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JP2004043353A - Method for continuously producing organic titanium peroxo compound and device therefor - Google Patents

Method for continuously producing organic titanium peroxo compound and device therefor Download PDF

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JP2004043353A
JP2004043353A JP2002202342A JP2002202342A JP2004043353A JP 2004043353 A JP2004043353 A JP 2004043353A JP 2002202342 A JP2002202342 A JP 2002202342A JP 2002202342 A JP2002202342 A JP 2002202342A JP 2004043353 A JP2004043353 A JP 2004043353A
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titanium
organic
reaction
peroxo compound
solution
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Application number
JP2002202342A
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Japanese (ja)
Inventor
Masato Kakihana
垣花 眞人
Noriaki Mochida
持田 典秋
Kiyoshi Shinya
新屋 潔
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Japan Science and Technology Agency
JFE Soltec Co Ltd
Original Assignee
JFE Soltec Co Ltd
Japan Science and Technology Corp
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Publication date
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for continuously producing an organic titanium peroxo compound, by which the organic titanium peroxo compound having a high quality can stably be produced, and to provide a device for producing the same. <P>SOLUTION: This method for continuously producing the organic titanium peroxo compound is characterized by comprising the first reaction process for continuously feeding metal titanium powder, hydrogen peroxide and ammonia water into a dissolution reaction tank maintained at a prescribed temperature to dissolve the metal titanium, thus producing the solution of the peroxotitanic acid, and the second reaction process for continuously feeding one or more organic complexing agents selected from the group consisting of carboxylic acids, acetylacetone and amines to the peroxotitanic acid solution discharged from the first reaction process, thus reacting with the peroxotatanic acid to produce the organic peroxo compound solution. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体、光触媒、蛍光体などの材料として使用される酸化物又は複合酸化物の原料に供される有機チタンペルオキソ化合物の製造方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、その重要性が増大している電子材料として、例えば、複合酸化物の誘電体薄膜を用いた不揮発性メモリーがある。この複合酸化物の薄膜は溶液コーティング法により製造される。この方法においては、複合酸化物を構成する金属成分を含む溶液を基板にコーティングし、適当な化学処理を施すことによってゲル状膜を形成させ、これを熱処理することにより薄膜が得られている。
【0003】
上記溶液コーティング法によりチタンの複合酸化物の薄膜を製造する場合、当然のことながら、チタン化合物の溶液を使用しなければならないが、安定した水溶液が得られるチタン化合物は知られていない。すなわち、殆どのチタン化合物は水に対して難溶性である上に、例えば、四塩化チタンのような水溶性のものであっても、安定した溶液として存在するのは強酸性下だけであって、中性の水溶液中では加水分解されて難水溶性の化合物を生成する。又、有機チタン化合物として知られているチタンアルコキシドは非水溶媒中では安定であるが、僅かな水の存在によって加水分解され、極めて不安定な化合物である。
【0004】
このため、溶液コーティング法による薄膜製造においては、チタンアルコキシドをアルコールなどの非水溶媒に溶解して使用している。
【0005】
しかし、チタンアルコキシドをチタン源として使用する場合、有機溶媒を使用しなければならない上に、チタンアルコキシドは引火点が36℃と非常に低く、製造作業の操作及び装置の構成について十分な安全上の対策を講じなければならない。又、チタンアルコキシドは極めて高価な薬品であということも、問題点として挙げられている。
【0006】
このような状況において、特開2000−159786号公報には、有機チタンペルオキソ化合物が安定な水溶液を形成するものであることが開示されており、その製造方法が示されている。上記公報においては、金属チタン粉末に過酸化水素水を作用させて溶解したペルオキソチタン酸の溶液に、カルボン酸などの有機錯体化剤を加えて溶解させることにより、有機チタンペルオキソ化合物が得られることが記載されている。そして、回分式ビーカー実験により製造された有機チタンペルオキソ化合物の品質が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開2000−159786号公報に記載されている有機チタンペルオキソ化合物の製品は非常に小規模の回分式ビーカーテストの段階で得られたものであり、その回分式ビーカーテストに基づく方法をそのまま工業的規模の装置に適用しても、一定の組成を有する良好な製品を安定的に得ることはできない。
【0008】
事実、本発明者らが、大型ビーカーを回分式反応槽として使用し、同一条件で繰り返して有機チタンペルオキソ化合物を製造した結果によれば、得られた有機チタンペルオキソ化合物は各製造ロット毎に組成が異なっており、又、未反応のチタンを含んでいたりして、実用に供することが難しいものであった。
【0009】
このように、反応を回分式で行った場合には、反応槽の規模を小型ビーカーから僅かに大きくして大型ビーカーにしただけでも、槽内の反応条件が常に一定にならない状態になっている。このため、一定の組成を有する良好な製品を工業的規模で生産するためには、反応条件を常に一定に維持することができる製造方法を確立する必要がある。
【0010】
本発明は、上記の問題を解決し、高品質の有機チタンペルオキソ化合物を安定的に製造することができる方法及びその製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、回分式反応槽を使用して有機チタンペルオキソ化合物を製造した際に、得られたものの組成が製造ロット毎に異なることに対する原因を解明するため、実験を行いながら、種々検討を行った。その結果、高品質の有機チタンペルオキソ化合物を安定的に製造するためには、多くの条件を規定する必要があることが判った。すなわち、上記の検討によれば、不純物が極めて少なく、品質のよい有機チタンペルオキソ化合物を製造するためには、金属チタンと過酸化水素を反応させる際の反応温度及び金属チタンに対する過酸化水素とアンモニアの供給量の比を適切の範囲内に維持することが特に主要な条件として挙げられる。
【0012】
このため、上記主要な反応条件を所定範囲内に精度よく制御することができる製造方式について検討したところ、原料(金属チタンと過酸化水素とアンモニア)を所定比率で連続的に供給して反応させる方式にすれば、上記主要な反応条件を制御することができるとの結論を得た。製造方式を連続的製造方式によれば、反応槽内に存在する原料の比率が一定の範囲に調整された状態になるように、上記各原料を所定比率で連続的に供給することができる。又、各原料が所定比率で連続的に供給されるので、反応量の変動が小さく、反応温度の変動も小さくなる。このため、反応が安定的に進行し、品質のよい製品を製造することができる。
【0013】
本発明は上記の知見に基づいてなされたものであり、次のような特徴を有する。
【0014】
請求項1の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、金属チタン粉末と過酸化水素水とアンモニア水を、所定温度に保持されている溶解反応槽内へ連続的に供給して金属チタンを溶解させ、ペルオキソチタン酸の溶液を生成させる第1反応工程と、第1反応工程から排出されるペルオキソチタン酸の溶液に、カルボン酸、アセチルアセトン、アミン類からなる群から選ばれる1種以上の有機錯体化剤を連続的に供給して前記ペルオキソチタン酸と反応させ、有機チタンペルオキソ化合物の溶液を生成させる第2反応工程を有することを特徴としている。
【0015】
請求項2の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1の発明において、溶解反応槽内の温度を35〜55℃に保持することを特徴としている。
【0016】
請求項3の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1又は請求項2の発明において、過酸化水素の供給量が金属チタン粉末の供給量に対しモル比で10〜40倍の範囲であることを特徴としている。
【0017】
請求項4の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1〜請求項3の何れかの発明において、アンモニアの供給量が金属チタン粉末の供給量に対しモル比で5〜20倍の範囲であることを特徴としている。
【0018】
請求項5の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1〜請求項4の何れかの発明において、有機錯体化剤の供給量が金属チタン粉末の供給量に対しモル比で1〜3倍の範囲であることを特徴としている。
【0019】
請求項6の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1〜請求項5の何れかの発明において、ペルオキソチタン酸を生成させる第1反応工程の滞留時間が10分〜4時間であることを特徴としている。
【0020】
請求項7の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1〜請求項6の何れかの発明において、有機チタンペルオキソ化合物を生成させる第2反応工程の滞留時間が10分〜2時間であることを特徴としている。
【0021】
請求項8の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、請求項1〜請求項7の何れかの製造方法によって得られた有機チタンペルオキソ化合物の溶液を濃縮し、有機チタンペルオキソ化合物の結晶を得ることを特徴としている。
【0022】
請求項9の発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造装置は、直列に接続された少なくとも2槽の攪拌機付溶解反応槽と、この溶解反応槽の最終槽に接続され、直列に接続された少なくとも2槽の攪拌機付有機錯体化反応槽を有し、溶解反応槽の最初の槽へ連続的に供給された装入物が攪拌されながら反応して有機錯体化反応槽の最終槽から連続的に排出されるように構成されると共に、前記それぞれの溶解反応槽が水冷構造に構成されていることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係る有機チタンペルオキソ化合物の製造方法は、ペルオキソチタン酸の溶液を生成させる第1反応工程と、第1反応工程で生成したペルオキソチタン酸から有機チタンペルオキソ化合物の溶液を生成させる第2反応工程を有する。第1反応工程では、金属チタン粉末と過酸化水素水とアンモニア水を、所定温度に保持されている溶解反応槽内へ連続的に供給することにより、金属チタンが溶解してペルオキソチタン酸の溶液が生成する。第2反応工程では、第1反応工程で生成して排出されるペルオキソチタン酸の溶液に、カルボン酸、アセチルアセトン、アミン類からなる群から選ばれる1種以上の有機錯体化剤を連続的に供給することにより、ペルオキソチタン酸と有機錯体化剤が反応して有機チタンペルオキソ化合物の溶液が生成する。
【0024】
そして、第1反応工程においては、金属チタン粉末の供給量に対する過酸化水素水のモル比、及び金属チタン粉末の供給量に対するアンモニア水のモル比が所定値になるように、金属チタン粉末と過酸化水素水とアンモニア水をそれぞれ所定流量で、所定温度に保持されている溶解反応槽内へ連続的に供給する。又、第2反応工程においては、第1反応工程から排出されたペルオキソチタン酸の溶液が滞留している有機錯体化反応槽に、第1反応工程に供給された金属チタン粉末の供給量に対するカルボン酸、アセチルアセトン、アミン類からなる群から選ばれる1種以上の有機錯体化剤のモル比が所定値になるように、有機錯体化剤を所定流量で連続的に供給する。
【0025】
次に、品質のよい有機チタンペルオキソ化合物を製造するための条件について説明する。溶解反応槽内の温度は35〜55℃、好ましくは45〜55℃の範囲内する必要がある。その理由は次の通りである。
【0026】
金属チタンと過酸化水素を反応させてペルオキソチタン酸を生成させる溶解反応槽においては、金属チタンと過酸化水素の反応により激しい発熱が起こり、この発熱による温度上昇が、次に記すように、反応の進行に大きな影響を及ぼす。
【0027】
金属チタンを溶解するために供給された過酸化水素は非常に不安定なものであるので、わずかな温度上昇により分圧が上がって分解する。又、温度上昇によりアンモニアの蒸発が起こるが、金属チタンと過酸化水素が反応する際に、アンモニアが触媒作用をするので、アンモニアが減少することにより反応の進行が妨げられる。従って、反応温度が高くなるにしたがって反応速度は大きくなるが、反応温度が高すぎると過酸化水素の分解とアンモニアの蒸発が激しくなって、過酸化水素とアンモニアが減少し、反応に関与する原料のバランスが崩れてしまう。そして、生成したペルオキソチタン酸((Ti(OH))がゲル化して沈殿を生じる。その結果、チタンが沈殿物になって反応槽の底部に残留したり、金属チタンが未反応のまま残留することになる。
【0028】
図2は溶解反応槽の温度を変えて金属チタンと過酸化水素を反応させた際の結果である。図中、○印は反応終了後に反応槽の底部に金属チタン粉末又は沈殿生成物が存在していなかった場合を示し、×印は反応槽の底部に金属チタン粉末や沈殿物が存在していた場合を示す。図2の結果によれば、反応温度が55℃を超える付近から沈殿が生じる。このため、55℃を超える範囲は不適な温度範囲であることを示している。ただし、温度が低過ぎると、反応速度が遅くなるので、実際の操業における反応温度は35〜55℃、好ましくは45〜55℃の範囲に設定するのがよい。
【0029】
なお、31%過酸化水素と28%アンモニア水を4:1の割合で混合した反応溶液の沸点を測定したところ、71℃であった。このように、反応溶液の分圧が非常に大きいので、反応温度の好ましい範囲は上記のように45〜55℃であるが、その設定に際しては、反応溶液の組成を考慮し、設定温度を決定する必要がある。
【0030】
品質のよい有機チタンペルオキソ化合物を製造するためには、反応温度を上記の範囲にすることを要するが、他の条件については、次の通りである。
【0031】
過酸化水素の供給量(金属チタン粉末の供給量に対するモル比)について
金属チタン粉末に対するモル比を10倍未満にすると、過酸化水素による金属チタンに対する酸化力が不足になるので、金属チタンを完全に溶解することができなくなる。又、40倍を超えると、過酸化水素によるチタンの酸化反応が爆発的に進行するので、操業条件、例えば、反応温度を基準内に制御することが困難になり、品質のよい有機チタンペルオキソ化合物が得られなくなる。
【0032】
アンモニアの供給量(金属チタン粉末の供給量に対するモル比)について
金属チタン粉末に対するモル比を5倍未満にすると、金属チタンと過酸化水素が反応する際に触媒作用をするアンモニアが不足し、これによって過酸化水素による金属チタンに対する酸化力が不足し、金属チタンを完全に溶解することができなくなる。又、20倍を超えると、一度金属チタンが溶解して生成したチタンイオンが強アルカリ性のアンモニア溶液中に存在する大量の水酸化イオンと反応してチタンの沈殿物が発生し、品質のよい有機チタンペルオキソ化合物が得られなくなる。
【0033】
有機錯体化剤の供給量(金属チタン粉末の供給量に対するモル比)について
金属チタン粉末に対するモル比を1倍未満にすると、有機錯体化剤と化合していないチタンイオンが存在しており、溶解したチタンの一部が不安定な状態のままになっているので、チタンの沈殿物が生成する。又、3倍を超えると、反応溶液の粘性が高くなり、ゲル化してしまう。
【0034】
第1反応工程の滞留時間について
10分未満にすると、金属チタンと過酸化水素との反応が不十分になるので、未反応のチタンが残留する。又、4時間を超えると、生成したペルオキソチタン酸水溶液が不安定であるので、加水分解して沈殿が生成し、品質のよい有機チタンペルオキソ化合物が得られなくなる。
【0035】
第2反応工程の滞留時間について
10分未満にすると、第1反応工程で得られたペルオキソチタン酸と有機錯体化剤との反応が不十分になるので、未反応のペルオキソチタン酸が分解して沈殿が生成し、品質のよい有機チタンペルオキソ化合物が得られなくなる。なお、ペルオキソチタン酸と有機錯体化剤との反応時間が10分を超える範囲に設定されていれば、品質上の問題は生じないが、反応時間があまり長くなると反応槽を大型化しなければならないので、反応時間の上限は2時間を超えない程度にするのがよい。
【0036】
次に、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。
【0037】
図1は本発明の製造装置の構成に係る実施の形態の一例を示すフローダイアグラムである。なお、図1においては、有機チタンペルオキソ化合物のうち、チタンペルオキソクエン酸アンモニウムを製造する場合を示している。この装置は第1反応工程、第2反応工程、及び晶析工程で使用される装置により構成されている。
【0038】
第1反応工程の装置は次のように構成されている。10は金属チタン粉末の供給ホッパー、11は金属チタン粉末の定量計量供給器、12は過酸化水素水の供給槽、13は過酸化水素水定量供給ポンプ、14はアンモニア水の供給槽、15はアンモニア水定量供給ポンプである。そして、20、21は金属チタン粉末と過酸化水素を反応させてペルオキソチタン酸の溶液を生成させる溶解反応槽であり、20は第1溶解反応槽、21は第2溶解反応槽である。
【0039】
第1溶解反応槽20と第2溶解反応槽21はオーバーフロー方式によって直列に接続されており、それぞれ攪拌機22、23を備えている。又、第1溶解反応槽20と第2溶解反応槽21にはそれぞれ水冷ジャケット24、25が設けられており、水冷構造になっている。そして、第1溶解反応槽20と第2溶解反応槽21にはそれぞれ温度計26、27が設けられており、温度計26、27による温度検出値に基づいて、第1溶解反応槽20内と第2溶解反応槽21内の温度がそれぞれ設定値になるように、水冷ジャケット24、25へ供給するする冷却水の流量が調節されるようになっている。28、29は流量調節器、30は温度計26、27から送信されてきた温度信号に基づいて流量調節器28、29へ流量変更の指示信号を発信する制御装置である。
【0040】
第2反応工程の装置は次のように構成されている。40、41は第2溶解反応槽21から排出されるペルオキソチタン酸にクエン酸を反応させてチタンペルオキソクエン酸アンモニウムを生成させる有機錯体化反応槽であり、40は第1有機錯体化反応槽、41は第2有機錯体化反応槽である。第1有機錯体化反応槽40と第2有機錯体化反応槽41はオーバーフロー方式によって直列に接続されており、それぞれ攪拌機42、43と温度計44、45を備えている。46はクエン酸の供給槽、47はクエン酸定量供給ポンプである。
【0041】
反応槽が上記のように接続されているので、第1溶解反応槽20へ連続的に供給された装入物が攪拌されながら反応して第2有機錯体化反応槽41へ流入し、連続的に排出されるようになっている。
【0042】
晶析工程の装置は次のように構成されている。50は第2有機錯体化反応槽41から排出されたチタンペルオキソクエン酸アンモニウム溶液の受け槽、52は受け槽50から送られてきた溶液を真空蒸発させて濃縮し、チタンペルオキソクエン酸アンモニウムの結晶を析出させる晶析装置である。
【0043】
そして、溶解反応槽20,21と有機錯体化反応槽40,41で発生したガスからアンモニアを回収するアンモニア吸収塔60が設けられている。61は吸収液循環ポンプである。
【0044】
なお、図1においては、金属チタンと共に、金属チタンに対して過剰の過酸化水素とアンモニア水を第1溶解反応槽20へ供給するようになっているが、過酸化水素は分解しやすく、アンモニア水は蒸発しやすいので、これらの溶液が第1溶解反応槽20に滞留している間に分解や蒸発して消耗する量を減少させようとする場合には、過酸化水素とアンモニア水を第1溶解反応槽20と第2溶解反応槽21へ分割して供給するのがよい。
【0045】
又、図1においては、第1溶解反応槽20へ供給するアンモニアがアンモニア水であったが、アンモニア水に代えてアンモニアガスを供給してもよい。
【0046】
上記のように構成された装置の操業方法について説明する。第1反応工程においては、金属チタン粉末の定量計量供給器11、過酸化水素水定量供給ポンプ13、及びアンモニア水定量供給ポンプ15により、金属チタン粉末、過酸化水素水、アンモニア水がそれぞれ所定流量で連続的に第1溶解反応槽20へ供給される。第1溶解反応槽20内では金属チタンと過酸化水素が反応してペルオキソチタン酸が生成し、この反応によって激しい発熱が起こるが、水冷ジャケット24への冷却水流量の調節による温度制御により、第1溶解反応槽20内の温度は35〜55℃、好ましくは45〜55℃の範囲内の所定値に保持される。
【0047】
第1溶解反応槽20だけでは、金属チタンと過酸化水素の反応が完結しないように設計されている。この理由の一つは、金属チタンと過酸化水素の反応により急激に反応熱が発生するので、第1溶解反応槽20だけで反応を完結させるようにすると、反応が急激に起こるので、反応条件の変動が大きくなるためである。このため、未反応の金属チタンと過酸化水素が第2溶解反応槽21へ流入し、2槽にわたって反応が行われるようになっている。
【0048】
このようにして反応を2槽に分けて行うことにより、同一槽内で行われる反応量が制限され、急激な反応熱の発生が抑えられる。又、連続式の装置においては、第1溶解反応槽へ装入された原料の一部がショートパスして排出されても、このショートパス分の反応を完結させなければならないので、溶解反応槽は2槽以上を設ける必要がある。
【0049】
第2反応工程においては、第2溶解反応槽21から溢流した溶液が第1有機錯体化反応槽40へ流入し、ここで、クエン酸定量供給ポンプ47により、所定流量のクエン酸が連続的に供給される。第1有機錯体化反応槽40では溶解反応槽で生成したペルオキソチタン酸とクエン酸の反応が行われ、チタンペルオキソクエン酸アンモニウムが生成する。この反応は次の第2有機錯体化反応槽40で完結し、その溶液は受け槽50へ流入して一時貯留される。
【0050】
晶析工程においては、受け槽50に貯留されたチタンペルオキソクエン酸アンモニウムの溶液が晶析装置52へ送られ、60℃程度の温度で真空濃縮される。この濃縮によって、チタンペルオキソクエン酸アンモニウムの結晶が得られる。チタンペルオキソクエン酸アンモニウムを結晶化させて取り出すことにより、高純度の製品が得られる。
【0051】
溶解反応槽20,21と有機錯体化反応槽40,41で発生したガスはアンモニア吸収塔60へ導入され、アンモニア水が回収される。このアンモニア水は第1溶解反応槽20へ供給するアンモニア源の一部として使用することができる。排ガスは図示されないガス洗浄装置へ送られ、浄化処理される。
【0052】
【実施例】
[実施例1]
基本的な構成が図1と同様のベンチスケールの連続製造装置を製作し、この装置を使用してチタンペルオキソクエン酸アンモニウムを製造した。
【0053】
原料供給は次のようにした。試薬の金属チタン粉末(Ti99.9%、粒度100メッシュパス)0.6g/min、31%過酸化水素水30g/min、28%アンモニア水7.5g/minを第1溶解反応槽へ連続的に供給し、第1溶解反応槽と第2溶解反応槽の温度を50±5℃に保持した。なお、上記各原料の供給量を金属チタンの供給量に対しモル比で示すと、過酸化水素が21.8倍、アンモニアが9.9倍であった。
【0054】
そして、第1有機錯体化反応槽へ10%クエン酸水溶液を金属チタンに対しモル比で1.2倍を加え反応させたところ、第2有機錯体化反応槽から黄色の水溶液が得られた。
【0055】
この水溶液を晶析装置(ロータリーエバポレーター)に入れ、60℃で真空蒸発させて結晶を析出させた。次いで、この結晶を160℃で加熱し、結晶水を含まない状態にした。この試料を品質評価用の試料とした。
【0056】
そして、上記のようにして得られた試料の品質を評価するために、500mlのビーカーを反応槽として、回分式によるチタンペルオキソクエン酸アンモニウムの製造を行い、この試料を品質評価の基準物質とした。その理由は、既述のように、回分式で製造されたものであっても、反応槽がビーカー規模のものであれば、実用に供することができる品質の製品が得られることが判明しているためである。
【0057】
ビーカーを反応槽とした回分式によるチタンペルオキソクエン酸アンモニウムの製造は、次のように行った。金属チタン粉末(メッシュパス)0.25g、30%過酸化水素水20ml、30%アンモニア水5mlをビーカーに入れて混合し、ウォーターバスで冷却しなから、金属チタンを溶解させ、黄色いチタンペルオキソ溶液を得た。次に、得られた溶液にチタンに対して1倍モル以上のクエン酸を加えた。加えたクエン酸が完全に溶けきった後、ビーカーをホットプレートに載せて80℃で加熱乾燥し、黄色い結晶を得た。この試料を品質評価の基準物質として使用した。
【0058】
上記のようにして製造した実施例1の試料とビーカー・回分式で製造した試料の元素分析結果は表1の通りであった。
【0059】
【表1】

Figure 2004043353
【0060】
そして、実施例1の試料とビーカー・回分式で製造した試料についてX線回折法、ラマン分光法、固体13C−NMR分光法による測定を行った結果、目的とする化合物であるチタンペルオキソクエン酸アンモニウム((NH[Ti(C)O]・2HO)であることが確認された。
【0061】
図3は実施例1で得られた試料のX線回折パターンを示す。図3には実施例1の結果と共にビーカー・回分式の結果を示す。実施例1の試料はビーカー・回分式で製造した試料よりもピークがシャープであり、細かいピークが一つ一つ観察される。このため、実施例の試料は結晶性が非常に高く、純度が高い。
【0062】
上記の各測定結果によれば、実施例1の試料とビーカー・回分式の試料の測定結果はほぼ一致しているが、結晶性については実施例の試料の方が優れている。このことから、実施例の試料は、実用に供し得る品質であるビーカー・回分式の試料と同程度以上の品質であることが確認された。
【0063】
[比較例1]
大型ビーカー(2リットル)を回分式反応槽として使用し、回分式によるチタンペルオキソクエン酸アンモニウムの製造を行った。製造条件は、回分式によることを除き、原料の供給比及び反応温度を実施例1とほぼ同じにした。この際、得られる試料品質の再現性を調べるために、その製造を2回行った。
【0064】
金属チタン粉末10g、30%過酸化水素水800ml、30%アンモニア水200mlを2リットルのビーカーに入れて混合し、ウォーターバスで冷却しながら、金属チタンを溶解させ、黄色いチタンペルオキソ溶液を得た。次に、得られた溶液にチタンに対して1倍モル以上のクエン酸を加えた。加えたクエン酸が完全に溶けきった後、ビーカーをホットプレートにのせて80℃で加熱乾燥し、黄色い結晶を得た(ロット1の製造)。又、上記と同じ操作を行って2回目の製造を行った(ロット2の製造)。
【0065】
図4は比較例1で得られた固体13C−NMRによる測定結果を示す。図4の下段には、比較のために、実施例1の試料の測定結果も併せて示した。
【0066】
図4によれば、比較例1で得られた2つの試料(ロット1、ロット2)の測定結果をみると、b,b´とマークされたピークの強度比が異なっており、又、c,c´,d´とマークされたピークの全体形状が異なっている。このように、製造方法が回分式の場合、反応槽が500mlから2リットルになった程度の装置規模の違いがあっただけでも、同一品質の製品が再現性よく得られないことを示している。又、本来、ピークが1本であるべきところにbとb´の2本のピークが観測されており、比較例1の試料が単一の化合物からなるものでないことを示している。又、a,a´やc,c´は本来分離して観測されるべきピークであるが、ブロードなピークになっていることから、比較例1の試料には様々な組成の化合物が含まれていたり、あるいはチタンの加水分解生成物が含まれていることを示している。
【0067】
これに対し、実施例1の試料の測定結果はピークが非常にシャープであり、単一の化合物が得られていることを示している。
【0068】
上記の結果によれば、回分式製造法による場合、反応槽の規模を大きくすると、槽内の反応条件を一定に制御することが困難なるので、実用に供することが出来る製品を得ることが難しいものと判断される。このため、チタンペルオキソクエン酸アンモニウムを工業的規模で製造する場合、回分式製造法を採用することは困難である。
【0069】
[実施例2]
実施例1と同じ装置を用い、チタン原料を、試薬チタン粉末に替えて工業原料用金属チタン(東邦チタニウム(株)製、Ti99%)を供給したこと以外は実施例1と同一条件で、チタンペルオキソクエン酸アンモニウムを製造する試験を行った。
【0070】
この試験において、最終反応槽から排出された溶液は実施例1で得られた溶液と外観上の違いもなく、特に異常反応は認められなかった。又、その溶液を真空濃縮して得た結晶の化合物組成、結晶構造と結晶性などを評価する測定においても、それらの結果は実施例1の結果と比べて誤差範囲内で一致していた。この結果、工業原料用金属チタンを原料として製造したチタンペルオキソクエン酸アンモニウムは、強誘電体不揮発性メモリ、光触媒などの原料として十分使用可能なものであるものと判断された。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、強誘電体不揮発性メモリ、光触媒などの原料として使用される有機チタンペルオキソ化合物を安価に量産することができると共に、高品質の製品を安定的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造装置の構成に係る実施の形態の一例を示すフローダイアグラムである。
【図2】金属チタンと過酸化水素を反応させる際の反応温度の影響を示す図である。
【図3】実施例で得られた試料のX線回折パターンを示す図である。
【図4】比較例1で得られた固体13C−NMRによる測定結果を示す図である。
【符号の説明】
10 金属チタン粉末の供給ホッパー
11 金属チタン粉末の定量計量供給器
12 過酸化水素水の供給槽
13 過酸化水素水定量供給ポンプ
14 アンモニア水の供給槽
15 アンモニア水定量供給ポンプ
20 第1溶解反応槽
21 第2溶解反応槽
22,23 攪拌機
24,25 水冷ジャケット
26,27 温度計
28,29 流量調節器
30 制御装置
40 第1有機錯体化反応槽
41 第2有機錯体化反応槽
42,43 攪拌機
46 クエン酸の供給槽
47 クエン酸定量供給ポンプ
52 晶析装置
60 アンモニア吸収塔[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method and an apparatus for producing an organic titanium peroxo compound used as a raw material of an oxide or a composite oxide used as a material such as a dielectric, a photocatalyst, and a phosphor.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as an electronic material whose importance has increased, for example, there is a nonvolatile memory using a dielectric thin film of a composite oxide. This composite oxide thin film is produced by a solution coating method. In this method, a solution containing a metal component constituting a composite oxide is coated on a substrate, subjected to an appropriate chemical treatment to form a gel-like film, and heat-treated to form a thin film.
[0003]
When a thin film of a composite oxide of titanium is produced by the above solution coating method, a solution of a titanium compound must be used as a matter of course. However, a titanium compound capable of obtaining a stable aqueous solution is not known. That is, most titanium compounds are hardly soluble in water, and even if they are water-soluble, for example, titanium tetrachloride, they exist as stable solutions only under strong acidity. In a neutral aqueous solution, it is hydrolyzed to produce a poorly water-soluble compound. Titanium alkoxide, which is known as an organic titanium compound, is stable in a non-aqueous solvent, but is hydrolyzed by the presence of a small amount of water and is an extremely unstable compound.
[0004]
For this reason, in the production of a thin film by a solution coating method, titanium alkoxide is used after being dissolved in a non-aqueous solvent such as alcohol.
[0005]
However, when a titanium alkoxide is used as a titanium source, an organic solvent must be used, and the flash point of the titanium alkoxide is as low as 36 ° C., so that the operation of the production operation and the configuration of the apparatus are sufficiently safe. Measures must be taken. Another problem is that titanium alkoxide is an extremely expensive chemical.
[0006]
In such a situation, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-159786 discloses that an organic titanium peroxo compound forms a stable aqueous solution, and a production method thereof is disclosed. In the above-mentioned publication, an organic titanium peroxo compound can be obtained by adding an organic complexing agent such as carboxylic acid to a solution of peroxotitanic acid dissolved by reacting aqueous hydrogen peroxide on titanium metal powder and dissolving the same. Is described. And the quality of the organotitanium peroxo compound manufactured by the batch type beaker experiment is shown.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, the product of the organotitanium peroxo compound described in JP-A-2000-159786 was obtained at a very small batch beaker test stage, and the method based on the batch beaker test was used as it is. Even when applied to equipment on an industrial scale, a good product having a certain composition cannot be stably obtained.
[0008]
In fact, according to the results of the present inventors using a large beaker as a batch reactor and repeatedly producing the organotitanium peroxo compound under the same conditions, the obtained organotitanium peroxo compound has a composition However, it is difficult to put it to practical use because it contains unreacted titanium.
[0009]
Thus, when the reaction is performed in a batch system, the reaction conditions in the tank are not always constant even if the scale of the reaction tank is slightly increased from a small beaker to a large beaker. . For this reason, in order to produce a good product having a certain composition on an industrial scale, it is necessary to establish a production method capable of always maintaining a constant reaction condition.
[0010]
An object of the present invention is to solve the above problems and to provide a method capable of stably producing a high-quality organic titanium peroxo compound and an apparatus for producing the same.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors conducted various studies while conducting experiments in order to elucidate the cause of the fact that the composition of the obtained organotitanium peroxo compound was different from production lot to production lot when using a batch type reaction vessel. Was done. As a result, it was found that many conditions need to be defined in order to stably produce a high-quality organic titanium peroxo compound. That is, according to the above study, in order to produce a high-quality organic titanium peroxo compound having very few impurities, the reaction temperature when reacting titanium metal with hydrogen peroxide and the reaction temperature between hydrogen peroxide and ammonia relative to titanium metal are considered. Mainly, the main condition is to maintain the ratio of the supply amounts of the components within an appropriate range.
[0012]
For this reason, a study was conducted on a production method capable of accurately controlling the above main reaction conditions within a predetermined range, and the raw materials (metal titanium, hydrogen peroxide, and ammonia) were continuously supplied at a predetermined ratio to cause a reaction. It was concluded that the system could control the above main reaction conditions. According to the continuous production method, the above-mentioned respective raw materials can be continuously supplied at a predetermined ratio so that the ratio of the raw materials present in the reaction tank is adjusted to a certain range. Further, since each raw material is continuously supplied at a predetermined ratio, the fluctuation of the reaction amount is small, and the fluctuation of the reaction temperature is also small. Therefore, the reaction proceeds stably, and a high-quality product can be manufactured.
[0013]
The present invention has been made based on the above findings, and has the following features.
[0014]
In the method for producing an organotitanium peroxo compound according to the first aspect of the present invention, the metal titanium powder, the hydrogen peroxide solution, and the ammonia water are continuously supplied into a dissolution reaction tank maintained at a predetermined temperature to supply the metal titanium. A first reaction step of dissolving and forming a solution of peroxotitanic acid; and adding a solution of one or more organic acids selected from the group consisting of carboxylic acids, acetylacetone, and amines to the solution of peroxotitanic acid discharged from the first reaction step. The method is characterized by comprising a second reaction step of continuously supplying a complexing agent to react with the peroxotitanic acid to form a solution of an organic titanium peroxo compound.
[0015]
The method for producing an organotitanium peroxo compound according to the second aspect of the present invention is characterized in that, in the first aspect of the present invention, the temperature in the dissolution reaction tank is maintained at 35 to 55 ° C.
[0016]
The method for producing an organotitanium peroxo compound according to the third aspect of the present invention is the method according to the first or second aspect, wherein the supply amount of hydrogen peroxide is 10 to 40 times the supply amount of the metal titanium powder in a molar ratio. It is characterized by a range.
[0017]
In the method for producing an organotitanium peroxo compound according to the invention of claim 4, the supply amount of ammonia is 5 to 20 times the supply amount of the metal titanium powder in any one of the inventions of claims 1 to 3. It is characterized by being within the range.
[0018]
The method for producing an organotitanium peroxo compound according to the invention of claim 5 is the method according to any one of claims 1 to 4, wherein the supply amount of the organic complexing agent is 1 in a molar ratio to the supply amount of the metal titanium powder. It is characterized by a range of up to three times.
[0019]
The method for producing an organotitanium peroxo compound according to claim 6 is the method according to any one of claims 1 to 5, wherein the residence time of the first reaction step for producing peroxotitanic acid is 10 minutes to 4 hours. It is characterized by having.
[0020]
The method for producing an organotitanium peroxo compound according to claim 7 is the method according to any one of claims 1 to 6, wherein the residence time of the second reaction step for producing the organotitanium peroxo compound is 10 minutes to 2 hours. It is characterized by being.
[0021]
The method for producing an organotitanium peroxo compound according to the invention of claim 8 is to concentrate the solution of the organotitanium peroxo compound obtained by the production method according to any one of claims 1 to 7 to form crystals of the organotitanium peroxo compound. It is characterized by obtaining.
[0022]
The apparatus for producing an organotitanium peroxo compound according to the ninth aspect of the present invention comprises at least two dissolution reaction tanks with a stirrer connected in series, and at least two dissolution reaction tanks connected in series connected to the last tank of the dissolution reaction tank. The tank has an organic complexing reaction tank with a stirrer, and the charge continuously supplied to the first tank of the dissolution reaction tank reacts while being stirred and is continuously discharged from the final tank of the organic complexing reaction tank. And each of the dissolution reaction tanks is configured to have a water-cooled structure.
[0023]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The method for producing an organic titanium peroxo compound according to the present invention includes a first reaction step of generating a solution of peroxotitanic acid, and a second reaction of generating a solution of the organic titanium peroxo compound from the peroxotitanic acid generated in the first reaction step. Process. In the first reaction step, the metal titanium powder, hydrogen peroxide solution, and ammonia water are continuously supplied into a dissolution reaction tank maintained at a predetermined temperature, so that the metal titanium is dissolved and the solution of peroxotitanic acid is dissolved. Is generated. In the second reaction step, one or more organic complexing agents selected from the group consisting of carboxylic acid, acetylacetone and amines are continuously supplied to the solution of peroxotitanic acid generated and discharged in the first reaction step. As a result, the peroxotitanic acid reacts with the organic complexing agent to form a solution of the organic titanium peroxo compound.
[0024]
Then, in the first reaction step, the metal titanium powder is mixed with the metal titanium powder so that the molar ratio of the hydrogen peroxide solution to the supply amount of the metal titanium powder and the molar ratio of the ammonia water to the supply amount of the metal titanium powder become predetermined values. Hydrogen oxide water and ammonia water are continuously supplied at predetermined flow rates into a dissolution reaction tank maintained at a predetermined temperature. Further, in the second reaction step, the carbon complex with respect to the supply amount of the metal titanium powder supplied to the first reaction step is added to the organic complexation reaction tank in which the solution of peroxotitanic acid discharged from the first reaction step is retained. The organic complexing agent is continuously supplied at a predetermined flow rate such that the molar ratio of one or more organic complexing agents selected from the group consisting of acids, acetylacetone, and amines is a predetermined value.
[0025]
Next, conditions for producing a high quality organic titanium peroxo compound will be described. The temperature in the dissolution reactor must be in the range of 35 to 55C, preferably 45 to 55C. The reason is as follows.
[0026]
In a dissolution reactor in which metal titanium and hydrogen peroxide are reacted to generate peroxotitanic acid, the reaction between the metal titanium and hydrogen peroxide causes severe heat generation, and the temperature rise due to the heat generation causes a reaction as described below. Has a significant effect on the progress of
[0027]
Hydrogen peroxide supplied for dissolving titanium metal is very unstable, so that a slight increase in temperature increases the partial pressure and decomposes. In addition, ammonia evaporates due to the temperature rise. However, when the metal titanium and the hydrogen peroxide react, the ammonia acts as a catalyst, so that the decrease in the amount of the ammonia prevents the progress of the reaction. Therefore, the reaction rate increases as the reaction temperature increases, but if the reaction temperature is too high, the decomposition of hydrogen peroxide and the evaporation of ammonia become intense, and hydrogen peroxide and ammonia decrease, and the raw materials involved in the reaction are reduced. Will be out of balance. Then, the generated peroxotitanic acid ((Ti (OH) 3 O 2 ) ) Gels and precipitates. As a result, titanium becomes a precipitate and remains at the bottom of the reaction vessel, or metallic titanium remains unreacted.
[0028]
FIG. 2 shows the result when the temperature of the dissolution reaction tank was changed to react metal titanium with hydrogen peroxide. In the figure, the mark ○ indicates that the metal titanium powder or the precipitation product was not present at the bottom of the reaction tank after the reaction was completed, and the mark X was that the metal titanium powder or the precipitate was present at the bottom of the reaction tank. Show the case. According to the results of FIG. 2, precipitation occurs around the reaction temperature exceeding 55 ° C. Therefore, a range exceeding 55 ° C. indicates an inappropriate temperature range. However, if the temperature is too low, the reaction rate becomes slow. Therefore, the reaction temperature in the actual operation is preferably set in the range of 35 to 55 ° C, preferably 45 to 55 ° C.
[0029]
The boiling point of the reaction solution obtained by mixing 31% hydrogen peroxide and 28% ammonia water at a ratio of 4: 1, was 71 ° C. As described above, since the partial pressure of the reaction solution is very large, the preferable range of the reaction temperature is 45 to 55 ° C. as described above. In setting the temperature, the set temperature is determined in consideration of the composition of the reaction solution. There is a need to.
[0030]
In order to produce a high-quality organotitanium peroxo compound, the reaction temperature must be within the above range, but other conditions are as follows.
[0031]
Supply amount of hydrogen peroxide (molar ratio to supply amount of titanium metal powder)
If the molar ratio with respect to the metal titanium powder is less than 10 times, the oxidizing power of the hydrogen peroxide against the metal titanium becomes insufficient, so that the metal titanium cannot be completely dissolved. On the other hand, if it exceeds 40 times, the oxidation reaction of titanium by hydrogen peroxide proceeds explosively, so that it becomes difficult to control the operating conditions, for example, the reaction temperature within the standard, and a high quality organic titanium peroxo compound. Can not be obtained.
[0032]
About the supply amount of ammonia (molar ratio to the supply amount of titanium metal powder)
When the molar ratio with respect to the titanium metal powder is less than five times, the amount of ammonia that catalyzes the reaction between the titanium metal and the hydrogen peroxide becomes insufficient, whereby the oxidizing power of the metal titanium by the hydrogen peroxide becomes insufficient, and the metal titanium becomes insufficient. Cannot be completely dissolved. On the other hand, when the ratio exceeds 20 times, titanium ions produced by dissolving the metallic titanium once react with a large amount of hydroxide ions present in the strongly alkaline ammonia solution to generate titanium precipitates, thereby producing a high quality organic compound. No titanium peroxo compound can be obtained.
[0033]
Supply amount of organic complexing agent (molar ratio to supply amount of titanium metal powder)
If the molar ratio with respect to the metal titanium powder is less than 1, the presence of titanium ions that have not been combined with the organic complexing agent will cause some of the dissolved titanium to remain in an unstable state. Precipitates. On the other hand, if it exceeds three times, the viscosity of the reaction solution increases, and the reaction solution gels.
[0034]
About the residence time of the first reaction step
If the time is less than 10 minutes, the reaction between metallic titanium and hydrogen peroxide becomes insufficient, so that unreacted titanium remains. On the other hand, if it exceeds 4 hours, the produced aqueous peroxotitanic acid solution is unstable, so that it is hydrolyzed to form a precipitate, so that a high quality organic titanium peroxo compound cannot be obtained.
[0035]
About the residence time of the second reaction step
When the time is less than 10 minutes, the reaction between the peroxotitanic acid obtained in the first reaction step and the organic complexing agent becomes insufficient, so that unreacted peroxotitanic acid is decomposed to form a precipitate, and the quality is good. Organic titanium peroxo compounds cannot be obtained. If the reaction time between the peroxotitanic acid and the organic complexing agent is set in a range exceeding 10 minutes, there is no quality problem, but if the reaction time is too long, the reaction tank must be enlarged. Therefore, the upper limit of the reaction time is preferably not more than 2 hours.
[0036]
Next, the present invention will be specifically described based on the drawings.
[0037]
FIG. 1 is a flow diagram showing an example of an embodiment according to the configuration of the manufacturing apparatus of the present invention. FIG. 1 shows a case where titanium ammonium peroxocitrate is produced among the organic titanium peroxo compounds. This device is constituted by devices used in a first reaction step, a second reaction step, and a crystallization step.
[0038]
The apparatus in the first reaction step is configured as follows. 10 is a supply hopper for titanium metal powder, 11 is a metering and feeding device for titanium metal powder, 12 is a supply tank of hydrogen peroxide solution, 13 is a constant supply pump of hydrogen peroxide solution, 14 is a supply tank of ammonia water, and 15 is a supply tank of ammonia water. It is an ammonia water fixed supply pump. Reference numerals 20 and 21 denote dissolution reactors for reacting metal titanium powder with hydrogen peroxide to generate a solution of peroxotitanic acid, reference numeral 20 denotes a first dissolution reaction tank, and reference numeral 21 denotes a second dissolution reaction tank.
[0039]
The first dissolution reaction tank 20 and the second dissolution reaction tank 21 are connected in series by an overflow method, and include stirrs 22 and 23, respectively. Further, the first dissolution reaction tank 20 and the second dissolution reaction tank 21 are provided with water cooling jackets 24 and 25, respectively, and have a water cooling structure. The first dissolution reaction tank 20 and the second dissolution reaction tank 21 are provided with thermometers 26 and 27, respectively. The flow rate of the cooling water supplied to the water cooling jackets 24 and 25 is adjusted so that the temperature in the second dissolution reaction tank 21 becomes a set value. Reference numerals 28 and 29 denote flow controllers, and reference numeral 30 denotes a control device for transmitting a flow rate change instruction signal to the flow controllers 28 and 29 based on the temperature signals transmitted from the thermometers 26 and 27.
[0040]
The apparatus in the second reaction step is configured as follows. Reference numerals 40 and 41 denote organic complexing reaction tanks for reacting citric acid with peroxotitanic acid discharged from the second dissolution reaction tank 21 to produce ammonium peroxocitrate, 40 denotes a first organic complexing reaction tank, Reference numeral 41 denotes a second organic complexation reaction tank. The first organic complexation reaction tank 40 and the second organic complexation reaction tank 41 are connected in series by an overflow method, and include stirrs 42 and 43 and thermometers 44 and 45, respectively. 46 is a citric acid supply tank, and 47 is a citric acid constant supply pump.
[0041]
Since the reaction tanks are connected as described above, the charge continuously supplied to the first dissolution reaction tank 20 reacts while being stirred, flows into the second organic complexation reaction tank 41, and is continuously supplied. It is to be discharged to.
[0042]
The apparatus for the crystallization step is configured as follows. Reference numeral 50 denotes a receiving tank for the ammonium titanium peroxocitrate solution discharged from the second organic complexing reaction tank 41, and reference numeral 52 denotes a solution obtained by evaporating the solution sent from the receiving tank 50 by vacuum evaporation to concentrate the crystals of ammonium titanium peroxocitrate. This is a crystallization apparatus for precipitating the crystals.
[0043]
An ammonia absorption tower 60 for recovering ammonia from the gas generated in the dissolution reaction tanks 20 and 21 and the organic complexation reaction tanks 40 and 41 is provided. 61 is an absorption liquid circulation pump.
[0044]
In FIG. 1, excess hydrogen peroxide and ammonia water with respect to the metal titanium are supplied to the first dissolution reaction tank 20 together with the metal titanium. However, the hydrogen peroxide is easily decomposed, Since water tends to evaporate, if it is desired to reduce the amount of these solutions decomposed or evaporated and depleted while staying in the first dissolution reaction tank 20, hydrogen peroxide and ammonia water should be used. It is preferable to supply the first and second dissolution reaction tanks 20 and 21 separately.
[0045]
In FIG. 1, the ammonia supplied to the first dissolution reaction tank 20 is ammonia water, but ammonia gas may be supplied instead of ammonia water.
[0046]
An operation method of the apparatus configured as described above will be described. In the first reaction step, the metal titanium powder, the hydrogen peroxide solution, and the ammonia water are respectively supplied at predetermined flow rates by the metering and feeding device 11, the hydrogen peroxide solution metering pump 13, and the ammonia water metering pump 15 for the metal titanium powder. To the first dissolution reaction tank 20 continuously. In the first dissolution reaction tank 20, metal titanium and hydrogen peroxide react to generate peroxotitanic acid, and this reaction generates severe heat. However, by controlling the flow rate of cooling water to the water cooling jacket 24, temperature control is performed. The temperature in one dissolution reaction tank 20 is maintained at a predetermined value within a range of 35 to 55 ° C, preferably 45 to 55 ° C.
[0047]
The first dissolution reactor 20 alone is designed so that the reaction between metallic titanium and hydrogen peroxide is not completed. One of the reasons is that the reaction heat is rapidly generated by the reaction between titanium metal and hydrogen peroxide, and if the reaction is completed only in the first dissolution reaction tank 20, the reaction occurs rapidly. This is because the fluctuation of the distance becomes large. For this reason, unreacted metal titanium and hydrogen peroxide flow into the second dissolution reaction tank 21 and the reaction is performed over the two tanks.
[0048]
By performing the reaction in two tanks in this manner, the amount of reaction performed in the same tank is limited, and the generation of rapid reaction heat is suppressed. Further, in the continuous type apparatus, even if a part of the raw material charged into the first dissolution reaction tank is discharged through a short path, the reaction for the short path must be completed. Requires two or more tanks.
[0049]
In the second reaction step, the solution overflowing from the second dissolution reaction tank 21 flows into the first organic complexation reaction tank 40, where a predetermined flow rate of citric acid is continuously supplied by the citric acid quantitative supply pump 47. Supplied to In the first organic complexation reaction tank 40, the reaction between peroxotitanic acid and citric acid generated in the dissolution reaction tank is performed, and titanium ammonium peroxocitrate is generated. This reaction is completed in the next second organic complexing reaction tank 40, and the solution flows into the receiving tank 50 and is temporarily stored.
[0050]
In the crystallization step, the solution of ammonium titanium peroxocitrate stored in the receiving tank 50 is sent to the crystallizer 52 and concentrated in vacuo at a temperature of about 60 ° C. By this concentration, crystals of titanium ammonium peroxocitrate are obtained. By crystallizing and removing titanium ammonium peroxocitrate, a high-purity product can be obtained.
[0051]
The gas generated in the dissolution reaction tanks 20, 21 and the organic complexation reaction tanks 40, 41 is introduced into the ammonia absorption tower 60, and ammonia water is recovered. This ammonia water can be used as a part of the ammonia source supplied to the first dissolution reaction tank 20. The exhaust gas is sent to a gas cleaning device (not shown) to be purified.
[0052]
【Example】
[Example 1]
A bench-scale continuous manufacturing apparatus having a basic configuration similar to that of FIG. 1 was manufactured, and this apparatus was used to manufacture titanium ammonium peroxocitrate.
[0053]
The raw material supply was as follows. 0.6 g / min of titanium metal powder (Ti 99.9%, particle size 100 mesh pass), 30 g / min of 31% aqueous hydrogen peroxide and 7.5 g / min of 28% aqueous ammonia are continuously supplied to the first dissolution reaction tank. And the temperature of the first dissolution reaction tank and the second dissolution reaction tank was maintained at 50 ± 5 ° C. In addition, when the supply amount of each of the above-mentioned raw materials was shown by a molar ratio with respect to the supply amount of metallic titanium, hydrogen peroxide was 21.8 times and ammonia was 9.9 times.
[0054]
Then, a 10% aqueous citric acid solution was added to the first organic complexation reaction tank at a molar ratio of 1.2 times the amount of titanium metal to cause a reaction. As a result, a yellow aqueous solution was obtained from the second organic complexation reaction tank.
[0055]
This aqueous solution was placed in a crystallizer (rotary evaporator) and evaporated at 60 ° C. in vacuo to precipitate crystals. Next, the crystal was heated at 160 ° C. to make it free of water of crystallization. This sample was used as a sample for quality evaluation.
[0056]
Then, in order to evaluate the quality of the sample obtained as described above, using a 500 ml beaker as a reaction tank, a titanium ammonium peroxocitrate was manufactured by a batch method, and this sample was used as a reference material for quality evaluation. . The reason is that, as described above, it has been found that a product of a quality that can be practically used is obtained if the reaction tank is of a beaker scale, even if it is manufactured in a batch process. Because it is.
[0057]
Production of ammonium titanium peroxocitrate by a batch system using a beaker as a reaction tank was performed as follows. 0.25 g of titanium metal powder (mesh pass), 20 ml of 30% aqueous hydrogen peroxide, and 5 ml of 30% aqueous ammonia are mixed in a beaker, and while cooling in a water bath, the metallic titanium is dissolved to give a yellow titanium peroxo solution. Got. Next, 1 mol or more of citric acid with respect to titanium was added to the obtained solution. After the added citric acid was completely dissolved, the beaker was placed on a hot plate and dried by heating at 80 ° C. to obtain yellow crystals. This sample was used as a reference material for quality evaluation.
[0058]
Table 1 shows the results of elemental analysis of the sample of Example 1 manufactured as described above and the sample manufactured by the beaker / batch method.
[0059]
[Table 1]
Figure 2004043353
[0060]
Then, X-ray diffraction, Raman spectroscopy, solid-state 13 As a result of measurement by C-NMR spectroscopy, the target compound, titanium ammonium peroxocitrate ((NH 4 ) 2 [Ti (C 6 H 4 O 7 ) O 2 ] ・ 2H 2 O) was confirmed.
[0061]
FIG. 3 shows an X-ray diffraction pattern of the sample obtained in Example 1. FIG. 3 shows the results of the beaker / batch system together with the results of Example 1. The peak of the sample of Example 1 is sharper than that of the sample manufactured by the beaker / batch method, and fine peaks are observed one by one. Therefore, the samples of the examples have very high crystallinity and high purity.
[0062]
According to the above-described respective measurement results, the measurement results of the sample of Example 1 and the sample of the beaker / batch type are almost the same, but the sample of Example is superior in crystallinity. From this, it was confirmed that the quality of the sample of the example was equal to or higher than that of the beaker / batch type sample, which is a quality that can be practically used.
[0063]
[Comparative Example 1]
Using a large beaker (2 liters) as a batch type reaction tank, titanium ammonium peroxocitrate was produced batchwise. The production conditions were the same as those in Example 1, except that the feed ratio of the raw materials and the reaction temperature were the same as those in Example 1 except that the batch system was used. At this time, in order to examine the reproducibility of the obtained sample quality, the production was performed twice.
[0064]
10 g of titanium metal powder, 800 ml of 30% hydrogen peroxide solution and 200 ml of 30% ammonia water were mixed in a 2 liter beaker, and the titanium metal was dissolved while cooling in a water bath to obtain a yellow titanium peroxo solution. Next, 1 mol or more of citric acid with respect to titanium was added to the obtained solution. After the added citric acid was completely dissolved, the beaker was placed on a hot plate and dried by heating at 80 ° C. to obtain yellow crystals (production of lot 1). A second production was performed by performing the same operation as above (production of lot 2).
[0065]
FIG. 4 shows the solid obtained in Comparative Example 1. 13 The measurement result by C-NMR is shown. In the lower part of FIG. 4, the measurement results of the sample of Example 1 are also shown for comparison.
[0066]
According to FIG. 4, the measurement results of the two samples (lot 1 and lot 2) obtained in Comparative Example 1 show that the intensity ratios of the peaks marked b and b ′ are different, and that c , C ′, d ′ are different in overall shape. As described above, when the production method is a batch type, even if there is only a difference in the scale of the apparatus such that the reaction tank is reduced from 500 ml to 2 liters, it is shown that a product of the same quality cannot be obtained with good reproducibility. . Also, two peaks b and b 'were originally observed where one peak should have been, indicating that the sample of Comparative Example 1 did not consist of a single compound. Although a and a 'and c and c' are peaks which should be observed separately, the compounds of Comparative Example 1 contain compounds having various compositions because they are broad peaks. Or the presence of titanium hydrolysis products.
[0067]
In contrast, the measurement result of the sample of Example 1 had a very sharp peak, indicating that a single compound was obtained.
[0068]
According to the above results, in the case of the batch production method, if the scale of the reaction tank is increased, it is difficult to control the reaction conditions in the tank at a constant level, and thus it is difficult to obtain a product that can be put to practical use. Is determined. For this reason, when producing titanium ammonium peroxocitrate on an industrial scale, it is difficult to employ a batch production method.
[0069]
[Example 2]
The same equipment as in Example 1 was used under the same conditions as in Example 1 except that the titanium raw material was replaced by titanium powder as a reagent and industrial metal titanium (Toho Titanium Co., Ltd., Ti 99%) was supplied. Tests were made to produce ammonium peroxocitrate.
[0070]
In this test, the solution discharged from the final reaction tank had no difference in appearance from the solution obtained in Example 1, and no abnormal reaction was observed. Also, in the measurement for evaluating the compound composition, crystal structure, crystallinity and the like of the crystals obtained by concentrating the solution in vacuo, the results were in agreement with the results of Example 1 within an error range. As a result, it was determined that titanium ammonium peroxocitrate produced using titanium metal for industrial raw materials as a raw material can be sufficiently used as a raw material for a ferroelectric nonvolatile memory, a photocatalyst, and the like.
[0071]
【The invention's effect】
According to the present invention, organic titanium peroxo compounds used as raw materials for ferroelectric nonvolatile memories and photocatalysts can be mass-produced at low cost, and high-quality products can be stably manufactured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flow diagram showing an example of an embodiment according to a configuration of a manufacturing apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the effect of reaction temperature when reacting metallic titanium with hydrogen peroxide.
FIG. 3 is a view showing an X-ray diffraction pattern of a sample obtained in an example.
FIG. 4 is a solid obtained in Comparative Example 1. 13 It is a figure which shows the measurement result by C-NMR.
[Explanation of symbols]
10. Supply hopper for titanium metal powder
11 Quantitative metering and feeding device for metallic titanium powder
12 Hydrogen peroxide water supply tank
13 Hydrogen peroxide solution fixed supply pump
14 Ammonia water supply tank
15 Aqueous ammonia water supply pump
20 First dissolution reactor
21 Second dissolution reactor
22,23 stirrer
24,25 water cooling jacket
26,27 thermometer
28, 29 Flow controller
30 Control device
40 First Organic Complexation Reaction Tank
41 Second organic complexation reactor
42, 43 stirrer
46 Citric acid supply tank
47 Citric acid metering pump
52 Crystallizer
60 Ammonia absorption tower

Claims (9)

金属チタン粉末と過酸化水素水とアンモニア水を、所定温度に保持されている溶解反応槽内へ連続的に供給して金属チタンを溶解させ、ペルオキソチタン酸の溶液を生成させる第1反応工程と、該第1反応工程から排出されるペルオキソチタン酸の溶液に、カルボン酸、アセチルアセトン、アミン類からなる群から選ばれる1種以上の有機錯体化剤を連続的に供給して前記ペルオキソチタン酸と反応させ、有機チタンペルオキソ化合物の溶液を生成させる第2反応工程を有することを特徴とする有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。A first reaction step of continuously supplying metal titanium powder, hydrogen peroxide solution and ammonia water into a dissolution reaction tank maintained at a predetermined temperature to dissolve metal titanium and generate a solution of peroxotitanic acid; The carboxylic acid, acetylacetone, and one or more organic complexing agents selected from the group consisting of amines are continuously supplied to the solution of peroxotitanic acid discharged from the first reaction step, A method for continuously producing an organic titanium peroxo compound, comprising a second reaction step of reacting to form a solution of an organic titanium peroxo compound. 溶解反応槽内の温度を35〜55℃に保持することを特徴とする請求項1に記載の有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。The method for continuously producing an organotitanium peroxo compound according to claim 1, wherein the temperature in the dissolution reactor is maintained at 35 to 55C. 過酸化水素の供給量が金属チタン粉末の供給量に対しモル比で10〜40倍の範囲であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。3. The continuous production method of an organic titanium peroxo compound according to claim 1, wherein the supply amount of hydrogen peroxide is in a range of 10 to 40 times in molar ratio with respect to the supply amount of the titanium metal powder. . アンモニアの供給量が金属チタン粉末の供給量に対しモル比で5〜20倍の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1に記載の有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。The organic titanium peroxo compound according to any one of claims 1 to 3, wherein the supply amount of ammonia is in a range of 5 to 20 times in molar ratio with respect to the supply amount of the titanium metal powder. Continuous manufacturing method. 有機錯体化剤の供給量が金属チタン粉末の供給量に対しモル比で1〜3倍の範囲であることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1に記載の有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。The organic titanium according to any one of claims 1 to 4, wherein the supply amount of the organic complexing agent is in a range of 1 to 3 times in molar ratio with respect to the supply amount of the metal titanium powder. A method for continuously producing peroxo compounds. ペルオキソチタン酸を生成させる第1反応工程の滞留時間が10分〜4時間であることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1に記載の有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。The continuous production of the organic titanium peroxo compound according to any one of claims 1 to 5, wherein the residence time of the first reaction step for producing peroxotitanic acid is 10 minutes to 4 hours. Method. 有機チタンペルオキソ化合物を生成させる第2反応工程の滞留時間が10分〜2時間であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1に記載の有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。The continuous time of the organic titanium peroxo compound according to any one of claims 1 to 6, wherein the residence time of the second reaction step for producing the organic titanium peroxo compound is 10 minutes to 2 hours. Production method. 請求項1から請求項7の何れかの製造方法によって得られた有機チタンペルオキソ化合物の溶液を濃縮し、有機チタンペルオキソ化合物の結晶を得ることを特徴とする有機チタンペルオキソ化合物の連続的製造方法。A method for continuously producing an organic titanium peroxo compound, comprising concentrating a solution of an organic titanium peroxo compound obtained by the method according to any one of claims 1 to 7, thereby obtaining crystals of the organic titanium peroxo compound. 直列に接続された少なくとも2槽の攪拌機付溶解反応槽と、この溶解反応槽の最終槽に接続され、直列に接続された少なくとも2槽の攪拌機付有機錯体化反応槽を有し、溶解反応槽の最初の槽へ連続的に供給された装入物が攪拌されながら反応して有機錯体化反応槽の最終槽から連続的に排出されるように構成されると共に、前記それぞれの溶解反応槽が水冷構造に構成されていることを特徴とする有機チタンペルオキソ化合物の製造装置。A dissolution reaction tank having at least two dissolution reaction tanks with a stirrer connected in series, and at least two organic complexation reaction tanks with a stirrer connected to the last tank of the dissolution reaction tank and connected in series; The charge continuously supplied to the first tank of the organic complexing reaction tank is configured to react while being stirred, and to be continuously discharged from the last tank of the organic complexation reaction tank. An apparatus for producing an organic titanium peroxo compound, wherein the apparatus has a water-cooled structure.
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