JP2004040697A - 車両用放送に連動した画像提供システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用放送により連動した画像を車載機に提供すること。
【解決手段】車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間をデータサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する。
【選択図】 図6
【解決手段】車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間をデータサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用放送に連動した画像提供システムにかかり、特に、放送を受信する車両の乗員に対して当該放送に連動した画像を通信手段を介して提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の車内においては、FM、AM放送といったラジオ番組が当該自動車の乗員に情報を伝達する最も有効な手段である。そして、ラジオ放送局からの情報は、番組内容の他に、放送されている音楽に関する曲目やアーティストの紹介、CM、インターネットのURL、イベントの情報など様々である。
このように、ラジオ放送は、車内で扱われるメディアとして有用なものではあるが、上述したような音情報に付随する情報を、他の伝達形態、例えば、視覚による形態で伝達することは困難であり、文字で表示するとわかりやすい情報や画像情報などを取り扱うことが困難であった。
【0003】
一方で、近年では、通信の高度化や車載情報表示ディスプレイを搭載した車が多くなったため、特に、FM多重放送では、音楽を配信するという利用方法ばかりでなく、音以外の情報を送信する用途も増えてきている。例えば、近年普及してきたカーナビゲーションシステムを利用して自己の車両の現在位置を車両内のディスプレイに表示させると共に、FM多重放送にて送信される渋滞情報や駐車場情報を受信して、当該車両の現在の走行地域近辺の渋滞情報等を知ることができる、という車両の乗員にとって利便性の高いシステムの開発がされている。そして、特開2001−264089号公報や、特開2001−268107号公報では、さらに車両に搭載された携帯電話等を介してWeb通信を利用し、車両の現在位置に関するデータの入手を図るシステムも開示されている。また、特開平9−298478号公報のものは、FM多重放送に画像データをのせて当該画像データを車両に送信し、車両のディスプレイに表示させるという技術が開示されている。
【0004】
また、ナビゲーションシステム以外でも、現在では、MONET等のように、通信によって様々な情報が車に乗りながらにして表示できるようになっている。
このMONET等のシステムは、車載の携帯電話といった通信手段にて、所定のサーバにアクセスし、これにより道路情報やニュース、天気予報など、車載モニタに表示することができ、利用者のさらなる利便性の向上を図るもととなっている。そして、このようなテレマテイクスサービスの1つのサービスとして、FM放送連動のサービスが考えられる。FM連動の画像情報提供サービスは、種々の提案がなされているが、まだ実際には無いサービスである。かかるサービスが、実現されれば様々な魅力的なサービスが展開されると考えられる。
【0005】
すなわち、FMラジオ放送であっても、聴衆に対して視覚効果を与えることができ、例えば、放送する音楽のアーティストの容姿画像を車両に送信したり、放送内のコマーシャル画像を送信して表示することにより、アーティストのCDや、CM商品の宣伝効果の向上も図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来ラジオからの放送内容と、通信によって得られる静止画像データ表示とは、その送信形態の違いからそれぞれ独立している。このため、単純に情報提供側がラジオの放送内容に合わせた画像を電話通信網等を用いて送っても、ラジオの放送内容とは遅れて情報表示画面に表示されたりして適切に情報を提供できていないという不都合が生じる。すなわち、ラジオの放送内容と画像データが同期していないと、時間がずれて利用者に情報が届くため、利用者は違和感を覚えるという問題が生じる。一方で、情報提供側であるラジオ放送局も、本来提供したい情報を効果的に利用者に伝えることができず、当該利用者の満足を得られないという問題が生じる。特に、情報に対して敏感な利用者は、状況に応じた情報を得ることをつねに望んでいるため、上述したような、ラジオ放送と画像が連動したサービスが望まれる。
【0007】
例えば、ラジオの放送中にイベントの内容を放送したとする。このとき、車載端末の表示装置には、そのイベントの場所が示された地図や時間などが表示されると利用者(ユーザ)にとってはかかる情報に基づいて、当該イベントに参加できるなど、非常に利便性が向上する。また、音楽が流れ始めた時に、その音楽のアーティストの画像やイメージ画が表示装置に表示されれば、利用者はラジオと車載端末を有効に協調して利用でき、利用者の満足度が向上すると共に、提供者もアーティストのCDなどの売り上げが上がるなど、広告宣伝効果の向上を図ることも可能である。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記従来例の有する問題点を解消し、特に、車両用放送に連動した画像を当該車両の乗員に提供し、放送内容の充実化を図り、利用者の満足度の向上を図ることをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、所定の放送を送信する放送局が有するデータサーバと、放送を受信する車両に搭載された車載機とを備えると共に、データサーバと車載機とに、相互に交信を可能とする通信手段と、所定の演算処理能力を有する演算部及び所定の記憶容量を有する記憶部とをそれぞれ備えている。そして、車載機が、所定の画像を表示する画像表示手段と、データサーバにアクセスして当該データサーバから放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、受信した画像データを画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えると共に、データサーバが、放送の内容に連動した画像データを当該放送に連動して車載機からのアクセス中に当該車載機に画像データを送信する画像データ送信機能を備えている。
さらに、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間をデータサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する、という構成を採っている。
【0010】
このような構成にすることにより、まず、FM放送等を送信している放送局からは、当該放送内容に関する電波はもちろんのこと、当該放送局が有するデータサーバから、放送内容と連動した画像データが送信可能化状態になっている。そして、かかるデータサーバに車両から車載機が携帯電話等の通信手段にてアクセスすることにより、FM放送に連動した画像データを取得することができ、車内の表示モニタ等に表示することができる。
このとき、画像データを受信した車載機は、当該画像データをモニタ等に表示すべく圧縮されていた画像を展開するなど、表示するための画像処理を施さなければならない。そして、当該展開処理などの画像処理時間だけ、実際に表示されて車両の乗員(以下、利用者ともいう)の目に届くには、多少のタイムラグが生じることとなる。しかし、本願では、車載機が画像処理時間を計測してあらかじめデータサーバに通知し、当該データサーバはこれを考慮して、すなわち、実際に放送に合わせて表示すべきと設定された時刻よりも、早めに車載機に画像データを送信する。従って、これを受けた車両内では、画像表示タイミングになる前に表示準備である画像展開等の画像処理が完了するため、当該表示タイミングにて画像を表示することができ、放送と画像とのタイムラグを抑制することができる。
【0011】
また、上記構成において、画像展開時間は、データサーバが画像データを車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間にも基づいてデータサーバにて設定される時間データである、こととすると望ましい。
そして、特に、画像展開時間が設定される際に用いられる通信時間は、データサーバが送信する画像データのデータ容量に応じて異なる、あらかじめ設定された時間データであることとするとなお望ましい。これにより、上記通信時間等をも考慮されて、画像データが実際の表示時刻よりも早く車載機に送信されるため、より適切に画像データを放送に連動させて表示することができ、さらなる利用者の満足度の向上を図ることができる。
【0012】
さらに、音情報から成る放送に、提供される画像の表示が、より適切に連動して表示されるようにするためには、以下のようにしてもよい。例えば、上述した画像展開時間を、車載機から以前に送信された複数の画像処理時間に関するデータの誤差にも基づいて設定される時間データとしてもよい。すると、車載機にて画像データの表示準備のための画像処理が長引いた場合には、放送に連動して表示されるべきタイミングに当該画像が表示されないということが起こりうるが、誤差を考慮しておくと、このような問題の抑制をはかることができる。
【0013】
また、車載機にてデータサーバに通知される画像処理時間は、データサーバが画像データを車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間をも含む時間データである、ことととしてもよい。このように、通信時間を車載機側にて考慮するよう処理しても、上述同様の効果を得ることができる。
【0014】
そして、上記構成において、データサーバの画像データ送信機能は、車載機に対する画像データの送信と共に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを車載機に送信する機能であると共に、車載機の画像処理時間算出機能は、データサーバから送信された送信開始時刻データ内の時刻から画像表示処理が終了するまでの時刻を実際の画像処理時間として計測すると共に、以前に算出された通信時間を含む画像処理時間とを比較してその誤差を誤差余裕時間として算出し、当該誤差余裕時間を画像処理時間に含めて当該画像処理時間を算出する機能である、こととすると望ましい。
【0015】
これにより、計算された画像処理時間と実際の画像処理時間との誤差時間を、画像データを表示部に表示するまでの時間として付加することにより、処理時間が遅れることによる表示の遅れを抑制することができる。また、実際の表示時間をフィードバックすることにより、逆に表示までの時間が遅延することも抑制することができる。
【0016】
また、データサーバが、放送に連動するタイミングにて車載機に送信した画像データを当該車載機の画像表示手段に表示するよう指令するトリガーデータを送信するトリガーデータ送信機能を備えると共に、車載機の画像データ表示機能は、トリガーデータを受信したときに表示するための処理が終了している画像データを画像表示手段に表示する機能であることとすると望ましい。このとき、データサーバのトリガーデータ送信機能は、トリガーデータの車載機までの通信時間を考慮して放送に連動するタイミングにて車載機に送信する機能であることとすると、なお望ましい。
【0017】
これにより、上述した構成において、放送と連動して画像を表示したい時刻までに画像データを表示可能状態にすることができると共に、実際に表示すべき時刻にトリガーデータをデータサーバから車載機に送信し、これを受けた車載機が画像データを表示することで、表示可能準備における画像処理時間に左右されず、画像表示がより放送と連動して行われることとなる。
【0018】
ちなみに、上記トリガーデータを用いる構成においては、放送は、FM多重放送であると共に、トリガーデータを、データサーバを有する放送局がFM放送多重放送電波に乗せて車載機に送信し、車載機の画像データ表示機能は、FM多重放送にて受信したトリガーデータに基づいて画像データを画像表示手段に表示する機能であることとしてもよい。これにより、上述した効果を発揮しつつ、携帯電話等の通信網を利用しないため、通信料の節約を図ることができる。
【0019】
また、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリを複数領域形成すると共に、画像データ表示機能は、当該バッファメモリに記憶されている画像データを順次、画像表示手段に表示する機能であることとすると望ましい。
【0020】
これにより、事前に複数の画像を表示可能な状態としておくことができ、かかる状態のデータを待機させておくことにより、表示が遅れることを抑制でき、利用者の不都合を抑制することができる。
【0021】
さらに、本発明では、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理時間であってあらかじめ当該車載機に記憶されているものをデータサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを前記車載機に送信するよう作動する、という構成をも採っている。
【0022】
このように、車載機が自己の演算部の処理能力などが考慮されて設定された画像処理時間をあらかじめ記憶し、これをデータサーバに送信することで、実際にデータサーバから画像データを受信して画像処理時間を計測する処理を実行する必要が無くなる。そして、上述したように、放送と連動して画像を提供できるという効果も維持できる。
【0023】
また、車載機が、当該車載機の演算部の処理能力等の受信した画像データの処理環境に関するデータをデータサーバに送信する処理環境データ通知機能を備え、データサーバの画像データ送信機能が、車載機から通知された処理環境データに基づいて当該車載機が受信した画像データを表示手段に表示するまでの予想画像処理時間を算出すると共に、この予想画像処理時間に基づく時間だけ放送に連動して表示されるべき時刻よりも早く画像データを車載機に送信するよう作動する、ようにしてもよい。
【0024】
これにより、車載機の処理能力等を参照してデータサーバにて車載機の画像処理時間が計測され、これに基づいて上述同様に早めに画像データがデータサーバから車載機に送信されるため、放送と連動して画像を提供できる。
【0025】
また、データサーバの画像データ送信機能が、車載機に画像データを送信する際に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを自己の記憶部に記憶すると共に、車載機の画像データ表示機能が、画像データを前記画像表示手段に表示するための準備が完了したときの時刻データを前記データサーバに送信し、データサーバが、車載機から送信された画像データを表示したときの時刻データと当該データサーバが車載機に画像データを送信する際に記憶した時刻データとから車載機の画像表示までの画像処理時間を算出する処理時間算出機能を備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、処理時間算出機能にて算出した画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを前記車載機に送信するよう作動する、ようにしてもよい。
【0026】
これにより、まず、データサーバでは、画像データを車載機に送信した時刻が記憶されると共に、車載機にて画像を表示したときの時刻が当該車載機から送信されてデータサーバにて受信される。そして、これらの時刻に基づいて画像送信時から表示までの時間、すなわち、車載機の画像処理時間がデータサーバにて計測される。従って、かかる画像処理時間に基づいて上述同様に早めに画像データがデータサーバから車載機に送信されるため、放送と連動して画像を提供できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態〉
以下、本発明の第1の実施形態について、図1乃至図7を参照して説明する。
まず、本発明の前提となる技術、すなわち、自動車等の車両に対して放送に連動した画像データを送信し、これを車両の表示モニタ等に表示するシステムの一例を示す。図1は、その構成を示すブロック図であり、図2は、当該システムにて用いるデータの一例を示す。図3は、当該システムの動作を示すシーケンス図である。そして、その後、例示したシステムに基づいて、本願の特徴である放送により連動させて画像を表示するための手段を説明する。
【0028】
(基本構成)
図1に示すように、本発明である車両用放送に連動した画像提供システムは、FM放送を送信する所定の放送局Aが有するデータサーバ11と、FM放送を受信する車両(図示せず)に搭載された車載機Bとにより構成されている。ここで、放送はFM放送に限定されず、AMラジオ放送であってもよいが、以下ではFM多重放送を例に挙げて説明する。また、後述する図4に示すように、データサーバ11が必ずしも放送局A内に設置されていることに限定されない。
【0029】
そして、車載機Bは、所定の演算処理能力を有する演算部21と、所定の記憶容量を有する記憶部(図示せず)とを備えると共に、上記演算部21にて制御される通信手段22と、当該通信手段22を介してデータサーバ11から受信した画像データを表示する表示部23とを備えている。また、データサーバ11も、車載機Bからアクセス可能となるよう通信手段12を有している。このような構成にて、本システムは、車載機Bを搭載している車両の乗員(利用者)が、放送局AからFM放送を受信して当該FM放送を聞くと共に、当該放送局Aの一部であるデータサーバ11から通信手段12,22を介して受信したFM放送の内容に連動した画像を表示部23に表示して見ることができる、というものである。
すなわち、FM放送の番組内容の充実化を図り、利用者の当該FM放送の聴取意欲の向上を図らんとするものである。以下、これを詳述する。
【0030】
(放送局)
放送局Aは、所定の周波数帯にてFM放送を放送している放送局である。そして、放送局Aの構成を具体的に説明すると、例えば、実際にFM放送を送信するアンテナを有するFM放送局13自体と、上記データサーバ11と、上記通信手段12と、上記データサーバ11から後述する画像データを上記通信手段12に送信するゲートウェイ14とを備えている。
【0031】
(FM放送局)
FM放送局13は、FMラジオ放送など所定のFM番組データを、アンテナから一般車両等に送信する。このとき、FM番組データは、FM多重放送であり、主に音情報である。
【0032】
(データサーバ)
データサーバ11は、演算部と記憶部を有する一般的なサーバコンピュータであって、上記放送局Aに管理されているコンピュータである。このデータサーバ11の記憶部(図示せず)には、FM放送の内容に連動した画像データが蓄積されている。例えば、所定のFM番組内にて放送される音楽のCDジャケット画像や、アーティストの画像、あるいは、当該番組のパーソナリティの画像や、イメージ画像、スポンサーが取り扱う商品の画像などである。
【0033】
さらに、データサーバ11には、当該放送局A固有のWebアドレス(例えば、「http://www.address.co.jp」)が割り振りられていて、外部機器からアクセス可能な領域を備えている。ここで、かかるアドレス先は、WebサイトあるいはFTPサイトである。そして、当該アドレスには、通信手段である携帯通信センター12及びゲートウェイ14を介して、ネットワーク上の端末すなわち携帯電話などの外部機器がアクセスすることができる。
【0034】
そして、データサーバ11の演算部(図示せず)には、上記アドレスが指定する領域に、FM放送の内容に連動して上記画像データを格納する画像データ格納機能と、車載機Bからの要求に応じて当該車載機Bに上記画像データを送信する画像データ送信機能とが備えられている。
【0035】
画像データ格納機能は、FM放送局13自体が放送する番組の内容を読み取り、あるいは、オペレータからの入力により番組の内容を認識すると共に、当該内容に同期して上述した記憶部のアドレス先の領域に画像データを入れていく。あるいは、もともと格納されている画像データに、上記Webアドレスからのリンクを設定する。また、画像データ送信機能は、上述したWebアドレスに、すなわち、画像格納領域にアクセスしてきた車載携帯電話22などの端末に、ゲートウェイ14、携帯通信センター12を介して、格納されている画像データを送信する。
【0036】
ここで、データサーバ11は、FM放送局13自体の一部であってもよい。このようにすると、データサーバ11がFM放送の内容を制御しつつ、これに合わせて車載機Bに送信する画像を蓄積することができる。すなわち、FM番組の内容に対応した画像を、より適切に利用者に配信することができる。
【0037】
従って、Webアドレスが指定する領域には、FM放送の内容に連動した画像が逐次蓄積されると共に、当該アドレスにアクセスする人に、当該画像を与えることができる。
【0038】
(車載機)
車載機Bは、上述した演算部としてのコントローラ21、記憶部(図示せず)、通信手段としての携帯電話22、表示部(画像表示手段)であるディスプレイ23を備えている他に、FM放送局からFM放送を受信するFM多重チューナ24、当該受信したFM放送を車内に放送するオーディオアンプ25、スピーカ26とを備えている。これにより、車載機Bでは、通常のFM放送を受信することができる。
【0039】
ここで、車載機B内の演算部21(CPU、コントローラ)と、記憶部とについて詳述する。まず、記憶部には、通信手段22である携帯電話にてデータサーバ11にアクセスする際に参照する放送局Aに対応したアドレスデータがあらかじめ記憶される。すなわち、各FM放送局ごとに放送チャンネルが割り当てられているが、かかるチャンネルごと(放送局ごと)にアドレスが特定されていて、かかるデータが車載機B内の記憶部に記憶されている。その例を図2に示す。
【0040】
図2に示すように、たとえば、ある車両のオーディオコントローラには、1チャンネルにK−MIXというFM放送局が割り当てられていると共に、かかる放送局固有のアドレス「××××××(例えば、http://www.address.co.jp/aaa)」が割り当てられて記憶されている。ちなみに、このアドレスは、上記K−MIX放送局が所有する外部からアクセス可能なサーバコンピュータ11内の所定の領域を示すアドレスである。
【0041】
また、車載機B内の演算部(コントローラ21)は、まず、アンテナにてFM放送局から送信されたFM多重放送を受信し、チューナ24を介してスピーカに出力するという、一般的な機能を有する。これに加え、アドレスデータが表すアクセス先に、すなわち、データサーバ11にアクセスして当該データサーバ11から上記放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、受信した画像データを画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えている。
【0042】
そして、画像データ受信機能は、携帯電話22を介してデータサーバ11に画像データを要求する画像データ要求機能を備えていてもよい。すなわち、画像データ要求機能は、一定の時間間隔ごとに作動することとなっていて、例えば、コントローラ21では、タイマーがセットされ、これに管理されて例えば3秒間隔ごとにデータサーバ11に画像を要求する。但し、上記間隔が3秒に限定されるものではない。ちなみに、タイマーは、システムクロック等を利用して時間を計測するプログラムによって実現される。但し、画像データ要求機能がない場合には、画像データ受信機能にて常にデータサーバ11にアクセス(接続)を維持し、データサーバ11から画像データの送信アクションのあったときに、当該画像データを受け入れることができるようになっている。
【0043】
また、画像表示機能は、上述のようにして受信した画像データを、車載モニタといった表示部23に表示できるよう処理し、例えば、通信時にはデータ量削減のため圧縮データにて送信される場合があるが、これを展開(解凍)し、また、表示部23に表示できるよう適合処理を施し、当該表示部23に表示する機能である。
【0044】
そして、上述のように、コントローラ21にて携帯電話22を制御するよう、当該携帯電話22はコントローラ21に接続されている。このとき、例えば、一般的な携帯電話に備えられているDH01(デジタル方式自動車電話標準規格RCR参照)端子を介して接続されている。これにより、携帯電話22による通信にてデータサーバ11から受信した画像データは、一旦コントローラ21に送信され、当該コントローラ21にて表示部23に表示制御される。
【0045】
ここで、上記データサーバ11や車載機Bのコントローラ21が備える各機能は、あらかじめ用意されている各機能用プログラムがデータサーバ11のCPUあるいはコントローラ21に組み込まれることにより実現することができる。そして、上記プログラムは、データサーバ11であれば当該データサーバ11内の記憶装置にあらかじめ記憶されているものが当該データサーバ11に読み取られて提供されたり、CD−ROM等の可搬媒体に格納されたものが提供される。また、車載機Bのコントローラ21の場合にも、同様に、車載機Bに備えられた記憶部に記憶されているものが提供される。ちなみに、後述する全ての実施形態においても同様である。
【0046】
(基本動作)
次に、第1の実施形態における動作を、図3のシーケンス図を参照して説明する。まず、放送局Aは、FM放送局13自体のFM放送用アンテナを用いて、地上波にてFMラジオ放送番組を、絶えず利用者に送信している。かかる放送データは、当然のことながら相手方は特定されていない。
【0047】
続いて、放送局Aは、上述したFM放送局13自体から送信している放送番組の内容に連動した各種の画像データを逐次作成し(ステップS1)、当該画像をFM放送局13自体から逐次データサーバ11に送信して記憶する(ステップS2)。このとき、画像データの格納場所は、放送局Aごとに指定されている所定のURLが示す外部からアクセス可能な箇所である。そして、例えば、あらかじめデータサーバ11に各種の画像データが記憶されていて、データサーバ11が現在放送されている番組の内容をあらかじめ用意されている当該番組内容に対応したタイムテーブルデータなどの情報から認識し、当該番組の放送内容にあわせて所定の画像データを上記アドレスに記憶していくよう作動する。このとき、当該アドレス先には、常に1つ乃至複数の画像データが格納されていて、そのときの番組内容に連動した画像のみが利用者にて受信されるようになっている。すなわち、アドレス先には、現在の番組内容に対応した画像のみが格納されるようになっている。
【0048】
続いて、利用者が車載機Bを操作して、所定のFM放送局のチャンネルを選択すると(ステップS3)、常に送信されて続けているFM放送番組が車載機Bのアンテナ及びFM多重チューナ24を介して、当該車載機Bに受信される(ステップS4,S5)。このとき、FM放送はコントローラ21にて所定の処理が施されて、オーディオアンプ25に出力され、スピーカ26から車内に放送される。これは、一般的にFM放送を聞くときの動作手順と同様である。
【0049】
続いて、所定のFM放送を受信し始めるに伴って、所定の時間間隔ごとに、コントローラ21にて制御されて携帯電話22がデータサーバ11にアクセスする。あるいは、一度アクセスして、かかる状態を維持する。そのアクセス先は、車載機Bがあらかじめ記憶している選択したFM放送局13に対応したアドレスデータが示すアドレス先である。すなわち、車載機Bは、インターネット上に設けられている放送局Aの画像データ格納サイトにアクセスし、当該サイト内のデータを受信要求する(ステップS6)。すると、データサーバ11はこれに応じて、当該サイト内に格納されている画像データを、要求のあった車載機Bにのみ送信する(ステップS7)。従って、放送局Aは、画像データを希望する特定の車両にのみ送信しているので、すべての車両が受信する必要がなく、受信負担の軽減を図ることができる。
【0050】
そして、車載機Bは、受信した画像データをコントローラ21に送り(ステップS8)、画像処理を施した後に表示部23に表示する(ステップS9)。このようにすることで、FM放送を聞く利用者は、当該FM放送の内容に合致した画像、例えば、放送される音楽のCDジャケット画像や、アーティストの画像、あるいは、当該番組のパーソナリティの画像や、イメージ画像、スポンサーが取り扱う商品の画像などを見ることができ、視覚によってもFM放送を楽しむことができる。
【0051】
(本発明の特徴)
次に、上述したようにFM放送に連動して利用者に画像を提供するシステムにおいて、本願の特徴である放送に同期させて車両内にて画像を表示する技術を、図4乃至図7を参照して説明する。図4は、本発明の他の構成の一例を示すブロック図である。図5は、車載機の構成を示すブロック図である。図6は、車載機及びデータサーバの動作を示すフローチャートである。図7は、データ通信のタイムチャートである。
【0052】
まず、本実施形態におけるシステム構成は、図4に示すように、FM放送局13と、データサーバ11とが、異なる場所に設置されていてもよい。すなわち、図1に示す構成とは異なっていてもよい。但し、かかる場合であっても、FM放送局13から送信される放送は、当然のことならが車載機Bのチューナにて受信され、当該FM放送局13からの放送に連動した画像は、データサーバ11から車載機Bに携帯電話などの通信回線を通じて送信されるようになっている。そして、データサーバ11の記憶部には、FM放送のタイムスケジュールやこれに連動した画像データなどが記憶されている。上記タイムスケジュールに基づいて画像データを車載機Bに送信する。
【0053】
次に、データサーバと車載機との構成について説明する。すなわち、上述した構成に対して、さらに付加されている構成を説明する。
【0054】
まず、車載機Bの演算部(コントローラ21)は、上述した機能の他、データサーバ11から受信した画像データを、表示部23に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間をデータサーバ11に送信する画像処理時間通知機能とを備えている。
【0055】
画像処理時間算出機能は、例えば、車載機Bがデータサーバ11から携帯電話22などを介して画像を受信してから、表示部23に表示するまでに要する時間である。すなわち、車載機Bのコントローラが、受信した画像データを展開したり、表示部23に表示するために適式なフォーマットに変換したりするなど、画像表示準備処理に費やす時間である。このように、車載機Bは、データサーバ11から画像データを受信して実際に処理し、かかる時間を測定する。そして、計測された時間データは、画像処理時間通知機能にて、携帯電話等22を介してデータサーバ11に送信される。
【0056】
ここで、データサーバ11から送信される画像データは、例えば、通信料金削減の観点から、静止画像であって、圧縮フォーマットされたものである。静止画像データの圧縮方式としては、具体的には、JPEGやGIFのようなピクセルで構成されたビットマップ形式がある。また軽量な画像の実現を目的としたベクター形式の画像としてSVG等がある。
【0057】
そして、データサーバ11は、上述した構成に加え、以下のような機能をも有する。すなわち、上述した画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機Bから通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバ11にて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する。かかる機能を、具体的に説明すると、画像データ送信機能は、基本的にはデータサーバ11に記憶されている放送に関するスケジュールデータに基づいて、所定の画像データを放送内容に連動して車載機Bに送信するよう作動するが、このとき、車載機Bからの所定の時間間隔毎の要求に応じて送信してもよいが、データサーバ11にアクセス中の車載機Bに対して、そのタイミングが来たら自動的に送信するような構成である方が望ましい。後述するように、より放送に連動したタイミングで車載機Bの表示部23に画像データを表示するためである。そして、画像データ送信機能が車載機に送信するタイミングとは、まさに放送に連動して画像を表示すべき時(以下、所望放送内容開始時刻ともいう)ではなく、その時よりも所定時間(以下、画像展開時間ともいう)だけ前に送信する。この画像展開時間は、車載機Bから通知された画像処理時間に基づいてデータサーバ11にて設定される時間である。従って、データサーバ11には、かかる機能も備えられている。
【0058】
ここで、データサーバ11にて設定される画像展開時間は、当該データサーバ11が画像データを車載機Bに送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間が考慮されて設定される時間データである。すなわち、データサーバ11には、あらかじめ車載機Bとの通信に要する時間が設定され記憶されていて、かかる時間を上記画像処理時間に対して、画像展開時間を設定する。
そして、所望放送内容開始時刻よりも、設定された画像展開時間だけ早く、データサーバ11は所定の画像データを車載機Bに送信するというわけである。このようにすることで、データサーバ11から送信された画像データは、車載機Bまでの通信時間、及び、車載機Bにて表示部23への表示準備が完了するまでの処理時間を経過した後に表示部に表示されるが、その時間分だけ早く送信しているため、ほぼ所望放送内容開始時刻に合わせて表示することができる(図7参照)。
【0059】
また、上記データサーバ11から車載機Bまでのあらかじめ設定されている通信時間は、データサーバ11が送信する画像データのデータ容量に応じて異なるあらかじめ設定された時間データとするとよい。すなわち、データサーバ11に、あらかじめ画像データのデータ量に応じた通信時間が記憶されていて、当該データサーバ11にて送信する画像データに対応した通信時間が設定される。そして、上述した車載機Bから通知された画像処理時間に、この通信時間を加えたぐらいの時間を画像展開時間とし、かかる時間だけ所望放送内容開始時刻よりも前に画像データを送信する。従って、データ量の大きい画像データを送信するときには、通信時間が長く設定されるため、より早く車載機Bに送信されることとなる。そして、その表示時間をより所望放送内容開始時刻に合わせることができる。
【0060】
ここで、車載機Bは、複数の画像データを処理し、その都度、画像処理時間をデータサーバ11に送信してもよいが、かかる場合には、データサーバ11は、車載機Bから以前に送信された複数の画像処理時間に関するデータの誤差にも基づいて上記画像展開時間を設定する機能を有する。具体的には、車載機Bでの画像処理時間は多少の誤差があるが、その誤差をデータサーバ11が通知された複数の画像処理時間から算出し(例えば、最小の時間と最大の時間との差を誤差とする)、当該誤差を誤差余裕時間として画像展開時間内に加える(図7の誤差余裕時間を参照)。このようにすると、車載機Bでの画像処理に時間がかかったり、通信時間に誤差が生じても、画像データの表示を所望放送内容開始時刻に合わせられる確率が高くなる。
【0061】
また、上記誤差余裕時間を算出する他の手段としては、以下のような構成も考えられる。例えば、データサーバ11の画像データ送信機能は、車載機Bに対する画像データの送信と共に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを車載機Bに送信する機能であって、これに伴い、車載機Bの画像処理時間算出機能は、データサーバ11から送信された送信開始時刻データ内の時刻から画像表示処理が終了するまでの時刻を実際の画像処理時間として計測すると共に、以前に算出された通信時間を含む画像処理時間とを比較してその誤差を誤差余裕時間として算出し、当該誤差余裕時間を画像処理時間に含めて当該画像処理時間を算出する機能である、こととしてもよい。
【0062】
そして、さらに、車載機Bにてデータサーバ11に通知される画像処理時間は、データサーバ11が画像データを車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間をも含む時間データでとしてもよい。すなわち、上述したデータサーバ11にて設定される画像展開時間を、車載機B側があらかじめ設定して、データサーバ11に通知するという構成としても、上述同様の効果を得ることができる。かかる場合には、車載機Bには、通信時間の例としてあらかじめ設定されたデータが記憶されている。
【0063】
このようにすることで、誤差を含みやすい通信時間を含んだ、計算による画像処理時間、すなわち、画像展開時間を、実際の画像処理時間と比較することができる。そして、このときの誤差時間を、画像データを表示部に表示するまでの時間として付加することにより、処理時間が遅れることによる表示の遅れを抑制することができる。また、実際の表示時間をフィードバックすることにより、逆に表示までの時間が遅延することも抑制することができる。
【0064】
但し、上記の場合には、画像展開時間が大幅に変動した場合、特に、短くなった場合には、所望放送内容開始時刻よりも早く表示部23に表示されてしまうという事態も生じうる。従って、より放送内容と同期をとって表示させるためには、以下のような機能がデータサーバ11及び車載機Bに備えられている。すなわち、データサーバ11には、放送に連動するタイミングにて車載機Bに送信した画像データを当該車載機Bの表示部23に表示するよう指令するトリガーデータを送信するトリガーデータ送信機能が備えられていると共に、車載機Bの画像データ表示機能は、トリガーデータを受信したときに表示するための処理が終了している画像データを表示部23に表示する機能となっている。
【0065】
このとき、データサーバ11の上記トリガーデータ送信機能は、トリガーデータの車載機Bまでの通信時間を考慮して放送に連動するタイミングにて車載機に送信する機能となっている。すなわち、トリガーデータを送信するタイミングは、通信時間の分だけ所望放送内容時刻よりも早くなっている。このようにすると、トリガーデータが車載機Bに受信されるときには、所望放送開始時刻付近になっているため、さらに確実に所望放送開始時刻に連動させて画像を表示することができる。
【0066】
ちなみに、上記では、トリガーデータをデータサーバ11から携帯電話通信等を用いて車載機Bに送信する場合を例示したが、以下に示すように、放送用電波と共に送信してもよい。すなわち、上記放送局からの放送は、FM多重放送であって、トリガーデータを、データサーバ11を有する放送局がFM放送多重放送電波に乗せて車載機Bに送信し、車載機Bの画像データ表示機能は、FM多重放送にて受信したトリガーデータに基づいて画像データを表示部23に表示する機能としてもよい。このようにすることで、トリガーデータの通信を電話回線を用いることなく行うことができるため、通信費用の節約を図ることができる。
【0067】
また、車載機Bには、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリが複数領域形成されている。図5に示す例では、コントローラ21内に2つのバッファメモリ31,32が設けられている。これに伴い、画像データ受信機能あるいは画像データ表示機能には、受信した画像を展開して、表示部23に表示準備が完了した画像データを、バッファメモリ31,32に格納する機能を有している。さらに、これに伴い、画像データ表示機能は、当該バッファメモリ31,32に記憶されている画像データを順次表示部23に表示する機能となっているが、これを実現するために画像表示スイッチ4が備えられている。この画像表示スイッチ4は、上記2つのバッファメモリの一方と表示部23とを接続するものである。
【0068】
このようにすることで、まず、車載機Bは、データサーバ11から受信した画像データである静止画像を、バッファメモリの一方に展開する。その後、車載機Bは、データサーバ11から上述したトリガーデータを受けると、CPUを通して画像表示スイッチに表示及び切り換え命令が入る。これにより、画像表示スイッチは、画像が展開されているバッファメモリと表示部23とが接続されるため、バッファメモリに格納された静止画像が瞬時に表示部23に表示できる。また、バッファメモリ31,32を3つ以上備えてもよく、複数用意することで、違続して画像を表示することが可能となり、画像の表示遅れを抑制することができる。このとき、スピーカからはFM放送が流れる。
【0069】
次に、上記構成における本システムの動作を、図6のフローチャート及び図7のタイミングチャートを参照して説明する。はじめに車両の乗員は、車載機Bにて、静止画像連動型のFM放送局を選択する(ステップS11)。車載機Bは、静止画像連動サービスを受けるために、画像を表示部23に表示するための準備に要する画像処理時間を計算する(ステップS12)。かかる画像処理時間は、車載機Bの搭載CPUの性能とその時の負荷や、前回実際にデータサーバ11から受信した画像を展開する際にかかった時間などを基に計算して決定する。当該計算アルゴリズムは、あらかじめプログラム化されて車載機Bに記憶されている。
【0070】
続いて、車載機Bは、この静止画像提供サービスを利用するために、あらかじめ利用者として登録した際に発行されたユーザIDと共に、画像処理時間データをデータサーバ11に送信する(ステップS13)。このとき、車載機B自体が、上述したデータサーバ11にて画像データの送信が開始されてから受信し終わるまでの通信時間をあらかじめ予測して、上記画像処理時間に加えた画像展開時間としてデータサーバ11に通知してもよい。
【0071】
続いて、データサーバ11は、ユーザIDと画像処理時間を受信し、利用者に対してサービス開始の準備をする(ステップS21)。このとき、受信した画像処理時間に、画像データの通信時間を加味して画像展開時間を設定する。但し、上述したように、車載機B側で算出されてデータサーバ11に通知されている場合には、画像展開時間を設定する必要がないこともありうる。そして、データサーバ11からは、FM放送内容と同期して表示されるべき画像のデータを、所望放送内容開始時刻より、画像展開必要時間分だけ早く車載機Bへの送信する処理を開始する。このとき、データサーバ11は、画像データの送信を開始した時刻も車載機Bに送信する(ステップS22)。
【0072】
続いて、車載機Bは、画像データの受信を開始する。また、データサーバ11からの画像データ送信時刻を、実際の画像展開時間を計算するために記録しておく(ステップS14)。そして、画像データをバッファメモリ31,32に展開する(ステップS15)。
【0073】
続いて、FM放送局の所望放送内容開始時刻に合わせて、データサーバ11はトリガーデータを送信する(ステップS23)。車載機Bは、トリガーデータを受けると、静止画像を表示部23に表示する(ステップS17)。その後、車載機Bは、実際にかかった画像展開時間を上記送信開始時刻から算出して、記録するが、これは画像展開時間を後に補正するために利用することとなる(ステップS18)。
【0074】
ちなみに、車載機Bがトリガーデータを受信したときには、未だ当該車載機Bが画像を展開しきれず、画像表示準備が完了してない場含も考えられる。このとき、画像処理が終わり次第に表示部23に表示する。
【0075】
続いて、図7に示すタイムチャートを参照して、画像データの流れについて詳述する。まず、車載機Bは、画像処理時間あるいは画像展開時間を、データサーバ11に送信する。車載機Bでは、送信されてくる静止画像データをバッファメモリに画像展開を始める。このとき、車載機Bあるいはデータサーバ11によって算出される画像展開時間には、車載機Bが実際に画像を表示するまでに誤差が生じると考えられるので、当該画像展開時間には誤差余裕時間を持たせても良い。このとき、誤差余裕時間は、上述したように過去の計算によって求められた画像展開必要時間と、実際に表示にかかった時間との誤差を基に、車載機Bあるいはデータサーバ11にて決める。しかし、この余裕時間は長く取ると、所望放送内容開始時刻まで長い間画像を車載端末に保持しておくことになる。そのため所望放送内容開始時刻前にラジオ局を変更される可能性が大きくなり、無駄な通信が行われたことになるので、出来る限りこの余裕時間は小さく設定するか、ゼロにする。そして、データサーバ11は、所望放送内容開始時刻に合わせてトリガデータを発信し、車載機Bでは、そのトリガデータを受け即座に表示部23に画像を表示する。その後は、再度計算された画像展開時間と実際にかかった画像展開時間とを車載機Bにて比較して、当該画像展開時間を更新してデータサーバ11に送信すれば、より所望放送内容開始時刻に近づけることが可能となる。
【0076】
このようにすることにより、データサーバ11は、放送局Aからの放送に連動した画像データを実際に表示することを希望する時刻よりも早く車載機Bに対して送信するため、これを受信した車載機Bが画像データを表示するための処理に時間がかかったとしても、表示準備が整うまでに放送と連動して表示したい時刻に至ることが抑制されるため、放送に同期した画像データを提供することができ、放送の多様化を図ることができる。これにより、利用者の満足度も向上する。
【0077】
〈第2の実施形態〉
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。図8は、第2の実施形態における動作を示すフローチャートである。
【0078】
第2の実施形態におけるシステムは、上述したシステムとほぼ同様の構成であるが、画像処理時間、すなわち、車載機Bが画像データを表示するための準備処理時間を、主にデータサーバ11が算出する点で異なる。まず、その構成を以下に示す。
【0079】
本実施形態においては、まず、データサーバの画像データ送信機能が、車載機Bに画像データを送信する際に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを自己の記憶部に記憶し、車載機Bの画像データ表示機能が、画像データを表示部23に表示するための準備が完了したときの時刻データをデータサーバ11に送信する。
【0080】
また、データサーバ11が、車載機Bから送信された画像データを表示したときの時刻データと当該データサーバ11が車載機Bに画像データを送信する際に記憶した時刻データとから車載機Bの画像表示までの画像処理時間を算出する処理時間算出機能を備えている。
【0081】
さらに、データサーバ11の画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、処理時間算出機能にて算出した画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機Bに送信するよう作動する、こととなっている。
【0082】
かかる構成による動作を説明する。まず、データサーバ11は、車載機Bからの画像データ送信要求(ステップS32)に対して、すなわち、接続中の車載機Bに対して画像データを送信する。このとき、データサーバ11は、画像送信時間を記録しておく(ステップS42)。車載機Bでは、画像データを受信し(ステップS33)、バッファメモリ31,32に画像を展開する(ステップS34)。このとき、車載機Bは、画像展開終了時刻を記録しておく(ステップS35)。
【0083】
続いて、データサーバ11は、所望放送内容開始時刻に合わせてトリガーデータを車載機Bに送信する(ステップS43)。車載機Bでは、トリガーデータを受けて(ステップS36)、静止画像を表示する(ステップS37)。このとき、車載機Bは、画像展開終了時刻をデータサーバ11に送信する(ステップS38)。ちなみに、データサーバ11への画像展開終了時刻送信は、トリガーデータを受ける前でもよい。
【0084】
そして、データサーバ11では、画像展開終了時刻受信後(ステップS44)、送信データ開始時刻と画像展開終了時刻より、画像展開時間を計算する(ステップS45)。このようにすることで、データサーバ11が次に画像データを送信する際に当該画像展開時間が用いられて、すなわち、所望放送内容開始時刻から当該画像展開時間だけ前に画像データが送信されることとなる。従って、上述した第1の実施形態と同様に、より放送内容に連動して画像を表示でき、利用者の満足度の向上をはかることができる。
【0085】
〈第3の実施形態〉
また、上記実施形態では、車載機Bが要する画像処理時間あるいは画像展開時間を、車載機Bあるいはデータサーバ11が算出する場合を例示したが、車載機Bが、かかる時間をあらかじめ記憶していてる構成としてもよい。すなわち、車載機Bは、自己の記憶部に、データサーバ11から受信する画像データを表示部23に表示するための処理時間であってあらかじめ当該車載機Bに記憶されているものをデータサーバ11に送信する画像処理時間通知機能とを備えていてもよい。そして、これに伴い、データサーバ11の画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機Bから通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する、という機能である。
【0086】
このようすることで、上述した実施形態に比べると、画像表示を放送に連動させることの精度は低下するものの、放送と連動して画像を提供できるという効果は維持できる。そして、車載機Bあるいはデータサーバ11にて画像処理時間や画像展開時間を算出する必要がなくなるため、それぞれの処理負担の減少、さらには、プログラムの簡略化を図ることことができ、装置のコスト削減を図ることができる。
【0087】
〈第4の実施形態〉
また、本発明である画像提供システムでは、車載機Bが、当該車載機Bの演算部の処理能力等の受信する画像データの処理環境に関するデータをデータサーバ11に送信する処理環境データ通知機能を備えていてもよい。そして、これに伴い、データサーバ11の画像データ送信機能が、車載機Bから通知された処理環境データに基づいて当該車載機Bが受信する画像データを表示部23に表示するまでの予想画像処理時間を算出すると共に、この予想画像処理時間に基づく時間だけ放送に連動して表示されるべき時刻よりも早く画像データを車載機Bに送信するよう作動する、こととなっている。
【0088】
このように、実際に画像データを処理した時間を車載機Bが画像処理時間として算出せずに、あらかじめ車載機Bの処理能力等に基づいてデータサーバ11が算出することで、未だ画像を送信していない新たな利用者に対しても、放送により連動して表示できるよう画像データを送信することができる。
【0089】
〈第5の実施形態〉
さらに、画像提供システムでは、まず、放送局13、データサーバ11、車載機Bとが、同時刻に設定され作動している時間、すなわち、正確なタイマーを有している。そして、データサーバ11が、放送局13にて放送される放送に連動して表示される画像データの所望放送内容開始時刻をあらかじめ記憶していると共に、画像データ送信機能が、画像データに車載機Bの表示部23に表示すべき時刻データを付加して、当該画像データを送信する。これに伴い、車載機Bの画像データ表示機能は、その画像データに付加されている時刻データに基づいて、当該画像データを表示部に表示する。
【0090】
このような構成にすることで、上述したトリガーデータを用いなくても、放送により連動して画像データを表示させることができる。従って、トリガーデータを用いるような処理を実行することがなく、かかるプログラムも用意する必要がない。なお、放送局13、データサーバ11、車載機Bとが、同時に時刻を合わせる機能を、それぞれが有していてもよい。
【0091】
ここで、上述してきたすべての実施形態におけるシステムでは、データサーバ11から提供する画像データを制止画として説明したが、これに限定されず動画像データであってもよい。また、放送もFM放送に限定されるものではない。さらに、車載機Bとデータサーバ11との通信手段として、携帯電話を挙げたが、無線LANや衛星など、データ通信のための無線通信システムはいかなる技術を用いてもよい。
【0092】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、車載機が画像処理時間を計測してあらかじめデータサーバに通知し、当該データサーバはこれを考慮して、すなわち、実際に放送に合わせて表示すべきと設定された時刻よりも、早めに車載機に画像データを送信するので、画像データを受けた車両内では、画像表示タイミングになる前に表示準備である画像展開等の画像処理が完了するため、放送と画像とのタイムラグを抑制して、より放送に連動して画像を表示でき、放送内容の充実化を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
【0093】
また、画像データの通信時間や、画像処理に要する時間の誤差などを考慮して、画像データを実際の表示時刻よりもさらに早く車載機に送信する構成とすることで、より適切に画像データを放送に連動させて表示することができ、さらなる利用者の満足度の向上を図ることができる。
【0094】
さらに、データサーバが、実際に画像データを車載機にて表示すべき時刻に、トリガーデータを車載機に送信することで、これを受けた車載機が画像データをトリガーデータ受信時に表示することができるため、画像表示をより放送と連動させて行うことができる。
【0095】
また、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリを複数領域設ける構成にすることで、事前に複数の画像を表示可能な状態としておくことができ、かかる状態のデータを待機させておくことにより、表示が遅れることを抑制でき、利用者の不都合を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における構成を示すブロック図である。
【図2】図1に開示した車載機に記憶されている放送局ごとに対応するアドレスデータを示す図である。
【図3】第1の実施形態において基本となる技術の全体の動作の概略を示すシーケンス図である。
【図4】第1の実施形態における他の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に開示した車載機の他の構成例を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態における車載機及びデータサーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態におけるデータ通信のタイムチャートである。
【図8】第2の実施形態における車載機及びデータサーバの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 画像表示スイッチ
11 データサーバ
12 携帯通信センタ(データサーバ側の通信手段)
13 FM放送局
21 コントローラ(車載機側)
22 携帯電話(車載機側の通信手段)
23 表示部(画像表示手段)
31,32 バッファメモリ
A 放送局
B 車載機
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用放送に連動した画像提供システムにかかり、特に、放送を受信する車両の乗員に対して当該放送に連動した画像を通信手段を介して提供するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の車内においては、FM、AM放送といったラジオ番組が当該自動車の乗員に情報を伝達する最も有効な手段である。そして、ラジオ放送局からの情報は、番組内容の他に、放送されている音楽に関する曲目やアーティストの紹介、CM、インターネットのURL、イベントの情報など様々である。
このように、ラジオ放送は、車内で扱われるメディアとして有用なものではあるが、上述したような音情報に付随する情報を、他の伝達形態、例えば、視覚による形態で伝達することは困難であり、文字で表示するとわかりやすい情報や画像情報などを取り扱うことが困難であった。
【0003】
一方で、近年では、通信の高度化や車載情報表示ディスプレイを搭載した車が多くなったため、特に、FM多重放送では、音楽を配信するという利用方法ばかりでなく、音以外の情報を送信する用途も増えてきている。例えば、近年普及してきたカーナビゲーションシステムを利用して自己の車両の現在位置を車両内のディスプレイに表示させると共に、FM多重放送にて送信される渋滞情報や駐車場情報を受信して、当該車両の現在の走行地域近辺の渋滞情報等を知ることができる、という車両の乗員にとって利便性の高いシステムの開発がされている。そして、特開2001−264089号公報や、特開2001−268107号公報では、さらに車両に搭載された携帯電話等を介してWeb通信を利用し、車両の現在位置に関するデータの入手を図るシステムも開示されている。また、特開平9−298478号公報のものは、FM多重放送に画像データをのせて当該画像データを車両に送信し、車両のディスプレイに表示させるという技術が開示されている。
【0004】
また、ナビゲーションシステム以外でも、現在では、MONET等のように、通信によって様々な情報が車に乗りながらにして表示できるようになっている。
このMONET等のシステムは、車載の携帯電話といった通信手段にて、所定のサーバにアクセスし、これにより道路情報やニュース、天気予報など、車載モニタに表示することができ、利用者のさらなる利便性の向上を図るもととなっている。そして、このようなテレマテイクスサービスの1つのサービスとして、FM放送連動のサービスが考えられる。FM連動の画像情報提供サービスは、種々の提案がなされているが、まだ実際には無いサービスである。かかるサービスが、実現されれば様々な魅力的なサービスが展開されると考えられる。
【0005】
すなわち、FMラジオ放送であっても、聴衆に対して視覚効果を与えることができ、例えば、放送する音楽のアーティストの容姿画像を車両に送信したり、放送内のコマーシャル画像を送信して表示することにより、アーティストのCDや、CM商品の宣伝効果の向上も図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来ラジオからの放送内容と、通信によって得られる静止画像データ表示とは、その送信形態の違いからそれぞれ独立している。このため、単純に情報提供側がラジオの放送内容に合わせた画像を電話通信網等を用いて送っても、ラジオの放送内容とは遅れて情報表示画面に表示されたりして適切に情報を提供できていないという不都合が生じる。すなわち、ラジオの放送内容と画像データが同期していないと、時間がずれて利用者に情報が届くため、利用者は違和感を覚えるという問題が生じる。一方で、情報提供側であるラジオ放送局も、本来提供したい情報を効果的に利用者に伝えることができず、当該利用者の満足を得られないという問題が生じる。特に、情報に対して敏感な利用者は、状況に応じた情報を得ることをつねに望んでいるため、上述したような、ラジオ放送と画像が連動したサービスが望まれる。
【0007】
例えば、ラジオの放送中にイベントの内容を放送したとする。このとき、車載端末の表示装置には、そのイベントの場所が示された地図や時間などが表示されると利用者(ユーザ)にとってはかかる情報に基づいて、当該イベントに参加できるなど、非常に利便性が向上する。また、音楽が流れ始めた時に、その音楽のアーティストの画像やイメージ画が表示装置に表示されれば、利用者はラジオと車載端末を有効に協調して利用でき、利用者の満足度が向上すると共に、提供者もアーティストのCDなどの売り上げが上がるなど、広告宣伝効果の向上を図ることも可能である。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記従来例の有する問題点を解消し、特に、車両用放送に連動した画像を当該車両の乗員に提供し、放送内容の充実化を図り、利用者の満足度の向上を図ることをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、所定の放送を送信する放送局が有するデータサーバと、放送を受信する車両に搭載された車載機とを備えると共に、データサーバと車載機とに、相互に交信を可能とする通信手段と、所定の演算処理能力を有する演算部及び所定の記憶容量を有する記憶部とをそれぞれ備えている。そして、車載機が、所定の画像を表示する画像表示手段と、データサーバにアクセスして当該データサーバから放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、受信した画像データを画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えると共に、データサーバが、放送の内容に連動した画像データを当該放送に連動して車載機からのアクセス中に当該車載機に画像データを送信する画像データ送信機能を備えている。
さらに、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間をデータサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する、という構成を採っている。
【0010】
このような構成にすることにより、まず、FM放送等を送信している放送局からは、当該放送内容に関する電波はもちろんのこと、当該放送局が有するデータサーバから、放送内容と連動した画像データが送信可能化状態になっている。そして、かかるデータサーバに車両から車載機が携帯電話等の通信手段にてアクセスすることにより、FM放送に連動した画像データを取得することができ、車内の表示モニタ等に表示することができる。
このとき、画像データを受信した車載機は、当該画像データをモニタ等に表示すべく圧縮されていた画像を展開するなど、表示するための画像処理を施さなければならない。そして、当該展開処理などの画像処理時間だけ、実際に表示されて車両の乗員(以下、利用者ともいう)の目に届くには、多少のタイムラグが生じることとなる。しかし、本願では、車載機が画像処理時間を計測してあらかじめデータサーバに通知し、当該データサーバはこれを考慮して、すなわち、実際に放送に合わせて表示すべきと設定された時刻よりも、早めに車載機に画像データを送信する。従って、これを受けた車両内では、画像表示タイミングになる前に表示準備である画像展開等の画像処理が完了するため、当該表示タイミングにて画像を表示することができ、放送と画像とのタイムラグを抑制することができる。
【0011】
また、上記構成において、画像展開時間は、データサーバが画像データを車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間にも基づいてデータサーバにて設定される時間データである、こととすると望ましい。
そして、特に、画像展開時間が設定される際に用いられる通信時間は、データサーバが送信する画像データのデータ容量に応じて異なる、あらかじめ設定された時間データであることとするとなお望ましい。これにより、上記通信時間等をも考慮されて、画像データが実際の表示時刻よりも早く車載機に送信されるため、より適切に画像データを放送に連動させて表示することができ、さらなる利用者の満足度の向上を図ることができる。
【0012】
さらに、音情報から成る放送に、提供される画像の表示が、より適切に連動して表示されるようにするためには、以下のようにしてもよい。例えば、上述した画像展開時間を、車載機から以前に送信された複数の画像処理時間に関するデータの誤差にも基づいて設定される時間データとしてもよい。すると、車載機にて画像データの表示準備のための画像処理が長引いた場合には、放送に連動して表示されるべきタイミングに当該画像が表示されないということが起こりうるが、誤差を考慮しておくと、このような問題の抑制をはかることができる。
【0013】
また、車載機にてデータサーバに通知される画像処理時間は、データサーバが画像データを車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間をも含む時間データである、ことととしてもよい。このように、通信時間を車載機側にて考慮するよう処理しても、上述同様の効果を得ることができる。
【0014】
そして、上記構成において、データサーバの画像データ送信機能は、車載機に対する画像データの送信と共に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを車載機に送信する機能であると共に、車載機の画像処理時間算出機能は、データサーバから送信された送信開始時刻データ内の時刻から画像表示処理が終了するまでの時刻を実際の画像処理時間として計測すると共に、以前に算出された通信時間を含む画像処理時間とを比較してその誤差を誤差余裕時間として算出し、当該誤差余裕時間を画像処理時間に含めて当該画像処理時間を算出する機能である、こととすると望ましい。
【0015】
これにより、計算された画像処理時間と実際の画像処理時間との誤差時間を、画像データを表示部に表示するまでの時間として付加することにより、処理時間が遅れることによる表示の遅れを抑制することができる。また、実際の表示時間をフィードバックすることにより、逆に表示までの時間が遅延することも抑制することができる。
【0016】
また、データサーバが、放送に連動するタイミングにて車載機に送信した画像データを当該車載機の画像表示手段に表示するよう指令するトリガーデータを送信するトリガーデータ送信機能を備えると共に、車載機の画像データ表示機能は、トリガーデータを受信したときに表示するための処理が終了している画像データを画像表示手段に表示する機能であることとすると望ましい。このとき、データサーバのトリガーデータ送信機能は、トリガーデータの車載機までの通信時間を考慮して放送に連動するタイミングにて車載機に送信する機能であることとすると、なお望ましい。
【0017】
これにより、上述した構成において、放送と連動して画像を表示したい時刻までに画像データを表示可能状態にすることができると共に、実際に表示すべき時刻にトリガーデータをデータサーバから車載機に送信し、これを受けた車載機が画像データを表示することで、表示可能準備における画像処理時間に左右されず、画像表示がより放送と連動して行われることとなる。
【0018】
ちなみに、上記トリガーデータを用いる構成においては、放送は、FM多重放送であると共に、トリガーデータを、データサーバを有する放送局がFM放送多重放送電波に乗せて車載機に送信し、車載機の画像データ表示機能は、FM多重放送にて受信したトリガーデータに基づいて画像データを画像表示手段に表示する機能であることとしてもよい。これにより、上述した効果を発揮しつつ、携帯電話等の通信網を利用しないため、通信料の節約を図ることができる。
【0019】
また、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリを複数領域形成すると共に、画像データ表示機能は、当該バッファメモリに記憶されている画像データを順次、画像表示手段に表示する機能であることとすると望ましい。
【0020】
これにより、事前に複数の画像を表示可能な状態としておくことができ、かかる状態のデータを待機させておくことにより、表示が遅れることを抑制でき、利用者の不都合を抑制することができる。
【0021】
さらに、本発明では、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理時間であってあらかじめ当該車載機に記憶されているものをデータサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを前記車載機に送信するよう作動する、という構成をも採っている。
【0022】
このように、車載機が自己の演算部の処理能力などが考慮されて設定された画像処理時間をあらかじめ記憶し、これをデータサーバに送信することで、実際にデータサーバから画像データを受信して画像処理時間を計測する処理を実行する必要が無くなる。そして、上述したように、放送と連動して画像を提供できるという効果も維持できる。
【0023】
また、車載機が、当該車載機の演算部の処理能力等の受信した画像データの処理環境に関するデータをデータサーバに送信する処理環境データ通知機能を備え、データサーバの画像データ送信機能が、車載機から通知された処理環境データに基づいて当該車載機が受信した画像データを表示手段に表示するまでの予想画像処理時間を算出すると共に、この予想画像処理時間に基づく時間だけ放送に連動して表示されるべき時刻よりも早く画像データを車載機に送信するよう作動する、ようにしてもよい。
【0024】
これにより、車載機の処理能力等を参照してデータサーバにて車載機の画像処理時間が計測され、これに基づいて上述同様に早めに画像データがデータサーバから車載機に送信されるため、放送と連動して画像を提供できる。
【0025】
また、データサーバの画像データ送信機能が、車載機に画像データを送信する際に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを自己の記憶部に記憶すると共に、車載機の画像データ表示機能が、画像データを前記画像表示手段に表示するための準備が完了したときの時刻データを前記データサーバに送信し、データサーバが、車載機から送信された画像データを表示したときの時刻データと当該データサーバが車載機に画像データを送信する際に記憶した時刻データとから車載機の画像表示までの画像処理時間を算出する処理時間算出機能を備え、データサーバの画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、処理時間算出機能にて算出した画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを前記車載機に送信するよう作動する、ようにしてもよい。
【0026】
これにより、まず、データサーバでは、画像データを車載機に送信した時刻が記憶されると共に、車載機にて画像を表示したときの時刻が当該車載機から送信されてデータサーバにて受信される。そして、これらの時刻に基づいて画像送信時から表示までの時間、すなわち、車載機の画像処理時間がデータサーバにて計測される。従って、かかる画像処理時間に基づいて上述同様に早めに画像データがデータサーバから車載機に送信されるため、放送と連動して画像を提供できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態〉
以下、本発明の第1の実施形態について、図1乃至図7を参照して説明する。
まず、本発明の前提となる技術、すなわち、自動車等の車両に対して放送に連動した画像データを送信し、これを車両の表示モニタ等に表示するシステムの一例を示す。図1は、その構成を示すブロック図であり、図2は、当該システムにて用いるデータの一例を示す。図3は、当該システムの動作を示すシーケンス図である。そして、その後、例示したシステムに基づいて、本願の特徴である放送により連動させて画像を表示するための手段を説明する。
【0028】
(基本構成)
図1に示すように、本発明である車両用放送に連動した画像提供システムは、FM放送を送信する所定の放送局Aが有するデータサーバ11と、FM放送を受信する車両(図示せず)に搭載された車載機Bとにより構成されている。ここで、放送はFM放送に限定されず、AMラジオ放送であってもよいが、以下ではFM多重放送を例に挙げて説明する。また、後述する図4に示すように、データサーバ11が必ずしも放送局A内に設置されていることに限定されない。
【0029】
そして、車載機Bは、所定の演算処理能力を有する演算部21と、所定の記憶容量を有する記憶部(図示せず)とを備えると共に、上記演算部21にて制御される通信手段22と、当該通信手段22を介してデータサーバ11から受信した画像データを表示する表示部23とを備えている。また、データサーバ11も、車載機Bからアクセス可能となるよう通信手段12を有している。このような構成にて、本システムは、車載機Bを搭載している車両の乗員(利用者)が、放送局AからFM放送を受信して当該FM放送を聞くと共に、当該放送局Aの一部であるデータサーバ11から通信手段12,22を介して受信したFM放送の内容に連動した画像を表示部23に表示して見ることができる、というものである。
すなわち、FM放送の番組内容の充実化を図り、利用者の当該FM放送の聴取意欲の向上を図らんとするものである。以下、これを詳述する。
【0030】
(放送局)
放送局Aは、所定の周波数帯にてFM放送を放送している放送局である。そして、放送局Aの構成を具体的に説明すると、例えば、実際にFM放送を送信するアンテナを有するFM放送局13自体と、上記データサーバ11と、上記通信手段12と、上記データサーバ11から後述する画像データを上記通信手段12に送信するゲートウェイ14とを備えている。
【0031】
(FM放送局)
FM放送局13は、FMラジオ放送など所定のFM番組データを、アンテナから一般車両等に送信する。このとき、FM番組データは、FM多重放送であり、主に音情報である。
【0032】
(データサーバ)
データサーバ11は、演算部と記憶部を有する一般的なサーバコンピュータであって、上記放送局Aに管理されているコンピュータである。このデータサーバ11の記憶部(図示せず)には、FM放送の内容に連動した画像データが蓄積されている。例えば、所定のFM番組内にて放送される音楽のCDジャケット画像や、アーティストの画像、あるいは、当該番組のパーソナリティの画像や、イメージ画像、スポンサーが取り扱う商品の画像などである。
【0033】
さらに、データサーバ11には、当該放送局A固有のWebアドレス(例えば、「http://www.address.co.jp」)が割り振りられていて、外部機器からアクセス可能な領域を備えている。ここで、かかるアドレス先は、WebサイトあるいはFTPサイトである。そして、当該アドレスには、通信手段である携帯通信センター12及びゲートウェイ14を介して、ネットワーク上の端末すなわち携帯電話などの外部機器がアクセスすることができる。
【0034】
そして、データサーバ11の演算部(図示せず)には、上記アドレスが指定する領域に、FM放送の内容に連動して上記画像データを格納する画像データ格納機能と、車載機Bからの要求に応じて当該車載機Bに上記画像データを送信する画像データ送信機能とが備えられている。
【0035】
画像データ格納機能は、FM放送局13自体が放送する番組の内容を読み取り、あるいは、オペレータからの入力により番組の内容を認識すると共に、当該内容に同期して上述した記憶部のアドレス先の領域に画像データを入れていく。あるいは、もともと格納されている画像データに、上記Webアドレスからのリンクを設定する。また、画像データ送信機能は、上述したWebアドレスに、すなわち、画像格納領域にアクセスしてきた車載携帯電話22などの端末に、ゲートウェイ14、携帯通信センター12を介して、格納されている画像データを送信する。
【0036】
ここで、データサーバ11は、FM放送局13自体の一部であってもよい。このようにすると、データサーバ11がFM放送の内容を制御しつつ、これに合わせて車載機Bに送信する画像を蓄積することができる。すなわち、FM番組の内容に対応した画像を、より適切に利用者に配信することができる。
【0037】
従って、Webアドレスが指定する領域には、FM放送の内容に連動した画像が逐次蓄積されると共に、当該アドレスにアクセスする人に、当該画像を与えることができる。
【0038】
(車載機)
車載機Bは、上述した演算部としてのコントローラ21、記憶部(図示せず)、通信手段としての携帯電話22、表示部(画像表示手段)であるディスプレイ23を備えている他に、FM放送局からFM放送を受信するFM多重チューナ24、当該受信したFM放送を車内に放送するオーディオアンプ25、スピーカ26とを備えている。これにより、車載機Bでは、通常のFM放送を受信することができる。
【0039】
ここで、車載機B内の演算部21(CPU、コントローラ)と、記憶部とについて詳述する。まず、記憶部には、通信手段22である携帯電話にてデータサーバ11にアクセスする際に参照する放送局Aに対応したアドレスデータがあらかじめ記憶される。すなわち、各FM放送局ごとに放送チャンネルが割り当てられているが、かかるチャンネルごと(放送局ごと)にアドレスが特定されていて、かかるデータが車載機B内の記憶部に記憶されている。その例を図2に示す。
【0040】
図2に示すように、たとえば、ある車両のオーディオコントローラには、1チャンネルにK−MIXというFM放送局が割り当てられていると共に、かかる放送局固有のアドレス「××××××(例えば、http://www.address.co.jp/aaa)」が割り当てられて記憶されている。ちなみに、このアドレスは、上記K−MIX放送局が所有する外部からアクセス可能なサーバコンピュータ11内の所定の領域を示すアドレスである。
【0041】
また、車載機B内の演算部(コントローラ21)は、まず、アンテナにてFM放送局から送信されたFM多重放送を受信し、チューナ24を介してスピーカに出力するという、一般的な機能を有する。これに加え、アドレスデータが表すアクセス先に、すなわち、データサーバ11にアクセスして当該データサーバ11から上記放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、受信した画像データを画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えている。
【0042】
そして、画像データ受信機能は、携帯電話22を介してデータサーバ11に画像データを要求する画像データ要求機能を備えていてもよい。すなわち、画像データ要求機能は、一定の時間間隔ごとに作動することとなっていて、例えば、コントローラ21では、タイマーがセットされ、これに管理されて例えば3秒間隔ごとにデータサーバ11に画像を要求する。但し、上記間隔が3秒に限定されるものではない。ちなみに、タイマーは、システムクロック等を利用して時間を計測するプログラムによって実現される。但し、画像データ要求機能がない場合には、画像データ受信機能にて常にデータサーバ11にアクセス(接続)を維持し、データサーバ11から画像データの送信アクションのあったときに、当該画像データを受け入れることができるようになっている。
【0043】
また、画像表示機能は、上述のようにして受信した画像データを、車載モニタといった表示部23に表示できるよう処理し、例えば、通信時にはデータ量削減のため圧縮データにて送信される場合があるが、これを展開(解凍)し、また、表示部23に表示できるよう適合処理を施し、当該表示部23に表示する機能である。
【0044】
そして、上述のように、コントローラ21にて携帯電話22を制御するよう、当該携帯電話22はコントローラ21に接続されている。このとき、例えば、一般的な携帯電話に備えられているDH01(デジタル方式自動車電話標準規格RCR参照)端子を介して接続されている。これにより、携帯電話22による通信にてデータサーバ11から受信した画像データは、一旦コントローラ21に送信され、当該コントローラ21にて表示部23に表示制御される。
【0045】
ここで、上記データサーバ11や車載機Bのコントローラ21が備える各機能は、あらかじめ用意されている各機能用プログラムがデータサーバ11のCPUあるいはコントローラ21に組み込まれることにより実現することができる。そして、上記プログラムは、データサーバ11であれば当該データサーバ11内の記憶装置にあらかじめ記憶されているものが当該データサーバ11に読み取られて提供されたり、CD−ROM等の可搬媒体に格納されたものが提供される。また、車載機Bのコントローラ21の場合にも、同様に、車載機Bに備えられた記憶部に記憶されているものが提供される。ちなみに、後述する全ての実施形態においても同様である。
【0046】
(基本動作)
次に、第1の実施形態における動作を、図3のシーケンス図を参照して説明する。まず、放送局Aは、FM放送局13自体のFM放送用アンテナを用いて、地上波にてFMラジオ放送番組を、絶えず利用者に送信している。かかる放送データは、当然のことながら相手方は特定されていない。
【0047】
続いて、放送局Aは、上述したFM放送局13自体から送信している放送番組の内容に連動した各種の画像データを逐次作成し(ステップS1)、当該画像をFM放送局13自体から逐次データサーバ11に送信して記憶する(ステップS2)。このとき、画像データの格納場所は、放送局Aごとに指定されている所定のURLが示す外部からアクセス可能な箇所である。そして、例えば、あらかじめデータサーバ11に各種の画像データが記憶されていて、データサーバ11が現在放送されている番組の内容をあらかじめ用意されている当該番組内容に対応したタイムテーブルデータなどの情報から認識し、当該番組の放送内容にあわせて所定の画像データを上記アドレスに記憶していくよう作動する。このとき、当該アドレス先には、常に1つ乃至複数の画像データが格納されていて、そのときの番組内容に連動した画像のみが利用者にて受信されるようになっている。すなわち、アドレス先には、現在の番組内容に対応した画像のみが格納されるようになっている。
【0048】
続いて、利用者が車載機Bを操作して、所定のFM放送局のチャンネルを選択すると(ステップS3)、常に送信されて続けているFM放送番組が車載機Bのアンテナ及びFM多重チューナ24を介して、当該車載機Bに受信される(ステップS4,S5)。このとき、FM放送はコントローラ21にて所定の処理が施されて、オーディオアンプ25に出力され、スピーカ26から車内に放送される。これは、一般的にFM放送を聞くときの動作手順と同様である。
【0049】
続いて、所定のFM放送を受信し始めるに伴って、所定の時間間隔ごとに、コントローラ21にて制御されて携帯電話22がデータサーバ11にアクセスする。あるいは、一度アクセスして、かかる状態を維持する。そのアクセス先は、車載機Bがあらかじめ記憶している選択したFM放送局13に対応したアドレスデータが示すアドレス先である。すなわち、車載機Bは、インターネット上に設けられている放送局Aの画像データ格納サイトにアクセスし、当該サイト内のデータを受信要求する(ステップS6)。すると、データサーバ11はこれに応じて、当該サイト内に格納されている画像データを、要求のあった車載機Bにのみ送信する(ステップS7)。従って、放送局Aは、画像データを希望する特定の車両にのみ送信しているので、すべての車両が受信する必要がなく、受信負担の軽減を図ることができる。
【0050】
そして、車載機Bは、受信した画像データをコントローラ21に送り(ステップS8)、画像処理を施した後に表示部23に表示する(ステップS9)。このようにすることで、FM放送を聞く利用者は、当該FM放送の内容に合致した画像、例えば、放送される音楽のCDジャケット画像や、アーティストの画像、あるいは、当該番組のパーソナリティの画像や、イメージ画像、スポンサーが取り扱う商品の画像などを見ることができ、視覚によってもFM放送を楽しむことができる。
【0051】
(本発明の特徴)
次に、上述したようにFM放送に連動して利用者に画像を提供するシステムにおいて、本願の特徴である放送に同期させて車両内にて画像を表示する技術を、図4乃至図7を参照して説明する。図4は、本発明の他の構成の一例を示すブロック図である。図5は、車載機の構成を示すブロック図である。図6は、車載機及びデータサーバの動作を示すフローチャートである。図7は、データ通信のタイムチャートである。
【0052】
まず、本実施形態におけるシステム構成は、図4に示すように、FM放送局13と、データサーバ11とが、異なる場所に設置されていてもよい。すなわち、図1に示す構成とは異なっていてもよい。但し、かかる場合であっても、FM放送局13から送信される放送は、当然のことならが車載機Bのチューナにて受信され、当該FM放送局13からの放送に連動した画像は、データサーバ11から車載機Bに携帯電話などの通信回線を通じて送信されるようになっている。そして、データサーバ11の記憶部には、FM放送のタイムスケジュールやこれに連動した画像データなどが記憶されている。上記タイムスケジュールに基づいて画像データを車載機Bに送信する。
【0053】
次に、データサーバと車載機との構成について説明する。すなわち、上述した構成に対して、さらに付加されている構成を説明する。
【0054】
まず、車載機Bの演算部(コントローラ21)は、上述した機能の他、データサーバ11から受信した画像データを、表示部23に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間をデータサーバ11に送信する画像処理時間通知機能とを備えている。
【0055】
画像処理時間算出機能は、例えば、車載機Bがデータサーバ11から携帯電話22などを介して画像を受信してから、表示部23に表示するまでに要する時間である。すなわち、車載機Bのコントローラが、受信した画像データを展開したり、表示部23に表示するために適式なフォーマットに変換したりするなど、画像表示準備処理に費やす時間である。このように、車載機Bは、データサーバ11から画像データを受信して実際に処理し、かかる時間を測定する。そして、計測された時間データは、画像処理時間通知機能にて、携帯電話等22を介してデータサーバ11に送信される。
【0056】
ここで、データサーバ11から送信される画像データは、例えば、通信料金削減の観点から、静止画像であって、圧縮フォーマットされたものである。静止画像データの圧縮方式としては、具体的には、JPEGやGIFのようなピクセルで構成されたビットマップ形式がある。また軽量な画像の実現を目的としたベクター形式の画像としてSVG等がある。
【0057】
そして、データサーバ11は、上述した構成に加え、以下のような機能をも有する。すなわち、上述した画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機Bから通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバ11にて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する。かかる機能を、具体的に説明すると、画像データ送信機能は、基本的にはデータサーバ11に記憶されている放送に関するスケジュールデータに基づいて、所定の画像データを放送内容に連動して車載機Bに送信するよう作動するが、このとき、車載機Bからの所定の時間間隔毎の要求に応じて送信してもよいが、データサーバ11にアクセス中の車載機Bに対して、そのタイミングが来たら自動的に送信するような構成である方が望ましい。後述するように、より放送に連動したタイミングで車載機Bの表示部23に画像データを表示するためである。そして、画像データ送信機能が車載機に送信するタイミングとは、まさに放送に連動して画像を表示すべき時(以下、所望放送内容開始時刻ともいう)ではなく、その時よりも所定時間(以下、画像展開時間ともいう)だけ前に送信する。この画像展開時間は、車載機Bから通知された画像処理時間に基づいてデータサーバ11にて設定される時間である。従って、データサーバ11には、かかる機能も備えられている。
【0058】
ここで、データサーバ11にて設定される画像展開時間は、当該データサーバ11が画像データを車載機Bに送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間が考慮されて設定される時間データである。すなわち、データサーバ11には、あらかじめ車載機Bとの通信に要する時間が設定され記憶されていて、かかる時間を上記画像処理時間に対して、画像展開時間を設定する。
そして、所望放送内容開始時刻よりも、設定された画像展開時間だけ早く、データサーバ11は所定の画像データを車載機Bに送信するというわけである。このようにすることで、データサーバ11から送信された画像データは、車載機Bまでの通信時間、及び、車載機Bにて表示部23への表示準備が完了するまでの処理時間を経過した後に表示部に表示されるが、その時間分だけ早く送信しているため、ほぼ所望放送内容開始時刻に合わせて表示することができる(図7参照)。
【0059】
また、上記データサーバ11から車載機Bまでのあらかじめ設定されている通信時間は、データサーバ11が送信する画像データのデータ容量に応じて異なるあらかじめ設定された時間データとするとよい。すなわち、データサーバ11に、あらかじめ画像データのデータ量に応じた通信時間が記憶されていて、当該データサーバ11にて送信する画像データに対応した通信時間が設定される。そして、上述した車載機Bから通知された画像処理時間に、この通信時間を加えたぐらいの時間を画像展開時間とし、かかる時間だけ所望放送内容開始時刻よりも前に画像データを送信する。従って、データ量の大きい画像データを送信するときには、通信時間が長く設定されるため、より早く車載機Bに送信されることとなる。そして、その表示時間をより所望放送内容開始時刻に合わせることができる。
【0060】
ここで、車載機Bは、複数の画像データを処理し、その都度、画像処理時間をデータサーバ11に送信してもよいが、かかる場合には、データサーバ11は、車載機Bから以前に送信された複数の画像処理時間に関するデータの誤差にも基づいて上記画像展開時間を設定する機能を有する。具体的には、車載機Bでの画像処理時間は多少の誤差があるが、その誤差をデータサーバ11が通知された複数の画像処理時間から算出し(例えば、最小の時間と最大の時間との差を誤差とする)、当該誤差を誤差余裕時間として画像展開時間内に加える(図7の誤差余裕時間を参照)。このようにすると、車載機Bでの画像処理に時間がかかったり、通信時間に誤差が生じても、画像データの表示を所望放送内容開始時刻に合わせられる確率が高くなる。
【0061】
また、上記誤差余裕時間を算出する他の手段としては、以下のような構成も考えられる。例えば、データサーバ11の画像データ送信機能は、車載機Bに対する画像データの送信と共に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを車載機Bに送信する機能であって、これに伴い、車載機Bの画像処理時間算出機能は、データサーバ11から送信された送信開始時刻データ内の時刻から画像表示処理が終了するまでの時刻を実際の画像処理時間として計測すると共に、以前に算出された通信時間を含む画像処理時間とを比較してその誤差を誤差余裕時間として算出し、当該誤差余裕時間を画像処理時間に含めて当該画像処理時間を算出する機能である、こととしてもよい。
【0062】
そして、さらに、車載機Bにてデータサーバ11に通知される画像処理時間は、データサーバ11が画像データを車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間をも含む時間データでとしてもよい。すなわち、上述したデータサーバ11にて設定される画像展開時間を、車載機B側があらかじめ設定して、データサーバ11に通知するという構成としても、上述同様の効果を得ることができる。かかる場合には、車載機Bには、通信時間の例としてあらかじめ設定されたデータが記憶されている。
【0063】
このようにすることで、誤差を含みやすい通信時間を含んだ、計算による画像処理時間、すなわち、画像展開時間を、実際の画像処理時間と比較することができる。そして、このときの誤差時間を、画像データを表示部に表示するまでの時間として付加することにより、処理時間が遅れることによる表示の遅れを抑制することができる。また、実際の表示時間をフィードバックすることにより、逆に表示までの時間が遅延することも抑制することができる。
【0064】
但し、上記の場合には、画像展開時間が大幅に変動した場合、特に、短くなった場合には、所望放送内容開始時刻よりも早く表示部23に表示されてしまうという事態も生じうる。従って、より放送内容と同期をとって表示させるためには、以下のような機能がデータサーバ11及び車載機Bに備えられている。すなわち、データサーバ11には、放送に連動するタイミングにて車載機Bに送信した画像データを当該車載機Bの表示部23に表示するよう指令するトリガーデータを送信するトリガーデータ送信機能が備えられていると共に、車載機Bの画像データ表示機能は、トリガーデータを受信したときに表示するための処理が終了している画像データを表示部23に表示する機能となっている。
【0065】
このとき、データサーバ11の上記トリガーデータ送信機能は、トリガーデータの車載機Bまでの通信時間を考慮して放送に連動するタイミングにて車載機に送信する機能となっている。すなわち、トリガーデータを送信するタイミングは、通信時間の分だけ所望放送内容時刻よりも早くなっている。このようにすると、トリガーデータが車載機Bに受信されるときには、所望放送開始時刻付近になっているため、さらに確実に所望放送開始時刻に連動させて画像を表示することができる。
【0066】
ちなみに、上記では、トリガーデータをデータサーバ11から携帯電話通信等を用いて車載機Bに送信する場合を例示したが、以下に示すように、放送用電波と共に送信してもよい。すなわち、上記放送局からの放送は、FM多重放送であって、トリガーデータを、データサーバ11を有する放送局がFM放送多重放送電波に乗せて車載機Bに送信し、車載機Bの画像データ表示機能は、FM多重放送にて受信したトリガーデータに基づいて画像データを表示部23に表示する機能としてもよい。このようにすることで、トリガーデータの通信を電話回線を用いることなく行うことができるため、通信費用の節約を図ることができる。
【0067】
また、車載機Bには、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリが複数領域形成されている。図5に示す例では、コントローラ21内に2つのバッファメモリ31,32が設けられている。これに伴い、画像データ受信機能あるいは画像データ表示機能には、受信した画像を展開して、表示部23に表示準備が完了した画像データを、バッファメモリ31,32に格納する機能を有している。さらに、これに伴い、画像データ表示機能は、当該バッファメモリ31,32に記憶されている画像データを順次表示部23に表示する機能となっているが、これを実現するために画像表示スイッチ4が備えられている。この画像表示スイッチ4は、上記2つのバッファメモリの一方と表示部23とを接続するものである。
【0068】
このようにすることで、まず、車載機Bは、データサーバ11から受信した画像データである静止画像を、バッファメモリの一方に展開する。その後、車載機Bは、データサーバ11から上述したトリガーデータを受けると、CPUを通して画像表示スイッチに表示及び切り換え命令が入る。これにより、画像表示スイッチは、画像が展開されているバッファメモリと表示部23とが接続されるため、バッファメモリに格納された静止画像が瞬時に表示部23に表示できる。また、バッファメモリ31,32を3つ以上備えてもよく、複数用意することで、違続して画像を表示することが可能となり、画像の表示遅れを抑制することができる。このとき、スピーカからはFM放送が流れる。
【0069】
次に、上記構成における本システムの動作を、図6のフローチャート及び図7のタイミングチャートを参照して説明する。はじめに車両の乗員は、車載機Bにて、静止画像連動型のFM放送局を選択する(ステップS11)。車載機Bは、静止画像連動サービスを受けるために、画像を表示部23に表示するための準備に要する画像処理時間を計算する(ステップS12)。かかる画像処理時間は、車載機Bの搭載CPUの性能とその時の負荷や、前回実際にデータサーバ11から受信した画像を展開する際にかかった時間などを基に計算して決定する。当該計算アルゴリズムは、あらかじめプログラム化されて車載機Bに記憶されている。
【0070】
続いて、車載機Bは、この静止画像提供サービスを利用するために、あらかじめ利用者として登録した際に発行されたユーザIDと共に、画像処理時間データをデータサーバ11に送信する(ステップS13)。このとき、車載機B自体が、上述したデータサーバ11にて画像データの送信が開始されてから受信し終わるまでの通信時間をあらかじめ予測して、上記画像処理時間に加えた画像展開時間としてデータサーバ11に通知してもよい。
【0071】
続いて、データサーバ11は、ユーザIDと画像処理時間を受信し、利用者に対してサービス開始の準備をする(ステップS21)。このとき、受信した画像処理時間に、画像データの通信時間を加味して画像展開時間を設定する。但し、上述したように、車載機B側で算出されてデータサーバ11に通知されている場合には、画像展開時間を設定する必要がないこともありうる。そして、データサーバ11からは、FM放送内容と同期して表示されるべき画像のデータを、所望放送内容開始時刻より、画像展開必要時間分だけ早く車載機Bへの送信する処理を開始する。このとき、データサーバ11は、画像データの送信を開始した時刻も車載機Bに送信する(ステップS22)。
【0072】
続いて、車載機Bは、画像データの受信を開始する。また、データサーバ11からの画像データ送信時刻を、実際の画像展開時間を計算するために記録しておく(ステップS14)。そして、画像データをバッファメモリ31,32に展開する(ステップS15)。
【0073】
続いて、FM放送局の所望放送内容開始時刻に合わせて、データサーバ11はトリガーデータを送信する(ステップS23)。車載機Bは、トリガーデータを受けると、静止画像を表示部23に表示する(ステップS17)。その後、車載機Bは、実際にかかった画像展開時間を上記送信開始時刻から算出して、記録するが、これは画像展開時間を後に補正するために利用することとなる(ステップS18)。
【0074】
ちなみに、車載機Bがトリガーデータを受信したときには、未だ当該車載機Bが画像を展開しきれず、画像表示準備が完了してない場含も考えられる。このとき、画像処理が終わり次第に表示部23に表示する。
【0075】
続いて、図7に示すタイムチャートを参照して、画像データの流れについて詳述する。まず、車載機Bは、画像処理時間あるいは画像展開時間を、データサーバ11に送信する。車載機Bでは、送信されてくる静止画像データをバッファメモリに画像展開を始める。このとき、車載機Bあるいはデータサーバ11によって算出される画像展開時間には、車載機Bが実際に画像を表示するまでに誤差が生じると考えられるので、当該画像展開時間には誤差余裕時間を持たせても良い。このとき、誤差余裕時間は、上述したように過去の計算によって求められた画像展開必要時間と、実際に表示にかかった時間との誤差を基に、車載機Bあるいはデータサーバ11にて決める。しかし、この余裕時間は長く取ると、所望放送内容開始時刻まで長い間画像を車載端末に保持しておくことになる。そのため所望放送内容開始時刻前にラジオ局を変更される可能性が大きくなり、無駄な通信が行われたことになるので、出来る限りこの余裕時間は小さく設定するか、ゼロにする。そして、データサーバ11は、所望放送内容開始時刻に合わせてトリガデータを発信し、車載機Bでは、そのトリガデータを受け即座に表示部23に画像を表示する。その後は、再度計算された画像展開時間と実際にかかった画像展開時間とを車載機Bにて比較して、当該画像展開時間を更新してデータサーバ11に送信すれば、より所望放送内容開始時刻に近づけることが可能となる。
【0076】
このようにすることにより、データサーバ11は、放送局Aからの放送に連動した画像データを実際に表示することを希望する時刻よりも早く車載機Bに対して送信するため、これを受信した車載機Bが画像データを表示するための処理に時間がかかったとしても、表示準備が整うまでに放送と連動して表示したい時刻に至ることが抑制されるため、放送に同期した画像データを提供することができ、放送の多様化を図ることができる。これにより、利用者の満足度も向上する。
【0077】
〈第2の実施形態〉
次に、本発明の第2の実施形態について、図8を参照して説明する。図8は、第2の実施形態における動作を示すフローチャートである。
【0078】
第2の実施形態におけるシステムは、上述したシステムとほぼ同様の構成であるが、画像処理時間、すなわち、車載機Bが画像データを表示するための準備処理時間を、主にデータサーバ11が算出する点で異なる。まず、その構成を以下に示す。
【0079】
本実施形態においては、まず、データサーバの画像データ送信機能が、車載機Bに画像データを送信する際に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを自己の記憶部に記憶し、車載機Bの画像データ表示機能が、画像データを表示部23に表示するための準備が完了したときの時刻データをデータサーバ11に送信する。
【0080】
また、データサーバ11が、車載機Bから送信された画像データを表示したときの時刻データと当該データサーバ11が車載機Bに画像データを送信する際に記憶した時刻データとから車載機Bの画像表示までの画像処理時間を算出する処理時間算出機能を備えている。
【0081】
さらに、データサーバ11の画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、処理時間算出機能にて算出した画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機Bに送信するよう作動する、こととなっている。
【0082】
かかる構成による動作を説明する。まず、データサーバ11は、車載機Bからの画像データ送信要求(ステップS32)に対して、すなわち、接続中の車載機Bに対して画像データを送信する。このとき、データサーバ11は、画像送信時間を記録しておく(ステップS42)。車載機Bでは、画像データを受信し(ステップS33)、バッファメモリ31,32に画像を展開する(ステップS34)。このとき、車載機Bは、画像展開終了時刻を記録しておく(ステップS35)。
【0083】
続いて、データサーバ11は、所望放送内容開始時刻に合わせてトリガーデータを車載機Bに送信する(ステップS43)。車載機Bでは、トリガーデータを受けて(ステップS36)、静止画像を表示する(ステップS37)。このとき、車載機Bは、画像展開終了時刻をデータサーバ11に送信する(ステップS38)。ちなみに、データサーバ11への画像展開終了時刻送信は、トリガーデータを受ける前でもよい。
【0084】
そして、データサーバ11では、画像展開終了時刻受信後(ステップS44)、送信データ開始時刻と画像展開終了時刻より、画像展開時間を計算する(ステップS45)。このようにすることで、データサーバ11が次に画像データを送信する際に当該画像展開時間が用いられて、すなわち、所望放送内容開始時刻から当該画像展開時間だけ前に画像データが送信されることとなる。従って、上述した第1の実施形態と同様に、より放送内容に連動して画像を表示でき、利用者の満足度の向上をはかることができる。
【0085】
〈第3の実施形態〉
また、上記実施形態では、車載機Bが要する画像処理時間あるいは画像展開時間を、車載機Bあるいはデータサーバ11が算出する場合を例示したが、車載機Bが、かかる時間をあらかじめ記憶していてる構成としてもよい。すなわち、車載機Bは、自己の記憶部に、データサーバ11から受信する画像データを表示部23に表示するための処理時間であってあらかじめ当該車載機Bに記憶されているものをデータサーバ11に送信する画像処理時間通知機能とを備えていてもよい。そして、これに伴い、データサーバ11の画像データ送信機能が、放送に連動して表示されるべき時刻よりも、車載機Bから通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く画像データを車載機に送信するよう作動する、という機能である。
【0086】
このようすることで、上述した実施形態に比べると、画像表示を放送に連動させることの精度は低下するものの、放送と連動して画像を提供できるという効果は維持できる。そして、車載機Bあるいはデータサーバ11にて画像処理時間や画像展開時間を算出する必要がなくなるため、それぞれの処理負担の減少、さらには、プログラムの簡略化を図ることことができ、装置のコスト削減を図ることができる。
【0087】
〈第4の実施形態〉
また、本発明である画像提供システムでは、車載機Bが、当該車載機Bの演算部の処理能力等の受信する画像データの処理環境に関するデータをデータサーバ11に送信する処理環境データ通知機能を備えていてもよい。そして、これに伴い、データサーバ11の画像データ送信機能が、車載機Bから通知された処理環境データに基づいて当該車載機Bが受信する画像データを表示部23に表示するまでの予想画像処理時間を算出すると共に、この予想画像処理時間に基づく時間だけ放送に連動して表示されるべき時刻よりも早く画像データを車載機Bに送信するよう作動する、こととなっている。
【0088】
このように、実際に画像データを処理した時間を車載機Bが画像処理時間として算出せずに、あらかじめ車載機Bの処理能力等に基づいてデータサーバ11が算出することで、未だ画像を送信していない新たな利用者に対しても、放送により連動して表示できるよう画像データを送信することができる。
【0089】
〈第5の実施形態〉
さらに、画像提供システムでは、まず、放送局13、データサーバ11、車載機Bとが、同時刻に設定され作動している時間、すなわち、正確なタイマーを有している。そして、データサーバ11が、放送局13にて放送される放送に連動して表示される画像データの所望放送内容開始時刻をあらかじめ記憶していると共に、画像データ送信機能が、画像データに車載機Bの表示部23に表示すべき時刻データを付加して、当該画像データを送信する。これに伴い、車載機Bの画像データ表示機能は、その画像データに付加されている時刻データに基づいて、当該画像データを表示部に表示する。
【0090】
このような構成にすることで、上述したトリガーデータを用いなくても、放送により連動して画像データを表示させることができる。従って、トリガーデータを用いるような処理を実行することがなく、かかるプログラムも用意する必要がない。なお、放送局13、データサーバ11、車載機Bとが、同時に時刻を合わせる機能を、それぞれが有していてもよい。
【0091】
ここで、上述してきたすべての実施形態におけるシステムでは、データサーバ11から提供する画像データを制止画として説明したが、これに限定されず動画像データであってもよい。また、放送もFM放送に限定されるものではない。さらに、車載機Bとデータサーバ11との通信手段として、携帯電話を挙げたが、無線LANや衛星など、データ通信のための無線通信システムはいかなる技術を用いてもよい。
【0092】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成され機能するので、これによると、車載機が画像処理時間を計測してあらかじめデータサーバに通知し、当該データサーバはこれを考慮して、すなわち、実際に放送に合わせて表示すべきと設定された時刻よりも、早めに車載機に画像データを送信するので、画像データを受けた車両内では、画像表示タイミングになる前に表示準備である画像展開等の画像処理が完了するため、放送と画像とのタイムラグを抑制して、より放送に連動して画像を表示でき、放送内容の充実化を図ることができる、という従来にない優れた効果を有する。
【0093】
また、画像データの通信時間や、画像処理に要する時間の誤差などを考慮して、画像データを実際の表示時刻よりもさらに早く車載機に送信する構成とすることで、より適切に画像データを放送に連動させて表示することができ、さらなる利用者の満足度の向上を図ることができる。
【0094】
さらに、データサーバが、実際に画像データを車載機にて表示すべき時刻に、トリガーデータを車載機に送信することで、これを受けた車載機が画像データをトリガーデータ受信時に表示することができるため、画像表示をより放送と連動させて行うことができる。
【0095】
また、車載機が、受信した画像データを画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリを複数領域設ける構成にすることで、事前に複数の画像を表示可能な状態としておくことができ、かかる状態のデータを待機させておくことにより、表示が遅れることを抑制でき、利用者の不都合を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における構成を示すブロック図である。
【図2】図1に開示した車載機に記憶されている放送局ごとに対応するアドレスデータを示す図である。
【図3】第1の実施形態において基本となる技術の全体の動作の概略を示すシーケンス図である。
【図4】第1の実施形態における他の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に開示した車載機の他の構成例を示すブロック図である。
【図6】第1の実施形態における車載機及びデータサーバの動作を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態におけるデータ通信のタイムチャートである。
【図8】第2の実施形態における車載機及びデータサーバの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 画像表示スイッチ
11 データサーバ
12 携帯通信センタ(データサーバ側の通信手段)
13 FM放送局
21 コントローラ(車載機側)
22 携帯電話(車載機側の通信手段)
23 表示部(画像表示手段)
31,32 バッファメモリ
A 放送局
B 車載機
Claims (13)
- 所定の放送を送信する放送局が有するデータサーバと、前記放送を受信する車両に搭載された車載機とを備えると共に、
前記データサーバと前記車載機とに、相互に交信を可能とする通信手段と、所定の演算処理能力を有する演算部及び所定の記憶容量を有する記憶部とをそれぞれ備え、
前記車載機が、所定の画像を表示する画像表示手段と、前記データサーバにアクセスして当該データサーバから前記放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えると共に、
前記データサーバが、前記放送の内容に連動した画像データを当該放送に連動して前記車載機からのアクセス中に当該車載機に前記画像データを送信する画像データ送信機能を備えた、車両用放送に連動した画像提供システムであって、
前記車載機が、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示するための処理時間を計測する画像処理時間算出機能と、この計測された画像処理時間を前記データサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、
前記データサーバの画像データ送信機能が、前記放送に連動して表示されるべき時刻よりも、前記車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く前記画像データを前記車載機に送信するよう作動する、ことを特徴とする車両用放送に連動した画像提供システム。 - 前記画像展開時間は、前記データサーバが前記画像データを前記車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間にも基づいて前記データサーバにて設定される時間データである、ことを特徴とする請求項1記載の車両用放送に連動した画像提供システム。
- 前記画像展開時間が設定される際に用いられる通信時間は、前記データサーバが送信する前記画像データのデータ容量に応じて異なるあらかじめ設定された時間データであることを特徴とする請求項2記載の車両用放送に連動した画像提供システム。
- 前記画像展開時間は、前記車載機から以前に送信された複数の画像処理時間に関するデータの誤差にも基づいて設定される時間データである、ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の車両用放送に連動した画像提供システム。
- 前記車載機にて前記データサーバに通知される前記画像処理時間は、前記データサーバが前記画像データを前記車載機に送信する際にかかることが予想されるあらかじめ設定された通信時間をも含む時間データである、ことを特徴とする請求項1記載の車両用放送に連動した画像提供システム。
- 前記データサーバの画像データ送信機能は、前記車載機に対する前記画像データの送信と共に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを前記車載機に送信する機能であると共に、
前記車載機の画像処理時間算出機能は、前記データサーバから送信された送信開始時刻データ内の時刻から画像表示処理が終了するまでの時刻を実際の画像処理時間として計測すると共に、以前に算出された前記通信時間を含む画像処理時間とを比較してその誤差を誤差余裕時間として算出し、当該誤差余裕時間を前記画像処理時間に含めて当該画像処理時間を算出する機能であることを特徴とする請求項5記載の車両用放送に連動した画像提供システム。 - 前記データサーバが、前記放送に連動するタイミングにて前記車載機に送信した前記画像データを当該車載機の前記画像表示手段に表示するよう指令するトリガーデータを送信するトリガーデータ送信機能を備えると共に、
前記車載機の画像データ表示機能は、前記トリガーデータを受信したときに表示するための処理が終了している前記画像データを前記画像表示手段に表示する機能であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の車両用放送に連動した画像提供システム。 - 前記データサーバのトリガーデータ送信機能は、前記トリガーデータの前記車載機までの通信時間を考慮して前記放送に連動するタイミングにて前記車載機に送信する機能であることを特徴とする請求項7記載の車両用放送に連動した画像提供システム。
- 前記放送は、FM多重放送であると共に、前記トリガーデータを、前記データサーバを有する放送局が前記FM放送多重放送電波に乗せて前記車載機に送信し、
前記車載機の画像データ表示機能は、前記FM多重放送にて受信したトリガーデータに基づいて前記画像データを前記画像表示手段に表示する機能であることを特徴とする請求項7記載の車両用放送に連動した画像提供システム。 - 前記車載機が、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示するための処理をして一時的に保持するバッファメモリを複数領域形成すると共に、前記画像データ表示機能は、当該バッファメモリに記憶されている画像データを順次前記画像表示手段に表示する機能であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の車両用放送に連動した画像提供システム。
- 所定の放送を送信する放送局が有するデータサーバと、前記放送を受信する車両に搭載された車載機とを備えると共に、
前記データサーバと前記車載機とに、相互に交信を可能とする通信手段と、所定の演算処理能力を有する演算部及び所定の記憶容量を有する記憶部とをそれぞれ備え、
前記車載機が、所定の画像を表示する画像表示手段と、前記データサーバにアクセスして当該データサーバから前記放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えると共に、
前記データサーバが、前記放送の内容に連動した画像データを当該放送に連動して前記車載機からのアクセス中に当該車載機に前記画像データを送信する画像データ送信機能を備えた車両用放送に連動した画像提供システムであって、
前記車載機が、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示するための処理時間であってあらかじめ当該車載機に記憶されているものを前記データサーバに送信する画像処理時間通知機能とを備え、
前記データサーバの画像データ送信機能が、前記放送に連動して表示されるべき時刻よりも、前記車載機から通知された画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く前記画像データを前記車載機に送信するよう作動する、ことを特徴とする車両用放送に連動した画像提供システム。 - 所定の放送を送信する放送局が有するデータサーバと、前記放送を受信する車両に搭載された車載機とを備えると共に、
前記データサーバと前記車載機とに、相互に交信を可能とする通信手段と、所定の演算処理能力を有する演算部及び所定の記憶容量を有する記憶部とをそれぞれ備え、
前記車載機が、所定の画像を表示する画像表示手段と、前記データサーバにアクセスして当該データサーバから前記放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えると共に、
前記データサーバが、前記放送の内容に連動した画像データを当該放送に連動して前記車載機からのアクセス中に当該車載機に前記画像データを送信する画像データ送信機能を備えた車両用放送に連動した画像提供システムであって、
前記車載機が、当該車載機の前記演算部の処理能力等の前記受信した画像データの処理環境に関するデータを前記データサーバに送信する処理環境データ通知機能を備え、
前記データサーバの画像データ送信機能が、前記車載機から通知された処理環境データに基づいて当該車載機が前記受信した画像データを前記表示手段に表示するまでの予想画像処理時間を算出すると共に、この予想画像処理時間に基づく時間だけ前記放送に連動して表示されるべき時刻よりも早く前記画像データを前記車載機に送信するよう作動する、ことを特徴とする車両用放送に連動した画像提供システム。 - 所定の放送を送信する放送局が有するデータサーバと、前記放送を受信する車両に搭載された車載機とを備えると共に、
前記データサーバと前記車載機とに、相互に交信を可能とする通信手段と、所定の演算処理能力を有する演算部及び所定の記憶容量を有する記憶部とをそれぞれ備え、
前記車載機が、所定の画像を表示する画像表示手段と、前記データサーバにアクセスして当該データサーバから前記放送に連動した画像データを受信する画像データ受信機能と、前記受信した画像データを前記画像表示手段に表示する画像表示機能とを備えると共に、
前記データサーバが、前記放送の内容に連動した画像データを当該放送に連動して前記車載機からのアクセス中に当該車載機に前記画像データを送信する画像データ送信機能を備えた車両用放送に連動した画像提供システムであって、
前記データサーバの画像データ送信機能が、前記車載機に前記画像データを送信する際に当該送信を開始した時刻である送信開始時刻データを自己の記憶部に記憶すると共に、前記車載機の画像データ表示機能が、前記画像データを前記画像表示手段に表示するための準備が完了したときの時刻データを前記データサーバに送信し、
前記データサーバが、前記車載機から送信された画像データを表示したときの時刻データと当該データサーバが前記車載機に画像データを送信する際に記憶した時刻データとから前記車載機の画像表示までの画像処理時間を算出する処理時間算出機能を備え、
前記データサーバの画像データ送信機能が、前記放送に連動して表示されるべき時刻よりも、前記処理時間算出機能にて算出した画像処理時間に基づいて当該データサーバにて設定される画像展開時間だけ早く前記画像データを前記車載機に送信するよう作動する、ことを特徴とする車両用放送に連動した画像提供システム。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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