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JP2003500444A - 心的外傷後ストレス障害の処置のための化合物および方法 - Google Patents

心的外傷後ストレス障害の処置のための化合物および方法

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Publication number
JP2003500444A
JP2003500444A JP2000620953A JP2000620953A JP2003500444A JP 2003500444 A JP2003500444 A JP 2003500444A JP 2000620953 A JP2000620953 A JP 2000620953A JP 2000620953 A JP2000620953 A JP 2000620953A JP 2003500444 A JP2003500444 A JP 2003500444A
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JP
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topiramate
formula
pharmaceutically acceptable
post
alkyl
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JP2000620953A
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ジェフリー バーラント,
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ジェフリー バーラント,
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Publication date
Application filed by ジェフリー バーラント, filed Critical ジェフリー バーラント,
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Abstract

(57)【要約】 本願は、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の処置および/または予防のためのトピラマートおよび関連のスルファメートの使用に関する。1つの実施形態では、本発明は、哺乳動物患者を処置するための方法を提供し、この方法は、患者が、心的外傷後ストレス障害を患っていることを決定する工程、次いで、この患者に対して、このような状態を処置するために治療的に有効な量の本発明の化合物およびその薬理学的に受容可能な酸付加塩を、単独で、または薬学的に受容可能なキャリアと共に投与する工程を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、トピラマートならびに関連のスルファメート誘導体およびアナログ
、ならびにその薬理学的に受容可能な酸付加塩を、単独で、または薬学的に受容
可能なキャリアと共に使用する、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の処置ま
たは予防のための方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 慢性の心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、処置するのが困難な状態であ
る。現在までに、米国食品医薬品局は、PTSDの処置のために、1つの薬剤セ
ルトラリンのみを認可しており、その適応を女性に制限している。PTSDの病
因に対する仮説により、外傷性事象にさらされた後に、辺縁系の核が、キンドリ
ング(kindle)されるようになり得るか、または敏感にされ得ることが示
唆されている。結果的に、抗キンドリング効果または抗痙攣効果を有することが
公知の薬物が、PTSDの処置として評価されている(Post RMら、「C
ocaine,kindling,and psychosis」、Am J.
Psychiatry 133:627−634(1976);Post RM
ら、「Conditioning and sensitisation in
the longitudinal course of affectiv
e illness」、Br J Psychiatry 149:191−2
01(1986);およびPost RMら、「Kindling versu
s quenching.Implications for the evo
lution and treatment of posttraumati
c stress disorder」、Ann N Y Acad Sci
821:285−295(1997)を参照のこと)。例えば、カルバマゼピン
は、再体験(re−experiencing)および覚醒症状を減少させ得、
一方、バルプロエート(valproate)は、回避/麻痺および覚醒症状を
減少させ得るが、再体験症状を減少させ得ない(Keck PEら、「Valp
roate and carbamazepine in the treat
ment of panic and posttraumatic stre
ss disorders,withdrawal states and b
ehavioural dyscontrol syndromes」、J C
lin Psychopharmacol 12(補遺1):36−41(19
92)を参照のこと)。
【0003】 以下の式Iの一般的なクラスの化合物:
【0004】
【化5】 は、構造的に類似した抗てんかん化合物であり、これらは動物試験において非常
に有効な抗痙攣薬である(Maryanoff,B.E.ら、Med.Chem
.30:880−887(1987);Maryanoff,B.E.ら、Bi
oorganic&Medicinal Chemistry Letters 3:2653−2656(1993)、McComsey,D.F.ら、J.
Org.Chem.1995)。これらの化合物は、3つの米国特許第4,51
3,006号、同第5,384,327号、および同第5,498,629号に
よって包含される。これらの化合物の1つである、トピラマートとして公知の2
,3:4,5−ビス−O−(1−メチルエチリデン)−β−D−フルクトピラノ
ーススルファメートは、ヒト癲癇の臨床試験において、単純部分発作および複雑
部分発作、ならびに二次性全般発作を処置するにおいて、補助的治療または単独
治療として有効であると実証されており(E.Faughtら、Epileps
ia 36(S4)33、1995;S.K.Sachdeoら、Epilep
sia 36(S4)33、1995)、そして現在、二次性全般発作を伴うか
、または伴わない単純部分発作癲癇および複雑部分発作癲癇の処置のために、イ
ギリス、フィンランド、米国、スウェーデン、および他の場所において販売され
、そして規制認可の申請は現在、世界中の50を超える国々において、係属中で
あるかまたは認可されている。
【0005】 式Iの化合物は、もともと、マウスにおける伝統的な最大電気ショック発作(
MES)試験において、抗痙攣活性を有することが見出された(Shank,R
.P.ら、Epilepsia 35 450−460、1994)。その後の
研究によって、式Iの化合物はまた、ラットのMES試験において非常に有効で
あることが明らかにされた。より近年では、トピラマートは、癲癇のいくつかの
齧歯類モデルにおいて(J.Nakamuraら、Eur.J.Pharmac
ol.254 83−89、1994)、およびキンドリングされた癲癇の動物
モデルにおいて(A.Wauquierら、Epilepsy Res.24:
73−77、1996)、有効に発作をブロックすることが見出された。
【0006】 より近年では、トピラマートは、成体および小児における広範な発作型の処置
において効力を有することが示された(Faught E.、「Efficac
y of topiramate as adjunctive therap
y in refractory partial seizures:Uni
ted States trial experience」、Epileps
ia 38(補遺1):24−27(1997);Ben−Menachem
E.、「Clinical efficacy of topiramate
as add−on therapy in refractory part
ial epilepsy:The European experience
」、Epilepsia 38(補遺1):28−30(1997);Reif
e RAら、「Topiramate as adjunctive ther
apy in refractory partial epilepsy:P
ooled analysis of data from five dou
bled−blind,placebo−controlled trials
」、Epilepsia 38(補遺1):31−33(1997);Rose
nfeld WEら、「Long−term experience with
topiramate as adjunctive therapy an
d as monotherapy in patients with pa
rtial onset seizures:Retrospective s
tudy of open−label treatment」、Epilep
sia 38(補遺1):34−36(1997);Biton,V.、「Pr
eliminary open−label experience with
topiramate in primary generalized s
eizures」、Epilepsia 38(補遺1):42−44(199
7);Glauser TA、「Topiramate use in ped
iatric patients」、Can J Neurol Sci 25
:8−12(1998);およびElterman RDら、「A doubl
e−blind,randomized trial of topirama
te as adjunctive therapy for partial
−onset seizures in children.Topirama
te YP Study Group.」、Neurology 52:133
8−1344(1999))。この薬物は通常、いくつかの提唱されている作用
機構と共に、広範なスペクトルの薬理学的特性を有する。カルボニックアンヒド
ラーゼ阻害に加えて、トピラマートは、電位型Na+チャネルの状態依存性遮断
を誘導し、GABAAレセプターでのGABA作動性活性を増強し、カイニン酸
/AMPAレセプターでのグルタミン酸阻害をブロックし、そしてニューロンコ
ンダクタンスチャネルのタンパク質リン酸化を促進する。従って、トピラマート
は、カルバマゼピンおよびバルプロエートのいくつかの薬理学的特性を併せ持つ
。さらに、米国特許第5,753,693号は、式I(上記)のトピラマートお
よびスルファメート誘導体が、双極性障害(manic−depressive
bipolar disorder)(MDBD)の処置に有用であることを
開示する。
【0007】 トピラマートに関する近年の前臨床的研究によって、以前には認識されていな
かった薬理学的特性が明らかになった。この特性は、トピラマートが、心的外傷
後ストレス障害(PTSD)を処置するにおいて有効であることを示唆する。
【0008】 (発明の要旨) 本発明に従って、以下の式Iのトピラマートおよび関連のスルファメート化合
物:
【0009】
【化6】 (ここで、Xは、OまたはCH2であり、そしてR1、R2、R3、R4およびR5
、本明細書中以降で規定される通りである)ならびに、その薬理学的に受容可能
な酸付加塩が、単独または薬学的に受容可能なキャリアと共に、心的外傷後スト
レス障害(PTSD)を処置するにおいて有用であることが見出された。本発明
の化合物はまた、外傷性事象後のPTSD症状の頻度および/または強度を減ら
すために、予防的に使用され得る。
【0010】 本発明のこの局面および他の局面は、以下に続く本発明の説明から明らかとな
る。
【0011】 (好ましい実施形態の詳細な説明) 本発明に従って、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の処置および/または
予防のための方法が提供される。従って、1つの局面では、本発明は、PTSD
の症状を阻害する方法を提供し、この方法は、このような処置を必要とする患者
に対して、有効な量の以下の式(I)のスルファメート化合物:
【0012】
【化7】 およびその薬学的に受容可能な塩を、単独で、または薬学的に受容可能なキャリ
アと共にのいずれかで、投与する工程を包含し、 ここで、Xは、CH2または酸素であり; R1は、水素またはアルキルであり;そして R2、R3、R4およびR5は、独立して、水素または低級アルキルであり、そし
てXがCH2である場合、R4およびR5は、ベンゼン(benezene)環を
形成するように連結されたアルケン基であり得、そしてXが酸素である場合、R 1 とR2とは、ならびに/またはR4とR5とは一緒になって、以下の式(II)の
メチレンジオキシ基であり得:
【0013】
【化8】 ここで、R6およびR7は、同じかまたは異なって、かつ水素、低級アルキルで
あるか、あるいはアルキルであって、かつシクロペンチル環またはシクロヘキシ
ル環を形成するように連結される。
【0014】 本発明の別の局面では、患者は、最初に、心的外傷後ストレス障害を患ってい
ることを決定され、次いで、この患者は、本明細書中に示されるように、この障
害の症状を調節するために有効な量の本発明の化合物を投与することによって処
置される。
【0015】 詳細には、R1は、水素または約1〜4個の炭素のアルキル(例えば、メチル
、エチル、およびイソプロピル)である。本明細書全体を通して、アルキルは、
直鎖および分枝鎖のアルキルを含む。R2、R3、R4、R5、R6、およびR7につ
いてのアルキル基は、約1〜3個の炭素のアルキル基であり、そしてメチル、エ
チル、イソプロピル、およびn−プロピルを含む。XがCH2である場合、R4
よびR5は、6員のX含有環へと縮合されたベンゼン環を形成するように連結さ
れ得る(すなわち、R4およびR5は、アルカトリエニル基=C−CH=CH−C
H=によって規定される)。
【0016】 式(I)の特定の群の化合物は、Xが酸素であり、そしてR2とR3との両方、
ならびにR4とR5との両方が共に、式(II)のメチレンジオキシ基であり、こ
こでR6およびR7は、両方とも水素、両方ともアルキルであるか、またはスピロ
シクロペンチル環またはスピロシクロヘキシル環を形成するように結合され、特
に、R6およびR7は、両方ともアルキル(例えば、メチル)である、化合物であ
る。第2の群の化合物は、XがCH2であり、そしてR4およびR5が、ベンゼン
環を形成するように連結されている、化合物である。式(I)の第3の群の化合
物は、R2およびR3が両方とも水素である、化合物である。
【0017】 用語「低級アルキル」は、本明細書中で使用される場合、非置換の、または(
例えば、1以上のハロゲン基で)置換された、1〜10個の炭素原子を含む、分
枝鎖または直鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、t−ブチル、ネオペンチル、トリフルオロメチル、ペンタフル
オロエチルなどを含む)をいう。
【0018】 用語「アルコキシ」は、本明細書中で使用される場合、RO−をいい、ここで
Rは、上記で規定されたような低級アルキルである。低級アルコキシ基の代表例
としては、メトキシ、エトキシ、t−ブトキシ、トリフルオロメトキシなどが挙
げられる。
【0019】 用語「有効な量」は、本明細書中で使用される場合、心的外傷後ストレス障害
の症状(例えば、悪夢および侵入(侵入的追想またはフラッシュバックを含む)
)の臨床的に決定可能な改善または抑制を生じるために有効な、本発明の化合物
の量を意味する。このような症状における改善としては、悪夢または侵入の強度
および頻度の減少、ならびに持続した期間にわたる悪夢および侵入の完全な停止
、の両方が含まれる。
【0020】 本発明の現在特に好ましい実施形態では、スルファメートは、トピラマートで
ある。
【0021】 本発明のなおさらなる局面では、薬学的に受容可能なキャリアと共に本発明の
化合物を含む、薬学的組成物が提供される。
【0022】 式(I)の化合物は、以下の方法によって合成され得る。
【0023】 (a)約−20°〜25℃の温度での、溶媒(例えば、トルエン、THFまた
はジメチルホルムアミド)中における、塩基(例えば、カリウムa−ブトキシド
または水素化ナトリウム)の存在下での、式RCH2OHのアルコールと、式C
lSO2NH2またはClSO2NHR1のクロロスルファメートとの反応であって
、ここでRは、以下の式(III):
【0024】
【化9】 の部分である、反応。
【0025】 (b)約−40°〜25℃の温度での、溶媒(例えば、ジエチルエーテルまた
は塩化メチレン)中における、塩基(例えば、トリエチルアミンまたはピリジン
)の存在下で、式RCH2OHのアルコールと、式SO2Cl2のスルフリルクロ
リドとを反応させて、式RCH2OSO2Clのクロロスルフェートを生成する、
反応。
【0026】 次いで、式RCH2OSO2Clのクロロスルフェートを、溶媒(例えば、塩化
メチレンまたはアセトニトリル)中で約40°〜25℃の温度で、式R1NH2
アミンと反応させて、式(I)の化合物を生成し得る。(b)についての反応条
件はまた、T.Tsuchiyaら、Tet.Letters 36:3365
〜3368(1978)に記載される。
【0027】 (c)溶媒(例えば、塩化メチレンまたはアセトニトリル)中での、クロロス
ルフェートRCH2OSOClと、アジ化金属(例えば、アジ化ナトリウム)と
の反応は、M.Hedayatullah、Tet.Lett.2455−24
58頁(1975)に記載されるような、式RCH2OSO23のアジドスルフ
ェートを生成する。次いで、このアジドスルフェートを、酵素的水素添加によっ
て(例えば、貴金属およびH2での)、または溶媒(例えば、メタノール)中で
金属銅と加熱することによって、式(I)の化合物(ここで、R1は水素である
)に還元する。
【0028】 式RCH2OHの出発物質は、商業的にか、または当該分野において公知のよ
うに入手され得る。例えば、式RCH2OHの出発物質(ここで、R2とR3との
両方、ならびにR4とR5との両方は同一であり、そして式(II)のものである
)は、R.F.Brady、Carbohydrate Research、第
14巻、35〜40頁(1970)の方法によってか、またはプロトン酸(pr
otic acid)(例えば、塩酸)またはルイス酸(例えば、塩化亜鉛)の
存在下で、溶媒(例えば、ハロゲン化炭素(例えば、塩化メチレン))中におい
て約25℃の温度で、R6COR7ケトンまたはアルデヒドのトリメチルシリルエ
ノールエーテルと、フルクトースとを反応させることによって、入手され得る。
トリメチルシリルエノールエーテル反応は、G.L.Larsonら、J.Or
g.Chem.第38巻、No.22、3935頁(1973)によって記載さ
れる。
【0029】 さらに、式RCOOHおよびRCHOのカルボン酸およびアルデヒドは、標準
的な還元技術(例えば、H.O.House、「Modern Synthet
ic Reactions」、第2版、45〜144頁(1972)に記載され
るような、例えば、約0°〜100℃の温度での不活性溶媒(例えば、ジグリム
、THF、またはトルエン)中での、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ
素ナトリウム、またはボラン−THF複合体との反応)によって、式RCH2
Hの化合物に還元され得る。
【0030】 式Iの化合物はまた、米国特許第4,513,006号または米国特許第5,
387,700号(これらは、本明細書中で参考として援用される)に開示され
るプロセスによって作製され得る。
【0031】 式Iの化合物は、種々の個々の異性体ならびにそのラセミ化合物(例えば、6
員環におけるR2、R3、R4、およびR5の種々のαおよびβ付着(すなわち、図
の平面の下および上))を含む。好ましくは、メチレンジオキシ基(II)の酸
素は、6員環の同じ側に付着される。
【0032】 本発明の化合物は、無機酸または有機酸から誘導された塩の形態で使用され得
る。これらの塩としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:酢酸塩
、アジピン酸塩、アルギン酸塩、クエン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、
ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホ
ン酸塩、ジグルコン酸塩(digluconate)、シクロペンタンプロピオ
ン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロ
リン酸塩、ヘミ硫酸塩(hemisulfate)、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸
塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタ
ンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、
2−ナフタレンスルホン酸塩(2−napthalenesulfonate)
、シュウ酸塩、パモエート、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン
酸塩、ピクリン酸塩、ピバレート、プロピオン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、チ
オシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、およびウンデカン酸塩。また、塩基
性窒素含有基は、低級アルキルハロゲン化物(例えば、塩化メチル、臭化メチル
、およびヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、およびヨウ化エチル、塩化プ
ロピル、臭化プロピル、およびヨウ化プロピル、ならびに塩化ブチル、臭化ブチ
ル、およびヨウ化ブチル);ジアルキルスルフェート(例えば、ジメチルスルフ
ェート、ジエチルスルフェート、ジブチルスルフェート、およびジアミルスルフ
ェート)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシルクロリド、デシルブロミド、およ
びデシルヨード、ラウリルクロリド、ラウリルブロミド、およびラウリルヨード
、ミリスチルクロリド、ミリスチルブロミド、およびミリスチルヨード、ならび
にステアリルクロリド、ステアリルブロミド、およびステアリルヨード)、アラ
ルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルブロミド、およびフェネチルブロミド)
などのような薬剤で、4級化(quaternize)され得る。このようにし
て、水または油に可溶性または分散性の生成物が得られる。
【0033】 薬学的に受容可能な酸付加塩を形成するために用いられ得る酸の例としては、
塩酸、硫酸およびリン酸のような無機酸、ならびにシュウ酸、マレイン酸、コハ
ク酸およびクエン酸のような有機酸が挙げられる。塩基付加塩は、式(I)の化
合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで、あるいはカルボン酸部分
を適切な塩基(例えば、薬学的に受容可能な金属カチオンの水酸化物、炭酸塩ま
たは重炭酸塩)と、あるいはアンモニア、または有機1級アミン、有機2級アミ
ンもしくは有機3級アミンと別々に反応させることによって、調製され得る。薬
学的に受容可能な塩としては、以下が挙げられるがこれらに限定されない:アル
カリ金属およびアルカリ土類金属に基づくカチオン(例えば、ナトリウム、リチ
ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムの塩など)、ならび
に非中毒性アンモニウム、第4級アンモニウム、およびアミンカチオン(アンモ
ニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン
、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを
含むがこれらに限定されない)。塩基付加塩の形成に有用な他の代表的な有機ア
ミンとしては、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、ピペラジンなどが挙げられる。
【0034】 化合物は、単独でまたは組成物中で薬学的に受容可能なキャリアと一緒に用い
られ得る。
【0035】 心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状の処置および/または予防につい
ては、式(I)の化合物は、平均的な成人について1日に1回、2回または3回
以上投与され得る、約10mg〜1000mg、好ましくは約15mg〜約80
0mg、そしてより好ましくは約25mg〜約600mgの範囲の日投薬量で用
いられ得る。単位用量は、例えば、約25mg〜200mgの活性な成分を含み
得る。しかし、任意の特定の患者についての特定の用量レベルが、用いられる特
定の化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、食餌、投与時間、投
与経路、排出速度、薬物の組み合わせおよび治療を受けている特定の疾患の重篤
度を含む種々の因子に依存することが理解される。
【0036】 本発明の化合物は、従来の非中毒性の薬学的に受容可能なキャリア、アジュバ
ントおよびビヒクルを必要に応じて含む投薬単位処方物中で、経口的に、非経口
的に、舌下に、吸入スプレーによって、直腸に、または局所的に投与され得る。
局所投与はまた、経皮パッチまたはイオン泳動デバイスのような経皮投与の使用
を含み得る。用語非経口とは、本明細書中で使用される場合、皮下注射、静脈内
注射、筋肉内注射、胸骨下注射または注入技術を含む。
【0037】 注射可能な調製物(例えば、無菌の注射可能な水性または油性の懸濁物)は、
適切な分散剤または湿潤剤および懸濁剤を用いて、公知の技術に従って処方され
得る。無菌の注射可能な調製物はまた、例えば、1/3−プロパンジオール中の
溶液として、非中毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の無菌の注射
可能な溶液または懸濁物であり得る。用いられ得る受容可能なビヒクルおよび溶
媒の中には、水、リンゲル溶液および等張性塩化ナトリウム溶液がある。さらに
、無菌の、固定油は、溶媒または懸濁媒体として従来用いられている。この目的
のために、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の刺激の少ない
固定油が用いられ得る。さらに、脂肪酸(例えば、オレイン酸)は、注射可能物
の調製において用途を見出す。
【0038】 薬物の直腸投与のための坐剤は、常温では固体であるが直腸の温度では液体で
あり、それゆえ、直腸内で融解して薬物を放出する、適切な非刺激性賦形剤(例
えば、カカオ脂およびポリエチレングリコール)と薬物を混合することによって
調製され得る。
【0039】 投与の容易さから、錠剤およびカプセル剤は、最も有利な経口投薬単位形態を
表し、この場合、固体の薬学的キャリアが明らかに使用される。経口投与のため
の固体の投薬形態は、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤を含み得る。
このような固体の投薬形態では、活性な化合物は、少なくとも1つの不活性希釈
剤(例えば、スクロース、ラクトースまたはデンプン)と混合され得る。このよ
うな投薬形態はまた、その通常の実施においてそうであるように、不活性な希釈
剤以外のさらなる物質(例えば、希釈剤、顆粒化剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤な
ど)を含み得る。カプセル剤、錠剤および丸剤の場合、投薬形態はまた、緩衝剤
を含み得る。錠剤および丸剤はさらに、当該分野で公知のように、糖または腸溶
性コーティングを用いて調製され得る。トピラマートは現在、25mg、100
mgまたは200mgの活性薬剤を含む丸型錠剤における経口投与のために利用
可能である。この錠剤は、以下の不活性成分を含む:含水ラクトース(lact
ose hydrous)、予め糊化した(pregelatinized)デ
ンプン、微結晶性セルロース、デンプングリコール酸ナトリウム(sodium starch glycolate)、ステアリン酸マグネシウム、精製水、
カルナウバロウ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、二酸化チタン、ポリエ
チレングリコール、合成酸化鉄およびポリソルベート80。
【0040】 経口投与のための液体投薬形態としては、当該分野で通常用いられる不活性な
希釈剤(例えば、水)を含む、薬学的に受容可能な乳剤、液剤、懸濁剤、シロッ
プ剤およびエリキシル剤が挙げられ得る。このような組成物はまた、アジュバン
ト(例えば、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤)ならびに甘味剤、矯味矯臭剤および
芳香剤を含み得る。
【0041】 本発明の化合物はまた、リポソームの形態で投与され得る。当該分野で公知の
ように、リポソームは一般的に、リン脂質または他の脂質物質に由来する。リポ
ソームは、水性媒体中に分散された、単層または多層の水和した液晶によって形
成される。リポソームを形成し得る、任意の非中毒性の生理学的に受容可能でか
つ代謝可能な脂質が用いられ得る。リポソーム形態の本発明の組成物は、さらに
、本発明の化合物、安定剤、保存剤、賦形剤などを含み得る。好ましい脂質は、
天然および合成の両方の、リン脂質およびホスファチジルコリン(レシチン)で
ある。リポソームを形成する方法は、当該分野で公知である。例えば、Pres
cott編,Methods in Cell Biology,第XIV巻,
Academic Press,New York,N.W.(1976),3
3頁以下を参照のこと。
【0042】 本発明の化合物は単独の活性な薬学的薬剤として投与され得るとはいえ、これ
らはまた、心的外傷後ストレス障害または他の精神病的障害の処置において用い
られる1以上の他の薬剤と組み合わせて用いられ得る。PTSDの処置のために
本発明の化合物との組み合わせで有用な代表的な薬剤としては、例えば、セルト
ラリンおよび他の精神活性薬物(例えば、セロトニン取り込みインヒビター、気
分安定化薬物(mood stabilizing drug)など)が挙げら
れる。
【0043】 本発明の化合物および他の抗感染性薬剤は、推奨された最大の臨床的投薬量ま
たはより低い用量で投与され得る。本発明の組成物における活性な化合物の投薬
レベルは、投与経路、疾患の重篤度および患者の応答に依存して所望の治療応答
を得るように変動され得る。組み合わせは、別々の組成物として、または両方の
薬剤を含む単一の投薬形態として投与され得る。組み合わせとして投与される場
合、治療薬剤は、同時にもしくは異なった時点で与えられる別々の組成物として
処方され得るか、または治療薬剤は、単一の組成物として与えられ得る。
【0044】 本明細書中の薬学的組成物は、単位投薬量(例えば、錠剤、カプセル剤、粉末
注射、茶さじ山盛一杯分、坐剤など)あたり、約25mg〜約100mgの活性
成分を含む。
【0045】 上記は、以下の実施例を参照して、より良好に理解され得る。以下の実施例は
、例示のために提供され、そして本発明の着想の範囲を制限することを意図しな
い。
【0046】 (実施例1) 慢性の心的外傷後ストレス障害(PTSD)についてのDSM−IVの基準を
満たす35人の患者を、トピラマート投与の影響の研究のために選択した。これ
らのうち、28人が非幻覚性PTSDを有し、そして6人が幻覚性PTSDを有
した。幻覚性PTSDを有する群は、同定された外傷性事象に特に関連した内容
を含む、聴覚および/または視覚の幻覚を経験した。これらがPTSDの「フラ
ッシュバック」であるかまたは精神病性の経験であるかは、幻覚を実際に試験す
ることの変動に起因して、時々、確認することが困難であった。この理由のため
に、PTSDについてスクリーニングされる前に、何人かの患者は、PTSDに
ついての全ての診断基準を満たすにもかかわらず、精神病性障害の精神医学的診
断を受けた。
【0047】 トピラマートを、既存の薬物療法に対して自然を模倣して、25mg/日で始
め、そして可能な場合は常に、臨床的応答に対して25mg/日〜50mg/日
ずつ3日〜4日毎に増加させて添加した(試験開始時の付随した薬物適用につい
ては表1を参照のこと)。標的の症状は、外傷の再体験を含む、DSM−IV
PTSDの基準Bの悪夢(N=24)および侵入(intrusion)(侵入
的追想(intrusive recollection)/フラッシュバック
、N=35)の症状であった。患者自身の報告から評価した場合の改善の定義は
、「悪夢または侵入の強度および頻度の限定的減少(definite red
uction)としての「部分的応答」、ならびに「持続した期間にわたる、悪
夢および侵入の完全な停止」としての「完全な応答」を含んでいた。根本的な(
seminal)観察後、応答症状を系統的に同定するために、次の17人の患
者に、ベースラインでおよびトピラマートを開始した後4週間で、自己報告スケ
ールであるPTSDチェックリスト民間バージョン(PTSD Checkli
st−Civilian Version:PCL−C)15を記入(comp
lete)させた。患者は、PTSDについてのDSM−IVの基準Aと一致し
た外傷に対応する体験についてPCL−Cを記入するように指示された。PCL
−Cについての2点t検定(paired t−test)のスコアを、Jan
del SigmaStat(登録商標)v.2.0を用いて算出した。
【0048】
【表1】 患者の特徴を、表2にまとめる。PTSD症状の平均発症年齢は、非幻覚性の
非双極性患者(29±17.4歳)においてよりも、双極性障害を有する患者(
19±13.6歳)および幻覚性PTSDを有する患者(11±4.8歳)にお
いてかなり早く始まった。相応じて、PTSD症状の平均継続期間は、非幻覚性
の非双極性患者(14±16.3歳)においてよりも、双極性障害を有する患者
(21±13.9歳)または幻覚を有する患者(29±5.6歳)において顕著
に長かった。しかし、症状の継続期間とトピラマートに対する応答との間に有意
な関連はなかった。トピラマートの開始よりも過去またはその時点のいずれかで
の物質の乱用は、患者のうちの40%(14/35)に存在した。共存した気分
障害(comorbid mood disorder)は、10/35におけ
る双極性障害診断を有する例、20/35における大鬱病を有する例、および2
/35における気分変調性障害を有する例の全てにおいて生じた。
【0049】
【表2】 悪夢および侵入において反映される、一次的外傷はたいてい、身体的暴行およ
び所望されていない性的体験を含んでいた(表3を参照のこと)。患者のグルー
プ分けにまたがって一次的外傷の型に見かけの相違は存在しなかった。
【0050】
【表3】 表4にまとめた応答の評価は、前方に行った最終観察(Last Obser
vation Carried Forward:LOCF)方法を用いた。こ
の方法は、試験に参加した全ての患者および活性な処置下にある間の彼らの最終
報告状態を含む。全体として、トピラマートは、悪夢を79%の患者(14/2
8で完全に;5/28で部分的に)において抑制し、そして侵入を86%(22
/35で完全に;8/35で部分的に)において抑制した。全般的に(すなわち
、悪夢および侵入の両方の抑制に関して)、22人の患者(63%)は完全な応
答を報告し、そして8人の患者(23%)は部分的な応答を報告した。5人の患
者は、1人が5日目で、そして残りの4人が4週間後に、応答なくして中止した
。非幻覚性サブグループは、より高い応答率を達成した(完全:79%;完全/
部分的:89%)。全ての完全な応答は、非幻覚性サブグループにおいて生じた
。利益は通常、有効用量に到達してから2日〜3日以内に生じた。トピラマート
に対する完全な応答が、1週間の処置の間に10人の患者について報告され、そ
して3週間の処置までにさらに3人の患者について報告された。
【0051】
【表4】 応答をまた、トピラマート治療の前および処置4週目にPCL−Cを記入した
17人の患者において評価した:平均合計PCL−Cスコアは、ベースラインで
60±10.4であり、そして4週目に39±10.5であった(器具の範囲:
17〜85、活性なPTSDについての閾値=50、p=0.002、2点t検
定)。ベースラインのスコアから17を引いて調整してPTSD症状なしについ
てスコアを0に設定することによって、合計のスコアにおいて48%の減少(5
9.8から38.8)/(59.8−17)が存在した。サブスケールスコアの
減少は、基準B(再体験)、基準C(回避)および基準D(過覚醒)症状につい
て類似した:それぞれ、60%、49%および42%。
【0052】 応答の発症に対する平均/メジアン時間を、患者群によって図1に示す。合わ
せた全ての患者について、悪夢または侵入のいずれかの部分的応答の発症までの
平均時間は11±13.1日であり、メジアンは4.0日であった。非幻覚性患
者については、平均発症時間は10±12.7日であり、メジアンは4.0日で
あった。幻覚性PTSD患者について、平均時間は13±15.7日であり、メ
ジアンは7.0日であった。非幻覚性患者においてのみ見られた悪夢および侵入
の両方についての完全な応答の平均発症時間は35±48.6日であり、メジア
ンは8.0日であった。応答に対する時間の歪みは、臨床的遭遇の間の日におけ
る自然を模倣するバリエーションおよび有効投薬量における個々の相違を反映す
る。処置の最長継続期間は119週間であった。
【0053】 応答の証拠は、比較的低い平均用量のトピラマートで見られた:応答は、75
mg/日以下の投薬量で95%の部分的応答者において見られた。応答は、10
0mg/日以下の投薬量で91%の完全な応答者において見られた。サンプル全
体についての部分的応答についての閾値の投薬量は、42±31.7mg/日(
メジアン=25.0mg/日)であった。最低の閾値の用量は非幻覚性の非双極
性患者(30±11.2mg/日、メジアン=25.0mg/日)によって得ら
れ、そして最大の用量は幻覚性PTSD患者(70.0±51.2mg/日、メ
ジアン=75.0mg/日)によって得られ、続いて非幻覚性の双極性患者(5
8±14.4mg/日、メジアン=50.0mg/日)であった。全般的に、完
全な応答について必要とされた平均用量は、79±113.8mg/日(メジア
ン=50.0mg/日)であり、双極性患者(154±200.9mg/日、メ
ジアン=37.5mg/日)と比較して非双極性患者については著しく低い用量
であった(48±25.4mg/日、メジアン=50.0mg/日)。7人の双
極性応答者のうちの4人は、完全な応答のみを示し、それにより、完全な応答の
メジアン値を部分的応答値よりも下に低下させた。
【0054】 13人の患者は最終的に処置を中止した:9人は副作用(蕁麻疹[N=1]、
摂食中止[N=2]、眼および四肢の感覚異常[N=1]、重篤な頭痛[N=1
]、過刺激(overstimulation)/パニック[N=2]、緊急の
自殺観念化(emergent suicidal ideation)[N=
1]、および記憶の懸念[N=1])に起因して、そして4人は他の理由(患者
の選択[N=1]、薬物適用中断の際の再開の欠如[N=2]、効力の欠如[N
=1])に起因して。中断者のうちの5人は、中断の前に完全な症状の寛解を経
験し、そして3人のさらなる患者は部分的な応答を報告した。
【0055】 本発明は、PTSDにおけるトピラマートの効果の最初の認識を表す。トピラ
マートは、外傷に関連した悪夢または侵入記憶/フラッシュバックの顕著な基準
Bの症状を有するPTSDについてのDSM−IV基準を満たす患者において付
加治療(add−on)または単独治療として顕著にかつ迅速に有効であること
が示された。非精神病性精神医学的共存症および付随した薬物適用とは独立して
、高い応答率が生じた(完全:63%;完全/部分的:86%)。しかし、PT
SD提示の型は、非幻覚性サブグループが幻覚性グループ(完全:0%;部分的
:83%)よりも高い応答率(完全:79%;完全/部分的:89%)を達成す
る限り、応答率に影響を与えた。トピラマートは、しばしば数日以内に、そして
しばしば、抗癲癇治療のために代表的に用いられる用量よりもかなり低い用量で
迅速な作用開始を実証した。今日までの経験は、トピラマートが基準B(再体験
)のPTSD症状を、そしてそれほど調査されていないが、基準C(回避)およ
び基準D(過覚醒)症状も同様に顕著に抑制することを示唆する。
【0056】 トピラマートは、本実施例において報告された研究において安全性の問題を提
起しなかった。薬物適用に関連した副作用(例えば、悪心および記憶の懸念)に
起因した中断は、他の薬物適用の存在に、薬物適用の相互作用に、または最初の
副作用に適応させるために必要とされる時間における個々のバリエーションに起
因し得る。トピラマートの中断に続いて、蕁麻疹を経験した患者は、関連しない
蕁麻疹のエピソードを訴え続けた。代表的な副作用(例えば、眩暈感、悪心また
は感覚異常)は通常一過性であり、そして悪心および後期発症頭痛の一例を除い
て、中断をもたらさなかった。これらが生じた場合、副作用は、投薬量の減少ま
たは投与における短い中断によって容易に管理された。一般に、トピラマートは
、この集団において充分に寛容であるようであり、そしておそらく、他の薬物適
用の非存在により、さらに良好に耐えられるようであった。
【0057】 本発明に従って、本明細書中に記載されるトピラマートおよびその関連のスル
ファメート誘導体は、しばしば患者に最も苦悩を与え、かつ従来の薬物適用(例
えば、抗鬱剤およびベンゾジアゼピン)に対して一貫して応答性が最小であるP
TSD症状についての最初の迅速に作用する治療薬剤であるようである。これら
のデータは、癲癇および他の精神医学的障害の研究からのトピラマートについて
公知であるデータと合わせて、トピラマートが経時的に充分に寛容であり、他の
抗痙攣薬(例えば、カルバマゼピンおよびバルプロエート)よりも低い毒性を有
し、そして研究室でのモニタリングについての必要性を回避することを示唆する
【0058】 本発明の好ましい実施形態を例示および記載してきたが、本発明の趣旨および
精神から逸脱することなく、この実施形態において種々の変更が行われ得ること
が認識される。
【図面の簡単な説明】
本発明の上述の局面および多くの付随する利点は、添付の図面と合わせて考慮
された場合に、上記の詳細な説明を参照して、より良好に理解されるので、その
局面および本発明の多くの付随する利点は、より容易に理解されることとなる。
【図1】 図1は、実施例1に記載されるような、部分的応答(破線棒として示される)
および完全な応答(実線棒として示される)についての患者群による、トピラマ
ートに対する応答開始時間の平均(黒一色のドット「黒丸」)および時間の中央
値(黒一色の三角「黒三角」)を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ,UG ,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT, AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ ,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM, HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW, MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR ,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VN,YU, ZA,ZW Fターム(参考) 4C071 AA01 BB02 CC15 EE04 FF14 GG03 LL01 4C086 AA01 AA02 CA01 MA01 MA04 NA14 ZA02 4C206 AA01 AA02 JA02 KA01 MA01 MA04 NA14 ZA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心的外傷後ストレス障害を処置するための方法であって、該
    方法は、このような状態を患っている哺乳動物に対して、このような状態を処置
    するために治療的に有効な量の以下の式Iの化合物: 【化1】 およびその薬理学的に受容可能な酸付加塩を、単独で、または薬学的に受容可能
    なキャリアと共に投与する工程を包含し、 ここで、Xは、CH2または酸素であり; R1は、水素またはアルキルであり;そして R2、R3、R4およびR5は、独立して、水素または低級アルキルであり、そし
    てXがCH2である場合、R4およびR5は、ベンゼン環を形成するように連結さ
    れたアルケン基であり得、そしてXが酸素である場合、R1とR2とは、ならびに
    /またはR4とR5とは一緒になって、以下の式(II)のメチレンジオキシ基で
    あり得: 【化2】 ここで、R6およびR7は、同じかまたは異なって、かつ水素、低級アルキルで
    あるか、あるいはアルキルであって、かつシクロペンチル環またはシクロヘキシ
    ル環を形成するように連結される、 方法。
  2. 【請求項2】 前記式Iの化合物がトピラマートである、請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 前記治療的に有効な量が、約10mg〜1000mgである
    、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記量が、約25mg〜600mgである、請求項1に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 哺乳動物患者を処置するための方法であって、該方法は、該
    患者が、心的外傷後ストレス障害を患っていることを決定する工程、次いで、該
    患者に対して、このような状態を処置するために治療的に有効な量の以下の式I
    の化合物: 【化3】 およびその薬理学的に受容可能な酸付加塩を、単独で、または薬学的に受容可能
    なキャリアと共に投与する工程を包含し、 ここで、Xは、CH2または酸素であり; R1は、水素またはアルキルであり;そして R2、R3、R4およびR5は、独立して、水素または低級アルキルであり、そし
    てXがCH2である場合、R4およびR5は、ベンゼン環を形成するように連結さ
    れたアルケン基であり得、そしてXが酸素である場合、R1とR2とは、ならびに
    /またはR4とR5とは一緒になって、以下の式(II)のメチレンジオキシ基で
    あり得: 【化4】 ここで、R6およびR7は、同じかまたは異なり、そして水素、低級アルキル、
    またはアルキルであり、そしてシクロペンチル環またはシクロヘキシル環を形成
    するように連結される、 方法。
  6. 【請求項6】 前記式Iの化合物がトピラマートである、請求項5に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 前記治療的に有効な量が、約10mg〜1000mgである
    、請求項5に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記量が、約25mg〜600mgである、請求項5に記載
    の方法。
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