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JP2003335460A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

Info

Publication number
JP2003335460A
JP2003335460A JP2002144277A JP2002144277A JP2003335460A JP 2003335460 A JP2003335460 A JP 2003335460A JP 2002144277 A JP2002144277 A JP 2002144277A JP 2002144277 A JP2002144277 A JP 2002144277A JP 2003335460 A JP2003335460 A JP 2003335460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
user
visually impaired
car
detecting
call button
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002144277A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukiyoshi Tsunekawa
幸義 恒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2002144277A priority Critical patent/JP2003335460A/ja
Publication of JP2003335460A publication Critical patent/JP2003335460A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Indicating And Signalling Devices For Elevators (AREA)
  • Elevator Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 視覚障害者が利用し易い運転を実行し、視覚
障害者に対するサービスを十分に向上させたエレベータ
制御装置を得る。 【解決手段】 エレベータのカゴおよび乗場にそれぞれ
設けられて利用者により操作される呼び釦2、9と、カ
ゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接して設け
られた点字銘板3、10と、利用者により点字銘板が触
れられたことを検出する点字銘板接触検出手段と、利用
者により点字銘板が触れられてから一定時間以内に呼び
釦が操作されたときに、利用者が視覚障害者であること
を検出する視覚障害者検出手段101b、102bと、
利用者が視覚障害者である場合に、視覚障害者により操
作された呼び釦に応答してカゴを優先運転させる優先制
御手段113とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、視覚障害者が利
用可能なエレベータ制御装置に関し、特に視覚障害者の
利用容易性および安全性を向上させたエレベータ制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、カゴおよび乗場の呼び釦に隣
接して点字銘板を設け、視覚障害者による呼び釦の操作
を可能にしたエレベータ制御装置はよく知られている。
【0003】視覚障害者の利用状態を検出するエレベー
タ制御装置としては、たとえば特開平3−18570号
公報に参照することができる。上記公報に記載された従
来装置においては、利用者に応じて扉開放時間を切り換
えており、利用者が視覚障害者の場合には、健常者の場
合よりも扉開放時間を長く設定している。
【0004】また、たとえば特開平4−223981号
公報には、視覚障害者が検出された場合に、表示情報か
ら音声アナウンス情報に切り換えるエレベータ制御装置
が開示されている。
【0005】しかしながら、いずれの従来装置において
も、視覚障害者に対する制御動作が一般の利用者に対す
る場合と比べて明確に区別されていない。したがって、
一般の呼びが登録されている場合には、健常者へのサー
ビスが向上されているものの、視覚障害者の呼びが登録
された場合には、特にサービスが向上されることはな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータ制御
装置は以上のように、視覚障害者に対する制御動作が明
確に切り換えられていないので、視覚障害者に対するサ
ービスを十分に向上させることができないという問題点
があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、視覚障害者の利用状態を検出し
たときに、視覚障害者が利用し易い運転を実行し、視覚
障害者に対するサービスを十分に向上させたエレベータ
制御装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タ制御装置は、エレベータのカゴおよび乗場にそれぞれ
設けられて利用者により操作される呼び釦と、カゴおよ
び乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接して設けられた
点字銘板と、利用者により点字銘板が触れられたことを
検出する点字銘板接触検出手段と、利用者により点字銘
板が触れられてから一定時間以内に呼び釦が操作された
ときに、利用者が視覚障害者であることを検出する視覚
障害者検出手段と、利用者が視覚障害者である場合に、
視覚障害者により操作された呼び釦に応答してカゴを優
先運転させる優先制御手段とを備えたものである。
【0009】また、この発明のエレベータ制御装置の優
先制御手段は、カゴに乗車した利用者が視覚障害者であ
る場合に、カゴに対する乗場呼びを無効にするものであ
る。
【0010】また、この発明のエレベータ制御装置は、
エレベータのカゴおよび乗場に設けられて利用者により
操作される呼び釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方
の呼び釦に隣接して設けられた点字銘板と、利用者によ
り点字銘板が触れられたことを検出する点字銘板接触検
出手段と、利用者により点字銘板が触れられてから一定
時間以内に呼び釦が操作されたときに、利用者が視覚障
害者であることを検出する視覚障害者検出手段と、利用
者の乗降状態を検出するための乗降検出手段と、利用者
の乗降に応答してカゴの扉開閉を制御するとともに、利
用者が視覚障害者である場合にカゴの扉開放時間を延長
する扉開放時間制御手段とを備えたものである。
【0011】また、この発明のエレベータ制御装置の扉
開放時間制御手段は、乗降検出手段により利用者の乗車
皆無状態が検出された場合に、扉開放時間の延長制御を
禁止して、扉開放時間を短縮させるものである。
【0012】また、この発明のエレベータ制御装置の乗
降検出手段は、カゴの入口近傍に設けられた光電装置を
有し、カゴに対する利用者の乗車または降車を検出する
ものである。
【0013】また、この発明のエレベータ制御装置の乗
降検出手段は、カゴの床板近傍に設けられた重量負荷検
出装置を有し、カゴに対する利用者の乗車または降車を
検出するものである。
【0014】また、この発明のエレベータ制御装置は、
エレベータのカゴおよび乗場に設けられて利用者により
操作される呼び釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方
の呼び釦に隣接して設けられた点字銘板と、利用者によ
り点字銘板が触れられたことを検出する点字銘板接触検
出手段と、利用者により点字銘板が触れられてから一定
時間以内に呼び釦が操作されたときに、利用者が視覚障
害者であることを検出する視覚障害者検出手段と、登録
不可階床を記憶するとともに、利用者により操作された
呼び釦の行先階床が登録不可階床であることを検出する
登録不可検出手段と、登録不可検出手段の検出結果に応
答して、利用者が視覚障害者である場合に呼び釦の行先
階床が登録不可であることを音声報知する音声報知手段
と、利用者が視覚障害者である場合にカゴの扉開放時間
を延長する扉開放時間制御手段とを備えたものである。
【0015】また、この発明のエレベータ制御装置は、
エレベータのカゴおよび乗場に設けられて利用者により
操作される呼び釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方
の呼び釦に隣接して設けられた点字銘板と、利用者によ
り点字銘板が触れられたことを検出する点字銘板接触検
出手段と、利用者により点字銘板が触れられてから一定
時間以内に呼び釦が操作されたときに、利用者が視覚障
害者であることを検出する視覚障害者検出手段と、カゴ
の昇降方向を記憶するとともに、利用者により操作され
た呼び釦の行先階床がカゴの昇降方向とは逆方向である
ことを検出する逆方向検出手段と、逆方向検出手段の検
出結果に応答して、利用者が視覚障害者である場合に呼
び釦の行先階床が逆方向であることを音声報知する音声
報知手段と、利用者が視覚障害者である場合にカゴの扉
開放時間を延長する扉開放時間制御手段とを備えたもの
である。
【0016】また、この発明のエレベータ制御装置は、
エレベータのカゴおよび乗場に設けられて利用者により
操作される呼び釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方
の呼び釦に隣接して設けられた点字銘板と、利用者によ
り点字銘板が触れられたことを検出する点字銘板接触検
出手段と、利用者により点字銘板が触れられてから一定
時間以内に呼び釦が操作されたときに、利用者が視覚障
害者であることを検出する視覚障害者検出手段と、利用
者の乗降状態を検出するための乗降検出手段と、災害の
発生状態を検出する災害検出手段と、乗場に設けられた
乗場表示灯と、乗降検出手段および災害検出手段の検出
結果に応答して、利用者が視覚障害者であり且つ利用者
の安全性に支障がある場合に乗場表示灯を駆動する救出
警報手段とを備えたものである。
【0017】また、この発明のエレベータ制御装置の救
出警報手段は、災害検出手段の検出結果に応答した駆動
信号を監視センタ内の監視盤救援表示灯に送信するため
の通信手段を含み、利用者が視覚障害者であり且つ利用
者の安全性に支障がある場合に監視盤救援表示灯を駆動
するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、図面を参照
しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明
する。図1はこの発明の実施の形態1をエレベータシス
テムとともに示す構成図である。
【0019】図1において、1はエレベータカゴ(以
下、単に「カゴ」という)11の内壁に設けられたカゴ
操作盤、12はカゴ操作盤1と隣接するようにカゴ11
内に設けられたカゴ表示盤である。
【0020】8は乗場の壁に設けられた乗場操作盤、1
6は乗場操作盤8と隣接するように乗場に設けられた乗
場表示盤である。100はビルの最上階に設置された制
御装置であり、各操作盤1および8に関連してカゴ11
のサービス制御を実行するとともに、各表示盤12およ
び16を駆動する。
【0021】110はビルの最上階に設置された巻上機
であり、制御装置100の制御下で駆動される回転ドラ
ムを有する。巻上機110の回転ドラムには、カゴ11
を昇降駆動するための巻上ロープが巻回されており、巻
上ロープの一端にはカゴ11が固定され、他端にはカウ
ンタウエイトが固定されている。
【0022】120はカゴ11と制御装置100との間
に設けられた伝送ケーブルであり、カゴ操作盤1および
カゴ表示盤12と制御装置100とを相互通信可能に接
続している。
【0023】130は乗場装置と制御装置100との間
に設けられた伝送ケーブルであり、乗場操作盤8および
乗場表示盤16と制御装置100とを相互通信可能に接
続している。
【0024】図2は図1内のカゴ操作盤1を詳細に示す
説明図、図3は図1内の乗場操作盤8を詳細に示す説明
図である。図2において、2a〜2eは各行先階床(た
とえば、1階〜5階)に対応したカゴ行先釦(以下、単
に「行先釦」と記す)であり、カゴ11に乗車した利用
者によって操作されることにより、カゴ11を目的階床
に走行運転させるようになっている。
【0025】3a〜3eは各行先釦2a〜2eに隣接配
置されたカゴ点字銘板(以下、単に「点字銘板」と記
す)であり、視覚障害者により接触操作される。4は扉
開放釦、5は扉開放釦4に隣接配置された点字銘板、6
は扉閉成釦、7は扉閉成釦6に隣接配置された点字銘板
である。
【0026】図3において、9aおよび9bは乗場呼び
釦(以下、単に「行先釦」と記す)であり、9aは昇り
呼び釦、9bは降り呼び釦である。10aおよび10b
は乗場点字銘板(以下、単に「点字銘板」と記す)であ
り、10aは昇り呼び釦9aに隣接配置された点字銘
板、10bは降り呼び釦9bに隣接配置された点字銘板
である。ここでは、カゴおよび乗場の各操作釦を「呼び
釦」として総称する。
【0027】図4はこの発明の実施の形態1を示す機能
ブロック図であり、図4において、2、3、9および1
0は前述(図2、図3参照)と同様のものである。10
1は乗場呼び登録手段であり、乗場呼び釦9および乗場
点字銘板10の操作信号に応答して乗場呼びの登録を行
う。102はカゴ呼び登録手段であり、カゴ行先釦2お
よびカゴ点字銘板3の操作信号に応答して呼び登録を行
う。
【0028】乗場呼び登録手段101は、一般利用者の
乗場呼びを登録する一般乗場呼び登録手段101aと、
視覚障害者の乗場呼びを登録する視覚障害者乗場呼び登
録手段101bとを有する。
【0029】同様に、カゴ呼び登録手段102は、一般
利用者のカゴ呼びを登録する一般カゴ呼び登録手段10
2aと、視覚障害者のカゴ呼びを登録する視覚障害者カ
ゴ呼び登録手段102bとを有する。
【0030】111は呼び登録手段であり、乗場呼び登
録手段101およびカゴ呼び登録手段102からの各登
録結果に基づいて最終的な呼び登録を行う。112は優
先制御手段として機能する乗場呼び無効化手段であり、
乗場呼び登録手段101およびカゴ呼び登録手段102
からの各登録結果に基づいて、乗客が視覚障害者の場合
に乗場呼びを無効化し、視覚障害者優先用の乗場通過処
理を実行させる。
【0031】113は呼び応答手段であり、呼び登録手
段111および乗場呼び無効化手段112からの処理結
果に応じて、エレベータを制御する。図4内の各手段1
01、102、111〜113は、制御装置100(図
1参照)内に構成され得る。
【0032】なお、各種呼び釦に隣接配置された各点字
銘板3、5、7、10には、利用者により点字銘板が触
れられたことを検出する点字銘板接触検出手段(図示せ
ず)が設けられており、点字銘板の接触検出信号は、制
御装置100に入力されている。
【0033】制御装置100は、点字銘板の接触検出信
号に応答して機能する視覚障害者検出手段および優先制
御手段を備えており、視覚障害者検出手段は、利用者に
より点字銘板が触れられてから一定時間以内に呼び釦が
操作されたときに、利用者が視覚障害者であることを検
出する。
【0034】また、制御装置100内の優先制御手段
は、利用者が視覚障害者である場合に、視覚障害者によ
り操作された呼び釦に応答してカゴを優先運転させるよ
うになっている。
【0035】次に、図5のフローチャートを参照しなが
ら、この発明の実施の形態1による視覚障害者の呼び認
識処理動作について説明する。図5は制御装置100内
の視覚障害者検出手段による処理ルーチンを示してい
る。
【0036】ここでは、代表的にカゴ11内の行先釦
(たとえば、1階の行先釦2aおよび1階の点字銘板3
a)を操作した場合を例示しているが、他の呼び釦、た
とえば乗場の呼び釦9(昇り呼び釦9a、降り呼び釦9
b)などを操作した場合も同様である。
【0037】視覚障害者検出手段は、まず、利用者によ
りカゴ11内の点字銘板3が接触されたか否かを判定し
(ステップS1)、点字銘板3が接触された(すなわ
ち、YES)と判定されれば、点字銘板3が接触(操
作)されたことを、接触フラグFLのセット状態(FL
=1)として一定時間だけ記憶する(ステップS2)。
また、ステップS1において、点字銘板3が接触されて
いない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップS
2を実行せずにスキップして次に進む。
【0038】続いて、カゴ11内の行先釦2(呼び釦)
が操作されたか否かを判定し(ステップS3)、呼び釦
が操作されていない(すなわち、NO)と判定されれ
ば、ステップS1に戻る。
【0039】また、ステップS3において、呼び釦が操
作された(すなわち、YES)と判定されれば、続い
て、接触フラグFLがセット状態「1」であるか否かに
より、点字銘板3の接触状態が記憶されているか否かを
判定する(ステップS4)。
【0040】ステップS4において、FL=1(すなわ
ち、YES)と判定されれば、視覚障害者による呼び釦
操作と見なして、視覚障害者の呼び対応制御を実行する
ために、視覚障害者の呼び対応フラグFFをセット状態
(FF=1)にして(ステップS5)、図5の処理ルー
チンを終了する。
【0041】一方、ステップS4において、FL=0
(すなわち、NO)と判定されれば、点字銘板3が接触
されていないか、または接触されたとしても一定時間以
上経過している状態なので、一般利用者の呼び対応制御
を実行するために、視覚障害者の呼び対応フラグFFを
クリア状態(FF=0)にして(ステップS6)、図5
の処理ルーチンを終了する。
【0042】以下、呼び応答手段113(図4参照)
は、対応フラグFFのセット状態に応じて乗場呼び無効
化手段112を有効化し、視覚障害者の呼びに対する優
先制御を実行する。
【0043】たとえば、乗場呼び無効化手段112は、
カゴ11に乗車した利用者が視覚障害者である場合に
は、満員通過機能を有効にして、乗場の呼び釦操作によ
るカゴ11に対する乗場呼びを無効にし、乗場呼びが発
生している階床を通過させる。
【0044】このように、視覚障害者の乗車カゴの通過
機能(優先運転)を実行することにより、一時的に乗場
呼びに対する応答性が若干低下するが、カゴ11に乗車
した視覚障害者が、カゴ11内の入口付近から奥方向に
移動させられるのを防ぐことができる。
【0045】したがって、視覚障害者が利用し易い運転
モードとなり、視覚障害者の目的階床において、視覚障
害者の降車が容易となるので、視覚障害者に対するサー
ビスを十分に向上させることができる。
【0046】実施の形態2.なお、上記実施の形態1で
は、視覚障害者の乗降状態(乗車または降車)を検出す
る手段について特に言及しなかったが、利用者の乗降状
態を検出するための乗降検出手段を設け、利用者の乗降
に応答してカゴの扉開閉を制御するとともに、利用者が
視覚障害者である場合にカゴの扉開放時間を延長しても
よい。
【0047】以下、図6〜図9を参照しながら、乗降検
出手段を設けたこの発明の実施の形態2について詳細に
説明する。図6はこの発明の実施の形態2による乗降検
出手段をカゴ11内から透視して示す概略外観図であ
る。
【0048】図6において、1、11および12は前述
(図1参照)と同様のものである。11aはカゴ11の
扉開放時に扉が収納される戸袋であり、乗降口の両側に
設置されている。
【0049】13は利用者の乗降状態を検出するための
光電装置であり、各戸袋11a内に設けられて互いに対
向配置され、カゴの入口近傍の障害物によりビームが遮
断されることにより、利用者の乗車または降車の状態を
検出ようになっている。
【0050】14はカゴ11の床板の下部に設置された
重量負荷検出装置であり、光電装置13と同様に乗降検
出手段を構成している。重量負荷検出装置14は、カゴ
11の全重量およびその増減により、カゴ11内の乗車
状態を検出するようになっている。
【0051】図7はこの発明の実施の形態2による乗降
検出手段および扉開放時間制御手段を関連させて示す機
能ブロック図である。図7において、6、13および1
4は前述(図2、図6参照)と同様のものである。
【0052】21は重量負荷検出装置14に接続された
扉開放開始時カゴ負荷記憶手段であり、扉開放開始時の
カゴ負荷(重量)を記憶する。22は乗車検出手段であ
り、扉開放開始時カゴ負荷記憶手段21の記憶値と光電
装置13の検出結果とに基づいて、利用者の乗車状態を
検出する。
【0053】23は重量負荷検出装置14に接続された
無負荷検出手段であり、カゴ負荷が「0」(乗客なし)
の状態を検出する。24は降車検出手段であり、扉開放
開始時カゴ負荷記憶手段21の記憶値と、光電装置13
および無負荷検出手段23の各検出結果とに基づいて、
利用者の降車状態を検出する。
【0054】25は降車完了検出手段であり、降車検出
手段24の検出結果に基づいて降車完了状態を検出す
る。26は扉開放時間制御手段であり、乗車検出手段2
2および降車完了検出手段25の各検出結果に基づく利
用者の乗降に応答して、カゴ11の扉開閉(扉開放時
間)を制御するとともに、利用者が視覚障害者である場
合にカゴ11の扉開放時間の延長制御を実行する。
【0055】27は扉閉成釦無効化手段であり、乗車検
出手段22の検出結果に応答して、扉閉成釦6の閉成信
号を無効化するための信号を扉開放時間制御手段26に
入力し、乗車検出時の扉開放時間を確保させる。
【0056】また、扉開放時間制御手段26は、乗降検
出手段(光電装置13、重量負荷検出装置14)に関連
した降車完了検出手段により利用者の乗車皆無状態が検
出された場合には、扉開放時間の延長制御を禁止して、
扉開放時間を短縮させる制御も実行するようになってい
る。図7内の各手段21〜26は、制御装置100内に
構成され得る。
【0057】図8は図4内の呼び応答手段113を具体
的に示す機能ブロック図であり、図7内の扉開放時間制
御手段26と関連させて示している。図8において、
6、22、25、26および27は前述(図2、図7参
照)と同様のものであり、扉開放時間制御手段26は、
乗降検出手段および各種呼び釦に応答して、扉開放時間
を制御する。
【0058】201は一般カゴ呼び応答手段、202は
視覚障害者カゴ呼び応答手段、203は一般乗場呼び応
答手段、204は視覚障害者乗場呼び応答手段であり、
各手段201〜204は呼び応答手段113を構成して
いる。
【0059】205は視覚障害者用の扉開放延長手段で
あり、扉閉成釦無効化手段27を有する。
【0060】扉閉成釦6の操作信号、ならびに、各手段
22、25および201〜206の出力情報は、全て扉
開放時間制御手段26に入力されている。
【0061】次に、図9のフローチャートを参照しなが
ら、図6〜図8に示したこの発明の実施の形態2による
乗車、降車および降車完了の各検出動作について説明す
る。まず、扉開放開始時カゴ負荷記憶手段21(図7参
照)は、重量負荷検出装置14により検出されたカゴ負
荷を記憶する(ステップS11)。
【0062】続いて、乗車検出手段22および降車検出
手段24は、光電装置13のビームが遮断された(乗車
状態または降車状態)か否かを判定し(ステップS1
2)、ビームが遮断されていない(すなわち、NO)と
判定されればステップS11に戻る。
【0063】また、ステップS12において、ビームが
遮断された(すなわち、YES)と判定されれば、乗車
または降車が行われている状態と見なし、続いて、光電
装置13のビームが透過した(乗車および降車の完了状
態)か否かを判定する(ステップS13)。
【0064】ステップS13において、ビームが透過し
ていない(すなわち、NO)と判定されれば、乗車また
は降車が継続している状態と見なし、ビームが透過する
までステップS13の判定を繰り返す。
【0065】また、ステップS13において、ビームが
透過した(すなわち、YES)と判定されれば、乗車お
よび降車が完了した状態と見なして、現在のカゴ負荷L
rを記憶し(ステップS14)、続いて、カゴ負荷の現
在値Lrが初期値Loから増加したか否かを判定する
(ステップS15)。
【0066】ステップS15において、扉開放開始時カ
ゴ負荷記憶手段21の記憶値Loと現在のカゴ負荷Lr
とを比較し、Lr>Loであってカゴ負荷が増加した
(すなわち、YES)と判定されれば、乗車検出手段2
2は、乗車が行われたことを検出し(ステップS1
6)、図9の処理ルーチンを終了する。
【0067】一方、ステップS15において、カゴ負荷
が増加していない(すなわち、NO)と判定されれば、
続いて、カゴ負荷の現在値Lrが初期値Loから減少し
たか否かを判定する(ステップS17)。
【0068】ステップS17において、初期のカゴ負荷
Loよりも現在のカゴ負荷Lrが小さく、カゴ負荷が減
少した(すなわち、YES)と判定されれば、降車検出
手段24は、降車が行われたことを検出する(ステップ
S18)。また、ステップS17において、カゴ負荷が
減少していない(すなわち、NO)と判定されれば、カ
ゴ負荷が無変化の状態と見なされる。
【0069】続いて、降車完了検出手段25は、現在の
カゴ負荷Lrが「0」(無負荷状態)であるか否かを判
定し(ステップS19)、Lr=0(すなわち、YE
S)と判定されれば、降車完了状態(乗客が皆無)を検
出して(ステップS20)、図9の処理ルーチンを終了
する。
【0070】また、ステップS19において、Lr>0
(すなわち、NO)と判定されれば、降車完了検出ステ
ップS20を実行せずに、図9の処理ルーチンを終了す
る。
【0071】以下、扉開放時間制御手段26(図8参
照)は、乗降検出手段の検出結果を参照するとともに、
一般カゴ呼びおよび視覚障害者カゴ呼びに応答して、扉
開放時間の延長制御または短縮制御を行う。
【0072】すなわち、視覚障害者によるカゴ呼び(ま
たは、乗場呼び)に応答した降車時(または、乗車時)
には、ステップS13においてビームの透過(乗車また
は降車の完了)が検出されても、扉開放時間が延長され
ることになる。
【0073】また、ステップS19において、Lr=0
(降車完了)による無負荷状態が検出された場合には、
視覚障害者に対する扉開放時間の延長制御が解除され
て、扉開放時間が短縮されることになる。
【0074】これにより、乗車時(乗車完了検出前)の
扉開放時間の延長を確保して、視覚障害者に対するサー
ビスを十分に向上させるとともに、全員の降車完了を検
出したときには、扉開放時間の延長解除により、迅速な
サービスを実現することができる。
【0075】また、たとえば、乗場にいる視覚障害者が
呼び釦9(昇り呼び釦9aまたは降り呼び釦9b)を操
作した場合には、前述の視覚障害者によるカゴ呼びに応
答した通過機能とは逆に、視覚障害者の乗場呼びを優先
することができる。
【0076】すなわち、視覚障害者による乗場呼びに応
答したカゴ11の到着時に、扉開放後に乗車検出手段2
2により乗車が検出されない場合には、カゴ11内の利
用者が扉閉成釦6を操作したとしても、扉閉成釦無効化
手段27により扉閉成操作が無効化される。
【0077】したがって、ひとりの視覚障害者が乗場呼
びを発生した場合には、カゴ11内に実際に視覚障害者
が乗車するまでは扉が閉成されることはなく、視覚障害
者がカゴ11の乗車位置から離れた位置にいても、確実
に乗車することができる。
【0078】一方、視覚障害者の乗車検出後に、カゴ1
1が最終目的階床に到達して利用客が全員降車したこと
を検出した場合には、扉開放時間を短縮して扉を閉成す
るので、視覚障害者へのサービスを損なうことなく、エ
レベータシステムの運転効率を向上させることができ
る。
【0079】実施の形態3.なお、上記実施の形態1、
2では、視覚障害者の操作に基づく呼び階床が登録不可
の場合について特に言及しなかったが、呼び釦の操作時
に機能する登録不可検出手段および音声報知手段を設
け、利用者が視覚障害者である場合に登録不可状態を音
声報知してもよい。
【0080】図10は登録不可検出手段および音声報知
手段を設けたこの発明の実施の形態3による要部を示す
機能ブロック図であり、図11はこの発明の実施の形態
3による処理動作を示すフローチャートである。
【0081】図10において、2、26および102
は、前述(図4、図8参照)と同様のものである。20
はカゴサービス階床検出手段であり、ビル内においてエ
レベータがサービス可能な階床をあらかじめ検出する。
【0082】121はカゴ呼び登録判定手段であり、カ
ゴ行先釦2およびカゴサービス階床検出手段20からの
各入力情報に基づいてカゴ呼び登録の可否を判定する。
122はカゴ呼び登録不可検出手段であり、カゴ呼び登
録判定手段121からの判定結果に基づいて、カゴ呼び
登録の不可状態を検出する。
【0083】123は登録不可報知手段であり、カゴ呼
び登録不可検出手段122からの検出信号により駆動さ
れ、カゴ呼び登録が不可状態の場合にその旨を報知す
る。カゴ呼び登録不可検出手段122の検出信号は、カ
ゴ呼び登録不可検出時の扉開放延長手段28にも入力さ
れ、扉開放時間制御手段26により用いられる。
【0084】図11において、S1〜S6は前述(図5
参照)と同様の処理ステップである。この場合、視覚障
害者の対応フラグFFのセット処理(ステップS1〜S
6)に続いて、たとえば、カゴ11内で操作された行先
釦2(呼び釦)の目的となる行先階床が登録不可である
か否かを判定し(ステップS21)、登録可能(すなわ
ち、NO)と判定されれば、何ら支障がないので、直ち
に図11の処理ルーチンを終了する。
【0085】また、ステップS21において、呼びの目
的となる階床が登録不可(すなわち、YES)と判定さ
れれば、カゴ11内の表示盤12に「登録不可」を表示
するとともに(ステップS22)、対応フラグFFがセ
ット状態(FF=1)か否かを判定する(ステップS2
3)。
【0086】ステップS23において、FF=0(すな
わち、NO)と判定されれば、一般利用者が対象であ
り、通常表示(ステップS22)のみで支障ないので、
直ちに図11の処理ルーチンを終了する。
【0087】一方、ステップS23において、FF=1
(すなわち、YES)と判定されれば、視覚障害者が対
象なので、音声報知手段を駆動して「登録不可状態」
(たとえば、「登録できません」)をアナウンスすると
ともに(ステップS24)、扉開放時間を延長して(ス
テップS25)、図11の処理ルーチンを終了する。
【0088】これにより、目的階床にサービスできない
場合には、降車(または、他の階床への呼び登録)を促
すとともに、特に扉開放釦4を操作することなく、視覚
障害者が降車するのに十分な延長された扉開放時間を確
保することができる。
【0089】また、扉開放時間に余裕があるので、他の
呼び釦を操作することにより、別の階床に行先を変更す
ることもできる。また、扉開放時間の延長時間は、降車
検出に応じて、または視覚障害者の呼び釦操作に応じ
て、最適な時間に可変設定することもできる。
【0090】実施の形態4.なお、上記実施の形態3で
は、視覚障害者の操作に基づく呼び階床が登録不可の場
合に音声報知したが、行先階床とカゴ11の昇降方向と
が逆方向であることを検出する逆方向検出手段を設け、
目的階床がカゴ11の運転方向とは逆方向の場合に逆方
向状態を音声報知してもよい。
【0091】図12は逆方向検出手段および音声報知手
段を設けたこの発明の実施の形態4による要部を示す機
能ブロック図であり、図13はこの発明の実施の形態4
による処理動作を示すフローチャートである。
【0092】図12において、102は前述(図4参
照)と同様のカゴ呼び登録手段である。30はカゴ11
の運転方向を制御する運転方向制御手段である。
【0093】31は逆方向検出手段であり、運転方向制
御手段30およびカゴ呼び登録手段102からの各出力
情報に基づいて、カゴ11の昇降方向を記憶するととも
に、利用者により操作された呼び釦(カゴ呼び)の行先
階床が、カゴ11の昇降方向とは逆方向であることを検
出する。
【0094】32は音声報知手段を構成する降車アナウ
ンス駆動手段であり、逆方向検出手段31の検出結果に
応答して、利用者が視覚障害者である場合に、呼び釦の
行先階床が逆方向であることを音声報知する。
【0095】また、逆方向検出手段31の検出結果は、
逆方向カゴ呼び登録時の扉開放延長手段29にも入力さ
れており、扉開放時間制御手段26は、利用者が視覚障
害者である場合に、カゴ11の扉開放時間を延長するよ
うになっている。
【0096】次に、図13のフローチャートを参照しな
がら、この発明の実施の形態4による報音処理動作につ
いて説明する。図13において、S1〜S6は前述(図
5、図11参照)と同様の処理ステップである。
【0097】この場合、視覚障害者の対応フラグFFの
セット処理(ステップS1〜S6)に続いて、逆方向検
出手段31は、カゴ11内で操作された行先釦2(呼び
釦)の行先階床がカゴ11の運転方向の前方(順方向)
であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0098】ステップS31において、行先階床が運転
方向の前方(すなわち、YES)と判定されれば、何ら
支障がないので直ちに図13の処理ルーチンを終了、行
先階床が運転方向とは逆方向(すなわち、NO)と判定
されれば、カゴ11内の表示盤12に「降車指示」を表
示するとともに(ステップS32)、対応フラグFFが
セット状態(FF=1)か否かを判定する(ステップS
33)。
【0099】ステップS33において、FF=0(すな
わち、NO)と判定されれば、一般利用者が対象であ
り、通常表示(ステップS32)のみで支障ないので、
直ちに図13の処理ルーチンを終了する。
【0100】一方、ステップS33において、FF=1
(すなわち、YES)と判定されれば、視覚障害者が対
象なので、降車アナウンス駆動手段32を駆動して「降
車指示」(たとえば、「上にまいりますので、お降りく
ださい」)をアナウンスするとともに(ステップS3
4)、扉開放時間を延長して(ステップS35)、図1
3の処理ルーチンを終了する。
【0101】これにより、運転方向が目的階床のサービ
ス方向と逆の場合には、降車(または、他の階床への呼
び登録)を促し、視覚障害者であっても、降車に十分な
延長された扉開放時間を確保することができる。この場
合も、扉開放時間の延長時間は、降車検出に応じて、ま
たは視覚障害者の呼び釦操作に応じて、最適な時間に可
変設定することができる。
【0102】実施の形態5.なお、上記各実施の形態1
〜4では、災害発生時の対応処理について特に考慮しな
かったが、災害検出手段と関連した乗場表示灯を設け、
視覚障害者の安全性に支障が生じる場合に乗場表示灯を
駆動して救出を促してもよい。
【0103】図14は乗場表示灯を設けたこの発明の実
施の形態5による乗場表示盤16を示す説明図であり、
図15はこの発明の実施の形態5による救出警報手段を
示す機能ブロック図、図16はこの発明の実施の形態5
による処理動作を示すフローチャートである。
【0104】図14および図15において、17および
18は避難階床の乗場表示盤16に設けられた乗場表示
灯であり、カゴ11の運行状態を表示するとともに、災
害発生時の救出警告灯としても機能する。
【0105】図15において、102bは前述(図4参
照)と同様の視覚障害者カゴ呼び登録手段であり、20
6は災害(地震や火災など)の発生状態を検出する災害
管制運転検出手段である。41は視覚障害者乗車検出手
段、42は災害発生時の処理を実行するための災害管制
手段である。
【0106】避難階床の乗場操作盤8は、前述(図1お
よび図3参照)と同様に、呼び釦9を有している。43
は監視盤救援表示灯であり、ビル内のエレベータシステ
ム全体を管理する監視センタ(図示せず)に設置されて
いる。
【0107】44は避難階床の乗場操作盤8に応答して
扉の開閉を制御する扉開放制御手段であり、扉開放時間
制御手段26に関連している。なお、図15には示され
ていないが、救出警報手段は、前述(図6参照)の乗降
検出手段にも関連して機能する。
【0108】図15のように構成された救出警報手段
は、乗降検出手段および災害管制運転検出手段206の
検出結果に応答して、利用者が視覚障害者であり且つ利
用者の安全性に支障がある場合に乗場表示灯17、18
を駆動するようになっている。
【0109】また、救出警報手段は、災害管制運転検出
手段206の検出結果に応じた駆動信号を監視センタ内
の監視盤救援表示灯43に送信するための通信手段を含
み、利用者が視覚障害者であり且つ利用者の安全性に支
障がある場合に、乗場表示灯17、18のみならず、監
視盤救援表示灯43を駆動するようになっている。
【0110】次に、図16のフローチャートを参照しな
がら、図14および図15に示したこの発明の実施の形
態5による災害発生時の処理動作について説明する。図
16において、まず、視覚障害者呼びに基づく行先階床
登録の有無により、視覚障害者がカゴ11内に乗車中で
あるか否かを判定する(ステップS41)。
【0111】ステップS41において、視覚障害者が乗
車中(すなわち、YES)と判定されれば、乗車中フラ
グFRをセット(FR=1)して検出状態を記憶し(ス
テップS42)、視覚障害者が乗車中でない(すなわ
ち、NO)と判定されれば、ステップS42を実行せず
にスキップして次に進む。
【0112】続いて、災害管制運転検出手段206は、
地震や火災などの災害が発生したか否かを判定し(ステ
ップS43)、災害が発生していない(すなわち、N
O)と判定されれば、直ちに図16の処理ルーチンを終
了する。
【0113】一方、ステップS43において、災害が発
生した(すなわち、YES)と判定されれば、災害管制
手段42は、運転中のカゴ11を最寄り(または、指
定)の避難階床(当初の目的階床とは異なる)に走行さ
せ、扉を開放して降車完了後に閉成し、カゴ11の運転
を休止する(ステップS44)。
【0114】次に、視覚障害者の乗車中フラグFRがセ
ットされている(FR=1)か否かを判定し(ステップ
S45)、FR=0(すなわち、NO)と判定されれ
ば、視覚障害者の乗車記憶がないので、直ちに図16の
処理ルーチンを終了する。
【0115】一方、ステップS45において、FR=1
(すなわち、YES)と判定されれば、監視救援表示灯
43を点灯させるとともに(ステップS46)、避難階
床の乗場表示灯を点灯させる(ステップS47)。
【0116】これにより、監視センタの作業員に視覚障
害者の救出を促すとともに、作業員は、避難階床で扉閉
成状態のまま停止中のカゴ11を速やかに認識すること
ができる。したがって、仮に、扉閉成状態のまま停止中
のカゴ11内に視覚障害者が閉じこめられたとしても、
速やかに救出することができる。
【0117】次に、避難階床に到着した救援用の作業員
により操作盤8の呼び釦9が操作されたか否かを判定し
(ステップS48)、操作されていない(すなわち、N
O)と判定されれば、操作されるまでステップS48の
判定処理を繰り返す。
【0118】一方、ステップS48において、避難階床
の操作盤8(呼び釦9)が操作された(すなわち、YE
S)と判定されれば、視覚障害者の降車完了をチェック
するために、扉を開放制御する(ステップS49)。
【0119】このように、監視盤救援表示灯43および
乗場表示灯17、18の点灯処理(ステップS46、S
47)により、救援作業員が避難階床のカゴ11の扉を
開放させること(ステップS49)ができ、停止カゴ内
に視覚障害者が残っているか否かを確認することができ
る。
【0120】また、扉開放制御(ステップS49)の後
は、救援実行中と見なして、監視盤救援表示灯43を消
灯させるとともに(ステップS50)、避難階床の乗場
表示灯17、18を消灯させる(ステップS51)。最
後に、扉開放時間の延長制御を実行して(ステップS5
2)、図16の処理ルーチンを終了する。
【0121】これにより、災害発生時において、運転中
のカゴ11の緊急停止により、視覚障害者が不慣れな階
床に降車したとしても、監視センタの作業員または避難
階床にいる健常者が容易にアシストすることができ、視
覚障害者を救援することができる。
【0122】たとえば、視覚障害者が、停止したカゴ1
1内で扉開放釦4やインタホン釦などが操作できない状
況にあっても、または、避難階床に降車したとしてもそ
の後の避難経路が分からない状況でも、乗場表示灯1
7、18の点灯しているカゴ内および当該カゴのエレベ
ータホール付近を速やかに確認することができる。
【0123】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、エレ
ベータのカゴおよび乗場にそれぞれ設けられて利用者に
より操作される呼び釦と、カゴおよび乗場の少なくとも
一方の呼び釦に隣接して設けられた点字銘板と、利用者
により点字銘板が触れられたことを検出する点字銘板接
触検出手段と、利用者により点字銘板が触れられてから
一定時間以内に呼び釦が操作されたときに、利用者が視
覚障害者であることを検出する視覚障害者検出手段と、
利用者が視覚障害者である場合に、視覚障害者により操
作された呼び釦に応答してカゴを優先運転させる優先制
御手段とを備え、視覚障害者の利用状態を検出したとき
に、視覚障害者が利用し易い運転を実行するように構成
したので、視覚障害者に対するサービスを十分に向上さ
せたエレベータ制御装置が得られる効果がある。
【0124】また、この発明によれば、カゴに乗車した
利用者が視覚障害者である場合に、カゴに対する乗場呼
びを無効にするので、カゴの入口から奥方向に視覚障害
者が移動させられることのないエレベータ制御装置が得
られる効果がある。
【0125】また、この発明によれば、エレベータのカ
ゴおよび乗場に設けられて利用者により操作される呼び
釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接
して設けられた点字銘板と、利用者により点字銘板が触
れられたことを検出する点字銘板接触検出手段と、利用
者により点字銘板が触れられてから一定時間以内に呼び
釦が操作されたときに、利用者が視覚障害者であること
を検出する視覚障害者検出手段と、利用者の乗降状態を
検出するための乗降検出手段と、利用者の乗降に応答し
てカゴの扉開閉を制御するとともに、利用者が視覚障害
者である場合にカゴの扉開放時間を延長する扉開放時間
制御手段とを備えたので、視覚障害者の移動時間を確保
したエレベータ制御装置が得られる効果がある。
【0126】また、この発明によれば、扉開放時間制御
手段は、乗降検出手段により利用者の乗車皆無状態が検
出された場合に、扉開放時間の延長制御を禁止して、扉
開放時間を短縮させるようにしたので、視覚障害者に対
する十分なサービスを確保するとともに、迅速なサービ
スも可能なエレベータ制御装置が得られる効果がある。
【0127】また、この発明によれば、乗降検出手段
は、カゴの入口近傍に設けられた光電装置を有し、カゴ
に対する利用者の乗車または降車を検出するので、乗降
状態を確実に検出可能なエレベータ制御装置が得られる
効果がある。
【0128】また、この発明によれば、乗降検出手段
は、カゴの床板近傍に設けられた重量負荷検出装置を有
し、カゴに対する利用者の乗車または降車を検出するよ
うにしたので、乗降状態を確実に検出可能なエレベータ
制御装置が得られる効果がある。
【0129】また、この発明によれば、エレベータのカ
ゴおよび乗場に設けられて利用者により操作される呼び
釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接
して設けられた点字銘板と、利用者により点字銘板が触
れられたことを検出する点字銘板接触検出手段と、利用
者により点字銘板が触れられてから一定時間以内に呼び
釦が操作されたときに、利用者が視覚障害者であること
を検出する視覚障害者検出手段と、登録不可階床を記憶
するとともに、利用者により操作された呼び釦の行先階
床が登録不可階床であることを検出する登録不可検出手
段と、登録不可検出手段の検出結果に応答して、利用者
が視覚障害者である場合に呼び釦の行先階床が登録不可
であることを音声報知する音声報知手段と、利用者が視
覚障害者である場合にカゴの扉開放時間を延長する扉開
放時間制御手段とを備えたので、視覚障害者に対して
も、目的階床の登録不可状態を確実に報知することので
きるエレベータ制御装置が得られる効果がある。
【0130】また、この発明によれば、エレベータのカ
ゴおよび乗場に設けられて利用者により操作される呼び
釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接
して設けられた点字銘板と、利用者により点字銘板が触
れられたことを検出する点字銘板接触検出手段と、利用
者により点字銘板が触れられてから一定時間以内に呼び
釦が操作されたときに、利用者が視覚障害者であること
を検出する視覚障害者検出手段と、カゴの昇降方向を記
憶するとともに、利用者により操作された呼び釦の行先
階床がカゴの昇降方向とは逆方向であることを検出する
逆方向検出手段と、逆方向検出手段の検出結果に応答し
て、利用者が視覚障害者である場合に呼び釦の行先階床
が逆方向であることを音声報知する音声報知手段と、利
用者が視覚障害者である場合にカゴの扉開放時間を延長
する扉開放時間制御手段とを備えたので、視覚障害者に
対しても、目的階床が運転方向と逆の状態を確実に報知
することのできるエレベータ制御装置が得られる効果が
ある。
【0131】また、この発明によれば、エレベータのカ
ゴおよび乗場に設けられて利用者により操作される呼び
釦と、カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接
して設けられた点字銘板と、利用者により点字銘板が触
れられたことを検出する点字銘板接触検出手段と、利用
者により点字銘板が触れられてから一定時間以内に呼び
釦が操作されたときに、利用者が視覚障害者であること
を検出する視覚障害者検出手段と、利用者の乗降状態を
検出するための乗降検出手段と、災害の発生状態を検出
する災害検出手段と、乗場に設けられた乗場表示灯と、
乗降検出手段および災害検出手段の検出結果に応答し
て、利用者が視覚障害者であり且つ利用者の安全性に支
障がある場合に乗場表示灯を駆動する救出警報手段とを
備えたので、災害発生時にも視覚障害者を救援可能なエ
レベータ制御装置が得られる効果がある。
【0132】また、この発明によれば、救出警報手段
は、災害検出手段の検出結果に応答した駆動信号を監視
センタ内の監視盤救援表示灯に送信するための通信手段
を含み、利用者が視覚障害者であり且つ利用者の安全性
に支障がある場合に監視盤救援表示灯を駆動するように
したので、視覚障害者が避難階床に降車する場合に、容
易に救援可能なエレベータ制御装置が得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す構成図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1によるカゴ操作盤の
釦配置を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による乗場操作盤の
釦配置を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1を示す機能ブロック
図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による視覚障害者検
出動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態2による乗降検出手段
をカゴ内から透視して示す概略外観図である。
【図7】 この発明の実施の形態2を示す機能ブロック
図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による要部を示す機
能ブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による乗降検出動作
を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態3による要部を示す
機能ブロック図である。
【図11】 この発明の実施の形態3による登録不可時
の報音処理動作を示すフローチャートである。
【図12】 この発明の実施の形態4による要部を示す
機能ブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態4による逆方向呼び
の登録時の報音処理動作を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態5による乗場表示盤
の乗場表示灯を示す説明図である。
【図15】 この発明の実施の形態5による要部を示す
機能ブロック図である。
【図16】 この発明の実施の形態5による災害発生時
の救援処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 カゴ操作盤、2、2a〜2e カゴ行先釦(呼び
釦)、3、3a〜3e、5、7、10、10a、10b
点字銘板、4 扉開放釦、6 扉閉成釦、8乗場操作
盤、9、9a、9b 乗場呼び釦、13 光電装置、1
4 重量負荷検出装置、17、18 乗場表示灯、31
逆方向検出手段、32 降車アナウンス駆動手段(報
音報知手段)、43 監視盤救援表示灯、100 制御
装置、113 呼び応答手段、206 災害管制運転検
出手段。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータのカゴおよび乗場にそれぞれ
    設けられて利用者により操作される呼び釦と、 前記カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接し
    て設けられた点字銘板と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられたことを検出
    する点字銘板接触検出手段と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられてから一定時
    間以内に前記呼び釦が操作されたときに、前記利用者が
    視覚障害者であることを検出する視覚障害者検出手段
    と、 前記利用者が視覚障害者である場合に、前記視覚障害者
    により操作された呼び釦に応答して前記カゴを優先運転
    させる優先制御手段とを備えたことを特徴とするエレベ
    ータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記優先制御手段は、前記カゴに乗車し
    た利用者が視覚障害者である場合に、前記カゴに対する
    乗場呼びを無効にすることを特徴とする請求項1に記載
    のエレベータ制御装置。
  3. 【請求項3】 エレベータのカゴおよび乗場に設けられ
    て利用者により操作される呼び釦と、 前記カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接し
    て設けられた点字銘板と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられたことを検出
    する点字銘板接触検出手段と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられてから一定時
    間以内に前記呼び釦が操作されたときに、前記利用者が
    視覚障害者であることを検出する視覚障害者検出手段
    と、 前記利用者の乗降状態を検出するための乗降検出手段
    と、 前記利用者の乗降に応答して前記カゴの扉開閉を制御す
    るとともに、前記利用者が視覚障害者である場合に前記
    カゴの扉開放時間を延長する扉開放時間制御手段とを備
    えたことを特徴とするエレベータ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記扉開放時間制御手段は、前記乗降検
    出手段により前記利用者の乗車皆無状態が検出された場
    合に、前記扉開放時間の延長制御を禁止して、前記扉開
    放時間を短縮させることを特徴とする請求項3に記載の
    エレベータ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記乗降検出手段は、前記カゴの入口近
    傍に設けられた光電装置を有し、前記カゴに対する前記
    利用者の乗車または降車を検出することを特徴とする請
    求項3または請求項4に記載のエレベータ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記乗降検出手段は、前記カゴの床板近
    傍に設けられた重量負荷検出装置を有し、前記カゴに対
    する前記利用者の乗車または降車を検出することを特徴
    とする請求項3から請求項5までのいずれか1項に記載
    のエレベータ制御装置。
  7. 【請求項7】 エレベータのカゴおよび乗場に設けられ
    て利用者により操作される呼び釦と、 前記カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接し
    て設けられた点字銘板と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられたことを検出
    する点字銘板接触検出手段と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられてから一定時
    間以内に前記呼び釦が操作されたときに、前記利用者が
    視覚障害者であることを検出する視覚障害者検出手段
    と、 登録不可階床を記憶するとともに、前記利用者により操
    作された呼び釦の行先階床が前記登録不可階床であるこ
    とを検出する登録不可検出手段と、 前記登録不可検出手段の検出結果に応答して、前記利用
    者が視覚障害者である場合に前記呼び釦の行先階床が登
    録不可であることを音声報知する音声報知手段と、 前記利用者が視覚障害者である場合に前記カゴの扉開放
    時間を延長する扉開放時間制御手段とを備えたことを特
    徴とするエレベータ制御装置。
  8. 【請求項8】 エレベータのカゴおよび乗場に設けられ
    て利用者により操作される呼び釦と、 前記カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接し
    て設けられた点字銘板と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられたことを検出
    する点字銘板接触検出手段と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられてから一定時
    間以内に前記呼び釦が操作されたときに、前記利用者が
    視覚障害者であることを検出する視覚障害者検出手段
    と、 前記カゴの昇降方向を記憶するとともに、前記利用者に
    より操作された呼び釦の行先階床が前記カゴの昇降方向
    とは逆方向であることを検出する逆方向検出手段と、 前記逆方向検出手段の検出結果に応答して、前記利用者
    が視覚障害者である場合に前記呼び釦の行先階床が逆方
    向であることを音声報知する音声報知手段と、 前記利用者が視覚障害者である場合に前記カゴの扉開放
    時間を延長する扉開放時間制御手段とを備えたことを特
    徴とするエレベータ制御装置。
  9. 【請求項9】 エレベータのカゴおよび乗場に設けられ
    て利用者により操作される呼び釦と、 前記カゴおよび乗場の少なくとも一方の呼び釦に隣接し
    て設けられた点字銘板と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられたことを検出
    する点字銘板接触検出手段と、 前記利用者により前記点字銘板が触れられてから一定時
    間以内に前記呼び釦が操作されたときに、前記利用者が
    視覚障害者であることを検出する視覚障害者検出手段
    と、 前記利用者の乗降状態を検出するための乗降検出手段
    と、 災害の発生状態を検出する災害検出手段と、 前記乗場に設けられた乗場表示灯と、 前記乗降検出手段および前記災害検出手段の検出結果に
    応答して、前記利用者が視覚障害者であり且つ前記利用
    者の安全性に支障がある場合に前記乗場表示灯を駆動す
    る救出警報手段とを備えたことを特徴とするエレベータ
    制御装置。
  10. 【請求項10】 前記救出警報手段は、 前記災害検出手段の検出結果に応答した駆動信号を監視
    センタ内の監視盤救援表示灯に送信するための通信手段
    を含み、 前記利用者が視覚障害者であり且つ前記利用者の安全性
    に支障がある場合に前記監視盤救援表示灯を駆動するこ
    とを特徴とする請求項9に記載のエレベータ制御装置。
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