JP2004051626A - Method for producing n-substituted cyclic imide compound - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環状酸無水物から対応するN−置換環状イミド化合物(N−ヒドロキシ環状イミド又はN−アシルオキシ環状イミド)を製造する方法に関する。N−置換環状イミド化合物は酸化反応触媒やペプチド合成用試薬などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】
N−ヒドロキシ環状イミドは、環状酸無水物とヒドロキシルアミン又はその塩との反応により生成することが知られている。例えば、特開2001−122859号公報には、環状酸無水物とヒドロキシルアミンの塩とを、水、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール、塩素化炭化水素又はエーテル中で、塩基をさらに加えることなく反応させて、対応する環式N−ヒドロキシ環状イミド化合物を得る方法が開示されている。しかし、本発明者らの追試によると、反応中攪拌が困難となったり、目的物が着色しやすいという問題がある。また、化合物によっては低い収率でしか得られない場合がある。
【0003】
特開2001−233854号公報、ジャーナル オブ オーガニックケミストリー(J. Org. Chem.)第36巻、第3835頁(1971年)などには、溶媒中、環状酸無水物と遊離のヒドロキシルアミンとを反応させて、対応する環式N−ヒドロキシ環状イミド化合物を得る方法が開示されている。しかし、この方法は取り扱い難い遊離のヒドロキシルアミンを使用する必要がある。
【0004】
一方、N−アシルオキシ環状イミド化合物の触媒等としての利用の重要性が増すにつれて、該N−アシルオキシ環状イミド化合物を簡易に製造する方法、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物とを併産する方法、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物とを目的に応じて簡易に作り分ける方法が求められるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、操作性良く、高収率で、しかも安全にN−ヒドロキシ環状イミド化合物を製造する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、N−アシルオキシ環状イミド化合物の簡易な製造法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物とを併産できる方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物とを目的に応じて簡易に作り分ける方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討の結果、環状酸無水物とヒドロキシルアミン無機酸塩とを、有機酸及び/又は鎖状酸無水物の存在下で反応させると、対応するN−ヒドロキシ環状イミド化合物及び/又はN−アシルオキシ環状イミド化合物が収率よく生成すること、ヒドロキシルアミン無機酸塩の無機酸の種類を選択したり、有機酸と鎖状酸無水物の何れを用いるかを選択することにより、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物の生成比を調整できることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、環状酸無水物とヒドロキシルアミン無機酸塩とを、有機酸及び鎖状酸無水物から選択された少なくとも1種の化合物の存在下で反応させて、対応するN−ヒドロキシ環状イミド化合物及びN−アシルオキシ環状イミド化合物から選択された少なくとも1種の化合物を生成させることを特徴とするN−置換環状イミド化合物の製造法を提供する。
【0008】
前記環状酸無水物には、−C(=O)−O−C(=O)−の構造を含む5員環又は6員環骨格を有する化合物が含まれる。また、前記環状酸無水物は、下記式(1)
【化2】
[式中、nは0又は1を示す。R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を示し、R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少なくとも2つが隣接する炭素原子又は炭素−炭素結合とともに互いに結合して二重結合、又は芳香族性若しくは非芳香族性の環を形成してもよい。前記R1、R2、R3、R4、R5、R6、又はR1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少なくとも2つが隣接する炭素原子又は炭素−炭素結合とともに互いに結合して形成された二重結合又は芳香族性若しくは非芳香族性の環には、上記式(1)中に示される環状酸無水物基がさらに1又は2個以上形成されていてもよい]
で表される化合物であってもよい。
【0009】
環状酸無水物として、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水ナフタル酸、無水ピロメリット酸又はナフタレンテトラカルボン酸二無水物が好ましい。
【0010】
前記ヒドロキシルアミン無機酸塩としては、例えば、リン酸ヒドロキシルアンモニウム、硫酸ヒドロキシルアンモニウム、硝酸ヒドロキシルアンモニウム、塩化ヒドロキシルアンモニウム又は臭化ヒドロキシルアンモニウムなどが挙げられる。前記有機酸には、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸が含まれる。鎖状酸無水物には、無水酢酸、無水プロピオン酸などの鎖状のカルボン酸無水物が含まれる。
【0011】
【発明の実施の形態】
[環状酸無水物]
環状酸無水物としては、特に限定されず、環に置換基を有していてもよい広範囲の環状酸無水物を使用できる。なかでも、−C(=O)−O−C(=O)−の構造を含む5員環又は6員環骨格を有する化合物が好ましい。特に好ましい環状酸無水物には、前記式(1)で表される化合物が含まれる。
【0012】
式(1)中、nは0又は1を示す。置換基R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうちハロゲン原子には、ヨウ素、臭素、塩素およびフッ素原子が含まれる。アルキル基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル基などの炭素数1〜30程度(特に、炭素数1〜20程度)の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が含まれる。
【0013】
アリール基には、フェニル、ナフチル基などが含まれ、シクロアルキル基には、シクロペンチル、シクロヘキシル基などが含まれる。アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ、オクチルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ、テトラデシルオキシ、オクタデシルオキシ基などの炭素数1〜30程度(特に、炭素数1〜20程度)のアルコキシ基が含まれる。
【0014】
置換オキシカルボニル基には、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル基などのC1−30アルコキシ−カルボニル基(特に、C1−20アルコキシ−カルボニル基);シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル基などのシクロアルキルオキシカルボニル基(特に、3〜20員シクロアルキルオキシカルボニル基);フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル基などのアリールオキシカルボニル基(特に、C6−20アリールオキシ−カルボニル基);ベンジルオキシカルボニル基などのアラルキルオキシカルボニル基(特に、C7−21アラルキルオキシ−カルボニル基)などが挙げられる。
【0015】
アシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、オクタノイル、デカノイル、ラウロイル、ミリストイル、パルミトイル、ステアロイル基などのC1−30脂肪族アシル基(特に、C1−20脂肪族アシル基)等の脂肪族飽和又は不飽和アシル基;アセトアセチル基;シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル基などのシクロアルカンカルボニル基等の脂環式アシル基;ベンゾイル、ナフトイル基などの芳香族アシル基などが例示できる。
【0016】
アシルオキシ基としては、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、バレリルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、オクタノイルオキシ、デカノイルオキシ、ラウロイルオキシ、ミリストイルオキシ、パルミトイルオキシ、ステアロイルオキシ基などのC1−30脂肪族アシルオキシ基(特に、C1−20脂肪族アシルオキシ基)等の脂肪族飽和又は不飽和アシルオキシ基;アセトアセチルオキシ基;シクロペンタンカルボニルオキシ、シクロヘキサンカルボニルオキシ基などのシクロアルカンカルボニルオキシ基等の脂環式アシルオキシ基;ベンゾイルオキシ、ナフトイルオキシ基などの芳香族アシルオキシ基などが例示できる。
【0017】
置換基R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なっていてもよい。また、式(1)において、R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少なくとも2つが、隣接する炭素原子又は炭素−炭素結合とともに互いに結合して、二重結合、または芳香族性又は非芳香属性の環を形成してもよい。好ましい芳香族性又は非芳香族性環は5〜12員環、特に6〜10員環程度であり、複素環又は縮合複素環であってもよいが、炭化水素環である場合が多い。このような環には、例えば、非芳香族性脂環式環(シクロヘキサン環などの置換基を有していてもよいシクロアルカン環、シクロヘキセン環などの置換基を有していてもよいシクロアルケン環など)、非芳香族性橋かけ環(5−ノルボルネン環などの置換基を有していてもよい橋かけ式炭化水素環など)、ベンゼン環、ナフタレン環などの置換基を有していてもよい芳香族環(縮合環を含む)が含まれる。前記環は、芳香族環で構成される場合が多い。前記環は、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子などの置換基を有していてもよい。
【0018】
前記R1、R2、R3、R4、R5、R6、又はR1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少なくとも2つが隣接する炭素原子又は炭素−炭素結合とともに互いに結合して形成された二重結合又は芳香族性若しくは非芳香族性の環には、上記式(1)中に示される環状酸無水物基がさらに1又は2個以上形成されていてもよい。例えば、R1、R2、R3、R4、R5又はR6が炭素数2以上のアルキル基である場合、このアルキル基を構成する隣接する2つの炭素原子を含んで前記環状酸無水物基が形成されていてもよい。また、R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少なくとも2つが互いに結合して二重結合を形成する場合、該二重結合を含んで前記環状酸無水物基が形成されていてもよい。さらに、R1、R2、R3、R4、R5及びR6のうち少なくとも2つが互いに結合して芳香族性若しくは非芳香族性の環を形成する場合、該環を構成する隣接する2つの炭素原子を含んで前記環状酸無水物基が形成されていてもよい。
【0019】
好ましい環状酸無水物には、下記式で表される化合物が含まれる。
【化3】
(式中、R11〜R16は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基又はアシルオキシ基を示す。R17〜R26は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子を示す。R17〜R26は、隣接する基同士が結合して、式(1c)、(1d)、(1e)、(1f)、(1h)又は(1i)中に示される5員又は6員の環状酸無水物骨格を形成していてもよい。Aはメチレン基又は酸素原子を示す)
【0020】
置換基R11〜R16におけるハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基としては、前記R1〜R6における対応する基と同様のものが例示される。
【0021】
置換基R17〜R26において、アルキル基には、前記例示のアルキル基と同様のアルキル基、特に炭素数1〜6程度のアルキル基が含まれ、ハロアルキル基には、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4程度のハロアルキル基、アルコキシ基には、前記と同様のアルコキシ基、特に炭素数1〜4程度の低級アルコキシ基、置換オキシカルボニル基には、前記と同様の置換オキシカルボニル基(アルコキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基など)が含まれる。また、アシル基としては前記と同様のアシル基(脂肪族飽和又は不飽和アシル基、アセトアセチル基、脂環式アシル基、芳香族アシル基等)などが例示され、アシルオキシ基としては前記と同様のアシルオキシ基(脂肪族飽和又は不飽和アシルオキシ基、アセトアセチルオキシ基、脂環式アシルオキシ基、芳香族アシルオキシ基等)などが例示される。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素原子が例示できる。置換基R17〜R26は、通常、水素原子、炭素数1〜4程度の低級アルキル基、カルボキシル基、置換オキシカルボニル基、ニトロ基、ハロゲン原子である場合が多い。
【0022】
好ましい環状酸無水物のうち5員の環状酸無水物骨格を有する化合物の代表的な例として、例えば、無水コハク酸、α−メチル無水コハク酸、α,α−ジメチル無水コハク酸、α,β−ジメチル無水コハク酸、α,α,β,β−テトラメチル無水コハク酸、無水マレイン酸、α,β−ジフェニル無水マレイン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、2,3;6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、α,β−ジアセトキシ無水コハク酸(2,3−ジアセトキシ無水コハク酸)、α,β−ビス(プロピオニルオキシ)無水コハク酸、α,β−ビス(バレリルオキシ)無水コハク酸、α,β−ビス(ラウロイルオキシ)無水コハク酸、α,β−ビス(ベンゾイルオキシ)無水コハク酸、4−メトキシカルボニル無水フタル酸、4−エトキシカルボニル無水フタル酸、4−ペンチルオキシカルボニル無水フタル酸、4−ドデシルオキシカルボニル無水フタル酸、4−フェノキシカルボニル無水フタル酸、4,5−ビス(メトキシカルボニル)無水フタル酸、4,5−ビス(エトキシカルボニル)無水フタル酸、4,5−ビス(ペンチルオキシカルボニル)無水フタル酸、4,5−ビス(ドデシルオキシカルボニル)無水フタル酸、4,5−ビス(フェノキシカルボニル)無水フタル酸などが挙げられる。
【0023】
好ましい環状酸無水物のうち6員の環状酸無水物骨格を有する化合物の代表的な例として、例えば、無水グルタル酸、α,α−ジメチル無水グルタル酸、β,β−ジメチル無水グルタル酸、1,8−デカリンジカルボン酸無水物、1,8;4,5−デカリンテトラカルボン酸二無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物(無水ナフタル酸=ナフタル酸無水物)、3−ニトロ−1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物(3−ニトロ−1,8−無水ナフタル酸)、1,8;4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4;9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物などが挙げられる。
【0024】
上記の環状酸無水物のなかでも、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水グルタル酸、無水ナフタル酸、無水ピロメリット酸、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物が特に好ましい。
【0025】
[ヒドロキシルアミン無機酸塩]
ヒドロキシルアミン無機酸塩における無機酸としては、例えば、硫酸、塩酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸などが挙げられる。ヒドロキシルアミン無機酸塩には、下記式
(NH2OH)p・HpX
(式中、pは自然数を示す。Xは酸基を示し、HpXはp価の無機酸を示す)
で表される化合物が含まれる。
【0026】
ヒドロキシルアミン無機酸塩の代表的な例として、例えば、硫酸ヒドロキシルアンモニウム、塩化ヒドロキシルアンモニウム、臭化ヒドロキシルアンモニウム、リン酸ヒドロキシルアンモニウム、硝酸ヒドロキシルアンモニウムなどが挙げられる。ヒドロキシルアミン無機酸塩は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。上記のヒドロキシルアミン無機酸塩の中でも、硫酸ヒドロキシルアンモニウム、塩化ヒドロキシルアンモニウム、リン酸ヒドロキシルアンモニウムが特に好ましい。
【0027】
ヒドロキシルアミン無機酸塩の使用量は、反応を阻害しない範囲で適宜選択できるが、通常、環状酸無水物の酸無水物基に対して、1〜10当量、好ましくは1〜5当量、さらに好ましくは1〜2当量である。
【0028】
[有機酸、鎖状酸無水物]
本発明において、環状酸無水物とヒドロキシルアミン無機酸塩との反応は、有機酸及び鎖状酸無水物から選択された少なくとも1種の化合物(以下、単に「有機酸等」と称する場合がある)の存在下で行われる。
【0029】
有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸などのカルボン酸(炭素数1〜20程度のカルボン酸);トリフルオロ酢酸などのハロカルボン酸;メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などのスルホン酸などが挙げられる。これらの有機酸は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。上記の有機酸の中でも、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸が特に好ましい。
【0030】
鎖状酸無水物としては、上記有機酸に対応する対称又は非対称酸無水物が挙げられる。鎖状酸無水物は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。鎖状酸無水物の中でもカルボン酸無水物が好ましく、特に無水酢酸、無水プロピオン酸などの炭素数1〜12のカルボン酸に対応するカルボン酸無水物が好ましい。
【0031】
有機酸等の使用量は、環状酸無水物100重量部に対して、例えば10〜10000重量部、好ましくは100〜5000重量部、さらに好ましくは200〜1000重量部程度である。
【0032】
有機酸と鎖状酸無水物のうち有機酸を用いるとN−ヒドロキシ環状イミド化合物が生成しやすく、鎖状酸無水物を用いるとN−アシルオキシ環状イミド化合物が生成しやすい。従って、有機酸と鎖状酸無水物の何れを用いるかで一方の化合物を優先して製造することができるとともに、有機酸と鎖状酸無水物との使用比率を調整することにより、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物の2種の化合物の生産比率をコントロールできる。
【0033】
[反応]
本発明の製造法においては、必要に応じて、前記有機酸等以外の溶媒を共存させることができる。このような溶媒として、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン等の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの置換基を有していてもよい脂環式炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル類、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などのアミド類等の有機溶媒;これらの混合物が挙げられる。これらの溶媒の使用量は、反応を損なわない範囲で適宜選択できるが、通常、前記有機酸等100重量部に対して、1〜1000重量部、好ましくは10〜500重量部、さらに好ましくは20〜300重量部程度である。
【0034】
反応温度は、例えば20〜180℃、好ましくは80〜160℃、さらに好ましくは100〜140℃程度である。反応は、回分式、半回分式、連続式の何れの方式で行うこともできる。反応を半回分式又は連続式で行う場合、反応成分、有機酸等、溶媒の添加順序や添加時期は適宜選択できる。
【0035】
N−アシルオキシ環状イミド化合物を優先して得たい場合には、脱水条件下で反応を行うのが好ましい。例えば、物理的に水を分離除去する方法や、前記のように鎖状酸無水物を用いる方法、又はこれらの組み合わせにより、N−アシルオキシ環状イミド化合物を優先的に製造することができる。脱水操作は反応初期から行ってもよく、反応の後半から行ってもよい。物理的に水を分離除去する方法として、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンなどを共沸剤として用いて共沸脱水する方法が挙げられる。鎖状酸無水物を用いる場合、環状酸無水物とヒドロキシルアミン無機酸塩と鎖状酸無水物の混合物を反応に付してもよく、環状酸無水物とヒドロキシルアミン無機酸塩とを反応させ、ある程度反応が進行した後に鎖状酸無水物を添加してもよく、ヒドロキシルアミン無機酸塩と鎖状酸無水物との混合物(例えば、加熱混合物)に環状酸無水物を一括、連続的又は間欠的に添加して反応を行ってもよい。なお、ヒドロキシルアミン無機酸塩と鎖状酸無水物との混合物に環状酸無水物を添加する場合、環状酸無水物添加時において、ヒドロキシルアミン無機酸塩と鎖状酸無水物とが反応して反応中間体(例えば、N,N,O−トリアシルヒドロキシルアミンなど)が形成されていてもよい。
【0036】
一方、N−ヒドロキシ環状イミド化合物を優先して得たい場合には、ヒドロキシルアミン無機酸塩としてヒドロキシルアミンと比較的弱い酸との塩(例えば、リン酸ヒドロキシルアンモニウム)を用いたり、水の存在下で反応を行うのが好ましい。水は反応初期から存在させておいてもよく、反応がある程度進行した後に系内に添加してもよい。
【0037】
反応により、原料として用いた環状酸無水物及び有機酸等に対応する、下記式(2)
【化4】
(式中、Rは水素原子又はアシル基を示す)
で表される基を有するN−ヒドロキシ環状イミド化合物及び/又はN−アシルオキシ環状イミド化合物が生成する。なお、上記アシル基は反応に用いた有機酸又は鎖状酸無水物に対応するアシル基である。例えば、上記アシル基は、有機酸等として酢酸又は無水酢酸を用いた場合にはアセチル基であり、有機酸等としてプロピオン酸又は無水プロピオン酸を用いた場合にはプロピオニル基である。
【0038】
より具体的には、前記式(1)で表される環状酸無水物を原料として用いた場合には、下記式(3)
【化5】
(式中、n、R1、R2、R3、R4、R5、R6、Rは前記に同じ)
で表される化合物が生成する。
【0039】
反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段やこれらの組み合わせにより分離精製できる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、操作性良く、高収率で、しかも安全にN−ヒドロキシ環状イミド化合物を製造することができる。また、N−アシルオキシ環状イミド化合物を複雑な操作や装置を用いることなく簡易に製造できる。
さらに、N−ヒドロキシ環状イミド化合物とN−アシルオキシ環状イミド化合物とを併産したり、前記2種の化合物を作り分けることが可能である。
また、本発明の方法は広範なN−置換環状イミド化合物の製造に適用でき、汎用性に優れる。
【0041】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0042】
実施例1
無水ナフタル酸(1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物)3.964g(20ミリモル)、硫酸ヒドロキシルアンモニウム1.970g(12ミリモル)、酢酸30g、及び水3gの混合物を8時間還流下に攪拌した。スラリー状の反応液を攪拌下、室温まで冷却した。生成した結晶を吸引濾過した後、酢酸30g、水30gで洗浄し、70℃で真空乾燥することにより、N−ヒドロキシナフタルイミド(N−ヒドロキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸イミド)を3.936g(収率92%)得た。
[N−ヒドロキシナフタルイミドのスペクトルデータ]
1H−NMR(500MHz;DMSO−d6) δ:7.8−7.9(m, 2H, ArH), 8.4−8.6(m, 4H, ArH), 10.74(brs, 1H, OH)
13C−NMR(125MHz;DMSO−d6) δ:160.8, 134.6, 131.4, 130.8, 127.3, 126.2,122.3
【0043】
実施例2
無水ナフタル酸3.964g(20ミリモル)、硫酸ヒドロキシルアンモニウム1.970g(12ミリモル)、酢酸30g、及びp−キシレン10gの混合物を8時間還流下に攪拌した。この間、生成する水をディーンスターク装置により除去した。スラリー状の反応液を攪拌下、室温まで冷却した。得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−ヒドロキシナフタルイミドが収率23%で、N−アセトキシナフタルイミド(N−アセトキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸イミド)が収率70%で生成していた。
【0044】
実施例3
無水ナフタル酸3.964g(20ミリモル)、硫酸ヒドロキシルアンモニウム1.970g(12ミリモル)、酢酸30g、及びp−キシレン10gの混合物を8時間還流下に攪拌した。この間、生成する水をディーンスターク装置により除去した。次いで、系内に無水酢酸を1.022g(10ミリモル)加え、90℃で4時間攪拌した。得られた反応混合液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−アセトキシナフタルイミドが収率95%で生成していた。反応混合液を攪拌しながら室温まで冷却し、生成した結晶を吸引濾過した後、酢酸30gで洗浄し、70℃で真空乾燥することにより、N−アセトキシナフタルイミド3.640g(収率70%)を得た。
[N−アセトキシナフタルイミドのスペクトルデータ]
1H−NMR(500MHz;CDCl3) δ:2.48(s, 3H, CH 3), 7.7−7.8(m, 2H, ArH), 8.2−8.3(m, 2H, ArH), 8.5−8.6(m, 2H, ArH)
13C−NMR(125MHz;CDCl3) δ:166.6, 159.4, 135.0, 131.8, 131.7, 127.4, 127.0, 122.0, 17.8
【0045】
実施例4
無水ナフタル酸3.964g(20ミリモル)、硫酸ヒドロキシルアンモニウム1.970g(12ミリモル)、プロピオン酸30gの混合物を13時間還流下に攪拌した。得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−ヒドロキシナフタルイミドが収率80%で、N−プロピオニルオキシナフタルイミド(N−プロピオニルオキシ−1,8−ナフタレンジカルボン酸イミド)が収率14%で生成していた。
【0046】
実施例5
無水ナフタル酸3.964g(20ミリモル)、硫酸ヒドロキシルアンモニウム3.283g(20ミリモル)、酢酸20g、無水酢酸3.131g(60ミリモル)の混合物を6時間還流下に攪拌した。得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−ヒドロキシナフタルイミドが収率40%で、N−アセトキシナフタルイミドが収率50%で生成していた。
【0047】
実施例6
無水ナフタル酸3.964g(20ミリモル)、硫酸ヒドロキシルアンモニウム3.283g(20ミリモル)、無水酢酸8.175g(80ミリモル)の混合物を6時間還流下に攪拌した。得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−ヒドロキシナフタルイミドが収率30%で、N−アセトキシナフタルイミドが収率58%で生成していた。
【0048】
実施例7
硫酸ヒドロキシルアンモニウム3.283g(20ミリモル)、無水酢酸8.175g(80ミリモル)の混合物を1時間還流下に攪拌した。この混合液に無水ナフタル酸3.964g(20ミリモル)を加え、5時間還流下に攪拌した。得られた反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した結果、N−ヒドロキシナフタルイミドが収率70%で、N−アセトキシナフタルイミドが収率25%で生成していた。
【0049】
実施例8
無水フタル酸2.962g(20ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.447g(7.34ミリモル)、プロピオン酸8gの混合物を1.5時間還流下に攪拌した。スラリー状の反応液を室温まで冷却し、水20mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、水40mlで洗浄し、70℃で真空乾燥することにより、N−ヒドロキシフタルイミド2.793g(収率86%)を得た。結晶は微黄色の針状結晶であった。
【0050】
実施例9
無水フタル酸2.962g(20ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.447g(7.34ミリモル)、酢酸6g、水2gの混合物を1.5時間還流下に攪拌した。スラリー状の反応液を室温まで冷却し、水40mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、水40mlで洗浄し、70℃で真空乾燥することにより、N−ヒドロキシフタルイミド2.304g(収率71%)を得た。結晶は微黄色の針状結晶であった。
【0051】
比較例1
無水フタル酸2.962g(20ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.447g(7.34ミリモル)、水4mlの混合物を浴温130℃の条件で1.5時間加熱した。スラリー状の反応液を室温まで冷却し、水40mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、水40mlで洗浄し、70℃で真空乾燥することにより、N−ヒドロキシフタルイミド2.788g(収率86%)を得た。結晶は黄色を呈していた。
【0052】
実施例10
無水ピロメリット酸2.181g(10ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.971g(10ミリモル)、酢酸10gの混合物を125℃で5時間攪拌した。スラリー状の混合物を室温まで冷却し、水20mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、水20mlで洗浄し、80℃で真空乾燥することにより、N,N′−ジヒドロキシピロメリット酸ジイミド2.143g(収率86.4%)を得た。なお、反応温度を100℃にして上記と同様の操作を行ったところ、N,N′−ジヒドロキシピロメリット酸ジイミドが収率83.7%で得られた。
【0053】
比較例2
無水ピロメリット酸2.181g(10ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.971g(10ミリモル)、水10gの混合物を100℃で5時間攪拌した。スラリー状の混合物を室温まで冷却し、水20mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、水20mlで洗浄し、80℃で真空乾燥することにより、N,N′−ジヒドロキシピロメリット酸ジイミド0.568g(収率22.9%)を得た。
【0054】
実施例11
α,β−ジフェニルマレイン酸無水物5.005g(20ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.971g(10ミリモル)、酢酸10gの混合物を125℃で5時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸10ml及び水50mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、水80mlで洗浄し、80℃で真空乾燥することにより、N−ヒドロキシ−α,β−ジフェニルマレイン酸イミド5.060g(収率95.4%)を得た。
【0055】
実施例12
無水コハク酸3.002g(30ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム2.365g(12ミリモル)、酢酸3gの混合物を125℃で1時間攪拌した。さらに無水酢酸6.161g(60ミリモル)を加え、125℃で1時間攪拌した。反応混合物を10℃まで冷却し、10℃のジエチルエーテル10mlを加えた。生成した結晶を吸引濾過した後、10℃のジエチルエーテル20mlで洗浄し、室温で真空乾燥することにより、N−アセトキシコハク酸イミド3.210g(収率76.0%)を得た。
【0056】
実施例13
3−ニトロ−1,8−無水ナフタル酸2.432g(10ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム0.788g(4ミリモル)、酢酸20gの混合物を130℃で6時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、生成した結晶を吸引濾過した後、酢酸20ml及び水20mlで洗浄し、60℃で真空乾燥することにより、N−ヒドロキシ−3−ニトロ−1,8−ナフタル酸イミド2.175g(収率84.2%)を得た。
【0057】
実施例14
2,3−ジアセトキシ無水コハク酸2.762g(15ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム1.182g(6ミリモル)、酢酸5gの混合物を125℃で2時間攪拌した。さらに無水酢酸4.594g(45ミリモル)を加え、100℃で6時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル20mlを加え、水20ml、飽和重曹水20mlで順次洗浄した後、有機層を濃縮した。残渣に水10mlを加えて懸濁させ、結晶を吸引濾過した後、ジエチルエーテル10mlで洗浄し、40℃で真空乾燥することにより、N,2,3−トリアセトキシコハク酸イミド2.125g(収率51.9%)を得た。
【0058】
実施例15
無水グルタル酸3.423g(30ミリモル)、リン酸ヒドロキシルアンモニウム2.365g(12ミリモル)、酢酸20gの混合物を125℃で2時間攪拌した。さらに無水酢酸6.738g(66ミリモル)を加え、125℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル20mlを加え、水20ml、飽和重曹水20mlで順次洗浄した後、有機層を濃縮した。残渣にジエチルエーテル20mlを加えて懸濁させ、結晶を吸引濾過した後、ジエチルエーテル20mlで洗浄し、室温で真空乾燥することにより、N−アセトキシグルタル酸イミド3.859g(収率75.2%)を得た。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a corresponding N-substituted cyclic imide compound (N-hydroxy cyclic imide or N-acyloxy cyclic imide) from a cyclic acid anhydride. The N-substituted cyclic imide compound is useful as an oxidation catalyst or a reagent for peptide synthesis.
[0002]
[Prior art]
N-hydroxy cyclic imides are known to be formed by the reaction of a cyclic acid anhydride with hydroxylamine or a salt thereof. For example, JP-A-2001-122859 discloses that a cyclic acid anhydride and a salt of hydroxylamine are added to a base in water, an aliphatic hydrocarbon, an aromatic hydrocarbon, an alcohol, a chlorinated hydrocarbon or ether. A method for reacting without addition to obtain the corresponding cyclic N-hydroxy cyclic imide compound is disclosed. However, according to additional tests by the present inventors, there are problems that stirring becomes difficult during the reaction and the target product is easily colored. Further, depending on the compound, it may be obtained only in a low yield.
[0003]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-233854, Journal of Organic Chemistry (J. Org. Chem.), Vol. 36, p. 3835 (1971) and the like disclose the reaction of a cyclic acid anhydride with free hydroxylamine in a solvent. A method for obtaining a corresponding cyclic N-hydroxy cyclic imide compound is disclosed. However, this method requires the use of free hydroxylamine which is difficult to handle.
[0004]
On the other hand, as the importance of the use of the N-acyloxy cyclic imide compound as a catalyst or the like increases, a method for easily producing the N-acyloxy cyclic imide compound, the N-hydroxy cyclic imide compound and the N-acyloxy cyclic imide compound There has been a demand for a method of co-production and a method of easily producing an N-hydroxy cyclic imide compound and an N-acyloxy cyclic imide compound according to the purpose.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method for producing an N-hydroxy cyclic imide compound with good operability, high yield, and safety.
Another object of the present invention is to provide a simple method for producing an N-acyloxy cyclic imide compound.
Still another object of the present invention is to provide a method capable of simultaneously producing an N-hydroxy cyclic imide compound and an N-acyloxy cyclic imide compound.
Another object of the present invention is to provide a method for easily producing an N-hydroxy cyclic imide compound and an N-acyloxy cyclic imide compound according to the purpose.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, when a cyclic acid anhydride is reacted with a hydroxylamine inorganic acid salt in the presence of an organic acid and / or a chain acid anhydride, The N-hydroxy cyclic imide compound and / or N-acyloxy cyclic imide compound to be produced in good yield, selecting the type of inorganic acid of the hydroxylamine inorganic acid salt, and selecting either the organic acid or the chain acid anhydride. The present inventors have found that the production ratio of the N-hydroxy cyclic imide compound and the N-acyloxy cyclic imide compound can be adjusted by selecting whether to use the compound or not, and completed the present invention.
[0007]
That is, the present invention provides a reaction between a cyclic acid anhydride and a hydroxylamine inorganic acid salt in the presence of at least one compound selected from an organic acid and a chain acid anhydride to form a corresponding N-hydroxy cyclic acid anhydride. Provided is a method for producing an N-substituted cyclic imide compound, which comprises producing at least one compound selected from an imide compound and an N-acyloxy cyclic imide compound.
[0008]
The cyclic acid anhydride includes a compound having a 5- or 6-membered ring skeleton including a structure of -C (= O) -OC (= O)-. The cyclic acid anhydride is represented by the following formula (1)
Embedded image
[In the formula, n represents 0 or 1. R1, R2, R3, R4, R5And R6Is the same or different and represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, a substituted oxycarbonyl group, an acyl group or an acyloxy group;1, R2, R3, R4, R5And R6At least two of them may be bonded to each other together with adjacent carbon atoms or carbon-carbon bonds to form a double bond or an aromatic or non-aromatic ring. The R1, R2, R3, R4, R5, R6Or R1, R2, R3, R4, R5And R6A double bond or an aromatic or non-aromatic ring formed by bonding at least two of them together with an adjacent carbon atom or a carbon-carbon bond has a cyclic acid represented by the above formula (1). One or more anhydride groups may be further formed]
The compound represented by
[0009]
As the cyclic acid anhydride, phthalic anhydride, maleic anhydride, succinic anhydride, glutaric anhydride, naphthalic anhydride, pyromellitic anhydride or naphthalenetetracarboxylic dianhydride is preferred.
[0010]
Examples of the hydroxylamine inorganic acid salt include hydroxylammonium phosphate, hydroxylammonium sulfate, hydroxylammonium nitrate, hydroxylammonium chloride and hydroxylammonium bromide. The organic acids include carboxylic acids such as acetic acid and propionic acid. The linear acid anhydride includes a linear carboxylic anhydride such as acetic anhydride and propionic anhydride.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
[Cyclic anhydride]
The cyclic acid anhydride is not particularly limited, and a wide range of cyclic acid anhydrides which may have a substituent on the ring can be used. Among them, a compound having a 5- or 6-membered ring skeleton including a structure of -C (= O) -OC (= O)-is preferable. Particularly preferred cyclic acid anhydrides include compounds represented by the above formula (1).
[0012]
In the formula (1), n represents 0 or 1. Substituent R1, R2, R3, R4, R5And R6Among them, the halogen atom includes iodine, bromine, chlorine and fluorine atoms. The alkyl group includes, for example, about 1 to 30 carbon atoms (particularly, carbon number such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, s-butyl, t-butyl, hexyl, decyl, dodecyl, tetradecyl, and hexadecyl groups). (About 1 to 20) linear or branched alkyl groups.
[0013]
The aryl group includes a phenyl, a naphthyl group, and the like, and the cycloalkyl group includes a cyclopentyl, a cyclohexyl group, and the like. The alkoxy group includes, for example, methoxy, ethoxy, isopropoxy, butoxy, t-butoxy, hexyloxy, octyloxy, decyloxy, dodecyloxy, tetradecyloxy, octadecyloxy and the like having about 1 to 30 carbon atoms (particularly carbon atoms). (About 1 to 20) alkoxy groups.
[0014]
Examples of the substituted oxycarbonyl group include C-methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, isopropoxycarbonyl, butoxycarbonyl, t-butoxycarbonyl, hexyloxycarbonyl, decyloxycarbonyl, and hexadecyloxycarbonyl.1-30An alkoxy-carbonyl group (especially C1-20Cycloalkyloxycarbonyl groups such as cyclopentyloxycarbonyl and cyclohexyloxycarbonyl groups (especially 3- to 20-membered cycloalkyloxycarbonyl groups); aryloxycarbonyl groups such as phenyloxycarbonyl and naphthyloxycarbonyl groups (alkoxy-carbonyl groups); In particular, C6-20Aralkyloxycarbonyl groups such as benzyloxycarbonyl group (especially C7-21Aralkyloxy-carbonyl group) and the like.
[0015]
Examples of the acyl group include C, such as formyl, acetyl, propionyl, butyryl, isobutyryl, valeryl, pivaloyl, hexanoyl, octanoyl, decanoyl, lauroyl, myristoyl, palmitoyl, and stearoyl groups.1-30Aliphatic acyl groups (particularly, C1-20Aliphatic saturated or unsaturated acyl groups such as aliphatic acyl groups); acetoacetyl groups; alicyclic acyl groups such as cycloalkanecarbonyl groups such as cyclopentanecarbonyl and cyclohexanecarbonyl groups; aromatic acyl groups such as benzoyl and naphthoyl groups. And the like.
[0016]
Examples of the acyloxy group include, for example, formyloxy, acetyloxy, propionyloxy, butyryloxy, isobutyryloxy, valeryloxy, pivaloyloxy, hexanoyloxy, octanoyloxy, decanoyloxy, lauroyloxy, myristoyloxy, palmitoyloxy, stearoyloxy C such as a group1-30Aliphatic acyloxy groups (especially, C1-20Aliphatic saturated or unsaturated acyloxy group such as aliphatic acyloxy group); acetoacetyloxy group; alicyclic acyloxy group such as cycloalkanecarbonyloxy group such as cyclopentanecarbonyloxy and cyclohexanecarbonyloxy group; benzoyloxy, naphthoyl Examples thereof include an aromatic acyloxy group such as an oxy group.
[0017]
Substituent R1, R2, R3, R4, R5And R6May be the same or different. In the formula (1), R1, R2, R3, R4, R5And R6At least two of them may be bonded together with adjacent carbon atoms or carbon-carbon bonds to form a double bond or a ring of aromatic or non-aromatic attribute. Preferred aromatic or non-aromatic rings have about 5 to 12 membered rings, especially about 6 to 10 membered rings, and may be heterocyclic rings or condensed heterocyclic rings, but are often hydrocarbon rings. Such a ring includes, for example, a non-aromatic alicyclic ring (a cycloalkene ring which may have a substituent such as a cyclohexane ring, a cycloalkene which may have a substituent such as a cyclohexene ring, etc.) Ring), a non-aromatic bridged ring (eg, a bridged hydrocarbon ring which may have a substituent such as a 5-norbornene ring), a benzene ring, a naphthalene ring, etc. And aromatic rings (including condensed rings). The ring is often composed of an aromatic ring. The ring has a substituent such as an alkyl group, a haloalkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, a substituted oxycarbonyl group, an acyl group, an acyloxy group, a nitro group, a cyano group, an amino group, and a halogen atom. Is also good.
[0018]
The R1, R2, R3, R4, R5, R6Or R1, R2, R3, R4, R5And R6A double bond or an aromatic or non-aromatic ring formed by bonding at least two of them together with an adjacent carbon atom or a carbon-carbon bond has a cyclic acid represented by the above formula (1). One or more anhydride groups may be further formed. For example, R1, R2, R3, R4, R5Or R6Is an alkyl group having 2 or more carbon atoms, the cyclic acid anhydride group may be formed to include two adjacent carbon atoms constituting the alkyl group. Also, R1, R2, R3, R4, R5And R6When at least two of them bond to each other to form a double bond, the cyclic acid anhydride group may be formed to include the double bond. Further, R1, R2, R3, R4, R5And R6When at least two of them are bonded to each other to form an aromatic or non-aromatic ring, even if the cyclic acid anhydride group is formed to include two adjacent carbon atoms constituting the ring. Good.
[0019]
Preferred cyclic acid anhydrides include compounds represented by the following formula.
Embedded image
(Where R11~ R16Is the same or different and represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, a substituted oxycarbonyl group, an acyl group or an acyloxy group. R17~ R26Represents the same or different and represents a hydrogen atom, an alkyl group, a haloalkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, a substituted oxycarbonyl group, an acyl group, an acyloxy group, a nitro group, a cyano group, an amino group, and a halogen atom. R17~ R26Is a 5-membered or 6-membered cyclic acid anhydride skeleton represented by the formula (1c), (1d), (1e), (1f), (1h) or (1i) in which adjacent groups are bonded to each other. May be formed. A represents a methylene group or an oxygen atom)
[0020]
Substituent R11~ R16The halogen atom, alkyl group, aryl group, cycloalkyl group, hydroxyl group, alkoxy group, carboxyl group, substituted oxycarbonyl group, acyl group and acyloxy group in1~ R6And the same groups as the corresponding groups in are exemplified.
[0021]
Substituent R17~ R26In the alkyl group, an alkyl group similar to the above-described alkyl group, particularly an alkyl group having about 1 to 6 carbon atoms is included, and a haloalkyl group is a group having about 1 to 4 carbon atoms such as a trifluoromethyl group. The haloalkyl group and the alkoxy group include the same alkoxy group as described above, particularly the lower alkoxy group having about 1 to 4 carbon atoms, and the substituted oxycarbonyl group include the same substituted oxycarbonyl group (alkoxycarbonyl group and cycloalkyloxy group) as described above. Carbonyl, aryloxycarbonyl, aralkyloxycarbonyl, etc.). Examples of the acyl group include the same acyl groups as described above (such as an aliphatic saturated or unsaturated acyl group, an acetoacetyl group, an alicyclic acyl group, and an aromatic acyl group), and the like. Acyloxy group (aliphatic saturated or unsaturated acyloxy group, acetoacetyloxy group, alicyclic acyloxy group, aromatic acyloxy group, etc.) and the like. Examples of the halogen atom include fluorine, chlorine and bromine atoms. Substituent R17~ R26Is usually a hydrogen atom, a lower alkyl group having about 1 to 4 carbon atoms, a carboxyl group, a substituted oxycarbonyl group, a nitro group, or a halogen atom in many cases.
[0022]
Representative examples of compounds having a 5-membered cyclic acid anhydride skeleton among preferred cyclic acid anhydrides include, for example, succinic anhydride, α-methylsuccinic anhydride, α, α-dimethylsuccinic anhydride, α, β Dimethyl succinic anhydride, α, α, β, β-tetramethyl succinic anhydride, maleic anhydride, α, β-diphenyl maleic anhydride, hexahydrophthalic anhydride, cyclohexanetetracarboxylic dianhydride, phthalic anhydride, Tetrabromophthalic anhydride, Tetrachlorophthalic anhydride, Hetic anhydride, Hymic anhydride, Trimellitic anhydride, Pyromellitic anhydride, 2,3-Naphthalenedicarboxylic anhydride, 2,3; 6,7-Naphthalenetetracarboxylic acid Acid dianhydride, α, β-diacetoxysuccinic anhydride (2,3-diacetoxysuccinic anhydride), α, β-bis (propionyloxy Succinic anhydride, α, β-bis (valeryloxy) succinic anhydride, α, β-bis (lauroyloxy) succinic anhydride, α, β-bis (benzoyloxy) succinic anhydride, 4-methoxycarbonyl phthalic anhydride, 4-ethoxycarbonyl phthalic anhydride, 4-pentyloxycarbonyl phthalic anhydride, 4-dodecyloxycarbonyl phthalic anhydride, 4-phenoxycarbonyl phthalic anhydride, 4,5-bis (methoxycarbonyl) phthalic anhydride, 4,5 -Bis (ethoxycarbonyl) phthalic anhydride, 4,5-bis (pentyloxycarbonyl) phthalic anhydride, 4,5-bis (dodecyloxycarbonyl) phthalic anhydride, 4,5-bis (phenoxycarbonyl) phthalic anhydride And the like.
[0023]
Representative examples of compounds having a 6-membered cyclic acid anhydride skeleton among preferred cyclic acid anhydrides include, for example, glutaric anhydride, α, α-dimethyl glutaric anhydride, β, β-dimethyl glutaric anhydride, 4,8-decalin dicarboxylic anhydride, 1,8; 4,5-decalin tetracarboxylic dianhydride, 1,8-naphthalenedicarboxylic anhydride (naphthalic anhydride = naphthalic anhydride), 3-nitro-1 , 8-Naphthalenedicarboxylic anhydride (3-nitro-1,8-naphthalic anhydride), 1,8; 4,5-naphthalenetetracarboxylic dianhydride, 3,4; 9,10-perylenetetracarboxylic acid And dianhydrides.
[0024]
Among the above cyclic acid anhydrides, phthalic anhydride, maleic anhydride, succinic anhydride, glutaric anhydride, naphthalic anhydride, pyromellitic anhydride, and naphthalenetetracarboxylic dianhydride are particularly preferred.
[0025]
[Hydroxylamine inorganic acid salt]
Examples of the inorganic acid in the hydroxylamine inorganic acid salt include sulfuric acid, hydrochloric acid, hydrobromic acid, nitric acid, and phosphoric acid. The hydroxylamine inorganic acid salt has the following formula
(NH2OH)p・ HpX
(Wherein, p represents a natural number; X represents an acid group;pX represents a p-valent inorganic acid)
The compound represented by is included.
[0026]
Representative examples of hydroxylamine inorganic acid salts include, for example, hydroxylammonium sulfate, hydroxylammonium chloride, hydroxylammonium bromide, hydroxylammonium phosphate, hydroxylammonium nitrate, and the like. Hydroxylamine inorganic acid salts can be used alone or in combination of two or more. Among the above hydroxylamine inorganic acid salts, hydroxylammonium sulfate, hydroxylammonium chloride and hydroxylammonium phosphate are particularly preferred.
[0027]
The amount of the hydroxylamine inorganic acid salt can be appropriately selected within a range that does not inhibit the reaction, but is usually 1 to 10 equivalents, preferably 1 to 5 equivalents, more preferably 1 equivalent to the acid anhydride group of the cyclic acid anhydride. Is 1-2 equivalents.
[0028]
[Organic acid, chain acid anhydride]
In the present invention, the reaction between the cyclic acid anhydride and the hydroxylamine inorganic acid salt is at least one compound selected from an organic acid and a chain acid anhydride (hereinafter, may be simply referred to as “organic acid or the like”. ).
[0029]
Examples of the organic acid include carboxylic acids such as formic acid, acetic acid, propionic acid, butyric acid, isobutyric acid, pentanoic acid, hexanoic acid, heptanoic acid, octanoic acid, nonanoic acid, decanoic acid, undecanoic acid, dodecanoic acid, and tetradecanoic acid. A carboxylic acid having about 1 to 20 carbon atoms); a halocarboxylic acid such as trifluoroacetic acid; and a sulfonic acid such as methanesulfonic acid, ethanesulfonic acid, trifluoromethanesulfonic acid, benzenesulfonic acid, and p-toluenesulfonic acid. These organic acids can be used alone or in combination of two or more. Among the above organic acids, carboxylic acids such as acetic acid and propionic acid are particularly preferred.
[0030]
Examples of the chain acid anhydride include symmetric or asymmetric acid anhydrides corresponding to the above organic acids. The linear acid anhydrides can be used alone or in combination of two or more. Among the chain acid anhydrides, carboxylic anhydrides are preferred, and carboxylic anhydrides corresponding to carboxylic acids having 1 to 12 carbon atoms, such as acetic anhydride and propionic anhydride, are particularly preferred.
[0031]
The amount of the organic acid or the like to be used is, for example, about 10 to 10000 parts by weight, preferably about 100 to 5000 parts by weight, and more preferably about 200 to 1000 parts by weight, based on 100 parts by weight of the cyclic acid anhydride.
[0032]
When an organic acid is used among an organic acid and a chain acid anhydride, an N-hydroxy cyclic imide compound is easily generated, and when a chain acid anhydride is used, an N-acyloxy cyclic imide compound is easily generated. Therefore, one of the compounds can be preferentially produced by using either the organic acid or the chain acid anhydride, and by adjusting the use ratio of the organic acid and the chain acid anhydride, N- The production ratio of two types of compounds, a hydroxy cyclic imide compound and an N-acyloxy cyclic imide compound, can be controlled.
[0033]
[reaction]
In the production method of the present invention, a solvent other than the organic acid and the like can be coexisted, if necessary. Examples of such a solvent include water; alcohols such as methanol, ethanol and isopropyl alcohol; aromatic hydrocarbons which may have a substituent such as benzene, toluene, xylene and nitrobenzene; pentane, hexane and heptane. Such as aliphatic hydrocarbons which may have a substituent such as cyclohexane and methylcyclohexane, esters such as ethyl acetate and butyl acetate, diethyl ether, dioxane, tetrahydrofuran (THF) and the like Organic solvents such as ethers, halogenated hydrocarbons such as carbon tetrachloride, chloroform, and methylene chloride; nitriles such as acetonitrile; amides such as N, N-dimethylformamide (DMF); and mixtures thereof. . The amount of these solvents to be used can be appropriately selected within a range that does not impair the reaction, but is usually 1 to 1000 parts by weight, preferably 10 to 500 parts by weight, more preferably 20 to 100 parts by weight of the organic acid or the like. About 300 parts by weight.
[0034]
The reaction temperature is, for example, about 20 to 180 ° C, preferably about 80 to 160 ° C, and more preferably about 100 to 140 ° C. The reaction can be performed in any of a batch system, a semi-batch system, and a continuous system. When the reaction is carried out in a semi-batch system or a continuous system, the order of addition and timing of addition of solvents such as reaction components and organic acids can be appropriately selected.
[0035]
When preferentially obtaining an N-acyloxy cyclic imide compound, the reaction is preferably performed under dehydration conditions. For example, an N-acyloxy cyclic imide compound can be preferentially produced by a method of physically separating and removing water, a method of using a chain acid anhydride as described above, or a combination thereof. The dehydration operation may be performed from the beginning of the reaction or from the latter half of the reaction. As a method of physically separating and removing water, there is a method of performing azeotropic dehydration using benzene, toluene, xylene, hexane or the like as an azeotropic agent. When a chain acid anhydride is used, a mixture of a cyclic acid anhydride, a hydroxylamine inorganic acid salt and a chain acid anhydride may be subjected to a reaction, and the cyclic acid anhydride is reacted with the hydroxylamine inorganic acid salt. The chain acid anhydride may be added after the reaction has progressed to some extent, and the cyclic acid anhydride may be added to the mixture of the hydroxylamine inorganic acid salt and the chain acid anhydride (for example, a heated mixture) at once, continuously, or continuously. The reaction may be carried out by intermittent addition. When a cyclic acid anhydride is added to a mixture of a hydroxylamine inorganic acid salt and a chain acid anhydride, the hydroxylamine inorganic acid salt and the chain acid anhydride react during the addition of the cyclic acid anhydride. A reaction intermediate (eg, N, N, O-triacylhydroxylamine, etc.) may be formed.
[0036]
On the other hand, when it is desired to preferentially obtain an N-hydroxy cyclic imide compound, a salt of hydroxylamine and a relatively weak acid (for example, hydroxylammonium phosphate) is used as the hydroxylamine inorganic acid salt, or in the presence of water. Preferably, the reaction is carried out. Water may be present from the beginning of the reaction, or may be added to the system after the reaction has progressed to some extent.
[0037]
By the reaction, the following formula (2) corresponding to the cyclic acid anhydride and the organic acid used as the raw materials
Embedded image
(Wherein, R represents a hydrogen atom or an acyl group)
An N-hydroxy cyclic imide compound and / or an N-acyloxy cyclic imide compound having a group represented by The above acyl group is an acyl group corresponding to the organic acid or chain acid anhydride used in the reaction. For example, the acyl group is an acetyl group when acetic acid or acetic anhydride is used as the organic acid or the like, and is a propionyl group when propionic acid or propionic anhydride is used as the organic acid or the like.
[0038]
More specifically, when the cyclic acid anhydride represented by the above formula (1) is used as a raw material, the following formula (3)
Embedded image
(Where n, R1, R2, R3, R4, R5, R6, R is as defined above)
The compound represented by is produced.
[0039]
After completion of the reaction, the reaction product can be separated and purified by a separation means such as filtration, concentration, extraction, crystallization, recrystallization, column chromatography, or a combination thereof.
[0040]
【The invention's effect】
According to the present invention, an N-hydroxy cyclic imide compound can be produced with good operability, high yield, and safety. Further, the N-acyloxy cyclic imide compound can be easily produced without using complicated operations and equipment.
Further, it is possible to simultaneously produce an N-hydroxy cyclic imide compound and an N-acyloxy cyclic imide compound, or to separately produce the two types of compounds.
Further, the method of the present invention can be applied to the production of a wide range of N-substituted cyclic imide compounds, and is excellent in versatility.
[0041]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0042]
Example 1
A mixture of 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride (1,8-naphthalenedicarboxylic anhydride), 1.970 g (12 mmol) of hydroxylammonium sulfate, 30 g of acetic acid and 3 g of water was stirred under reflux for 8 hours. The slurry reaction solution was cooled to room temperature while stirring. The resulting crystals are filtered by suction, washed with 30 g of acetic acid and 30 g of water, and vacuum-dried at 70 ° C. to give 3.936 g of N-hydroxynaphthalimide (N-hydroxy-1,8-naphthalenedicarboxylic acid imide). (92% yield).
[Spectral data of N-hydroxynaphthalimide]
1H-NMR (500 MHz; DMSO-d6) δ: 7.8-7.9 (m, 2H, ArH), 8.4-8.6 (m, 4H, ArH), 10.74 (brs, 1H, OH)
13C-NMR (125 MHz; DMSO-d6): 160.8, 134.6, 131.4, 130.8, 127.3, 126.2, 122.3.
[0043]
Example 2
A mixture of 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride, 1.970 g (12 mmol) of hydroxylammonium sulfate, 30 g of acetic acid and 10 g of p-xylene was stirred under reflux for 8 hours. During this time, generated water was removed by a Dean-Stark apparatus. The slurry reaction solution was cooled to room temperature while stirring. The obtained reaction solution was analyzed by high performance liquid chromatography. As a result, the yield of N-hydroxynaphthalimide was 23%, and the yield of N-acetoxynaphthalimide (N-acetoxy-1,8-naphthalenedicarboxylic acid imide) was 70%. %.
[0044]
Example 3
A mixture of 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride, 1.970 g (12 mmol) of hydroxylammonium sulfate, 30 g of acetic acid and 10 g of p-xylene was stirred under reflux for 8 hours. During this time, generated water was removed by a Dean-Stark apparatus. Next, 1.022 g (10 mmol) of acetic anhydride was added to the system, and the mixture was stirred at 90 ° C for 4 hours. The obtained reaction mixture was analyzed by high performance liquid chromatography, and as a result, N-acetoxynaphthalimide was produced at a yield of 95%. The reaction mixture was cooled to room temperature with stirring, and the resulting crystals were filtered off with suction, washed with 30 g of acetic acid, and dried in vacuo at 70 ° C. to yield 3.640 g of N-acetoxynaphthalimide (70% yield). Got.
[Spectral data of N-acetoxynaphthalimide]
1H-NMR (500 MHz; CDCl3) Δ: 2.48 (s, 3H, CH 3), 7.7-7.8 (m, 2H, Ar)H), 8.2-8.3 (m, 2H, ArH), 8.5-8.6 (m, 2H, ArH)
13C-NMR (125 MHz; CDCl3) Δ: 166.6, 159.4, 135.0, 131.8, 131.7, 127.4, 127.0, 122.0, 17.8
[0045]
Example 4
A mixture of 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride, 1.970 g (12 mmol) of hydroxylammonium sulfate and 30 g of propionic acid was stirred under reflux for 13 hours. The obtained reaction solution was analyzed by high performance liquid chromatography. As a result, N-hydroxynaphthalimide was obtained at a yield of 80%, and N-propionyloxynaphthalimide (N-propionyloxy-1,8-naphthalenedicarboxylic acid imide) was recovered. It was formed at a rate of 14%.
[0046]
Example 5
A mixture of 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride, 3.283 g (20 mmol) of hydroxylammonium sulfate, 20 g of acetic acid and 3.131 g (60 mmol) of acetic anhydride was stirred under reflux for 6 hours. As a result of analyzing the obtained reaction solution by high performance liquid chromatography, N-hydroxynaphthalimide was produced at a yield of 40% and N-acetoxynaphthalimide was produced at a yield of 50%.
[0047]
Example 6
A mixture of 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride, 3.283 g (20 mmol) of hydroxylammonium sulfate, and 8.175 g (80 mmol) of acetic anhydride was stirred under reflux for 6 hours. As a result of analyzing the obtained reaction solution by high performance liquid chromatography, N-hydroxynaphthalimide was produced at a yield of 30% and N-acetoxynaphthalimide was produced at a yield of 58%.
[0048]
Example 7
A mixture of 3.283 g (20 mmol) of hydroxylammonium sulfate and 8.175 g (80 mmol) of acetic anhydride was stirred under reflux for 1 hour. To this mixture, 3.964 g (20 mmol) of naphthalic anhydride was added, and the mixture was stirred under reflux for 5 hours. As a result of analyzing the obtained reaction solution by high performance liquid chromatography, N-hydroxynaphthalimide was produced at a yield of 70% and N-acetoxynaphthalimide was produced at a yield of 25%.
[0049]
Example 8
A mixture of 2.962 g (20 mmol) of phthalic anhydride, 1.447 g (7.34 mmol) of hydroxylammonium phosphate and 8 g of propionic acid was stirred under reflux for 1.5 hours. The slurry reaction solution was cooled to room temperature, and 20 ml of water was added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 40 ml of water, and dried in vacuum at 70 ° C. to obtain 2.793 g of N-hydroxyphthalimide (yield: 86%). The crystals were slightly yellow needle-like crystals.
[0050]
Example 9
A mixture of 2.962 g (20 mmol) of phthalic anhydride, 1.447 g (7.34 mmol) of hydroxylammonium phosphate, 6 g of acetic acid and 2 g of water was stirred under reflux for 1.5 hours. The slurry reaction solution was cooled to room temperature, and 40 ml of water was added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 40 ml of water, and dried in vacuum at 70 ° C. to obtain 2.304 g (yield: 71%) of N-hydroxyphthalimide. The crystals were slightly yellow needle-like crystals.
[0051]
Comparative Example 1
A mixture of 2.962 g (20 mmol) of phthalic anhydride, 1.447 g (7.34 mmol) of hydroxylammonium phosphate and 4 ml of water was heated at a bath temperature of 130 ° C. for 1.5 hours. The slurry reaction solution was cooled to room temperature, and 40 ml of water was added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 40 ml of water, and dried in vacuo at 70 ° C. to obtain 2.788 g (86% yield) of N-hydroxyphthalimide. The crystals were yellow.
[0052]
Example 10
A mixture of 2.181 g (10 mmol) of pyromellitic anhydride, 1.971 g (10 mmol) of hydroxylammonium phosphate, and 10 g of acetic acid was stirred at 125 ° C. for 5 hours. The slurry mixture was cooled to room temperature, and 20 ml of water was added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 20 ml of water, and dried in vacuum at 80 ° C. to obtain 2.143 g (yield: 86.4%) of N, N′-dihydroxypyromellitic diimide. The same operation as above was carried out at a reaction temperature of 100 ° C., and N, N′-dihydroxypyromellitic diimide was obtained in a yield of 83.7%.
[0053]
Comparative Example 2
A mixture of 2.181 g (10 mmol) of pyromellitic anhydride, 1.971 g (10 mmol) of hydroxylammonium phosphate, and 10 g of water was stirred at 100 ° C. for 5 hours. The slurry mixture was cooled to room temperature, and 20 ml of water was added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 20 ml of water, and vacuum-dried at 80 ° C. to obtain 0.568 g (yield: 22.9%) of N, N′-dihydroxypyromellitic diimide.
[0054]
Example 11
A mixture of 5.005 g (20 mmol) of α, β-diphenylmaleic anhydride, 1.971 g (10 mmol) of hydroxylammonium phosphate, and 10 g of acetic acid was stirred at 125 ° C. for 5 hours. The reaction mixture was cooled to room temperature, and 10 ml of acetic acid and 50 ml of water were added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 80 ml of water, and dried in vacuum at 80 ° C. to obtain 5.060 g (yield 95.4%) of N-hydroxy-α, β-diphenylmaleimide. .
[0055]
Example 12
A mixture of 3.002 g (30 mmol) of succinic anhydride, 2.365 g (12 mmol) of hydroxylammonium phosphate and 3 g of acetic acid was stirred at 125 ° C. for 1 hour. Further, 6.161 g (60 mmol) of acetic anhydride was added, and the mixture was stirred at 125 ° C. for 1 hour. The reaction mixture was cooled to 10 ° C., and 10 ml of 10 ° C. diethyl ether was added. The resulting crystals were filtered by suction, washed with 20 ml of diethyl ether at 10 ° C., and dried in vacuo at room temperature to obtain 3.210 g (76.0% yield) of N-acetoxysuccinimide.
[0056]
Example 13
A mixture of 2.432 g (10 mmol) of 3-nitro-1,8-naphthalic anhydride, 0.788 g (4 mmol) of hydroxylammonium phosphate and 20 g of acetic acid was stirred at 130 ° C. for 6 hours. The reaction mixture was cooled to room temperature, and the resulting crystals were filtered by suction, washed with 20 ml of acetic acid and 20 ml of water, and dried in vacuo at 60 ° C. to give N-hydroxy-3-nitro-1,8-naphthalimide. 2.175 g (84.2% yield) were obtained.
[0057]
Example 14
A mixture of 2.762 g (15 mmol) of 2,3-diacetoxysuccinic anhydride, 1.182 g (6 mmol) of hydroxylammonium phosphate and 5 g of acetic acid was stirred at 125 ° C. for 2 hours. Further, 4.594 g (45 mmol) of acetic anhydride was added, and the mixture was stirred at 100 ° C. for 6 hours. The reaction mixture was concentrated, 20 ml of ethyl acetate was added, and the mixture was washed successively with 20 ml of water and 20 ml of saturated aqueous sodium bicarbonate, and then the organic layer was concentrated. The residue was suspended in 10 ml of water, and the crystals were filtered off with suction, washed with 10 ml of diethyl ether and dried in vacuo at 40 ° C. to give 2.125 g of N, 2,3-triacetoxysuccinimide (yield Rate of 51.9%).
[0058]
Example 15
A mixture of 3.423 g (30 mmol) of glutaric anhydride, 2.365 g (12 mmol) of hydroxylammonium phosphate and 20 g of acetic acid was stirred at 125 ° C. for 2 hours. Further, 6.738 g (66 mmol) of acetic anhydride was added, and the mixture was stirred at 125 ° C. for 2 hours. The reaction mixture was concentrated, 20 ml of ethyl acetate was added, and the mixture was washed successively with 20 ml of water and 20 ml of saturated aqueous sodium bicarbonate, and then the organic layer was concentrated. The residue was suspended by adding 20 ml of diethyl ether, and the crystals were filtered by suction, washed with 20 ml of diethyl ether, and dried in vacuo at room temperature to give 3.859 g of N-acetoxyglutarimide (yield 75.2%). ) Got.
Claims (9)
で表される化合物である請求項1記載のN−置換環状イミド化合物の製造法。The cyclic acid anhydride is represented by the following formula (1)
The method for producing an N-substituted cyclic imide compound according to claim 1, which is a compound represented by the formula:
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