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JP2004045291A - 車両制御システム - Google Patents

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JP2004045291A JP2002204762A JP2002204762A JP2004045291A JP 2004045291 A JP2004045291 A JP 2004045291A JP 2002204762 A JP2002204762 A JP 2002204762A JP 2002204762 A JP2002204762 A JP 2002204762A JP 2004045291 A JP2004045291 A JP 2004045291A
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Abstract

【課題】ナビゲーションシステムから得られる情報を、車両の走行性能及び操舵性能とは無関係で、ユーザーがうっかりして操作を怠る可能性のある機器に対して有効に利用する。
【解決手段】ナビゲーションECU10は、外部メモリ14から走行経路情報を読み出し、この走行経路情報から右折又は左折する交差点又は分岐点の位置情報を抽出し、位置検出器11から現在位置の情報を取得し、次の交差点又は分岐点が右折又は左折する交差点又は分岐点か否かを判定する(S10〜S40)。右折又は左折する交差点又は分岐点では、現在走行中の道路が一般道路であるか高速道路であるかを判定し、道路の種類により定めてある交差点又は分岐点の手前所定距離に到達したときに、ウインカーECU20に対して、右折又は左折の別と、ウインカー作動とを指令するための制御信号を出力する(S80 )。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両制御システムに係り、特に、カーナビゲーション装置の有する地図情報に基づいて、車両の走行性能及び操舵性能には無関係な所定の機器(例えば、ウインカー装置やドアロック装置に対する自動制御を行う車両制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、オートマチックトランスミッション制御において走行道路の勾配状況をナビゲーションシステムの情報を基に判定して自動変速機の制御処理を変更する様にしたものがある(特許第3134675号、特開平9−249043号、特開平9−126309号、特開平10−184879号)。また、緯度・経度情報や走行中の道路情報をナビゲーションシステムから取得して、サスペンション、燃料噴射、オートクルーズ機能などに対する制御を実行するものもある(特開平6−324138号)。この他、ナビゲーションシステムから得られる情報を、自動追従走行におけるアクセル制御や、操舵系に関する制御に利用するもの(特開平8−263791号)、安全運転区域内での急発進・急加速を抑制する制御に利用するもの(特開平8−326573号)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、操舵系や駆動系の様に、元々自動制御が行われている制御対象以外の機器に対してナビゲーションシステムから得られる情報を利用する技術は開発されていない。
【0004】
そこで、本発明は、ナビゲーションシステムから得られる情報を、車両の走行性能及び操舵性能とは無関係で、ユーザーがうっかりして操作を怠る可能性のある機器に対して有効に利用することができる車両制御システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成しようとしてなされた請求項1の車両制御システムは、地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、車両の位置を検出する位置検出手段と、該位置検出手段の検出した車両の位置に基づいて前記地図情報を検索することによって進行方向の地図情報を取得する進行方向地図情報取得手段と、車両の走行性能及び操舵性能とは無関係で、ユーザーがうっかりして操作を怠る可能性のある所定の機器に対して、前記進行方向地図情報取得手段の取得した進行方向の地図情報に基づいて制御実行地点又は制御実行区間を判定し、該制御実行地点又は制御実行区間に車両が到達したときに所定の制御を実行する機器制御手段とを備えている。
【0006】
この請求項1の発明によれば、車両の走行性能及び操舵性能とは無関係で、ユーザーがうっかりして操作を怠る可能性のある所定の機器を、カーナビゲーション装置により得られる情報に基づいて自動制御することで、うっかり忘れによる安全性の低下や不測の事故に巻き込まれるといった事態をの発生を防止することができる。
【0007】
また、請求項2の発明は、請求項1記載の車両制御システムにおいて、前記機器制御手段により実行された所定の制御は、前記制御実行地点又は制御実行区間を通過したときは解除されることを特徴とする。
【0008】
これは、うっかり忘れを防止するための制御が、逆に、不要なときに続行するといった不具合をなくすためである。また、この機能により、ユーザーが手動操作でONにした後、OFFにするのをうっかり忘れたときに、これを防止するという効果もある。
【0009】
また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の車両制御システムにおいて、前記機器制御手段により実行された所定の制御は、前記制御実行地点又は制御実行区間に車両が位置するときであっても、制御対象の機器に対して手動操作を行うことにより解除されることを特徴とする。
【0010】
この請求項3の発明によれば、自動制御を行うことによって手動制御が阻害されることがなく、ユーザーの意図する制御が保障される。
【0011】
また、請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか記載の車両制御システムにおいて、前記機器制御手段による制御対象機器がウインカー装置であり、前記機器制御手段として、前記地図情報記憶手段の記憶している地図情報に基づき、出発地と目的地との間の車両の走行経路を算出する走行経路算出手段と、前記位置検出手段の検出した車両の位置に基づいて前記走行経路算出手段の算出した走行経路を走行するための経路案内を実行する経路案内手段と、前記走行経路算出手段の算出した走行経路から右折又は左折をする地点を検出する右折/左折地点検出手段と、該右折/左折地点検出手段が検出した右折地点又は左折地点の手前所定距離に到達したか否かを判定する右折/左折地点到達判定手段と、該右折/左折地点到達判定手段により右折地点又は左折地点の手前所定距離に到達したと判定されたときに、右折又は左折の別に応じて、ウインカーを右折又は左折を指示する状態に作動させるウインカー制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0012】
この請求項4の発明によれば、走行経路情報から右折又は左折すべき交差点又は分岐点を特定し、車両の位置がこれらの交差点又は分岐点の手前所定距離に到達したら、右折すべき交差点又は分岐点であれば右折のためのウインカー点滅を実行し、左折すべき交差点又は分岐点であれば左折のためのウインカー点滅を実行する。これにより、ユーザーがウインカーをうっかり出し忘れていても、後続車両に対して正しいウインカー表示を適切なタイミングで実行することができ、車両の安全性能を高めることができる。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項4記載の車両制御システムにおいて、前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報には、道路の種類に関する情報が含まれており、前記右折/左折地点到達判定手段は、道路の種類に応じて前記右折地点又は左折地点の手前所定距離の判定条件を変更することを備えていることを特徴とする。
【0014】
この請求項5の発明によれば、例えば、一般道路では交差点又は分岐点の30m手前でウインカー装置を作動させる様にし、高速道路では道路分岐点の手前500mでウインカーを作動させる様にするなど、走行速度との関係で、最適なタイミングにおいてウインカーを作動させることができる。
【0015】
また、請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか記載の車両制御システムにおいて、前記機器制御手段による制御対象機器がドアロック装置であり、前記地図情報記憶手段が、交通事故や犯罪の発生するおそれのある危険地帯に関する情報を含む地図情報を記憶した手段として構成され、前記機器制御手段として、前記位置検出手段の検出する車両の位置に基づいて前記地図記憶手段を検索し、車両が危険地帯に侵入したか否かを判定する危険地帯侵入判定手段と、該危険地帯侵入判定手段により車両が危険地帯に侵入したと判定されたときは、ドアロック装置に対する制御を実行するドアロック制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0016】
この請求項6の発明によれば、犯罪が多発する危険地帯に侵入したときには自動的にドアロックが実行されるので、ユーザーがうっかりドアロックをし忘れていても、強盗事件に巻き込まれるといったおそれをなくすことができる。また、交通事故の多発する危険地帯に関しても、当該危険地帯に侵入したときにドアロック装置に対する制御を実行することで事故にあったときの危険を回避する。なお、交通事故の多発する危険地帯では、当該地域で発生する事故の種類により、ドアロックがなされていた方が安全か、それともドアロックがなされていない方が安全かを判定し、その判定結果に基づいてドアのロック又はアンロックを実行する様に構成することができる。具体的には、危険地帯がトンネル内であるときは、火災からの逃走を迅速に行える様にドアをアンロックする構成とすることが望ましい。逆に、激突事故が多発する地帯では車両から投げ出されるのを防止するためにドアをロックする様に制御することが望ましい。
【0017】
また、請求項7の発明は、請求項1〜請求項5のいずれか記載の車両制御システムにおいて、前記機器制御手段による制御対象機器がドアロック装置であり、前記地図情報記憶手段が、交通事故や犯罪の発生するおそれのある危険地帯に関する情報を含む地図情報を記憶した手段として構成され、前記機器制御手段として、前記地図情報記憶手段の記憶している地図情報に基づき、出発地と目的地との間の車両の走行経路を算出する走行経路算出手段と、前記位置検出手段の検出した車両の位置に基づいて前記走行経路算出手段の算出した走行経路を走行するための経路案内を実行する経路案内手段と、前記走行経路算出手段の算出した走行経路と、前記地図情報記憶手段の記憶している危険地帯に関する情報とから、走行経路上の危険地帯を検出する危険地帯検出手段と、前記危険地帯検出手段が検出した危険地帯の手前所定距離に到達したか否かを判定する危険地帯到達判定手段と、該危険地帯到達判定手段により危険地帯の手前所定距離に到達したと判定されたときに、ドアロック装置に対する制御を実行するドアロック制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0018】
この請求項7の発明によれば、走行経路情報から、犯罪多発帯の手前に来たときに、前もってドアロックを実行することができ、より一層の安全性向上が図れる。
【0019】
なお、これら請求項6,請求項7の発明においては、請求項3の発明が採用した様に制御を解除できる構成が有効である。それは、危険地帯に用事がある様な場合にドアロックを解除して車両を降りたり、あるいは、逆に、危険を避けるためにドアロックを解除して車両から逃げ出す必要があるときに、有効だからである。また、請求項4,請求項5の発明においては、請求項2の発明が採用した様に、制御が不要になったときに解除する構成が有効である。これは、ウインカー装置は、ハンドルを小さく切っただけのときは、ハンドルを戻してもこれと連動してOFFにならない場合があり、消し忘れという問題が発生するおそれがあるからである。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。図1に本実施の形態の車両制御システムの構成を示す。この車両制御システム1は、ナビゲーションECU10と、ウインカーECU20と、ドアロックECU30と、これらECU10,20,30を接続する車内LAN40とから構成されている。
【0021】
ナビゲーションECU10は、位置検出器11と、地図データ入力器12と、操作パネル13と、外部メモリ14と、ディスプレイ15と、外部情報入出力装置16とを備えている。ナビゲーションECU10には、地図表示機能、経路演算機能、経路案内機能等のナビゲーション装置本来の機能を実現するためのソフトウェアの外に、後述するうっかり忘れ防止制御を実行するためのソフトウェアもインストールされている。
【0022】
位置検出器11は、地磁気センサ、ジャイロスコープ、距離センサ及びGPS受信機から構成されている。地磁気センサは、地磁気を検出することにより、車両の進行方向を検出するためのセンサである。ジャイロスコープは、車両の旋回状態を検出するためのものである。距離センサは、車両の走行距離を検出するためのものである。GPS受信機は、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波を受信して、車両の現在位置を緯度及び経度に基づいて検出するためのものである。
【0023】
これら地磁気センサ等は、各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサによる各々補間しながら使用するように構成されている。例えば、この位置検出器11では、GPS受信機が検出した緯度・経度の情報を基準に、地磁気センサ、ジャイロスコープ、距離センサの検出した結果を加味した補正を行うことにより、車両の現在位置を正確に検出することができる様になっている。
【0024】
なお、精度によっては地磁気センサ等の内の一部だけで構成してもよいし、さらに、ステアリングの回転センサ、各転動輪の車輪センサ等により検出される情報をも加味して位置の補正を行う様にしてもよい。
【0025】
地図データ入力器12は、位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、地図データ及び目印データを含む各種データを入力するための装置であって、データ読み取り用のドライバと、可搬式の記憶媒体とから構成される。
【0026】
操作パネル13は、地図の表示を切り換えたり、拡大表示あるいは縮小表示を指示したり、スクロールを指示したり、経路計算のための目的地を入力するといった各種操作を実行するためのスイッチ類を備えたものである。なお、この操作スイッチパネル13は、例えば、ディスプレイ15と一体になったタッチスイッチもしくはメカニカルスイッチ等として構成される。
【0027】
外部メモリ14としては、ハードディスクが用いられる。この外部メモリ14は、ディスプレイ15にそれまでに表示していた地図データ等を記憶しておき、地図の再表示を行う様な場合に、地図データ入力器12を起動して再度の読み込みを行わなくてもよい様にするなどといった具合に操作性・機能性を向上させるために利用される。また、外部メモリ14は、地名や施設名とその緯度・経度座標とを対応付けたデータ等を記憶しておくことにより、経路計算の際の目的地の選択を容易にするためにも利用される。さらに、本実施の形態の特徴として、一般道路と高速道路の別と、犯罪の多発する危険地帯に関する情報も含まれており、道路上の位置により道路の種類及び危険地帯を特定できる様になっている。なお、この危険地帯に関する情報は、外部情報入出力装置16から取り込んで蓄積する様に構成することができる。
【0028】
ディスプレイ15は、カラー液晶表示装置であり、位置検出器11から入力された車両の現在位置マークと、地図データ入力器12から入力された地図データと、地図上に表示する誘導経路等の付加データとを重ねて表示することができる様になっている。
【0029】
外部情報入出力装置16は、外部のインフラ(例えばVICSの様な道路情報案内システムやインターネット)から提供される渋滞情報、道路工事情報、交通事故情報、さらには犯罪情報等を受信し、逆に、自車位置や緊急時の救命信号等を外部へ発信するためのものである。
【0030】
ウインカーECU20は、ウインカー装置21を制御して、右折表示又は左折表示を実行するためのものである。
【0031】
ドアロックECU30は、車両の各ドアに設けられたドアロック装置31を制御して、ドアのロック/アンロックを実行するためのものである。
【0032】
次に、この車両制御システム1においてナビゲーションECU10が実行するウインカー装置に対するうっかり忘れ防止のための制御処理の内容について説明する。なお、このウインカー制御処理の前提として、経路案内機能に基づく、走行経路案内のための走行経路が演算され、外部メモリ14に記憶されているものとする。
【0033】
この制御処理では、図2に示す様に、まず、外部メモリ14から走行経路情報を読み出す(S10)。続いて、この走行経路情報から右折又は左折する交差点又は分岐点の位置情報を抽出する(S20)。次に、位置検出器11から現在位置の情報を取得し(S30)、次の交差点又は分岐点が右折又は左折する交差点又は分岐点か否かを判定する(S40)。右折又は左折する交差点又は分岐点である場合は(S40:YES)、次に、現在走行中の道路が一般道路であるか高速道路であるかを判定する(S50)。一般道路である場合は(S50:YES)、交差点又は分岐点の手前30mに到達したか否かを位置検出器11から取得した現在位置の情報に基づいて判定する(S60)。一方、高速道路である場合は(S50:NO)、分岐点の手前500mに到達したか否かを位置検出器11から取得した現在位置の情報に基づいて判定する(S70)。これら、S60及びS70の判定がYESとなったときは、ウインカーECU20に対して、右折又は左折の別と、ウインカー作動とを指令するための制御信号を出力する(S80)。
【0034】
こうしてウインカーONを指令した後は、右折又は左折する交差点又は分岐点を通過したか否かを位置検出器11からの現在位置情報と、走行経路情報とから判定する(S90)。そして、当該交差点又は分岐点を通過したと判定されたときは、ウインカーECU20に対してOFF信号を出力してウインカーの点滅を停止させる(S100)。以上の処理を、車両が目的地に到達するまで実行する(S110)。なお、ウインカーECU20は、ナビゲーションECU10からの制御指令に基づいてウインカー装置21に対する制御を実行している最中であっても、ウインカー装置21に対するユーザーの手動操作が実行されたときは、ユーザーの手動操作を優先する。
【0035】
次に、この車両制御システム1においてナビゲーションECU10が実行するドアロック装置に対するうっかり忘れ防止のための制御処理の内容について説明する。
【0036】
この制御処理では、図3に示す様に、まず、位置検出器11から現在位置の情報を取得する(S210)。続いて、外部メモリ14に記憶されている危険地帯の情報を読み出し(S220)、現在位置が危険地帯内に入っているか否かを判定する(S230)。危険地帯に入っている場合は(S230:YES)、ドアロックECU30に対して、ドアロックの実行を指令するための制御信号を出力する(S240)。
【0037】
こうしてドアロックONを指令した後は、危険地帯を抜け出したか否かを位置検出器11からの現在位置情報と、S220で読み出した危険地帯の情報とから判定する(S250)。そして、危険地帯を抜け出したと判定されたときは(S250:YES)、ドアロックECU30に対してOFF信号を出力してドアロックを解除させる(S260)。以上の処理を、車両が停止するまで実行する(S270)。なお、ドアロックECU30は、ナビゲーションECU10からの制御指令に基づいてドアロック装置31に対するドアのロック又はアンロック制御を実行している最中であっても、ドアロック装置31に対するユーザーの手動操作が実行されたときは、ユーザーの手動操作を優先する。
【0038】
本実施の形態によれば、以上の様な制御処理を実行する結果、ユーザーがうっかりしてウインカーを出し忘れたり、あるいは危険地帯においてドアロックをし忘れたりしても、ナビゲーションECU10が、車両の位置情報と地図情報とからウインカーECU20及びドアロックECU30に対して制御指令を出力するので、うっかり忘れによる危険を回避することができる。また、本実施の形態では、自動制御を行うことがユーザーの意思に反する場合は、ユーザーの意思を優先することができる。さらに、ウインカーの消し忘れ等についても、ナビゲーションECU10からの指令でこれを防止することができる。
【0039】
次に、ドアロック装置に対するうっかり忘れ防止のための第2の実施の形態としての制御処理の内容について説明する。なお、このドアロック制御処理の前提として、経路案内機能に基づく、走行経路案内のための走行経路が演算され、外部メモリ14に記憶されているものとする。
【0040】
この制御処理では、図4に示す様に、まず、外部メモリ14から走行経路情報を読み出す(S310)。続いて、この走行経路情報から目的地までの危険地帯を抽出する(S320)。次に、位置検出器11から現在位置の情報を取得し(S330)、危険地帯の手前所定距離に到達したか否かを判定する(S340)。危険地帯の手前所定距離に到達したと判定されたときは(S340:YES)、ドアロックECU30に対して、ドアロックの実行を指令するための制御信号を出力する(S350)。
【0041】
こうしてドアロックONを指令した後は、危険地帯を抜け出してさらに所定距離を走行したか否かを、位置検出器11からの現在位置情報と、S320で抽出した危険地帯の情報とから判定する(S360)。そして、危険地帯を抜け出してさらに所定距離を走行したと判定されたときは(S360:YES)、ドアロックECU30に対してOFF信号を出力してドアロックを解除させる(S3760)。以上の処理を、車両が目的地に到達するまで実行する(S380)。なお、この第2の実施の形態においても、ドアロックECU30は、ナビゲーションECU10からの制御指令に基づいてドアロック装置31に対するドアのロック又はアンロック制御を実行している最中であっても、ドアロック装置31に対するユーザーの手動操作が実行されたときは、ユーザーの手動操作を優先する。
【0042】
この第2の実施の形態によれば、走行経路案内のための走行経路情報を利用することで、危険地帯に侵入する前に、前もってドアロックを実行できるので、第1の実施の形態のドアロック制御よりもさらに安全性が高まる。
【0043】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内においてさらに種々の形態を採用することができることはもちろんである。
【0044】
例えば、犯罪の多発地帯以外に、交通事故の多発地帯に対してドアロック装置を制御する様にしてもよい。この場合、当該危険地帯で発生する事故の種類により、ドアロックがなされていた方が安全か、それともドアロックがなされていない方が安全かを判定し、その判定結果に基づいてドアのロック又はアンロックを実行する様に構成することができる。また、ウインカー装置及びドアロック装置に限らず、車両の走行性能及び操舵性能とは無関係で、ユーザーがうっかりして操作を怠る可能性のある他の機器に対しても、カーナビゲーションシステムから得られる情報を利用した制御を実行する様に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としての車両制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態におけるウインカー制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図3】第1の実施の形態におけるドアロック制御処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態におけるドアロック制御処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・車両制御システム
10・・・ナビゲーションECU
11・・・位置検出器
12・・・地図データ入力器
13・・・操作パネル
14・・・外部メモリ
15・・・ディスプレイ
16・・・外部情報入出力装置
17・・・ナビゲーションECU
20・・・ウインカーECU
30・・・ドアロックECU
40・・・車内LAN

Claims (7)

  1. 地図情報を記憶した地図情報記憶手段と、
    車両の位置を検出する位置検出手段と、
    該位置検出手段の検出した車両の位置に基づいて前記地図情報を検索することによって進行方向の地図情報を取得する進行方向地図情報取得手段と、
    車両の走行性能及び操舵性能とは無関係で、ユーザーがうっかりして操作を怠る可能性のある所定の機器に対して、前記進行方向地図情報取得手段の取得した進行方向の地図情報に基づいて制御実行地点又は制御実行区間を判定し、該制御実行地点又は制御実行区間に車両が到達したときに所定の制御を実行する機器制御手段と
    を備えている車両制御システム。
  2. 請求項1記載の車両制御システムにおいて、
    前記機器制御手段により実行された所定の制御は、前記制御実行地点又は制御実行区間を通過したときは解除されること
    を特徴とする車両制御システム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両制御システムにおいて、
    前記機器制御手段により実行された所定の制御は、前記制御実行地点又は制御実行区間に車両が位置するときであっても、制御対象の機器に対して手動操作を行うことにより解除されること
    を特徴とする車両制御システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか記載の車両制御システムにおいて、
    前記機器制御手段による制御対象機器がウインカー装置であり、
    前記機器制御手段として、
    前記地図情報記憶手段の記憶している地図情報に基づき、出発地と目的地との間の車両の走行経路を算出する走行経路算出手段と、
    前記位置検出手段の検出した車両の位置に基づいて前記走行経路算出手段の算出した走行経路を走行するための経路案内を実行する経路案内手段と、
    前記走行経路算出手段の算出した走行経路から右折又は左折をする地点を検出する右折/左折地点検出手段と、
    該右折/左折地点検出手段が検出した右折地点又は左折地点の手前所定距離に到達したか否かを判定する右折/左折地点到達判定手段と、
    該右折/左折地点到達判定手段により右折地点又は左折地点の手前所定距離に到達したと判定されたときに、右折又は左折の別に応じて、ウインカーを右折又は左折を指示する状態に作動させるウインカー制御手段と
    を備えていることを特徴とする車両制御システム。
  5. 請求項4記載の車両制御システムにおいて、
    前記地図情報記憶手段に記憶された地図情報には、道路の種類に関する情報が含まれており、
    前記右折/左折地点到達判定手段は、道路の種類に応じて前記右折地点又は左折地点の手前所定距離の判定条件を変更すること
    を備えていることを特徴とする車両制御システム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか記載の車両制御システムにおいて、
    前記機器制御手段による制御対象機器がドアロック装置であり、
    前記地図情報記憶手段が、交通事故や犯罪の発生するおそれのある危険地帯に関する情報を含む地図情報を記憶した手段として構成され、
    前記機器制御手段として、
    前記位置検出手段の検出する車両の位置に基づいて前記地図記憶手段を検索し、車両が危険地帯に侵入したか否かを判定する危険地帯侵入判定手段と、
    該危険地帯侵入判定手段により車両が危険地帯に侵入したと判定されたときは、ドアロック装置に対する制御を実行するドアロック制御手段と
    を備えていることを特徴とする車両制御システム。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれか記載の車両制御システムにおいて、
    前記機器制御手段による制御対象機器がドアロック装置であり、
    前記地図情報記憶手段が、交通事故や犯罪の発生するおそれのある危険地帯に関する情報を含む地図情報を記憶した手段として構成され、
    前記機器制御手段として、
    前記地図情報記憶手段の記憶している地図情報に基づき、出発地と目的地との間の車両の走行経路を算出する走行経路算出手段と、
    前記位置検出手段の検出した車両の位置に基づいて前記走行経路算出手段の算出した走行経路を走行するための経路案内を実行する経路案内手段と、
    前記走行経路算出手段の算出した走行経路と、前記地図情報記憶手段の記憶している危険地帯に関する情報とから、走行経路上の危険地帯を検出する危険地帯検出手段と、
    前記危険地帯検出手段が検出した危険地帯の手前所定距離に到達したか否かを判定する危険地帯到達判定手段と、
    該危険地帯到達判定手段により危険地帯の手前所定距離に到達したと判定されたときに、ドアロック装置に対する制御を実行するドアロック制御手段と
    を備えていることを特徴とする車両制御システム。
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