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JP2003512541A - カチオン変性多糖類 - Google Patents

カチオン変性多糖類

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Publication number
JP2003512541A
JP2003512541A JP2001532287A JP2001532287A JP2003512541A JP 2003512541 A JP2003512541 A JP 2003512541A JP 2001532287 A JP2001532287 A JP 2001532287A JP 2001532287 A JP2001532287 A JP 2001532287A JP 2003512541 A JP2003512541 A JP 2003512541A
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JP
Japan
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cationic
starch
pulp furnish
fixing aid
surface charge
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Pending
Application number
JP2001532287A
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English (en)
Inventor
ヴルバナク,マイケル・ディー
トムソン,シェリ・エル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Weyerhaeuser Co
Original Assignee
Weyerhaeuser Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Weyerhaeuser Co filed Critical Weyerhaeuser Co
Publication of JP2003512541A publication Critical patent/JP2003512541A/ja
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Abstract

(57)【要約】 表面電荷を増大させた変性多糖類。多糖類が、カチオン性ポリマー(好ましくはポリ第四級アミン)を含むように変性され、約+5mV〜約+20mVの表面電荷を有する。この変性多糖類は、製紙用完成紙料中に適切に組み込むことができ、定着率の増大をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、紙製品や板紙製品用の充填剤や補強剤としての変性多糖類に関し、
さらに詳細には、より多くの表面電荷を有する変性多糖類に関する。
【0002】 発明の背景 製紙における1つの目標は、比較的高価な成分である繊維の量が少なくて済む
ように最終製品中の充填剤の量を増やすことにある。充填剤の量を増やすことで
、紙のサイジング特性や他の必要な特性に悪影響を及ぼすようなことがあっては
ならない。幾つかある充填剤のうちでは、コストが低いことと入手が容易である
ことからスターチが魅力的な材料である。一般には、未変性のスターチは、繊維
や定着助剤との効果的な相互作用がないために、製紙用完成紙料中に充分には定
着されない。こうした欠点を有するにもかかわらず、スターチを製紙における充
填剤として使用する方法が種々検討されている。
【0003】 ほとんどの紙・板紙製造においては、スターチは充分に蒸煮され(fully cooke
d)、サイズプレスにて使用される。サイズプレス・スターチ(size press starch
)は、紙または板紙に望ましい特性(たとえば、改良された印刷適性、剛性、結合
性、ダスティング、および表面強度など)を付与する添加剤を含んでよい。カチ
オン性スターチは通常、抄紙機のウェットエンドにて加え、これにより紙の強度
特性と微粒子の定着率を向上させることができる。他の帯電した合成ポリマーと
カチオン性スターチとを組合わせて、全体としての微粒子定着率を改良すること
もできる。
【0004】 未処理・未変性のスターチ粒子は、定着率が許容しえない程に低いので、抄紙
機のウェットエンドには加えられない。未加工スターチは、水中にてスラリー状
にしたときに、粒子表面電荷をほとんどもたない。このように表面電荷がないた
めに、帯電した定着助剤および/または繊維との相互作用が弱い。強い相互作用(
たとえば化学的な結びつき)がないと、スターチを抄紙機システム中に充分に定
着させることができない。スターチ粒子の機械的濾過により、繊維質ウェブ中に
スターチをある程度定着できるが、このような定着には、特定のタイプのヘッド
ボックス配置構成が必要となる。
【0005】 しかしながら、未加工のスターチ粒子に表面電荷を付与することによって、ウ
ェブ中へのスターチの定着を大幅に増大させることができる。このようなスター
チ定着の増大は、帯電したスターチ粒子と繊維表面との間の橋かけ結合を形成す
る定着助剤を使用することによって達成される。未加工スターチに電荷を付与す
ることは、従来から、スターチへ特定の官能基(たとえば第四級アミン基)を共有
結合させることによる、スターチの化学的変性によって行われている。製紙にお
いては、このように化学的に変性されたスターチが充分に処理され、抄紙機のウ
ェットエンドに加えられる。このような化学変性プロセスを施すことでスターチ
に対して相当なコストが加わることになり、またこうしたプロセスを施しても、
未処理スターチの定着を未変性スターチの定着より大幅に向上させるに足るよう
な表面電荷を有するスターチが得られない。
【0006】 従って、サイジングに対して悪影響を及ぼすことなく粒子の定着率を増大させ
る、製紙法において使用するための経済的な充填剤が求められている。定着率の
増大した充填剤も求められており、さらに充填剤が組み込まれる紙製品に強度を
付与するような充填剤も求められている。本発明は、これらのニーズを満たすこ
とを目的としており、関連したさらなる利点も提供する。
【0007】 発明の概要 1つの態様においては、本発明は、表面電荷を増大させた変性多糖類を提供す
る。本発明の多糖類は、カチオン性ポリマーを含むように変性した多糖類である
。本発明に従って形成される変性スターチは、約+5mV〜約+20mVの表面電荷を有
する。変性多糖類は、定着率を増大させた製紙用完成紙料中に組み込むのが有利
である。
【0008】 本発明の他の態様においては、表面電荷を増大させた変性多糖類を含む紙製品
が提供される。変性多糖類を含んだ紙製品は、変性多糖類を組み込まないで同様
の仕方で構成した紙製品に比べて強度が高い。1つの実施態様においては、本発
明の紙製品は、セルロース繊維と変性多糖類を含む。他の実施態様においては、
本発明の紙製品は、セルロース繊維と変性多糖類の他に、繊維に対する変性多糖
類の定着率を増大させる定着助剤をさらに含む。この定着助剤は、正に帯電した
定着助剤であっても、あるいは負に帯電した定着助剤であってもよい。
【0009】 さらに他の態様においては、本発明は、表面電荷を増大させた変性多糖類を形
成するための方法、および変性多糖類を組み込むことによって、強度と充填剤の
定着率とを増大させた紙製品を形成するための方法を提供する。
【0010】 好ましい実施態様の詳細な説明 1つの態様においては、本発明は、表面電荷を増大させた多糖類を提供する。
多糖類表面に正電荷を付与するカチオン性添加剤を含むように、多糖類に対して
変性を施した。本明細書で使用している“多糖類”と“スターチ”は互換性のあ
る用語であり、また“変性スターチ”と“変性多糖類”は、本発明に従って形成
される、表面電荷を増大させた多糖類を表わしている。
【0011】 適切なカチオン性添加剤は、不可逆的および/または強固にスターチと結合す
ることができて、スターチと結合したときにその表面電荷を増大させるような物
質である。カチオン性添加剤としては、カチオン性の有機高分子電解質およびポ
リマーがある。カチオン性添加剤は、ポリ第四級アミン等のカチオン性ポリマー
を含むのが好ましい。好ましい実施態様においては、カチオン性添加剤は、約1,
000,000g/モル〜約5,000,000g/モルの範囲の分子量および1g当たり約3ミリ当量
の第四級アミンを有する、比較的低分子量で強く正に帯電したポリ第四級アミン
である。このようなポリ第四級アミンは、イリノイ州ネーパービルのナルコ・ケ
ミカル社(Nalco Chemical Co.)からナルコ7527の品名で市販されている。カチオ
ン性添加剤は、乾量基準でスターチ1トン当たり約1ポンド〜約15ポンドの量にて
、好ましくはスターチ1トン当たり約5ポンドの量にてスターチ上に存在する。
【0012】 本発明の変性スターチを形成する際に有用な他のカチオン性添加剤としては、
カチオン性ポリアクリルアミド、硫酸アルミニウム、キトサン、ポリアミン、ポ
リアミドアミン、ポリエチレンイミン、ポリアミド-エピクロロヒドリン(PAE)、
ポリアルキレンポリアミン-エピクロロヒドリン(PAPAE)、およびアミンポリマー
-エピクロロヒドリン(APE)などがある。
【0013】 本発明に従って形成される変性スターチは、約+1mV〜約+100mVの範囲の、好ま
しくは約+5mV〜約+20mVの範囲の表面電荷(ゼータ電位の測定による)を有する。 種々の供給源からのスターチに対して変性を施して、表面電荷を増大させたス
ターチを得ることができる。トウモロコシ、ジャガイモ、タピオカ、エンドウ、
および小麦などから適切なスターチが得られる。
【0014】 本発明の変性スターチは、未処理のスターチとカチオン性添加剤とを水中に混
合して得られるスラリーから形成することができる。1つの実施態様においては
、未処理のスターチをpH10の水中に加えて、ソリッドが約7%のスラリーを得る。
アルカリ性の溶液中にてスターチが膨潤し、乳白色のペーストとなる。膨潤は起
こるけれども、スターチは個々の粒子形態のままである。しかしながら、より高
いpHでは、変性〔すなわち化学薬品を使用した蒸煮(chemical cooking)〕の結果
としてゲル化することがある。変性スターチ形成時のゲル化は避けなければなら
ない。下記の理論で拘束されるつもりはないけれども、カチオン性添加剤が膨潤
スターチ粒子の表面中に拡散して表面帯電粒子をもたらす、という考え方を提唱
したい。カチオン性添加剤で処理されたスターチスラリーのpHをほぼ中性のpHに
調節すると、カチオン性添加剤がスターチ粒子内に捕捉される。カチオン性添加
剤を加えると、スターチの外観が乳白色ペーストから顆粒状の砂状粒子に変わる
。これとは別に、他の実施態様においては、約pH7にてスターチスラリーにカチ
オン性添加剤を加えることによって変性スターチを形成することもできる。中性
pHでの膨潤の程度は、アルカリ性pHにて起こる膨潤の程度よりは低いけれども、
表面電荷を増大させた変性スターチを得るのに充分な程度である。好ましい実施
態様においては、変性多糖類は粒状多糖類である。
【0015】 本発明に従って形成される代表的なスターチ粒子を概略的に示したのが図1で
ある。図1を参照すると、変性スターチ粒子10が、スターチ粒子14に付着したカ
チオン性添加剤12を含む。
【0016】 表面電荷を増大させた代表的な変性スターチの製造と特性が実施例1に記載さ
れている。本発明に従って形成される代表的な表面電荷増大スターチ粒子の表面
電荷の測定が実施例2に記載されている。
【0017】 本発明の変性スターチは、製紙用完成紙料中に導入するのが有利である。後述
するように、変性スターチがパルプによって充分に定着され、これにより変性ス
ターチは紙製品のための経済的な充填剤となる。さらに、変性スターチパルプを
組み込んだ紙製品は強度が向上する。
【0018】 変性スターチは未処理のスターチに比べてパルプ中への定着の程度が大きい。
ブリットジャー(Britt Jar)実験によれば、変性スターチは、従来の充填剤であ
る沈降炭酸カルシウム(PCC)と比較して同等程度以上にまで、パルプによって定
着させることができる、ということがわかっている。ファインペーパー完成紙料
の場合は一般に、約45%のPCCが定着されるような条件下にて約60〜約70%の変性
スターチが定着された。
【0019】 変性スターチをパルプによって充分に定着させて、充填剤の定着率の高い紙製
品をもたらすようなパルプを得ることができる。これとは別に、変性スターチの
ほかに、他の定着助剤をパルプに加えて、変性スターチの定着率をさらに増大さ
せることもできる。定着助剤としては、製紙業界に公知の定着助剤、および後述
するようなアニオン性定着助剤とカチオン性定着助剤がある。
【0020】 アニオン性定着助剤またはアニオン性添加剤を使用して、変性スターチの定着
率を増大させることができる。アニオン性定着助剤としては、アニオン性の有機
高分子電解質とポリマーがある。アニオン性定着助剤は、たとえばアニオン性ポ
リアクリルアミド(APAM)等のアニオン性ポリマーを含むのが好ましい。好ましい
実施態様においては、アニオン性定着助剤は、比較的高分子量で幾らか負に帯電
したポリアクリルアミドである。好ましいポリアクリルアミドは約8,000,000g/
モル〜約15,000,000g/モルの範囲の分子量を有し、アクリル酸(30モル%)とアク
リルアミド(70モル%)とのコポリマーである。このようなポリアクリルアミドは
、ニュージャージー州ウエストパターソンのサイテック・インダストリーズ社(C
ytec Industries Inc.)からアキュラック(Accurac)171の品名で市販されている
。これとは別に、アニオン性ポリアクリルアミドは、ワシントン州バンクーバー
のノースウエスト・スペシャルテイ・ケミカルズ(Northwest Specialty Chemica
ls)からヌゲン(Nugen)24の品名で市販されている。アニオン性定着助剤は、繊維
質のパルプ中に繊維1トン当たり約0.1ポンド〜約3.0ポンドの量にて、好ましく
は繊維1トン当たり約0.5ポンドの量にて存在する。
【0021】 他の適切なアニオン性定着助剤としては、高分子量のアニオン性凝集剤がある
。 実施例3に記載のように、代表的なアニオン性定着剤(たとえばAPAM)は、製紙
機のウェットエンドにてパルプに加えるのが好ましく、変性スターチを加える前
、変性スターチと同時、あるいは変性スターチを加えた後のいずれの時点でもパ
ルプ加えることができる。表9に記載のように、APAMをパルプに加え、次いで変
性スターチを加えた場合に、最も高い定着率(72重量%)が達成された。変性スタ
ーチをパルプに加え、次いでAPAMを加えた場合に、2番目に高い定着率(58重量%
)が達成された。これらの条件のいずれもが、典型的なアルカリ性ファインペー
パー系(45重量%)より高い充填剤定着率をもたらした。
【0022】 さらに他の添加剤も、パルプによる変性スターチの定着率を増大させることが
できる。たとえば、カチオン性定着助剤とカチオン性添加剤は、変性スターチの
パルプ定着率を増大させることができる。カチオン性定着剤は、たとえばカチオ
ン性ポリアクリルアミド(CPAM)(比較的高い分子量を有していて、幾らか正に帯
電している)等のカチオン性ポリマーを含むのが好ましい。好ましいポリアクリ
ルアミドは約8,000,000g/モル〜約15,000,000g/モルの範囲の分子量を有し、ア
クリルアミド(90モル%)と第四級アミンモノマー(10モル%)とのコポリマーである
。このようなポリアクリルアミドは、ニュージャージー州ウエストパターソンの
サイテック・インダストリーズ社からアキュラック182RSの品名で市販されてい
る。カチオン性定着助剤は、繊維1トン当たり約0.1ポンド〜約12ポンドの量にて
、好ましくは繊維1トン当たり約0.4ポンド〜約6ポンドの量にて繊維質パルプ中
に存在する。アニオン性定着助剤とカチオン性定着助剤との組合わせ物を変性ス
ターチと共に使用して、パルプ定着率を増大させることができる。
【0023】 他の適切なカチオン性定着助剤としては、高分子量のカチオン性凝集剤〔たと
えば、イリノイ州ネーパービルのナルコ・ケミカル社(Nalco Chemical Co.)から
ナルコ7530およびナルコ7520の品名で市販されているカチオン性ポリアクリルア
ミド〕がある。
【0024】 強く定着された変性スターチを含有するパルプは、高い充填剤定着率とより高
い強度を有することを特徴とする紙製品に形成することができる。変性スターチ
を組み込むことで有利となる紙製品としては、ファインペーパー、新聞用紙、さ
らし板紙、段ボール原紙、ミディアムボード、および従来型の波形に成型した中
しんを使用した段ボール厚紙(OCC)などがある。
【0025】 変性スターチと必要に応じて上記定着助剤の1種以上とを含有する紙製品は、
変性スターチを、そして必要であれば定着助剤を、製紙機のウェットエンドにて
パルプ完成紙料に加えることによって形成することができる。紙製品に対して所
望する特性に応じて、変性スターチは、繊維の総量を基準として約0.5重量%〜約
20重量%(好ましくは約3重量%〜約10重量%)の量にてパルプ完成紙料に加えること
ができる。
【0026】 完成紙料からの脱水のしやすさを含めて、パルプ完成紙料の流動特性が、高速
の製紙法と製紙機における重要なファクターとなる。本発明の1つの利点は、パ
ルプ完成紙料に変性スターチを加えても、完成紙料の変性スターチ定着率が高い
にもかかわらず、完成紙料の流動特性に悪影響は及ぼさない、ということである
。さらに、本発明に従ってパルプをアニオン性定着助剤で処理しても、完成紙料
は変性スターチの添加によって悪影響を受けない。アニオン性定着助剤で処理さ
れたパルプ完成紙料に変性スターチをウェットエンド添加しても、ガム状沈殿物
(パルプ完成紙料の品質に悪影響を及ぼし、高速製紙に対する適用可能性を制限
する)は形成されない。同様に、アニオン性定着助剤および/または変性スターチ
を含有するパルプ完成紙料にカチオン性定着助剤を加えても、パルプ完成紙料は
悪影響を受けない。
【0027】 変性スターチを含有する代表的な紙製品(OCC)の形成と特性が実施例4に記載さ
れている。代表的なOCC製品の強度特性が表11にまとめてある。これらの結果か
ら、3重量%の変性スターチを含有するOCC製品に対するミューレン破裂強さは、
変性スターチを組み込まないで同様に構成したOCC製品に比べて約20%程度増大す
る、ということがわかる。ショートスパン圧縮(short span compression)STFI、
引張強さ、および延伸の増大も観察された。このOCC製品は、変性スターチを組
み込まないで同様に構成したOCC製品に比較して、ショートスパン圧縮STFIが約5
%増大し、引張強さが約9%増大し、そして延伸が約16%増大した。
【0028】 さらに、(a)変性スターチを製造するのに使用されるカチオン性添加剤の量; (
b)パルプ完成紙料に加える変性スターチの量; および(c) パルプ完成紙料に加え
る定着助剤の種類と量; を変えて代表的なOCC製品を作製した。種々の代表的なO
CC製品に対するスターチ定着率(%)の結果が表12にまとめてある。表12に記載の
結果から、変性スターチがパルプによって充分に定着されていること、および定
着助剤を使用することによって変性スターチの定着率を増大させることができる
ことがわかる。アニオン性定着助剤は、カチオン性定着助剤より大きい程度の定
着率増大をもたらした。
【0029】 実施例 実施例1 代表的な表面電荷増大スターチの製造 本実施例では、表面電荷を増大させた代表的なスターチの製造と物理的特性を
記載する。カチオン性ポリマーとポリ第四級アミン(PQA)を含む代表的なスター
チをセット1に記載のように製造した。ポリ第四級アミンを含み、そしてさらに
定着助剤(APAM)を含んだ代表的なスターチをセト2に記載のように製造した。
【0030】 セット1 カチオン性ポテトスターチ〔アコサイズ(Accosize)80、ニュージャ
ージー州ウエストパターソンのサイテック・インダストリーズ社から市販〕を、
ラボラトリー・クッカー(laboratory cooker)中で3.85%ソリッドにて蒸煮した(4
4g, 100mlの脱イオン水中86%ソリッドにて)。代表的なカチオン性ポリマー(低分
子量で高度に正に帯電したポリ第四級アミン(PQA)、イリノイ州ネーパービルの
ナルコ・ケミカル社からナルコ7527の品名で市販されている)の0.1%溶液を0.1%
アクティブ(0.1% actives)に希釈(1.43gを500mlに希釈)した。
【0031】 ビーカー1、2、および3のそれぞれにおいて、5.71gのタピオカ未変性スターチ
(5.0gのO.D.)をpH10の緩衝溶液で50mlに希釈し、30分放置した。ビーカー2にお
いて、0.95%の処理したカチオン性ポテトスターチを加え(3.78%溶液を1.25g)、
充分に混合した。ビーカー3において、5ポンド/トンのナルコ7527を加え(0.1%溶
液を12.5g)、充分に混合した。これら3つのビーカー全てを、顕微鏡観察の前に3
0分平衡化させた。
【0032】 全てのビーカーを1Nの硫酸でpH7に調節し、顕微鏡を使用して観察した。1.0g
のO.D.パルプ〔硬材さらしクラフトパルプ、HWBK、アスペン、砕解、ウェイヤー
ハウザー社(Weyerhaeuser Co.)から市販〕に、0.5%コンシステンシーにて10重量
%(O.D.パルプ基準)の3種のスターチサンプル(約7%ソリッドにて1mlのスターチ)
を加え、混合した。これらのスターチサンプルを顕微鏡により観察した。
【0033】 セット2 カチオン性ポテトスターチ(アコサイズ80)をラボラトリー・クッカ
ー中で4.5%ソリッドにて処理した(69, 1340mlの脱イオン水中86%ソリッドにて)
。ナルコ7527の0.1%溶液を0.1%アクティブに希釈(1.43gを500mlに希釈)した。代
表的な定着助剤(高分子量で幾らか負に帯電したポリアクリルアミド、APAM、ニ
ュージャージー州ウエストパターソンのサイテック・インダストリーズ社からア
キュラック171の品名で市販)の0.1%溶液を0.01%アクティブに希釈した(1.43gを5
00mlに希釈し、次いで10倍に希釈)。
【0034】 ビーカー1、2、および3のそれぞれにおいて、5.0gのタピオカ未変性スターチ(
4.4gのO.D.)をpH10の緩衝溶液で50mlに希釈し、15分平衡化させた。ビーカー2に
おいて、1.3%のカチオン性ポテトスターチ(アコサイズ80)を加え(4.5%溶液1.25g
)、充分に混合した。ビーカー3において、5.7ポンド/トンのPQA(ナルコ7527)を
加え(0.1%溶液を12.5g)、充分に混合した。添加処理の後、これらの溶液を30分
平衡化させた。これら3つのビーカー全てを1Nの硫酸でpH7に調節し、1時間放置
した。
【0035】 パルプの処理 硬材さらしクラフトパルプ(HWBK)を砕解し、脱イオン水で0.25
%コンシステンシーに希釈した。6個のビーカーのそれぞれに、0.25%コンシステ
ンシーにて0.5gのパルプを加えた。0.5ポンド/トン(0.001%溶液1.25g)のAPAMを
加えることによって、3つのパルプサンプルをAPAMで予備処理した。パルプを充
分に混合し、パルプサンプルにスターチ溶液を加えた。予備処理しなかったパル
プサンプルに0.5ポンド/トンのAPAMを(0.001%溶液1.25g)を加え、混合した。こ
れら6つの条件全てに対し、顕微鏡を使用して定性的に分析した。
【0036】 第1の実験は、未変性のタピオカスターチと、処理されたカチオン性ポテトス
ターチまたはカチオン性ポリマー(ポリ第四級アミン(PQA))を加えた場合とを定
量的に比較するよう考案したものである。顕微鏡を使用して、あらゆる物理的変
化および他のスターチ粒子もしくは繊維との反応を観察した。顕微鏡による観察
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】 PQAの添加しpHを低下させた後、スターチスラリーの挙動に相当の差が観察さ
れた。スターチ粒状物が高度に分散したようである。さらに、pH調整の前と後で
、変性スターチと繊維との間に幾らかの相互作用が認められた。処理されたスタ
ーチとPQAを加えることにより、繊維に加えたときにスターチ粒子が幾らかの相
互作用を引き起こすようになった。
【0039】 アニオン性ポリマー(APAM)で繊維を後処理または予備処理することが変性スタ
ーチ溶液の反応に及ぼす影響も調べた。1つのケースでは、スターチスラリーを
加える前にAPAMを繊維に加え、また別のケースでは、スターチを繊維に加えた後
にAPAMを加えた。観察結果を表2に示す
【0040】
【表2】
【0041】 APAMによる処理は、カチオン性スターチやPQA変性スターチで処理した繊維の
外観に対してはほとんど影響を及ぼさなかった。
【0042】 実施例2 代表的な表面電荷増大スターチ粒子の表面電荷の測定 本実施例においては、表面電荷を増大させた代表的なスターチ粒子の表面電荷
の測定について説明する。表面電荷は、ゼータ電位を測定することによって決定
する。
【0043】 セット1と2: 対照標準スターチと変性スターチ 各試験に対して未変性のタ
ピオカスターチを使用した。各スターチサンプル(5.0g)にpH10の緩衝液を50ml加
え、本溶液を1時間放置した。1時間放置後、5ポンド/トン〔アクティブ基準(act
ive basis)〕のPQA(ナルコ7527)をスターチに加え、充分に混合して“変性サン
プル”を得た。対照標準サンプルに対しては、ポリマーを加えなかった。サンプ
ルをさらに1時間放置してから、1Nの硫酸でpH7に調節した。サンプルをさらに1
時間放置してから分析した。
【0044】 セット3: pHを変えた場合の変性スターチ 5.0gの未変性タピオカスターチを
pH10の緩衝液(上記)50ml中に加え、1時間放置してから5ポンド/トンのPQA(ナル
コ7527)を加えることによって変性サンプルを作製した。1時間後、1Nの硫酸でpH
7に調節し、最後に1時間放置した。受け入れたままの5.0gのタピオカスターチに
pH10の緩衝液を加えることによって第2のサンプルを作製し、放置した。所定時
間後、5ポンド/トンのPQA(ナルコ7527)を加え、さらなるpH調整を行わずにさら
に2時間放置した。さらなるpH調整を行うことなくpH7の緩衝液をスターチに加え
たことを以外は、上記のように第3のサンプルを作製した。
【0045】 ゼータ電位の測定 デルサ(Delsa)440〔フロリダ州ハイアリーアのクールター
・エレクトロニクス社(Coulter Electronics, Inc.)〕を使用し、±500Hzの周波
数範囲およびサンプルの導電率値の1/2に等しい電流で実施して、全てのサンプ
ルに対するゼータ電位を測定した。サンプルに対する測定は2つのセル高さ(cell
height)(16と84)にて行った。PQAを加えることにより、サンプルは極めて良好
な分散状態を保持し、1時間静置してから分析に付した。
【0046】 セット1のサンプルからのゼータ電位測定結果を表3に示す。電荷は、セル高さ
16と18における、8.6°、17.1°、25.6°、および34.2°での測定値の平均であ
る。対照標準(未変性サンプル)については3回測定し、変性サンプルについては
2回測定した。これらの結果から、カチオン性ポリアクリルアミドを加えること
によって、対照標準に比較して表面電荷を大幅に増大させた変性サンプルが得ら
れたことがわかる。
【0047】
【表3】
【0048】 セット2のサンプルからのゼータ電位測定結果を表4に示す。ゼータ電位セル中
で沈降(settling)が起こると、静止面(stationary plane)がシフトすることがあ
るので、種々のコンシステンシーの試験サンプルに対して実験を行って、電荷の
分析値に及ぼす影響を調べた。スターチスラリーの沈降時間を変えることによっ
てコンシステンシーを変えてから分析を行った。第1のセットについても同じサ
ンプルを作製し、対照標準サンプルと変性サンプルを組み込んだ。さらに、変性
サンプルを脱イオン水で洗浄して、電荷が粒子表面上に存在しているのか、ある
いは単に表面と弱く結びついているのかを調べた。
【0049】
【表4】
【0050】 これらの結果から、沈降時間がゼータ電位の測定に対して影響を及ぼすことが
わかる。これらの結果はさらに、電荷が粒子表面上に存在していて、単に表面と
弱く結びついているのではないこと、またスターチ粒子を洗浄しても、ゼータ電
位の測定に対してほとんど影響を及ぼさないことを示している。
【0051】 変性スターチの形成および粒子全体としての電荷に及ぼすpHの影響を調べるた
めに、3つのサンプル(上記のように作製したセット3のサンプル)を比較した。得
られた結果を表5に示す。
【0052】
【表5】
【0053】 変性サンプルはいずれも同様のカチオン電荷を有した。pHを調整しても、表面
電荷の変性プロセスに対して大きな影響は及ぼさないようである。
【0054】 実施例3 代表的な表面電荷増大スターチのパルプによる定着 本実施例では、表面電荷を増大させた代表的スターチのパルプによる定着につ
いて説明する。変性スターチを高剪断条件において保持できるかどうかを調べる
ために、ブリットジャーを使用して定着性を検討した。
【0055】 パルプの調製 下記の条件を使用して、プリンスアルバート(Prince Albert)
硬材をエッシャー・ウィス(Escher Wyss)コニカルリファイナ(マサチューセッツ
州マンフィールドのバード・エッシャー・ウィス)により400mL CSFに精製した:
3.0%のコンシステンシー、1.0W-s/mの比エッジ荷重(specific edge load)、1250
rpm、0.583km/sの切断長さ、および60°のバー角度。比エッジ荷重が3.0W-s/mで
あること以外は同じ条件を使用して、プリンスアルバート軟材をエッシャー・ウ
ィスにより600mL CSFに精製した。硬材に対する電力比エネルギー(power specif
ic energy)は48.6kW-h/tであり、軟材に対する電力比エネルギーは1.75 kW-h/t
であった。60%硬材と40%軟材とのパルプブレンドを作製した。200メッシュのス
クリーンボックスを使用して微細物質を取り除いた。微細物質を含まないパルプ
混合物の最終的な濾水度(freeness value)は2.2%コンシステンシーにて695mLで
あった。
【0056】 ブリットジャー条件 100メッシュのコニカルメッシュスクリーンを有するブ
リットジャーを定着率の測定において使用した。ストッパーが付いているブリッ
トジャー中にパルプを加え、種々の速度にてスターチと混合した。サンプリング
のための時間が経過した後、ストッパーをあけ、風袋計量済みのアルミニウムパ
ン(約100ml)中に濾液を集めた。風袋に対して使用したのと同じ4個所バランス
に従って、直ちにパンを計量した。パンを翌日まで105℃のオーブン中に入れた
。乾燥したサンプルをデシケーター中に置いてから、再びパンを計量した。定着
されていないスラリーのコンシステンシーを式1から算出した。
【0057】
【数1】
【0058】 パルプスラリーによる定着率は式2を使用して算出した。
【0059】
【数2】
【0060】 剪断速度またはミキシング速度の適切な程度を調べるために、典型的なアルカ
リ性ファインペーパー完成紙料について基本的な検討を行った。本発明に従って
形成されるスターチの定着性を、沈降炭酸カルシウムの定着性と比較した。
【0061】 化学物質 上記のように作製したパルプを脱イオン水で0.65%のコンシステン
シーに希釈した。沈降炭酸カルシウム(PCC)は、ペンシルバニア州ベスレヘムの
スペシャルティ・ミネラルズ社から入手した(31.6%ソリッド)。高度に帯電した
高分子量アニオン性ポリアクリルアミド(APAM, アキュラック171)の溶液は、1.4
3gのAPAMを脱イオン水で500mlに希釈することによって作製した。本溶液をブラ
ウン・ハンドブレンダー(Braun hand blender)で15秒混合して0.1%APAM溶液を得
、次いで脱イオン水で0.1%溶液50mlを500mlに10倍希釈して0.01%溶液を得た。69
.6gのスターチ(86%ソリッド)と1340mlの脱イオン水とを混合することによって、
4.5%ソリッドのカチオン性ポテトスターチ(アコサイズ80)溶液を作製した。
【0062】 ブリットジャー手順 ブリットジャーにパルプ(2.5g, 0.65%コンシステンシー
品にて385g)を加えた。表6は、パルプサンプルを作製すべくなされた化学物質の
添加と量、および各添加後のミキシング時間を示している。
【0063】
【表6】
【0064】 上記の条件を3通りの異なったミキシング速度(500、1000、および1500rpm)に
て実施し、実際に充填剤が定着された時点を終点とした。ファインペーパー機に
よる典型的な充填剤定着率は50〜55%である。表7はミキシング速度による結果を
示している。
【0065】
【表7】
【0066】 表7を参照すると、500rpmのデータセットが効果的な定着をもたらしており、
より高いミキシング速度の条件では定着が不充分であることを示している。
【0067】 変性スターチの定着 本発明の変性スターチの定着を、PCCを含んだ典型的なファインペーパー完成
紙料について比較した。APAM溶液とカチオン性スターチ溶液を前述のように作製
した。さらに、1.43gの原液を脱イオン水で500mlに希釈することによって、PQA
溶液(ナルコ7527)を作製した。このPQA溶液は0.1%アクティブ(0.1% actives)で
あり、ブラウン・ハンドブレンダーで15秒混合した。PCCについては前述した通
りである。パルプを脱イオン水で0.42%コンシステンシーに希釈した。
【0068】 5.0g(12.5%ソリッド)の未変性タピオカスターチをpH10の緩衝液で50mlに希釈
することによって変性スターチを作製した。スターチを充分に混合し、1時間放
置した。12.5mlの0.1%PQA(ナルコ7527)を加え、充分に混合した。本溶液をさら
に1時間放置した。1Nの硫酸(約2.7ml)でpH7に調整した。スターチ溶液の最終コ
ンシステンシーは6.7%であった。
【0069】 5.0g(12.5%ソリッド)の未変性タピオカスターチをpH10の緩衝液で50mlに希釈
することによって対照標準スターチを作製した。スターチを充分に混合し、1時
間放置した。12.5mlの脱イオン水を加え、充分に混合した。本溶液をさらに1時
間放置した。1Nの硫酸(約2.5ml)でpH7に調整した。スターチ溶液の最終コンシス
テンシーは6.7%であった。
【0070】 ブリットジャー手順 各ブリットジャー実験に対し、2.5gのパルプ(0.42%コン
システンシーにて595g)を加え、500rpmで混合した。対照標準スターチと変性ス
ターチに対して、6.5gの6.7%スターチを加えた(17.4%)。APAMに対しては6.25ml
の0.01%溶液を加え(0.5ポンド/トン)、またカチオン性ポテトスターチに対して
は0.5gの4.5%ソリッドを加えた(17ポンド/トン)。PCCに対しては、1.6gの31.6%
溶液を加えた(20%)。条件が表8に記載してある。各条件について3回実験し、実
験全体をランダムに行った(最初に3回の実験を完了しているアルカリ性ファイ
ンペーパー完成紙料は除く)。
【0071】
【表8】
【0072】 充填剤(変性スターチまたはPCC)の定着率が表9に記載してある。
【0073】
【表9】
【0074】 パルプにAPAMを加え、次いで変性スターチを加えた場合に、最も高い定着率が
達成された。その次に高い定着率は、パルプに変性スターチを加え、次いでAPAM
を加えた場合に得られた。これら2つの条件とも、典型的なアルカリ性ファイン
ペーパー系より高い充填剤定着率を示した。
【0075】 変性スターチの定着に及ぼす処理pHの影響 最も大きなスターチ定着率を有するパルプは、APAMで予備処理したパルプ繊維
を使用して得られた。パルプによる変性スターチの定着に及ぼすpHの影響を調べ
るために、3つの異なったpH条件にてパルプを変性スターチで処理した。パルプ
、APAM、およびPQAは前述のように作製した。オリジナルのパルプ混合物を脱イ
オン水で0.41%コンシステンシーに希釈した。2.5gのO.D.パルプを加えるために
、各条件に対して605gの0.41%溶液を使用した。3つのスターチ溶液は下記のよう
に作製した。
【0076】 変性スターチ pH10-7 5g(12.5%ソリッド)の未変性タピオカスターチをpH10
の緩衝液で50mlに希釈した。スターチを充分に混合し、1時間放置した。12.5ml
の0.1%ナルコ7527を加え、充分に混合した。本溶液をさらに1時間放置した。1N
の硫酸(約2.7ml)でpH7に調整した。本溶液をさらに1時間平衡化させた。スター
チ溶液の最終的なコンシステンシーは6.7%であった。
【0077】 変性スターチ pH10-10 5g(12.5%ソリッド)の未変性タピオカスターチをpH10
の緩衝液で50mlに希釈した。スターチを充分に混合し、1時間放置した。12.5ml
の0.1%ナルコ7527を加え、充分に混合した。本溶液をさらに2時間放置した。ス
ターチ溶液の最終的なコンシステンシーは6.7%であった。
【0078】 変性スターチ pH7-7 5g(12.5%ソリッド)の未変性タピオカスターチをpH7の
緩衝液で50mlに希釈した。スターチを充分に混合し、1時間放置した。12.5mlの0
.1%ナルコ7527を加え、充分に混合した。本溶液をさらに2時間放置した。スター
チ溶液の最終的なコンシステンシーは6.7%であった。
【0079】 ブリットジャー手順 ブリットジャー中のパルプにAPAMを加え、30秒混合い、
次いでスターチスラリーを加えた。各実験に対し、0.5ポンド/トンのAPAM(6.25m
lの0.01%溶液)と20%スターチ(7.4mlの6.74%溶液)を加えた。実験はランダムに行
い、各条件に関して3回行った。pH変更の結果を表10に示す。
【0080】
【表10】
【0081】 試験した条件のいずれもが高いスターチ定着率を示しており、pH7/pH7条件が
、pH10/pH10条件より幾らか高い定着率を示している。
【0082】 実施例4 代表的な表面電荷増大スターチを含有するOCCの形成と特性 本実施例では、変性スターチを含有する従来型段ボール紙(OCC)の形成と特性
について説明する。代表的なOCC物品の特性を調べ、変性スターチを含んでいな
いOCC物品と比較した。
【0083】 OCC物品は、100%のOCCを含有する繊維質完成紙料から形成した。変性スターチ
は、前述のように、スターチ1トン当たり5ポンドのPQA(ナルコ7527)を加えるこ
とによって作製した。パルプ完成紙料を、繊維1トン当たり0.5ポンドのAPAM(ア
キュラック171)で処理し、繊維の総重量を基準として3重量%の変性スターチを加
え、次いで繊維1トン当たり5ポンドのCPAM(アキュラック182RS)を加えた。変性
スターチを含有するパルプ完成紙料を小孔を有する支持体上に付着させた後、付
着したパルプを脱水し、次いで乾燥してOCC物品を得た。
【0084】 上記のように作製したOCC物品の特性を表11に示す。表において、サンプル1は
、変性スターチを組み込むことなく形成したOCC物品を表わしており、サンプル2
は、繊維の総重量を基準として3重量%の変性スターチを含んだOCC物品を表わし
ている。表において、SSC STFIとTEAはそれぞれ、ショートスパン圧縮STFIおよ
び引張エネルギー吸収を表わしている。
【0085】
【表11】
【0086】 表11を参照すると、OCC物品のサンプル1と2に対するミューレン破裂強さが、
変性スターチを組み込まないで同様に構成したOCC物品より約20%増大しているこ
とがわかる。ショートスパン圧縮STFI、引張強さ、および延伸の増大も観察され
た。変性スターチを含有するOCC物品は、変性スターチを組み込まないで同様に
構成したOCC物品と比較して、ショートスパン圧縮STFIが約5%、引張強さが約9%
、そして延伸が約16%増大した。
【0087】 代表的なOCC物品に保持されているスターチの重量%は互いに同等であり、未変
性スターチを含有するOCC物品と同等である。これらの結果を表12〜15に示す。 変性スターチを作製するのに使用するカチオン性添加剤の量、パルプ完成紙料
に加える変性スターチの量、およびパルプ完成紙料に加える定着助剤の種類と量
を変えて、幾つかの代表的なOCC物品を形成した。種々の代表的なOCC物品に対す
るスターチ定着率の結果を表12に示す。これらの物品において、変性スターチを
形成するのに使用したカチオン性添加剤はPQA(ナルコ7527)であり、アニオン性
定着助剤はAPAM(アキュラック171)であり、カチオン性定着助剤はCPAM(アキュラ
ック182)であった。表12においては下記の用語が使用されている: 変性スターチは、スターチ1トン当たり5ポンドのPQA(ナルコ7527)で変性した
スターチを表わしている; バリアブルPQA(variable PQA)は、パルプ完成紙料を繊維1トン当たり0.5ポン
ドのAPAM(アキュラック171)で予備処理してから、スターチと種々の量のPQA(ナ
ルコ7527)とから造られた変性スターチで処理することによって作製されたOCC物
品を表わしており; A、B、C、およびDは、スターチ1トン当たり1、2、3、5、お
よび7ポンドのPQA(ナルコ7527)から作製された変性スターチを含有するOCC物品
を表わしている; バリアブルAPAMは、パルプ完成紙料を種々の量のAPAM(アキュラック171)で予
備処理し、次いでスターチとスターチ1トン当たり5ポンドのPQA(ナルコ7527)と
から造られた変性スターチで処理することによって作製されたOCC物品を表わし
ており; E、F、およびGは、パルプ完成紙料が、繊維1トン当たり0.25、0.50、お
よび0.75ポンドのAPAM(アキュラック171)で予備処理されたOCC物品を表わしてい
る; APAM/PQA/APAMは、パルプ完成紙料が0.25ポンドのAPAM(アキュラック171)で予
備処理され、次いでスターチ、スターチ1トン当たり5ポンドのPQA(ナルコ7527)
、および繊維1トン当たり0.25ポンドのAPAM(アキュラック171)から造られた変
性スターチで処理されたOCC物品を表わしている; APAM/PQA/CPAMは、パルプ完成紙料が0.25ポンドのAPAM(アキュラック171)で予
備処理され、次いでスターチとスターチ1トン当たり5ポンドのPQA(ナルコ7527)
から造られた変性スターチで処理され、次いで繊維1トン当たり2.0ポンドのCPA
M(アキュラック182)で処理されたOCC物品を表わしている; バリアブルCPAMは、パルプ完成紙料を種々の量のCPAM(アキュラック182)で処
理し、次いでスターチとスターチ1トン当たり5ポンドのPQA(ナルコ7527)とから
造られる変性スターチで処理することによって作製されるOCC物品を表わしてお
り; H、I、およびJは、パルプ完成紙料が繊維1トン当たり1.0、2.0、および3.0
ポンドのCPAM(アキュラック182)で処理されたOCC物品を表わしている。
【0088】
【表12】
【0089】 表12の結果は、変性スターチがパルプによって強く保持されること、また定着
助剤を使用することによって変性スターチの定着率を増大させることができるこ
とを示している。アニオン性定着助剤は、カチオン性定着助剤より定着率増大の
程度が大きい。
【0090】 代表的なOCC物品中に保持される変性スターチの重量%を、繊維1トン当たり0.5
ポンドのアニオン性定着助剤(APAM、アキュラック171)で予備処理された状態で
、スターチ1トン当たりのカチオン性添加剤(PQA、ナルコ7527)の量の関数として
調べた。得られた結果を表13に示す。
【0091】
【表13】
【0092】 表13の結果は、スターチ1トン当たり1〜7ポンドのPQAを使用するとかなり高い
定着率が達成され、スターチ1トン当たり約5ポンドのPQAを使用した場合にほぼ
最適の定着率が得られることを示している。
【0093】 代表的なOCC物品中に保持される変性スターチ(スターチ1トン当たり5ポンドの
PQA)の重量%を、種々の量のアニオン性定着剤(APAM、アキュラック171)による予
備処理の関数として調べた。得られた結果を表14に示す。
【0094】
【表14】
【0095】 表14の結果は、繊維1トン当たり0.50ポンドのアニオン性定着助剤で予備処理
した場合に最良の定着率が達成されたことを示している。 代表的なOCC物品中に保持される変性スターチ(スターチ1トン当たり5ポンドの
PQA)の重量%を、種々の量のカチオン性定着剤(CPAM、アキュラック182)による処
理の関数として調べた。得られた結果を表15に示す。
【0096】
【表15】
【0097】 表15の結果は、スターチ1トン当たり1〜3ポンドのCPAMを使用するとかなり高
い定着率が達成されたことを示している。 本発明の好ましい実施態様について説明してきたが、本発明の精神と範囲を逸
脱しない範囲において種々の変更を行ってもよいのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従って形成される代表的な変性多糖類の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,BZ,C A,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM ,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH, GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,K E,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS ,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN, MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM ,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN,YU, ZA,ZW Fターム(参考) 4L055 AG44 AG48 AH09 EA30 EA32 EA35 FA10 FA23

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類粒子とカチオン性添加剤とを含む組成物であって、前
    記カチオン性添加剤が、正の表面電荷を有する多糖類粒子をもたらすよう前記多
    糖類粒子に付着している前記組成物。
  2. 【請求項2】 前記カチオン性添加剤がカチオン性ポリマーを含む、請求項
    1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記カチオン性ポリマーがポリ第四級アミンを含む、請求項
    2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記ポリ第四級アミンが約1,000,000g/モル〜約5,000,000g/
    モルの範囲の分子量を有する、請求項3記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記ポリ第四級アミンが1g当たり約3ミリ当量の第四級アミ
    ンを有する、請求項3記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記カチオン性添加剤が、多糖類1トン当たり約1ポンド〜約
    15ポンドの量にて組成物中に存在する、請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記表面電荷が約+1mV〜約+100mVの範囲である、請求項1記
    載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記多糖類が、コーンスターチ、ポテトスターチ、タピオカ
    スターチ、エンドウスターチ、および小麦スターチからなる群から選択される、
    請求項1記載の組成物。
  9. 【請求項9】 正の表面電荷を有する多糖類粒子を含むパルプ完成紙料であ
    って、正の表面電荷を有する前記多糖類粒子が前記多糖類粒子に付着したカチオ
    ン性添加剤を含んでいる前記パルプ完成紙料。
  10. 【請求項10】 前記カチオン性添加剤がカチオン性ポリマーを含む、請求
    項9記載のパルプ完成紙料。
  11. 【請求項11】 前記カチオン性ポリマーがポリ第四級アミンを含む、請求
    項10記載のパルプ完成紙料。
  12. 【請求項12】 前記多糖類粒子が約+1mV〜約+100mVの範囲の表面電荷を有
    する、請求項9記載のパルプ完成紙料。
  13. 【請求項13】 アニオン性定着助剤をさらに含む、請求項9記載のパルプ
    完成紙料。
  14. 【請求項14】 カチオン性定着助剤をさらに含む、請求項9記載のパルプ
    完成紙料。
  15. 【請求項15】 カチオン性定着助剤をさらに含む、請求項13載のパルプ完
    成紙料。
  16. 【請求項16】 前記アニオン性定着助剤がアニオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項13記載のパルプ完成紙料。
  17. 【請求項17】 前記アニオン性ポリアクリルアミドがアクリル酸とアクリ
    ルアミドとのコポリマーを含む、請求項16記載のパルプ完成紙料。
  18. 【請求項18】 前記コポリマーが約30モル%のアクリル酸と約70モル%のア
    クリルアミドとを含む、請求項17記載のパルプ完成紙料。
  19. 【請求項19】 前記コポリマーが約8,000,000g/モル〜約15,000,000g/モ
    ルの範囲の分子量を有する、請求項17記載のパルプ完成紙料。
  20. 【請求項20】 前記アニオン性定着助剤が、繊維1トン当たり約0.1ポンド
    〜約3.0ポンドの量にてパルプ完成紙料中に存在する、請求項13記載のパルプ完
    成紙料。
  21. 【請求項21】 前記カチオン性定着助剤がカチオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項14記載のパルプ完成紙料。
  22. 【請求項22】 前記カチオン性ポリアクリルアミドがアクリルアミドと第
    四級アミンモノマーとのコポリマーを含む、請求項21記載のパルプ完成紙料。
  23. 【請求項23】 前記コポリマーが約90モル%のアクリルアミドと約10モル%
    の第四級アミンモノマーとを含む、請求項22記載のパルプ完成紙料。
  24. 【請求項24】 前記コポリマーが約8,000,000g/モル〜約15,000,000g/モ
    ルの範囲の分子量を有する、請求項22記載のパルプ完成紙料。
  25. 【請求項25】 前記カチオン性定着助剤が、繊維1トン当たり約0.1ポンド
    〜約3.0ポンドの量にてパルプ完成紙料中に存在する、請求項14記載のパルプ完
    成紙料。
  26. 【請求項26】 正の表面電荷を有する多糖類粒子を含む紙製品であって、
    正の表面電荷を有する前記多糖類粒子が前記多糖類粒子に付着したカチオン性添
    加剤を含んでいる前記紙製品。
  27. 【請求項27】 前記カチオン性添加剤がカチオン性ポリマーを含む、請求
    項26記載の紙製品。
  28. 【請求項28】 前記カチオン性ポリマーがポリ第四級アミンを含む、請求
    項27記載の紙製品。
  29. 【請求項29】 前記多糖類粒子が約+1mv〜約+100mvの範囲の表面電荷を有
    する、請求項26記載の紙製品。
  30. 【請求項30】 アニオン性定着助剤をさらに含む、請求項26記載の紙製品
  31. 【請求項31】 カチオン性定着助剤をさらに含む、請求項26記載の紙製品
  32. 【請求項32】 カチオン性定着助剤をさらに含む、請求項30記載の紙製品
  33. 【請求項33】 前記アニオン性定着助剤がアニオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項30記載の紙製品。
  34. 【請求項34】 前記カチオン性定着助剤がカチオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項31記載の紙製品。
  35. 【請求項35】 前記紙製品が、ファインペーパー、新聞用紙、さらし板紙
    、段ボール原紙、ミディアムボード、および従来型段ボール厚紙からなる群から
    選択される、請求項26記載の紙製品。
  36. 【請求項36】 第1のパルプ完成紙料に正の表面電荷を有する多糖類粒子
    を加えて第2のパルプ完成紙料を得る工程、このとき正の表面電荷を有する前記
    多糖類粒子が前記多糖類粒子に付着したカチオン性添加剤を含む; 前記第2のパルプ完成紙料を小孔を有する支持体上に付着させて湿潤ウェブを
    得る工程; および 前記湿潤ウェブを脱水・乾燥して紙製品を得る工程; を含む、紙製品を形成するための方法。
  37. 【請求項37】 前記カチオン性添加剤がカチオン性ポリマーを含む、請求
    項36記載の方法
  38. 【請求項38】 前記カチオン性ポリマーがポリ第四級アミンを含む、請求
    項37記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記スターチ粒子が約+1mv〜約+100mVの範囲の表面電荷を
    有する、請求項36記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記第1のパルプ完成紙料にアニオン性定着助剤を加える
    工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
  41. 【請求項41】 前記第1のパルプ完成紙料にカチオン性定着助剤を加える
    工程をさらに含む、請求項36記載の方法。
  42. 【請求項42】 前記第1のパルプ完成紙料にカチオン性定着助剤を加える
    工程をさらに含む、請求項40記載の方法。
  43. 【請求項43】 前記アニオン性定着助剤がアニオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項40記載の方法。
  44. 【請求項44】 前記カチオン性定着助剤がカチオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項41記載の方法。
  45. 【請求項45】 前記紙製品が、ファインペーパー、新聞用紙、さらし板紙
    、段ボール原紙、ミディアムボード、および従来型段ボール厚紙からなる群から
    選択される、請求項36記載の方法。
  46. 【請求項46】 第1のパルプ完成紙料に正の表面電荷を有する多糖類粒子
    を加えて第2のパルプ完成紙料を得る工程、このとき正の表面電荷を有する前記
    多糖類粒子が前記多糖類粒子に付着したカチオン性添加剤を含む; 前記第2のパルプ完成紙料を小孔を有する支持体上に付着させて湿潤ウェブを
    得る工程; および 前記湿潤ウェブを脱水・乾燥して、正の表面電荷を有する多糖類粒子を組み込
    まないで同様の仕方で構成された紙より高い強度を有する紙製品を得る工程; を含む、紙製品の強度を増大させる方法。
  47. 【請求項47】 前記カチオン性添加剤がカチオン性ポリマーを含む、請求
    項46記載の方法。
  48. 【請求項48】 前記カチオン性ポリマーがポリ第四級アミンを含む、請求
    項47記載の方法。
  49. 【請求項49】 前記多糖類粒子が約+1mV〜約+100mVの範囲の表面電荷を有
    する、請求項47記載の方法。
  50. 【請求項50】 前記第1のパルプ完成紙料にアニオン性定着助剤を加える
    工程をさらに含む、請求項47記載の方法。
  51. 【請求項51】 前記第1のパルプ完成紙料にカチオン性定着助剤を加える
    工程をさらに含む、請求項47記載の方法。
  52. 【請求項52】 前記第1のパルプ完成紙料にカチオン性定着助剤を加える
    工程をさらに含む、請求項50記載の方法。
  53. 【請求項53】 前記アニオン性定着助剤がアニオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項50記載の方法。
  54. 【請求項54】 前記カチオン性定着助剤がカチオン性ポリアクリルアミド
    を含む、請求項52記載の方法。
  55. 【請求項55】 前記紙製品が、ファインペーパー、新聞用紙、さらし板紙
    、段ボール原紙、ミディアムボード、および従来型段ボール厚紙からなる群から
    選択される、請求項46記載の方法。
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