JP2003526050A - 逆ギヤロータセット - Google Patents
逆ギヤロータセットInfo
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Abstract
Description
ウターロータと、その中に支承されたインナーロータとを備え、該インナーロー
タが遊星歯車用の支承ポケットを有するものに関する。本ギヤロータセットは、
ギヤ設計のリングギヤポンプに類似するものであり、ギヤロータセットの機能と
作用様式とは、リングギヤポンプのものと同じである。
のでなく、歯の(トロコイド歯に基づく)特殊構成が、リングギヤと外歯ピニオ
ンとの間で密封を保証している。内歯リングギヤは、ピニオンよりも1つ多い歯
を有し、歯を適切に形成した場合には、歯先が正確に歯接触点に接触する。転動
が保証されているように、アウターロータの歯先とインナーロータの歯先との間
には、頂隙が存在していなければならない。リングギヤポンプの欠点は、リング
ギヤポンプでは、この頂隙を通じて内部漏れが生じ、従って、容積効率の悪化が
現れる。これにより、低回転数のとき高い圧力を生成できない。
。このポンプは、内歯を有する軌道輪と、その中に偏心して受容された外歯歯車
とからなるギヤロータセットを形成してなり、内歯は、軌道輪内で回転可能に支
承されるローラによって形成され、外歯よりも1つ多い歯を有し、歯車の外歯は
、かなり小さなモジュールを有する細歯に覆いかぶさり、各ローラは、その周面
に同一モジュールの細歯を有し、この細歯に歯車の歯が噛み合うようになってい
る。
用してこれを回転させることによって生じる。歯付インナーロータから遊星歯車
に伝達される力は、一方で遊星歯車の中心を通る衝撃力と、遊星歯車のトルクを
引き起こす周方向力とを生じる。軌道輪に作用する衝撃力によって、軌道輪は回
転させられる。
遊星歯車を利用しなければならず、数多くの遊星歯車の利用に起因して比較的高
い摩擦成分が生じ、この摩擦成分は、インナーロータに結合された駆動軸のトル
クによって克服されなければならない。さらに、公知のギヤロータセットでは、
インナーロータの回転運動時に、相対的に同一方向に回転する潤滑油が遊星歯車
の歯溝内で圧縮側から吸込側へと送られてポンプの効率が低下することが欠点で
あることが判明している。
の遊星歯車を使用して摩擦を減らすように構成されたギヤロータセットを形成す
ることである。さらに、公知ギヤロータセットに匹敵する構造的大きさにおいて
、一層多い吐出量と一層高い効率とを有するギヤロータセットを形成することが
本願発明の課題である。
される。該ギヤロータセットは、略星形の穴を有する回転可能なアウターロータ
を備え、該穴は、内細歯を有する。この穴は、その内側にインナーロータを偏心
して支承し、遊星歯車用の支承ポケットを有している。遊星歯車は、細歯を有し
、この細歯でアウターロータの細歯を転動する。遊星歯車は、外歯たる歯を形成
し、該外歯は、アウターロータの内歯よりも1つ少ない歯を有している。
セットが先行技術に係る公知のギヤロータセットと比較して一層少ない数の遊星
歯車で作動できることにある。同じ構造的大きさにおいて先行技術に係る公知の
ギヤロータセットよりも少ない遊星歯車が利用されることによって、例えば遊星
歯車とインナーロータの支承ポケットとの間、遊星歯車の歯とアウターロータの
歯との間等に生じる摩擦面が少なくなる。少ない摩擦に基づいて、本願発明に係
るギヤロータセットを有するポンプ又はエンジンは、系内の摩擦を克服するため
に加えねばならないトルクが僅かとなるので、ギヤロータセットを備えた先行技
術に係る公知のポンプよりも高い効率を有する。設計に起因して本願発明に係る
ギヤロータセットは、さらに先行技術に係る公知のギヤロータセットと比較して
一層大きな吐出量を可能とする。
転するときに、遊星歯車が反時計回りに回転し、従って、付加的な潤滑油が遊星
歯車の歯溝内で吸込側から圧縮側へと送られるので、高い効率を有する。
来から使用されているインボリュート歯によって最適には吸収されない点にある
。特に、公知の歯では、大きな面圧なしには衝撃力と周方向力とを直線方向に伝
達しないという問題が生じる。従来、公知の歯は、大きい周方向力の伝達にのみ
適し、遊星歯車の中心を通る大きな衝撃力の伝達には適していない。
渉なしに保証されていないことが不利であるとわかる。軌道輪に対する遊星歯車
の相対運動は、或る位置で停止する。
星歯車の歯先と軌道輪との間で潤滑油膜が破れ、これにより、潤滑油の流れが停
止する虞がある。その際、間隙内での潤滑油の損失によって固体接触が起きる。
従って、もはや好ましい流体潤滑が生じず、混合摩擦状態が生じて、最悪な場合
には、静摩擦が生じる。混合摩擦及び静摩擦の場合には、摩耗現象が現れ、ギヤ
ロータセットの寿命が低下する。
とも部分領域中に円弧状部分を有している。このように形成されたギヤロータセ
ットの利点は、歯形の円弧状部分によって滑り摩擦ではなく、実質的に転がり摩
擦が現れ、歯の摩耗がごく僅かとなることにある。
れた歯底とによって、接触線ではなく接触面が生じる。ヘルツ圧力は、この転が
り対偶によって著しく減少する。遊星歯車の歯とアウターロータの歯溝との間の
バックラッシを持つことによって、大きな衝撃力が歯先と歯底とを介してのみ伝
達されることが保証されている。これにより、歯面の破壊を生じ得る大きな楔力
が歯面に作用することは防止される。加えて、バックラッシによって、潤滑油は
、歯溝から流出することができる。さもないと圧搾油が生じ、きわめて高い圧力
を生じる。
成されている。歯先及び/又は歯底の領域で歯形をこのように形成することで、
非常に大きな衝撃力(半径方向力)が伝達可能となり、伝達されるべき周方向力
の成分は僅かとなり得る。その際、歯先と歯底とは、ギヤロータにおいて公知の
インボリュート歯とは異なり、転動過程に、即ち歯付アウターロータ曲線上での
歯付遊星歯車の転動に一緒に含められる。
比較的大きな密封面を形成し、この密封面は、圧縮室が吸込領域から圧縮領域に
移るときに、圧縮室を密封し、ロータの方形配置における均等な変位は、圧縮室
の漏れ損失をもたらさない。
平坦部を有している。インナーロータによるトルクが歯付遊星歯車を介して歯付
アウターロータに作用する力の主伝達領域では、幾何学的に制約されて遊星歯車
が殆ど停止することになる。この停止と同時に大きな力が伝達される場合には、
遊星歯車の歯先とインナーロータの支承ポケットとの間で潤滑油膜が破れる虞が
ある。これに対処するために、遊星歯車の歯先が平坦にされ、その平坦度は、ギ
ヤロータの利用分野によって左右される。回転数が小さく且つ圧力が高い場合に
は、遅い滑り速度でも潤滑油膜の生成を保証するために大きい平坦度が必要であ
り、回転数が大きく且つ圧力が低い場合には、小さな平坦度が必要である。遊星
歯車の歯先から平坦部に移行するために、潤滑油膜の生成を単純な移行半径より
も強く促進する特殊な曲線、サイクロイドが利用される。
きな曲率半径を有する。平坦部の代りに、歯先及び/又は歯底の領域に大きな曲
率半径を有する面を設けることも望ましい。
ヘルツ圧力)の向上ももたらされる。
ドとして形成されている。サイクロイドは、転動挙動と衝撃力の伝達とに関して
特別有利であることが判明している。このサイクロイド歯は、曲率がかなり変化
し、且つ曲率半径が小さい場合でも問題のない滑りの少ない転動を保証し、これ
が摩耗を減らす。
して形成されている。この歯では、歯付アウターロータの歯面と歯付遊星歯車の
歯面とはインボリュートによって形成されるが、しかし、この実施の形態では、
歯面をサイクロイドとして形成した実施の形態の場合よりも容易に噛み合い干渉
が発生し得る。
化学的、特に熱化学的及び/又は物理的表面処理によって達成することができる
。この表面は、さらに電気メッキしておくこともできる。他の有利な表面処理法
には、浸炭,窒化及び/又は軟窒化,ボロナイジング及び/又はクロマイジング
がある。
路が配置されている。この流体通路は、ポンプの圧縮側に接続しておくことがで
き、向上した潤滑油膜生成を保証するために遊星歯車と支承ポケットとの間に潤
滑油が連続的に供給される。
び/又はインナーロータは、有利には、少なくとも一方の側面に全周囲張出し面
を有する。この全周囲張出し面は、ギヤロータセットを受容したハウジングの内
部でシールとして役立つ。このような可動部品は、普通、正面にその全面に亘っ
て延びる密封面を有する。全周囲張出し面を利用した本願発明に係るシールでは
、利点として、公知シールにおいて現れる高い摩擦力が著しく低減され、従って
、ギヤロータセットは、一層容易に、従って、一層効率的に作動する。全周囲張
出し面は、密封作用と摩擦力との間に最適状態を具現する幅を有する。
ロータセットは、主に、粉末冶金法,プラスチック射出成形,押出し成形,ダイ
カスト,特にアルミニウムダイカスト,及び加圧成形法の成形法で製造される。
本願発明に係るギヤロータセットが有するようなこのように複雑な歯は、これら
の方法によって簡単且つ安価に製造することができる。知られているように、通
常の歯の場合に応用される切削、例えば、研削,フライス加工,立削り,及び鋸
引きによる製造は、本願発明では歯が過度に複雑に構成されているので使用され
ない。
油圧組立体,及び高圧浄化装置用のポンプ内、特に、潤滑油ポンプ内で使用され
る。
る。
ット0.1は、回転可能なアウターロータ0.2からなり、該アウターロータ0.2は、
内歯を形成する回転可能に支承された遊星歯車0.4を受容した支承ポケット0.3と
、アウターロータ0.2に対して偏心して支承されたインナーロータ0.5とを有して
いる。該インナーロータ0.5は、外細歯0.6を備えた略星形の外輪郭を有し、この
星形外歯は、内歯よりも1つ少ない歯を有している。また、上記ギヤロータセッ
ト0.1は、7つの遊星歯車0.4を有している。この系の欠点は、インナーロータ0.
5が時計方向に回転運動するときに、潤滑油が、その流れと同一方向に回転する
遊星歯車0.4の歯溝と支承ポケット0.3の壁とで形成される室内で圧縮側から吸込
側へと送られ、これによりポンプの効率が低下することである。
いる。該ギヤロータセット1は、内細歯4を有する略星形の穴3を有する回転可能
なアウターロータ2と、この穴3内に偏心して支承され、遊星歯車7用の支承ポケ
ット6を有するインナーロータ5とを備えている。遊星歯車7は、外歯を形成する
細歯8を有し、この細歯8で遊星歯車7がアウターロータ2の細歯4中を転動する。
前記外歯は、アウターロータ2の内歯4よりも1つ少ない歯を有する。上記ギヤロ
ータセット1は、吸込領域9と、圧縮領域10と、圧縮室11とを有している。図1に
示した先行技術に係るギヤロータセット0.1と比較して、本願発明に係るギヤロ
ータセット1には、6つの遊星歯車7が必要となるにすぎず、発生する摩擦が少な
くなる。
衝撃力F2は、インナーロータ5の支承ポケット6を介して遊星歯車7に作用する。
遊星歯車7内の衝撃力F3は、2つの成分、即ち半径方向力F4とトルクM4とに分か
れる。衝撃力F3は、歯付遊星歯車7の中心を通じて歯付アウターロータ2に作用し
てこれを回転させ、トルクM4は、歯付遊星歯車7を回転させる。遊星歯車7は、特
に、衝撃力F3を伝達し、支承ポケット6内での摩擦によって引き起こされる僅か
な摩擦トルクMRを受ける。
ができ、インナーロータ5は、駆動軸12を介して駆動される。他方で、本願発明
に係るギヤロータセット1は、エンジンとして使用することもでき、その場合に
は、圧縮領域10に圧力が掛けられ、インナーロータ5が回転させられて駆動軸12
を駆動する。
ルクが、歯付遊星歯車7を介して歯付アウターロータ2に作用し、幾何学的に遊星
歯車7が殆ど停止することになる。これと同時に大きな力が伝達された場合には
、遊星歯車の歯先とインナーロータ5との間で潤滑油膜が破れる虞がある。
細歯の密封作用が特別良好に見られる。
概略図である。吸込側14に通じる吸入ポート16は、例えば、ギヤロータセット1
を受容するハウジングに横方向の穴として構成することができる。同様に、圧縮
側15に吐出ポート17が通じている。吐出ポート17の直径は、吸入ポート16の直径
よりも小さくすることができる。これは、後者での流速が速いからである。さら
に明らかとなるように、インナーロータ5が時計回りに回転したときには、遊星
歯車7は、反時計回りに回転し、従って、遊星歯車7の歯溝内で付加的な潤滑油が
吸込側9から圧縮側10へと送られる。
図2に示す大きな衝撃力F3と、ごく小さな摩擦トルクMRとが伝達されなければな
らない。この歯では、歯先18と歯底19とは、転動過程に含まれる、即ち、歯付ア
ウターロータ2の曲線上での歯付遊星歯車7の転動に含まれる。図3に示す歯では
、歯面部分は力の分布に一致するように選択される。
ウターロータ2との間で伝達する歯底19及び歯先18に存在する。歯面の小部分の
みが、歯幅面の滑り面からなり、これが、摩擦トルクMRを歯付遊星歯車7の回転
運動に変換する。
て問題のない転動を保証するように設計されている。その逆に、歯付遊星歯車7
の歯先18.2は、歯付アウターロータ2の歯底19.1内に係合する。歯付アウターロ
ータ2の凸状に形成された歯先18.1と、歯付遊星歯車7の凹状に形成された歯底19
.2とは、接触線ではなく接触面で合わさる。それ故に、この転がり対偶によって
ヘルツ圧力は著しく低減される。
遊星歯車7の歯とアウターロータ2の歯溝との間のバックラッシ20の組み合わせに
よって、大きな衝撃力F3が歯先18及び歯底19を介してのみ伝達されることが保証
される。これにより、歯面表面の破壊をもたらし得る大きな楔力が歯面21に作用
することが防止される。加えて、バックラッシによって潤滑油は、歯溝20から流
出することができる。さもないと、圧搾油が生じ、きわめて高い圧力が生じる。
と同時に大きな力を伝達するときには、遊星歯車歯先18とインナーロータ5の支
承ポケット6との間で潤滑油膜が破れる虞がある。これを防止するには、遊星歯
車歯先18を平坦にする。平坦度22は、ギヤロータセット1の利用分野によって左
右される。回転数が小さく且つ圧力が高い場合には、大きな平坦度22が必要であ
り、回転数が大きく且つ圧力が低い場合には、連続的な潤滑油膜を生成するため
に中間的な平坦度22で十分である。遊星歯車7の歯面21から平坦部22への移行に
はサイクロイド23が利用され、該サイクロイド23は、単純な移行半径よりも潤滑
油膜の生成をよく促進する。
ケット6への力(ヘルツ圧力)の伝達も向上される。
ーロータ2の歯面21と歯付遊星歯車7の歯面とは、インボリュート24に形成されて
いる。それに対して、遊星歯車7の歯先18は、サイクロイド25として構成されて
いる。しかし、この実施の形態では、噛み合い干渉が発生する確率は非常に高い
。
平面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 ポンプ又はエンジン用ギヤロータセットであって、 内細歯4を有する略星形の穴3を備えた回転可能なアウターロータ2と、前記穴3
内に偏心して支承され、遊星歯車7用の支承ポケット6を有するインナーロータ5
とを備え、 前記遊星歯車7は、前記アウターロータ2の内細歯を転動し、該アウターロータ
2の内細歯よりも歯が1つ少ない外細歯を形成する歯8を有する ことを特徴とするギヤロータセット1。 - 【請求項2】 前記外細歯及び/又は前記内細歯は、歯形の少なくとも部分
領域に円弧状部分23を有することを特徴とする請求項1記載のギヤロータセット
1。 - 【請求項3】 特に歯先18及び/又は歯底19の領域で、歯形が円弧状に形成
されていることを特徴とする請求項1又は2記載のギヤロータセット1。 - 【請求項4】 特に歯先18及び/又は歯底19の領域で、歯形が大きな曲率半
径を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のギヤロータセット
1。 - 【請求項5】 特に歯先18及び/又は歯底19の領域で、歯形が平坦部22を有
することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のギヤロータセット1。 - 【請求項6】 前記円弧状部分23は、少なくとも部分的にサイクロイドとし
て形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載のギヤロータ
セット1。 - 【請求項7】 少なくとも歯面21の領域で、歯形がインボリュートとして形
成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載のギヤロータセッ
ト1。 - 【請求項8】 前記細歯は、低摩耗表面を有することを特徴とする請求項1
乃至7の何れかに記載のギヤロータセット1。 - 【請求項9】 前記支承ポケット6の領域に、少なくとも1つの流体通路が
あることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のギヤロータセット1。 - 【請求項10】 前記アウターロータ2及び/又は遊星歯車7及び/又はイン
ナーロータ5は、少なくとも一方の側面に全周囲張出し面を有することを特徴と
する請求項1乃至9の何れかに記載のギヤロータセット1。 - 【請求項11】 請求項1乃至10の何れかに記載のギヤロータセット1を
製造するための方法であって、 該ギヤロータセットを、好ましくは、粉末冶金法、プラスチック射出成形、押
出し成形、ダイカスト、特に、アルミニウムダイカスト、及び加圧成形法を含む
成形法で製造することを特徴とする方法。
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