御装置2〜4の電源回路の電源回路15は、このようなバックアップ電源をもたず、その結果、制御装置2〜4はイグニッションオフ時に給電されない。
【0030】
(変形態様3)
上記実施例の変形例を図3に示す。
【0031】
この変形例では、実施例1において、制御装置1が、イグニッションオフ時に給電を停止する車載電源(図示せず)から給電される電源入力点10をも有している点をその特徴としている。電源入力点から制御装置1に給電された電力は、制御装置1を駆動するが、制御装置1の電源回路15は、制御装置1の揮発メモリ11だけに電力を給電している。
【0032】
なお、電源入力点10から制御装置1に給電された電力を制御装置1の揮発メモリ11に併せて給電し、制御装置1の電源回路15は、イグニッションオフ時における揮発メモリ11のデータ保持電力のみを給電するようにしてもよい。
【0033】
(変形態様4)
上記実施例の変形例を図4に示す。
【0034】
この変形例では、実施例1において、制御装置1を、イグニッションオン時に電源電力給電を行い、イグニッションオフ時に制御装置2〜4への電源電力給電を停止する電源コントローラとした点をその特徴としている。
【0035】
したがって、実施例1同様に、制御装置1は、車載電源(図示せず)からイグニッションオフ時においても給電される電源回路15を有しており、この電源回路15は電圧変換を行う定電圧機能を有している。
【0036】
電源コントローラとして機能する制御装置1は、図示しないイグニッションスイッチ(IG)の開閉状態を示すIG信号の状態に基づいて、電源スイッチ(たとえばリレーやマグネットスイッチ)60を制御する。制御装置2〜4は、電源スイッチ60を通じて車載電源(たとえば車載バッテリ)から給電され、イグニッションオフ時に給電を停止され、イグニッションオン時に給電される。
【0037】
制御装置2〜4は、制御装置1同様に、電圧変換機能及び定電圧機能を有する電源回路15を有することができるが、共通の電圧変換、定電圧機能を有する電源回路を、電源スイッチ60と制御装置2〜4との間に介設してもよい。
(電源電力給電動作)
上記した図1〜図4に示す各態様において、制御装置1は、イグニッションオフ時においても給電されてその揮発メモリ11はデータを保持するが、制御装置2〜4は、イグニッションオフ時に給電停止されるためそれらの揮発メモリ11のデータは消失することは明らかである。
(バックアップ動作)
次に、制御装置1〜4による非バックアップ型制御装置2〜4の重要データのバックアップ動作を、バックアップ型制御装置1が行う図5のフローチャート、非バックアップ型制御装置2〜4が行う図6のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0038】
バックアップ型制御装置1は、図5に示す割り込みルーチンS100を定期的に実行する。この割り込みルーチンにおいて、制御装置N(Nは2〜4のいずれか整数)にバックアップすべきデータの送信を指令し(S102)、その後、制御装置Nから受信した上記データを自己のデータメモリの領域Nに格納し(S104)、CPU10のレジスタの保持値Nに1を加え(S106)、Nが5であるかどうかを調べ(S108)、Nが5であればNを2として(S110)、メインルーチンにリターンする。Nの値は選択する制御装置の符号に等しくされている。すなわち、一回の割り込みルーチンの実行により制御装置2〜4の一つのデータを制御装置1に読み込むことにより、割り込みルーチンの消費時間を短縮している。
【0039】
非バックアップ型制御装置2〜4は、図6に示す割り込みルーチンS200を定期的に実行する。この割り込みルーチンにおいて、バックアップ型制御装置1からのデータ送信指令があったかどうかを調べ(S202)、なければメインルーチンにリターンし、あれば、自己のデータメモリの所定領域に保持されているデータを所定順序で制御装置1に送信して(S204)、メインルーチンにリターンする。
【0040】
非バックアップ型制御装置2〜4は、自己への電源電力遮断後、電源電力給電が再開されると、図7に示すルーチンS300を実行する。なお、この電源電力遮断により、非バックアップ型制御装置2〜4のCPU10は通常は初期状態となり、データメモリのデータは消失する。これにより、非バックアップ型制御装置2〜4のCPU10は、プログラムメモリからの指令に基づいてこのルーチンS300を最初に実行する。
【0041】
まず、各部の初期設定を行い(S302)、制御装置1へ自己用のデータの送信を要求し(S304)、このデータを受け取るまで待機し(S306)、受け取ったらこのデータを自己のデータメモリの元の領域に格納し(S308)、その後、メインルーチンを再開する。
【0042】
バックアップ型制御装置1は、図8に示すデータ返送ルーチンを定期的に割り込み実行する。
【0043】
まず、非バックアップ型制御装置2〜4からデータ返送要求(S304)を受信したかどうかを調べ(S402)、受信していなければメインルーチンへリターンし、受信したら所定の順番で自己のデータメモリに格納されていた上記各非バックアップ型制御装置2〜4のデータを各非バックアップ型制御装置2〜4に個別に送信し(S404)、メインルーチンにリターンする。
【0044】
このようにすれば、多数の制御装置のうち、ひとつの制御装置1のみにイグニッションオフ時においても電源電力を給電するだけで、すべての制御装置の重要データを保存することができるので、簡素な構成で高い信頼性と好適な制御動作を実現することができる。
(変形態様)
上記実施例では、電源回路15は制御装置1の内部必要電力のすべてをまかなったが、電源回路15が制御装置1のデータメモリの保持電流だけをまかなう構成とすることも当然可能である。
(変形態様)
上記実施例では、バックアップ型制御装置1は電源回路15から少なくとも自己のデータメモリ(RAM)に保持電流を給電されるバックアップ機能付きマイコン制御装置としたが、その代わりに、バックアップ型制御装置1に不揮発メモリを設け、制御装置2〜4から定期的に受信する上記データをこの不揮発メモリに格納するようにしてもよい。このようにすれば、バックアップ型制御装置1にイグニッションオフ時に電源電力を給電する必要がない。制御装置1は他の制御装置2〜4と同じ構成とすることができる。
【0045】
なお、この場合には、制御装置1のデータメモリが記憶するデータのうち、保存すべき重要データもまた、たとえばS110の後でこの不揮発メモリに格納することが好ましい。そして、電源電力給電再開後、制御装置1は、初期設定後、図8に示すルーチンを実施し、更にS404の後で、自己用に不揮発メモリに格納したデータを自己のデータメモリの所定領域に書き戻す。
(変形態様)
上記実施例では、電源回路15又は不揮発メモリを搭載するバックアップ型制御装置1を車載機器6を制御する構成としたが、バックアップ型制御装置1を、車載機器を全く制御せず上記したバックアップ用プログラムのみを主として実施するバックアップ専用のバックアップ装置としてもよい。
(変形態様)
上記した実施例では、データバックアップ機能付きの制御装置1のデータメモリ、又は不揮発メモリ搭載制御装置1の不揮発メモリへのバックアップを定期的に実行する態様を説明したが、イグニッションキーの状態を検出して車載電源から各制御装置1〜4への電源電力給電を制御する場合には、イグニッションオフ信号を検出した場合にのみ上記バックアップ動作を実行することもできる。この態様を図9に示す。
【0046】
図9において、電源回路15は、電圧変換、定電圧機能をもち、11はデータバックアップ用の不揮発メモリであるとする。11が揮発メモリを更にもつことは可能である。
【0047】
18は、図示しないバッテリから給電されて、図示しないイグニッションキーの動作状態を示すイグニッション信号により各制御装置1〜4への電源電力給電を制御するイグニッション制御型の電源装置である。
【0048】
この電源装置18は、入力されるイグニッション信号がイグニッションキーのオフを示す場合(イグニッションオフ信号が入力される場合)、このイグニッションオフ信号を通信線5を通じて各制御装置1〜4のすべてに送信する。制御装置1〜4は定期的にこのイグニッションオフ信号の受信の有無を調べ、イグニッションオフ信号を受信すれば、制御装置1はS100を、制御装置2〜4はS200を実行する。電源装置18は、これらのバックアップ処理に必要な時間の経過後、制御装置1〜4への電源電力給電を遮断し、イグニッションオン信号が入力された場合に直ちに制御装置1〜4に電源電力を給電する。また、イグニッションオン信号が入力された場合に、前述したデータ書き戻しルーチンを実行する。更に、この場合においても上記した各変形態様の実施が可能であることは当然である。
【0049】
なお、図9を、図1〜図4に示す回路構成と同様に、制御装置1にイグニッションオフ時にも給電する構成とし、制御装置1のメモリ11を揮発メモリ形式としてもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の車載制御ネットワーク装置の一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】図1の変形態様を示すブロック回路図である。
【図3】図1の変形態様を示すブロック回路図である。
【図4】図1の変形態様を示すブロック回路図である。
【図5】図1の車載制御ネットワーク装置のバックアップ動作を示すフロ−チャ−トである。
【図6】図1の車載制御ネットワーク装置のバックアップ動作を示すフロ−チャ−トである。
【図7】図1の車載制御ネットワーク装置のリストア(データ書き戻し)動作を示すフロ−チャ−トである。
【図8】図1の車載制御ネットワーク装置のリストア(データ書き戻し)動作を示すフロ−チャ−トである。
【図9】この発明の車載制御ネットワーク装置の他の変形態様を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 バックアップ型制御装置
2 非バックアップ型制御装置
3 非バックアップ型制御装置
4 非バックアップ型制御装置
5 通信線(本発明でいう通信経路)
15 電源回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載制御ネットワーク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現今の自動車は、エンジン、パワーウインドウなど各種制御機器を個別制御するために多数のマイコン内蔵制御装置(以下、単に制御装置ともいう)を装備し、かつ、これら各制御装置間にネットワークをもうけて各制御装置間の通信を行う分散制御を行っている。
【0003】
また、イグニッションキーのオフや故障などによりこれら制御装置への電源供給停止が生じて各制御装置の学習履歴やデータなどが消失してしまうのを防止するために、各制御装置又は重要な制御装置にバックアップ電源を個別に装備するのが、通常であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、自動車の電子制御の進展とともにますます多数の制御装置が搭載されつつあり、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題が問題となっていた。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、バックアップ電源増設に関連する上記問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく装置構成の簡素化が可能な車載制御ネットワーク装置を提供することをその特徴としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、前記各制御装置のネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置間の通信を確保する通信経路とを備える車載制御ネットワーク装置において、
前記各制御装置は、外部電源電力が遮断された場合に前記データメモリのデータが消失する非バックアップ型制御装置と、前記非バックアップ型制御装置への前記外部電力給電遮断時にもデータ保持電力が自己の前記データメモリへ給電されてデータを保持するバックアップ型制御装置とを有し、
前記非バックアップ型制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ型制御装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ型制御装置は、前記非バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記データメモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記非バックアップ型制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記非バックアップ型制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記非バックアップ型制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0007】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータをバックアップ型制御装置に転送し、停電復帰後、バックアップ型制御装置から非バックアップ型制御装置のデータメモリに上記データを書き戻す処理を行うので、非バックアップ型制御装置のデータメモリにバックアップ電力を給電する必要がなく、これにより、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化を実現することができる。
【0008】
請求項2記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置とを備える車載制御ネットワーク装置において、
制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有するとともに車載機器の制御を実行しないバックアップ装置と、前記各制御装置および前記バックアップ装置の前記各ネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置と前記バックアップ装置との間の通信を確保する通信経路とを備え、
前記制御装置の前記データメモリは、外部電源電力が遮断された場合に自己が記憶するデータを消失し、前記バックアップ装置の前記データメモリは、前記制御装置への外部電力給電遮断時にもデータ保持電力が自己の前記データメモリへ給電されて自己が記憶するデータを保持し、
前記各制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ装置は、前記制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記データメモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0009】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータを、非バックアップ型制御装置への電源給電が遮断された場合もメモリ給電機能をなお確保するバックアップ装置に転送し、停電復帰後、バックアップ装置から非バックアップ型制御装置のデータメモリに上記データを書き戻す処理を行うので、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化を実現することができる。
【0010】
請求項3記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、前記各制御装置のネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置間の通信を確保する通信経路とを備える車載制御ネットワーク装置において、
前記各制御装置は、バックアップ用の不揮発メモリを有するバックアップ型制御装置と、前記不揮発メモリを有しない非バックアップ型制御装置とを有し、前記非バックアップ型制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ型制御装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、前記バックアップ型制御装置は、前記非バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記不揮発メモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記非バックアップ型制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記非バックアップ型制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、前記非バックアップ型制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0011】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータをバックアップ型制御装置の不揮発メモリに転送し、停電復帰後、バックアップ型制御装置の不揮発メモリから上記データを非バックアップ型制御装置のデータメモリに書き戻す処理を行うので、必要なバックアップ電源の個数を上記従来よりも大幅に削減することができる。これにより、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化をが実現することができる。なお、バックアップ型制御装置のデータメモリが保持するデータのうち、バックアップすべき所定のデータも同様に上記不揮発メモリに上記と同様にバックアップされる。
【0012】
請求項4記載の車載制御ネットワーク装置は、制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置とを備える車載制御ネットワーク装置において、
制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイス、バックアップ用の不揮発メモリを有するとともに車載機器の制御を実行しないバックアップ装置と、前記各制御装置および前記バックアップ装置の前記各ネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置と前記バックアップ装置との間の通信を確保する通信経路とを備え、前記各制御装置は、定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、前記バックアップ装置は、前記制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記不揮発メモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、前記制御装置は、自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴としている。
【0013】
すなわち、この発明によれば、定期的又は停電直前に非バックアップ型制御装置の保持すべきデータを、バックアップのみを主として行うバックアップ装置の不揮発メモリに転送し、停電復帰後、バックアップ装置の不揮発メモリから非バックアップ型制御装置のデータメモリに上記データを書き戻す処理を行うので、必要なバックアップ電源の個数を上記従来よりも大幅に削減することができる。これにより、バックアップ電源増設の負担増大、バックアップ電力消費増大の問題、バックアップ電源の故障、劣化の問題を解決して、制御信頼性を損なうことなく、車載制御ネットワーク装置の構成の簡素化をが実現することができる。
【0014】
請求項5記載の構成は請求項1乃至4のいずれか記載の車載制御ネットワーク装置において更に、イグニッションキーの状態を示す信号に基づいて前記各制御装置への電源電力給電を制御する電源コントローラを有し、前記電源電力が遮断されることを示す信号は、イグニッションオフ信号からなり、前記電源コントローラは、前記イグニッションオフ信号が入力された時点から起算して前記制御装置が前記電源電力が遮断されることを示す信号により前記データのバックアップを実行するのに必要な時間経過した後、前記制御装置への電源電力給電を停止することを特徴としている。
【0015】
これにより、各制御装置の上記データをバックアップ型制御装置又はバックアップ装置のデータメモリ又は不揮発メモリに定期的にバックアップする必要がなく、かつ、イグニッションオフ信号入力時点における最新のデータをバックアップすることができるので、処理負担が減るうえ、車両運転制御に好都合となる。
【0016】
請求項6記載の構成は請求項1乃至5のいずれか記載の車載制御ネットワーク装置において更に、前記電源コントローラは、前記バックアップ型制御装置又は前記バックアップ装置を兼ねることを特徴としている。
【0017】
すなわち、この態様によれば、イグニッションオフ時には、次のイグニッションオンを検出するために目覚めている(作動状態を維持する)電源コントローラがデータバックアップ機能をもつようにしているので、イグニッションオフ時における給電はこの電源コントローラのみでよく、構成を簡素化し、イグニッションオフ時における電力消費を低減することができる。
【0018】
なお、この請求項6の態様において、データバックアップ機能付きの電源コントローラは、前記電源電力が遮断されることを示す信号(イグニッションオフ信号)の受信により、制御装置からのデータを自己のメモリにバックアップすることなく、ただちに制御装置への電源電力給電を停止させてもよい。ただし、この場合には、電源コントローラは定期的に制御装置のデータをバックアップする必要がある。また、この定期的バックアップを行わない場合には、イグニッションオフ信号の受信直後に制御装置からのデータを自己のメモリにバックアップし、その後で制御装置への電源電力給電を停止させる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の好適な実施態様を以下の実施例を参照して説明する。
【0020】
【実施例1】
(構成)
この車載制御ネットワーク装置の一実施例を図1を参照して説明する。
【0021】
1〜4は、マイコンからなる制御装置、5はCAN用の通信線(本発明でいう通信経路)、6〜9は制御される車載機器である。なお、この実施例では、制御装置1〜4のみをの例を示すが、制御装置および車載機器の数はもっと多くても少なくてもよいことはもちろんである。
【0022】
制御装置1は、本発明でいうバックアップ型制御装置であって、制御プログラムを実行するCPU10、メモリ11、ネットワークインターフェイス12、I/Oインタフェーイス13をバス14で接続してなり、電源回路15を介して、図示しない車載電源(たとえば車載バッテリ)から給電されて制御装置1の内部に所定電圧の制御用電源電力を給電するとともに、車載機器6を制御している。
【0023】
なお、制御装置1の電源回路15に給電するこの車載電源は、イグニッションオフ時でも電源回路15に給電する。したがって、この実施例では、電源回路15は、受電した入力電力をたとえば12Vから5Vへの電圧変換する定電圧電源回路としての機能を有している。
【0024】
ネットワークインターフェイス12は、通信コントローラであって、バス14と通信線5との間に配置されて所定の通信プロトコルによりCPU10と他の制御装置2〜4との通信を制御する。I/Oインタフェーイス13は、バス14と車載機器6との間における指令信号又は機器状態信号の授受を行うものである。メモリ11は、それぞれバス14に接続されるプログラム格納用のプログラムメモリ(好適にはROM)、データ記憶用の揮発性のデータメモリ(RAM)を含んでいる。この種の通信機能付きマイコンを用いたCAN型車載制御ネットワーク装置自体の構成自体は周知であるので、これ以上の構成説明は省略する。
【0025】
制御装置2〜4は、本発明でいう非バックアップ型制御装置であり、制御装置1同様に電源回路15を有するが、制御装置2〜4の電源回路15は、制御装置1の電源回路15とは異なって、イグニッションオフ時に給電を停止する車載電源(図示せず)から給電されて、制御装置7〜9を個別に制御している。
【0026】
(変形態様1)
上記実施例において、制御装置1〜4の電源回路15を省略してもよい。この場合には、定電圧機能(好適には電圧変換機能も)を有する外部の共通電源回路を設け、この共通電源回路を通じて制御装置2〜4は給電されることができる。ただし、この制御装置2〜4へ制御電力を給電する共通電源回路はイグニッションオフ時に給電を停止するものとする。また、制御装置1は外部に設けたもしくは内蔵する電源回路を通じて給電され、この電源回路はイグニッションオフ時においても制御装置1に給電するものとする。
【0027】
(変形態様2)
上記実施例の変形例を図2に示す。
【0028】
この変形例は、実施例1において、制御装置1の電源回路15が、イグニッションオフ時に給電を停止する車載電源(図示せず)から給電されている点をその特徴としている。
【0029】
ただし、制御装置1の電源回路15は、内部にバックアップ用の電源(たとえば電気二重層コンデンサ)を内蔵しており、イグニッションオフ時においても、制御装置1に内蔵された揮発メモリ11のデータを保持可能としている。しかし、制御装置2〜4の電源回路の電源回路15は、このようなバックアップ電源をもたず、その結果、制御装置2〜4はイグニッションオフ時に給電されない。
【0030】
(変形態様3)
上記実施例の変形例を図3に示す。
【0031】
この変形例では、実施例1において、制御装置1が、イグニッションオフ時に給電を停止する車載電源(図示せず)から給電される電源入力点10をも有している点をその特徴としている。電源入力点から制御装置1に給電された電力は、制御装置1を駆動するが、制御装置1の電源回路15は、制御装置1の揮発メモリ11だけに電力を給電している。
【0032】
なお、電源入力点10から制御装置1に給電された電力を制御装置1の揮発メモリ11に併せて給電し、制御装置1の電源回路15は、イグニッションオフ時における揮発メモリ11のデータ保持電力のみを給電するようにしてもよい。
【0033】
(変形態様4)
上記実施例の変形例を図4に示す。
【0034】
この変形例では、実施例1において、制御装置1を、イグニッションオン時に電源電力給電を行い、イグニッションオフ時に制御装置2〜4への電源電力給電を停止する電源コントローラとした点をその特徴としている。
【0035】
したがって、実施例1同様に、制御装置1は、車載電源(図示せず)からイグニッションオフ時においても給電される電源回路15を有しており、この電源回路15は電圧変換を行う定電圧機能を有している。
【0036】
電源コントローラとして機能する制御装置1は、図示しないイグニッションスイッチ(IG)の開閉状態を示すIG信号の状態に基づいて、電源スイッチ(たとえばリレーやマグネットスイッチ)60を制御する。制御装置2〜4は、電源スイッチ60を通じて車載電源(たとえば車載バッテリ)から給電され、イグニッションオフ時に給電を停止され、イグニッションオン時に給電される。
【0037】
制御装置2〜4は、制御装置1同様に、電圧変換機能及び定電圧機能を有する電源回路15を有することができるが、共通の電圧変換、定電圧機能を有する電源回路を、電源スイッチ60と制御装置2〜4との間に介設してもよい。
(電源電力給電動作)
上記した図1〜図4に示す各態様において、制御装置1は、イグニッションオフ時においても給電されてその揮発メモリ11はデータを保持するが、制御装置2〜4は、イグニッションオフ時に給電停止されるためそれらの揮発メモリ11のデータは消失することは明らかである。
(バックアップ動作)
次に、制御装置1〜4による非バックアップ型制御装置2〜4の重要データのバックアップ動作を、バックアップ型制御装置1が行う図5のフローチャート、非バックアップ型制御装置2〜4が行う図6のフローチャートを参照して以下に説明する。
【0038】
バックアップ型制御装置1は、図5に示す割り込みルーチンS100を定期的に実行する。この割り込みルーチンにおいて、制御装置N(Nは2〜4のいずれか整数)にバックアップすべきデータの送信を指令し(S102)、その後、制御装置Nから受信した上記データを自己のデータメモリの領域Nに格納し(S104)、CPU10のレジスタの保持値Nに1を加え(S106)、Nが5であるかどうかを調べ(S108)、Nが5であればNを2として(S110)、メインルーチンにリターンする。Nの値は選択する制御装置の符号に等しくされている。すなわち、一回の割り込みルーチンの実行により制御装置2〜4の一つのデータを制御装置1に読み込むことにより、割り込みルーチンの消費時間を短縮している。
【0039】
非バックアップ型制御装置2〜4は、図6に示す割り込みルーチンS200を定期的に実行する。この割り込みルーチンにおいて、バックアップ型制御装置1からのデータ送信指令があったかどうかを調べ(S202)、なければメインルーチンにリターンし、あれば、自己のデータメモリの所定領域に保持されているデータを所定順序で制御装置1に送信して(S204)、メインルーチンにリターンする。
【0040】
非バックアップ型制御装置2〜4は、自己への電源電力遮断後、電源電力給電が再開されると、図7に示すルーチンS300を実行する。なお、この電源電力遮断により、非バックアップ型制御装置2〜4のCPU10は通常は初期状態となり、データメモリのデータは消失する。これにより、非バックアップ型制御装置2〜4のCPU10は、プログラムメモリからの指令に基づいてこのルーチンS300を最初に実行する。
【0041】
まず、各部の初期設定を行い(S302)、制御装置1へ自己用のデータの送信を要求し(S304)、このデータを受け取るまで待機し(S306)、受け取ったらこのデータを自己のデータメモリの元の領域に格納し(S308)、その後、メインルーチンを再開する。
【0042】
バックアップ型制御装置1は、図8に示すデータ返送ルーチンを定期的に割り込み実行する。
【0043】
まず、非バックアップ型制御装置2〜4からデータ返送要求(S304)を受信したかどうかを調べ(S402)、受信していなければメインルーチンへリターンし、受信したら所定の順番で自己のデータメモリに格納されていた上記各非バックアップ型制御装置2〜4のデータを各非バックアップ型制御装置2〜4に個別に送信し(S404)、メインルーチンにリターンする。
【0044】
このようにすれば、多数の制御装置のうち、ひとつの制御装置1のみにイグニッションオフ時においても電源電力を給電するだけで、すべての制御装置の重要データを保存することができるので、簡素な構成で高い信頼性と好適な制御動作を実現することができる。
(変形態様)
上記実施例では、電源回路15は制御装置1の内部必要電力のすべてをまかなったが、電源回路15が制御装置1のデータメモリの保持電流だけをまかなう構成とすることも当然可能である。
(変形態様)
上記実施例では、バックアップ型制御装置1は電源回路15から少なくとも自己のデータメモリ(RAM)に保持電流を給電されるバックアップ機能付きマイコン制御装置としたが、その代わりに、バックアップ型制御装置1に不揮発メモリを設け、制御装置2〜4から定期的に受信する上記データをこの不揮発メモリに格納するようにしてもよい。このようにすれば、バックアップ型制御装置1にイグニッションオフ時に電源電力を給電する必要がない。制御装置1は他の制御装置2〜4と同じ構成とすることができる。
【0045】
なお、この場合には、制御装置1のデータメモリが記憶するデータのうち、保存すべき重要データもまた、たとえばS110の後でこの不揮発メモリに格納することが好ましい。そして、電源電力給電再開後、制御装置1は、初期設定後、図8に示すルーチンを実施し、更にS404の後で、自己用に不揮発メモリに格納したデータを自己のデータメモリの所定領域に書き戻す。
(変形態様)
上記実施例では、電源回路15又は不揮発メモリを搭載するバックアップ型制御装置1を車載機器6を制御する構成としたが、バックアップ型制御装置1を、車載機器を全く制御せず上記したバックアップ用プログラムのみを主として実施するバックアップ専用のバックアップ装置としてもよい。
(変形態様)
上記した実施例では、データバックアップ機能付きの制御装置1のデータメモリ、又は不揮発メモリ搭載制御装置1の不揮発メモリへのバックアップを定期的に実行する態様を説明したが、イグニッションキーの状態を検出して車載電源から各制御装置1〜4への電源電力給電を制御する場合には、イグニッションオフ信号を検出した場合にのみ上記バックアップ動作を実行することもできる。この態様を図9に示す。
【0046】
図9において、電源回路15は、電圧変換、定電圧機能をもち、11はデータバックアップ用の不揮発メモリであるとする。11が揮発メモリを更にもつことは可能である。
【0047】
18は、図示しないバッテリから給電されて、図示しないイグニッションキーの動作状態を示すイグニッション信号により各制御装置1〜4への電源電力給電を制御するイグニッション制御型の電源装置である。
【0048】
この電源装置18は、入力されるイグニッション信号がイグニッションキーのオフを示す場合(イグニッションオフ信号が入力される場合)、このイグニッションオフ信号を通信線5を通じて各制御装置1〜4のすべてに送信する。制御装置1〜4は定期的にこのイグニッションオフ信号の受信の有無を調べ、イグニッションオフ信号を受信すれば、制御装置1はS100を、制御装置2〜4はS200を実行する。電源装置18は、これらのバックアップ処理に必要な時間の経過後、制御装置1〜4への電源電力給電を遮断し、イグニッションオン信号が入力された場合に直ちに制御装置1〜4に電源電力を給電する。また、イグニッションオン信号が入力された場合に、前述したデータ書き戻しルーチンを実行する。更に、この場合においても上記した各変形態様の実施が可能であることは当然である。
【0049】
なお、図9を、図1〜図4に示す回路構成と同様に、制御装置1にイグニッションオフ時にも給電する構成とし、制御装置1のメモリ11を揮発メモリ形式としてもよいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の車載制御ネットワーク装置の一実施例を示すブロック回路図である。
【図2】図1の変形態様を示すブロック回路図である。
【図3】図1の変形態様を示すブロック回路図である。
【図4】図1の変形態様を示すブロック回路図である。
【図5】図1の車載制御ネットワーク装置のバックアップ動作を示すフロ−チャ−トである。
【図6】図1の車載制御ネットワーク装置のバックアップ動作を示すフロ−チャ−トである。
【図7】図1の車載制御ネットワーク装置のリストア(データ書き戻し)動作を示すフロ−チャ−トである。
【図8】図1の車載制御ネットワーク装置のリストア(データ書き戻し)動作を示すフロ−チャ−トである。
【図9】この発明の車載制御ネットワーク装置の他の変形態様を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 バックアップ型制御装置
2 非バックアップ型制御装置
3 非バックアップ型制御装置
4 非バックアップ型制御装置
5 通信線(本発明でいう通信経路)
15 電源回路
Claims (6)
- 制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、
前記各制御装置のネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置間の通信を確保する通信経路と、
を備える車載制御ネットワーク装置において、
前記各制御装置は、
外部電源電力が遮断された場合に前記データメモリのデータが消失する非バックアップ型制御装置と、前記非バックアップ型制御装置への前記外部電力給電遮断時にもデータ保持電力が自己の前記データメモリへ給電されてデータを保持するバックアップ型制御装置とを有し、
前記非バックアップ型制御装置は、
定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ型制御装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ型制御装置は、
前記非バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記データメモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記非バックアップ型制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記非バックアップ型制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記非バックアップ型制御装置は、
自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴とする車載制御ネットワーク装置。 - 制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、
を備える車載制御ネットワーク装置において、
制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有するとともに車載機器の制御を実行しないバックアップ装置と、
前記各制御装置および前記バックアップ装置の前記各ネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置と前記バックアップ装置との間の通信を確保する通信経路と、
を備え、
前記制御装置の前記データメモリは、外部電源電力が遮断された場合に自己が記憶するデータを消失し、前記バックアップ装置の前記データメモリは、前記制御装置への外部電力給電遮断時にもデータ保持電力が自己の前記データメモリへ給電されて自己が記憶するデータを保持し、
前記各制御装置は、
定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ装置は、
前記制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記データメモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記制御装置は、
自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴とする車載制御ネットワーク装置。 - 制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、
前記各制御装置のネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置間の通信を確保する通信経路と、
を備える車載制御ネットワーク装置において、
前記各制御装置は、
バックアップ用の不揮発メモリを有するバックアップ型制御装置と、前記不揮発メモリを有しない非バックアップ型制御装置とを有し、
前記非バックアップ型制御装置は、
定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ型制御装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ型制御装置は、
前記非バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記不揮発メモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記非バックアップ型制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記非バックアップ型制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記非バックアップ型制御装置は、
自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ型制御装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴とする車載制御ネットワーク装置。 - 制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイスを有して車載機器の制御を実行する複数の制御装置と、
を備える車載制御ネットワーク装置において、
制御プログラムを格納するプログラムメモリ、データを記憶する揮発性のデータメモリ、前記制御プログラムを実行するCPU、ネットワークインターフェイス、バックアップ用の不揮発メモリを有するとともに車載機器の制御を実行しないバックアップ装置と、
前記各制御装置および前記バックアップ装置の前記各ネットワークインターフェイスを接続して前記各制御装置と前記バックアップ装置との間の通信を確保する通信経路と、
を備え、
前記各制御装置は、
定期的に又は自己に給電される電源電力が遮断されることを示す信号が入力した場合に、自己のデータメモリに格納されている所定のデータを前記バックアップ装置に送信するバックアップ送信プログラムを実行し、
前記バックアップ装置は、
前記制御装置から受信した前記所定のデータを自己の前記不揮発メモリに格納するデータ格納プログラムを実行するとともに、前記制御装置へ電源電力が再び給電された場合に前記所定のデータを前記制御装置に送信するデータ復帰プログラムを実行し、
前記制御装置は、
自己に電源電力が再び給電された場合に前記バックアップ装置から受信した前記所定のデータを自己のデータメモリに再び格納するリストアプログラムを実行することを特徴とする車載制御ネットワーク装置。 - 請求項1乃至4のいずれか記載の車載制御ネットワーク装置において、
イグニッションキーの状態を示す信号に基づいて前記各制御装置への電源電力給電を制御する電源コントローラを有し、
前記電源電力が遮断されることを示す信号は、イグニッションオフ信号からなり、
前記電源コントローラは、前記イグニッションオフ信号が入力された時点から起算して前記制御装置が前記電源電力が遮断されることを示す信号により前記データのバックアップを実行するのに必要な時間経過した後、前記制御装置への電源電力給電を停止することを特徴とする車載制御ネットワーク装置。 - 請求項5記載の車載制御ネットワーク装置において、
前記電源コントローラは、前記バックアップ型制御装置又は前記バックアップ装置を兼ねることを特徴とする車載制御ネットワーク装置。
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