JP2004050042A - Gasoline separating membrane module and vaporized fuel treating apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素化合物(HC)を含んだ空気から炭化水素化合物を取り除く分離膜モジュールに関する。さらに詳細には、キャニスタを再生する際に発生する低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができるガソリン分離膜モジュールおよび蒸発燃料処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、燃料タンクから蒸発するガソリン蒸気を大気拡散させないために、キャニスタを用いた蒸発燃料処理装置が広く用いられている。この蒸発燃料処理装置では、エンジン停止時に燃料タンクからのガソリン蒸気をキャニスタ内に充填された活性炭に吸着させる。そして、エンジンの運転時に、キャニスタ外部から大気を取り入れることにより、活性炭に吸着されているガソリン蒸気を脱離させ、それを吸気管に吸い込ませるようになっている。
【0003】
ところが、近年の排気ガス規制の強化に伴い、排気ガス中の炭化水素化合物を極力減らす必要がある。このため、キャニスタで吸着したガソリン蒸気をエンジン内に戻さずに、ガソリン蒸気を濃縮して燃料タンクへ戻す蒸発燃料処理装置が開発されている。そのうちの1つとして、特開平6−147037号公報に開示されたものがある。この蒸発燃料処理装置では、ガス分離膜を用いたガス分離器(ガス分離膜モジュール)でガソリン蒸気を濃縮して高濃度のガソリン蒸気とし、これを液化して燃料タンクに戻すようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特開平6−147037号公報に開示された技術では、低濃度のガソリン蒸気に対する分離効率が低いという問題があった。すなわち、低濃度域においては、ガソリン蒸気を効率よく濃縮することができなかった。ここで、キャニスタをパージしたときや燃料タンクから蒸発するガソリン蒸気の成分の多くは、ブタンのような低沸点成分(ガソリンのうちで炭素数が少ないもの)であって、その濃度は5〜40vol%程度である。そして、この濃度域では、図13および図14に示すように、膜透過後のブタン濃度およびブタン透過量が低下している。なお、図13は供給ブタンの濃度に対する膜透過後のブタン濃度を示したグラフであり、図14は供給ブタンの濃度に対する膜を透過するブタンの量を示したグラフである。そして、燃料タンクにガソリンを戻すためには、80〜90vol%程度まで濃縮する必要がある。このため、特開平6−147037号公報に記載されたガス分離膜では、低濃度域においては濃縮不足になることがあり、ガソリン蒸気を効率よく濃縮することができないという問題があったのである。
【0005】
なお、ガス分離器を多段として段階的にガソリン蒸気を濃縮して分離効率を向上させることが考えられるが、そうするとガス分離膜モジュールが大きくなってしまうという新たな問題が生じてしまう。
【0006】
そこで、この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができるガソリン分離膜モジュールおよび蒸発燃料処理装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、ガス分離膜を利用して空気とガソリン蒸気を分離するガソリン分離膜モジュールであって、ガス分離膜は、シリコーンに非極性材料を変性したもので形成されていることを特徴する。
【0008】
上記発明によれば、空気とガソリン蒸気とを分離してガソリン蒸気を濃縮するためのガス分離膜(ガソリン分離膜)に、シリコーンに非極性材料を変性したものを用いている。ここで、非極性材料とは分子内で電荷の偏りが生じていない材料であり、例えばEPDM、EPR(エチレンプロピレンゴム)、IR(イソプレンゴム)などが挙げられる。そして、これら非極性材料は、ガソリン蒸気(HC)の溶解性が高い。ガソリンも非極性材料であるため、ガソリンとの親和性がよいからである。このため、ガス分離膜に非極性材料を変性することにより、ガソリン分離膜へのガソリン蒸気の溶解性が向上し、ガソリン分離膜を透過する量が増大する。
【0009】
一方、空気はシリコーンの分子間を透過して、ガソリン分離膜を透過した後に濃度が低下する。これは、シリコーン分子が螺旋状構造を持つために、空気の透過量が多いためである。そこで、非極性材料を変性すること(アロイ化)により、シリコーン分子の螺旋状構造が崩されるため、分子間が近づけられるので空気の透過量が減少する。
【0010】
このように、請求項1に記載の発明のガソリン分離膜モジュールでは、ガソリン蒸気の分離膜透過量が増大する一方、空気の分離膜透過量が減少するので、ガソリン分離膜によって低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、ガス分離膜を利用して空気とガソリン蒸気を分離するガソリン分離膜モジュールであって、ガス分離膜は、シリコーンを発泡させたもので形成されていることを特徴とする。
【0012】
上記発明によれば、ガス分離膜(ガソリン分離膜)がシリコーンを発泡させたもので形成されていることから、ガソリン分離膜の表面積が増える。このため、ガソリン蒸気のガソリン分離膜への衝突回数が増加する。これにより、ガソリン分離膜へのガソリン蒸気の溶解性が高められるので、低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0013】
ここで、発泡形態としては、独立気泡や半独立気泡であってもよいが、望ましくは連続気泡であることがよい。最も分離膜の表面積を大きくすることができるので、ガソリン蒸気の溶解性を最も高くすることができるからである。
【0014】
また、上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、ガス分離膜を利用して空気とガソリン蒸気を分離するガソリン分離膜モジュールであって、ガス分離膜に接する状態でガソリン蒸気供給側に吸着材が配設されていることを特徴する。
【0015】
上記発明の構成によれば、低濃度のガソリン蒸気は、吸着材に吸着される。その後、吸着材の吸着量が増えていき、最終的に吸着材は過飽和になる。そうすると、吸着材はガソリン蒸気を吸着することができなくなるが、吸着材のまわりではガソリン蒸気の濃度が上がる。そして、吸着力が薄れたガソリン蒸気はガス分離膜(ガソリン分離膜)へ拡散し、ガソリン分離膜を透過する。このように、ガソリン分離膜を透過する前にガソリン蒸気の濃度を上げることができるので、ガソリン分離膜における分離効率が上昇して効率よくガソリン蒸気を濃縮することができる。
【0016】
また、上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、請求項1に記載する発明において、ガス分離膜上にシリコーンを発泡させたものが配設されていることを特徴とする。
【0017】
上記発明の構成によれば、非極性材料で変性したシリコーンの上にシリコーンを発泡させたものが配設されている。このため、低濃度のガソリン蒸気は、シリコーンを発泡させたもの(発泡シリコーン層)を透過した後、非極性材料で変性したシリコーン(変性シリコーン層)を透過する。したがって、上記したように、ガソリン蒸気は、発泡シリコーン層および変性シリコーン層のそれぞれにおいて順に濃縮される。すなわち、低濃度のガソリン蒸気は、発泡シリコーン層により濃縮された後に、さらに変性シリコーン層により濃縮される。よって、非常に効率よく低濃度のガソリン蒸気を濃縮することができる。
【0018】
ここで、発泡シリコーン層においては、気泡の形成を完全に制御することができないので、ピンホール等の欠陥ができるおそれがある。このような欠陥ができると、欠陥部分ではガソリン蒸気がガス分離膜(ガソリン分離膜)をそのまま(濃縮されることなく)通過してしまうので、ガソリン蒸気の分離効率が低下する。そこで、変性シリコーン層上に発泡シリコーン層を配設することにより、発泡シリコーンに欠陥があったとしても、ガソリン蒸気は変性シリコーン膜を透過するので、ガソリン蒸気の分離効率の低下を防止することができる。
【0019】
また、上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、請求項3に記載する発明において、ガス分離膜は、シリコーンに非極性材料を変性したものであることを特徴とする。
【0020】
上記発明の構成によれば、低濃度のガソリン蒸気は、吸着材に吸着される。その後、吸着材の吸着量が増えていき、最終的に吸着材は過飽和になる。そうすると、吸着材はガソリン蒸気を吸着することができなくなるが、吸着材のまわりではガソリン蒸気の濃度が上がる。そして、吸着力が薄れたガソリン蒸気はガソリン分離膜へ拡散し、ガス分離膜(ガソリン分離膜)を透過する。ここで、ガソリン分離膜は、シリコーンに非極性材料を変性したもの(変性シリコーン層)で形成されている。このため、上記したように、ガソリン分離膜に供給されたガソリン蒸気の透過量が増大する一方、空気の透過量が減少する。そして、ガソリン分離膜に供給されるガソリン蒸気は、吸着によりある程度濃度が上がっているので、変性シリコーン層を透過することによりさらに濃縮される。このように、上記の発明のガソリン分離膜モジュールは、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0021】
また、上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、請求項3に記載する発明において、ガス分離膜は、シリコーンを発泡させたものであることを特徴とする。
【0022】
上記発明の構成によれば、低濃度のガソリン蒸気は、吸着材に吸着される。その後、吸着材の吸着量が増えていき、最終的に吸着材は過飽和になる。そうすると、吸着材はガソリン蒸気を吸着することができなくなるが、吸着材のまわりではガソリン蒸気の濃度が上がる。そして、吸着力が薄れたガソリン蒸気はガス分離膜(ガソリン分離膜)へ拡散し、ガソリン分離膜を透過する。ここで、ガソリン分離膜は、シリコーンを発泡させたもの(発泡シリコーン層)で形成されている。このため、上記したように、ガソリン蒸気のガソリン分離膜への衝突回数が増加して、ガソリン分離膜へのガソリン蒸気の溶解性が高められる。そして、ガソリン分離膜に供給されるガソリン蒸気は、吸着によりある程度濃度が上がっているので、発泡シリコーン層を透過することによりさらに濃縮される。このように、請求項6に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0023】
また、上記目的を達成するために、請求項7に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、請求項5に記載する発明において、ガス分離膜上にシリコーンを発泡させたものが配設されていることを特徴とする。
【0024】
上記発明の構成によれば、低濃度のガソリン蒸気は一旦、吸着材に吸着される。その後、吸着材は過飽和になりガソリン蒸気を吸着することができなくなるが、吸着材のまわりではガソリン蒸気の濃度が上がる。そして、吸着力が薄れたガソリン蒸気はガス分離膜(ガソリン分離膜)へ拡散し、ガソリン分離膜を透過する。このとき、ガソリン蒸気は、シリコーンを発泡させたもの(発泡シリコーン層)を透過した後、シリコーンに非極性材料を変性したもの(変性シリコーン層)を透過する。したがって、上記したように、ガソリン蒸気は、発泡シリコーン層および変性シリコーン層のそれぞれの層によりさらに濃縮される。すなわち、ガソリン蒸気は、吸着材によりある程度濃縮された後に、さらに発泡シリコーン層および変性シリコーン層により濃縮される。このように、請求項7に記載の発明のガソリン分離膜モジュールは、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0025】
ここで、発泡シリコーン層においては、気泡の形成を完全に制御することができないので、ピンホール等の欠陥ができるおそれがある。このような欠陥ができると、欠陥部分ではガソリン蒸気がガソリン分離膜をそのまま(濃縮されることなく)通過してしまうので、ガソリン蒸気の分離効率が低下する。そこで、変性シリコーン層の上に発泡シリコーン層を配設することにより、発泡シリコーン層に欠陥があったとしても、ガソリン蒸気は変性シリコーン膜を透過するので、ガソリン蒸気の分離効率の低下を防止することができる。
【0026】
さらに、上記目的を達成するために、請求項8に記載の発明の蒸発燃料処理装置は、ガス分離膜により仕切られた2つの室を備え、空気とガソリン蒸気を分離するガソリン分離膜モジュールと、燃料タンクからのガソリン蒸気を吸着材を用いて吸着または脱離させるキャニスタと、キャニスタに吸着されたガソリン蒸気を脱離させるためのポンプと、2つの室の間に圧力差を生じさせるためのレギュレータとを備え、ガソリン分離膜モジュールが請求項1から請求項6に記載するいずれかのものであることを特徴とする。
【0027】
上記発明の構成によれば、キャニスタに吸着されたガソリン蒸気は、ポンプによりキャニスタから脱離させられる。このとき、キャニスタから脱離した低濃度のガソリン蒸気は、ポンプによりガソリン分離膜モジュールに備わる一方の室に送られる。そして、レギュレータの作用により、ガソリン分膜モジュールに備わる2つの室の間には圧力差が生じている。すなわち、ガソリン蒸気供給側の室(上記した一方の室)の方が高圧にされている。このため、ガス分離膜(ガソリン分離膜)に供給されたガソリン蒸気は、ガソリン分離膜を透過する。そして、上記の蒸発燃料処理装置におけるガソリン分離膜モジュールは、上記したいずれかの構成を有するものであるので、ガソリン分離膜を透過したガソリン蒸気は、効率よく濃縮される。したがって、燃料タンクからの低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができるので、蒸発ガソリンを燃料タンクに戻すことができる。
【0028】
また、キャニスタの再生に吸気管負圧を使用しないので、キャニスタからのガソリン蒸気がエンジン内に導入されることがない。したがって、空燃比(A/F)の制御性が向上し、排気エミッションの悪化を効果的に抑制することができる。また、ハイブリッド車等の低負圧エンジンであっても、キャニスタの再生が遅れることがない。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガソリン分離膜モジュールを具体化した最も好適な実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態は、本発明のガソリン分離膜モジュールを用いた蒸発燃料処理装置に関するものである。
【0030】
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置には、図1および図2に示すように、キャニスタ10、ガソリン分離膜モジュール11、パージポンプ12、および調圧弁(レギュレータ)13等が備わっている。なお、図1は蒸発燃料処理装置の主要部を示したものであり、図2は蒸発燃料処理装置の概略構成を示したものである。
【0031】
キャニスタ10は、その内部に吸着材10aが充填されており、それを用いて燃料タンク20から蒸発したガソリン蒸気を吸着または脱離するものである。このキャニスタ10は、チェックバルブ21を介して燃料タンク20と接続されている。チェックバルブ21は、燃料タンク20内の圧力が一定圧以上になると開くようになっている。このため、燃料タンク20には、タンク内圧力を計測するための圧力センサ23が設置されている。また、キャニスタ10には、内部に大気を導入するための大気ポート25が備わっている。この大気ポート25には、開閉弁26が設けられており、開閉弁26を開くことによりキャニスタ10内に大気を導入(大気開放)することができるようになっている。
【0032】
パージポンプ12は、キャニスタ10に吸着されたガソリン蒸気を脱離させるとともに、キャニスタ10から脱離したガソリン蒸気をガソリン分離膜モジュール11へ供給するためのものである。
【0033】
ガソリン分離膜モジュール11は、キャニスタから供給されたガソリン蒸気を高濃度に濃縮するものである。このガソリン分離膜モジュール11は、空気とガソリン蒸気とを分離するためのガソリン分離膜11aによって2つの室に分割されている。すなわち、ガソリン分離膜モジュール11には、キャニスタ10に接続されガソリン蒸気が供給される上流室11bと、燃料タンク20に接続された下流室11cとが備わっている。
【0034】
そして、上流室11bにはパージポンプ12が接続されており、キャニスタ10から脱離したガソリン蒸気が供給されるようになっている。また、上流室11bには調圧弁13も接続されており、上流室11bが下流室11cよりも高圧になるように圧力調整がなされるようになっている。さらに、上流室11bには、上流室11b内の圧力を計測するための圧力センサ24が設置されている。一方、下流室11cは燃料タンク20に接続され、その途中にチェックバルブ22が設けられている。このチェックバルブ22は、燃料タンク20からガソリン分離膜モジュール11への逆流を防止するためのものである。また、下流室11cには、濃縮されたガソリン蒸気を冷却して液化するための冷却素子デバイス11dが備わっている。
【0035】
ここで、ガソリン分離膜11aは、図3に示すように、変性シリコーン層31と支持体32とから構成されている。なお、図3はガソリン分離膜の構成を示す断面図である。より詳細に述べると、ガソリン分離膜11aは、EPDM(エチレンプロピレンゴム)で変性したシリコーンゴム(変性シリコーン層31)を支持体32に加硫接着させたものである。支持体32としては、ガソリン分離膜モジュール11内における上流室11bと下流室11cとの圧力差(150kPa程度)に耐え得る基布、不織布、金属メッシュ、燒結金属、多孔質セラミック、および多孔質樹脂などを用いればよい。これらは、シリコーンに比べガソリン蒸気の透過速度が非常に速いので、変性シリコーン層31の分離性能に悪影響を与えることはない。
【0036】
そして、変性シリコーン層31は、100μm以下、望ましくは10μm以下の厚さであり、欠陥のない均一な膜である。この変性シリコーン層31においては、シリコーンにEPDMを変性したことにより、図4に示すように、シリコーン分子が螺旋状構造が崩されるため、分子間が近づけられている。このため、ガソリン分離膜11aに対する空気の透過量が少ない。また、変性シリコーン層31へのガソリン蒸気の溶解性が高いので、ガソリン分離膜11aを透過するガソリン蒸気の量が多い。EPDMは、ガソリンと同様に非極性材料であるため、ガソリン蒸気の溶解性が高いからである。なお、図4はEPDMを変性する前後におけるシリコーンの分子構造を示す模式図である。
【0037】
続いて、上記した構成を有する蒸発燃料処理装置の動作について説明する。燃料タンク20から蒸発したガソリン蒸気は、一旦キャニスタ10内の吸着材10aに吸着される。そして、キャニスタ10におけるガソリン蒸気の吸着量が所定量になると、パージポンプ12が駆動される。これにより、キャニスタ10内の吸着材10aに吸着されているガソリン蒸気は、吸着材10aから脱離する。
【0038】
このように、キャニスタ10の再生に吸気管負圧を使用しないので、キャニスタ10からのガソリン蒸気がエンジン内に導入されることがない。したがって、空燃比(A/F)の制御性が向上し、排気エミッションの悪化を効果的に抑制することができる。また、ハイブリッド車等の低負圧エンジンであっても、キャニスタ10の再生が遅れることがない。
【0039】
そして、吸着材10aから脱離したガソリン蒸気は空気とともに、すなわちガソリン蒸気と空気との混合ガスとして、ガソリン分離膜モジュール11へ供給される。なお、燃料タンク20から蒸発するガソリン蒸気、あるいはキャニスタ10の吸着材10aから脱離したガソリン蒸気の成分の多くは、ブタンのような低沸点成分(ガソリンのうちで炭素数が少ないもの)であって、その濃度は5〜40vol%程度(低濃度)である。
【0040】
その後、混合ガスは、ガソリン分離膜モジュール11の上流室11bへ導入される。ここで、ガソリン分離膜モジュール11においては、調圧弁13によって上流室11bの圧力が下流室11cの圧力よりも高くなるように圧力差P(約150kPa)を生じさせている。このため、混合ガスは、ガソリン分離膜11aを透過して下流室11cへ移動する。そして、このガソリン分離膜11aの透過によりガソリン蒸気が濃縮される。
【0041】
そこで、ガソリン蒸気がガソリン分離膜11aによって濃縮される原理を、図5を参照して説明する。上流室11bへ導入された混合ガス(HC+N2 )は、第1段階において、ガソリン分離膜11aに衝突し、ガソリン分離膜11aに吸着して溶解する。次いで、第2段階において、ガソリン分離膜11aに吸着溶解した混合ガスは、ガソリン分離膜11a内を拡散する。そして、混合ガスは、ガソリン分離膜11aを透過して下流室11cへ移動する。
【0042】
ここで、ガソリン分離膜11aに対する透過速度(=溶解度*拡散速度)は、ガスの種類によって異なる。そのため、この速度差により、特定種類のガスが他のガスよりも多くガソリン分離膜11aを透過する。したがって、本実施の形態においては、ガソリン蒸気の膜透過量を空気の膜透過量に対してより多くする、すなわちガソリン蒸気の透過速度をより速くことにより、ガソリン蒸気を効率よく濃縮することができるのである。言い換えると、ガソリン分離膜11aの分離効率(ガソリン蒸気の膜透過速度/空気の膜透過速度)を向上させることができる。
【0043】
そして一般的に、ガソリン蒸気(HC)と空気(N2 )とのシリコーンに対する溶解性は、ガソリン蒸気の方が圧倒的に高いことが知られているが、ガソリン分離膜11aは、上記したように、シリコーンにEPDMを変性したものであるから、ガソリン蒸気の溶解性が向上している一方、空気の透過量が減少する。したがって、ガソリン分離膜11aによれば、混合ガスのうちガソリン蒸気がより多く透過されるので、分離効率が向上する。つまり、低濃度のガソリン濃度が効率よく濃縮されるのである。
【0044】
その後、ガソリン分離膜11aによって濃縮されたガソリン蒸気は、下流室11cに備わる冷却素子デバイス11dにより冷却されて液化され、液体となったガソリンが燃料タンク20に戻される。
【0045】
以上、詳細に説明したように第1の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置によれば、ガソリン分離膜モジュール11において、ガソリン分離膜11aにシリコーンにEPDMを変性した変性シリコーン層31を形成しているので、ガソリン蒸気のガソリン分離膜11aに対する透過量が増大する一方、空気のガソリン分離膜11aに対する透過量が減少する。このため、ガソリン分離膜11aの分離効率が向上し、低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0046】
また、キャニスタ10の再生をパージポンプ12により行って吸気管負圧を使用しないようにしたので、キャニスタ10からのガソリン蒸気がエンジン内に導入されることがない。したがって、空燃比(A/F)の制御性が向上し、排気エミッションの悪化を効果的に抑制することができる。また、ハイブリッド車等の低負圧エンジンであっても、キャニスタ10の再生が遅れることがない。
【0047】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様の構成を有するものであるが、ガソリン分離膜の構成が異なる。このため、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0048】
そこで、ガソリン分離膜41の概略構成を図6に示す。なお、図6は、ガソリン分離膜41の概略構成を示す断面図である。ガソリン分離膜41は、図6に示すように、発泡シリコーン層40と支持体32とから構成されている。より詳細に述べると、ガソリン分離膜41は、支持体32上に発泡シリコーンをコートティングして加硫発泡させることにより、表面に発泡シリコーン層40を形成したものである。
【0049】
ガソリン分離膜41が上記した構成を有するので、ガソリン分離膜41の表面、つまり発泡シリコーン層40における表面積が増える。これにより、ガソリン蒸気のガソリン分離膜41への衝突回数が増加する。ここで、発泡シリコーン層40における発泡形態としては、独立気泡や半独立気泡であってもよいが、望ましくは連続気泡であることがよい。最も表面積を大きくすることができるからである。
【0050】
このように、ガソリン分離膜41においては、その表面積が増大してガソリン蒸気のガソリン分離膜41への衝突回数が増加するので、ガソリン分離膜41へのガソリン蒸気の溶解性が向上する。これにより、ガソリン分離膜41に対するガソリン蒸気の溶解度が高くなるので、ガソリン蒸気の膜透過速度が速くなる。したがって、ガソリン分離膜41を用いることによっても、低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0051】
ここで、発泡シリコーン層40において、気泡の形成を完全に制御することができないので、ピンホール等の欠陥ができるおそれがある。このような欠陥ができると、欠陥部分ではガソリン蒸気がガソリン分離膜41をそのまま通過してしまうので、ガソリン蒸気の分離効率が低下する。
【0052】
そのため、図7に示すように、変性シリコーン層31上にシリコーンを発泡させたものを配設したガソリン分離膜41aを用いることが望ましい。なお、図7はガソリン分離膜41aの概略構成を示す断面図である。このガソリン分離膜41aは、第1の実施の形態で述べたガソリン分離膜11a上に発泡シリコーン層40を形成したものである。このようなガソリン分離膜41aを用いることにより、発泡シリコーン層40にピンホール等の欠陥があったとしても、ガソリン蒸気は変性シリコーン層31を透過するので、ガソリン蒸気の分離効率の低下を防止することができる。
【0053】
以上、詳細に説明したように第2の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置によれば、ガソリン分離膜モジュールにおいて、ガソリン分離膜41(あるいは41a)に発泡シリコーン層40を形成しているので、ガソリン蒸気のガソリン分離膜41(あるいは41a)への衝突回数が増加する。このため、ガソリン分離膜41(あるいは41a)へのガソリン蒸気の溶解性が高められる結果、ガソリン分離膜41(あるいは41a)の分離効率が向上するので、低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0054】
(第3の実施の形態)
最後に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、第1の実施の形態とほぼ同様の構成を有するものであるが、ガソリン分離膜モジュールの構成が異なる。このため、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成のものについては、同じ符号を付してその説明を省略する。
【0055】
そこで、本実施の形態におけるガソリン分離膜モジュール51の概略構成を図8および図9に示す。なお、図8は本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の主要部の概略構成を示したものであり、図9はガソリン分離膜モジュール51の概略構成を示す模式図である。ガソリン分離膜モジュール51は、第1の実施の形態におけるガソリン分離膜モジュール11の上流室11bに吸着材52を充填したものである。すなわち、ガソリン分離膜モジュール51においては、上流側から順に、吸着材52が充填された上流室11b、変性シリコーン層31と支持体32とからなるガソリン分離膜モジュール11a、下流室11cが設けられている。なお、吸着材52としては、例えば活性炭、活性炭繊維、アルミナ、シリカゲル、有機系吸着材などを使用することができる。また、吸着材52の形態は、破砕、粒状、粉末状、マット状などであればよい。
【0056】
ここで、吸着材52を充填する代わりに、図10に示すように、変性シリコーン層31と吸着材52とを一体化したものを用いてもよい。なお、図10は変性シリコーン層31と吸着材52とを一体化したガソリン分離膜の概略構成を示す断面図である。このような一体型のものは、変性シリコーン層31を支持体32に加硫接着する前に、あらかじめ変性シリコーン層31に吸着材52を塗布あるいは貼り付けたもの準備し、それを支持体32に加硫接着することにより形成すればよい。また、ガソリン分離膜11aの代わりに、第2の実施の形態で述べたガソリン分離膜41を用いることもできる。
【0057】
そして、ガソリン分離膜モジュール51が上記した構成を有するので、キャニスタ10から脱離したガソリン蒸気は、まず、吸着材52に吸着される。その後、吸着材52の吸着量が増えていき、最終的に吸着材52は過飽和となる。そうすると、吸着材52はガソリン蒸気を吸着することができなくなるが、吸着材52のまわりではガソリン蒸気の濃度が上がる。そして、吸着材52が吸着することができなくなったガソリン蒸気は、ガソリン分離膜11aへ拡散していき、変性シリコーン層31を透過する。この変性シリコーン層31の透過により、ガソリン蒸気が濃縮される。ここで、変性シリコーン層31を透過する前に、ガソリン蒸気は、吸着材52により濃度が上げられている。したがって、ガソリン分離膜11aにおける分離効率がさらに上昇して非常に効率よくガソリン蒸気を濃縮することができる。
【0058】
このように、ガソリン分離膜モジュール51においては、上流室11bに吸着材52を充填することにより、ある程度濃度が上がったガソリン蒸気をガソリン分離膜11aへ供給することができる。したがって、ガソリン分離膜11aにおいて、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0059】
以上、詳細に説明したように第3の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置によれば、上流室11bに吸着材52を充填したガソリン分離膜モジュール51を使用しているので、ガソリン分離膜11aを透過する前に、ガソリン蒸気の濃度を上げることができる。これにより、ガソリン分離膜11aにおける分離効率が上昇する。したがって、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0060】
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、以下のように実施することもできる。
【0061】
(1)上記した第1の実施の形態では、ガソリン分離膜11aを支持体32上に直接、加硫焼き付けしているが、溶剤に溶解させたガソリン分離膜11aを支持体32上にコーティングした後に加硫焼き付けすることもできる。
【0062】
(2)上記した第1の実施の形態では、変性シリコーン層31はシリコーンにEPDMを変性したものであるが、EPDMの代わりにEPR(エチレンプロピレンゴム)、IR(イソプレンゴム)などをシリコーンに変性して変性シリコーン層31を形成してもよい。
【0063】
(3)上記した第3の実施の形態では、上流室11bに吸着材52を充填したガソリン分離膜モジュール51を使用したが、その他に、図11および図12に示すように、交互に端部を閉塞したハニカム状支持体32aに変性シリコーン層31を塗布し、硬化させ膜を形成し、混合ガス(空気+ガソリン蒸気)が供給されるセル内に吸着材52を配置してもよい。この場合、ハニカム状支持体32aの代わりに、ハニカム状活性炭や活性炭シート、マットを支持体として使用することもできる。これにより、部品点数を減らすことができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ガソリン蒸気のガス分離膜に対する透過量が増大する一方、空気のガス分離膜に対する透過量が減少するので、ガス分離膜によって低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0065】
請求項2に記載の発明によれば、ガソリン蒸気のガス分離膜への衝突回数が増加するため、ガス分離膜へのガソリン蒸気の溶解性が高められるので、低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができる。
【0066】
請求項3に記載の発明の構成によれば、ガス分離膜を透過する前にガソリン蒸気の濃度を上げることができるので、ガス分離膜における分離効率が上昇して効率よくガソリン蒸気を濃縮することができる。
【0067】
請求項4に記載の発明の構成によれば、低濃度のガソリン蒸気は、シリコーンを発泡させたものにより濃縮された後に、さらにシリコーンに非極性材料を変性したものにより濃縮されるので、非常に効率よく低濃度のガソリン蒸気を濃縮することができる。
【0068】
請求項5に記載の発明の構成によれば、ガス分離膜に供給されるガソリン蒸気は、吸着材によりある程度濃縮された後に、シリコーンに非極性材料を変性したガス分離膜を透過することによりさらに濃縮されるので、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0069】
請求項6に記載の発明の構成によれば、ガス分離膜に供給されるガソリン蒸気は、吸着によりある程度濃縮された後に、シリコーンを発泡させたガス分離膜を透過することによりさらに濃縮されるので、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0070】
請求項7に記載の発明の構成によれば、ガソリン蒸気は、吸着材によりある程度濃縮された後に、さらにシリコーンを発泡させたもの、およびシリコーンに非極性材料を変性したものによりそれぞれ濃縮されるので、低濃度のガソリン蒸気を非常に効率よく濃縮することができる。
【0071】
請求項8に記載の発明の構成によれば、燃料タンクからの低濃度のガソリン蒸気を効率よく濃縮することができるので、蒸発ガソリンを燃料タンクに戻すことができる。また、キャニスタの再生に吸気管負圧を使用しないので、キャニスタからのガソリン蒸気がエンジン内に導入されることがないため、空燃比(A/F)の制御性が向上し、排気エミッションの悪化を効果的に抑制することができる。さらに、ハイブリッド車等の低負圧エンジンであっても、キャニスタの再生が遅れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置における主要部の概略構成を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の概略構成を示す図である。
【図3】ガソリン分離膜の概略構成を示す断面図である。
【図4】EPDMを変性する前後におけるシリコーンの分子構造を示す模式図である
【図5】ガソリン分離膜によってガソリン蒸気が濃縮される原理を説明するための図である。
【図6】第2の実施の形態におけるガソリン分離膜の概略構成を示す断面図である。
【図7】ガソリン分離膜の概略構成を示す断面図である。
【図8】第3の実施の形態に係る蒸発燃料処理装置における主要部の概略構成を示す図である。
【図9】ガソリン分離膜モジュールの概略構成を示す模式図である。
【図10】吸着材52を一体化したガソリン分離膜の概略構成を示す断面図である。
【図11】第3の実施の形態におけるガソリン分離膜の変形例を示す図である。
【図12】同じく、第3の実施の形態におけるガソリン分離膜の変形例を示す図である。
【図13】従来のガス分離膜における供給ブタンの濃度に対する膜透過後のブタン濃度を示したグラフである。
【図14】従来のガス分離膜における供給ブタンの濃度に対する膜を透過するブタンの量を示したグラフである。
【符号の説明】
10 キャニスタ
11 ガソリン分離膜モジュール
11a ガソリン分離膜
11b 上流室
11c 下流室
12 パージポンプ
13 調圧弁
31 変性シリコーン層
32 支持体
40 発泡シリコーン層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a separation membrane module for removing hydrocarbon compounds from air containing hydrocarbon compounds (HC). More specifically, the present invention relates to a gasoline separation membrane module and an evaporative fuel processing device capable of efficiently concentrating low-concentration gasoline vapor generated when regenerating a canister.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, an evaporative fuel processing apparatus using a canister has been widely used to prevent gasoline vapor evaporating from a fuel tank from diffusing into the atmosphere. In this evaporative fuel processing apparatus, when the engine is stopped, gasoline vapor from the fuel tank is adsorbed on activated carbon filled in the canister. During operation of the engine, the atmosphere is taken in from the outside of the canister, so that the gasoline vapor adsorbed on the activated carbon is desorbed and sucked into the intake pipe.
[0003]
However, with the recent tightening of exhaust gas regulations, it is necessary to reduce hydrocarbon compounds in exhaust gas as much as possible. For this reason, an evaporative fuel processing apparatus has been developed which concentrates gasoline vapor and returns it to a fuel tank without returning gasoline vapor adsorbed by the canister into the engine. One of them is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-147037. In this evaporative fuel processing apparatus, gasoline vapor is concentrated by a gas separator (gas separation membrane module) using a gas separation membrane into high-concentration gasoline vapor, which is liquefied and returned to a fuel tank. .
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the technique disclosed in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-147037 has a problem that the separation efficiency for low-concentration gasoline vapor is low. That is, gasoline vapor could not be efficiently concentrated in the low concentration range. Here, most of the components of gasoline vapor evaporated when the canister is purged or from the fuel tank are low-boiling components such as butane (gasoline having a small number of carbon atoms), and its concentration is 5 to 40 vol. %. In this concentration range, as shown in FIGS. 13 and 14, the butane concentration after passing through the membrane and the butane permeation amount are reduced. FIG. 13 is a graph showing the concentration of butane after passing through the membrane with respect to the concentration of supplied butane, and FIG. 14 is a graph showing the amount of butane passing through the membrane with respect to the concentration of supplied butane. Then, in order to return gasoline to the fuel tank, it is necessary to concentrate the gasoline to about 80 to 90% by volume. For this reason, in the gas separation membrane described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-147037, there is a problem that concentration may be insufficient in a low concentration range, and gasoline vapor cannot be concentrated efficiently.
[0005]
In addition, it is conceivable to improve the separation efficiency by increasing the gasoline vapor in stages by using a multistage gas separator, but this causes a new problem that the gas separation membrane module becomes large.
[0006]
Therefore, the present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a gasoline separation membrane module and an evaporative fuel processing apparatus that can efficiently concentrate low-concentration gasoline vapor.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
To achieve the above object, a gasoline separation membrane module according to the first aspect of the present invention is a gasoline separation membrane module for separating air and gasoline vapor using a gas separation membrane, wherein the gas separation membrane is made of silicone. Characterized by being formed by modifying a non-polar material.
[0008]
According to the above invention, a non-polar material modified with silicone is used for a gas separation membrane (gasoline separation membrane) for separating air and gasoline vapor to concentrate gasoline vapor. Here, the non-polar material is a material in which the charge is not biased in the molecule, and examples thereof include EPDM, EPR (ethylene propylene rubber), and IR (isoprene rubber). And these non-polar materials have high solubility of gasoline vapor (HC). This is because gasoline is also a non-polar material and has good affinity for gasoline. Therefore, by modifying the gas separation membrane with a non-polar material, the solubility of gasoline vapor in the gasoline separation membrane is improved, and the amount of gasoline permeation through the gasoline separation membrane is increased.
[0009]
On the other hand, the air permeates between the molecules of the silicone and decreases in concentration after permeating the gasoline separation membrane. This is because the silicone molecules have a helical structure, so that a large amount of air permeates. Thus, by modifying the non-polar material (alloying), the helical structure of the silicone molecules is destroyed, and the distance between the molecules is reduced, so that the amount of air permeation decreases.
[0010]
As described above, in the gasoline separation membrane module according to the first aspect of the present invention, the gasoline vapor permeation amount increases while the air permeation amount decreases. Can be efficiently concentrated.
[0011]
In order to achieve the above object, a gasoline separation membrane module according to the second aspect of the present invention is a gasoline separation membrane module for separating air and gasoline vapor using a gas separation membrane, wherein the gas separation membrane is , Formed by foaming silicone.
[0012]
According to the above invention, since the gas separation membrane (gasoline separation membrane) is formed by foaming silicone, the surface area of the gasoline separation membrane increases. For this reason, the number of collisions of gasoline vapor with the gasoline separation membrane increases. This increases the solubility of gasoline vapor in the gasoline separation membrane, so that low-concentration gasoline vapor can be efficiently concentrated.
[0013]
Here, the foamed form may be closed cells or semi-closed cells, but is preferably open cells. This is because the surface area of the separation membrane can be maximized, so that the solubility of gasoline vapor can be maximized.
[0014]
According to another aspect of the present invention, there is provided a gasoline separation membrane module for separating air and gasoline vapor using a gas separation membrane. An adsorbent is provided on the gasoline vapor supply side in contact with the gasoline vapor supply side.
[0015]
According to the configuration of the present invention, gasoline vapor of low concentration is adsorbed by the adsorbent. Thereafter, the amount of adsorption of the adsorbent increases, and eventually the adsorbent becomes supersaturated. Then, the adsorbent cannot adsorb the gasoline vapor, but the concentration of the gasoline vapor increases around the adsorbent. Then, the gasoline vapor having reduced adsorption power diffuses into the gas separation membrane (gasoline separation membrane) and passes through the gasoline separation membrane. As described above, since the concentration of gasoline vapor can be increased before passing through the gasoline separation membrane, the separation efficiency in the gasoline separation membrane is increased, and gasoline vapor can be efficiently concentrated.
[0016]
In order to achieve the above object, a gasoline separation membrane module according to a fourth aspect of the present invention is the gasoline separation membrane module according to the first aspect of the present invention, wherein the gas separation membrane is formed by foaming silicone. It is characterized by the following.
[0017]
According to the configuration of the present invention, a silicone foamed on a silicone modified with a nonpolar material is provided. For this reason, low-concentration gasoline vapor permeates through silicone foam (foamed silicone layer) and then through silicone modified with a nonpolar material (modified silicone layer). Therefore, as described above, gasoline vapor is sequentially concentrated in each of the foamed silicone layer and the modified silicone layer. That is, the low-concentration gasoline vapor is further concentrated by the modified silicone layer after being concentrated by the foamed silicone layer. Therefore, gasoline vapor of low concentration can be concentrated very efficiently.
[0018]
Here, in the foamed silicone layer, since formation of bubbles cannot be completely controlled, defects such as pinholes may be generated. When such a defect occurs, gasoline vapor passes through the gas separation membrane (gasoline separation membrane) as it is (without being concentrated) at the defective portion, and the gasoline vapor separation efficiency is reduced. Therefore, by disposing the foamed silicone layer on the modified silicone layer, even if there is a defect in the foamed silicone, gasoline vapor permeates the modified silicone membrane, thereby preventing a decrease in gasoline vapor separation efficiency. it can.
[0019]
In order to achieve the above object, a gasoline separation membrane module according to a fifth aspect of the present invention is the gasoline separation membrane module according to the third aspect, wherein the gas separation membrane is obtained by modifying a silicone with a nonpolar material. It is characterized by.
[0020]
According to the configuration of the present invention, gasoline vapor of low concentration is adsorbed by the adsorbent. Thereafter, the amount of adsorption of the adsorbent increases, and eventually the adsorbent becomes supersaturated. Then, the adsorbent cannot adsorb the gasoline vapor, but the concentration of the gasoline vapor increases around the adsorbent. Then, the gasoline vapor having reduced adsorption power diffuses into the gasoline separation membrane and passes through the gas separation membrane (gasoline separation membrane). Here, the gasoline separation membrane is formed of a material obtained by modifying a nonpolar material to silicone (modified silicone layer). For this reason, as described above, the permeation amount of gasoline vapor supplied to the gasoline separation membrane increases, while the permeation amount of air decreases. Since the gasoline vapor supplied to the gasoline separation membrane has a certain concentration increased by adsorption, it is further concentrated by permeating the modified silicone layer. Thus, the gasoline separation membrane module of the invention described above can concentrate gasoline vapor of low concentration very efficiently.
[0021]
In order to achieve the above object, a gasoline separation membrane module according to a sixth aspect of the present invention is the gasoline separation membrane module according to the third aspect, wherein the gas separation membrane is formed by foaming silicone. I do.
[0022]
According to the configuration of the present invention, gasoline vapor of low concentration is adsorbed by the adsorbent. Thereafter, the amount of adsorption of the adsorbent increases, and eventually the adsorbent becomes supersaturated. Then, the adsorbent cannot adsorb the gasoline vapor, but the concentration of the gasoline vapor increases around the adsorbent. Then, the gasoline vapor having reduced adsorption power diffuses into the gas separation membrane (gasoline separation membrane) and passes through the gasoline separation membrane. Here, the gasoline separation membrane is formed by foaming silicone (foamed silicone layer). Therefore, as described above, the number of times gasoline vapor collides with the gasoline separation membrane is increased, and the solubility of gasoline vapor in the gasoline separation membrane is increased. Since the concentration of the gasoline vapor supplied to the gasoline separation membrane is increased to some extent by adsorption, the gasoline vapor is further concentrated by permeating the foamed silicone layer. As described above, the gasoline separation membrane module of the invention according to claim 6 can concentrate gasoline vapor of low concentration very efficiently.
[0023]
In order to achieve the above object, a gasoline separation membrane module according to a seventh aspect of the present invention is the gasoline separation membrane module according to the fifth aspect of the invention, wherein the gas separation membrane is formed by foaming silicone. It is characterized by the following.
[0024]
According to the configuration of the present invention, the low-concentration gasoline vapor is once adsorbed on the adsorbent. Thereafter, the adsorbent becomes supersaturated and cannot adsorb gasoline vapor, but the gasoline vapor concentration increases around the adsorbent. Then, the gasoline vapor having reduced adsorption power diffuses into the gas separation membrane (gasoline separation membrane) and passes through the gasoline separation membrane. At this time, the gasoline vapor permeates through a foamed silicone (foamed silicone layer) and then permeates through a silicone modified nonpolar material (modified silicone layer). Therefore, as described above, the gasoline vapor is further concentrated by the respective layers of the foamed silicone layer and the modified silicone layer. That is, the gasoline vapor is further concentrated by the foamed silicone layer and the modified silicone layer after being concentrated to some extent by the adsorbent. Thus, the gasoline separation membrane module of the invention according to claim 7 can concentrate gasoline vapor of low concentration very efficiently.
[0025]
Here, in the foamed silicone layer, since formation of bubbles cannot be completely controlled, defects such as pinholes may be generated. If such a defect occurs, the gasoline vapor passes through the gasoline separation membrane as it is (without being concentrated) in the defective portion, so that the gasoline vapor separation efficiency decreases. Therefore, by disposing a foamed silicone layer on the modified silicone layer, even if there is a defect in the foamed silicone layer, gasoline vapor permeates the modified silicone membrane, thereby preventing a decrease in gasoline vapor separation efficiency. be able to.
[0026]
Further, in order to achieve the above object, an evaporative fuel treatment apparatus according to the invention of claim 8 includes a gasoline separation membrane module including two chambers separated by a gas separation membrane, and separating air and gasoline vapor; A canister that adsorbs or desorbs gasoline vapor from a fuel tank using an adsorbent, a pump that desorbs gasoline vapor adsorbed by the canister, and a regulator that creates a pressure difference between the two chambers Wherein the gasoline separation membrane module is any one of the first to sixth aspects.
[0027]
According to the configuration of the present invention, the gasoline vapor adsorbed on the canister is desorbed from the canister by the pump. At this time, the low-concentration gasoline vapor desorbed from the canister is sent to one chamber provided in the gasoline separation membrane module by a pump. Then, due to the action of the regulator, a pressure difference is generated between the two chambers provided in the gasoline separation module. That is, the chamber on the gasoline vapor supply side (the above-mentioned one chamber) is set at a higher pressure. For this reason, the gasoline vapor supplied to the gas separation membrane (gasoline separation membrane) passes through the gasoline separation membrane. Since the gasoline separation membrane module in the above-described evaporative fuel treatment device has any of the above-described configurations, the gasoline vapor that has passed through the gasoline separation membrane is efficiently concentrated. Therefore, the low-concentration gasoline vapor from the fuel tank can be efficiently concentrated, and the evaporated gasoline can be returned to the fuel tank.
[0028]
Further, since the intake pipe negative pressure is not used for regeneration of the canister, gasoline vapor from the canister is not introduced into the engine. Therefore, controllability of the air-fuel ratio (A / F) is improved, and deterioration of exhaust emission can be effectively suppressed. Also, even with a low negative pressure engine such as a hybrid vehicle, regeneration of the canister is not delayed.
[0029]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the most preferred embodiment of the gasoline separation membrane module of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. This embodiment relates to an evaporative fuel processing apparatus using the gasoline separation membrane module of the present invention.
[0030]
(First Embodiment)
First, a first embodiment will be described. The evaporative fuel processing apparatus according to the present embodiment includes a
[0031]
The
[0032]
The
[0033]
The gasoline
[0034]
A
[0035]
Here, the
[0036]
The modified
[0037]
Next, the operation of the evaporated fuel processing apparatus having the above-described configuration will be described. The gasoline vapor evaporated from the
[0038]
As described above, since the intake pipe negative pressure is not used for regeneration of the
[0039]
The gasoline vapor desorbed from the adsorbent 10a is supplied to the gasoline
[0040]
Thereafter, the mixed gas is introduced into the
[0041]
Thus, the principle of gasoline vapor being concentrated by the
[0042]
Here, the permeation rate (= solubility * diffusion rate) through the
[0043]
In general, gasoline vapor (HC) and air (N 2 It is known that gasoline vapor has an overwhelmingly higher solubility in silicone with (a), but the
[0044]
Thereafter, the gasoline vapor concentrated by the
[0045]
As described above in detail, according to the evaporative fuel treatment apparatus according to the first embodiment, in the gasoline
[0046]
Further, since the
[0047]
(Second embodiment)
Next, a second embodiment will be described. The second embodiment has substantially the same configuration as the first embodiment, but differs in the configuration of the gasoline separation membrane. Therefore, the description will be focused on the points different from the first embodiment. Note that the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0048]
Thus, a schematic configuration of the gasoline separation membrane 41 is shown in FIG. FIG. 6 is a sectional view showing a schematic configuration of the gasoline separation membrane 41. As shown in FIG. 6, the gasoline separation membrane 41 includes a foamed
[0049]
Since the gasoline separation membrane 41 has the above configuration, the surface of the gasoline separation membrane 41, that is, the surface area of the foamed
[0050]
As described above, in the gasoline separation membrane 41, the surface area increases and the number of times gasoline vapor collides with the gasoline separation membrane 41 increases, so that the solubility of gasoline vapor in the gasoline separation membrane 41 improves. Thereby, the solubility of gasoline vapor in the gasoline separation membrane 41 increases, so that the gasoline vapor permeation speed increases. Therefore, even by using the gasoline separation membrane 41, low-concentration gasoline vapor can be efficiently concentrated.
[0051]
Here, in the foamed
[0052]
Therefore, as shown in FIG. 7, it is desirable to use a
[0053]
As described above in detail, according to the evaporative fuel treatment apparatus according to the second embodiment, since the foamed
[0054]
(Third embodiment)
Finally, a third embodiment will be described. The third embodiment has substantially the same configuration as the first embodiment, but differs in the configuration of the gasoline separation membrane module. Therefore, the description will be focused on the points different from the first embodiment. Note that the same components as those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0055]
Therefore, a schematic configuration of the gasoline
[0056]
Here, instead of filling the adsorbent 52, as shown in FIG. 10, a modified
[0057]
Since the gasoline
[0058]
As described above, in the gasoline
[0059]
As described above in detail, according to the evaporative fuel treatment apparatus according to the third embodiment, since the gasoline
[0060]
It should be noted that the above-described embodiment is merely an example, and does not limit the present invention in any way. Needless to say, various improvements and modifications can be made without departing from the gist of the invention. For example, it can be carried out as follows.
[0061]
(1) In the above-described first embodiment, the
[0062]
(2) In the first embodiment described above, the modified
[0063]
(3) In the third embodiment described above, the gasoline
[0064]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, while the amount of gasoline vapor permeating the gas separation membrane increases, the amount of air permeating the gas separation membrane decreases. It can be concentrated.
[0065]
According to the second aspect of the present invention, the number of times gasoline vapor collides with the gas separation membrane is increased, so that the solubility of gasoline vapor in the gas separation membrane is increased, so that low-concentration gasoline vapor is efficiently concentrated. can do.
[0066]
According to the configuration of the third aspect of the present invention, the concentration of gasoline vapor can be increased before passing through the gas separation membrane, so that the separation efficiency in the gas separation membrane is increased and gasoline vapor is efficiently concentrated. Can be.
[0067]
According to the configuration of the invention described in claim 4, since the low-concentration gasoline vapor is concentrated by foaming the silicone, and further concentrated by the non-polar material modified to the silicone, it is very low. Low-concentration gasoline vapor can be efficiently concentrated.
[0068]
According to the configuration of the invention described in claim 5, the gasoline vapor supplied to the gas separation membrane is further concentrated by the adsorbent to some extent, and then passes through the gas separation membrane obtained by modifying a nonpolar material to silicone. Since the gasoline vapor is concentrated, low-concentration gasoline vapor can be concentrated very efficiently.
[0069]
According to the configuration of the invention described in claim 6, the gasoline vapor supplied to the gas separation membrane is concentrated to some extent by adsorption, and then further concentrated by permeating the gas separation membrane in which silicone is foamed. In this way, low concentration gasoline vapor can be concentrated very efficiently.
[0070]
According to the configuration of the invention described in claim 7, since the gasoline vapor is concentrated to some extent by the adsorbent, it is further concentrated by foaming silicone and by modifying silicone with a nonpolar material. In this way, low concentration gasoline vapor can be concentrated very efficiently.
[0071]
According to the configuration of the invention described in claim 8, since the low-concentration gasoline vapor from the fuel tank can be efficiently concentrated, the evaporated gasoline can be returned to the fuel tank. Further, since the intake pipe negative pressure is not used for regeneration of the canister, gasoline vapor from the canister is not introduced into the engine, so that the controllability of the air-fuel ratio (A / F) is improved and the exhaust emission is deteriorated. Can be effectively suppressed. Furthermore, even with a low negative pressure engine such as a hybrid vehicle, regeneration of the canister is not delayed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of a main part in an evaporative fuel processing apparatus according to a first embodiment.
FIG. 2 is a diagram illustrating a schematic configuration of an evaporative fuel processing apparatus according to a first embodiment.
FIG. 3 is a sectional view showing a schematic configuration of a gasoline separation membrane.
FIG. 4 is a schematic diagram showing the molecular structure of silicone before and after modifying EPDM.
FIG. 5 is a diagram for explaining the principle that gasoline vapor is concentrated by a gasoline separation membrane.
FIG. 6 is a cross-sectional view illustrating a schematic configuration of a gasoline separation membrane according to a second embodiment.
FIG. 7 is a sectional view showing a schematic configuration of a gasoline separation membrane.
FIG. 8 is a diagram showing a schematic configuration of a main part in an evaporative fuel processing apparatus according to a third embodiment.
FIG. 9 is a schematic diagram showing a schematic configuration of a gasoline separation membrane module.
FIG. 10 is a sectional view showing a schematic configuration of a gasoline separation membrane in which an adsorbent 52 is integrated.
FIG. 11 is a view showing a modification of the gasoline separation membrane in the third embodiment.
FIG. 12 is a view showing a modification of the gasoline separation membrane according to the third embodiment.
FIG. 13 is a graph showing the butane concentration after permeation through the membrane relative to the supply butane concentration in a conventional gas separation membrane.
FIG. 14 is a graph showing the amount of butane permeating the membrane versus supply butane concentration in a conventional gas separation membrane.
[Explanation of symbols]
10 Canister
11 Gasoline separation membrane module
11a Gasoline separation membrane
11b Upstream room
11c Downstream room
12 Purge pump
13 Pressure regulating valve
31 Modified silicone layer
32 support
40 Foamed silicone layer
Claims (8)
前記ガス分離膜は、シリコーンに非極性材料を変性したもので形成されていることを特徴するガソリン分離膜モジュール。A gasoline separation membrane module that separates air and gasoline vapor using a gas separation membrane,
A gasoline separation membrane module, wherein the gas separation membrane is formed by modifying a non-polar material to silicone.
前記ガス分離膜は、シリコーンを発泡させたもので形成されていることを特徴とするガソリン分離膜モジュール。A gasoline separation membrane module that separates air and gasoline vapor using a gas separation membrane,
The gas separation membrane module is characterized in that the gas separation membrane is formed by foaming silicone.
前記ガス分離膜に接する状態でガソリン蒸気供給側に吸着材が配設されていることを特徴するガソリン分離膜モジュール。A gasoline separation membrane module that separates air and gasoline vapor using a gas separation membrane,
A gasoline separation membrane module, wherein an adsorbent is provided on a gasoline vapor supply side in contact with the gas separation membrane.
前記ガス分離膜上にシリコーンを発泡させたものが配設されていることを特徴とするガソリン分離膜モジュール。The gasoline separation membrane module according to claim 1,
A gasoline separation membrane module, wherein a silicone foam is provided on the gas separation membrane.
前記ガス分離膜は、シリコーンに非極性材料を変性したものであることを特徴とするガソリン分離膜モジュール。The gasoline separation membrane module according to claim 3,
A gasoline separation membrane module, wherein the gas separation membrane is obtained by modifying a nonpolar material to silicone.
前記ガス分離膜は、シリコーンを発泡させたものであることを特徴とするガソリン分離膜モジュール。The gasoline separation membrane module according to claim 3,
A gasoline separation membrane module, wherein the gas separation membrane is formed by foaming silicone.
前記ガス分離膜上にシリコーンを発泡させたものが配設されていることを特徴とするガソリン分離膜モジュール。The gasoline separation membrane module according to claim 5,
A gasoline separation membrane module, wherein a silicone foam is provided on the gas separation membrane.
燃料タンクからのガソリン蒸気を吸着材を用いて吸着または脱離させるキャニスタと、
前記キャニスタに吸着されたガソリン蒸気を脱離させるためのポンプと、
前記2つの室の間に圧力差を生じさせるためのレギュレータとを備え、
前記ガソリン分離膜モジュールが請求項1から請求項7に記載するいずれかのものであることを特徴とする蒸発燃料処理装置。A gasoline separation membrane module having two chambers separated by a gas separation membrane and separating air and gasoline vapor;
A canister that adsorbs or desorbs gasoline vapor from the fuel tank using an adsorbent;
A pump for desorbing gasoline vapor adsorbed on the canister,
A regulator for creating a pressure difference between the two chambers,
8. An evaporative fuel treatment apparatus, wherein the gasoline separation membrane module is any one of claims 1 to 7.
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