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JP2003535024A - Hla結合ペプチドおよびそれらの使用 - Google Patents

Hla結合ペプチドおよびそれらの使用

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JP2003535024A
JP2003535024A JP2001505934A JP2001505934A JP2003535024A JP 2003535024 A JP2003535024 A JP 2003535024A JP 2001505934 A JP2001505934 A JP 2001505934A JP 2001505934 A JP2001505934 A JP 2001505934A JP 2003535024 A JP2003535024 A JP 2003535024A
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peptide
epitope
peptides
composition
cells
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スコット サウスウッド,
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エピミューン インコーポレイテッド
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、HLA対立遺伝子によってコードされる糖タンパク質に特異的に結合し得、そして対立遺伝子によって制限されるT細胞中のT細胞活性化を誘導し得る、免疫原性ペプチドおよび免疫原性ペプチド組成物を選択するための手段および方法を提供する。免疫原性ペプチド(これは、適切なMHC対立遺伝子に結合する)は、8〜11アミノ酸長、しばしば、9〜10残基長のエピトープを含み、このエピトープは、例えば、2位およびC末端位置のような特定の位置に保存性残基を含む。これらのペプチドは、所望の抗原に対する免疫応答を誘発するために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願の引用) 本願は、1999年6月29日に出願されたU.S.S.N.60/141,
422に優先権を主張する。本願はまた、以下に関する:USSN 08/20
5,713(1994年3月4日出願);USSN 09/017,735;U
SSN 08/753,622;USSN 08/822,382;USSN
60/013,980;USSN 08/589,108;USSN 08/4
54,033;USSN 08/349,177;USSN 08/159,1
84;USSN 08/073,205;およびUSSN 08/027,14
6。本願はまた、USSN 09/017,524;USSN 08/821,
739;USSN 60/013,833;USSN 08/758,409;
USSN 08/589,107;USSN 08/451,913およびUS
SN 08/347,610;USSN 08/186,266;USSN 0
8/159,339;USSN 09/116,061;USSN 08/10
3,396;USSN 08/027,746;およびUSSN 07/926
,666に関連する。本願はまた、USSN 09/017,743;USSN
08/753,615;USSN 08/590,298;USSN 08/
452,843;USSN 09/115,400;USSN 08/344,
824;およびUSSN 08/278,634に関連する。本願はまた、US
SN 08/197,484およびUSSN 08/815,396に関連する
。上記出願の全ては、本明細書中で参考として援用される。
【0002】 (発明の背景) 本発明は、ウイルス疾患および癌のような多くの病理学的状態を予防するか、
処置するか、または診断するための組成物および方法に関する。特に、本発明は
、選択された主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子に結合し得、そして免疫
応答を含み得る新規なペプチドを提供する。
【0003】 MHC分子は、クラスI分子またはクラスII分子のいずれかに分類される。
クラスII MHC分子は、免疫応答を開始し、そして維持することに関与する
細胞(例えば、Tリンパ球、Bリンパ球、マクロファージなど)上で発現される
。クラスII MHC分子は、ヘルパーTリンパ球によって認識され、そしてヘ
ルパーTリンパ球の増殖および表示される特定の免疫原性ペプチドに対する免疫
応答の増幅を誘導する。クラスI MHC分子は、ほとんど全ての有核細胞上で
発現され、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)にとって認識され、次いで、この細
胞傷害性Tリンパ球は、抗原保有細胞を破壊する。CTLは、特に、腫瘍拒絶お
よびウイルス感染と戦う際に重要である。
【0004】 CTLは、インタクトな外来抗原自体よりもむしろMHCクラスI分子に結合
したペプチドフラグメントの形態の抗原を認識する。この抗原は、通常、細胞に
よって内因的に合成されなくてはならず、そしてタンパク質抗原の一部分は、細
胞質中で、小さなペプチドフラグメントに分解される。これらの小さなペプチド
のいくつかは、プレゴルジ画分を移行し、そしてクラスI重鎖と相互作用して、
適切な折り畳みおよびサブユニットβ2ミクログロブリンとの会合を促進する。
ペプチド−MHCクラスI複合体は、次いで、発現および特定のCTLによる潜
在的な認識のために細胞表面に方向付けられる。
【0005】 ヒトMHCクラスI分子(HLA−A2.1)の結晶構造の研究は、ペプチド
結合の溝が、クラスI重鎖のα1およびα2ドメインの折り畳みによって作り出
されることを示す(Bjorkmanら、Nature 329:506(19
87))。しかし、これらの研究において、その溝に結合するペプチドの同定は
、決定されなかった。
【0006】 Buusら、Science 242:1065(1988)は、最初に、M
HCからの結合ペプチドの酸溶出のための方法を記載した。その後、Ramme
nseeおよび彼の共同研究者ら(Falkら、Nature 351:290
(1991))は、クラスI分子に結合した天然に操作されたペプチドを特徴付
けるためのアプローチを開発した。他の研究者らは、B型(Jardetzky
,ら、Nature 353:326(1991))および質量分析法によるA
2.1型(Hunt,ら、Science 225:1261(1992))の
クラスI分子から溶離したペプチドの従来の自動化配列決定によって、種々のH
PLC画分中のより大量のペプチドの直接的なアミノ酸配列決定を首尾よく達成
した。MHCクラスI中の天然にプロセスされたペプチド特徴付けの総説は、R
otzschkeおよびFalk(Rotzschke & Falk,Imm
unol.Today 12:447(1991))に示されている。
【0007】 Setteら、Proc.Nalt.Acad.Sci.USA 86:32
96(1989)は、MHC対立遺伝子特異的モチーフを使用して、MHC結合
能力を予測し得ることを示した。Schaefferら、Proc.Nalt.
Acad.Sci.USA 86:4649(1989)は、MHC結合が、免
疫原性に関連することを示した。幾人かの著者ら(De Bruijnら,Eu
r.J.Immunol.,21:2963−2970(1991);Pame
rら、Nature 353:852−955(1991))は、クラスI結合
モチーフが、動物モデルにおける潜在的な免疫抗原性ペプチドの同定に適用され
得る予備的な証拠を提供した。所定のクラスIアイソタイプの多くのヒト対立遺
伝子に特異的なクラスIモチーフは、未だ記載されていない。これらの異なる対
立遺伝子の組み合わせ頻度は、ヒト非近交系集団の大きい画分またはおそらく大
部分をカバーするに十分に高くあるべきである。
【0008】 当該分野における発展に関わらず、先行技術は、この研究に基づく、有用なヒ
トエピトープベースのワクチンまたは治療剤を未だ提供していない。本発明は、
これらの利点および他の利点を提供する。
【0009】 (発明の要旨) 本発明は、対立遺伝子特異的結合モチーフを有する免疫原性ペプチド(例えば
、HLA−A2.1分子に対する結合モチーフ)を含む組成物を提供する。免疫
原性ペプチド(これは、適切なMHC対立遺伝子に結合する)は、8〜11アミ
ノ酸長、しばしば、9〜10残基長のエピトープを含み、このエピトープは、例
えば、2位およびC末端位置のような特定の位置に保存性残基を含む。さらに、
このペプチドは、好ましくは、例えば、HLA−A2.1モチーフ保有エピトー
プ中の1位、3位、6位および/または7位(9アミノ酸長のペプチドの場合)
ならびに1位、3位、4位、5位、7位、8位および/または9位(10アミノ
酸長のペプチドの場合)のような他の位置で、本明細書中に記載される負の結合
残基を含まない。
【0010】 本発明は、HLA A2.1に効率的に結合するペプチドの選択を可能にする
モチーフ内の位置を規定する。HLA−A2.1モチーフ保有ペプチドは、8〜
11アミノ酸のエピトープを含み、このエピトープは、L、M、I、V、A、T
およびQからなる群から選択されるN末端からの第二の位置に第一の保存性残基
を有し、そしてV、L、I、A、MおよびTからなる群から選択されるC末端で
の第二の保存性残基を有する。好ましい実施形態において、ペプチドは、V、A
、TまたはQからなる群から選択されるN末端からの第二の位置に第一の保存性
残基を有し得;そしてL、M、I、V、AおよびTからなる群から選択される選
択されるC末端位置に第二の保存性残基を有し得る。二次アンカー特異性は、H
lA−A2.1結合モチーフに対して規定されている。
【0011】 HLA−A2.1モチーフの一次アンカー残基はまた、HLA−A2.1スー
パーモチーフを規定する;ペプチドリガンド中のその存在は、いくつかの異なる
HLA−Aスーパータイプ分子に結合する能力に対応する。HLA−A2.1ス
ーパーモチーフは、2位の一次アンカー残基としてのL、I、V、M、A、T、
またはQおよびエピトープのC末端位置の一次アンカー残基としてのL、I、V
、M、AまたはTを有するペプチドリガンドを含む。
【0012】 HLA分子の対応するファミリー(すなわち、これらのペプチドを結合するH
LA−A2スーパータイプ)は、少なくとも:A*0201、A*0202、A*
0203、A*0204、A*0205、A*0206、A*0207、A*020
9、A*0214、A*6802およびA*6901から構成される。
【0013】 本発明はまた、さらなるMHCクラスI分子に対する結合モチーフを有する免
疫原性ペプチドを含む組成物を提供する。免疫原性ペプチドは、典型的に、約8
残基と約11残基との間の長さであり、しばしば9残基または10残基の長さで
あり、そして適切なMHC対立遺伝子によってコードされるタンパク質を結合す
る際に関係する保存性残基を含む。多くの対立遺伝子特異的モチーフが同定され
ている。
【0014】 HLA−A1モチーフは、2位での一次アンカー残基としてのT、S、または
Mの、ペプチドリガンドにおける存在、およびエピトープのC末端位置における
一次アンカー残基としてのYの存在によって特徴付けられる。代替の対立遺伝子
特異的A1モチーフは、2位よりもむしろ3位の一次アンカー残基によって特徴
付けられる。このモチーフは、3位における一次アンカー残基としてのD、E、
A、またはSの存在によって、およびエピトープのC末端位置における一次アン
カー残基としてのYの存在によって特徴付けられる(例えば、DiBrinoら
、J.Immunol.,152:620,1994;Kondoら、Immu
nogenetics 45:249,1997;および関連するデータの総説
についての、Kuboら、J.Immunol.152:3913,1994を
参照のこと)。
【0015】 HLA−A3モチーフは、2位における一次アンカー残基としてのL、M、V
、I、S、A,T、F、C、G、またはDの、ペプチドリガンド中での存在、お
よびエピトープのC末端位置における一次アンカー残基としてのK、Y、R、H
、F、またはAの存在によって特徴付けられる(例えば、DiBrinoら,P
roc.Natl.Acad.Sci USA 90:1508,1993;お
よびKuboら,J.Immunol.152:3913−3924,1994
を参照のこと)。
【0016】 HLA−A11モチーフは、2位における一次アンカー残基としてのV、T、
M、L、I、S、A、G、N、C、DまたはFの、ペプチドリガンド中での存在
、およびエピトープのC末端位置での一次アンカー残基としてのK、R、Y、ま
たはHの存在によって特徴付けられる(例えば、Zhangら,Proc.Na
tl.Acad.Sci USA 90:2217−2221,1993;およ
びKuboら,J.Immunol.152:3913−3924,1994を
参照のこと)。
【0017】 HLA−A3およびHLA−A11は、HLA−A3スーパータイプファミリ
ーのメンバーである。HLA−A3スーパーモチーフは、2位における一次アン
カーとしてのA、L、I、V、M、S、またはTの、ペプチドリガンド中のでの
存在、およびエピトープのC末端位置(例えば、9マーの9位)における、正に
荷電した残基RまたはKの存在によって特徴付けられる(例えば、Sidney
ら,Hum.Immunol.45:79,1996を参照のこと)。A3スー
パーモチーフに結合するHLA分子(HLA−A3スーパータイプ)の対応する
ファミリーの典型的なメンバーとしては、A*0301、A*1101、A*31
01、A*3301、およびA*6801が挙げられる。
【0018】 HLA−A24モチーフは、2位における一次アンカー残基としてのY、F、
W、またはMの、ペプチドリガンド中での存在、およびエピトープのC末端位置
における一次残基としてのF、L、I、またはWの存在によって特徴付けられる
(例えば、Kondoら,J.Immunol.155:4307−4312,
1995;およびKuboら,J.Immunol.152:3913−392
4,1994を参照のこと)。
【0019】 本発明はまた、HLA−B7スーパーモチーフを含むエピトープを含むペプチ
ドを含む。これらのエピトープは、8〜11アミノ酸長であり、しばしば、9ま
たは10アミノ酸長であり、そして2位においてプロリンの保存性残基、および
エピトープのC末端位置に芳香族残基(例えば、Y、W、F)または疎水性残基
(例えば、L、I、V、M、A)を含む。HLA−B7スーパーモチーフを保有
するペプチドは、1より多いHLA−B7スーパータイプファミリーメンバーに
結合する。B7スーパーモチーフ(すなわち、HLA−B7スーパータイプ)に
結合するHLA分子の対応するファミリーは、少なくとも26個のHLA−Bタ
ンパク質から構成され、これらのタンパク質は、少なくとも以下を含む:B*
702、B*0703、B*0704、B*0705、B*1508、B*3501
、B*3502、B*3503、B*3504、B*3505、B*3506、B*
507、B*3508、B*5101、B*5102、B*5103、B*5104
、B*5105、B*5301、B*5401、B*5501、B*5502、B*
601、B*5602、B*6701、およびB*7801(例えば、Sidne
yら,J.Immunol.154:247,1995;Barberら,Cu
rr.Biol.5:179,1995;Hillら,Nature 360:
434,1992;Rammenseeら,Immunogenetics 4
1:178,1995を参照のこと)。
【0020】 多くの免疫原性標的タンパク質(すなわち、標的抗原)上のエピトープは、同
定されている。適切な抗原の例としては、以下が挙げられる:腫瘍関連抗原(例
えば、チロシナーゼ関連タンパク質1および2(TRP1およびTRP2))(
これは、しばしば、黒色腫と関連する);p53、CEA、Her2/neu、
およびMAGE(MAGE1、MAGE2、およびMAGE3を含み、これらは
、広範な腫瘍上で発現される);前立腺癌関連抗原(例えば、前立腺特異的抗原
(PSA)、ヒトカリクレイン(huK2)、前立腺特異的膜抗原(PSM)、
および前立腺酸性ホスファターゼ(PAP));ウイルス由来の抗原(例えば、
B型肝炎(例えば、HBVコアおよび表面抗原(HBVc、HBVs))、C型
肝炎、エプスタイン−バーウイルス、ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV1)、
カポージ肉腫ヘルペス(KSHV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、イン
フルエンザウイルス、およびラッサウイルス抗原、Mycobacterium
tuberculosis(MT)抗原、トリパノソーマ類(例えば、Try
pansoma cruzi(T.cruzi))、表面抗原(TSA)のよう
な抗原、およびマラリア抗原)。
【0021】 (定義) 用語「ペプチド」は、本明細書中で「オリゴペプチド」と互換可能に使用され
て、一連の残基(代表的には、α−アミノ基と、隣接するカルボキシル基との間
のペプチド結合によって、互いに連結された典型的にはL−アミノ酸)を示す。
本発明の好ましいCTL誘導ペプチドは、13残基以下の長さであり、そして通
常約8と約11残基との間、好ましくは9または10残基からなる。
【0022】 特定のアミノ酸配列に関して、「エピトープ」は、特定の免疫グロブリンによ
る、認識に関連するアミノ酸残基のセットであるか、またはT細胞の状況におい
て、これらの残基は、T細胞レセプタータンパク質および/または主要組織適合
遺伝子複合体(MHC)レセプターによる認識のために必要である。免疫系設定
において、インビボまたはインビトロにおいて、エピトープは、免疫グロブリン
、T細胞レセプターまたはHLA分子によって認識される部位を一緒に形成する
分子の集団的な特徴(例えば、1次ペプチド構造、2次ペプチド構造および3次
ペプチド構造、ならびに電荷)である。本開示全体を通して、エピトープおよび
ペプチドは、しばしば、互換可能に使用される。
【0023】 本発明のエピトープおよびさらなるアミノ酸を含むタンパク質またはペプチド
は、なおも本発明の範囲内にあることが理解される。特定の実施形態において、
本発明のペプチドの長さに対する制限が存在する。本発明のエピトープを含むタ
ンパク質/ペプチドが、ネイティブな配列と100%同一性を有する領域(すな
わち、近接した一連のアミノ酸)を含む場合、長さが制限された実施形態が生じ
る。例えば、天然の分子全体上のリーディングからのエピトープの規定を回避す
るために、ネイティブなペプチド配列との100%同一性を有する任意の領域の
長さに対する制限が存在する。従って、本発明のエピトープおよびネイティブの
ペプチド配列との100%同一性を有する領域を含むペプチドについて、ネイテ
ィブな配列に対して100%同一性を有する領域は、以下の長さを有する:60
0アミノ酸未満であるかまたは600アミノ酸に等しく、しばしば、500アミ
ノ酸未満であるかまたは500アミノ酸に等しく、しばしば、400アミノ酸未
満であるかまたは400アミノ酸に等しく、しばしば250アミノ酸未満である
かまたは250アミノ酸に等しく、しばしば100アミノ酸未満であるかまたは
100アミノ酸に等しく、しばしば85アミノ酸未満であるかまたは85アミノ
酸に等しく、しばしば75アミノ酸未満であるかまたは75アミノ酸に等しく、
しばしば65アミノ酸未満であるかまたは65アミノ酸に等しく、そしてしばし
ば50アミノ酸未満であるかまたは50アミノ酸に等しい。特定の実施形態にお
いて、本発明の「エピトープ」は、ネイティブのペプチド配列に対して100%
同一である51未満のアミノ酸から、5アミノ酸までの任意の数のアミノ酸を有
するペプチドによって含まれる。
【0024】 従って、600アミノ酸より長いペプチドまたはタンパク質配列は、それらが
、ネイティブなペプチド配列と100%同一性を有する600より多いアミノ酸
の任意の連続配列を含まない限り、本発明の範囲内にある。ネイティブな配列に
対応する5つの連続する残基またはそれ未満を有する任意のペプチドについて、
本発明の範囲内にあるために、そのペプチドの最大長に対する制限は存在しない
。現在のところ、CTLエピトープは、600残基から8アミノ酸残基までの任
意の数の残基であることが、現在望ましい。
【0025】 「免疫原性ペプチド」または「ペプチドエピトープ」は、対立遺伝子特異的モ
チーフまたはスーパーモチーフを含むペプチドであり、その結果、このペプチド
は、HLA分子を結合し、そしてCTLを誘導する。従って、本発明の免疫原性
ペプチドは、適切なHLA分子に結合し得、そしてその後、免疫原性ペプチドが
由来する抗原に対する細胞傷害性T細胞応答を誘導し得る。
【0026】 用語「誘導された(る)」は、エピトープについて議論するために使用する場
合、「調製された(る)」と同義語である。誘導されたエピトープは、天然の供
給源から単離され得るか、または当該分野の標準的なプロトコルに従って合成さ
れ得る。合成エピトープは、人工のアミノ酸「アミノ酸模倣物」(例えば、天然
に存在するLアミノ酸または非天然のアミノ酸(例えば、シクロヘキシルアラニ
ン)のD異性体)を含み得る。誘導された/調製されたエピトープは、ネイティ
ブエピトープのアナログであり得る。
【0027】 免疫原性ペプチドは、本発明のアルゴリズムを使用して好都合に同定される。
これらのアルゴリズムは、免疫原性ペプチドの選択を可能にするスコアを生成す
る数学的な手順である。典型的に、アルゴリズムスコアを「結合閾値」とともに
使用して、特定の親和性での結合の高い確率を有し、次いで、免疫原性であるペ
プチドの選択を可能にする。このアルゴリズムは、ペプチドの特定の位置での特
定のアミノ酸のMHC結合に対する効果、またはペプチドを含むモチーフにおけ
る特定の置換の結合に対する効果のいずれかに基づく。
【0028】 約500nM(好ましくは、50nM以下)の結合親和性閾値は、代表的に、
CLT応答を誘発するポリペプチドエピトープの能力を決定する。本明細書中で
使用される場合、HLAクラスI分子に関する「高い親和性」は、50nM以下
のIC50値またはKD値を有する結合として定義される;「中程度の親和性」は
、約50nMと約500nMとの間のIC50値またはKD値を有する結合である
【0029】 「IC50」は、参照ペプチドの結合の50%阻害が観測される結合アッセイに
おけるペプチドの濃度である。アッセイが実行される条件が与えられる(すなわ
ち、HLAタンパク質および標識化ペプチド濃度を制限する)と、これらの値は
、KDに近づく。結合を決定するためのアッセイは、例えば、PCT公開WO
94/20127およびWO 94/03205に詳細に記載される。IC50
は、アッセイ条件が変化し、そして使用される特定の試薬(例えば、HLA調製
物など)に依存する場合、しばしば、劇的に変化し得ることに注意すべきである
。例えば、HLA濃度の過剰濃度は、所定のリガンドの見かけの測定IC50を増
加させる。
【0030】 あるいは、結合は、参照ペプチドの比較して表現される。特定のアッセイは、
より感度が上がるか、または感度が下がるするけれども、試験されるペプチドの
IC50は、有意に変化しない参照ペプチドに対して結合をいくぶん変化させ得る
。例えば、参照ペプチドのIC50が10倍増加するような条件下でアッセイを実
行する場合、試験ペプチドのIC50値はまた、約10倍シフトする。従って、曖
昧さを回避するために、ペプチドが、良好な結合物であるか、中程度の結合物で
あるか、弱い結合物であるか、またはネガティブな結合物であるか否かの評価は
、一般に、標準ペプチドのIC50に対するそのIC50に基づく。
【0031】 結合はまた、以下を使用するアッセイシステムを含む他のアッセイシステムを
使用して決定され得る:生きた細胞(例えば、Ceppelliniら,Nat
ure 339:392(1989);Christnickら,Nature
352:67(1991);Buschら,Int.Immunol.2:4
43(1990);Hillら,J.Immunol.147:189(199
1);del Guercioら,J.Immunol.154:685(19
95))、界面活性溶解物を使用する無細胞系(例えば、Cerundoloら
,J.Immunol.21:2069(1991))、固定化された精製MH
C(例えば、Hillら,J.Immunol.152,2890(1994)
;Marshallら,J.Immunol.152:4946(1994))
、ELISAシステム(例えば、Reayら,EMBO J.11:2829(
1992))、表面プラスモン共鳴(例えば、Khilkoら,J.Biol.
Chem.268:15425(1993));高流束可溶相アッセイ(hig
h flux soluble assay)(Hammerら,J.Exp.
Med.180:2353(1994))、およびクラスI MHCの安定化ま
たはアセンブリの測定(例えば、Ljunggrenら,Nature 346
:476(1990);Schumacherら,Cell 62:563(1
990);Townsendら,Cell 62:285(1990);Par
kerら,J.Immunol.149:1896(1992))。
【0032】 「保存性残基」は、ペプチド中の特定の位置において、ランダムな分布によっ
て予測されるよりも、有意に高い頻度で存在するアミノ酸である。保存性残基は
、代表的には、MHC構造が免疫原性ペプチドとの接触点を供給し得る残基であ
る。少なくとも1〜3個以上、好ましくは2個の、規定された長さのペプチド中
の保存性残基が、免疫原性ペプチドについてのモチーフを規定する。これらの残
基は、代表的には、ペプチド結合の溝と密接に接触しており、これらの残基の側
鎖は、その溝自体の特異的ポケットに埋め込まれている。代表的には、免疫原性
ペプチドは、3つまでの保存性残基、より通常には2つの保存性残基を含む。
【0033】 本明細書中で使用される場合、「ネガティブ結合残基」は、特定の位置(例え
ば、9マーの1位、3位、および/または7位)に存在する場合、結合物でない
かまたは乏しい結合物であるペプチドを生じ、そして次には、免疫原性であるこ
と(すなわち、CTL応答を誘導すること)に失敗するアミノ酸である。
【0034】 用語「モチーフ」とは、特定のMHC対立遺伝子によって認識される、規定さ
れた長さ(通常約8〜約11アミノ酸)のペプチド中の残基のパターンをいう。
ペプチドモチーフは、代表的には、各ヒトMHC対立遺伝子について異なり、そ
して高度に保存された残基およびネガティブな残基のパターンが異なる。
【0035】 対立遺伝子の結合モチーフは、増加した正確さの程度で規定され得る。1つの
場合において、保存性残基のすべては、ペプチド中の正確な位置に存在し、そし
て1位、3位、および/または7位にはネガティブな残基は存在しない。
【0036】 「スーパーモチーフ」は、2つ以上のHLA対立遺伝子によってコードされた
HLA分子によって共有されるペプチド結合特異性である。好ましくは、スーパ
ーモチーフを保有するペプチドは、2以上のHLA分子によって、(本明細書中
に規定されるように)高いかまたは中程度の親和性で認識される。
【0037】 「HLAスーパータイプまたはファミリー」とは、本明細書中で使用される場
合、共有されたペプチド結合特異性に基づいて分類されたHLA分子のセットを
記載する。特定のアミノ酸モチーフを保有するペプチドについていくぶん類似の
結合親和性を共有するHLAクラスI分子は、HLAスーパータイプに分類され
る。用語HLAスーパーファミリー、HLAスーパータイプファミリー、HLA
ファミリー、およびHLA xx−L様分子(ここで、xxは、特定のHLA型
を示す)は、同義語である。
【0038】 成句「単離された」または「生物学的に純粋な」とは、その天然の状態で見出
されるように通常その物質に付随する成分を、実質的または本質的に含まない物
質をいう。従って、本発明のペプチドは、そのインサイチュ環境と通常関連する
物質(例えば、抗原提示細胞上のMHCI分子)を含まない。タンパク質が均一
または優勢なバンドに単離された場合でさえ、ネイティブなタンパク質の5〜1
0%の範囲で痕跡量の夾雑物が存在し、これは所望のタンパク質と同時に精製さ
れる。本発明の単離されたペプチドは、このような内因性の同時精製されたタン
パク質を含まない。
【0039】 用語「残基」とは、アミド結合またはアミド結合類似物によってオリゴペプチ
ドに取り込まれるアミノ酸またはアミノ酸模倣物をいう。
【0040】 「薬学的に受容可能な」とは、一般的に、非毒性、不活性、および/または生
理学的に適合可能な組成物をいう。
【0041】 「薬学的賦形剤」は、アジュバント、キャリア、pH調整剤および緩衝剤、強
度調節剤、湿潤剤、保存剤などのような物質を含む。
【0042】 「合成ペプチド」とは、天然には存在しないが、化学合成または組換えDNA
技術のような方法を使用して人為的に作製されるペプチドをいう。
【0043】 本明細書中で使用される場合、「ワクチン」とは、本発明の1以上のペプチド
を含む組成物をいう。例えば、表5〜11を参照のこと。本発明に従うワクチン
の多数の実施形態(例えば、1以上のペプチドのカクテル;ポリエピトープ性ペ
プチドによって含まれる本発明の1以上のペプチド;またはこのようなペプチド
もしくはポリペプチドをコードする核酸(例えば、ポリエピトープ性ペプチドを
コードするミニ遺伝子)による)が存在する。これらのペプチドまたはポリペプ
チドは、例えば、脂質化、標的化配列または他の配列の付加によって、必要に応
じて改変され得る。本発明のHLAクラスI結合ペプチドは、HLAクラスII
結合ペプチドに連結されて、細胞傷害性Tリンパ球およびヘルパーTリンパ球の
両方の活性化を容易にし得る。ワクチンは、ペプチドパルスされた抗原提示細胞
(例えば、樹状細胞)を含み得る。
【0044】 (好ましい実施形態の説明) 本発明は、ヒトクラスI MHC(ときおり、HLAともいわれる)対立遺伝
子サブタイプについての対立遺伝子特異的ペプチドモチーフの決定に関する。次
いで、これらのモチーフは、任意の所望の抗原(特に、ヒトウイルス疾患、癌、
または自己免疫疾患と関連する抗原)からT細胞エピトープを規定するために使
用される。そのための潜在的な抗原または自己抗原標的のためのアミノ酸配列が
知られている。
【0045】 多数の免疫原性標的タンパク質上のエピトープは、本発明のペプチドを使用し
て同定され得る。適切な抗原の例には、腫瘍関連抗原(例えば、TRP1、p5
3、CEA、Her2/neu、およびMAGE(MAGE1、MAGE2、お
よびMAGE3を含む));前立腺癌関連抗原(例えば、前立腺特異的抗原(P
SA)、ヒトカリクレイン(huK2)、前立腺特異的膜抗原(PSM)、およ
び前立腺酸性ホスファターゼ(PAP));ウイルス(例えば、B型肝炎ウイル
ス(例えば、HBVコア抗原およびHBV表面抗原(HBVc、HBVs))、
C型肝炎ウイルス、エプスタイン−バーウイルス、ヒト免疫不全1型ウイルス(
HIV1)、カポージ肉腫ヘルペス(KSHV)、ヒトパピローマウイルス(H
PV)、インフルエンザウイルス)由来の抗原;およびラッサウイルスの抗原、
Mycobacterium tuberculosis(MT)抗原、トリパ
ノソーマ(例えば、Trypanosoma cruzi(T.cruzi)抗
原(例えば、表面抗原(TSA))、およびマラリア抗原)が挙げられる。従っ
て、これらのペプチドは、インビボおよびエキソビボの両方の治療適用および診
断適用のための薬学的組成物において有用である。
【0046】 これらの抗原からのエピトープを含むペプチドが合成され、次いで、これらの
ペプチドは、例えば、精製したクラスI分子および放射性ヨウ素で標識したペプ
チドおよび/または空のクラスI分子を発現する細胞を使用するアッセイにおい
て、例えば、免疫蛍光染色およびフローマイクロフルオロメトリー、ペプチド依
存性クラスIアセンブリアッセイ、およびペプチド競合によるCTL認識の阻害
によって、適切なMHC分子に結合するそれらの能力について試験される。クラ
スI分子に結合するこれらのペプチドは、感染したかまたは免疫された個体由来
のCTLについての標的として働くそれらの能力について、ならびに、潜在的な
治療薬剤として、ウイルス感染した標的細胞または腫瘍細胞と反応し得るCTL
集団を生じ得る一次のインビトロまたはインビボCTL応答を誘導するそれらの
能力について、さらに評価される。
【0047】 MHCクラスI抗原は、HLA−A、HLA−B、およびHLA−Cの遺伝子
座によってコードされる。HLA−A抗原およびHLA−B抗原は、細胞表面で
ほぼ等しい密度で発現されるが、HLA−Cの発現は、有意により低い(おそら
く、10分の1と同程度)。これらの遺伝子座の各々は、多数の対立遺伝子を有
する。本発明のこのペプチド結合モチーフは、各対立遺伝子サブタイプについて
比較的特異的である。
【0048】 ペプチドに基づくワクチンのために、本発明のペプチドは、好ましくは、ヒト
集団において広範な分布を有するMHCI分子によって認識されるモチーフを含
む。MHC対立遺伝子は、異なる民族および人種内で異なる頻度で存在するので
、標的MHC対立遺伝子の選択は、標的集団に依存し得る。表1は、異なる人種
間のHLA−A遺伝子座での種々の対立遺伝子の頻度を示す。例えば、コーカソ
イド集団の大多数は、4つのHLA−A対立遺伝子サブタイプ(具体的には、H
LA−A2.1、A1、A3.2、およびA24.1)に結合するペプチドによ
って網羅され得る。同様に、アジア人集団の大多数は、5番目の対立遺伝子HL
A−A11.2へのペプチド結合の付加に包含される。
【0049】
【表3】 DuPont,Immunobiology of HLA、第1巻、His
tocompatibility Testing 1987,Springe
r−Verlag,New York 1989から編集した表。
【0050】 *N−ニグロイド;A=アジア人;C=コーカソイド。かっこ内の数字は、分
析に含まれる個体の数を示す。
【0051】 ペプチド化合物を記載するために使用される命名法は、従来の慣例に従い、こ
こでアミノ基は各アミノ酸残基の左側に提示され(N末端)、そしてカルボキシ
ル基は各アミノ酸残基の右側(C末端)に提示される。本発明の選択された特定
の実施形態を表す式において、アミノ末端基およびカルボキシ末端基は、具体的
に示されていないが、他に特定されない場合には、生理的pH値で仮定される形
態で存在する。アミノ酸構造式において、各残基は、一般的に標準的な3文字表
記または1文字表記によって表される。L型のアミノ酸残基は、大文字の1文字
または3文字記号の最初の大文字によって表され、D型を有するこれらのアミノ
酸についてのD型は、小文字の1文字または小文字の3文字記号によって表され
る。グリシンは不斉炭素原子を有さず、そして単に「Gly」またはGと呼ばれ
る。
【0052】 (ペプチドの同定) 高い程度のHLA多型は、ワクチン開発に対するエピトープに基づくアプロー
チを考慮に入れるための重要な因子である。この因子を扱うために、高いかまた
は中程度の親和性で複数のHLA分子に対して結合し得るペプチドの、エピトー
プ選択を包含する同定が好ましく利用され、最も好ましくは、これらのエピトー
プは、高いかまたは中程度の親和性で、2つ以上の対立遺伝子特異的HLA分子
に結合する。
【0053】 ワクチン組成物のための目的のCTL誘導ペプチドは、好ましくは、500n
Mかまたはそれより良い値(すなわち、その値は≦500nM)のクラスI H
LA分子についてのIC50または結合親和性の値を有するペプチドを含む。例え
ば、ペプチド結合は、精製されたHLA分子にインビトロで結合する候補ペプチ
ドの能力を試験することによって評価される。次いで、高いかまたは中程度の親
和性を示すペプチドが、さらなる分析のために考慮される。選択されたペプチド
は、一般的に、スーパータイプファミリーの他のメンバーで一般的に試験される
。好ましい実施形態において、交差反応性結合を示すペプチドは、次いで、細胞
スクリーニング分析またはワクチンにおいて使用される。
【0054】 HLAクラスI分子についての結合親和性と、結合した抗原上の別個のペプチ
ドエピトープの免疫原性との間の関連性は、本発明者らによって当該分野で最初
に決定された。本明細書中で非常に詳細に開示されるように、より高いHLA結
合親和性が、より高い免疫原性と相関する。
【0055】 より高い免疫原性がいくつかの異なる方法で明らかにされ得る。免疫原性は、
免疫応答が少しでも誘発されるか否か、および任意の特定の応答の効力に一致し
、ならびに応答が誘発される集団の程度に一致する。例えば、ペプチドは、異な
る多数の集団における免疫応答を誘発し得るが、なお効力のある応答を産生する
例はない。これらの原理に一致して、中程度の親和性で結合する約50%のペプ
チドとは対照的に、90%に近接する高い結合ペプチドが、応答を誘発し、従っ
て「免疫原性」であることが見出された(例えば、Schaefferら、PN
AS(1988)を参照のこと)。さらに、より高い結合親和性を有するペプチ
ドが、免疫応答を生成する、増強された可能性を有するのみならず、生成された
応答は、より弱い結合ペプチドを有するように見える応答よりも、より効力が高
い傾向がある。結果として、より高い親和性ペプチドがより低い親和性ペプチド
よりもむしろ使用される場合に、より少ないペプチドが同様の生物学的効果を誘
発するために必要とされる。従って、本発明の好ましい実施形態において、高い
親和性結合エピトープが使用される。
【0056】 結合親和性と免疫原性との間の相関は、2つの異なる実験的アプローチによっ
て本発明者らによって分析された(例えば、Setteら、J.Immunol
.153:5586−5592(1994)を参照のこと)。第1のアプローチ
において、HLA結合親和性において10,000倍の範囲を超える範囲にわた
る潜在的なエピトープの免疫原性が、HLA−A*0201トランスジェニック
マウスにおいて分析された。第2のアプローチにおいて、約100の異なるB型
肝炎ウイルス(HBV)由来の潜在的なエピト−プ(すべてA*0201結合モ
チーフを有する)の抗原性は、急性肝炎の患者からのPBLを使用することによ
って評価された。これらのアプローチに従って、約500nMの親和性の閾値(
好ましくは50nM以下)がCTL応答を誘発するペプチドエピトープの能力を
決定するということが決定された。これらのデータは、天然にプロセスされたペ
プチドおよび合成されたT細胞エピトープについてのクラスI結合親和性の測定
について真実である。これらのデータはまた、T細胞応答の形態における決定基
の選択の重要な役割を示す(例えば、Schaefferら、Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA 86:4649−4653(1989)を参照
のこと)。
【0057】 異なるクラスI対立遺伝子に特異的なモチーフの定義は、そのアミノ酸配列が
既知である抗原性タンパク質からの潜在的なペプチドエピトープの同定を可能に
する。代表的には、潜在的なペプチドエピトープの同定は、最初にコンピュータ
を使用して所望の抗原のアミノ酸配列をモチーフの存在についてスキャンするこ
とを実行される。次いで、このエピトープ配列を合成する。MHCクラス分子を
結合する能力は、種々の異なる方法において測定される。1つの手段は、上記の
ような関連する適用において記載されるクラスI分子結合アッセイである。文献
において記載されている他の代替手段には、抗原提示の阻害(Setteら、J
.Immunol.141:3893(1991))、インビトロアセンブリア
ッセイ(Townsendら、Cell 62:285(1990))、および
変異したL部(ells)(例えば、RMA−S)を使用するFACSに基づく
アッセイ(Meliefら、Eur.J.Immunol.21:2963(1
991))が挙げられる。
【0058】 多数のプロトコルが、結合アッセイにおける使用のためのHLA分子を単離す
るために使用され得る。例えば、対立遺伝子特異的mAb試薬は、HLA−A分
子、HLA−B1分子、およびHLA−C分子のアフィニティー精製のために使
用され得る。HLA−A分子の単離のためのいくつかのmAb試薬が利用可能で
ある(表2を参照のこと)。従って、標的化されたHLA−A対立遺伝子の各々
について、HLA−A分子の直接的単離のために使用され得る試薬が利用可能で
ある。これらのmAbを用いて調製されるアフィニティーカラムは、標準的技術
を使用して、それぞれのHLA−A対立遺伝子産物を精製するために使用するた
めに首尾よく使用される。対立遺伝子特異的mAbに加えて、広範に反応性の抗
HLA−A mAb、抗HLA−B mAb、抗HLA−C mAb(例えば、
W6/32およびB9.12.1、ならびに1つの抗HLA−B、C mAbで
あるB1.23.2)は、以前の適用において記載されるように、代替的なアフ
ィニティー精製プロトコルにおいて使用され得る。
【0059】
【表4】 次に、MHCクラスI結合アッセイにおいてポジティブと試験されるペプチド
は、インビトロでの特定のCTL応答を誘導するペプチドの能力についてアッセ
イされ得る。例えば、ペプチドとともにインキュベートされた抗原提示細胞は、
応答者細胞集団におけるCTL細胞応答を誘発する能力についてアッセイされ得
る。抗原提示細胞は、末梢血単核細胞または樹状細胞のような正常細胞であり得
る(Inabaら、J.Exp.Med.166:182(1987);Boo
g、Eur.J.Immunol.18:219(1988))。
【0060】 あるいは、内因的にプロセスされたペプチドを有するクラスI分子をロードす
る能力を欠く変異体哺乳動物細胞株(例えば、マウス細胞株RMA−S(Kar
reら、Nature、319:675(1986);Ljunggrenら、
Eur.J.Immunol.21:2963−2970(1991))および
適切なヒトクラスI遺伝子でトランスフェクトされたヒト体細胞T細胞ハイブリ
ッドであるT−2(Cerundoloら、Nature 345:449−4
52(1990)))が、ペプチドがそれらに添加されて、そのペプチドがイン
ビトロで一次CTL応答を誘導する能力について試験される場合に慣用的に使用
される。使用され得る他の真核生物細胞株には、種々の昆虫細胞株(例えば、蚊
の幼虫(ATCC細胞株CCL125、126、1660、1591、6585
、6586)、カイコ(ATCC CRL 8851)、アワヨトウ(ATCC
CRL 1711)、ガ(ATCC CCL 80)およびショウジョウバエ
(Schneider細胞株(Schneider、J.Embryol.Ex
p.Morphol.27:353−365(1927)))の細胞株)が挙げ
られる。
【0061】 末梢血リンパ球は、正常なドナーまたは患者の単回の静脈穿刺または白血球搬
出後に慣用的に単離され、そしてCTL前駆体の応答者細胞の供給源として使用
される。1つの実施形態において、適切な抗原提示細胞は、適切な培養条件下で
、無血清培地中で4時間、10〜100μMのペプチドとともにインキュベート
され得る。次いで、ペプチドロードした抗原提示細胞は、最適な培養条件下で7
〜10日間インビトロでの応答者細胞集団とともにインキュベートされる。ポジ
ティブなCTL活性化は、放射性標識された標的細胞(特定のペプチドパルスし
た標的、およびそのペプチド配列が由来した関連するウイルスまたは腫瘍抗原の
内因的にプロセスされた形態を発現する標的細胞の両方)を殺傷するCTLの存
在について培養物をアッセイすることによって決定され得る。
【0062】 CTLの特異性およびMHC拘束は、適切または不適切なヒトMHCクラスI
を発現する異なるペプチド標的細胞に対して試験することによって決定される。
MHC結合アッセイにおいてポジティブであると試験され、そして特異的CTL
応答を生じるペプチドは、本明細書中で免疫原性ペプチドといわれる。
【0063】 (ペプチドの調製) 本発明のエピトープを含むペプチドは、合成的に、あるいは、組換えDNA技
術によって、または、ウイルス全体もしくは腫瘍などの天然供給源から、調製さ
れ得る。そのペプチドは、好ましくは、他の天然に存在する宿主細胞およびその
フラグメントを実質上含まないが、いくつかの実施形態において、そのペプチド
は、合成的にネイティブなフラグメントまたは粒子に結合され得る。
【0064】 ポリペプチドまたはペプチドは、中性(非荷電)形態、または塩形態のどちら
かの種々の長さであり、そしてグリコシル化、側鎖の酸化、またはリン酸化など
の改変がないか、またはこれらの改変を含むかのどちらかであり得、改変が本明
細書中に記載されるポリペプチドの生物学的活性を破壊しないという条件に供さ
れ得る。
【0065】 しばしば、そのペプチドは、できるだけ小さいが、大きいペプチドの生物学的
活性の実質上全てを維持している。可能な場合、本発明のペプチドは、長さが8
、9、10、または11アミノ酸残基に最適化すること、細胞の表面のMHCク
ラスI分子に結合する内因的にプロセスされたウイルスペプチドまたは腫瘍細胞
ペプチドと、サイズにおいて釣り合わせることが望ましくあり得る。
【0066】 本明細書中に意図される長さのペプチドのコード配列は、化学技術(例えば、
Matteucciら、J.Am.Chem.Soc.103:3185(19
81)のホスホトリエステル方法)によって合成され得る。
【0067】 あるいは、組換えDNA技術が、使用され得、ここで、目的の免疫原性ペプチ
ドをコードする核酸配列が、発現ベクターに挿入され、適切な宿主細胞に形質転
換またはトランスフェクトされ、そして発現に適切な条件下で培養される。これ
らの手順は、Sambrookら、Molecular Cloning,A
Laboratory Manual,Cold Spring Harbor
Press,Cold Spring Harbor,New York(1
982)(それは本明細書中に参考として援用される)に一般的に記載されるよ
うに、当該分野で一般的に公知である。例えば、本発明のペプチドをコードする
コード配列は、適切なリンカーを備え得、そして当該分野で、通常利用可能な発
現ベクターに連結され得、そしてそのベクターは、所望の融合タンパク質を生成
するための適切な宿主を形質転換するために使用され得る。多数のそのようなベ
クターおよび適切な宿主系が、現在利用可能である。発現構築物(すなわち、ミ
ニ遺伝子)が、以下の節で、より詳細に記載される。
【0068】 所望の活性を有するペプチドは、特定の所望の性質(例えば、増加した薬理学
的特徴)を提供するために必要とされるように改変され得るが、所望のMHC分
子に結合し、そして適切なT細胞を活性化する非改変ペプチドの生物学的活性の
実質上全てを増加するか、または少なくとも保持する。例えば、そのペプチドは
、種々の変化(例えば、置換(保存的または非保存的)など)に供され得、ここ
で、そのような変化は、それらの使用において、特定の利点(例えば、増加した
MHC結合)を提供し得る。保存的な置換は、アミノ酸残基を、別の生物学的お
よび/または化学的に類似した残基と置換することを意味する(例えば、1つの
疎水性残基を別の残基と置換するか、または1つの極性残基を別の残基と置換す
る)。置換は、例えば、Gly、Ala;Val、Ile、Leu、Met;A
sp、Glu;Asn、Gln;Ser、Thr;Lys、Arg;およびPh
e、Thrなどの組み合わせを含む。単一のアミノ酸置換の効果はまた、D−ア
ミノ酸を使用してプローブされ得る。そのような改変は、Merrifield
,Science 232:341−347(1986),Baranyおよび
Merrifield,The Peptides,GrossおよびMeie
nhofer編(N.Y.,Academic Press),1−284頁(
1976);そしてStewartおよびYoung,Solid Phase
Peptide Synthesis,(Rockford,Ill.,Pi
erce),第二版(1984)(それらは本明細書中に参考として援用される
)に記載されるように、周知のペプチド合成手順を使用して、行なわれ得る。
【0069】 そのペプチドはまた、化合物のアミノ酸配列を伸長するかまたは減少すること
によって(例えば、アミノ酸の付加または除去によって)改変され得る。本発明
のペプチドまたはアナログはまた、特定の残基の順序または組成物を変化するこ
とによって改変され得、生物学的活性に不可欠な特定のアミノ酸残基(例えば、
重要な接触部位の残基または保存された残基)は、一般的に生物学的活性に悪影
響を与えることなく改変されるわけではないことが簡単に理解される。重要でな
いアミノ酸は、タンパク質中に天然に存在するアミノ酸(例えば、L−α−アミ
ノ酸、またはそれらのD−異性体)に制限される必要はないが、非天然のアミノ
酸およびL−α−アミノ酸の誘導体を含み得る。
【0070】 代表的には、単一のアミノ酸置換を有する一連のペプチドは、静電的電荷、疎
水性などの結合に対する効果を決定するために使用される。例えば、一連の正電
荷アミノ酸(例えば、LysまたはArg)置換または負電荷アミノ酸(例えば
、Glu)置換は、種々のMHC分子およびT細胞レポーターに対する異なった
パターンの感受性を明らかにするペプチドの長さに沿って行われる。さらに、A
la、Gly、Proまたは類似した残基などの小さい比較的中性の部分を使用
する多置換が、使用され得る。その置換は、ホモオリゴマーまたはヘテロオリゴ
マーであり得る。置換または付加される残基の数および型は、不可欠な接触点の
間の必要な間隔および求められる特定の機能的性質(例えば、親水性に対する疎
水性)に依存する。HMC分子またはT細胞レセプターに対する増加した結合親
和性はまた、親ペプチドの親和性と比較して、そのような置換によって達成され
得る。任意の事象において、そのような置換は、例えば、結合を妨げ得る立体妨
害および電荷妨害を避けるように選択されたアミノ酸残基または他の分子フラグ
メントを使用すべきである。
【0071】 代表的には、アミノ酸置換は、単一の残基である。置換、欠失、挿入、または
その任意の組み合わせが、最終のペプチドに到達するために組み合わせられ得る
。置換改変体は、ペプチドの少なくとも1つの残基が除去され、そしてその場所
に異なった残基が挿入されるような改変体である。そのような置換は、しばしば
、以下の表3に従って、行なわれる。
【0072】
【表5】 機能(例えば、MHC分子またはT細胞レセプターに対する親和性)における
実質的な変化が、表3の置換よりもより保存的でない置換を選択すること(すな
わち、(a)その置換の領域のペプチド骨格の構造、例えば、シート状またはら
せん状立体配座、(b)標的部位の分子の電荷または疎水性、または(c)大部
分の側鎖、を維持することに対する置換の効果が、さらに有意に異なる残基を選
択すること)により、行なわれる。一般的に、ペプチドの性質において最も大き
な変化を生成すると予測される置換は、(a)親水性残基(例えば、セリル)は
、疎水性残基(例えば、ロイシル、イソロイシル、フェニルアラニル、バリルま
たはアラニル)と(または、疎水性残基によって)置換される;(b)陽性の側
鎖を有する残基(例えば、リジル、アルギニル、またはヒスチジル)は、陰性の
残基(例えば、グルタミルまたはアスパルチル)と(または、陰性の残基によっ
て)置換される;または(c)かさ高い側鎖を有する残基(例えば、フェニルア
ラニン)は、側鎖を有さない残基(例えば、グリシン)と(または、側鎖を有さ
ない残基によって)置換される、置換である。
【0073】 そのペプチドはまた、免疫原性ペプチド中に、2つ以上の残基のアイソスター
を含む。本明細書中に定義されるアイソスターは、第二の配列と置換され得る2
つ以上の残基の配列である。なぜなら、第一の配列の立体配座は、第二の配列に
対して特異的な結合部位に適合するためである。その用語は、具体的に当業者に
周知のペプチド骨格の改変を含む。そのような改変としては、アミド窒素、α−
炭素、アミドカルボニルの改変、アミド結合の完全な置換、伸長、欠失または骨
格架橋が挙げられる。一般的には、Spatola,Chemistry an
d Biochemistry of Amino Acid,Peptide
s and Proteins,第7巻(Weinstein編、1983)を
参照のこと。
【0074】 種々のアミノ酸模倣物または非天然のアミノ酸を用いるペプチドの改変は、イ
ンビトロでペプチドの安定性を増加させることにおいて特に有用である。安定性
は、多くの方法でアッセイされ得る。例えば、ペプチダーゼおよび種々の生物学
的媒体(例えば、ヒト血漿および血清など)が、安定性を試験するために使用さ
れてきた。例えば、Verhoefら、Eur.J.Drug Metab P
harmacokin.11:291−302(1986)を参照のこと。本発
明のペプチドの半減期が、25%ヒト血清(v/v)アッセイを使用して好都合
に決定される。そのプロトコルは、一般的に以下の通りである。プールされたヒ
ト血清(AB型、非加熱不活性化)を、使用の前に、遠心分離によって、脱脂す
る。次いで、その血清を、RPMI組織培養培地を用いて、25%に希釈し、そ
してペプチド安定性を試験するために使用する。所定の時間間隔で、少量の反応
溶液が取り出され、そして6%水性トリクロロ酢酸(trichloracet
ic acid)またはエタノールに加える。濁った反応サンプルを、15分間
冷却し(4℃)、次いで沈殿した血清タンパク質をペレット化するために遠心分
離する。次いで、そのペプチドの存在を、安定性特異的なクロマトグラフィー条
件を使用して、逆相HPLCによって決定する。
【0075】 効果的なペプチドアナログを生成する別の実施形態は、例えば、液体環境にお
けるペプチド安定性または溶解性について悪影響を有する残基の置換を含む。こ
の置換は、ペプチドエピトープの任意の位置で発生し得る。例えば、システイン
(C)は、α−アミノ酪酸を支持して置換され得る。その化学的性質に起因して
、システインは、ジスルフィド架橋を形成する傾向を有し、そして結合能力を減
少させるために、ペプチドを十分に構造的に変化させる。α−アミノ酪酸をCと
置換することは、この問題を軽減するだけでなく、特定の場合における結合およ
び交差結合能力を実際に改善する(例えば、Setteら、Persisten
t Viral Infections,R.AhmedおよびI.Chen編
、John Wiley&Sons、England,1999による総説を参
照のこと)。システインとα−アミノ酪酸との置換は、ペプチドエピトープの任
意の残基で(すなわち、アンカー部位または非アンカー部位のどちらかで)生じ
得る。
【0076】 (結合活性の改変) 本発明のペプチドの結合活性(特に、HLAスーパータイプファミリーメンバ
ー間の結合親和性または交差反応性を改変すること)はまた、アナログ化を使用
して、改変され得る。手短には、アナログ化ストラテジーは、特定のHLA分子
への結合と相関するモチーフまたはスーパーモチーフを利用する。アナログペプ
チドは、一次アンカー位置か、二次アンカー位置かで、または一次アンカー位置
および二次アンカー位置でアミノ酸残基を置換することによって作製され得る。
概して、アナログは、モチーフまたはスーパーモチーフをすでに担うペプチドの
ために作製される。本発明に従う多数のモチーフもしくはスーパーモチーフにつ
いて、対立遺伝子特異的なHLA分子、または、それぞれのモチーフもしくはス
ーパーモチーフに結合するHLAスーパータイプのメンバーへの結合に有害な残
基が、定義される(例えば、Rupertら、Cell 74:929,199
3;Sidney,J.ら、Hu.Immunol.45:79,1996;お
よびSidneyら;Sidneyら、J.Immunol.154:247,
1995を参照のこと)。従って、結合に有害なそのような残基の除去は、本発
明に従って、実施され得る。例えば、A3スーパータイプの場合では、そのよう
な有害な残基を有する全てのペプチドが、分析で使用されるペプチド集団から除
去されると、交差反応性の発生率は、22%から37%へと増加した(例えば、
Sidney,J.ら、Hu.Immunol.45:79,1996を参照の
こと)。
【0077】 従って、所定のスーパーモチーフ内でペプチドの交差反応性を改善するための
1つのストラテジーは、ペプチド内に存在する有害な1つ以上の残基を単純に除
去すること、およびAlaなどの小さい「中性の」残基(それはペプチドのT細
胞の認識に影響し得ない)を置換することである。ペプチド内の有害な残基の除
去と共に、対立遺伝子特異的なHLA分子またはスーパーファミリー内の多数の
HLA分子に対して高い親和性での結合に関連する「好ましい」残基が挿入され
れば、交差反応性の可能性増加が予測される。
【0078】 アナログペプチドが、ワクチンとして使用されるとき、インビボで、ネイティ
ブなエピトープに対するCTL応答を実際に誘導することを確実にするために、
アナログペプチドが、適切なHLA対立遺伝子の個々からインビトロでT細胞を
誘導するために、使用され得る。その後、野生型ペプチド感作性標的細胞を溶解
する免疫化細胞の能力が、評価される。あるいは、細胞の活性評価は、IFN放
出をモニターすることによって評価され得る。これらの細胞のモニタリングスト
ラテジーの各々は、CTLによるAPCの認識を評価する。それは、抗原提示細
胞として、代表的には、内性的に生成される抗原がまた、アナログペプチドによ
って誘導されるT細胞によって認識されるかどうかを確証するために、適切な遺
伝子で感染されるかまたはトランスフェクトされるかのどちらかの細胞として、
使用されることが望ましい。ペプチド/タンパク質パルスされた樹状細胞(pr
otein−pulsed dendritic cell)は、HLAクラス
IおよびクラスIIの両方に対するタンパク質抗原全体を提示するために使用さ
れ得る。
【0079】 本発明の別の実施形態は、弱結合ペプチドのアナログを作製することであり、
それによって、適切な数の細胞結合物を保証することである。500〜5000
nMの結合親和性を示し、そして1つまたは両方の位置に受容可能であるが最適
以下の一次アンカー残基を有するクラスI結合ペプチドは、それぞれのスーパー
タイプに従って、好ましいアンカー残基を置換することによって、「固定」され
得る。次いで、そのアナログペプチドは、結合および/または交差結合能力につ
いて試験され得る。
【0080】 本発明の別の実施形態は、すでに交差反応性結合物であり、ワクチン候補であ
るが、スーパータイプの1つ以上の対立遺伝子に弱く結合するペプチドのアナロ
グを作製することである。その交差反応性結合物が、一次または二次のアンカー
位置に最適以下の残基(より好ましくないまたは有害でない)を有していれば、
そのペプチドは、有害な残基を除きそしてそれを好ましいまたはより好ましくな
い残基と置換することによって、またはより好ましくない残基を除きそしてそれ
を好ましい残基と置換することによって、アナログ化され得る。次いで、そのア
ナログペプチドは、交差結合能力について試験され得る。
【0081】 (MHC分子供給源) 定義されたMHC分子(特にMHCクラスI分子)を有する大多数の細胞が、
公知であって、そしてMHC分子の供給源としての使用(例えば、結合アッセイ
について)に利用可能である。例えば、ヒトEBV−形質転換B細胞株は、クラ
スIおよびクラスII MHC分子の調製用の単離のための優れた供給源である
ことが示されている。十分に特徴付けられた細胞株は、民間および商業的な供給
源(例えば、American Type Culture Collecti
on(「Catalogue of Cell Lines and Hybr
idomas」、第6版(1988)Rockville,Maryland,
U.S.A.);National Institute of Genera
l Medical Science 1990/1991 Catalog
of Cell Lines(NIGMS)Human Genetic Mu
tant Cell Repository,Camden,NJ;およびAS
HI Repository,BrighamおよびWomen’s Hosp
ital,75 Francis Street,Boston,MA 021
15など)から入手可能である。表4は、HLA−A対立遺伝子のための供給源
としての使用に適切ないくつかのB細胞株を列挙する。これらの細胞株の全ては
、大規模なバッチで増殖され得、そして、それによって、MHC分子の大規模生
産に有用である。当業者は、それらが単に例示的な細胞株であること、および他
の多数の細胞供給源が使用され得ることを認識する。HLA−BおよびHLA−
Cとホモ接合性の類似したEBV B細胞株は、それぞれHLA−BおよびHL
A−C対立遺伝子の供給源として機能し得る。
【0082】
【表6】 (CTLエピトープおよびHTLエピトープの組み合わせ) CTL刺激活性を有する本発明のペプチドまたはそのアナログは、改善された
血清の半減期以外の所望の性質を提供するように改変され得る。例えば、そのペ
プチドのCTL活性を誘導する能力は、Tヘルパーファージ細胞応答を誘導可能
な少なくとも1つのエピトープを含む配列に連結されることによって増強され得
る。特に好ましい免疫原性ペプチド/Tヘルパー結合体は、スペーサー分子によ
って連結される。代表的には、そのスペーサーは、比較的小さな、中性分子(こ
れらは実質上生理学的条件下で非荷電である)(例えば、アミノ酸またはアミノ
酸模倣物など)から構成される。代表的には、スペーサーは、例えば、Ala、
Gly、または無極性アミノ酸または中性の極性アミノ酸の他の中性スペーサー
から選択される。必要に応じて本発明のスペーサーは、同一の残基から構成され
る必要はなく、従って、ヘテロオリゴマーまたはホモオリゴマーであり得ること
が理解される。存在するとき、そのスペーサーは、通常少なくとも1つまたは2
つの残基であり、さらに通常3〜6残基である。あるいは、CTLペプチドは、
スペーサーなしで、Tヘルパーペプチドに連結され得る。
【0083】 その免疫原性ペプチドは、CTLペプチドのアミノ末端またはカルボキシ末端
のどちらかに、直接またはスペーサーを介してのいずれかで、Tヘルパーペプチ
ドに連結され得る。免疫原性ペプチドまたはTヘルパーペプチドのどちらかのア
ミノ末端が、アシル化され得る。例示的なTヘルパーペプチドは、破傷風トキソ
イド830−843、インフルエンザ307−319、マラリア周辺スポロゾイ
ド(malaria circumsporozoite)382−398およ
び378−389を含む。
【0084】 (免疫応答をプライムするための薬剤の組み合わせ) いくつかの実施形態では、本発明の薬学的組成物中に、CTLをプライムする
際に補助する少なくとも1つの成分を含むことが望ましくあり得る。脂質は、ウ
イルス抗原に対してインビボでCTLをプライムすることを補助することが可能
な薬剤として同定されてきた。例えば、バルミチン酸残基は、Lys残基のαお
よびεアミノ基に付着され得、次いで、例えば、Gly、Gly−Gly、Se
r、Ser−Serなどのような1つ以上の連結残基を介して、免疫原性ペプチ
ドに連結され得る。次いで、その脂質化ペプチドは、ミセル形態で直接注入され
得、リポソームに取り込まれるかまたはアジュバンド(例えば、フロイント不完
全アジュバンド)に乳化される。好ましい実施形態では、特に効果的な免疫原は
、Lysのαおよびεアミノ基に付着されたバルミチン酸を含み、それは、連結
(例えば、Ser−Ser)を介して、免疫原性ペプチドのアミノ末端に付着さ
れる。
【0085】 CTL応答の脂質プライミングの別の例として、E.coliリポタンパク質
(例えば、トリパルミトイル−S−グリセリルシステイニルセリル−セリン(P3 CSS))が、適切なペプチドに共有結合された場合に、ウイルス特異的CT
Lをプライムするために使用され得る。Deresら、Nature 342:
561〜564(1989)(本明細書中に参考として援用される)を参照のこ
と。本発明のペプチドは、例えば、P3CSSに結合され得、そしてそのリポペ
プチドが、標的抗原に対するCTL応答を特異的にプライムするために個体に投
与され得る。さらに、中和抗体の誘導もまた、適切なエピトープを提示するペプ
チドに結合されたP3CSSでプライムされ得る場合、その2つの組成物は、感
染に対する体液媒介性応答および細胞媒介性応答の両方をより効果的に惹起する
ように組合され得る。
【0086】 さらに、さらなるアミノ酸が、1つのペプチドを別のペプチドに連結するのを
容易にすること、キャリア支持体またはより大きなペプチドに結合すること、そ
のペプチドまたはオリゴペプチドの物理的特性もしくは化学的特性を改変するこ
と、などを提供するために、ペプチドの末端に付加され得る。アミノ酸(例えば
、チロシン、システイン、リジン、グルタミン酸またはアスパラギン酸など)が
、そのペプチドまたはオリゴペプチドのC末端もしくはN末端に導入され得る。
いくつかの場合、C末端での改変は、そのペプチドの結合特徴を改変し得る。さ
らに、そのペプチド配列またはオリゴペプチド配列は、末端NH2アシル化(例
えば、アルカノイル(C1〜C20)アセチル化またはチオグリコリルアセチル
化による)、末端カルボキシルアミド化(例えば、アンモニア、メチルアミンな
ど)により改変されることによって、その天然の配列と異なり得る。いくつかの
場合に、これらの改変は、支持体または他の分子への結合のための部位を提供し
得る。
【0087】 (ワクチン組成物) 本発明のペプチドならびにその薬学的組成物およびワクチン組成物は、ウイル
ス感染および癌を処置および/または予防するための哺乳動物(特に、ヒト)へ
の投与に有用である。本発明の免疫原性ペプチドを使用して処置または予防され
得る疾患の例としては、前立腺癌、B型肝炎、C型肝炎、HPV感染、AIDS
、腎癌、子宮頸部癌、リンパ腫、CMV、マラリア、および尖圭コンジロームが
挙げられる。
【0088】 本明細書中に記載されるような1つ以上のペプチドの免疫学的に有効な量を含
むワクチンが、本発明のさらなる実施形態である。一旦適切に免疫原性のエピト
ープが規定されると、そのエピトープは、種々の手段により送達され得、それら
は本明細書中で「ワクチン」組成物と呼ばれる。このようなワクチン組成物とし
ては、例えば、以下が挙げられる:リポペプチド(例えば、Vitiello,
A.ら、J.Clin.Invest.95:341、1995)、ポリ(DL
−ラクチド−co−グリコリド)(「PLG」)ミクロスフェア中にカプセル化
されたペプチド組成物(例えば、Eldridgeら、Molec.Immun
ol.28:287〜294、1991;Alonsoら、Vaccine 1
2:299〜306、1994;Jonesら、Vaccine 13:675
〜681、1995を参照のこと)、免疫刺激複合体(ISCOMS)中に含ま
れるペプチド組成物(例えば、Takahashiら、Nature 344:
873〜875、1990;Huら、Clin Exp Immunol.11
3:235〜243、1998を参照のこと)、多重抗原ペプチド系(MAP)
(例えば、Tam,J.P.、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S
.A.85:5409〜5413、1998;Tam,J.P.、J.Immu
nol.Methods 196:17〜32、1996を参照のこと)、ウイ
ルス送達ベクター(Perkus,M.E.ら、Concepts in va
ccine development、Kaufmann,S.H.E.編、3
79頁、1996;Chakrabarti,S.ら、Nature 320:
535、1986;Hu,S.L.ら、Nature 320:537、198
6;Kieny,M.P.ら、AIDS Bio/Technology 4:
790、1986;Top,F.H.ら、J.Infect.Dis.124:
148、1971;Chanda,P.K.ら、Virology 175:5
35、1990)、ウイルス起源または合成起源の粒子(例えば、Kofler
,N.ら、J.Immunol.Methods.192:25、1996;E
ldridge,J.H.ら、Sem.Hematol.30:16、1993
;Falo,L.D.,Jr.ら、Nature Med.7:649、199
5)、アジュバント(Warren,H.S.、Vogel,F.R.およびC
hedid,L.A.、Annu.Rev.Immunol.4:369、19
86;Gupta,R.K.ら、Vaccine 11:293、1993)、
リポソーム(Reddy,R.ら、J.Immunol.148:1585、1
992;Rock,K.L.、Immunol.Today 17:131、1
996)、あるいは裸のcDNAまたは粒子に吸着したcDNA(Ulmer,
J.B.ら、Science 259:1745、1993;Robinson
,H.L.、Hunt,L.A.およびWebster,R.G.、Vacci
ne 11:957、1993;Shiver,J.W.ら、Concepts
in vaccine development、Kaufmann,S.H
.E.編、423頁、1996;Cease,K.B.およびBerzofsk
y,J.A.、Annu.Rev.Immunol.12:923、1994な
らびにEldridge,J.H.ら、Sem.Hematol.30:16、
1993)。毒素標的化送達技術(レセプター媒介性標的化としても公知)(例
えば、Avant Immunotherapeutics,Inc.(Nee
dham,Massachusetts)の技術)もまた使用され得る。
【0089】 本発明のワクチン組成物は、核酸媒介性様式を含む。本発明のペプチドの1つ
以上をコードするDNAまたはRNAもまた、患者に投与され得る。このアプロ
ーチは、例えば、Wolffら、Science 247:1465(1990
)ならびに米国特許第5,580,859号;同第5,589,466号;同第
5,804,566号;同第5,739,118号;同第5,736,524号
;同第5,679,647号;WO 98/04720に記載され、そして以下
により詳細に記載される。DNAに基づく送達技術の例としては、「裸のDNA
」、促進された(ブピバカイン、ポリマー、ペプチド媒介性)送達、カチオン性
脂質複合体、および粒子媒介性(「遺伝子銃」)または圧力媒介性送達(例えば
、米国特許第5,922,687号を参照のこと)。
【0090】 治療的免疫目的または予防的免疫目的のために、本発明のペプチドは、ウイル
スベクターまたは細菌ベクターにより発現され得る。発現ベクターの例としては
、弱毒化ウイルス宿主(例えば、ワクシニアウイルスまたは鶏痘ウイルス)が挙
げられる。このアプローチは、例えば、本発明のペプチドをコードするヌクレオ
チド配列を発現するためのベクターとしての、ワクシニアウイルスの使用を含む
。急性感染した宿主もしくは慢性感染した宿主または非感染宿主への導入の際に
、その組換えワクシニアウイルスは、免疫原性ペプチドを発現し、それにより宿
主のCTL応答および/またはHTL応答を惹起する。免疫プロトコルにて有用
なワクシニアベクターおよび方法は、例えば、米国特許第4,772,848号
に記載される。別のベクターは、BCG(カルメット−ゲラン杆菌)である。B
CGベクターは、Stoverら、Nature 351:456〜460(1
991)に記載される。本発明のペプチドの治療的投与または免疫に有用な他の
広範な種類のベクター(例えば、アデノウイルスベクターおよびアデノ随伴ウイ
ルスベクター、レトロウイルスベクター、Salmonella typhiベ
クター、解毒化炭疽毒素ベクターなど)は、本明細書中に記載から当業者に明ら
かである。
【0091】 さらに、本発明に従うワクチンは、本発明のペプチドの1つ以上を含み得る。
従って、ペプチドは、ワクチン中に個別に存在し得る。あるいは、そのペプチド
は、それ自体のキャリアに個別に連結され得るし、あるいはそのペプチドは、同
じペプチドの複数のコピーを含むホモポリマーとしてかもしくは種々のペプチド
のヘテロポリマーとして、存在し得る。ポリマーは、免疫原性反応の増加という
利点を有し、そして異なるペプチドエピトープがそのポリマーを構成するために
使用されている場合、病原性生物の異なる抗原決定基または免疫応答に標的化さ
れた腫瘍関連ペプチドと反応する、抗体および/またはCTLを誘導するさらな
る能力という利点を有する。その組成物は、抗原の天然に存在する領域であって
もよいし、または例えば、組換えにより調製されてももしくは化学合成により調
製されてもよい。
【0092】 本発明のワクチンとともに使用され得るキャリアは当該分野で周知であり、そ
れらとしては、例えば、サイログロブリン、アルブミン(例えば、ヒト血清アル
ブミン)、破傷風トキソイド、ポリアミノ酸(例えば、ポリL−リジン、ポリL
−グルタミン酸)、インフルエンザウイルスコアタンパク質、B型肝炎ウイルス
コアタンパク質などが挙げられる。そのワクチンは、生理学的に許容可能な(す
なわち、受容可能な)希釈剤(例えば、水または生理食塩水(好ましくは、リン
酸緩衝化生理食塩水))を含み得る。このワクチンはまた、代表的には、アジュ
バントを含む。アジュバント(例えば、不完全フロイントアジュバント、リン酸
アルミニウム、水酸化アルミニウム、またはミョウバン)は、当該分野で周知の
材料の例である。さらに、CTL応答は、脂質(例えば、トリパルミトイル−S
−グリセリルシステイニルセリル−セリン(P3CSS))に本発明のペプチド
を結合することによって、プライムされ得る。
【0093】 注射、エアロゾル、経口経路、経皮経路、経粘膜経路、胸膜腔内経路、鞘内経
路または他の適切な経路を介しての、本発明に従うペプチド組成物を用いての免
疫の際に、宿主の免疫系は、所望の抗原に特異的な大量のCTLを生成すること
によって、そのワクチンに応答する。結果的に、その宿主は、後の感染に対して
少なくとも部分的に免疫性になるか、または進行中の慢性感染の進展に対して少
なくとも部分的に耐性になるか、あるいはその抗原が腫瘍関連性であった場合に
、少なくともいくらかの治療上の利益を誘導する。
【0094】 特定の実施形態において、T細胞応答を誘導する成分が、目的の標的抗原に対
する抗体応答を誘導する成分と組み合わせられる。目的の標的抗原(特に、ウイ
ルスエンベロープ抗原)に対する中和抗体応答を誘導または促進するワクチンと
本発明のクラスIペプチドワクチンを組み合わせる。このような組成物の好まし
い実施形態は、本発明に従うクラスIエピトープおよびクラスIIエピトープを
含む。このような組成物の代替の実施形態は、本発明に従うクラスIエピトープ
を、PADRETM(Epimmune、San Diego、CA)分子(例え
ば、米国特許第5,736,142号に記載される)とともに含む。
【0095】 (ミニジーン) 本発明のペプチドをコードする核酸を投与する好ましい手段は、本発明の複数
のエピトープをコードするミニジーン構築物を使用する。ヒト細胞における発現
のために選択されたCTLエピトープをコードするDNA配列(ミニジーン)を
作製するために、そのエピトープのアミノ酸配列が逆翻訳される。ヒトのコドン
使用頻度表が、各アミノ酸についてのコドンの選択を導くために使用される。こ
れらのエピトープコードDNA配列が直接付加されて、連続するポリペプチド配
列が作製される。発現および/または免疫原性を最適にするために、さらなるエ
レメントが、このミンジーンの設計に組み込まれ得る。逆翻訳されそしてこのミ
ニジーン配列に含まれ得るアミノ酸配列の例としては、以下が挙げられる:ヘル
パーTリンパ球エピトープ、リーダー(シグナル)配列および小胞体保持シグナ
ルが挙げられる。さらに、CTLエピトープのMHC提示は、そのCTLエピト
ープに近接して合成(例えば、ポリアラニン)配列または天然に存在する隣接配
列を含めることによって、改善され得る。
【0096】 このミニジーン配列は、そのミニジーンの+鎖および−鎖をコードするオリゴ
ヌクレオチドをアセンブルすることによって、DNAへと変換される。重複オリ
ゴヌクレオチド(30〜100塩基長)が、周知の技術を使用して、適切な条件
の下で、合成、リン酸化、精製およびアニールされる。そのオリゴヌクレオチド
末端は、T4 DNAリガーゼを使用して連結される。CTLエピトープポリペ
プチドをコードするこの合成ミニジーンは、次いで、所望の発現ベクター中にク
ローニングされ得る。
【0097】 当業者に周知の標準的調節配列が、標的細胞における発現を確実にするために
そのベクター中に含めれられる。以下のいくつかのベクターエレメントが必要で
ある:ミニジーン挿入のための下流クローニング部位を有するプロモーター;効
率的な転写終結のためのポリアデニル化シグナル;E.coli複製起点;およ
びE.coli選択マーカー(例えば、アンピシリン耐性またはカナマイシン耐
性)。多数のプロモーター(例えば、ヒトサイトメガロウイルス(hCMV)プ
ロモーター)が、この目的のために使用され得る。他の適切なプロモーター配列
について、米国特許第5,580,859号および同第5,589,466号を
参照のこと。
【0098】 さらなるベクターの改変が、ミニジーンの発現および免疫原性を最適にするた
めに所望され得る。いくつかの場合において、イントロンが効率的な遺伝子発現
に必要であり、そして1つ以上の合成イントロンまたは天然に存在するイントロ
ンが、そのミニジーンの転写領域に組み込まれ得る。mRNA安定化配列を含め
ることもまた、ミニジーンの発現を増加するために考慮され得る。免疫刺激配列
(ISSまたはCpG)がDNAワクチンの免疫原性において役割を果たすこと
が、最近提唱されている。これらの配列は、免疫原性を増強すると見出された場
合は、このベクター中でミニジーンコード配列の外側に、含められ得る。
【0099】 いくつかの実施形態において、二シストロン性ベクターが、そのミニジーンに
コードされるエピトープおよび免疫原性を増強または減少するために含まれる第
2のタンパク質の生成を可能にするために、使用され得る。同時発現される場合
に免疫応答を有益に増強し得るタンパク質またはポリペプチドの例としては、サ
イトカイン(例えば、IL2、IL12、GM−CSF)、サイトカイン誘導性
(例えば、LeIF)または同時刺激性分子が挙げられる。ヘルパー(HTL)
エピトープが、細胞内ターゲッティングシグナルに連結され得、そしてそのCT
Lエピトープから別々に発現され得る。これにより、CTLエピトープと異なる
細胞区画にそのHTLエピトープを指向することが可能になる。必要な場合、こ
れは、MHCクラスII経路へのHTLエピトープのより効率的な侵入を促進し
得、それによりCTL誘導を改善し得る。CTL誘導と対照的に、免疫抑制分子
(例えば、TGF−β)の同時発現により免疫応答を特異的に減少させることは
、特定の疾患において有益であり得る。
【0100】 一旦発現ベクターが選択されると、このミニジーンは、そのプロモーターの下
流のポリリンカー領域にクローニングされる。このプラスミドは、適切なE.c
oli株に形質転換され、そしてDNAが、標準的技術を使用して調製される。
そのミニジーンならびにそのベクター中に含まれる他のすべてのエレメントの方
向およびDNA配列が、制限マッピングおよびDNA配列分析を使用して確認さ
れる。正確なプラスミドを保有する細菌細胞が、主細胞バンク(main ce
ll bank)および作業細胞バンク(working cell bank
)として保存され得る。
【0101】 プラスミドDNAの治療的量は、E.coliにおける発酵とそれに続く精製
により産生される。作業細胞バンクからのアリコートが、発酵培地(例えば、T
errific Broth)に接種するために使用され、そして周知の技術に
より振盪フラスコまたはバイオリアクター中で飽和するまで増殖される。プラス
ミドDNAが、標準的生物分離技術(例えば、Quiagenにより供給される
、固相アニオン交換樹脂)を使用して精製され得る。必要な場合、スーパーコイ
ルDNAが、ゲル電気泳動または他の方法を使用して、開環形態および線状形態
から単離され得る。
【0102】 精製プラスミドDNAは、種々の処方物を使用する注射のために調製され得る
。これらの最も簡単なものは、滅菌リン酸緩衝化生理食塩水(PBS)中に凍結
乾燥DNAを再構成することである。種々の方法が記載されており、そして新規
な技術が利用可能になり得る。上記のように、核酸は、カチオン性脂質を用いて
従来のように処方される。さらに、まとめて保護的で相互作用性で非濃縮である
(protective,interactive,non−condensi
ng)(PINC)と呼ばれる糖脂質、膜融合(fusogenic)リポソー
ム、ペプチドおよび化合物もまた、安定性、筋肉内分散または特定の器官もしく
は細胞型への輸送のような変数に影響するように、精製プラスミドDNAに複合
体化され得る。
【0103】 標的細胞感作が、ミニジーンにコードされるCTLエピトープの発現およびM
HCクラスI提示についての機能的アッセイとして使用され得る。このプラスミ
ドDNAは、標準的CTLクロム放出アッセイについての標的として適切な哺乳
動物細胞株に導入される。使用されるトランスフェクション法は、最終処方物に
依存する。エレクトロポレーションが「裸の」DNAについて使用され得るが、
一方カチオン性脂質により直接のインビトロトランスフェクションが可能になる
。グリーン蛍光タンパク質(GFP)を発現するプラスミドが、トランスフェク
トされた細胞を蛍光細胞分析分離装置(FACS)を使用して濃縮することを可
能にするために、同時トランスフェクトされ得る。次いで、これらの細胞は、ク
ロム−51標識され、そしてエピトープ特異的CTL株についての標的細胞とし
て使用される。51Cr放出により検出される細胞溶解が、ミニジーンにコードさ
れるCTLエピトープのMHC提示の生成を示す。
【0104】 インビボでの免疫原性は、ミニジーンDNA処方物の機能的試験のための第2
のアプローチである。適切なヒトMHC分子を発現するトランスジェニックマウ
スが、DNA生成物で免疫される。投与の用量および経路は、処方物に依存する
(例えば、PBS中のDNAについてはIM、脂質複合体化DNAについてはI
P)。免疫の21日後、脾細胞が収集され、そして試験されるエピトープ各々を
コードするペプチドの存在下で1週間再刺激される。これらのエフェクター細胞
(CTL)は、標準的技術を使用して、ペプチドをロードしたクロム51で標識
した標的細胞の細胞溶解についてアッセイされる。ミニジーンにコードされるエ
ピトープに対応するペプチドのMHCローディングによって感作された標的細胞
の溶解は、CTLのインビボ誘導についてのDNAワクチンの機能を示す。
【0105】 (エピトープのエキソビボ投与) 本発明に従うワクチン組成物の実施形態は、患者血液由来のPBMCまたはそ
れから単離されたDCへの、エピトープ保有ペプチドのカクテルのエキソビボ投
与。そのDCをペプチドでパルスした後でありかつ患者に再注入する前、そのD
Cを洗浄して非結合ペプチドを除去する。この実施形態において、ワクチンは、
その表面上にHLA分子中のパルスされたペプチドエピトープを提示する、ペプ
チドでパルスされたDCを含む。
【0106】 樹状細胞また、例えば、本発明に従うエピトープをコードする核酸配列を含む
ミニジーンを用いて、免疫応答を惹起するためにトランスフェクトされ得る。ワ
クチン組成物は、樹状細胞移動および収集の後、インビトロで作製され得、それ
により樹状細胞のローディングがインビトロで生じる。
【0107】 抗原ペプチドは、CTL応答をエキソビボで惹起するためにも使用され得る。
生じたCTL細胞は、慢性感染を処置するため、あるいは他の従来の治療形態に
応答しないかまたは本発明に従う治療的ワクチンペプチドもしくは核酸に応答し
ない核酸に応答しない患者中の腫瘍を処置するために使用され得る。特定の抗原
(感染性抗原または腫瘍関連抗原)に対するエキソビボでのCTL応答またはH
TL応答が、組織培養にて患者のCTLもしくはHTL前駆体細胞または遺伝的
に適合性のCTLもしくはHTL前駆体細胞を、抗原提示細胞(APC)の供給
源(例えば、樹状細胞)および適切な免疫原性ペプチドとともにインキュベート
することによって誘導される。前駆体細胞が活性化されてエフェクター細胞へと
増殖する、適切なインキュベーション時間(代表的には約7〜28日)後、その
細胞は患者に注入して戻され、患者においてそれらは、その特異的標的細胞(感
染細胞または腫瘍細胞)を破壊する。トランスフェクトされた樹状細胞はまた、
抗原提示細胞として使用され得る。
【0108】 (ワクチン組成物の投与) 薬学的組成物について、本発明の免疫原性ペプチドが、既に癌に罹患している
個体または目的のウイルスに感染した個体に投与される。感染のインキュベーシ
ョン段階または急性段階における個体が、免疫原性ペプチドで別個にか、または
適切に他の処置と組み合わせて、処置され得る。治療適用において、組成物は、
そのウイルスまたは腫瘍抗原に対する有効なCTL応答を惹起し、そして症状お
よび/もしくは合併症を治癒するかまたは少なくとも部分的に停止するに十分な
量で、患者に投与される。これを達成するに十分な量は、「治療的に有効な用量
」と規定される。この使用に有効な量は、例えば、ペプチド組成物、投与様式、
処置される疾患の段階および重篤度、患者の体重および健康の一般的状態、なら
びに処方する医師の判断に依存するが、一般的には、最初の免疫(すなわち、治
療投与または予防投与)ついて、70kgの患者に対してペプチド約1.0μg
〜約50,000μgの範囲であり、その後、患者の血液における特異的CTL
活性を測定することによる患者の応答および状態に依存して、数週間〜数ヶ月に
わたるブーストレジメンに従って、ブースター投与量がペプチド約1.0μg〜
約10,000μgの範囲である。本発明のペプチドおよび組成物は、一般的に
は、深刻な疾患状態、すなわち、生命を脅かす状態または生命を脅かす可能性が
ある状態において、使用され得ることが、留意されなければならない。このよう
な場合、無関係の物質を最小にすることおよびそのペプチドの相対的非毒性の性
質を考慮して、かなり過剰のこれらのペプチド組成物を投与することが可能であ
りかつ処置する医師により所望されると感じられ得る。
【0109】 治療用途のために、投与は、ウイルス感染の最初の徴候または腫瘍の検出もし
くは外科的除去または急性感染の場合においては診断直後に、開始するべきであ
る。この後、少なくとも症状が実質的に除去されるまで、そしてその後の一定期
間、ブースター投与量である。慢性感染において、負荷用量の後にブースター投
与量が、必要であり得る。
【0110】 本発明の組成物を用いる感染した個体の処置は、急性感染した個体において感
染の解決を早め得る。慢性感染の発症に感受性である(またはその素因がある)
個体について、この組成物は、急性感染から慢性感染への発展を防ぐための方法
において特に有用である。感受性の個体が、例えば、本明細書中に記載されるよ
うに感染の前または感染の間に同定される場合、この組成物は、彼らを標的にし
得、より多くの集団に対する投与の必要を最小化する。
【0111】 このペプチド組成物はまた、慢性感染の処置のため、およびキャリア中のウイ
ルス感染細胞を除去するために免疫系を刺激するために、使用され得る。細胞傷
害性T細胞応答を効果的に刺激するのに十分な処方および投与の様式での量の免
疫強化ペプチドを提供することが重要である。従って、慢性感染の処置のために
、代表的な用量は、1用量当たり70kgの患者に対して約1.0μg〜約50
,000μg、好ましくは約5μg〜10,000μgの範囲である。免疫化用
量に続く確立された間隔(例えば、1〜4週間)でのブースター投与量が、多分
個体を効果的に免疫するのに長期の間、必要とされ得る。慢性感染の場合、投与
は、少なくとも慢性症状または実験検査が、ウイルス感染が除去されたかまたは
実質的に弱められたことを示すまで、ならびにその後のある期間の間続けられる
べきである。
【0112】 治療的処置のための薬学的組成物は、非経口的、局所的(topical)、
経口的または局所的(local)投与を意図される。好ましくは、薬学的組成
物は、非経口的に(例えば、静脈内、皮下、皮内、または筋肉内)で投与される
。従って、本発明は、受容可能なキャリア(好ましくは、水性キャリア)に溶解
されるかまたは懸濁された免疫原性ペプチドの溶液を含む、非経口投与のための
組成物を提供する。種々の水性キャリア(例えば、水、緩衝化水、0.9%生理
食塩水、0.3%グリシン、ヒアルロン酸など)が、使用され得る。これらの組
成物は、従来の周知の滅菌化技術によって滅菌され得るかまたは滅菌濾過され得
る。得られた水溶液は、そのまま使用のためにパッケージングされ得るか、また
は凍結乾燥され得、凍結乾燥された調製物は、投与の前に滅菌溶液と組み合わせ
られる。この組成物は、pH調節剤、および緩衝剤、張性調節剤、湿潤剤など(
例えば、酢酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩
化カルシウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレエートな
ど)のような、生理学的条件に近づけるために必要な薬学的に受容可能な補助剤
を含み得る。
【0113】 薬学的処方物における本発明のCTL刺激性ペプチドの濃度は、幅広く変化(
すなわち、約0.1重量%未満から、通常約2重量%または少なくとも2重量%
から、20重量%〜50重量%以上まで)し得、そして選択された特定の投与の
様式に従って、主に流体容積、粘度などによって選択される。
【0114】 本発明のペプチドはまた、リポソームを介して投与され得、このリポソームに
よって、このペプチドが特定の細胞組織(例えば、リンパ組織)を標的にする。
リポソームはまた、ペプチドの半減期を増加するのに有用である。リポソームに
は、乳濁液、泡状物、ミセル、不溶性単層、液晶、リン脂質分散物、ラメラ層な
どが挙げられる。これらの調製物において、送達されるべきペプチドは、単独か
あるいは例えばリンパ細胞において優勢なレセプターに結合する分子(例えば、
CD45抗原に結合するモノクローナル抗体)とともに、または他の治療組成物
または免疫原性組成物とともに、リポソームの一部として、組み込まれる。従っ
て、本発明の所望のペプチドで満たされたリポソームは、リンパ細胞の部位に指
向し得、ついでリポソームは、この部位で、選択された治療/免疫原性ペプチド
組成物を送達する。本発明における使用のためのリポソームは、標準的なベシク
ル形成脂質から形成され、これには、一般的に、中性および負に荷電したリン脂
質ならびにステロール(例えば、コレステロール)が挙げられる。脂質の選択は
、一般的に、例えば、リポソームのサイズ、酸不安定性および血流におけるリポ
ソームの安定性を考慮して導かれる。種々の方法が、例えば、Szokaら、A
nn.Rev.Biophys.Bioeng.9:467(1980)、米国
特許第4,235,871号、同第4,501,728号、同第4,837,0
28号、および同第5,019,369号(本明細書中において参考として援用
される)に記載されるように、リポソームを調製するために利用可能である。
【0115】 免疫細胞を標的とするために、リポソームに組み込まれるリガンドは、例えば
、所望の免疫系細胞の細胞表面決定基に特異的な抗体またはそのフラグメントを
含み得る。ペプチドを含むリポソーム懸濁液は、静脈内、局所的に(local
ly、topically)などで、とりわけ、投与の様式、送達されるペプチ
ドおよび処置される疾患の状態に従って変化する用量で投与され得る。
【0116】 固体組成物について、従来の非毒性固体キャリアが使用され得、これには、例
えば、薬学的グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マ
グネシウム、サッカリンナトリウム、タルク、セルロース、グルコース、スクロ
ース、炭酸マグネシウムなどが挙げられる。経口投与のために、薬学的に受容可
能な非毒性組成物は、任意の通常使用される賦形剤(例えば、先に列挙されたキ
ャリア)ならびに一般的に10〜95%の活性成分(すなわち、1つ以上の本発
明のペプチド)を、より好ましくは25%〜75%の濃度で組み込むことによっ
て形成される。
【0117】 エアロゾル投与のために、免疫原性ペプチドは、好ましくは、界面活性剤およ
び噴霧剤とともに微細に分割された形態で供給される。代表的なペプチドのパー
センテージは、0.01重量%〜20重量%、好ましくは1重量%〜10重量%
である。もちろん、界面活性剤は、非毒性でなければならず、好ましくは、噴霧
剤に可溶性である。代表的なこのような薬剤は、6〜22個の炭素原子を含む脂
肪酸(例えば、カプロン酸、オクタン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、リノール酸、リノレン酸、オレステリン酸(olesteric aci
d)およびオレイン酸と、脂肪族多価アルコールまたはその環式無水物)のエス
テルまたは部分エステルである。混合エステル(例えば、混合または天然グリセ
リド)が使用され得る。界面活性剤は、組成物の0.1重量%〜20重量%、好
ましくは、0.25〜5重量%を構成し得る。組成物の残りは、通常噴霧剤であ
る。キャリアはまた、所望なように、例えば、鼻腔内送達のためにレシチンとと
もに含まれ得る。
【0118】 注射、エアロゾル、経口、経皮的または他の経路によって、本明細書に記載さ
れるようなペプチド組成物での免疫時に、宿主の免疫系は、所望の抗原に特異的
な大量のCTLを産生することによってワクチンに応答し、そして宿主は、後の
感染に対して少なくとも部分的に免疫性になるか、または慢性感染の発症に耐性
になる。
【0119】 いくつかの場合において、本発明のペプチドワクチンと、目的のウイルス(特
に、ウイルスエンベロープ抗原)に対する中和抗体応答を誘導するワクチンとを
組み合わせることが望ましくあり得る。
【0120】 抗原ペプチドは、同様にエキソビボでCTLを惹起するために使用され得る。
得られるCTLを使用して、他の従来の形態の治療法に応答しないかまたはペプ
チドワクチンアプローチの治療法に応答しない患者において、慢性感染(ウイル
スまたは細菌)あるいは腫瘍を処置し得る。特定の病原体(感染性因子または腫
瘍抗原)に対するエキソビボCTL応答は、抗原提示細胞(APC)の供給源お
よび適切な免疫原性ペプチドとともに、患者のCTL前駆体細胞(CTLp)を
組織培養物においてインキュベートすることによって誘導される。適切なインキ
ュベーション時間(代表的には1〜4週間)後に(ここで、CTLpが活性化さ
れ、成熟し、エフェクターCTLへと増殖する)、細胞は、患者に注射して戻さ
れ、ここで、それらの特定の標的細胞(感染細胞または腫瘍細胞)を破壊する。
特異的細胞傷害性T細胞の生成のためのインビトロ条件を最適化するために、刺
激細胞の培養が、適切な無血清培地で維持される。
【0121】 活性化されるべき細胞(例えば、前駆体CD8+細胞)との刺激細胞のインキ
ュベーションの前に、刺激細胞の表面で発現されるヒトクラスI分子上にロード
されるに十分な量のある量の抗原ペプチドが、刺激細胞培養物に加えられる。本
発明において、十分な量のペプチドは、ペプチドをロードされた約200個、好
ましくは200個以上のヒトクラスI MHC分子がそれぞれの刺激細胞の表面
に発現されるのを可能にする量である。しばしば、刺激細胞は、20μg/ml
超えるペプチドとともにインキュベートされる。
【0122】 次いで、静止または前駆体CD8+細胞をCD8+細胞を活性化するのに十分
な時間、適切な刺激細胞とともに培養においてインキュベートする。好ましくは
、CD8+細胞は、抗原特異的様式で活性化される。刺激細胞に対する静止また
は前駆体CD8+(エフェクター)細胞の比は、個体間で変化し得、そしてさら
に培養条件に対する個体のリンパ球の感受性ならびに疾患状態または本明細書に
記載された処置様式が使用される他の状態の性質および重篤度のような変数に依
存し得る。しかし、好ましくは、リンパ球:刺激細胞の比は、約30:1〜30
0:1の範囲である。エフェクター/刺激細胞培養物は、治療的に使用可能なま
たは効果的な数のCD8+細胞を刺激するのに必要な時間維持され得る。
【0123】 インビトロでのCTL誘導は、APC上の対立遺伝子特異的MHCクラスI分
子に結合されるペプチドの特異的認識を必要とする。APC当たりの特異的MH
C/ペプチド複合体の数は、CTLの刺激、特に一次免疫応答に重要である。細
胞当たりの少量のペプチド/MHC複合体が、細胞をCTLによる溶解に感受性
にするかまたは二次CTL応答を刺激するのに十分である一方、一次応答の間C
TL前駆体(pCTL)の首尾良い活性化は、有意に多い数のMHC/ペプチド
複合体を必要とする。細胞への空の主要組織適合遺伝子複合体分子のペプチドロ
ーディングは、一次細胞傷害性Tリンパ球応答の誘導を可能にする。細胞への空
の主要組織適合遺伝子複合体分子のペプチドローディングは、一次細胞傷害性T
リンパ球応答の誘導を可能にする。
【0124】 変異細胞株が全てのヒトMHC対立遺伝子に存在するとは限らないので、内因
性MHC関連ペプチドをAPCの表面から除去して、得られた空のMHC分子に
目的の免疫原性ペプチドをロードするための技術を使用することは、利点がある
。非形質転換(非腫瘍形成性)、非感染細胞、好ましくはAPCのような患者の
自家細胞の使用は、エキソビボCTL治療の開発に関するCTL誘導プロトコル
の設計に望ましい。このアプローチは、内因性MHC関連ペプチドをAPCの表
面から取り除き、続いて所望のペプチドをローディングするための方法を開示す
る。
【0125】 安定なMHCクラスI分子は、以下のエレメントから形成されるトリマー複合
体である:1)通常、8〜10残基のペプチド、2)ペプチド結合部位を保有す
る膜貫通多型タンパク質重鎖、および3)非共有結合、非多型軽鎖、β2ミクロ
グリブリン。結合ペプチドを除去することおよび/またはこの複合体からβ2ミ
クログロブリンを分離することは、NHCクラスI分子を非機能性かつ不安定に
し、迅速な分解を生じる。PBMCから単離される全てのMHCクラスI分子は
、それらに結合する内因性ペプチドを有する。従って、第1工程は、APC上の
MHCクラスI分子に結合される全ての外因性ペプチドを、外因性ペプチドがこ
れらに付加され得る前に、それらを分解させることなしに除去することである。
【0126】 結合ポリペプチドのMHCクラスI分子を自由にするための2つの可能な方法
は、β2ミクログロブリンを不安定化するために一晩37℃から26℃に培養温
度を下げ、そして穏やかな酸処理を使用して内因性ペプチドを細胞から除去する
工程を包含する。この方法は、以前に結合したペプチドを細胞外環境に放出して
、新規な外因性ペプチドが空のクラスI分子に結合させる。低温インキュベーシ
ョン方法によって、外因性ペプチドがMHC複合体に効率的に結合し得るが、細
胞代謝速度を遅くし得る26℃での一晩のインキュベーションを必要とする。M
HC分子を能動的には合成しない細胞(例えば、休止PBMC)が、低温手順に
よる多量の空の表面MHC分子を産生しないこともまたありそうである。
【0127】 粗い酸での除去(harsh acid stripping)は、トリフル
オロ酢酸、pH2でのペプチドの抽出またはイムノアフィニティー精製クラスI
ペプチド複合体の酸変性を含む。これらの方法は、CTL誘導に実行可能ではな
い。なぜなら、APC生存能および抗原提示に重要な最適な代謝状態を保存しな
がら、内因性ペプチドを除去することが重要であるからである。pH3の穏やか
な酸の溶液(例えば、グリシン−リン酸緩衝液またはクエン酸−リン酸緩衝液)
を使用して、内因性ペプチドを同定し、そして腫瘍関連T細胞エピトープを同定
している。この処理は、MHCクラスI分子のみが不安定化され(そして結合し
たペプチドが放出され)、一方他の表面抗原(MHCクラスII分子を含む)が
インタクトなままであるので、特に効果的である。最も重要なことには、穏やか
な酸溶液を用いた細胞の処理は、細胞の生存性または代謝状態に影響しない。穏
やかな酸処理は、迅速である。なぜなら、内因性ペプチドの除去は、4℃で2分
で生じ、そしてAPCは、適切なペプチドがロードされた後にその機能を実行す
るように準備されるからである。この技術は、本明細書中において利用され、一
次抗原特異的CTLの生成のためにペプチド特異的APCを作製する。得られた
APCは、ペプチド特異的CD8+CTLを誘導する際に効率的である。
【0128】 活性化されたCD8+細胞は、種々の公知の方法の1つを使用して刺激細胞か
ら分離され得る。例えば、刺激細胞に特異的なモノクローナル抗体、刺激細胞上
にロードされたペプチドに特異的なモノクローナル抗体、またはCD+8細胞(
あるいはそのセグメント)に特異的なモノクローナル抗体を使用して、それらの
適切な相補的なリガンドに結合し得る。次いで、抗体タグ化分子は、刺激細胞−
エフェクター細胞混合物から適切な手段(例えば、周知の免疫沈降法またはイム
ノアッセイ方法)によって抽出され得る。
【0129】 活性化CD+8細胞の効果的な細胞傷害性の量は、インビトロ使用とインビボ
使用の間で、これらのキラー細胞の最終的な標的である細胞の量および種類とと
もに変化し得る。この量はまた、患者の状態に依存して変化し、医者により全て
の適切な因子を考慮して決定されるべきである。しかし、好ましくは約1×106 〜約1×1012、より好ましくは約1×108〜約1×1011、なおより好まし
くは約1×109〜約1×1010の活性化されたCD8+細胞が、マウスにおい
て使用される約5×106〜約5×107個の細胞と比較して、成人のヒトに利用
される。
【0130】 好ましくは、上で議論されるように、活性化されたCD8+細胞は、処置され
る個体へのCD8+細胞の投与の前に細胞培養物から収集される。しかし、他の
現在の提案される処置様相とは異なり、本発明の方法は、腫瘍形成性でない細胞
培養系を使用することに注意することが重要である。従って、刺激細胞および活
性化CD8+細胞の完全な分離が達成されない場合、少数の刺激細胞の投与と関
連することが公知の固有の危険は存在しないが、哺乳動物の腫瘍促進細胞の投与
は、非常に危険であり得る。
【0131】 細胞成分を再導入する方法は、当該分野で公知であり、Honsikらに対す
る米国特許4,844,893号およびRosenbergに対する米国特許第
4,690,915号に例示されるような手順が挙げられる。例えば、静脈注入
による活性化CD8+細胞の投与は、適切である。
【0132】 (免疫応答を評価するための診断薬剤としてのペプチドエピトープの使用) 本発明の1つの実施形態において、HLAクラスIおよびクラスII結合ペプ
チドは、免疫応答を評価するために試薬として使用され得る。評価される免疫応
答は、任意の免疫原によって誘導され得る。例えば、免疫原は、試薬として使用
されるペプチドエピトープを認識する抗原特異的CTLまたはHTLの産生を生
じ得る。従って、本発明のペプチドは、免疫原として使用されてもよいし、使用
されなくてもよい。このような分析に使用され得るアッセイ系は、テトラマーベ
ースのプロトコル、細胞内リンフォカイン染色、インターフェロン放出アッセイ
またはELISPOTアッセイを含む。
【0133】 例えば、推定の免疫原への曝露に続いて、本発明のペプチドは、任意の抗原特
異的CTLの存在について末梢血単核細胞を評価するためにテトラマー染色アッ
セイで使用され得る。HLA−テトラマー複合体を使用して抗原特異的CTLを
直接的に視覚化し、それによって末梢血単核細胞の試料におけるこのような抗原
特異的CTLの頻度を決定する(例えば、Oggら、Sciences279:
2103−2106,1998;およびAltmanら、Science174
:94−96,1996を参照のこと)。
【0134】 本発明のペプチドを含むテトラマー試薬は、以下のように生成される:HLA
分子に結合するペプチドは、三分子複合体を生成するために対応するHLA重鎖
およびβ2−ミクログロブリンの存在下でリフォールディングされる。この複合
体は、HLA重鎖のカルボキシル末端(以前にそのタンパク質に操作された部位
)でビオチニル化される。次いで、テトラマー形成は、ストレプトアビジンを添
加することによって誘導される。蛍光標識されたストレプトアビジンが使用され
る場合、テトラマー複合体を使用して、抗原特異的細胞を染色する。次いで、標
識された細胞は、例えば、フローサイトメトリーによって容易に同定される。こ
のような手順は、診断目的または予後の目的に使用される;この手順によって同
定される細胞は、治療目的のために使用され得る。
【0135】 本発明のペプチドはまた、免疫復活(recall)応答を評価するための試
薬として使用される。(例えば、Bertoniら、J.Clin.Inves
t.100:503−513,1997およびPennaら、J.Exp.Me
d.174:1565−1570,1991を参照のこと)。例えば、疾患関連
抗原(例えば、CEA、p53、MAGE2/3、HER2neuのような腫瘍
関連抗原、あるいはHPVまたはHSVのような新形成と関連する生物)を発現
する個体由来のPBMC試料は、特異的ペプチドを使用して抗原特異的CTLま
たはHTLの存在について分析され得る。単核細胞含有血液サンプルは、PBM
Cを培養し、そして本発明のペプチドで細胞を刺激することによって評価され得
る。適切な培養期間の後に、増殖された細胞集団は、例えば、CTL活性または
HTL活性について分析され得る。
【0136】 従って、ペプチドを使用してワクチンの効力を評価し得る。免疫原を使用して
ワクチン接種された患者から得られたPBMCは、本明細書中に記載されるよう
な方法によって分析され得る。患者は、HLAタイプであり、そしてその患者に
存在するHLA分子によって結合されるペプチドエピトープが分析のために選択
される。ワクチンの免疫原性は、ワクチンに存在するエピトープに対するCTL
および/またはHTLの存在によって示される。
【0137】 本発明のペプチドをまた使用して、当該分野において周知の技術を使用して抗
体を作製し得る(例えば、CURRENT PROTOCOLS IN IMM
UNOLOGY、Wiley/Greene,NY;およびAntibodie
s A Laboratory Manual Harlow,Harlow
and Lane,Cold Spring Harbor Laborato
ry Press,1989を参照のこと)。このような抗体が、疾患関連抗原
の存在を決定するための試薬として有用であるかまたは治療的に使用され得る。
このカテゴリーにおける抗体には、HLA分子によって結合される場合ペプチド
を認識するもの(すなわち、ペプチド−MHC複合体に結合する抗体)が挙げら
れる。
【0138】 本明細書に引用される全ての刊行物および特許出願は、それぞれが個々の刊行
物または特許出願が具体的にそして個々に参考として援用されるように示された
かのように、本明細書中において参考として援用される。
【0139】 上記発明は理解を明確にする目的で例示および実施例によって詳細にいくらか
詳細に記載されているが、特定の変化および改変が添付の特許請求の範囲の精神
および範囲から離れることなく上記発明になされ得ることが、本発明の教示を参
照して当業者に容易に明らかである。
【0140】 (実施例) 以下の実施例は、例示のみの目的で提供され、限定のために提供されていない
。当業者は、本質的に類似の結果を得るために変化され得るかまたは改変され得
る、種々の決定的でないパラメータを容易に理解する。
【0141】 (実施例1) クラスI抗原単離を、上記の関連する出願に記載される通りに実施した。天然
にプロセスされたペプチドを、次いで、単離し、そしてそこに記載される通りに
配列決定した。対立遺伝子特異的モチーフおよびアルゴリズムを決定し、そして
定量結合アッセイを実施した。
【0142】 HLA−A2.1モチーフに対する上記の同定されたモチーフ(これはまた、
HLA−A2スーパーモチーフに対応する)を使用して、多くの抗原からのアミ
ノ酸配列を、これらのモチーフの存在について、分析した。表5および表6は、
これらの検索の結果を示す。
【0143】
【表7】
【0144】
【表8】
【0145】 (実施例2) (免疫原性ペプチドの同定) 関連出願において、および上記のように同定されるB7様スーパーモチーフを
使用して、種々の病原体および腫瘍関連タンパク質からの配列を、これらのモチ
ーフの存在について分析した。スクリーニングを、関連出願に記載されるように
実施した。表7および8は、抗原の検索の結果を示す。
【0146】
【表9】
【0147】
【表10】
【0148】 (実施例3) (免疫原性ペプチドの同定) 関連出願において、および上記のように同定されるA1モチーフを使用して、
種々の病原体および腫瘍関連タンパク質からの配列を、これらのモチーフの存在
について分析した。スクリーニングを、関連出願に記載されるように実施した。
表9は、抗原の検索の結果を示す。
【0149】
【表11】
【0150】 (実施例4) 上記のA3スーパーモチーフを使用して、種々の病原体および腫瘍関連タンパ
ク質からの配列を、これらのモチーフの存在について分析した。スクリーニング
を、関連出願に記載されるように実施した。表10は、抗原の検索の結果を示す
【0151】
【表12】
【0152】 (実施例5) (免疫原性ペプチドの同定) 上記のA24モチーフを使用して、種々の病原体および腫瘍関連タンパク質か
らの配列を、これらのモチーフの存在について分析した。スクリーニングを、関
連出願に記載されるように実施した。表11は、抗原の検索の結果を示す。
【0153】
【表13】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 サウスウッド, スコット アメリカ合衆国 カリフォルニア 92071, サンティー, ストラスモア ドライブ 10679 Fターム(参考) 4C085 AA03 BB11 CC32 4H045 AA10 AA11 BA15 BA16 CA41 DA86 EA20 EA51 EA53

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1つのペプチドを含む組成物であって、該ペプチ
    ドは、以下の表5〜11に列挙される配列からなる群から選択される配列からな
    る単離され、調製されたエピトープを含む、組成物: 【表1】
  2. 【請求項2】 前記エピトープが、アミノ酸リンカーに結合されている、請
    求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記エピトープが、CTLエピトープと混合されるか、また
    は該CTLエピトープに結合される、請求項1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記エピトープが、HTLエピトープと混合されるか、また
    は該HTLエピトープに結合される、請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記HTLエピトープが、pan−DR結合分子である、請
    求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の組成物であって、さらにリポソームを含み
    、ここで、前記エピトープが、該リポソーム上か、または該リポソーム内にある
    、組成物。
  7. 【請求項7】 前記エピトープが、脂質に結合される、請求項1に記載の組
    成物。
  8. 【請求項8】 前記エピトープがヘテロポリマーである、請求項1に記載の
    組成物。
  9. 【請求項9】 前記エピトープがホモポリマーである、請求項1に記載の組
    成物。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の組成物であって、前記エピトープが、H
    LA重鎖、β2−ミクログロブリン、およびストレプトアビジン複合体に結合さ
    れ、それによって、テトラマーが形成される、組成物。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の組成物であって、さらに、抗原提示細胞
    を含み、ここで、前記エピトープが、該抗原提示細胞上にあるか、または抗原提
    示細胞内にある、組成物。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の組成物であって、ここで、前記エピト
    ープは、前記抗原提示細胞上のHLA分子に結合され、それによって、A2制限
    細胞傷害性リンパ球(CTL)が存在する場合、該CTLのレセプターが、該H
    LA分子および該エピトープの複合体に結合する、組成物。
  13. 【請求項13】 前記抗原提示細胞が、樹状細胞である、請求項11に記載
    の組成物。
  14. 【請求項14】 特定のMHCクラスI対立遺伝子を発現する患者において
    予め選択された抗原に対して細胞傷害性T細胞応答を誘導するための組成物であ
    って、該細胞傷害性T細胞応答が、該患者からの細胞傷害性T細胞を、以下の表
    5〜11に列挙される免疫原性ペプチドからなる群から選択される該免疫原性ペ
    プチドを含む該組成物と接触させることによって誘導される、組成物: 【表2】
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